JP2009024294A - エレクトロデポジション装置、材料適用基材の製造方法及びそれから製造される材料適用基材 - Google Patents

エレクトロデポジション装置、材料適用基材の製造方法及びそれから製造される材料適用基材 Download PDF

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Abstract

【課題】 エレクトロデポジション法において、絶縁性材料上に繊維といった構造体を確実に堆積させることが可能な手段の提供。
【解決手段】 材料液供給部、コレクタ電極部及び基材供給部を有するエレクトロデポジション装置であって、前記材料液供給部と前記コレクタ電極部との間に電圧を印加してこれら両部間の空間に電界を形成した状況下で、前記コレクタ電極上に前記基材供給部から基材を供給すると共に、前記材料液供給部から前記コレクタ電極部に向けて前記材料液を供給することにより、前記基材上に前記材料を適用させるエレクトロデポジション装置において、前記基材上への前記材料の適用前に、前記基材の前記材料の適用面に対して帯電処理を施す帯電処理手段を更に有することを特徴とするエレクトロデポジション装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エレクトロデポジション法(エレクトロスピニング法)により、所望の基材(例えばフィルムや不織布)上に所望の材料(例えば高分子ウェブや金属粒子)を適用する技術に関し、より具体的には、材料適用基材(例えば高分子ウェブが付着したフィルム)の製造方法、前記製造方法により得られる材料適用基材、前記製造方法が実施可能であるエレクトロデポジション装置に関する。
単繊維の直径がナノオーダーの繊維からなる高分子ウェブを作製するのに使用されている一般的な方法として、エレクトロスピニング法が知られている。この方法では、ポリマー溶液を調製した後、ポリマー溶液に高電圧を印加して口金から押し出し、極細な繊維を形成する。当該方法により、一般的には数百nmレベルの繊維径の高分子ウェブを製造することができる。また、エレクトロスピニング法による高分子ウェブの製造方法については、マルチノズル式の連続製造方法も知られている。これは高分子溶液タンクからマルチノズルにポンプで溶液を供給し、ノズル−適用対象物間に電圧を印加し、適用対象物上に高分子ウェブを適用する方法である(特許文献1)。
ここで、特許文献2には、このようなエレクトロデポジション法を利用した、極細繊維を繊維構造体の表面に選択的に積層させる技術が開示されている。当該技術は、極細繊維を繊維構造体に積層させる際、極細繊維の電荷と相反する電荷を繊維構造体に付与し帯電させることを本質とする(段落番号0006)。ここで、繊維構造体に電荷を付与し、極細繊維と引き合うように帯電させる具体的な方法は、極細繊維を捕集する基板電極上に繊維構造体(例えば導電性無機又は有機繊維)を静置し、印加電極の電荷と相反する電荷を繊維構造体に印加する方法である(段落番号0016)。
特開2002−201559号公報 特開2006−69141号公報
より詳細には、特許文献2は、極細繊維を堆積させる繊維構造体(以下、被堆積体)の帯電方法として、実施例に拠れば、帯電させた電極上に被堆積体を静置することにより帯電させる(電荷を付与する)方法を提案している。しかし、ポリエステルのような絶縁性材料を被堆積体の原料として用いた場合、被堆積体を電極の上に載せるだけでは帯電は期待できない。絶縁性材料に対して帯電させるためには、電荷を保持している物質が移動するか、電荷が誘起される条件が必要であるが、実施例の条件ではそのような現象が起こることは考えられないからである。また、本文中では被堆積体に導電性材料を用いるか、導電性を付与した被堆積体を用いること想定しているが、この場合は、帯電処理というよりは、むしろ、単なる電極として挙動するに過ぎない。また、使用できる被堆積体の素材は、導電性を有するものに限られてしまう。更には、特許文献2では、極細繊維を被堆積体の上に層状に付着させることしか想定されていない。そこで、本発明は、エレクトロデポジション法において、絶縁性材料上に繊維といった構造体を確実に堆積させることが可能な手段を提供することを目的とする。
すなわち、本発明(1)は、材料液供給部(吐出部100)、コレクタ電極部(コレクタ電極部110)及び基材供給部(基材供給部130)を有するエレクトロデポジション装置であって、前記材料液供給部(吐出部100)と前記コレクタ電極部(コレクタ電極部110)との間に電圧を印加してこれら両部間の空間に電界を形成した状況下で、前記コレクタ電極(コレクタ電極部110)上に前記基材供給部(基材供給部130)から基材(フィルムF)を供給すると共に、前記材料液供給部(基材供給部130)から前記コレクタ電極部(コレクタ電極110)に向けて前記材料液を供給することにより、前記基材(フィルムF)上に前記材料を適用させるエレクトロデポジション装置において、
前記基材(フィルムF)上への前記材料の適用前に、前記基材(フィルムF)の前記材料の適用面に対して帯電処理を施す帯電処理手段(帯電処理部140)を更に有することを特徴とするエレクトロデポジション装置である。
本発明(2)は、前記帯電処理手段(帯電処理部140)が、接触方式帯電処理装置又は非接触方式帯電処理装置である、前記発明(1)のエレクトロデポジション装置である。
本発明(3)は、材料液供給部(吐出部100)とコレクタ電極部(コレクタ電極110)との間に電圧を印加してこれら両部間の空間に電界を形成した状況下で、前記コレクタ電極(コレクタ電極110)上に基材(フィルムF)を供給すると共に、前記材料液供給部(吐出部100)から前記コレクタ電極部(コレクタ電極110)に向けて前記材料液を供給することにより、前記基材(フィルムF)上に前記材料を適用する、前記材料が適用された前記基材の製造方法において、
前記基材(フィルムF)上への前記材料の適用前に、前記基材(フィルムF)の前記材料の適用面に対して帯電処理を施すことを特徴とする方法である。
本発明(4)は、前記帯電処理が、接触方式帯電処理又は非接触方式帯電処理である、前記発明(3)の方法である。
本発明(5)は、前記基材が、フィルム又は不織布である、前記発明(3)又は(4)の方法である。
本発明(6)は、前記材料が、高分子又は粒子である、前記発明(3)〜(5)のいずれかの方法である。
本発明(7)は、前記発明(3)〜(6)のいずれかの方法により得られる、前記材料が適用された基材である。
ここで、本特許請求の範囲及び本明細書中の各用語の定義を記載する。まず、「材料液」とは、高分子溶液、高分子分散液、高分子溶融液、粒子分散液等のエレクトロデポジションにおいて原料として使用されうる液体を意味する。
本発明によれば、コロナ処理等の手段を通じて、絶縁性基材上にイオン等の電荷を確実に構築することができるので、当該基材自体が対向電極として機能する結果、極細繊維を当該基材上に効率的に付着させることが可能になるという効果を奏する。また、層状に付着させることも、また、基材が不織布のような構造体の場合は、その内部まで浸透して付着させることも可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明の最良形態を説明する。尚、本発明の技術的範囲は本最良形態に限定されるものではない。具体的には、以下の最良形態では、材料液として高分子溶液を例に採る等、用語を限定的に使用しているが、本発明の技術的範囲は当該限定的用語に限定されるものではない。
第一実施形態に係る装置全体の構成
図1は、本実施態様に係るエレクトロデポジション装置の全体構成の一態様を示した図である。ここで、本エレクトロデポジション装置は、高分子溶液を後述するコレクタ電極110に向けて吐出するための吐出部100と、当該吐出部100と対向した位置に配されたコレクタ電極110と、当該吐出部100とコレクタ電極110との間に電圧を印加する電源部120と、フィルムFを吐出部100とコレクタ電極110との間に供給する基材供給部130と、基材供給部130の送り出し用ローラ131a近傍に設けられた、フィルムFに帯電処理を行うための帯電処理装置140を有する。以下、各構成要素を詳述する。
まず、エレクトロデポジション装置の一部を構成する吐出部100は、高分子溶液を吐出可能に開口したノズル電極101と、当該ノズル電極101と液体導通関係にあり、当該高分子溶液をノズル電極101に供給するための、高分子溶液を保持するための液体コンテナ102と、液体コンテナ102内の高分子溶液を押し出してノズル電極101の開口部から外部に向けて吐出させる押圧装置(液体吐出装置、シリンジポンプ)103とを有する。ここで、押圧装置103を吐出方向に駆動制御した場合、高分子溶液が液体コンテナ102からノズル電極101へと移動し、一定量噴出されるように構成されている。高分子溶液の噴出量を一定に保つことにより、一定時間あたりに一定の高分子ウェブを構築することができる。以下、吐出部100を構成する各要素を詳述する。
まず、ノズル電極101は、前述したように開口部を有しており、コレクタ電極110に向けて高分子溶液を吐出する機能を有すると共に、それ自体が導電性であり、かつ、電源120と電気的に接続しているために電極としての機能も有している。尚、図1に示した実施態様においては、ノズル電極は一つであるが、必ずしも一つのノズルである必要は無く、複数のノズルが設けられていてもよい。また、図1においては、ノズル電極101は電極の役割を担うものであるが、ノズルと電極が一体である必要は無く、ノズルの近傍に更に電極を設けて使用する形態であってもよい。
次に、エレクトロデポジション装置の一部を構成するコレクタ電極110は、図1においては平面状の形状を有しているが、その形状には特に限定されず、例えば、円筒状の形状を有していてもよい。また、電界集中させる目的で、コレクタ電極110の形状を尖らしたものとしてもよい。
次に、エレクトロデポジション装置の一部を構成する電源部120は、ノズル電極101とコレクタ電極110と電気的に接続しており、両電極間に電圧を印加可能な電源である。ここで、電源部120に使用しうる電源は、特に限定されないが、例えば、直流電源、パルス電源、交流電源等が挙げられる。
次に、基材供給部130は、飛翔材料が未適用のフィルムFを巻き付けた送り出し用ローラ131aと、飛翔材料が適用されたフィルムFを巻き取る巻き取り用ローラ130bと、これらを回転駆動する駆動部(図示せず)とを有する。ここで、送り出し用ローラ131aからのフィルムFは、コレクタ電極110の真上を介して巻き取り用ローラ131bで巻き取られるよう構成されている。尚、本実施態様では、フィルムを巻き取るよう構成しているが、これはあくまで一例に過ぎず、コレクタ電極上にフィルムが搬送される限りどのような機構でもよい(例えば、シート状のフィルムを単に搬送する態様であってもよい)。更には、高分子ウェブが形成される基材としてフィルムを例に採って説明しているが、これにも限定されず、両電極間に介在していても電界が有効に形成されるもの(素材、厚さ)であればどのような基材であってもよい(例えば、服地、筆記具等)。
帯電処理部の構成
次に、エレクトロデポジション装置の一部を構成する、本発明の特徴部である帯電処理部140を詳述する。帯電処理部140は、帯電処理装置141及び電源142を有しており、帯電処理装置141は、電源142の一方の極側と電気的に導通関係にあり、電源142の他方の極側は接地されていることが好ましい。尚、帯電処理装置141は、送り出しローラ131aの上のフィルムFに対して帯電処理を行うことのできる位置に設けられており、フィルムFは、ノズル電極と反対極側に帯電した状態でコレクタ電極110上に送り込まれる。
帯電処理部140を構成する帯電処理装置141は、基材に対して帯電させることができるものであれば特に限定されず、例えば、コロナ帯電方式、固体放電方式、針電極方式等の非接触方式の帯電装置、ローラ帯電方式、ブレード帯電方式、ブラシ帯電方式、磁気ブラシ方式等の接触方式の帯電装置が挙げられる。
第二実施態様に係る装置全体の構成
図2は、第二実施態様に係るエレクトロデポジション装置の全体構成の一態様を示した図である。ここで、エレクトロデポジション装置は、高分子溶液を後述するコレクタ電極210に向けて吐出するための吐出部200と、当該吐出部200と対向した位置に配されたコレクタ電極210と、当該吐出部200とコレクタ電極210との間(正確には当該吐出部200のノズル電極201とコレクタ電極210との間)に電圧を印加する電源部220と、フィルムFを吐出部200とコレクタ電極210との間に供給する基材供給部230と、基材供給部230の近傍に設けられたフィルムFに帯電処理を行うための帯電処理装置240を有し、基材供給部230とコレクタ電極210の構造が異なる他は、第一実施態様と共通の構造を有する。以下、ここでは、基材供給部230とコレクタ電極210の各構成要素について詳述する。
第二実施形態に係る装置におけるコレクタ電極部210は、両端をつなぎ合わせて形成された、電極となりうる長尺状の金属である電極ベルト211と、電極移動用ドラム212a及び212bと、から構成される。ここで、電極ベルト211は、電源220と電気的に導通関係にある。
基材供給部230は、送り出し用ローラ231aからのフィルムFがコレクタ電極部210の上方を覆うように通過し、フィルムFを巻き取りローラ231bで巻き取るように構成している。
高分子ウェブの製造方法
続いて、本最良形態に係る装置を用いた、エレクトロデポジション法による、高分子ウェブを基材上に適用する方法(高分子ウェブが適用された基材の製造方法)について詳述する。
(高分子含有液体媒体)
まず、液体コンテナ102内に、材料液として高分子溶液又は高分子溶融液を充填する。尚、本最良形態に係る装置において使用できる材料液は、特に限定されないが、例えば、高分子溶液、高分子分散液、高分子溶融液、粒子分散液が挙げられる。高分子溶液、高分子分散液、高分子溶融液に使用する高分子は、特に限定されないが、ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、ウレタン、ナイロン等の汎用高分子、導電性高分子、タンパク質等の天然高分子等を用いることができ、例えば、ポリビニルアルコール、ナイロン66、ポリアクリルニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、セルロース、ポリエーテルウレタン、ポリ乳酸、ポリカプロラクタン、フィブロイン、コラーゲンが挙げられる。また、使用される高分子は、単一成分に限定されるものではなく、上述の高分子等を二種以上混合して使用してもよい。またさらに、高分子溶液は高分子だけに限られず、例えば金属、セラミックス等の無機物を主成分としたゾル,ゲルを用いてもよい。これらゾル,ゲルを高分子溶液として使用することにより、配向性を有する無機系材料からなるウェブを製造することが可能である。さらに、このウェブを焼結することで無機系焼結繊維からなるウェブを製造することが可能である。その他、材料液として使用する粒子分散液は、特に限定されないが、金、チタニア等のナノ粒子分散液が挙げられる。
ここで高分子溶液を使用する場合、溶媒としては、特に限定されないが、例えば、水、アセトン、クロロホルム、エタノール、メタノール、トルエン、キシロール、シクロヘキサン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。使用する溶媒は、単一成分に限定されるものではなく、上述の溶剤等を二種以上混合して使用してもよい。さらに、高分子溶液の電気特性を改善するために、水に対して、水酸化ナトリウム、塩化リチウム等の電解質を添加してもよい。
次に、使用するフィルムFは、特に限定されず、ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、ウレタン、ナイロン等の汎用高分子、導電性高分子、タンパク質等の天然高分子等のフィルムや、不織布等の平面材料を用いることができる。また、上述の高分子等を二種以上混合したフィルムを使用してもよい。尚、上述のように、電界集中させる目的でコレクタ電極110の形状を尖らした装置を使用する場合には、フィルムの用途にもよるが、当該形状によっても影響を受けない強度を有するフィルムを使用することが好適である。また、巻き取りにより影響を受けないような素材であることが好適である。
(装置の使用)
ノズル電極101とコレクタ電極110との間に直流高電圧を印加した状態で、シリンジポンプを作動させてノズル電極101より高分子溶液等を放出する。放出された高分子溶液等は、ノズル電極101からノズル電極101とコレクタ電極110との間に生じている電界場中に放出される。電界場に放出された高分子は、電気力線にそって飛翔し高分子ウェブを形成する。本最良形態にかかる方法においては、フィルムFにコレクタ電極110と反対極側の帯電処理を施すことにより、電荷を帯びた飛翔高分子は、フィルムFの繊維状にまとわり付くように、高分子ウェブを形成する。更には、フィルムF上に高分子が選択的に飛来し、フィルムF周辺やコレクタ電極110には繊維の付着はほとんど見られない。
製造される高分子ウェブとその用途
本発明に係る高分子ウェブは、用途に適合した形態(形状、径等)を備えているので、各種用途、例えば、半導体基板上の電線・発光体用電子銃等のエレクトロニクス分野、高性能フィルタ等の環境分野、傷口保護材や人工臓器等のメディカル分野で使用可能である。
実施例1
図1に示したエレクトロデポジション装置を構築し、実際にエレクトロデポジションを行った。
吐出部100(容量1mlのガラス製シリンジに、内径0.5mmのルアーロック付金属製ノズルを装着したシリンジポンプ)にポリビニルアルコール(MW200,000)の5%水溶液0.5mlをいれ、毎分75μl吐出するように調整した。
吐出部100のノズル電極101とコレクタ電極110間距離を180mmに調節し、ノズル電極101を正として15kVの電圧を直流電源により印加した。このとき概略40乃至50μAの電流が観測された。
基材供給部130により、幅50cm、厚さ75μmのフィルムF(ポリエチレンテレフタレートフィルム)をコレクタ電極110上で移動させた。
コロナ帯電処理装置140をフィルムFから12mmの距離に設置し、−5.5kVの直流電圧を印加した。
押圧装置103を駆動することにより、ノズル電極101とコレクタ電極110間にポリビニルアルコールの微細繊維が発生し、コレクタ電極110にその繊維が付着、堆積した。
10分間押圧装置103を駆動した後、電圧印加と押圧装置103の駆動を停止した。フィルムFの表面には微細な繊維が堆積していた。また、フィルムF周辺やコレクタ電極110上には繊維の付着は見られなかった。
フィルムF上の堆積物をはがして顕微鏡で観察し、顕微鏡視野内の繊維200本を任意に選び、その平均繊維径を測定したところ118nmであった。
比較例1
コロナ帯電処理装置140に電圧を印加しないほかは、実施例1と同条件で、エレクトロデポジションを行った。
フィルムF上の繊維の量は、実施例1に比べて疎で、且つ、不均質であった。また、フィルムFの周辺やコレクタ電極110上にも多数の繊維が付着、飛散していた。
実施例2
図2に示したエレクトロデポジション装置を構築し、実際にエレクトロデポジションを行った。
吐出部200(容量1mlのガラス製シリンジに、内径0.5mmのルアーロック付金属製ノズルを装着したシリンジポンプ)に金コロイド分散液の5%水溶液0.5mlをいれ、毎分75μl吐出するように調整した。
吐出部200のノズル電極201とコレクタ電極210間距離を180mmに調節し、ノズル電極201を正として15kVの電圧を直流電源により印加した。このとき概略40乃至50μAの電流が観測された。
図2で示した装置により、対向電極とした金属メッシュ回転体上で不織布を移動させた。コロナ処理装置240は、不織布面より距離12mmの位置に設置し、−5.5kVの直流電圧を印加した。
シリンジポンプを駆動したところ、不織布に金コロイド粒子が付着した。
不織布の表面を電子顕微鏡で観察したところ、すべての不織布繊維の表面に黒い粒子が高密度で付着していることが確認された。
比較例2
コロナ処理装置240に電圧を印加しないほかは、実施例2と同条件で、エレクトロデポジションを行った。
不織布の表面を電子顕微鏡で観察したところ、ほとんどの繊維には粒子の付着は観察されなかったが、一部の繊維上に黒い粒子がわずかに観察された。
本発明に係る装置により、用途に適合した、様々な形態の高分子ウェブを製造することができるので、各種用途(例えば、半導体基板上の電線・発光体用電子銃等のエレクトロニクス分野、高性能フィルタ等の環境分野、傷口保護材や人工臓器等のメディカル分野)で有用である。
図1は、本最良態様に係る装置を示した図である。 図2は、本最良形態に係る装置を示した図である。

Claims (7)

  1. 材料液供給部、コレクタ電極部及び基材供給部を有するエレクトロデポジション装置であって、前記材料液供給部と前記コレクタ電極部との間に電圧を印加してこれら両部間の空間に電界を形成した状況下で、前記コレクタ電極上に前記基材供給部から基材を供給すると共に、前記材料液供給部から前記コレクタ電極部に向けて前記材料液を供給することにより、前記基材上に前記材料を適用させるエレクトロデポジション装置において、
    前記基材上への前記材料の適用前に、前記基材の前記材料の適用面に対して帯電処理を施す帯電処理手段を更に有することを特徴とするエレクトロデポジション装置。
  2. 前記帯電処理手段が、接触方式帯電処理装置又は非接触方式帯電処理装置である、請求項1記載のエレクトロデポジション装置。
  3. 材料液供給部とコレクタ電極部との間に電圧を印加してこれら両部間の空間に電界を形成した状況下で、前記コレクタ電極上に基材を供給すると共に、前記材料液供給部から前記コレクタ電極部に向けて前記材料液を供給することにより、前記基材上に前記材料を適用する、前記材料が適用された前記基材の製造方法において、
    前記基材上への前記材料の適用前に、前記基材の前記材料の適用面に対して帯電処理を施すことを特徴とする方法。
  4. 前記帯電処理が、接触方式帯電処理又は非接触方式帯電処理である、請求項3記載の方法
  5. 前記基材が、フィルム又は不織布である、請求項3又は4記載の方法。
  6. 前記材料が、高分子又は粒子である、請求項3〜5のいずれか一項記載の方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか一項記載の方法により得られる、前記材料が適用された基材。
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