JP2009021174A - キーシート - Google Patents

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Abstract

【課題】皮革調でソフトタッチ感があり、しかも精緻で視認性の良い表示部を設けることができるキーシートの提供。
【解決手段】透光性の基材シート5と、基材シート5の表面側に積層されており文字、数字、記号等のキー種を示す複数の表示部25aを有し皮革調触感を有するソフトフィール層とを備えるキーシート23について、ソフトフィール層が、皮革調触感を有する透光性の表皮層24と、表皮層24の裏面に設けられ、前記表示部25aを形成する印刷層を有するキャラクター層25とを備えることとした。
【選択図】図10

Description

本発明は、携帯情報端末機器、PDA、AV機器、各種リモコン、各種キーボードなどの各種電子機器の操作部に用いられ、外観が皮革調であり、入力操作の際に操作者の指が触れると皮革調の柔らかな手触り感(以下、「ソフトタッチ感」)があるキーシートに関する。
携帯情報端末、PDAなどの電子機器は、小型化、薄型化されてきており、電子機器に用いられるキーシートについて小型化、薄型化が要請されている。こうした要請に応えるキーシートとして、例えば金属製又は硬質樹脂製の操作板を備える薄型のキーシートが知られている(特許文献1)。
他方、キーシートには、デザイン価値を高めて差別化するため、見た目が皮革調で高級感があり、操作時にはソフトタッチ感を有するような加飾を施すことが検討されている。このような加飾素材として、例えば樹脂成形品の表面に合成皮革を積層した加飾シートが知られている(特許文献2)。
特開2006−156333号公報 特開2003−71956号公報
このように、電子機器の小型化、薄型化の要請に応え、しかも見た目は皮革調で高級感があり、押圧操作の際にはソフトタッチ感があるキーシートを実現しようとするには、例えば特許文献2に記載の加飾シートを利用してキーシートに転用することが考えられる。しかしながら、この加飾シートでは、文字や記号などのパターンを示す切り抜き部が設けられており、この切り抜き部の切断面がそのまま露出している。このため、それをキーシートに転用してしまうと、押圧操作が繰り返されると、切り抜き部が切断面から摩耗したり捲れたりするおそれがある。
そこで本出願人は、このような不都合を解決する発明として、皮革調でソフトタッチ感があり、しかも耐久性にも優れる加飾シートを作製するに至った。この加飾シートは、表皮層と発泡層の二層構成としたソフトフィール層を有するもので、見た目の皮革調を表皮層で実現し、ソフトタッチ感を表皮層と発泡層の組合せで実現している。そして前述の耐久性については、発泡層の端部がそのまま外部に露出しないように、表皮層で包み込んで隠したような構造として摩耗や捲れを抑制している。しかしながら、この加飾シートでは、文字、数字、記号等のキー種を示す表示部を、ソフトフィール層を凹ませることで立体的に形成している。このため細かな文字や複雑な記号などの精緻な表示部を作るのが難しいという課題がある。
そこで本発明者らは、この課題を解決するために、印刷によって精緻な表示部を設けることを検討した。ところが、ソフトフィール層(表皮層)の表面にそのまま表示部を印刷してしまうと、表皮層が印刷層で覆われてしまうため本来のソフトタッチ感が失われてしまったり、また印刷した表示部が剥がれてしまうという課題がある。また、ソフトフィール層(発泡層)の裏面に表示部を印刷したのでは、表皮層と発泡層の肉厚を通じて表示部を視認することになるため視認性が悪くなるという課題がある。
以上のような経緯を経てなされたのが本発明である。すなわち本発明は、皮革調でソフトタッチ感があり、しかも精緻で視認性の良い表示部を設けることができるキーシートの提供を目的としている。また本発明は耐久性に優れるキーシートを得ることを目的とする。さらに本発明は、例えば携帯電話機のように、電子機器の内部光源から発せられた光によってキーシートが照光する、いわゆる照光式キーシートとして用いる場合にも視認性が優れるキーシートを得ることを目的とする。
上記目的を達成すべく本発明は、透光性の基材シートと、基材シートの表面側に積層されており文字、数字、記号等のキー種を示す複数の表示部を有し皮革調触感を有するソフトフィール層とを備えるキーシートについて、ソフトフィール層が、皮革調触感を有する透光性の表皮層と、表皮層の裏面に設けられ、前記表示部を形成する印刷層を有するキャラクター層とを備えることを特徴とするキーシートを提供する。
透光性の基材シートと、基材シートの表面側に積層されており文字、数字、記号等のキー種を示す複数の表示部を有し皮革調触感を有するソフトフィール層とを備えるキーシートについて、ソフトフィール層が、皮革調触感を有する透光性の表皮層と、表皮層の裏面に設けられ、前記表示部を形成する印刷層を有するキャラクター層とを備える構成としたため、印刷によって簡単に表示部を形成することができ、得られた表示部も透光性の表皮層を通じて視認されるため、視認性の良い表示部となる。
また、ソフトフィール層が透光性の基材シートの表面側に積層されているため、機器の内部から発せられた光が基材シートを透過し、表示部を形成する印刷層を有するキャラクター層に届くので、照光性に優れバラエティーに富んだ照光式キーシートとすることができる。なおキャラクター層は、文字や数字、記号等のキー種を示す部分となる「表示部」と、この表示部の周りの部分となる「背景部」とで構成される場合だけでなく、表示部と背景部とで形成される押圧操作部分以外の部分であってフレーム部分に相当する「フレーム部」を備えて構成される場合や、押圧操作部分を仕切る「仕切部」を備えて構成される場合もある。いずれの場合であっても少なくとも表示部または背景部は印刷層で形成することができる。
本出願人による前述の発明においては、皮革調の手触り感を与える表皮層と柔らかな膨らみを感じさせる発泡層とが組み合わされてソフトフィール層を形成していたため、その表裏何れの面に対しても表示部を形成することが困難であった。それに対し本発明では、透光性の表皮層の裏面に表示部を設けたため、視認性が良い表示部が簡単に形成でき、また、得られる表示部の耐久性も高い。そのうえ本発明では、先願における発泡層を設けなくても良い構造としたため、発泡層を光が通過することによる照光性の悪化を防ぐことができるので照光性に優れたキーシートとすることができる。
即ち本発明では、操作面にソフトフィール層を備えるため、入力操作を行う際に皮革調のソフトタッチ感を与えることができ、皮革調に視認させることができる。そして表示部が透光性の表皮層の裏面に設けられるため、表示部の摩耗を防止しつつ表示部の視認性を高めることができる。また、この表示部は印刷等によって簡単に形成することができるため、細かな表示部の形成が容易である。
さらに基材シートや表皮層が透光性であるため、キャラクター層を透光性とすればキャラクター層を通じて照光可能である。したがって本発明は、ソフトタッチ感及び耐久性に優れた表示部を有し、照光可能なキーシートを実現することができる。なお、本発明のソフトフィール層における皮革調の触感は、操作面表面の凹凸模様による場合の他、表皮層を形成する樹脂材の材質によって得ることができる。
そして本発明は、ソフトフィール層が表示部を区切る仕切線となる貫通孔を有するキーシートとすることができる。ソフトフィール層が表示部を区切る仕切線となる貫通孔を有するため、内部光源から発せられた光は、透光性の基材シートを透過しこの貫通孔を通じて外部に発光する。そのため、表示部からの照光と仕切線からの照光の程度に差違を設けることができ、照光性に特徴のあるキーシートとすることができる。また、キャラクター層が透光性でない場合であっても、仕切線から照光することで少なくとも表示部ごとの区別を行うことができる。なおここで、表示部を区切る「仕切線」には、隣接する表示部を区切る仕切線のように一の表示部と他の表示部とを区切るものの他、表示部と背景部とでなる押圧操作部分を、他の押圧操作部分や押圧操作部分以外の部分と区切るものも含んでいる。
このように仕切線を設ければ、入力操作部分を視認し易くでき、誤入力を生じ難くすることができる。なお、表示部と表示部以外の部分は、両方を透光性にしたり、何れか一方を遮光性にしたりすることが可能である。即ち、表示部と表示部以外の部分の光透過率が異なれば表示部を視認することができる。また光透過率がほぼ同じであっても両者の色調を異なるようにすれば、表示部を視認することができる。仕切線の形状は入力操作部分を略区画できる形状であり、例えば、入力操作部分の外周を枠状に囲む形状、入力操作部分の外周の一部を示す形状などとすることができる。そして、貫通孔を入力操作部分を区画する仕切線としたため、仕切線を明るく照光させることができる。また仕切線によって入力操作部分を触感でも確認することができる。さらに、押圧操作時にキーシートが撓み易くなるため押圧荷重を低く抑えることができ、押圧操作性を高めることができる。
さらに、ソフトフィール層が、キャラクター層の裏面側に設けた多孔層を有し、表皮層がこの多孔層の縁部の側面を被覆する保護部を有するキーシートとすることができる。ソフトフィール層が、キャラクター層の裏面側に設けた多孔層を有し、表皮層が多孔層の縁部の側面を被覆する保護部を有するため、多孔層の柔軟性によってソフトフィール層の操作面を窪み易くすることができ、ソフトタッチ感をさらに高めることができる。そして、多孔層における縁部の側面を表皮層で保護するため、多孔層が外部に露出せず、多孔層の耐久性を高めることができる。こうした多孔層を設けても表示部は多孔層の上面に設けられているので、多孔層を通じて表示部が視認されるということがなく、視認性が劣ることはない。
また、ソフトフィール層に設けられた仕切線としての貫通孔も、その貫通孔から多孔層の側面がむき出しとならず、表皮層が延在してこの側面を保護する保護部を形成しているものとすることができる。キーシートの側面だけでなく、貫通孔の部分においても多孔層のむき出しの部分を無くしたため、より耐久性の高いキーシートとすることができる。
こうした多孔層には、前述の発泡層を用いることができるが、多孔層を通じて照光させる場合には、より透光性の高い多孔層を設けることが好ましい。
本発明のキーシートによれば、入力操作を行う際に操作者は皮革調のソフトタッチ感を触感することができる。また、表示部の耐久性と視認性を高めることができる。基材シートの裏面側から発光してキーシートを照光させるいわゆる照光式キーシートとした場合には、照光性に優れたキーシートとすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で共通する部材、材質、構成、製造方法、作用効果については重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1,図2〕: 第1実施形態のキーシート1を図1,図2に示す。図1はキーシート1の平面図、図2はキーシート1の断面図を示す。第1実施形態のキーシート1は、表皮層2とキャラクター層3とでなるソフトフィール層と、接着層4と、基材シート5と、を備えており、表皮層2、キャラクター層3、接着層4、基材シート5が操作面側からこの順に積層している。
表皮層2は皮革調の柔らかな手触り感、即ちソフトタッチ感を与える層であり、透光性の高分子材料でシートに形成されている。表皮層2の材質は、耐摩耗性、耐水性、耐薬品性に優れる樹脂あるいはエラストマーを使用することができる。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。なかでもポリウレタン系樹脂を用いると選りすぐれたソフトタッチ感が得られる。
そしてこれらの樹脂やエラストマーに発泡性ビーズ、中空状ビーズ、弾性ビーズ、無機材料などを含有させた樹脂組成物を用いることができる。こうしたビーズや無機材料を加えることで表皮層2に凹凸を付与し多様な触感をもたらすことができる。発泡性ビーズとは、加熱したとき中空のビーズとなるものであり、その材質としては例えば、ポリウレタン、アクリル−ウレタン共重合体、ポリスチレン、スチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。中空状ビーズとは、中空の球体であり、その材質としては、例えば、塩化ビニリデンとアクリロニトリルなどの共重合体、架橋アクリルなどが挙げられる。弾性ビーズとは、その形状が変化するまで加圧した後に開放した際、弾性回復する性質を有する樹脂粒子であり、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。無機材料としては、例えば、二酸化ケイ素(SiO;シリカや無水ケイ酸とも称される。)や含水ケイ酸(SiO・xHO)、含水ケイ酸アルミニウム(Al9SiO・xHO)などが挙げられる。
また、離型シートや金型を用いて表皮層2の操作面に凹凸模様を転写成形して触感を滑らかにすることができる。さらに、上記樹脂組成物には、顔料、染料などの着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの種々の添加剤が添加される場合もある。また上記樹脂やエラストマーには、顔料、染料などの着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの種々の添加剤を配合することができる。こうした表皮層2の厚さは5μm〜200μmが好ましい。5μm未満では耐久性が低く破損し易くなり、200μmを超えると剛性が高まって操作者に対する触感が悪くなりソフトタッチ感を発現し難くなるからである。
キャラクター層3は印刷形成された塗布層でなり、文字や数字、記号等のパターンを表す表示部3aとその表示部3aの周囲を象る背景部3bとで構成されている。表示部3aも背景部3bも透光性としているため、表示部3aと背景部3bは光を通す「透光部」となっている。但し、表示部3aの光透過率は背景部3bの光透過率より大きく、所謂バックライト照光とした場合には、表示部3aが背景部3bに比べて明るく照光するようにしてある。
キャラクター層3の材質は表皮層2の裏面2bに対し塗工できるインキや塗料を使用する。なお、キャラクター層3の性質としてホットメルト接着剤のように塗布成形した後に接着性を発現するものであれば、後述する接着層4を省くことができる。
接着層4はキャラクター層3と基材シート5を接着する層であり、透光性の接着剤や粘着剤で形成されている。透光性の接着フィルム、粘着フィルム、ホットメルト接着剤などを用いることができる。
基材シート5はキーシート1の定形性を付与する機能を有するものであり、透光性の樹脂で形成されている。基材シート5の裏面に押し子を設けると、押圧操作性を高めることができる。基材シート5には透光性の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いる。例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。基材シート5の厚さは100μm〜500μmが好ましい。100μm未満では強度が小さく、後加工にて破損するおそれがあり、さらに剛性も小さくキーシート1の形状を保持することが難しい。500μmを超えると剛性が大きく撓み難くなるため、押圧入力操作を行うキーシートの場合、押圧荷重が高くなり操作性が悪くなる。
キーシート1の製造は、表皮層2の裏面2bにキャラクター層3を塗布成形した後、キャラクター層3と基材シート5の間に接着層4となる接着フィルムを挟みラミネート加工を行う。こうしてこれらの各層を積層固着してキーシート1を得る。
キーシート1によれば、操作面に表皮層2を備えるため、入力操作を行う際に操作者はソフトタッチ感を触感することができる。そして透光性の表皮層2の裏面2bにキャラクター層3を設けるため、表示部3aの摩耗を防止しつつ表示部3aの視認性を高めることができる。さらに表示部3aがキャラクター層3の裏面側に積層される接着層4と基材シート5の透過光によって照光可能であるため、基材シート5の裏面側に光源を設け所謂バックライト照光とした場合には、その光源の光によって表示部3aを照光することができる。したがって、ソフトタッチ感と耐久性に優れた表示部3aを有し、照光が可能なキーシート1を実現することができる。
キャラクター層3の表示部3aを透光部とするため、接着層4と基材シート5を透過する透過光によって表示部3aを明るく照光することができ、表示部3aの視認性を高めた照光式のキーシート1を実現することができる。
さらにキャラクター層3の背景部3bを透光部とするため、接着層4と基材シート5を透過する透過光によってキーシート1全体を明るく照光することができ、表示部3aと背景部3bで透過率が異なるため、表示部3aが背景部3bよりも明るく照光するキーシート1とすることができる。
第1実施形態の第1変形例: 第1実施形態のキーシート1では、背景部3bが透光性であったのに対し、本実施形態のキーシート6では、背景部3bを遮光性としている。
表示部3aの明るさを際立たせることができ、表示部3aを明確に視認することができる。よって入力操作性を高めたキーシート6を実現することができる。
第1実施形態の第2変形例: 本実施形態のキーシート7では表示部3aを遮光性としている。背景部3bの明るさを際立たせることができ、抜き文字パターンの背景部3bを明確に視認することができる。よって入力操作性を高めたキーシート7を実現することができる。
第2実施形態〔図3〕: 本実施形態では、キャラクター層の一部が、表皮層2と基材シート5とを固着する接着層を兼ねる構成としている。この点で、キャラクター層3とは別に接着層4を設けた第1実施形態のキーシート1,6,7と相違する。すなわち、本実施形態のキーシート9では、背景部3bを接着層12で形成している。このようにすれば、接着層12にて表示部3aの背景を兼ねることができ、製造が簡略化され、コストが低いキーシート7を実現することができる
第2実施形態の第1変形例〔図4〕: 本実施形態によるキーシート10の断面図を図4に示す。本実施形態では、表示部3aを接着層12で形成している。すなわち、背景部3bと、表示部3aを形成する接着層12と、でキャラクター層3を形成している。このようにすれば、接着層12にて表示部3aを兼ねることができ、製造が簡略化され、低コストなキーシート7を実現することができる。そして、背景部3bを遮光性とし、表示部3aとなる接着層12を透光性とすれば、表示部3aを通じて照光させることができる。
第2実施形態の第2変形例: 本実施形態のキーシート11では、第2実施形態の第1変形例と構成は同じである。但し、背景部3bも透光性としているところが相違する。表示部3aも背景部3bも透光性とすることで、キーシート全体を照光させることができる。また、表示部3aと背景部3bの透過率や色調を変化させることでバラエティ豊かなデザインを具現化できる。
第3実施形態〔図5,図6〕: 第3実施形態のキーシート14を図5,図6に示す。図5はキーシート14の平面図、図6はキーシート14の断面図を表す。第3実施形態のキーシート14が第2実施形態のキーシート9と異なるのは、表示部15aと背景部15cの他に、キャラクター層15にさらにフレーム部15bを設けた構成である。フレーム部15bは、表示部15aと背景部15cとでなる押圧操作部分17に対し、押圧操作されないフレームの部分である。また、接着層16をキャラクター層15の色調を変化させて加飾する「加飾層」として構成している。
キーシート14の製造は、第2実施形態のキーシート9と同様に、表皮層2の裏面2bにキャラクター層15を塗布成形する。このとき、表示部15aとフレーム部15bは同一インキにて一度に塗工する。その後、キャラクター層15の裏面に加飾層16を塗布形成し、これらの層をラミネートしてキーシート14を得る。
本実施形態のキーシート14によれば、フレーム部15bにより入力操作部分17が区画されているため、入力操作部分17を視認し易くでき、誤入力を起き難くすることができる。また、表示部15aとフレーム部15b、背景部15cの何れも「透光部」とすれば、キーシート14全体を明るく照光することができ、入力操作性を高めたキーシート14を実現することができる。
第3実施形態の第1変形例: 本実施形態のキーシート18では、表示部15aとフレーム部15bを「遮光部」とする。このようにすれば、背景部15cの明るさを際立たせることができ、表示部を抜き文字パターンとして明確に視認することができる。よって入力操作性を高めたキーシート18を実現することができる。
第4実施形態〔図7,図8〕: 第4実施形態のキーシート19を図7,図8に示す。図7はキーシート19の平面図、図8はキーシート19の断面図を表す。第4実施形態のキーシート19が第3実施形態のキーシート14と異なるのは、キャラクター層21にさらに仕切部21dを設けた構成である。仕切部21dは、表示部21aと背景部21cとで形成される押圧操作部分17を仕切るものであり、表示部を区切る仕切線である。キーシート19によれば、キャラクター層21と加飾層となる接着層12を透光性とすれば、キーシート19全体を明るく照光することができる。
第4実施形態の第1変形例: 第4実施形態のキーシート19では、キャラクター層21を「透光部」として構成したが、本実施形態のキーシート22ではキャラクター層21のうち背景部21cとフレーム部21bを「遮光部」とし、表示部21aと仕切部21dを「透光部」としている。このようにすれば、表示部21aと仕切部21dの明るさを際立たせることができ、表示部21aを明確に視認することができる。よって入力操作性を高めたキーシート22を実現することができる。
第4実施形態における仕切部の変形例〔図9〕: 第4実施形態のキーシート19では、入力操作部分17を矩形状に囲む仕切部21dを形成する例を示したが、以下のような仕切部を仕切線として形成することもできる。
図9(A)で示すように、交差する長短の直線状仕切部で入力操作部分17を表すこともできる。図9(B)で示すように、L字形状の仕切部で入力操作部分17を表すこともできる。図9(C)で示すように、短い直線状仕切部で入力操作部分17を表すこともできる。図9(D)で示すように、楕円形状や円形状の仕切部で入力操作部分17を囲むように表すこともできる。
第5実施形態〔図10〕: 本実施形態のキーシート23の断面図を図10に示す。第5実施形態のキーシート23が第4実施形態のキーシート19と異なるのは、仕切部の構造である。すなわち、本実施形態では、仕切部27がキャラクター層25の一部として形成されるのではなく、表皮層24とキャラクター層25とでなるソフトフィール層の肉厚を貫く貫通孔27として形成されている。
キーシート23の製造は、他の実施形態と同様に、表皮層24に、キャラクター層25を塗布形成した後、接着層12となる接着フィルムで基材シート5をラミネート加工する。その後、表皮層24の上から刃を当てて、表皮層24とキャラクター層25とを貫く貫通孔である仕切部27を形成してキーシート23を得る。なお、仕切部27はラミネート加工の前に行っても良く、さらに接着層12まで貫く貫通孔であっても良い。
キーシート23によれば、キャラクター層25及び接着層12を透光性とすれば、キーシート23全体を明るく照光することができる。そして仕切部27では表皮層24やキャラクター層25を通さずに光が発光されるため、仕切部27を表示部25aよりも明るく照光させることができる。よって押圧操作部分17の視認性を高めた照光式のキーシート23を実現することができる。また入力操作を行う場合は、仕切部27が表皮層24とキャラクター層25とを貫通しているため、キーシート23が撓み易く、押圧荷重を低く抑えることができる。それにより押圧操作性を高めることができる。
第5実施形態の第1変形例: 第5実施形態のキーシート23では、入力操作部分17にあたる表示部25aと背景部25cとを「透光部」として構成する例を示したが、本実施形態のキーシート29では背景部25cを「遮光部」としている。このようにすれば、表示部25aの明るさを際立たせることができ、表示部25aを明確に視認することができる。よって入力操作性を高めたキーシート29を実現することができる。
第5実施形態の第2変形例〔図11〕: 本実施形態のキーシート30の断面図を図11に示す。第5実施形態のキーシート23では、入力操作部分17にあたる表示部25aと背景部25cとを「透光部」として構成する例を示したが、本実施形態のキーシート30では表示部31aを「遮光部」としている。このようにすれば、表示部31aの周りの加飾層32の明るさを際立たせることができ、抜き文字状に照光させることができる。
第6実施形態〔図12〕: 本実施形態のキーシート33の断面図を図12に示す。本実施形態のキーシート33は、図4に示すキーシート10と比較すると、さらに「多孔層」としての発泡層35を備えている点で相違する。即ち、本実施形態のキーシート33では、表皮層34とキャラクター層3、発泡層35でソフトフィール層を形成している。また、本実施形態における表皮層34はその外縁部分が延伸し、裾広がりに傾斜した、キャラクター層3、発泡層35の各縁部の側面を被覆して、保護部34aを形成している。この保護部34aは接着層12まで延在している。
発泡層35の材質は発泡成形ができる樹脂あるいはエラストマーであり、表皮層34の材質と同様に、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。本実施形態における発泡層35は発泡層35を薄くするか、発泡の程度を低くする等して透光性を有するようにしている。
キーシート33の製造は、表皮層34に、キャラクター層3、発泡層35を積層形成した後、接着層12となる接着フィルムでソフトフィール層と基材シート5とをラミネート加工する。次にこのシートを熱圧着法又は超音波融着法を用いて、表皮層34側から治具を押圧し、発泡層2を厚み方向に潰すように圧縮して切断し、キーシート33を得る。
キーシート33によれば、キャラクター層3と基材シート5との間に発泡層35を有するため、発泡層35の柔軟性によって表皮層34の操作面を窪み易くすることができ、ソフトタッチ感をさらに高めることができる。また発泡層35が透光性を有するため、表示部3aを照光させることができる。さらに発泡層35における縁部の側面を表皮層34の保護部34aで保護するため発泡層35が表出せず、発泡層35の耐久性を高めることができる。また、キャラクター層3が発泡層35の上面にあるため、発泡層35を通じて表示部3aを視認することがなく、視認性に優れた表示部3aが得られる。
第7実施形態〔図13,図14〕: 本実施形態のキーシート41の平面図を図13に、断面図を図14にそれぞれ示す。キーシート41は、図10に示すキーシート23と比較すると、さらに「多孔層」としての発泡層45を備えている点で相違する。即ち、キーシート41では、表皮層42とキャラクター層43、発泡層45でソフトフィール層を形成している。また、本実施形態における表皮層42はその外縁部分が延伸し、キャラクター層43、発泡層45の各縁部の側面を被覆している。
また、ソフトフィール層にはその肉厚を貫通する貫通孔27が形成され、押圧操作部分17を仕切る仕切部27となっている。さらに仕切部27の表面には、表皮層42の端が盛り上がった膨らみ27aを有している。
キーシート41の製造は、表皮層42に、キャラクター層43、および発泡層45を積層形成した後、これらの各層で形成されるソフトフィール層と基材シート5とを接着する接着フィルム12でラミネート加工する。次にこのシートを熱圧着法又は超音波融着法を用いて、表皮層42側から治具を押圧し、発泡層45を厚み方向に潰すように圧縮してソフトフィール層を切断しつつ、ソフトフィール層の縁を表皮層42で覆わせながら仕切部27を形成する。こうしてキーシート41を得る。
キーシート41によれば、発泡層45の透光性の有無にかかわらず、仕切部27から照光させることができるため、押圧操作部分17を視認することができる。また、仕切部27の周囲に膨らみ27aを設けたため、触感においても押圧操作部分17を感じることができる。
第1実施形態のキーシートの平面図。 図1のSA−SA線断面図。 第2実施形態のキーシートの図2相当断面図。 第2実施形態のキーシートにおける第1変形例の図2相当断面図。 第3実施形態のキーシートの平面図。 図5のSB−SB線断面図。 第4実施形態のキーシートの平面図。 図7のSC−SC線断面図。 本発明のキーシートに用いる仕切部の他の形状を示す平面図。 第5実施形態のキーシートの図2相当断面図。 第5実施形態のキーシートにおける第2変形例の図2相当断面図。 第6実施形態のキーシートの図2相当断面図。 第7実施形態のキーシートの平面図。 図13のSD−SD線断面図。
符号の説明
1 キーシート(第1実施形態)
2 表皮層
2a 表面(操作面)
2b 裏面
3 キャラクター層
3a 表示部
3b 背景部
4 接着層
5 基材シート
6 キーシート(第1実施形態の第1変形例)
7 キーシート(第1実施形態の第2変形例)
9 キーシート(第2実施形態)
10 キーシート(第2実施形態の第1変形例)
11 キーシート(第2実施形態の第2変形例)
12 接着層
14 キーシート(第3実施形態)
15 キャラクター層
15a 表示部
15b フレーム部
15c 背景部
16 接着層(加飾層)
17 入力操作部分
18 キーシート(第3実施形態の第1変形例)
19 キーシート(第4実施形態)
21 キャラクター層
21a 表示部
21b フレーム部
21c 背景部
21d 仕切部
22 キーシート(第4実施形態の第1変形例)
23 キーシート(第5実施形態)
24 表皮層
24a 裏面
25 キャラクター層
25a 表示部
25b フレーム部
25c 背景部
27 仕切部(貫通孔)
27a 膨らみ
29 キーシート(第5実施形態の第1変形例)
30 キーシート(第5実施形態の第2変形例)
31 キャラクター層
31a 表示部
32 加飾層
33 キーシート(第6実施形態)
34 表皮層
34a 保護部
35 発泡層
41 キーシート(第7実施形態)
42 表皮層
42a 裏面部
43 キャラクター層
43a 表示部
43b フレーム部
43c 背景部
45 発泡層

Claims (3)

  1. 透光性の基材シートと、
    基材シートの表面側に積層されており文字、数字、記号等のキー種を示す複数の表示部を有し、皮革調触感を有するソフトフィール層とを備えるキーシートにおいて、
    ソフトフィール層が、
    皮革調触感を有する透光性の表皮層と、
    表皮層の裏面に設けられ、前記表示部を形成する印刷層を有するキャラクター層と
    を備えることを特徴とするキーシート。
  2. ソフトフィール層が表示部を区切る仕切線としての貫通孔を有する請求項1記載のキーシート。
  3. ソフトフィール層がキャラクター層の裏面側に設けた多孔層を有し、前記表皮層が該多孔層の縁部の側面を被覆する保護部を有する請求項1または請求項2記載のキーシート。
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