JP2009033523A - 水晶振動子搭載用基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金めっき層で被覆されたメタライズ層により接続パッドが形成されていたとしても、導電性接着剤を介して水晶振動子の電極を接続パッドに強固に接着することが可能な水晶振動子搭載用基板を提供する。
【解決手段】 絶縁基体1の搭載部1aに、金めっき層6で被覆されたメタライズ層5からなる接続パッド2が形成され、接続パッド2上に水晶振動子4の電極4aが導電性接着剤7を介して接着される水晶振動子搭載用基板9であって、接続パッド2は、導電性接着剤7を介して水晶振動子4の電極4aが接着される領域の一部Bのメタライズ層5に、金めっき層6の表面に露出したセラミック粉末8を有している水晶振動子搭載用基板9である。金めっき層6の表面に露出したセラミック粉末8により導電性接着剤7の接続パッド2に対する接着強度が向上するため、導電性接着剤7を介して接続パッド2と電極4aとを強固に接着することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水晶振動子を搭載するための水晶振動子搭載用基板に関するものであり、特に、金めっき層で被覆されたメタライズ層からなる接続パッドを備え、その接続パッド上に水晶振動子の電極が導電性接着剤を介して接着される水晶振動子搭載用基板に関するものである。
一般に、水晶振動子を搭載するための水晶振動子搭載用基板として、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック材料から成る絶縁基体の上面に水晶振動子を搭載するための搭載部を設け、搭載部の外周部分に接続パッドを設けた構造のものが使用されている。
接続パッドは、一般に、タングステン等のメタライズ導体により形成され、その露出表面は、酸化腐食の防止等のために金めっき層で被覆されている。
また、水晶振動子は、例えば、四角形状の水晶板の上面や下面の中央部に励振電極が形成されるとともに、下面の外周部分に接続用の電極が、励振電極と電気的に接続されて形成された構造である。この接続用の電極から励振電極に電流が供給されて水晶板が振動し、所定周波数の信号の発振が行なわれる。
この水晶振動子を水晶振動子搭載用基板の搭載部に搭載するとともに、接続用の電極を接続パッドに対向させて電気的,機械的に接続することにより、水晶振動子が基板に搭載されてなる水晶発振器が製作される。なお、接続用の電極と接続パッドとの接続は、一般に、銀や銅等の導電性の材料からなる導電性の微粒子がエポキシ樹脂等の樹脂材料中に分散されてなる導電性接着剤を介して両者を接着させることにより行なわれている。
そして、製作された水晶発振器について、外部電気回路と接続パッドとを電気的に接続することにより、外部電気回路から水晶振動子に電流が供給されて発振が行なわれ、また、発振された信号が、時間や周波数の基準信号として外部電気回路に供給される。
接続パッドと外部電気回路との電気的な接続は、例えば、絶縁基体の接続パッドから下面等の外表面にかけて形成された配線導体を介して行なわれる。配線導体のうち絶縁基体の外表面に露出する部分をはんだ等の導電性接合材を介して外部電気回路に接合することにより、配線導体を介して接続パッドと外部電気回路とが電気的に接続される。
特開平9−116047号公報 特開2006−314083号公報
しかしながら、上記のような水晶振動子搭載用基板においては、水晶振動子の電極が接続される接続パッドは金めっき層で被覆されたメタライズ層からなるため、水晶振動子をその金めっき層上に導電性接着剤を介して電気的,機械的に接続することになる。そして、導電性接着剤を金めっき層に対して強固に接着することが難しいため、水晶振動子の電極と接続パッドとの接着を強固なものとすることが難しいという問題があった。
すなわち、金めっき層は、セラミック材料等に比べて表面が滑らかなために、水晶振動子の電極と接続パッドとの間に介在して両者を接続する導電性接着剤と金めっき層の表面との間のいわゆるアンカー効果が小さい。また、金めっき層の表面は不活性なために、導電性接着剤の金めっき層に対する水素結合等の結合も弱い。そのため、導電性接着剤と金めっき層との間の接着を強固なものとすることが難しく、水晶振動子の電極を接続パッド上に強固に接続することが難しいという問題があった。
特に、近年、水晶振動子の小型化に伴い水晶振動子の電極と接続パッドとが導電性接着剤を介して接続される面積が小さくなってきているため、前述のような問題が発生しやすい傾向がある。
本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、金めっき層で被覆されたメタライズ層により接続パッドが形成されていたとしても、導電性接着剤を介して水晶振動子の電極を接続パッドに強固に接続することが可能で、信頼性に優れた水晶発振器の作製が容易な水晶振動子搭載用基板を提供することにある。
本発明の水晶振動子搭載用基板は、絶縁基体の搭載部に、金めっき層で被覆されたメタライズ層からなる接続パッドが形成され、該接続パッド上に水晶振動子の電極が導電性接着剤を介して接着される水晶振動子搭載用基板であって、前記接続パッドは、前記導電性接着剤を介して前記水晶振動子の電極が接着される領域の一部の前記メタライズ層に、前記金めっき層の表面に露出したセラミック粉末を有していることを特徴とするものである。
本発明の水晶振動子搭載用基板によれば、金めっき層で被覆されたメタライズ層からなり、水晶振動子の電極が導電性接着剤を介して固定される接続パッドが、水晶振動子の電極が接着される領域の一部のメタライズ層に、金めっき層の表面に露出したセラミック粉末を有していることから、導電性接着剤を介して水晶振動子の電極を接続パッドに強固に接続することが可能であり、信頼性に優れた水晶発振器の作製が容易な水晶振動子搭載用基板を提供することができる。
すなわち、セラミック粉末の表面は金めっき層の表面に比べて粗く、また水酸基等の活性な基を有しているため、このセラミック粉末の露出した表面と導電性接着剤との間で大きなアンカー効果が得られるとともに水素結合等の結合が効果的に形成される。そのため、セラミック粉末が表面に露出している金めっき層に対する導電性接着剤の接着を強固なものとすることができる。
この場合、水晶振動子の電極に対する接続パッドの接着を強固なものとする機能を有するセラミック材料が粉末であるため、金めっき層の表面に露出した多数のセラミック粉末が個々に導電性接着剤中に入り込むことによるアンカー効果も得ることができる。
また、接続パッドのうち、金めっき層の表面に露出するセラミック粉末を有しているのが、水晶振動子の電極が接着される領域の一部であるため、水晶振動子の電極に対する接続パッドの接触抵抗や接続パッド自体の導通抵抗等の電気抵抗を、水晶振動子と外部電気回路との間の電気的な接続に支障がない程度に低く抑えることができる。
その結果、金めっき層で被覆されたメタライズ層により接続パッドが形成されていたとしても、導電性接着剤を介して水晶振動子の電極を接続パッドに強固に接続することが可能で、電気的な接続にも支障がない、信頼性に優れた水晶発振器の作製が容易な水晶振動子搭載用基板を提供することができる。
本発明の水晶振動子搭載用基板について添付図面を参照しつつ説明する。
図1(a)は、本発明の水晶振動子搭載用基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図である。図1において、1は絶縁基体、1aは絶縁基体1の上面に設けられた搭載部、2は接続パッドである。これら絶縁基体1,搭載部1aおよび接続パッド2により、水晶振動子4を搭載するための水晶振動子搭載用基板9が基本的に構成される。なお、図1(b)は、図1(a)に示す水晶振動子搭載用基板9に水晶振動子4を搭載して水晶発振器10を構成した状態を示している。
水晶振動子搭載用基板9に搭載される水晶振動子4は、水晶(SiO)の結晶が小片状に切り出されてなる、いわゆるATカット型や音叉型の水晶板に、励振電極(図示せず)と励振電極に電流を供給するための端子となる接続用の電極4aとが形成された構造である。このような水晶振動子4は、接続用の電極(以下、単に電極という)4aを介して励振電極に電流が供給され、圧電作用により振動して所定の周波数の信号を発振する。発振された信号は、携帯電話や、コンピュータ,ルータ,クォーツ時計等の電子機器において時間や周波数の基準信号として利用される。
絶縁基体1は、例えば水晶振動子4を内部に気密封止するための凹部(キャビティ)を有する板体状であり、酸化アルミニウム質焼結体,ガラスセラミック焼結体,窒化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁性の材料により形成されている。
絶縁基体1には、水晶振動子4を搭載するための搭載部1aが設けられている。この実施の形態の例において、絶縁基体1は長方形の板状であり、上面の中央部に凹部(キャビティ)(符号なし)を有しており、この凹部の底面に搭載部1aが設けられている。
なお、絶縁基体1は、凹部を有するものである必要はなく、平板状でもかまわない。また、搭載部1aは、搭載する水晶振動子4の個数や外形寸法等に応じて、絶縁基体1の上面に複数個設けたり、下面にも設けたりするようにしてもよい。
絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、まず酸化アルミニウム等の原料粉末を有機樹脂バインダー等とともにシート状に成形して複数のセラミックグリーンシート(グリーンシート)を作製するとともに一部のものに打ち抜き加工を施して枠状に加工し、次に、打ち抜き加工を施していない平板状のグリーンシートの上に、枠状に加工したグリーンシートを積層し、その後、これらを高温(約1600℃)で一体焼成することにより製作される。
また、絶縁基体1の搭載部1aの外周部分には、接続パッド2が形成されている。接続パッド2は、水晶振動子4の電極4aと電気的に接続され、電極4aに電流を供給するための導電路の一部として機能する。また、接続パッド2は、水晶振動子4を絶縁基体1に機械的に接続して保持する機能も有する。
すなわち、水晶振動子4の電極を接続パッド2に導電性接着剤7を介して接着して互いに電気的,機械的に接続することにより、水晶振動子4と水晶振動子搭載用基板9とが電気的,機械的に接続される。そして、例えば絶縁基体1の搭載部1aから下面にかけて形成された配線導体3を介して接続パッド2を外部電気回路(図示せず)に電気的に接続することにより、水晶振動子4の電極4aが外部電気回路と電気的に接続される。
この接続パッド2は、絶縁基体1の上面のうち、搭載部1aの外周部分等、搭載部1aに水晶振動子4を搭載するときに水晶振動子4の電極4aと対向する部分に被着されたメタライズ層5と、そのメタライズ層5を被覆する金めっき層6とからなる。
メタライズ層5は、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀,金,パラジウム等の金属材料により形成される。メタライズ層5は、例えばタングステンからなる場合であれば、タングステンの粉末に有機溶剤,有機樹脂バインダーを添加混練して作製した金属ペーストを、板状のグリーンシートのうち搭載部1aとなる部位(凹部の底面に相当する部位)の外周部分にスクリーン印刷等で印刷しておくことにより、絶縁基体1との同時焼成で絶縁基体1の搭載部1aに形成される。
なお、前述した配線導体3も、このメタライズ層5と同様の材料を用い、同様の方法で形成することができる。
金めっき層6は、メタライズ層5の酸化腐食を防止するためのものである。また、金めっき層6でメタライズ層5を被覆することにより、例えば電気抵抗の高いタングステンやモリブデンによりメタライズ層5が形成されている場合でも、電極4aと接続パッド2との接触抵抗を低く抑えて導通の信頼性を向上させることができる。
金めっき層6は、例えば0.3〜2.5μm程度の厚さで、メタライズ層5を被覆するように形成される。また、金めっき層6は、必要な酸化腐食の防止や接触抵抗の低下等の機能を得ることができる範囲で、経済性を考慮して極力薄く被着させることが好ましい。搭載部1aが気密封止されて外気と遮断される場合であれば、金めっき層6の厚さは0.3〜1.5μm程度に設定すればよい。
このような金めっき層6は、電解めっき法や無電解めっき法により形成することができる。電解めっき法による場合であれば、メタライズ層5と電気的に接続されためっき用の端子(図示せず)を絶縁基体1に形成しておき、シアン化物浴等の周知の金めっき浴中でこの端子に外部の電源から治具等を介してめっき用の電流を供給することにより、メタライズ層5を被覆するように金めっき層6を形成することができる。また、無電解めっき法による場合であれば、シアン化金化合物にホウ素系の還元剤等を添加してなる無電解金めっき浴中にメタライズ層5(メタライズ層5が形成された絶縁基体1)を浸漬することにより、メタライズ層5を被覆するように金めっき層6を形成することができる。
なお、電解めっき法において使用するめっき用の端子は、メタライズ層5と同様の金属材料を用いて同様の方法で形成することができる。また、このような水晶振動子搭載用基板9を、水晶振動子搭載用基板9となる領域が多数個、縦横の並びに配列された多数個取り基板(図示せず)の形態で製作するとともに、多数個取り基板の外周部分にダミー領域(図示せず)を設け、このダミー領域に、多数個の領域に一括してめっき用の電流を供給するための端子(図示せず)を形成するようにしてもよい。
そして、凹部内に水晶振動子4を収容するとともに、水晶振動子4の電極4aを接続パッド2(実際にはメタライズ層5を被覆する金めっき層6)に導電性接着剤7を介して接着することにより、水晶振動子4と水晶振動子搭載用基板9とが導電性接着剤7を介して電気的,機械的に接続される。
本発明の水晶振動子搭載用基板9において、接続パッド2は、水晶振動子4の電極4aが接着される領域の一部Bのメタライズ層5に、図2に要部拡大断面図で示すように、金めっき層6の表面に露出したセラミック粉末8を有している。この露出したセラミック粉末8の表面には、電解めっき法や無電解めっき法によるめっきの際に金めっき層6が被着することがないので、金めっき層6の表面に、つまり接続パッド2の導電性接着剤7と接着される面にセラミック粉末8が露出している。なお、図2は図1に示す水晶振動子搭載用基板9の要部を拡大して示す要部拡大断面図である。図2において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
このように、接続パッド2は、導電性接着剤7を介して水晶振動子4の電極4aが接着される領域の一部Bのメタライズ層5に、金めっき層6の表面に露出したセラミック粉末8を有していることから、導電性接着剤7を介して水晶振動子4の電極4aを接続パッド2に強固に接続することが可能で、信頼性に優れた水晶発振器10の作製が容易な水晶振動子搭載用基板9を提供することができる。
すなわち、セラミック粉末8の表面は金めっき層6の表面に比べて粗く、また水酸基等の活性な基を有しているため、このセラミック粉末8の露出した表面と導電性接着剤7との間で大きなアンカー効果が得られるとともに水素結合等の結合が形成される。そのため、セラミック粉末8が表面に露出している金めっき層6に対する導電性接着剤7の接着を強固なものとすることができる。
この場合、水晶振動子4の電極4aに対する接続パッド2の接着を強固なものとする機能を有するセラミック材料が粉末であるため、金めっき層6の表面に露出した多数のセラミック粉末8が個々に導電性接着剤7中に入り込むことによるアンカー効果も得ることができる。
また、接続パッド2のうち、金めっき層6の表面に露出するセラミック粉末8を有しているのが、水晶振動子4の電極4aが接着される領域の一部Bであるため、水晶振動子4の電極4aに対する接続パッド2の接触抵抗や接続パッド2自体の導通抵抗等の電気抵抗を、水晶振動子4と外部電気回路との間の電気的な接続に支障がない程度に低く抑えることができる。
その結果、金めっき層6で被覆されたメタライズ層5により接続パッド2が形成されていたとしても、導電性接着剤7を介して水晶振動子4の電極4aを接続パッド2に強固に接着することが可能で、信頼性に優れた水晶発振器10の作製が容易な水晶振動子搭載用基板9を提供することができる。
セラミック粉末8は、その形状が例えば球状や楕円体状であるが、完全な球や楕円体の形状に限らず、歪な球や楕円体でもよく、表面に凹凸を有するようなものも含む。セラミック粉末8の材料としては、絶縁基体1と同様のセラミック材料(酸化アルミニウムや酸化ケイ素,窒化アルミニウム等)を用いることができる。
また、セラミック粉末8は、メタライズ層5となる金属ペーストの中に、酸化アルミニウムや酸化ケイ素,窒化アルミニウム等のセラミック粉末8を添加して混練しておくことにより、メタライズ層5中に含有させることができる。
この場合、例えばメタライズ層5中に、メタライズ層5の金属材料とセラミック粉末8との接着の強度を高めるために、両者に対して濡れ性のよいガラス等の添加物を添加してもよい。例えば、添加されるセラミック粉末8が酸化アルミニウム質焼結体や酸化ケイ素の場合であれば、酸化ケイ素系のガラス成分を添加すればよい。
メタライズ層5となる金属ペーストに含有させたセラミック粉末8は、金属ペーストがグリーンシートに印刷されたときに、メタライズ層5となる金属ペーストのパターンの表面にその一部が露出する。この、表面にセラミック粉末8の一部が露出した金属ペーストが焼成されることにより、表面に露出したセラミック粉末8を有するメタライズ層5が形成される。そして、このメタライズ層5の表面に、前述したような金めっき層6が被着されるときに、導体ではないセラミック粉末8の露出面には金めっき層6が被着されないため、金めっき層6の表面にセラミック粉末8が露出することになる。
なお、セラミック粉末8は、メタライズ層5の厚さに対して外形寸法が大きくなり過ぎると、メタライズ層5の表面にセラミック粉末8が部分的に大きく突出する可能性がある。その場合には、水晶振動子4の電極4aと、電極4aが接着される被接着面(金めっき層6の表面と、その表面に露出しているセラミック粉末8とからなる面)との導電性接着剤7を介した接着の強度が部分的にばらついて、電極4aと接続パッド2との接着の信頼性を向上させることが難しくなる可能性がある。
また、セラミック粉末8の外形寸法が小さくなり過ぎると、セラミック粉末8の一部がメタライズ層5の表面に露出したときに、セラミック粉末8とメタライズ層5の金属材料との接着面積が小さくなり、またアンカー効果も低下する傾向があるため、セラミック粉末8とメタライズ層5との間の接着の強度が低くなる可能性があり、電子部品5の接着の信頼性を向上させることが難しくなる可能性がある。
したがって、セラミック粉末8の外形寸法(球状の場合であれば直径)は、メタライズ層5のうち、このセラミック粉末8を有する部分の厚みと同程度としておくことが好ましい。メタライズ層5の厚みは、メタライズ層5の絶縁基体1に対する接着強度の確保や生産性,経済性を考慮して、15〜30μmの範囲が適当である。これに応じて、セラミック粉末8は、例えばその直径が15〜30μm程度の球状のものを用いるとよい。
なお、このようにセラミック粉末8の寸法をメタライズ層5の厚みと同程度とした場合には、個々のセラミック粉末8の露出する面積(平面視したとき)は、例えばセラミック粉末8が球状の場合であれば、個々のセラミック粉末8の全体を平面視した面積に対して約30%程度になる。
また、この場合には、セラミック粉末8は、平均してその上端部分から上側1/2程度の部分がメタライズ層5上に露出するため、厚さが0.3〜1.5μm程度の金めっき層6の表面に十分に露出することができる。そして、この、金めっき層6の表面に露出した個々のセラミック粉末8(上側部分)が導電性接着剤7に入り込むことによるアンカー効果も得ることができる。
また、セラミック粉末8は、平面視で、その露出する部分の面積の合計が接続パッド2を平面視したときの全体の面積に対して小さ過ぎると、導電性接着剤7の被接着面に対する接着の強度を効果的に向上させることが難しくなる可能性があり、大き過ぎると、接触抵抗等の電気抵抗が大きくなり、水晶振動子4と外部電気回路との間の電気抵抗が高くなってしまう可能性がある。
そのため、例えば導電性接着剤7が、エポキシ樹脂に銀粒子を添加したものの場合であれば、平面視したときの、セラミック粉末8の露出する部分の面積の合計は、接続パッド2の面積に対して15〜30%程度の範囲としておくことが好ましい。この場合には、水晶振動子4の電極4aと接続パッド2との電気的接続については、発振された信号の伝送等に必要な導電性を確保しながら、水晶振動子4の電極4aを水晶振動子搭載用基板1の接続パッド2に導電性接着剤7を介してより確実に強固に接着することができる。
なお、平面視したときの、セラミック粉末8の露出する部分の面積の合計を、搭載部1aの面積に対して15〜30%程度の範囲とするには、例えば、セラミック粉末8の外形寸法(粒径)をメタライズ層5の厚みと同程度としておいて、メタライズ層5となる金属ペースト中にセラミック粉末8を約50体積%程度の割合で添加し、メタライズ層5のうちセラミック粉末8を添加する部分(水晶振動子4の電極4aが接着される領域の一部B)の割合を、平面視で接続パッド2全体の約30〜60%程度とすればよい。
また、例えば、接続パッド2が、1辺の寸法が約0.3〜0.6mm程度の四角形状の場合で、ATカット型や音叉型の水晶振動子4の電極4aが接着される場合であれば、接続パッド2と電極4aとの間の電気抵抗を十分に低くすることを考慮して、セラミック粉末8を有していないメタライズ層の範囲は、接続パッド2の表面のうち少なくとも50%の範囲とすることが好ましい。
平面視したときの、セラミック粉末8の露出面積は、例えば拡大投影装置で搭載部1aを映し、画像処理装置でセラミック粉末8の露出する部分の面積を計測することにより測定することができる。
また、接続パッド2を構成するメタライズ層5のうち、金めっき層6の表面に露出したセラミック粉末8を有する部分(B)は、水晶振動子4と絶縁基体1との間に生じる熱応力等の応力の作用しやすい方向に沿って長辺や長軸が配置された、長方形状や楕円形状の範囲とすることが好ましい。この場合には、応力が作用する方向において接着強度を高めることができるため、水晶振動子4の接続信頼性を高めることができる。
また、このセラミック粉末8を有する部分(B)は、電極4aと接続パッド2との接着強度を高める上では、図示したような接続パッド2の中央部分に限らず、外周部分に設けるようにしてもよい。
なお、接続パッド2を構成するメタライズ層5について、その一部を金めっき層6の表面に露出したセラミック粉末8を有するものとするには、例えば、前述した金属ペースト中にセラミック粉末8を添加して作製したセラミック粉末8を含む金属ペーストを、絶縁基体1となるセラミックグリーンシートの表面のうち接続パッド2が形成される所定位置の一部に印刷し、焼成するようにすればよい。この場合、セラミック粉末8を含む金属ペーストを印刷した後、その周囲に、セラミック粉末8を含まない金属ペーストを印刷することにより所定パターンに接続パッド2を形成することができる。
また、接続パッド2は、例えば図3および図4にそれぞれ要部拡大断面図で示すように、セラミック粉末8を有するメタライズ層5を含んで構成されている部分とそれ以外の部分との間で段差を有していてもよい。図3および図4は、それぞれ、本発明の水晶振動子搭載用基板9の実施の形態の他の例について、その要部を拡大して模式的に示す要部拡大断面図である。図3および図4では金めっき層6およびセラミック粉末8を省略している。また、図3および図4において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
図3に示す例は、平面視で楕円状の形状で形成されたセラミック粉末を有するメタライズ層5の外縁部分に、セラミック粉末を含有しないメタライズ層5の内縁部分が被さるようにして被着された例である。
この、図3に示す例のような場合には、メタライズ層5のうちセラミック粉末を有していない部分により形成される段差の側面においても、導電性接着剤7と接続パッド2との間で電気的な接続の面積を確保することができるので、電極4aと接続パッド2との間の接触抵抗を低くする上でも効果がある。
また、まずセラミック粉末を含まない金属ペーストを所定の接続パッド2のパターンで印刷した後、その中央部分に、セラミック粉末を含む金属ペーストを印刷すれば、図4に示すように、中央部分にセラミック粉末を有するメタライズ層5が凸状に配置された接続パッド2が形成される。
この、図4に示す例のような場合には、接続パッド2を構成するメタライズ層5のうちセラミック粉末を有する部分の相対的な量(体積)を低く抑えることができるので、接続パッド2自体の導通抵抗等の電気抵抗を低く抑える上で効果がある。
なお、この図3および図4に示す例のような接続パッド2は、例えばセラミック粉末を有する部分とそれ以外の部分との間で、それぞれのメタライズ層5となる金属ペーストを印刷する際に、多少の印刷位置のずれは許容されるため、水晶振動子搭載用基板9としての生産性や作業性を良好に確保することができる。
そして、水晶振動子4を搭載部1aに搭載するとともに、電極4aを、導電性接着剤7を介して接続パッド2に接着し、蓋体(図示せず)等の気密封止手段(図示せず)で搭載部1aを塞いで気密封止することにより水晶発振器10が製作される。
なお、本発明は上記の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、絶縁基体1の下面等に電子部品の搭載部(図示せず)を設け、この搭載部に、水晶振動子4に対する温度補償や電気特性の調整等を行なう半導体素子やコンデンサ等の電子部品(図示せず)を搭載するようにしてもよい。
また、メタライズ層5と金めっき層6との間に、ニッケルやニッケル−コバルト合金等の、両者に対する密着性に優れた金属からなるめっき層(図示せず)を介在させてメタライズ層5と金めっき層6との密着性を向上させるようにしてもよい。
長方形の板状で上面に凹部を有する絶縁基体を酸化アルミニウム質焼結体により作製し、凹部の底面の短辺側の辺に沿って1対の接続パッドを形成した。接続パッドを構成するメタライズ層は、タングステンを用いて厚さ20μmで形成した。なお、搭載部は3×5mmの寸法とし、接続パッドは平面視で0.75mm×1.5mmの長方形状のパターンとした。
絶縁基体およびメタライズ層は、次のようにして作製した。まず、酸化アルミニウム,酸化ケイ素,酸化カルシウムからなる原料粉末に有機溶剤および有機バインダーを添加混練して得たスラリーを用い、ドクターブレード法により複数のセラミックグリーンシートを作製するとともに、セラミックグリーンシートの一部に打ち抜き加工を施して枠状に成形した。次に、タングステンの粉末にセラミック粉末として酸化アルミニウム粉末を添加し、これらを有機溶剤,バインダーとともに混練してセラミック粉末を含有した金属ペーストを作製した。また、セラミック粉末を含有しない金属ペーストを、同様のタングステンの粉末を用いて作製した。そして、まずセラミック粉末を含有した金属ペーストを、セラミックグリーンシートのうち接続パッドを形成する位置の中央部分に楕円形状のパターンで印刷した後、その周囲に、セラミック粉末を含有しない金属ペーストを印刷した。この印刷の際に、セラミック粉末を含有しない金属ペーストの内縁部分が、セラミック粉末を含有した金属ペーストの外縁部分に約0.1mmの幅で重なるようにした。
その後、搭載部を取り囲むように枠状のセラミックグリーンシートを積層した後、この積層体を還元雰囲気中にて約1600℃で焼成することにより、接続パッドの一部にセラミック粉末を有するメタライズ層が形成されてなる絶縁基体を作製した。
なお、セラミック粉末として用いた酸化アルニウム粉末は、形状が球状で、平均粒径が18〜22μmであり、粒度分布の小径側から累積10%および累積90%に相当する粒径をそれぞれD10およびD90としたとき、D90/D10比が3以下のものを用いた。金属ペースト中のセラミック粉末の含有量は、約30体積%,約50体積%および約70体積%のものの3種類とした。
そして、絶縁基体のメタライズ層に、電解めっき用の金めっき浴としてシアン化物浴を用い、金めっき層を1〜1.5μmの厚さで被着させて、試験用の水晶振動子搭載用基板とした。この水晶振動子搭載用基板において、接続パッドのうち、金めっき層の表面に露出するセラミック粉末を有するメタライズ層は、平面視で、接続パッド全体の面積の約50%の範囲とした。また、セラミック粉末のうち金めっき層の表面に露出している部分について、平面視したときの合計の面積は、接続パッド全体の面積に対して約15%,25%,35%(それぞれ、金属ペースト中のセラミック粉末の含有量が約30体積%のもの、約50体積%のもの、約70体積%のもの)であった。
また、比較例として、セラミック粉末を含有しないメタライズ層を用いて接続パッドが形成された水晶振動子搭載用基板を準備した。この比較例のメタライズ層にも前述したものと同様に金めっき層を被着させた。
これらの水晶振動子搭載用基板について、接続パッドにATカット型の水晶振動子の電極を、導電性接着剤を介して接着し固定した後、接着部分(導電性接着剤を介して接続パッドと電極とが接着されている部分)の劣化を促進するために温度サイクル試験を行ない、接着の信頼性を試験した。
温度サイクル試験の条件は、−40〜+120℃,1000サイクルとした。また、接着の信頼性は、水晶振動子を上方向に一定の力(接着部分において15N/mm)で引っ張り、接着部分に剥がれが生じるか否かにより試験した。試験数は、本発明の水晶振動子搭載用基板および従来技術の水晶振動子搭載用基板ともに100個ずつとした。
なお、導電性接着剤には、エポキシ樹脂に銀粒子が約50質量%添加されたものを用いた。この導電性接着剤の未硬化物を介して接続パッド上に電極を位置合わせし、その後、未硬化物を硬化させることにより、電極と接続パッドとを接着した。
試験の結果、接続パッドを構成するメタライズ層にセラミック粉末を有する部分を備える本発明の水晶振動子搭載用基板は、温度サイクル試験後も前述の条件での引っ張りの際に接着部分に剥がれが発生せず、接着の信頼性が確保されていた。これに対し、比較例では約5%の水晶振動子搭載用基板で引っ張り時に接着部分に剥がれが生じ、接着の信頼性が本発明の水晶振動子搭載用基板に比べて低いことが確認できた。
なお、メタライズ層となる金属ペースト中のセラミック粉末の添加量が70体積%のものでは、スクリーン印刷法による印刷の際に金属ペーストの印刷性が低くなる傾向があり、若干のカスレ等の発生が見られた。
(a)は本発明の水晶振動子搭載用基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)はその水晶振動子搭載用基板に水晶振動子を搭載してなる水晶発振器の断面図である。 図1に示す水晶振動子搭載用基板の要部を拡大して示す要部拡大断面図である。 本発明の水晶振動子搭載用基板の実施の形態の他の例を模式的に示す要部拡大断面図である。 本発明の水晶振動子搭載用基板の実施の形態の他の例を模式的に示す要部拡大断面図である。
符号の説明
1・・・・絶縁基体
1a・・・搭載部
2・・・・接続パッド
B・・・・水晶振動子の電極が接着される領域の一部
3・・・・配線導体
4・・・・水晶振動子
4a・・・電極
5・・・・メタライズ層
6・・・・金めっき層
7・・・・導電性接着剤
8・・・・セラミック粉末
9・・・・水晶振動子搭載用基板
10・・・・水晶発振器

Claims (1)

  1. 絶縁基体の搭載部に、金めっき層で被覆されたメタライズ層からなる接続パッドが形成され、該接続パッド上に水晶振動子の電極が導電性接着剤を介して接着される水晶振動子搭載用基板であって、前記接続パッドは、前記導電性接着剤を介して前記水晶振動子の電極が接着される領域の一部の前記メタライズ層に、前記金めっき層の表面に露出したセラミック粉末を有していることを特徴とする水晶振動子搭載用基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107769750A (zh) * 2017-11-13 2018-03-06 成都泰美克晶体技术有限公司 一种改进电极连接结构的全石英晶体谐振器及其制备方法

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