JP2009020448A - 表面形状測定装置、及び表面形状測定方法 - Google Patents

表面形状測定装置、及び表面形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】試料に対する走査光の選択性を向上させる。
【解決手段】表面形状測定装置100は、共焦点光学系と非共焦点光学系とを切換え可能であって、試料101を照明する照明光の波長を切替える波長切替手段17と、非共焦点光学系に切換えられた状態で、照明光から参照光を生成すると共に、照明光を試料に照射させ、その反射光と参照光を合成して干渉光を生成する干渉光学系(干渉型対物レンズ13)と、干渉光学系からの干渉光を受光する光センサ(CCDカメラ36)と、共焦点光学系に切換えた状態において、試料101と共焦点光学系の光学的な距離を変化させる距離変化手段(顕微鏡ステージ1)と、光センサが干渉光を受光したときの測定結果と、距離変化手段によって光学的な距離を変化させたときの測定結果とに基づいて、試料の表面形状を算出する演算処理部(コンピュータ6)と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料の表面形状測定や定量測定を行う表面形状測定装置に関する。
従来より、非接触で試料の表面形状をサブナノメートル〜ミリメートルオーダーの高さ分解能で計測する測定装置として、例えば、共焦点顕微鏡や光干渉顕微鏡がある。しかしながら、共焦点顕微鏡は、高倍率では高さ方向で100nm程度の分解能を得ることができるが、低倍率では高さ分解能が低下するという問題点を有する。
特許文献1及び特許文献2には、干渉計を用いることにより試料の表面形状を測定する光干渉顕微鏡が開示されている。白色光源からの白色光を、相対的距離が変動される参照面及び測定対象面に照射し、その光路差の変化によって変化する干渉縞をCCDカメラによって撮像する。このときの干渉光の強度値を、所定間隔でサンプリングする。得られた強度値群に基づいてモデル関数を作成する。このモデル関数のピーク位置の高さを求めることで、測定対象面の凹凸形状を測定する。
特許文献3には、サブナノメートルの高さ方向の分解能を持つ位相シフト計(マイケルソン型干渉計)を、コンフォーカル光学系に組み込んだ共焦点顕微鏡が開示されている。干渉計では、物質毎の光学定数(減衰係数)によって試料からの反射光強度が変化するため、試料によっては、干渉縞のコントラスト比が低くなってしまうことがある。これに対し、特許文献3に記載された共焦点顕微鏡では、干渉計をコンフォーカル光学系に組み込むことで、共焦点効果によりフレア等の不要散乱光を低減させ、コントラスト比の高い干渉画像を取得可能としている。また、このような共焦点干渉顕微鏡は、特許文献4にも開示されている。
特開2001−66122号公報 特開2004−340680号公報 特開2006−044408号公報 特表2001−513191号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載されたような光干渉顕微鏡では、試料の測定面が複数の未知の物質で構成されている場合、物質毎に光学定数(減衰係数)が異なるため、正しい位相を測定することができない。そのため特許文献1及び特許文献2に記載された光干渉顕微鏡では、試料の物理特性によって、正確な表面形状を測定することができないことがある。
また、特許文献3及び特許文献4に記載された共焦干渉顕微鏡では、走査光の波長を選択することができない。そのため、透明な試料や、特定の色を有する試料を測定する場合には、走査光が試料に吸収されたり、走査光が試料を透過してしまうことがある。すなわち、特許文献3及び特許文献4に記載された共焦干渉顕微鏡では、試料に対する走査光の選択性が悪い。また、干渉計の高さ方向の分解能は、走査光の波長に依存するため、特許文献3及び特許文献4に記載された共焦点干渉顕微鏡では、走査光の波長の1/2波長以上の段差を測定できず、測定レンジが狭い。
また、減衰係数は物質によって異なるため、測定面が2種類以上の物質で構成されている場合には、表面の高さ分布により生じる位相に加えて、反射での位相も生じる。ここで、表面構成物質が複数で未知の場合では、反射位相によるズレを補正することができない。このような場合では、干渉計では表面形状を正確に測定することができないという問題点を有する。この反射による位相のズレは、特許文献3や特許文献4に示すような干渉計に共焦点顕微鏡を採用した場合でも解決することはできない。
以上のように、従来の干渉顕微鏡では、広い測定レンジにおいて表面形状を正確に測定することが困難であるという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、広い測定レンジにおいて表面形状を正確に測定することができる表面形状測定装置及び表面形状測定方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、共焦点光学系と非共焦点光学系とを切換え可能な光学顕微鏡を用いた表面形状測定装置であって、試料を照明する照明光の波長を切替える波長切替手段と、前記非共焦点光学系に切換えられた状態で、前記照明光から参照光を生成すると共に、前記照明光を試料に照射させ、その反射光と前記参照光を合成して干渉光を生成する干渉光学系と、前記干渉光学系からの干渉光を受光する光センサと、前記共焦点光学系に切換えた状態において、前記試料と前記共焦点光学系の光学的な距離を変化させる距離変化手段と、前記光センサが干渉光を受光したときの測定結果と、前記距離変化手段によって光学的な距離を変化させたときの測定結果とに基づいて、前記試料の表面形状を算出する演算処理部と、を有することを特徴とする。
このように、多波長の照射光を用いることにより、高さ方向において、広い測定レンジで表面形状を正確に測定することができる。
本発明の第二の態様は、上記の表面形状測定装置において、前記波長切替手段は、複数の波長フィルタを備え、当該複数の波長フィルタから所望の波長フィルタを選択して前記照明光の光路に設置することにより、照明光の波長を切替えるものである。このように、複数の波長フィルタから所望の波長フィルタを選択して照明光の光路に設置することにより、容易に照明光の波長を切替えることができる。
本発明の第三の態様は、上記の表面形状測定装置において、前記干渉光学系は、前記照明光の一部を反射し、残りの光を前記試料に照射する半透鏡と、前記半透鏡によって反射された光を入射し、前記参照光として前記半透鏡に反射する参照鏡と、を有し、前記半透鏡は、前記試料から前記反射光が入射されると共に、前記参照鏡から前記参照光が入射され、前記反射光と前記参照光を合成して前記干渉光として出射し、対物レンズ鏡筒内に前記半透鏡と前記参照鏡が設置されているものである。このように、ミラウ型干渉計を用いることで、対物レンズに干渉計が組み込まれたミラウ型干渉対物レンズを使用することができる。これにより、干渉型対物レンズと通常の対物レンズとの切替えを容易に行うことができる。例えば、干渉型対物レンズと通常の対物レンズが装着されたレボルバーを回転させることにより、干渉型対物レンズと通常の対物レンズとの切替えを容易に行うことができる。
本発明の第四の態様は、上記の表面形状測定装置において、前記干渉光学系は、前記走査光を2本の光ビームに分岐するビームスプリッタと、光路上の前記ビームスプリッタの前又は後ろに設置され、前記ビームスプリッタによって分岐された一方のビームを前記試料に照射する対物レンズと、前記ビームスプリッタによって分岐された一方の光ビームを反射する参照用ミラーと、を有し、前記対物レンズは、前記試料からの反射光が入射されると共に、前記参照ミラーから反射された前記参照光が入射され、前記反射光と前記参照光を合成して前記干渉光を出射するものである。このように、マイケルソン型干渉計を用いることで、参照光と反射光との光路差を精度良く調整することができる。
本発明の第五の態様は、上記の表面形状測定装置において、光の通過を制限する空間フィルタを更に備え、前記空間フィルタが前記光源から前記試料までの光路中に配置された状態で前記共焦点光学系となり、前記空間フィルタが前記光源から前記試料までの光路外に配置された状態で前記非共焦点光学系となるものである。このように、空間フィルタを光路中に挿脱可能に設置することで、容易に共焦点光学系と非共焦点光学系とを切換えることができる。
本発明の第六の態様は、上記の表面形状測定装置において、前記干渉光学系において、前記参照光に対して前記反射光の位相をシフトさせる位相シフト機構を更に備え、前記位相シフト機構の位置分解能が、前記距離変化手段の位置分解能よりも高いものである。このように、距離変化手段の位置分解能よりも高い位置分解能を有する位相シフト機構を備えることにより、共焦点スキャン法にける高さ方向の移動を距離変化手段によって行い、位相シフト法において1/2波長以下の範囲で数回のステップで行う高さ方向の移動を位相シフト機構によって行うことができる。
本発明の第七の態様は、上記の表面形状測定装置において、前前記試料が載置された顕微鏡ステージと、前記干渉光学系が設置され、前記顕微鏡ステージに対して相対移動可能な顕微鏡ユニットとを備え、前記位相シフト機構は、前記顕微鏡ステージ及び前記顕微鏡ユニットのうち少なくとも一方に設置されるものである。このように、位相シフト機構を顕微鏡ステージ及び前記顕微鏡ユニットのいずれにも設置することができる。
本発明の第八の態様は、共焦点光学系と非共焦点光学系とを切換え可能な光学顕微鏡を用いた表面形状測定方法であって、光源から出射して試料を照明する照明光の波長を選択するステップと、前記非共焦点光学系に切換えた状態で、選択された波長の照明光から参照光を生成すると共に、前記照明光を前記試料に照射させ、その反射光と前記参照光を合成して干渉光を生成する干渉光学系ステップと、前記干渉光学系からの干渉光を受光して、干渉画像に基づいて表面形状を測定するステップと、
前記共焦点光学系を介して前記試料からの反射光を受光するステップと、前記共焦点光学系に切換えた状態において、前記試料と前記共焦点光学系の光学的な距離を変化させたときの共焦点画像に基づいて表面形状を測定するステップと、干渉画像に基づく測定結果と、共焦点画像に基づく測定結果とに基づいて、前記試料の表面形状を算出するステップと、を有するものである。このように、照明光の波長を切替えることにより、試料に対する走査光の波長の選択性を向上させることができる。
本発明の第九の態様は、上記表面形状測定方法において、前記照明光の波長を選択するステップでは、第1照明光を試料に照射して、前記第1照明光のうち前記試料で反射した第1反射光を検出し、前記第1照明光と波長の異なる第2照明光を試料に照射して、前記第2照明光のうち前記試料で反射した第2反射光を検出し、前記第1反射光、及び第2反射光の検出結果に基づいて、波長を選択するものである。このように、第1の反射光及び第2反射光の検出結果に基づいて、波長を選択することにより、試料に合った走査光の波長を選択することができる。
本発明の第十の態様は、上記表面形状測定方法において、前記照明光の波長を選択するステップは、
前記第1照明光及び前記第2照明光と波長の異なる第3照明光を試料に照射して、前記第3照明光のうち前記試料で反射した第3反射光を検出し、前記第1乃至3反射光の検出結果に基づいて、2波長を選択し、前記干渉画像に基づいて表面形状を測定するステップでは、前記選択された2波長による2波長位相シフト法での測定結果に基づいて表面形状を算出するものである。このように、3つ以上の波長の照射光のうち、最適な2波長を選択することにより、この2波長の照射光を用いて2波長位相シフト法により試料の表面形状を測定することができる。
本発明の第十一の態様は、位相シフト法、2波長位相シフト法、及び共焦点スキャン法の少なくとも2つの測定方法により試料の表面形状を測定するものである。このように複数の測定方法を用いて表面形状を測定することにより測定レンジを広げることができる。
本発明に係る共焦点顕微鏡の一態様によれば、高さ方向において、広い測定レンジで表面形状を正確に測定することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明の最良な実施の形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100の装置全体の構成例を示す図である。表面形状測定装置100は、顕微鏡ステージ1、共焦点光学顕微鏡ユニット2、顕微鏡制御装置3、顕微鏡コントローラ4、ピエゾコントローラ5、コンピュータ6、及びモニタ7を備えて構成されている。表面形状測定装置100は、共焦点光学系による共焦点モードと、非共焦点光学系による非共焦点モードとの切替が可能である。そして、共焦点モードででは、試料101の表面形状を測定することができる。また、表面形状測定装置100は、干渉計を用いて表面形状を測定する。すなわち、表面形状測定装置100は、共焦点光学系による表面形状の測定だけでなく干渉計による表面形状の測定を行う。
測定対象である試料101は、顕微鏡ステージ1に載置される。試料101に対向するように、顕微鏡ステージ1の上方に、共焦点光学顕微鏡ユニット2が設置されている。共焦点光学顕微鏡ユニット2は、顕微鏡ステージ1上の試料101に対して走査光(照明光)を出射する。そして、試料101から反射された反射光は、共焦点顕微鏡ユニット2が有する干渉型対物レンズ13によって、参照光と合成される。干渉型対物レンズ13によって合成された干渉光は、共焦点光学顕微鏡ユニット2が有するCCDカメラによって撮像される。なお、顕微鏡ステージ1と共焦点光学顕微鏡ユニット2との高さ方向の相対位置は、顕微鏡ステージ1に設けられたピエゾZポジショナ10によって微小に変化させることができる。ピエゾZポジショナ10は、干渉光に含まれる参照光に対する測定光の位相をシフトする位相シフト機構である。このピエゾZポジショナ10の高さ方向の移動は、ピエゾコントローラ5を介してコンピュータ6によって制御されている。
CCDカメラによって撮像された干渉光は、データとしてコンピュータ6に出力される。コンピュータ6は、共焦点光学顕微鏡ユニット2から入力された干渉光のデータを演算処理する。これによりコンピュータ6において、高さ情報を有するZ画像が得られる。このZ画像から試料101の3次元表面形状が測定できる。これにより、試料101の表面粗さや段差を測定することができる。また、コンピュータ6によって演算処理された干渉画像や共焦点画像は、モニタ7に出力可能である。これにより、ユーザは、モニタ7を介して干渉画像や共焦点画像を確認することができる。本実施形態の一つの特徴は、共焦点光学顕微鏡ユニット2から出射される走査光の波長を、複数の波長から選択する点にある。走査光の波長の切替えは、例えば、光源の光路に設置される波長フィルタを複数の波長フィルタから選択することにより行われる。この波長フィルタの切替えは、顕微鏡制御装置3によって制御される。ユーザは、インタフェースである顕微鏡コントローラ4を操作することにより、この顕微鏡制御装置3を介して、走査光の波長を切替えることができる。なお、波長フィルタとしては、干渉フィルタや、狭帯域バンドパスフィルタ等を用いることができる。
顕微鏡ステージ1は、図示しない除振台等の上に設置される。顕微鏡ステージ1は、下から順に、XYZステージ8、ゴニオステージ9、ピエゾZポジショナ10、及び試料ホルダ11を有している。XYZステージ8は、対物レンズ13に対して試料ホルダ11を3軸(X、Y、Z)方向に移動可能である。ここで、Z方向が光軸に平行な方向である。また、XY方向は光軸に垂直な方向であり、X方向とY方向とは互いに垂直である。XYZステージ8の上には、ゴニオステージ9が設置されている。ゴニオステージ9は、上部に設置されるピエゾZポジショナ10及び試料ホルダ11の傾斜角度の調整を行う機構である。傾斜角度を変えることで、干渉画像における干渉縞の粗密を変えることができる。
一方、ピエゾZポジショナ10は、上部に設置される試料ホルダ11の高さ方向(Z方向)の移動を微調整する機構である。すなわち、顕微鏡ステージ1は、Z方向の移動を調整する手段として、XYZステージ8とピエゾZポジショナ10とを備えている。Z方向の大まかな移動は、XYZステージ8によって行い、Z方向の微小な移動はピエゾZポジショナ10によって行う。ピエゾZポジショナ10は、ピエゾ素子によって駆動され、0.1nm単位で試料ホルダ11を高さ方向に移動可能である。従って、ピエゾZポジショナ10のZ方向における位置分解能が、XYZステージよりも高い。すなわち、ピエゾZポジショナ10は、XYZステージ8よりも細かいピッチで精度よく移動させる。ピエゾZポジショナ10は、ピエゾコントローラ12を介してコンピュータ6によって制御されている。試料ホルダ11の上には、測定対象である試料101が載置される。共焦点スキャン法であれば、試料101の表面高さ、膜厚等を測定することができる。また、干渉計を用いた測定方法であれば、直接的に位相分布を計測することができる。この得られた位相分布に基づき、表面の高さ分布(表面形状)を計測することができる。また、試料101が透明膜の場合にあっては、物理的な厚みが既知であれば、その屈折率を計測することもできる。
共焦点光学顕微鏡ユニット2は、試料101に対向する面にレボルバー14が設けられている。このレボルバー14には、干渉型対物レンズ13及び通常の対物レンズ16が取り付けられている。レボルバー14には、複数の対物レンズが固定可能であり、レボルバー14を回転することにより走査に用いる干渉型対物レンズ13又は通常の対物レンズ16を任意に選択することができる。表面形状測定装置100は、後述するように共焦点モードと、非共焦点モードに設定可能である。そこで、共焦点モードにおいては、通常レンズ16を選択し、非共焦点モードでは干渉型対物レンズ16を選択して計測を行うことができる。もちろん、レボルバー14に、倍率の異なる複数の干渉型対物レンズ13及び対物レンズ16を取り付け、測定方法によって使用する対物レンズを任意に選択することも可能である。
共焦点光学顕微鏡ユニット2は、光源から特定の波長を出射する波長切替手段を有している。波長切替手段は、複数の波長フィルタの中から所望の波長フィルタを選択して光源の光路に設置することにより、光源から2以上の波長の走査光を選択して出射することができる。この波長切替手段の動作は、顕微鏡制御装置3の有する波長フィルタ切替機15によって制御される。共焦点光学顕微鏡ユニット2は、CCDカメラなどの撮像手段を有し、参照光と、試料101からの反射光が合成された干渉光の干渉光画像をこの撮像手段によって取得することができる。共焦点モードでは、測定対象物である試料101とCCDカメラは共役な結像関係に設定される。これにより、共焦点モードでは、CCDカメラで試料101の共焦点画像を得ることができる。
顕微鏡制御装置3は、波長フィルタ切替機15を有している。ユーザは、インタフェースである顕微鏡コントローラ4を介して、共焦点光学顕微鏡ユニット2に設けられた波長切替手段を制御可能である。顕微鏡コントローラ4は、ユーザの操作に基づき、顕微鏡制御装置3に制御信号を出力する。波長フィルタ切替機15は、顕微鏡コントローラ4から入力された制御信号に基づいて、共焦点光学顕微鏡ユニット2に設けられた波長切替手段を制御する。これにより、ユーザは、顕微鏡コントローラ4の操作によって、走査光の波長を自由に切替えることができる。なお、走査光の波長の切替えは、コンピュータ6のプログラムによって自動制御されるように構成してもよい。
図2は、本発明に係る表面形状測定装置100の光学系の構成例を示す図である。この光学系は、主に図1に示す共焦点光学顕微鏡ユニット2の内部に設けられている。図2に示すように、本実施形態に係る表面形状測定装置は、共焦点光学系と非共焦点光学系とを切換え可能な光学顕微鏡を用いた表面形状測定装置であって、試料101を照明する照明光の波長を切替える波長切替手段17と、非共焦点光学系に切換えられた状態で、照明光から参照光を生成すると共に、照明光を試料に照射させ、その反射光と参照光を合成して干渉光を生成する干渉光学系(干渉型対物レンズ13)と、干渉光学系からの干渉光を受光する光センサ(CCDカメラ36)と、共焦点光学系に切換えた状態において、試料101と共焦点光学系の光学的な距離を変化させる距離変化手段(顕微鏡ステージ1)と、光センサが干渉光を受光したときの測定結果と、距離変化手段によって光学的な距離を変化させたときの測定結果とに基づいて、試料の表面形状を算出する演算処理部(コンピュータ6)と、を有する。
更に詳細には、表面形状測定装置100は、光源20、レンズ21、波長フィルタ22、マルチスリット23、ボイスコイルモータ(図中ではVCMと示す)24、プリズム39A、39B、ミラー26、2群レンズ27、ビームスプリッタ28、ビームスプリッタ29、干渉型対物レンズ13、2群レンズ31、ミラー33、結像レンズ34、CCDカメラ36、レンズ35、2分割フォトダイオード37、及びカメラコントローラ38を備えて構成されている。このように構成された光学系においては、波長切替手段17から出射された走査光が、干渉型対物レンズ13を介して試料101に照射される。試料101から反射された反射光は、干渉型対物レンズ13によって参照光と合成され、干渉光としてCCDカメラ36によって撮像される。なお、図2では、干渉型対物レンズ13を用いた場合の光学系について示すこととする。
波長切替手段17は、光源20及び波長フィルタ22を有している。光源20は、例えば、キセノンランプ、水銀ランプ、ハロゲンランプや白色レーザ等の白色光源を用いることができる。光源20からの光は、レンズ21によって集光され、波長フィルタ22に出射される。波長切替手段17は、複数の波長フィルタ22の中から光路に設置する波長フィルタ22を選択して光源20と試料101との間に設置する。これにより、光源20から特定の波長の走査光を出射することができる。波長切替手段17の構成は、これに限定されるものではなく、走査光の波長を切替えることができれば、どのような構成を有してもよい。例えば、光源として2以上のレーザ光源を設置し、ビームスプリッタなどの光学素子でいずれか1つのレーザ光源からの光を選択することにより、2以上の波長から波長を選択して出射することができる。または、光源として2以上のレーザ光源を設置し、選択した1つの光源からの光を走査光として試料に射光し、それ以外の光源からの光をシャッターなどの機構を用いて遮断することもできる。なお、波長フィルタ22は、干渉フィルタやバンドパスフィルタを用いることができる。
マルチスリット23は、波長切替手段17から出射される光の光路に設置される。マルチスリット23には、光を透過するスリットが複数設けられている。波長切替手段17より出射される光は、マルチスリット23を通過することにより、複数のライン状の光に変換される。マルチスリット23は、ボイスコイルモータ24に取り付けられている。ボイスコイルモータ24は、光軸に対してマルチスリット23を垂直方向に移動させる駆動機構である。ボイスコイルモータ24の動作は、カメラコントローラ38によって制御されている。マルチスリット23には、スリットの他に光軸に対するマルチスリット23の位置を検出するための検出パターンが形成されている。この検出パターンを透過した光は、所定の光学系を介して2分割フォトダイオード37に入射する。カメラコントローラ38は、2分割フォトダイオード37に入射される光量をモニタすることで、光軸とマルチスリット23との位置関係を取得することができる。カメラコントローラ38は、取得した光軸とマルチスリット23との位置関係に基づき、マルチスリット23を駆動する。すなわち、カメラコントローラ38は、光軸に対するマルチスリット23の相対位置をフィードバック制御している。これにより、カメラコントローラ38は、マルチスリット23を光軸に対して所望の位置に移動させることができる。
ここで、図3を用いて、マルチスリット23の位置のフィードバック制御方法について更に詳細に説明を行う。図3は、マルチスリット23及びボイスコイルモータ24の構成を模式的に示す図である。また、図3には、2分割フォトダイオード37の受光面47A,47Bが模式的にマルチスリット23上に投影されている。図3に示すように、マルチスリット23は、ボイスコイルモータ24の上に取り付けられている。マルチスリット23は、複数のスリット41が設けられている。マルチスリット23に入射された光は、スリット41に入射した光のみが透過し、スリット41間の遮光部に入射した光は遮蔽される。なお、スリット41の間隔は、CCDカメラ36によって受光される干渉光が、干渉光同士で互いに影響を及ぼさない程度に形成される。複数のスリット41が形成された領域の横には、位置検出パターン42が形成されている。スリット41及び位置検出パターン42が形成されたマルチスリット23は、例えば、ガラス基板等の透明基板にフォトリソグラフィ等によって遮光パターンを設けることにより形成される。ボイスコイルモータ24によってスリット41を紙面上下方向(Y方向)に移動させることにより、試料101の測定面を複数のライン状の走査光により順次走査していく。
位置検出パターン42は、2分割フォトダイオード37によって受光される光を透過するよう構成されている。2分割フォトダイオード37は、2分割された受光面47A、47Bを有している。図3では、この受光面47A、47Bを投影し、点線で図示してある。受光面47A、47Bは、位置検出パターン42を透過した光を受光するよう配されている。換言すると、位置検出パターン42を透過した光は、受光面47Aと受光面47Bとの境界を跨ぐように投影される。このような機構により、マルチスリット23がY方向に移動すると、2分割フォトダイオード37と位置検出パターン42を透過した光との相対位置が変化する。これにより、受光面47Aで受光された光量と、受光面47Bで受光された光量が変化する。この、受光面47Aで受光された光量と、受光面47Bで受光された光量の差分に基づいて、光軸に対するマルチスリット23のY方向の位置が検出される。
図2に戻る。マルチスリット23を透過した光は、ミラー26によって試料101に向かって反射される。ミラー26によって反射された光は、2群レンズ27によって集光される。2群レンズ27によって集光された光は、ビームスプリッタ28、及びビームスプリッタ29を介して干渉型対物レンズ13に入射される。また、ビームスプリッタ28で反射された光は、レンズ35を介して、上記の2分割フォトダイオード37に入射する。2群対物レンズ27は、2つの対物レンズの相対位置が調整可能に設けられている。この2つの対物レンズの相対位置を調整することにより、走査光の光像の大きさを調整することができる。
また、本実施形態に係る表面形状測定装置100は、プリズム39A、39Bによって共焦点モードと非共焦点モードとを切替えることができる。プリズム39A、Bは、マルチスリット23の前後に挿入可能に設けられている。マルチスリット23と光源20との間に挿入されるプリズム39Aは、光源20からの光がマルチスリット23に入射されないように光を屈折する。このプリズム39Aにより屈折された光は、マルチスリット23を通過しない光路を通りプリズム39Bに入射される。この光は、再びマルチスリット39Bによって屈折され、元の光路に戻される。
これにより、簡易な構成でマルチスリット23をバイパスすることができる。表面形状測定装置100を共焦点モードで用いる場合には、プリズム39A、39Bを光路から外す。一方、表面形状測定装置100を非共焦点モードで用いる場合には、プリズム39A、39Bを光路に設置する。これにより、容易に共焦点モードと非共焦点モードとを切替えることができる。また、マルチスリット23をバイパスするための構成は、プリズム39A、39Bを用いることに限らず、ミラーなどの光学素子を用いて構成してもよい。あるいは、非共焦点モードにする場合、マルチスリット23を光路から取り除いてもよい。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100の干渉型対物レンズ13の構成例を示す図である。この干渉型対物レンズ13は、ミラウ干渉型の対物レンズである。従って、干渉型対物レンズ13には、干渉光学系が組み込まれている。具体的には、円筒状の干渉型対物レンズ13は、参照鏡52及び半透鏡53を有している。干渉型対物レンズ13に入射された光は、一部が半透鏡53によって反射され、参照鏡52を照射する。そして、参照鏡52で反射され、再度半透鏡53に入射する。そして、半透鏡53で反射されて、干渉型対物レンズ13からビームスプリッタ29の方向に出射する。
一方、半透鏡53を透過した光は、試料101の表面を照射する走査光となる。この走査光が照射された試料101からは、表面形状に応じて反射光が反射される。試料101から反射された反射光は、再び半透鏡53を通過する。このことによって、反射光と参照光と合成され、干渉光となって干渉型対物レンズ13から出射される。試料101と半透鏡53との相対位置は、顕微鏡ステージ1に設けられたピエゾZポジショナ10によって微小に調整される。これにより、試料101と半透鏡53との間の光学的な距離が変化する。また、半透鏡53と参照鏡52の間の光学的な距離は一定である。
このように構成された干渉型対物レンズ13によって生成された干渉光は、図2に示すように、ビームスプリッタ29によって反射される。ビームスプリッタ29により反射された光は、2群レンズ31を介して、ミラー33に入射される。ミラー33は、この入射された光をCCDカメラ36の方向に反射する。2群レンズ31を構成する2つのレンズの間隔は、調整可能である。これにより、焦点距離を微調整することができる。前述したように、入射光の光像の大きさを2群レンズ27によって調整し、得られた干渉光の光像の大きさを2群レンズ31によって調整することができる。これにより、CCDカメラ36によって撮像される干渉画像の倍率を任意に調整することができる。
ミラー33によって反射された光は、結像レンズ34を介してCCDカメラ36によって受光される。CCDカメラ36の受光面には、受光素子が2次元アレイ状に形成されている。受光素子は、光を受光する受光部と、受光部によって受光された光を電荷に変換して蓄積する蓄積部とを有している。この蓄積部に蓄積された電荷を順次転送することにより、光強度分布を出力する。共焦点モードにおいては、受光素子と、試料101とは共役の結像関係にある。また、マルチスリット23と試料101とは共役な結像関係にある。これにより、CCDカメラ36は、試料のコンフォーカル画像を取得することができる。また、図2では、共焦点光学系及び非共焦点光学系を介して取得された測定光は、いずれも1つのCCDカメラ36によって受光されるよう構成されているが、共焦点光学系及び非共焦点光学系を介して取得された測定光はそれぞれ別のCCDカメラ36によって受光されるよう構成することもできる。
次に、このように構成された表面形状測定装置100における表面形状の測定方法について説明する。本実施形態に係る表面形状測定装置100は、位相シフト法(測定方法1)、2波長位相シフト法(測定方法2)、共焦点スキャン法(測定方法3)を切替えて測定することが可能である。さらに、これらの測定方法を組み合わせて表面形状の計測を行うこともできる(測定方法4)。また、それぞれの測定方法において、波長切替手段17を用いることにより任意に走査光の波長を選択することができる。なお、本実施形態では、非共焦点モードにおいてシフト位相法及び2波長シフト位相法を用いて計測を行い、共焦点モードにおいて共焦点スキャン法を用いて計測を行うものとする。なお、それぞれの具体的な測定方法については、以下に具体的に説明する。
(測定方法1:位相シフト法)
位相シフト法においては、ピエゾZポジショナ10を用いて、参照鏡52と試料101との相対位置を一定量ずつ微小に変化させることで、参照光と反射光の光路差を変化させる。相対位置を一定量ずつ変化させた各ポジションの干渉画像から、参照光と反射光の位相差φ(x,y)を求める。まず、光源20の光路にプリズム39A、Bを設置し、顕微鏡を非共焦点モードに設定する。なお、対物レンズとして干渉型対物レンズ13が光路に設置されているものとする。波長切替手段17によって複数の波長フィルタ22のうち1の波長フィルタを選択して光路に設置する。これにより、光源20から所定の波長の走査光を出射することができる。この走査光を試料101に出射する。ピエゾコントローラ5によってピエゾZポジショナ10を駆動し、試料101を、走査光の位相のπ/2ずつ移動させる(3ステップ法)。ピエゾZポジショナ10によって試料101と対物レンズ13との距離を、走査光の位相のπ/2ずつ移動させる。各ポジション(位相角θ=−45°、θ=45°、θ=135°)の干渉光を、CCDカメラ36によって撮像する。これにより、各ポジションの干渉光強度I、I、Iが得られる。なお、説明では、3ステップ法を例として説明を行うが、4ステップ法や5ステップ法等を用いることも勿論可能である。
参照光をE、試料からの反射光をEとすると、
Figure 2009020448
Figure 2009020448
と示すことができる。なお、E:電場、A:振幅、w:角周波数、i:虚数単位、k:波数、φ:位相である。
これにより、干渉光強度Iは、参照光をEと試料からの反射光をEを用いて以下の式で示される。
Figure 2009020448
ここで、位相角がθ、θ、θにおいて得られる干渉光I、I、Iは、以下の式によって示される。
Figure 2009020448
Figure 2009020448
Figure 2009020448
次に、位相角θ=−45°、θ=45°、θ=135°とすると、式4〜6によって、参照光に対する反射光の位相φ(x、y)を求めることができる。
Figure 2009020448
また、この干渉光I、I、Iは、ピエゾZポジショナ10を駆動することにより、光路長を変化させることができる。ここで、ピエゾZポジショナ10による高さ方向の移動距離をδとすると、移動距離δは、以下の式によって表すことができる。
Figure 2009020448
式7によって求められた位相φ(x、y)は、試料101表面の高さに対応しているため、位相φ(x、y)から試料101の表面粗さ及び形状を測定することができる。また、位相シフト法では、走査光の波長毎に繰り返し表面形状が測定されるため、必要に応じて位相接続処理を行う。なお、3ステップ法の場合は、任意のθを用いて、式4〜6の連立方程式の解から位相φ(x、y)を求めることができる。ここで、θの値を小さくすれば、光路長の変化をさらに小さくすることもできる。
ここで、式7において、(I−I)及び(I−I)の符号が未知である場合には、−π/2<φ<π/2の範囲で、すなわちφは0〜πの範囲で求められる(πモード)。これに対し、式7において、(I−I)及び(I−I)の符号が既知である場合には、−π<φ<πの範囲で、すなわちφは0〜2πの範囲で求められる(2πモード)。なお、πモードと2πモードとの切り替えは、プログラムソフトにより自由に行うことができる。高さ方向に換算すると、πモードでは、1/4λ以下の高さが計測可能な範囲となり、2πモードでは、1/2λ以下の高さが計測可能な範囲となる。
以下では、2πモードで計測を行った場合を考える。求められた位相φは、空気の屈折率nを用いて以下の式により示すことができる。
Figure 2009020448
式9から明らかなように、干渉縞は1/2λの整数m倍毎に周期的に現われる。ここで、高さが1/2λ以下であれば。m=0とすることができる。また、mが1つずつ増減する場合には、必要に応じて位相接続処理を行うことができる。このように位相接続処理を行うことにより1/2λ以上の表面形状も測定することができる。
本実施形態では、波長切替手段17によって光源から複数の波長を選択し、最適な波長で表面形状の測定を行う。例えば、試料101での反射率が最も高い波長を選択して、位相シフト法により測定する。具体的には、はじめに波長切替手段17によってある波長の走査光を出射する。この走査光を第1走査光とする。そして、第1走査光で照明したときの、CCDカメラ36による受光量を算出する。例えば、CCDカメラ36の全画素の受光強度を合計することで第1走査光による受光量が得られる。ここでは、例えば、干渉光学系を用いずに、非共焦点モードで測定する。そして、試料上の同じ点に対して、第2走査光、第3走査光を順に照射していく。そして、同様の方法で、CCDカメラによる受光量を算出する。そして、受光量が最も高い走査光を照明光として、位相φ(x、y)を求める。
具体的には、予め第1走査光の波長を546nm、第2走査光の波長を577nm、第3走査光の波長を630nmと設定しておき、順に波長フィルタ22を切替えるよう構成する。すなわち、第1波長フィルタの中心波長を546nm、第2波長フィルタの中心波長を577nm、第2の波長フィルタの中心波長を630nmとする。そして、第1の波長フィルタを通過した第1走査光での受光量が最も高くなったとする。そして、第1走査光を走査し、試料全体の測定を行なう。これにより、試料101の反射率や吸収率等の物理特性に適した波長を選択し、試料101の走査を行うことができる。従って、未知の試料101に対しても表面形状を正確に測定することができる。
なお、前述の説明では、前の走査光で得られた測定結果が十分でない場合は、走査波長を切替える手順として説明を行ったが、CCDカメラ36での受光量が一定以上ある場合は、波長を切換えなくてもよい。そして、位相シフト法によって、試料101全体、又は一部の表面形状を測定する。
(測定方法2:2波長位相シフト法)
しかしながら、位相シフト法では、試料101の反射光を測定するので、測定結果は1/2λ毎に繰り返される(折り返される)。そのため、走査光の波長の1/2以上の段差を測定することができない。このような場合には、2波長位相シフト法を用いて試料101の3次元表面形状を計測することができる。2波長位相差シフト法は、波長の異なる2つの走査光を用い、それぞれの走査光によって位相シフト法によって位相を測定する。この測定された2つの位相の関係に基づいて、位相を求めることにより、高さ方向の測定範囲を拡張させるものである。
はじめに、位相シフト法と同様に光源20にプリズム39A、39Bを設置し、表面形状測定装置100を非共焦点モードに設定する。次に、光源20から波長フィルタ22によって特定の波長を選択し、走査光として試料101に出射する。この走査光を走査光Aとし、走査光Aの波長をλaとする。ピエゾコントローラ5によってピエゾZポジショナ10を連続的に駆動し、試料101を走査光Aの位相のπ/2ずつ移動させる(3ステップ法)。各ポジションの干渉光をCCDカメラ36によって撮像する。これにより、走査光Aの走査によって式(1)〜(4)の光干渉強度が得られる。また、走査光Aの走査によって得られた参照光に対する反射光の位相φを、φaとする。
次に、波長切替手段17によって光源20から走査光Aとは波長の異なる走査光Bを出射し、試料101に照射する。この走査光Bの波長をλとする。走査光Bについても同様に位相シフト法の手順で式(1)〜(4)の光干渉強度を得る。この走査光Bの走査によって得られた参照光に対する反射光の位相φを、φとする。これらの位相測定結果を基に、合成位相φeを計算する。この合成位相φe及び合成波長から高さを算出する。
まず、求めようとしてる段差h(x、y)と2つの波長それぞれの位相との関係は以下となる。
Figure 2009020448
Figure 2009020448
次に、(式10)−(式11)より式12が得られる。
Figure 2009020448
ここで、下記のように合成波長λe、合成位相φeとすると、式14が得られる。なお、meは合成次数を示している。
Figure 2009020448
Figure 2009020448
式14は、シフト位相法で示した1波長の干渉光の場合と同じ式の形になっている。試料101表面の段差が合成波長λeの1/2までの場合はme=0として、扱えばいいので、合成位相φeさえ計算できれば試料101の表面の段差を求めることができる。
Figure 2009020448
Figure 2009020448
このように、合成位相φeの正負を判定することでh(x、y)に換算することができる。この計算結果は画像化してモニタに表示される。
例えば、2波長位相シフト法による計測において、波長として、630、577、546nmという波長の照明光を使う場合に、合成波長を計算する波長の組み合わせと、πモードと2πモードの組み合わせを考えることで、高さの測定範囲を表1に示すように6通り作り出すことができる。
Figure 2009020448
これにより、試料101の表面形状を求めることができる。これにより、合成波長λeの1/2以下までの試料101上の段差を測定することができる。これによって、測定レンジを拡張することができる。なお、測定方法1と同様、2以上の複数の波長によって試料101の表面形状を計測し、任意に2つの波長の走査によって得られた干渉光強度を選択して2波長位相シフト法に適用することもできる。また、λa、及びλを3つ以上の波長から選択する場合には、例えば、試料101からの反射光が最も高い2つの波長を選択することができる。
なお、上記の2波長位相シフト法では、第1波長λa及び第2波長λにおける測定結果を合成することになる。そのため、第1波長λaおよび第2波長λによる測定結果それぞれに、位相シフト測定時の振動などによる誤差が含まれているため、2波長位相シフト法による測定結果は、誤差の影響も拡大されるおそれがある。そこで、2波長位相シフト法の計算結果を近似値として用い、段差h(x,y)を用いて第1波長λa又は第2波長λの繰り返し回数(折り返し回数)m又はmを求めることで、合成波長λeを用いずに段差hnew(x,y)を求めることができる。なお、INTは、整数化することを意味している。
Figure 2009020448
Figure 2009020448
これにより、第1波長λaのみの誤差を含む段差hnew(x,y)を求めることができる。なお、第2波長λを用いて段差hnew(x,y)を求めることもできる。また、hの近似式として、2波長シフト位相法によって求められた段差h(x,y)以外にも、共焦点スキャン法によって得られた段差h'を近似値として用いることもできる。
(測定方法3:共焦点スキャン法)
しかしながら、試料の表面が場所によって異なる材料によって形成されている場合では、材料によって走査光に対する反射率が異なる。従って、位相シフト法及び2波長位相シフト法では、材料の境目(パタンエッジ)では、表面形状に応じた干渉光強度を得ることができない。また、表面の凹凸が大きい場合には、2波長位相シフト法を用いても表面粗さを測定することができないことがある。このように、表面粗さや材料のパタンエッジの測定において、干渉計による測定が不適当な場合には、表面形状測定装置100を共焦点モードに設定し、共焦点顕微鏡として試料101の表面形状を測定する。また、干渉計では、試料101の表面が複数の物質によって構成されている場合では、段差の位相の変化に加えて、物質の反射による位相の変化が生じる。そのため、干渉計では正確な段差を測定することができない。このような場合は、試料の材料に依らずに試料の表面を計測できる共焦点スキャン法によって、試料101の段差を測定する。
まず、光源20の光路からプリズム39A、39Bを外す。これによりマルチスリット23を透過した光は、ライン状の走査光に変換される。ライン状の光は、試料101と共役である。また、レボルバー14を回転して、干渉型対物レンズ13から通常の対物レンズ16に切替える。この状態で、対物レンズ16を介して走査光を試料101に照射することにより、CCDカメラ36では、焦点深度の浅いスライス画像が得られる。具体的には、試料101上のある点を照明しているときに、XYZステージ8をZ方向に変位させる。すると、試料101における照明光の焦点位置が変化するため、
試料101と共役なCCDカメラ36の受光素子で受光強度が変化する。なお、XYZステージ8を高さ方向にスキャンする代わりに、ピエゾZポジショナ10によって高さ方向にスキャンしてもよい。
ここで、試料101が共焦点位置にある場合、受光強度は最大となる。走査光を走査して、試料全体での共焦点位置の変化を求める。これにより、共焦点スキャン法で試料101の表面形状を測定することができる。焦点深度は、試料101の表面材料に依らず、光学系の位置によって決定されるため、試料101の表面材料が、場所によって異なるような場合であっても、CCDカメラ36によって得られた光強度のピーク値を参照することで、試料101の表面形状を計測することができる。XYZステージ8は、対物レンズ13と試料101との相対位置を深さ方向に変化させる。
(測定方法4:測定方法1〜3の組み合わせ)
また、試料101の表面が、場所によって段差の大きさが異なる場合には、測定方法1〜3を組み合わせて測定することもできる。例えば、0nm〜300nmまでの段差を位相シフト干渉法によって計測し、5μmまでを2波長シフト干渉法によって計測し、100nm〜15mmまでを共焦点顕微鏡を高さ方向にスキャンさせる方法によって計測することができる。これにより、表面の段差が場所によって大きく異なるような場合であっても、測定方法1〜3を組み合わせることでシームレスな測定結果を得ることができる。なお、測定レンジの最大値を15mmとしたのは、XYZステージ8の高さ方向の移動に制約があるためだが、XYZステージ8の移動を大きくとることができれば、測定レンジを15mm以上とすることもできる。
さらに、干渉光学系による測定は、共焦点モードによる測定よりも高さ方向の分解能が高い。このため、干渉計による測定結果と共焦点スキャンによる測定結果をつなぎ合わせることによって、より正確に測定することが可能となる。このように、非共焦点光学系による干渉測定と、共焦点光学系による測定とを組み合わせることで、精度の高い測定が可能になる。具体的には、共焦点光学系による測定で干渉光学系による測定の分解能より高い段差は、共焦点光学系での測定結果による表面高さを決定する。共焦点光学系による測定において、干渉光学系による測定の分解能で測定可能な低い段差については、干渉光学系での測定結果により表面高さを決定する。そして、試料全体又は試料の一部において、表面高さをつなぎ合わせることで、表面形状を算出することができる。
また、2波長位相シフト法で計算したh(x,y)又は共焦点スキャン法で測定したh(x,y)をλ/2で割り、その商から、式9における繰り返し回数mを求めることもできる。
また、共焦点モードで、位相シフト法又は2波長位相シフト法を用い試料101の表面形状を計測することもできる。この場合、光路からプリズム39A、39Bを取り外し、干渉型対物レンズ13を光路に設置すればよい。この場合、位相シフト法では、ピエゾZポジショナ10を用いてZ方向に微小に光路長を変化させるため、干渉計による焦点と、共焦点光学系による焦点が混在することとなる。そのため、共焦点効果によるコントラスト変化は、位相シフト法における位相計算において誤差となるが、対物レンズのNAが0.5程度では、共焦点効果によるコントラスト比の変化は殆ど問題とならない。なお、対物レンズのNAを0.9程度にすると、共焦点効果が高まるため、位相シフト法による計測では正しい結果が得られない可能性がある。また、共焦点モードで位相シフト法又は2波長位相シフト法を用いて計測を行う場合には、3ステップ法を用いることにより光路長の変化量を最小限に抑えることができる。
さらに、非共焦点モードにおいて、干渉計を用いずに観察することも可能である。すなわち、通常の光学顕微鏡による観察モードに切換えることができる。この場合、光路からプリズム39A、39Bを挿入し、対物レンズ16を光路に設置すればよい。これにより、試料101の大まかな観察が可能になる。また、この観察モードによって、各波長での反射率を測定してもよい。そして、最も反射率が高い波長に対応する波長フィルタを光路上に配置して、表面形状を測定する。これにより、未知の試料101に対しても正確な測定が可能になる。
なお、上記の説明では、光路中にマルチスリットを配置したが、光路中にピンホールを配置してもよい。この場合、スリットコンフォーカル光学系ではなく、通常のコンフォーカル光学系になる。例えば、スリットやピンホールなどの空間フィルタをバイパスしてもよい。もちろん、スリットやピンホールなどの空間フィルタを光路中に挿脱可能に配置してもよい。また、干渉光学系を用いないで観察、測定を行なう場合、白色光を用いてもよい。この場合、波長フィルタ22を光路中から取り除く。
[変形例1]
図5は、本発明の第1の実施形態の変形例1を示す図である。図5に示す、顕微鏡ステージ1'及び共焦点光学顕微鏡ユニット2'は、図1の顕微鏡ステージ1及び共焦点光学顕微鏡ユニット2'にそれぞれ対応している。なお、同一構成要素については同一符号を付すことによりその説明を省略する。この変形例の特徴は、第1の実施形態において顕微鏡ステージ1側に設けられていたピエゾZポジショナ10'が(図1)、共焦点光学顕微鏡ユニット2'側に設けられている点にある。すなわち、位相シフト機構であるピエゾZポジショナ10'が共焦点顕微鏡ユニット2'に取り付けられている。このように、ピエゾZポジショナ10は、顕微鏡ステージ1'又は共焦点光学顕微鏡ユニット2のどちらにも設置されていてもよい。
[変形例2]
第1の実施形態では、干渉型対物レンズ13としてミラウ干渉型の対物レンズを用いたが、変形例2のように干渉型対物レンズとしてマイケルソン干渉型の対物レンズを用いても良い。図6は、マイケルソン干渉型対物レンズを示す斜視図である。このマイケルソン型の干渉型対物レンズは、ビームスプリッタ61、反射用対物レンズ62、参照光用対物レンズ63、参照用ミラー64とを有している。
ビームスプリッタ61は、走査光を2本の光ビームに分岐する。ビームスプリッタ61によって分岐された一方の光ビームは、反射光用対物レンズ62によって集光され、試料に照射される。また、試料101からの反射光は、再び反射用対物レンズ62に入射される。一方、ビームスプリッタ61によって分岐された他方の光ビームは、参照光用対物レンズ63によって集光され、参照用対物レンズ63を介して参照用ミラー64に照射される。参照用ミラー64は、参照光用対物レンズを介して入射された光を反射光用対物レンズ62に向かって反射する。この参照用ミラー64によって反射された光が参照光となる。この参照光は、参照用対物レンズ63を介してビームスプリッタ61に戻る。ビームスプリッタ61は、反射光用対物レンズ62を介して入射された反射光と、参照光用対物レンズ63を介して入射された参照光を合成し、干渉光としてCCDカメラ36に出射する。
ここで、参照用ミラー64の光軸方向の位置又は試料101の高さ方向の位置を変化させることにより、参照光と反射光の光路差を変化させる。試料101の高さ方向の位置は、ピエゾZポジショナ10によって移動させることができる。このような構成において、第1の実施形態と同様に、光路差を一定量ずつ変化させながら、複数の干渉光画像を撮像して干渉光強度を測定する。この複数の干渉光強度から位相シフト法または2波長位相シフト法を用いて参照光に対する反射光の位相φを求めることにより、表面形状を計測することができる。
このように、本発明に係る表面形状測定装置100は、波長切替手段17によって走査光の波長を複数の波長から選択することができる。各波長の走査によって得られた干渉光に基づいて試料の表面粗さを算出することにより、試料101表面からの反射光の反射率の最も高い干渉光を選択し、これに基づいて表面粗さを計測することができる。これにより、試料に対する走査光の選択性を向上させることができる。また、走査光を、赤、青、緑の3波長を選択してそれぞれ照射することにより、白色干渉縞(カラー干渉縞)を作ることもできる。さらに波長フィルタを用いずに、白色光源の光をそのまま使って白色干渉縞を得ることもできる。この得られたカラー干渉縞を観察することで、特に0次元(すべての波長の光が強め合う箇所において白く見える場所)に着目することで、表面形状が不連続に変化する段差が1/2λより大きいかどうかを大まかに判断することができる。
また、走査光の1/2波長以上の段差を測定したい場合には、2波長位相シフト干渉法を用いて段差を計測することにより、計測レンジを拡張することができる。この際、2波長の切替えは、波長切替手段17によって容易に切替えることができる。また、この2波長の切替えは、コンピュータ6によって自動で制御されるように構成することもできる。また、本実施形態では、プリズム39A、39Bを光路に設置するか否かを選択することにより、容易に共焦点モードと非共焦点モードとを切替えることができる。
以上のように、波長切替手段17及びプリズム39A、39Bを用いることにより、試料101の表面形状を計測する際に、位相シフト干渉法、2波長位相シフト干渉法、共焦点スキャン法を任意に選択することができる。また、これらの計測方法を組み合わせることにより、高さ方向にシームレスな測定結果を得ることができる。
また、干渉測定方法及び共焦点スキャン法を切り替えることにより高さ方向の測定レンジを広げることができる。なお、共焦点スキャン法では、低倍率では高さ分解能が低いが、干渉測定法を用いると低倍率でも高さ分解能が高い状態で表面形状を計測することができる。すなわち、本実施形態に係る表面形状測定装置では、従来の共焦点スキャン法のみで表面形状測定を行う共焦点顕微鏡に比べ、XY方向の測定レンジを拡大することができる。
また、干渉計による測定では、試料101が金属など光を吸収する物質であると、表面形状の段差による位相に加えて、このような物質の反射によって付加位相が生じる。このような場合には、共焦点スキャン法に切替えることにより、物質の反射率に依存しないで測定を行うことができる。また、干渉計による測定結果と、共焦点スキャン法による測定結果を比較すれば、このような吸収による付加位相を計測できることもある。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100の装置全体の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100の光学系の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100のマルチスリット23の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100の干渉型対物レンズ13の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100の変形例1を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る表面形状測定装置100の変形例2を示す図である。
符号の説明
1...顕微鏡ステージ 2...共焦点光学顕微鏡ユニット 3...顕微鏡制御装置
4...顕微鏡コントローラ 5...ピエゾコントローラ 6...コンピュータ
7...モニタ 8...XYZステージ 9...ゴニオステージ
10...ピエゾZポジショナ 11...試料ホルダ 13...干渉型対物レンズ
14...レボルバー 15...波長フィルタ切替機
17...波長切替手段 20...光源 21...レンズ
22...波長フィルタ 23...マルチスリット 24...ボイスコイルモータ
26...ミラー 27...2群レンズ
28...ビームスプリッタ 29...ビームスプリッタ 31...2群レンズ
33...ミラー 34...結像レンズ 35...レンズ
36...CCDカメラ 37...2分割フォトダイオード 38...カメラコントローラ
39A、39B...プリズム 41...スリット 42...位置検出パターン
47A、47B...受光面 52...参照鏡 53...半透鏡
61...ビームスプリッタ 62...反射光用対物レンズ 63...参照光用対物レンズ
64...参照用ミラー 100...共焦点顕微鏡 101...試料

Claims (11)

  1. 共焦点光学系と非共焦点光学系とを切換え可能な光学顕微鏡を用いた表面形状測定装置であって、
    試料を照明する照明光の波長を切替える波長切替手段と、
    前記非共焦点光学系に切換えた状態で、前記照明光から参照光を生成すると共に、前記照明光を試料に照射させ、その反射光と前記参照光を合成して干渉光を生成する干渉光学系と、
    前記干渉光学系からの干渉光を受光する光センサと、
    前記共焦点光学系に切換えた状態において、前記試料と前記共焦点光学系の光学的な距離を変化させる距離変化手段と、
    前記光センサが干渉光を受光したときの測定結果と、前記距離変化手段によって光学的な距離を変化させたときの測定結果とに基づいて、前記試料の表面形状を算出する演算処理部と、を有する
    表面形状測定装置。
  2. 前記波長切替手段は、複数の波長フィルタを備え、当該複数の波長フィルタから所望の波長フィルタを選択して前記照明光の光路に設置することにより、照明光の波長を切替える
    請求項1記載の表面形状測定装置。
  3. 前記干渉光学系は、
    前記照明光の一部を反射し、残りの光を前記試料に照射する半透鏡と、
    前記半透鏡によって反射された光を入射し、前記参照光として前記半透鏡に反射する参照鏡と、を有し、
    前記半透鏡は、前記試料から前記反射光が入射されると共に、前記参照鏡から前記参照光が入射され、前記反射光と前記参照光を合成して前記干渉光として出射し、
    対物レンズ鏡筒内に前記半透鏡と前記参照鏡が設置されている
    請求項1又は2記載の表面形状測定装置。
  4. 前記干渉光学系は、
    前記走査光を2本の光ビームに分岐するビームスプリッタと、
    光路上の前記ビームスプリッタの前又は後ろに設置され、前記ビームスプリッタによって分岐された一方のビームを前記試料に照射する対物レンズと、
    前記ビームスプリッタによって分岐された一方の光ビームを反射する参照用ミラーと、を有し、
    前記対物レンズは、前記試料からの反射光が入射されると共に、前記参照ミラーから反射された前記参照光が入射され、前記反射光と前記参照光を合成して前記干渉光を出射する
    請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の表面形状測定装置。
  5. 光の通過を制限する空間フィルタを更に備え、
    前記空間フィルタが前記光源から前記試料までの光路中に配置された状態で前記共焦点光学系となり、
    前記空間フィルタが前記光源から前記試料までの光路外に配置された状態で前記非共焦点光学系となる
    請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の表面形状測定装置。
  6. 前記干渉光学系において、前記参照光に対して前記反射光の位相をシフトさせる位相シフト機構を更に備え、
    前記位相シフト機構の位置分解能が、前記距離変化手段の位置分解能よりも高い
    請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の表面形状測定装置。
  7. 前記試料が載置された顕微鏡ステージと、
    前記干渉光学系が設置され、前記顕微鏡ステージに対して相対移動可能な顕微鏡ユニットとを備え、
    前記位相シフト機構は、前記顕微鏡ステージ及び前記顕微鏡ユニットのうち少なくとも一方に設置される
    請求項6に記載の表面形状測定装置。
  8. 共焦点光学系と非共焦点光学系とを切換え可能な光学顕微鏡を用いた表面形状測定方法であって、
    光源から出射して試料を照明する照明光の波長を選択するステップと、
    前記非共焦点光学系に切換えた状態で、選択された波長の照明光から参照光を生成すると共に、前記照明光を前記試料に照射させ、その反射光と前記参照光を合成して干渉光を生成する干渉光学系ステップと、
    前記干渉光学系からの干渉光を受光して、干渉画像に基づいて表面形状を測定するステップと、
    前記共焦点光学系を介して前記試料からの反射光を受光するステップと、
    前記共焦点光学系に切換えた状態において、前記試料と前記共焦点光学系の光学的な距離を変化させたときの共焦点画像に基づいて表面形状を測定するステップと、
    干渉画像に基づく測定結果と、共焦点画像に基づく測定結果とに基づいて、前記試料の表面形状を算出するステップと、を有する
    表面形状測定方法。
  9. 前記照明光の波長を選択するステップでは、
    第1照明光を試料に照射して、前記第1照明光のうち前記試料で反射した第1反射光を検出し、
    前記第1照明光と波長の異なる第2照明光を試料に照射して、前記第2照明光のうち前記試料で反射した第2反射光を検出し、
    前記第1反射光、及び第2反射光の検出結果に基づいて、波長を選択する
    請求項8記載の表面形状測定方法。
  10. 前記照明光の波長を選択するステップは、
    前記第1照明光及び前記第2照明光と波長の異なる第3照明光を試料に照射して、前記第3照明光のうち前記試料で反射した第3反射光を検出し、
    前記第1乃至3反射光の検出結果に基づいて、2波長を選択し、
    前記干渉画像に基づいて表面形状を測定するステップでは、
    前記選択された2波長による2波長位相シフト法での測定結果に基づいて表面形状を算出する
    請求項9記載の表面形状測定方法。
  11. 位相シフト法、2波長位相シフト法、及び共焦点スキャン法の少なくとも2つの測定方法により試料の表面形状を測定する
    表面形状測定方法。
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