JP2009021773A - 圧電振動子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、真空度の低下を抑えることができる圧電振動子の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】光透過性部84を有し、内部空間に圧電振動片10が配置され、貫通孔70のみによって内部空間と外部が連通するパッケージ60を用意する。内部空間を、酸素プラズマ及び紫外線の少なくとも一方で洗浄する。洗浄を行った後に内部空間を真空にする。貫通孔70を塞いで内部空間を真空封止する。真空封止した後に、圧電振動片10の振動腕14に形成された第2の金属膜58に光透過性部84を通してレーザービームを照射して、第2の金属膜58の一部を除去することで、圧電振動片10の駆動周波数を調整する。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧電振動子の製造方法に関する。
特許文献1には、圧電振動片が取り付けられたパッケージをガラスリッドで塞ぎ、パッケージ空間を真空封止した圧電振動子が開示されており、真空封止後に、ガラスリッドを通してレーザービームによって振動腕の金属膜の一部を除去して周波数を調整する工程も開示されている。圧電振動子は、リフロー工程によって回路基板に実装すると、高温下にさらされるため、封止されたパッケージ空間でガスが発生し、真空度が低下し、CI値が上昇してしまうという問題があった。このCI値上昇の問題は、特に真空封止後に、レーザービームをガラスリッド越しに照射して金属膜を除去することで、駆動周波数を調整した圧電振片において顕著であった。
特許第3541682号公報
本発明は、真空度の低下を抑えることができる圧電振動子の製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る圧電振動子の製造方法は、
(a)光透過性部を有し、内部空間に圧電振動片が配置され、貫通孔によって前記内部空間と外部が連通するパッケージを用意する工程と、
(b)前記内部空間を、酸素プラズマ及び紫外線の少なくとも一方で洗浄する工程と、
(c)前記洗浄を行った後に前記内部空間を真空にする工程と、
(d)前記貫通孔を塞いで前記内部空間を真空封止する工程と、
(e)前記真空封止した後に、前記圧電振動片の振動腕に形成された金属膜に前記光透過性部を通してレーザービームを照射して、前記金属膜の一部を除去することで、前記圧電振動片の駆動周波数を調整する工程と、
を含む。真空封止後に、レーザービームをガラスリッド越しに照射して金属膜を除去することで、駆動周波数を調整した圧電振子を、リフロー工程などで高温下にさらすと、CI値が上昇することが、発明者の実験で明らかになった。本発明によれば、酸素プラズマ及び紫外線の少なくとも一方でパッケージの内部空間を洗浄するので、この洗浄を行わない場合と比べて、リフロー工程などで高温下にさらされてもCI値の上昇が小さいことが発明者の実験により明らかになった。酸素プラズマによれば有機物をアッシングし、紫外線によれば有機物の分子結合を切断するので、内部空間で露出する有機物を減らすことができる。有機物が減少すれば、熱によって発生するガスが減少するので真空度の低下を避けられる。また、酸素プラズマ又は紫外線によって無機物も減らすことができる。
(2)この圧電振動子の製造方法において、
前記酸素プラズマを、前記貫通孔から前記内部空間に導入してもよい。
(3)この圧電振動子の製造方法において、
前記紫外線を、前記光透過性部を通して前記内部空間に照射してもよい。
(4)この圧電振動子の製造方法において、
前記紫外線を前記内部空間に照射した後に、前記酸素プラズマを前記内部空間に導入してもよい。
(5)この圧電振動子の製造方法において、
酸素を含む雰囲気ガスを前記貫通孔から前記内部空間に導入し、前記内部空間の前記雰囲気ガスに前記紫外線を照射してもよい。
(6)この圧電振動子の製造方法において、
前記(c)工程を、前記パッケージを加熱しながら行ってもよい。
(圧電振動片)
図1は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法で使用する圧電振動片(音叉型圧電振動片)を示す平面図である。なお、圧電振動片10の底面図は平面図と対称に表れる。圧電振動片10は、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料からなる。圧電振動片10は、基部12と、基部12から延びる一対の振動腕14と、を含む。
図2は、図1に示す圧電振動片10のII−II線断面拡大図である。振動腕14は、相互に反対を向く表裏面16と、表裏面16を両側で接続する第1及び第2の側面20,22とを有する。
一方(図1で左側)の振動腕14の第1の側面20と、他方(図1で右側)の振動腕14の第2の側面22が対向するように並列している。第1の側面20は、表裏面16の間隔によって定義される振動腕14の厚みの中央方向に高くなる山型となるように形成されている(図2参照)。第1の側面20が描く山型の高さは、第1及び第2の側面20,22の間隔によって定義される振動腕14の幅の、0%超12.5%以下である。
振動腕14は、基部12に接続される根本部24において、基部12側に向けて幅を拡げてあり、広い幅で基部12に接続するので剛性が高くなっている。振動腕14は、第1及び第2の側面20,22の間隔によって定義される幅が、基部12から先端に向けて細くなる第1のテーパ部26を含む。第1のテーパ部26を形成することにより、振動腕14は振動しやすくなっている。振動腕14は、第1のテーパ部26よりも先端に近い位置に、幅が第1のテーパ部26から先端に向けて太くなる第2のテーパ部28を含む。第2のテーパ部28は、錘の機能を果たすので、振動周波数を低くすることができる。振動腕14は、第1及び第2のテーパ部26,28が接続される幅変更点が溝30よりも先端近くに位置するように形成されている。
振動腕14には、表裏面16に、長手方向に延びる溝30がそれぞれ形成されている。溝30によって振動腕14が動きやすくなって効率的に振動するのでCI値を下げることができる。溝30は、振動腕14の長さの50〜70%の長さを有する。また、溝30は、振動腕14の幅の60〜90%の幅を有する。
溝30は、第1の側面20と背中合わせに延びる第1の内面32と、第2の側面22と背中合わせに延びる第2の内面34と、を含む。第1の内面32は第2の内面34よりも、表裏面16に対する角度が垂直に近くなっている。第1の内面32は平坦面であってもよい。第2の内面34も平坦面であってもよいが、図2に示す例では、異なる角度の面が接続されてなる。第1及び第2の側面20,22は、第2の内面34よりも表裏面16に対する角度(表裏面16と接続する部分の角度)が垂直に近くなっている。
圧電振動片10は、一対の支持腕36を含む。一対の支持腕36は、基部12から一対の振動腕14が延びる方向とは交差方向であってそれぞれ相互に反対方向に延び、一対の振動腕14の延びる方向に屈曲してさらに延びる。屈曲することで、支持腕36は小型化される。支持腕36は、パッケージ60に取り付けられる部分であり、支持腕36での取り付けによって、振動腕14及び基部12は浮いた状態になる。
基部12には、振動腕14の表裏面16と同じ側の面に括れた形状が表れるように、相互に対向方向に一対の切り込み38が形成されている。一対の切り込み38は、それぞれ、一対の支持腕36が基部12から延びて屈曲する方向の側で一対の支持腕36に隣接して基部12に形成されている。切り込み38によって、振動腕14の振動の伝達が遮断されるので、振動が基部12や支持腕36を介して外部に伝わること(振動漏れ)を抑制し、CI値の上昇を防止することができる。切り込み38の長さ(深さ)は、基部12の強度を確保できる範囲で長い(深い)ほど、振動漏れ抑制効果は大きい。一対の切り込み38の間の幅(一対の切り込み38に挟まれた部分の幅)は、一対の振動腕14の対向する第1及び第2の側面20,22の間隔よりも小さくしてもよいし大きくしてもよいし、一対の振動腕14の相互に反対を向く第1及び第2の側面20,22の距離よりも小さくしてもよいし大きくしてもよい。
振動腕14には、励振電極膜が形成されている。励振電極膜は、100Å以上300Å以下の厚みを有する下地のCr膜と、Cr膜上に形成された200Å以上500Å以下の厚みを有するAu膜と、を含む多層構造であってもよい。Cr膜は水晶との密着性が高く、Au膜は電気抵抗が低く酸化し難い。励振電極膜は、第1及び第2の側面20,22にそれぞれ形成された第1及び第2の側面電極膜42,44と、第1及び第2の内面32,34にそれぞれ形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、を含む。励振電極膜によって、第1及び第2の励振電極50,52が構成される。
第1の励振電極50は、溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48を含む。1つの溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48は、相互に連続的に形成されて電気的に接続されている。表裏面16の一方(例えば表面)の溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、表裏面16の他方(例えば裏面)の溝30に形成された第1及び第2の内面電極膜46,48と、は電気的に接続されている。すなわち、表裏面16それぞれに形成された一対の第1の励振電極50は電気的に接続されている。また、一方の振動腕14に形成された一対の第1の励振電極50は、基部12上の表裏面16それぞれに形成された引き出し電極53に接続され、これらの引き出し電極53が、他方の振動腕14の第1又は第2の側面電極膜42,44に接続されることで電気的に接続される。
第2の励振電極52は、第1及び第2の側面電極膜42,44を含む。また、第1及び第2の側面電極膜42,44は電気的に接続されている。その電気的接続は、振動腕14の溝30が形成されていない部分において、表裏面16の少なくとも一方(あるいは両方)上に形成された接続電極54によってなされている。
一方の振動腕14に形成された第1の励振電極50と、他方の振動腕14に形成された第2の励振電極52と、は基部12上の引き出し電極53で電気的に接続されている。引き出し電極53は、第2の励振電極52が形成される振動腕14の隣に並ぶ支持腕36上に至るまで形成されている。引き出し電極53は、支持腕36の表裏面16(あるいはさらに側面)に形成されている。支持腕36上で、引き出し電極53を外部との電気的接続部にすることができる。
振動腕14には、表裏面16の少なくとも一方上に、第1及び第2の金属膜56,58が形成されている。表裏面16は振動腕14を構成する材料の面を指し、第1及び第2の金属膜56,58は、表裏面16に直接形成されており、励振電極膜は、第1及び第2の金属膜56,58を避けて形成されている。第1の金属膜56は、第2の金属膜58よりも振動腕14の先端近くに形成されている。また、第1の金属膜56は、第2の金属膜58よりも厚く形成されている。
第1及び第2の金属膜56,58は、振動腕14の錘の役割を果たしており、その一部を除去することで錘の重さを調整することができる。振動腕14の先端部の重さが重いほど振動腕14の振動周波数が小さくなり、軽いほど振動腕14の振動周波数が大きくなる。これを利用して周波数調整を行うことができる。第1の金属膜56には、孔57が形成されている。孔57の一部は貫通しており、振動腕14の表裏面16が露出している。
また、図示しない圧電振動片の変形例として、接続電極54を振動腕14の先端まで形成し、さらに、振動腕14の先端近傍において、接続電極54に1層以上の金属膜を追加して積層する構成にしても良い。ここで、接続電極54に金属膜が追加されていない領域を微調整領域とし、金属膜が追加されている領域を粗調整領域とする。
(圧電振動片の動作)
本実施の形態では、第1の側面電極膜42と第1の内面電極膜46との間に電圧を印加し、第2の側面電極膜44と第2の内面電極膜48との間に電圧を印加することで、振動腕14の一方の側端を伸ばし、他方の側端を縮ませて振動腕14を屈曲させて振動させる。言い換えると、1つの振動腕14において、第1及び第2の励振電極50,52間に電圧を印加して、振動腕14の第1及び第2の側面20,22を伸縮させることで振動腕14を振動させる。なお、第1及び第2の励振電極50,52は、振動腕14の70%までは、長いほどCI値が下がることが分かっている。
図2は、本実施の形態に係る圧電振動片10の動作を説明する図である。図2に示すように、一方の振動腕14の第1及び第2の励振電極50,52に電圧が印加され、他方の振動腕14の第1及び第2の励振電極50,52に電圧が印加される。ここで、一方(左側)の振動腕14の第1の励振電極50と他方(右側)の振動腕14の第2の励振電極52が同じ電位(図2の例では+電位)となり、一方(左側)の振動腕14の第2の励振電極52と他方(右側)の振動腕14の第1の励振電極50が同じ電位(図2の例では−電位)となるように、第1の励振電極50及び第2の励振電極52は、クロス配線によって交流電源に接続され、駆動電圧としての交番電圧が印加されるようになっている。印加電圧によって、図2に矢印で示すように電界が発生し、これにより、振動腕14は、互いに逆相振動となるように(振動腕14の先端側が互いに接近・離間するように)励振されて屈曲振動する。また、基本モードで振動するように交番電圧が調整されている。
(圧電振動子の製造方法)
圧電振動子の製造方法は、圧電振動片10の形成を含む。圧電振動片10を水晶から構成する場合、水晶ウエハは、X軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、Z軸を中心に時計回りに0度ないし5度の範囲で回転して切り出した水晶Z板であって所定の厚みに切断研磨して得られるものを用いる。1つの水晶ウエハから複数の圧電振動片10を連結された状態で切り出し、最終的に個々の圧電振動片10に切断する。圧電振動片10には、励振電極膜及び第1及び第2の金属膜56,58を形成する。
第1の金属膜56の一部を除去する工程を、圧電振動片10をパッケージ60に固定する工程前に行う。つまり、圧電振動子に組み込む前(水晶ウエハから連結された状態で切り出された複数の圧電振動片10を個々に切断する前であっても後でもよい。)に、第1の金属膜56の一部を除去する(孔57を形成する)ことで周波数調整を行う。第1の金属膜56の一部の除去は、レーザービームや電子ビームによって行ってもよい。第1の金属膜56は、第2の金属膜58よりも振動腕14の先端に近いので、振動腕14を振動しやすくする(周波数を上げる)効果が大きい。しかも、第1の金属膜56は、第2の金属膜58よりも厚く形成されているので、同じ面積で一部を除去した場合に、除去する部分の体積が大きくなるので、この効果は一層大きい。第1の金属膜56に対して行う周波数調整プロセスは、おおまかな調整を目的としたもので粗調整ということができる。
図3は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法でのパッケージを用意する工程を説明する図である。図4は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法で用意されるパッケージを示す図である。本実施の形態は、パッケージ60を用意する工程を含む。パッケージ60は、ベース62及び蓋64を含む。
ベース62は、底部66と、底部66の中央部を囲むように底部66の周端部上に位置する枠壁部68と、を含む。底部66には、貫通孔70が形成されている。ベース62は、主としてセラミックス等の非金属で形成されており、例えばセラミックグリーンシートを積層し焼結して形成することができる。底部66の、枠壁部68にて囲まれる面(以下、内面72という。)には接続端子74が形成されている。底部66の、枠壁部68が配置されている面とは反対の面(以下、外面76という。)には外部電極78が形成され、接続端子74と外部電極78は電気的に接続されている。また、底部66の内面72は、段が形成されており、高面80と低面82を含む。高面80に接続端子74が形成されている。蓋64は、光透過性部84を有しており、図3の例では、蓋64の全体が光透過性部84である。光透過性部84(蓋64の全体)は、ガラス又は樹脂から形成されている。
パッケージ60を用意する工程では、ベース62の底部66に圧電振動片10を配置する。詳しくは、振動腕14の少なくとも先端を低面82に対向させて、底部66の内面72と振動腕14の間隔を大きくして、振動腕14が曲がっても底部66に接触しにくいようにする。また、支持腕36の少なくとも一部を高面80に対向させる。振動腕14が底部66から浮いた状態(非接触の状態)になるように支持腕36を底部66(高面80)に固定する。固定に導電性接着剤86を使用することで、支持腕36上の引き出し電極53(図1参照)と接続端子74を電気的に接続する。なお、圧電振動片10は、底部66の貫通孔70とオーバーラップしないように(例えば図4に示すように一対の振動腕14の間に貫通孔70が位置するように)配置する。
次に、ベース62の底部66の内面72上方の空間を塞ぐ。詳しくは、蓋64をベース62に取り付ける。例えば、ガラス製の蓋64を、低融点ガラス65を使用して、ベース62(枠壁部68)に接合する。変形例として、金属製の枠体及び枠体に設けられた光透過性部を含む蓋をシーム溶接によってベース62に接合してもよい。こうして、光透過性部84を有し、内部空間に圧電振動片10が配置され、貫通孔70のみによって内部空間と外部が連通するパッケージ60を用意する。
図5及び図6は、洗浄工程を説明する図である。洗浄工程では、パッケージ60の内部空間を、酸素プラズマ及び紫外線の少なくとも一方で洗浄する。例えば、図5に示すように、紫外線を、光透過性部84を通して内部空間に照射する。図5では、光透過性部84が上を向くようにパッケージ60を配置して上から下に紫外線を照射しているが、光透過性部84が下を向くようにパッケージ60を配置し、下から上に紫外線を照射してもよい。紫外線の照射工程は、真空チャンバ内で真空状態で行ってもよい。また、図6に示すように、酸素プラズマをパッケージ60の内部空間に導入する。酸素プラズマは、貫通孔70からパッケージ60の内部空間に導入する。酸素プラズマは、酸素を含む雰囲気ガスをチャンバーに充満させて、対向電極間に高周波電圧を印加して発生させることができる。図6では、貫通孔70が上を向くようにパッケージ60を配置してあるが、貫通孔70は、塞がれなければ下を向けてもよい。酸素プラズマの導入工程も、真空チャンバ内で真空引きをしながら行ってもよい。紫外線の照射を行ってから酸素プラズマを導入してもよいし、その逆であってもよいし、いずれか一方のみでもよい。
本実施の形態によれば、酸素プラズマ及び紫外線の少なくとも一方でパッケージ60の内部空間を洗浄するので、この洗浄を行わない場合と比べて、リフロー工程などで高温下にさらされてもCI値の上昇が小さいことが発明者の実験により明らかになった。酸素プラズマによれば有機物をアッシングし、紫外線によれば有機物の分子結合を切断するので、内部空間で露出する有機物を減らすことができる。有機物が減少すれば、熱によって発生するガスが減少するので真空度の低下を避けられる。また、酸素プラズマ又は紫外線によって無機物(水、水素を含む。)も減らすことができる。
図7は、洗浄工程の変形例を説明する図である。この変形例では、酸素を含む雰囲気ガスを貫通孔70からパッケージ60の内部空間に導入し、内部空間の雰囲気ガスに紫外線を照射する。これにより、酸素ラジカルが生成され、有機物汚染に対する洗浄を行うことができる。図7では、貫通孔70が上を向くようにパッケージ60を配置してあるが、貫通孔70は、塞がれなければ下を向けてもよい。また、紫外線を光透過性部84に対して照射すれば、酸素ラジカルの生成とともに、内部空間に紫外線を照射して洗浄することもできる。
そして、洗浄を行った後に内部空間を真空にする。この工程は、パッケージ60を加熱しながら行ってもよく、その場合これをアニール工程ということもできる。なお、洗浄工程を真空中で行う場合には、その状態を維持すれば足りる。
図8は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法での真空封止工程を説明する図である。真空封止工程では、貫通孔70を塞いで内部空間を真空封止する。例えば、貫通孔70上に、ロウ材88(AuGe等)を配置し、これをレーザービームで溶融して貫通孔70を塞ぐようにシール部90(図9参照)を形成する。なお、圧電振動片10を貫通孔70とオーバーラップしないように配置することで、レーザービームが貫通孔70を通過しても圧電振動片10に影響を与えないようになっている。
図9及び図10は、圧電振動片の駆動周波数を調整する工程を説明する図である。詳しくは、真空封止した後に、圧電振動片10の振動腕14に形成された第2の金属膜58に光透過性部84を通してレーザービームを照射して、第2の金属膜58の一部を除去することで、圧電振動片10の駆動周波数を調整する。第2の金属膜58は、第1の金属膜56よりも振動腕14の先端から離れているので、振動腕14を振動しやすくする(周波数を上げる)効果は小さいが、このことから逆に微調整が可能であると言える。しかも、第2の金属膜58は、第1の金属膜56よりも薄く形成されているので、同じ面積で除去した場合に体積が小さいので微調整の効果は一層大きい。完成品としての圧電振動子に組み込まれた圧電振動片10では、第2の金属膜58に孔59が形成されている。孔59から振動腕14の表裏面が露出している。本実施の形態に係る方法により製造された圧電振動子は、上述した製造方法から自明の構成を含む。
(圧電振動子の応用例)
上述した圧電振動子を使用して、発振器又はセンサを構成することができる。圧電振動子を含む発振回路で発振器を構成すると、周波数精度の高い交流信号を得ることができる。また、圧電振動子を使用したセンサは、物理量に応じて圧電振動片10の周波数が変動することを利用してその物理量を検出するセンサである。例えば、温度、加速度によって発生する応力、角速度によって発生するコリオリ力などを検出するセンサが例に挙げられる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
図1は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子に使用される圧電振動片(音叉型圧電振動片)を示す平面図である。 図2は、図1に示す圧電振動片のII−II線断面拡大図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法でのパッケージを用意する工程を説明する図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法で用意されるパッケージを示す図である。 図5は、洗浄工程を説明する図である。 図6は、洗浄工程を説明する図である。 図7は、洗浄工程の変形例を説明する図である。 図8は、本発明の実施の形態に係る圧電振動子の製造方法での真空封止工程を説明する図である。 図9は、圧電振動片の駆動周波数を調整する工程を説明する図である。 図10は、圧電振動片の駆動周波数を調整する工程を説明する図である。
符号の説明
10…圧電振動片、 12…基部、 14…振動腕、 16…表裏面、 20…第1の側面、 22…第2の側面、 24…根本部、 26…第1のテーパ部、 28…第2のテーパ部、 30…溝、 32…第1の内面、 34…第2の内面、 36…支持腕、 38…切り込み、 42…第1の側面電極膜、 44…第2の側面電極膜、 46…第1の内面電極膜、 48…第2の内面電極膜、 50…第1の励振電極、 52…第2の励振電極、 53…引き出し電極、 54…接続電極、 56…第1の金属膜、 57…孔、 58…第2の金属膜、 59…孔、 60…パッケージ、 62…ベース、 64…蓋、 66…底部、 68…枠壁部、 70…貫通孔、 72…内面、 74…接続端子、 76…外面、 78…外部電極、 80…高面、 82…低面、 84…光透過性部、 86…導電性接着剤、 88…ロウ材、 90…シール部

Claims (6)

  1. (a)光透過性部を有し、内部空間に圧電振動片が配置され、貫通孔によって前記内部空間と外部が連通するパッケージを用意する工程と、
    (b)前記内部空間を、酸素プラズマ及び紫外線の少なくとも一方で洗浄する工程と、
    (c)前記洗浄を行った後に前記内部空間を真空にする工程と、
    (d)前記貫通孔を塞いで前記内部空間を真空封止する工程と、
    (e)前記真空封止した後に、前記圧電振動片の振動腕に形成された金属膜に前記光透過性部を通してレーザービームを照射して、前記金属膜の一部を除去することで、前記圧電振動片の駆動周波数を調整する工程と、
    を含む圧電振動子の製造方法。
  2. 請求項1に記載された圧電振動子の製造方法において、
    前記酸素プラズマを、前記貫通孔から前記内部空間に導入する圧電振動子の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載された圧電振動子の製造方法において、
    前記紫外線を、前記光透過性部を通して前記内部空間に照射する圧電振動子の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載された圧電振動子の製造方法において、
    前記紫外線を前記内部空間に照射した後に、前記酸素プラズマを前記内部空間に導入する圧電振動子の製造方法。
  5. 請求項1に記載された圧電振動子の製造方法において、
    酸素を含む雰囲気ガスを前記貫通孔から前記内部空間に導入し、前記内部空間の前記雰囲気ガスに前記紫外線を照射する圧電振動子の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載された圧電振動子の製造方法において、
    前記(c)工程を、前記パッケージを加熱しながら行う圧電振動子の製造方法。
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