JP2009030456A - 車両用暖房装置および冷却水充填方法 - Google Patents

車両用暖房装置および冷却水充填方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デュアルヒータシステムにおいて迅速かつ充分に冷却水を充填する。
【解決手段】ヒータ側水路31の両ヒータ44、54のそれぞれの冷却水流入側に、冷却水の流通を断続させるサービスバルブ45、55を設けている。そして、一方のサービスバルブを開き、他方のサービスバルブを閉じ、ウォータポンプ30を駆動させつつラジエータ20の注水口20aから冷却水を注水して、両ヒータ44、54のうちいずれか一方のヒータにまで冷却水を充填する。次に、他方のサービスバルブを開き、一方のサービスバルブを閉じ、ウォータポンプ30を駆動させつつ再度注水口20aから冷却水を注水して、両ヒータ44、54のうち他方のヒータにまで冷却水を充填する。
これにより、デュアルヒータシステムにおいて迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ。)の冷却水を温水ヒータに循環させて車室内を暖房する車両用暖房装置、およびその車両用暖房装置への冷却水充填方法に関するものであり、特に、前席用と後席用などで温水ヒータが複数ある車両に適用して有効である。
従来、自動車のような水冷式のエンジンを搭載した車両では、車室内の暖房や前面窓ガラスの曇止めに使用する温風の熱源として、エンジンを冷却した冷却水の排熱を利用している。このような車両の暖房装置では、エンジンの冷却水を車室内に配設された温水ヒータに循環させ、この温水ヒータに送風機の風を通過させて温風を得ている。
片や、このエンジン冷却水を交換するための従来技術として、下記の特許文献1〜3に示されるものなどがある。また、近年、ワンボックスカーなどの車室空間の大きな車両では、前席用と後席用とに温水ヒータをそれぞれ配設して、デュアルヒータシステムとしている。
特開平9−13969号公報 特開平9−13970号公報 特開平10−184359号公報
図5は、従来のデュアルヒータシステムの構成概要を示す模式図である。エンジン10から流出する冷却水は、一方のラジエータ20との間で還流するラジエータ側水路21と、他方の並列に接続されたフロント用ヒータ44およびリア用ヒータ54との間で還流するヒータ側水路31とを流れる。
図5からも分かるように、デュアルヒータシステムでのヒータ側水路31は、特にリア用ヒータ54へ循環させる部分が実車では極端に長く複雑となるため、冷却水の交換などで充填するときにリア用ヒータ54側水路に冷却水が充填されにくい(エアーが抜けにくい)という問題点がある。このために、冷却水の充填作業が複雑となり、長時間掛かっている。
例えば、T社のE車の場合、冷却水の充填作業は、以下の工程で行われる。
工程1.冷却水をリザーブタンク注入口より注水する。
工程2.ラジエータリザーブタンクに冷却水を上限まで注水する。
工程3.リザーブタンクキャップを締める。
工程4.エンジンを一瞬かけてすぐに止める。
工程5.10秒程度経過後にリザーブタンクキャップを外し、リザーブタンク注水口の水位が下がっていたら冷却水を注水する。
工程6.3〜5の作業をラジエータ注水口の水位が下がらなくなるまで繰り返す。
工程7.リザーブタンクキャップを締める。
工程8.エンジンをサーモスタッドが閉弁するまで暖機する。
工程9.エンジンを止め、冷却水が冷えるまで待ち、リザーブタンクキャップを外して水位を確認する。
工程10.水位が下がっている場合は、再度冷却水をリザーブタンク注水口より注水し、サーモスタッドが閉弁するまでエンジンを暖機する。
工程11.水位が下がらなくなったら、ラジエータリザーブタンクの冷却水を調整する。
また、H社のO車の場合は、以下の工程で冷却水の充填作業が行われる。
工程1.冷却水をラジエータのアッパータンク上部まで補充する。
工程2.ラジエータキャップを仮締めし、エンジンを規定のアイドリング回転数よりやや高めの回転数(約1500rpm)でラジエータファンが2回作動するまで暖機する。
工程3.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程4.ラジエータキャップを仮締めし、フロントエアコンの設定温度を最低にする。
工程5.エンジンを始動し、1500rpmで5分間暖機する。
工程6.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程7.ラジエータキャップを仮締めし、フロントエアコンの設定温度を最高にする。
工程8.エンジンを始動し、1500rpmで5分間暖機する。
工程9.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程10.ラジエータキャップを仮締めし、フロントエアコンの設定温度を最低にする。
工程11.エンジンを始動し、2000rpmで3分間暖機する。
工程12.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程13.ラジエータキャップを仮締めし、フロントエアコンの設定温度を最高にする。
工程14.エンジンを始動し、2000rpmで3分間暖機する。
工程15.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程16.冷却水が減らなくなるまで10〜15を繰り返す。
工程17.フロントエアコンの設定温度を最低にしてエンジンを始動し、2500rpmで1分間暖機する。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、デュアルヒータシステムにおいて迅速かつ充分に冷却水を充填することのできる車両用暖房装置および冷却水充填方法を提供することにある。なお、図5中で説明していない符合は、後述の実施形態中の符合と対応するものであり、ここでの説明は省略する。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、水冷式の内燃機関(10)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、内燃機関(10)とラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、内燃機関(10)と第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、ラジエータ側水路(21)とヒータ側水路(31)の合流部と内燃機関(10)との間に配置され、内燃機関(10)により駆動されて両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)とを備える車両用暖房装置において、
第1および第2の温水回路(31a、31b)において、第1および第2温水ヒータ(44、54)の上流側に配置され、かつ第1および第2の温水回路(31a、31b)への冷却水の流入を制御する第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)が設けられ、第1および第2の温水回路(31a、31b)が、第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)により、所定の順序で開閉されることにより、第1および第2の温水回路(31a、31b)に冷却水が充填されることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、第1および第2の温水回路(31a、31b)を、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることのできる車両用暖房装置とすることができる。
また、請求項2に記載の発明では、水冷式の内燃機関(10)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、内燃機関(10)とラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、内燃機関(10)と第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、ラジエータ側水路(21)とヒータ側水路(31)の合流部と内燃機関(10)との間に配置され、内燃機関(10)により駆動されて両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)とを備える車両用暖房装置において、
第1および第2の温水回路(31a、31b)において、第1および第2温水ヒータ(44、54)の上流側に配置され、かつ第1および第2の温水回路(31a、31b)への冷却水の流入を制御する第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)が設けられ、第1の温水回路(31a)が第1の開閉手段(45、46)により開かれ、第2の温水回路(31b)が第2の開閉手段(55、56)により閉じられることにより、第1の温水回路(31a)に冷却水が充填され、また、第1の温水回路(31a)が第1の開閉手段(45、46)により閉じられ、第2の温水回路(31b)が第2の開閉手段(55、56)により開かれることにより、第2の温水回路(31b)に冷却水が充填されることを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、第1の温水回路(31a)を開き、第2の温水回路(31b)を閉じることにより、第1の温水回路(31a)に迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、第1の温水回路(31a)を閉じ、第2の温水回路(31b)を開くことにより、第2の温水回路(31b)に迅速かつ充分に冷却水を充填することのできる車両用暖房装置とすることができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置において、第1および第2の開閉手段(45、55)は、第1および第2の温水回路(31a、31b)に冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ(45、55)であることを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、本冷却水充填方法は、第1および第2の温水回路(31a、31b)に、手動で開閉されるサービスバルブ(45、55)を設け、充填作業の中でそのサービスバルブ(45、55)を開閉操作することで実現することができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の車両用暖房装置において、サービスバルブ(45、55)は、車両のエンジンルーム内に配設されていることを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、開閉手段としてサービスバルブ(45、55)を用いる場合、そのサービスバルブ(45、55)をエンジンルーム内に配設することで、充填作業の作業性を良くすることができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置において、第1の温水ヒータ(44)の空気流れ上流側には、第1の温水ヒータ(44)を通過する空気と、第1の温水ヒータ(44)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(43)が配置されており、第1の開閉手段(46)は、風量割合調整手段(43)が最大暖房状態のときに全開となり、風量割合調整手段(43)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(46)により構成されていることを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1、請求項2、もしくは請求項5のいずれか1項に記載の車両用暖房装置において、第2の温水ヒータ(54)の空気流れ上流側には、第2の温水ヒータ(54)を通過する空気と、第2の温水ヒータ(54)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(53)が配置されており、第2の開閉手段(56)は、風量割合調整手段(53)が最大暖房状態のときに全開となり、風量割合調整手段(53)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(56)により構成されていることを特徴としている。
これら請求項5もしくは請求項6に記載の発明によれば、車両用暖房装置が風量割合調整手段(43、53)と、これと連動するウォータバルブ(46、56)とを有している場合、充填作業の中で操作パネルから設定温度を操作してウォータバルブ(46、56)の開閉を操作することで、本冷却水充填方法を実現することができる。
また、請求項7に記載の発明では、請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置において、第1の温水ヒータ(44)の空気流れ上流側には、第1の温水ヒータ(44)を通過する空気と、第1の温水ヒータ(44)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(43)が配置されており、第1の開閉手段(46)は、風量割合調整手段(43)が最大暖房状態のときに全開となり、風量割合調整手段(43)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(46)により構成されているとともに、第2の開閉手段(55)は、第2の温水回路(31b)に冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ(55)であることを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明では、請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置において、第1の開閉手段(45)は、第1の温水回路(31a)に冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ(45)から構成されるとともに、第2の温水ヒータ(54)の空気流れ上流側には、第2の温水ヒータ(54)を通過する空気と、第2の温水ヒータ(54)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(53)が配置されており、かつ、第2の開閉手段(56)は、風量割合調整手段(53)が最大暖房状態のときに全開となり、風量割合調整手段(53)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(56)により構成されていることを特徴としている。
これら請求項7もしくは請求項8に記載の発明によれば、第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)は、一方がウォータバルブで、他方がサービスバルブという組み合わせでも実現することができる。
また、請求項9に記載の発明では、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用暖房装置における冷却水の充填方法であり、第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)により、第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、ラジエータ(20)の注水口(20a)から冷却水を注水する第1の工程と、第1の温水回路(31a)が開かれている状態を維持するとともに、第2の開閉手段(55、56)により第2の温水回路(31b)を閉じて、循環手段(30)を内燃機関(10)により第1の所定時間駆動する第2の工程と、第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、第1の開閉手段(45、46)により第1の温水回路(31a)を閉じるとともに、第2の開閉手段(55、56)により第2の温水回路(31b)を開いて、循環手段(30)を内燃機関(10)により第2の所定時間駆動する第4の工程と、第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)により、第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、循環手段(30)を内燃機関(10)により第3の所定時間駆動する第6の工程と、第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程と、からなること特徴としている。
この請求項9に記載の発明によれば、第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)により、第1および第2の温水回路(31a、31b)を、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることができる。
また、請求項10に記載の発明では、水冷式の内燃機関(10)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、内燃機関(10)とラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、内燃機関(10)と第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、ラジエータ側水路(21)とヒータ側水路(31)の合流部と内燃機関(10)との間に配置され、内燃機関(10)により駆動されて両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)とを備える車両用暖房装置の冷却水充填方法において、
第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、ラジエータ(20)の注水口(20a)から冷却水を注水する第1の工程と、第1の温水回路(31a)が開かれている状態を維持するとともに、第2の温水回路(31b)を閉じて、循環手段(30)を内燃機関(10)により第1の所定時間駆動する第2の工程と、第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、第1の温水回路(31a)を閉じるとともに、第2の温水回路(31b)を開いて、循環手段(30)を内燃機関(10)により第2の所定時間駆動する第4の工程と、第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、循環手段(30)を内燃機関(10)により第3の所定時間駆動する第6の工程と、第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程と、からなること特徴としている。
この請求項10に記載の発明によれば、第1および第2の温水回路(31a、31b)を、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることができる。
また、請求項11に記載の発明では、水冷式の内燃機関(10)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、内燃機関(10)とラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、内燃機関(10)と第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、ラジエータ側水路(21)とヒータ側水路(31)の合流部と内燃機関(10)との間に配置され、内燃機関(10)により駆動されて両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)と、第1の温水ヒータ(44)の空気流れ上流側に配置され、第1の温水ヒータ(44)を通過する空気と、第1の温水ヒータ(44)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(43)と、第2の温水ヒータ(54)の空気流れ上流側に配置され、第2の温水ヒータ(54)を通過する空気と、第2の温水ヒータ(54)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(53)と、第1および第2の温水回路(31a、31b)において、第1および第2温水ヒータ(44、54)の上流側に配置され、かつ、第1および第2の温水回路(31a、31b)への冷却水の流入を制御する第1および第2の開閉手段(46、56)と、から構成される車両用暖房装置であって、第1の開閉手段(46)は、風量割合調整手段(43)が最大暖房状態のときに全開となり、風量割合調整手段(43)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(46)により構成され、かつ、第2の開閉手段(56)は、風量割合調整手段(53)が最大暖房状態のときに全開となり、風量割合調整手段(53)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(56)により構成される車両用暖房装置の冷却水充填方法において、
第1および第2温水ヒータ(44、54)の作動モードを最大暖房状態にすることにより、第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、ラジエータ(20)の注水口(20a)から冷却水を注水する第1の工程と、第1の温水ヒータ(44)の作動モードを最大暖房状態に維持するとともに、第2の温水ヒータ(54)の作動モードを最大冷房状態にすることにより、第2の温水回路(31b)を閉じて、循環手段(30)を内燃機関(10)により第1の所定時間駆動する第2の工程と、第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、第1の温水ヒータ(44)の作動モードを最大冷房状態にすることにより、第1の温水回路(31a)を閉じるとともに、第2の温水ヒータ(54)の作動モードを最大暖房状態にすることにより、第2の温水回路(31b)を開いて、循環手段(30)を内燃機関(10)により第2の所定時間駆動する第4の工程と、第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、第1および第2温水ヒータ(44、54)の作動モードを最大暖房状態にすることにより、第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、循環手段(30)を内燃機関(10)により第3の所定時間駆動する第6の工程と、第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程と、からなること特徴としている。
この請求項11に記載の発明によれば、車両用暖房装置が風量割合調整手段(43、53)と、これと連動するウォータバルブ(46、56)とを有している場合、充填作業の中で操作パネルから設定温度を操作してウォータバルブ(46、56)の開閉を操作して、第1および第2の温水回路(31a、31b)を、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることができる。
また、請求項12に記載の発明では、請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の冷却水充填方法において、第1および第2の温水回路(31a、31b)のうち、内燃機関(10)に近い方の温水回路から冷却水を充填してゆくこと特徴としている。この請求項12に記載の発明によれば、エアーが抜けて確実に冷却水を充填してゆくことができる。なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、添付した図1および図2を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係わる車両用空調装置全体の概要構成を示す模式図であり、図2は、本発明の第1実施形態における車両用暖房装置の構成を示す模式図である。当実施形態の車両用空調装置は、デュアルタイプと称されるものであり、オート式の前席空調装置4と、マニュアル式の後席暖房装置5と、マニュアル式の後席冷房装置6とを備える。
前席空調装置4の冷凍サイクルは、冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒を凝縮液化する凝縮器、冷媒を減圧膨張させる減圧装置(いずれも図示せず)、および冷媒を蒸発させる蒸発器40により構成され、冷凍サイクルの前記構成部品となる各冷凍機器が冷媒配管によって環状に接続されている。圧縮機は、電磁クラッチを介して車両走行用のエンジン10(内燃機関)によって駆動され、凝縮器は、圧縮機で圧縮された高温高圧の冷媒を、冷却ファンの送風を受けて凝縮液化させる。
減圧装置は、凝縮器から供給される液冷媒を減圧膨張させ、蒸発器40は、減圧装置で減圧された低温低圧の冷媒を送風機42の送風を受けて蒸発させ、その送風空気を冷却するようになっている。また、前席空調装置4は、前席空調ユニット41を構成している。
前席空調ユニット41は、ワンボックスカー1のダッシュボード中に配設され、外気と内気とを選択的に導入する図示しない空気導入口、空気導入口から空気を導入して下流側へ圧送する送風機42、この空気を冷却する蒸発器40と加熱するヒータコア(第1温水ヒータ)44、その蒸発器40やヒータコア44で空調された空気を車室内の前席側に吹き出す空気吹出口47〜49を有する。
送風機42は、略円筒状のブロワケース内に配される遠心多翼式ファンと、そのファンを駆動するブロワモータとから構成され、ファンはブロワモータへの印加電圧に応じた回転数で回転する。また、エンジン10の冷却水を熱源としてユニット41内を流れる空気を加熱するヒータコア44と、このヒータコア44をエンジン10の冷却水回路と環状に接続する温水配管とにより温水回路が構成されている。なお、この温水回路が本発明の要部であり、詳細は後述する。
ヒータコア44は、ユニット41内で蒸発器40を通過した空気が、ヒータコア44を迂回して流れるバイパス路を形成するように、蒸発器40の風下に配されている。そして、このヒータコア44を通過する空気量とバイパス路を通過する空気量との割合は、ヒータコア44の風上側に配されたエアミックスドア(風量割合調整手段)43によって調節される。
次に、後席用の冷暖房装置について説明する。マニュアル式の後席暖房装置5は、後席暖房ユニット51を備える。後席暖房ユニット51は、車室内の空気を導入する図示しない内気導入口と、その内気導入口から空気を導入して下流側へ圧送する送風機52と、この空気を加熱するヒータコア(第2温水ヒータ)54と、ヒータコア54で加熱された温風を後席側へ吹き出す温風吹出口57とを有し、最前列の助手席の下に配設されている。
マニュアル式の後席冷房装置6は、後席冷房ユニット61を備える。後席冷房ユニット61は、車室内の空気を導入する図示しない内気導入口と、その内気導入口から空気を導入して下流側へ圧送する送風機62と、この空気を冷却する蒸発器63と、この蒸発器63で冷却された冷風を後席側に吹き出す冷風吹出口64とを有し、最後列の座席の下に配設されている。なお、冷風は、車両の内張りとボディとの間に配設されたダクト65を通り、車両の天井から後部座席の下方に向かって吹き出される。
ヒータコア54は、前席空調ユニット41のヒータコア44と同じ温水回路に組み込まれている。また、蒸発器63も、前席空調ユニット41の蒸発器40と同じ冷凍サイクルに組み込まれている。送風機52、62は、いずれも暖房装置5、冷房装置6内に配される遠心多翼式ファンと、このファンを駆動するブロワモータとにより構成されている。そして、送風機52、62は、後席乗員が設定した温風または冷風の風量(Lo〜Hi)に対応した印加電圧に応じた回転数で回転する。
次に、本発明の要部であるエンジン10の冷却回路、および車両用暖房装置の温水回路について、図2を用いて説明する。内燃機関として車両走行用の水冷エンジン10と、エンジン10を冷却する冷却水を空気と熱交換することによって冷却するラジエータ20とは、ラジエータ側水路21によって連結されている。
すなわち、ラジエータ側水路21の一端(上流側)は、エンジン10の図示しないシリンダヘッド部(以下、ヘッド部と略す。)に接続され、他端(下流側)はエンジン10の図示しないシリンダブロック部(以下、ブロック部と略す。)に接続されている。そして、ラジエータ側水路21の途中にラジエータ20が接続されている。
また、ラジエータ側水路21の復路の途中には、エンジン10と駆動ベルトで連結されてエンジン10に駆動され、エンジン10とラジエータ20との間で冷却水を循環させる循環手段としてのウォータポンプ(メカニカルポンプ)30が配されている。ウォータポンプ30によりエンジン10のブロック部に供給された冷却水は、ブロック部の中を流れた後、エンジン10のヘッド部との間の図示しないガスケットに設定してある孔からヘッド部側へと流れてエンジン10の冷却を行う。
エンジン10を冷却することによって比較的高温となった冷却水は、ラジエータ側水路21を通ってラジエータ20内に流入し、外気と熱交換して比較的低温の冷却水となる。この低温冷却水はラジエータ側水路21を還流してエンジン10内に流入する。
ラジエータ側水路21のウォータポンプ30より上流位置には、バイパス路22の一端が接続されている。このバイパス路22の他端は、ラジエータ側水路21の往路側に接続されており、ラジエータ側水路21を流れる冷却水がラジエータ20をバイパスできるようになっている。
バイパス路22とラジエータ側水路21の復路との合流部には、水温制御手段としてサーモスタット23が設定されている。サーモスタット23は、感温部材とその感温部材によって開度が変化する弁とを有し、感温部材は、バイパス路22から流れてくる冷却水の水温に感応して変位する。
サーモスタット23は、ラジエータ20から合流部への開度と、バイパス路22から合流部への開度とを、相補的に連動させて調整する。サーモスタット23は、バイパス路22から合流部への開度を閉じると、ラジエータ20から合流部への開度を開く。サーモスタット23が提供する水温制御は、車両用として広く知られた通常の水冷却式内燃機関に好適な水温制御である。サーモスタット23は、エンジン10から流出する冷却水温度が所定温度になるように、各流路の開度を調整する。
ラジエータ20の後面、すなわち空気流れにおける下流側には、ラジエータ20に冷却用の外気を吸い込むための図示しないラジエータファンが配設されている。このラジエータファンは、例えば電動モータによって回転駆動され、図示しない制御手段としてのエンジン制御装置によって駆動制御されるようになっている。
次に、ヒータ側について説明する。エンジン10から流出する温水となった冷却水と、暖房用空気とを熱交換させて車室内を暖房する温水ヒータ44、54があり、ヒータ側水路31によってエンジン10と連結されている。すなわち、ヒータ側水路31の一端(上流側)は、エンジン10のヘッド部から出ているラジエータ側水路21の往路から分岐され、他端(下流側)はエンジン10のブロック部に接続されたラジエータ側水路21の復路にウォータポンプ30の上流側で合流されている。
そして、ヒータ側水路31の途中には、2つの温水ヒータ44、54が並列に接続されている。2つの温水ヒータ44、54のうち、エンジン10(ウォータポンプ30)に近い側の温水ヒータ44は、車室内の前席空調装置4(前席空調ユニット41)に配置されたフロント用ヒータ(第1温水ヒータ)44となっており、エンジン10(ウォータポンプ30)から遠い側の温水ヒータ54は、車室内の後席暖房装置5(後席暖房ユニット51)に配置されたリア用ヒータ(第2温水ヒータ)54となっている。
そして、本実施形態の特徴として、フロント用ヒータ44、リア用ヒータ54が配設された第1および第2温水回路31a、31bのそれぞれの冷却水流入側に、冷却水の流通を断続させる第1および第2の開閉手段としてのサービスバルブ45、55を設けている。このサービスバルブ45、55は、冷却水充填作業用であり、常時は両バルブとも全開としておき、冷却水充填作業時の作業に合せて手動開閉させるロータリ式のバルブやネジ式のバルブなどである。なお、これらのサービスバルブ45、55は、冷却水充填作業の作業性を良くするために、エンジンルーム内に配設している。
次に、本実施形態における冷却水充填の作業手順(工程)を説明する。
工程1.サービスバルブ45、55を両方とも開き、冷却水をラジエータ(もしくはリザーブタンク)の注水口20aより注水し、上部まで補充する。
工程2.フロント用サービスバルブ45を開のまま、リア用サービスバルブ55を閉じる。
工程3.ラジエータキャップを仮締めし、エンジンを始動して1500rpmで5分間暖機(アイドリング運転)する。
工程4.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程5.フロント用サービスバルブ45を閉じ、リア用サービスバルブ55を開く。
工程6.ラジエータキャップを仮締めし、エンジンを始動して1500rpmで5分間暖機(アイドリング運転)する。
工程7.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程8.サービスバルブ45、55を両方とも開く。
工程9.ラジエータキャップを仮締めし、エンジンを始動して1500rpmで5分間暖機(アイドリング運転)する。
工程10.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
前記工程1は、エンジン始動前に冷却回路および両温水回路に、極力冷却水を充填する作業であり、前記工程2〜4は、フロント側温水回路31aへ、エアーを抜きつつ冷却水を集中的に充填する作業であり、前記工程5〜7は、リア側温水回路31bへ、エアーを抜きつつ冷却水を集中的に充填する作業である。また、前記工程8〜10は、最終確認としてフロント側およびリア側の両温水回路へ、冷却水を充填する作業(工程)である。
次に、本実施形態の特徴と、その効果について述べる。まず、第1および第2温水回路31a、31bにおいて、第1および第2温水ヒータ44、54の上流側に配置され、かつ第1および第2温水回路31a、31bへの冷却水の流入を制御する第1および第2開閉手段45、55が設けられている。そして、第1および第2温水回路31a、31bが、第1および第2開閉手段45、55により、所定の順序で開閉されることにより、第1および第2温水回路31a、31bに冷却水を充填している。
これによれば、第1および第2温水回路31a、31bを、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることのできる車両用暖房装置とすることができる。
また、第1温水回路31aが第1開閉手段45により開かれ、第2温水回路31bが第2開閉手段55により閉じられることにより、第1温水回路31aに冷却水が充填され、第1温水回路31aが第1開閉手段45により閉じられ、第2温水回路31bが第2開閉手段55により開かれることにより、第2温水回路31bに冷却水を充填している。
これによれば、第1温水回路31aを開き、第2温水回路31bを閉じることにより、第1温水回路31aに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、第1温水回路31aを閉じ、第2温水回路31bを開くことにより、第2温水回路31bに迅速かつ充分に冷却水を充填することのできる車両用暖房装置とすることができる。
また、第1および第2開閉手段45、55は、第1および第2温水回路31a、31bに冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ45、55である。これによれば、本冷却水充填方法は、第1および第2温水回路31a、31bに、手動で開閉されるサービスバルブ45、55を設け、充填作業の中でそのサービスバルブ45、55を開閉操作することで実現することができる。
また、サービスバルブ45、55は、車両のエンジンルーム内に配設されている。これによれば、開閉手段としてサービスバルブ45、55を用いる場合、そのサービスバルブ45、55をエンジンルーム内に配設することで、充填作業の作業性を良くすることができる。
また、第1および第2開閉手段45、55により、第1および第2温水回路31a、31bをともに開き、ラジエータ20の注水口20aから冷却水を注水する第1の工程と、第1温水回路31aが開かれている状態を維持するとともに、第2開閉手段55により第2温水回路31bを閉じて、ウォータポンプ30をエンジン10により第1の所定時間駆動する第2の工程と、第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、第1開閉手段45により第1温水回路31aを閉じるとともに、第2開閉手段55により第2温水回路31bを開いて、循環手段(30)をエンジン10により第2の所定時間駆動する第4の工程と、第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、第1および第2開閉手段45、55により、第1および第2温水回路31a、31bをともに開き、ウォータポンプ30をエンジン10により第3の所定時間駆動する第6の工程と、第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程とからなっている。
これによれば、第1および第2開閉手段45、55により、第1および第2温水回路31a、31bを、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることができる。
また、第1および第2温水回路31a、31bをともに開き、ラジエータ20の注水口20aから冷却水を注水する第1の工程と、第1温水回路31aが開かれている状態を維持するとともに、第2温水回路31bを閉じて、ウォータポンプ30をエンジン10により第1の所定時間駆動する第2の工程と、第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、第1温水回路31aを閉じるとともに、第2温水回路31bを開いて、ウォータポンプ30をエンジン10により第2の所定時間駆動する第4の工程と、第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、第1および第2温水回路31a、31bをともに開き、ウォータポンプ30をエンジン10により第3の所定時間駆動する第6の工程と、第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程とからなっている。
これによれば、第1および第2温水回路31a、31bを、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることができる。また、第1および第2温水回路31a、31bのうち、エンジン10に近い方の温水回路から冷却水を充填している。これによれば、エアーが抜けて確実に冷却水を充填してゆくことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。図3は、本発明の第2実施形態における車両用暖房装置の構成を示す模式図である。なお、以降の各実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。
本実施形態の車両用空調装置は、オート式の前席空調装置4と、同様にオート式の後席空調装置5Aとを備えたものである。よって、後席空調ユニット51は、図示しない蒸発器と、エアミックスドア(風量割合調整手段)53とを備えている。そして、本実施形態のもう1つの特徴として、前後席の両ユニット41、51とも、それぞれのエアミックスドア43、53に連動して温水回路を開閉する第1および第2の開閉手段としてのフロント用およびリア用ウォータバルブ46、56を備えている。
より具体的には、これらのウォータバルブ46、56は、それぞれのエアミックスドア43、53が最大暖房状態の時には全開となり、それぞれのエアミックスドア43、53が最大冷房状態の時には全閉となるようになっている。そして、このウォータバルブ46、56を用いた本実施形態での冷却水充填の作業手順(工程)は、次のようになる。
工程1.前席空調装置4および後席空調装置5の両方とも、設定温度を最高(最大暖房状態=両ウォータバルブ46、56とも開)としたうえ、冷却水をラジエータ(もしくはリザーブタンク)の注水口20aより注水し、上部まで補充する。
工程2.前席空調装置4は設定温度を最高(ウォータバルブ46:開)のまま、後席空調装置5の設定温度を最低(最大冷房状態=ウォータバルブ56は閉)とする。
工程3.ラジエータキャップを仮締めし、エンジンを始動して1500rpmで5分間暖機(アイドリング運転)する。
工程4.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程5.前席空調装置4の設定温度を最低(最大冷房状態=ウォータバルブ46は閉)とし、後席空調装置5の設定温度を最高(最大冷房状態=ウォータバルブ56は開)とする。
工程6.ラジエータキャップを仮締めし、エンジンを始動して1500rpmで5分間暖機(アイドリング運転)する。
工程7.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
工程8.前席空調装置4および後席空調装置5の両方とも、設定温度を最高(最大暖房状態=両ウォータバルブ46、56とも開)とする。
工程9.ラジエータキャップを仮締めし、エンジンを始動して1500rpmで5分間暖機(アイドリング運転)する。
工程10.エンジンを停止してラジエータの冷却水量を確認し、必要に応じて冷却水を補充する。
前記工程1は、エンジン始動前に冷却回路および両温水回路に、極力冷却水を充填する作業であり、前記工程2〜4は、フロント側温水回路31aへ、エアーを抜きつつ冷却水を集中的に充填する作業であり、前記工程5〜7は、リア側温水回路31bへ、エアーを抜きつつ冷却水を集中的に充填する作業である。また、前記工程8〜10は、最終確認としてフロント側およびリア側の両温水回路へ、冷却水を充填する作業(工程)である。
次に、本実施形態の特徴と、その効果について述べる。まず、第1温水ヒータ44の空気流れ上流側には、第1温水ヒータ44を通過する空気と、第1温水ヒータ44をバイパスする空気との混合割合を調整するエアミックスドア43が配置されており、第1開閉手段46は、エアミックスドア43が最大暖房状態のときに全開となり、エアミックスドア43が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ46により構成されている。
また、第2温水ヒータ54の空気流れ上流側には、第2温水ヒータ54を通過する空気と、第2温水ヒータ54をバイパスする空気との混合割合を調整するエアミックスドア53が配置されており、第2の開閉手段56は、エアミックスドア53が最大暖房状態のときに全開となり、エアミックスドア53が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ56により構成されている。
これらによれば、車両用暖房装置がエアミックスドア43、53と、これと連動するウォータバルブ46、56とを有している場合、充填作業の中で操作パネルから設定温度を操作してウォータバルブ46、56の開閉を操作することで、本冷却水充填方法を実現することができる。
また、第1および第2温水ヒータ44、54の作動モードを最大暖房状態にすることにより、第1および第2温水回路31a、31bをともに開き、ラジエータ20の注水口20aから冷却水を注水する第1の工程と、第1温水ヒータ44の作動モードを最大暖房状態に維持するとともに、第2温水ヒータ54の作動モードを最大冷房状態にすることにより、第2温水回路31bを閉じて、ウォータポンプ30をエンジン10により第1の所定時間駆動する第2の工程と、第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、第1温水ヒータ44の作動モードを最大冷房状態にすることにより、第1温水回路31aを閉じるとともに、第2温水ヒータ54の作動モードを最大暖房状態にすることにより、第2温水回路31bを開いて、ウォータポンプ30をエンジン10により第2の所定時間駆動する第4の工程と、第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、第1および第2温水ヒータ44、54の作動モードを最大暖房状態にすることにより、第1および第2の温水回路31a、31bをともに開き、ウォータポンプ30をエンジン10により第3の所定時間駆動する第6の工程と、第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程と、からなること特徴としている。
これによれば、車両用暖房装置がエアミックスドア43、53と、これと連動するウォータバルブ46、56とを有している場合、充填作業の中で操作パネルから設定温度を操作してウォータバルブ46、56の開閉を操作して、第1および第2温水回路31a、31bを、所定の順序で開閉することにより、デュアルヒータシステムに迅速かつ充分に冷却水を充填することができ、作業性を大幅に向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図4は、本発明の第3実施形態における車両用暖房装置の構成を示す模式図である。上述した各実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態は、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた実施形態となっている。第1温水ヒータ44の空気流れ上流側には、第1温水ヒータ44を通過する空気と、第1温水ヒータ44をバイパスする空気との混合割合を調整するエアミックスドア43が配置されており、第1開閉手段46は、エアミックスドア43が最大暖房状態のときに全開となり、エアミックスドア43が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ46により構成されているとともに、第2開閉手段55は、第2温水回路31bに冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ55である。
これによれば、第1および第2開閉手段45、46、55、56は、一方がウォータバルブで、他方がサービスバルブという組み合わせでも実現することができる。もちろん、ウォータバルブとサービスバルブとが逆になる構成であっても良い。
(その他の実施形態)
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。例えば、上述の実施形態では、フロント用ヒータ44とリア用ヒータ54との構成となっているが、このような前後席でのデュアルヒータに限らず、他の形態で配設された複数のヒータであっても良いし、数も3つ以上あって、それぞれのヒータの流入側に開閉弁を設けたものであっても良い。
また、上述の第1、第3実施形態では、サービスバルブ45、55に手動式のロータリバルブやネジ式バルブを用いているが、形式を限定するものではなく、開閉に工具を用いる弁や電動式の弁などであっても良い。
本発明の実施形態に係わる車両用空調装置全体の概要構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態における車両用暖房装置の構成を示す模式図である。 本発明の第2実施形態における車両用暖房装置の構成を示す模式図である。 本発明の第3実施形態における車両用暖房装置の構成を示す模式図である。 従来のデュアルヒータシステムの構成概要を示す模式図である。
符号の説明
10…エンジン(内燃機関)
20…ラジエータ
20a…注水口
21…ラジエータ側水路
30…ウォータポンプ(循環手段)
31…ヒータ側水路
31a…第1の温水回路
31b…第2の温水回路
43…エアミックスドア(風量割合調整手段)
44…ヒータコア、フロント用ヒータ(第1温水ヒータ)
45…フロント用サービスバルブ(第1の開閉手段)
46…フロント用ウォータバルブ(第1の開閉手段)
53…エアミックスドア(風量割合調整手段)
54…ヒータコア、リア用ヒータ(第2温水ヒータ)
55…リア用サービスバルブ(第2の開閉手段)
56…リア用ウォータバルブ(第2の開閉手段)

Claims (12)

  1. 水冷式の内燃機関(10)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、
    前記内燃機関(10)と前記ラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、
    前記内燃機関(10)と前記第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、
    前記ラジエータ側水路(21)と前記ヒータ側水路(31)の合流部と前記内燃機関(10)との間に配置され、前記内燃機関(10)により駆動されて前記両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)とを備える車両用暖房装置において、
    前記第1および第2の温水回路(31a、31b)において、前記第1および第2温水ヒータ(44、54)の上流側に配置され、かつ前記第1および第2の温水回路(31a、31b)への冷却水の流入を制御する第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)が設けられ、
    前記第1および第2の温水回路(31a、31b)が、前記第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)により、所定の順序で開閉されることにより、前記第1および第2の温水回路(31a、31b)に冷却水が充填されることを特徴とする車両用暖房装置。
  2. 水冷式の内燃機関(10)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、
    前記内燃機関(10)と前記ラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、
    前記内燃機関(10)と前記第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、
    前記ラジエータ側水路(21)と前記ヒータ側水路(31)の合流部と前記内燃機関(10)との間に配置され、前記内燃機関(10)により駆動されて前記両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)とを備える車両用暖房装置において、
    前記第1および第2の温水回路(31a、31b)において、前記第1および第2温水ヒータ(44、54)の上流側に配置され、かつ前記第1および第2の温水回路(31a、31b)への冷却水の流入を制御する第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)が設けられ、
    前記第1の温水回路(31a)が前記第1の開閉手段(45、46)により開かれ、前記第2の温水回路(31b)が前記第2の開閉手段(55、56)により閉じられることにより、前記第1の温水回路(31a)に冷却水が充填され、また、
    前記第1の温水回路(31a)が前記第1の開閉手段(45、46)により閉じられ、前記第2の温水回路(31b)が前記第2の開閉手段(55、56)により開かれることにより、前記第2の温水回路(31b)に冷却水が充填されることを特徴とする車両用暖房装置。
  3. 前記第1および第2の開閉手段(45、55)は、前記第1および第2の温水回路(31a、31b)に冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ(45、55)であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置。
  4. 前記サービスバルブ(45、55)は、車両のエンジンルーム内に配設されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用暖房装置。
  5. 前記第1の温水ヒータ(44)の空気流れ上流側には、前記第1の温水ヒータ(44)を通過する空気と、前記第1の温水ヒータ(44)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(43)が配置されており、
    前記第1の開閉手段(46)は、前記風量割合調整手段(43)が最大暖房状態のときに全開となり、前記風量割合調整手段(43)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(46)により構成されていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置。
  6. 前記第2の温水ヒータ(54)の空気流れ上流側には、前記第2の温水ヒータ(54)を通過する空気と、前記第2の温水ヒータ(54)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(53)が配置されており、
    前記第2の開閉手段(56)は、前記風量割合調整手段(53)が最大暖房状態のときに全開となり、前記風量割合調整手段(53)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(56)により構成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、もしくは請求項5のいずれか1項に記載の車両用暖房装置。
  7. 前記第1の温水ヒータ(44)の空気流れ上流側には、前記第1の温水ヒータ(44)を通過する空気と、前記第1の温水ヒータ(44)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(43)が配置されており、
    前記第1の開閉手段(46)は、前記風量割合調整手段(43)が最大暖房状態のときに全開となり、前記風量割合調整手段(43)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(46)により構成されているとともに、
    前記第2の開閉手段(55)は、前記第2の温水回路(31b)に冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ(55)であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置。
  8. 前記第1の開閉手段(45)は、前記第1の温水回路(31a)に冷却水を充填するとき、手動で開閉されるサービスバルブ(45)から構成されるとともに、
    前記第2の温水ヒータ(54)の空気流れ上流側には、前記第2の温水ヒータ(54)を通過する空気と、前記第2の温水ヒータ(54)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(53)が配置されており、かつ、
    前記第2の開閉手段(56)は、前記風量割合調整手段(53)が最大暖房状態のときに全開となり、前記風量割合調整手段(53)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(56)により構成されていることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の車両用暖房装置。
  9. 前記請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用暖房装置における冷却水の充填方法であり、
    前記第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)により、前記第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、前記ラジエータ(20)の注水口(20a)から冷却水を注水する第1の工程と、
    前記第1の温水回路(31a)が開かれている状態を維持するとともに、前記第2の開閉手段(55、56)により前記第2の温水回路(31b)を閉じて、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第1の所定時間駆動する第2の工程と、
    前記第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、
    前記第1の開閉手段(45、46)により前記第1の温水回路(31a)を閉じるとともに、前記第2の開閉手段(55、56)により前記第2の温水回路(31b)を開いて、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第2の所定時間駆動する第4の工程と、
    前記第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、
    前記第1および第2の開閉手段(45、46、55、56)により、前記第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第3の所定時間駆動する第6の工程と、
    前記第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程と、からなること特徴とする冷却水充填方法。
  10. 水冷式の内燃機関(10)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、
    前記内燃機関(10)と前記ラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、
    前記内燃機関(10)と前記第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、
    前記ラジエータ側水路(21)と前記ヒータ側水路(31)の合流部と前記内燃機関(10)との間に配置され、前記内燃機関(10)により駆動されて前記両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)とを備える車両用暖房装置の冷却水充填方法において、
    前記第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、前記ラジエータ(20)の注水口(20a)から冷却水を注水する第1の工程と、
    前記第1の温水回路(31a)が開かれている状態を維持するとともに、前記第2の温水回路(31b)を閉じて、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第1の所定時間駆動する第2の工程と、
    前記第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、
    前記第1の温水回路(31a)を閉じるとともに、前記第2の温水回路(31b)を開いて、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第2の所定時間駆動する第4の工程と、
    前記第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、
    前記第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第3の所定時間駆動する第6の工程と、
    前記第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程と、からなること特徴とする冷却水充填方法。
  11. 水冷式の内燃機関(10)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて冷却するラジエータ(20)と、
    前記内燃機関(10)と前記ラジエータ(20)とを接続して冷却水を還流させるラジエータ側水路(21)と、
    前記内燃機関(10)より流出する冷却水を空気と熱交換させて空気を加熱する第1および第2温水ヒータ(44、54)と、
    前記内燃機関(10)と前記第1および第2温水ヒータ(44、54)とを並列に接続して冷却水を還流させる第1および第2の温水回路(31a、31b)から構成されるヒータ側水路(31)と、
    前記ラジエータ側水路(21)と前記ヒータ側水路(31)の合流部と前記内燃機関(10)との間に配置され、前記内燃機関(10)により駆動されて前記両水路(21、31)に冷却水を循環させる循環手段(30)と、
    前記第1の温水ヒータ(44)の空気流れ上流側に配置され、前記第1の温水ヒータ(44)を通過する空気と、前記第1の温水ヒータ(44)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(43)と、
    前記第2の温水ヒータ(54)の空気流れ上流側に配置され、前記第2の温水ヒータ(54)を通過する空気と、前記第2の温水ヒータ(54)をバイパスする空気との混合割合を調整する風量割合調整手段(53)と、
    前記第1および第2の温水回路(31a、31b)において、前記第1および第2温水ヒータ(44、54)の上流側に配置され、かつ、前記第1および第2の温水回路(31a、31b)への冷却水の流入を制御する第1および第2の開閉手段(46、56)と、から構成される車両用暖房装置であって、
    前記第1の開閉手段(46)は、前記風量割合調整手段(43)が最大暖房状態のときに全開となり、前記風量割合調整手段(43)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(46)により構成され、かつ、
    前記第2の開閉手段(56)は、前記風量割合調整手段(53)が最大暖房状態のときに全開となり、前記風量割合調整手段(53)が最大冷房状態のときに全閉となるウォータバルブ(56)により構成される車両用暖房装置の冷却水充填方法において、
    前記第1および第2温水ヒータ(44、54)の作動モードを最大暖房状態にすることにより、前記第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、前記ラジエータ(20)の注水口(20a)から冷却水を注水する第1の工程と、
    前記第1の温水ヒータ(44)の作動モードを最大暖房状態に維持するとともに、前記第2の温水ヒータ(54)の作動モードを最大冷房状態にすることにより、前記第2の温水回路(31b)を閉じて、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第1の所定時間駆動する第2の工程と、
    前記第1の所定時間後、必要に応じて冷却水を補充する第3の工程と、
    前記第1の温水ヒータ(44)の作動モードを最大冷房状態にすることにより、前記第1の温水回路(31a)を閉じるとともに、前記第2の温水ヒータ(54)の作動モードを最大暖房状態にすることにより、前記第2の温水回路(31b)を開いて、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第2の所定時間駆動する第4の工程と、
    前記第2の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第5の工程と、
    前記第1および第2温水ヒータ(44、54)の作動モードを最大暖房状態にすることにより、前記第1および第2の温水回路(31a、31b)をともに開き、前記循環手段(30)を前記内燃機関(10)により第3の所定時間駆動する第6の工程と、
    前記第3の所定時間後、更に必要に応じて冷却水を補充する第7の工程と、からなること特徴とする冷却水充填方法。
  12. 前記第1および第2の温水回路(31a、31b)のうち、前記内燃機関(10)に近い方の温水回路から冷却水を充填してゆくこと特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の冷却水充填方法。
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