JP2009032711A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】拡散深さや不純物濃度が異なる複数の不純物拡散層を同一の半導体基板に低コストに形成する。
【解決手段】単結晶シリコン基板15の表面上にN型またはP型の不純物が導入された不純物導入領域16を形成する。次に、RTA法により赤外線Rをマスク14の開口部14a,14bを通して基板15の表面に照射して不純物導入領域16を加熱すると、開口部14a,14bの直下にだけ赤外線Rが照射され、その照射部分近傍の不純物導入領域16だけが局所的に加熱されて不純物が活性化されて拡散し、不純物拡散層17が形成される。次に、基板15の表面全体を同時かつ均一に加熱すると、不純物導入領域16において、第2工程にて加熱されていなかった部分の不純物が活性化されて拡散し、不純物拡散層18が形成されるのと同時に、不純物拡散層17中の不純物が再び活性化されて拡散し、不純物拡散層17から不純物拡散層19が形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は半導体装置の製造方法に係り、詳しくは、拡散深さや不純物濃度が異なる複数の不純物活性化領域を同一の半導体基板に形成する半導体装置の製造法に関するものである。
従来より、半導体装置の製造方法では、半導体基板の表面上にP型またはN型の不純物を導入し、その後の熱処理により不純物を半導体基板中に拡散させて不純物拡散層(不純物活性化領域)を形成することで種々の半導体デバイスを形成してきた。
そして、熱処理方法としては、拡散炉内に半導体基板を収容し、拡散炉により数百〜千数百℃の温度で半導体基板を加熱する方法が用いられてきた。
また、近年、浅い拡散層を形成するために短時間での熱処理が要望されており、短時間の熱処理方法として、赤外線ランプを用いたランプアニール法であるRTA(Rapidly Thermal Anneal)法が普及してきた。
半導体デバイスとして、例えば、しきい値電圧の異なる複数のトランジスタ、パワーMOSトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの高耐圧素子、抵抗値の異なる複数の拡散抵抗などを同一の半導体基板上に形成する場合には、不純物拡散層の拡散深さや不純物濃度を各半導体デバイス毎に異なったものにして最適化する必要がある。
しかし、従来の熱処理方法(拡散炉を用いる方法、ランプアニール法)では、半導体基板全体を同時かつ均一に熱処理するため、同一の工程で導入した不純物拡散層の拡散深さや不純物濃度は同じになってしまう。
そのため、不純物の導入および熱処理のバランスをとったとしても、各半導体デバイスを構成する不純物拡散層毎に拡散深さや不純物濃度を最適化することが難しく、各半導体デバイスの性能が低下するという問題があった。
そこで、各半導体デバイスを構成する不純物拡散層毎に、別々の工程で不純物を導入し、その後に別々の工程で半導体基板全体を同時かつ均一に熱処理する方法がとられてきた。
しかし、この方法では、各不純物拡散層毎に拡散深さや不純物濃度を最適化できるものの、工程数が増加するため製造コストも増大するという問題があった。
ところで、特許文献1には、レーザ発振器を用いたレーザアニール法により半導体基板の表面上を局所的に加熱する技術が開示されている。
また、特許文献2には、半導体基板の表面上における局所上に耐熱性材料からなる配線を形成し、その配線に通電して発熱させることにより、半導体基板の表面上を局所的に加熱する技術が開示されている。
特開2002−252212号公報(第2〜9頁、図1) 特開平11−26391号公報(第2〜10頁、図1〜図4)
本願発明者は、各半導体デバイスを構成する不純物拡散層毎に同一の工程で不純物を導入し、その後に、半導体基板の表面上にて各不純物拡散層が形成される箇所を、特許文献1または特許文献2の技術を利用して局所的に加熱することにより、各不純物拡散層毎に拡散深さや不純物濃度を最適化することを考えた。
しかし、特許文献1の技術では、レーザ発振器などの非常に大がかりで高価な設備を必要とするため製造コストが増大する上に、熱処理が必要な場所を一点ずつ加熱する必要があるためスループットが大幅に低下するという問題がある。
また、特許文献2の技術では、耐熱性材料からなる配線を形成する工程と、その配線に通電する工程という、通常の半導体装置の製造方法では用いられない特殊な工程を必要とするため製造コストが増大するという問題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、拡散深さや不純物濃度が異なる複数の不純物拡散層(不純物活性化領域)を同一の半導体基板に容易に形成することが可能な半導体装置の製造法を低コストに提供することにある。
[課題を解決するための手段]および[発明の効果]に記載する( )内の符号等は、[発明を実施するための最良の形態]に記載する構成部材・構成要素の符号等に対応したものである。
請求項1に記載の発明は、
半導体基板(15)に不純物を導入して不純物導入領域(16)を形成する第1工程と、
所定箇所に開口部(14a,14b,21a,21b)が形成されたマスク(14,21)を用い、そのマスクの開口部を通して前記半導体基板(15)の表面にエネルギー照射(R)を行うことにより前記不純物を活性化し、前記不純物導入領域(16)から第1の不純物活性化領域(17)を形成する第2工程と、
前記半導体基板(15)全体を同時かつ均一に熱処理し、前記不純物導入領域(17)から第2の不純物活性化領域(18)を形成すると共に、前記第1の不純物活性化領域(17)から第3の不純物活性化領域(19)を形成する第3工程とを備えた半導体装置(10)の製造方法を技術的特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記マスク(14)は、前記エネルギー照射を吸収する材質によって形成されていることを技術的特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記マスク(21)は、前記エネルギー照射を反射する材質によって形成されていることを技術的特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
半導体基板(15)に不純物を導入して不純物導入領域(16)を形成する第1工程と、
エネルギー照射(R)の透過率が異なる材質から成る複数の部分(31a〜31c)が所定箇所に配置されたフィルタ(31)を用い、そのフィルタを通して前記半導体基板(15)の表面に前記エネルギー照射を行うことにより前記不純物を活性化し、前記不純物導入領域(16)から複数の不純物活性化領域(32〜34)を形成する第2工程とを備えた半導体装置(30,40)の製造方法を技術的特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置(10,30,40)の製造方法において、
前記エネルギー照射は、赤外線、紫外線、放射線、レーザ、電子線から成るグループから選択されたいずれかのエネルギー照射であることを技術的特徴とする。
<請求項1:第1実施形態(図2参照)または第2実施形態(図3参照)に該当>
請求項1の第2工程では、所定箇所に開口部(14a,14b,21a,21b)が形成されたマスク(14,21)を用い、そのマスクの開口部を通して半導体基板(15)の表面にエネルギー照射(R)を行う。
すると、マスク(14,21)の開口部(14a,14b,21a,21b)の直下に位置する半導体基板(15)の表面上にだけエネルギー照射(R)が行われ、そのエネルギー照射がされた部分近傍の不純物導入領域(16)中の不純物だけが局所的に活性化され、第1の不純物活性化領域(17)が形成される。
請求項1の第3工程では、半導体基板(15)全体を同時かつ均一に熱処理する。
すると、不純物導入領域(16)において、第2工程にて活性化されていなかった部分の不純物が活性化されて拡散し、第2の不純物活性化領域(18)が形成される。
それと同時に、第2工程にて形成された第1の不純物活性化領域(17)中の不純物が再び活性化されて拡散し、第1の不純物活性化領域(17)から第3の不純物活性化領域(19)が形成される。
ここで、第3の不純物活性化領域(19)は、第2工程で形成された第1の不純物活性化領域(17)を第3工程で加熱することによって形成される。
そのため、第1の不純物活性化領域(17)から形成された第3の不純物活性化領域(19)の拡散深さは、第2の不純物活性化領域(18)の拡散深さよりも深くなる。
そして、第2の不純物活性化領域(18)と第3の不純物活性化領域(19)は共に、第1工程で形成された同じ不純物導入領域(16)から形成される。
そのため、拡散深さが浅い第2の不純物活性化領域(18)の不純物濃度は、拡散深さが深い第3の不純物活性化領域(19)の不純物濃度よりも高くなる。
従って、請求項1では、第2工程におけるエネルギー照射(R)の照射条件と、第3工程の熱処理条件とを最適化することにより、第2の不純物活性化領域(18)と第3の不純物活性化領域(19)の拡散深さや不純物濃度を所望の状態に設定することができる。
尚、エネルギー照射の照射条件には、例えば、エネルギー照射の種類・エネルギー量、照射時間などがある。また、第3工程の熱処理条件には、例えば、熱処理温度、熱処理時間などがある。
そして、エネルギー照射の照射条件や第3工程の熱処理条件については、カット・アンド・トライにより実験的に最適な条件を見つけて設定すればよい。
また、請求項1では、マスク(14,21)における開口部(14a,14b,21a,21b)の開口箇所を適宜設定することにより、半導体基板(15)の表面上における所望の箇所だけにエネルギー照射を行って不純物を局所的に活性化させ、その不純物を活性化させた部分近傍だけに第3の不純物活性化領域(19)を形成することができる。
その結果、請求項1によれば、各種の半導体デバイス(例えば、しきい値電圧の異なる複数のトランジスタ、パワーMOSトランジスタやIGBTなどの高耐圧素子、抵抗値の異なる複数の拡散抵抗など)を同一の半導体基板(15)上に同時に形成することができる。
そして、請求項1によれば、各半導体デバイスを構成する第2の不純物活性化領域(18)と第3の不純物活性化領域(19)のそれぞれについて、拡散深さや不純物濃度を最適化することが可能であるため、各半導体デバイスの性能を向上させることができる。
加えて、請求項1では、第2工程のエネルギー照射処理と第3工程の熱処理とを行うだけであり、不純物を活性化させるための工程数が少ないため製造コストの増大を抑制することができる。
また、請求項1において、第2工程で使用されるエネルギー照射装置(11)は、例えば、エネルギー照射に赤外線を用いる場合には、ホトリソグラフィ技術で一般に使用されている露光装置の光源を、従来のランプアニール法で使用されている赤外線ランプ(12)に置き換える改造を行うだけで簡単かつ低コストに実現できる。
従って、請求項1によれば、半導体基板(15)の表面上にて第3の不純物活性化領域(19)が形成される箇所を、特許文献1の技術(前記のように、レーザ発振器などの非常に大がかりで高価な設備を必要とする)や、特許文献2の技術(前記のように、通常の半導体装置の製造方法では用いられない特殊な工程を必要とする)を利用して局所的に加熱する場合に比べ、製造コストの増大を抑制することができる。
尚、マスク(14,21)は、ホトリソグラフィ技術で一般に使用されている露光用マスク(レチクル)と同様に、半導体基板(15)の全体を覆う1対1サイズのものを使用してエネルギー照射を半導体基板(15)の表面上に実寸投影するか、または、一定倍率サイズのものを使用してエネルギー照射を半導体基板(15)の表面上に縮小投影すればよい。
<請求項2:第1実施形態(図2参照)に該当>
請求項2では、マスク(14)がエネルギー照射を吸収する材質によって形成されている。
そのため、マスク(14)と半導体基板(15)の表面との間には空隙(S)を設けておき、エネルギー照射(R)を吸収したマスクが当該エネルギー照射によって加熱されたとしても、そのマスクの熱が空隙によって遮られ、マスクの熱が伝わって半導体基板の表面が間接的に加熱されないようにする必要がある。
<請求項3:第2実施形態(図3参照)に該当>
請求項3では、マスク(21)がエネルギー照射を反射する材質によって形成されている。
そのため、エネルギー照射(R)によってマスク(21)が加熱されないことから、マスク(21)と半導体基板(15)の表面との間には空隙を設ける必要が無く、半導体基板の表面上にマスクを直接載置できる。
従って、請求項3によれば、マスク(14)と半導体基板(15)の表面との間に空隙(S)を設ける必要がある請求項2に比べ、空隙を設けるために要する部材をエネルギー照射装置(11)から省くことが可能であるため、製造コストを削減できる。
<請求項4:第3実施形態(図4参照)または第4実施形態(図5参照)に該当>
請求項4の第2工程では、エネルギー照射(R)の透過率が異なる材質から成る複数の部分(31a〜31c)が所定箇所に配置されたフィルタ(31)を用い、そのフィルタを通して半導体基板(15)の表面にエネルギー照射を行うことにより不純物を活性化する。
すると、フィルタ(31)の各部分(31a〜31c)の透過率に応じたエネルギー量のエネルギー照射(R)が半導体基板(15)の表面上に照射され、そのエネルギー照射が行われた部分近傍の不純物導入領域(16)中の不純物が、エネルギー照射のエネルギー量に応じて局所的に活性化され、複数の不純物活性化領域(32〜34)が同時に形成される。
そして、フィルタ(31)において、エネルギー照射の透過率が高い部分の直下に位置する半導体基板(15)の表面上に照射されるエネルギー量は、エネルギー照射の透過率が低い部分の直下に位置する半導体基板(15)の表面上に照射されるエネルギー量よりも大きくなる。
よって、半導体基板(15)の表面上において、フィルタ(31)におけるエネルギー照射の透過率が高い部分の直下に位置する箇所は、フィルタ(31)におけるエネルギー照射の透過率が低い部分の直下に位置する箇所よりも強く活性化される。
その結果、半導体基板(15)の表面上において、強く活性化された箇所に形成された不純物活性化領域の拡散深さは、弱く活性化された箇所に形成された不純物活性化領域の拡散深さよりも深くなる。
そして、各不純物活性化領域(32〜34)は、第1工程で形成された同じ不純物導入領域(16)から形成される。
そのため、拡散深さが浅い不純物活性化領域ほど不純物濃度が高くなり、拡散深さが深い不純物活性化領域ほど不純物濃度が低くなる。
従って、請求項4では、第2工程におけるエネルギー照射(R)の照射条件と、フィルタ(31)の各部分(31a〜31c)におけるエネルギー照射の透過率とを最適化することにより、複数の不純物活性化領域(32〜34)の拡散深さや不純物濃度を所望の状態に設定することができる。
尚、エネルギー照射(R)の照射条件やフィルタ(31)の各部分(31a〜31c)におけるエネルギー照射(R)の透過率については、カット・アンド・トライにより実験的に最適な条件を見つけて設定すればよい。
また、請求項4では、フィルタ(31)におけるエネルギー照射の透過率が異なる各部分(31a〜31c)の形成箇所を適宜設定することにより、半導体基板(15)の表面上における所望の箇所に適宜なエネルギー量のエネルギー照射(R)を行って不純物を局所的に活性化させ、その不純物を活性化させた部分近傍だけに不純物活性化領域(32〜34)を形成することができる。
このように、請求項4では、拡散深さや不純物濃度の異なる複数の不純物活性化領域(32〜34)を、第2工程だけで半導体基板(15)に形成可能であるため、多種類の半導体デバイスを同一の半導体基板(15)上に同時に形成することができる。
そして、請求項4によれば、各半導体デバイスを構成する複数の不純物活性化領域(32〜34)毎に、拡散深さや不純物濃度を最適化することが可能であるため、各半導体デバイスの性能を向上させることができる。
ところで、請求項1では、第2工程のエネルギー照射処理と第3工程の熱処理とを行っている。
それに対して、請求項4では、第2工程にてエネルギー照射処理を行うだけであり、請求項1の第3工程に相当する熱処理が不要であるため、不純物を活性化させるための工程数が少ない分だけ請求項1に比べて製造コストを削減できる。
また、請求項4において、第2工程で使用されるエネルギー照射装置(11)は、例えば、エネルギー照射に赤外線を用いる場合には、ホトリソグラフィ技術で一般に使用されている露光装置の光源を、従来のランプアニール法で使用されている赤外線ランプ(12)に置き換える改造を行うだけで簡単かつ低コストに実現できる。
従って、請求項4によれば、半導体基板(15)の表面上にて複数の不純物活性化領域(32〜34)が形成される箇所を、特許文献1の技術(前記のように、レーザ発振器などの非常に大がかりで高価な設備を必要とする)や、特許文献2の技術(前記のように、通常の半導体装置の製造方法では用いられない特殊な工程を必要とする)を利用して局所的に加熱する場合に比べ、製造コストの増大を抑制することができる。
尚、フィルタ(31)は、ホトリソグラフィ技術で一般に使用されている露光用マスク(レチクル)と同様に、半導体基板(15)の全体を覆う1対1サイズのものを使用してエネルギー照射を半導体基板(15)の表面上に実寸投影するか、または、一定倍率サイズのものを使用してエネルギー照射を半導体基板(15)の表面上に縮小投影すればよい。
<請求項5>
請求項5では、不純物を活性化させるためのエネルギー照射として、赤外線、紫外線、放射線、レーザ、電子線から成るグループから選択されたいずれかを用いることにより、不純物導入領域(16)中または不純物活性化領域(17)中の不純物を活性化して拡散させる。
以下、本発明を具体化した各実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、各実施形態において、同一の構成部材および構成要素については符号を等しくすると共に、同一内容の箇所については重複説明を省略してある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態における半導体装置10の製造方法で使用されるランプアニール装置11の概略構成を説明するための説明図である。
ランプアニール装置(エネルギー照射装置)11は、赤外線ランプ12、集光レンズ13、マスク14などから構成されている。
赤外線ランプ12から投射された赤外線(赤外光)Rは、集光レンズ13によって集光され、マスク14の所定箇所に開口形成された開口部14a,14bを通って単結晶シリコン基板(ウェハ)15の表面に照射され、基板15の表面は赤外線Rによって加熱される。
ここで、赤外線ランプ12は、基板15の表面を十分に加熱するために必要なエネルギー量(光量)が得られるように、適宜な個数(図示例では6個)だけ設ければよい。
図2は、第1実施形態における半導体装置10の製造方法を説明するための概略縦断面図である。
以下、図2を用いて第1実施形態の製造工程を説明する。
第1工程(図2(A)):基板15の表面上の所望の箇所にN型またはP型の不純物が導入された不純物導入領域16を形成する。
尚、不純物導入領域16の形成には、どのような方法を用いてもよいが、例えば以下のいずれかの方法を用いればよい。
(ア)イオン注入法を用い、基板15の表面上に不純物イオンを注入して不純物導入領域16を形成する。
(イ)エピタキシャル法を用い、基板15の表面上に不純物が注入拡散された単結晶シリコンを成長させ、その単結晶シリコンから成る不純物導入領域16を形成する。
(ウ)不純物拡散源として気体ソースまたは固体ソースを使用した熱拡散法を用い、基板15の表面上に不純物を注入拡散して不純物導入領域16を形成する。
第2工程(図2(B)):ランプアニール装置11を用いたRTA法により、赤外線Rをマスク14の開口部14a,14bを通して基板15の表面に照射することにより基板15を熱処理し、その赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16を加熱する。
すると、マスク14の開口部14a,14bの直下に位置する基板15の表面上にだけ赤外線Rが照射され、その赤外線Rが照射された部分近傍の不純物導入領域16だけが局所的に加熱され、その加熱により不純物導入領域16中の不純物が活性化されて拡散し、不純物拡散層(第1の不純物活性化領域)17が形成される。
ここで、マスク14は赤外線Rを吸収する材質によって形成されており、照射された赤外線Rはマスク14によって吸収される。
そして、マスク14と基板15の表面との間には空隙Sが設けられており、赤外線Rを吸収したマスク14が加熱されたとしても、そのマスク14の熱は空隙Sによって遮られるため、マスク14の熱が伝わって基板15の表面が間接的に加熱されることはない。
第3工程(図2(C)):従来の熱処理方法(拡散炉を用いる方法、ランプアニール法)により、基板15の全体を同時かつ均一に熱処理して加熱する。
すると、不純物導入領域16において、第2工程にて加熱されていなかった部分の不純物が活性化されて拡散し、不純物拡散層(第2の不純物活性化領域)18が形成される。
それと同時に、第2工程にて形成された不純物拡散層17中の不純物が再び活性化されて拡散し、不純物拡散層(第1の不純物活性化領域)17から不純物拡散層(第3の不純物活性化領域)19が形成される。
その結果、各不純物拡散層18,19が形成された基板15を備えた半導体装置10が作製される。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
[1]不純物拡散層19は、第2工程で形成された不純物拡散層17を第3工程で再加熱することによって形成される。
そのため、不純物拡散層17から形成された不純物拡散層19の拡散深さは、不純物拡散層18の拡散深さよりも深くなる。
そして、各不純物拡散層18,19は、第1工程で形成された同じ不純物導入領域16から形成される。
そのため、拡散深さが浅い不純物拡散層18の不純物濃度は、拡散深さが深い不純物拡散層19の不純物濃度よりも高くなる。
従って、第1実施形態では、第2工程における赤外線Rの照射条件と、第3工程の熱処理条件とを最適化することにより、各不純物拡散層18,19の拡散深さや不純物濃度を所望の状態に設定することができる。
尚、赤外線Rの照射条件には、例えば、赤外線Rの波長・光量、照射時間などがある。また、第3工程の熱処理条件には、例えば、熱処理温度、熱処理時間などがある。
そして、赤外線Rの照射条件や第3工程の熱処理条件については、カット・アンド・トライにより実験的に最適な条件を見つけて設定すればよい。
また、第1実施形態では、マスク14における開口部14a,14bの開口箇所を適宜設定することにより、基板15の表面上における所望の箇所だけに赤外線Rを照射して局所的に加熱させ、その加熱した部分近傍だけに不純物拡散層19を形成することができる。
その結果、第1実施形態によれば、各種の半導体デバイス(例えば、しきい値電圧の異なる複数のトランジスタ、パワーMOSトランジスタやIGBTなどの高耐圧素子、抵抗値の異なる複数の拡散抵抗など)を同一の基板15上に同時に形成することができる。
そして、第1実施形態によれば、各半導体デバイスを構成する不純物拡散層18,19毎に拡散深さや不純物濃度を最適化することが可能であるため、各半導体デバイスの性能を向上させることができる。
加えて、第1実施形態では、第2工程と第3工程の2回の熱処理を行うだけであり、熱処理の工程数が少ないため製造コストの増大を抑制することができる。
[2]第1実施形態において、第2工程で使用されるランプアニール装置11は、ホトリソグラフィ技術で一般に使用されている露光装置の光源を、従来のランプアニール法で使用されている赤外線ランプ12に置き換える改造を行うだけで簡単かつ低コストに実現できる。
従って、第1実施形態によれば、基板15の表面上にて不純物拡散層19が形成される箇所を、特許文献1の技術(前記のように、レーザ発振器などの非常に大がかりで高価な設備を必要とする)や、特許文献2の技術(前記のように、通常の半導体装置の製造方法では用いられない特殊な工程を必要とする)を利用して局所的に加熱する場合に比べ、製造コストの増大を抑制することができる。
[3]マスク14は、ホトリソグラフィ技術で一般に使用されている露光用マスク(レチクル)と同様に、基板15の全体を覆う1対1サイズのものを使用して赤外線Rを基板15の表面上に実寸投影するか、または、一定倍率サイズのものを使用して赤外線Rを基板15の表面上に縮小投影すればよい。
ここで、実寸投影する場合は、一度の赤外線Rの照射により、基板15に多数個作製されるチップに対して同時に熱処理を行う。
また、縮小投影する場合は、基板15の各チップに対して、一つのチップの熱処理が終わると基板15が載置されているステージ(図示略)を移動し、隣り合う次のチップの熱処理を行う、という具合に基板15の表面全体を走査して赤外線Rのショット照射を繰り返す。
<第2実施形態>
図3は、第2実施形態における半導体装置10の製造方法を説明するための概略縦断面図である。
第2実施形態において、第1実施形態と異なるのは、マスク14がマスク21に置き換えられている点だけである。
マスク21は表面が赤外線Rを反射する材質によって形成されており、照射された赤外線Rはマスク21によって反射される。
そのため、赤外線Rによってマスク21が加熱されないことから、マスク21と基板15の表面との間には空隙が設けられておらず、基板15の表面上にマスク21が直接載置されている。
次に、図3を用いて第2実施形態の製造工程を説明する。
第1工程(図3(A))および第3工程(図3(C)):第1実施形態の第1工程および第3工程とそれぞれ同じである。
第2工程(図3(B)):ランプアニール装置11を用いたRTA法により、赤外線Rをマスク21の開口部21a,21bを通して基板15の表面に照射することにより基板15を熱処理し、その赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16を加熱する。
すると、マスク21の開口部21a,21bの直下に位置する基板15の表面上にだけ赤外線Rが照射され、その赤外線Rが照射された部分近傍の不純物導入領域16だけが局所的に加熱され、その加熱により不純物導入領域16中の不純物が活性化されて拡散し、不純物拡散層17が形成される。
従って、第2実施形態においても、第1実施形態の前記作用・効果を得ることができる。
加えて、第2実施形態によれば、基板15の表面上にマスク21を直接載置することから、マスク14と基板15の表面との間には空隙Sを設ける第1実施形態に比べ、空隙Sを設けるために要する部材をランプアニール装置11から省くことが可能であるため、製造コストを削減できる。
<第3実施形態>
図4は、第3実施形態における半導体装置30の製造方法を説明するための概略縦断面図である。
第3実施形態では、第1実施形態のマスク14がフィルタ31に置き換えられている。
フィルタ31は、赤外線Rの透過率が100%の材質によって形成されている部分31aと、赤外線Rの透過率が適宜な割合の材質によって形成されている部分31bとが一体形成されている。尚、各部分31a,31bは、フィルタ31の所定箇所に配置されている。
そのため、フィルタ31に照射された赤外線Rは部分31aでは完全に透過されるが、部分31bでは赤外線Rの一部が吸収されて残りが透過される。
そして、フィルタ31と基板15の表面との間には空隙Sが設けられており、赤外線Rを吸収したフィルタ31の部分31bが加熱されたとしても、その部分31bの熱は空隙Sによって遮られるため、部分31bの熱が伝わって基板15の表面が間接的に加熱されることはない。
次に、図4を用いて第3実施形態の製造工程を説明する。
第1工程(図4(A)):第1実施形態の第1工程と同じである。
第2工程(図4(B)):ランプアニール装置11を用いたRTA法により、赤外線Rをフィルタ31の部分31a,31bを通して基板15の表面に照射することにより基板15を熱処理し、その赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16を加熱する。
すると、フィルタ31の部分31a,31bの透過率に応じた光量の赤外線Rが基板15の表面上に照射され、その赤外線Rが照射された部分近傍の不純物導入領域16が赤外線Rの光量に応じて局所的に加熱され、その加熱により不純物導入領域16中の不純物が活性化されて拡散し、各不純物拡散層(不純物活性化領域)32,33が同時に形成される。
その結果、各不純物拡散層32,33が形成された基板15を備えた半導体装置30が作製される。
[第3実施形態の作用・効果]
第3実施形態によれば、第1実施形態の前記[2][3]と同様の作用・効果を得ることができる。
そして、フィルタ31において、部分31aは赤外線Rの透過率が100%であり、部分31bは赤外線Rの透過率が100%未満である。
そのため、フィルタ31の部分31aの直下に位置する基板15の表面上に照射される赤外線Rの光量は、フィルタ31の部分31bの直下に位置する基板15の表面上に照射される赤外線Rの光量に比べて大きくなる。
よって、基板15の表面上において、フィルタ31の部分31aを透過した赤外線Rが照射された部分近傍は、フィルタ31の部分31bを透過した赤外線Rが照射された部分近傍に比べて強く加熱される。
基板15において、フィルタ31の部分31aを透過した赤外線Rが照射された部分近傍には不純物拡散層32が形成され、フィルタ31の部分31bを透過した赤外線Rが照射された部分近傍には不純物拡散層33が形成される。
すなわち、不純物拡散層32は、光量の大きな赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16が強く加熱されることで形成される。それに対して、不純物拡散層33は、光量の小さな赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16が弱く加熱されることで形成される。
その結果、不純物拡散層32の拡散深さは、不純物拡散層33の拡散深さよりも深くなる。
そして、各不純物拡散層32,33は、第1工程で形成された同じ不純物導入領域16から形成される。
そのため、拡散深さが浅い不純物拡散層33の不純物濃度は、拡散深さが深い不純物拡散層32の不純物濃度よりも高くなる。
従って、第3実施形態では、第2工程における赤外線Rの照射条件と、フィルタ31の部分31bにおける赤外線Rの透過率とを最適化することにより、各不純物拡散層32,33の拡散深さや不純物濃度を所望の状態に設定することができる。
尚、赤外線Rの照射条件やフィルタ31の部分31bにおける赤外線Rの透過率については、カット・アンド・トライにより実験的に最適な条件を見つけて設定すればよい。
また、第3実施形態では、フィルタ31における部分31a,31bの形成箇所を適宜設定することにより、基板15の表面上における所望の箇所に適宜な光量の赤外線Rを照射して局所的に加熱させ、その加熱した部分近傍だけに不純物拡散層32,33を形成することができる。
その結果、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様に、各種の半導体デバイスを同一の基板15上に同時に形成することができる。
そして、第3実施形態によれば、各半導体デバイスを構成する不純物拡散層32,33毎に拡散深さや不純物濃度を最適化することが可能であるため、各半導体デバイスの性能を向上させることができる。
ところで、第1実施形態では、第2工程(図2(B)))と第3工程(図2(C)))の2回の熱処理を行っている。
それに対して、第3実施形態では、第2工程にて1回の熱処理を行うだけであり、第1実施形態の第3工程に相当する熱処理が不要であるため、熱処理の工程数が少ない分だけ第1実施形態に比べて製造コストを削減できる。
<第4実施形態>
図5は、第4実施形態における半導体装置40の製造方法を説明するための概略縦断面図である。
第4実施形態において、第3実施形態と異なるのは、フィルタ31に赤外線Rの透過率が異なる材質から成る3つの部分31a〜31cが一体形成されている点と、基板15に3つの不純物拡散層(不純物活性化領域)32〜34が形成されている点だけである。
フィルタ31において、部分31aは赤外線Rの透過率が100%、各部分31b,31cは赤外線Rの透過率が適宜な割合であり、その透過率は部分31bに比べて部分31cが低く設定されている。尚、各部分31a〜31cは、フィルタ31の所定箇所に配置されている。
次に、図5を用いて第4実施形態の製造工程を説明する。
第1工程(図5(A)):第1実施形態の第1工程と同じである。
第2工程(図5(B)):ランプアニール装置11を用いたRTA法により、赤外線Rをフィルタ31の部分31a〜31cを通して基板15の表面に照射することにより基板15を熱処理し、その赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16を加熱する。
すると、フィルタ31の部分31a〜31cの透過率に応じた光量の赤外線Rが基板15の表面上に照射され、その赤外線Rが照射された部分近傍の不純物導入領域16が赤外線Rの光量に応じて局所的に加熱され、その加熱により不純物導入領域16中の不純物が活性化されて拡散し、各不純物拡散層32〜34が同時に形成される。
その結果、各不純物拡散層32〜34が形成された基板15を備えた半導体装置40が作製される。
[第4実施形態の作用・効果]
第4実施形態によれば、第1実施形態の前記[2][3]と同様の作用・効果を得ることができる。
そして、フィルタ31において、部分31aは赤外線Rの透過率が100%であり、各部分31b,31cは赤外線Rの透過率が100%未満であり、部分31bに比べて部分31cは赤外線Rの透過率が低く設定されている。
そのため、フィルタ31の各部分31a〜31cの直下に位置する基板15の表面上に照射される赤外線Rの光量は、部分31aが最も大きく、次に部分31bが大きく、部分31cが最も小さくなる。
よって、基板15の表面上において、フィルタ31の部分31aを透過した赤外線Rが照射された部分近傍が最も強く加熱され、フィルタ31の部分31cを透過した赤外線Rが照射された部分近傍が最も弱く加熱される。
基板15において、フィルタ31の部分31aを透過した赤外線Rが照射された部分近傍には不純物拡散層32が形成され、フィルタ31の部分31bを透過した赤外線Rが照射された部分近傍には不純物拡散層33が形成され、フィルタ31の部分31cを透過した赤外線Rが照射された部分近傍には不純物拡散層34が形成される。
すなわち、不純物拡散層32は、光量の最も大きな赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16が強く加熱されることで形成される。また、そして、不純物拡散層34は、光量の最も小さな赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16が弱く加熱されることで形成される。そして、不純物拡散層33は、光量が中間の赤外線Rによって基板15の不純物導入領域16が加熱されることで形成される。
その結果、不純物拡散層32の拡散深さが最も深く、次に不純物拡散層33の拡散深さが深く、不純物拡散層34の拡散深さが最も浅くなる。
そして、各不純物拡散層32〜34は、第1工程で形成された同じ不純物導入領域16から形成される。
そのため、拡散深さが最も浅い不純物拡散層34は不純物濃度が最も高くなり、拡散深さが最も深い不純物拡散層32は不純物濃度が最も低くなり、拡散深さが中間の不純物拡散層33は不純物濃度も中間になる。
従って、第4実施形態では、第2工程における赤外線Rの照射条件と、フィルタ31の各部分31a〜31cにおける赤外線Rの透過率とを最適化することにより、各不純物拡散層32〜34の拡散深さや不純物濃度を所望の状態に設定することができる。
尚、赤外線Rの照射条件やフィルタ31の各部分31a〜31cにおける赤外線Rの透過率については、カット・アンド・トライにより実験的に最適な条件を見つけて設定すればよい。
また、第4実施形態では、フィルタ31における部分31a〜31cの形成箇所を適宜設定することにより、基板15の表面上における所望の箇所に適宜な光量の赤外線Rを照射して局所的に加熱させ、その加熱した部分近傍だけに不純物拡散層32〜34を形成することができる。
このように、第4実施形態では、拡散深さや不純物濃度の異なる3つの不純物拡散層32〜34を、第2工程による1回の熱処理で基板15に形成可能であるため、第1〜第3実施形態よりも更に多種類の半導体デバイスを同一の基板15上に同時に形成することができる。
尚、フィルタ31に赤外線Rの透過率が異なる材質から成る部分を4つ以上形成すれば、拡散深さや不純物濃度の異なる4つ以上の不純物拡散層を、第2工程による1回の熱処理で基板15に形成することもできる。
そして、第4実施形態では、第3実施形態と同じく、第2工程にて1回の熱処理を行うだけであるため、熱処理の工程数が少ない分だけ第1実施形態に比べて製造コストを削減できる。
<別の実施形態>
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
[a]上記各実施形態では赤外線Rを基板15に照射しているが、不純物導入領域16中または不純物拡散層17中の不純物を活性化させることが可能なエネルギー照射であれば、どのようなエネルギー照射を使用してもよく、例えば、紫外線、放射線、エキシマレーザなどの各種レーザ、電子線などを基板15に照射してもよい。
また、エネルギー照射を短時間に限定するか、または、エネルギー照射のエネルギー量を低く設定することで、基板15に導入した不純物をほとんど拡散させることなく、基板15に導入した不純物の活性化のみを行うことも可能である。
すなわち、上記各実施形態では不純物を熱拡散させる様子を模式的に示したが、エネルギー照射のエネルギー量を絞り込んで最適化することにより、不純物を熱拡散させることなく、不純物を活性化させた領域(不純物拡散層18,19,32〜34)毎の不純物活性化率を調節することも可能である。
[b]上記各実施形態では、集光レンズ13から基板15の表面全体に向けて投射された赤外線Rを、マスク14,21またはフィルタ31を通し、基板15の表面における所望の箇所に照射させるようにしている。
しかし、集光レンズ13で赤外線Rを絞り込むことにより、基板15の表面における必要な部分にのみ赤外線Rを投射させ、その投射された赤外線Rをマスク14,21またはフィルタ31を通し、基板15の表面における所望の箇所に照射させるようにしてもよい。
また、前記[a]のように赤外線に替えて各種レーザや電子線を用いる場合には、基板15の表面を各種レーザや電子線で走査(スキャン)してもよい。
[c]上記各実施形態は単結晶シリコン基板15に適用したものであるが、本発明は、どのような半導体基板に適用してもよく、例えば、ガリウム・ヒ素基板、インジウム・ガリウム・ヒ素基板、SOI(Semiconductor On Insulator)基板上にポリシリコン層やアモルファスシリコン層が形成された基板などに適用してもよい。
本発明を具体化した第1実施形態における半導体装置10の製造方法で使用されるランプアニール装置11の概略構成を説明するための説明図。 第1実施形態における半導体装置10の製造方法を説明するための概略縦断面図。 本発明を具体化した第2実施形態における半導体装置10の製造方法を説明するための概略縦断面図。 本発明を具体化した第3実施形態における半導体装置30の製造方法を説明するための概略縦断面図。 本発明を具体化した第4実施形態における半導体装置40の製造方法を説明するための概略縦断面図。
符号の説明
10,30,40…半導体装置
11…ランプアニール装置(エネルギー照射装置)
12…赤外線ランプ
14,21…マスク
14a,14b,21a,21b…開口部
15…単結晶シリコン基板
16…不純物導入領域
17…不純物拡散層(第1の不純物活性化領域)
18…不純物拡散層(第2の不純物活性化領域)
19…不純物拡散層(第3の不純物活性化領域)
32〜34…不純物拡散層(不純物活性化領域)
31…フィルタ
31a〜31c…フィルタ31の部分
R…赤外線
S…空隙

Claims (5)

  1. 半導体基板に不純物を導入して不純物導入領域を形成する第1工程と、
    所定箇所に開口部が形成されたマスクを用い、そのマスクの開口部を通して前記半導体基板の表面にエネルギー照射を行うことにより前記不純物を活性化し、前記不純物導入領域から第1の不純物活性化領域を形成する第2工程と、
    前記半導体基板全体を同時かつ均一に熱処理し、前記不純物導入領域から第2の不純物活性化領域を形成すると共に、前記第1の不純物活性化領域から第3の不純物活性化領域を形成する第3工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記マスクは、前記エネルギー照射を吸収する材質によって形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記マスクは、前記エネルギー照射を反射する材質によって形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 半導体基板に不純物を導入して不純物導入領域を形成する第1工程と、
    エネルギー照射の透過率が異なる材質から成る複数の部分が所定箇所に配置されたフィルタを用い、そのフィルタを通して前記半導体基板の表面に前記エネルギー照射を行うことにより前記不純物を活性化し、前記不純物導入領域から複数の不純物活性化領域を形成する第2工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記エネルギー照射は、赤外線、紫外線、放射線、レーザ、電子線から成るグループから選択されたいずれかのエネルギー照射であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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