JP2009045077A - 生体情報検出装置、ハンドル部材、ハンドルカバー及びハンドル部材の製造方法 - Google Patents

生体情報検出装置、ハンドル部材、ハンドルカバー及びハンドル部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】性能をより向上させた、自動車の運転者等から心拍数等の生体情報を検出する生体情報検出装置を提供する。
【解決手段】生体情報の被検出者である自動車の運転手が接触するための操縦ハンドル20と、操縦ハンドルに接触した運転者から生体情報を検出する生体情報検出部30と、
により構成される生体情報検出装置10において、操縦ハンドル20は、ポリウレタン系樹脂を含有する基材上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23a、23bを形成したものであり、当該接触層23a、23bは、電極と接触し、当該電極が生体情報検出部30と電気的に信号線24a、24bにより接続されていることを特徴とする生体情報検出装置10により、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両や船舶、飛行機などを運転或いは操縦する者の心拍などの生体情報を検出するための生体情報検出装置、これに用いるハンドル部材、ハンドルカバー及びハンドル部材の製造方法に関する。
近年、自動車の運転中における運転者の健康状態を知るための生体情報検出装置が検討されている。こうした生体情報検出装置によれば、例えば車両運転中における運転者の心拍を検出し、かかる心拍に基づいて、眠気、疲労、焦燥感或いは不整脈の有無等の運転者の健康状態を判定する手がかりとすることができる。
そして、このようにして運転者やその自動車の管理者等がその体調の変化を知ることで、その後の運転を別の人と交代したり、休憩するなどの対応をすることができる。このように、生体情報検出装置は、自動車等の運転時の安全性に貢献できるものである。
ここで、こうした生体情報検出装置としては、自動車のハンドル等の運転者が接触する部分に電極を設け、この電極により生体情報を検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、車両用ドアの外側に配置されたドアハンドル内に人体の接近に伴って静電容量が変化するセンサ電極を設け、前記センサ電極の静電容量の変化に基づいて人体の接近を判別する判別回路を備えた車両用人体検出装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この車両用人体検出装置においては、センサ電極の近傍に位置して前記センサ電極と容量結合したフロート状態の補助電極を前記ドアハンドルに設けており、補助電極として、導電性樹脂や導電性塗料を用いることが開示されている。
国際公開パンフレットWO2004/089209号 特開2005−134178号公報
上述のように、生体情報検出装置や車両用人体検出装置においては、電極の材料として導電性樹脂や導電性塗料を用いることが開示されている。このような電極を用いた生体情報検出装置においては、運転者等の使用のし易さや機能の持続性等の観点から、さらなる性能の向上が求められている。
そこで、本願は、性能をより向上させた生体情報検出装置、これに用いるハンドル部材、ハンドルカバー及びハンドル部材の製造方法を提供することを課題の一例とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、生体情報の被検出者が接触するための接触部と、前記接触部に接触した前記被検出者から前記生体情報を検出する生体情報検出部と、により構成される生体情報検出装置において、前記接触部は、ポリウレタン系樹脂を含有する基材上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層を形成したものであり、当該接触層は、電極と接触し、当該電極が前記生体情報検出部と電気的に接続されていることを特徴とする生体情報検出装置である。
上記課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、生体情報の被検出者が接触するための接触部として用いられるハンドル部材であって、ハンドル部材の芯材と、前記芯材の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材と、前記基材上に形成される導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層と、前記接触層が接触した電極と、を有していることを特徴とするハンドル部材である。
上記課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、生体情報の被検出者が接触するための接触部として用いられるハンドル部材に着脱可能なカバーであって、ハンドル部材の芯材に着脱可能な形状のポリウレタン系樹脂を含有する基材と、前記基材上に形成された導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層と、を有し、前記接触層は前記被検出者が接触可能な前記カバーの表面から、接続する電極に接触可能である前記カバーの裏面に至る位置に形成されていることを特徴とするハンドルカバーである。
上記課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、生体情報の被検出者が接触するための接触部として用いられるハンドル部材の製造方法であって、前記ハンドル部材の芯材の一部に電極を取り付け、前記ハンドル部材の芯材の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材を成形し、前記基材上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層を形成し、当該接触層を前記基材上の前記被検出者が接触可能な位置から前記電極に接触可能である位置に至るまで設け、前記ハンドル部材の芯材の周囲に、前記電極と前記接触層とが接する範囲で前記基材を取り付けることを特徴とするハンドル部材の製造方法である。
本発明の生体情報検出装置、これに用いるハンドル部材、ハンドルカバー及びハンドル部材の製造方法に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の生体情報検出装置及びこれに接続する装置を示す概略図である。図2は、導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる塗料が硬化する様子を示す概略図であり、図3は、接触層の断面を示す概略図と、接触層の形成工程を示す概略図である。図4は、芯材にハンドルカバーを取り付けたハンドル部材の断面図(図1におけるA−A断面図)と、ハンドルカバーの断面図(図1、図5におけるA−A断面図)と、電極が設けられたハンドル部材の芯材の断面図(図1におけるA−A断面図、図6におけるB−B断面図)と、を示す。図5は、生体情報検出装置に用いられるハンドル部材のカバーを示す概略図であり、図6は、ハンドル部材の芯材を示す概略図である。図7は、ハンドルカバーの他の形態を示す断面図である。
なお、以下に説明する本実施形態の生体情報検出装置は、生体情報の被検出者が接触する接触部やハンドル部材としての自動車の操縦ハンドルと、操縦ハンドルに接触した被検出者から生体情報を検出する生体情報検出部と、により構成される。そして、生体情報の被検出者をその自動車の運転者とし、生体情報としてその運転者の心拍数を検出するために、心電図波形を出力するものである。また、操縦ハンドルは、ハンドルの芯材の周囲をハンドルカバーにより覆う形態となっている。
(生体情報検出装置)
始めに、実施形態に係る生体情報検出装置の構成を、図1を用いて説明する。図1に示すように、本実施形態の生体情報検出装置10は、操縦ハンドル20と、生体情報検出部30と、を有している。なお、図1においては、生体情報検出装置10の生体情報検出部30から車載用ナビゲーションシステム50に接続されている。車載用ナビゲーションシステム50のような生体情報検出装置10に接続されて、検出した生体情報に応じて動作を行う機器については後述する。
(操縦ハンドル)
以下に、本発明の接触部、ハンドル部材となる操縦ハンドル20の具体的な構成について図1乃至図7を用いて詳細に説明する。
操縦ハンドル20は、ステアリングホイール21と、このステアリングホイール21を支持するスポーク22と、により構成されている。そして、当該操縦ハンドル20において、ステアリングホイール21の左右両側には、その表面に一対の接触層(右側の接触層23a及び左側の接触層23b)が形成される。当該接触層23a及び23b(以下単に23とも示す。)は、後述する図4(a)にA−A断面図を示すように、電極27と接触し、当該電極27が生体情報検出部30と電気的に接続されており、図1においては信号線24a、24b(以下単に24とも示す。)で接続されている。電極27も、後述する図6に示すように右側の電極27aと左側の電極27bとからなり、両方をまとめて電極27と示すものとする。なお、本願において、左右とは、その部材等の使用状態における運転者から見た左右であり、例えば図1における左右をいう。
(操縦ハンドルの材料)
操縦ハンドル20に用いられる材料等について説明する。図1や後述する図1のA−A断面図を図4(a)等に示すように、操縦ハンドル20は、ポリウレタン系樹脂を含有する基材26上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23a及び23bを形成したことに特徴を有している。
ポリウレタン系樹脂とエポキシ系樹脂とは密着性がよいため、安定した接触層23を操縦ハンドル20に設けることができる。運転者が自動車を運転する際に操縦ハンドル20を握ることにより、接触層23と運転者の皮膚とが擦れることとなるが、このようにエポキシ系樹脂からなる接触層23がポリウレタン系樹脂を含有する基材26に密着しているため、接触層23の塗装が剥がれることや、接触層23に亀裂が入ることが防止され、電極としての導電性能が低下することが防止される。また、このように安定した接触層23により、時間が経過しても操縦ハンドル20の手触りが変わらず運転者にとって不快な感触とならないため、運転者は当該操縦ハンドル20を長く取り替えずに使用することができる。
ポリウレタン系樹脂を含有する基材26は、操縦ハンドル20のカバーの役割を有し、一般に用いられる合成皮革(ポリウレタンを含浸した合成繊維の不織布)を利用できる。この合成皮革は、極細繊維を用いており、繊維間の網目が細かく接触層23との接着面が大きくなるため、基材26と接触層23とのぬれ性がよく、接着性が良好になる。このようなポリウレタン系樹脂を含有する合成皮革を基材26に用いることにより、本革や塩化ビニル樹脂を含む合成皮革を用いる場合に比べても安定した接触層23を提供することができる。
ポリウレタン系樹脂は、一分子中にイソシアネート基(−NCO)を二個以上持つ化合物であるポリイソシアネートと、活性水素基を持った化合物であるポリオールとを主原料とし、触媒やその他の添加剤からなる樹脂である。このようなポリウレタン系樹脂のうち、合成皮革に適したポリウレタン系樹脂が基材26の材料としてが好ましく用いられる。
接触層23は、導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる。エポキシ系樹脂は、溶剤が揮発して硬化するタイプの樹脂ではなく、化学反応によって硬化し、体積が小さくなる。
ここで、エポキシ系樹脂は、分子中にエポキシ基を2個以上持った化合物(主剤)と、分子中に活性水素(−NH、−NH、−CONH−など)を2個以上持った化合物(硬化剤としてポリアミド、ポリアミンなどがある)とが、付加反応重合して、立体構造(三次元編目状構造)を形成して硬化されたものである。
一液性のエポキシ系樹脂は、上述のエポキシ基と硬化剤となる活性水素とを一分子中に有するものである。一液性のエポキシ系樹脂は、硬化させる際に加熱処理を行うこととなる。二液性のエポキシ系樹脂は、上述のエポキシ基を有する主剤と活性水素を有する硬化剤とが分かれており、これらを混合して硬化させることとなる。
本実施形態の接触層23には一液性のエポキシ系樹脂及び二液性のエポキシ系樹脂のどちらのタイプのエポキシ系樹脂も使用できるが、一液性のエポキシ系樹脂は主剤と硬化剤の計量混合が不要であり生産性が向上するため好ましく用いられる。
エポキシ樹脂は、分子量の大きさにより液状から固形まで様々な種類のものがあるが、一液性であっても、二液性であっても、ビスフェノールA型液状樹脂が多く用いられている。なお、ビスフェノールA型液状樹脂は、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により生成される。また、ビスフェノールA型以外には、ビスフェノールF型(ベンゼン環の間が−CH−となる)があり、A型よりも柔軟性のある硬化物を得ることができる。
エポキシ系樹脂としては、柔軟性のある軟質(軟性)エポキシ系樹脂を使用することが好ましい。エポキシ系樹脂として軟質のものを用いることにより、塗料の硬化後に弾性を有し、電極として運転者に接触されても亀裂や剥がれが起こりにくくなる。軟質エポキシ系樹脂としては、特に厳密に規定されないが、塗膜を形成したときに柔軟性を有するエポキシ系樹脂、一般的に軟質エポキシ系樹脂と呼ばれる樹脂、軟質エポキシ系樹脂と表示されて販売されている樹脂等が用いられる。
導電性フィラーとしては、銀、ニッケル、金、パラジウム、炭素又はカーボンナノチューブ等の導電性の材料が用いられる。銀は、体積抵抗率がこの中で最も低く、また、塗装後の剥がれ落ちやクラック発生等の品質劣化がしにくく安定しているため、好ましく用いられる。また、銀は、そのまま用いてもよいし、塩化銀または硫化銀として用いることもでき、これらの各材料を単独で用いることもできるし、銀と塩化銀、銀と硫化銀、という組み合わせで用いることもできる。このように、導電性フィラーは、銀、塩化銀または硫化銀の少なくともいずれか一であることが好ましい。導電性フィラーを塩化銀や硫化銀とすることにより、形成される接触層23の外観が褐色、黒色または灰色となるため、接触層23の色合いが自動車内のインテリアや操縦ハンドル20の他の部分と調和した操縦ハンドル20を提供できることとなる。
導電性フィラーの大きさは、特に限定されないが、通常、10μm×10μm〜数十μm×数十μm程度の大きさの球状やフレーク状の形状のものが用いられる。導電性フィラーの形状も、特に限定されないが、後述する図2に示すような球状の導電性フィラーや、同様に図3に示すようなフレーク状の導電性フィラー等が用いられる。導電性フィラーの塗料に対する含有率も、特に限定されないが、通常、70〜80質量%程度である。
この接触層23を構成する塗料としては、従来公知の導電性接着剤等を使用することも可能である。このような導電性接着剤としては、はんだ付けができないような電子部品の接着用に用いられてきたものを利用できる。
ここで、接触層23の形成方法について説明する。上述の一液性のエポキシ系樹脂からなる塗料を用いる場合には、図2(a)に示すように、まず当該塗料を基材上に塗布する。このとき、導電性フィラー同士が接していない場合が多く、電気抵抗値が大きい。塗布方法は、特に限定されないが、ハケ塗り、ヘラ塗り、スクリーン印刷、カーテンフローコーター、ローラーコーター等の方法が用いられる。また、塗布膜厚も特に限定されないが、通常、50〜数百μm程度である。
その後、140℃〜170℃程度において30分〜60分程度、塗料を高温乾燥させることにより、バインダー樹脂であるエポキシ系樹脂の熱収縮(体積収縮)が起こり、塗料が硬化するため、図2(b)に示すように導電性フィラーがそれぞれ接触して、電気抵抗値が下がる。通常、高熱乾燥させた塗料をさらに24〜48時間程度、常温乾燥させる。乾燥後の膜厚は、特に限定されないが、通常、50〜100μm程度である。
接触層23用の塗料の乾燥後、水洗い等の方法により、塗膜の表面を洗浄することが好ましい。このことにより、表面に浮き出した銀粉を除去し、運転者が触った場合にも、銀粉が剥がれ落ちることのない接触層23を提供することができる。
このとき、銀と塩化銀(または銀と硫化銀)を混合して含有させた塗料を用いて形成した接触層23の例を図3(a)に示す。また、図3(b)に示すように、銀を含有するエポキシ系樹脂からなる塗料を塗布し、上述のように乾燥させた後、塩素を含有する薬剤を塗布し、銀を反応させて接触層23の表面を塩化銀とすることができる。同様に、塗料を乾燥させた後、硫黄を含有する薬剤を塗布し、銀を反応させて接触層23の表面を硫化銀とすることもできる。なお、特に上述のような薬剤を用いた処理を行わなくても、銀を含む接触層23は、空気中の塩素成分や硫黄成分(硫化水素、二酸化硫黄等)と反応するため、自然に表面を塩化銀や硫化銀とすることもできる。しかしながら、上述のような処理により生体情報検出装置10を使用し始める段階で接触層23の色を黒く又は褐色にしておくことにより、経時変化に強くなる。
(操縦ハンドルの形状)
次いで、操縦ハンドル20の形状や各構成部分の位置関係等について説明する。図4(a)に操縦ハンドル20自体のA−A断面図を示すように、操縦ハンドル20は、操縦ハンドル20の芯材25と、芯材25の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材26と、基材26上に形成される導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23a及び23bと、接触層23a及び23bが接触した電極27と、を有している。
図4(a)に示すように、操縦ハンドル20は、芯材25とその芯材25に着脱可能なハンドルカバー28とからなる構成とすることが好ましい。操縦ハンドル20の分離されたカバー28の断面図を図4(b)に示し、分離された芯材25の断面図を図4(c)に示す。また、図1の操縦ハンドル20における分離されたハンドルカバー28を図5に示し、図1の操縦ハンドル20における分離された芯材25を左右反転させて裏側から見た状態で図6に示す。なお、図6における破線で23a、23bと示した部分は、芯材25上の接触層23a、23bが設けられることとなる位置を示す。
各図に示すように、具体的には、基材26が芯材25に着脱可能なカバーの形状をしており、電極27は操縦ハンドル20における内側の位置に設けられており、接触層23a及び23bは運転者が接触可能なハンドルカバー28の表面から、電極27に接触可能であるハンドルカバー28の裏面に至る位置に形成されている構成とすることができる。
このように、操縦ハンドル20が芯材25と、芯材25から着脱可能なカバー28とから構成されることにより、図4(a)に示すように、接触層23と電極27とが圧着されて導通し、接触抵抗を低減させることができる。接触層23に信号線24を直接配線する場合に比べて、電極27と信号線24とが接続されて固定されており、電極27と接触層23とが圧着されていることにより、配線(信号線24)が切れるおそれが少なくなる。また、カバーに電極が取り付けられている場合に比べて、カバーの取り付け作業が容易になり、断線する可能性が低くなる。
図4(a)、図4(b)に示すように、カバー28には、カバー28自体の芯材29が含まれていてもよく、通常、この芯材29はゴムからなり、従来公知のカバーの芯材として用いられるゴムが用いられる。カバー28の芯材29としてゴムが用いられることにより、ゴムが伸び縮みするので、カバー28を操縦ハンドル20の芯材25に密着させやすくなり、接触層26と電極27とを圧着させる効果が向上する。図4(a)、図4(b)に示すように、カバー28が芯材29を有する場合には、カバー28の形状をした芯材29の少なくとも表面全体に基材26が設けられ、カバー28の裏側の一部または全体まで基材26が設けられる。基材26は、通常、操縦ハンドル20のステアリングホイール21における周囲全体に設けられている。
ここで、心拍数の情報は、左右の手の電位差を測定することにより得られるため、接触層23a及び23b、電極27a及び27b、信号線24a及び24bは、それぞれ対に設けられ、接触層23a及び23b同士、電極27a及び27b同士、信号線24a及び24b同士は互いに接触しないように設けられる。これらの各構成がこのように設けられていれば、各構成がそれぞれ設けられる位置は特に限定されないが、例えば、以下のようにすることができる。
操縦ハンドル20における接触層23の取り付けられる位置は、図4(a)、図4(b)に示すように、外部から見て一部途切れたように設けてもよいし、ハンドルの芯材25を一周覆うように設けてもよい。さらに図4(b)や図7にハンドルカバー28の変形形態を示すように、カバー28の少なくとも裏面の一部に接触層23を設け、この裏面に位置する接触層23が、電極27に接触するようにする。接触層23のカバー28の裏面における位置は、図4(b)に示すように断面における一部分でもよいし、図7に示すように断面における全体でもよい。
また、接触層23は、図1に示すように、ステアリングホイール21全体の60%程度の部分を占めるように、上下方向の中心を含む範囲で設けることができる。ステアリングホイール21における接触層23の占める割合や範囲は、特に限定されないが、運転者が通常握る位置を含むように設けることが好ましい。ただし、接触層23は、運転者の手から適性な電位が得られる範囲の面積を有している必要がある。
操縦ハンドル20の芯材25(ステアリングホイール21)における電極27が取り付けられる位置は、特に限定されないが、図4(a)、図4(c)の断面図、図6の運転者と対面しない側から見た図に示すように、例えば、ハンドル20の芯材25の外側であり、ハンドル自体の内側や運転者から見た裏側に電極27を取り付けることができる。
また、電極27は、図6に示すように、外観上接触層23が途切れる位置の近くに設けることができる。電極27の位置は、特に限定されず、ステアリングホイール21のどのような位置に設けてもよい。ただし、接触層23が電極27に接触できる位置に電極27を設ける必要がある。また、後述するように信号線24を設けるために、信号線24と接続しやすい位置に電極27を設けることが好ましい。電極27の材料は、導電性のものであれば特に限定されないが、金属板、例えば、銅や銀、ニッケルを材料としたシール材等が、好ましく用いられる。
信号線24は、図1に示すように、スポーク22に沿って、ハンドルの中心から自動車本体につながるボス等を通して生体情報検出部30に至るように設けることができる。信号線24を設ける位置は特に限定されず、また、電気信号を伝えることができれば、線が一本に繋がったものではなく、複数の線が接触して繋がっているものでもよい。
以上、操縦ハンドル20が芯材25と着脱可能なカバー28とからなる場合について説明したが、カバー28は、芯材25を覆うように設置した後に位置がずれることを防止し、運転者が触ったときに不快感がないよう、その端面同士が縫い合わされる。なお、図4や図7においては、芯材25とカバー28とが分離できることを示すために、極端にカバーの端面が離れたように描かれている。
このような操縦ハンドル20を製造する際には、操縦ハンドル20の芯材25の一部に電極27を取り付け、ハンドル20の芯材25の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材26を成形し、基材26上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23を形成し、当該接触層23を基材26上の運転者が接触可能な位置から電極27に接触可能である位置に至るまで設け、ハンドル20の芯材25の周囲に、電極27と接触層23とが接する範囲で基材26を取り付ける。このとき、基材26を芯材25の周囲に設けられる形状に成形する工程は、接触層23を形成する工程の後でもよく、各工程を行えば、その順番は上述の通りでなくてもよい。
ここで、図示しないが、接触部である操縦ハンドル20は、芯材25とこれを覆う基材26とが一体になっていてもよい。この場合にも、操縦ハンドル20は、ポリウレタン系樹脂を含有する基材26上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23を形成したものであり、当該接触層23は、電極27と接触し、当該電極27が生体情報検出部30と電気的に接続された態様となっている必要がある。
(生体情報検出部)
次いで、生体情報検出部30は、図示しないが、信号線24a、24bと接続して各電極間の電位差を検出する交流差動アンプ、交流差動アンプの出力信号から不要なノイズ成分を除去するローパスフィルタ(Low Pass Filter)、LPFの出力を増幅するアンプ、アンプからの心拍信号をディジタル信号に変換するA/D(Analog/Digital)変換器、A/D変換器からのディジタル心拍信号を入力データとして生体情報検出部30の動作制御を行うCPU、変換されたディジタル心拍信号を一時的に記憶するバッファ、CPUに動作クロックを与えるクロック発生器、等を有している。また、図1に示すように、生体情報検出部30は電源と接続されている。
生体情報検出部30における動作の一例を説明する。運転者が車両を運転すべくステアリングホイール21を手で握ると、運転者の両手がステアリングホイール21の表面に有する接触層23a、23bに接触する。接触層23a、23bは、それぞれ異なる電極に接続されており、当該電極が電位式心拍センサを構成する。運転者の心臓の電気的な興奮に伴って発生する運転者の両手間のパルス状電位(心筋活動電位)を電極から検出し、心臓の鼓動を検出する。そして、電極により検出された電位は交流差動アンプに入力され、電極間の電位差を検出する。次に、交流差動アンプの出力はLPFに入力されて車両から発生するノイズなどの種々のノイズが除去され、当該出力のうちの1〜100Hzの心拍信号成分のみが通過される。そして、LPFを通過した心拍信号は、アンプにより所定レベルに増幅された後、A/D変換器によりディジタル信号に変換される。その後、このディジタル心拍信号波形すなわちディジタル心筋活動電位データはCPUに入力され、CPUよりバッファに入力されて一時的に記憶される。このときディジタル心拍データがCPUに入力された時刻すなわち運転者の心拍が何時に検出されたのかという情報を併せて記憶しておくこともできる。なお、CPUにはクロック発生器により動作クロックが供給されている。このように電極で検出された運転者の手の心拍による電位を適宜増幅等することにより、心電図波形が得られる。
(変形形態)
以上の実施形態においては、自動車の運転に用いられる操縦ハンドル20を本発明の接触部として説明したが、接触部となる部材は操縦ハンドル20に限定されない。具体的に、接触部としては、ハンドル、レバー(シフトレバー等)、ボタン(ハザードランプ用ボタン、空調調節用ボタン等)、肘掛け(アームレスト等)を含む乗物の操縦に用いられる部材や、乗物中の被検出者が接触する部材とすることができる。上記実施形態において、接触部は、操縦ハンドル20のみであったが、接触部をこれらの複数の部材とすることも可能である。これらの部材における被検出者の手や腕等の身体の一部が接触する位置に、上記したものと同様の接触層を設ければよい。また、対象となる乗物も特に限定されないが、自動車、船舶、飛行機等に生体情報検出装置が用いられる。
生体情報検出装置10において検出する生体情報を心拍数として説明したが、生体情報は特に限定されず、被検出者の発汗、皮膚の電気抵抗、皮膚の交流インピーダンス等を生体情報として検出することもできる。生体情報検出装置10は、これらの生体情報をもとに、眠気、疲労、焦燥感或いは不整脈の有無等を検知し、後述のように運転者に休憩を促すこと等ができる。
ここで、生体情報検出装置10において検出した生体情報を利用した機器について説明する。図1に示す車載用ナビゲーションシステム50は、生体情報検出装置10において検出した心拍数の情報から導かれる運転者の状況をディスプレイ装置51を用いて表示したり、スピーカ52を用いて運転者の状況に応じた音声や音楽を鳴らす形態となっている。具体的には、生体情報検出装置10において、生体情報から運転者の眠気が高いと判断される場合には、図1に示すように「少し眠くありませんか?」とディスプレイ装置51において表示し、スピーカ52において問いかけるようにすることができる。同様に、図1のディスプレイ装置51のように、眠さを示す「うとうと度」や、焦燥感を示す「ひやひや度」等を示すようにしてもよい。このように、車載用ナビゲーションシステム50において、必要な場合に運転者に休憩を促すことができる。
このほかに、車載用オーディオ機器等も生体情報を利用して特殊な動作を行わせることができる。具体的には、生体情報検出装置10において、生体情報から運転者の眠気が高いと判断される場合には、鳴らす音楽の音量を上げたり、テンポ(音楽の演奏速度)の速い音楽を再生することにより、運転者の眠気がなくなるようにできる。また、オーディオ機器においてこのような変化があったことを運転者が認識することにより、運転者自身が自身の状態を考えて、休憩を取ったり、他の人と運転を交代することができる。
以上説明したように、本実施形態の生体情報検出装置10は、心拍数を検出される運転者が接触するための接触部となる操縦ハンドル20と、操縦ハンドル20に接触した運転者から心拍数(電位差)を検出する生体情報検出部30と、により構成される生体情報検出装置10において、操縦ハンドル20は、ポリウレタン系樹脂を含有する基材26上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23を形成したものであり、当該接触層23は、電極27と接触し、当該電極27が生体情報検出部30と電気的に接続されていることを特徴とする。
よって、基材26に含まれるポリウレタン系樹脂と接触層23に含まれるエポキシ系樹脂との接着力が高いため、接触層23が安定して基材に密着した操縦ハンドル20を有する生体情報検出装置10を提供することができる。特に、接触層23のエポキシ系樹脂として軟質のものを使用した場合には、運転者が接触層23を触ったときに柔らかく、また、剥離や亀裂を防止した接触層23となる。そのため、接触層23が劣化せず、生体情報検出装置を長く使用しても、生体情報検出部30において、精度よく生体情報を検出できることとなる。
また、本実施形態のハンドル部材としての操縦ハンドル20は、心拍数を検出される運転者が接触するための接触部として用いられる操縦ハンドル20であって、操縦ハンドルの芯材25と、芯材25の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材26と、基材26上に形成される導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23と、接触層23が接触した電極27と、を有していることを特徴とする。
よって、基材26に含まれるポリウレタン系樹脂と接触層23に含まれるエポキシ系樹脂との接着力が高いため、接触層23が安定して基材26に密着した操縦ハンドル20を提供することができる。特に、接触層23のエポキシ系樹脂として軟質のものを使用した場合には、運転者が接触層23を触ったときに柔らかく、また、剥離や亀裂を防止した接触層23となる。そのため、接触層23が劣化せず、操縦ハンドル20を長く使用しても、生体情報検出装置10に当該操縦ハンドル20を用いたときに、生体情報検出部30において、精度よく生体情報を検出できることとなる。
本実施形態のハンドルカバー28は、心拍数を検出される運転者が接触するための接触部として用いられる操縦ハンドル20に着脱可能なカバー28であって、操縦ハンドル20の芯材25に着脱可能な形状のポリウレタン系樹脂を含有する基材26と、基材26上に形成された導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23と、を有し、接触層23は運転者が接触可能なカバー28の表面から、接続する電極27に接触可能であるカバー28の裏面に至る位置に形成されていることを特徴とする。
よって、ハンドルカバー28によれば、上述の操縦ハンドル20と同様の効果が得られる他、当該ハンドルカバー28を操縦ハンドル20の芯材25(ステアリングホイール21)に取り付けることにより、ハンドルカバー28の接触層23と芯材25に設けられる電極27とが接触し、また、ハンドルカバー28の外側からの圧力で密着することにより、接触層23と電極27とを導通させると共に、電気抵抗を下げることができる。さらに、ハンドルカバー28と電極27の設けられた芯材25とが分離していることにより、ハンドルカバー28に直接信号線24が接続されておらず、ハンドルカバー28の扱いが簡易となると共に、信号線24と電極27間、電極27と接触層23間の断線が防止される。
本実施形態の操縦ハンドル20の製造方法は、心拍数を検出される運転者が接触するための接触部として用いられる操縦ハンドル20の製造方法であって、操縦ハンドル20の芯材25の一部に電極27を取り付け、ハンドル20の芯材25の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材26を成形し、基材26上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層23を形成し、当該接触層23を基材26上の運転者が接触可能な位置から電極27に接触可能である位置に至るまで設け、ハンドル20の芯材25の周囲に、電極27と接触層23とが接する範囲で基材26を取り付けることを特徴とする。
よって、このような操縦ハンドル20の製造方法によれば、上述の操縦ハンドル20と同様の効果が得られる他、接触層23が設けられた基材26を操縦ハンドル20の芯材25(ステアリングホイール21)に取り付けることにより、基材26の接触層23と芯材25に設けられる電極27とが接触し、また、基材26の外側からの圧力で密着することにより、接触層23と電極27とを導通させると共に、電気抵抗を下げることができる。
(実施例1)
まず、操縦ハンドルの芯材の一部に信号線に接続された電極を取り付けた。この電極は、銅を材料とするシール材からなる。
一方、基材としてポリウレタン系樹脂を含有する合成皮革(帝人コードレ社製;コードレ)を用い、この合成皮革上に、導電性フィラーとして銀を含有する軟質エポキシ系樹脂からなる導電性接着剤(スリーボンド社製;3301U)を膜厚50μm程度に塗布した。この塗料を、140℃で2時間程度高温乾燥させ、その後常温にて24時間乾燥させた。乾燥後の塗膜表面に銀粉が浮き出す場合があるので、最後に塗膜の表面を水洗いにより洗浄し、接触層を形成した。
ハンドルカバーの芯材となるゴムの周囲を接触層が形成された基材で覆い、ハンドルカバーの形状に成形してハンドルカバーを作製した。このとき、接触層を運転者が接触可能なハンドルカバー(ゴム)の表面側から電極に接触可能であるハンドルカバー(ゴム)の裏面に至る位置に設けた。
次いで、操縦ハンドルの芯材の周囲に、電極と接触層とが接する範囲で作製したハンドルカバーを取り付けて、操縦ハンドルを作製した。
(実施例2)
軟質エポキシ系樹脂からなる導電性接着剤を乾燥させた後、塩水中でメッキを行い、乾燥させることにより、接触層の表面に存在する導電性フィラーを塩化銀とした。その他は実施例1と同様にして操縦ハンドルを作製した。
(実施例3)
軟質エポキシ系樹脂からなる導電性接着剤を乾燥させた後、塩素を含む液体の薬剤(液体塩素系漂白剤ハイター(登録商標);花王株式会社製)を接触層上に塗布し、乾燥させることにより、接触層の表面に存在する導電性フィラーを塩化銀とした。その他は実施例1と同様にして操縦ハンドルを作製した。
(実施例4)
軟質エポキシ系樹脂からなる導電性接着剤を乾燥させた後、硫黄を含む液体の薬剤(黒銀;エミダス社製)を接触層上に塗布し、乾燥させることにより、接触層の表面に存在する導電性フィラーを硫化銀とした。その他は実施例1と同様にして操縦ハンドルを作製した。
(評価結果)
実施例1〜4について、操縦ハンドルの電極から信号線を介して生体情報検出部に接続し、心電図波形に変換した。この場合には、いずれも心電図波形が明確に現れており、安定して電位信号を検出できた。また、各実施例の操縦ハンドルを自動車に装着して人が握ったり動かした場合に、接触した部分に柔軟性があるために運転がしやすいものであった。操縦ハンドルを動かすと、運転者の手と接触層とが擦れることもあるが、接触層が剥離したり導電性フィラーが取れたりすることはなく、製造直後の状態が維持されたものであった。さらに、実施例2〜4は、色合いが褐色または黒色であるため、操縦ハンドルの基材が現れた部分や自動車内のインテリアと調和がとれたものであった。
本実施形態にかかる生体情報検出装置及びこれに接続する装置を示す概略図である。 導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる塗料が硬化する様子を示す概略図である。 接触層の断面を示す概略図と、接触層の形成工程を示す概略図である。 ハンドル部材、ハンドルカバー、ハンドル部材の芯材のそれぞれの断面図である。 生体情報検出装置に用いられるハンドル部材のカバーを示す概略図である。 ハンドル部材の芯材を示す概略図である。 ハンドルカバーの他の形態を示す断面図である。
符号の説明
10…生体情報検出装置
20…操縦ハンドル(接触部、ハンドル部材)
21…ステアリングホイール
22…スポーク
23、23a、23b…接触層
24、24a、24b…信号線
25…ハンドルの芯材
26…基材
27…電極
28…ハンドルカバー
29…ハンドルカバーの芯材
30…生体情報検出部
50…車載用ナビゲーションシステム
51…ディスプレイ装置
52…スピーカ

Claims (12)

  1. 生体情報の被検出者が接触するための接触部と、
    前記接触部に接触した前記被検出者から前記生体情報を検出する生体情報検出部と、
    により構成される生体情報検出装置において、
    前記接触部は、ポリウレタン系樹脂を含有する基材上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層を形成したものであり、
    当該接触層は、電極と接触し、当該電極が前記生体情報検出部と電気的に接続されていることを特徴とする生体情報検出装置。
  2. 前記導電性フィラーは、銀、塩化銀または硫化銀の少なくともいずれか一であることを特徴とする請求項1に記載の生体情報検出装置。
  3. 前記接触部は、ハンドル、レバー、ボタン、肘掛けを含む乗物の操縦に用いられる部材又は乗物中の前記被検出者が接触する部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体情報検出装置。
  4. 生体情報の被検出者が接触するための接触部として用いられるハンドル部材であって、
    ハンドル部材の芯材と、
    前記芯材の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材と、
    前記基材上に形成される導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層と、
    前記接触層が接触した電極と、
    を有していることを特徴とするハンドル部材。
  5. 前記基材は前記芯材に着脱可能なカバーの形状をしており、
    前記電極はハンドル部材における前記芯材に設けられており、
    前記接触層は前記被検出者が接触可能な前記カバーの形状の表面から、前記電極に接触可能である前記カバーの形状の裏面に至る位置に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のハンドル部材。
  6. 前記導電性フィラーは、銀、塩化銀または硫化銀の少なくともいずれか一であることを特徴とする請求項4又は5に記載のハンドル部材。
  7. 生体情報の被検出者が接触するための接触部として用いられるハンドル部材に着脱可能なカバーであって、
    ハンドル部材の芯材に着脱可能な形状のポリウレタン系樹脂を含有する基材と、
    前記基材上に形成された導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層と、を有し、
    前記接触層は前記被検出者が接触可能な前記カバーの表面から、接続する電極に接触可能である前記カバーの裏面に至る位置に形成されていることを特徴とするハンドルカバー。
  8. 前記導電性フィラーは、銀、塩化銀または硫化銀の少なくともいずれか一であることを特徴とする請求項7に記載のハンドルカバー。
  9. 前記接触層は、前記導電性フィラーとして銀を含む塗料を塗布し、乾燥した前記塗料に処理を行うことにより前記導電性フィラーが塩化銀又は硫化銀の少なくともいずれか一を含むようにしたものであることを特徴とする請求項7又は8に記載のハンドルカバー。
  10. 生体情報の被検出者が接触するための接触部として用いられるハンドル部材の製造方法であって、
    前記ハンドル部材の芯材の一部に電極を取り付け、
    前記ハンドル部材の芯材の周囲に設けられるポリウレタン系樹脂を含有する基材を成形し、
    前記基材上に導電性フィラーを含有するエポキシ系樹脂からなる接触層を形成し、当該接触層を前記基材上の前記被検出者が接触可能な位置から前記電極に接触可能である位置に至るまで設け、
    前記ハンドル部材の芯材の周囲に、前記電極と前記接触層とが接する範囲で前記基材を取り付けることを特徴とするハンドル部材の製造方法。
  11. 前記導電性フィラーは、銀、塩化銀または硫化銀の少なくともいずれか一であることを特徴とする請求項10に記載のハンドル部材の製造方法。
  12. 前記接触層は、前記導電性フィラーとして銀を含む塗料を塗布し、乾燥した前記塗料に処理を行うことにより前記導電性フィラーが塩化銀又は硫化銀の少なくともいずれか一を含むようにしたものであることを特徴とする請求項10又は11に記載のハンドル部材の製造方法。
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