JP2009036382A - 地上環境の空調機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】
近年、地下水の持つ冷熱、温熱を利用して家屋の温調や融雪、温室栽培に使用することが行われているが、汲み上げた地下水はそのまま放流すると地下水の枯渇を招き、地盤沈下や地盤陥没等を引き起こす問題がある。
本発明は、地上環境の空調機構に係わり、更に詳しくは、地中と地上の間で地下水を循環させて行う地上環境の空調機構に関するものである。
【解決手段】
地中と地上の間で地下水を循環させて、該地下水の保有する顕熱と潜熱を利用して地上環境の空調を行う地上環境の空調機構で、上記地上から帰還した地下水は上記地中を拡散浸透させて上記地下水の汲み上げ井戸に帰還させることを特徴とする地上環境の空調機構。
【選択図】図1
近年、地下水の持つ冷熱、温熱を利用して家屋の温調や融雪、温室栽培に使用することが行われているが、汲み上げた地下水はそのまま放流すると地下水の枯渇を招き、地盤沈下や地盤陥没等を引き起こす問題がある。
本発明は、地上環境の空調機構に係わり、更に詳しくは、地中と地上の間で地下水を循環させて行う地上環境の空調機構に関するものである。
【解決手段】
地中と地上の間で地下水を循環させて、該地下水の保有する顕熱と潜熱を利用して地上環境の空調を行う地上環境の空調機構で、上記地上から帰還した地下水は上記地中を拡散浸透させて上記地下水の汲み上げ井戸に帰還させることを特徴とする地上環境の空調機構。
【選択図】図1
Description
本発明は、地上環境の空調機構に係わり、更に詳しくは、地中と地上の間で地下水を循環させて行う地上環境の空調機構に関するものである。
地下水は夏季冷たく、冬季暖かい特徴がある。近年、この地下水の持つ、冷熱、温熱を利用して建物の温調や融雪、温室栽培に使用することが行われているが、汲み上げた地下水はそのまま放流すると地下水の枯渇を招き、地盤沈下や地盤陥没等の問題を引き起こすので、最近は、還水することが行われるようになってきている。
特許文献1には、地下水脈に達する井戸(汲み上げ用の井戸と還水用の井戸)を2基掘削して、汲み上げた地下水を汲み上げ地下水と同レベルの地下水脈に還水させることが記載されている。
周知のように地下水脈まで達する井戸は地下十数メートル以上の深さ掘る必要があり、これを2基掘ることは、多大なボーリング費用が必要となる。
特許文献1の発明では、確かに地下水の枯渇と地盤沈下は防止できるが、掘削費用が極めて多大であり、経済的な理由で採用することはきわめて困難である。また長期使用すると地下水温度は上昇あるいは低下する傾向に有り、つまり、夏季は本来の温度よりも高くなり、冬季は低温化する傾向に有り、冷熱源、温熱源として利用するメリットが消えてしまうこともある。また汚れた地下水がそのまま還水されるので地下水が汚れてくる弊害も生じてくる。
地下水を冷熱源、温熱源として経済的、恒常的に使用するためには、井戸の掘削費用を大幅低減することと、地下水温度は恒常的に一定にすることが必須条件である。
特許文献1には、地下水脈に達する井戸(汲み上げ用の井戸と還水用の井戸)を2基掘削して、汲み上げた地下水を汲み上げ地下水と同レベルの地下水脈に還水させることが記載されている。
周知のように地下水脈まで達する井戸は地下十数メートル以上の深さ掘る必要があり、これを2基掘ることは、多大なボーリング費用が必要となる。
特許文献1の発明では、確かに地下水の枯渇と地盤沈下は防止できるが、掘削費用が極めて多大であり、経済的な理由で採用することはきわめて困難である。また長期使用すると地下水温度は上昇あるいは低下する傾向に有り、つまり、夏季は本来の温度よりも高くなり、冬季は低温化する傾向に有り、冷熱源、温熱源として利用するメリットが消えてしまうこともある。また汚れた地下水がそのまま還水されるので地下水が汚れてくる弊害も生じてくる。
地下水を冷熱源、温熱源として経済的、恒常的に使用するためには、井戸の掘削費用を大幅低減することと、地下水温度は恒常的に一定にすることが必須条件である。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、地中と地上の間で地下水を循環させて地上環境の空調機構を行うに際して、井戸の掘削費用を大幅低減でき、かつ地上から帰還した使用済み地下水を汲み上げた地下水温度に回復させて循環使用出来る新規な地上環境の空調機構を提供することである。
本発明者は、上記課題に関して鋭意研究を行い下記の知見を得た。
即ち、
汲み上げた地下水の持つ、冷熱、温熱(四季を通じてほぼ一定)を利用して地上環境、つまり屋内、屋外の空調を行う際、使用済み地下水、つまり夏季温度の高くなった地下水、冬季温度の低下した地下水を、汲み上げた地下水井戸から離隔した場所から地下浸透させて汲み上げ井戸に帰還させると、拡散浸透の過程で、地下水は地中熱と熱交換され、地下浸透距離がある条件を満たせば、汲み上げた時の地下水温度に回復して地下水脈あるいは汲み上げ井戸に帰還させることが出来ることが判明した。これにより帰還させるための井戸は深さ数メートルの浅い井戸で十分であり、地下水脈に達する深い井戸は不要で、井戸の掘削費用は、ほぼ半減以下であることが判明した。
本発明は上記知見に鑑みてなされたものであり、下記の構成からなる。
1.地中と地上の間で地下水を循環させて、該地下水の保有する顕熱と潜熱を利用して地上環境の空調を行うことを特徴とする地上環境の空調機構。
2.上記地上から帰還した地下水は、上記地中を拡散浸透させて上記地下水の汲み上げ井戸あるいは汲み上げ井戸の地下水脈に帰還させることを特徴とする請求項1に記載の地上環境の空調機構。
3.上記地上から帰還した地下水は、還水井戸に帰還させ、該還水井戸から地中に拡散浸透させることを特徴とする上記1〜2のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
4.上記土壌の透水速度が0.13m/hr以上であることを特徴とする上記1〜3のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
5.上記還水井戸の深さを地下2〜5mの深さにしてなることを特徴とする上記1〜4のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
6.上記還水は浄化して地中浸透させることを特徴とする上記1〜5のいずれか1項に記載の地下水の循環使用方法。
7.上記還水の単位時間当たりの還水量:A(リットル/min)、
土壌の透水速度:K(≧0.13m/hr)
汲み上げ井戸の水温:T(℃)
汲み上げ井戸の水温と還水温度の差:Δt(℃)
とした時、
還水地点での地下水脈までの距離、あるいは還水地点から汲み上げ井戸までの距離のいずれか短いほうの距離をYmとした時、
Ym=α×Δt×A×K/(T+Δt/2)
ただし、αは補正係数(6.1≧α≧4.1)
とすることを特徴とする上記1〜6のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
8.上記地上環境の空調機構が、屋上散水あるいは屋上緑化による屋内環境の空調である上記1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
9.上記地上環境の空調機構が、上記地下水を循環させた熱交換器に空気を通しておこなう屋内空調である上記1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
10.上記地上環境の空調機構が、上記地下水を道路の下に循環させて行う道路環境の空調である上記1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
即ち、
汲み上げた地下水の持つ、冷熱、温熱(四季を通じてほぼ一定)を利用して地上環境、つまり屋内、屋外の空調を行う際、使用済み地下水、つまり夏季温度の高くなった地下水、冬季温度の低下した地下水を、汲み上げた地下水井戸から離隔した場所から地下浸透させて汲み上げ井戸に帰還させると、拡散浸透の過程で、地下水は地中熱と熱交換され、地下浸透距離がある条件を満たせば、汲み上げた時の地下水温度に回復して地下水脈あるいは汲み上げ井戸に帰還させることが出来ることが判明した。これにより帰還させるための井戸は深さ数メートルの浅い井戸で十分であり、地下水脈に達する深い井戸は不要で、井戸の掘削費用は、ほぼ半減以下であることが判明した。
本発明は上記知見に鑑みてなされたものであり、下記の構成からなる。
1.地中と地上の間で地下水を循環させて、該地下水の保有する顕熱と潜熱を利用して地上環境の空調を行うことを特徴とする地上環境の空調機構。
2.上記地上から帰還した地下水は、上記地中を拡散浸透させて上記地下水の汲み上げ井戸あるいは汲み上げ井戸の地下水脈に帰還させることを特徴とする請求項1に記載の地上環境の空調機構。
3.上記地上から帰還した地下水は、還水井戸に帰還させ、該還水井戸から地中に拡散浸透させることを特徴とする上記1〜2のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
4.上記土壌の透水速度が0.13m/hr以上であることを特徴とする上記1〜3のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
5.上記還水井戸の深さを地下2〜5mの深さにしてなることを特徴とする上記1〜4のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
6.上記還水は浄化して地中浸透させることを特徴とする上記1〜5のいずれか1項に記載の地下水の循環使用方法。
7.上記還水の単位時間当たりの還水量:A(リットル/min)、
土壌の透水速度:K(≧0.13m/hr)
汲み上げ井戸の水温:T(℃)
汲み上げ井戸の水温と還水温度の差:Δt(℃)
とした時、
還水地点での地下水脈までの距離、あるいは還水地点から汲み上げ井戸までの距離のいずれか短いほうの距離をYmとした時、
Ym=α×Δt×A×K/(T+Δt/2)
ただし、αは補正係数(6.1≧α≧4.1)
とすることを特徴とする上記1〜6のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
8.上記地上環境の空調機構が、屋上散水あるいは屋上緑化による屋内環境の空調である上記1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
9.上記地上環境の空調機構が、上記地下水を循環させた熱交換器に空気を通しておこなう屋内空調である上記1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
10.上記地上環境の空調機構が、上記地下水を道路の下に循環させて行う道路環境の空調である上記1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
本発明は下記の効果を有する。
1.井戸の掘削費用がほぼ半減以下にすることが出来る。
2.地下水と地熱を併せた自然エネルギーだけで、屋内、屋外の温調を行うことが出来、その省エネ効果は極めて大である。
3.地熱のもつ自然エネルギーで使用済み地下水温度を元の温度に回復させることが出来る。省エネ効果極めて大である。
4.設備投資費が極めて安価で、かつ動力部分がないので故障が発生しない。
1.井戸の掘削費用がほぼ半減以下にすることが出来る。
2.地下水と地熱を併せた自然エネルギーだけで、屋内、屋外の温調を行うことが出来、その省エネ効果は極めて大である。
3.地熱のもつ自然エネルギーで使用済み地下水温度を元の温度に回復させることが出来る。省エネ効果極めて大である。
4.設備投資費が極めて安価で、かつ動力部分がないので故障が発生しない。
本発明の実施形態の詳細説明に先立って、先ず本発明の基礎となるジオヒ−トポンプの技術思想と原理を図2の模式図で説明する。
ヒ−トポンプとは周知のように「熱のポンプ」のことであり、一般的に低位の水を高位まで送るのと同様に低温の熱溜から高温の熱溜まで(或いは逆に高温の熱溜から低温の熱溜まで)熱を送り出す装置である。この場合の必要動力は低温側と高温側の温度差に関係するので、熱媒体の加熱・冷却には地中熱を利用した方が外気を使用する場合に較べて温度差が少ないために、遥かに経済的になる利点がある。
図2は、地中熱を利用したジオヒ−トポンプの原理を地上環境の空調機構に適用する場合の模式図を示したものである。
すなわち、温度の安定している井水をポンプで汲み上げ、地上環境にある熱使用設備に利用して熱交換(例えば、放熱)させ、温度変化の生じた使用済み井水を地下浸透させて再び地中熱で熱交換(例えば、集熱)することによって熱循環するシステムである。
このシステムにおいては熱媒体として地下水を利用するが、季節変化に応じて地上部では外気(主に太陽熱)の自然エネルギ−で加熱・冷却がなされ、地下部では地中熱の自然エネルギ−よって再生熱交換(再冷却・加熱)を行うことが出来る地球規模の冷暖房システムと考えることが出来る。
ヒ−トポンプとは周知のように「熱のポンプ」のことであり、一般的に低位の水を高位まで送るのと同様に低温の熱溜から高温の熱溜まで(或いは逆に高温の熱溜から低温の熱溜まで)熱を送り出す装置である。この場合の必要動力は低温側と高温側の温度差に関係するので、熱媒体の加熱・冷却には地中熱を利用した方が外気を使用する場合に較べて温度差が少ないために、遥かに経済的になる利点がある。
図2は、地中熱を利用したジオヒ−トポンプの原理を地上環境の空調機構に適用する場合の模式図を示したものである。
すなわち、温度の安定している井水をポンプで汲み上げ、地上環境にある熱使用設備に利用して熱交換(例えば、放熱)させ、温度変化の生じた使用済み井水を地下浸透させて再び地中熱で熱交換(例えば、集熱)することによって熱循環するシステムである。
このシステムにおいては熱媒体として地下水を利用するが、季節変化に応じて地上部では外気(主に太陽熱)の自然エネルギ−で加熱・冷却がなされ、地下部では地中熱の自然エネルギ−よって再生熱交換(再冷却・加熱)を行うことが出来る地球規模の冷暖房システムと考えることが出来る。
本発明は、上述の技術思想を原理とする地中熱と地下水を利用した地上環境の空調機構であり、以下にその実施態様について説明する。
地下から汲み上げて熱利用した使用済みの地下水(還水)は、夏季は汲み上げた時の温度よりも高く、冬季は低温化している。この使用済み地下水を地中浸透させると、地中に拡散、浸透する過程で、地中熱と熱交換されて、ほぼ地中温度に回復する。地中温度と地下水の温度は四季を通じてほぼ一定しているために、還水は本来の地下水温度に回復する。
因みに、地中温度と地下水の温度には地域差があり、本州地域では概ね15℃前後、北海道等の寒冷地では、12℃前後、九州南部、沖縄等の南の地域では、18℃前後であるが、いずれの地域においてもほぼ四季を通じて一定であり、地熱と地中温度はほぼ同じである。
地下から汲み上げて熱利用した使用済みの地下水(還水)は、夏季は汲み上げた時の温度よりも高く、冬季は低温化している。この使用済み地下水を地中浸透させると、地中に拡散、浸透する過程で、地中熱と熱交換されて、ほぼ地中温度に回復する。地中温度と地下水の温度は四季を通じてほぼ一定しているために、還水は本来の地下水温度に回復する。
因みに、地中温度と地下水の温度には地域差があり、本州地域では概ね15℃前後、北海道等の寒冷地では、12℃前後、九州南部、沖縄等の南の地域では、18℃前後であるが、いずれの地域においてもほぼ四季を通じて一定であり、地熱と地中温度はほぼ同じである。
拡散浸透する還水を地中熱で効率よく安定的に熱交換するためには、先ず地中熱が四季を通じて地下水と同等温度に安定していることが必須である。そのためには、還水を拡散浸透させる地中の深さ、つまり還水井戸の中の、還水の液面水位は、地下2m以上の深さが最も好ましく、還水井戸の底の深さは、5mまでの深さが最も好ましい。
液面深さ2m以上が最も好ましいのは、地下の温度は2m以上の深さでは、四季を通じてほぼ安定しているためである。2m未満の深さでは、大気温の影響を受けてかなり高い温度で変動しており熱交換効率が変動して一定しないので、還水井戸と汲み上げ井戸までの距離(還水の地中拡散浸透距離)をより離す必要がある。
液面深さ2m以上が最も好ましいのは、地下の温度は2m以上の深さでは、四季を通じてほぼ安定しているためである。2m未満の深さでは、大気温の影響を受けてかなり高い温度で変動しており熱交換効率が変動して一定しないので、還水井戸と汲み上げ井戸までの距離(還水の地中拡散浸透距離)をより離す必要がある。
一方、地下5mまでの地中温度は、夏は地下深度10m以上の地中の平均気温よりも更に低い温度になり、そして冬は同じく地下深度10m以上の地中の平均気温よりも更に高い温度になるので、地下5m以下の地中熱を利用して熱交換すると、地下深度10m以上の地中熱を利用して熱交換するよりも、熱交換がより効率的になる。
井戸の掘削経費の観点からも、地下深度10m以上を掘削する場合に較べて地下深度5mまでの掘削経費は格段に経済的であるので、還水井戸の底の深さは地下深度5mまでが最も好ましい。要すれば、還水井戸の深さは2〜5mの深さが最も好ましい。
井戸の掘削経費の観点からも、地下深度10m以上を掘削する場合に較べて地下深度5mまでの掘削経費は格段に経済的であるので、還水井戸の底の深さは地下深度5mまでが最も好ましい。要すれば、還水井戸の深さは2〜5mの深さが最も好ましい。
外に汲み出した使用済み地下水は、大気中の塵芥や有害物質に汚染されることもあり、そのまま還水井戸に戻すと地下水脈に有害物質が蓄積されてくる。
還水は直接井戸に還すのでなくて、いったん濾過浄化して地下に還すことが好ましい。
濾過浄化の方法は、大きな介在物から小さなものまで分離できるように、多段に配置するほうが好ましい。濾過後、炭(活性炭含む)、ゼオライト、トルマリン等の吸着剤の槽を通過させて、水中の有害物質を吸着、除去する。
還水は直接井戸に還すのでなくて、いったん濾過浄化して地下に還すことが好ましい。
濾過浄化の方法は、大きな介在物から小さなものまで分離できるように、多段に配置するほうが好ましい。濾過後、炭(活性炭含む)、ゼオライト、トルマリン等の吸着剤の槽を通過させて、水中の有害物質を吸着、除去する。
本発明の地上環境の空調機構は、地下水の持つ顕熱および潜熱を利用して屋内、屋外環境の温度調節を行うものであればいかなる用途にも使用できる。
即ち、家屋、ビル、建築物全般の屋根、屋上に散水あるいは屋根、屋上に植物を植栽、緑化して、屋根、屋上の過昇温を防いで、家屋、ビル、建築物全般の屋内の過昇温防止する用途、あるいは、地下水を循環させた熱交換器に空気を通して屋内空調する用途、あるいは屋外にあっては、上記地下水を道路の下に循環させて道路環境の温度を調節する用途等、もろもろの用途に使用できる。
即ち、家屋、ビル、建築物全般の屋根、屋上に散水あるいは屋根、屋上に植物を植栽、緑化して、屋根、屋上の過昇温を防いで、家屋、ビル、建築物全般の屋内の過昇温防止する用途、あるいは、地下水を循環させた熱交換器に空気を通して屋内空調する用途、あるいは屋外にあっては、上記地下水を道路の下に循環させて道路環境の温度を調節する用途等、もろもろの用途に使用できる。
汲み上げた地下水は、使用中に蒸発、漏出、溢れ出し等のロスもあり、100%還水井戸に帰還しないが、帰還した使用済み地下水が還水井戸から溢れ出して外に流れ出ないようにするためには、還水量よりも、地中への拡散浸透量を大きくしなければならない。
還水の拡散浸透量は、還水帰還井戸の還水の液面から井戸の底までの地面との接触面積、つまり拡散浸透面積と比例するので、還水量に応じて拡散浸透面積が過不足にならないように設計する。
還水の拡散浸透量は、還水帰還井戸の還水の液面から井戸の底までの地面との接触面積、つまり拡散浸透面積と比例するので、還水量に応じて拡散浸透面積が過不足にならないように設計する。
必要な拡散浸透面積は、井戸の直径と深さを加減して、あるいは井戸の本数を増やすことでも調整できる。
還水した地下水と汲み上げた地下水の温度差をΔTとした時、地下水を恒常的に循環利用するためには、ΔTがゼロに成るように土壌への拡散浸透させる必要がある。
ΔTは地中拡散浸透距離で変化する。つまり拡散距離が長いほどより汲み上げた地下水温度に近づく。
ΔTは地中拡散浸透距離で変化する。つまり拡散距離が長いほどより汲み上げた地下水温度に近づく。
ΔTをゼロ、つまり汲み上げた地下水温度に回復させるための拡散浸透距離、つまり還水地点での地下水脈までの距離、あるいは還水地点から汲み上げ井戸までの距離のいずれか短いほうの距離をYmとした時、Ym値についての一般式は下記のようになる。
拡散浸透距離Ym=α×Δt×A×K/(T+Δt/2)
ただし、αは補正係数(6.1≧α≧4.1)
ここで、Δtは還水した地下水と汲み上げた地下水の温度差℃、Aは水量L/min、Tは拡散浸透後の地下水温度℃、Kは土壌の透水浸透速度m/hrである。
土壌の透水浸透速度は土壌の性状によって値が異なる。因みに粘土は0.001m/hrである。
還水を地下浸透させる土壌の透水速度は、0.13m/hr以上が好ましい。下限値未満では、浸透速度が遅いために、還水の循環使用が困難になる。
拡散浸透距離Ym=α×Δt×A×K/(T+Δt/2)
ただし、αは補正係数(6.1≧α≧4.1)
ここで、Δtは還水した地下水と汲み上げた地下水の温度差℃、Aは水量L/min、Tは拡散浸透後の地下水温度℃、Kは土壌の透水浸透速度m/hrである。
土壌の透水浸透速度は土壌の性状によって値が異なる。因みに粘土は0.001m/hrである。
還水を地下浸透させる土壌の透水速度は、0.13m/hr以上が好ましい。下限値未満では、浸透速度が遅いために、還水の循環使用が困難になる。
拡散浸透距離を図面で説明する。
図1は、拡散浸透距離を説明するための模式図である。
本発明では、還水地点での地下水脈までの距離、あるいは還水地点から汲み上げ井戸までの距離のいずれか短いほうの距離を拡散浸透距離(井戸の離隔距離)としている。
図1は、拡散浸透距離を説明するための模式図である。
本発明では、還水地点での地下水脈までの距離、あるいは還水地点から汲み上げ井戸までの距離のいずれか短いほうの距離を拡散浸透距離(井戸の離隔距離)としている。
なお本発明は平常時の土壌の吸着性能を基準にしたものであり降雨量が多く、井戸水が溢れる場合は、適用しがたい。この様な場合は、バイパス回路を設けて還水井戸に水が流れ込まないように設計することも必要である。
(ΔTをゼロにするための拡散浸透距離を推定する数式(実験式)の作成)
熱設備で使用済みの還水を地下浸透させてΔTをゼロにするための拡散浸透距離Ymと土壌の透水Kと間には一般式として下記の関係式が成り立つ。
拡散浸透距離Ym=α×Δt×A×K/(T+Δt/2)
ここで、Δtは還水した地下水と汲み上げた地下水の温度差℃、Aは水量L/min、Tは拡散浸透後の地下水温度℃、Kは土壌の透水速度m/hrであるが、αは地下浸透させる土壌の性質(例えば、土壌の比重、土壌の比熱)や還水と土壌の接触面積(例えば、還水井戸の径や深さ)などに依存する補正係数である。
熱設備で使用済みの還水を地下浸透させてΔTをゼロにするための拡散浸透距離Ymと土壌の透水Kと間には一般式として下記の関係式が成り立つ。
拡散浸透距離Ym=α×Δt×A×K/(T+Δt/2)
ここで、Δtは還水した地下水と汲み上げた地下水の温度差℃、Aは水量L/min、Tは拡散浸透後の地下水温度℃、Kは土壌の透水速度m/hrであるが、αは地下浸透させる土壌の性質(例えば、土壌の比重、土壌の比熱)や還水と土壌の接触面積(例えば、還水井戸の径や深さ)などに依存する補正係数である。
山口県地区における下記の実験例から、補正係数αを求めた。
(例1)
15℃の地下水を8L/minの割合でポンプで汲み上げてラジエーター(プレートフィンタイプの水と空気の熱交換器)に通水して30℃空気の熱交換を数時間行った。処理水温が10℃上昇した。この処理水を2.5m離れた位置の還水井戸に回収して地下浸透させた。
この地区における土壌の透水速度の測定値は0.15m/hrであり、処理水は井戸に溜まることなく地下浸透していった。
この実験結果と上述の一般式より、補正係数αを求めるとαの値は4.1であった。
(例2)
地下水の水量を16L/minに増加して、例1と同様に実験を行った。処理水温が同様に10℃上昇した。この処理水を還水井戸の距離を替えて6.0m離れた位置の還水井戸に回収して地下浸透させたところ、処理水は井戸に溜まることなく地下浸透していった。
この実験結果と上述の一般式より、補正係数αを求めるとαの値は5.0であった。
(例3)
例2の実験において、15℃の地下水を8L/minの割合でポンプで汲み上げて貯水タンクに溜め太陽熱で20℃まで加温した。この加温処理水を6.0m離れた位置の還水井戸に回収して地下浸透させたところ、処理水は井戸に溜まることなく地下浸透していった。
この実験結果と上述の一般式より、補正係数αを求めるとαの値は6.2であった。
これらの実験結果より、αの平均値は5.1(4.1<α<6.2)であることが判った。
以上の結果より、
山口県地区においては、地下水を還水するための拡散浸透距離は下記の実験式で求められる。
拡散浸透距離Ym=5.1×Δt×A×K/(T+Δt/2)
(例1)
15℃の地下水を8L/minの割合でポンプで汲み上げてラジエーター(プレートフィンタイプの水と空気の熱交換器)に通水して30℃空気の熱交換を数時間行った。処理水温が10℃上昇した。この処理水を2.5m離れた位置の還水井戸に回収して地下浸透させた。
この地区における土壌の透水速度の測定値は0.15m/hrであり、処理水は井戸に溜まることなく地下浸透していった。
この実験結果と上述の一般式より、補正係数αを求めるとαの値は4.1であった。
(例2)
地下水の水量を16L/minに増加して、例1と同様に実験を行った。処理水温が同様に10℃上昇した。この処理水を還水井戸の距離を替えて6.0m離れた位置の還水井戸に回収して地下浸透させたところ、処理水は井戸に溜まることなく地下浸透していった。
この実験結果と上述の一般式より、補正係数αを求めるとαの値は5.0であった。
(例3)
例2の実験において、15℃の地下水を8L/minの割合でポンプで汲み上げて貯水タンクに溜め太陽熱で20℃まで加温した。この加温処理水を6.0m離れた位置の還水井戸に回収して地下浸透させたところ、処理水は井戸に溜まることなく地下浸透していった。
この実験結果と上述の一般式より、補正係数αを求めるとαの値は6.2であった。
これらの実験結果より、αの平均値は5.1(4.1<α<6.2)であることが判った。
以上の結果より、
山口県地区においては、地下水を還水するための拡散浸透距離は下記の実験式で求められる。
拡散浸透距離Ym=5.1×Δt×A×K/(T+Δt/2)
実施例1で作った計算式の検証テスト
汲み上げ井戸
井戸深さ:15 m(地下水脈までの距離)
井戸の直径:100mm
水の温度: 15℃
汲み上げ量:8リットル/min
還水井戸
井戸深さ:5 m
井戸の直径:500mm
井戸の液面深さ:2m
還水を拡散浸透させる土壌の吸水性:土壌の透水速度は 0.2m/Hr
還水井戸と汲み上げ井戸の離隔距離(拡散浸透距離): 7.0 m
テストした季節と期間:夏季(8/1〜8/31の30日間)(雨天を除く)
汲み上げ井戸
井戸深さ:15 m(地下水脈までの距離)
井戸の直径:100mm
水の温度: 15℃
汲み上げ量:8リットル/min
還水井戸
井戸深さ:5 m
井戸の直径:500mm
井戸の液面深さ:2m
還水を拡散浸透させる土壌の吸水性:土壌の透水速度は 0.2m/Hr
還水井戸と汲み上げ井戸の離隔距離(拡散浸透距離): 7.0 m
テストした季節と期間:夏季(8/1〜8/31の30日間)(雨天を除く)
地下水の用途:室内空調+屋上散水
ラジエーターに地下水を循環させて室内空気を冷却し、ラジエーターから出てきた水を屋根に上げて散水した。室内環境としては、30℃の室温から27℃まで低下した。
散水後屋根から落下してきた水は7.5リットル/min(温度40℃に加温)であり、蒸発等で約6%の水が消耗されていた。
回収された水は、濾過装置で混ざったゴミを濾過し、活性炭の詰まった浄化槽を通した後、還水井戸に返した。還水井戸の深さは5m、液面の深さは2mであった。
井戸に溜まった水は、溢れることなく、地中に浸透して拡散した。
ラジエーターに地下水を循環させて室内空気を冷却し、ラジエーターから出てきた水を屋根に上げて散水した。室内環境としては、30℃の室温から27℃まで低下した。
散水後屋根から落下してきた水は7.5リットル/min(温度40℃に加温)であり、蒸発等で約6%の水が消耗されていた。
回収された水は、濾過装置で混ざったゴミを濾過し、活性炭の詰まった浄化槽を通した後、還水井戸に返した。還水井戸の深さは5m、液面の深さは2mであった。
井戸に溜まった水は、溢れることなく、地中に浸透して拡散した。
テスト結果
テスト期間中、還水の温度は37〜42℃の間で変動。
汲み上げ井戸の温度に対して、22〜27℃の温度が上昇していた。
テスト期間中、汲み上げ井戸の水温に変化は無く、設定どおり一定の条件でテストを継続できた。
本発明方法は、地下水温度の回復に極めて効果があることが確認できた。省エネ性にも極めて優れ、屋内、屋外環境の省エネ空調に極めて効果があることを確認できた。また実施例1の実験式は、拡散浸透距離の推定にきわめて有効であることが確認できた。
テスト期間中、還水の温度は37〜42℃の間で変動。
汲み上げ井戸の温度に対して、22〜27℃の温度が上昇していた。
テスト期間中、汲み上げ井戸の水温に変化は無く、設定どおり一定の条件でテストを継続できた。
本発明方法は、地下水温度の回復に極めて効果があることが確認できた。省エネ性にも極めて優れ、屋内、屋外環境の省エネ空調に極めて効果があることを確認できた。また実施例1の実験式は、拡散浸透距離の推定にきわめて有効であることが確認できた。
掘削費用の比較(2本の井戸が地下水脈で連通している場合)
深さ15mの地下水脈に達する井戸を2本掘削した時の掘削費用に比べて、本発明の場合においては5mの還水井戸でよいために掘削費用は略半減に節減することが出来た。
深さ15mの地下水脈に達する井戸を2本掘削した時の掘削費用に比べて、本発明の場合においては5mの還水井戸でよいために掘削費用は略半減に節減することが出来た。
Claims (10)
- 地中と地上の間で地下水を循環させて、該地下水の保有する顕熱と潜熱を利用して地上環境の空調を行うことを特徴とする地上環境の空調機構。
- 上記地上から帰還した地下水は、上記地中を拡散浸透させて上記地下水の汲み上げ井戸あるいは汲み上げ井戸の地下水脈に帰還させることを特徴とする請求項1に記載の地上環境の空調機構。
- 上記地上から帰還した地下水は、還水井戸に帰還させ、該還水井戸から地中に拡散浸透させることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
- 上記土壌の透水速度が0.13m/hr以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
- 上記還水井戸の深さを地下2〜5mの深さにしてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
- 上記還水は浄化して地中浸透させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の地下水の循環使用方法。
- 上記還水の単位時間当たりの還水量:A(リットル/min)、
土壌の透水速度:K(≧0.13m/hr)
汲み上げ井戸の水温:T(℃)
汲み上げ井戸の水温と還水温度の差:Δt(℃)
とした時、
還水地点での地下水脈までの距離、あるいは還水地点から汲み上げ井戸までの距離のいずれか短いほうの距離をYmとした時、
Ym=α×Δt×A×K/(T+Δt/2)
ただし、αは補正係数(6.1≧α≧4.1)
とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。 - 上記地上環境の空調機構が、屋上散水あるいは屋上緑化による屋内環境の空調である請求項1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
- 上記地上環境の空調機構が、上記地下水を循環させた熱交換器に空気を通しておこなう屋内空調である請求項1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
- 上記地上環境の空調機構が、上記地下水を道路の下に循環させて行う道路環境の空調である請求項1〜7のいずれか1項に記載の地上環境の空調機構。
Priority Applications (2)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016061547A (ja) * | 2014-09-22 | 2016-04-25 | 清水建設株式会社 | 空調システム |
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JP2010019448A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Shimizu Corp | 空調システム |
FR2950957B1 (fr) * | 2009-10-07 | 2013-11-15 | Inst Francais Du Petrole | Methode et systeme de stockage d'energie thermique par doublet non reversible |
WO2012046243A1 (en) * | 2010-10-08 | 2012-04-12 | Raj Vijay Rohlania | Temperature control device using earth energy system |
JP5999476B2 (ja) * | 2012-04-25 | 2016-09-28 | 大日本印刷株式会社 | ヒートポンプ空調機の効率改善装置 |
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JPS5875825U (ja) * | 1981-11-17 | 1983-05-23 | 三菱電機株式会社 | 消雪装置 |
JPH0247404A (ja) * | 1988-08-08 | 1990-02-16 | Nippon Chikasui Kaihatsu Kk | 井戸内熱交換無散水消雪方法及び装置 |
JP2003343884A (ja) * | 2002-05-29 | 2003-12-03 | Nobuyuki Tomoyasu | 地中熱(地熱)を利用した建築物の循環式冷暖房の方法 |
JP2004222712A (ja) * | 2003-01-27 | 2004-08-12 | Aidoma:Kk | 地下水熱利用のウォーターチューブハウス |
-
2005
- 2005-11-24 JP JP2005337948A patent/JP2009036382A/ja active Pending
-
2006
- 2006-11-22 WO PCT/JP2006/323365 patent/WO2007061017A1/ja active Application Filing
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016061547A (ja) * | 2014-09-22 | 2016-04-25 | 清水建設株式会社 | 空調システム |
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