JP2009027432A - 映像品質客観評価方法、映像品質客観評価装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を加味し、総合的な主観品質を適切に推定する。
【解決手段】映像品質客観評価装置は、評価映像の空間的な劣化を考慮した主観品質評価値や評価映像の空間的な劣化の特徴量を導出する第1の品質パラメータ導出部11と、評価映像の時間的な劣化を考慮した主観品質評価値や評価映像の時間的な劣化の特徴量を導出する第2の品質パラメータ導出部12と、第1、第2の品質パラメータ導出部11,12の結果から、空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した評価映像の主観品質を推定する統合部14とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人間が映像を見てその品質を評価する主観品質評価実験を行うことなく、映像信号の特徴量の測定からその映像の主観品質を推定する技術に係り、特にブロック歪やぼけ等の空間的な劣化が主観品質に及ぼす影響と、フレームレートの低下やフリーズ等の時間的な劣化が主観品質に及ぼす影響を考慮して、総合的な主観品質を推定する技術に関するものである。
従来より、映像信号から主観品質を推定する技術は存在するが、空間的な劣化もしくは時間的な劣化のどちらかのみを対象としていることがほとんどである。例えば、ブロック歪やぼけ等の空間的な劣化を効果的に考慮して主観品質を推定する技術(非特許文献1参照)や、フレームレートの低下やフリーズ等の時間的な劣化を効果的に考慮して主観品質を推定する技術(非特許文献2参照)などが存在する。
岡本,林,高橋,栗田,"映像の時空間的特徴量を考慮した映像品質客観評価法の提案",社団法人電子情報通信学会,電子情報通信学会論文誌,Vo1.J88-B,No.4,p.813-823,2005 渡辺,岡本,栗田,"任意長のフリーズ劣化に対応した映像品質客観評価法の提案",社団法人電子情報通信学会,信学技報,Vo1.106,No.239,p.43-46,2006
空間的な劣化と時間的な劣化が同時に発生した場合、非特許文献1に開示された技術と非特許文献2に開示された技術の単純和により主観品質の推定は可能である。しかしながら、空間的な劣化と時間的な劣化が同時に発生した場合、人間の劣化に対する知覚特性の影響により、主観品質は空間的な劣化の影響と時間的な劣化の影響の単純な和にはならないため、非特許文献1に開示された技術と非特許文献2に開示された技術を単純に組み合わせたとしても、総合的な主観品質を精度良く推定することができないという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を加味し、総合的な主観品質を適切に推定することができる映像品質客観評価方法、映像品質客観評価装置およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の映像品質客観評価方法は、評価映像の空間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の空間的な劣化の特徴量を導出する第1の品質パラメータ導出手順と、前記評価映像の時間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の時間的な劣化の特徴量を導出する第2の品質パラメータ導出手順と、前記第1、第2の品質パラメータ導出手順の結果から、前記空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した前記評価映像の総合的な主観品質を推定する統合手順とを備えるものである。
また、本発明の映像品質客観評価方法の1構成例において、前記統合手順は、前記第1の品質パラメータ導出手順の結果から、前記空間的な劣化が前記評価映像の主観品質へ及ぼす影響の評価値Sを求める第1の影響評価値導出手順と、前記第2の品質パラメータ導出手順の結果から、前記時間的な劣化が前記評価映像の主観品質へ及ぼす影響の評価値Tを求める第2の影響評価値導出手順と、前記影響評価値S,Tから前記評価映像の総合的な主観品質の推定値EVを求める主観品質推定手順とを含むものである。
また、本発明の映像品質客観評価方法の1構成例において、前記主観品質推定手順は、前記影響評価値S,Tと予め定められた係数α,β,γ,δとから、前記評価映像の主観品質の推定値EVをEV=δ−(α×S+β×T)+γ×S×Tにより求めることを特徴とするものである。
また、本発明の映像品質客観評価方法の1構成例において、前記係数α,β,γ,δは、主観評価実験により予め定められるものである。
また、本発明の映像品質客観評価方法の1構成例において、前記第1、第2の品質パラメータ導出手順は、前記評価映像の主観品質を絶対値として表す方法、または前記評価映像の主観品質を劣化前の原映像からの差分値で表す方法を用いて前記主観品質評価値を導出するようにしたものである。例えば、主観品質を絶対値として表す方法としてはACR法、主観品質を劣化前の原映像からの差分値として表す方法としてはDSIS法やDSCQS法等が存在する。
また、本発明の映像品質客観評価方法の1構成例において、前記第1の品質パラメータ導出手順は、前記評価映像のエッジ部分に発生する劣化を考慮して定量化した特徴量と、前記評価映像のブロック歪を考慮して定量化した特徴量と、前記評価映像の動きの大きさと劣化の局所性の関係を考慮して定量化した特徴量とを、前記評価映像の空間的な劣化の特徴量として導出し、前記第2の品質パラメータ導出手順は、前記評価映像の動きを考慮して定量化した特徴量を、前記評価映像の時間的な劣化の特徴量として導出するようにしたものである。
ただし、前記第1、第2の品質パラメータ導出手順は、他の公知の方法で代替することが可能である。
また、本発明の映像品質客観評価装置は、評価映像の空間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の空間的な劣化の特徴量を導出する第1の品質パラメータ導出手段と、前記評価映像の時間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の時間的な劣化の特徴量を導出する第2の品質パラメータ導出手段と、前記第1、第2の品質パラメータ導出手段の結果から、前記空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した前記評価映像の総合的な主観品質を推定する統合手段とを備えるものである。
また、本発明の映像品質客観評価プログラムは、評価映像の空間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の空間的な劣化の特徴量を導出する第1の品質パラメータ導出手順と、前記評価映像の時間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の時間的な劣化の特徴量を導出する第2の品質パラメータ導出手順と、前記第1、第2の品質パラメータ導出手順の結果から、前記空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した前記評価映像の総合的な主観品質を推定する統合手順とを、CPUに実行させるようにしたものである。
本発明によれば、統合手順を設けることにより、空間的な劣化や時間的な劣化に対する人間の知覚特性を考慮することができ、評価映像に空間的な劣化と時間的な劣化が同時に発生した場合に空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を加味し、総合的な主観品質を適切に推定することができるので、人間による主観評価法を本発明に置き換えることにより主観評価を行うのに多大な労力と時間を必要としなくなる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る映像品質客観評価装置の構成を示すブロック図である。
図1の映像品質客観評価装置は、第1の品質パラメータ導出部11と、第2の品質パラメータ導出部12と、統合部14とを有する。
第1の品質パラメータ導出部11は、評価対象の劣化映像(以下、評価映像と呼ぶ)で発生した空間的な劣化の特徴量や空間的な劣化を考慮した主観品質の評価値SD1を統合部14に出力する機能を持つ。なお、第1の品質パラメータ導出部11の機能は、非特許文献1に開示された技術で実現できるが、それ以外にも、他の公知の技術で代替することが可能である。
第2の品質パラメータ導出部12は、評価映像で発生した時間的な劣化の特徴量や時間的な劣化を考慮した主観品質の評価値TD1を統合部14に出力する機能を持つ。なお、第2の品質パラメータ導出部12の機能は、非特許文献2に開示された技術で実現できるが、それ以外にも、他の公知の技術で代替することが可能である。
統合部14は、入力された特徴量や主観品質の評価値SD1とTD1を統合して、空間的な劣化と時間的な劣化を考慮した客観評価値EVを導出する機能を持つ。なお、上記の動作のために各部においては、必要となる計算能力やメモリを保有するものとする。
以下に、各部の詳細を説明する。図2は本実施の形態の映像品質客観評価装置の動作を示すフローチャートである。
第1の品質パラメータ導出部11は、評価映像で発生した空間的な劣化の特徴量や空間的な劣化を考慮した主観品質の評価値SD1を導出して統合部14に出力する(図2ステップS1)。図3は第1の品質パラメータ導出部11の構成例を示すブロック図である。第1の品質パラメータ導出部11は、3つの導出部11−1,11−2,11−3を有する。
導出部11−1は、所謂Full reference法を用いるものであり、評価映像とこの評価映像の劣化前の映像である原映像の全ての情報が利用できる場合に、これらの情報から特徴量や主観品質評価値SD1を導出する。
導出部11−2は、所謂Reduced reference法を用いるものであり、原映像の一部と評価映像の情報もしくは評価映像の一部と原映像の情報が利用できる場合に、これらの情報から特徴量や主観品質評価値SD1を導出する。
導出部11−3は、所謂No reference法を用いるものであり、評価映像の情報のみが利用できる場合に、この情報から特徴量や主観品質評価値SD1を導出する。
例えば、原映像と評価映像の全ての情報、もしくは原映像の一部と評価映像の情報もしくは評価映像の一部と原映像の情報を利用して導出可能な空間的な劣化の特徴量SD1としては、参考文献1「ANSI T1.801.03-1996,“Digital Transport of One-Way Video signals-Parameters for Objective Performance Assessment”」で定義されている最大消失エッジ電力(Maximum lost edge energy)、最大付加エッジ電力(Maximum added edge energy)等が存在する。また、評価映像の情報のみを利用して導出可能な空間的な劣化の特徴量SD1としては、参考文献1や、参考文献2「ITU-T Recommendation P.910,“Subjective Video quality assessment methods for multimedia applications”,Aug.1996」で定義されているSI(Spatial Information)等が存在する。また、主観品質評価値SD1としては、評価映像の主観品質の評価値を絶対値として表す方法、または評価映像の主観品質の評価値を原映像からの差分値で表す方法を用いて求めた主観品質評価値がある。例えば、主観品質を絶対値として表す方法としてはACR法、主観品質を劣化前の原映像からの差分値として表す方法としてはDSIS法やDSCQS法等が存在する。また、SD1の導出には上記の方法の他に、他の公知の方法が利用可能である。
本実施の形態では、特に原映像と評価映像の全ての情報を用いる空間的な劣化の特徴量SD1として、Ave_EE(Average Edge Energy Difference)、Min_HV(Minimum HV-(horizontal or vertical) to non-HV-edge energy difference)、Ave_MEB(Average moving energy of blocks)を利用した。すなわち、第1の品質パラメータ導出部11の導出部11−1は、特徴量SD1として、Ave_EE,Min_HV,Ave_MEBを導出する。
Ave_EEは、評価映像のエッジ部分に発生する劣化を考慮して定量化した特徴量である。Min_HVは、評価映像のブロック歪を考慮して定量化した特徴量である。Ave_MEBは、評価映像の動きの大きさと劣化の局所性の関係を考慮して定量化した特徴量である。これらの特徴量の具体的な導出式は、非特許文献1に記載されている。これらの特徴量は10秒単位で出力されるが、単位時間は10秒以外の値を取ることも可能である。
第2の品質パラメータ導出部12は、評価映像で発生した時間的な劣化の特徴量や時間的な劣化を考慮した主観品質の評価値TD1を導出して統合部14に出力する(図2ステップS2)。図4は第2の品質パラメータ導出部12の構成例を示すブロック図である。第2の品質パラメータ導出部12は、3つの導出部12−1,12−2,12−3を有する。
導出部12−1は、所謂Full reference法を用いるものであり、原映像と評価映像の全ての情報が利用できる場合に、これらの情報から特徴量や主観品質評価値TD1を導出する。
導出部12−2は、所謂Reduced reference法を用いるものであり、原映像の一部と評価映像の情報もしくは評価映像の一部と原映像の情報が利用できる場合に、これらの情報から特徴量や主観品質評価値TD1を導出する。
導出部12−3は、所謂No reference法を用いるものであり、評価映像の情報のみが利用できる場合に、この情報から特徴量や主観品質評価値TD1を導出する。
例えば、原映像と評価映像の全ての情報、もしくは原映像の一部と評価映像の情報もしくは評価映像の一部と原映像の情報を利用して導出可能な時間的な劣化の特徴量TD1としては、参考文献1で定義されている最大付加動き電力(Maximum added motion energy)等が存在する。また、評価映像の情報のみを利用して導出可能な時間的な劣化の特徴量TD1としては、参考文献1や参考文献2で定義されているTI(Temporal Information)等が存在する。また、主観品質評価値TD1としては、評価映像の主観品質の評価値を絶対値として表す方法、または評価映像の主観品質の評価値を原映像からの差分値で表す方法を用いて求めた主観品質評価値がある。
本実施の形態では、特に評価映像の情報のみを用いる時間的な劣化の特徴量TD1として、評価映像に発生したフリーズ劣化の影響を統合した等価フリーズ長FLを利用した。すなわち、第2の品質パラメータ導出部12の導出部12−3は、特徴量TD1として等価フリーズ長FLを導出する。等価フリーズ長FLは、評価映像の動きを考慮して定量化した特徴量である。この等価フリーズ長FLの導出方法については、非特許文献2に記載されている。本特徴量は10秒単位で出力されるが、単位時間は10秒以外の値を取ることも可能である。
次に、統合部14は、第1の品質パラメータ導出部11から入力された特徴量や主観品質評価値SD1と第2の品質パラメータ導出部12から入力された特徴量や主観品質評価値TD1を用いて、空間的な劣化の影響と時間的な劣化の影響の相互作用を考慮した総合的な主観品質を推定する(図2ステップS3)。図5は統合部14の構成例を示すブロック図である。統合部14は、第1の影響評価値導出部14−1と、第2の影響評価値導出部14−2と、主観品質推定部14−3とを有する。
まず、総合的な主観品質の推定値である客観評価値EVは、次式のように算出される。
EV=δ−(α×S+β×T)+γ×S×T ・・・(1)
式(1)において、Sは空間的な劣化が主観品質へ及ぼす影響の評価値、Tは時間的な劣化が主観品質へ及ぼす影響の評価値、α,β,γ,δは係数である。
空間的な劣化が主観品質へ及ぼす影響の評価値Sは、第1の品質パラメータ導出部11から入力された特徴量や主観品質評価値SD1から次式のように求めることができる。
S=a1×S1+a2×S2+・・・+an×Sn+an+1 ・・・(2)
式(2)において、S1,S2,・・・,SnはSD1に属する特徴量や主観品質評価値、nはSD1を構成する特徴量や主観品質評価値の数、a1,a2,・・・,an,an+1は係数である。
時間的な劣化が主観品質へ及ぼす影響の評価値Tは、第2の品質パラメータ導出部12から入力された特徴量や主観品質評価値TD1から次式のように求めることができる。
T=b1×T1+b2×T2+・・・+bm×Tm+bm+1 ・・・(3)
式(3)において、T1,T2,・・・,TmはTD1に属する特徴量や主観品質評価値、mはTD1を構成する特徴量や主観品質評価値の数、b1,b2,・・・,bm,bm+1は係数である。
本実施の形態では、n=3、m=1とし、評価値S1=Ave_EE、S2=Min_HV、S3=Ave_MEB、T1=FLとして、式(2)を式(4)のように設定し、式(3)を式(5)のように設定した。
S=a1×[Ave_EE]+a2×[Min_HV]+a3×[Ave_MEB]
+a4 ・・・(4)
T=b1×[FL]+b2 ・・・(5)
式(1)〜式(5)の係数α,β,γ,δ,a1,a2,・・・,an,an+1,b1,b2,・・・,bm,bm+1は、予め主観評価実験により最適になるように定められたものである。その最適化の具体的な手法としては、評価映像から本実施の形態の映像品質客観評価装置が求めた客観評価値EVと人間が評価映像を見て決めた総合的な主観評価値Eとの誤差の二乗を、表1の様々な劣化条件1〜iの評価映像について求め、その総和が最小になるように、回帰分析に基づいて係数α,β,γ,δ,a1,a2,・・・,an,an+1,b1,b2,・・・,bm,bm+1を最適化すればよい。劣化条件1〜iは、評価シーンの違いや劣化の種類やその劣化の強さを定めたものである。
Figure 2009027432
例えば表1によれば、ある劣化条件1の評価映像について、映像品質客観評価装置が求めた特徴量S1(=Ave_EE)がS11、特徴量S2(=Min_HV)がS12、特徴量S3(=Ave_MEB)がS13、特徴量T1がT11、人間が決めた総合的な主観評価値がE1、客観評価値がEV1である。主観評価値は予め各劣化条件1〜iの評価映像について主観評価実験を行うことにより求めておく。表1に示した各劣化条件の主観評価値と客観評価値の誤差(F1〜Fi)の二乗の総和が最小となるように式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、式(5)で回帰分析を行って各式の係数を決定した。表1は、n=3、m=1の場合、つまり評価値S,Tを式(4)、式(5)で求める場合を表している。
前記のとおり、各特徴量や空間・時間的な劣化を表す主観品質から総合的な主観品質を精度良く推定できるように回帰分析を行い、式(1)の係数α,β,γ,δに加えて、式(2)と式(3)の係数a1,a2,・・・,an,an+1,b1,b2,・・・,bm,bm+1(式(4)と式(5)を用いる場合は係数a1,a2,a3,a4,b1,b2)を決定する。本実施の形態では、回帰分析のアルゴリズムとしては、Frontline Systems,Inc.が開発したExcelのソルバープログラムを用いた。ただし、その他の回帰分析アルゴリズムを利用しても良い。
このようにして求めた係数α,β,γ,δ,a1,a2,・・・,an,an+1,b1,b2,・・・,bm,bm+1を式(1)、式(2)、式(3)に代入するか、あるいは同様にして求めた係数α,β,γ,δ,a1,a2,a3,a4,b1,b2を式(1)、式(4)、式(5)に代入することにより、総合的な主観品質の推定式が完成する。
統合部14の第1の影響評価値導出部14−1は、式(2)又は式(4)を用いて影響評価値Sを導出し、第2の影響評価値導出部14−2は、式(3)又は式(5)を用いて影響評価値Tを導出し、主観品質推定部14−3は、式(1)を用いて客観評価値EVを導出する。
なお、式(1)〜式(5)は空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した式となっている。具体的には、式(1)式の評価値Sが空間的な劣化を考慮した値、評価値Tが時間的な劣化を考慮した値、S×Tが空間的な劣化と時間的な劣化を考慮した値となる。また、表1に示した評価映像の劣化条件1〜iは、アプリケーションに応じた適切な係数の最適化が行われるように、シーンの種類や空間的な劣化と時間的な劣化について十分に劣化の種類やその強さの範囲をカバーするように決められる。各係数のレンジは係数毎に大きく異なるため、各係数について実用的な範囲で主観的にレンジを決める必要がある。主観評価値Eは、予め各劣化条件1〜iの評価映像について主観評価実験を行うことにより求めておく。
以上説明したように、本実施の形態では、統合部14を設けることにより、空間的な劣化や時間的な劣化に対する人間の知覚特性を考慮することができ、空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を加味し、総合的な主観品質を適切に推定することができる。その結果、本実施の形態では、空間的な劣化と時間的な劣化が同時に発生している状況において、主観品質を適切に推定することが可能となる。本実施の形態では、例えばビットレートが低く、符号化による劣化が発生している状況で、映像伝送路に損失が発生し、それによりフリーズ劣化が発生した場合の主観品質の推定を効果的に行うことが可能となる。
なお、本実施の形態の映像品質客観評価装置は、CPU、記憶装置および外部とのインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このようなコンピュータにおいて、本発明の映像品質客観評価方法を実現させるための映像品質客観評価プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカードなどの記録媒体に記録された状態で提供される。CPUは、記録媒体から読み込んだプログラムを記憶装置に書き込み、プログラムに従って前述のような処理を実行する。
本発明は、人間が映像を見てその品質を評価する主観品質評価実験を行うことなく、映像信号の特徴量の測定から人間の主観品質を推定する技術に適用することができる。
本発明の実施の形態に係る映像品質客観評価装置の構成を示すブロック図である。 図1の映像品質客観評価装置の動作を示すフローチャートである。 図1の映像品質客観評価装置における第1の品質パラメータ導出部の構成例を示すブロック図である。 図1の映像品質客観評価装置における第2の品質パラメータ導出部の構成例を示すブロック図である。 図1の映像品質客観評価装置における統合部の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
11…第1の品質パラメータ導出部、12…第2の品質パラメータ導出部、14…統合部、11−1〜11−3,12−1〜12−3…導出部、14−1…第1の影響評価値導出部、14−2…第2の影響評価値導出部、14−3…主観品質推定部。

Claims (8)

  1. 映像の主観品質を推定する映像品質客観評価方法であって、
    評価映像の空間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の空間的な劣化の特徴量を導出する第1の品質パラメータ導出手順と、
    前記評価映像の時間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の時間的な劣化の特徴量を導出する第2の品質パラメータ導出手順と、
    前記第1、第2の品質パラメータ導出手順の結果から、前記空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した前記評価映像の総合的な主観品質を推定する統合手順とを備えることを特徴とする映像品質客観評価方法。
  2. 請求項1に記載の映像品質客観評価方法において、
    前記統合手順は、
    前記第1の品質パラメータ導出手順の結果から、前記空間的な劣化が前記評価映像の主観品質へ及ぼす影響の評価値Sを求める第1の影響評価値導出手順と、
    前記第2の品質パラメータ導出手順の結果から、前記時間的な劣化が前記評価映像の主観品質へ及ぼす影響の評価値Tを求める第2の影響評価値導出手順と、
    前記影響評価値S,Tから前記評価映像の総合的な主観品質の推定値EVを求める主観品質推定手順とを含むことを特徴とする映像品質客観評価方法。
  3. 請求項2に記載の映像品質客観評価方法において、
    前記主観品質推定手順は、前記影響評価値S,Tと予め定められた係数α,β,γ,δとから、前記評価映像の主観品質の推定値EVをEV=δ−(α×S+β×T)+γ×S×Tにより求めることを特徴とする映像品質客観評価方法。
  4. 請求項3に記載の映像品質客観評価方法において、
    前記係数α,β,γ,δは、主観評価実験により予め定められることを特徴とする映像品質客観評価方法。
  5. 請求項1に記載の映像品質客観評価方法において、
    前記第1、第2の品質パラメータ導出手順は、前記評価映像の主観品質を絶対値として表す方法、または前記評価映像の主観品質を劣化前の原映像からの差分値で表す方法を用いて前記主観品質評価値を導出することを特徴とする映像品質客観評価方法。
  6. 請求項1に記載の映像品質客観評価方法において、
    前記第1の品質パラメータ導出手順は、前記評価映像のエッジ部分に発生する劣化を考慮して定量化した特徴量と、前記評価映像のブロック歪を考慮して定量化した特徴量と、前記評価映像の動きの大きさと劣化の局所性の関係を考慮して定量化した特徴量とを、前記評価映像の空間的な劣化の特徴量として導出し、
    前記第2の品質パラメータ導出手順は、前記評価映像の動きを考慮して定量化した特徴量を、前記評価映像の時間的な劣化の特徴量として導出することを特徴とする映像品質客観評価方法。
  7. 映像の主観品質を推定する映像品質客観評価装置であって、
    評価映像の空間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の空間的な劣化の特徴量を導出する第1の品質パラメータ導出手段と、
    前記評価映像の時間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の時間的な劣化の特徴量を導出する第2の品質パラメータ導出手段と、
    前記第1、第2の品質パラメータ導出手段の結果から、前記空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した前記評価映像の総合的な主観品質を推定する統合手段とを備えることを特徴とする映像品質客観評価装置。
  8. CPUと記憶装置とからなるコンピュータを、映像の主観品質を推定する映像品質客観評価装置として動作させる映像品質客観評価プログラムであって、
    評価映像の空間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の空間的な劣化の特徴量を導出する第1の品質パラメータ導出手順と、
    前記評価映像の時間的な劣化を考慮した主観品質評価値や前記評価映像の時間的な劣化の特徴量を導出する第2の品質パラメータ導出手順と、
    前記第1、第2の品質パラメータ導出手順の結果から、前記空間的な劣化と時間的な劣化の相互作用を考慮した前記評価映像の総合的な主観品質を推定する統合手順とを、前記CPUに実行させることを特徴とする映像品質客観評価プログラム。
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