JP2009014553A - 測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
測定ヘッドと被測定物との位置関係の確認、調整を容易行うことが可能な測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法を提供すること。
【解決手段】
測定ヘッド1の本体部1Aの外部に確認治具3を取り付け、確認治具3により測定ヘッド1の中心位置とワークWの中心位置の確認、調整を行う。
【選択図】図2
測定ヘッドと被測定物との位置関係の確認、調整を容易行うことが可能な測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法を提供すること。
【解決手段】
測定ヘッド1の本体部1Aの外部に確認治具3を取り付け、確認治具3により測定ヘッド1の中心位置とワークWの中心位置の確認、調整を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、一対のアームの先端に取り付けられている測定子を被測定物に当接させて被測定物の形状または寸法を測定する測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法に関する。
各種加工機や測定装置に取り付けられて被測定物の形状や寸法を測定する測定ヘッドは、例えば図1に示す測定ヘッド10のように、本体部10Aに一対のアーム11、11が設けられ、アーム11、11の先端に取り付けられた測定子12、12を被測定物であるワークWに接触させてワークWの形状または寸法を測定する。
アーム11、11は、本体部10A内部の支点13に設けられた支持バネ13A、13Aにより支持され、バネ15、15により被測定物に向って付勢力を与えられることにより、ワークWの形状に沿って相対的に移動する。アーム11、11の移動量は、一方のアーム11に取り付けられたコア14Aと他方のアーム11に取り付けられたボビン14Bから構成される差動トランス14により相対移動量として検出され、検出された値からワークWの形状または寸法が算出される(例えば、特許文献1に示されるような測定ヘッド参照)。
特開2001−4307号
前述したような測定ヘッド10では、測定ヘッド10の中心とワークWの中心が同じ軸線状に並び、一対のアーム11、11の先端に取り付けられた測定子12、12がワークWの中心から等しい位置になくては、片側の測定子12しかワークWに接触せず正しい測定が行われない、または測定子12がワークWに衝突するなどの問題が発生する。
そのため、マスターワーク等を用いてアーム11、11の位置が調整されるが、図1に示す測定ヘッド10のように、差動トランス14が単一で、一対のアーム11、11の相対的な移動量で測定を行うような場合、それぞれのアーム11の単独の移動量が分からないため測定値からワークWの中心位置がどちらへズレているか判別出来ない。
また差動トランス14がそれぞれのアーム11に取り付けられていたとしても、調整を行っている測定ヘッドの取り付け位置から測定ヘッドによる測定値が容易に確認出来ない場合がある。また装置の据付、修理などの電気が供給されない環境下での調整の必要が生じた場合は、測定ヘッドによる測定値を確認出来ないため調整が困難であった。
本発明はこのような問題に対応するために成されたものであり、測定ヘッドと被測定物との位置関係の確認、調整を容易行うことが可能な測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法を提供することを目的としている。
本発明は前記目的を達成するために、本体部に設けられ被測定物に向って付勢力を与えられた一対のアームの先端に取り付けられている測定子を被測定物に当接させ、前記アームの移動量を本体部内部に設けられた差動トランスにより計測することで前記被測定物の形状または寸法を測定する測定ヘッドにおいて、測定前の待機位置で前記一対のアームを停止させるストッパを前記本体部内部に備え、前記一対のアームが前記待機位置に位置する状態で前記一対のアームと所定の隙間が生じる大きさに形成された確認治具が前記測定ヘッドの本体部外部に着脱可能に設けられていることを特徴としている。
また、本発明は前記発明において、前記確認治具は、前記測定ヘッドの本体部外壁面であって、前記一対のアームの中間となる位置に取り付けられ、前記ストッパは前記本体部内部であって、前記一対のアームの中間となる位置に取り付けられていることを特徴としている。
更に、本発明は前記発明において、前記測定ヘッドは、単一の差動トランスにより前記一対のアームの移動量を相対的に測定することを特徴とし、前記確認治具は、前記ストッパの外形サイズよりも小さく、前記一対のアームが付勢力により移動することで前記ストッパにより停止している際、前記一対のアームとの間に所定の隙間が生じることを特徴としている。
本発明によれば、測定ヘッドの本体部には先端に測定子が取り付けられた一対のアームが設けられ、本体部の内部に測定前の待機位置で前記一対のアームを停止させるストッパが備えられるとともに、一対のアームの中間となる本体部の外壁面には確認治具が着脱可能に取り付けられる。
確認治具は、一対のアームが付勢力により移動しストッパによって待機位置に位置する状態において、一対のアームと所定の隙間が生じる大きさに形成されている。
このとき、被測定物の中心と測定ヘッドの中心が同じ軸線状に揃い、一対のアーム先端に取り付けられた測定子がそれぞれ被測定物の中心と等しい位置に調整されていれば、確認治具とそれぞれのアームとの間に生じる隙間は等しくなる。よってこの隙間をシックネスゲージまたは目視等で確認することによりアームが正しい位置にあるか確認することが可能となるため、計測値の確認が困難な場合や測定ヘッドが通電状態でなくても測定ヘッドの確認調整作業を行うことが出来る。
以上説明したように、本発明の測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法によれば、測定ヘッドと被測定物との中心位置のズレの確認、調整を測定ヘッド単体で容易に行うことが可能となる。
以下、添付図面に従って本発明に係る測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法の好ましい実施の形態について説明する。
まず、本発明にかかわる測定ヘッドの構成を説明する。図2は本発明に係わる測定ヘッドの側面断面図、図3は待機位置で一対のアームが停止した状態を示した側面断面図である。尚各図において、同一の部材については同一の番号又は記号を付している。
測定ヘッド1は、図2に示すように、本体部1Aに一対のアーム11、11が設けられ、アーム11、11の先端には被測定物であるワークWに接触させる測定子12、12がそれぞれ設けられている。本体部1Aの内部には、一対のアーム11、11を待機位置で停止させるストッパ2が取り付けられている。本体部1Aの外部である本体部1Aの外壁面には、測定ヘッド1とワークWとの中心位置のズレを確認する確認治具3が取り付けられている。
アーム11、11は、本体部1A内部の支点13に設けられた支持バネ13A、13Aにより支持され、ワークWの方向に向かってバネ15、15により付勢力が与えられている。これにより、アーム11、11は、測定子12、12をワークWに接触させるとともに、ワークWの形状に沿って相対的に移動する。
アーム11、11の移動量は、一方のアーム11に取り付けられたコア14Aと他方のアーム11に取り付けられたボビン14Bから構成される単一の差動トランス14により電気信号として検出され、検出された信号は不図示の処理装置により処理されることでアーム11、11の相対的移動量が算出され、算出された値に基づきワークWの形状または寸法が算出される。
ストッパ2は、フランジ形状を成し、アーム11、11がそれぞれ接触する接触面2Aが設けられている。ストッパ2は、アーム11、11の中間に位置する場所にフランジ形状の一端が本体部1Aの内壁面より外部に向って本体部1Aに嵌合している。
接触面2Aは、図3に示すように、アーム11、11がワークWの外径形状を計測する前にワークW外径よりも僅かに狭くなる位置で待機する際の待機位置に対応した高さに形成されている。これにより、アーム11、11がそれぞれストッパ2の接触面2Aに接触することで、アーム11、11の付勢力によるワークWに向っての移動が待機位置で停止される。
確認治具3は、円筒形形状を成し、本体部1Aに設けられた一対のアーム11、11の中間となる位置であって本体部1Aの外壁面に、ストッパ2に形成されたネジ穴を用いて固定ネジ3Aにより着脱可能に取り付けられている。
確認治具3は、外径がストッパ2の接触面2A部分の外径サイズよりも小さく形成され、図3に示されるように、アーム11、11が待機位置に位置している際、アーム11、11のそれぞれと隙間A、隙間Bが生じる。
これにより、隙間A、隙間Bの大きさの差を確認することで、アーム11、11の傾きが分かり、測定ヘッド1の中心とワークWの中心のズレを確認することが可能となる。
次に本発明に係わる測定ヘッドの調整確認方法について説明する。図4はワークと測定ヘッドの中心位置がズレた例を示した測定ヘッドの側面断面図である。
測定ヘッド1では、ワークWの中心位置と測定ヘッド1の中心位置が一致し、アーム11、11の先端に取り付けられた測定子12、12がそれぞれワークWの中心と等しい位置に調整されているか確認する場合は、図4に示すように、実際にワークWの測定を行いアーム11、11のそれぞれと、確認治具3との間に生じる隙間の差を確認する。
このとき、ワークWの中心位置と測定ヘッド1の中心位置が一致していれば、一方のアーム11と確認治具3との隙間Cと、他方のアーム11と確認治具3との隙間Dは、図3に示す隙間A、隙間Bのように等しくなっている。
しかし、図4に示すように、ワークWの中心位置と測定ヘッド1の中心位置が一致していない場合は、隙間Cと隙間Dは等しくならない。
よって、確認治具3とアーム11、11とのそれぞれの距離をシックネスゲージや目視により確認することにより、ワークWの中心位置と測定ヘッド1の中心位置が一致しているか確認される。確認後、不図示のアーム11、11の調整機構やワークWの位置合わせ機構を調整することにより、ワークWの中心位置と測定ヘッド1の中心位置を調整する。
以上、説明したように、本発明に係わる測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法によれば、測定ヘッドと被測定物との中心位置のズレの確認、調整を測定ヘッド単体で容易に行うことが可能となり、計測値の確認が困難な場合や測定ヘッドが通電状態でなくても測定ヘッドの確認調整作業を行うことが出来るため、メンテナンス性を向上させ、生産性をより高めることが可能となる。
なお、本実施の形態では確認治具をアームの中間に取り付け、被測定物の外径形状を測定する測定ヘッドについて説明したが、本発明はそれに限らず、図5に示すように、確認治具を一対のアームの外側のそれぞれ等距離にある場所に取り付け、内径形状を測定する測定ヘッドにおいても同様に実施可能である。
内径用の測定ヘッド20は、図2に示す外形を測定する測定ヘッド1と同様に本体部20Aに一対のアーム21、21が設けられ、本体部20Aの内部にはアーム21、21を待機位置で停止させるストッパ22、22が取り付けられ、本体部20Aの外壁面には確認治具23、23が取り付けられている。アーム21、21の先端には被測定物であるワークRの内径に接触させる測定子24、24がそれぞれ設けられている。
アーム21、21は、本体部20A内部の支点25に設けられた支持バネ25A、25Aにより支持され、引っ張りバネ27、27によりワークRの内径に向って付勢力を与えられることにより、ワークRの内径に沿って相対的に移動する。アーム21、21の移動量は、一方のアーム21に取り付けられたコア26Aと他方のアーム21に取り付けられたボビン26Bから構成される差動トランス26により電気信号として検出され、検出された信号は不図示の処理装置により処理されることでアーム21、21の相対移動量が算出され、算出された値に基づきワークWの形状または寸法が算出される。
確認治具23、23は、ストッパ22、22によりアーム21、21が待機位置に位置している際、アーム21、21のそれぞれと隙間が生じる高さに形成されている。
また、本実施の形態では測定ヘッドに設けられた差動トランスは一対のアームの相対的な移動量を検知する単一の差動トランスであるが、それぞれのアームに対し個々に差動トランスが設けられた形態であっても同様に実施可能である。
更に、本実施の形態ではストッパはフランジ形状を成し、確認治具は円筒形状を成しているが、本発明はこれに限らず、円柱形などであってもアームを待機位置に停止させ、待機位置に停止しているアームと所定の隙間が形成されるのであればいずれの形状であっても好適に実施可能である。
1、10、20…測定ヘッド,1A、10A、20A…本体部,2、22…ストッパ,3、23…確認治具,12、24…測定子,13、25…支点,14、26…差動トランス,15…バネ,R、W…ワーク(被測定物)
Claims (5)
- 本体部に設けられ被測定物に向って付勢力を与えられた一対のアームの先端に取り付けられている測定子を被測定物に当接させ、前記アームの移動量を本体部内部に設けられた差動トランスにより計測することで前記被測定物の形状または寸法を測定する測定ヘッドにおいて、
測定前の待機位置で前記一対のアームを停止させるストッパを前記本体部内部に備え、前記一対のアームが前記待機位置に位置する状態で前記一対のアームと所定の隙間が生じる大きさに形成された確認治具が前記測定ヘッドの本体部外部に着脱可能に設けられていることを特徴とする測定ヘッド。 - 前記確認治具は、前記測定ヘッドの本体部外壁面であって、前記一対のアームの中間となる位置に取り付けられ、前記ストッパは前記本体部内部であって、前記一対のアームの中間となる位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の測定ヘッド。
- 前記測定ヘッドは、単一の差動トランスにより前記一対のアームの移動量を相対的に測定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の測定ヘッド。
- 前記確認治具は、前記ストッパの外形サイズよりも小さく、前記一対のアームが付勢力により移動することで前記ストッパにより停止している際、前記一対のアームとの間に所定の隙間が生じることを特徴とする請求項1、2、または請求項3のいずれか1項に記載の測定ヘッド。
- 本体部に設けられ被測定物に向って付勢力を与えられた一対のアームの先端に取り付けられている測定子を被測定物に当接させ、前記アームの移動量を本体部内部に設けられた差動トランスにより計測することで前記被測定物の形状または寸法を測定する測定ヘッドにおいて、
測定前の待機位置で前記一対のアームを停止させるストッパを前記本体部内部に備え、前記一対のアームが前記待機位置に位置する状態で前記一対のアームと所定の隙間が生じる大きさに形成された確認治具を前記本体部外部の前記一対のアームの中間となる位置に着脱可能に設け、前記一対のアームが待機位置に停止している時または前記一対のアームで前記被測定物を測定している時に、前記確認治具の前記一対のアームの一方のアームとの間に生じる隙間の大きさと、他方のアームとの間に生じる隙間の大きさとの差を計測することで、前記一対のアームの前記被測定物に対するズレを確認することを特徴とする測定ヘッドの調整確認方法。
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JP2007177422A JP2009014553A (ja) | 2007-07-05 | 2007-07-05 | 測定ヘッド及び測定ヘッドの調整確認方法 |
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JP2019174265A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | 株式会社東京精密 | 光学式測定器およびそれを用いた測定方法 |
JP2022079608A (ja) * | 2018-03-28 | 2022-05-26 | 株式会社東京精密 | 光学式測定器およびそれを用いた測定方法 |
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2007
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