JP2009021891A - Cdma受信装置 - Google Patents

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Abstract


【目的】 パスサーチ開始初期や、ドップラシフト量が大きい場合等における、パスサーチ精度の改善を課題とする。
【構成】 受信データを拡散コードで逆拡散して相関出力の遅延プロファイルを求め、該求めた遅延プロファイルに基づきパスタイミングを検出するサーチャ部を備えるCDMA受信装置において、前記サーチャ部は、複数シンボル分の相関出力を加算する加算部と、前記加算部の加算出力を電力に変換する電力変換部と、前記電力変換部の出力に基いて前記パスタイミングの検出を行うパス検出部と、前記加算部が加算する相関出力の対象をM個のシンボルからN(M>N)個のシンボルに変更制御する制御部と、を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明はCDMA受信装置に関する。特に、本発明は、受信データを拡散コードで逆拡散して相関出力の遅延プロファイルを求め、該求めた遅延プロファイルに基づき直接及び遅延到来波のパスタイミングを検出するサーチャ部を備えるCDMA受信装置に用いると好適である。
CDMA受信装置では、受信チップタイミングを送信側と正確に同期させる必要があるため、受信データを送信側と同じ拡散符号で逆拡散すると共に、その相関電力のピークを検出することで、精密なチップタイミングを捕捉している。
図8は従来技術を説明する図で、図8(a)にCDMA基地局装置におけるベースバンドサーチャ部のブロック図を示す。サーチャ部は、相関検出部51と、拡散コード生成部52と、電力変換部53と、プロファイル(Profile)平均化部54と、パス検出部55とから構成される。
入力の上り受信データには、パスと呼ばれる直接到来波と遅延到来波とが含まれており、サーチャ部では各到来波のパスタイミングを求める。即ち、ベースバンド周波数帯域の上り受信データと拡散コードとの相関を検出し、得られた相関値(I/Q)データをスロット内で同相加算(Iデータ同士とQデータ同士を加算)すると共に、各加算出力を2乗して電力(I+Q)に変換し、その出力を所定期間巡回積分することで平均化し、こうして遅延プロファイルデータを生成する。パス検出部55では、この遅延プロファイルデータのソートを行い、受信レベルに応じて順位付けされた直接到来波と遅延到来波のパスタイミングを検出する。
図8(b)に遅延プロファイルデータ生成処理のイメージを示す。従来は、スロット内の連続した複数(例えば4)パイロットシンボル分の相関検出信号P1〜P4をスロット内同相加算して後、該加算出力を電力に変換し、その出力を複数スロットに渡って平均化することにより遅延プロファイルデータのS/Nを改善していた。
しかし、移動端末が見通し内で高速移動した場合には、ドップラシフトにより受信パイロットの位相回転速度が速くなる。位相回転速度が速くなると、図8(c)に示す如く、スロット内各シンボルのベクトルが互いに相殺する方向に働いてしまい、遅延プロファイルデータの精度が劣化する問題があった。
この点、従来は、検出したフェージング周期(フェージング周波数)の大きさに応じて、スロット内パイロットシンボルの同相加算数を変えるものが知られている(特許文献1)。ここでは、例えばフェージング周期が「中」の場合は、シンボル数N=Ns(基準値)だけ同相加算し、フェージング周期が「短」の場合は、シンボル数N=Ns−N1だけ同相加算し、そして、フェージング周期が「長」の場合は、シンボル数N=Ns+N2だけ同相加算している。
特開2002−217785 特開2000−244366 特開2003−87153 特開2005−11793
しかし、上記フェージング周波数に応じて単にスロット内シンボルの同相加算数を変える方式であると、各スロット内でパス検出に使われるパイロットシンボルと使われないパイロットシンボルとが発生してしまい、パイロットシンボルの有効活用とならない。また、受信開始直後(パスサーチ開始初期)等では、無線同期(チップ同期)が確立していないため、正しい周波数偏差量(フェージング周波数)を求められない。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、パスサーチ開始初期や、ドップラシフト量が大きい場合等における、パスサーチ精度を改善したCDMA受信装置を提供することにある。
本発明の第1の態様によるCDMA受信装置は、受信データを拡散コードで逆拡散して相関出力の遅延プロファイルを求め、該求めた遅延プロファイルに基づきパスタイミングを検出するサーチャ部を備えるCDMA受信装置において、前記サーチャ部は、複数シンボル分の相関出力を加算する加算部と、前記加算部の加算出力を電力に変換する電力変換部と、前記電力変換部の出力に基いて前記パスタイミングの検出を行うパス検出部と、前記加算部が加算する相関出力の対象をM個のシンボルからN(M>N)個のシンボルに変更制御する制御部と、を備えるものである。従って、様々な無線通信状態に適正に対応できると共に、該通信状態が不安定なパスサーチ開始初期や、ドップラシフト量が大きい場合等においても、パス検出精度を改善することが可能となる。
本発明の第2の態様では、前記加算部がMシンボル分の相関出力を加算する第1の加算モードと、前記加算部がスロット内シンボルをNシンボル分づつに分割した各相関出力を加算する第2の加算モードとを備え、前記制御部は、前記CDMA受信装置の通信状態に基づいて前記第1又は第2の加算モードを実行する。従って、ドップラシフト量の大きさに応じて最適の加算モードを選択できる。
本発明の第3の態様では、個別チャネルの無線同期確立有/無を検出する同期検出部を備え、前記制御部は、個別チャネルの無線同期が確立された場合は前記第1の加算モードで動作し、前記個別チャネルの無線同期が確立されなかった場合は前記第2の加算モードで動作する。
本発明の第4の態様では、個別チャネルの周波数偏差を検出する周波数偏差検出部と、前記検出された周波数偏差が所定以上であることにより入力の受信データから前記検出された周波数偏差を除去する周波数偏差除去部とを備え、前記制御部は、前記個別チャネルの無線同期が確立されたことにより、前記周波数偏差除去部による周波数偏差の除去を付勢する。
本発明の第5の態様では、共通チャネルの周波数偏差を検出すると共に、該検出した周波数偏差と該偏差の有効/無効を表す情報とを出力する周波数偏差検出部を備え、前記制御部は、共通チャネルの周波数偏差が有効である場合は前記第1の加算モードで動作し、前記周波数偏差が無効である場合は前記第2の加算モードで動作する。従って、個別チャネルパスサーチ開始初期の無線同期確立前であっても、共通チャネルの通信状態(周波数偏差)を利用して適正なパス検出を行える。
本発明の第6の態様では、前記検出された共通チャネルの周波数偏差が所定以上であることにより入力の受信データから前記検出された周波数偏差を除去する周波数偏差除去部を備え、前記制御部は、前記周波数偏差の情報が有効であることにより、前記周波数偏差除去部による周波数偏差の除去を付勢する。
以上述べた如く本発明によれば、ドップラシフト量が大きい場合等における、パスサーチ精度を改善したCDMA受信装置を提供することができる。
以下、添付図面に従って本発明に好適なる実施の形態を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとする。図1は実施の形態によるCDMA受信装置のブロック図で、図において、1はアンテナ、2はRF受信部、3はA/D変換部、20はサーチャ部、21は周波数偏差除去部、22は拡散コード発生部、23は相関検出部、24はセレクタ(SEL)、25a,25bは電力変換部、26a,26bはプロファイル平均化部、27は加算器、28はセレクタ(SEL)、29はパス検出部、31は閾値判定部、32は制御部、33は個別チャネルの周波数偏差検出部、34は共通チャネルの周波数偏差検出部、35は個別チャネルの無線同期検出部、4はRAKE受信部である。
従来方式からの主な変更点は、相関検出部23、電力変換部25、プロファイル平均化処理部26であり、新たに追加された構成は、個別チャネルの周波数偏差検出部33、周波数偏差の閾値判定部31、周波数偏差除去部21、及び上記各部の構成をパイロットシンボル相関値のスロット内分割/非分割加算モードで制御する制御部32である。
アンテナ1からの受信電波をRF受信部2で増幅及びI/Qベースバンド信号に復調し、A/D変換器3で受信I/Qデータに変換する。サーチャ部20において、受信データは周波数偏差除去部21に入力され、個別CH又は共通CHの周波数偏差検出部33/34から閾値判定部31を介して通知される周波数偏差情報に従って位相回転処理を行い、周波数偏差を除去する。相関検出部23では受信データと拡散符号と間の相関値を求め、得られた相関値は、制御部32からの動作モードの指示に従って、スロット内分割/非分割加算処理を行う。
図2は実施の形態による相関検出部のブロック図で、最大4シンボル分のパイロット信号P1〜P4を並列処理可能な場合を示している。なお、実際上は回路規模削減のため各パイロット信号を時分割処理する構成にしても良い。各相関検出部10a〜10dは受信I/Qデータの相関演算を行うための相関演算部11a,11bを備える。この相関演算部11a,11bは、複数段のFFからなるシフトレジスタを有し、ベースバンド周波数帯域の受信I/Qデータが順次入力する。一方、拡散コ−ドについては予め拡散コード発生部22から複数段のFFからなるシフトレジスタに入力されたものが、ラッチイネーブル信号LEにより複数のラッチ回路(LT)にセットされている。この状態で、入力より直接及び遅延到来波を含む受信データが入力すると、加算器12a,12bより相関ピークが得られる。
加算部13は、制御部32からの動作モードに従い、スロット内分割/非分割の加算動作を行う。分割モードの場合は端子aに(P1+P2)の加算結果(IデータとQデータは別々)を出力し、かつ端子bに(P3+P4)の加算結果を出力する。非分割モードの場合は、端子cに(P1+P2+P3+P4)の加算結果を出力する。尚、ここで、P1〜P4は1つのスロット内で送信されるパイロット信号とし、P1、P2、P3、P4の順で送信されるものとする。
セレクタ24は、制御部32からの動作モードに従い、相関検出部23の加算出力を選択する。即ち、分割モードの場合は入力端子aの加算データ(P1+P2)を端子eに出力し、かつ入力端子bの加算データ(P3+P4)を端子fに出力する。また、非分割モードの場合は入力端子cの加算データ(P1+P2+P3+P4)を端子eに出力する。
電力変換部25a,25bでは、相関データI/Q成分に基き電力データに変換する。例えば、相関データI/Q成分の2乗和(I+Q)を算出する。後段のプロファイル平均化部26a,26bでは電力変換後のデータを所定時間巡回加算を行うことで遅延プロファイルデータを生成する。分割モードの場合は、電力変換部25a,25b〜プロファイル平均化部26a,26bまで加算データ(P1+P2)と(P3+P4)とについての処理を並列に行う。非分割モードの場合は、電力変換部25aとプロファイル平均化部26aのみが加算データ(P1+P2+P3+P4)についての処理を行う。
セレクタ28は制御部32からの動作モードに従って入力端子a,bの遅延プロファイルデータを選択する。即ち、非分割モードの場合は入力端子aの遅延プロファイルデータ(P1+P2+P3+P4)を選択して端子eに出力する。分割モードの場合は加算器27の出力の遅延プロファイルデータ(P1+P2)+(P3+P4)を選択して端子eに出力する。パス検出部29では、入力の遅延プロファイルデータのソートを行い、受信レベル順、又は最速パス順といった形で複数のパスタイミングを検出する。
図3,図4は実施の形態による加算処理を説明する図(1),(2)で、図3(a)に分割加算モード時の処理イメージを示す。加算対象のスロット内シンボルがP1〜P4であるとすると、分割モードではスロット内同相振幅加算を(P1+P2)と(P3+P4)とに分割して行う。これにより、各加算結果は図3(b)に示す如く、合成ベクトルPSaとPSbとに相当し、時間的により近いシンボルデータの組み合わせを用いることで、検出(追従)できる位相回転量が大きくなり、ドップラシフトが大きい無線環境下でも、各シンボルのベクトルが相殺されずに、パス検出精度が向上する。また、スロット内シンボルP1,P2のみならず、同スロット内シンボルP3,P4も使用することで、ドップラシフトが大きい無線環境を忠実に反映できる。更に、加算出力PSa、PSbをそれぞれ電力に変換すると共に、これらの変換電力をそれぞれ例えば2スロット分に渡って累積加算する。更に、これらの累積加算出力を加算することで遅延プロファイルデータPA2が得られる。なお、S/Nの劣化は、プロファイル平均化回数を増やす方法で回避できる。
図3(c)に非分割加算モード時の処理イメージを示す。非分割モードではスロット内同相振幅加算を(P1+P2+P3+P4)により行う。更に、この加算出PSを電力に変換すると共に、これらの変換電力を例えば4スロット分に渡って累積加算する。ドップラシフトが小さい無線環境下では、ベクトル相殺の悪影響よりも、同相加算効果によるS/Nの向上が図れるため、S/Nが良くなる。
図4に分割/非分割モード時の一例の遅延プロファイルを示す。図には、同一の相関データについて、分割モードで求めた遅延プロファイルデータPA2と、非分割モードで求めた遅延プロファイルデータPA4とが示されている。遅延プロファイルデータPA4ではS/Nが向上しており、遅延プロファイルデータPA2ではドップラシフトが大きい無線環境下における振幅加算処理の追従性が向上している。
無線同期検出部35は、個別CH(DPCH:Dedicated Phyisical Channel)についての無線同期確立状態有無を検出する。図5に無線同期検出処理の動作イメージを示す。同期確立の有無は、パスタイミングを調整し、RAKE合成された受信パイロット信号と
、無線同期検出部35の内部で管理する基準パイロット信号とをシンボル単位で比較することにより、その一致個数を閾値を設けて判定する。一致の有無は、例えば図5(c)に示す如く、受信パイロット信号のベクトルP1,P2等の振幅及び位相(タイミング)が基準パイロット信号のベクトルPRからの所定閾値範囲内にあるか否かで判定する。図5(a)の例では一致個数が閾値に満たないため非同期状態であると判定し、図5(b)の例は一致個数が閾値を超えているため同期確立状態であると判定する。
個別CH周波数偏差検出部33は、CDMA受信装置で一般的に使用されている公知の同期検波処理により、個別CHの受信パイロットが受けた周波数偏差を求める。図6は実施の形態による周波数偏差除去処理のイメージ図で、1スロット内のパイロットシンボル数が4ビットの場合で説明する。図6(a)において、1シンボル目と2シンボル目のベクトルを合成した点Pと、3シンボル目と4シンボル目のベクトルを合成した点P'とを算出する。これらの点Pと点P'とから2シンボル当たりの位相回転角度θ’を算出し、更にこれを1/2することで1シンボル当たりの平均の位相回転角度θが求まる。個別チャネルの無線同期確立状態では、この方法で信頼性のある位相回転角度θを求めることができる。
なお、個別チャネルの受信開始直後では、該個別CHの無線同期を確立していないため、本実施の形態では、別途にベースバンド部を制御するMPU部の経由で設定された共通チャネル(PRACH:PhysicalRandom Access Channel)の周波数偏差情報を利用する。この情報には、周波数偏差そのものの情報と共に、該偏差情報の有効/無効を表す周波数偏差有効/無効の情報が含まれる。なお、図1ではこの部分の構成を共通CH周波数偏差検出部34で示している。
図1に戻り、閾値判定部31は、制御部31からの指示に従い、個別CH又は共通CHの周波数偏差Δfと所定閾値とを比較すると共に、周波数偏差Δfが閾値を超える場合は周波数偏差の除去実施、超えない場合は除去不実施の指示を周波数偏差除去部21に出力する。
周波数偏差除去部21では、入力の受信I/Qデータに、周波数偏差検出部33(又は34)で検出された位相回転θを打ち消すような逆位相の回転−θを与え、周波数偏差の除去を行う。周波数偏差の除去は、図6(b)に示す如く、入力のI/Qデータに対して、不図示のROMテーブルで用意した回転角−θに対応するcos及びsinの各係数を乗算することで行える。この演算により小数点位置が変わるため、後段でビット抽出、および有効桁への丸め処理を行う。なお、ROMテーブルはcos/sinのそれぞれにつき2π分を持たずとも、位相回転の象限情報を併用することで、ROMテーブルサイズをπ/4相当にまで小さくできる。
係る構成により、制御部32は、無線同期検出部35からの無線同期情報と、上位から通知される共通CH(PRACH)の周波数偏差有効/無効の情報と、個別チャネルの受信ON/OFFの情報とに基づいて、パイロットシンボルの振幅加算をスロット内分割で行うか、またはスロット内非分割で行うかの動作モードを決定する。
図7は実施の形態による動作モード判定処理のフローチャートで、その基本的な流れは、個別CHの無線同期が確立している場合や、共通CHの周波数偏差を正しく判定できる場合には非分割加算モードとし、無線同期が確立していない場合や、周波数偏差を判定できない場合は分割加算モードとするものである。個別CHが受信ON状態になると、この処理に入力する。
ステップS11では個別CHの無線同期が確立されているか否かを判別し、確立されて
いる場合は個別CH周波数偏差検出部33から得られる周波数偏差情報が信頼できると考えられるので、ステップS12に進み、個別CHの周波数偏差Δfに基づく周波数偏差除去を行う。また、無線同期確立状態でない場合は、更にステップS13で共通CHの周波数偏差有効か否かを判別する。周波数偏差が有効の場合はステップS14で共通CHの周波数偏差Δfに基づく周波数偏差除去を行う。そして、ステップS15ではスロット内非分割モードによる加算処理を行い、S/Nの向上を図る。
一方、上記ステップS13の判別で共通CHの周波数偏差が有効で無い場合はステップS16に進み、広い周波数偏差に対応可能なスロット内分割モードの加算処理を行う。ステップS17では電力の遅延プロファイルデータを生成し、ステップS18では複数のパスタイミングを生成する。ステップS21は個別CHの受信OFFか否かを判別し、受信OFFでない場合はステップS11に戻る。また、受信OFFの場合はこの処理を抜ける。
なお、上記実施の形態では一例の数値例を伴って分割/非分割モードの加算処理を述べたがこれに限らない。分割/非分割モードのパイロットシンボル数は任意で良い。また、無線同期確立有無の検査方法や、周波数偏差の検出及び除去方法についても上記実施の形態で述べたものに限定されない。
また、上述実施形態によれば、端末の高速移動によるドップラシフト時でも、スロット内シンボルの分割処理によりパス検出精度の劣化を改善できる。また、スロット内シンボルの相関出力を非分割でも、又はnシンボルづつ分割しても適正に処理することが可能となるため、ドップラシフト量が大きい場合でも加算対象のシンボル相関値をnシンボルづつ漏れなく使用でき、従って、様々な無線通信状態を忠実に反映できると共に、該通信状態が不安定なパスサーチ開始初期や、ドップラシフト量が大きい場合等においても、パス検出精度を改善することが可能となる。
好ましくは、このCDMA受信装置は、受信データを拡散コードで逆拡散して相関出力の遅延プロファイルを求め、該求めた遅延プロファイルに基づき直接及び遅延到来波のパスタイミングを検出するサーチャ部を備えるCDMA受信装置において、前記サーチャ部は、スロット内における各複数シンボル分の相関出力を加算する複数の第1の加算部と、前記複数の第1の加算部の加算出力をそれぞれ電力に変換する複数の電力変換部と、前記変換された電力をスロット間に渡って所定回数分累積加算する複数の第2の加算部と、前記複数の第2の加算部の各加算出力を加算する第3の加算部と、前記第1乃至第3の加算部の加算モードを制御する制御部とを備える。
また好ましくは、前記第1の加算部がスロット内シンボルの相関出力を非分割で加算し、かつ前記第2の加算部がその変換電力をその加算シンボル数に対応する回数だけ累積加算する第1の加算モードと、前記第1の加算部がスロット内シンボルの相関出力をnシンボル毎に分割して加算すると共に、前記第2の加算部がその変換電力をそれぞれの加算シンボル数に対応する回数だけ累積加算し、かつ前記第3の加算部が前記第2の加算部の加算出力を加算する第2の加算モードとを備え、前記制御部は、前記CDMA受信装置の通信状態に基づいて前記第1又は第2の加算モードを実行する。従って、ドップラシフト量の大きさに応じて最適の加算モードを選択できる。
また、上記本発明に好適なる実施の形態を述べたが、本発明思想を逸脱しない範囲内で各部の構成、制御、処理及びこれらの組合せの様々な変更が行えることは言うまでも無い。
実施の形態によるCDMA受信装置のブロック図である。 実施の形態による相関検出部のブロック図である。 実施の形態による加算処理を説明する図(1)である。 実施の形態による加算処理を説明する図(2)である。 実施の形態による無線同期検出処理のイメージ図である。 実施の形態による周波数偏差の検出動作を示すイメージ図である。 実施の形態による動作モード判定処理のフローチャートである。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
20 サーチャ部
21 周波数偏差除去部
22 拡散コード発生部
23 相関検出部
24,28 セレクタ(SEL)
25 電力変換部
26 プロファイル平均化部
29 パス検出部
31 閾値判定部
32 制御部
33 個別CH周波数偏差検出部
34 共通CH周波数偏差検出部
35 無線同期検出部

Claims (6)

  1. 受信データを拡散コードで逆拡散して相関出力の遅延プロファイルを求め、該求めた遅延プロファイルに基づきパスタイミングを検出するサーチャ部を備えるCDMA受信装置において、
    前記サーチャ部は、
    複数シンボル分の相関出力を加算する加算部と、
    前記加算部の加算出力を電力に変換する電力変換部と、
    前記電力変換部の出力に基いて前記パスタイミングの検出を行うパス検出部と、
    前記加算部が加算する相関出力の対象をM個のシンボルからN(M>N)個のシンボルに変更制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするCDMA受信装置。
  2. 前記加算部がMシンボル分の相関出力を加算する第1の加算モードと、
    前記加算部がスロット内シンボルをNシンボル分づつに分割した各相関出力を加算する第2の加算モードとを備え、
    前記制御部は、前記CDMA受信装置の通信状態に基づいて前記第1又は第2の加算モードを実行することを特徴とする請求項1記載のCDMA受信装置。
  3. 個別チャネルの無線同期確立有/無を検出する同期検出部を備え、
    前記制御部は、個別チャネルの無線同期が確立された場合は前記第1の加算モードで動作し、前記個別チャネルの無線同期が確立されなかった場合は前記第2の加算モードで動作することを特徴とする請求項2記載のCDMA受信装置。
  4. 個別チャネルの周波数偏差を検出する周波数偏差検出部と、
    前記検出された周波数偏差が所定以上であることにより入力の受信データから前記検出された周波数偏差を除去する周波数偏差除去部とを備え、
    前記制御部は、前記個別チャネルの無線同期が確立されたことにより、前記周波数偏差除去部による周波数偏差の除去を付勢することを特徴とする請求項3記載のCDMA受信装置。
  5. 共通チャネルの周波数偏差を検出すると共に、該検出した周波数偏差と該偏差の有効/無効を表す情報とを出力する周波数偏差検出部を備え、
    前記制御部は、共通チャネルの周波数偏差が有効である場合は前記第1の加算モードで動作し、前記周波数偏差が無効である場合は前記第2の加算モードで動作することを特徴とする請求項2記載のCDMA受信装置。
  6. 前記検出された共通チャネルの周波数偏差が所定以上であることにより入力の受信データから前記検出された周波数偏差を除去する周波数偏差除去部を備え、
    前記制御部は、前記周波数偏差の情報が有効であることにより、前記周波数偏差除去部による周波数偏差の除去を付勢することを特徴とする請求項5記載のCDMA受信装置。
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