JP2009017578A - コンデンサマイクロホン - Google Patents

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Abstract

【課題】 感度が高いコンデンサマイクロホンを提供する。
【解決手段】 固定電極を有するプレート30と、中央部12aが近端部12bよりプレート側に位置し、中央部12aに可動電極20を有し、音波によって振動するダイヤフラム10と、プレート30とダイヤフラム10とを絶縁しながら、プレート30の近端部とダイヤフラム10の近端部12bとを保持しているスペーサ40と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明はコンデンサマイクロホンに関し、特に半導体膜を用いたコンデンサマイクロホンに関する。
従来、半導体デバイスの製造プロセスを応用して製造可能なコンデンサマイクロホンが知られている。コンデンサマイクロホンは、プレートと音波によって振動するダイヤフラムのそれぞれに電極を有し、プレートとダイヤフラムとは絶縁性のスペーサによって互いに離間した状態で支持されている。コンデンサマイクロホンは、ダイヤフラムの変位による静電容量の変化を電気信号に変換して出力する。コンデンサマイクロホンの感度は、電極間距離に対するダイヤフラムの変位の割合を増大させ、スペーサのリーク電流を低減し、寄生容量を低減することによって向上する。
特許文献1には、音波を通過させるプレートと音波によって振動するダイヤフラムのそれぞれを導電性の薄膜で構成したコンデンサマイクロホンが開示されている。しかし、ダイヤフラムに音波が伝搬してもスペーサに固定されている外周に近い近端部(近端部とは端に近い部分である。)は殆ど変位しないため、導電性の薄膜で構成されているダイヤフラムとプレートの、スペーサに固定されている外周に近いそれぞれの近端部は、コンデンサマイクロホンの感度を低下させている。
特開2002−223499号公報
本発明は、感度が高いコンデンサマイクロホンを提供することを目的とする。
(1)前記課題を解決するためのコンデンサマイクロホンは、固定電極を有するプレートと、中央部が近端部より前記プレート側に位置し、前記中央部に可動電極を有し、音波によって振動するダイヤフラムと、前記プレートと前記ダイヤフラムとを絶縁しながら、前記プレートの近端部と前記ダイヤフラムの前記近端部とを保持しているスペーサと、を備える。
ダイヤフラムの中央部は、ダイヤフラムの近端部よりプレート側に位置している。そしてダイヤフラムの中央部は、ダイヤフラムのスペーサに保持されている近端部よりも、音波により大きな変位で振動する。この結果、ダイヤフラムの中央部に形成されている可動電極は、ダイヤフラムの近端部よりも固定電極に近い位置で、近端部よりも大きな変位で振動する。このようにダイヤフラムの近端部よりも固定電極に近い位置で、近端部よりも大きな変位で、可動電極を振動させることにより、ダイヤフラムとプレートとにより形成されるコンデンサ(以下、マイクコンデンサという。)の可変容量を増大させることができる。ここで、マイクコンデンサの可変容量とは、マイクコンデンサの静電容量のうち、音波により変化する容量成分のことである。このようにマイクコンデンサの可変容量を増大させることより、コンデンサマイクロホンの感度を高めることができる。
(2)前記ダイヤフラムは、前記近端部を含む基部と、前記基部の中央部の前記プレート側に接続されている中継部と、前記中継部の前記基部と反対側に接続され、前記中継部と前記基部の接続面積より電極面積が広い前記可動電極と、を有してもよい。
可動電極は中継部を介して基部の中央部に接続されている。この結果、可動電極は基部の中央部とともにプレートに対して大きな振幅で振動する。また可動電極の電極面積は、中継部と基部の接続面積より広い。すなわち、基部の中央部より広い可動電極が基部の中央部の大きな変位に対応する大きな振幅で振動するため、可動電極とプレートにより形成されるコンデンサの可変容量は大きい。このように可変容量の大きいコンデンサを可動電極とプレートで形成することにより、マイクコンデンサの可変容量を増大させることができるため、コンデンサマイクロホンの感度を高めることができる。
(3)前記ダイヤフラムの少なくとも前記可動電極を除く部分は絶縁材料で形成されてもよい。
ダイヤフラムの少なくとも可動電極を除く部分を絶縁材料で形成することにより、ダイヤフラムの少なくとも可動電極を除く部分とプレートにより形成される寄生容量を除去することができる。
(4)前記ダイヤフラムは導電材料で形成されてもよい。
(5)前記導電材料はポリシリコンでもよい。
(6)前記課題を解決するためのコンデンサマイクロホンの製造方法は、前記可動電極形成後に、前記可動電極上に犠牲層を形成し、エッチングにより前記可動電極の一部を露出させる開口部を前記犠牲層に形成し、前記犠牲層上に前記開口部を埋没させる導体層を形成し、前記導体層形成後に前記犠牲層を除去する。
可動電極上に形成した犠牲層に内部に前記可動電極の一部を露出させる開口部をエッチングにより形成し、犠牲層上に開口部を埋没させる導体層を形成する。この結果、可動電極の一部は、導体層の犠牲層の開口部内に形成された部分と接続され、導体層の犠牲層上に形成された部分は、犠牲層を介して可動電極と対向する。この犠牲層を除去することにより、導体層の犠牲層の開口部内に形成されていた部分を介して、可動電極が導体層の犠牲層の開口部外に形成されていた部分に接続されているコンデンサマイクロホンを製造することができる。すなわち、導体層の犠牲層の開口部内に形成されていた部分が前記基部に対応し、導体層の犠牲層の開口部外に形成されていた部分が前記中継部に対応するコンデンサマイクロホンを製造することができる。
尚、本明細書において、「・・・上に形成する」とは、技術上の阻害要因がない限りにおいて、「・・・上に直に形成する」ことと、「・・・上に中間物を介して形成する」ことの両方を含む意味とする。
以下、本発明の実施の形態を、コンデンサマイクロホン、その製造方法の順に複数の実施例に基づいて説明する。各実施例において同一の符号が付された構成要素は、その符号が付された他の実施例の構成要素と対応する。
(コンデンサマイクロホンの第一実施例)
1.コンデンサマイクロホンの構成
図2と図3は、本発明の第一実施例によるコンデンサマイクロホンの構成を説明するための模式図である。図2の(A)は上面図、(B)は下面図である。図3は、図2(A)のIII−III線による断面図である。
図3に示すように、コンデンサマイクロホン1は、ダイヤフラム10、バックプレート30、スペーサ40、ベース50等から構成されている。コンデンサマイクロホン1は、半導体製造プロセスを用いて製造される所謂シリコンマイクロホンである。
ダイヤフラム10は、基部12、中継部16、可動電極20等から構成されている。ダイヤフラム10は、導電材料、例えば多結晶シリコン(以下、ポリシリコンという。)等の半導体で形成されている。板状の基部12は、コンデンサマイクロホン1に伝搬する音波により振動する。中継部16の一端部は、基部12の中央部12aと接続されている。一方、中継部16の他端部は可動電極20と接続されている。すなわち、中継部16は、基部12の中央部12aで可動電極20をバックプレート30側に支持しつつ、基部12と可動電極20を電気的に接続している。この結果、可動電極20は、基部12よりバックプレート30側で、基部12の中央部12aの振幅で振動する。また中継部16が基部12と可動電極20の間に空隙を形成することにより、音波により振動する基部12が可動電極20と接触することを防止することができる。可動電極20には、複数の通孔22が形成されている(図2(A)参照)。この結果、可動電極20の振動時に可動電極20に加わる空気抵抗を低減できる。
尚、ダイヤフラム10の少なくとも可動電極20を除く部分は、絶縁材料で形成してもよい。その場合は、例えば可動電極20と電極60とを電気的に接続する導線を形成してもよい。ダイヤフラム10の少なくとも可動電極20を除く部分を絶縁材料で形成することにより、ダイヤフラム10の少なくとも可動電極20を除く部分とバックプレート30とにより形成される寄生容量を除去することができる。また、可動電極20は、導電層と絶縁層の複数層で構成してもよい。また、ダイヤフラム10の基部12と可動電極20の形状は、図2(A)に示すように円盤状でもよいし、円盤状以外の形状でもよい。また、可動電極20の通孔22の形状は特に限定されず、通孔22は図1(b)に示す円形でもよいし、他の形状でもよい。
スペーサ40は、絶縁材料、例えばSiO2で形成されている。スペーサ40は、ダイヤフラム10とバックプレート30を互いに離間して保持することにより、ダイヤフラム10とバックプレート30を絶縁しながら、ダイヤフラム10とバックプレート30との間に空隙を形成している。尚、スペーサ40は、少なくともダイヤフラム10とバックプレート30とに接続する層が絶縁材料で形成された、導電層と絶縁層の複数層で構成してもよい。
プレートとしてのバックプレート30は、導電材料、例えばポリシリコン等の半導体で構成されている。バックプレート30には、複数の通孔32が形成されている(図2(B)参照)。通孔32の形状は特に限定されず、通孔32は図1(C)に示す円形でもよいし、他の形状でもよい。導電性のバックプレート30は、その全体が請求項に記載の「固定電極」に相当する。尚、バックプレート30は、絶縁材料で形成された基部、基部上に導電材料で形成された固定電極等で構成してもよい。
ベース50は、バックプレート30のダイヤフラム10と反対側に形成され、バックプレート30の少なくとも通孔32の形成領域を露出させる開口部52を有している。このような開口部52をベース50に形成することにより、上述したダイヤフラム10とバックプレート30との間の空隙に連通する新たな空隙を形成することができる。この空隙の容積を大きくすることにより、ダイヤフラム10振動時における、コンデンサマイクロホン1の内圧上昇を抑制することができる。
コンデンサマイクロホン1は抵抗器300に直列接続され、コンデンサマイクロホン1と抵抗器300からなる直列回路はバイアス電源回路302に接続されている。具体的には、ダイヤフラム10の電極60には、例えば抵抗器300の一端に接続される導線304が接続されている。そしてバックプレート30の電極62には、例えばコンデンサマイクロホン1が実装されている基板のグランドに接続される、導線306が接続されている。抵抗器300の他端は、バイアス電源回路302の出力端に接続されている。抵抗器300としては電気抵抗が比較的大きなものを使用する。具体的には、抵抗器300はGΩオーダーの電気抵抗を有するものが望ましい。
プリアンプ308は、コンデンサ310を介してコンデンサマイクロホン1と抵抗器300の接点に接続されている。
2.コンデンサマイクロホンの作用
図1は、コンデンサマイクロホン1の作用を説明するための模式図である。
音波によりダイヤフラム10が振動していない状態(以下、静的状態という。)では、ダイヤフラム10とバックプレート30とにより形成されるコンデンサ(以下、マイクコンデンサという。)に、その静電容量に応じた電荷が蓄積される。
音波がダイヤフラム10に伝搬すると、ダイヤフラム10は音波により振動する。ダイヤフラム10が振動すると、その振動によりダイヤフラム10とバックプレート30との間の距離が変化するため、マイクコンデンサの静電容量が変化する。以下、音波によりダイヤフラム10が振動している状態を動的状態という。また、マイクコンデンサの静電容量のうち、音波により変化する容量成分を可変容量という。
一方、ダイヤフラム10は電極60を介して電気抵抗が大きい抵抗器300に接続されているため、上述したようにマイクコンデンサの静電容量が変化したとしても、静的状態において蓄積した電荷が抵抗器300を流れることは殆どない。すなわち、マイクコンデンサに蓄積されている電荷は、動的状態においても変化しないものとみなすことができる。この結果、音波によるマイクコンデンサの静電容量の変化を、ダイヤフラム10とバックプレート30との間の電圧の変化として取り出すことができる。具体的には、ダイヤフラム10のグランドに対する電圧の変化をプリアンプ308に増幅させることにより、マイクコンデンサの音波による静電容量の変化を電気信号として取り出す。したがって、マイクコンデンサの可変容量を増大させれば、コンデンサマイクロホン1の感度を高めることができる。
ダイヤフラム10の基部12は、スペーサ40に保持されている近端部12bを固定端として振動する。したがって、基部12の近端部12bから最も離れている中央部12aは、基部12の振動により最も大きく変位する(図1に示す矢印400、矢印402参照)。ダイヤフラム10の可動電極20は上述したように中継部16を介して基部12の中央部12aに固定されているため、可動電極20は基部12の最大変位で振動する(図1に示す矢印404参照)。また、ダイヤフラム10の可動電極20の電極面積は、中継部16と基部12の接続面積(図2(A)に斜線で示す領域の面積参照)より広い。つまりコンデンサマイクロホン1では、基部12の中央部12aより広い可動電極20が基部12の中央部12aの変位、すなわち基部12の最大変位で振動する。さらにコンデンサマイクロホン1では、可動電極20の全体が、ダイヤフラム10の基部12よりもバックプレート30に近い位置で振動する。この結果、ダイヤフラム10の可動電極20とバックプレート30により形成されるコンデンサの静電容量は、音波により大きく変化する。このように可変容量の大きいコンデンサを可動電極20とバックプレート30で形成することにより、マイクコンデンサの可変容量を増大させることができるため、コンデンサマイクロホン1ではその感度を高めることができる。
(コンデンサマイクロホンの製造方法の第一実施例)
図4から図7は、コンデンサマイクロホン1の製造方法の第一実施例を説明するための模式図である。
はじめに、図4(A1)に示すように、基板100に複数の凹部102を形成する。基板100は、例えば単結晶シリコン基板等の半導体基板である。凹部102は、例えば直径2.0μm〜4.0μm、深さ2.0μm〜4.0μmの円柱状である。具体的には凹部102は、例えば以下のように形成する。まず、図4(A1)に示すように、基板100の凹部102を形成する部位を露出させるレジスト層104を基板100上に形成する。より具体的には、基板100上にレジストを塗布してレジスト膜を形成する。そして所定形状のマスクを配置してレジスト膜に対して露光現像処理を施し、不要なレジスト膜を除去する。レジスト膜の除去には、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等のレジスト剥離液を用いる。次にレジスト層104から露出する基板100をRIE(Reactive Ion Etching)でエッチングすることにより、基板100に凹部102を形成する。
次に、凹部102内に第一絶縁層106を形成する(図4(A3)参照)。具体的には第一絶縁層106は、例えば以下のように形成する。まず、図4(A2)に示すように、レジスト層104を除去して、凹部102を埋没させるSiO2層105を基板100上にプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)等で形成する。そして図4(A3)に示すように、SiO2層105と基板100をCMP(Chemical Mechanical Polishing)等で研磨して平坦化することにより、凹部102内のみにSiO2の第一絶縁層106を残存させる。
次に、図4(A4)に示すように、基板100と第一絶縁層106の表面上に、例えば厚さ2.0μm〜4.0μmの第二絶縁層108をプラズマCVD等で形成する。第二絶縁層108と後述する第三絶縁層116と第四絶縁層118は、第一絶縁層106と同一の材料で形成することが望ましい。第二絶縁層108から第四絶縁層118を第一絶縁層106と同一の材料で形成することにより、後述する絶縁層を除去する工程において第二絶縁層108から第四絶縁層118を第一絶縁層106とともに除去することができる。
次に、通孔110aを有する第一導電層110を第二絶縁層108上に形成する(図5(A5)参照)。第一導電層110は、例えば厚さ0.5μm〜1.5μmの厚さに形成する。具体的には第一導電層110は、例えば以下のように形成する。まず、図4(A4)に示すように、第二絶縁層108上にP+ポリシリコン層112を形成する。ここでP+ポリシリコンとは、アクセプタとなる不純物を含むポリシリコンのことである。より具体的には、第二絶縁層108上にポリシリコン層をプラズマCVD等により形成し、ポリシリコン層に不純物としてのB(ボロン)等をイオン注入する。そしてイオン注入後のポリシリコン層をアーニリングすることにより、P+ポリシリコン層112を形成する。次に、P+ポリシリコン層112の通孔110aを形成する部位等の不要部位を露出させるレジスト層114をP+ポリシリコン層112上に形成する。次に、図5(A5)に示すように、レジスト層114から露出するP+ポリシリコン層112をRIE等によりエッチングすることにより、第二絶縁層108上にP+ポリシリコンの第一導電層110を形成する。第一導電層110が可動電極20に相当する。また通孔110aが可動電極20の通孔22に相当する。
次に、第二絶縁層108上に第一導電層110と平坦な第三絶縁層116を形成する(図5(A7)参照)。具体的には第三絶縁層116は、例えば以下のように形成する。まず、図5(A6)に示すように、レジスト層114を除去し、第一導電層110より厚いSiO2層115を第二絶縁層108上にプラズマCVD等で形成する。これにより第一導電層110はSiO2層115に埋没する。そして、図5(A7)に示すように、SiO2層115と第一導電層110をCMP等で研磨して平坦化する。
次に、基板100と第三絶縁層116の表面上に、例えば0.3μm〜2.0μmの第四絶縁層118をプラズマCVD等で形成する(図5(A8)参照)。
次に、第一導電層110に接続する第二導電層120を第四絶縁層118上に形成する(図6(A10)参照)。第二導電層120は、例えば0.5μm〜1.5μmの厚さに形成する。具体的には第二導電層120は、例えば以下のように形成する。まず、第四絶縁層118に第一導電層110を露出させる通孔122を形成する(図5(A9)参照)。より具体的には、図5(A8)に示すように、第四絶縁層118の通孔122を形成する部位を露出させるレジスト層124を第四絶縁層118上にレジスト層114と同様の工程で形成する。そして、図6(A9)に示すように、第一導電層110が露出するまで第四絶縁層118のレジスト層124から露出する部分をフッ酸等でエッチングすることにより、第四絶縁層118に通孔122を形成する。次に、図6(A10)に示すように、通孔122から露出する第一導電層110と第四絶縁層118の表面上に、例えばP+ポリシリコンの第二導電層120を第一導電層110と同様の工程で形成する。第二導電層120の第四絶縁層118の通孔122内に形成された部分がダイヤフラム10の中継部16に相当する。第二導電層120の第四絶縁層118の通孔122外に形成された部分であって、第四絶縁層118の後述する絶縁層を除去する工程において除去される部分上に形成されている部分がダイヤフラム10の基部12に相当する。
次に、基板100上と第二導電層120上にそれぞれ電極126と電極128を形成する(図7(A13)参照)。電極126と電極128は、例えば0.3μm〜1.0μmの厚さに形成する。具体的には電極126と電極128は、例えば以下のように形成する。まず、図6(A11)に示すように、基板100の一部を露出させる。より具体的には、第二導電層120の残存させる部位をマスクするレジスト層130を第二導電層120上にレジスト層114と同様の工程で形成する。そしてレジスト層130から露出する第二導電層120、第四絶縁層118、第三絶縁層114、第二絶縁層108をRIEでエッチングすることにより、基板100を露出させる。次に、図6(A12)に示すように、レジスト層130を除去し、基板100の電極126を形成する部位を露出させる通孔132aと、第二導電層120の電極128を形成する部位とを露出させる通孔132bとを有するレジスト層132を、レジスト層114と同様の工程で形成する。次に、図7(A13)に示すように、例えばレジスト層132をマスクとするAlのスパッタ等により、通孔132aと通孔132b内にそれぞれAlの電極126とAlの電極128を形成する。そしてレジスト層132を除去する。
次に、基板100の裏面側から基板100に形成した凹部102の底が除去されるまで基板100の一部を除去することにより、底面に第一絶縁層106を露出させる凹部134を基板100に形成する(図7(A15)参照)。基板100の裏面とは、基板100の凹部102が形成されている面と反対側の面のことである。凹部134は、例えば直径700μmの円柱状に形成する。具体的には凹部134は、例えば以下のように形成する。まず、図7(A14)に示すように、凹部134を形成する部位のみを露出させるレジスト層136を基板100の両面側にレジスト層114と同様の工程で形成する。次に、図7(A15)に示すように、基板100のレジスト層136から露出する部位をDeepRIE等で除去することにより、基板100に凹部134を形成する。凹部134の底から基板100の表面までの部分がバックプレート30に相当する。
次に、図7(A16)に示すように、第一絶縁層106から第四絶縁層118(以下、絶縁層という。)を、第二導電層120の近端部と基板100との間に形成されている一部を除いて除去する。具体的には絶縁層は、例えばウェットエッチングにより除去する。例えばSiO2の絶縁層は、フッ酸等のエッチング液で除去する。エッチング液は、凹部134の底面に露出する第一絶縁層106、第二絶縁層108、第三絶縁層114、第四絶縁層118の順に絶縁層を溶解させる。絶縁層の除去した部分が請求項に記載の犠牲層に相当する。また絶縁層の残存させた部分がスペーサ40に相当する。
第二導電層120の近端部と基板100との間に形成されている絶縁層を残存させるためには、例えば第二絶縁層108から第四絶縁層118をそれぞれ厚さ4.0μm、厚さ2.0μm、厚さ1.5μmで形成する場合、第二絶縁層108から第四絶縁層118の外壁から基板100の最も外側に形成した凹部102までの距離が17.5μmになるように、第二絶縁層108から第四絶縁層118を形成する。この場合、周方向の幅が10.0μm(=17.5μm−(4.0μm+2.0μm+1.5μm))のスペーサ40を形成することができる。
(コンデンサマイクロホンの製造方法の第二実施例)
図8から図11は、コンデンサマイクロホン1の製造方法の第二実施例を説明するための模式図である。
はじめに、図8(A1)に示すように、基板100上に第一絶縁層200を形成する。具体的には例えば、プラズマCVD等で基板100上にSiO2を成長させることにより、第一絶縁層200を形成する。尚、本工程はSOI基板を用いることにより省略することができる。
次に、通孔202aを有する第一導電層202を第一絶縁層200上に形成する。具体的には第一導電層202は、例えば以下のように形成する。まず、第一絶縁層200上にP+ポリシリコン層を、製造方法の第一実施例に係る第一導電層110と同様の工程で形成する。次に、P+ポリシリコン層の通孔202aを形成する部位を露出させるレジスト層をP+ポリシリコン層上に形成する。次に、レジスト層から露出するP+ポリシリコン層をRIE等によりエッチングすることにより、第一絶縁層200上にP+ポリシリコンの第一導電層202を形成する。第一導電層202がバックプレート30に相当する。
次に、図8(A2)に示すように、第一導電層202と平坦な第二絶縁層204を第一絶縁層200上に形成する。具体的には例えば、第二絶縁層204は、製造方法の第一実施例に係る第三絶縁層116と同様の工程で形成する。第二絶縁層204と後述する第三絶縁層206から第五絶縁層211は、第一絶縁層200と同一の材料で形成することが望ましい。第二絶縁層204から第五絶縁層211を第一絶縁層200と同一の材料で形成することにより、後述する絶縁層を除去する工程において第二絶縁層204から第五絶縁層211を第一絶縁層200とともに除去することができる。
次に、第一導電層202と第二絶縁層204の表面上に第三絶縁層206を形成する。
次に、図8(A3)に示すように、通孔208aを有する第二導電層208を第三絶縁層206上に形成する。具体的には例えば、第二導電層208は、製造方法の第一実施例に係る第一導電層110と同様の工程で形成する。第二導電層208は可動電極20に相当する。
次に、図8(A4)に示すように、第二導電層208と平坦な第四絶縁層210を第三絶縁層206上に形成する。具体的には例えば、第四絶縁層210は、製造方法の第一実施例に係る第三絶縁層116と同様の工程で形成する。
次に、図8(A5)に示すように、第二導電層208と第四絶縁層210の表面上に第五絶縁層211を形成する。具体的には例えば、第二導電層208と第四絶縁層210の表面上にSiO2をプラズマCVD等で成長させることにより、SiO2の第五絶縁層211を形成する。
次に、図8(A6)に示すように、第二導電層208に接続する第三導電層212を第五絶縁層211上に形成する。具体的には例えば、製造方法の第一実施例に係る第二導電層120と同様の工程により、P+ポリシリコンの第三導電層212を形成する。
次に、図8(A7)に示すように、第一導電層202を露出させる。具体的には例えば、第三導電層212の残存させる部位をマスクするレジスト層214を第三導電層212上に形成する。そしてレジスト層214から露出する第三導電層212、第五絶縁層211、第四絶縁層210、第三絶縁層206をRIE等でエッチングすることにより第一導電層202を露出させる。
次に、図8(A8)に示すように、基板100に積層された構造物(以下、積層物という。)の表面を覆う第六絶縁層216を形成する。具体的には例えば、基板100の表面側に形成された構造物の表面上にSiNを減圧CVD等で成長させることにより第六絶縁層216を形成する。このとき積層物の第一導電層202を露出させた側では、第一導電層202と第三導電層212がそれぞれ第六絶縁層216に固定される。この結果、後述する工程において第六絶縁層216近傍の第一絶縁層200から第五絶縁層211を除去したとしても、第一導電層202と第三導電層212は第六絶縁層216により保持される。尚、第一導電層202と第三導電層212を第六絶縁層216に複数箇所で固定してもよい。また、第二導電層208の形成領域を内部に含む円柱状に積層物を残存させることにより、第一導電層202と第三導電層212をその全周で第六絶縁層216に固定してもよい。
次に、第一導電層202上と第三導電層212上にそれぞれ電極218と電極220を形成する(図10(A10)参照)。具体的には電極218と電極220は、例えば以下のように形成する。まず、図10(A9)に示すように、第六絶縁層216の第一導電層202上の一部と第六絶縁層216の第三導電層212上の一部とを露出させるレジスト層222を形成する。次に、第六絶縁層216のレジスト層222から露出する部位を第一導電層202と第三導電層212とに達するまでRIE等でエッチングすることにより、それぞれ通孔216aと通孔216bとを第六絶縁層216に形成する。次に、図10(A10)に示すように、レジスト層222をマスクとするAlのスパッタ等により、通孔216aと通孔216b内にそれぞれAlの電極218と電極220を形成する。そして、レジスト層222を除去する。
次に、第一絶縁層200を露出させる開口224を基板100に形成する(図11(A12)参照)。具体的には開口部224は、例えば以下のように形成する。まず、図11(A11)に示すように、基板100の裏面の一部のみを露出させるレジスト層226を基板100の両面側に形成する。次に、図11(A11)に示すように、基板100のレジスト層226から露出する部位を第一絶縁層200に達するまでDeepRIE等で除去することにより、基板100に開口部224を形成する。
次に、第一絶縁層200から第五絶縁層211(以下、絶縁層という。)を、第一導電層202と第三導電層212との間に形成されている一部を除いて除去する(図11(A13)参照)。絶縁層はウェットエッチングにより除去する。エッチング液には例えばフッ酸を用いる。エッチング液は、開口部224に露出する第一絶縁層200、第二絶縁層204、第三絶縁層206、第四絶縁層210、第五絶縁層211の順に絶縁層を溶解させる。
このとき積層物の第六絶縁層216が形成されている部位では、第六絶縁層216をストッパ層とするウェットエッチングにより絶縁層を除去することができる。上述したように、絶縁層を第六絶縁層216に達するまで除去したとしても、第一導電層202と第三導電層212は第六絶縁層216により保持される。この場合、第六絶縁層216はスペーサ40に相当する。
本発明によるコンデンサマイクロホンを説明するための模式図。 本発明によるコンデンサマイクロホンの平面図。 図2(A)のIII−III線による断面図。 製造方法の第一実施例による製造方法を説明するための模式図。 製造方法の第一実施例による製造方法を説明するための模式図。 製造方法の第一実施例による製造方法を説明するための模式図。 製造方法の第一実施例による製造方法を説明するための模式図。 製造方法の第二実施例による製造方法を説明するための模式図。 製造方法の第一実施例による製造方法を説明するための模式図。 製造方法の第一実施例による製造方法を説明するための模式図。 製造方法の第一実施例による製造方法を説明するための模式図。
符号の説明
1 コンデンサマイクロホン、10 ダイヤフラム、12a 中央部(ダイヤフラムの中央部、基部の中央部)、12 基部、12b 近端部(基部の近端部)、16 中継部、20 可動電極、30 バックプレート(プレート)、40 スペーサ

Claims (5)

  1. 固定電極を有するプレートと、
    前記プレートに対向して設けられ、音波によって振動するダイヤフラムと、
    一端を前記プレートの前記ダイヤフラム側の面に接合し、他端を前記ダイヤフラムの前記プレート側の面に接合し、前記プレートと前記ダイヤフラムとを絶縁するスペーサと、
    を備え、
    前記スペーサは、
    前記プレートの近端部と前記ダイヤフラムの近端部とを保持することで、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に空隙を形成し、
    前記ダイヤフラムは、
    前記スペーサによって保持されている前記近端部を含む基部と、
    前記基部の中央部の前記プレート側に接続されている中継部と、
    前記中継部の前記基部と反対側に接続され、前記中継部と前記基部の接続面積より電極面積が広い平板状の可動電極と、を有するコンデンサマイクロホン。
  2. 前記基部と前記中継部とが同一材料でできている請求項1に記載のコンデンサマイクロホン。
  3. 前記ダイヤフラムの少なくとも前記可動電極を除く部分は絶縁材料で形成されている請求項1又は2に記載のコンデンサマイクロホン。
  4. 前記ダイヤフラムは導電材料で形成されている請求項1又は2に記載のコンデンサマイクロホン。
  5. 前記導電材料はポリシリコンである請求項4に記載のコンデンサマイクロホン。
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