JP2009019332A - 多点地盤同時注入による地盤強化方法 - Google Patents

多点地盤同時注入による地盤強化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】可塑性注入材を複数ヶ所に同時注入し、当該可塑性注入材の経時的な拡大を利用して所定領域の土を拘束し締め固めることにより土の密度を高めて地盤を強化する多点地盤同時注入による地盤強化方法を提供する。
【解決手段】各注入地点の地盤中に可塑性注入材を注入するための複数の注入管1と、各注入地点に可塑性注入材を液送すると共に各注入地点に可塑性注入材を注入するための複数のユニットポンプU1〜6と、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置7と、複数のユニットポンプU1〜6を一括管理するための集中管理装置6を用い、前記ユニットポンプU1〜6を作動させ、当該ユニットポンプU1〜6の作動を前記流量・圧力計測装置7からの情報に基づいて前記集中管理装置6によって制御しつつ、所定領域を囲むように設けた複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって所定領域の土を拘束して締める。
【選択図】図1

Description

本発明は多点地盤同時注入による地盤強化方法に関し、地盤中にシリカ系非硬化性粉状体、或はシリカ系非硬化性粉状体とカルシウム系粉状硬化発現材を有効成分とする可塑性注入材を複数ヶ所に同時注入し、当該可塑性注入材の経時的な拡大を利用して一定範囲の土を拘束し締め固めることにより土の密度を高めて地盤強化を図ろうとするものである。
従来、地盤中に固結材を注入して地盤を強化する方法として、セメントを主材とするモルタル注入液を地盤中に注入する方法が知られているが、モルタル注入液はスラリー状で流動性を有し、水和反応により固化に到るものであるため、地盤中に注入した場合地盤を割裂して注入され逸脱しやすく又大きなブリージングを生じ、地盤中に材料分離して沈殿して脈状に固化するという問題があった。
一方、ブリージングを小さくするためにはセメントの含有量を多くすればよいが、セメント量を多くするとセメントの硬化発現が早くなり広範囲を充填する事が出来なくなるか、地盤を割裂して逸脱するという問題があった。
さらに、セメントを主材とする流動性モルタルにアルミニウムや水ガラス等を可塑材として用いる方法が提案されたが、このような可塑状グラウトは空洞填充には適しているが、これを地盤に圧入した場合粘性が大きく地盤中で急速に硬化して注入不能になるか或は割裂して逸脱しやすいという課題があった。
そこで、地盤中に固結材を静的に圧入して土砂を周辺に押しやって密度を増大して地盤を強化する方法として従来、非流動性の低スランプ或は殆んどスランプゼロの注入材(モルタル)を地盤中に圧入することにより、地盤中に固結体を造成し、地盤を圧密強化する工法が提案された(特許文献1)。
特開平6−108449号公報 特開平12−45259号公報 特開2003−232020号公報 特開平9−291526号公報
しかし、上記特許文献1に記載された方法では、注入された固結材のごく近くの土砂の締め固めは可能であっても、少し離れた領域の土砂の締め固めは必ずしも充分に行なうことはできないおそれがあり、これを可能にするためには、固結材の注入間隔を相当狭くする必要があり、コストが嵩む等の課題があった。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、地盤中に可塑性注入材を複数ヶ所同時注入し、一定範囲の土を地盤中に注入された可塑性注入材によって拘束し締め固めることにより、地盤強度を高めるようにした多点地盤同時注入による地盤強化方法を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、吐出口を有する複数の注入管を介して複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入する多点地盤同時注入による地盤強化方法であって、各注入地点の地盤中に可塑性注入材を注入するための複数の注入管と、各注入地点に可塑性注入材を液送すると共に各注入地点に可塑性注入材を注入するための複数のポンプと、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置を用い、所定領域を囲むように複数の注入地点に前記注入管を設置し、前記複数のポンプを同時に作動させ、前記流量・圧力計測装置からの情報に基づいて前記複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって所定領域の土を締め固めることを特徴とするものである。
請求項2記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、吐出口を有する複数の注入管を介して複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入する多点地盤同時注入による地盤強化方法であって、各注入地点の地盤中に可塑性注入材を注入するための複数の注入管と、各注入地点に可塑性注入材を液送すると共に各注入地点に可塑性注入材を注入するための複数のユニットポンプと、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置と、前記複数のユニットポンプ一括管理するための集中管理装置を用い、前記ユニットポンプを作動させ、当該ユニットポンプの作動を前記流量・圧力計測装置からの情報に基づいて前記集中管理装置によって制御しつつ、所定領域を囲むように設けた複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって所定領域の土を拘束し締めることを特徴するものである。
請求項3記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、吐出口を有する複数の注入管を介して複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入する多点地盤同時注入による地盤強化方法であって、各注入地点の地盤中に可塑性注入材を注入するための複数の注入管と、当該注入管どうしを互いに接続する送液管と、当該送液管を介して各注入地点に可塑性注入材を液送すると共に、前記注入管を介して各注入地点に可塑性注入材を注入するための複数のユニットポンプと、各注入地点において可塑性注入材の流路を切り換えるための複数の流路切換えバルブと、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置と、前記ユニットポンプおよび流路切換えバルブを一括管理するための集中管理装置を用い、前記ユニットポンプを作動させ、当該ユニットポンプおよび流路切換えバルブの作動を前記流量・圧力計測装置からの情報に基づいて前記集中管理装置によって制御しつつ、所定領域を囲むように設けた複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって一定領域の土を拘束し締めることを特徴するものである。
請求項1〜3に記載の発明は、いずれも複数の注入地点に同時注入された可塑性注入材が地盤中で柱状または球状に徐々に拡大して所定領域の土を側方流動を起さないように拘束して締め固めることで地盤を強化する地盤強化方法である。
また、複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入する際、可塑性注入材によって地下水を一定方向に押し出すように各注入地点の注入量を調整することにより、土の締め固めによる地盤強化と同時に地下水の排水も可能にした地盤強化方法である。
このうち、請求項1に記載の発明は、本願発明のもっとも基本的な地盤強化方法に係る発明であり、各注入地点に設置された複数の注入管と各注入地点に可塑性注入材を送液するとともに、注入管を介して各注入地点に可塑性注入材を注入するためのポンプと、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置を備え、前記流量・圧力計測装置からの情報に基づいて前記複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって所定領域内の土を、側方流動を抑えながら締め固めることによって地盤を強化するものである。
本発明は、簡単な装置で行なうことが可能なため、既存構造物の周辺や災害復旧工事などで部分的な地盤の緩みを締め固めて強化する際などに適している。
また特に請求項3記載の本発明は、上記課題を解決するために注入材貯蔵槽から各注入地点に送液管を介し、ユニットポンプによって送液され、各注入地点の地盤中に注入管を介して注入される地盤注入材を、当該注入材の流路を送液管の各注入地点に接続された流路切換えバルブによって適宜切換えながら各注入地点に同時にまたは選択的に必要量を注入するようにしたものである。
その際、ユニットポンプと流路切換えバルブは複数台設置し、当該ユニットポンプおよび流路切換えバルブの作動は集中管理装置で一括して制御することができる。なお、流路切換えバルブには電磁バルブや流体圧などによって機械的に作動するもの、さらには手動で作動するもの等を用いることができる。
このため、多数のユニットポンプは、一方では独立してそれぞれの注入地点に注入材を最適に注入する機能を有しながら、他方では多数の注入地点の注入を全体として一括管理する一セットの注入装置を構成して同時注入かつ他の注入地点への同時連続注入を可能にしている。
また、各注入地点の間隔は、平面的には0.5m〜4.0m程度、すなわち、一注入地点における浸透性固結径が0.5m〜4.0m程度である。また、縦断面的には0.3m〜4.0m程度で、場合によっては一層を固結層としてもよい。
また、本発明は、複数のユニットポンプが複数の注入地点に、注入材を当該注入材の注入量、注入圧、および注入速度を管理しながら同時注入し、ユニットポンプは複数の流路切換えバルブを介して複数の注入地点に連続注入することができ、しかも各注入地点ごとの注入状況の把握と管理を可能とし、それぞれのユニットポンプにおける圧力、注入地点ごとに圧力性状を検出することができ、かつ注入地点を任意に選択し、かつ切り換えながら連続注入することにより小規模の注入装置でありながら、1セットで大吐出量の注入で大容量土の急速注入が可能で施工時間が短縮し、地盤改良を効率的に、かつ確実に行なうことができる。
また、流路切換えバルブの作動による同時連続注入により、各注入地点における注入材の注入を、当該注入材によって地下水が一定方向に押しやられて、排水されるように行なうことにより、地下水の滞留部分(地下水ポケット)をなくして均一な地盤改良を行なうことができる。
また、可塑性注入材を用いて具体例に示すように地下水を所定方向に押しやりながら可塑性ゲルそのものによる塊状固結体によって地盤改良を行なうことができる。
また、地盤状況が各層ごとに異なる地盤に対しては、各層ごとに最適量の地盤注入材を同時にあるいは選択的に行なうことができ、また注入ステージを鉛直方向および/または横方向に適宜移動して地盤中の鉛直向および横方向への立体的な注入をも可能で、さらに複数の注入管による複数の注入地点への注入を任意に制御することを可能にして、複数の注入管を通して複数の注入地点に同時に注入することもできるため、これにより微細土層への浸透注入の信頼性を向上させ、かつ急速施工によって工期の短縮化も可能になる。
また、複数の注入地点に横方向あるいは縦方向に同時にあるいは選択的にかつ連続的に注入することにより平面的かつ立体的に注入材の地下水との置き換えの方向性を制御して、これによって同時注入するにもかかわらず、注入領域内に地下水の貯留による未改良部分の形成を防ぎ、確実な注入効果を期待できる。
さらに、以上を一括集中管理装置によって制御することにより、少ない台数のユニットポンプを用いて多数の注入地点に地盤注入材を効果的に注入できるようにし、かつ注入材によって地下水が閉じ込められることにより形成される未改良部分、いわゆる「地下水のポケット」の発生を防止して作業性のすぐれた注入効果が得られる。また、地中構造物に対する間隙水圧の上昇に伴なう変形や破壊にも対処することができる。
例えば、図2(a)において、P1、P2、P3およびP4の各注入地点に可塑性注入材を連続して注入すると、各注入地点の可塑性注入材はP1〜P4の各注入地点に埋設された各注入管1の吐出口から地盤中に吐出され、各注入管1の周囲で柱状または球状をなして徐々に拡大して周囲の土を押し広げる。
したがって、P1〜P4の各注入地点に可塑性注入材を同時にかつ連続して注入することにより、可塑性注入材はP1、P2、P3およびP4の各注入地点で同時に柱状または球状をなして徐々に拡大するため、可塑性注入材によって囲まれた一定範囲の土は柱状または球状に徐々に拡大する周囲の可塑性注入材に拘束され締め固められることで地盤強度は高められる。
なお、各注入地点に可塑性注入材を注入する際に、脈動運動や衝撃を与えながら可塑性注入材注入するようにすれば、可塑性注入材をポンプによる注入圧と衝撃により効率的に注入することができ、可塑性注入材を地盤中で効率的に拡大させることができる。
また、地下水の排水方向に配慮してP1、P2、P3およびP4の各注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、柱状または球状に徐々に拡大する可塑性注入材によって地下水が一定方向に押しやられるため、地下水も可塑性注入材の同時注入と同時に一定方向に排水することができる。
例えば、図2(b)に図示するように、注入地点P1において柱状または球状に拡大する可塑性注入材の径が、注入地点P2、P3およびP4において柱状または球状に拡大する可塑性注入材の径よりも小さい状態で各注入地点の可塑性注入材が徐々に拡大するように各注入地点の注入量を調整しながら可塑性注入材を注入することにより、地下水は注入地点P1とP2との間、およびP1とP4との間から排水することができる。
可塑性注入材の注入地点は多いほうが広範囲の土を効率的に締め固めることができ、また注入地点の間隔は狭いほうが一定領域の土を効率的かつ確実に締め固めることができるが、地盤の性状、ユニットポンプの性能、経済性などを考慮して注入地点の数や間隔を決定すればよい。
注入管の間隔は通常、地盤の性状等に応じて0.5m〜4.0m程度の範囲で適宜設定するのが望ましい。また、可塑性注入材の注入地点(注入管の位置)は二箇所あれば、可塑性注入材によって所定領域の土を両側から挟みこむようにして締め固めることは可能である。所定領域の土をより確実に拘束して締め固めるには、注入地点は図3に図示するように少なくとも3箇所に設けるのが望ましい。
可塑性注入材の注入地点の間隔や設置数は、上記したように施工対象地盤の性状などにより適宜決定することができ、軟弱地盤でも比較的良質な地盤の場合、注入地点は二箇所でもよく、また設置間隔は広くてもよい。
また、施工対象地盤がかなり広いときは、注入地点の間隔を比較的広めにして最初の地盤注入を行い、その後の地盤注入を最初に地盤注入を行なった注入地点と注入地点との間に行い、こうして注入間隔を順に狭めながら可塑性注入材の注入を行なうようにすれば、少ない本数の注入管を用いてきわめて効率的に地盤注入を行なって地盤を締め固めることができる。
可塑性注入材には、注入中は流動性を有して柱状または球状に徐々に拡大するが、注入後は地盤中で時間の経過と共に、あるいは脱水によって流動性を失って柱状または球状の塊状固結体を形成し得る可塑性注入材、たとえば、シリカ系非硬化性粉状体、或はシリカ系非硬化性粉状体とカルシウム系粉状硬化発現材を有効成分とする可塑状ゲル注入材を用いることができる。
セメントを主材とするモルタル注入材は、スラリー状で流動性を有し、水和反応により固化に至るものであるが、このような流動性の注入材を地盤に注入すると地盤を割裂して逸脱しやすく、また大きなブリージングを生じ、地盤中で材料分離を起し、沈殿して脈状に固化してしまうという課題を有していたが、上記可塑性注入材は、地盤中に割裂を生じさせることなく柱状または球状の固結体を形成するため、複数地点への同時注入により、所定領域の土を締め固めて地盤の強化を図ることが可能である。
なお、軟弱地盤等の地盤を強化ないしは止水するための地盤固結用注入材、産業廃棄物等、公害物質の固化のための注入材、公害物質からの有害物質の漏出を防止する止水層を形成するための固結材、公害物質の無公害化のための化学物質を含む注入薬材、あるいは重金属等を化学的に不活性化する重金属固定材なども注入材として利用することができ、注入地点ごとの地盤状況に応じた任意注入材を選択することができる。
請求項4記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、可塑性注入材を当該可塑性注入材に連続的に衝撃を繰り返し与えながら注入することを特徴とするものである。地盤中に注入管を用いて可塑性注入材を注入する過程において、地盤中に可塑性注入材を圧入しながら注入圧力の増減を連続的に繰り返して可塑性注入材の注入圧力および注入管周辺の地盤に連続的に衝撃を与えることで、注入管周辺の地盤に負のダイレイタンシーを生じせしめ、この負のダイレイタンシーによって生じた土粒子の再配列により空間が形成されると同時に、当該空間に注入された可塑性注入材が充填されて空間が可塑性注入材に置き換わる。
こうして、可塑性注入材の注入を連続して行なうことにより衝撃または脈動によって注入管周辺の地盤に空間が生じ、この空間に可塑性注入材が充填さることにより、可塑性注入材が注入管の周囲で柱状または球状をなし、徐々に確実に拡大する。
さらにこの可塑性グラウトの塊状ゲル固結体を介して当該固結体周辺の土粒子に衝撃が与えられて周辺の地盤密度が増し、さらに塊状ゲル固結体が拡大して周辺地盤を圧縮することで地盤強度が高められる。
当該現象は対象地盤がルーズな砂地盤の時に生じやすく、その性質を利用して可塑性注入材を注入するのであるが、地盤が軟弱な粘性土の場合は繰り返し連続して衝撃を与えることにより、さらにその衝撃が作用する周辺の粘性土が軟弱化され、可塑性注入材が注入されやすい領域が形成される。
可塑性注入材を注入する過程で、通常は注入圧力を徐々に上昇させたり、段階的に上昇させたり、あるいは可塑性注入材をインターバルで送液または中断することを繰り返しながら可塑性注入材を注入することは、当出願人によってすでに提案されているが、本発明においては、可塑性注入材の注入圧を連続的に上下させることを繰り返して注入管周辺の地盤に一定の衝撃を連続的に与えることにより、可塑性注入材を地盤中に効率的に注入し、かつ地盤中に注入された可塑性注入材を確実に拡大させることができる。
請求項5記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項1〜4に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、排水ドレーンを併用することを特徴するものである。複数の注入管によって取り囲まれた所定領域の地盤中に排水ドレーンを設置することにより、地盤の締め固めと同時に地盤中の地下水を排水ドレーンを介して地上に効率的に排水することができる。排水ドレーンにはペーパードレーンやサンドドレーン等を用いることができる。
請求項6記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項2〜5に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、集中管理装置に注入監視盤を接続し、当該注入監視盤に流量・圧力計測装置で計測された可塑性注入材の流量および/または圧力データの信号を画面表示して、可塑性注入材の注入状況の一括監視を行うことにより、各注入地点におけるそれぞれの注入量および/または注入圧を所定の範囲に維持しながら注入するとともに、上記データの情報に基づき、注入の完了、中止、継続あるいは流路切換えバルブの操作を行うことを特徴とするものである。
請求項7記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項2〜6に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、各ユニットポンプには、集中管理装置から送信された地盤注入材の流量および/または圧力データの信号に基づいて制御され各注入地点に送液される地盤注入材の流量および/または圧力を調整するための変速機構が備えていることを特徴とするものである。
請求項8記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項1〜7に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、複数の注入管の吐出口が平面方向の異なる注入地点および/または鉛直方向の異なる注入地点に設置されてなることを特徴とするものである。
請求項9記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項1〜8に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、可塑性注入材は、シリカ系非硬化性粉状体と水、またはシリカ系非硬化性粉状体と水とカルシウム系粉状硬化発現材を有効成分として含み、時間の経過とともに、或は脱水によって流動性を失って塊状固結体を形成するように製造することを特徴とするものである。
例えば、フライアッシュ(石炭灰)、スラグ、焼却灰、粘土、土砂、珪砂などのシリカ系非硬化性粉状体と、セメント、石灰、石膏などのカルシウム系粉状硬化発現材と水を有効成分とし、これらを適量配合して製造した可塑性注入材を用いる場合、比重2.0以下のスラリー状に製造することにより効率的に圧入することができ、また、当該可塑性注入材は圧入後、徐々に固化して所定の強度に達し、所定強度の塊状ゲル固結体を形成せしめることができる。
なお、施工状況に応じて固化促進材や固化遅延材を添加することにより固化速度を調整することもできる。また、可塑性注入材を注入する際のフロー値とスランプ値がそれぞれ12cm以上、15cm以上あればよい。
また、他の特定の成分としては、消石灰、石膏、ベントナイト、スラグ、気泡剤、アルミニウム粉末、硫酸バンド(硫酸アルミニウム、固化促進材)などがあり、例えば硫酸バンドはゲル化促進剤であり、フライアッシュとモルタルからなる流動性のあるモルタルに添加すると急速にゲル化してすぐに可塑状とすることができる。ただし、添加量が多いと長期強度の発現性が低下する傾向にあるため、0.1〜1.0%が適当である。
セメントは硬化発現材であり、フライアッシュの可塑材でもある。フライアッシュ単独ではゲル化せず、自硬・可塑性の固化材にならないが、セメントを混ぜることによりポゾラン反応を起こし固結強度を得る。しかし、セメント量が嵩むにつれて可塑性注入材としての特性が低下する。セメントの配合量が50%を超えると可塑状保持時間が短くなって、ブリージング率が大きくなり、可塑状になるまでの時間が短くなり、流動性も作業性も低下する。
したがって、セメントの配合量は50%より少なく、好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下にすることで、可塑状保持時間が長く、ブリージング率、初期粘性がともに低く、流動性と作業性がともによい。
また、ブリージング率を低くできることで、固化後の沈下を最小に止めることができる。なお、この場合のセメントは普通ポルトランドセメントを用いることができる。
また、水粉体比が30%より小さくなると、配合後の粘性がきわめて高く、ポンプ注入管内の流動性や作業性が困難になる。一般に、水粉体比が小さくなるにつれてゲルタイムと可塑状保持時間がともに短く、またブリージング率が小さく、粘性が高く、強度が大きい。一般に、水粉体比は施工性を考えると30〜130%、好ましくは30〜70%、さらに好ましくは35〜50%が適切である。これ以上になると、可塑状になるまで時間を要するため、ブリージング率が大きくなり、固化後の沈下も大きくなる。
なお、他の注入材として二液性の可塑性注入材を用いることができる。二液性の可塑性注入材は、A液にセメントベントナイト、さらに増量材や気泡剤を加え、B液に水ガラス液を用いてA液とB液を注入地点で合流せしめることにより、可塑性を呈する注入材とするものである。その他に、A液にセメントベントナイト液を、B液にベントナイト液をそれぞれ組み合わせてブリージングを生じ難い可塑性注入材としてもよい。さらに、A液としてセメントベントナイトに気泡剤として動物性蛋白や界面活性剤を加えて、B液として石灰更に硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩を組み合わせて、合流して水酸化アルミを生じさせて可塑性を付与してもよい。
請求項10記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項9に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、非硬化性粉状体はフライアッシュ、スラグ、焼却灰、粘土、土砂および珪砂の群から選択することを特徴とするものである。
請求項11記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法は、請求項9または10に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法において、カルシウム系粉状硬化発現材はセメント、石灰、石膏およびスラグの群から選択することを特徴とするものである。ただし、スラグは非硬化性粉状体がスラグの場合に硬化発現材から除外する。
本発明は、複数の注入地点に可塑性注入材を同時かつ連続的に注入することにより、注入された可塑性注入材が地盤中で柱状または球状に徐々に拡大して所定領域の土を拘束して締め固めることで地盤強化を確実かつ効率的に行なうことができる等の効果を有する。
また、複数の注入地点に可塑性注入材の注入を同時注入する際に、可塑性注入材によって地下水を一定方向に押しやるように各注入地点の注入量を調整することにより、地盤強化と同時に地下水の排水も行なうことができる等の効果も有する。
さらに、路切換えバルブによって可塑性注入材の流路を切換えることにより、複数の注入地点に同時にまたは選択的に必要量の注入材を注入することが可能なため、広い地盤も一定領域ずつ確実に締め固めて全体の地盤強化を効率的にかつ確実に行なうことができる。
また、複数のユニットポンプが注入材を当該注入材の注入量、注入圧、および注入速度を管理しながら複数の注入地点に同時注入し、かつ少なくとも1ケ以上のユニットポンプは複数の流路切換えバルブを介して複数の注入地点に連続注入することができ、しかも各注入地点ごとの注入状況の把握と管理が可能なため、それぞれのユニットポンプにおける圧力、注入地点ごとに圧力性状を検出することができ、注入地点を任意に選択でき、かつ注入材の流路を任意に切り換えることが可能なことにより、小規模の注入装置でありながら1セットで大吐出量の注入で大容量土の急速注入が可能で施工時間が短縮し、地盤改良を効率的に、かつ確実に行なうことができる等の効果を有する。
図1〜図3は、本発明に係る多点地盤同時注入による地盤強化方法の一例を示す概念図である。図において、符号1は地盤中に可塑性注入材を注入すべく対象地盤の各注入地点(注入ポイント)に設置された注入管である。
図示するように、注入管1は、例えば対象地盤上に複数の横軸X1,X2,X3,…と縦軸Y1,Y2,Y3,…とからなる格子目を想定したときの各横軸X1,X2,X3,…と各縦軸Y1,Y2,Y3,…との各交点に強制的に挿入する等の方法により鉛直に埋設されている。
注入管1には先端に可塑性注入材の吐出口を供えた単管構造のものや二重管構造のもの、あるいは一個乃至複数の吐出口を備えた外管にダブルパッカーやマルチパッカー(3ヶ以上のパッカー)を備えた内管を挿入することにより構成された二重管構造のもの、さらには軸方向の異なる位置に吐出口を有する細管を複数束ねたもの、あるいは外管の外周部に当該外管の軸方向に複数の袋パッカーとこの袋パッカー間に位置して複数の吐出口を設けることにより構成されたもの等を用いることができる。
そして、例えば、外管に複数の袋パッカーと吐出口を供えた注入管1を用いて地盤中に可塑性注入材を注入するには、地盤中で袋パッカーを当該袋パッカー内にモルタル等の固化材を地上から供給して膨張させた後、注入管1内に地上から可塑性注入材を連続して供給する。
そうすると、図2(a)に図示するように、可塑性注入材はP1〜P4の各注入地点に埋設された各注入管1の吐出口から地盤中に吐出され、各注入管1の周囲で柱状または球状をなして徐々に拡大して周囲の土を押し広げる。
したがって、P1〜P4の各注入地点に可塑性注入材を同時にかつ連続して注入することにより、可塑性注入材はP1、P2、P3およびP4の各注入地点で同時に柱状または球状をなして徐々に拡大するため、可塑性注入材によって囲まれた一定範囲の土は柱状または球状に徐々に拡大する周囲の可塑性注入材に拘束され締め固められることで地盤強度は高められる。
また、地下水の排水方向に配慮してP1、P2、P3およびP4の各注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、柱状または球状に徐々に拡大する可塑性注入材によって地下水が一定方向に押しやられるため、地下水も可塑性注入材の同時注入と同時に一定方向に排水される。
例えば、図2(b)に図示するように、注入地点P1において柱状または球状に拡大する可塑性注入材の径が、注入地点P2、P3およびP4において柱状または球状に拡大する可塑性注入材の径よりも小さい状態で各注入地点の可塑性注入材が徐々に拡大するように各注入地点の注入量を調整しながら可塑性注入材を注入することにより、地下水は注入地点P1側に押しやられて排水され、同時にP1、P2、P3およびP4の注入地点によって取り囲まれた土は締め固められて地盤強度が高められる。この場合、各注入管1の吐出口の上下両側部分において袋パッカーが側方に膨張していることで、可塑性注入材が注入管1の上方と下方に逸送してしまうことはない。
なお、注入地点は多く、しかも注入地点の間隔が狭いほうが所定範囲の土を効率的かつ確実に締め固めることができるが、対象地盤の性状や経済性を考慮して注入地点の数や間隔を決定することができる。通常、注入管の間隔は地盤の性状等に応じて0.5m〜4.0m程度の範囲で適宜設定するのが望ましい。ただし、所定領域の土を拘束して締め固めるには、図3に図示するように少なくとも3箇所に注入地点を設けるのが望ましい。
符号2は、各注入地点の地盤中に注入する可塑性注入材が貯蔵された注入材貯蔵槽、3と4は注入材貯蔵槽2から各注入地点の注入管1に可塑性注入材を送液するための送液管であり、送液管3はY軸方向に沿って各注入地点の間に敷設され、送液管4はX軸方向に沿って各注入地点の間に敷設されており、したがって送液管3と送液管4はX軸方向とY軸方向に格子状に敷設されている。
符号U1〜6は、注入材貯蔵槽2から各注入地点に可塑性注入材を送液管3と送液管4を介して送液すると共に、各注入地点の地盤中に注入管1を介して可塑性注入材を注入するユニットポンプ、5は各ユニットポンプU1〜6を駆動する動力源である。
ユニットポンプU1〜6はそれぞれ個々に動力源5を備え、後述する集中管理装置6のコントローラ6aによって制御され、各注入地点に必要量の可塑性注入材を送液し、かつ注入管1を介して各注入地点の地盤中に必要量の可塑性注入材を連続して注入可能なように送液管3に接続されている。
符号7は各送液管3にそれぞれ接続され、各注入地点における可塑性注入材の注入量と注入圧を計測するための流量・圧力計測装置であり、当該流量・圧力計測装置7は後述する集中管理装置6のコントローラ6bによって制御され、各注入地点の地盤中に注入される可塑性注入材の注入量、注入圧および注入速度をリアルタイム測定できるようになっている。
ユニットポンプU1〜6と当該ユニットポンプU1〜6を駆動する動力源5と流量・圧力計測装置7はそれぞれ一台ずつ組み合わさって一系統(1セット)の注入装置を構成し、各系統の注入装置が送液管3および4を介して注入材貯蔵槽2と各注入地点の注入管1に接続されている。
したがって、可塑性注入材の注入中に一部のユニットポンプにトラブルが発生して稼動不可能になったとしても、他の注入系統から可塑性注入材を継続して送液できるようになっている。
符号8は、送液管3と送液管4によって注入材貯蔵槽2から各注入地点に送液される可塑性注入材の流路を、各注入地点において切り換える流路切換えバルブであり、当該流路切換えバルブ8は各注入地点の送液管3と送液管4との接続部に接続されている。
そして、注入材貯蔵槽2から各注入地点に送液された可塑性注入材は、流路切換えバルブ8によって流路を切り換えられ、例えば当該流路切換えバルブ8が接続された注入管1を通って地盤中に注入されるか、あるいは送液管3または4を介して他の注入地点に送液される。
また、各注入地点の流路切換えバルブ8は、後述する集中管理装置6のコントローラ6cによって制御され、それぞれの注入地点ごとあるいは複数の注入地点ごとに注入材の流路を自由に切り換えられるようになっている。
符号6はユニットポンプU1〜6、動力源5、流量・圧力測定装置7および流路切換えバルブ8をそれぞれ集中的に制御するための集中管理装置であって、各ユニットポンプU1〜6とその動力源5を制御するためのコントローラ6a、各圧力・流量測定装置7を制御するためのコントローラ6bおよび各流路切換えバルブ8を制御するためのコントローラ6cをそれぞれ備えて構成されている。
そして、たとえば、コントローラ6bが流量・圧力測定装置7からある注入地点における注入材の流量および/または圧力に関する情報を得ると、コントローラ6bはその注入地点に所定の圧力範囲、注入速度の範囲で可塑性注入材を送液するようにユニットポンプU1〜6と動力源5をコントロール(回転変則機構によって回転数を変える等)する。
そして、当該注入地点の注入材の注入量が所定量に達すると、コントローラ6cにその旨の情報が送信され、そうするとコントローラ6cはその注入地点の流路切換えバルブ8を作動させて次の注入地点の注入管に注入液を送液するようにコントローラ6bに情報を送信する。このような制御によって各注入地点、または複数の注入地点に必要量の可塑性注入材を注入材貯蔵槽2から連続的にかつ同時に送液することができるようになっている。
符号9は可塑性注入材の注入地点、各注入地点における可塑性注入材の注入状況さらには各注入地点への注入材の送液状況などを監視するための監視盤であって、集中管理装置6に接続されている。当該監視盤9には実際の各注入地点と各注入地点間に敷設された送液管3および送液管4の配置形態などが液晶表示方式などによって表示されている。
そして、この監視盤9を通して可塑性注入材の注入地点、各注入地点における注入材の注入状況、さらには各注入地点までの送液経路などが人目で確認できるように表示されている。さらに、監視盤9を見ながら注入地点、注入地点までの注入材の流路などを自由に設定し、また変更できるようになっている。
このような構成において、注入材貯蔵槽2から送液管3および4を介して各注入地点に送液された可塑性注入材は、注入地点ごとに注入管1を介し、コントローラ6aによって制御されたユニットポンプU1〜6によって各注入地点の地盤中に注入される。
またその際、コントローラ6bによって制御された流量・圧力計測装置7によって最適な注入量および/または注入圧が注入地点ごとに設定され、各注入地点の地盤性状に応じて最適量の可塑性注入材が注入される。
さらに、各注入地点の流路切換えバルブ8がコントローラ6bによって制御され、注入管1ごとにあるいは複数の注入管1ごとに作動することにより、注入材が注入地点ごとに、あるいは複数の注入地点ごとに注入管1を介して地盤中に注入される。
また、流量・圧力測定装置7によって注入地点ごとの注入材の注入量、注入圧および注入速度が計測され、その情報はコントローラ6にリアルタイムで送信される。
なお、図1においては、6台のユニットポンプU1〜6が配置され、それぞれが個々に動力源5を備え、かつそれぞれが送液管3と送液管4を介して注入材貯蔵槽2と各注入地点の注入管1に接続されている。また注入管1は、Y1〜6軸の各軸に沿ってそれぞれ配置された各送液管3に流路切換えバルブ8を介して6本接続されている。
したがって、6台のユニットポンプU1〜6により計6×6=36本の注入管1によって可塑性注入材の同時・連続注入が集中管理装置6による一括管理の下に可能になるため、装置の軽量化と作業性の飛躍的向上が可能になる。
また、各注入地点の流路切換えバルブ8を連続的に作動することにより各Y1〜6軸上の任意の注入管1への選択的かつ連続的送液が可能になる。
さらに、複数の各Y軸方向の送液管3と各X軸方向の送液管4を平面格子状に配置すると共に、送液管3と送液管4との各交点に注入管1を設置することにより、注入管1を任意に選択することが可能なため、地盤に対応した、あるいは地中構造物の存在にも考慮した注入材の注入も可能になり、緻密な地盤改良を行なうことができる。
次に、本発明の多点地盤同時注入による地盤強化方法を図5と図6に基づいて説明する。図4において、S1領域部分(網目のハッチングで表示した部分)の地盤を強化するには、最初に、Y1軸上の各注入地点に接続された流路切換えバルブ8のうちP1、P2およびP3の流路切換えバルブ8をY2軸上の注入地点P4側にのみ開口するように切り替える。
また、Y5軸上の各注入地点に接続された流路切換えバルブ8のうちP5、P6およびP7の流路切換えバルブ8をY4軸上の注入地点P8側にのみ開口するように切り替える。さらに、注入地点P4、P8、P9およびP10の流路切換えバルブ8を当該注入地点に埋設された注入管1側にのみ開口するように切り替える。
そして、Y1軸、Y2軸、Y4軸およびY5軸上の各ユニットポンプU1、U2、U4、U5を作動させて注入地点P4、P8、P9およびP10の各注入地点に可塑性注入材を送液し、当該各注入地点に接続された注入管1を介して可塑性注入材を同時注入する。
その際、Y1軸、Y2軸、Y4軸およびY5軸上の各流量・圧力測定装置7によって注入地点P4、P8、P9およびP10ごとの注入材の注入量、注入圧および注入速度を計測し、各注入地点に最適量の可塑性注入材を送液する。
こうして、各注入地点P4、P8、P9およびP10に注入された可塑性注入材は、各注入管1の周囲で柱状または球状をなして徐々に拡大して周囲の土を押し広げる。さらに、可塑性注入材はP4、P8、P9およびP10の各注入地点で柱状または球状をなして同時に徐々に拡大するため、可塑性注入材によって囲まれた所定領域S1の土は周囲の可塑性注入材に拘束されて締め固められることで地盤強度は高められる。
また、地下水の排水方向に配慮してP4、P8、P9およびP10の各注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、可塑性注入材によって地下水が一定方向に押しやられるため、可塑性注入材の注入と同時に地下水を排水することができる。
次に、図5において、S2領域部分(網目のハッチングで表示した部分)の地盤を強化するには、最初にY2軸上の各注入地点に接続された流路切換えバルブ8のすべてをY2軸上の注入地点P1側にのみ開口するように替え、Y6軸上の各注入地点に接続された流路切換えバルブのすべてをY4軸上の注入地点P2側にのみ開口するように切り替える。
また、Y3軸上の各注入地点に接続された流路切換えバルブのうちP3、P4およびP5の流路切換えバルブ8を同じY3軸上の注入地点P6側にのみ開口するように切り替え、Y5軸上の各注入地点に接続された流路切換えバルブのうちP7、P8およびP9の流路切換えバルブ8を同じY5軸上の注入地点P10側にのみ開口するように切り替える。
また、注入地点P1、P2、P6およびP10の流路切換えバルブ8を当該注入地点に埋設された注入管1側にのみ開口するように切り替える。
そして、Y2軸、Y3軸、Y5軸およびY6軸上の各ユニットポンプU2、U3、U5およびU6を作動させて注入地点P1、P2、P6およびP10の各注入地点に可塑性注入材を送液し、当該注入地点P1、P2、P6およびP10に接続された注入管1を介して可塑性注入材を同時注入する。
その際、Y2軸、Y3軸、Y5軸およびY6軸上の各流量・圧力測定装置7によって注入地点P1、P2、P6およびP10ごとの注入材の注入量、注入圧および注入速度を計測し、各注入地点に最適量の可塑性注入材を送液する。
こうして、各注入地点に注入された可塑性注入材は、各注入管1の周囲で柱状または球状をなして徐々に拡大して周囲の土を押し広げる。さらに、可塑性注入材はP1、P2、P6およびP10の注入地点で同時に柱状または球状をなして徐々に拡大するため、可塑性注入材によって囲まれた所定領域S2の土は周囲の可塑性注入材に拘束されて締め固められることで地盤強度は高められる。
また、地下水の排水方向に配慮して複数の注入地点に対して可塑性注入材を同時注入することにより、可塑性注入材によって地下水が一定方向に押しやられるため、可塑性注入材の注入と同時に地下水を一定方向に押しやって排水することができる。
以下、同様にして対象地盤を一定範囲ごとに土の締め締め固めを行って対象地盤の全体を効率的にかつ確実に強化することができる。その際、可塑性注入材の注入地点、注入地点の数、注入間隔は対象地盤の性状に応じて決定し、また各注入地点までの可塑性注入材の経路は最短距離で可塑性注入材を送液できるように各注入地点の流路切換えバルブ8を切り換えることにより決定する。
本発明は、地盤中に可塑性注入材を複数ヶ所同時注入して所定領域の土を拘束して締め固めることにより土の密度を高め地盤を強化することができる。
本発明の多点地盤同時注入による地盤強化方法を示す概念図である。 (a)、(b)は、注入地点の拡大図である。 注入地点の拡大図である。 本発明の施工方法を示す概念図である。 本発明の施工方法を示す概念図である。
符号の説明
1 注入管
2 注入材貯蔵槽
3 送液管
4 送液管
5 ユニットポンプの動力源
6 集中管理装置
7 流量・圧力計測装置
8 流路切換えバルブ
9 監視盤
U1〜U6 ユニットポンプ
P 注入地点(ポイント)

Claims (11)

  1. 吐出口を有する複数の注入管を介して複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入する多点地盤同時注入による地盤強化方法であって、各注入地点の地盤中に可塑性注入材を注入するための複数の注入管と、各注入地点に可塑性注入材を液送すると共に各注入地点に可塑性注入材を注入するための複数のポンプと、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置を用い、所定領域を囲むように複数の注入地点に前記注入管を設置し、前記複数のポンプを同時に作動させ、かつ前記流量・圧力計測装置からの情報に基づいて前記複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって所定領域の土を締め固めることを特徴とする多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  2. 吐出口を有する複数の注入管を介して複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入する多点地盤同時注入による地盤強化方法であって、各注入地点の地盤中に可塑性注入材を注入するための複数の注入管と、各注入地点に可塑性注入材を液送すると共に各注入地点に可塑性注入材を注入するための複数のユニットポンプと、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置と、前記複数のユニットポンプを一括管理するための集中管理装置を用い、前記ユニットポンプを作動させ、当該ユニットポンプの作動を前記流量・圧力計測装置からの情報に基づいて前記集中管理装置によって制御しつつ、所定領域を囲むように設けた複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって所定領域の土を拘束し締めることを特徴する多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  3. 吐出口を有する複数の注入管を介して複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入する多点地盤同時注入による地盤強化方法であって、各注入地点の地盤中に可塑性注入材を注入するための複数の注入管と、当該注入管どうしを互いに接続する送液管と、当該送液管を介して各注入地点に可塑性注入材を液送すると共に、前記注入管を介して各注入地点に可塑性注入材を注入するための複数のユニットポンプと、各注入地点において可塑性注入材の流路を切り換えるための複数の流路切換えバルブと、各注入地点における可塑性注入材の流量および/または圧力を計測するための流量・圧力計測装置と、前記ユニットポンプおよび流路切換えバルブを一括管理するための集中管理装置を用い、前記ユニットポンプを作動させ、当該ユニットポンプおよび流路切換えバルブの作動を前記流量・圧力計測装置からの情報に基づいて前記集中管理装置によって制御しつつ、所定領域を囲むように設けた複数の注入地点に可塑性注入材を同時注入することにより、複数の注入地点の地盤中で徐々に拡大する可塑性注入材によって所定領域の土を拘束し締めることを特徴する多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  4. 可塑性注入材は当該可塑性注入材に衝撃を繰り返し与えながら注入することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  5. 排水ドレーンを併用することを特徴する特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  6. 集中管理装置に注入監視盤を接続し、当該注入監視盤に流量・圧力計測装置で計測された可塑性注入材の流量および/または圧力データの信号を画面表示して、可塑性注入材の注入状況の一括監視を行うことにより、各注入地点におけるそれぞれの注入量および/または注入圧を所定の範囲に維持しながら注入するとともに、上記データの情報に基づき、注入の完了、中止、継続あるいは流路切換えバルブの操作を行うことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の多点地盤注同時入による地盤強化方法。
  7. 各ユニットポンプには、集中管理装置から送信された地盤注入材の流量および/または圧力データの信号に基づいて制御され各注入地点に送液される地盤注入材の流量および/または圧力を調整するための変速機構が備えていることを特徴とする請求項2〜6に記載の多点地盤注入装置。
  8. 複数の注入管の吐出口が平面方向の異なる注入地点および/または鉛直方向の異なる注入地点に設置されてなることを特徴とする請求項1〜7に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  9. 可塑性注入材は、シリカ系非硬化性粉状体と水、またはシリカ系非硬化性粉状体と水とカルシウム系粉状硬化発現材を有効成分として含み、時間の経過とともに、或は脱水によって流動性を失って塊状固結体を形成するように製造することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  10. 非硬化性粉状体はフライアッシュ、スラグ、焼却灰、粘土、土砂および珪砂の群から選択することを特徴とする請求項9に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法。
  11. カルシウム系粉状硬化発現材はセメント、石灰、石膏およびスラグの群から選択することを特徴とする請求項8または9に記載の多点地盤同時注入による地盤強化方法。ただし、スラグは非硬化性粉状体がスラグの場合に硬化発現材から除外する。
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