JP2009022276A - 細胞評価方法及び細胞評価システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 細胞評価方法は、細胞が培養される面に、一辺の長さが2μm以上1000μm以下の複数の領域11と、複数の領域11同士を2μm以上1000μm以下の間隔をあけて配置することにより形成される間隔領域12とのうち、いずれか一方へ親水性の領域が形成され、他方へ疎水性の領域が形成された細胞培養容器を用いて細胞を培養するステップと、疎水性の領域に基づいて特定された評価範囲について、細胞が遊走、または伸張した距離を計測するステップと、を備える。
【選択図】図1
Description
まず、機能性表面の一例として、親水性領域と疎水性領域とを配置する場合を説明する。細胞にとって、浮遊細胞、又は接着性細胞のいずれにおいても、擬似足場となる接着斑を基質上に形成する場合、疎水性が好ましいことが知られている。例として、一般に疎水性表面であるポリスチレン製プレート、ポリメタクリル樹脂製プレートの表面には、血液細胞、なかでも血小板が多数粘着し、凝集塊を形成することが知られている。そこで、細胞を培養する基質表面に親水性領域と疎水性領域とを配置して、疎水性領域に沿って、細胞を培養する。
次に、機能性表面の一例として、所定の領域へ細胞接着誘導物質を塗布する場合を説明する。細胞培養試験では、細胞が培養される基質表面に、ラミニン、コラーゲン、またはポリリジン等からなる細胞接着誘導物質をコートしておくことによって、細胞接着性、細胞増殖性をより高めることが可能になる。また、各種サイトカイン薬物を使用した評価を行う際、細胞が培養される環境において、細胞接着誘導物質がコートされた基質上で評価したほうが、細胞の遊走能、増殖能を正しく評価できる場合がある。そこで、細胞を培養する基質表面の所定の領域に、細胞接着誘導物質を塗布して、細胞接着誘導物質に沿って細胞を培養する。
次に、機能性表面の一例として、凸部または凹部を形成する場合を説明する。細胞培養容器の表面に微小な構造物、例えば、凸部または凹部を有することは、細胞の遊走、伸長、増殖を阻害する場合がある。細胞を培養する表面に凸部または凹部を複数形成し、それらの凸部または凹部によって、培養細胞を配置するための複数の空間構造を形成することによって、細胞が複数の空間構造に配置され、細胞がその空間構造内で培養される場合がある。そこで、細胞を培養する基質表面に、凸部または凹部を形成して、空間構造内で細胞を培養する。
なお、凸部と凹部とは、いずれか一方を複数形成してもよいし、凸部と凹部とを混在させて形成してもよい。なお、凸部と凹部とが混在する場合には、凸部と凹で遊走能が違うことが予測され、凸部、凹部各領域別に評価する、あるいは、凸部、凹部が1単位ごとに連続する基質にて評価することが望ましいと考えられる。
細胞培養容器の基質上に無機膜または有機膜を被覆することで、親水化、又は疎水化することができる。これにより、親水化によるマイクロ構造体への気泡排除と細胞接着誘導物質のスムーズな導入、疎水度合いの調整による細胞の接着度合いの制御等が可能となる。無機膜、または有機膜を被覆する方法として、例えば、蒸着法、スパッタリング法、低温プラズマ処理、コロナ放電処理、紫外線照射等を用いる方法、細胞の接着を促すタンパク質であるコラーゲン等を塗布する方法がある。
上記で説明したような機能性表面を細胞培養容器へ作製することにより、次のような利点が期待できる。細胞の遊走能、増殖能、又は分化能を評価する際、培養面となる基質の表面に機能性表面を設けることによって、目視による細胞の遊走能測定において、簡便、かつ正確に分析することが可能になる。例えば、基質の表面に疎水性、又は親水性表面を交互に形成することにより、生物顕微鏡を使用する際、光線透過量の差を利用してグリッド線の代わりとして活用することができる。研究者は、あらかじめ、そのパターン寸法を把握しておくことで、細胞の遊走距離を簡便に測定することができる。また、基質の表面に、細胞接着誘導物質を選択的に配置する場合も同様である。特に、基質の表面に凸部または凹部を有する場合は、明瞭な光線透過量の違いから、簡便、かつ正確に細胞の遊走距離を分析することが可能となる。
細胞培養容器の基質上の細胞を観察するには、一般的に位相差顕微鏡等の生物顕微鏡が使用され、透過光観察が中心になっている。透過光観察を可能にするため、樹脂製を使用する場合、ガラス製プレートと同等の光透過率を実現するには、紫外線領域を含む波長300nm〜800nmの光透過率を80%以上、ヘイズ値を10%以内とすることが好ましい。上記要求を満たすため、細胞培養容器には、紫外線吸収剤が含まれないアクリル樹脂を用いるか、PC(ポリカーボネイト)、ポリスチレン等の化学構造に環構造を有さない材料を選択することが必要である。また、酸化防止剤、粘度向上剤、耐熱安定剤、膠着防止剤等の添加物には、紫外線吸収剤が含まれていないことが必要である。
評価範囲(細胞観察範囲)は、疎水性の領域、細胞接着誘導物質を塗布した領域、または凸部及び凹部のいずれかに基づいて特定される。例えば、一つの領域を一単位として細胞観察範囲を特定する。または、凸部及び凹部のいずれかに囲まれる空間構造を一単位として、細胞観察範囲を特定する。
観察を行う細胞数は、50cells以下であることが好ましく、30cells以下であることがより好ましい。
本発明は、非常に広範な用途に展開できることが期待され、機能性表面を備える細胞培養容器を使用した細胞の機能評価方法及びシステムとして実用化が期待できる。特に、本発明の細胞評価方法では、細胞培養容器が機能性表面を備えることによって、狭い範囲でも正確に細胞の機能を評価することが可能であり、多様な倍率のレンズを必要とせず、低コストでシステムを完成させることが可能である。
このように、本発明の好適な実施形態によれば、機能性表面が形成された細胞培養容器を用いることにより、細胞の遊走能や増殖能を定量的に評価することができる。これにより、各種サイトカイン薬物等の効果判定、毒性試験等のアッセイ試験において、効果の判定を正確に分析することが可能となる細胞評価方法、及び細胞評価システムを安価に提供することが可能になる。
本発明で使用される細胞種は、特に限定するこのではなく、例えば、浮遊細胞である白血球細胞、接着性細胞である、血管平滑筋細胞、癌細胞、血管内皮細胞、血管内皮前駆細胞、ES(Embryonic Stem)細胞、骨髄間葉系細胞、脂肪細胞、心筋細胞、または線維芽細胞等であってもよい。そのなかで、血管平滑筋細胞は、遊走能、増殖能が高く、本発明を用いた場合、特に効果を発揮する細胞種の一つである。
動脈硬化が起こることが原因で、身体にさまざまな症状が現れているものを動脈硬化症といい、心疾患のうちの多くをしめる虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)や、脳血管疾患の半数をしめる脳梗塞ばかりでなく、動脈硬化性萎縮腎、下腿の壊疽(組織の死)を引き起こす閉塞性動脈硬化症等の原因となり、いずれも死の原因となる重大な病気である。
動脈硬化病変の形成には、いろいろな現象を伴うことが報告されている。細胞増殖という機序は、内膜肥厚という動脈硬化巣に必ずみられる病巣形成に極めて重要な作用をしている。この細胞が増殖するという機構は、増殖させる側(増殖因子)と増殖する細胞側の2つの因子によってなされる。
動脈硬化病変とは、血管壁が厚くなることをいう。本来、血管が流れる内腔は広くなっているが、内膜が肥厚すると内腔が狭窄する。この内膜の肥厚は、内膜下に平滑筋細胞やマクロファージ等が蓄積・集族した結果である。
これらが破綻すると、細胞外にも蓄積し、さらに細胞間を埋めつくす細胞外物質も血管肥厚に関与するようになる。
薬剤種としては、例えば、血小板由来増殖因子(PDGF)、transforming growth factor -beta(TGF−β)、Angiotensin II、Endothelin、サイトカイン、血清等があげられる。
図6は、樹脂製の細胞培養容器を作成する手順の一例を示す図である。この製造方法は、基板上にマイクロ空間構造パターンを形成するステップと、基板上に形成されたマイクロ空間構造パターンまたはその転写パターンに従って金属を付着させ、所望の樹脂プレートの構造パターンと反対のパターンを有する金属構造体を形成するステップと、金属構造体のパターンを転写して樹脂プレートを形成するステップとを備える。ここで、マイクロ空間構造パターンとは、基質表面に形成させる機能性表面の各領域の配置を特定するパターンである。
(i)基板上へのレジスト層を形成する(図6(a))。
(ii)マスクを用いたレジスト層を露光する(図6(b))。
(iii)レジスト層の現像を行い、所望のレジストパターンを形成する(図6(c))。
(iv)形成されたレジストパターンを導電化処理した後(図6(d))、形成されたレジストパターンに従って、基板上に金属構造体をメッキにより堆積させ(図6(e))、金属構造体を作製する(図6(f))。
(v)この金属構造体を型として、樹脂成形品を形成することによって、細胞培養容器を製造する(図6(g))。
成形品形成ステップで得られる樹脂製細胞容器の平面度は、ガラス基板31上へレジスト層32を形成する工程で決定づけられる。すなわち、ガラス基板31上にレジスト層32を形成した時点の平面度が金属構造体、ひいては細胞培養容器の平面度に反映される。ガラス基板31上にレジスト層32を形成する方法は何ら限定されないが、一般的にスピンコート方式、ディッピング方式、ロール方式、ドライフィルムレジストの貼り合わせ等を挙げることができる。なかでも、スピンコート方式は、回転しているガラス基板31上にレジストを塗布する方法で、直径300mmを超えるガラス基板31にレジストを高い平面度で塗布する利点がある。従って、高い平面度を実現できる観点から、スピンコート方式が好ましい。
マスク33の種類は何ら限定されないが、エマルジョンマスク、クロムマスク等を挙げることが出来る。レジストパターン形成ステップでは、用いるマスク33によって寸法、および精度が左右される。そして、その寸法、および精度は、樹脂製細胞培養容器にも反映される。従って、樹脂製細胞培養容器の各寸法、および精度を所定のものとするためには、マスク33の寸法、および精度を規定する必要がある。マスク33の精度を高める方法は何ら限定されないが、例えば、マスク33のパターン形成に用いるレーザー光源をより波長の短いものに変えることを挙げることができる。しかしながら、設備費用が高額であり、マスク製作費が高額となるため、樹脂製細胞培養容器が実用的に要求される精度に応じて適宜規定するのが好ましい。
露光に用いられる光源は設備費用が安価である紫外線またはレーザー光であることが好ましい。シンクロトロン放射光は、設備費用が高額であり、実質的に樹脂プレートの価格が高額となるものの、露光深度が深いものを得たい場合などに用いることができる。
現像工程では、用いたレジストに対応する所定の現像液を用いることが好ましい。現像時間、現像温度、現像液濃度等の現像条件はレジストの厚みやパターン形状に応じて適宜調節することが好ましい。例えば、必要な深さを得るために現像時間を長くしすぎると、所定の寸法よりも大きくなってしまうため、適宜条件を設定することが好ましい。この現像工程により、レジストパターン34が形成される。
なお、所望の造型深さを得るために複数のレジスト層32を形成する場合、それら複数のレジスト層32を同時に露光・現像処理する、あるいは、一つのレジスト層32を形成および露光処理した後、さらにレジスト層32の形成および露光処理を行い、2つのレジスト層32を同時に現像処理することができる。
金属構造体形成ステップとはレジストパターン形成ステップで得られたレジストパターン34に沿って金属を堆積させ、金属構造体(スタンパー)36のマイクロ空間構造面をレジストパターン34に沿って形成することにより、金属構造体36を得る工程である。この工程では予めレジストパターン34に沿って導電性膜35を形成する(図6(d))。導電性膜35の形成方法は、特には限定されないが、好ましくは、真空蒸着法、スパッタリング法等による。導電性膜35に用いられる導電性材料としては金、銀、白金、銅、アルミニウムなどを挙げることができる。
成形品形成ステップは、金属構造体36を型として、樹脂成形品37を形成する工程である。樹脂成形品37の形成方法は特に限定されないが、例えば射出成形、プレス成形、モノマーキャスト成形、溶剤キャスト成形、押出成形によるロール転写法等を挙げることができ、生産性、型転写性の観点から射出成形が好ましく用いられる。所定の寸法を選択した金属構造体を型として射出成形で樹脂成形品37を形成する場合、金属構造体36の形状を高い転写率で樹脂成形品に再現することができる。転写率を確認する方法としては、光学顕微鏡、走査電子顕微鏡(SEM)、透過電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)等を用いる方法がある。
酸化ケイ素(Si02)膜を選択した他の理由として、細胞接着性を向上させるため、化学的に安定な酸化ケイ素(Si02)膜を選択したが、これに限定されるものではない。また、細胞接着性が損なわれる場合には、適宜、細胞接着誘導物質をコートすることで細胞の遊走能の分析に適用可能となる。
実施例で使用した細胞は、肺高血圧症患者の肺動脈平滑筋細胞を用いた。
播種した細胞の遊走能、増殖能の評価は、ニコン社のインキュベーションイメージングシステム(LCV100)を用い、目視にて確認を行った。
[実施例1]
図7に、実施例1における凸部を形成した機能性表面を有する細胞培養容器の一例を示す。図7中、(a)は、プレートの正面図であり、右側にプレート表面に形成する凸部の配置を拡大した部分図を示し、(b)は、プレートの側面図、(c)は、凸部のVIIC−VIIC断面を示す部分図である。
図8に、実施例2、3における凹部を形成した機能性表面を有する細胞培養容器の一例を示す。図8中、(a)は、プレートの正面図であり、右側にプレート表面に形成する凹部を拡大した部分図を示し、(b)は、プレートの側面図、(c)は、凹部のVIIIC−VIIIC断面を示す部分図である。
実施例3は、実施例2と同じ方法で細胞培養容器を製造した。
図9に、比較例1で製造した細胞培養容器の一例を示す。滅菌済みの市販ポリスチレン製シャーレ(IWAKI、深型、Φ90mm−深さ20mm)を使用した。ポリスチレン製シャーレの光学物性値(板厚:1.0mm)について、(株)スガ試験機(型式:HA−TR)の可視光線透過率計を使用し、全光線透過率をJIS K6714に準拠した方法で測定した。2回の測定の平均値を求めたところ、全光線透過率85%、ヘイズ値6.3%であった。空気中にて、水に対する接触角を測定した。協和界面化学株式会社、型式CA−DT・A型を用いて測定したところ86°であった。
比較例2は、比較例1と同じ方法で細胞培養容器を製造した。
図10に、比較例3で製造した細胞培養容器の一例を示す。アクリル樹脂(クラレ、パラペットGH−S)を使用し、射出成形法により、幅24mm、長さ74mm、厚さ1.0mmの樹脂プレートを作製した。次に、培養面となる基質表面を親水性とするため、ウシオ電機(株)、エキシマ光(172nm)照射装置、UERを用い、60秒間紫外線照射を行った。光学物性値は、全光線透過率83%、ヘイズ値3.2%であった。次に、比較用基板1と同様、水に対する接触角を測定し、19°であることを確認した。
使用した細胞 : 肺高血圧症患者の肺動脈平滑筋細胞
細胞の遊走能の分析 : 培養液(DMEM/F12)に、血清または血小板由来増殖因子(PDGF)の添加量を変化させ、遊走能の分析を行った。
対象細胞数 : 10cells
遊走能距離の測定法 : 目視による実測測定(単位:bpd=Block per day、1Block=100μm)
細胞培養時間 : 24時間
図11に、実施例1、2で培養した細胞の状態を示す。(a)は、血清の添加量0.1%、血小板由来増殖因子(PDGF)の添加量0ng/mLにおける細胞の培養状態を示す写真(実施例2)であり、(b)は、血清の添加量10%、血小板由来増殖因子(PDGF)の添加量0ng/mLにおける細胞の培養状態を示す写真(実施例1)である。
図12に、比較例1および2で培養した細胞の状態を示す。(a)は、血清の添加量10%、血小板由来増殖因子(PDGF)の添加量0ng/mLにおける細胞の培養状態を示す写真であり(比較例1)、(b)は、血清の添加量0.1%、血小板由来増殖因子(PDGF)の添加量10ng/mLにおける細胞の培養状態を示す写真である(比較例2)。
アクリル樹脂の表面に紫外線照射を行い、基質表面全体を親水性に改質した比較例3においても同様であった。
Claims (15)
- 細胞が培養される面に、一辺の長さが2μm以上1000μm以下の複数の領域と、前記複数の領域同士を2μm以上1000μm以下の間隔をあけて配置することにより形成される間隔領域とのうち、いずれか一方が親水性の領域とされ、他方が疎水性の領域とされた細胞培養容器を用いて細胞を培養するステップと、
前記疎水性の領域に基づいて特定された評価範囲について、前記細胞が遊走、増殖または伸張した距離を計測するステップと、を備える細胞評価方法。 - 細胞が培養される面に、一辺の長さが2μm以上1000μm以下の複数の領域と、前記複数の領域同士を2μm以上1000μm以下の間隔をあけて配置することにより形成される間隔領域とのうち、いずれか一方の領域へ細胞接着誘導物質が塗布された細胞培養容器を用いて細胞を培養するステップと、
前記細胞接着誘導物質が塗布された領域に基づいて特定された評価範囲について、前記細胞が遊走、増殖または伸張した距離を計測するステップと、を備える細胞評価方法。 - 前記細胞培養容器は、前記複数の領域同士を連通させる通路部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の細胞評価方法。
- 凸部または凹部を複数有し、前記複数の凸部または凹部によって、培養細胞を配置する複数の空間構造が形成された細胞培養容器を用いて細胞を培養するステップと、
前記複数の空間構造に基づいて特定された評価範囲について、前記細胞が遊走、または伸張した距離を計測するステップと、を備える細胞評価方法。 - 前記細胞培養容器は、前記複数の空間構造を連通させる開口部が設けられていることを特徴とする請求項4記載の細胞評価方法。
- 前記凸部と前記凹部とは、高さ3μm以上500μm以下、厚さ3μm以上500μm以下、幅3μm以上1000μm以下であることを特徴とする請求項4または5記載の細胞評価方法。
- 前記細胞培養容器は、表面の少なくとも一部に親水性または疎水性を有する、有機膜と無機膜との少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 前記細胞培養容器は、透明性を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 前記培養するステップは、培養する細胞として、血管平滑筋細胞を用いることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 前記評価するステップは、前記評価範囲として、観察対象となる細胞及び前記観察対象となる細胞の位置を確定し、画像識別機能によって遊走、増殖または伸張した距離を計測することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 前記評価するステップは、前記評価範囲として、細胞を観察する面積を16mm2以下にすることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 前記評価するステップは、前記評価範囲として、観察する細胞数を50cells以下にすることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 前記評価するステップは、観察する時間を、48時間以内にすることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 前記評価するステップは、前記評価範囲として、観察対象となる細胞及び前記観察対象となる細胞の位置を確定し、画像識別機能によって増殖、または分化した細胞数を計測することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の細胞評価方法。
- 請求項1乃至14のいずれか一項に記載の細胞評価方法を実現する細胞培養容器及び評価装置と、
細胞を観察するカメラ及び顕微鏡装置と、を備える細胞評価システム。
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