JP2009043687A - 燃料電池システムの起動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体高分子型燃料電池を含み、空冷かつ無加湿の燃料電池システムにおいて、起動時において安定な発電を行うことができる上に、起動から短時間で高負荷運転を行い得る起動方法を提供すること。
【解決手段】本発明の起動方法によれば、燃料電池システムの起動後は、膜含水率増加ステップによって、固体高分子電解質膜の現状含水率において出力可能な範囲内の大きさの電流を燃料電池から出力させるので、乾燥状態にある固体高分子電解質膜であっても安定に運転させることができ、燃料電池からの電流の出力に伴って生じる水によって固体高分子電解質膜を加湿することができる。特に、膜含水率増加ステップでは、固体高分子電解質膜の含水率において出力可能である最大電流を出力させるので、固体高分子電解質膜の含水率を、短期間で必要含水率に到達させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、固体高分子型の燃料電池を含む燃料電池システムの起動方法に関する。
固体高分子型燃料電池の単位セルは、アノード電極(燃料極)とカソード電極(酸素極)との間に固体高分子電解質膜を挟持した構成を有し、アノード電極へ供給される燃料ガス(例えば、水素)とカソード電極へ供給される酸化ガス(例えば、空気)とを電気化学的に反応させることにより発電を行う。
具体的には、固体高分子型燃料電池の単位セルは、アノード電極及びカソード電極でそれぞれ生じる以下の電極反応の結果として、全体として、水素と酸素とによる水生成反応が進行して起電力を発生する。
アノード電極: H→2H+2e
カソード電極: (1/2)O+2H+2e→H
かかる固体高分子型燃料電池を安定に動作させるためには、両電極及び固体高分子電解質膜からなる膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の保湿及び冷却が必要である。よって、固体高分子型燃料電池を使用する従来の燃料電池システムは、加湿器や冷却器(ラジエター)などの補器を設ける構成が一般的であり、これらの補器の存在がシステムの小型化に対する大きな阻害要因の1つとされている。
これに対し、特許文献1には、固体高分子型燃料電池におけるカソード電極へ酸化ガスとして供給される空気を、冷却剤としても機能させることによって、冷却器を不要とした燃料電池装置(即ち、空冷式の燃料電池システム)が提案されている。
また、この特許文献1に記載される燃料電池装置では、燃料電池の電極として極端な保水性を有する電極を採用しており、かかる電極の保水性によって、運転中には、発電によって生成した水を利用して固体高分子電解質膜が保湿(加湿)され、加湿器に頼ることなく安定な発電を行うことができる。このように、特許文献1に記載される燃料電池装置によれば、固体高分子型燃料電池を含む燃料電池システムとして、空冷かつ無加湿のシステム構成を実現することができる。
特表2003−529195
しかしながら、燃料電池の起動時における固体高分子電解質膜は乾燥状態にあるので、特許文献1に記載される燃料電池装置では、起動時に安定な発電を行うことが困難であるという問題点があった。特に、高負荷発電を行う場合の起動が困難であった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、固体高分子型燃料電池を含み、空冷かつ無加湿の燃料電池システムにおいて、起動時において安定な発電を行うことができる上に、起動から短時間で高負荷運転を行い得る起動方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の起動方法(燃料電池システムの起動方法)は、固体高分子電解質膜とその固体高分子電解質膜を両側から挟持する燃料極及び酸素極とを含んで構成される燃料電池と、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記酸素極に酸化ガス及び冷媒ガスとしての空気を供給する空気供給手段とを備えた燃料電池システムを起動する方法であって、前記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池から出力される電流量を制御する制御手段を備えており、前記燃料電池システムの起動が指示されてから、前記燃料電池による要求出力での出力が可能となるまでの間において、前記固体高分子電解質膜の現状における含水率である現状含水率又は該現状含水率の指標を取得する膜状態取得ステップと、その膜状態取得ステップにより取得された前記現状含水率又は該現状含水率の指標が、前記要求出力に対して必要とされる前記固体高分子電解質膜の含水率である必要含水率を満たす値であるか否かを判断する判断ステップと、その判断ステップにより、前記現状含水率又は該現状含水率の指標が前記必要含水率に対して不足する値であると判断された場合に、前記燃料電池から出力させる電流を、該燃料電池が前記現状含水率又は該現状含水率の指標において出力可能である最大電流となるよう、前記制御手段による制御を行う膜含水率増加ステップと、を備えている。
請求項2記載の起動方法は、請求項1記載の起動方法において、前記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池の発電環境下における温度を測定する温度測定手段と、前記燃料電池の発電環境下における湿度を測定する湿度測定手段と、前記燃料電池の発電環境下における温度及び湿度に基づいて前記現状含水率又は該現状含水率の指標を算出可能な第1のマップとを備えており、前記燃料電池システムの起動が指示された場合に、前記温度測定手段及び前記湿度測定手段により、それぞれ、前記温度及び前記湿度を測定する測定ステップを備え、前記膜状態取得ステップは、前記測定ステップにより測定された前記温度及び前記湿度を用いて、前記第1のマップを参照して、前記固体高分子電解質膜の現状含水率又は該現状含水率の指標の初期値を取得する初期値取得ステップを含む。
請求項3記載の起動方法は、請求項1又は2に記載の起動方法において、前記燃料電池システムは、さらに、前記現状含水率に基づいて、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率を算出可能な第2のマップを備え、前記膜含水率増加ステップは、前記膜状態取得ステップにより取得された前記現状含水率又はその指標を用いて、前記第2のマップを参照して、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率を算出し、算出された膜抵抗値又は膜電導率おいて前記燃料電池が出力可能である最大電流を決定する出力量決定ステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システムの起動方法。
請求項4記載の起動方法は、請求項1から3のいずれかに記載の起動方法において、前記燃料電池における酸素極は、前記固体高分子電解質膜に当接する反応層と前記空気供給手段から供給された空気を拡散する拡散層とを含んで構成されるものであり、前記拡散層は、前記反応層において生じた水を該拡散層内に吸い出し、該拡散層内に液体水として保持する部材から構成されるものである。
請求項5記載の起動方法(燃料電池システムの起動方法)は、固体高分子電解質膜とその固体高分子電解質膜を両側から挟持する燃料極及び酸素極とを含んで構成される燃料電池と、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記酸素極に酸化ガス及び冷媒ガスとしての空気を供給する空気供給手段とを備えた燃料電池システムを起動する方法であって、前記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池から出力される電流量を制御する制御手段を備えており、前記燃料電池システムの起動が指示されてから、前記燃料電池による要求出力での出力が可能となるまでの間において、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率を取得する膜状態取得ステップと、その膜状態取得ステップにより取得された前記膜抵抗値又は膜電導率が、前記要求出力に対して許容されるか否かを判断する判断ステップと、その判断ステップにより、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率が、前記燃料電池に対する要求出力に対して不可とされる値であると判断された場合に、前記燃料電池から出力させる電流を、該燃料電池が前記膜抵抗値又は膜電導率において出力可能である最大電流となるよう、前記制御手段による制御を行う膜含水率増加ステップと、を備えている。
請求項1記載の起動方法(燃料電池システムの起動方法)によれば、固体高分子電解質膜を含む固体高分子型燃料電池と、該燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、該燃料電池に酸化ガス及び冷媒ガスとしての空気を供給する空気供給手段とを備えた燃料電池システム、即ち、空冷式の燃料電池システムの起動が指示されてから、燃料電池に対する要求出力での出力が可能となるまでの間において、固体高分子電解質膜の現状含水率(現状における含水率)又は該現状含水率の指標が、膜状態取得ステップにより取得される。
膜状態取得ステップにより固体高分子電解質の現状含水率又はその指標が取得されると、その取得された現状含水率又はその指標が固体高分子電解質膜の必要含水率(燃料電池に対する要求出力に対して必要とされる固体高分子電解質膜の含水率)を満たす値であるか否かが、判断ステップにより判断される。
ここで、判断ステップによって、現状含水率又はその指標が必要含水率に対して不足する値であると判断された場合には、膜含水率増加ステップが行われる。この膜含水率増加ステップは、燃料電池から出力させる電流を、該燃料電池が現状含水率又はその指標において出力可能である最大電流となるよう、制御手段による制御を行うステップである。
よって、燃料電池システムの起動後は、膜含水率増加ステップによって、固体高分子電解質膜の現状含水率において出力可能な範囲内の大きさの電流を燃料電池から出力させるので、乾燥状態にある固体高分子電解質膜であっても安定に運転させることができ、燃料電池からの電流の出力(即ち、発電)に伴って生じる水によって固体高分子電解質膜を加湿することができる。
従って、空冷式の燃料電池システムであっても、加湿装置を要することなく、固体高分子電解質膜の含水率を次第に増加させることができ、最終的に、固体高分子電解質膜の含水率を、燃料電池に対する要求出力に対して必要とされる含水率(必要含水率)に到達させることができるという効果がある。
請求項2記載の起動方法によれば、請求項1記載の起動方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。燃料電池システムの起動が指示された場合には、測定ステップにより、燃料電池の発電環境下における温度及び燃料電池の発電環境下における湿度がそれぞれ温度測定手段及び湿度測定手段によって測定される。そして、測定ステップにより温度及び湿度が測定されると、測定された温度及び湿度を用いて第1のマップを参照し、固体高分子電解質膜の現状含水率又は該現状含水率の指標の初期値が、初期値取得ステップ(膜状態取得ステップの一部)から取得される。
よって、発電を開始する前に、起動時点における固体高分子電解質膜の現状含水率を把握することができ、乾燥状態にある固体高分子電解質膜であっても安定な発電を行うことができるという効果がある。
請求項3記載の起動方法によれば、請求項1又は2に記載の起動方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。膜状態取得ステップにより現状含水率又はその指標が取得されると、出力量決定ステップ(膜含水率増加ステップの一部)によって、得られた現状含水率又はその指標及び第2のマップから、固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率が算出され、算出された膜抵抗値又は膜電導率おいて燃料電池が出力可能である最大電流が決定される。
よって、燃料電池システムが起動されてから、固体高分子電解質膜の現状含水率に応じた最大電流を常時出力させることができ、固体高分子電解質膜の含水率が必要含水率に到達するまでの期間を効率的に短縮し得るという効果がある。
請求項4記載の起動方法によれば、請求項1から3のいずれかに記載の起動方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。燃料電池における拡散層が、反応層において生じた水を該拡散層内に吸い出し、該拡散層内に液体水として保持する部材から構成されているので、酸素極へ供給された空気によって拡散層外へ持ち去られる水分量を少なくすることができる。
よって、低負荷運転であっても固体高分子電解質膜の含水率を増加させ易く、固体高分子電解質膜の含水率を、短期間で必要含水率に到達させることを可能にするという効果がある。また、固体高分子電解質膜の乾燥を高度に防ぐことができるので、空冷式の燃料電池を長時間運転させることができるという効果がある。
請求項5記載の起動方法(燃料電池システムの起動方法)によれば、固体高分子電解質膜を含む固体高分子型燃料電池と、該燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、該燃料電池に酸化ガス及び冷媒ガスとしての空気を供給する空気供給手段とを備えた燃料電池システム、即ち、空冷式の燃料電池システムの起動が指示されてから、燃料電池に対する要求出力での出力が可能となるまでの間において、固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率が、膜状態取得ステップにより取得される。
膜状態取得ステップにより固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率が取得されると、その取得された膜抵抗値又は膜電導率が燃料電池に対する要求出力に対して許容されるか否かが、判断ステップにより判断される。
ここで、判断ステップによって、固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率が要求出力に対して不可とされる値であると判断された場合には、膜含水率増加ステップが行われる。この膜含水率増加ステップは、燃料電池から出力させる電流を、該燃料電池が現状における膜抵抗値又は膜電導率において出力可能である最大電流となるよう、制御手段による制御を行うステップである。
よって、燃料電池システムの起動後は、膜含水率増加ステップによって、固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率において出力可能な範囲内の大きさの電流を燃料電池から出力させるので、乾燥状態にある固体高分子電解質膜であっても安定に運転させることができ、燃料電池からの電流の出力(即ち、発電)に伴って生じる水によって固体高分子電解質膜を加湿することができる。
従って、空冷式の燃料電池システムであっても、加湿装置を要することなく、固体高分子電解質膜の含水率を次第に増加させることができ、最終的に、固体高分子電解質膜の膜抵抗値又は膜電導率を、燃料電池に対する要求出力を許容する値に到達させることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の起動方法を適用する燃料電池システム100の一実施形態を示す系統図である。この燃料電池システム100は、空冷式である燃料電池スタック40と、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池スタック40へ供給するための水素ガス供給系50と、酸化ガス及び冷媒ガスとしての空気を燃料電池スタック40へ供給するための空気供給系60と、制御装置70と、二次電池やキャパシタなどの蓄電装置90とを備えている。
燃料電池スタック40は、図3を参照して後述する燃料電池用単セル10(以下、単に「燃料電池10」と称する)を積層した構成とされており、図示されない空気流路の上流側には、空気を燃料電池スタック40の空気流路内に導入するための空気マニホールド41が設けられている。一方、空気流路の下流側には、過剰空気を排気するための空気ダクト42が設けられている。
空気ダクト42には、排気の温度を測定するための温度センサ43が設けられており、温度センサ43は、制御装置70に接続されている。温度センサ43は、空気ダクト42から排気された空気の温度を感知し、感知した温度に関する信号を制御装置70へ出力する。
空気マニホールド41には、供給空気の湿度を測定するための湿度センサ44が設けられており、この湿度センサ44もまた、制御装置70に接続されている。湿度センサ44は、空気マニホールド41内の空気の湿度(相対湿度)を感知し、感知した湿度に関する信号を制御装置70へ出力する。
また、空気供給系60には、外気を取り入れるためのシロッコファンやターボファンなどの送風機61が設けられており、供給管62を介して空気マニホールド41に接続されている。送風機61は、全圧約30kPaの能力を有している。なお、燃料電池システム100において、空気供給系60に加湿器は含まれていない。即ち、燃料電池スタック40は、無加湿状態にて運転される。
水素供給系50には、水素源となる水素ボンベ51が調整弁52〜56を介して燃料電池スタック40における図示されない水素ガス流路に接続されている。また、燃料電池スタック40から排出された未反応水素ガスを、水素ガス供給流路に戻して循環できるように水素ポンプ58と循環弁57とが設けられている。
以上のように構成された燃料電池システム100を駆動させる場合には、水素供給系50の調整弁52〜56を調整して所定の圧力として燃料電池スタック40の水素ガス流路内へ供給する。
一方で、空気供給系60の送風機61を駆動して、空気を空気マニホールド41から燃料電池スタック40の空気流路内へ供給する。その結果、燃料電池スタック40を構成する各燃料電池10にて水素と酸素とによる水生成反応が行われ、生じた電流が負荷80へ流れる。
なお、起動時に燃料電池スタック40によって発電された余剰の電力は、蓄電装置90に蓄電され、蓄電装置90に蓄電された電力を図示されない他の動力機関の作動に使用することによって余剰電力を無駄なく利用できるように構成されている。
また、燃料電池システム100における制御装置70は、図示されないCPU、ROM、RAMなどを含んで構成され、空気供給系60に設けられた送風機61の制御や、起動時における燃料電池スタック40の出力の制御を行う装置である。
具体的には、制御装置70は、温度センサ43から出力された温度に関する信号に基づいて、温度センサ43が感知した温度と設定温度とを比較し、感知温度が設定温度よりも高い場合には、送風機61の出力を上げる。その結果、空気の流量(供給量)が多くなるので、燃料電池スタック40を空冷することができる。その一方で、感知温度が設定温度よりも低い場合には、制御装置70は、送風機61の出力を下げる。その結果、空気の流量が少なくなるので、燃料電池スタック40の温度を上昇させることができる。
また、この制御装置70は、燃料電池システム100の起動時に、湿度センサ44及び温度センサ43からそれぞれ出力された湿度(相対湿度)及び温度に関する信号に基づいて、短期間で高負荷運転が可能となるように、燃料電池スタック40の出力制御(即ち、負荷80の変動制御)を行う。
この制御装置70内の図示されないROMには、かかる起動時の制御において使用するマップとして、相対湿度−膜含水率換算マップ72a(図2(a)参照)と、膜含水率−比電導率換算マップ72b(図2(b)参照)とが記憶されている。
図2(a)は、相対湿度−膜含水率換算マップ72aの内容を示す模式図である。この相対湿度−膜含水率換算マップ72aは、相対湿度と高分子電解質膜11の膜含水率との相関関係を示すマップであり、高分子電解質膜11に対する予備試験に基づいて作成されたものである。ここで、相対湿度−膜含水率換算マップ72aにおいて、横軸は、相対湿度RH(単位:%)を示し、縦軸は、高分子電解質膜11の含水率の指標となるλ、即ち、高分子電解質膜11のイオン交換基数に対する吸着した水の数(N(HO)/N(SOH))を示し、相対湿度とλとの相関が曲線721によって表されている。
図2(b)は、膜含水率−比電導率換算マップ72bの内容を示す模式図である。この膜含水率−比電導率換算マップ72bは、高分子電解質膜11の膜含水率との相関関係を示すマップであり、上述した相対湿度−膜含水率換算マップ72aと同様に、高分子電解質膜11に対する予備試験に基づいて作成されたものである。ここで、膜含水率換算−比電導率マップ72bにおいて、横軸は、高分子電解質膜11の膜含水率の指標となるλを示し、縦軸は、高分子電解質膜11の比電導率(単位:S/cm)を示し、λと比電導率との相関が直線722によって表されている。
なお、相対湿度−膜含水率換算マップ72a及び膜含水率−比電導率換算マップ72bは、共に、温度毎のマップが準備されており、温度センサ43によって感知された現状の温度に応じたマップが選択される。
これらのマップ72a,72bを有していることにより、温度センサ43及び湿度センサ44によって感知された温度及び相対湿度に基づいて、現状の高分子電解質膜11におけるλの値及び比電導率を取得(算出)することができる。即ち、現状における高分子電解質膜11の膜含水率(現状含水率)及び膜抵抗値を取得することができる。
詳細は図4を参照して後述するが、燃料電池システム100の起動時には、制御装置70は、温度センサ43及び湿度センサ44によって感知された温度及び相対湿度に基づいて、相対湿度−膜含水率換算マップ72a及び膜含水率−比電導率換算マップ72bから、高分子電解質膜11の現状含水率及び膜抵抗値を取得する。
このとき、取得された現状含水率が要求出力に対して必要とされる含水率(必要含水率)より不足している場合、あるいは、取得された膜抵抗値が要求出力に対して許容される膜抵抗値より大きい場合には、制御装置70は、現状含水率又は現状の膜抵抗値において発電可能な最大電流が燃料電池スタック40から出力されるように負荷80の変動制御を行う。
例えば、燃料電池スタック40に要求される要求出力に対する高分子電解質膜11の必要含水率(要求出力に対して必要とされる含水率)が相対湿度−膜含水率換算マップ72aにおける点Bに位置することに対し、温度センサ43及び湿度センサ44による測定結果が示す起動時における高分子電解質膜11の含水率(起動時における現状含水率)が点Aに位置する場合には、起動時における高分子電解質膜11の含水率が必要含水率に比べて大きく不足した乾燥状態にあることを示す。
ここで、高分子電解質11の起動時における現状含水率と必要含水率は、それぞれ、膜含水率−比電導率換算マップ72bにおける点A及び点Bに位置する。膜含水率−比電導率換算マップ72bが示すように、起動時における高分子電解質膜11の比電導率は必要含水率が示す比電導率よりかなり小さい、即ち、起動時における高分子電解質膜11の膜抵抗値は必要含水率が示す膜抵抗値よりかなり大きい。そのため、乾燥状態にある高分子電解質膜11では、燃料電池スタック40の起動後直ちに要求出力を満たす電流を出力させることはできない。
本発明の起動方法によれば、起動時における高分子電解質膜11の含水率が必要含水率に比べて大きく不足した乾燥状態にある場合には、まず、現状含水率にある高分子電解質膜11において発電可能な最大の電流を燃料電池スタック40から出力させる(発電させる)。燃料電池スタック40を構成する各燃料電池10は、発電(電極反応)の結果として水を生成するので、その生成水を利用して高分子電解質膜11を加湿し、高分子電解質膜11の現状含水率を増加させることができる。
かかる生成水を利用した加湿により、高分子電解質膜11の現状含水率を、一旦、点C(相対湿度−膜含水率換算マップ72a,膜含水率−比電導率換算マップ72b)に到達させる。膜含水率−比電導率換算マップ72bから明らかなように、現状含水率が点Aから点Cへ上昇したことにより、発電可能となる最大電流値も上昇する。燃料電池10における生成水量は発電量(出力電流量)に比例して増大するので、高分子電解質膜11の現状含水率において発電可能な最大電流を常時出力させることにより、高分子電解質膜11の含水率を短期間で効率よく必要含水率に到達させることができる。
次に、図3を参照して、燃料電池10(燃料電池単セル)の構成について説明する。図3は、燃料電池スタックを構成する各燃料電池10の主要部分を模式的に示す断面図である。
図3に示すように、燃料電池10は、燃料電池10は、高分子電解質膜11と、その高分子電解質膜11の一方の面に当接する酸素極12と、高分子電解質膜11の他方の面に当接する燃料極13と、酸素極12及び燃料極13の外側から図示されない取付治具により圧接された、ガス流路が形成されたセパレータ14,15とから構成されている。
高分子電解質膜11としては、例えば、Nafion(登録商標:デュポン社製)やAciplex(登録商標:旭化成(株)製)など、固体高分子型燃料電池に適用可能な固体高分子電解質膜を使用することができる。
酸素極12は、拡散層基材12aと、その拡散層基材12aにおける高分子電解質膜11側の面に形成された第1マイクロポーラス層12bと、拡散層基材12aにおける1マイクロポーラス層12bとは反対側の面に形成された第2マイクロポーラス層12cと、第1マイクロポーラス層12bにおける高分子電解質膜11側の面に形成された反応層12dとから構成されている。
燃料極13は、拡散層基材13aと、その拡散層基材13aにおける高分子電解質膜11側の面に形成された第1マイクロポーラス層13bと、拡散層基材13aにおける1マイクロポーラス層13bとは反対側の面に形成された第2マイクロポーラス層13cと、第1マイクロポーラス層13bにおける高分子電解質膜11側の面に形成された反応層13dとから構成されている。
反応層12d、13dとしては、例えば、白金触媒が担持されたカーボンとPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)とを含んで構成された反応層(触媒層)を採用することができる。
拡散層基材12a,13aは、ガス拡散が可能なカーボン製の織物やカーボン製の紙等から構成されるものであり、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパー、カーボン繊維からなる不織布等を用いることができる。
第1マイクロポーラス層12b,13bおよび第2マイクロポーラス層12c,13cは、カーボン粉末と撥水性樹脂とを含み、多数の細孔を有する多孔性の層である。なお、第1マイクロポーラス層12b、13bは、それぞれ、拡散基材層12a,13aより小さな細孔径に構成されることが好ましい。また、第2マイクロポーラス層12c、13cは、ガスを通して液体を実質的に通さない細孔径に構成されることが好ましい。
具体的には、第1マイクロポーラス層12b,13b、および第2マイクロポーラス層12c,13cの細孔径は、0.15μm以下であることが好ましい。なお、この「細孔径」とは、マイクロポーラス層12b,12c,13b,13cに存在する細孔のうち、外部と連通する細孔径のことを意味する。このような細孔径は、ポロシメータによって測定することができる。
一般的に、マイクロポーラス層の細孔径が小さいほど、水がマイクロポーラス層を通過する場合に必要とされる水圧が大きくなるので、水が透過し難くなる。マイクロポーラス層12b,12c,13b,13cの細孔径を0.15μm以下とすることによって、反応ガスに加湿をせず、空冷式の燃料電池の拡散層として用いたとしても、電圧降下を小さくでき、発電効率を良好とすることができる。
第1マイクロポーラス層12b,13bおよび第2マイクロポーラス層12c,13cは、撥水性樹脂粉末とカーボン粉末との混合物から構成される。撥水性樹脂粉末としては、例えば、フルオロカーボン系ポリマー(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等)を使用することができる。また、カーボン粉末としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛粉、カーボンナノファイバー、ファーネスブラック、アセチレンブラック等を使用することができる。
なお、これらのマイクロポーラス層12b,12c,13b,13cは、カーボン粒子間に生じる隙間によって細孔径が制御されていることが好ましい。カーボン粒子は、通常、細かい粒子が凝集して2次粒子を形成しており、この2次粒子には外部と連通する細孔(すなわち、カーボン粒子間に生じる隙間)が存在する。そして、この連通する細孔が小さいほど、水がマイクロポーラス層12b,12c,13b,13cを透過し難くなる。よって、マイクロポーラス層12b,12c,13b,13cの原料として用いたカーボンの細孔径は、マイクロポーラス層12b,12c,13b,13cの細孔径とほぼ一致する。従って、カーボン粒子間に生じる隙間を細孔とすることによって、マイクロポーラス層12b,12c,13b,13cの細孔径を制御することができる。
また、マイクロポーラス層12b,12c,13b,13cには、撥水性樹脂が含まれているので、マイクロポーラス層12b,12c,13b,13cの水ぬれ性を低下させることができ、ガス透過性を妨げることなく、水の透過を抑制することができる。よって、酸素極12側のマイクロポーラス層12b,12c及び燃料極13側のマイクロポーラス層13b,13cが撥水性樹脂を含むことによって、それぞれ、酸素極12側の反応層12d及び燃料極13側の反応層13dへのガス供給性を妨げることなく、膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の乾燥を防ぐことができる。
以上のように構成された燃料電池10では、酸素極12側の拡散層基材12aの反応層12d側に、拡散層基材12aよりもはるかに小さな細孔径を有する第1マイクロポーラス層12bが設けられているので、水蒸気が透過しやすく、液体水は透過し難い。よって、酸化ガスの拡散を妨げる過剰な水を拡散層基材12aに排出でき、且つ、反応層12d及び高分子電解質膜11の乾燥を防ぐことができる。
また、第2マイクロポーラス層12cも、拡散層基材12aによりもはるかに小さい細孔径を有するので、ガスを通して液体を実質的には通さず、拡散層基材12a内の水は、水蒸気の状態でしかセパレータ14の流路(空気流路)側へ移動することができない。このため、反応層12dで生成されて拡散層基材12aへ排出された水を、拡散層基材12aにおいて保持することができる。よって、反応層12dが乾燥した際には、拡散層基材12aが保持している水を供給することができるので、高分子電解質膜11の乾燥を高度に防ぐことができる。
さらに、燃料極13にも、酸素極12における第1マイクロポーラス層12bと同様の第1マイクロポーラス層13bと、第2マイクロポーラス層12cと同様の第2マイクロポーラス層13cとが形成されている。このため、酸素極12から燃料極13へ逆拡散した水のうち、燃料ガスによって持ち去られる水分量を少なくすることができる。よって、拡散層基材13aにおいても水分を保持することができるので、高分子電解質膜11の乾燥をさらに高度に防ぐことができる。
次に、図4を参照して、本発明の起動方法について説明する。図4は、制御装置70で実行される燃料電池システム100の起動処理を示すフローチャートである。
この起動処理は、燃料電池スタック40(燃料電池システム100)の起動が指示された場合に開始され、まず、温度センサ43及び湿度センサ44から出力された信号に基づいて、発電環境下における温度及び相対湿度を測定する(S1)。
次いで、測定された温度及び相対湿度を用いて、相対湿度−膜含水率換算マップ72aを参照することによって、高分子電解質膜11の現状における含水率(現状含水率)を算出すると共に、得られた高分子電解質膜11の現状含水率を用いて、膜含水率−比電導率換算マップ72bを参照して比電導率を求め、その比電導率から高分子電解質膜11の膜抵抗値を算出する(S2)。
S2によれば、発電環境下における温度と相対湿度とを用い、相対湿度−膜含水率換算マップ72aを参照することによって、現状における高分子電解質膜11の含水率を算出するので、起動時点における高分子電解質膜11の現状含水率を把握することができる。よって、この後に説明するように含水率に応じた電流(発電可能な最大電流)を出力させることができ、乾燥状態にある高分子電解質膜11であっても安定な発電を行うことができる。
また、発電環境下における温度と相対湿度とを用い、膜含水率−比電導率換算マップ72bを参照することによって、現状における高分子電解質膜11の膜抵抗値を算出するので、この後に説明するように高分子電解質膜11の現状含水率に応じた最大電流を常時出力させることができ、高分子電解質膜11の含水率が必要含水率に到達するまでの期間を効率的に短縮することができる。
S2の処理後、算出された高分子電解質膜11の現状含水率(現状の膜抵抗値)が、燃料電池スタック40に対する要求出力に必要な必要含水率を満たしているかを確認し(S3)、満たしていなければ(S3:No)、現状含水率と必要含水率との含水率差を算出する(S4)。
S4の処理後、現状含水率(現状の膜抵抗値)において発電可能な最大電流値を算出し(S5)、算出された発電可能な最大電流が出力されるよう、負荷80を変動させる(S6)。なお、S6の処理により燃料電池スタック40(燃料電池10)の発電を行った結果として生じた電力は、余剰電力として蓄電装置90へ蓄電する。
S6の処理によって燃料電池スタック40から最大電流を出力させる際の出力時間は、S4において算出された含水率差に応じた時間とされ、その出力時間の経過後に、再度S3の処理へ戻り、高分子電解質膜11の現状含水率が必要含水率を満たしているか否かの確認を行う。なお、高分子電解質膜11の現状含水率は、燃料電池スタック40の発電量と発電時間とに基づいて算出することができる。
そして、S3の処理により確認した結果、高分子電解質膜11の現状含水率が必要含水率を満たしていれば(S3:Yes)、要求出力に応じた発電を行うための制御を行う発電処理へ移行する。
このように、本発明の起動方法では、S3〜S6の処理を繰り返し、常時、高分子電解質膜11の現状含水率において発電可能な最大電流を出力させることにより、高分子電解質膜11の含水率を短期間で必要含水率に到達させることができる。
なお、本実施形態において、請求項1記載の膜状態取得ステップとしては、S2の処理及びS6の処理後に「燃料電池スタック40の発電量と発電時間とに基づいて高分子電解質膜11の現状含水率を算出すること」が該当し、請求項1記載の判断ステップとしては、S3の処理が該当し、請求項1記載の膜含水率増加ステップとしては、S4〜S6の処理が該当する。また、本実施形態において、請求項2記載の測定ステップとしては、S1の処理が該当し、請求項2記載の初期値取得ステップとしては、S2の処理が該当する。また、本実施形態において、請求項3記載の出力量決定ステップとしては、S5の処理が該当する。
以上説明したように、本発明の起動方法によれば、高分子電解質膜11の現状含水率において出力可能な範囲内の大きさの電流が燃料電池から出力させるので、起動時において乾燥状態にある固体高分子電解質膜であっても安定に運転することができる。よって、燃料電池スタック40(燃料電池10)からの電流の出力(即ち、発電)に伴って生じる水によって固体高分子電解質膜を加湿することができる。
本発明の起動方法では、特に、常時、高分子電解質膜11の現状含水率において発電可能な最大電流を出力させるので、固体高分子電解質膜の含水率を、短期間で必要含水率に到達させることができる。従って、空冷式の燃料電池スタック40であっても、加湿装置を要することなく、固体高分子電解質膜の含水率を、短期間で、燃料電池に対する要求出力に対して必要とされる含水率(必要含水率)に到達させることができる。
また、燃料電池10では、拡散層として、拡散層基材(12a,13a)の両面にマイクロポーラス層(12b,12c,13b,13c)を形成したものを採用した。かかる構成の拡散層は、反応層(12d,13c)において生じた水を該拡散層内に吸い出し、該拡散層内に液体水として保持することができる。よって、空気(酸化ガス)や水素ガス(燃料ガス)によって拡散層から持ち去られる水分量を少なくすることができる。
よって、低負荷運転であっても高分子電解質膜11の含水率を増加させ易く、高分子電解質膜11の含水率を、短期間で必要含水率に到達させることを可能にする。また、高分子電解質膜11の乾燥が高度に防止されるので、空冷式の燃料電池スタック40(燃料電池10)を長時間運転させることを可能にする。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、起動処理(図4参照)のS6の処理によって発電可能な最大電流の出力を開始した後、S4において算出された含水率差に応じた出力時間だけ出力した後、S3の処理へ戻るものとしたが、発電可能な最大電流の出力を開始した後、予め規定された出力時間だけ経過した後にS3の処理へ戻る構成であってもよい。このとき、予め規定された出力時間としては、定期的な出力時間としてもよいし、可変な出力期間(現状含水率(膜抵抗値)に応じた出力期間)としてもよい。
また、上記実施形態では、S6からS3へ戻った場合における現状含水率を燃料電池スタック40の発電量と発電時間とに基づいて算出するとしたが、その都度、発電環境下における温度及び相対湿度を温度センサ43及び湿度センサ44によって測定し、湿度−膜含水率換算マップ72aを参照して得るように構成してもよい。
また、上記実施形態では、温度センサ43及び湿度センサ44によって温度及び相対湿度を測定し、湿度−膜含水率換算マップ72aを参照して高分子電解質膜11の含水率を算出し、算出された含水率を用いて、膜含水率−比電導率換算マップ72bを参照して高分子電解質膜11の比電導率及び膜抵抗値を算出する構成とした。これに対し、相対湿度と比電導率との相関関係を示すマップを温度に応じて準備し、相対湿度及び温度から比電導率や膜抵抗を算出するものとしてもよい。
また、上記実施形態では、高分子電解質膜11のイオン交換基数に対する吸着した水の数(N(HO)/N(SOH))を縦軸とする湿度−膜含水率換算マップ72a(図2(a)参照)を使用したが、この縦軸を、質量%で表される高分子電解質膜11の含水率としてもよい。同様に、膜含水率−比電導率換算マップ72b(図2(b)参照)における縦軸を比電導度としたが、膜抵抗値を縦軸とするマップを使用してもよい。
また、上記実施形態では、温度センサ43を空気ダクト42に配置し、湿度センサ44を空気マニホールド41に配置する構成としたが、温度センサ43及び湿度センサ44の配置はこれらに限定されず、発電環境の温度及び湿度を測定可能な位置であればよい。なお、湿度センサ44は、絶対湿度を検出(測定)するものであってもよい。
また、上記実施形態では、酸素極12及び燃料極13の両方とも、拡散層基材(12a,13a)の両面にマイクロポーラス層(12b,12c,13b,13c)を形成した拡散層を採用したが、かかる拡散層は少なくとも酸素極12に採用されていればよい。即ち、燃料極13は、拡散層基材13aと反応層13dとから構成されるものであってもよい。上記拡散層を少なくとも酸素極12に採用することによって、発電(電極反応)の結果として反応層12dにおいて生成された水を拡散層内へ吸い出し、その水を拡散層内にて保持することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に基づいて限定されるものではない。
[実施例1〜3,比較例1]
実施例1〜3及び比較例1の燃料電池単セル(燃料電池)を以下のように作製した。
(実施例1)
ポリテトラフルオロエチレンの微粉末をカーボンブラック粉末(一次粒子径16nm)に対して35重量部%となるように混合したものを溶媒に溶かし、自立膜に成型する。その後、平織りのカーボンクロスを準備し、これを上記の自立膜2枚で挟んで345℃で熱圧着させて一体化した。
次に、市販の白金担持カーボン(白金含有量60wt%)1gに、ナフィオン(登録商標)の溶液(5wt%水/イソプロパノール溶液)2g〜200gを加え、ハイブリッドミキサーで攪拌し、触媒ペーストとし、上記の方法によって一体化した膜の表面にPt担持量が0.01〜2mg/cmとなるように印刷して、乾燥し、反応層付拡散層を得た。
なお、拡散層の上に印刷して反応層を形成する替わりに、ポリテトラフルオロエチレン製のシート上に上記触媒ペーストを印刷し、乾燥後、剥離させて自立した反応層膜を作製し、これを拡散層と熱圧着させて反応層付拡散層を形成しても良い。
以上のようにして作製した反応層付拡散層を2枚準備し、各反応層付拡散層における反応層で、ナフィオン(登録商標)からなる高分子電解質膜の両側を挟み、ホットプレスによって圧着し、圧着体を得た。そして、得られた圧着体の両面に酸素及び水素(燃料)のガス供給路を形成して、燃料電池単セルを作製した。
(実施例2)
実施例2では、マイクロポーラス層を形成するためのカーボンとして、一次粒子径が35nmのカーボンブラックを用いた。その他は実施例1の燃料電池単セルと同様であり、説明を省略する。
(実施例3)
実施例3では、マイクロポーラス層を形成するためのカーボンとして、一次粒子径が48nmのカーボンブラックを用いた。その他は実施例1の燃料電池単セルと同様であり、説明を省略する。
(比較例1)
比較例1では、反応層側にのみマイクロポーラス層を形成し、反応層の反対側(プレート側)にはマイクロポーラス層を形成しなかった。その他は実施例3の燃料電池単セルと同様であり、説明を省略する。
図5は、実施例1〜3および比較例1の各々について、マイクロポーラス層の細孔分布を、ポロシメータにより測定した結果を示すグラフである。図5に示すグラフにおいて、横軸はマイクロポーラス層の細孔径Dを示し、縦軸は微分細孔容積を示す。
<評価>
上記のように作製した実施例1〜3及び比較例1の燃料電池単セル(燃料電池)の発電性能を評価した。なお、この評価は、図6に示す簡易的な燃料電池システムを用いて行った。図6は、発電性能の評価に使用した燃料電池システムのブロック図である。
実施例1〜3及び比較例1の燃料電池単セルの空気極側セパレータのガス流路に、エアポンプ31と、エアの温度及びエアの湿度を調節する制御装置32とを接続した。さらに、燃料極側セパレータのガス流路に、水素ガス供給装置33を接続した。そして、燃料極側セパレータのガス流路に、水素ガス供給装置33から乾燥した水素ガスを導入すると共に、酸素側セパレータのガス流路に、空気を供給した。このとき、空気の供給は、供給空気のストイキ比が30となるように制御装置32にて制御しながら行った。セル温度を60℃とし、様々な露点におけるセル電圧を測定した。
その結果を、図7(a)及び図7(b)に示す。図7(a)は、2A(アンペア)で連続通電を行った場合における、導入空気の露点とセル電圧との関係を示すグラフであり、図7(b)は、6Aで連続通電を行った場合における、導入空気の露点とセル電圧との関係を示すグラフである。図7(a)及び図7(b)において、横軸は酸素極へ供給される空気の露点を示し、縦軸はセル電圧を示す。
図7(a)及び図7(b)に示すように、実施例1〜3では、低い露点においても高いセル電圧を示し、特に、マイクロポーラス層に一次粒子径が16nmという最も細かいカーボンを用いた実施例1では、最も高い値を示した。これに対し、比較例1の燃料電池セルではセル電圧が低い。これは、実施例1〜3では、酸素極側の拡散層基材に水蒸気は透過しやすく、水は透過し難いマイクロポーラス層が形成されているため、空気流路に供給された空気中へ蒸発して持ち去られる量が少なくなるからである。また、以上の結果から、実施例1〜3の燃料電池セルでは、MEAの乾燥を高度に防ぐことができ、供給空気を無加湿とし、燃料ガスとして乾いた水素を用いた空冷式の固体高分子電解質型燃料電池であっても、優れた発電性能を奏し得ることが分かった。
[実施例4,比較例2]
実施例4として、本発明の起動方法に従った場合におけるセル電圧を測定した。一方、比較例2として、起動後、本発明の起動方法を行うことなく直ちに高負荷運転を行った場合のセル電圧を測定した。なお、実施例4及び比較例2は両方とも、実施例1の燃料電池単セルを使用し、起動方法(起動時における通電電流の制御)以外は同じ条件で実験を行った。なお、環境条件は、大気雰囲気(30℃、50%RH)とし、空気極への空気流量は、1110L/minとした。また、水素極へ燃料を封入する際の封入圧は0.1MPaとし、30sec毎に1回排気を行った。
その結果を図8に示す。図8は、セル電圧の経時変化を示すグラフである。図8のグラフにおいて、横軸は、起動後に開回路電圧が発生してからの運転時間(単位:min)を示し、縦軸は、セル電圧(単位:V)を示す。
また、実施例4と比較例2において通電した電流値(単位:A)と、そのときの平均セル電圧値(単位:V)とを、表1に示す。なお、表1におけるP1,P2,P3は、図8のグラフにおけるP1,P2,P3に対応する。
Figure 2009043687
図8(破線)及び表1に示したように、起動後に約1Vの開回路電圧が発生してから直ちに高負荷運転(24A又は42A)を行う比較例2の場合には、セル電圧の急激な降下が生じ、発電不可という結果が得られた。
これに対し、図8(実線)及び表1に示したように、実施例4では、まず、起動後に開回路電圧が発生した後、まず、14Aの低負荷運転(P1)を行った。この場合、約3.5分間にわたり、平均セル電圧0.65Vの発電を行うことができた。次いで、負荷を上げて通電電流を28Aとした(P2)。この場合には、約1分間にわたって平均セル電圧0.61Vの発電を行うことができた。さらに、負荷を上げて通電電流を42Aとしたところ(P3)、平均セル電圧0.58Vの発電を行うことができた。
以上の結果から明らかなように、燃料電池システムの起動後、まず、14Aの低負荷運転を行うことにより、24Aでの運転が可能となり、さらには、42Aでの運転が可能となることを示している。
この結果は、起動時に乾燥状態にある高分子電解質膜が、その含水率において発電可能な電流において発電を行うことにより、発電による生成水によって高分子電解質膜の含水率を上昇させることができ、最終的に、高分子電解質膜の含水率が42Aの高負荷運転に必要な含水率に達したことによると考えられる。
ここで、P1における電流値を、起動時における高分子電解質膜11(本実施例では、ナフィオン(登録商標))の含水率において発電可能な最大電流値とすることにより、28Aでの発電(P2)が早期に可能となる。さらに、P1における電流値を、そのときにおける高分子電解質膜11の現状含水率において発電可能な最大電流値とすることにより、最終的に目標とする42Aでの発電が早期に実現される。
このように、本発明の起動方法によれば、常時、高分子電解質膜11の現状含水率において発電可能な最大電流を出力させることにより、高分子電解質膜11の含水率を短期間で、最も好適には、最短期間で必要含水率に到達させることができる。
本発明の起動方法を適用する燃料電池システムの一実施形態を示す系統図である。 (a)は、湿度−膜含水率換算マップの内容を示す模式図であり、(b)は、膜含水率−比電導率換算マップの内容を示す模式図である。 燃料電池の主要部分を模式的に示す断面図である。 制御装置で実行される燃料電池システムの起動処理を示すフローチャートである。 実施例1〜3および比較例1の各々について、マイクロポーラス層に用いたカーボンの粒度分布曲線である。 発電性能の評価に使用した燃料電池システムのブロック図である。 (a)は、2Aで連続通電を行った場合における、導入空気の露点とセル電圧との関係を示すグラフであり、(b)は、6Aで連続通電を行った場合における、導入空気の露点とセル電圧との関係を示すグラフである。 セル電圧の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
10 燃料電池
11 高分子電解質膜(固体高分子電解質膜)
12 酸素極
12a 拡散層基材(拡散層の一部)
12b 第1マイクロポーラス層(拡散層の一部)
12c 第2マイクロポーラス層(拡散層の一部)
12d 反応層
13 燃料極
43 温度センサ(温度測定手段)
44 湿度センサ(湿度測定手段)
50 水素供給系(燃料ガス供給手段)
60 空気供給系(空気供給手段)
70 制御装置(制御手段)
72a 湿度−膜含水率換算マップ(第1のマップ)
72b 膜含水率−比電導率換算マップ(第2のマップ)
100 燃料電池システム

Claims (5)

  1. 固体高分子電解質膜とその固体高分子電解質膜を両側から挟持する燃料極及び酸素極とを含んで構成される燃料電池と、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記酸素極に酸化ガス及び冷媒ガスとしての空気を供給する空気供給手段とを備えた燃料電池システムの起動方法であって、
    前記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池から出力される電流量を制御する制御手段を備えており、
    前記燃料電池システムの起動が指示されてから、前記燃料電池による要求出力での出力が可能となるまでの間において、前記固体高分子電解質膜の現状における含水率である現状含水率又は該現状含水率の指標を取得する膜状態取得ステップと、
    その膜状態取得ステップにより取得された前記現状含水率又は該現状含水率の指標が、前記要求出力に対して必要とされる前記固体高分子電解質膜の含水率である必要含水率を満たす値であるか否かを判断する判断ステップと、
    その判断ステップにより、前記現状含水率又は該現状含水率の指標が前記必要含水率に対して不足する値であると判断された場合に、前記燃料電池から出力させる電流を、該燃料電池が前記現状含水率又は該現状含水率の指標において出力可能である最大電流となるよう、前記制御手段による制御を行う膜含水率増加ステップと、を備えていることを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  2. 前記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池の発電環境下における温度を測定する温度測定手段と、前記燃料電池の発電環境下における湿度を測定する湿度測定手段と、前記燃料電池の発電環境下における温度及び湿度に基づいて前記現状含水率又は該現状含水率の指標を算出可能な第1のマップとを備えており、
    前記燃料電池システムの起動が指示された場合に、前記温度測定手段及び前記湿度測定手段により、それぞれ、前記温度及び前記湿度を測定する測定ステップを備え、
    前記膜状態取得ステップは、前記測定ステップにより測定された前記温度及び前記湿度を用いて、前記第1のマップを参照して、前記固体高分子電解質膜の現状含水率又は該現状含水率の指標の初期値を取得する初期値取得ステップを含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの起動方法。
  3. 前記燃料電池システムは、さらに、前記現状含水率に基づいて、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率を算出可能な第2のマップを備え、
    前記膜含水率増加ステップは、前記膜状態取得ステップにより取得された前記現状含水率又はその指標を用いて、前記第2のマップを参照して、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率を算出し、算出された膜抵抗値又は膜電導率おいて前記燃料電池が出力可能である最大電流を決定する出力量決定ステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システムの起動方法。
  4. 前記燃料電池における酸素極は、前記固体高分子電解質膜に当接する反応層と前記空気供給手段から供給された空気を拡散する拡散層とを含んで構成されるものであり、
    前記拡散層は、前記反応層において生じた水を該拡散層内に吸い出し、該拡散層内に液体水として保持する部材から構成されるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池システムの起動方法。
  5. 固体高分子電解質膜とその固体高分子電解質膜を両側から挟持する燃料極及び酸素極とを含んで構成される燃料電池と、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、前記酸素極に酸化ガス及び冷媒ガスとしての空気を供給する空気供給手段とを備えた燃料電池システムの起動方法であって、
    前記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池から出力される電流量を制御する制御手段を備えており、
    前記燃料電池システムの起動が指示されてから、前記燃料電池による要求出力での出力が可能となるまでの間において、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率を取得する膜状態取得ステップと、
    その膜状態取得ステップにより取得された前記膜抵抗値又は膜電導率が、前記要求出力に対して許容されるか否かを判断する判断ステップと、
    その判断ステップにより、前記固体高分子電解質膜の現状における膜抵抗値又は膜電導率が、前記燃料電池に対する要求出力に対して不可とされる値であると判断された場合に、前記燃料電池から出力させる電流を、該燃料電池が前記膜抵抗値又は膜電導率において出力可能である最大電流となるよう、前記制御手段による制御を行う膜含水率増加ステップと、を備えていることを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
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