JP2009031414A - 画像形成装置 - Google Patents

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洋士 乾
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Abstract

【課題】従来より一層、カラーモードとモノクロモードとを切り替えても、より安定的に中間転写ベルト若しくは搬送ベルトに張力を付与することが可能であると共に、装置の省スペース化を図ることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】黒色感光体ドラム1dの上流側にカラー感光体ドラム1a〜1cが配設され、シアン感光体ドラム1aと従動ローラ10との間に第1支持ローラ21が、黒色感光体ドラム1dとイエロー感光体ドラム1cの間に第2支持ローラ22が配設され、従動ローラ10の上流側且つ駆動ローラ11の下流側にはテンションローラ31a、31bが配設されており、第1支持ローラ21が移動することにより、中間転写ベルト8が感光体ドラム1a〜1cに対して接触及び離間する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法を用いた画像形成装置に関し、特にタンデム型カラー画像形成装置における中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの張架に関するものである。
従来の画像形成装置の概略図を図4に示す。画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図4では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(シアン、マゼンタ、イエロー及び黒色)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりシアン、マゼンタ、イエロー及び黒色の画像を順次形成する。
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図4において時計回りに回転しながら各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写(一次転写)された後、二次転写ローラ9において用紙P上に一度に転写(二次転写)され、さらに、定着部7において用紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図4において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
トナー像が転写される用紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、そのフランジ部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのクリーニングブレード19が配置されている。
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像ユニット3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像ユニット3a〜3dは、感光体ドラム1a〜1dに対向配置された現像ローラ(現像剤担持体)を備え、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー及び黒色の各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像ユニット3a〜3dの現像ローラにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のシアン、マゼンタ、イエロー、及び黒色のトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部5a〜5dにより除去される。
中間転写ベルト8は、従動ローラ10、駆動ローラ11及びテンションローラ20に掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、用紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラ9へ搬送され、中間転写ベルト8とのニップ部(二次転写ニップ部)において用紙P上にフルカラー画像が二次転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着部7へと搬送される。
定着部7に搬送された用紙Pは、定着ローラ対13のニップ部(定着ニップ部)を通過する際に加熱及び加圧されてトナー像が用紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。用紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
一方、用紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した用紙Pの一部を一旦排出ローラ15から装置外部にまで突出させる。その後、用紙Pは排出ローラ15を逆回転させることにより分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により用紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
このように、電子写真法を用いたカラー画像形成装置においては、シアン、マゼンタ、イエロー及び黒色のトナーが担持される各感光体と、中間転写ベルト又は搬送ベルトが接触することにより、感光体表面上に形成されたトナー像が順次転写される。また、カラー画像を転写するカラーモードでは、全ての感光体からの転写によりトナー像が転写され、モノクロ画像を転写するモノクロモードでは、黒色のトナーが担持される感光体(以下、「黒色感光体」という)のみから黒色画像が転写される。
カラーモードとモノクロモードを選択的に実行する場合、モノクロモードにおいて、シアン、マゼンタ及びイエローのカラー画像形成用の感光体(以下、「カラー感光体」という)が、転写に使用されないにも拘らず中間転写ベルトと接触し、回転すると、これらカラー感光体に劣化等が生じ易くなる。
かかる不具合を回避するため、中間転写ベルトを、カラーモードではカラー用転写ローラと共にカラー感光体に接触させ、モノクロモードではカラー用転写ローラと共にカラー感光体から離間させる技術が用いられている。かかる技術を用いた画像形成装置は、例えば、図5に示すことができる。
図5は、従来の画像形成装置の中間転写ベルト周辺のカラーモード及びモノクロモードにおける側面断面図である。図5と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。また、図5において、カラーモードにおける中間転写ベルト8、転写ローラ6a〜6d及びテンションローラ20を実線で示し、モノクロモードにおける中間転写ベルト8、転写ローラ6a〜6c及びテンションローラ20を破線で示した。なお、転写ローラ6dは、カラーモードとモノクロモードとの切り替えによって移動しないため実線で示し、また、便宜上、コイルバネ23は実線で示した。
図5に示すように、中間転写ベルト8の内周面に沿って、最上流側のシアン感光体ドラム1aの更に上流側に従動ローラ10が、最下流側の黒色感光体ドラム1dの更に下流側には駆動ローラ11が、従動ローラ10の上流側且つ駆動ローラ11の下流側にはテンションローラ20が配設され、シアン感光体ドラム1aと従動ローラ10との間には第1支持ローラ21が、黒色感光体ドラム1dとイエロー感光体ドラム1cとの間には第2支持ローラ22が配設されている。
また、黒色のトナー像を転写するための転写ローラ6d、カラーのトナー像を転写するための転写ローラ6a〜6cは、中間転写ベルト8を挟んで黒色感光体ドラム1dおよびカラー感光体ドラム1a〜1cと接触するようバネ等の付勢部材(図示せず)により、図5の下方向に付勢されている。第1支持ローラ21は、ギアを介して駆動モータ(図示せず)と連結しており、かかる駆動モータによる駆動を受けて、中間転写ベルト8をカラー感光体1a〜1cに対して接触及び離間させるよう、図5に示す上下方向に移動することができる。
そして、カラーモードに設定するときには、第1支持ローラ21を下方向に移動させることによって、中間転写ベルト8が、第1支持ローラ21に押圧され、カラー用転写ローラ6a〜6cと共に下方向に移動して、カラー感光体ドラム1a〜1cと接触する(図5の実線)。一方、モノクロモードに設定するときは、第1支持ローラ21を上方向に移動することによって、中間転写ベルト8が、第1支持ローラ21からの押圧を解除され、カラー用転写ローラ6a〜6cの付勢力に抗して、これらを押し上げながら上方向に移動して、カラー感光体ドラム1a〜1cから離間する(図5の破線)。
かかるモノクロモードの設定において、中間転写ベルト8がカラー感光体ドラム1a〜1cから離間することにより、中間転写ベルト8が緩むため、コイルバネ23によりテンションローラ20を中間転写ベルト8に対して押圧し、かかる押圧力によってテンションローラ20を中間転写ベルト8の内周面側から外周面側(図5の上方向)に移動させ、上記離間時に伴う中間転写ベルト8の緩みを回避し、これに張力を与えている。
しかし、かかる場合には、テンションローラ20が移動するためのスペースを確保する必要があり、装置が大型化するおそれがある。
特許文献1には、例えば、装置内のスペースを確保するために、中間転写ベルトを張架する4本のローラのうち、少なくとも1本のローラを中間転写ベルトの外周面側(転写面側)に配設し、これを弾性支持(ベルト転写面側から押圧)することによって、かかる外周面側から中間転写ベルトに張力を付与する技術が開示されている。
特開2004−310131号公報
しかし、特許文献1の技術では、トナー像が転写される中間転写ベルトの転写面とテンションローラとが接触しているため、テンションローラの汚れや損傷、或いは異物が混入し易くなる等、トナー像の転写状態に大きな影響を及ぼすおそれがある。また、中間転写ベルトが4本のローラにより凹凸状に屈曲されることによって、中間転写ベルトの劣化等の不具合が発生するおそれがある。
さらに、テンションローラが1本だけであるため、中間転写ベルトの上記接触及び離間時におけるテンションローラの移動距離が大きくなり、装置の省スペース化を十分に図れないおそれがある。また、テンションローラを移動させるための部材等に負担が掛かり、中間転写ベルトに安定して張力を付与できないおそれもある。
本発明は、上記問題点に鑑み、従来より一層、カラーモードとモノクロモードとを切り替えても、より安定的に中間転写ベルト若しくは搬送ベルトに張力を付与することが可能であると共に、装置の省スペース化を図ることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、感光体と現像装置を含む複数の画像形成部と、前記感光体上に現像されたトナー像が順次積層される無端状の中間転写ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を前記中間転写ベルト上に積層する転写手段と、前記中間転写ベルト上に積層されたトナー像を記録媒体上に一度に転写する二次転写手段と、を備えた画像形成装置において、前記感光体は、黒色のトナー像が形成される黒色感光体と、黒以外の色のトナー像が形成される1つ以上のカラー感光体とからなり、前記中間転写ベルトを前記カラー感光体に対して接触及び離間させるための接離手段と、前記中間転写ベルトを該ベルト内周面側から張架するための、駆動ローラと、従動ローラと、前記駆動ローラと前記従動ローラとの間、且つ前記転写手段を挟んで前記感光体とは反対側に配設された複数のテンションローラと、が設けられたことを特徴としている。
また、本発明は、感光体と現像装置を含む複数の画像形成部と、該画像形成部に記録媒体を搬送する無端状の搬送ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を記録媒体上若しくは前記搬送ベルト上に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、前記感光体は、黒色のトナー像が形成される黒色感光体と、黒以外の色のトナー像が形成される1つ以上のカラー感光体とからなり、前記搬送ベルトを前記カラー感光体に対して接触及び離間させるための接離手段と、前記搬送ベルトを該ベルト内周面側から張架するための、駆動ローラと、従動ローラと、前記駆動ローラと前記従動ローラとの間、且つ前記転写手段を挟んで前記感光体とは反対側に配設された複数のテンションローラと、が設けられたことを特徴としている。
また本発明は、前記複数のテンションローラは、それぞれ前記中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの内周面に対して押圧手段により押圧されたものであり、前記押圧手段の押圧力が、互いに略同一であることを特徴としている。
また本発明は、前記複数のテンションローラの外径が、互いに略同一であることを特徴としている。
また本発明は、前記テンションローラが、2本配設されたことを特徴としている。
また本発明は、前記2本のテンションローラは、前記駆動ローラと前記従動ローラを結ぶ線分を垂直に二等分する直線を対称軸として線対称となる位置に、それぞれ配設されたことを特徴としている。
本発明の第1及び第2の構成によれば、駆動ローラ及び従動ローラに加え、複数のテンションローラを用い、中間転写ベルト若しくは搬送ベルトをベルト内周面側から張架することによって、上記ベルトのカラー感光体に対する接触時及び離間時における各テンションローラの移動距離を、従来より一層、小さくすることができる。これにより、装置の省スペース化を図ることができる。また、各テンションローラを移動させるために必要な負荷も減るため、上記移動距離のバラツキを抑制することができ、カラーモードとモノクロモードとを切り替えても、従来より一層、安定的に上記ベルトに張力を付与することができる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1または第2の構成の画像形成装置において、複数のテンションローラが、それぞれ中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの内周面に対して押圧手段によって押圧されることとし、その押圧力を互いに略同一とすることによって、上記ベルトのカラー感光体に対する接触時及び離間時に、各押圧手段に掛かる負荷をより均等化することができる。これにより、よりバランス良く、安定的に、上記ベルトに張力を付与することがでる。
本発明の第4の構成によれば、上記第1〜第3の構成の画像形成装置において、複数のテンションローラの外径を互いに略同一とすることによって、各テンションローラに架け渡された中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの、上記ローラとの接触面の曲率を略一定にすることができる。これにより、よりバランス良く、安定的に、上記ベルトに張力を付与することができる。また、共通の部材を用いることにより、よりコストダウンを図ることもできる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1〜第4の構成の画像形成装置において、テンションローラを2本とすることによって、より装置の省スペース化を図ることができる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第5の構成の画像形成装置において、2本のテンションローラを、駆動ローラと従動ローラを結ぶ線分を垂直に二等分する直線を対称軸として線対称となる位置に、それぞれ配設することによって、各テンションローラに対する中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの巻き付け量をより均等化することができる。これにより、よりバランス良く、安定的に、上記ベルトに張力を付与することができる。また、より装置の省スペース化を図ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の画像形成部及び中間転写ベルト周辺の構成を示す概略図である。図4および図5と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図1において、カラーモードにおける中間転写ベルト8、転写ローラ6a〜6d及びテンションローラ31a、31bを実線で示し、モノクロモードにおける中間転写ベルト8、転写ローラ6a〜6c及びテンションローラ31a、31bを破線で示した。なお、転写ローラ6dは、カラーモードとモノクロモードとの切り替えによって移動しないため、実線で示し、また、便宜上、コイルバネ32a、32bは実線で示した。
本実施形態では、中間転写ベルト8の内周面に沿って、最上流側のシアン感光体ドラム1aの更に上流側に従動ローラ10が、最下流側の黒色感光体ドラム1dの更に下流側には駆動ローラ11が、シアン感光体ドラム1aと従動ローラ10との間には第1支持ローラ21(接離手段)が、黒色感光体ドラム1dとイエロー感光体ドラム1cとの間には第2支持ローラ22が配設され、従動ローラ10の上流側且つ駆動ローラ11の下流側には、上流側から順に、テンションローラ31a、31bが配設されている。
テンションローラ31a、31bは、中間転写ベルト8を、その接触面においてベルト内周面側から外周面側に向かって押圧し、中間転写ベルト8に張力を付与できるよう、それぞれコイルバネ32a、32b(押圧手段)により押圧されている。コイルバネ32a、32bは、略同一の所定の長さに設定され、テンションローラ31a、31bを中間転写ベルト8に対して略同一の押圧力で押圧している。
テンションローラ31a、31bの外径は、所定の長さで互いに略同一となるよう設定されている。また、テンションローラ31a、31bが、駆動ローラ11と従動ローラ10を結ぶ線分を垂直に二等分する直線を対称軸として線対称となる位置に配設されるよう、駆動ローラ11とテンションローラ31aとの間における中間転写ベルト8の長さと、従動ローラ10とテンションローラ31bとの間における中間転写ベルト8の長さとが、略同一の所定の長さに設定されている。
そして、カラーモードでは、図1に示すように、中間転写ベルト8は、第1支持ローラ21が図1の下方向へ移動することにより、カラー感光体ドラム1a〜1cと接触し、一方、モノクロモードでは、第1支持ローラ21が図1の上方向に移動することにより、カラー感光体ドラム1a〜1cから離間する。
ここで、カラーモードからモノクロモードに切り替える際、中間転写ベルト8の感光体ドラム1a〜1cからの離間により中間転写ベルト8が緩むため、従来、前述の図5に示すように、テンションローラ20を、コイルバネ23により移動距離がH(一点鎖線)となるよう移動させる必要があった。
しかし、本実施形態では、2本のテンションローラ31a、31bが設けられているため、図1に示すように、モノクロモードに切り替えても、テンションローラ31a、31bを、それぞれ移動距離がH/2(一点鎖線)となるよう移動するだけで、従来と同様の張力を中間転写ベルト8に付与することができる。このように、テンションローラ31a、31bの移動距離を従来の1/2と小さくすることができ、コイルバネ32a、32bに掛かる荷重(負荷)も、従来と比べ、1/2で済む。
また、モノクロモードからカラーモードへの切り替え時においても同様に、上記移動距離及び負荷が1/2で済む。よって、カラーモードとモノクロモードとのモード切り替えに伴うコイルバネ32a、32bの長さの変化のバラツキを、従来より一層、抑制することができる。従って、中間転写ベルト8のカラー感光体ドラム1a〜1cに対する接触時及び離間時に、従来より一層、安定的に中間転写ベルト8に張力を付与することが可能となる。また、テンションローラ31a、31bの移動距離を小さくすることができるため、装置の省スペース化を、従来より一層、図ることができる。
一方、中間転写ベルト8の張力が低下すると、中間転写ベルト8が斜行や蛇行し易くなるおそれがある。かかる不具合を回避するためには、コイルバネ32a、32bによって中間転写ベルト8に対し十分に張力を付与すると共に、不具合の発生に応じてその張力を微調整できることが望ましい。
この点、本実施形態では、中間転写ベルト8に掛かる張力(押圧力)がテンションローラ31a、31bの本数に応じて分散されることにより、中間転写ベルト8の張力を調整できるポイントが増え、また、各ポイントにおける張力が小さくなる。これにより、より張力の微調整を行い易くなるため、中間転写ベルト8の斜行や蛇行の補正において多様なアプローチが可能となる。よって、例えば、斜行補正や蛇行補正の容易化につながり得る等、中間転写ベルト8の張力変動に伴う不具合への対応の柔軟化につながり得る。
また、本実施形態では、テンションローラ31a、31bを中間転写ベルト8に対して押圧するコイルバネ32a、32bの長さを互いに略同一に設定することにより、コイルバネ32a、32bの押圧力を略同一としたため、コイルバネ32a、32bに掛かる荷重をより均等化することができる。これにより、よりバランス良く、安定的に中間転写ベルト8に張力を付与することができる。
また、本実施形態では、テンションローラ31a、31bの外径を互いに略同一としたため、テンションローラ31a、31bに架け渡された中間転写ベルト8の、各接触面における曲率を略一定にすることができる。これにより、よりバランス良く、安定的に中間転写ベルト8に張力を付与することができる。
また、本実施形態では、テンションローラ31a、31bを、駆動ローラ11と従動ローラ10を結ぶ線分を垂直に二等分する直線を対称軸として線対称となる配置に配設したため、各テンションローラ31a、31bにおける中間転写ベルト8の巻き付け量を、より均等化することができる。これにより、よりバランス良く、安定的に中間転写ベルト8に張力を付与することができる。
上記したコイルバネ32a、32bの押圧力、テンションローラ31a、31bの外径、配置等は、本実施形態に特に限定されるものではなく、その他の装置構成等に応じて適宜設定可能である。例えば、テンションローラ31a、31bの配置を、それぞれ駆動ローラ11、従動ローラ10のより近傍とすることによって、テンションローラ31a、31bの移動距離をより小さくすることができる。また、本実施形態では、テンションローラ31a、31bを押圧するために圧縮バネであるコイルバネ32a、32bを用いたが、かかる押圧手段も、その他の装置構成等に応じて適宜設計可能である。
また、本実施形態では、テンションローラ31a、31bを2本配設したが、かかる本数は、その他の装置構成等に応じて適宜設定可能であり、2本以上であれば特に限定されるものではない。例えば、テンションローラ31a、31bの本数を増やせば、モード切り替え時の上記移動距離を、より小さくすることができる一方、ローラ増加分のスペースが必要となる傾向にある。従って、例えば、これらを考慮してテンションローラ31a、31bの本数を設定することができる。本実施形態では、テンションローラ31a、31bを2本としたため、より装置の省スペース化を図ることができる。
図2は、本発明の第2実施形態に係る直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の全体構成を示す概略図であり、図3は、本発明の第2実施形態に係る直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の、画像形成部及び搬送ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。図1および図4と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態においては、トナー担持体の一例である中間転写ベルト8上に各色のトナー像を順次積層して形成されたフルカラー画像を用紙P上に一度に転写する中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置について説明したが、本実施形態では、図2に示すような、搬送ベルト50上に担持されて搬送される用紙Pに各色のトナー像を順次転写する直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置を用い、露光ユニット4に代えて各感光体ドラム1a〜1dを個別に露光するLEDヘッド4a〜4dが備えられたこと以外は、第1実施形態と全く同様の構成であるため、説明は省略する。
また、図3において、カラーモードにおける搬送ベルト50、転写ローラ6a〜6d及びテンションローラ31a、31bを実線で示し、モノクロモードにおける搬送ベルト50、転写ローラ6a〜6c及びテンションローラ31a、31bを破線で示した。なお、転写ローラ6dは、カラーモードとモノクロモードとの切り替えによって移動しないため実線で示し、また、便宜上、コイルバネ32a、32bは実線で示した。
本実施形態では、搬送ベルト50が感光体ドラム1a〜1dの上部に当接するように配置されているが、カラーモードに設定するときは、図3に示すように、第1支持ローラ21を、図3の上方向に移動させ、モノクロモードに設定するときは、第1支持ローラ21を、図3の下方向に移動させることによって、第1実施形態と全く同様に搬送ベルト50をカラー感光体1a〜1cに対して接触及び離間させることができ、第1実施形態と全く同様の作用及び効果を得ることができる。
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態では、カラー感光体ドラム1a〜1cに対して中間転写ベルト8若しくは搬送ベルト50を接触及び離間させるために第1支持ローラ21を用いたが、かかる接離手段は、特にこれに限定されるものではなく、その他、例えば、黒色感光体ドラム1dとイエロー感光体ドラム1cとの間にバックアップローラを配設し、該バックアップローラとカラー用転写ローラ6a〜6cとを、カラー転写ユニットに配設すると共に、カラー転写ユニットを偏心カムによって支持し、偏心カムを回転させることにより、上記接触及び離間を行うこともできる。
また、上記各実施形態では、黒色感光体ドラム1dを最下流側としたが、当該黒色感光体ドラム1dを最上流側とすることもできる。例えば、各感光体ドラム1a〜1dを、上流側から黒色感光体ドラム1d、イエロー感光体ドラム1c、マゼンタ感光体ドラム1b、シアン感光体ドラム1aの順に配設することもできる。
本発明は、感光体と現像装置を含む複数の画像形成部と、前記感光体上に現像されたトナー像が順次積層される中間転写ベルト若しくは記録媒体を搬送する搬送ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を前記中間転写ベルト若しくは搬送ベルト上に転写する手段と、を備えた画像形成装置において、前記感光体は、黒色のトナー像が形成される黒色感光体と、黒以外の色のトナー像が形成される1つ以上のカラー感光体とからなり、前記中間転写ベルト若しくは搬送ベルトを前記カラー感光体に対して接触及び離間させるための接離手段と、前記中間転写ベルト若しくは搬送ベルトを該ベルト内周面側から張架するための、駆動ローラと、従動ローラと、前記駆動ローラと前記従動ローラとの間、且つ前記転写手段を挟んで前記感光体とは反対側に配設された複数のテンションローラと、が設けられたものである。
これにより、中間転写ベルト若しくは搬送ベルトのカラー感光体に対する接触時及び離間時における各テンションローラの移動距離を、従来より一層、小さくすることがでるため、装置の省スペース化を図ることができ、また、各テンションローラを移動させるために必要な負荷も減らすことができるため、より安定的に上記ベルトに張力を付与することが可能になる。
また、複数のテンションローラの外径を互いに略同一とし、或いは複数のテンションローラに対するそれぞれの押圧手段による押圧力を互いに略同一とすることによって、よりバランス良く、安定的に上記ベルトに張力を付与することが可能となる。また、複数のテンションローラの外径を略同一とすることよって、コストダウンも可能となり、テンションローラを2本とすることによって、より装置の省スペース化を図ることができる。
また、2本のテンションローラを、駆動ローラと従動ローラを結ぶ線分を垂直に二等分する直線を対称軸として線対称となる位置に配設することによって、よりバランス良く、安定的に上記ベルトに張力を付与することが可能となる。
は、本発明の第1実施形態に係る中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の、画像形成部及び中間転写ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。 は、本発明の第2実施形態に係る直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 は、本発明の第2実施形態に係る直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の、画像形成部及び搬送ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。 は、従来の中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 は、従来の中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の、画像形成部及び中間転写ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。
符号の説明
Pa〜Pd 画像形成部
1a〜1d 感光体ドラム
2a〜2d 帯電器
3a〜3d 現像ユニット(現像装置)
4 露光ユニット
4a〜4d LEDヘッド
6a〜6d 転写ローラ(転写手段)
7 定着部
8 中間転写ベルト
9 二次転写ローラ(二次転写手段)
10 従動ローラ
11 駆動ローラ
20 テンションローラ
21 第1支持ローラ(接離手段)
22 第2支持ローラ
23 コイルバネ
31a、31b テンションローラ
32a、32b コイルバネ(押圧手段)
50 搬送ベルト
100 画像形成装置

Claims (6)

  1. 感光体と現像装置を含む複数の画像形成部と、前記感光体上に現像されたトナー像が順次積層される無端状の中間転写ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を前記中間転写ベルト上に積層する転写手段と、前記中間転写ベルト上に積層されたトナー像を記録媒体上に一度に転写する二次転写手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記感光体は、黒色のトナー像が形成される黒色感光体と、黒以外の色のトナー像が形成される1つ以上のカラー感光体とからなり、
    前記中間転写ベルトを前記カラー感光体に対して接触及び離間させるための接離手段と、
    前記中間転写ベルトを該ベルト内周面側から張架するための、駆動ローラと、従動ローラと、前記駆動ローラと前記従動ローラとの間、且つ前記転写手段を挟んで前記感光体とは反対側に配設された複数のテンションローラと、
    が設けられたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 感光体と現像装置を含む複数の画像形成部と、該画像形成部に記録媒体を搬送する無端状の搬送ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を記録媒体上若しくは前記搬送ベルト上に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記感光体は、黒色のトナー像が形成される黒色感光体と、黒以外の色のトナー像が形成される1つ以上のカラー感光体とからなり、
    前記搬送ベルトを前記カラー感光体に対して接触及び離間させるための接離手段と、
    前記搬送ベルトを該ベルト内周面側から張架するための、駆動ローラと、従動ローラと、前記駆動ローラと前記従動ローラとの間、且つ前記転写手段を挟んで前記感光体とは反対側に配設された複数のテンションローラと、
    が設けられたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記複数のテンションローラは、それぞれ前記中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの内周面に対して押圧手段により押圧されたものであり、前記押圧手段の押圧力が、互いに略同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記複数のテンションローラの外径が、互いに略同一であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記テンションローラが、2本配設されたことを特徴とする請求項1〜4に記載の画像形成装置。
  6. 前記2本のテンションローラは、前記駆動ローラと前記従動ローラを結ぶ線分を垂直に二等分する直線を対称軸として線対称となる位置に、それぞれ配設されたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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