JP2009021542A - 受光装置および受光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】所望の性能を有する受光装置、および受光装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】受光装置1は、受光部111およびこの受光部111が設けられたベース基板112を備える受光素子11が設けられた支持基板12と、支持基板12の受光素子11の設けられた面に対向して配置される透明基板13とを備える。支持基板12と透明基板13との間には、受光素子11を囲むように枠部14が設けられている。この枠部14は、光硬化性の接着剤であり、透明基板13と支持基板12とに直接接着している。
【選択図】図1

Description

本発明は、受光装置および受光装置の製造方法に関する。
従来、受光装置として、図5に示すような固体撮像装置が知られている。このような固体撮像装置100は、有効画素領域101Aを有する固体撮像素子101と、固体撮像素子101の平面寸法よりも小さい平面寸法を有する透光性蓋部102とを有する。
このような固体撮像装置100では、図示しないが、固体撮像素子101の透光性蓋部102よりも突出した部分にボンディングワイヤが接続され、図示しない支持基板に形成された接続端子と接続される(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−296453号公報
特許文献1に記載された固体撮像装置100では、固体撮像素子101と透光性蓋部102とが接着層103により接着されている。
このような構造では、固体撮像素子101の有効画素領域が接着層103により覆われてしまう可能性があり、所望の性能の固体撮像装置100を得ることが困難である。
本発明の目的は、所望の性能を有する受光装置、および受光装置の製造方法を提供することである。
本発明によれば、受光部およびこの受光部が設けられたベース基板を備える受光素子が設置された支持基板と、前記支持基板の受光素子の設けられた面に対向して配置される透明基板とを備え、前記支持基板と前記透明基板との間に前記受光素子を囲むように枠部が設けられた受光装置であって、前記枠部は、紫外線硬化性の接着フィルムに対し選択的に紫外線を照射し、未照射部分を除去することにより、得られるものであり、前記接着フィルムは、紫外線硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂と、紫外線および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂と、を含む樹脂組成物で構成され、
前記接着フィルムの、ハロゲンイオン濃度が500ppm以下であり、かつ、前記接着フィルム1μm厚みあたりの紫外線透過率が40%以上であることを特徴とする受光装置が提供される。
この発明によれば、枠部は透明基板と支持基板との間に設けられ、これらの基板に接着している。従って、枠部は受光素子上に設けられていないため、受光素子の受光部に枠部が接触することがない。そのため、所望の性能の受光装置とすることができる。
この際、前記枠部は、電子線硬化性の接着フィルムに対し選択的に電子線を照射し、未照射部分を除去することにより、得られるものであり、前記接着フィルムのハロゲン系イオン濃度が500ppm以下であることが好ましい。なかでも、接着フィルムのハロゲン系イオン濃度は、200ppm以下であることが好ましい。
受光素子と支持基板とをワイヤで電気的に接続し、このワイヤの外側を枠部で囲むことがある。この場合、接着フィルムのハロゲン系イオン濃度を500ppm以下とすることで、枠部から発生するハロゲンイオン起因の化合物によるワイヤの腐食を防止することができる。
前記枠部は、電子線硬化性の樹脂である紫外線硬化性樹脂を含有する接着フィルムに対し選択的に光を照射し、未照射部分を除去することにより、得られるものであり、前記接着フィルムの1μm厚みあたりの紫外線透過率は40%以上であることが好ましい。
本発明では、枠部は透明基板と、受光素子が設けられた支持基板との間に設置される。従って、従来のように受光素子と透明基板との間に設置される枠部に比べ、高さ寸法の高い枠部(すなわち、厚みの厚い接着フィルム)が必要となる。
接着フィルムの1μm厚みあたり紫外線透過率を40%以上とすることで、接着フィルムが厚い場合であっても、接着フィルムを確実に光硬化させ、枠部を形成することができる。
前記枠部は、紫外線硬化性の接着フィルムに対し選択的に紫外線を照射し、未照射部分を除去することにより、得られるものであり、前記接着フィルムは、紫外線硬化性の樹脂と充填材とを含む樹脂組成物で構成され、かつ、JIS Z0208 B法により測定された透湿率が30[g/m2・24h]以上であることが好ましい。
接着フィルムを、紫外線硬化性の樹脂と充填材とを含む樹脂組成物で構成され、かつ、JIS Z0208 B法により測定された透湿率が30[g/m2・24h]以上である
ものとすることで、接着フィルムからなる枠部の内側の内部空間と、接着フィルムからなる枠部の外側の外部空間との間の通気性を確保することができる。これにより、透明基板や支持基板での結露の発生を防止することができる。
さらに、前記充填材は、多孔質充填材を含むものであり、前記多孔質充填材は、ゼオライトであることが好ましい。
接着フィルムをゼオライトを含むものとすることで、枠部の透湿性を高めることができ内部空間の結露を抑制することが可能となる。
さらに、前記枠部は、紫外線および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂とを含むことが好ましく、また、紫外線および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂は、(メタ)アクリル変性フェノール樹脂または(メタ)アクリロイル基含有(メタ)アクリル酸重合体を含むものであることが好ましい。
また、本発明によれば、受光部およびこの受光部が設けられたベース基板を備える受光素子を支持基板上に搭載する工程と、前記支持基板に対向配置される透明基板上に電子線硬化性の樹脂を含む接着フィルムを貼り付ける工程と、前記接着フィルムに対し選択的に電子線を照射し、未照射部分を除去することにより、前記透明基板を前記支持基板と対向配置させた際に、前記透明基板の前記受光素子を覆う領域を囲む領域に枠状に前記接着フィルムを残す工程と、前記支持基板および前記透明基板を対向配置させて、前記接着フィルムにより構成された枠部により前記支持基板および前記透明基板を接着する工程とを含む受光装置の製造方法も提供される。
この際、積算光量700mJ/cm2での前記接着フィルムの紫外線硬化後の50℃〜
180℃での最低溶融粘度が1Pa・s以上、30000Pa・s以下であることが好ましい。なかでも、最低溶融粘度は、500Pa・s以上であることが好ましい。また、最低溶融粘度は5000Pa・s以下であることが好ましい。
一般に、支持基板表面には、多数の配線が設けられている。そのため、接着フィルムの紫外線硬化後の50℃〜180℃での最低溶融粘度を30000Pa・s以下、特に5000Pa・s以下とすることで、低温加工性に優れ、低温で接着フィルムを支持基板に追従させて、接着フィルムと支持基板との密着性を高めることができる。
なお、接着フィルムの紫外線硬化後の50℃〜180℃での最低溶融粘度を1Pa・s以上
、特に500Pa・s以上とすることで、接着フィルムが必要以上に広がってしまうこと
を防止できる。
さらには、積算光量700mJ/cm2での前記接着フィルムの紫外線硬化後のぬれ広
がり率が0.1%以上、50%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、5〜30%である。接着フィルムの紫外線硬化後のぬれ広がり率を0.1%以上とすることで、接着フィルムを支持基板に追従させて、接着フィルムと支持基板との密着性を高めることができる。
さらには、接着フィルムの紫外線硬化後のぬれ広がり率を50%以下とすることで、接着フィルムにより構成される枠部の高さを確保することができる。
さらには、接着フィルムの電子線硬化後のぬれ広がり率を50%以下とすることで、接着フィルムにより構成される枠部の高さを確保することができる。
また、枠状に前記接着フィルムを残す工程において、前記接着フィルムの紫外線硬化反応率を10%以上、熱硬化反応率を90%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、紫外線硬化反応率70%以上、熱硬化反応率10%以下である。
接着フィルムを残す工程において、接着フィルムの紫外線硬化反応率を10%以上とすることで、接着フィルムを枠状のパターンに確実に残すことができる。
また、接着フィルムを残す工程において接着フィルムの熱硬化反応率を90%以下とすることにより、支持基板および透明基板を接着する際に、熱硬化反応を進めて、接着フィルムにより支持基板および透明基板を確実に接着させることができる。
本発明によれば、信頼性の高い受光装置、および受光装置の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1を参照して、本実施形態にかかる受光装置1の概要について説明する。
本実施形態の受光装置1は、受光部111およびこの受光部111が設けられたベース基板112を備える受光素子11が設けられた支持基板12と、支持基板12の受光素子11の設けられた面に対向して配置される透明基板13とを備える。
支持基板12と透明基板13との間には、受光素子11を囲むように枠部14が設けられている。この枠部14は、電子線硬化性の接着剤であり、透明基板13と支持基板12とに直接接着している。
以下に受光装置1の構造について、より詳細に説明する。
受光装置1は固体撮像装置として使用されるものである。
受光素子11は、マイクロレンズアレイにより構成される受光部111と、この受光部111が設置されたベース基板112とを備える。受光部111の下面、すなわち、ベース基板112には、図示しない光電変換部が形成されており、受光部111で受光した光が電気信号に変換されることとなる。
支持基板12は、表面に配線が形成された基板である。この支持基板12と受光素子11とは、ボンディングワイヤWにより接続されている。
透明基板13は、支持基板12に対向配置されたガラス基板である。
枠部14は、受光素子11を囲むように設けられた感光性接着剤であり、透明基板13と支持基板12とに接着している。
枠部14の外周部の位置と、透明基板13の外周部の位置と、支持基板12の外周部の位置とは略一致している。
枠部14は、詳しくは後述するが図2(A)に示す接着フィルム15を所定のパターンに加工したものである。
ここで、枠部14の−40℃〜50℃の平均線膨張係数は150ppm/℃以下、なかでも85ppm/℃以下であることが好ましい。上記温度での平均線膨張係数を150ppm/℃以下、特に85ppm/℃以下にすることで、使用環境下での熱による枠部14の高さが変動してしまうことを抑制できる。
なお、枠部14の平均線膨張係数の計測方法は以下の通りである。
硬化させた樹脂フィルム(枠部14を構成する接着フィルム15)を4mm×20mmに切出し、熱分析測定装置TMA(TMA/SS6000、セイコー電子工業(株)製)を用いて、室温から5℃/分でサンプルを昇温しながらサンプルの変位量を計測し、−40℃〜50℃の平均線膨張係数を算出する。
ここで、枠部14を構成する接着フィルム15は、電子線硬化性の樹脂と充填材とを含む樹脂組成物で構成され、かつ、JIS Z0208 B法により測定された透湿率が30[g/m・24h]以上であることが好ましい。
接着フィルム15の透湿率は、40[g/m2・24h]以上が好ましく、特に50〜
200[g/m2・24h]が好ましい。下限値未満であると、受光装置1の透明基板1
3等の結露を充分に防止できない場合がある。上限値を超えると、接着フィルム15の成膜性が低下することがある。透湿率は厚さ100μmの接着フィルム15を用いて、透湿カップ法(JIS Z0208 B法)に準じて、40℃/90%で評価することができる。
前記電子線の硬化性樹脂としては、光硬化性樹脂があげられ、例えばアクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂、ウレタンアクリレートオリゴマーまたはポリエステルウレタンアクリレートオリゴマーを主成分とする紫外線硬化性樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルフェノール系樹脂の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。
なかでもアクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂が好ましい。アクリル系化合物は光を照射した際の硬化速度が速く、これにより、比較的少量の露光量で樹脂をパターニングすることができる。
前記アクリル系化合物としては、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルのモノマー等が挙げられ、具体的にはジアクリル酸エチレングリコール、ジメタクリ酸エチレングリコール、ジアクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジメタクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジアクリル酸グリセリン、ジメタクリル酸グリセリン、ジアクリル酸1,10-デカンジオール、ジメタクリル酸1,10-デカンジオール等の2官能アクリレート、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、トリアクリル酸ペンタエリスリトール、トリメタクリル酸ペンタエリスリトール、ヘキサアクリル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサメタクリル酸ジペンタエリスリトール等の多官能アクリレートなどが挙げられる。これらの中でもアクリル酸エステルが好ましく、特に好ましくはエステル部位の炭素数が1〜15のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが好ましい。
光硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂)の含有量は、特に限定されないが、接着フィルム15を構成する樹脂組成物全体の5〜60重量%が好ましく、特に8〜30重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると紫外線照射による接着フィルム15のパターニングができない場合があり、前記上限値を超えると樹脂が軟らかくなりすぎ、紫外線照射前のシート特性が低下する場合がある。
さらに、接着フィルム15は、光重合開始剤を含有することが好ましい。
これにより、光重合により接着フィルム15を効率良くパターニングすることができる。
前記光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルフィニルサルファイド、ベンジル、ジベンジル、ジアセチルなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の0.5〜5重量%が好ましく、特に0.8〜2.5重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると光重合開始する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると反応性が高くなりすぎ保存性や解像性が低下する場合がある。
さらに、接着フィルム15は、熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。
前記熱硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても良い。これらの中でもエポキシ樹脂が特に好ましい。これにより、耐熱性および密着性をより向上することができる。
また、さらに前記エポキシ樹脂として室温で固形のエポキシ樹脂(特にビスフェノール型エポキシ樹脂)と、室温で液状のエポキシ樹脂(特に室温で液状のシリコーン変性エポキシ樹脂)とを併用することが好ましい。これにより、耐熱性を維持しつつ、可とう性と解像性との両方に優れる接着フィルム15とすることができる。
前記熱硬化性樹脂の含有量は、特に限定されないが、接着フィルム15を構成する樹脂組成物全体の10〜40重量%が好ましく、特に15〜35重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると接着フィルム15の靭性を向上する効果が低下する場合がある。
さらに、接着フィルム15は、光(電子線)および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂を含むことが好ましい。これにより、前記電子線硬化性樹脂と前記熱硬化性樹脂との相溶性を向上することができ、それによって硬化(電子線硬化および熱硬化)した後の接着フィルム15の強度を高めることができる。
前記光(電子線)および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基等の光反応基を有する熱硬化性樹脂や、エポキシ基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、シアネート基等の熱反応基を有する光硬化性樹脂等が挙げられる。具体的には、(メタ)アクリル変性フェノール樹脂、側鎖にカルボキシル基とアクリル基を有するアクリル共重合樹脂、(メタ)アクリロイル基含有(メタ)アクリル酸重合体等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル変性フェノール樹脂が好ましい。これにより、現像液に有機溶剤ではなく、環境に対する負荷の少ないアルカリ水溶液を適用できると共に、耐熱性を維持することができる。
前記光反応基を有する熱硬化性樹脂の場合、前記光反応基の変性率(置換率)は、特に
限定されないが、前記光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂の反応基全体(光反応基と熱反応基の合計)の20〜80%が好ましく、特に30〜70%が好ましい。変性量が前記範囲内であると、特に解像性に優れる。
前記熱反応基を有する光硬化性樹脂の場合、前記熱反応基の変性率(置換率)は、特に限定されないが、前記光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂の反応基全体(光反応基と熱反応基の合計)の20〜80%が好ましく、特に30〜70%が好ましい。変性量が前記範囲内であると、特に解像性に優れる。
前記光(電子線)および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂の含有量は、特に限定されないが、接着フィルム15を構成する樹脂組成物全体の15〜50重量%が好ましく、特に20〜40重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると相溶性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると現像性または解像性が低下する場合がある。
接着フィルム15は、充填材を含むことが好ましい。充填材は、接着フィルム15の透湿率を制御することが可能な重要な成分である。
前記充填材としては、例えばアルミナ繊維、ガラス繊維等の繊維状充填材、チタン酸カリウム、ウォラストナイト、アルミニウムボレート、針状水酸化マグネシウム、ウィスカー等の針状充填材、タルク、マイカ、セリサイト、ガラスフレーク、鱗片状黒鉛、板状炭酸カルシウム等の板状充填材、炭酸カルシウム、シリカ、溶融シリカ、焼成クレー、未焼成クレー等の球状(粒状)充填材、ゼオライト、シリカゲル等の多孔質充填材等が挙げられる。これらを1種又は2種以上混合して用いることもできる。これらの中でも、多孔質充填材が好ましい。これにより、前記接着フィルムの透湿率を高くすることができる。
前記充填材の平均粒子径は、特に限定されないが、0.01〜90μmが好ましく、特に0.1〜40μmが好ましい。平均粒子径が前記上限値を超えるとフィルムの外観異常や解像性不良となる場合があり、前記下限値未満であると加熱貼り付け時の接着不良となる場合がある。
前記平均粒子径は、例えばレーザ回折式粒度分布測定装置SALD-7000((株)島
津製作所製)を用いて評価することができる。
前記充填材の含有量は、特に限定されないが、接着フィルム15を構成する前記樹脂組成物全体の5〜70重量%が好ましく、特に20〜50重量%が好ましい。含有量が前記上限値を超えると加熱貼り付け時に接着不良となる場合があり、前記下限値未満であると透湿率が低く透明基板13等の結露を改善出来ない場合がある。
前記充填材として、多孔質充填材を用いることが好ましい。前記充填材として、多孔質充填材を用いた場合、前記多孔質充填材の平均空孔径は、0.1〜5nmが好ましく、特に0.3〜1nmが好ましい。平均空孔径が前記上限値を超えると一部樹脂成分が空孔内部に入り込み、反応が阻害される可能性があり、前記下限値未満であると吸水能力が低下するため、接着フィルム15の透湿率が低下する場合がある。
多孔質充填材の具体例としては、結晶性ゼオライトからなるモレキュラーシーブが例示される。結晶性ゼオライトは、以下の一般式で表される
2/nO・Al・xSiO・yH
M:金属カチオン n:原子価
結晶性ゼオライトの結晶型として、3A、4A、5A、13Xが挙げられるが、結露を効果的に防止する観点から、3A型および4A型のものが好ましく用いられる
前記充填材の室温での吸着力[Q1]は、特に限定されないが、7[g/100g充填
材]以上が好ましく、特に15[g/100g充填材]以上が好ましい。前記室温での吸着力が前記下限値未満であると充填材の吸水能力が低く、接着フィルム15の透湿率が低下する場合がある
前記室温での吸着力[Q1]は、例えば、加熱により完全に乾燥させた充填材をアルミカップに計量し、25℃/50%環境下で168時間放置したあとの重量増加により求めることができる。
さらに前記充填材の60℃での吸着力[Q2]は、特に限定されないが、3[g/100g充填材]以上が好ましく、特に10[g/100g充填材]以上が好ましい。前記60℃でも吸着力が前記値を維持していると、受光装置1の結露改善に効果がある。
前記60℃での吸着力[Q2]は、例えば、加熱により完全に乾燥させた充填材をアルミカップに計量し、60℃/90%環境下で168時間放置したあとの重量増加により求めることができる。
前記室温での吸着力[Q1]と、前記60℃での吸着力[Q2]との関係は、特に限定されないが、以下の関係を満たすことが好ましい。
0.4×[Q1]<[Q2]
[Q1]と[Q2]とが前記関係式を充足する場合、特に受光装置1内部の結露改善に効果がある。
その理由としては、充填材が高温でも吸着力を維持することから、それを充填したフィルムは比較的高温でも透湿率を維持し、接着フィルム15中を気体の水分が通り易いために、高温から室温に温度を下げても、瞬時に受光装置1内部の水分が少なくなり、結露という現象が起こらないものと考えられる
接着フィルム15を構成する前記樹脂組成物は、上述した硬化性樹脂、充填材に加え、本発明の目的を損なわない範囲で可塑性樹脂、レベリング剤、消泡剤、カップリング剤などの添加剤を含有することができる。
さらに、接着フィルム15のハロゲン系イオン濃度、すなわち、枠部14のハロゲン系イオン濃度が500ppm以下、0ppm以上であることが好ましい。なかでも、接着フィルム15のハロゲン系イオン濃度は、200ppm以下であることが好ましい。さらには、接着フィルム15のハロゲン系イオン濃度は、100ppm以下であることが特に好ましい。
枠部14中のハロゲン系イオン不純物の含有量を500ppm以下に低減させるためには、例えば、接着フィルム15の材料として塩化物イオンの含有量の少ない熱可塑性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)を使用したり、ハロゲン系イオンを含む樹脂等の配合比率を低減させたりすればよい。
ここで、接着フィルム15のハロゲン系イオン濃度は、次のようにして計測することができる。
接着フィルム15を凍結粉砕し、粒径250μm以下の微粉末とする。
次に、テフロン(登録商標)製抽出容器に試料粉末4gを精秤し、超純水40.0mlを加える。
さらに、オーブンに投入し、125℃/20時間、加熱加圧抽出をおこなう。
その後、室温まで冷却後、フィルターでろ過し、検液とする。
次いで、イオンクロマト装置に検液および標準液を導入し、検量線法によりハロゲン系イオン濃度を求める。
さらに、接着フィルム15の電子線硬化後(光硬化後)の50℃〜180℃での最低溶融粘度が1Pa・s以上、30000Pa・s以下であることが好ましい。
なかでも、最低溶融粘度は、500Pa・s以上、さらには900Pa・s以上であることが好ましい。また、最低溶融粘度は5000Pa・s以下、さらには、2500Pa・s以下であることが好ましい。
接着フィルム15の光硬化後の最低溶融粘度は次のようにして計測することができる。
接着フィルム15に対し、積算光量700mJ/cmとなるように電子線(光)を照射し、硬化させる。
次に、室温から10℃/分の昇温速度で昇温したときの50℃以上180℃以下の範囲における最低溶融粘度を測定する。例えば、粘弾性測定装置であるレオメーターを用いて、光硬化後の接着フィルム15に10℃/分の昇温速度で、周波数1Hzのずり剪断を与えて測定することができる。
さらに、接着フィルム15の電子線硬化後(光硬化後)のぬれ広がり率が0.1%以上、50%以下であることが好ましい。ぬれ広がり率は、5%以上であることがより好ましく、また、30%以下であることがより好ましい。
接着フィルム15の電子線硬化後のぬれ広がり率は、以下のようにして計測することができる。
接着フィルム15をシリコンウエハー上に60℃でラミネートする。次に、積算光量700mJ/cmで露光し、25℃の3%TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)水溶液を用い、0.3MPa、90秒間現像することにより直径1600μmの円形パターンを形成する。次に、この円形パターンの直径を計測する。
さらに、ウエハー上に円形にパターニングされた接着フィルム15をガラスに対して、120℃、4.9MPa、5秒で加熱圧着する。その後、加熱圧着後の接着フィルム15の円形パターンの直径を計測する。
ぬれ広がり率(%)=(圧着後の直径−圧着前の直径)×100/圧着前の直径
さらに、接着フィルム15は、150℃/1時間で硬化させた際の熱硬化収縮率が10%以下であることが好ましい。なかでも、5%以下であることが好ましい。
熱硬化収縮率は、以下のようにして計測することができる。
接着フィルム15をシリコンウエハー上に60℃でラミネートする。次に、積算光量700mJ/cmで露光し、25℃の3%TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)水溶液を用い、0.3MPa、90秒間現像することにより線幅200μmの直線
状樹脂パターンを形成する。次に、表面粗さ形状測定機((株)東京精密製、サーフコム1400D)を用いて、直線状樹脂パターンの高さ(厚み)を計測する。
さらに、150℃/1時間で硬化させたあと、同様に直線状樹脂パターンの高さ(厚み)
を計測する。
熱硬化収縮率(%)=[(熱処理前のパターン高さ)−(熱処理後のパターン高さ)]×100/(熱処理前のパターン高さ)
さらに、接着フィルム15は、光硬化した後、ダイシングする際に、透明基板から剥がれない程度の密着力を有していることが好ましい。
さらに、接着フィルム15は、紫外線硬化性樹脂を含有し、接着フィルム15の厚み方向の1μm厚みあたりの紫外線透過率は40%以上であることが好ましい。なかでも、紫外線透過率は45%以上であることが好ましい。
また、接着フィルム15の厚み方向の1μm厚みあたりの紫外線透過率は70%以下であることが好ましい。
接着フィルム15の紫外線透過率の計測方法は以下の通りである。
厚さ3.5μmの接着フィルム15を用意し、365nmの光を照射し、紫外可視分光光度計((株)島津製作所製、UV−160A)を用いて紫外線透過率を計測する。
測定値からランベルトベールの法則(下記式)に準じて、単位厚み(1μm)あたりの紫
外線透過率を求める。
Log10(I/I0)=εcl
I:透過光強度、I0:入射光強度、c:濃度、ε:光路長、l:吸光係数
次に、図1および図2を参照して、受光装置1の製造方法について説明する。
受光素子11を支持基板12上に搭載する。その後、受光素子11と、支持基板12とをボンディングワイヤWにより接続しておく。
次に、図2(A)に示すように、複数の透明基板13が一体化された状態の大盤のガラス基板(透光性板材)16を用意する。
そして、このガラス基板16表面に接着フィルム15を貼り付ける。
その後、図2(B)に示すように、ガラス基板16の受光素子11を覆う領域を囲む領域に枠状に接着フィルム15を残す。具体的には、フォトマスクを用いて、接着フィルム15に光を選択的に照射する。これにより、接着フィルム15のうち照射された部分が光硬化する。さらに、露光後の接着フィルム15を現像液(例えば、アルカリ水溶液、有機溶剤等)で現像する。光照射されなかった部分が現像液に溶解して除去されるとともに、光照射された部分が現像液に溶解せずに、残ることとなる。具体的には、図3の平面図に示すように、格子状に接着フィルム15が残ることとなる。
枠状に接着フィルム15を残すこの工程では、接着フィルム15の電子線硬化反応率(光硬化反応率)を10%以上、熱硬化反応率を90%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、電子線硬化反応率70%以上、熱硬化反応率10%以下である。なお、熱硬化反応率は0%であってもよい。
接着フィルム15の電子線硬化反応率は、光DSC(DSC6200と紫外線照射装置UV−1、ともにセイコーインスツルメント(株)製)を用いて求めることができる。
未露光の接着フィルム(接着フィルムAとする)と、パターン露光に必要な露光量(700mJ/cm)を予め露光した接着フィルム(接着フィルムBとする)を用意し、それぞれ、光DSC測定(照度50mW/cm、時間3分)を行う。各接着フィルムの発熱量より、下記式にて、電子線硬化反応率を求める。
電子線硬化反応率(%)=[(フィルムAの発熱量)―(フィルムBの発熱量)]×100/(フィルムAの発熱量)
また、接着フィルム15の熱硬化反応率は、FT−IR(Paragon1000、(株)パーキンエルマー製)を用いて求めることができる。
未露光の接着フィルムAと、パターン露光に必要な露光量(700mJ/cm)を予め露光した接着フィルムBを用意し、それぞれ、FT−IR測定(積算回数16回)を行う。得られたIRスペクトルの芳香環由来のピーク(1512cm−1付近)強度と、熱硬化性官能基由来のピーク(例えば、エポキシ基由来のピーク(915cm−1付近))強度より、下記式にて、熱反応硬化率を求める。
熱反応硬化率(%)={[(フィルムAの熱硬化性官能基由来のピーク強度)/(フィル
ムAの芳香環ピーク強度)]―[(フィルムBの熱硬化性官能基由来のピーク強度)/(フィルムBの芳香環ピーク強度)]}×100/[(フィルムAの熱硬化性官能基由来のピーク強度)/(フィルムAの芳香環ピーク強度)]
なお、例えば、接着フィルム15がビスマレイミド樹脂を含有する場合、熱硬化性官能基由来のピークとして、マレイミド基のピークを使用してもよい。また、接着フィルム15がシアネートエステル樹脂を含有する場合、シアネートエステル基のピークを使用してもよい。
次に、ガラス基板16を、受光素子11を覆う領域単位にダイシングする。ガラス基板16のダイシングの際には、枠状に残った接着フィルム15をもダイシングする。図2(B)に示す二点鎖線がダイシングラインである。これにより、図2(C)に示すような透
明基板13およびこの透明基板13上に配置された枠部14とが得られる。
その後、枠部14が設けられた透明基板13と、支持基板12とを対向配置させ、透明基板13および支持基板12を枠部14により接着する。具体的には、枠部14をはさんで、透明基板13および支持基板12を加圧、あるいは加熱圧着する。
なお、本実施形態では、支持基板12と、透明基板13とを接着する前に、接着フィルム15をダイシングしたが、これに限らず、例えば、支持基板12をガラス基板16に貼付けた後、接着フィルム15と、ガラス基板16とをダイシングしてもよい。
次に、本実施形態の作用効果について述べる。
本実施形態では、枠部14は透明基板13と支持基板12との間に設けられ、これらの基板12,13に直接接着している。枠部14は受光素子11上に設けられていないため、受光素子11の受光部111に枠部14が接触することがない。そのため、所望の性能の受光装置1とすることができる。
また、本実施形態では、枠部14は、支持基板12と透明基板13との間に設けられるため、受光素子11と透明基板13との間に枠部を設ける場合に比べ、枠部の高さが高くなる。接着フィルム15の1μmあたり紫外線透過率を40%以上とすることで、接着フィルム15の厚さが厚い場合であっても、接着フィルム15を確実に光硬化させることができる。
また、本実施形態では、受光素子11と支持基板12とをワイヤWにより接続しており、このワイヤWの外側を枠部で囲んでいる。
枠部14を構成する接着フィルム15のハロゲン系イオン濃度を500ppm以下としているため、枠部14から発生するハロゲンガスによりワイヤが腐食してしまうことを防止できる。
さらに、枠部14をゼオライトを含むものとすることで、枠部14の透湿性を高めることができる。
これにより、枠部14、透明基板13、支持基板12により囲まれた空間内で結露が発生することを防止できる。
また、支持基板12表面には、多数の配線が設けられている。そのため、接着フィルム15の電子線硬化後の50℃〜180℃での最低溶融粘度を、30000Pa・s以下とすることで、接着フィルム15を支持基板12の表面形状に追従させて、接着フィルム15と支持基板12との密着性を高めることができる。
また、接着フィルム15の光硬化後の50℃〜180℃での最低溶融粘度を1Pa・s以上、特に500Pa・s以上とすることで、接着フィルム15が必要以上に広がってしまうことを防止できる。
さらに、接着フィルム15の電子線硬化後のぬれ広がり率を0.1%以上とすることで、接着フィルム15を支持基板12に追従させて、接着フィルム15と支持基板12との密着性をより一層高めることができる。
また、接着フィルム15を残す工程において、接着フィルム15の電子線硬化反応率を10%以上とすることで、接着フィルム15を枠状のパターンに確実に残すことができる。
さらに、接着フィルム15を残す工程において接着フィルムの熱硬化反応率を90%以下とすることにより、支持基板12および透明基板13を接着する際に、熱硬化反応を進めて、接着フィルムにより支持基板12および透明基板13を確実に接着させることができる。
さらに、接着フィルムを150℃/1時間で硬化させた際の熱硬化収縮率を10%以下とすることで、接着フィルム15により構成される枠部14の高さのばらつきを低減させることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、接着フィルム15のJIS Z0208 B法により測定された透湿率が30[g/m・24h]以上であることが好ましいとしたが、これに限られるものではない。例えば、接着フィルムを透湿性の低いものとして、湿気が枠部を透過しにくいものとしてもよい。このようにすることで、湿気が枠部内に入ってしまうこと自体を防止できる。
さらには、前記実施形態では、ガラス基板16をダイシングする際に、接着フィルム15をもダイシングするとしたが、これに限らず、例えば、図4に示すように、接着フィルム15をダイシングしない構成としてもよい(図4のAはダイシングラインを示す)。この場合には、接着フィルム15を光照射して、接着フィルム15を複数の枠状に残すようにすればよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
1.光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂(アクリル変性フェノール樹脂の合成)
フェノールノボラック(大日本インキ化学工業(株)製、フェノライトTD-2090-60M)の不揮発分70%MEK溶液600g(OH約4当量)を、2Lのフラスコ中に投入し、これにトリブチルアミン1g、およびハイドロキノン0.2gを添加し、110℃に加温した。その中へ、グリシジルメタクリレート284g(2モル)を30分間で滴下した後、110℃で5時間攪拌反応させることにより、不揮発分80%メタクリロイル基含有フェノールノボラック(メタクリロイル基変性率50%)を得た。
2.樹脂ワニスの調製
光硬化性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂化合物(2,2ビス{4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル}プロパン、新中村化学(株)製、NKエステルA−BPE−4)6.1重量%、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンN−770)12.1重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、BY16-115)6.4重量%、光および熱の両方で硬化可能な硬
化性樹脂として上記で合成した(メタ)アクリル変性フェノール樹脂27.0重量%、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)1.9重量%、充填材として多孔質充填材(ユニオン昭和(株)製、モレキュラーシーブ3A)31.8重量%、溶剤としてメチルエチルケトン14.7重量%を秤量し、ディスパーザーを用い、回転数5,000rpmで1時間攪拌し、樹脂ワニスを調製した。
3.接着フィルムの製造
上述の樹脂ワニスをコンマコーターで支持基材ポリエステルフィルム(三菱ポリエステルフィルム(株)製、T100G、厚さ25μm)に塗布し、80℃、10分乾燥して膜厚50μmの接着フィルムを得た。
(実施例2)
光および熱の両方で硬化可能な樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
光および熱の両方で硬化可能な樹脂として、側鎖にカルボキシル基とアクリル基を有す
るアクリル共重合樹脂(ダイセル・サイテック(株)製、サイクロマーP、ACA200M)を用いた。
(実施例3)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
光硬化性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂モノマー(2,2ビス{4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル}プロパン、新中村化学(株)製、NKエステルA−BPE−4)7.8重量%、熱硬化性樹脂としてビスAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、エピクロンN−770)12.9重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、BY16-115)3.5重量%、実施例
1で合成したメタクリル変性フェノールノボラック樹脂26.2重量%、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.9重量%、無機充填剤としてのシリカフィラー((株)アドマテックス、SE2050)23.4重量%とし、溶剤としてメチルエチルケトン25.3重量%とした。
各実施例で得られた接着フィルムについて、透湿率、ハロゲン系イオン濃度、光硬化後の50℃〜180℃での最低溶融粘度、光硬化後のぬれ広がり率、紫外線透過率の各項目について評価を行なった。
各項目の評価方法は、前記実施形態で述べたとおりである。
なお、接着フィルムを光硬化させるための光の波長は、365nmとした。また、照射装置としては、(株)オーク製作所のHMW−201GXを使用した。積算光量 700m
J/cmである。
また、透湿率は以下のようにして測定した。
60℃に設定されたラミネータを用いて、接着フィルムを貼り合せ、膜厚100μmのフィルムを作製し、露光機を用いて、露光量750mJ/cm2(波長365nm)照射
したあとに、120℃/1時間、180℃/1時間熱硬化する。得られた硬化後のフィルムを透湿カップ法(JIS Z0208 B法)に準じて、40℃/90%の環境下で評価し、透湿率を求めた。
Figure 2009021542
次に、前記実施形態で示した方法で各実施例の接着フィルムを使用した受光装置を製造した。
なお、露光は波長365nmの光で露光量750mJ/cm2で行い、現像は、3%T
MAH(テトラアンモニウムハイドロオキサイド)を用いて、スプレー圧0.1MPa、時間90秒の条件で行った。また、接着フィルムのパターニング形状は格子状であり、各受光素子を覆う領域を幅100μmでフレーム状に囲う配置となっている。
枠状に接着フィルムを残す工程においては、接着フィルムの光硬化反応率、熱硬化反応率を以下のようにした。接着フィルムの光硬化反応率、熱硬化反応率の計測方法は前記実施形態で述べたとおりである。なお、熱硬化性官能基由来のピーク強度として、エポキシ基由来のピーク強度を使用した。
Figure 2009021542
また、透明基板と、支持基板とは、加熱圧着(温度110℃、時間10秒、圧力1MPa)により貼り合せた。その後、120℃で1時間、さらに180℃で2時間硬化した。
得られた受光装置は所望の特性を有し、さらに、動作に支障がないことが確認された。
また、受光装置の枠部の線膨張係数を前記実施形態で示した方法で計測したところ、以下のようであり、使用環境化での熱による枠部の高さが変動してしまうことを抑制できたことが確認された。
Figure 2009021542
本発明の実施形態にかかる受光装置を示す断面図である。 受光装置の製造工程を示す模式図である。 透明基板上に、選択的に接着フィルムが残された状態を示す平面図である。 本発明の変形例を示す模式図である。 従来の固体撮像装置を示す図である。
符号の説明
W ボンディングワイヤ
1 受光装置
11 受光素子
12 支持基板
13 透明基板
14 枠部
15 接着フィルム
16 ガラス基板
100 固体撮像装置
101 固体撮像素子
101A 有効画素領域
102 透光性蓋部
103 枠部
111 受光部
112 ベース基板

Claims (8)

  1. 受光部およびこの受光部が設けられたベース基板を備える受光素子が設置された支持基板と、前記支持基板の受光素子の設けられた面に対向して配置される透明基板とを備え、
    前記支持基板と前記透明基板との間に前記受光素子を囲むように枠部が設けられた受光装置であって、
    前記枠部は、紫外線硬化性の接着フィルムに対し選択的に紫外線を照射し、未照射部分を除去することにより、得られるものであり、
    前記接着フィルムは、紫外線硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂と、紫外線および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂と、を含む樹脂組成物で構成され、
    前記接着フィルムの、ハロゲンイオン濃度が500ppm以下であり、かつ、前記接着フィルム1μm厚みあたりの紫外線透過率が40%以上であることを特徴とする受光装置。
  2. 請求項に1に記載の受光装置において、
    前記接着フィルムは、さらに充填材を含む樹脂組成物で構成され、かつ、JIS Z0208 B法により測定された透湿率が30[g/m・24h]以上である受光装置。
  3. 請求項2に記載の受光装置において、
    前記充填材は、多孔質充填材を含むものであり、
    前記多孔質充填材は、ゼオライトである受光装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の受光装置において、
    前記紫外線および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂は、(メタ)アクリル変性フェノール樹脂または(メタ)アクリロイル基含有(メタ)アクリル酸重合体を含むものである受光装置。
  5. 受光部およびこの受光部が設けられたベース基板を備える受光素子を支持基板上に搭載する工程と、
    前記支持基板に対向配置される透明基板上に紫外線硬化性樹脂と、熱硬化性樹脂と、紫外線および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂と、を含む接着フィルムを貼り付ける工程と、
    前記接着フィルムに対し選択的に電子線を照射し、未照射部分を除去することにより、前記透明基板を前記支持基板と対向配置させた際に、前記透明基板の前記受光素子を覆う領域を囲む領域に枠状に前記接着フィルムを残す工程と、
    前記支持基板および前記透明基板を対向配置させて、前記接着フィルムにより構成された枠部により前記支持基板および前記透明基板を接着する工程とを含む受光装置の製造方法。
  6. 請求項5に記載の受光装置の製造方法において、
    積算光量700mJ/cmでの前記接着フィルムの紫外線硬化後の50℃〜180℃での最低溶融粘度が1Pa・s以上、30000Pa・s以下である受光装置の製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の受光装置の製造方法において、
    積算光量700mJ/cmでの前記接着フィルムの紫外線硬化後のぬれ広がり率が0.1以上、50%以下である受光装置の製造方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の受光装置の製造方法において、
    枠状に前記接着フィルムを残す工程において、前記接着フィルムの紫外線硬化反応率を10%以上、熱硬化反応率を90%以下とする受光装置の製造方法。
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