JP2009021574A - 発光素子、発光装置および電子機器、ならびに発光装置の作製方法 - Google Patents

発光素子、発光装置および電子機器、ならびに発光装置の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コントラストの高い発光素子および発光装置を提供することを課題とする。より具体的には、偏光板を有することなく、また、従来通りの電極材料を用いて、コントラストを高めた発光装置を提供することを課題とする。
【解決手段】非透光性の電極と発光層との間に光吸収層を有することで外光反射を低減する。光吸収層としては、有機化合物と金属酸化物とを含む層にハロゲン原子を添加することで形成される層を用いる。また、発光素子を駆動するための薄膜トランジスタが形成されている領域および配線が形成されている領域等の上にも光吸収層を形成することで、TFTが形成されている側の反対側から光を外部に取り出す構造において、外光反射を低減することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、エレクトロルミネセンス等の発光を利用する発光素子、発光装置およびその作製方法に関する。また、発光装置を有する電子機器に関する。
発光素子を有する表示装置(以下、発光装置と呼ぶ)は、液晶表示装置と比較して、広視野角、低消費電力、高応答速度という利点を有しており、その研究開発が盛んに行われている。
発光素子は、一対の電極間に発光物質を備えた構成を有しており、該電極の透光性に応じて、発光物質からの光が取り出される。
例えば、一方向に光を取り出したい場合、該一方向側に設けられた一方の電極を透光性を有する電極とし、他方の電極を非透光性の電極、つまり反射性を有する電極とする構成が考えられる。
このような反射性を有する電極を用いると、外光の映り込みが問題となる。外光の映り込みを防止するため、偏光板や円偏光板を設ける構成がある。しかし、偏光板等を用いると、発光素子からの光の損失が懸念されるほか、偏光板を貼り付ける工程が必要となり、製造コストが上昇する。
そこで、外光の映り込み防止の方法として、非透光性の電極に光吸収性のある材料を使用する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−19074号公報
上記特許文献1は、外光を吸収する非透光性の電極の組み合わせとして、カルシウムやリチウム等の光透過性の金属薄膜と反射防止膜としての役割をする酸化チタンとの組み合わせを用いることが記載されている。
この方法では、金属薄膜の膜厚を発光装置の電極として使用可能な導電性を確保できる程度にした場合、金属薄膜での光反射が発生すると考えられる。そのため、外光の一部は反射され、コントラスト低下につながることが懸念される。
また、外光反射を低下させることを念頭においた場合、電極材料として使用できる金属の種類も制限されてしまう恐れがある。
そこで本発明は、コントラストの高い発光素子および発光装置を提供することを課題とする。より具体的には、偏光板を有することなく、また、従来通りの電極材料を用いて、コントラストを高めた発光装置を提供することを課題とする。
上記課題を鑑み、本発明は、非透光性の電極と発光層との間に光吸収層を有することで外光反射を低減することを特徴とする。光吸収層としては、有機化合物と金属酸化物とを含む層にハロゲン原子を添加することで形成される層を用いることを特徴とする。
具体的な本発明の一は、第1の電極と、第1の電極に対向して設けられた第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に形成された発光層とを有する発光素子を有し、第1の電極と第2の電極との間に金属酸化物と有機化合物とハロゲン原子とを含む光吸収層を有することで外部からの入射光を吸収することを特徴とする発光素子である。
上記構成において、光吸収層は非透光性電極と発光層との間に配置される。光吸収層は、ハロゲン原子の添加量に応じて、可視光領域に吸収をもつとともに、電荷注入層としての機能を有する。
さらに本発明は、発光素子部以外の領域での外光反射も低減する特徴を有する。つまり、発光素子を駆動するための薄膜トランジスタが形成されている領域(以下、TFT部という)および配線が形成されている領域(以下、配線部という)等の上部にも光吸収層を形成することで、TFTが形成されている側の反対側から光を外部に取り出す構造において、外光反射を低減することができる。
本発明により、外光反射を低減した発光素子、及び該発光素子を有する発光装置を提供することができる。つまり、外光反射によるコントラスト低下を防止した発光装置を提供することができる。
また、本発明により、外光反射によるコントラスト低下を防ぐ手段として用いられる偏光板等を必要としない発光装置を提供することができる。その結果、発光素子からの発光が、偏光板等によって減衰することがない。また、偏光板等は高価であるが、本発明は偏光板等の部材を必要としないため、コストを抑えることができる。さらに偏光板等は傷つきやすいといった問題もあるが、この問題も生じない。
さらに、本発明は光吸収層により外光を吸収するため、非透光性電極に使用する電極の材質を選ばない。そのため、反射率を考慮することなく、高い導電性を有する金属や低コストの金属を電極として使用した発光装置を提供することができる。
本発明は光吸収層に有機化合物と金属酸化物とが混在してなる層にハロゲン原子をドーピングすることで形成される層を用い、低駆動電圧化を達成した発光装置を提供することができる。また該光吸収層を厚くすることにより、発光層と第1の電極、又は発光層と第2の電極とを離すことができるため、発光の消光を防止できる。また発光素子を厚く形成することができるので、電極間の短絡を防止でき、量産性を高めることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、外部から発光素子へ入射した外光の反射を低下させる構成を有する発光素子について説明する。
図1には、基板100上に形成された第1の電極101、および対向する第2の電極102、そして、これらの間に第1の電極101から順に、第1の層111、第2の層112が設けられている発光素子を示す。
基板100は発光素子の支持体として用いられる。基板100としては、例えばガラス、またはプラスチックなどを用いることができる。なお、発光素子の支持体として機能するものであれば、これら以外のものでもよい。また、基板100は、層間膜などの構造物を含んでいてもよい。なお、基板100を通って、発光を外部へ取り出す場合には、基板100は透光性を有することが好ましい。
本実施の形態では、第1の電極101は陽極として機能し、第2の電極102は陰極として機能するものとして、以下説明をする。つまり、第1の電極101の電位の方が、第2の電極102の電子よりも高くなるように、第1の電極101と第2の電極102に電圧を印加したときに発光が得られるものとして、以下説明をする。
第1の電極101としては、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上であることが好ましい)金属、合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等が挙げられる。これらの導電性金属酸化物膜は、通常スパッタにより成膜されるが、ゾル−ゲル法などを応用して作製しても構わない。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)は、酸化インジウムに対し1〜20wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
また、第1の電極101と接する層として、後述する複合材料を含む層を用いた場合には、第1の電極101として、仕事関数の大小に関わらず、様々な金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、アルミニウムを含む合金(AlSi)等を用いることができる。また、仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。アルカリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金の膜は、真空蒸着法を用いて形成することができる。また、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む合金はスパッタリング法により形成することも可能である。また、銀ペーストなどを液滴吐出法などにより成膜することも可能である。
第2の電極102を形成する物質としては、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下であることが好ましい)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユ−ロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。アルカリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金の膜は、真空蒸着法を用いて形成することができる。また、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む合金はスパッタリング法により形成することも可能である。また、銀ペーストなどを液滴吐出法などにより成膜することも可能である。
また、第2の電極102と電子輸送層123との間に、電子注入層124を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料を第2の電極102として用いることができる。これら導電性材料は、スパッタリング法や液滴吐出法、スピンコート法等を用いて成膜することが可能である。
なお、発光層からの発光は、第1の電極または第2の電極を通って外部へ取り出される。よって、第1の電極または第2の電極は、透光性を有する構成とすることが好ましい。図1に示す発光素子は、発光層からの発光は、第2の電極を通って外部へ取り出される構成であるため、第1の電極101は非透光性を有し、第2の電極102は透光性を有する。なお透光性を有する電極は、透光性材料を用いて形成することにより得られるが、非透光性材料であっても透光性を呈する程度にまで薄膜化することによっても得ることができる。
第2の層112は、発光層を含む層である。そして、第1の層111が光吸収層としての機能を有することで、第2の電極102から入射する外光および、第1の電極101で反射された外光を吸収することができる。このとき、予想される外光強度に対して吸収率が50%以上となるように膜厚およびドーピング量を決定すると好ましい。このようにして本発明は、外光反射による影響を受けることなく、第2の層112からの発光のみ(自発光成分のみ)を得ることができる。
すなわち本発明は、光吸収層によって外光の反射を小さくすることで、偏光板のような効果を奏することができる。このような本発明の発光装置は、第1の電極101に対向する第2の電極102側から、光を取り出すトップエミッション型の発光装置に好適である。
また本発明は、第1の層111に十分な吸収率を有する膜を形成する必要があり、通常、そのような膜は厚膜となる。そこで、本発明では特に、有機化合物と金属酸化物とが混在してなる膜にハロゲン原子を添加することで形成される膜を使用する。
第1の層111に用いる金属酸化物としては、遷移金属酸化物を挙げることができる。また、元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、バナジウム酸化物、モリブデン酸化物、ニオブ酸化物、レニウム酸化物、タングステン酸化物、ルテニウム酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物を挙げることができる。これらの酸化物は、電子受容性が高いため好ましい。この他、酸化インジウムや酸化亜鉛、酸化錫を用いることもできる。中でも特に、酸化モリブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため、蒸着法を用いて混合膜を形成する場合には好ましい。特に、三酸化モリブデンであることが好ましい。
第1の層111に用いる有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の化合物を用いることができる。なお、第1の層111に用いる有機化合物としては、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質(正孔輸送性材料)であることが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。以下では、第1の層111に用いることのできる有機化合物を具体的に列挙する。
例えば、第1の層111に用いることのできる芳香族アミン化合物としては、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(略称:DTDPPA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)等を挙げることができる。
第1の層111に用いることのできるカルバゾール誘導体としては、具体的には、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等を挙げることができる。
また、第1の層111に用いることのできるカルバゾール誘導体としては、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、1,4−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン等を用いることができる。
また、第1の層111に用いることのできる芳香族炭化水素としては、例えば、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス(4−フェニルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuAnth)、9,10−ビス(4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA)、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]−2−tert−ブチル−アントラセン、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10,10’−ジフェニル−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフェニル)−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペンタフェニル)フェニル]−9,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ルブレン、ペリレン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン等が挙げられる。また、この他、ペンタセン、コロネン等も用いることができる。このように、1×10−6cm/Vs以上の移動度を有し、炭素数14〜42である芳香族炭化水素を用いることがより好ましい。
なお、第1の層111に用いることのできる芳香族炭化水素は、ビニル骨格を有していてもよい。ビニル基を有している芳香族炭化水素としては、例えば、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等が挙げられる。
このような有機化合物と金属酸化物とを含む層は、蒸着法により形成することができる。より具体的には、複数の化合物が混在した層を形成する場合には共蒸着法を用いることができる。共蒸着法は、抵抗加熱蒸着同士による共蒸着法、電子ビーム蒸着同士による共蒸着法、抵抗加熱蒸着と電子ビーム蒸着による共蒸着法があり、その他抵抗加熱蒸着とスパッタリング法による成膜、電子ビーム蒸着とスパッタリングによる成膜など、同種、異種方法を組み合わせて形成することができる。また、上記例は2種の材料を含む層を示しているが、3種以上の材料を含む場合も同様に、同種、異種方法を組み合わせて形成することができる。また、上述した乾式法に限らず、湿式法を用いて形成することも可能である。
このようにして形成される有機化合物と金属酸化物とを含む層に、ハロゲン原子を添加することで導電性および光吸収性を付与することができ、第1の層111に光吸収層としての機能を付与することができる。添加するハロゲン原子としては、フッ素、塩素、ヨウ素、臭素などがあるが、特に、フッ素および塩素が好適である。また、添加する方法として、既存のドーピング手法が適用可能である。例えば、イオン注入法を用いることができる。
添加するハロゲン原子の濃度に応じて、第1の層111の吸収率は変化する。よって、第1の層111に含まれるハロゲン原子の濃度は、1×1021Atoms/cm以上であることが望ましい。
そして第1の層111は、有機化合物と、無機化合物とが混在していることにより、第1の層111の有機化合物の結晶化を抑制することができる。また、導電性が高いため、抵抗の増加を伴わずに第1の層111を厚く形成することが可能となる。そのため、基板上にゴミや汚れ等に起因する凹凸がある場合であっても、第1の層111の厚膜化により凹凸の影響をほとんど受けない。従って、凹凸に起因する第1の電極101と、第2の電極102とのショート等の不良を防止することができる。また、第1の層111の膜厚を厚くすることにより、駆動電圧の上昇を抑制しつつ、光吸収率を高めることも可能である。また、第1の層111を用いることにより、仕事関数に依らず第1の電極を形成する材料を選ぶことができる。つまり、第1の電極101として仕事関数の大きい材料だけでなく、仕事関数の小さい材料を用いることができる。
一般に、発光素子の層を厚膜化すると、駆動電圧が増加してしまうため、好ましくなかったが、有機化合物と金属酸化物とが混在してなる膜を用いると駆動電圧自体を低くすることができ、さらには有機化合物と金属酸化物とが混在してなる膜を厚膜化しても駆動電圧が高くならない。
また、有機化合物と金属酸化物とが混在してなる膜には、可視光領域での吸収があまりないが、ハロゲン原子を添加することで、吸収率が増加し、光吸収層としての機能を付与することができる。
第2の層112は、発光層を含む構成であればよく、第2の層112の積層構造については特に限定されない。電子輸送性の高い物質または正孔輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、正孔注入性の高い物質、バイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質等を含む層と、発光層とを適宜組み合わせて構成すればよい。例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を適宜組み合わせて構成することができる。各層を構成する材料について以下に具体的に示す。なお、第1の層111はキャリア密度が高く、正孔注入性に優れているため、正孔注入層を設けない場合でも駆動電圧が低い発光素子を得ることができる。
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、モリブデン酸化物やバナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。この他、フタロシアニン(略称:HPc)や銅フタロシアニン(略称:CuPc)等のフタロシアニン系の化合物、或いはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても正孔注入層を形成することができる。
また、正孔注入層として、正孔輸送性の高い物質にアクセプター性物質を含有させた複合材料を用いることができる。なお、正孔輸送性の高い物質にアクセプター性物質を含有させたものを用いることにより、電極の仕事関数に依らず電極を形成する材料を選ぶことができる。つまり、第1の電極101として仕事関数の大きい材料だけでなく、仕事関数の小さい材料を用いることができる。アクセプター性物質としては、7,7,8,8−テトラシアノ−2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称:F−TCNQ)、クロラニル等を挙げることができる。また、遷移金属酸化物を挙げることができる。また元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化マンガン、酸化レニウムは電子受容性が高いため好ましい。中でも特に、酸化モリブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
複合材料に用いる正孔輸送性の高い物質としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の化合物を用いることができる。なお、複合材料に用いる正孔輸送性の高い物質としては、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。以下では、複合材料に用いることのできる有機化合物を具体的に列挙する。
例えば、複合材料に用いることのできる芳香族アミン化合物としては、N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(略称:DTDPPA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)等を挙げることができる。
複合材料に用いることのできるカルバゾール誘導体としては、具体的には、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等を挙げることができる。
また、複合材料に用いることのできるカルバゾール誘導体としては、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、1,4−ビス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン等を用いることができる。
また、複合材料に用いることのできる芳香族炭化水素としては、例えば、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−9,10−ビス(4−フェニルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPAnth)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuAnth)、9,10−ビス(4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA)、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]−2−tert−ブチル−アントラセン、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、2,3,6,7−テトラメチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10,10’−ジフェニル−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフェニル)−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペンタフェニル)フェニル]−9,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ルブレン、ペリレン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン等が挙げられる。また、この他、ペンタセン、コロネン等も用いることができる。このように、1×10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有し、炭素数14〜42である芳香族炭化水素を用いることがより好ましい。
なお、複合材料に用いることのできる芳香族炭化水素は、ビニル骨格を有していてもよい。ビニル基を有している芳香族炭化水素としては、例えば、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等が挙げられる。
また、正孔注入層としては、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を用いることができる。例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスルホン酸)(PAni/PSS)等の酸を添加した高分子化合物を用いることができる。
また、上述したPVK、PVTPA、PTPDMA、Poly−TPD等の高分子化合物と、上述したアクセプター性物質を用いて複合材料を形成し、正孔注入層として用いてもよい。
正孔輸送層121は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送性の高い物質としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPBまたはα−NPD)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、N,N’−ビス(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
また、正孔輸送層121として、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物を用いることもできる。
発光層122は、発光性の高い物質を含む層である。発光性の高い物質としては、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。
発光層に用いることのできる燐光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,5’ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIr(acac))などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H−ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))などが挙げられる。また、黄色系の発光材料として、ビス(2,4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビス[2−(4’−パーフルオロフェニルフェニル)ピリジナト]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac))などが挙げられる。また、橙色系の発光材料として、トリス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(pq))、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pq)(acac))などが挙げられる。また、赤色系の発光材料として、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属錯体が挙げられる。また、トリス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異なる多重度間の電子遷移)であるため、燐光性化合物として用いることができる。
発光層に用いることのできる蛍光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられる。また、黄色系の発光材料として、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イル)−6,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)などが挙げられる。また、赤色系の発光材料として、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,13−ジフェニル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
また、発光性の高い物質を他の物質に分散させる構成とすることも可能である。発光性の高い物質を他の物質に分散させる構成とすることにより、発光層の結晶化を抑制することができる。また、発光性物質の濃度が高いことによる濃度消光を抑制することができる。
発光性物質を分散させる物質としては、発光性物質が蛍光性化合物の場合には、蛍光性化合物よりも一重項励起エネルギー(基底状態と一重項励起状態とのエネルギー差)が大きい物質を用いることが好ましい。また、発光性物質が燐光性化合物の場合には、燐光性化合物よりも三重項励起エネルギー(基底状態と三重項励起状態とのエネルギー差)が大きい物質を用いることが好ましい。
電子輸送層123は、電子輸送性の高い物質を含む層である。例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等を用いることができる。また、この他ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を電子輸送層として用いても構わない。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
また、電子輸送層123として、高分子化合物を用いることができる。例えば、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)などを用いることができる。
また、電子注入層124を設けてもよい。電子注入層124としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のようなアルカリ金属化合物、又はアルカリ土類金属化合物を用いることができる。さらに、電子輸送性を有する物質とアルカリ金属又はアルカリ土類金属が組み合わされた層も使用できる。例えばAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたものを用いることができる。なお、電子注入層として、電子輸送性を有する物質とアルカリ金属又はアルカリ土類金属を組み合わせた層を用いることは、第2の電極102からの電子注入が効率良く起こるためより好ましい。
以上のような構成を有する本実施の形態で示した発光素子は、第1の電極101と第2の電極102との間に電圧を加えることにより電流が流れる。そして、発光性の高い物質を含む層である発光層122において正孔と電子とが再結合し、発光するものである。つまり発光層122に発光領域が形成されるような構成となっている。
図1では、発光層からの発光が、第2の電極102を通って外部に取り出されるトップエミッション型の発光素子について示したが、陰極として機能する第2の電極102を基板100側に設ける構成とすることも可能である。図2では、基板100上に、陰極として機能する第2の電極102、第2の層112、第1の層111および第1の電極101が順に積層された構成を示した。図2において、第2の層112に含まれる発光層122からの発光は、第2の電極102および基板100を通って、外部へ取り出されるボトムエミッション型である。
第1の層111および第2の層112の形成方法としては、乾式法、湿式法を問わず、種々の方法を用いることができる。また各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。乾式法としては、真空蒸着法、スパッタリング法などが挙げられる。また、湿式法としては、インクジェット法またはスピンコート法などが挙げられる。
例えば、上述した材料のうち、高分子化合物を用いて湿式法で第1の層111や第2の層112を形成してもよい。または、低分子の有機化合物を用いて湿式法で形成することもできる。また、低分子の有機化合物を用いて真空蒸着法などの乾式法を用いて第1の層111や第2の層112を形成してもよい。
また、電極についても、ゾル−ゲル法を用いて湿式法で形成しても良いし、金属材料のペーストを用いて湿式法で形成してもよい。また、スパッタリング法や真空蒸着法などの乾式法を用いて形成しても良い。
なお、本実施の形態で示した発光素子を表示装置に適用し、発光層を塗り分ける場合には、発光層は湿式法により形成することが好ましい。発光層をインクジェット法により形成することにより、大型基板であっても発光層の塗り分けが容易となり、生産性が向上する。
なお、本実施の形態においては、ガラス、プラスチックなどからなる基板上に発光素子を作製している。一基板上にこのような発光素子を複数作製することで、パッシブマトリクス型の発光装置を作製することができる。また、ガラス、プラスチックなどからなる基板上に、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、TFTと電気的に接続された電極上に発光素子を作製してもよい。これにより、TFTによって発光素子の駆動を制御するアクティブマトリクス型の発光装置を作製できる。なお、TFTの構造は、特に限定されない。スタガ型のTFTでもよいし、逆スタガ型のTFTでもよい。また、TFT基板に形成される駆動用回路についても、N型およびP型のTFTからなるものでもよいし、若しくはN型のTFTまたはP型のTFTのいずれか一方からのみなるものであってもよい。また、TFTに用いられる半導体膜の結晶性についても特に限定されない。非晶質半導体膜を用いてもよいし、結晶性半導体膜を用いてもよい。また、単結晶半導体膜を用いてもよい。単結晶半導体膜は、スマートカット法などを用いて作製することができる。
以上により、第1の電極101での外光反射を低減した発光素子および発光装置を得ることができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としない発光装置を提供することができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では実施の形態1とは異なる構成の発光素子について説明する。本実施の形態では、陰極として機能する電極と接するように、光吸収層を設けた発光素子について、図3を用いて説明する。
図3には、基板300上に形成された第1の電極301、および対向する第2の電極302、そして、これらの間に第1の電極301から順に、第1の層311、第2の層312、第3の層313、が設けられている発光素子を示す。
図3において、基板300は発光素子の支持体として用いられる。基板300としては、実施の形態1で示した基板100と同様な構成を用いることができる。
また、本実施の形態において、発光素子は、第1の電極301と、第2の電極302と、第1の電極301と第2の電極302との間に設けられた第1の層311、第2の層312、第3の層313とを有する。なお、本実施の形態では、第1の電極301は陽極として機能し、第2の電極302は陰極として機能するものとして、以下説明をする。つまり、第1の電極301の電位の方が、第2の電極302の電子よりも高くなるように、第1の電極301と第2の電極302に電圧を印加したときに発光が得られるものとして、以下説明をする。
第1の電極301としては、実施の形態1で示した第1の電極101と同様な構成を用いることができる。なお、実施の形態1で示したように、第1の電極301と接する正孔注入層として、複合材料を含む層を用いた場合には、第1の電極301として、仕事関数の大小に関わらず、様々な金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。
第1の層311は、実施の形態1で示した第2の層112と同様な構成を用いることができる。つまり、電子輸送性の高い物質または正孔輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、正孔注入性の高い物質、バイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質等を含む層と、発光層とを適宜組み合わせて構成すればよい。
第2の層312は、電子輸送性の高い物質と電子供与性の物質を含む層である。電子供与性の物質としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属およびそれらの酸化物や塩であることが好ましい。具体的には、リチウム、セシウム、カルシウム、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物、炭酸セシウム等が挙げられる。電子輸送性の高い物質としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等を用いることができる。また、この他、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を用いても構わない。また、高分子化合物を用いることができる。例えば、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)などを用いることができる。
そして、第3の層313が光吸収層としての機能を有することで、第1の電極101から入射する外光および、第2の電極102で反射された外光を吸収することができる。このとき、予想される外光強度に対して吸収率が50%以上となるように膜厚およびハロゲン原子の添加量を決定すると好ましい。このようにして本発明は、外光反射による影響を受けることなく、第1の層111または第2の層112のいずれかからの発光のみを得ることができる。
第3の層313は、実施の形態1で示した第1の層111と同様な構成を用いることができる。
また、第2の電極302としては、実施の形態1で示した第2の電極102と同様な構成を用いることができる。なお、本実施の形態では、第2の電極302と接するように第3の層313を設けているため、第1の電極301として、仕事関数の大小に関わらず、様々な金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。
このような構成の発光素子は、図3に示した通り、電圧を印加することにより第2の層312および第3の層313の界面近傍にて電子の授受が行われ、電子と正孔が発生し、第2の層312は電子を第1の層311に輸送すると同時に、第3の層313は正孔を第2の電極302に輸送する。すなわち、第2の層312と第3の層313とを合わせて、キャリア発生層としての役割を果たしている。また、第3の層313は、正孔を第2の電極302に輸送する機能を担っていると言える。
また、第3の層313は、極めて高い正孔注入性、正孔輸送性を示す。そのため、発光素子の駆動電圧を低減することができる。また、第3の層313を厚膜化した場合、駆動電圧の上昇を抑制することができる。
また、第3の層313を厚膜化しても、駆動電圧の上昇を抑制することができるため、第3の層313の膜厚の自由に設定できる。よって、駆動電圧の上昇を抑制しつつ、光吸収率を向上させることも可能である。
また、図3を例に取ると、第2の電極302をスパッタリングにより成膜する場合などは、発光層を有する第1の層311へのダメージを低減することもできる。
また、図3では、陽極として機能する第1の電極301を基板300側に設けた構成について示したが、陰極として機能する第2の電極302を基板300側に設けてもよい。
また、各電極や各層の形成方法としては、乾式法、湿式法を問わず、種々の方法を用いることができる。また各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。
以上により、第2の電極302での外光反射を低減した発光装置を得ることができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としない発光装置を提供することができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の発光素子を有する発光装置について説明する。
本実施の形態では、画素部に本発明の発光素子を有する発光装置について図7を用いて説明する。なお、図7(A)は、発光装置を示す上面図、図7(B)は図7(A)をA−A’およびB−B’で切断した断面図である。この発光装置は、発光素子の発光を制御するものとして、点線で示された駆動回路部(ソース側駆動回路)601、画素部602、駆動回路部(ゲート側駆動回路)603を含んでいる。また、604は封止基板、605はシール材であり、シール材605で囲まれた内側は、空間607になっている。
なお、引き回し配線608はソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路603に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)609からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図7(B)を用いて説明する。素子基板610上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路601と、画素部602中の一つの画素が示されている。
なお、ソース側駆動回路601はNチャネル型TFT623とPチャネル型TFT624とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路は、種々のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバ一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、駆動回路を基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部602はスイッチング用TFT611と、電流制御用TFT612とそのドレインに電気的に接続された第1の電極613とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、被覆性を良好なものとするため、絶縁物614の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、光の照射によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光の照射によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極613上には、EL層616、および第2の電極617がそれぞれ形成されている。ここで、第1の電極613に用いる材料としては、さまざまな金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。第1の電極を陽極として用いる場合には、その中でも、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えば、珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ膜、酸化インジウム−酸化亜鉛膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等の積層膜を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、EL層616は、蒸着マスクを用いた蒸着法、インクジェット法、スピンコート法等の種々の方法によって形成される。EL層616は、実施の形態1および実施の形態2で示した光吸収層を含んでいる。また、EL層616を構成する材料としては、低分子化合物、または高分子化合物、オリゴマー、デンドリマーのいずれを用いてもよい。また、EL層に用いる材料としては、有機化合物だけでなく、無機化合物を用いてもよい。
また、第2の電極617に用いる材料としては、さまざまな金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。第2の電極を陰極として用いる場合には、その中でも、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。例えば、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)等が挙げられる。なお、EL層616で生じた光を第2の電極617を透過させる場合には、第2の電極617として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(酸化インジウム−酸化スズ(ITO)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等)との積層を用いることも可能である。
さらにシール材605で封止基板604を素子基板610と貼り合わせることにより、素子基板610、封止基板604、およびシール材605で囲まれた空間607に発光素子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、充填材が充填されており、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材605が充填される場合もある。
なお、シール材605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の発光素子を有する発光装置を得ることができる。
本発明の発光装置は、実施の形態1〜実施の形態2に示す発光素子を有するため、外光の反射が低減されており、コントラストが高い。
以上のように、本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブマトリクス型の発光装置について説明したが、パッシブマトリクス型の発光装置であってもよい。図8には本発明を適用して作製したパッシブマトリクス型の発光装置を示す。なお、図8(A)は、発光装置を示す斜視図、図8(B)は図8(A)をX−Yで切断した断面図である。図8において、基板951上には、電極952と電極956との間にはEL層955が設けられている。電極952の端部は絶縁層953で覆われている。そして、絶縁層953上には隔壁層954が設けられている。隔壁層954の側壁は、基板面に近くなるに伴って、一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなっていくような傾斜を有する。つまり、隔壁層954の短辺方向の断面は、台形状であり、底辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接する辺)の方が上辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接しない辺)よりも短い。このように、隔壁層954を設けることで、陰極をパターニングすることができる。また、パッシブマトリクス型の発光装置においても、長寿命の発光素子を含むことによって、長寿命の発光装置を得ることができる。また、低消費電力の発光装置を得ることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、発光素子への電流の供給を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタと記す)がp型TFTの場合における、画素の断面構造について説明する。なお本実施の形態では、第1の電極が陽極、第2の電極が陰極の場合について説明する。
図4に、TFT411がp型で、発光素子403から発せられる光を第2の電極402側から取り出すトップエミッション型であって、3つ分の画素の断面図を示す。図4では、発光素子403の第1の電極401と、TFT411がそれぞれ電気的に接続されている。また第1の電極401に隣接したEL層405、当該EL層に隣接するように第2の電極402が順に積層されている。発光素子403は、実施の形態1および実施の形態2で示した構成を適用することができる。
TFT411は、厚さが10nm乃至200nmであって、島状に分離された半導体膜により、チャネル形成領域が形成されている。半導体膜は、非晶質半導体膜、結晶性半導体膜、微結晶半導体膜のいずれを用いてもよい。また、単結晶半導体膜を用いてもよい。例えば、結晶性半導体膜の場合、まず非晶質半導体膜を形成し、加熱処理により結晶化された結晶性半導体膜を用いることができる。加熱処理とは、加熱炉、レーザー照射、若しくはレーザー光の代わりにランプから発する光の照射(以下、ランプアニールと表記する)、又はそれらを組み合わせて用いることができる。
レーザー照射を用いる場合、連続発振型のレーザー(CWレーザー)やパルス発振型のレーザー(パルスレーザー)を用いることができる。
またさらにレーザーの入射角を、半導体膜に対してθ(0°<θ<90°)となるようにしてもよい。その結果、レーザーの干渉を防止することができる。
なお連続発振の基本波のレーザー光と、連続発振の高調波のレーザー光とを照射するようにしてもよいし、連続発振の基本波のレーザー光と、パルス発振の高調波のレーザー光とを照射するようにしてもよい。複数のレーザー光を照射することにより、エネルギーを補うことができる。
またパルス発振型のレーザーであって、半導体膜がレーザー光によって溶融してから固化するまでに、次のパルスのレーザー光を照射できるような発振周波数でレーザー光を発振させることで、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。すなわち、パルス発振の周期が、半導体膜が溶融してから完全に固化するまでの時間よりも短くなるように、発振の周波数の下限を定めたパルスビームを使用することができる。実際に用いることができるパルスビームの発振周波数は10MHz以上であって、通常用いられている数十Hz〜数百Hzの周波数帯よりも著しく高い周波数帯を使用する。
その他の加熱処理による結晶化手段として、加熱炉を用いる場合、非晶質半導体膜を500〜550℃で2〜20時間かけて加熱する方法がある。このとき、徐々に高温となるように温度を500〜550℃の範囲で多段階に設定するとよい。最初の低温加熱工程により、半導体膜の水素等が出てくるため、結晶化の際の膜荒れを低減し、さらにダングリングボンドの終端を行うことができる。さらに、結晶化を促進させる金属元素、例えばNiを非晶質半導体膜上に形成すると、加熱温度を低減することができ好ましい。このような金属元素を用いた結晶化であっても、600〜950℃に加熱しても構わない。
但し、金属元素を形成する場合、半導体素子の電気特性に悪影響を及ぼすことが懸念されるので、該金属元素を低減又は除去するためのゲッタリング工程を施す必要が生じる。例えば、非晶質半導体膜をゲッタリングシンクとして金属元素を捕獲するよう工程を行えばよい。
さらにTFT411は、該半導体膜を覆うゲート絶縁膜、第1の導電膜及び第2の導電膜が積層しているゲート電極を有し、該ゲート電極上には水素を含む絶縁膜が設けられている。該水素によっても、ダングリングボンドを終端することができる。
TFT411は、p型を有し、半導体膜は高濃度不純物領域のみを有するシングルドレイン構造とする。またTFT411は、半導体膜に低濃度不純物領域、及び高濃度不純物領域を有するLDD(低濃度ドレイン)構造としてもよい。なお低濃度不純物領域がゲート電極と重なったGOLD構造としてもよい。
TFT411は層間絶縁膜407で覆われており、層間絶縁膜407上には開口部を有する隔壁408が形成されている。隔壁408の開口部において、第1の電極401が一部露出しており、該開口部において第1の電極401、EL層405、第2の電極402が順に積層されている。
EL層405は、実施の形態1および実施の形態2で示した光吸収層を有しており、第1の電極401における外光反射が低減されるように光吸収層が形成されている。また、光吸収層はTFTが形成されている領域の上部にも形成されている。
トップエミッション型であるため、第1の電極401は、非透光性を有し、第2の電極402は透光性を有する。これらの電極の構成は、上記実施の形態を参照することができる。
EL層405は、発光層の他に、光吸収層等を有していることは上述の通りである。
図4に示した画素の場合、発光素子403から発せられる光を、白抜きの矢印で示すように第2の電極402側から取り出すことができる。
また、開口部ではないTFT411部分での外光反射に関しても、光吸収層を含むEL層405の働きにより低減される。
このように、発光部および非発光領域での外光反射が低減されるため、コントラストが向上し、偏光板等を必要としない発光装置を提供することができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、発光素子を有する画素の等価回路図について、図5を用いて説明する。
図5(A)は、画素の等価回路の一例を示したものであり、信号線712、電源線715、走査線710それらの交点に発光素子403、トランジスタ703、711、容量素子704を有する画素の等価回路である。
このような等価回路において、信号線712には信号線駆動回路から、映像信号が入力される。トランジスタ711は、走査線710に入力される選択信号に従って、トランジスタ703のゲートへの、該映像信号の電位の供給を制御することができ、スイッチング用トランジスタと呼ばれる。トランジスタ703は、該映像信号の電位に従って、発光素子403への電流の供給を制御することができ、駆動用トランジスタと呼ばれる。発光素子は、供給される電流に伴い発光状態、又は非発光状態をとり、これにより表示を行うことができる。容量素子704は、トランジスタ703のゲート・ソース間の電圧を保持することができる。なお、図7(A)では、容量素子704を図示したが、トランジスタ703のゲート容量や他の寄生容量で賄うことが可能な場合には、設けなくてもよい。
図5(B)は、図5(A)に示した画素の等価回路に、新たに走査線719、トランジスタ718を設けた画素の等価回路である。
トランジスタ718は、トランジスタ703のゲートとソースを同電位とし、強制的に発光素子403に電流が流れない状態を作ることができ、消去用トランジスタと呼ばれる。そのため、時間階調表示において、全画素に映像信号が入力され終わる前に、次に映像信号を入力することができ、デューティー比を高くすることができる。
またトランジスタ718の代わりにダイオードとして機能する素子を設けてもよい。本実施の形態では、トランジスタ703のゲート電極と、走査線719との間にダイオード接続したトランジスタやPN型のダイオードを設けることができる。その結果、強制的に発光素子403に電流が流れない状態を作ることもできる。
図5(C)は、図5(B)に示した画素の等価回路に、新たにトランジスタ725と、配線726を設けた画素の等価回路である。トランジスタ725は、そのゲートの電位が固定されている。例えば、配線726に接続されることによってゲート電位が固定される。そして、トランジスタ703とトランジスタ725は、電源線715と発光素子403との間に直列に接続されている。よって図5(C)では、トランジスタ725により発光素子403に供給される電流の値が制御され、トランジスタ703により発光素子403への該電流の供給の有無が制御できる。
以上、図5(A)(B)(C)に示した画素の等価回路は、デジタル方式で駆動させることができる。デジタル方式で駆動させる場合、各駆動用トランジスタに多少の電気特性ばらつきがあっても、該トランジスタをスイッチング素子として使用するため、問題にならない。
本発明の発光装置が有する画素の等価回路は、デジタル方式であっても、アナログ方式であっても駆動させることができる。例えば図5(D)に示す画素の等価回路は、信号線712、電源線715、走査線710、それらの交点に発光素子403、トランジスタ711、720、721、容量素子704を有する。図5(D)において、トランジスタ720、721はカレントミラー回路を構成しており、p型のトランジスタからなる。このような画素の等価回路では、デジタル方式の場合、信号線712からデジタルビデオ信号が入力され、時間階調により発光素子403に供給される電流の値が制御される。またアナログ方式の場合、信号線712からアナログビデオ信号が入力され、その値に応じて発光素子403に供給される電流の値が制御される。アナログ方式で駆動させる場合、低消費電力化を図ることができる。
以上のような画素において、信号線712、電源線715、配線726には、信号線駆動回路から信号が入力される。また走査線710、719には、走査線駆動回路から信号が入力される。信号線駆動回路や走査線駆動回路は、単数、又は複数設けることができる。例えば、画素部を介して第1の走査線駆動回路、第2の走査線駆動回路を設けることができる。
また図5(A)に示す画素において、図5(B)を用いて説明したように、強制的に発光素子403に電流が流れない状態を作ることができる。例えば、第1の走査線駆動回路により、発光素子403が点灯するタイミングで、トランジスタ711を選択し、第2の走査線駆動回路により発光素子403へ強制的に電流が流れないような信号を走査線710に供給する。強制的に電流が流れないような信号(Wirte Erase Signal)とは、発光素子403の第1の電極101と、第2の電極102とが同電位となるための電位を与える信号である。このように、駆動方法によっても、強制的に発光素子403に電流が流れない状態を作ることができ、デューティー比を高めることができる。
このように本発明の発光装置が有する画素の等価回路は、多くの形態をとることができる。なお、本発明の画素回路は、本実施の形態で示した構成に限定されない。また本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本発明の発光装置を表示部に備えた電子機器として、テレビジョン装置(単にテレビ、又はテレビジョン受信機ともよぶ)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどのカメラ、携帯電話装置(単に携帯電話機、携帯電話ともよぶ)、PDA等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コンピュータ用のモニター、コンピュータ、カーオーディオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の記録媒体を備えた画像再生装置等が挙げられる。その具体例について、図6を参照して説明する。
図6(A)に示す携帯情報端末機器は、本体9201、表示部9202等を含んでいる。表示部9202には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としない携帯情報端末機器を提供することができる。
図6(B)に示すデジタルビデオカメラは、表示部9701、表示部9702等を含んでいる。表示部9701には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としないデジタルビデオカメラを提供することができる。
図6(C)に示す携帯電話機は、本体9101、表示部9102等を含んでいる。表示部9102には、本発明の発光装置適用することができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としない携帯電話機を提供することができる。
図6(D)に示す携帯型のテレビジョン装置は、本体9301、表示部9302等を含んでいる。表示部9302には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としない携帯型のテレビジョン装置を提供することができる。また携帯型のテレビジョン装置としては、携帯電話機などの携帯端末に搭載する小型のものから、持ち運びをすることができる中型のものまで、幅広く本発明の発光装置を適用することができる。
図6(E)に示す携帯型のコンピュータは、本体9401、表示部9402等を含んでいる。表示部9402には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としない携帯型のコンピュータを提供することができる。
図6(F)に示すテレビジョン装置は、本体9501、表示部9502等を含んでいる。表示部9502には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としないテレビジョン装置を提供することができる。
このように、本発明の発光装置により、コントラストを高めることができ、偏光板等を必要としない電子機器を提供することができる。
本実施例では本発明の光吸収層の透過率に関して説明する。
ガラス基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定し、10−4Pa程度まで減圧した後、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)と酸化モリブデン(VI)とを共蒸着することにより、有機化合物と金属酸化物とを含む層を形成した。その膜厚は200nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量比で1:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、有機化合物と金属酸化物とを含む層に、イオン注入法を用いてフッ素イオンを注入した。加速電圧は35keVとし、注入濃度は1.0×1016atoms/cmとした。
このようにして作製したサンプルのフッ素イオン添加後と添加前の光の透過率を測定した。その結果、フッ素イオン添加前のサンプルの波長400nm〜700nmにおける光の透過率の平均値を100とすると、フッ素イオン添加後のサンプルの透過率は39であった。よって、有機化合物と金属酸化物を含む層にハロゲン原子を添加することにより、可視光の透過率を低くすることができ、光吸収層として用いることができることがわかった。
本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光素子を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の電子機器を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。 本発明の発光装置を説明する図。
符号の説明
100 基板
101 第1の電極
102 第2の電極
111 第1の層
112 第2の層
121 正孔輸送層
122 発光層
123 電子輸送層
124 電子注入層
300 基板
301 第1の電極
302 第2の電極
311 第1の層
312 第2の層
313 第3の層
401 第1の電極
402 第2の電極
403 発光素子
405 EL層
407 層間絶縁膜
408 隔壁
411 TFT
601 駆動回路部(ソース側駆動回路)
602 画素部
603 駆動回路部(ゲート側駆動回路)
604 封止基板
605 シール材
607 空間
608 配線
609 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
610 素子基板
611 スイッチング用TFT
612 電流制御用TFT
613 第1の電極
614 絶縁物
616 EL層
617 第2の電極
618 発光素子
623 Nチャネル型TFT
624 Pチャネル型TFT
703 トランジスタ
704 容量素子
710 走査線
711 トランジスタ
712 信号線
715 電源線
718 トランジスタ
719 走査線
720 トランジスタ
725 トランジスタ
726 配線
951 基板
952 電極
953 絶縁層
954 隔壁層
955 EL層
956 電極
9101 本体
9102 表示部
9201 本体
9202 表示部
9301 本体
9302 表示部
9401 本体
9402 表示部
9501 本体
9502 表示部
9701 表示部
9702 表示部

Claims (13)

  1. 第1の電極と、
    前記第1の電極に対向して設けられた第2の電極と、
    前記第1の電極と第2の電極との間に形成された発光層と、
    を有する発光素子であって、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に金属酸化物と有機化合物とハロゲン原子とを含む光吸収層を有することで外部からの入射光を吸収することを特徴とする発光素子。
  2. 請求項1において、
    前記第1の電極は、非透光性の電極であり、
    前記第2の電極は、透光性の電極であり、
    前記光吸収層は、前記発光素子の発光層と第1の電極との間に配置されていることを特徴とする発光素子。
  3. 請求項1において、
    前記第1の電極は、透光性の電極であり、
    前記第2の電極は、非透光性の電極であり、
    前記光吸収層は、前記発光素子の発光層と第2の電極との間に配置されていることを特徴とする発光素子。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記金属酸化物は、バナジウム酸化物、モリブデン酸化物、ニオブ酸化物、レニウム酸化物、タングステン酸化物、ルテニウム酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物のいずれかから選択された金属酸化物であることを特徴とする発光素子。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記有機化合物は、正孔輸送性材料であることを特徴とする発光素子。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記ハロゲン原子は、フッ素であることを特徴とする発光素子。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の発光素子を有する発光装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の発光素子を有し、
    前記発光素子は、薄膜トランジスタに電気的に接続されており、
    前記光吸収層は、前記薄膜トランジスタの上部にも形成されていることを特徴とする発光装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の発光装置を有する電子機器。
  10. 非透光性の第1の電極を形成する工程と、
    共蒸着法により金属酸化物と有機化合物とを含む膜を形成し、
    前記金属酸化物と有機化合物とを含む膜に、ハロゲン原子を添加し、光吸収層を形成する工程と、
    発光層を形成する工程と、
    透光性の第2の電極を形成する工程と、を有することを特徴とする発光装置の作製方法。
  11. 透光性の第1の電極を形成する工程と、
    発光層を形成する工程と、
    共蒸着法により金属酸化物と有機化合物とを含む膜を形成し、
    前記金属酸化物と有機化合物とを含む膜に、ハロゲン原子を添加し、光吸収層を形成する工程と、
    非透光性の第2の電極を形成する工程と、を有することを特徴とする発光装置の作製方法。
  12. 請求項10または請求項11において、
    前記第1の電極は、薄膜トランジスタと電気的に接続されるように形成し、
    前記光吸収層は、前記薄膜トランジスタの上部にも形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  13. 請求項10乃至請求項12のいずれか一において、
    前記ハロゲン原子は、イオン注入法により添加されることを特徴とする発光装置の作製方法。
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