JP2009013898A - プランジャポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単でメンテナンスを行い易いプランジャポンプを提供すること。
【解決手段】プランジャポンプ1は、駆動手段によって回転されてケーシング5に対して回転自在に配置されたクランクシャフト2と、このクランクシャフト2に連結されて当該クランクシャフト2の回転運動を直線往復運動に変換するコンロッド3と、このコンロッド3に先端部側が連結されて直線往復運動するクロスヘッド6と、クロスヘッド6の先端部側に連結されてシリンダブロック7内を直線往復運動するプランジャ4と、を備えている。プランジャ4は、中央部に形成された大径部4aと、両端部に設置されて大径部4aの直径D2より小径に形成された小径部4b,4cと、を1つの部材で形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンや電動機等の駆動手段によって得られた回転運動を減速し、クランクシャフト、コンロッド等を介在してプランジャを直線往復運動させて流体を昇圧させるプランジャポンプに関する。
従来、食品、薬品、化学等の分野において、各種流体(原料流体)を高圧に加圧して、流体中の物質を微粒化する微粒子化装置(乳化装置)が使用されている。その微粒子化装置では、高圧を発生させるポンプとして一般にクランク式3連型プランジャポンプ(例えば、特許文献1および特許文献2参照)や、100MPaを超える超高圧用の油圧式増圧機が一般に使用されている。
クランク式3連型プランジャポンプは、クランクケースに回転自在に軸支されたクランクシャフトに3組のコンロッドを連結して往復運動するプランジャを3連型式として流体を高圧に昇圧するポンプである。プランジャの先端部は、空間(昇圧室)に面して配置され、その空間を吸入バルブおよび吐出バルブを介して流体の吸入口および吐出口に連通するように設置されている。吸入バルブと吐出バルブとの間の空間は、一つの昇圧室を形成している。プランジャポンプの駆動の際には、昇圧室内の流体が漏れないように、パッキンをプランジャの先端軸部に嵌合して、軸部をシールしている。
また、クランク式3連型プランジャポンプは、吐出圧が高圧になるため、吸入バルブおよび吐出バルブの設置、配管接続関係を考慮して、耐摩耗性に富んだ硬質の鉄製ブロックが使用され、これを吸引および吐出マニホルドに分けて、3連の各分岐通路を形成して、クランクケースに取付けるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
このような従来のプランジャポンプは、原料流体に150MPa程度の高圧を与えて、微粒化用のノズル装置に高圧高速で流し込んで、原料流体中の物質をミクロン代に微粒化して乳化液状する乳化装置に使用されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−271762号公報(図2〜図4参照) 特開2001−123940号公報(図1、図2、図5参照) 特開平9−276680号公報(図1、図2、図8、図9参照)
しかしながら、従来のクランク式3連型プランジャポンプでは、3つのプランジャの吸入部および吐出部にそれぞれチェックバルブ(吸入バルブおよび吐出バルブ)が設置されて、それぞれが4本のボルトでシリンダブロックに固定されているため、ボルトの個数が20本で多かった。このため、従来のクランク式3連型プランジャポンプは、部品点数および組付工数が多く、構造が複雑であるという問題点があった。
その結果、クランク式3連型プランジャポンプは、磨耗したパッキンの交換や、保守点検や、洗浄等のメンテナンス作業を行う際には、分解に手間と時間がかかり、作業効率が悪いという問題点があった。
また、油圧式増圧機を使用したポンプは、構造が簡単にできるものの、油圧発生源となる油圧ユニットを別置きとして設置しなければならないため、装置全体が大型化すると共に、コストアップを招くという問題点があった。さらに、油圧式増圧機を使用したポンプは、食品や薬品等を加圧する場合、衛生面等で問題があった。
そこで、本発明は、このような問題点を解決するために創案されたものであり、構造が簡単でメンテナンスを行い易いプランジャポンプを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載のプランジャポンプの発明は、駆動手段によって回転されてケーシングに対して回転自在に配置されたクランクシャフトと、このクランクシャフトに連結されて当該クランクシャフトの回転運動を直線往復運動に変換するコンロッドと、このコンロッドに先端部側が連結されて直線往復運動するクロスヘッドと、このクロスヘッドの先端部側に連結されてシリンダブロック内を直線往復運動するプランジャと、を備えたプランジャポンプであって、前記プランジャは、中央部に形成された大径部と、この大径部の軸方向の両側に形成されると共に、前記大径部の直径より小径に形成された小径部と、を1つの部材で形成されてなることを特徴とする。
請求項1に記載のプランジャポンプの発明によれば、プランジャが、中央部に形成された大径部と、両端部に設置されて大径部の直径より小径に形成された小径部と、が1つの部材で形成されていることによって、シンプルな1軸のポンプを形成することができる。プランジャポンプは、3連型プランジャポンプと比較して、ポンプ能力を維持しながら、駆動部分の部品点数を略半減することができる。これにより、プランジャポンプは、組付工数、分解工数、およびコストが削減されて、全体の構造を簡素化することができると共に、全体を小型化することもできる。その結果、構造が簡単でメンテナンスが行い易いプランジャポンプを提供することができる。
請求項2に記載のプランジャポンプの発明は、請求項1に記載のプランジャポンプであって、前記大径部の軸方向の両側に形成されたそれぞれの小径部は、同じ長さの直径で形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載のプランジャポンプの発明によれば、大径部の両側に形成されたそれぞれの小径部が、同じ長さの直径で形成されていることによって、各小径部の周辺に設置する部材の大きさおよび形状が同じになるため、各小径部の周辺部材(例えば、左右のシリンダサポート)を同一部材で構成することが可能となる。その結果、部品の種類を削減して、プランジャポンプの全体の構造の簡素化およびコストダウンに寄与できる。
請求項3に記載のプランジャポンプの発明は、請求項1または請求項2に記載のプランジャポンプであって、前記シリンダブロックは、前記プランジャの大径部が軸方向に直線往復運動を可能に挿入される中空部を有し、前記中空部は、当該中空部に挿入された前記大径部によって基端部側に第1昇圧室が形成され、先端部側に第2昇圧室が形成され、前記第1昇圧室は、前記シリンダブロックの基端部側に設置された第1シリンダサポートによって閉塞され、前記第2昇圧室は、前記シリンダブロックの先端部側に設置された第2シリンダサポートによって閉塞されていることを特徴とする。
請求項3に記載のプランジャポンプの発明によれば、シリンダブロックは、プランジャの大径部が軸方向に直線往復運動可能に挿入されて中空部内をピストン運動し、その中空部が、大径部によって基端部側に第1昇圧室が形成されて、先端部側に第2昇圧室が形成されている。このため、プランジャポンプは、第1昇圧室と第2昇圧室とからなる2つの昇圧室を軸方向に有することによって、1つの高圧シリンダに2つの昇圧室を設けることができる。その結果、プランジャが1往復すれば、前進するときに一方の昇圧室内が昇圧され、後退して戻るときに他方の昇圧室内が昇圧されるようになるので、往復の2工程で2回同じ圧力の高圧流体を連続的に生成できるようになると共に、部品点数を削減してコストの低減を図ることができる。
請求項4に記載のプランジャポンプの発明は、請求項3に記載のプランジャポンプであって、前記大径部の外周面には、ラビリンス溝が形成さていることを特徴とする。
請求項4に記載のプランジャポンプの発明によれば、大径部の外周面には、ラビリンス溝が形成されていることによって、ピストンの役目をする大径部とシリンダブロックとの間の隙間が封止されて、特別な部材を設置することなく、ポンプの昇圧機能を向上させることができる。これにより、大径部に磨耗するパッキン等のシール材を設置することが不要となるため、メンテナンス作業を容易にし、作業の効率化を図ることができる。
請求項5に記載のプランジャポンプの発明は、請求項3または請求項4に記載のプランジャポンプであって、前記第1シリンダサポートおよび第2シリンダサポートは、各小径部との対向面にそれぞれパッキンが設置されていることを特徴とする。
請求項5に記載のプランジャポンプの発明によれば、第1シリンダサポートおよび第2シリンダサポートは、各小径部との対向面にそれぞれパッキンが設置されていることにより、シリンダブロック内に設置されるパッキンの本数を2本に削減して、パッキン消耗時の交換作業を容易にすることができる。
請求項6に記載のプランジャポンプの発明は、請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載のプランジャポンプであって、前記中空部には、前記第1昇圧室に、流体が吐出される第1吐出口と前記流体が吸入される第1吸入口とが形成され、前記第2昇圧室に、前記流体が吐出される第2吐出口と前記流体が吸入される第2吸入口とが形成され、前記第1吐出口と前記第2吐出口とは、互いに吐出バルブに連通すると共に、前記プランジャの軸方向に沿って並行に配置され、前記第1吸入口と前記第2吸入口とは、互いに吸入バルブに連通すると共に、前記プランジャの軸方向に沿って並行に配置され、前記第1、第2吸入口は、前記第1、第2昇圧室において、第1、第2吐出口に互いに対向する位置に形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載のプランジャポンプの発明によれば、第1吐出口と第2吐出口とが、吐出バルブに連通してプランジャの軸方向に沿って並行に配置されると共に、第1吸入口と第2吸入口とが、吸入バルブに連通してプランジャの軸方向に沿って並行に配置されることによって、シリンダブロックの軸方向の一端部から例えば4本のボルト等の締結部材でそれらの部材をシリンダブロックに共締めして固定できる。このため、吐出バルブ、吸入バルブ、およびパッキンを交換する場合には、4本の締結部材を外せば、それらの部材を分解、洗浄、あるいは交換できるので、メンテナンスの作業性を向上させることができると共に、締結部材の本数を大幅に削減できる。
また、第1、第2吸入口は、前記第1、第2昇圧室において、第1、第2吐出口に互いに対向する位置に形成されていることによって、線対称な構造になるため、プランジャポンプの構造を簡素化することができる。
請求項7に記載のプランジャポンプの発明は、請求項6に記載のプランジャポンプであって、前記シリンダブロックは、前記中空部に前記プランジャを挿入して、前記吸入バルブおよび前記吐出バルブをそれぞれバルブ設置孔に挿入し、当該シリンダブロックの先端側を前記第2シリンダサポートを介在してカバー部材で閉塞すると共に、当該シリンダブロックの基端部側を前記第1シリンダサポートを介在して前記ケーシングで閉塞して、前記カバー部材、前記第2シリンダサポート、および前記第1シリンダサポートと共に締結部材によって前記ケーシングに固定されることを特徴とする。
請求項7に記載のプランジャポンプの発明によれば、シリンダブロックは、プランジャと吸入バルブと吐出バルブとを挿入した状態で、カバー部材、第2シリンダサポート、および第1シリンダサポートと共に締結部材によってケーシングに一度に共締めして固定できるので、締結部材の本数が少なく、分解および組み付けが容易である。
本発明に係るプランジャポンプによれば、構造が簡単でメンテナンスを行い易いプランジャポンプを提供することができる。
以下、図1〜図5を参照して本発明の実施形態に係るプランジャポンプの一例を説明する。図1は、本発明の実施形態に係るプランジャポンプを搭載した乳化装置を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係るプランジャポンプを示す一部断面を有する斜視図である。図3は、本発明の実施形態に係るプランジャポンプを示す中央縦断面図である。図4は、本発明の実施形態に係るプランジャポンプを示す中央横断面図である。図5は、本発明の実施形態に係るプランジャポンプの要部分解斜視図である。
本発明に係るプランジャポンプ1を説明する前に、プランジャポンプ1を搭載した乳化装置Sについて説明する。
≪乳化装置の構成≫
図1に示すように、乳化装置Sは、例えば、プランジャポンプ1で高圧にされて微粉体等を含有する微粒化液体を、粉体衝合装置(ノズル装置)Sa内で2つに分流して一対のノズルからチャンバ内に高圧噴射して高圧流体同士を一点で衝突合流させることにより、微粒化液体を乳化・分散して微粒化する湿式微粒化装置である。
≪プランジャポンプの構成≫
図2および図3に示すように、プランジャポンプ1は、駆動手段(図示せず)によって得られた回転運動を減速して往復スライダクランク機構で直線往復運動に変換し、流体を加圧して高圧にする1軸のポンプ装置である。このプランジャポンプ1は、例えば、食品、薬品、化学等の分野において使用される各種原料の流体を高圧に加圧する場合に使用される。このプランジャポンプ1は、例えば、50MPa時の最大処理量が1,200L/hrで、最高圧力が100MPa程度の能力を備えている。プランジャポンプ1は、後記するクランクシャフト2と、コンロッド3と、1本のプランジャ4とを備えた1軸のクランク式プランジャポンプである。
図3および図4に示すように、プランジャポンプ1は、クランクシャフト2と、コンロッド3と、プランジャ4と、ケーシング5と、クロスヘッド6と、シリンダブロック7と、吸入バルブ8と、吐出バルブ9と、カバー部材Cとを主に備えて構成されている。
本発明に係るプランジャポンプ1は、このように流体を高圧化、または、高速噴射化する装置に使用されるポンプ装置であり、その使用用途は特に限定されないが、以下、乳化装置S(図1参照)に使用した場合を例に挙げて説明する。
≪駆動手段の構成≫
不図示の駆動手段は、例えば、電動モータからなり、この電動モータのロータ軸に設けたプーリ(図示せず)と、このプーリに巻き掛けたVベルト(図示せず)と、クランクシャフト2に設けたプーリ(図示せず)とから構成される減速機構によって、電動モータの回転が約1/3程度に減速回転されてクランクシャフト2に伝達されるように構成されている。この駆動手段は、乳化装置Sのケース本体S1(図1参照)内部に設置されている。なお、駆動手段は、エンジン等であってもよい。
≪クランクシャフトの構成≫
図3および図4に示すように、クランクシャフト2は、駆動手段(図示せず)の回転をコンロッド3に伝達するための回転駆動軸であり、ケーシング5に対して回転自在に配置されている。クランクシャフト2には、中央部に、他の部分より大径で中心が偏心してカム機能を有する偏心軸部2aが形成され、先端部に、プーリを固定するためのキー溝2bが形成されている。クランクシャフト2には、このクランクシャフト2を回転させるためのVベルトが巻き掛けられるプーリ(図示せず)と、クランクシャフト2とケーシング5との間に回転自在に設置されたベアリングB1,B2と、シール材とが装着されている。
図3に示すように、クランクシャフト2は、基端部側に形成された偏心軸部2aがケーシング5のクランク室5aの中央部に配置され、その偏心軸部2aの両側がベアリングB1,B2を介在してケーシング5に回動自在に軸支され、キー溝2bが形成された先端部側がケーシング5外に突出した状態に組み付けられている。クランクシャフト2は、偏心軸部2aが軸心から長さL(例えば、15mm)偏心して形成されていることによって、回転した場合に、プランジャ4の方向に長さ2L(例えば、30mm)のストロークで往復移動するようになっている。
≪コンロッドの構成≫
コンロッド3は、クランクシャフト2に連結されて、クランクシャフト2の回転運動を直線往復運動に変換する動力伝達用連結部材である。コンロッド3には、クランクシャフト2の偏心軸部2aが軸通される回動軸受部31と、コンロッド3とクロスヘッド6とを連結するクロスヘッドピン61が軸通される連結軸受部32と、が装着されている。
図3に示すように、回動軸受部31は、クランクシャフト2が回転したときに、軸心Oを中心として偏心回転する偏心軸部2aを軸支する滑り軸受からなり、クランクシャフト2が1回転すると、コンロッド3の連結軸受部32を1ストローク直線往復運動させるようになっている。
図4に示すように、連結軸受部32は、クランクシャフト2が回転してコンロッド3が揺動したときに、クロスヘッドピン61がその連結軸受部32の内面を摺動する滑り軸受からなり、クロスヘッド6に装着されている。連結軸受部32は、平面視してコ字状に形成されたコンロッド3の先端部の軸穴3a,3aの同心軸上に配置されている。
なお、クロスヘッドピン61は、連結軸受部32および軸穴3a,3aに軸入して両端に止め輪33,33を装着することで、抜け止めされて保持されている。
≪ケーシングの構成≫
図4に示すように、ケーシング5は、コンロッド3を覆うクランクケース51と、クランクシャフト2をベアリングB1,B2を介在して回動自在に軸支する軸受用蓋部材56,56と、クロスヘッド6を覆うシリンダサポートケース52と、プランジャ4を覆うプランジャケース53と、から主に構成されている。
クランクケース51は、偏心軸部2aおよびコンロッド3を配置するための空間であるクランク室5aを形成するケース体であり、乳化装置Sのケース本体S1内に配置される。クランクケース51は、クランクシャフト2の軸方向に沿って形成されて両側開口端51b,51bが開口された筒状の部材からなり、シリンダブロック7側に、シリンダサポートケース52を装着するための取付口51aが穿設されている。取付口51aには、シリンダサポートケース52のフランジ部52aが締結部材T2(図5参照)で固定されて閉塞されている。
図4に示すように、軸受用蓋部材56,56は、クランクケース51の両側開口端51b,51bを閉塞してボルト締めされる厚板状の部材からなり、ベアリングB1,B2を設置するための軸受設置孔56a,56aがそれぞれ穿設されている。軸受設置孔56a,56a内には、ベアリングB1,B2と、フランジホルダ(リテーナ)54,55とが挿設されて、フランジホルダ54でベアリングB1,B2を位置決めして閉塞している。
シリンダサポートケース52は、クロスヘッド6を軸支する滑り軸受62を内設した略筒状の部材からなり、クランクシャフト2側にフランジ部52aが一体形成され、シリンダブロック7側に拡径した環状部52bが一体形成されている。シリンダサポートケース52は、外周部が乳化装置Sのケース本体S1に固定され、フランジ部52aがクランクケース51にボルト等の締結部材T2によって固定されている。
シリンダサポートケース52の環状部52bの中心部には、第1シリンダサポート71を挿通したプランジャ4の基端部側の小径部4bが挿通されて、雄ねじ部4eがシリンダサポートケース52内でクロスヘッド6に螺着されている。環状部52bの外周部寄りには、4本の締結部材T1の先端の雄ねじ部T1a(図5参照)が螺合する雌ねじ部52c(図5参照)がそれぞれ形成されている。
≪クロスヘッドの構成≫
図3および図4に示すように、クロスヘッド6は、コンロッド3とプランジャ4との間に連結されて直線往復運動する中間連結部材であり、シリンダサポートケース52の内壁に設置された滑り軸受62内に軸方向に移動可能に軸支されている。クロスヘッド6のクランクシャフト2側には、コンロッド3が揺動自在に軸支され、その反対側には、プランジャ4の基端部側に形成された雄ねじ部4eが螺着されている。
≪プランジャの構成≫
図4に示すように、プランジャ4は、クロスヘッド6の先端部側に連結されて、クランクシャフト2の回転に連動してシリンダブロック7内を直線往復運動し、第1昇圧室73および第2昇圧室74内の通常圧の流体を加圧する棒状ピストンである。プランジャ4は、中央部に形成された大径部4aと、大径部4aの両側に形成されて大径部4aの直径D2より小径に形成された小径部4b,4cと、を1つの部材で一体形成されてなる。
大径部4aは、直径D2(例えば、直径47mm)が、基端部側の小径部4bの直径D1(例えば、40mm)、および先端部側の小径部4cの直径D2(例えば、40mm)より大きく形成されて、シリンダブロック7の中空部7a内を軸方向に進退して第1昇圧室73および第2昇圧室74を圧縮・膨張させるピストンの役目をする部位である。大径部4aの軸方向の長さは、シリンダブロック7の中空部7aの軸方向の長さより短く形成されて、中空部7a内を軸方向に直線往復運動できるように、中空部7a内の軸方向に配置されている。大径部4aの外周面には、シール部材として機能する8本のラビリンス溝4dが等間隔で環状または迷路状に形成されている。
図4に示すように、基端部側(クロスヘッド6側)の小径部4bは、基端部の雄ねじ部4eをクロスヘッド6に螺着して連結すると共に、第1シリンダサポート71および環状部52bに直線往復移動自在に軸支される部位であり、軸棒状に形成されている。プランジャ4の両端部に形成されたそれぞれの小径部4b,4cは、同じ長さの直径D1,D3で形成されて、その外周部に、シールするためのゴム製のパッキンP1,P2がそれぞれ装着されている。
先端部側(カバー部材C側)の小径部4cは、プランジャ4を第2シリンダサポート72およびカバー部材Cに直線往復移動自在に軸支される部位であり、前記小径部4bと同様に軸棒状に形成されている。
≪シリンダブロックの構成≫
シリンダブロック7は、プランジャ4の大径部4aが軸方向に直線往復運動を可能に挿入される中空部7aを有する筒状の部材である。中空部7aの軸方向の両端部には、小径部4b,4cを軸支した第1シリンダサポート71および第2シリンダサポート72によって閉塞されて密閉空間が形成され、その中空部7aに挿入された大径部4aによって基端部側に第1昇圧室73が形成され、先端部側に第2昇圧室74が形成されている。図3に示すように、シリンダブロック7には、吸入バルブ8がバルブ設置孔7hに挿入され、吐出バルブ9がバルブ設置孔7iに挿入されて内設されている。
<第1シリンダサポートおよび第2シリンダサポートの構成>
第1シリンダサポート71は、シリンダブロック7の基端部側に設置されて、第1昇圧室73を閉塞する厚板状の部材であり、中央部に小径部4bを挿通するための貫通孔71aが穿設されている。図4に示すように、カバー部材C、第2シリンダサポート72、シリンダブロック7、および第1シリンダサポート71は、4本の長い組付用のボルトやねじ等からなる締結部材T1によってシリンダサポートケース52に固定されている。貫通孔71aのシリンダサポートケース52側の小径部4bとの対向面には、パッキンP1を嵌入するための設置空間となる段差部71bが形成されている。
第2シリンダサポート72は、シリンダブロック7の先端部側に設置されて、第2昇圧室74を閉塞するための厚板状の部材であり、中央部に小径部4cを挿通するための貫通孔72aが穿設されている。貫通孔72aのカバー部材C側の小径部4cとの対向面には、パッキンP2を嵌入するための設置空間となる段差部72bが形成されている。
<中空部の構成>
中空部7aは、筒状のシリンダブロック7の内壁と、その内壁内に配置されたプランジャ4と、シリンダブロック7の軸方向の両端部に設置された第1シリンダサポート71および第2シリンダサポート72とによって形成された空間である。中空部7aは、大径部4aによって第1昇圧室73と第2昇圧室74との2つのシリンダ空間に分離されている。中空部7aに面した第1昇圧室73は、流体が吐出される第1吐出口7bと、流体が吸入される第1吸入口7cとに連通されている。中空部7aに面した第2昇圧室74は、流体が吐出される第2吐出口7dと流体が吸入される第2吸入口7eとに連通されている。
<第1昇圧室および第2昇圧室の構成>
図3に示すように、第1昇圧室73は、プランジャ4が基端部側に後退したときに、内部の流体が大径部4aによって圧縮されて圧力が昇圧されるリング状の密閉空間である。
第2昇圧室74は、プランジャ4が先端部側に前進したときに、内部の流体が大径部4aに圧縮されて圧力が昇圧されるリング状の密閉空間である。第1昇圧室73と第2昇圧室74とは、例えば、プランジャ4の大径部4aが往復する2工程で同じ圧力の高圧流体を発生するように同じ容積に形成されている。
<供給口および吐出口の構成>
供給口7gは、第1昇圧室73および第2昇圧室74内に流体が供給される入口であり、配管を介して貯留タンク(図示せず)に接続されている。
排出口7fは、シリンダブロック7内の第1昇圧室73および第2昇圧室74で高圧に昇圧された流体が外部に排出される出口であり、配管を介して粉体衝合装置Sa(図1参照)に接続されている。
<第1吸入口および第2吸入口の構成>
図3に示すように、第1吸入口7cは、プランジャ4がカバー部材C側に前進したときに、大径部4aによって第1昇圧室73内が負圧になることで流体が吸入される入口であり、吸入バルブ8および供給口7gを介してシリンダブロック7の外部から流体が吸入されるようになっている。第1吸入口7cと第2吸入口7eとは、互いに吸入バルブ8に連通すると共に、プランジャ4の軸方向に沿って一直線上に並行に配置されている。
第2吸入口7eは、プランジャ4がクランクシャフト2側に後退したときに、大径部4aによって第2昇圧室74内が負圧になることで流体が吸入される入口であり、吸入バルブ8および供給口7gを介してシリンダブロック7の外部から流体が吸入されるようになっている。
<第1吐出口および第2吐出口の構成>
図3に示すように、第1吐出口7bは、プランジャ4がクランクシャフト2側に後退したときに、大径部4aによって第1昇圧室73内が昇圧されることで流体が押出される出口であり、吐出バルブ9および排出口7fを介してシリンダブロック7の外部に加圧された流体が送出されるようになっている。第1吐出口7bと第2吐出口7dとは、互いに吐出バルブ9に連通すると共に、プランジャ4の軸方向に沿って一直線上に並行に配置されている。第1吐出口7bおよび第2吐出口7dは、第1昇圧室73および第2昇圧室74において、第1吸入口7cおよび第2吸入口7eに互いに対向する位置に形成されている。
第2吐出口7dは、プランジャ4がカバー部材C側に前進したときに、大径部4aによって第2昇圧室74内が昇圧されることで流体が押出される出口であり、吐出バルブ9および排出口7fを介してシリンダブロック7の外部に加圧された流体が送出されるようになっている。
≪吸入バルブの構成≫
図3に示す吸入バルブ8は、第1昇圧室73および第2昇圧室74内の流体が供給口7g側に向けて流れるのを防止する逆流防止用の一対のチェックバルブであり、シリンダブロック7内の第1吸入口7cおよび第2吸入口7eと、供給タンク(図示せず)に貯留された流体がプランジャポンプ1に供給される供給口7gとの間の流路に介在されている。吸入バルブ8は、第1吸入口7cおよび第2吸入口7eと供給口7gとに連通する流路8aを有してシリンダブロック7に内設されたバルブケース体8b,8c,8dと、流路8aを開閉する弁体8e,8fと、この弁体8e,8fを押圧するばね部材8g,8hと、このばね部材8g,8hに付勢された弁体8e,8fが当接したり流体の圧力で分離したりする受け部材8i,8jと、から構成されている。
流路8aは、第1吸入口7c、第2吸入口7e、および供給口7gに対して直交する方向、つまり、プランジャ4の軸方向に沿って形成されている。流路8a内には、ばね部材8g,8hが伸縮自在に配置される空間と、ばね部材8g,8hに付勢された弁体8e,8fが圧接して閉弁される弁座となる段差部と、が形成されている。
図5に示すように、バルブケース体8b,8c,8dは、吸入バルブ8を形成するハウジングであり、流路8aを有する略円筒状の3つの部材を連設してなる。バルブケース体8b,8c,8dには、外周に流体の漏れを防止するためのOリングが装着され、内部に弁体8e,8fおよびばね部材8g,8hが設置されている。バルブケース体8b,8c,8d,9b,9c,9dは、シリンダブロック7の軸方向の側面からそのシリンダブロック7内に密着した状態に装着されて、締結部材T1によってカバー部材Cと一緒にシリンダブロック7に共締めされる。
図3および図5に示すように、弁体8e,8fは、供給口7gからシリンダブロック7内の第1昇圧室73および第2昇圧室74に供給される流体の通過を許容し、第1昇圧室73および第2昇圧室74から供給口7g側に流体が流れるのを防止する部材であって、例えば、セラミック等によって形成された球体等からなる。
ばね部材8g,8hは、常時弁体8e,8fを弁座に押し付けて閉弁させるためのものであり、例えば、供給口7gがある上流側に向けて伸縮するように流路8a内に圧縮された状態で配置された円筒コイルばねからなる。
受け部材8i,8jは、略円筒形状に形成されて弁座の役目をする部材である。
≪吐出バルブの構成≫
図3に示す吐出バルブ9は、流体が排出口7fから第1昇圧室73および第2昇圧室74内側に向けて流れるのを防止する逆流防止用のチェックバルブであり、全体が線対称に構成されている。吐出バルブ9は、流体が第1昇圧室73および第2昇圧室74内から外側に排出される出口となる第1吐出口7bおよび第2吐出口7dと、第1昇圧室73および第2昇圧室74内の流体がシリンダブロック7外に排出される排出口7fとの間の流路に介在されている。吐出バルブ9は、第1吐出口7bおよび第2吐出口7dと排出口7fとに連通する流路9aを有してシリンダブロック7に内設されたバルブケース体9b,9c,9dと、流路9aを開閉する弁体9e,9fと、この弁体9e,9fを押圧するばね部材9gと、このばね部材9gに付勢された弁体9e,9fが当接したり流体の圧力で分離したりする受け部材9h,9iと、から構成されている。
流路9aは、第1吐出口7b、第2吐出口7d、および排出口7fに対して直交する方向、つまり、プランジャ4の軸方向に沿って形成されている。流路9a内には、ばね部材9gが伸縮自在に配置される空間と、1つのばね部材9gによって押圧される2つの弁体9e,9fが第1昇圧室73および第2昇圧室74側に付勢されて圧接して閉弁するための弁座となる受け部材9h,9iと、が形成されている。
図3および図5に示すように、バルブケース体9b,9c,9dは、吐出バルブ9を形成するハウジングであり、流路9aを有する略円筒状の3つの部材を連設してなる。バルブケース体9b,9c,9dには、外周にOリングが装着され、内部に弁体9e,9fおよびばね部材9gが設置されている。バルブケース体9b,9c,9dは、シリンダブロック7の軸方向の側面からそのシリンダブロック7内に密着した状態に装着されている。吐出バルブ9のバルブケース体9b,9c,9dは、シリンダブロック7において、吸入バルブ8のバルブケース体9b,9c,9dとは対称な位置に設置されている。
弁体9e,9fは、第1昇圧室73および第2昇圧室74からシリンダブロック7の排出口7fに向けて流れる流体の通過を許容し、排出口7fから第1昇圧室73および第2昇圧室74側に流体が流れるのを防止する逆流防止部材であって、例えば、セラミック等によって形成された球体等からなる。
ばね部材9gは、常時弁体9e,9fを弁座に押し付けて閉弁させるためのものであり、例えば、第1昇圧室73および第2昇圧室74がある上流側に向けて伸縮するように流路8a内に圧縮された状態で配置された円筒コイルばねからなる。
受け部材9h,9iは、前記受け部材8i,8jと同一形状であって、略円筒形状に形成されている。
≪プランジャポンプの作用≫
次に、図3を主に参照して発明の実施形態に係るプランジャポンプの作用を説明する。
<プランジャが前進する場合>
電動モータ(図示せず)の回転で得られた回転運動は、減速ベルト機構によって減速回転されて、図3に示すクランクシャフト2に伝達される。クランクシャフト2が回転すると、軸心Oから長さL(例えば、15mm)偏心して形成された偏心軸部2aが、軸心Oを中心として半径の長さLの軌跡円を描くように回転する。このため、偏心軸部2aは、プランジャ4の軸方向に長さ2L(例えば、30mm)をストロークとしてコンロッド3を往復運動させる。
その結果、コンロッド3に連結されたクロスヘッド6とプランジャ4は、一体となってシリンダサポートケース52およびシリンダブロック7内を軸方向に直線往復運動するようになる。この場合、クランクシャフト2が1回転すると、クロスヘッド6とプランジャ4が軸方向に1往復する直線往復運動して2工程で高圧流体を発生する。つまり、プランジャポンプ1は、回転するクランクシャフト2にコンロッド3およびクロスヘッド6を介在してプランジャ4を直線往復運動させる往復スライダクランク機構を構成している。
例えば、クランクシャフト2が回転してコンロッド3が揺動し、クロスヘッド6およびプランジャ4が図3に示すようにカバー部材Cがある先端部側に摺動(前進)すると、第2昇圧室74内の流体(原料)が、大径部4aに押圧されて圧縮され、第2昇圧室74の体積が減少される。すると、第2昇圧室74内の流体は、高圧に昇圧されて、吐出バルブ9のばね部材9gのばね力に抗して弁体9fを押圧して開弁させ、排出口7fから粉体衝合装置Sa(図1参照)に圧送される。
第2昇圧室74内の流体は、移動するプランジャ4の小径部4cと第2シリンダサポート72との間から第2昇圧室74外に漏れることを、パッキンP2で封止されていることによって阻止されるので、高圧の状態に維持できる。
このとき、第1昇圧室73内の流体は、大径部4aが前進することによって膨張されて負圧になり、吸入バルブ8のばね部材8gのばね力に抗して弁体8fを吸引して開弁させ、供給口7gから流体が吸入されて第1昇圧室73の体積が増加される。
プランジャ4が移動する際には、大径部4aの外周面に円周方向に沿って複数のラビリンス溝4dが形成されているので、ラビリンス溝4dがシール材の役目をするため、クリアランスにおける流体の漏れを抑えることができ、ポンプ効率の低下を防ぐことができる。さらに、プランジャポンプ1は、シリンダブロック7の中空部7aの内径と、プランジャ4の大径部4aとの隙間を極小にしていることで、第2昇圧室74の流体が第1昇圧室73に漏れて流出することを防止して高圧に保つことができる。
なお、プランジャ4若しくはシリンダブロック7には、前記ラビリンス溝4dに代えてV形パッキン、U形パッキンなどのパッキン類や、Oリングなどの封止部材を設置してシールしても構わない。
<プランジャが後退する場合>
図3に示す状態からクランクシャフト2がさらに半回転すると、偏心軸部2aが、軸心Oを中心として半径の長さLの軌跡円を描くよう回転して、プランジャ4の軸方向に長さ2Lのストロークでコンロッド3と共に後退する。コンロッド3に連結されたクロスヘッド6とプランジャ4は、シリンダサポートケース52およびシリンダブロック7内をクランクシャフト2の方向に直線移動して後退する。
プランジャ4が基端部側(クランクシャフト2側)に後退すると、第1昇圧室73内の流体が、大径部4aに押圧されて圧縮され、第1昇圧室73の体積が減少される。第1昇圧室73内の流体は、高圧に昇圧されて、吐出バルブ9のばね部材9gのばね力に抗して弁体9eを押圧して開弁させ、排出口7fから粉体衝合装置Saに圧送される。
第1昇圧室73内の流体は、プランジャ4の小径部4bと第1シリンダサポート71との間から第1昇圧室73外に漏れることを、パッキンP1で封止されていることによって阻止されるので、高圧の状態に維持できる。
このとき、第2昇圧室74内の流体は、大径部4aが後退することによって膨張されて負圧になり、吸入バルブ8のばね部材8hのばね力に抗して弁体8fを吸引して開弁させ、供給口7gから流体が吸入されて第2昇圧室74の体積が増加される。
プランジャ4が移動する際には、大径部4aのラビリンス溝4dと、パッキンP1,P2とがシール材の役目をするため、前記工程時と同様に、クリアランスにおける流体の漏れを抑えて、第1昇圧室73内を高圧に保持することができる。
前記したようにプランジャポンプ1は、クランクシャフト2が1回転すると、プランジャ4が1ストロークの直線往復運動を行って前進工程と後退工程をし、第1昇圧室73と第2昇圧室74とが交互に昇圧されて、2回昇圧工程が行われる。
つまり、プランジャポンプ1は、従来のクランク式プランジャホンプのようにプランジャ4が1往復するときの前進時のみ昇圧する装置と比較して、2倍の作業効率がある。
また、プランジャポンプ1は、プランジャ4が1部材からなる1軸で構成されているので、従来の3連型プランジャポンプ(特許文献1の発明)と比較して、部品点数を半減できるため、組付工数および分解工数を大幅に削減してコストダウンを図ることができる。
図3に示すように、プランジャポンプ1は、第1昇圧室73および第2昇圧室74内の流体の吸入および吐出する際に使用される吸入バルブ8と吐出バルブ9とをシリンダブロック7内に軸方向に沿って設置すると共に、供給口7gと排出口7fとが1箇所で共用しているので、配管との接続部位が半減されて、部品点数が少なく、構造が簡素化されている。
<プランジャポンプの分解>
次に、図4および図5を参照してプランジャポンプ1の分解手順と共に作用を説明する。
まず、カバー部材C、第2シリンダサポート72、シリンダブロック7、および第1シリンダサポート71をシリンダサポートケース52に固定している4本の共締め用の締結部材T1の雄ねじ部T1aをシリンダサポートケース52の雌ねじ部52cから緩めて、カバー部材C、第2シリンダサポート72、およびシリンダブロック7をそれぞれ分解して取り外す。
次に、プランジャ4の先端にあるナット部4fを回動してクロスヘッド6の雌ねじ部に螺合している雄ねじ部4eを緩めて、小径部4b,4cに嵌合していた第1シリンダサポート71およびパッキンP1,P2と共に、プランジャ4をクロスヘッド6から分離させて取り外す。
このように、プランジャポンプ1から4本の締結部材T1を取り外して、1つのナット部4fを緩めれば容易に、吸入バルブ8、吐出バルブ9、およびパッキンP1,P2を分解・交換・洗浄できるため、組立分解作業の作業性が良好である。
さらに、クランクケース51,51と軸受用蓋部材56とを固定している締結部材T2、および、フランジホルダ54,55をクランクケース51,51に固定している締結部材T2を緩めて分離することによって、クランクケース51,51と軸受用蓋部材56とフランジホルダ54,55とベアリングB1,B2と、クランクシャフト2とをそれぞれ分解することができる。そして、止め輪33,33をクロスヘッドピン61から外せば、クロスヘッド6とコンロッド3とを分解して取り外すことができる。
このようにしてプランジャポンプ1は、構造がシンプルで容易に分解できるため、組立作業や分解作業やメンテナンス作業が行い易く、作業時間およびコストを削減できる。
プランジャポンプ1の組付手順については、この反対の手順による。この場合、図5に示すように、シリンダブロック7は、中空部7aにプランジャ4を挿入して、吸入バルブ8および吐出バルブ9をそれぞれバルブ設置孔7h,7iに挿入し、当該シリンダブロック7の先端側を第2シリンダサポート72を介在してカバー部材Cで閉塞すると共に、当該シリンダブロック7の基端部側を第1シリンダサポート71を介在してシリンダサポートケース52(ケーシング5)で閉塞する。そして、カバー部材C、第2シリンダサポート72、および第1シリンダサポート71と共に長いボルト等からなる締結部材T1によってケーシング5に固定される。
このようにシリンダブロック7とプランジャ4と吸入バルブ8と吐出バルブ9とは、カバー部材C、第2シリンダサポート72、および第1シリンダサポート71と共に4本の締結部材T1によってシリンダサポートケース52(ケーシング5)に一度に共締めして固定できるので、締結部材T1の本数が少なく、分解および組み付けが容易である。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造および変更が可能であり、本発明はこれら改造および変更された発明にも及ぶことは勿論である。
例えば、前記実施形態では、プランジャ4とクロスヘッド6とを別体にした場合を説明したが、プランジャ4とクロスヘッド6とを一体にしても構わない。このようにすれば、さらに、部品点数および組付・分解工数を削減してコストダウンを図ることができる。
本発明の実施形態に係るプランジャポンプを搭載した乳化装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るプランジャポンプを示す一部断面を有する斜視図である。 本発明の実施形態に係るプランジャポンプを示す中央縦断面図である。 本発明の実施形態に係るプランジャポンプを示す中央横断面図である。 本発明の実施形態に係るプランジャポンプの要部分解斜視図である。
符号の説明
1 プランジャポンプ
2 クランクシャフト
3 コンロッド
4 プランジャ
4a 大径部
4b,4c 小径部
4d ラビリンス溝
5 ケーシング
6 クロスヘッド
7 シリンダブロック
7a 中空部
7b 第1吐出口
7c 第1吸入口
7d 第2吐出口
7e 第2吸入口
7h,7i バルブ設置孔
8 吸入バルブ
9 吐出バルブ
71 第1シリンダサポート
72 第2シリンダサポート
73 第1昇圧室
74 第2昇圧室
D2 大径部の直径
D1,D3 小径部の直径
P1,P2 パッキン
S 乳化装置
T1,T2 締結部材

Claims (7)

  1. 駆動手段によって回転されてケーシングに対して回転自在に配置されたクランクシャフトと、
    このクランクシャフトに連結されて当該クランクシャフトの回転運動を直線往復運動に変換するコンロッドと、
    このコンロッドに先端部側が連結されて直線往復運動するクロスヘッドと、
    このクロスヘッドの先端部側に連結されてシリンダブロック内を直線往復運動するプランジャと、を備えたプランジャポンプであって、
    前記プランジャは、中央部に形成された大径部と、
    この大径部の軸方向の両側に形成されると共に、前記大径部の直径より小径に形成された小径部と、を1つの部材で形成されてなることを特徴とするプランジャポンプ。
  2. 前記大径部の軸方向の両側に形成されたそれぞれの小径部は、同じ長さの直径で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプランジャポンプ。
  3. 前記シリンダブロックは、前記プランジャの大径部が軸方向に直線往復運動を可能に挿入される中空部を有し、
    前記中空部は、当該中空部に挿入された前記大径部によって基端部側に第1昇圧室が形成され、先端部側に第2昇圧室が形成され、
    前記第1昇圧室は、前記シリンダブロックの基端部側に設置された第1シリンダサポートによって閉塞され、
    前記第2昇圧室は、前記シリンダブロックの先端部側に設置された第2シリンダサポートによって閉塞されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプランジャポンプ。
  4. 前記大径部の外周面には、ラビリンス溝が形成さていることを特徴とする請求項3に記載のプランジャポンプ。
  5. 前記第1シリンダサポートおよび第2シリンダサポートは、各小径部との対向面にそれぞれパッキンが設置されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のプランジャポンプ。
  6. 前記中空部には、前記第1昇圧室に、流体が吐出される第1吐出口と前記流体が吸入される第1吸入口とが形成され、
    前記第2昇圧室に、前記流体が吐出される第2吐出口と前記流体が吸入される第2吸入口とが形成され、
    前記第1吐出口と前記第2吐出口とは、互いに吐出バルブに連通すると共に、前記プランジャの軸方向に沿って並行に配置され、
    前記第1吸入口と前記第2吸入口とは、互いに吸入バルブに連通すると共に、前記プランジャの軸方向に沿って並行に配置され、
    前記第1、第2吸入口は、前記第1、第2昇圧室において、第1、第2吐出口に互いに対向する位置に形成されていることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載のプランジャポンプ。
  7. 前記シリンダブロックは、前記中空部に前記プランジャを挿入して、前記吸入バルブおよび前記吐出バルブをそれぞれバルブ設置孔に挿入し、
    当該シリンダブロックの先端側を前記第2シリンダサポートを介在してカバー部材で閉塞すると共に、当該シリンダブロックの基端部側を前記第1シリンダサポートを介在して前記ケーシングで閉塞して、
    前記カバー部材、前記第2シリンダサポート、および前記第1シリンダサポートと共に締結部材によって前記ケーシングに固定されることを特徴とする請求項6に記載のプランジャポンプ。
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