以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態におけるデータロガー100の外観を示す外観図である。図1を参照して、データロガー100は、各種センサで収集されたデータの変化を、リアルタイムで長時間に亘って記録する装置であり、データレコーダということもある。
データロガー100は、上面に、操作部130と、表示部140とを備える。操作部130は、データロガー100の操作のためのユーザからの入力を受付ける複数の操作キーを備える。表示部140は、所定の情報を表示する液晶モニタ(以下、LCD(Liquid Crystal Display)という)を備える。
ここで、操作部130および表示部140が備えられる上面を上に向けて、ユーザから見て操作部130が右側、表示部140が左側になるようにデータロガー100を置いたときに、底になる面を底面、手前側の側面を正面、向こう側の側面を背面、右側の側面を右側面、左側の側面を左側面という。
データロガー100は、上面に、操作部130および表示部140に加えて、電源、データ収録および充電の状態を示す動作状態表示LED(Light Emitting Diode)を備える。底面に、バッテリを格納する部分のカバーであるバッテリーカバーを備える。背面に、アナログ信号を入力するためのアナログ入力端子162、USB(Universal Serial Bus)デバイス用端子172、デジタル信号を入出力するための外部入出力端子、GND(GrouND)端子、湿度センサ用電源コネクタ、および、ACアダプタ用コネクタを備える。右側面に、電源スイッチを備える。左側面に、PC(Personal Computer)インターフェイス端子(USB)173およびPCインターフェイス端子(LAN(Local Area Network))191を備える。
USBデバイス用端子172には、データロガー100の所定のデータが記録される記録媒体であるUSBメモリ171が接続可能である。
PCインターフェイス端子(LAN)191には、他のPCが接続されたLAN900にデータロガー100を接続するためのLANケーブル901が接続可能である。
PCインターフェイス端子(USB)173には、データロガー100を他のPCに接続するためのUSBケーブルが接続可能である。
端子台161A〜Jは、それぞれ、高電位端子(+端子)、低電位端子(−端子)および測温抵抗体を接続するときに使用する専用端子(b端子)の3つの端子からなる各チャネルの端子の組を20チャネル分ずつ備える。つまり、端子台161A〜Jの10個の端子台で、200チャネル分の端子の組が備えられる。
端子台161A〜Jの各端子の組には、直流電圧の測定対象、直流電流の測定対象、熱電対(thermocouple)165、測温抵抗体167、または、湿度センサが接続可能である。
直流電圧の測定対象は、+端子と−端子とに測定対象と並列になるように接続される。直流電流の測定対象は、+端子と−端子とに測定対象と直列になるように接続され、+端子と−端子との間には、測定対象の電流値および測定レンジに応じた抵抗負荷164が接続される。
熱電対165とは、2種類の異なる金属の導線の両端を接続して閉回路を構成して、その両端に温度差を与えることで、当該回路に電流が流れる現象であるゼーベック効果を利用して、一方の端を測温接点として温度を測定したい箇所に設置して、他方の端を開放して基準接点として、熱起電力を基準接点間の電位差として測定し、組合せる金属、熱起電力、および、基準接点と測温接点との温度差の関係から、測温接点の温度を計測可能としたものである。熱電対165には、構成材料に応じて、規格化されたK,J,T,R,E,B,S,N,Wなどの種類のもの、および、規格化されていないものがある。熱電対165は、熱電対を計測器まで接続するための導線である補償導線166を介して+端子と−端子とに接続される。
測温抵抗体167とは、周囲温度の変化に比例して電気抵抗が変化する金属材料の特性を利用して、抵抗値を測定することで温度を計測可能としたものである。測温抵抗体167には、Pt100,JPt100,Pt1000など白金測温抵抗体、および、その他の金属材料、たとえば、銅,ニッケルなどの測温抵抗体がある。また、測温抵抗体167の導線の結線方式には、2線式、3線式および4線式がある。3線式の測温抵抗体167は、測温抵抗体167の1本の導線が出ている側の導線で+端子に接続され、2本の導線が出ている側の導線で−端子およびb端子に接続される。
端子台161A〜Jは、それぞれ、連結される。アナログ入力端子162には、連結された端子台161A〜Jをデータロガー100に接続するための端子台ケーブル163が接続可能である。なお、端子台は、1つであれば、端子台ケーブル163を用いないで、データロガー100に直接取付けることができる。
外部入出力端子には、ロジック信号またはパルス信号の入力、外部トリガ信号の入力、および、アラーム信号の出力のためのケーブルが接続可能である。
湿度センサ用電源コネクタには、湿度センサの電源ケーブルが接続可能である。なお、湿度センサの信号ケーブルは、端子台161A〜Jのいずれかのチャネルの端子の組の+端子および−端子に、直流電圧の測定対象として接続される。
データロガー100は、操作部130で受付けられたユーザの操作に従って、端子台161A〜Jに接続された直流電圧の測定対象、直流電流の測定対象、熱電対165、測温抵抗体167、および、湿度センサからの測定値を収集し、収集結果のグラフおよび数値を表示部140に表示させる。また、データロガー100は、収集結果を、USBメモリ171に記録したり、PCインターフェイス端子(USB)173またはPCインターフェイス端子(LAN)191から外部のPCに出力する。
図2は、本実施の形態におけるデータロガー100の構成を示すブロック図である。図2を参照して、データロガー100は、データロガー100の全体を制御するためのCPU110と、所定の情報を記憶するための記憶部120と、データロガー100を操作するための入力を受付ける操作部130と、データロガー100の所定の情報を表示するための表示部140と、外部から入力されたアナログ信号をデジタルデータ列に変換するA/D(Analog to Digital)変換部160と、USB規格に従って所定の情報を送受信するためのUSBポート部170と、所定の信号を入出力するための入出力部180と、外部の装置とLAN900を介して通信するための通信部190とを含む。
記憶部120は、CPU110でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、CPU110で実行するためのプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。RAMまたはROMとして、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリが用いられるようにしてもよい。RAMには、所定の処理を実行するためのプログラムおよびデータが、操作部130、A/D変換部160、USBポート部170または通信部190から読込まれて記憶される。さらに、RAMの記憶領域を補助するための補助記憶装置として、USBメモリ171が用いられる。
操作部130は、データロガー100で所定の機能を実行させるための複数の操作キーを含む。操作部130の操作キーが操作されることによってデータロガー100に入力された操作内容を示す操作信号は、CPU110に受け渡される。
表示部140は、LCDを含む。表示部140のLCDは、CPU110から受けた画像を表示する。なお、表示部140は、LCDに替えて、EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)など他のFPD(Flat Panel Display)を備えるようにしてもよい。
A/D変換部160は、端子台161A〜Jから端子台ケーブル163およびアナログ入力端子162を介して入力された直流電圧の測定対象の測定値、直流電流の測定対象の測定値、熱電対165の測定値、測温抵抗体167の測定値、または、湿度センサの測定値のアナログ信号を、デジタルデータ列にアナログデジタル変換する。
USBポート部170は、USB規格に従って、USBデバイス用端子172に接続されたUSBメモリ171などのUSBデバイス、および、PCインターフェイス端子(USB)173に接続されたUSBケーブルを介してPCとの間で、データロガー100での測定値のデータおよびデータロガー100で用いられるデータなどの所定の情報を送受信する。
入出力部180は、外部の装置から外部入出力端子を介して入力されたロジック信号もしくはパルス信号または外部トリガ信号をCPU110に受け渡し、CPU110から受けたアラーム信号を、外部入出力端子を介して外部の装置に出力する。
通信部190は、PCなどの外部の装置との間でLAN900を介して、予め定められたプロトコルで、データを送受信する。通信部190は、CPU110から受けたデータを外部に送信したり、外部から受信したデータをCPU110に受け渡したりする。
CPU110は、記憶部120、操作部130、表示部140、A/D変換部160、USBポート部170、入出力部180および通信部190を制御し、記憶部120に記憶されたプログラムおよびデータにしたがって所定の処理を実行し、操作部130、A/D変換部160、USBポート部170、入出力部180および通信部190から入力されたデータを処理し、処理されたデータを、記憶部120またはUSBポート部170に接続されたUSBメモリ171に記憶させたり、表示部140に表示させたり、USBポート部170、入出力部180または通信部190から出力させたりする。
図3は、本実施の形態におけるデータロガー100の機能の概略を示す機能ブロック図である。図3を参照して、本実施の形態においては、図3で説明するデータロガー100の複数の機能が、それぞれ、CPU110によって後述する図4、図5、図12および図20で説明するソフトウェアのプログラムが実行させることによって、データロガー100に構成される場合について説明する。しかし、これに限定されず、データロガー100の複数の機能の一部または全部がそれぞれ、専用のハードウェアで構成されるようにしてもよい。
図3を参照して、データロガー100は、測定値入力部111と、測定値変換部112と、グループ設定部113と、グラフウィンドウ設定部114と、設定表示部115と、グラフ表示部116と、測定値記憶部121と、設定記憶部122とを含む。
測定値入力部111は、CPU110およびA/D変換部160が協働して構成される。測定値入力部111は、直流電圧の測定対象、直流電流の測定対象、熱電対165、測温抵抗体167、および、湿度センサなどの複数の測定対象からの測定値のアナログ信号の入力を受付ける。
測定値変換部112は、CPU110およびA/D変換部160が協働して構成される。測定値変換部112は、測定値入力部111によって入力が受付けられた複数の測定対象からの測定値のアナログ信号のそれぞれをデジタルデータ列にアナログデジタル変換する。
具体的には、アナログデジタル変換では、まず、連続的なアナログ信号を所定の時間間隔の離散的な数値に変換する標本化を行ない、標本化によって得られた離散的な数値を所定の範囲の整数値にする量子化を行ない、量子化された整数値を2進数に変換する2進数化を行なって、2進数化によって得られた2進数のデータを連続的に並べたものがデジタルデータ列として得られる。なお、さらに、このデジタルデータ列が、圧縮されたデータ列に変換されるようにしてもよい。
測定値記憶部121は、記憶部120に構成される。測定値記憶部121は、測定値変換部112によって変換された測定対象からの測定値のデジタルデータ列を記憶する。
グループ設定部113は、CPU110および操作部130が協働して構成される。グループ設定部113は、ユーザによる設定操作に従って、測定値変換部112によって変換された複数のデジタルデータ列で示される測定値のそれぞれを、複数のグループのうちのいずれか1つまたは複数のグループにグループ分けするか、いずれのグループにもグループ分けしないかを定めるための設定をする。
グラフウィンドウ設定部114は、CPU110および操作部130が協働して構成される。グラフウィンドウ設定部114は、ユーザによる設定操作に従って、グループ設定部113によってグループ分けが設定された複数のグループのそれぞれを、複数のグラフウィンドウのうちのいずれか1つまたは複数のグラフウィンドウに対応付けるか、いずれのグラフウィンドウにも対応付けないかを定めるための設定をする。
ここで、グラフウィンドウとは、後述する図21で説明するグラフウィンドウ148Aで示すように、測定対象からの測定値を示すグラフを表示するためのウィンドウである。ウィンドウとは、PCなどの操作画面(本実施の形態においては、データロガー100の表示部140のLCDに表示される画面)内に表示されるそれぞれ独立した長方形(正方形を含む)の表示領域のことである。それぞれのウィンドウは、ユーザが自由に移動させたり、サイズを変更させたり、重ねて表示させたりすることができる。
設定記憶部122は、記憶部120に構成される。設定記憶部122は、グループ設定部113によって測定対象からの測定値のデジタルデータ列で示される測定値がグループ分けされたグループと当該測定値との関係、および、グラフウィンドウ設定部114によってグループが対応付けられたグラフウィンドウと当該グループとの関係を特定可能な情報を記憶する。
グラフ表示部116は、CPU110および表示部140が協働して構成される。グラフ表示部116は、測定値変換部112によって変換されたデジタルデータ列、または、測定値変換部112によって変換されて測定値記憶部121に記憶されたデジタルデータ列で示される測定値のグラフを、それぞれ、当該デジタルデータ列で示される測定値がグループ設定部113によってグループ分けされ設定記憶部122に記憶されたグループがグラフウィンドウ設定部114によって対応付けられ設定記憶部122に記憶されたグラフウィンドウに表示させる。
設定表示部115は、CPU110および表示部140が協働して構成される。設定表示部115は、グループ設定部113によってデジタルデータ列で示される測定値がグループ分けされ設定記憶部122に記憶されたグループと当該測定値との関係、および、グラフウィンドウ設定部114によってグループが対応付けられ設定記憶部122に記憶されたウィンドウと当該グループとの関係を、当該関係を設定するためのウィンドウである後述する図6で説明する収録設定ダイアログボックス142に表示させる。
グループ設定部113およびグラフウィンドウ設定部114は、設定表示部115に表示されたグループと測定値との関係、および、ウィンドウとグループとの関係をユーザが変更する操作を受付けることによって、それぞれ、グループと測定値との関係、および、ウィンドウとグループとの関係の設定をする。
図4は、本実施の形態におけるデータロガー100により実行されるメイン処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、まず、ステップS101で、CPU110は、メインウィンドウ141を表示部140に表示させる。
図5は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第1の表示画面図である。図5を参照して、メインウィンドウ141は、データロガー100が起動されたときに最初に表示されるウィンドウである。
図4に戻って、ステップS102で、CPU110は、メインウィンドウ141が表示されている状態で、ユーザによって操作部130の操作キーが操作されることによって、収録設定を開始する操作がされたか否かを判断する。
収録設定開始操作がされていないと判断した場合(ステップS102でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS161の処理に進める。一方、収録設定開始操作がされたと判断した場合(ステップS102でYESの場合)、ステップS110で、CPU110は、収録設定処理を実行する。
図6は、本実施の形態におけるデータロガー100により実行されるメイン処理のサブルーチンである収録設定処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、ステップS111で、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142を、メインウィンドウ141の前面に表示させるよう表示部140を制御する。
図5に戻って、収録設定ダイアログボックス142の上端には、左側に、ダイアログボックスの名称である「収録設定」の文字、右端に、×印のアイコンの閉じるボタンが表示されたタイトルバーが表示される。この閉じるボタンは、収録設定ダイアログボックス142を閉じるためのボタンである。
収録設定ダイアログボックス142のタイトルバーの2段下の段には、左側に、グループ表示欄143、および、右側に、測定値収録設定表示欄144が表示される。グループ表示欄143は、現在設定されているグループの名称を表示するための表示欄である。測定値収録設定表示欄144は、グループ表示欄143で選択状態となっているグループに含まれる測定値の収録方法の設定をするための表示欄である。
収録設定ダイアログボックス142のタイトルバーの1段下の段には、左端から順に、+印のアイコンのグループ追加ボタン1421、および、−印のアイコンのグループ削除ボタン1422が表示される。
グループ追加ボタン1421は、測定値がグループ分けされるグループを新たに追加するためのボタンである。グループ追加ボタン1421については、後述する図6のステップS112からステップS114まででさらに具体的に説明する。
グループ削除ボタン1422は、グループ表示欄143において選択状態とされているグループを削除するためのボタンである。
収録設定ダイアログボックス142のタイトルバーの1段下の段には、さらに、右端から順に、選択解除ボタン1425、全選択ボタン1424、検索ボタン1423、デジタル入力の処理方法を設定するための設定部、および、サンプリング周期を設定するための設定部が表示される。
サンプリング周期を設定するための設定部は、測定値をアナログ信号からアナログデジタル変換するときの標本化(サンプリング)の周期を設定するための設定部である。現在「200ms」と表示されている入力欄の右側の下向き矢印のアイコンがクリックされることによって、プルダウンメニューが表示され、プルダウンメニューに表示されている数値のうちのいずれかが選択されることにより、サンプリング周期がその選択された数値に設定される。
デジタル入力の処理方法を設定するための設定部は、外部入出力端子を介して入出力部180に入力されるデジタル信号の入力を、ロジック信号として処理するかパルス信号として処理するか無効にするかのいずれかに設定するための設定部である。現在「無効」と表示されている入力欄の右側の下向き矢印のアイコンがクリックされることによって、「ロジック」,「パルス」,「無効」のいずれかを選択するためのプルダウンメニューが表示され、いずれかが選択されることにより、デジタル信号の入力の処理方法が選択された方法に設定される。
検索ボタン1423は、所定の条件を満たす測定値の設定を検索するためのボタンである。検索ボタン1423については、後述する図12の検索処理でさらに具体的に説明する。
全選択ボタン1424は、測定値収録設定表示欄144に表示されている測定値をすべて選択状態とするためのボタンである。全選択ボタン1424については、図10でさらに具体的に説明する。
選択解除ボタン1425は、測定値収録設定表示欄144で選択状態とされている測定値すべてを選択が解除された状態とするためのボタンである。
収録設定ダイアログボックス142の最下段には、左側に、左から順に、基本設定ボタン1428およびトリガ設定ボタン1429、ならびに、右側に、右から順に、キャンセルボタン1427およびOKボタン1426が表示される。
基本設定ボタン1428は、測定値の収録の基本設定をする基本設定ダイアログボックスを開くためのボタンである。トリガ設定ボタン1429は、測定値の収録に関するトリガの設定をするトリガ設定ダイアログボックスを開くためのボタンである。
OKボタン1426は、収録設定ダイアログボックス142が表示されてから変更された設定内容を記憶部120に保存してから収録設定ダイアログボックス142を閉じるためのボタンである。
キャンセルボタン1427は、収録設定ダイアログボックス142が表示されてから変更された設定内容を記憶部120に保存せずに収録設定ダイアログボックス142を閉じるためのボタンである。
なお、図5では、グループ表示欄143および測定値収録設定表示欄144に、それぞれ、グループ名称が「アナログ」のグループ名称、および、CH2からCH20までのチャネルの測定値の設定が表示されている。しかし、これは、グループが追加され、測定値の設定がされた後の状態を示し、これらの設定が行なわれる前は、グループ表示欄143および測定値収録設定表示欄144には、グループ名称および測定値の設定は表示されない。
ステップS111がCPU110によって実行され、グループ表示欄143および測定値収録設定表示欄144を含む収録設定ダイアログボックス142が表示され、測定値とグループとの関係が表示されることによって、図3の設定表示部115の一部がデータロガー100に構成される。
図6に戻って、ステップS112で、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142において、グループ追加ボタン1421が操作されたか否かを判断する。グループ追加ボタン1421が操作されたと判断した場合(ステップS112でYESの場合)、ステップS113で、CPU110は、新規グループを追加する設定をする。
具体的には、CPU110は、新規グループの名称としてデフォルトの名称(たとえば、グループ1、グループ2など)を自動的に付与して、付与したグループの名称を示す情報、および、当該グループにはまだ測定値が1つもグループ分けされていないことを示す情報を記憶部120に記憶させる。
次に、ステップS114で、CPU110は、表示部140に表示されている収録設定ダイアログボックス142のグループ表示欄143に、新規グループの名称を追加して表示させる。
図7は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第2の表示画面図である。図7を参照して、収録設定ダイアログボックス142のグループ表示欄143にグループ名称「アナログ」の表示1431が表示されている状態で、ステップS112でグループ追加ボタン1421が操作されたと判断され、ステップS114でグループ名称「グループ1」の表示1432が追加して表示される。
図6に戻って、グループ追加ボタン1421が操作されていないと判断した場合(ステップS112でNOの場合)、または、ステップS114の後、ステップS115で、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142において、測定値収録設定表示欄144の選択状態の測定値行が、グループ表示欄143のグループ名称の表示のいずれかにドラッグアンドドロップされたか否かを判断する。
選択状態の測定値行が、グループ名称の表示のいずれかにドラッグアンドドロップされたと判断した場合(ステップS115でYESの場合)、ステップS116で、CPU110は、ドロップされたグループ名称の表示で示されるグループに、ドラッグされた選択状態の測定値行の測定値を追加する。具体的には、CPU110は、当該グループの名称を示す情報、および、当該測定値を示す情報を対応させて、記憶部120に記憶させる。
ステップS115およびステップS116がCPU110によって実行され、測定値がグループにグループ分けされることによって、図3のグループ設定部113がデータロガー100に構成される。
図8は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第3の表示画面図である。図8を参照して、収録設定ダイアログボックス142の測定値収録設定表示欄144においてCH1からCH10までの測定値行が選択状態とされている状態で、ステップS115で、選択状態の測定値行が、グループ表示欄143のグループ名称「グループ1」の表示1432にドラッグアンドドロップされたと判断されると、ステップS116で、「グループ1」のグループ名称のグループに、選択状態の測定値行であるCH1からCH10までの測定値行の測定値が追加される。
図6に戻って、選択状態の測定値行がグループ名称の表示のいずれかにドラッグアンドドロップされていないと判断した場合(ステップS115でNOの場合)、または、ステップS116の後、ステップS117で、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142のグループ表示欄143のグループ名称の表示のいずれかが選択されたか否かを判断する。
グループ名称の表示のいずれかが選択されたと判断した場合(ステップS117でYESの場合)、ステップS118で、CPU110は、選択されたグループ名称の表示で示されるグループに含まれるすべての測定値の設定を示す測定値行を、収録設定ダイアログボックス142の測定値収録設定表示欄144に表示させる。
図9は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第4の表示画面図である。図9を参照して、次に、収録設定ダイアログボックス142のグループ表示欄143のグループ名称「グループ1」の表示1432が選択されると、「グループ1」のグループ名称のグループにグループ分けされた測定値であるCH1からCH10までの測定値の設定を示す測定値行が、測定値収録設定表示欄144に表示される。
図10は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第5の表示画面図である。図10を参照して、次いで、収録設定ダイアログボックス142の全選択ボタン1424が操作されると、測定値収録設定表示欄144に表示されているすべての測定値行、ここでは、CH1からCH10までのチャネルの測定値行が選択状態とされる。
図6に戻って、グループ名称の表示が選択されていないと判断した場合(ステップS117でNOの場合)、または、ステップS118の後、ステップS121で、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142において、測定値収録設定表示欄144の選択状態の測定値行の1項目がダブルクリックされたか否かを判断する。
選択状態の測定値行の1項目がダブルクリックされたと判断した場合(ステップS121でYESの場合)、ステップS122で、CPU110は、ダブルクリックされた項目が下位項目であり、その測定値行のその項目が設定可能化済みに設定されていないか否かを判断する。
下位項目とは、上位の設定項目をさらに詳細に設定するための項目である。そして、上位の項目の内容が無効である状態から有効である状態に変更されると、下位項目の内容も設定する必要性が生じるので、後述するステップS128で、当該下位項目が設定可能化済みに設定される。
たとえば、上位の項目である「アラーム」の項目は、入出力部180からアラーム信号を出力する測定値の値の条件を設定するための項目であり、後述する図17で示すように「立ち上がり」、「立ち下がり」、「範囲内」、「範囲外」および「OFF」のいずれかの内容に設定することができる。
そして、「アラーム」の項目が「立ち上がり」に設定された場合、所定の上限値以上になったときに、所定の出力値のアラーム信号が出力されるが、この場合、「上限値」および「出力値」を下位項目として設定する必要があるので、設定可能化済みに設定される。
また、「アラーム」の項目が、「立ち下がり」に設定された場合、所定の下限値未満になったときに、所定の出力値のアラーム信号が出力されるが、この場合、「下限値」および「出力値」を下位項目として設定する必要があるので、設定可能化済みに設定される。
また、「アラーム」の項目が、「範囲内」に設定された場合、所定の下限値以上かつ所定の上限値未満であるときに、所定の出力値のアラーム信号が出力されるが、この場合、「下限値」、「上限値」および「出力値」を下位項目として設定する必要があるので、設定可能化済みに設定される。
また、「アラーム」の項目が、「範囲外」に設定された場合、所定の下限値未満または所定の上限値以上であるときに、所定の出力値のアラーム信号が出力されるが、この場合、「下限値」、「上限値」および「出力値」を下位項目として設定する必要があるので、設定可能化済みに設定される。
つまり、「アラーム」の項目が「立ち上がり」に設定されている場合に、「上限値」がダブルクリックされると、当該「上限値」は下位項目であり、設定する必要があるので設定可能化済みにされるので、この場合、ステップS122では、ダブルクリックされた項目が下位項目であり、その項目が設定可能化済みに設定されていると判断される一方、「下限値」がダブルクリックされると、当該「下限値」は下位項目であるが、設定する必要がないので設定可能化済みにされないので、この場合、ステップS122では、ダブルクリックされた項目が下位項目であるが、その項目が設定可能化済みに設定されていないと判断される。
また、選択状態の測定値行の1項目がダブルクリックされていないと判断した場合(ステップS121でNOの場合)、または、ダブルクリックされた項目が下位項目であり、その測定値行のその項目が設定可能化済みに設定されていないと判断した場合(ステップS122でYESの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS129の処理に進める。
ダブルクリックされた項目が下位項目でないと判断した場合、または、ダブルクリックされた項目が下位項目であり、その下位項目が設定可能化済みに設定されていると判断した場合(ステップS122でNOの場合)、ステップS123で、CPU110は、ダブルクリックされた項目にプルダウンメニューがあるか否かを判断する。
ダブルクリックされた項目にプルダウンメニューがないと判断した場合(ステップS123でNOの場合)、ステップS131で、CPU110は、測定値収録設定表示欄144において選択状態とされている測定値行のダブルクリックされた箇所の項目の欄の内容が入力されたか否かを判断する。項目の内容が入力されていないと判断した場合(ステップS131でNOの場合)、CPU110は、ステップS131の処理を繰返す。
一方、項目の内容が入力されたと判断した場合(ステップS131でYESの場合)、ステップS132で、CPU110は、測定値収録設定表示欄144において選択状態とされている測定値行のダブルクリックされた箇所の項目の欄の内容を、入力された内容に変更する。ステップS132の後、CPU110は、実行する処理をステップS129の処理に進める。
また、ダブルクリックされた項目にプルダウンメニューがあると判断した場合(ステップS123でYESの場合)、ステップS124で、CPU110は、ダブルクリックされた箇所の項目の欄に応じたプルダウンメニューを表示させる。
図11は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第6の表示画面図である。図11を参照して、CH1からCH10までのチャネルの測定値行のすべてが選択状態とされている場合に、図6のステップS121で、選択状態の測定値行の1項目である「レンジ」の項目がダブルクリックされたと判断され、ステップS122で、「レンジ」の項目は下位項目でないと判断され、ステップS123で、「レンジ」の項目にプルダウンメニューがあると判断され、ステップS124で、ダブルクリックされた箇所の項目の欄である「レンジ」の欄に応じたプルダウンメニュー145が表示される。
このプルダウンメニュー145には、「レンジ」の項目の内容の選択肢である「20mV」、「50mV」、「100mV」、「200mV」、「500mV」、「1V」、「2V」、「5V」、「10V」、「20V」、「50V」および「1−5V」の選択肢が含まれる。
図6に戻って、次に、ステップS125で、CPU110は、表示されたプルダウンメニューからいずれかの選択肢が選択されたか否かを判断する。選択肢が選択されていないと判断にした場合(ステップS125でNOの場合)、CPU110は、ステップS125の処理を繰返す。
一方、プルダウンメニューのいずれかの選択肢が選択されたと判断した場合(ステップS125でYESの場合)、ステップS126で、CPU110は、測定値収録設定表示欄144において選択状態とされている測定値行のダブルクリックされた箇所の項目の欄の内容を、プルダウンメニューから選択された選択肢の内容に変更する。
たとえば、1つの測定値行が選択状態とされていて、「レンジ」の項目がダブルクリックされ、プルダウンメニューから「50V」の選択肢が選択された場合、選択状態とされている測定値行の「レンジ」の項目の欄の内容が「50V」に変更される。
また、複数の測定値行が選択状態とされていて、選択状態とされている測定値行のうちのいずれかの行の「レンジ」の項目がダブルクリックされ、プルダウンメニューから「50V」の選択肢が選択された場合、選択状態とされている複数の測定値行すべての「レンジ」の項目の欄の内容が「50V」に一括して変更される。
次に、ステップS127で、CPU110は、ダブルクリックされた箇所の項目に、当該項目の設定内容に応じた下位項目があるか否かを判断する。たとえば、「レンジ」の項目がダブルクリックされた場合は、下位項目がないと判断される。また、前述したように「アラーム」の項目がダブルクリックされた場合は、「アラーム」の項目の設定内容に応じた下位項目があると判断される。
ダブルクリックされた箇所の項目に下位項目があると判断した場合(ステップS127でYESの場合)、ステップS128で、CPU110は、当該下位項目を設定可能化済みに設定する。下位項目がないと判断した場合(ステップS127でNOの場合)、または、ステップS128の後、CPU110は、実行する処理をステップS129の処理に進める。
ステップS129では、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142において、検索ボタン1423が操作されたか否かを判断する。検索ボタン1423が操作されていないと判断した場合(ステップS129でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS151の処理に進める。
一方、検索ボタン1423が操作されたと判断した場合(ステップS129でYESの場合)、ステップS140で、CPU110は、検索処理を実行する。
図12は、本実施の形態におけるデータロガー100により実行される収録設定処理のサブルーチンである検索処理の流れを示すフローチャートである。図12を参照して、まず、ステップS141で、CPU110は、メインウィンドウ141の前面に表示されている収録設定ダイアログボックス142の前面に、検索画面ダイアログボックス146を表示させるよう表示部140を制御する。
図13は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第7の表示画面図である。図13を参照して、検索画面ダイアログボックス146の上端には、左端に、ダイアログボックスの名称である「検索画面」の文字、右端に、×印のアイコンの閉じるボタンが表示されたタイトルバーが表示される。この閉じるボタンは、検索画面ダイアログボックス146を閉じるためのボタンである。
検索画面ダイアログボックス146のタイトルバーの下段には、左側に、検索キーを入力するための領域、右側に、複合検索方法を選択するための入力部1466が表示される。
検索キーを入力するための領域には、上段に、検索条件1として、検索対象の項目を選択するための入力部1463、検索の条件を選択するための入力部1464、および、検索キーワードを入力するための入力部1465、ならびに、下段に、検索条件2として、同様の3つの入力部1467〜1469が表示される。
複合検索方法を選択するための入力部1466は、検索条件1のみを満たすものを検索する方法を選択するための「検索条件1」、検索条件1および検索条件2の両方を満たすものを検索する方法を選択するための「AND」、および、検索条件1または検索条件2のいずれかを満たすものを検索する方法を選択するための「OR」の選択肢のいずれかを選択可能なように構成される。
検索条件1および検索条件2の検索対象の項目を選択するための入力部1463,1467は、それぞれ、検索対象の項目を、「名称」、「入力」源の測定対象の種類、「レンジ」の設定値、「フィルタ」の設定内容、「アラーム」の設定内容、および、「測定値」から選択可能なように構成される。
検索条件1および検索条件2の検索の条件を選択するための入力部1464,1468は、それぞれ、検索の条件を、「=」,「>」,「<」,「≧」,「≦」から選択可能なように構成される。
検索条件1および検索条件2の検索キーワードを入力するための入力部1465,1469は、それぞれ、検索のキーワード、または、検索のしきい値を入力可能なように構成される。
なお、検索条件2の入力部1467〜1469は、複合検索方法を選択するための入力部1466で「AND」または「OR」が選択されたときのみ設定可能となるようにされる。
検索画面ダイアログボックス146の最下段には、右端から順に、閉じるボタン1462および検索開始ボタン1461が表示される。
検索開始ボタン1461は、検索キーを入力するための領域に入力された検索キーに従って検索を開始させてから、この検索画面ダイアログボックス146を閉じるためのボタンである。閉じるボタン1462は、検索を実行させずに、この検索画面ダイアログボックス146を閉じるためのボタンである。
図12に戻って、ステップS142で、CPU110は、検索画面ダイアログボックス146において、検索開始ボタン1461が操作されたか否かを判断する。検索開始ボタン1461が操作されていないと判断した場合(ステップS142でNOの場合)、ステップS147で、CPU110は、検索画面ダイアログボックス146において、閉じるボタン1462が操作されたか否かを判断する。閉じるボタン1462が操作されていないと判断した場合(ステップS147でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS142の処理に戻す。
検索開始ボタン1461が操作されたと判断した場合(ステップS142でYESの場合)、ステップS143で、CPU110は、少なくとも、検索キーを入力するための領域の検索条件1の入力部1463〜1465に、検索条件が入力済みであるか否かを判断する。検索条件が入力済みでないと判断した場合(ステップS143でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS142の処理に戻す。
一方、検索条件が入力済みであると判断した場合(ステップS143でYESの場合)、ステップS144で、CPU110は、入力された検索条件に従って、当該検索条件を満たす測定値を検索する。
次いで、CPU110は、ステップS145で、検索画面ダイアログボックス146を閉じて、ステップS146で、検索結果の測定値に対応する収録設定ダイアログボックス142の測定値行を選択状態で表示させる。
図14は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第8の表示画面図である。図14を参照して、検索画面ダイアログボックス146において、検索条件1の検索対象の項目を選択するための入力部1463で「名称」が選択され、検索の条件を選択するための入力部1464で「=」が選択され、検索キーワードを入力するための入力部1465で「電圧」が入力されて、ステップS142で、検索開始ボタン1461が操作されたと判断されると、ステップS144で、当該条件に従った測定値の検索が実行され、ステップS146で、「名称」の項目がそれぞれ「電圧」と「等しい(=)」キーワードを含む「電圧1」〜「電圧10」の名称の測定値であるCH1〜CH10までの測定値の収録設定ダイアログボックス142の測定値行が選択状態で表示される。
なお、検索条件1の検索対象の項目を選択するための入力部1463で「レンジ」が選択され、検索の条件を選択するための入力部1464で「≧」が選択され、検索キーワードを入力するための入力部1465で「500mV」が入力されて、検索条件2の検索対象の項目を選択するための入力部1467で「レンジ」が選択され、検索条件を選択するための入力部1468で「<」が選択され、検索キーワードを入力するための入力部1469で「20V」が入力されて、複合検索方法を選択するための入力部1466で「AND」が選択されて、検索開始ボタン1461が操作されると、「レンジ」の項目が「500mV」以上「20V」未満の測定値、つまり、「レンジ」の項目が「500mV」,「1V」,「2V」,「5V」、「10V」のいずれかである測定値の収録設定ダイアログボックス142の測定値行が選択状態で表示される。
図12に戻って、ステップS146の後、または、検索画面ダイアログボックス146で閉じるボタン1462が操作されたと判断した場合(ステップS147でYESの場合)、CPU110は、この検索処理を終了し、実行する処理をこの検索処理の呼出元の図6の収録設定処理に戻す。
図6に戻って、ステップS140の検索処理が実行されることによって、測定値収録設定表示欄144において、検索結果の測定値の測定値行が選択状態で表示される。このときに、ステップS115で、当該選択状態の測定値行がグループ表示欄143のグループ名称の表示のいずれかにドラッグアンドドロップされたと判断されると、ステップS116で、検索結果の測定値が当該グループ名称のグループに追加される。ステップS140の後、CPU110は、実行する処理をステップS151の処理に進める。
図15は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第9の表示画面図である。図15を参照して、収録設定ダイアログボックス142の測定値収録設定表示欄144の「アラーム」の項目の名称欄1442の右端には、アラームの項目の下位項目表示ボタン1443が表示される。
同様に、「スケール」の項目の名称欄の右端には、スケールの項目の下位項目表示ボタンが表示される。
図6に戻って、ステップS151では、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142において、下位項目表示ボタンが操作されたか否かを判断する。下位項目表示ボタンが操作されたと判断した場合(ステップS151でYESの場合)、ステップS152で、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142の測定値収録設定表示欄144において、操作された下位項目表示ボタンに対応する項目の下位項目の測定値収録設定表示欄およびその内容を追加表示する。
図16は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第10の表示画面図である。図16を参照して、収録設定ダイアログボックス142の測定値収録設定表示欄144において、「アラーム」の項目の名称欄1442の下位項目表示ボタン1443が操作されると、操作された下位項目表示ボタン1443に対応する項目である「アラーム」の項目の下位項目である「上限値」、「下限値」および「出力」の測定値収録設定表示欄147およびその内容が追加表示される。
また、「アラーム」の項目の名称欄1442の右端に表示されていた下位項目表示ボタン1443が、下位項目非表示ボタン1444に変更されて表示される。
この下位項目非表示ボタン1444が操作されると、操作された下位項目非表示ボタン1444に対応する項目である「アラーム」の項目の下位項目である「上限値」、「下限値」および「出力」の測定値収録設定表示欄147が、図15で説明したように非表示とされる。
また、「アラーム」の項目の名称欄1442の右端に表示されていた下位項目非表示ボタン1444が、下位項目表示ボタン1443に変更されて表示される。
図17は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第11の表示画面図である。図17を参照して、次いで、CH1のチャネルの測定値行が選択状態とされ、図6のステップS121で、選択状態の測定値行の1項目である「アラーム」の項目の内容欄1445がダブルクリックされたと判断され、ステップS122で、「アラーム」の項目は下位項目でないと判断され、ステップS124で、ダブルクリックされた箇所の項目の欄である「アラーム」の欄に応じたプルダウンメニュー148が表示される。
このプルダウンメニュー148には、「アラーム」の項目の内容の選択肢である「OFF」、「立ち上がり」、「立ち下がり」、「範囲内」および「範囲外」の選択肢が含まれる。
図18は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第12の表示画面図である。図18を参照して、図6のステップS125で、プルダウンメニュー148において、「範囲内」の選択肢が選択されたと判断されると、ステップS126で、測定値収録設定表示欄144において選択状態とされているCH1のチャネルの測定値行のダブルクリックされた箇所の項目である「アラーム」の項目の内容欄1445の内容が、プルダウンメニュー148から選択された選択肢の内容である「範囲内」に変更される。
そして、ステップS127で、この「アラーム」の項目に、当該項目の設定内容である「範囲内」に応じた下位項目があると判断され、ステップ127で、当該下位項目が設定可能化済みに設定される。
図19は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第13の表示画面図である。図19を参照して、CH1のチャネルの測定値行が選択状態とされている場合に、図6のステップS121で、選択状態の測定値行の1項目である「上限値」の項目の内容欄1447がダブルクリックされたと判断され、ステップS122で、下位項目であり設定可能化済みであると判断され、ステップS123で、「上限値」の項目にプルダウンメニューがないと判断され、当該内容欄1447が内容を入力可能な状態とされ、ステップS132で、選択状態の測定値行の「上限値」の項目の内容が入力された内容に変更される。
図6に戻って、下位項目表示ボタンが操作されていないと判断した場合(ステップS151でNOの場合)、または、ステップS152の後、ステップS153で、CPU110は、OKボタン1426が操作されたか否かを判断する。OKボタン1426が操作されていないと判断した場合(ステップS152でNOの場合)、ステップS155で、CPU110は、キャンセルボタン1427が操作されたか否かを判断する。
キャンセルボタン1427が操作されていないと判断した場合(ステップS155でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS112の処理に戻す。
OKボタンが操作されたと判断した場合(ステップS152でYESの場合)、ステップS154で、ステップS111で収録設定ダイアログボックス142が表示されてから変更された設定内容を記憶部120に保存する。
キャンセルボタン1427が操作されたと判断した場合(ステップS155でYESの場合)、または、ステップS154の後、ステップS156で、CPU110は、収録設定ダイアログボックス142を閉じる。ステップS156の後、CPU110は、実行する処理をこの収録設定処理の呼出元のメイン処理に戻す。
図4に戻って、ステップS110の後、CPU110は、実行する処理をステップS161の処理に進める。ステップS161で、CPU110は、測定値の測定中であるか否かを判断する。
測定値の測定中でないと判断した場合(ステップS161でNOの場合)、ステップS162で、CPU110は、ユーザによって操作部130の操作キーが操作されることによって、測定を開始する操作がされたか否かを判断する。測定開始操作がされていないと判断した場合(ステップS162でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS170の処理に進める。
一方、測定開始操作がされたと判断した場合(ステップS162でYESの場合)、ステップS163で、CPU110は、測定値の測定を開始するように、A/D変換部160を制御する。
ステップS163がCPU110によって実行され、A/D変換部160で測定値のアナログ信号の入力が受付けられることによって、図3の測定値入力部111がデータロガー100に構成される。
測定値の測定中であると判断した場合(ステップS161でYESの場合)、または、ステップS163の後、ステップS164で、CPU110は、A/D変換部160で変換された測定中の測定値のデジタルデータ列を記憶部120に取込む。
ステップS164がCPU110によって実行され、A/D変換部160によって、入力された測定値のアナログ信号がデジタルデータ列に変換されることによって、図3の測定値変換部112がデータロガー100に構成され、変換されたデジタルデータ列が記憶部120に記憶されることによって、図3の測定値記憶部121がデータロガー100の記憶部120に構成される。
図21は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第14の表示画面図である。図21を参照して、メインウィンドウ141の上端には、左端に、本アプリケーションソフトのアイコン、右端に、右から順に、×印のアイコンの閉じるボタン、ウィンドウ最大化ボタンおよびウィンドウ最小化ボタンが表示されたタイトルバーが表示される。
メインウィンドウ141のタイトルバーの1段下の段には、メニューバーが表示される。メニューバーには、コマンドの文字で示される対象の操作のメニューを表示させるための複数のコマンドが含まれる。
メインウィンドウ141のタイトルバーの2段下の段には、ツールバーが表示される。ツールバーには、アイコンの絵で示される操作を実行させるために操作される複数のアイコンが含まれる。ツールバーには、グラフを表示させるためのウィンドウであるグラフウィンドウを追加するために操作されるアイコンであるグラフウィンドウ追加ボタン1411も含まれる。
メインウィンドウ141のタイトルバーの3段下の段には、左側に、グループリスト149Aおよびウィンドウリスト149Bが表示される表示領域、および、右側に、グラフウィンドウ148Aなど複数のグラフウィンドウを表示可能な表示領域が設けられる。
グループリスト149Aには、現在設定されているグループの名称、および、グループに含まれる測定値の名称のリストが表示される。グループリスト149Aは、グループに含まれる測定値、および、グループの名称を編集可能なように構成される。
グループリスト149AがCPU100によって表示されることによって、図3の設定表示部115の一部がデータロガー100に構成される。
グループリスト149Aのグループの名称の左側のアイコンまたは当該アイコンの左側の+印のアイコンがクリックされると、グループに含まれる測定値の名称のリストが表示される。また、当該グループに含まれる測定値の名称のリストが表示されていて、グループリスト149Aのグループの名称の2つ左側のアイコンが−印のアイコンである場合に、当該−印のアイコンがクリックされると、グループに含まれる測定値の名称のリストが非表示とされる。
グラフウィンドウ148Aの上端には、左側に、左から順に、当該ウィンドウがグラフウィンドウであることを示すアイコン、および、当該グラフウィンドウに割当てられたグループの名称(ここでは、「アナログ」)を含む当該グラフウィンドウの名称(ここでは、「[000]<新規データ>アナログ」)、右側に、右から順に、×印のアイコンの閉じるボタン、ウィンドウ最大化ボタンおよびウィンドウ最小化ボタンが表示されたタイトルバーが表示される。
グラフウィンドウ148Aのタイトルバーの下には、測定値のグラフの波形が表示される領域である波形表示領域が設けられる。波形表示領域には、縦軸を測定量軸、横軸を時間軸とした当該グラフウィンドウに対応するグループに含まれる複数の測定値のグラフの波形、それぞれの波形に対応する測定量軸、当該グラフウィンドウのすべての波形に共通する時間軸、および、それぞれの測定値の名称が記載されるタグが表示される。測定値のグラフは、複数の測定値について重ならないように、縦に複数並べられて表示される。
測定値の名称が記載されるタグは、当該測定値のグラフを表示する操作が操作部130から受付けられたときには、実線で表示され、当該測定値のグラフが非表示にする操作が操作部130から受付けられたときには、破線で表示される。なお、タグは、グラフが表示されているときの表示態様と、グラフが非表示のときの表示態様とが区別可能なものであれば、他の態様であってもよい。
グラフウィンドウ148Aの最下部には、横方向のスクロールバーが表示される。横方向のスクロールバーが操作されると、測定値のグラフを時間軸方向にスクロールさせることができる。このため、測定しながらグラフを表示させている場合であっても、すでに左側にスクロールして表示されなくなった過去のグラフをグラフウィンドウ148Aに容易に表示させることができる。
グラフウィンドウ148Aの右端には、縦方向のスクロールバーが表示される。縦方向のスクロールバーが操作されると、測定値のグラフを縦方向にスクロールさせることができる。このため、当該グラフウィンド148Aに対応付けられたグループに複数の測定値が含まれて、すべての測定値のグラフを一度に表示できない場合であっても、スクロールさせることによってすべてのグラフをグラフウィンドウ148Aに容易に表示させることができる。
図22は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第15の表示画面図である。図22を参照して、ウィンドウリスト149Bには、現在設定されているグラフウィンドウの名称のリストが表示される。ウィンドウリスト149Bは、ウィンドウに対応付けられたグループ、および、ウィンドウの名称を編集可能なように構成される。
ウィンドウリスト149BがCPU100によって表示されることによって、図3の設定表示部115の一部がデータロガー100に構成される。
ウィンドウリスト149Bのグラフウィンドウの名称の左側のアイコンまたは当該アイコンの左側の+印のアイコンがクリックされると、グラフウィンドウに対応付けられたグループの名称のリストが表示される。また、当該グラフウィンドウに対応付けられたグループの名称のリストが表示されていて、ウィンドウリスト149Bのグラフウィンドウの名称の2つ左側のアイコンが−印のアイコンである場合に、当該−印のアイコンがクリックされると、グラフウィンドウに対応付けられたグループの名称のリストが非表示とされる。
図4に戻って、ステップS165で、CPU110は、図21のグラフウィンドウ148Aで示すようなグラフウィンドウをメインウィンドウ141に表示中であるか否かを判断する。
グラフウィンドウを表示中であると判断した場合(ステップS165でYESの場合)、ステップS166で、CPU110は、表示中のグラフウィンドウに対応するグループに含まれる測定中の測定値の波形を描画するよう表示部140を制御する。
ステップS166がCPU110によって実行され、測定値のグラフが、当該測定値がグループ分けされたグループが対応付けられたグラフウィンドウに表示されるように表示部140が制御されることによって、グラフ表示部116がデータロガー100に構成される。
グラフウィンドウを表示中でないと判断した場合(ステップS165でNOの場合)、または、ステップS166の後、ステップS167で、CPU100は、ユーザによって操作部130の操作キーが操作されることによって、測定を終了する操作がされたか否かを判断する。
測定終了操作がされたと判断した場合(ステップS167でYESの場合)、ステップS168で、CPU110は、ステップS164で記憶部120に取込んだ測定値のデータを記憶部120またはUSBメモリ171に保存させる。
測定終了操作がされていないと判断した場合(ステップS167でNOの場合)、または、ステップS168の後、CPU110は、実行する処理をステップS170の処理に進める。ステップS170では、CPU110は、グラフウィンドウ処理を実行する。
図20は、本実施の形態におけるデータロガー100により実行されるメイン処理のサブルーチンであるグラフウィンドウ処理の流れを示すフローチャートである。図20を参照して、ステップS171で、CPU110は、ユーザによって操作部130が操作されることによって、図21で説明したグラフウィンドウ追加ボタン1411が操作されたか否かを判断する。
グラフウィンドウ追加ボタン1411が操作されたと判断した場合(ステップS171でYESの場合)、ステップS172で、CPU110は、図21で説明したメインウィンドウ141のグラフウィンドウを表示可能な表示領域に、新しいグラフウィンドウを表示させる。
図23は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第16の表示画面図である。図23を参照して、メインウィンドウ141のグラフウィンドウを表示可能な表示領域には、グラフウィンドウ148Aに加えて、追加されたグラフウィンドウ148Bが表示される。
グラフウィンドウ148Bの構成は、図21で前述したグラフウィンドウ148Aの構成と同様である。ただし、追加されたグラフウィンドウ148Bの波形表示領域には、まだ、いずれのグループも対応付けられていない旨を示す「グループが登録されていません。」という文章が表示される。
図20に戻って、グラフウィンドウ追加ボタン1411が操作されていないと判断した場合(ステップS171でNOの場合)、または、ステップS172の後、ステップS173で、CPU110は、メインウィンドウ141において、グループリスト149Aのグループの名称の1つが、いずれかのグラフウィンドウ上にドラッグアンドドロップされたか否かを判断する。
グループの名称がグラフウィンドウ上にドラッグアンドドロップされたと判断した場合(ステップS173でYESの場合)、ステップS174で、CPU110は、当該ドロップされたグラフウィンドウに、当該ドラッグされたグループの名称のグループを対応付ける設定をして、当該ドロップされたグラフウィンドウに当該ドラッグされたグループの名称のグループに含まれる測定値のグラフを表示させる。
なお、すでに、当該ドロップされたグラフウィンドウに他のグループの測定値のグラフが表示されている場合には、当該ドラッグされたグループの名称のグループに含まれる測定値のグラフは、すでの表示されているグラフに追加して表示される。これにより、1つのグラフウィンドウで複数のグループに含まれる測定値のグラフを比較することができる。
ステップS173およびステップS174がCPU110によって実行され、グループがグラフウィンドウに対応付けられることによって、図3のグラフウィンドウ設定部114がデータロガー100に構成され、測定値のグラフが、当該測定値がグループ分けされたグループが対応付けられたグラフウィンドウに表示されることによって、図3のグラフ表示部116がデータロガー100に構成される。
図23に進んで、ここでは、ステップS173で、「グループ1」のグループの名称が、新しく追加されたグラフウィンドウ148Bにドラッグアンドドロップされたと判断される。
図24は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第17の表示画面図である。図24を参照して、ここでは、ステップS174で、ドロップされたグラフウィンドウ148Bに、ドラッグされた「グループ1」の名称のグループに含まれる「チャンネル1」から「チャンネル10」までの名称の測定値のグラフが表示される。
図25は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第18の表示画面図である。図25を参照して、「グループ1」のグループの名称が、2つのグラフウィンドウ148C,148Dにドラッグアンドドロップされた場合は、それぞれについて、ステップS173で判断される。
図26は、本実施の形態におけるデータロガー100の表示部140に表示される画面を示す第19の表示画面図である。図26を参照して、ステップS174で、それぞれ、ドロップされたグラフウィンドウ148C,148Dに、ドラッグされた「グループ1」の名称のグループに含まれる「チャンネル1」から「チャンネル10」までの名称の測定値のグラフが表示される。
なお、図26においては、グラフウィンドウ148C,148Dには、それぞれ、同じグループである「グループ1」の名称のグループに含まれる「チャンネル1」から「チャンネル10」までの名称の測定値のグラフが表示されているが、異なる時間軸の幅で表示されている。これによって、同じ対象について、異なる時間軸の幅でグラフを並べて比較することができるので、違った側面からグラフを比較することが可能となる。
図20に戻って、グループの名称がグラフウィンドウ上にドラッグアンドドロップされていないと判断した場合(ステップS173でNOの場合)、または、ステップS174の後、ステップS175で、CPU110は、グラフウィンドウに表示されているグラフの1つがグループリストのグループの名称の1つ上にドラッグアンドドロップされたか否かを判断する。
グラフがグループの名称上にドラッグアンドドロップされたと判断した場合(ステップS175でYESの場合)、ステップS176で、CPU110は、当該ドロップされたグループの名称のグループに、当該ドラッグされたグラフに対応する測定値を追加する。
ステップS175およびステップS176がCPU110によって実行され、測定値がグループに追加されることによって、図3のグループ設定部113がデータロガー100に構成される。
グラフがグループの名称上にドラッグアンドドロップされていないと判断した場合(ステップS175でNOの場合)、または、ステップS176の後、CPU110は、実行する処理をこのグラフウィンドウ処理の呼出元のメイン処理に戻す。
図4に戻って、ステップS170のグラフウィンドウ処理の後、ステップS181で、CPU110は、ユーザによって、操作部130の操作キーが操作されることによって、当該アプリケーションソフトを終了させる操作がされたか否かを判断する。
当該アプリケーションソフトを終了させる操作がさていないと判断した場合(ステップS181でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS102の処理に戻す。一方、当該アプリケーションソフトを終了させる操作がされたと判断した場合(ステップS181でYESの場合)、CPU110は、当該アプリケーションソフトを終了させる。
図27は、本実施の形態における測定値とグループとグラフウィンドウとの関係を示す図である。図27を参照して、以上説明したように、本実施の形態においては、測定値(たとえば、ch001,ch002,・・・)のそれぞれが、複数のグループ(たとえば、グループ01,グループ02,・・・)のうちのいずれか1つまたは複数のグループにグループ分けされる。なお、測定値がいずれのグループにもグループ分けされない場合もある。
また、データロガー100に入力されるすべてのアナログ信号の測定値を含むグループ(本実施の形態においては、「アナログ」の名称のグループ)は、デフォルトで作成される。
そして、グループ分けされた複数のグループのそれぞれが、複数のグラフウィンドウ(たとえば、ウィンドウ01,ウィンドウ02,・・・)のうちのいずれか1つまたは複数のグラフウィンドウに対応付けられる。なお、グループがいずれのグラフウィンドウにも対応付けられない場合もある。
そして、ウィンドウ単位でレポートが作成される。また、測定値とグループとグラフウィンドウとの関係が同じであるが、測定時間を異ならせて測定したり、測定条件を異ならせて測定したり、同機種のほかの対象を測定したりするときに、それぞれをタスク(たとえば、タスク1,タスク2,・・・)として記憶部120に記憶させることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の図12の検索処理を異ならせたものである。したがって、第2の実施の形態の検索処理以外の構成については、第1の実施の形態と同様であるので、重複する説明は繰返さない。
図28は、第2の実施の形態におけるデータロガー100により実行される収録設定処理のサブルーチンである検索処理の流れを示すフローチャートである。図28を参照して、まず、ステップS190で、CPU110は、すべてのチャネルの測定値の名称から、所定の単語をキーワードとして抽出する。所定の単語は、予め抽出する単語として登録された1つまたは複数の単語である。
しかし、これに限定されず、所定の単語であれば他の単語であってもよく、たとえば、データロガー100に予めインストールされた国語辞典および専門用語辞典などの辞書に含まれる単語のうち所定の条件(たとえば、当該単語が名詞であること)を満たす単語または辞書に含まれるすべての単語であってもよい。
次に、ステップS191で、ステップS190で抽出されたキーワードのうち、最初のキーワードを対象として、以下のステップS192からステップS198までの処理を実行する。
ステップS192では、CPU110は、すべての測定値のうちから、対象のキーワードを含む名称の測定値を検索する。そして、ステップS193で、CPU110は、検索された測定値が複数であるか否かを判断する。検索された測定値が複数でないと判断した場合(ステップS193でNOの場合)、CPU110は、実行する処理をステップS198の処理に進める。
一方、検索された測定値が複数であると判断した場合(ステップS193でYESの場合)、ステップS194で、CPU110は、新規のグループを追加する設定をする。そして、ステップS195で、CPU110は、対象としているキーワードを、新規グループの名称として設定する。
次に、ステップS196で、CPU110は、ステップS192で検索された測定値を、ステップS194で追加された新規グループに追加する。
ステップS196がCPU110によって実行され、測定値がグループにグループ分けされることによって、図3のグループ設定部113がデータロガー100に構成される。
そして、ステップS197で、CPU110は、図21で説明したメインウィンドウ141のグループリスト149Aに、ステップS195で設定されたグループの名称を追加して表示させる。ステップS197の後、CPU110は、実行する処理をステップS198の処理に進める。
ステップS198では、CPU110は、ステップS190で抽出されたキーワードのうち、未だ対象とされていない次のキーワードがあるか否かを判断する。次のキーワードがあると判断した場合(ステップS198でYESの場合)、ステップS199で、CPU110は、当該次のキーワードを対象として、以下のステップS192からステップS198までの処理を実行する。
一方、次のキーワードがないと判断した場合(ステップS198でNOの場合)、CPU110は、実行する処理を、この検索処理の呼出元の図6の収録設定処理に戻す。
たとえば、自動車の開発におけるテストデータの収集において、「エンジン冷却水入口水温」、「エンジン冷却水出口水温」、「エンジン油温」、「エンジン表面温度」、「トランスミッション油温」、「トランスミッション表面温度」、「ラジエタ冷却水入口水温」、「ラジエタ冷却水出口水温」、および、「ラジエタ表面温度」のそれぞれが測定対象であって、それらの測定対象の名称が測定値の名称として設定されている場合、ステップS190で、「エンジン」,「冷却水」,「入口」,「水温」,「出口」,「油温」,「表面温度」,「トランスミッション」,「ラジエタ」のキーワードが抽出される。
そして、ステップS191で、最初の抽出キーワード「エンジン」が以下の処理の対象とされて、ステップS192で、「エンジン」を含む名称の測定値が、「エンジン冷却水入口水温」、「エンジン冷却水出口水温」、「エンジン油温」、および、「エンジン表面温度」であることが検索され、ステップS193で、検索された測定値が複数であると判断され、ステップS194で、新規グループが追加され、ステップS195で、当該グループ名称が対象キーワードである「エンジン」に設定され、ステップS196で、検索された測定値「エンジン冷却水入口水温」、「エンジン冷却水出口水温」、「エンジン油温」、および、「エンジン表面温度」がグループ名称「エンジン」のグループに追加され、当該グループ名称がグループリスト149Aに表示される。
同様に、次の抽出キーワード「冷却水」について、ステップS192で、「冷却水」を含む名称の測定値が、「エンジン冷却水入口水温」、「エンジン冷却水出口水温」、「ラジエタ冷却水入口水温」、および、「ラジエタ冷却水出口水温」であることが検索され、ステップS193で、検索された測定値が複数であると判断され、ステップS194で、新規グループが追加され、ステップS195で、当該グループ名称が対象キーワードである「冷却水」に設定され、ステップS196で、検索された測定値「エンジン冷却水入口水温」、「エンジン冷却水出口水温」、「ラジエタ冷却水入口水温」、および、「ラジエタ冷却水出口水温」がグループ名称「冷却水」のグループに追加され、当該グループ名称がグループリスト149Aに表示される。また、他の抽出キーワードについても同様に処理される。
これによって、「エンジン」、「トランスミッション」および「ラジエタ」といった同一の測定対象物、ならびに、「水温」、「油温」および「表面温度」といった同一の測定対象パラメータについて、複数の測定対象の測定値がそれぞれ自動的にグループ分けされて、それぞれのグループが対応付けられたグラフウィンドウで表示可能とすることができるので、より効率的に測定データの比較をすることを可能とすることができる。
なお、ここでは、「名称」の検索項目について自動的に検索する検索処理について説明した。しかし、これに限定されず、「入力」源の測定対象の種類、「レンジ」の測定値、「フィルタ」の設定内容、「アラーム」の設定内容、および、「測定値」のいずれかの検索項目について自動的に検索する検索処理としてもよい。
[第3の実施の形態]
図29は、第3の実施の形態におけるデータロガー100AおよびPC200を含むシステムの構成を示す概略図である。図29を参照して、第3の実施の形態は、第1の実施の形態におけるデータロガー100の操作部130および表示部140の機能をPC200で実行させるようにしたものである。つまり、データロガー100Aで測定された測定値のデジタルデータ列または測定されて記憶部120に記憶された測定値のデジタルデータ列をLAN900を介してPC200に送信するようにし、操作部230で受付けられたユーザによる操作に応じて、第1の実施の形態で説明した表示画面を表示部240に表示させるようにしたものである。
具体的には、データロガー100Aは、図3の測定値入力部111、測定値変換部112および測定値記憶部121の機能に加えて、測定値変換部112で変換されたデジタルデータ列または測定値記憶部121に記憶されたデジタルデータ列をPC200に送信する測定値送信部の機能を備え、PC200は、図3のグループ設定部113、グラフウィンドウ設定部114およびグラフ表示部116の機能に加えて、データロガー100Aから測定値のデジタルデータ列を受信する測定値受信部の機能を備える。また、PC200は、設定表示部115および設定記憶部122の機能を備えるようにしてもよい。そして、第1の実施の形態の図4、図6、図12および図20で説明した処理と同様の処理がPC200で実行される。
以上説明したように、本実施の形態のデータロガー100によれば、図3の測定値入力部111および図4のステップS163およびステップS164で説明したように、CPU110およびA/D変換部160によって、複数の測定値のアナログ信号の入力がそれぞれ受付けられる。
図3の測定値変換部112および図4のステップS164で説明したように、CPU110およびA/D変換部160によって、入力が受付けられた複数のアナログ信号のそれぞれがデジタルデータ列にアナログデジタル変換される。
図3のグループ設定部113、図6のステップS116、図20のステップS176、および、図28のステップS196で説明したように、CPU110によって、変換された複数のデジタルデータ列で示される測定値のそれぞれを、複数のグループのうちのいずれか1つまたは複数のグループにグループ分けするか、いずれのグループにもグループ分けしないかを定めるための設定がされる。
図3のグラフウィンドウ設定部114、図20のステップS173、および、ステップS174で説明したように、CPU110によって、グループ分けが設定された複数のグループのそれぞれを、複数のウィンドウのうちのいずれか1つまたは複数のウィンドウに対応付けるか、いずれのウィンドウにも対応付けないかを定めるための設定がされる。
図3のグラフ表示部116、図4のステップS166、および、図20のステップS174で説明したように、CPU110によって、変換されたデジタルデータ列で示される測定値のグラフを、それぞれ、当該デジタルデータ列で示される測定値がグループ分けされたグループが対応付けられたウィンドウに表示させるように表示部140が制御される。
これにより、データロガー100によって、複数の測定値がそれぞれ各グループにグループ分けされ、複数の測定値のグラフが、それぞれ、当該測定値がグループ分けされたグループが対応付けられたグラフウィンドウに表示されるので、比較対象が同じグループにグループ分けされることによって、比較対象の測定値の比較を同じグラフウィンドウで分かり易く表示させることができる。その結果、測定値の数が多い場合であっても、測定値の比較をユーザに対して分かり易く見せることが可能なデータロガー100を提供することができる。
また、図5の収録設定ダイアログボックス142、図21のグループリスト149Aおよびウィンドウリスト149Bで説明したように、CPU110によって、デジタルデータ列で示される測定値がグループ分けされたグループと当該測定値との関係、および、グループが対応付けられたウィンドウと当該グループとの関係を、それぞれ、当該関係を設定するためのメインウィンドウ141のグループリスト149Aおよびウィンドウリスト149Bに表示させるよう表示部140が制御される。
これにより、データロガー100よって、グループと測定値との関係、および、ウィンドウとグループとの関係をユーザに分かり易く知らせることができる。
また、図5の収録設定ダイアログボックス142、図21のグループリスト149Aおよびウィンドウリスト149Bで説明したように、CPU110によって、メインウィンドウ141のグループリスト149Aおよびウィンドウリスト149Bに表示されている関係を変更する操作を受付けることによって、グループと測定値との関係、および、ウィンドウとグループとの関係の設定がされる。
これにより、測定値の入力を受付ける前でなくても、ユーザは、グループと測定値との関係、および、ウィンドウとグループとの関係を容易に変更することができる。
また、図5の収録設定ダイアログボックス142で説明したように、CPU110によって、デジタルデータ列で示される測定値ごとの複数の設定項目を表形式で表示させるように表示部140が制御される。図6のステップS151、ステップS152、図15および図16で説明したように、CPU110によって、複数の設定項目のうち下位の設定項目の表示および非表示を切替える操作が操作部130から受付けられ、下位の設定項目を表示する操作が受付けられた場合、当該下位の設定項目を表示させるよう表示部140が制御され、下位の設定項目を非表示にする操作が受付けられた場合、当該下位の設定項目を非表示とするよう表示部140が制御される。
これにより、収録設定ダイアログボックス142において下位の設定項目を必要な場合にのみ表示させることができる。その結果、収録設定ダイアログボックス142においてグループと測定値との関係をユーザに分かり易く見せることができる。また、表形式で測定値ごとの設定項目を表示させるので、一覧性に優れ、入力ミスをユーザに容易に確認させることができる。
また、図12のステップS144および図28のステップS192で説明したように、CPU110によって、変換された複数のデジタルデータ列で示される測定値のうちから所定の条件を満たす測定値が検索される。図6のステップS115、ステップS116および図28のステップS193からステップS196までで説明したように、CPU110によって、検索された測定値が複数である場合、当該複数の測定値を1のグループとして定めるための設定がされる。
これにより、所定の条件を満たす測定値を1つのグループとしてグループ分けすることができるので、所定の条件を満たす複数の測定値を比較対象として同じグラフウィンドウで分かり易く表示させることができる。その結果、測定値の数が多い場合であっても、所定の条件を満たす測定値のみの比較をユーザに対して分かり易く見せることができる。
また、図21のグループリスト149Aで説明したように、CPU110によって、メインウィンドウ141に、デジタルデータ列で示される測定値がグループ分けされたグループのリストを表示するよう表示部140が制御される。ステップS175で説明したように、CPU110によって、グラフウィンドウに表示されたグラフが、グループリスト149Aのグループが表示された箇所に、ドラッグアンドドロップする操作が操作部130から受付けられる。ステップS176で説明したように、CPU110によって、操作部130から受付けられた操作で、ドラッグされたグラフで示される測定値が、ドロップされた箇所に表示されたグループに追加される。
これにより、ユーザは、グラフを確認しながらグループと測定値との関係を直感的に変更することができる。その結果、ユーザは、グループと測定値との関係を容易に変更することができる。
また、図26で説明したように、CPU110によって、変換されたデジタルデータ列で示される測定値のグラフが、それぞれ、当該測定値がグループ分けされた複数の同じグループがそれぞれ対応付けられた複数のウィンドウのそれぞれに時間軸および測定量軸を異ならせた態様で表示させるよう表示部140が制御される。
これにより、同一グループの測定値を時間軸および測定量軸が異なる様々な態様でユーザに対して分かり易く見せることができる。
また、図21で説明したように、CPU110によって、グラフウィンドウに表示されたグラフの表示および非表示を切替える操作が操作部130から受付けられる。図21で説明したように、CPU110によって、グラフを表示する操作が受付けられた場合、当該グラフを表示させるとともに、当該グラフに関する情報を示すタグを、当該グラフが表示中であることを示す態様で表示させるよう表示部140が制御され、グラフを非表示にする操作が受付けられた場合、当該グラフを非表示とする一方、当該グラフのタグを、当該グラフが非表示中であることを示す態様で表示させるよう表示部140が制御される。
これにより、グラフが非表示中であっても、グラフが非表示中であることをユーザに対して分かり易く見せることができる。
また、第3の実施の形態で説明したように、表示画面内に所定の情報を表示する画面であるウィンドウを複数表示可能なPC200は、測定値受信部と、グループ設定部113と、グラフウィンドウ設定部114と、グラフ表示部116とを備える。
これにより、測定値の数が多い場合であっても、測定値の比較をユーザに対して分かり易く見せることが可能なPC200を提供することができる。
また、ステップS112からステップS116までで説明したように、CPU110によって、複数の測定値がグループにグループ分けされてから、収録設定ダイアログボックス142において、当該グループに含まれる測定値の測定値行すべてが選択状態とされ、ステップS121からステップS126までで説明したように、選択状態とされた測定値行の1項目の内容が同じ内容に変更される。
これにより、グループ化されてから当該グループに含まれる測定値の設定項目の内容を同じ内容に設定できるため、グループ化されずに測定値ごとに設定項目の内容を同じ内容に設定する場合と比較して、設定ミスを大幅に軽減することが可能となる。
次に、前述した実施の形態の変形例について説明する。
前述した実施の形態においては、直流電圧の測定対象、直流電流の測定対象、熱電対(thermocouple)165、測温抵抗体167、または、湿度センサを、測定対象とした。しかし、これに限定されず、測定対象は、電力(量)の測定対象、交流電圧もしくは交流電流の測定対象、パルス信号を出力する測定対象、または、ロジック信号を出力する測定対象など他の測定対象であってもよい。
前述した第3の実施の形態においては、LAN900を介してデータロガー100AとPC200とが接続されるようにした。しかし、これに限定されず、USBケーブルなど他の接続方法でデータロガー100AとPC200とが接続されるようにしてもよい。
前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、データロガー100の装置として発明を説明した。また、第3の実施の形態においては、データロガー100Aの装置、PC200の装置、および、データロガー100AとPC200とを含むシステムとして発明を説明した。しかし、これに限定されず、データロガー100で図4、図6、図12、図20および図28の処理を実行するデータ収集方法またはデータ収集プログラムとして発明を捉えることができる。また、PC200で図4、図6、図12、図20および図28の処理を実行するデータ表示方法またはデータ表示プログラムとして発明を捉えることができる。
また、当該データ収集プログラムおよび当該データ表示プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体(たとえば、USBメモリ171およびCD−ROM251)として発明を捉えることができる。この記録媒体は、磁気テープ、フレキシブルディスク,ハードディスクなどの磁気ディスク、CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVD−R,DVD−RW,DVD−RAM,DVD+R,DVD+RWなどの光ディスク、MOなどの光磁気ディスク、メモリカード、または、USBメモリなどの固定的にプログラムを担持する媒体であってもよいし、ASP(Application Service Provider)などのサーバから通信ネットワークを介してプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
100,100A データロガー、110 CPU、111 測定値入力部、112 測定値変換部、113 グループ設定部、114 グラフウィンドウ設定部、115 設定表示部、116 グラフ表示部、120 記憶部、121 測定値記憶部、122 設定記憶部、130 操作部、140 表示部、160 A/D変換部、161A〜J 端子台、162 アナログ入力端子、163 端子台ケーブル、164 抵抗負荷、165 熱電対、166 補償導線、167 測温抵抗体、170 USBポート部、171 USBメモリ、172 USBデバイス用端子、173 PCインターフェイス端子(USB)、180 入出力部、190 通信部、191 PCインターフェイス端子(LAN)、200 PC、900 LAN、901 LANケーブル。