JP2009027371A - 映像表示処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の信号処理において、各信号処理を実行しないことにより、入力された映像信号に基づく映像が表示されるまでに短縮可能な時間の把握が可能な映像表示処理装置を提供する。
【解決手段】各表示モードに対応して、3次元Y/C分離回路、倍速回路及びスケーラ回路のうちのいずれの回路を実行させるかを設定する際に、4つの表示モード(DYNAMIC、STANDARD、MOVIE、GAME)のうちから選択された表示モードに対応して、3つの信号処理(倍速、3次元Y/C、スケーリング)の情報を表示させる。信号処理の情報には、それぞれの信号処理を実行しない場合に映像信号に基づく映像が表示部に表示されるまでに短縮できる時間が含まれる。
【選択図】図3

Description

本発明は、入力された映像信号に対して所定の信号処理を実行した後、表示装置に表示させる映像表示処理装置に関する。
ビデオテープ、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード等の記録媒体に映像信号及び音声信号を記録し、又は記録媒体に記録された映像信号及び音声信号を再生する記録再生装置、ゲーム機がテレビジョン装置に接続されて利用されている。この場合、記録再生装置で再生された映像信号及び音声信号、又はゲーム機で生成された映像信号及び音声信号が、テレビジョン装置のディスプレイ及びスピーカによって出力される。
また、テレビジョン装置は、映像信号及び音声信号等からなる放送信号を受信しており、放送信号のデジタル化に伴って、受信した放送信号、特に映像信号に対して各種の信号処理を行なうことによって高画質の映像を表示させるように構成されているものもある。このように、高画質の映像を表示させるために映像信号に対して各種の信号処理を行なう場合、テレビジョン装置が外部から映像信号を取得してから表示させるまでに、信号処理に要する時間の遅延が生じてしまう。
テレビジョン装置が、記録再生装置で再生された映像信号及び音声信号、又は受信した放送信号に基づいて映像及び音声を一方的に出力する場合、テレビジョン装置によって出力される映像及び音声を視聴する視聴者は、テレビジョン装置が外部から映像信号を取得してから表示させるまでに生じる遅延による影響を受けない。
一方、例えばテレビジョン装置にゲーム機を接続して利用する場合、ゲーム機のプレーヤーは、テレビジョン装置で出力された映像及び音声に従ってゲーム機を操作する。ここで、テレビジョン装置が、ゲーム機で生成された映像信号に対して各種の信号処理を行なった場合、プレーヤーによる操作に従ってゲーム機が生成した映像信号がテレビジョン装置で表示されるまでの間に、信号処理に要する時間の遅延を生じる。この場合、プレーヤーは、自身が行なった操作に対する反応に対して違和感を感じ、ゲームの内容によってはゲームの結果が変わってしまう虞がある。
そこで、特許文献1には、映像信号に対してデジタル演算処理を行なう演算処理部と、デジタル演算処理を行なわずに後段に出力するバイパススイッチ部とを備え、ゲーム機からの映像信号を出力させる場合には、バイパススイッチ部によって演算処理部をバイパスさせる表示装置が開示されている。特許文献1の表示装置を用いることにより、ゲーム機から映像信号が入力されてから映像を表示させるまでに生じる遅延時間を短縮し、ゲーム機を操作する際の違和感を解消させることができる。
特開2005−338605号公報
しかし、特許文献1に開示された表示装置では、ユーザが任意のデジタル演算処理をバイパスさせることはできるが、どの演算処理をバイパスさせることによってどのくらいの時間が短縮されるのか等の具体的な情報をユーザが知ることはできない場合が多い。また、演算処理をバイパスさせることによって映像信号が入力されてから映像を表示させるまでに生じる遅延時間を短縮させるので、遅延時間を短縮させることと、演算処理を実行させることによって高画質化を実現することとがトレードオフの関係になる。従って、上述したような具体的な情報を知ることができないユーザが、遅延時間を短縮するためにバイパスさせる演算処理を適切に選択することは非常に困難である。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の信号処理から実行すべき信号処理を選択する際に、各信号処理を実行しないことによって短縮される時間を容易に把握することが可能な映像表示処理装置を提供することにある。
本発明に係る映像表示処理装置は、入力された映像信号にそれぞれ異なる信号処理を実行する複数の信号処理手段を備えており、複数の信号処理手段のそれぞれが実行する信号処理に対応して、それぞれの信号処理を実行しないことによって映像信号に基づく映像が表示されるまでに短縮される時間を表示させる。また、複数の信号処理から1又は複数の信号処理の選択を受け付け、選択された信号処理を実行させるように対応する信号処理手段を制御する。そして、対応する信号処理手段によって信号処理された映像信号に基づく映像を表示装置に表示させる。
本発明では、映像表示処理装置が、複数の信号処理のそれぞれに対応して、各信号処理を実行しないことによって映像信号に基づく映像が表示されるまでに短縮される時間を表示させることにより、ユーザが、各信号処理を実行させないことによって短縮される時間を容易に把握することができる。従って、ユーザは、このような情報に基づいて実行すべき信号処理を選択できるので、実行すべき信号処理を容易に選択することができると共に、選択した信号処理を行なうことによって生じる遅延時間を容易に把握することができる。
(実施形態1)
以下に、本発明に係る映像表示処理装置を、実施形態1であるテレビジョン装置を示す図面に基づいて詳述する。図1は実施形態1に係るテレビジョン装置の構成例を示すブロック図である。
本実施形態1のテレビジョン装置1は、リモートコントロール装置(以下、リモコンという)2によって遠隔からの操作が可能に構成されている。テレビジョン装置1とリモコン2とは、例えば、赤外線を利用したIrDA(Infrared Data Association)規格に従う無線通信が可能に構成されている。なお、テレビジョン装置1とリモコン2とを、赤外線を利用した無線通信だけでなく、例えば、IEEE802.11b規格に準拠した無線LAN、及びBluetooth規格に従う無線通信等の無線通信が可能に接続してもよい。
テレビジョン装置1は、制御部10、ROM11、RAM12、操作部13、リモコンコード解析部14、アナログチューナ15、デジタルチューナ16、デジタル映像信号入力部17、表示インタフェース18、デジタル音声信号入力部20、音声信号処理部21、スピーカ22、映像信号処理部3等を備えており、これらのハードウェア各部はそれぞれバス1aを介して相互に接続されている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit )又はMPU(Micro Processor Unit)等により構成されており、バス1aを介して接続される上述したようなハードウェア各部を制御すると共に、ROM11に予め格納されている制御プログラムを適宜RAM12に読み出して実行する。ROM11は、テレビジョン装置1を本発明に係る映像表示処理装置として動作させるために必要な種々の制御プログラム及びテレビジョン装置1における各種のメニュー画像等を予め記憶している。RAM12は、SRAM又はフラッシュメモリ等で構成されており、制御部10による制御プログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
操作部13は、テレビジョン装置1をユーザが操作するために必要な各種の操作キーを備えており、ユーザにより各操作キーが操作された場合、操作された操作キーに対応した制御信号を制御部10へ送出する。これにより、制御部10は操作部13から取得した制御信号に従って各種の処理を実行する。
リモコンコード解析部14には赤外線受光部14aが接続されている。赤外線受光部14aは、リモコン2から出力された赤外線を受光して所定の電気信号に変換し、得られた電気信号をリモコンコード解析部14へ送出する。リモコンコード解析部14は、赤外線受光部14aから取得した電気信号を解析し、リモコン2から入力された制御信号を取得し、取得した制御信号を制御部10へ送出する。従って、制御部10は、リモコン2から送信されてリモコンコード解析部14によって解析された制御信号に従って各種処理を実行する。なお、リモコン2には、例えば、1〜12の数字キー、十字キー、決定キー及びクリアキー等が設けられている。
アナログチューナ15は、例えばUHFテレビジョン放送信号及びVHFテレビジョン放送信号、BSアナログ放送信号又はCSアナログ放送信号等のアナログの放送信号を受信するためのチューナであり、アナログアンテナ15aに接続されている。アナログチューナ15は、操作部13又はリモコン2を介してユーザにより選択された放送チャンネルに応じて、アナログアンテナ15aが受信した電波を検波し、得られた放送波からアナログの映像信号及び音声信号を取得する。アナログチューナ15は、取得した映像信号を表示インタフェース18へ送出し、取得した音声信号をスピーカ22へ送出する。
デジタルチューナ16は、例えば地上波デジタル放送信号、BSデジタル放送信号又はCSデジタル放送信号等のデジタルの放送信号を受信するためのチューナであり、デジタルアンテナ16aに接続されている。デジタルチューナ16は、操作部13又はリモコン3を介してユーザにより選択された放送チャンネルに応じて、デジタルアンテナ16aが受信した電波を検波し、得られた放送波からデジタルの映像信号及び音声信号を取得する。デジタルチューナ16は、取得した映像信号を映像信号処理部3へ送出し、取得した音声信号を音声信号処理部21へ送出する。
デジタル映像信号入力部17は、例えばケーブルを介して外部の装置の映像信号出力部(図示せず)に接続されており、外部の装置からデジタルの映像信号を取得する。デジタル映像信号入力部17は、外部の装置から取得したデジタルの映像信号を映像信号処理部3へ送出する。なお、デジタル映像信号入力部17から送出される映像信号は、例えば1秒当たり60枚の映像フレームで構成されており、フレーム単位で映像信号処理部3へ送出される。また、外部の装置としては、記録媒体に映像信号及び音声信号を記録し、記録媒体に記録された映像信号及び音声信号を再生する記録再生装置、ゲーム機等がある。
映像信号処理部3は、デジタルチューナ16から送出された映像信号、又はデジタル映像信号入力部17から送出された映像信号に対して所定の信号処理を実行し、得られた映像信号を表示インタフェース18へ送出する。なお、映像信号処理部3の詳細な構成については後述する。
表示インタフェース18には、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Panel)等からなる表示部19が接続されている。表示インタフェース(表示処理手段)18は、テレビジョン装置1の動作状況、ユーザに通知すべき情報、アナログチューナ15から送出された映像信号に基づく映像、映像信号処理部3によって所定の信号処理が実行された映像信号に基づく映像等を表示部19に表示させる。
デジタル音声信号入力部20は、例えばケーブルを介して外部の装置の音声信号出力部(図示せず)に接続されており、外部の装置からデジタルの音声信号を取得する。デジタル音声信号入力部20は、外部の装置から取得したデジタルの音声信号を音声信号処理部21へ送出する。
音声信号処理部(音声処理手段)21は、デジタル音声信号入力部20から送出された音声信号に対して所定の信号処理を実行し、得られた音声信号をスピーカ22へ送出する。スピーカ22は、アナログチューナ15から送出された音声信号、音声信号処理部21から送出された音声信号に基づく音声を出力する。なお、音声信号処理部21は、D/A変換器(デジタル/アナログ変換器)及び増幅器(共に図示せず)を有しており、所定の信号処理を実行した音声信号をD/A変換器によってアナログの音声信号に変換し、必要に応じて増幅器によって所定の大きさに増幅させた後、スピーカ22へ送出する。
上述した構成により、テレビジョン装置1は、アナログチューナ15が取得したアナログの放送信号に基づく映像及び音声を表示部19及びスピーカ22によって出力することができる。また、テレビジョン装置1は、デジタルチューナ16が取得したデジタルの放送信号に基づく映像及び音声、又は、デジタル映像信号入力部17から入力されたデジタルの映像信号に基づく映像及びデジタル音声信号入力部20から入力されたデジタルの音声信号に基づく音声を表示部19及びスピーカ22によって出力することができる。
以下に、上述した構成のテレビジョン装置1における映像信号処理部3の構成について説明する。図2は映像信号処理部3の構成例を示すブロック図である。映像信号処理部3は、第1スイッチ回路31、3次元Y/C分離回路(信号処理手段)32、第2スイッチ回路33、倍速回路(信号処理手段)34、第3スイッチ回路35、スケーラ回路(信号処理手段)36、出力部37等を備えており、それぞれは、バス1aを介して制御部10からの制御に従って動作する。
第1スイッチ回路31には、デジタルチューナ16又はデジタル映像信号入力部17から送出されたデジタルの映像信号が入力される。第1スイッチ回路31は、制御部10からの指示に従って、入力された映像信号を3次元Y/C分離回路32又は第2スイッチ回路33へ送出する。入力された映像信号を第2スイッチ回路33へ送出した場合、第1スイッチ回路31は、3次元Y/C分離回路32をバイパスさせる手段として動作する。
3次元Y/C分離回路32は、複数枚の映像フレームを記憶するためのフレームメモリ(図示せず)を有する。3次元Y/C分離回路32は、第1スイッチ回路31から順次入力される映像信号がコンポジット映像信号である場合に、フレームメモリに記憶された映像フレームの、時間的に前後する映像フレームに基づいて3次元Y/C分離を行ない、輝度信号(Y信号)及び色信号(C信号)を生成する。3次元Y/C分離回路32は、得られたY信号及びC信号を第2スイッチ回路33へ送出する。
第2スイッチ回路33は、第1スイッチ回路31又は3次元Y/C分離回路32の一方から送出された映像信号を、制御部10からの指示に従って、倍速回路34又は第3スイッチ回路35へ送出する。映像信号を第3スイッチ回路35へ送出した場合、第2スイッチ回路33は、倍速回路34をバイパスさせる手段として動作する。
倍速回路34は、複数枚の映像フレームを記憶するためのフレームメモリ(図示せず)を有する。倍速回路34は、フレームメモリに記憶させた映像フレームの、時間的に前後する複数枚の映像フレームに基づいて補間処理を行ない、フレームレートの変換処理を行なう。倍速回路34は、フレームレートを例えば2倍に変換した映像信号を第3スイッチ回路35へ送出する。
第3スイッチ回路35は、第2スイッチ回路33又は倍速回路34の一方から送出された映像信号を、制御部10からの指示に従って、スケーラ回路36又は出力部37へ送出する。映像信号を出力部37へ送出した場合、第3スイッチ回路35は、スケーラ回路36をバイパスさせる手段として動作する。
スケーラ回路36は、第3スイッチ回路35から送出された映像信号に対して拡大又は縮小することにより、表示部19に表示される映像の画素数に応じたスケーリング処理を行なう。スケーラ回路36は、スケーリング処理した映像信号を出力部37へ送出する。
出力部37は、第3スイッチ回路35又はスケーラ回路36の一方から送出された映像信号を表示インタフェース18へ送出する。これにより、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちのいずれかの回路によって所定の信号処理が施された映像信号に基づく映像が表示部19に表示される。映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のいずれを動作させるかは予め設定されており、RAM12に登録されている。従って、制御部10は、RAM12に登録された内容に従って、第1スイッチ回路31、第2スイッチ回路33、第3スイッチ回路35、3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36の動作を制御する。
なお、本実施形態1では、映像信号処理部3は、3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36を備える構成であるが、これらの回路に限られず、入力される映像信号に対して実行すべき信号処理を行なう回路を必要に応じて設ければよい。また、上述した回路以外の信号処理回路を映像信号処理部3に設けた場合、各信号処理回路の直前にスイッチ回路を設け、各信号処理回路による信号処理の実行が不要である場合には各信号処理回路をバイパスできるように構成すればよい。このように、実行させない信号処理回路をバイパスさせることにより、各信号処理回路をスルーさせる構成よりも、表示部19に映像が表示されるまでの時間を短縮できる。
ここで、本実施形態1では、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、動作させるべき回路をユーザが任意に選択することができる。以下に、本実施形態1のテレビジョン装置1において、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、動作させるべき回路を設定する処理について説明する。
テレビジョン装置1において、ユーザが操作部13又はリモコン2を操作することにより、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、動作させる回路の設定を行なう指示をした場合、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像を読み出し、読み出したメニュー画像に基づく設定画面を表示部19に表示させる。
図3は設定画面の構成例を示す模式図である。図3に示す設定画面は、ダイナミック(DYNAMIC)、スタンダード(STANDARD)、ムービー(MOVIE)、ゲーム(GAME)の4つの表示モードが表示されており、ユーザがリモコン2の上下キーを操作することによって、各表示モードを選択することができる。図3においては、左側に「⇒」が表示されている「GAME」が表示モードとして選択されており、このように「GAME」が選択された状態でユーザがリモコン2の右キーを操作した場合、表示モードとして「GAME」が確定し、表示モード「GAME」の右側に3つの信号処理(倍速、3次元Y/C、スケーリング)の情報が表示される。
3つの信号処理の情報が表示された状態の設定画面は、ユーザがリモコン2の上下キーを操作することによって、各信号処理を選択することができる。図3においては、左側に「⇒」が表示されている「倍速」が、動作させるか否かを設定する対象の信号処理として選択されており、このように「倍速」が選択された状態でユーザがリモコン2の左右キーを操作した場合、「倍速」の右側に表示される「オン(ON)」又は「オフ(OFF)」が交互に変更される。
図3に示す設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、この設定画面を介して設定された情報をRAM12に格納する。具体的には、設定画面を介して選択された表示モードに対応して、それぞれの信号処理が実行すべき信号処理であるか否かを示す「ON」又は「OFF」の設定情報をRAM12に格納する。これにより、制御部10は、複数(ここでは3つ)の信号処理から、実行すべき1又は複数の信号処理の選択を受け付ける受付手段として動作し、選択された信号処理を、実行すべき信号処理としてRAM(処理記憶手段)12に記憶させる。なお、図3に示す設定画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作した場合、制御部10は、上述した設定処理を行なわずに処理を終了する。
ここで、本実施形態1における設定画面は、図3に示したように、各表示モードに対応して信号処理の情報を表示させる際に、それぞれの信号処理に対応して、それぞれの信号処理を実行しない場合に映像信号に基づく映像が表示部19に表示されるまでに短縮できる時間(短縮時間)を示す情報、具体的には、それぞれの信号処理に要する時間も表示する。なお、各信号処理に対応する短縮時間は予めROM11に格納されている。これにより、ユーザは、各信号処理を実行させないことによって短縮される時間を容易に把握することができ、このような情報に基づいて、実行すべき信号処理を選択できるので、実行すべき信号処理を容易に選択することができると共に、選択した信号処理を行なうことによって生じる遅延時間を容易に把握することができる。
以下に、本実施形態1のテレビジョン装置1において、図3に示す設定画面を介して、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、いずれの回路を動作させるか否かを設定する処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図4はテレビジョン装置1による設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は一例であってこれに限られるものではない。また、以下の処理は、ROM11に予め格納してある制御プログラムに従って制御部10が実行する。
テレビジョン装置1のユーザは、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、動作させるべき回路を設定したい場合、操作部13又はリモコン2を適切に操作する。これにより、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像に基づいて、図3に示すような設定画面を表示部19に表示させる(S1)。
制御部10は、図3に示す設定画面において、ユーザがリモコン2の上下キーを操作したか否かを判断しており(S2)、上下キーを操作したと判断した場合(S2:YES)、選択中の表示モードを変更し(S3)、現在選択中の表示モードの左側に「⇒」を表示させる。ユーザが上下キーを操作していない場合(S2:NO)、制御部10は、ステップS3の処理をスキップする。
制御部10は、設定画面において表示モードが選択されている場合、ユーザがリモコン2の右キーを操作したか否かを判断しており(S4)、右キーを操作したと判断した場合(S4:YES)、信号処理(倍速、3次元Y/C、スケーリング)の情報を表示する(S5)。ユーザが右キーを操作していない場合(S4:NO)、制御部10はステップS2へ処理を戻す。
制御部10は、設定画面において信号処理の情報が表示されている場合、ユーザがリモコン2の上下キーを操作したか否かを判断しており(S6)、上下キーを操作したと判断した場合(S6:YES)、選択中の信号処理を変更し(S7)、現在選択中の信号処理の左側に「⇒」を表示させる。ユーザが上下キーを操作していない場合(S6:NO)、制御部10はステップS7の処理をスキップする。
制御部10は、設定画面において任意の信号処理が選択されている場合、ユーザがリモコン2の左右キーを操作したか否かを判断しており(S8)、左右キーを操作したと判断した場合(S8:YES)、選択中の信号処理に対応する「ON」及び「OFF」を順次変更する(S9)。ユーザが左右キーを操作していない場合(S8:NO)、制御部10はステップS9の処理をスキップする。
制御部10は、設定画面において信号処理の情報が表示されている場合、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S10)、決定キーを操作したと判断した場合(S10:YES)、設定画面を介して設定された情報を、以降の映像信号処理の際の設定情報としてRAM12に記憶させ(S11)、処理を終了する。ユーザが決定キーを操作していない場合(S10:NO)、制御部10は、ユーザがクリアキーを操作したか否かを判断し(S12)、クリアキーを操作したと判断した場合(S12:YES)、ステップS11の処理をスキップして上述した設定処理を終了する。ユーザがクリアキーを操作していない場合(S12:NO)、制御部10はステップS6へ処理を戻す。
上述した処理により、各表示モードに対応して、倍速処理、3次元Y/C分離処理及びスケーリング処理のうちのいずれの処理を実行させるか否かを設定することができる。各表示モードに対応して、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで動作させる回路を示す設定情報がRAM12に登録されたテレビジョン装置1において、ユーザが表示モードを指定し、テレビジョン装置1に接続された外部の装置から出力される映像信号、又はデジタルチューナ16が取得した放送信号をテレビジョン装置1に表示させる指示を行なった場合、制御部(制御手段)10は、RAM12に格納してある設定情報に基づいて、表示モードに対応して実行すべき信号処理を把握し、実行すべき信号処理、具体的には、「ON」が設定してある信号処理を実行させるように映像信号処理部3の各回路を制御する。
以下に、本実施形態1のテレビジョン装置1において、制御部10が、各表示モードに対応して設定された設定情報に基づいて映像信号処理部3の各回路を制御する処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図5は映像信号処理部3に対する制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は一例であってこれに限られるものではない。また、以下の処理は、ROM11に予め格納してある制御プログラムに従って制御部10が実行する。
テレビジョン装置1の制御部10は、ユーザがリモコン2又は操作部13を操作し、外部の装置から送出される映像信号に基づく映像又は放送信号に含まれる映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる指示をした場合、ユーザからの指定又は設定に基づいて、映像を表示させる際の表示モードを特定する(S21)。制御部10は、特定した表示モードに対応してRAM12に記憶してある設定情報を読み出し(S22)、設定情報に基づいて、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32による3次元Y/C分離処理がONに設定されているか否かを判断する(S23)。
制御部10は、3次元Y/C分離処理がONに設定されている場合(S23:YES)、映像信号処理部3の第1スイッチ回路31を制御し、第1スイッチ回路31を3次元Y/C分離回路32に接続させ(S24)、3次元Y/C分離処理がONに設定されていない場合(S23:NO)、映像信号処理部3の第1スイッチ回路31を制御し、第1スイッチ回路31を第2スイッチ回路33に接続させる(S25)。
制御部10は、設定情報に基づいて、映像信号処理部3の倍速回路34による倍速処理がONに設定されているか否かを判断し(S26)、倍速処理がONに設定されている場合(S26:YES)、第2スイッチ回路33を制御し、第2スイッチ回路33を倍速回路34に接続させ(S27)、倍速処理がONに設定されていない場合(S26:NO)、第2スイッチ回路33を第3スイッチ回路35に接続させる(S28)。
制御部10は、設定情報に基づいて、映像信号処理部3のスケーラ回路36によるスケーリング処理がONに設定されているか否かを判断し(S29)、スケーリング処理がONに設定されている場合(S29:YES)、第3スイッチ回路35を制御し、第3スイッチ回路35をスケーラ回路36に接続させ(S30)、スケーリング処理がONに設定されていない場合(S29:NO)、第3スイッチ回路35を出力部37に接続させる(S31)。
上述した処理により、各表示モードに対応してユーザが実行すべきであると設定した信号処理を映像信号に対して実行することができ、所望の信号処理が実行された映像信号に基づく映像を表示部19に表示させることができる。従って、例えば、高画質の映像を表示部19に表示させたい場合には、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32及び倍速回路34を実行すべき信号処理に設定しておけばよく、映像を表示部19に表示させるまでに要する時間を短縮したい場合には、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32及び倍速回路34を実行させない信号処理に設定しておけばよい。
図3に示した設定画面では、各信号処理に対応する短縮時間を時間で示したが、このような形態に限られない。図6は設定画面の変形例を示す模式図である。図6(a)に示す設定画面は、各信号処理の短縮時間を所定の指標としてフレーム数で表示している。本実施形態1の映像信号は1秒あたり60枚の映像フレームにより構成されるので、例えば4フレームは、4/60秒を示している。なお、所定の指標はフレーム数に限られず、ユーザが把握しやすい指標を用いればよい。
また、図6(b)に示す設定画面は、各信号処理の短縮時間をフレーム数によって表示すると共に棒グラフによって表示している。これにより、ユーザは、各信号処理を実行させないことによって短縮される時間を視覚的に容易に把握することができる。なお、各信号処理の短縮時間は、図6(b)に示すような棒グラフだけでなく、短縮時間を容易に把握できるものであれば、例えば、マーク、図表等によって表示してもよい。更に、各信号処理に対応する短縮時間だけでなく、実行すべき処理として「OFF」が選択されている各信号処理に対応する短縮時間の合計時間を表示するようにしてもよい。この場合、ユーザは、短縮時間の合計時間を考慮しつつ、実行させるべき処理を選択することができる。
(実施形態2)
以下に、本発明に係る映像表示処理装置を、実施形態2であるテレビジョン装置を示す図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態2のテレビジョン装置は、上述した実施形態1のテレビジョン装置1と同様の構成であるので、構成についての説明は省略する。
上述した実施形態1のテレビジョン装置1は、図3に示すような設定画面においてユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、設定画面を介して設定された情報を、各表示モードに対応して既にRAM12に記憶してある情報、即ち前回設定された情報を更新してRAM12に格納していた。
本実施形態2のテレビジョン装置1は、図3に示すような設定画面においてユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、設定画面を介して設定された情報と、既にRAM12に格納してある設定情報、即ち、前回設定された情報(現在の設定情報)とに基づいて、それぞれの情報において実行するように設定された信号処理を映像信号に実行し、得られた映像信号に基づく映像を同時に表示部19に表示させる。ユーザは、同時に表示された2つの映像に基づいて、設定画面を介して設定した内容を登録するか、現在設定されている内容を維持するかを選択する。そして、ユーザが、設定画面を介して設定した内容を登録すると判断した場合、制御部10は、設定画面を介して設定された設定情報を、以降の処理に用いる設定情報としてRAM12に格納する。
具体的には、本実施形態2のテレビジョン装置1は、図3に示す設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像を読み出し、読み出したメニュー画像に基づく比較画面を表示部19に表示させる。
図7は比較画面の構成例を示す模式図である。図7に示す比較画面は、既にRAM12に格納してある設定情報に基づく信号処理、即ち現在の設定情報に従った信号処理が実行された映像信号に基づく映像を表示するための表示領域が左側に表示され、図3に示す設定画面を介して設定された設定情報に基づく信号処理、即ち、変更後の設定情報に従った信号処理を行なわれた映像信号に基づく映像を表示するための表示領域が右側に表示される。図7(a)に示す画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、予めROM11に格納されているテスト用の映像信号を読み出して映像信号処理部3へ入力し、この映像信号に対して、現在の設定情報に従った信号処理及び変更後の設定情報に従った信号処理を並列に実行する。
これにより、図7(b)に示すように、現在の設定情報及び変更後の設定情報のそれぞれに従った信号処理が実行された映像信号に基づく映像を同時に表示部19に表示させることができる。図7(b)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作した場合、制御部10は、映像信号処理部3による信号処理を終了し、図7(c)に示す画面を表示部19に表示させる。
図7(c)に示す画面は、設定画面を介して設定された情報(変更後の設定情報)をRAM12に登録すべきか否かの選択を受け付ける画面であり、図7(c)に示す画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、RAM12に格納してある登録情報を、設定画面を介して設定された情報(変更後の設定情報)に更新する。なお、図7(c)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作した場合、制御部10は、上述した設定処理を行なわずに終了する。
これにより、各表示モードに対応してユーザが選択した信号処理を、実行すべき信号処理に設定することができる。また、実行すべき信号処理に設定する際に、現在の設定に従った信号処理を実行された映像信号に基づく映像と、変更後の設定に従った信号処理を実行された映像信号に基づく映像とを同時に表示することにより、ユーザは、設定画面を介して設定した内容で更新すべきか否かを視覚的に判断することができる。
以下に、本実施形態2のテレビジョン装置1において、図3に示す設定画面を介して、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、いずれの回路を動作させるか否かを設定する処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図8及び図9はテレビジョン装置1による設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は一例であってこれに限られるものではない。また、以下の処理は、ROM11に予め格納してある制御プログラムに従って制御部10が実行する。
テレビジョン装置1のユーザは、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、動作させるべき回路を設定したい場合、操作部13又はリモコン2を適切に操作する。これにより、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像に基づいて、図3に示すような設定画面を表示部19に表示させる(S41)。
制御部10は、図3に示す設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S42)、決定キーを操作していない場合(S42:NO)、そのまま待機する。ユーザが決定キーを操作したと判断した場合(S42:YES)、制御部10は、設定画面を介して設定された情報(変更後の設定情報)をRAM12に一旦記憶させ(S43)、ROM11に格納されているメニュー画像に基づいて、図7(a)に示す比較画面を表示部19に表示させる(S44)。
制御部10は、図7(a)に示す比較画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S45)、決定キーを操作したと判断した場合(S45:YES)、ROM11に格納してあるテスト用の映像信号をRAM12に読み出す(S46)。なお、ユーザが決定キーを操作していない場合(S45:NO)、即ち、図7(a)に示す比較画面においてユーザがクリアキーを操作した場合、制御部10は、上述した処理を終了する。
制御部10は、RAM12に読み出したテスト用の映像信号を順次映像信号処理部3へ入力し、映像信号処理部3によって、RAM12に格納してある現在の設定情報に基づく信号処理を実行する(S47)。そして、制御部10は、映像信号処理部3で処理された映像信号を順次表示インタフェース18へ送出し、この映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S48)。一方、制御部10は、映像信号処理部3によって、RAM12に一旦記憶させた変更後の設定情報に基づく信号処理を実行し(S49)、処理された映像信号を順次表示インタフェース18へ送出し、この映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S50)。なお、制御部10は、ステップS47,S48の処理と、ステップS49,S50の処理とを並列に実行する。
これにより、図7(b)に示すような比較画面が表示部19に表示され、制御部10は、図7(b)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作したか否かを判断する(S51)。ユーザがクリアキーを操作していない場合(S51:NO)、制御部1は、ステップS46へ処理を戻し、ROM11に格納してあるテスト用の映像信号をRAM12に読み出す(S46)と共に映像信号処理部3へ入力し、ステップS47〜S50の処理を繰り返す。
図7(b)に示す画面においてユーザがクリアキーを操作したと判断した場合(S51:YES)、制御部10は、映像信号処理部3による信号処理を終了し(S52)、図7(c)に示すような比較画面を表示部19に表示させる(S53)。制御部10は、図7(c)に示す画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S54)、決定キーを操作したと判断した場合(S54:YES)、RAM12に格納してある現在の設定情報を、設定画面を介して設定された変更後の設定情報に更新し(S55)、処理を終了する。なお、ユーザが決定キーを操作していない場合(S54:NO)、即ち、図7(c)に示す比較画面においてユーザがクリアキーを操作した場合、制御部10は、ステップS55の処理をスキップし、上述した処理を終了する。
(実施形態3)
以下に、本発明に係る映像表示処理装置を、実施形態3であるテレビジョン装置を示す図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態3のテレビジョン装置は、上述した実施形態1のテレビジョン装置1と同様の構成であるので、構成についての説明は省略する。
上述した実施形態2のテレビジョン装置1は、図3に示すような設定画面を介して設定された情報をRAM12に登録する際に、現在の設定情報と、変更後の設定情報とにおいて、実行するように設定された信号処理を映像信号に実行し、処理した映像信号に基づく映像を同時に表示部19に表示させることにより、設定情報を変更する前後において表示映像の相異をユーザが把握できるように構成されていた。
本実施形態3のテレビジョン装置1は、ユーザがテレビジョン装置1によって映像を視聴する際に、各表示モード(DYNAMIC、STANDARD、MOVIE、GAME)毎に、各表示モードに対応する設定情報において実行するように設定された信号処理を映像信号に実行し、得られた映像信号に基づく複数(本実施形態3では4つ)の映像を同時に表示部19に表示させる。そして、ユーザは、同時に表示された4つの映像に基づいて、いずれの表示モードで映像を表示させるかを選択する。
具体的には、本実施形態3のテレビジョン装置1は、ユーザがリモコン2を操作して表示部19に表示される映像の表示モードを選択する指示をした場合、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像を読み出し、読み出したメニュー画像に基づいて、図10に示すような比較画面を表示部19に表示させる。
図10は比較画面の構成例を示す模式図である。図10に示す比較画面は、それぞれの表示モード(表示条件)に対応してRAM(条件記憶手段)12に格納してある設定情報に基づく信号処理が実行された映像信号に基づく映像をそれぞれ表示するための表示領域が4つ表示されている。なお、図10においては、左上に表示モードが「DYNAMIC」に対応する設定情報に基づく信号処理が行なわれた映像が表示されており、右上に表示モードが「STANDARD」に対応する設定情報に基づく信号処理が行なわれた映像が表示されており、左下に表示モードが「MOVIE」に対応する設定情報に基づく信号処理が行なわれた映像が表示されており、右下に表示モードが「GAME」に対応する設定情報に基づく信号処理が行なわれた映像が表示されている。
図10(a)に示す画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、予めROM11に格納されているテスト用の映像信号を読み出して映像信号処理部3へ入力し、この映像信号に対して、表示モードのそれぞれに対応する設定情報に従った信号処理を並列に実行する。これにより、図10(b)に示すように、DYNAMIC、STANDARD、MOVIE、GAMEのそれぞれの表示モードに対応する設定情報に従った信号処理が実行された映像信号に基づく映像を同時に表示部19に表示させることができる。図10(b)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作した場合、制御部10は、映像信号処理部3による信号処理を終了し、図10(c)に示す画面を表示部19に表示させる。
図10(c)に示す画面は、映像を表示する際の表示モードの選択を受け付ける画面であり、図10(c)に示す画面において、ユーザは、リモコン2の上下キー及び左右キーを操作することにより、各表示モードによって表示された映像を選択することができる。また、図10(c)に示す画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部(選択手段)10は、ユーザによる選択に従って1つの表示モードを選択し、選択した表示モードをRAM12に格納し、これ以降に映像を表示する際の表示モードに設定する。なお、図10(c)は「DYNAMIC」の表示モードが選択されている状態を示している。図10(c)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作した場合、制御部10は、上述した設定処理を行なわずに終了する。
これにより、テレビジョン装置1を用いて映像を視聴したいユーザは、所望の表示モードを選択することにより、各表示モードに対応して予め設定された設定情報から所望の設定情報を選択することができ、映像信号に対して所望の信号処理を実行させることができる。また、ユーザは、表示部19に表示された比較画面に基づいて、高画質の映像を視聴したいか、信号処理に要する時間をより短縮させたいか等に応じて所望の表示モードを容易に選択することができる。
以下に、本実施形態3のテレビジョン装置1において、図10に示す比較画面を介して、所望の設定条件(表示モード)を選択する処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図11及び図12はテレビジョン装置1による表示モードの設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は一例であってこれに限られるものではない。また、以下の処理は、ROM11に予め格納してある制御プログラムに従って制御部10が実行する。
テレビジョン装置1のユーザは、4つの表示モードから1つを選択して以降の表示処理の際の表示モードに設定したい場合、操作部13又はリモコン2を適切に操作する。これにより、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像に基づいて、図10(a)に示すような比較画面を表示部19に表示させる(S61)。
制御部10は、図10(a)に示す設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S62)、決定キーを操作していない場合(S62:NO)、即ち、図10(a)に示す比較画面においてユーザがクリアキーを操作した場合、処理を終了する。ユーザが決定キーを操作したと判断した場合(S62:YES)、制御部10は、ROM11に格納してあるテスト用の映像信号をRAM12に読み出す(S63)。
制御部10は、RAM12に読み出したテスト用の映像信号を順次映像信号処理部3へ入力し、映像信号処理部3によって、表示モードがDYNAMICに対応してRAM12に格納してある設定情報に基づく信号処理を実行する(S64)。そして、制御部10は、映像信号処理部3で処理された映像信号を順次表示インタフェース18へ送出し、この映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S65)。
一方、制御部10は、映像信号処理部3によって、表示モードがSTANDARDに対応してRAM12に格納してある設定情報に基づく信号処理を実行し(S66)、処理された映像信号を順次表示インタフェース18へ送出し、この映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S67)。また、制御部10は、映像信号処理部3によって、表示モードがMOVIEに対応してRAM12に格納してある設定情報に基づく信号処理を実行し(S68)、処理された映像信号を順次表示インタフェース18へ送出し、この映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S69)。
更に、制御部10は、映像信号処理部3によって、表示モードがGAMEに対応してRAM12に格納してある設定情報に基づく信号処理を実行し(S70)、処理された映像信号を順次表示インタフェース18へ送出し、この映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S71)。なお、制御部10は、ステップS64,S65の処理と、ステップS66,S67の処理と、ステップS68,S69の処理と、ステップS70,S71の処理とを並列に実行する。
これにより、図10(b)に示すような比較画面が表示部19に表示され、制御部10は、図10(b)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作したか否かを判断する(S72)。ユーザがクリアキーを操作していない場合(S72:NO)、制御部1は、ステップS63へ処理を戻し、ROM11に格納してあるテスト用の映像信号をRAM12に読み出す(S63)と共に映像信号処理部3へ入力し、ステップS64〜S71の処理を繰り返す。
図10(b)に示す画面においてユーザがクリアキーを操作したと判断した場合(S72:YES)、制御部10は、映像信号処理部3による信号処理を終了し(S73)、図10(c)に示すような比較画面を表示部19に表示させる(S74)。制御部10は、図10(c)に示す画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S75)、決定キーを操作したと判断した場合(S75:YES)、図10(c)に示す比較画面において選択された表示モードを、これ以降に映像を表示する際の表示モードに設定し(S76)、処理を終了する。
なお、ユーザが決定キーを操作していない場合(S75:NO)、即ち、図10(c)に示す比較画面においてユーザがクリアキーを操作した場合、制御部10は、ステップS76の処理をスキップし、上述した処理を終了する。
上述した実施形態2では、各表示モードに応じて実行すべき信号処理を任意に選択することができ、上述した実施形態3では、各表示モードを選択することによってそれぞれの表示モードに対応して、実行すべきであると設定した信号処理を実行させることができる。更に、予め用意されている表示モードだけでなく、ユーザ設定として、映像信号処理部3が備える3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで、動作させるべき回路を任意に設定できるように構成することも可能である。
図13は設定画面の変形例を示す模式図である。図13に示す設定画面は、4つの表示モード(DYNAMIC、STANDARD、MOVIE、GAME)と、それぞれの設定情報を識別するための識別情報として、ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3とが表示されている。図13に示す設定画面は、図3に示す設定画面と同様に、ユーザがリモコン2の上下キーを操作することによって、各表示モード及び各識別情報を選択することができ、各表示モード及び各識別情報のそれぞれに対応して、3つの信号処理のそれぞれを動作させるか否かを設定することができる。
このように、予め用意されている表示モードだけでなく、各ユーザ毎の識別情報に対応して設定情報を登録しておくことにより、各ユーザは、テレビジョン装置1を用いて映像を視聴する際に、自身が登録した識別情報を選択することにより、自身が予め実行すべきであると設定した信号処理を映像信号に対して実行することができ、所望の信号処理が実行された映像信号に基づく映像を表示部19に表示させることができる。
(実施形態4)
以下に、本発明に係る映像表示処理装置を、実施形態4であるテレビジョン装置を示す図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態4のテレビジョン装置は、上述した実施形態1のテレビジョン装置1と同様の構成であるので、構成についての説明は省略する。
上述した実施形態1〜3のテレビジョン装置1は、各表示モード又は各識別情報に対応して予め設定情報が設定されており、ユーザがいずれかの表示モード又はいずれかの識別情報を選択し、選択された表示モード又は識別情報に対応する設定情報に基づいて、実行すべきであると設定された信号処理を実行させる構成であった。
本実施形態4のテレビジョン装置1は、4つの表示モードに対応して設定情報が予め設定されており、表示部19に表示すべく入力された映像信号に基づいていずれかの表示モードを選択し、選択された表示モードに対応する設定情報に基づいて、実行すべきであると設定された信号処理を実行させる構成である。
ここで、アナログアンテナ15a又はデジタルアンテナ16aが受信する電波には、放送信号に係る電波のほかに、各放送局が放送する放送番組のジャンル、放送チャンネル、放送開始日時及び放送終了日時等を示す番組情報を含むEPG(電子番組表)信号に係る電波が定期的に含まれる。従って、制御部10は、アナログチューナ15又はデジタルチューナ16によって取得した放送信号のジャンルを、アナログアンテナ15a又はデジタルアンテナ16aで受信したEPG信号に基づいて検出することができる。
本実施形態4のテレビジョン装置1は、アナログチューナ15又はデジタルチューナ16によって取得した放送信号に基づく映像を表示部19に表示させる際に、放送信号のジャンルに応じた表示モードを特定する。そして、テレビジョン装置1は、特定した表示モードに対応する設定情報において実行するように設定された信号処理を映像信号に実行し、得られた映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる。
なお、放送信号のジャンルとしては、映画、スポーツ、音楽、ドラマ、アニメ、エンターテイメント、ニュース等があり、本実施形態4のテレビジョン装置1では、例えば、ジャンルが音楽、アニメである放送信号に対してはDYNAMICを表示モードとし、ジャンルがスポーツ、ドラマ、ニュースである放送信号に対してはSTANDARDを表示モードとし、ジャンルが映画である放送信号に対してはMOVIEを表示モードとし、ジャンルがエンターテイメントである放送信号に対してはGAMEを表示モードとする。なお、ジャンルと表示モードとの対応は、予めRAM12に記憶されているが、これらの対応に限られず、また、ユーザによって変更できるようにしてもよい。
また、テレビジョン装置1を、デジタル映像信号入力部17を介して外部の装置から入力された映像信号の種類を検出するように構成し、検出した種類に応じた表示モードに対応する設定情報において実行するように設定された信号処理を映像信号に実行し、得られた映像信号に基づく映像を表示部19に表示させるようにしてもよい。
このような構成により、本実施形態4のテレビジョン装置1は、例えば、高画質で映像を表示部19に表示させたい放送信号については、放送信号のジャンルに対応させて、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32及び倍速回路34を実行すべき信号処理とする設定情報をRAM12に登録しておけばよい。また、映像を表示部19に表示させるまでに要する時間をより短縮したい放送信号については、放送信号のジャンルに対応させて、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32及び倍速回路34を実行させないとする設定情報をRAM12に登録しておけばよい。
以下に、本実施形態4のテレビジョン装置1において、放送信号のジャンルに基づいて表示モード(設定条件)を選択する処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図14はテレビジョン装置1による表示モードの設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は一例であってこれに限られるものではない。また、以下の処理は、ROM11に予め格納してある制御プログラムに従って制御部10が実行する。
テレビジョン装置1のユーザがリモコン2又は操作部13を介して放送信号に基づく映像の視聴を指示した場合、制御部10は、デジタルチューナ16によって放送信号を取得する(S81)。ここで、デジタルチューナ16によって取得される放送信号は映像信号及び音声信号を含むが、以下では、映像信号についてのみ説明する。
制御部10は、取得した放送信号に含まれる映像信号を映像信号処理部3へ送出し、この時点で設定されている表示モードに対応する設定情報に従って、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちの実行すべき回路による信号処理を実行し(S82)、処理した映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S83)。
制御部10は、デジタルチューナ16によってEPG信号を取得したか否かを判断しており(S84)、取得していない場合(S84:NO)、ステップS81へ処理を戻し、デジタルチューナ16によって順次取得する放送信号に、所定の信号処理を継続する(S82)。デジタルチューナ16によってEPG信号を取得したと判断した場合(S84:YES)、制御部10は、取得したEPG信号に基づいて、ステップS81で取得する放送信号のジャンルを検出する(S85)。
制御部10は、検出したジャンルに対応してRAM12に登録してある表示モードを特定し(S86)、この時点で設定されている表示モードを、特定した表示モードに変更する必要があるか否かを判断する(S87)。具体的には、特定した表示モードが、この時点で設定されている表示モードに一致するか否かを判断し、一致しない場合、特定した表示モードに変更する必要があると判断する。
制御部10は、特定した表示モードに変更する必要があると判断した場合(S87:YES)、特定した表示モードを、これ以降の表示処理の際の表示モードに設定し(S88)、特定した表示モードに変更する必要がないと判断した場合(S87:NO)、ステップS88の処理をスキップする。制御部10は、ユーザがリモコン2又は操作部13を操作して放送信号に基づく映像の表示処理の終了が指示されたか否かを判断し(S89)、表示処理の終了が指示された場合(S89:YES)、上述した処理を終了し、表示処理の終了が指示されていない場合(S89:NO)、ステップS81へ処理を戻し、デジタルチューナ16によって放送信号を順次取得する(S81)。
そして、制御部10は、取得した放送信号に含まれる映像信号を映像信号処理部3へ送出し、ステップS87で設定した表示モードに対応する設定情報に従って、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちの実行すべき回路による信号処理を実行し(S82)、処理した映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる(S83)。
このような処理により、制御部10は、デジタルチューナ16によってEPG信号を取得する都度、上述した処理によって表示モードの設定を行ない、デジタルチューナ16によって順次取得する放送信号に対して、放送信号の受信時点で設定されている表示モードに対応する設定情報に従って、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちのいずれかの回路による信号処理を実行させる。これにより、テレビジョン装置1が表示部19に表示させるために取得した映像信号の種類に応じた表示モードでの映像の表示処理が可能となり、映像信号の種類に応じて、例えば高画質の映像の表示処理、又は高速な映像の表示処理等が可能となる。
(実施形態5)
以下に、本発明に係る映像表示処理装置を、実施形態5であるテレビジョン装置を示す図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態5のテレビジョン装置は、上述した実施形態1のテレビジョン装置1と同様の構成であるので、構成についての説明は省略する。
上述した実施形態1〜4では、表示部19に表示される映像信号に対する信号処理について説明した。以下の本実施形態5では、映像信号処理部3によって映像信号処理された映像信号に基づく映像の出力タイミングと、音声信号処理部21によって音声信号処理された音声信号に基づく音声の出力タイミングとの関係を考慮した処理について説明する。
本実施形態5のテレビジョン装置1は、図3に示す設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像を読み出し、読み出したメニュー画像に基づいて、図15(a)に示すような音声タイミング設定画面を表示部19に表示させる。
図15は音声タイミング設定画面及びテスト画面の構成例を示す模式図である。図15(a)に示す音声タイミング設定画面は、時間を示す時間軸を表示しており、この時間軸に対して、図3に示す設定画面を介して設定された設定情報に基づいて映像信号処理された映像信号、具体的には、映像信号処理部3の3次元Y/C分離回路32、倍速回路34及びスケーラ回路36のうちで実行すべきであると設定された回路による信号処理が実行された映像信号に基づく映像を表示部19に表示させる表示(出力)タイミングを「▼」で示している。なお、設定情報に応じて映像信号処理部3において実行すべき回路が決定されるので、テレビジョン装置1に映像信号が入力されてから、この映像信号に基づく映像が表示部19に表示される表示タイミング(出力タイミング)は、設定情報に応じて特定される。
本実施形態5のテレビジョン装置1では、ユーザは、映像の表示タイミングに対して、音声信号処理された音声信号に基づく音声がスピーカ22から出力される出力タイミングを設定することができる。具体的には、図15(a)に示す音声タイミング設定画面において、ユーザがリモコン2の左右キーを操作することにより、音声の出力タイミングを時間軸に対して左右方向に変更させることができる。
映像及び音声の出力タイミングは本来一致していることが望ましい。しかし、例えば高画質の映像の表示を要求する場合、高画質を実現するために映像信号処理部3の各回路による映像信号処理を実行させる必要があり、映像を表示部19に表示させるまでに長い時間を要する。一方、音声信号に対して行なう音声信号処理は、映像信号に対して行なう映像信号処理と比して処理に要する時間が短い。そこで、本来映像と同時に出力される音声を、映像を表示させる前に出力させることにより、映像処理信号の実行に伴って生じる映像の表示開始までの遅延によってユーザが感じるストレスを多少は軽減することができる。
図15(a)に示す音声タイミング設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像を読み出し、読み出したメニュー画像に基づいて、図15(b)に示すようなテスト画面を表示部19に表示させる。図15(b)に示すテスト画面は、図3に示す設定画面を介して設定された設定情報を表示させると共に、リモコン2の決定キーの操作によって、設定画面を介して設定された設定情報及び音声タイミング設定画面を介して設定された映像に対する音声の出力タイミングが体感できるテストを開始できることを通知する。
図15(a)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作した場合、制御部10は、映像の表示タイミングに対する音声の出力タイミングの設定処理を終了する。なお、図3に示す設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部(特定手段)10は、設定画面を介して設定された設定情報に基づいて、実行するように設定された映像信号処理部3の各回路による信号処理に要する時間を特定し、映像信号が入力されてから映像が表示部19に表示されるまでに要する時間(映像の遅延時間)をRAM12に記憶させる。
また、図15(a)に示す音声タイミング設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、音声タイミング設定画面を介して設定された、映像の表示タイミングに対する音声の出力タイミング、具体的には、映像の表示開始に対する音声の出力開始の時間差に基づいて、音声信号が入力されてから音声がスピーカ22から出力されるまでに要する時間(音声の遅延時間)をRAM12に一旦記憶させる。
図15(b)に示すテスト画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部(出力指示受付手段、取得手段)10は、テスト処理の開始の指示を受け付け、予めROM11に格納されているテスト用の映像信号及び音声信号をRAM12に読み出す。制御部10は、カウンタを有し、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、カウンタによる計時処理を開始する。制御部10は、カウンタによる計時処理に基づいて、RAM12に記憶させた映像の遅延時間を経過したと判断した場合、RAM12に読み出した映像信号を表示インタフェース18へ送出して表示部19に表示させ、RAM12に記憶させた音声の遅延時間を経過したと判断した場合、RAM12に読み出した音声信号をスピーカ22へ送出して出力させる。
これにより、図15(c)に示すようなテスト画面が表示部19に表示される。なお、ここでのテスト用の映像信号は、図15(c)に示すように、「テスト終了」のメッセージを表示させるための信号であり、映像の表示タイミングに対して設定された音声の出力タイミングで音声が出力される。
ユーザは、図15(b)に示すテスト画面から図15(c)に示すテスト画面へ切り替わる際の音声の出力タイミングと映像の表示タイミングとに基づいて、図3に示す設定画面を介して設定された設定情報及び図15(a)に示す音声タイミング設定画面を介して設定された音声の出力タイミングを登録すべきか否かを判断する。図15(c)に示すテスト画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部(設定手段)10は、RAM12に格納してある設定情報及び音声の遅延時間をRAM12に記憶させて設定する。なお、図15(c)に示す画面において、ユーザがリモコン2のクリアキーを操作した場合、制御部10は、上述した設定処理を行なわずに終了する。
なお、制御部10は、RAM12に記憶させた音声の遅延時間を音声信号処理部21へ通知し、音声信号処理部21は、音声信号に対して所定の音声信号処理を実行した後、制御部10から通知された遅延時間から音声信号処理に要した時間を差し引いた時間、音声信号を保持し、所定のタイミングでスピーカ22へ送出する。
これにより、映像の表示タイミングに対する音声の出力タイミングを任意に変更することができる。また、音声の出力タイミングを設定する際に、ユーザが設定した条件で音声及び映像をテスト出力させることにより、ユーザは、自身が設定した条件を体感することができるので、設定した内容を登録すべきか否かを容易に判断することができる。
以下に、本実施形態5のテレビジョン装置1によるテスト処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図16及び図17はテレビジョン装置1によるテスト処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は一例であってこれに限られるものではない。また、以下の処理は、ROM11に予め格納してある制御プログラムに従って制御部10が実行する。
テレビジョン装置1の制御部10は、図3に示す設定画面を表示部19に表示させている場合(S91)、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断し(S92)、決定キーを操作したと判断した場合(S92:YES)、設定画面を介して設定された設定情報に基づいて、映像の遅延時間を算出し(S93)、RAM12に記憶させる。ユーザが決定キーを操作していない場合(S92:NO)、即ち、ユーザがクリアキーを操作した場合、制御部10は、設定画面を介して設定情報を設定する処理を終了する。
制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像に基づいて、図15(a)に示す音声タイミング設定画面を表示部19に表示させる(S94)。制御部10は、音声タイミング設定画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S95)、決定キーを操作した場合(S95:YES)、映像の表示タイミングに対する音声の出力タイミングに基づいて、音声の遅延時間を算出し(S96)、RAM12に記憶させる。ユーザが決定キーを操作していない場合(S95:NO)、即ち、ユーザがクリアキーを操作した場合、制御部10は、音声タイミング設定画面を介して音声の出力タイミングを設定する処理を終了する。
制御部10は、ROM11に格納されているメニュー画像に基づいて、図15(b)に示すようなテスト画面を表示部19に表示させる(S97)。制御部10は、テスト画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作したか否かを判断しており(S98)、決定キーを操作した場合(S98:YES)、ROM11に格納されているテスト用の映像信号及び音声信号をRAM12に読み出す(S99)。ユーザが決定キーを操作していない場合(S98:NO)、即ち、ユーザがクリアキーを操作した場合、制御部10は、テスト処理を終了する。
制御部10は、カウンタによる計時処理を開始し(S100)、RAM12に記憶させた映像の遅延時間を経過したか否かを判断する(S101)。映像の遅延時間を経過したと判断した場合(S101:YES)、制御部10は、RAM12に読み出した映像信号を表示インタフェース18へ送出して表示部19に表示させ(S102)、映像の遅延時間を経過していない場合(S101:NO)、ステップS102の処理をスキップする。
制御部10は、RAM12に記憶させた音声の遅延時間を経過したか否かを判断し(S103)、経過したと判断した場合(S103:YES)、RAM12に読み出した音声信号をスピーカ22へ送出して出力させる(S104)。映像の遅延時間を経過していない場合(S103:NO)、制御部10はステップS104の処理をスキップする。
制御部10は、テスト用の映像信号に基づく映像の表示が終了したか否かを判断し(S105)、終了していないと判断した場合(S105:NO)、ステップS101へ処理を戻し、終了したと判断した場合(S105:YES)、テスト用の音声信号に基づく音声の出力が終了したか否かを判断する(S106)。音声の出力が終了していないと判断した場合(S106:NO)、制御部10はステップS103へ処理を戻し、終了したと判断した場合(S106:YES)、ROM11に格納されているメニュー画像に基づいて、図15(c)に示すようなテスト画面を表示部19に表示させて(S107)処理を終了する。
上述した実施形態5では、設定された映像の遅延時間及び音声の遅延時間に基づいて、ROM11に予め記憶されているテスト用の映像信号及び音声信号を単純に表示及び出力させるテスト処理について説明した。しかし、テスト用の映像信号に対して、設定された設定情報に基づく映像信号処理を実際に実行すると共に、テスト用の音声信号に対して所定の音声信号処理を実際に実行するテスト処理を行なうようにしてもよい。
具体的には、図15(b)に示すテスト画面において、ユーザがリモコン2の決定キーを操作した場合、制御部10は、予めROM11に格納されているテスト用の映像信号及び音声信号をRAM12に読み出す。制御部10は、RAM12に読み出したテスト用の映像信号及び音声信号をそれぞれ映像信号処理部3又は音声信号処理部21へ送出すると共に、RAM12に記憶してある音声の遅延時間を音声信号処理部21へ通知する。
制御部10は、図3に示す設定画面を介して設定された設定情報に基づいて、映像信号処理部3の各回路を動作させ、映像信号処理部3は、設定情報において実行すべきであると設定された回路による信号処理を、入力された映像信号に対して実行し、得られた映像信号を表示インタフェース18へ送出し、表示部19に表示させる。また、音声信号処理部21は、音声信号に対して所定の音声信号処理を実行した後、制御部10から通知された遅延時間から音声信号処理に要した時間を差し引いた時間、音声信号を保持し、所定のタイミングでスピーカ22へ送出して出力させる。これにより、図15(c)に示すテスト画面を表示部19に表示させることができる。
なお、テスト用の映像信号及び音声信号は、予めROM11に記憶させておいてもよいし、映像信号処理部3の内部で発生させるようにしてもよい。図18は映像信号処理部3の構成の変形例を示すブロック図である。図18に示す映像信号処理部3は、図2に示した各構成のほかに、テスト信号発生回路38及びスイッチ回路39を更に備えており、それぞれは制御部10からの指示に従って動作する。
テスト信号発生回路38は、制御部10からの指示に従って、所定のテスト用の映像信号を発生させ、生成した映像信号をスイッチ回路39へ入力する。スイッチ回路39は、制御部10からの指示に従って、デジタルチューナ16又はデジタル映像信号入力部17から入力された映像信号と、テスト信号発生回路38から入力された映像信号とのいずれかを第1スイッチ回路31へ送出する。このような構成により、予めROM11にテスト用の映像信号を用意しておく必要がない。なお、テスト用の音声信号についても同様に、例えば音声信号処理部21にテスト信号発生回路を設け、このテスト信号発生回路によって生成された音声信号をテスト処理に用いればよい。
実施形態1に係るテレビジョン装置の構成例を示すブロック図である。 映像信号処理部の構成例を示すブロック図である。 設定画面の構成例を示す模式図である。 テレビジョン装置による設定処理の手順を示すフローチャートである 映像信号処理部に対する制御処理の手順を示すフローチャートである。 設定画面の変形例を示す模式図である。 比較画面の構成例を示す模式図である。 テレビジョン装置による設定処理の手順を示すフローチャートである。 テレビジョン装置による設定処理の手順を示すフローチャートである。 比較画面の構成例を示す模式図である。 テレビジョン装置による表示モードの設定処理の手順を示すフローチャートである。 テレビジョン装置による表示モードの設定処理の手順を示すフローチャートである。 設定画面の変形例を示す模式図である。 テレビジョン装置による表示モードの設定処理の手順を示すフローチャートである。 音声タイミング設定画面及びテスト画面の構成例を示す模式図である。 テレビジョン装置によるテスト処理の手順を示すフローチャートである。 テレビジョン装置によるテスト処理の手順を示すフローチャートである。 映像信号処理部の構成の変形例を示すブロック図である。
符号の説明
1 テレビジョン装置(映像表示処理装置)
3 映像信号処理部
10 制御部(受付手段、制御手段、選択手段、特定手段、設定手段)
12 RAM(処理記憶手段、条件記憶手段)
18 表示インタフェース(表示処理手段)
21 音声信号処理部(音声処理手段)

Claims (11)

  1. 入力された映像信号にそれぞれ異なる信号処理を実行する複数の信号処理手段と、該信号処理手段によって信号処理された映像信号に基づく映像を表示装置に表示させる表示処理手段とを備える映像表示処理装置において、
    前記複数の信号処理手段のそれぞれが実行する信号処理に対応して、それぞれの信号処理を実行しないことによって映像信号に基づく映像が表示されるまでに短縮される時間に関する情報を表示装置に表示させる短縮時間表示処理手段と、
    前記複数の信号処理手段のそれぞれが実行する信号処理から1又は複数の信号処理の選択を受け付ける受付手段と、
    該受付手段が選択を受け付けた信号処理を、実行すべき信号処理として記憶する処理記憶手段と、
    該処理記憶手段に記憶してある信号処理を実行させるように前記信号処理手段を制御する制御手段とを備え、
    前記表示処理手段は、前記制御手段による制御に従って対応する信号処理手段が信号処理した映像信号に基づく映像を表示させるように構成してあることを特徴とする映像表示処理装置。
  2. 前記短縮時間表示処理手段は、前記短縮される時間を所定の指標で表示させるように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の映像表示処理装置。
  3. 前記短縮時間表示処理手段は、前記短縮される時間を所定の図表で表示させるように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の映像表示処理装置。
  4. 前記受付手段が選択を受け付けた場合、前記処理記憶手段に記憶してある信号処理が実行された映像信号に基づく映像と、前記受付手段が選択を受け付けた信号処理が実行された映像信号に基づく映像とを同時に表示装置に表示させる手段と、
    前記受付手段が選択を受け付けた信号処理を、実行すべき信号処理に設定するか否かを特定する手段と、
    前記受付手段が選択を受け付けた信号処理を実行すべき信号処理に設定すると特定された場合、前記受付手段が選択を受け付けた信号処理を、実行すべき信号処理として前記処理記憶手段に記憶させる手段と
    を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の映像表示処理装置。
  5. 複数の表示条件のそれぞれに対して、実行すべき信号処理を対応付けて記憶する条件記憶手段と、
    前記表示条件のそれぞれに対応付けて前記条件記憶手段に記憶してある信号処理が実行された映像信号に基づく映像を同時に表示装置に表示させる手段と、
    前記表示条件から1つを選択する選択手段と、
    該選択手段が選択した表示条件に対応する信号処理を、実行すべき信号処理として前記処理記憶手段に記憶させる手段と
    を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の映像表示処理装置。
  6. 前記受付手段が選択を受け付けた信号処理を、それぞれを識別する識別情報に対応付けて前記条件記憶手段に記憶させる手段を備え、
    前記選択手段は、前記表示条件又は識別情報を選択するように構成してあり、
    選択された表示条件又は識別情報に対応する信号処理を、実行すべき信号処理として前記処理記憶手段に記憶させる手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の映像表示処理装置。
  7. 複数の表示条件のそれぞれに対して、実行すべき信号処理を対応付けて記憶する条件記憶手段と、
    入力された映像信号に基づいて前記表示条件から1つを選択する選択手段と、
    該選択手段が選択した表示条件に対応する信号処理を、実行すべき信号処理として前記処理記憶手段に記憶させる手段と
    を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の映像表示処理装置。
  8. 前記制御手段による制御に従って信号処理を実行させない信号処理手段をバイパスさせる手段を備えることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の映像表示処理装置。
  9. 前記映像信号と共に入力された音声信号に所定の信号処理を実行する音声処理手段と、
    前記制御手段による制御に従って対応する信号処理手段が信号処理した映像信号に基づく映像の表示タイミングに対する、前記音声処理手段によって信号処理された音声信号に基づく音声の出力タイミングを設定する設定手段と、
    該設定手段が設定した出力タイミングで前記音声信号に基づく音声を出力する音声出力手段と
    を備えることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一項に記載の映像表示処理装置。
  10. 前記制御手段による制御に従って映像信号に実行される信号処理の処理時間を特定する特定手段と、
    所定の映像信号及び音声信号を取得する取得手段と、
    映像及び音声の出力の指示を受け付ける出力指示受付手段とを備え、
    前記表示処理手段は、前記出力指示受付手段が指示を受け付けてから前記特定手段が特定した処理時間が経過した後に、前記取得手段が取得した映像信号に基づく映像を表示させるように構成してあり、
    前記音声出力手段は、前記表示処理手段による映像の表示タイミングに対して、前記設定手段が設定した出力タイミングで、前記取得手段が取得した音声信号に基づく音声を出力するように構成してあることを特徴とする請求項9に記載の映像表示処理装置。
  11. 所定の映像信号及び音声信号を取得する取得手段と、
    映像及び音声の出力の指示を受け付ける出力指示受付手段とを備え、
    前記制御手段は、前記出力指示受付手段が指示を受け付けた場合、前記処理記憶手段に記憶してある信号処理を前記取得手段が取得した映像信号に対して実行させるように前記信号処理手段を制御するように構成してあり、
    前記表示処理手段は、前記制御手段による制御に従って対応する信号処理手段が信号処理した映像信号に基づく映像を表示させるように構成してあり、
    前記音声出力手段は、前記取得手段が取得した音声信号に対して前記音声処理手段が信号処理を実行し、得られた音声信号に基づく音声を、前記表示処理手段による映像の表示タイミングに対して前記設定手段が設定した出力タイミングで出力するように構成してあることを特徴とする請求項9に記載の映像表示処理装置。
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