JP2009013798A - 膨張機一体型圧縮機 - Google Patents

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Takumi Hikichi
巧 引地
Masaru Matsui
大 松井
Hidetoshi Taguchi
英俊 田口
Atsuo Okaichi
敦雄 岡市
Shingo Oyagi
信吾 大八木
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Abstract

【課題】 膨張機一体型圧縮機の圧縮機構と膨張機構との間で熱移動が発生し、冷凍サイクルにおける加熱能力および冷凍能力が低下する。
【解決手段】 下部にオイル貯留槽39が形成された密閉容器2内に、上方から順に、圧縮機構3、電動機5、圧縮機構3にオイルを供給するオイルポンプ6、オイル貯留槽39を上槽40と下槽41とに区画するオイル流動抑制板11、および、膨張機構4を有する膨張機一体型圧縮機1において、オイルポンプ6のオイル吸入口12aとオイル流動抑制板11とを離間して配置することにより、上槽40の下底付近の冷媒流動を小さくして、上槽40と下槽41間のオイル流動抑制板11を介した熱移動、すなわち、圧縮機構3と膨張機構4間の熱移動を抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体を圧縮する圧縮機構と流体を膨張させる膨張機構とを備えた膨張機一体型圧縮機に関する。
従来から、膨張機構で回収した冷媒の膨張エネルギーを、圧縮機構で冷媒を圧縮するエネルギーの一部として利用する動力回収式の冷凍サイクルとして、膨張機一体型圧縮機を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図3に、従来の膨張機一体型圧縮機101を用いた冷凍サイクル100を示す。図3に示すように、従来の冷凍サイクル100は、圧縮機構121と電動機122と膨張機構123と回転軸124とを備えた膨張機一体型圧縮機101、ガスクーラ102、蒸発器104、および膨張弁105を備えている。膨張機一体型圧縮機101の内部では、圧縮機構121、電動機122、および膨張機構123が、回転軸124により順に連結されている。
従来の冷凍サイクル100では、圧縮機構121、ガスクーラ102、膨張機構123、蒸発器104が、主回路108により順に接続されることで、冷媒回路を構成している。さらに、膨張弁105が、ガスクーラ102と蒸発器104との間に、副回路109により接続されている。すなわち、主回路108と副回路109とは、ガスクーラ102の出口側で、膨張機構123を通る主回路108と膨張弁105を通る副回路109とに分岐され、蒸発器104の入口側で再び合流するように構成されている。
冷媒回路には、冷媒として二酸化炭素が充填されている。冷媒は、圧縮機構121で圧縮されて高温高圧の状態になった後、ガスクーラ102で冷却される。ガスクーラ102で冷却された冷媒は、膨張機構123または膨張弁105で膨張して低温低圧の状態になった後、蒸発器104で加熱される。蒸発器104で加熱された冷媒は、再び圧縮機構121で圧縮されて、上記循環を繰り返す。
膨張機構123では、膨張過程で発生した冷媒の膨張エネルギーを回収して、回転軸124の回転エネルギーに変換する。回転エネルギーは、圧縮機構121を駆動するエネルギーの一部として利用され、冷凍サイクルの効率の向上に寄与する。
次に、従来の膨張機一体型圧縮機101について説明する。図4は、従来の膨張機一体型圧縮機101の縦断面図を示す。図4に示すように、従来の膨張機一体型圧縮機101の密閉容器120の内部には、上から順に、2段ロータリ型の膨張機構123、電動機122、2段ロータリ型の圧縮機構121が備えられ、回転軸124により連結されている。回転軸124の内部には、オイル供給孔127が形成されている。
密閉容器120の下部には、オイルを貯留するためのオイル貯留槽125が形成されている。オイル貯留槽125には、オイル貯留槽125からオイルを汲み上げるためのオイルポンプ126が設置され、回転軸124の下端部と連結されている。オイルポンプ126によって汲み上げられたオイルは、回転軸124内のオイル供給孔127を経由して、圧縮機構121および膨張機構123に供給され、圧縮機構121の摺動部分および膨張機構123の摺動部分を潤滑するとともに、シール性を確保している。
膨張機構123の外縁端には、オイル戻し経路128が形成されている。オイル戻し経
路128の上端は、回転軸124内のオイル供給孔127と連通し、その下端は、膨張機構123の下方にて開口している。膨張機構123の信頼性確保のため、オイルは余剰に供給されるのだが、余剰オイルは、オイル戻し経路128を経由して膨張機構123の下方に排出され、オイル貯留槽125へと戻る。
特開2005−299632号公報
従来の膨張機一体型圧縮機101では、オイル貯留槽125から汲み上げられたオイルが、高温である圧縮機構121を通過するため、圧縮機構121から受熱することで加熱される。圧縮機構121によって加熱されたオイルは、電動機122の発熱によってさらに加熱されてから、膨張機構123に到達する。膨張機構123に到達したオイルは、低温である膨張機構123において冷却された後、オイル戻し経路128を経由して膨張機構123の下方に排出される。膨張機構123から排出されたオイルは、電動機122の側面を通過する際に電動機122から受熱し、さらには圧縮機構121の側面を通過する際にも圧縮機構121から受熱するため、加熱された状態でオイル貯留槽125に戻る。
以上のように、オイルが圧縮機構121と膨張機構123との間を循環することによって、オイルを介して、圧縮機構121から膨張機構123への熱移動が起こる。そのため、圧縮機構121から排出される冷媒温度が低下し、かつ、膨張機構123から排出される冷媒温度が上昇するため、暖房時の室内加熱能力の低下、および冷房時の室内冷却能力の低下が発生する。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、圧縮機構から膨張機構への熱移動を抑制することができる膨張機一体型圧縮機を提供することである。
本発明に係る膨張機一体型圧縮機は、底部にオイルを貯留するオイル貯留槽が形成された密閉容器と、前記密閉容器内に設けられ、冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記圧縮機構の下方に設けられ、固定子と回転子とを有する電動機と、前記電動機の下方に設けられ、オイル吸入口から吸入したオイルを前記圧縮機構に供給するオイルポンプと、前記オイルポンプの下方に設けられ、前記オイル貯留槽を上槽と下槽に区画するオイル流動抑制板と、前記オイル流動抑制板の下方に設けられ、冷媒を膨張させる膨張機構と、前記圧縮機構、前記電動機、前記膨張機構を連結するとともに、前記オイルポンプで汲み上げられたオイルを前記圧縮機構に供給するための給油経路が内部に形成された回転軸と、を有し、前記オイル吸入口と前記オイル流動抑制板とが離間されている。
上記構成により、オイル流動抑制板のオイル貯留槽の上槽側表面におけるオイル流動を抑制することができるため、オイル貯留槽の上槽内のオイルと下槽内のオイルとの、オイル流動抑制板を介した熱移動を抑制することができる。したがって、圧縮機構から膨張機構への熱移動を抑制することができる。
本発明によれば、膨張機一体型圧縮機を構成する圧縮機構と膨張機構との間の熱移動を抑制することができ、加熱能力・冷却能力の低下を防ぐことができるため、高効率な冷凍サイクルを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における膨張機一体型圧縮機1の内部構成を示す縦断面図である。図1に示すように、本発明の実施の形態1における膨張機一体型圧縮機1の密閉容器2の内部には、上から順に、圧縮機構3、電動機5、オイルポンプ6、膨張機構4が備えられ、回転軸7により連結されている。
回転軸7は、圧縮機構主軸受54、圧縮機構副軸受8、膨張機構上軸受60、膨張機構下軸受64によって支持されている。回転軸7の内部には、圧縮機構3にオイルを供給するための給油経路として、オイル循環孔18が形成されている。
密閉容器2の上部には、外部からの冷媒を圧縮機構3へ導く吸入管52と、圧縮機構3からの冷媒を外部へ導く吐出管53とを備えている。密閉容器2の下部には、外部からの冷媒を膨張機構4へ導く膨張機構吸入管68と、膨張機構4からの冷媒を外部へ導く膨張機構吐出管69とを備えている。
以下、本発明の実施の形態1における膨張機一体型圧縮機1の各構成について、具体的に説明する。
<圧縮機構3の構成>
本実施の形態1における圧縮機構3は、スクロール型であり、密閉容器2内の上部に設けられている。圧縮機構3は、圧縮機構主軸受54、旋回スクロール50、固定スクロール51を備えている。
圧縮機構主軸受54は、密閉容器2内に固定され、回転軸7の上部を軸支している。圧縮機構主軸受54は、回転軸7内のオイル循環孔18より供給されたオイルの一部を排出するオイル排出口58、圧縮機構3の上部より吐出された冷媒およびオイルを圧縮機構主軸受54の下方へ導く吐出経路57aを備えている。
圧縮機構主軸受54の下面には、吐出経路57aおよびオイル排出口58を覆うように、仕切り部材32が設けられている。仕切り部材32の上端部は、圧縮機構主軸受54の外縁近傍に接合され、その下端部は、電動機5に接合されている。これにより、膨張機構3と電動機5との間には、吐出空間35が形成され、圧縮機構3から吐出されたオイルを一時的に貯留する。
固定スクロール51は、渦巻状のラップ51a、吸入管52と連通する吸入ポート51b、圧縮された冷媒を吐出するための吐出口55、吐出口55より吐出された冷媒およびオイルを圧縮機構主軸受54の下方へ誘導する吐出経路57bを備えている。吐出経路57bは、吐出経路57aと連通して、1本の吐出経路57を構成している。また、固定スクロール51の上面には、吐出口55および吐出経路57bを覆うように、圧縮機構カバー56が設けられている。
旋回スクロール50は、渦巻状のラップ50aを備えており、ラップ50aが固定スクロール51のラップ51aと噛み合わされるように、圧縮機構主軸受54と固定スクロール51との間に挟みこまれる。これにより、旋回スクロール50と固定スクロール51との間には、圧縮室59が形成される。また、旋回スクロール50は、回転軸7の上端部に形成された偏心軸部7aと嵌合しており、回転軸7が回転すると同時に偏心運動する。
<膨張機構4の構成>
本実施の形態1における膨張機構4は、ロータリ型であり、密閉容器2内の下部に設け
られている。膨張機構4は、膨張機構上軸受60と膨張機構下軸受64との間に、膨張機構吸入ポートブロック63と膨張機構吐出ポートブロック61と膨張機構シリンダブロック62とを有している。
膨張機構上軸受60および膨張機構下軸受64は、回転軸7の下部を軸支している。回転軸7の下部には、膨張機構偏心部材33が形成されている。
膨張機構シリンダブロック62の内部には、略円筒状の空間が形成されている。この空間には、回転軸7の膨張機構偏心部材33と嵌合している、膨張機構ピストン65が配置されている。
膨張機構シリンダブロック62の内壁面、膨張機構ピストン65の外壁面、膨張機構吐出ポートブロック61、膨張機構吸入ポートブロック63により、膨張機構作動室73が形成される。
ベーン66は、膨張機構ピストン65の外壁面に接するように、膨張機構シリンダブロック62に形成されたベーン溝(図示せず)に配置されている。また、ベーン溝には、ベーン66が膨張機構ピストン65の方向に付勢されるように、バネ67が配置されている。これにより、膨張機構4の膨張機構作動室73は、高圧側の作動室と低圧側の作動室とに仕切られる。
膨張機構吸入ポートブロック63には、膨張機構作動室73に高圧冷媒を導入するための吸入経路63aが形成され、膨張機構吸入管68と連通している。膨張機構吐出ポートブロック61には、膨張機構作動室73で膨張して低圧となった冷媒を吐出するための吐出経路61aが形成され、膨張機構吐出管69と連通している。
<電動機5の構成>
本実施の形態1における電動機5は、回転軸7に取付けられた回転子70と、回転子70の外側に設けられた固定子71により構成され、密閉容器2内の圧縮機構3とオイルポンプ6との間に配置されている。回転子70内には、冷媒およびオイルが通過するための回転子内流路72が、上下に貫通して備えられている。
<オイルポンプ6の構成>
本実施の形態1におけるオイルポンプ6は、ロータリ型であり、電動機5と膨張機構4との間に設置されている。オイルポンプ6は、オイルポンプピストン13と、オイルポンプシリンダ14と、オイルポンプシリンダブロック15とを備えている。
オイルポンプ6の上面には、圧縮機構副軸受8が配置されている。圧縮機構副軸受8には、オイル吐出空間17が形成されており、回転軸7内のオイル循環孔18と連通している。また、圧縮機構副軸受8には、オイル戻り流路9が形成されており、圧縮機構3から電動機5を通過して流れてきたオイルを、密閉容器2の下方に設けられたオイル貯留槽39へと導く。オイルポンプ6の下面には、スペーサ10が配置されている。すなわち、本実施の形態1では、オイルポンプシリンダ14の内壁面、オイルポンプピストン13の外壁面、圧縮機構副軸受8、スペーサ10により、三日月状の作動室19が形成される。
オイルポンプシリンダブロック15は、外壁面上に凸部15aを有する略円筒形である。凸部15aには、作動室19にオイルを誘導するためのオイル吸入口12aが、その上側開口部が上方に向くように形成されている。
オイルポンプシリンダブロック15の内部には、略円筒形のオイルポンプシリンダ14
が挿入され、オイルポンプシリンダブロック15と嵌合している。オイルポンプシリンダ14には、オイル吸入路12bが形成されており、オイル吸入口12aおよび作動室19と連通している。
オイルポンプシリンダ14の内部には、オイルポンプピストン13が挿入され、回転軸7に固定されたオイルポンプ偏心部材34と嵌合している。これにより、回転軸7が回転すると同時に、オイルポンプピストン13は偏心運動する。
<オイル流動抑制板11の構成>
本実施の形態1の膨張機一体型圧縮機1には、オイル流動抑制板11が、オイルポンプ6と膨張機構4との間に設けられており、オイル貯留槽39を上槽40と下槽41とに区画している。オイルポンプ6とオイル流動抑制板11との間には、スペーサ10が備えられている。これにより、オイル吸入口12aの上側開口部とオイル流動抑制板11とが、離間される。
なお、オイル流動抑制板11は、オイル吸入口12aの近傍において、下側、すなわち、膨張機構4側に凹状に形成されているため、オイル流動抑制板11とオイル吸入口12aの上側開口部とが、更に離間される。
また、本実施の形態1では、オイル流動抑制板11の上部に、オイル流動抑制板カバー30を配置している。これにより、オイル流動抑制板11とオイル流動抑制板カバー30との間に、オイルの滞留部(図示せず)が形成される。
オイル流動抑制板11およびオイル流動抑制板カバー30には、上槽40と下槽41とを連通させるために、それぞれ、オイル流動抑制板連通孔20および連通孔31を備えている。
<膨張機一体型圧縮機1の動作>
本実施の形態1における膨張機一体型圧縮機1では、電動機5が駆動されると回転軸7が回転する。回転軸7は、電動機5の回転子70による回転動力、および、膨張機構4より発生する回収動力により回転駆動する。膨張機構4より発生する回収動力とは、膨張機構吸入管68より吸入された高圧冷媒が、膨張機構ピストン65を押しのける膨張エネルギーのことであり、膨張機構偏心部材33を介して、駆動エネルギーとして回転軸7に伝達される。
電動機5と膨張機構4からの動力により回転駆動する回転軸7は、圧縮機構3の旋回スクロール50を旋回駆動する。これにより、旋回スクロール50と固定スクロール51により形成された圧縮室59が、外側から内側へと移動する。
<冷媒およびオイルの流れ>
本実施の形態1の圧縮機構3では、回転軸7の回転により旋回スクロール50が偏心運動することで、冷媒が、吸入管52より吸入ポート51bを通じて圧縮室59に吸入され、圧縮される。圧縮された冷媒は、吐出口55より吐出経路57を通じて吐出空間35に吐出される。
また、オイルポンプ6では、回転軸7の回転によりオイルポンプピストン13が駆動されることで、オイルが、オイル吸入口12aからオイル吸入路12bを通じて、作動室19に吸入される。吸入されたオイルは、オイル吐出空間17に吐出された後、回転軸7内のオイル循環孔18より圧縮機構3の旋回スクロール50の下面に供給される。
旋回スクロール50の下面に供給されたオイルは、旋回スクロール50と回転軸7の偏心軸部7aとの摺動部分を潤滑した後、オイル排出口58より吐出空間35に流出する。また、旋回スクロール50の下面に供給された一部のオイルは、圧縮機構3内の潤滑とシールに利用される際、吐出冷媒に混入して吐出経路57より吐出空間35に吐出される。
吐出経路57から吐出された冷媒とオイル、および、オイル排出口58から排出されたオイルは、吐出空間35で混合される。吐出空間35内の冷媒およびオイルは、電動機5の回転子70の回転により攪拌されて温度が均等化された状態で、回転子内流路72を通じて電動機5の下方に流れる。
この際、混合されたオイルと冷媒は、高温状態となる。高温状態でのオイル密度と冷媒密度を比較すると、オイル密度は冷媒密度より大きい。このため、オイルと冷媒は、電動機5と圧縮機構副軸受8との間の空間で、回転子70の回転による旋回流の影響を受けて分離する。
上記空間で分離した冷媒は、再び上方に流れて、電動機5と圧縮機構3を通り抜け、密閉容器2の上部に設けられた吐出管53より吐出される。一方、分離したオイルは、オイル戻り流路9を通じてオイル貯留槽39の上槽40に戻る。上槽40に貯留されたオイルは、再びオイル吸入口12aからオイルポンプ6内に吸入され、上記循環を繰り返す。
本実施の形態1の膨張機構4では、回転軸7の回転により膨張機構ピストン65が偏心運動することで、冷媒が膨張機構吸入管68より吸入経路63aを通じて膨張機構作動室73に吸入され、膨張する。膨張した冷媒は、膨張機構吐出管69から吐出経路61aを通じて吐出される。
また、膨張機構4は、オイル流動抑制板11により区画されたオイル貯留槽39の下槽41に浸かっており、膨張機構4の各部材間の隙間より、膨張機構4内にオイルが常時供給される。
<オイル流動抑制板11の作用と効果>
オイル流動抑制板11により区画されたオイル貯留槽39の上槽40内のオイルは、圧縮機構4に供給されたオイルが戻るため、高温となる。それに対して、オイル貯留槽39の下槽41内のオイルは、低温の冷媒が通過する膨張機構4内での摺動に利用されるため、低温となる。
したがって、本実施の形態1では、オイルポンプ6により圧縮機構3に供給されているオイルは、密閉容器2内のオイル流動抑制板11より上部を循環しており、また、循環経路の途中に膨張機構4がないため、膨張機構4により直接冷却されることがない。また、圧縮機構3に供給されるオイルと膨張機構4に供給されるオイルは、オイル流動抑制板11により混合されることがほとんどないため、混合による熱移動を防止することができる。
また、上槽40と下槽41間の熱移動をさらに抑制するため、オイル吸入口12aとオイル流動抑制板11とが、スペーサ10を介して離間されるように配置されている。これにより、オイル吸入口12aの上側開口部とオイル流動抑制板11との距離が長くなるため、オイルポンプ6によるオイル吸入時に発生するオイル流動抑制板11の上面付近、すなわち、上槽40の下底付近におけるオイル流速を低減することができ、上槽40と下槽41間のオイル流動抑制板11を介した熱移動を抑制することができる。また、オイルポンプ6からオイル流動抑制板11への金属接触面を介した熱移動も、スペーサ10を積層して接触熱抵抗を増大させることにより、減少させることができる。
本実施の形態1では、オイル吸入口12aの上側開口部が上方を向いているため、オイル流動抑制板11とオイル吸入口12aの上側開口部が、さらに離間されている。したがって、オイルの吸入に伴うオイル流動の影響は、オイル貯留槽39の上槽40の上方では比較的大きいが、上槽40の下方に向かって徐々に小さくなる。したがって、上槽40と下槽41間のオイル流動抑制板11を介した熱移動を抑制することができる。
また、上槽40の上方にあるオイルが優先的にオイルポンプ6に吸入されるため、比較的温度の高いオイルを圧縮機構3に供給することができる。したがって、圧縮機構3によって加熱されたオイルが、優先的に圧縮機構3に供給されるため、下槽41内の比較的温度の低いオイルとの熱交換を抑制することができる。
本実施の形態1では、オイル流動抑制板11のオイル吸入口12a近傍が、下側、すなわち、膨張機構4側に凹形状となっているため、オイル吸入口12aの上側開口部とオイル流動抑制板11とが、さらに離間されることになる。したがって、オイルポンプ6によるオイル吸入時に発生するオイル流動抑制板11の上面付近、すなわち、上槽40の下底付近におけるオイル流速をさらに低減することができ、上槽40と下槽41間のオイル流動抑制板11を介した熱移動を抑制することができる。
本実施の形態1では、オイル流動抑制板11の上部には、オイル流動抑制板カバー30が配置されている。これにより、オイル流動抑制板11とオイル流動抑制板カバー30との間にオイルの滞留部(図示せず)が形成され、この滞留部によって上槽40と下槽41間の熱移動を、さらに抑制することができる。
なお、下槽41のオイルは、少量ではあるが、膨張機構4の各部材の隙間から膨張機構吐出管69を経由して、冷凍サイクル中に冷媒とともに流出するため、減少する。しかしながら、本実施の形態1では、オイル流動抑制板連通孔20および連通孔31の設置により、上槽40と下槽41間のオイル移動が可能なため、減少分を補充することが可能である。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における膨張機一体型圧縮機1の内部構成を示す縦断面図である。なお、実施の形態1と同一構成については同一番号を付して、その説明を省略する。
図2に示すように、本実施の形態2におけるオイルポンプ6は、オイルポンプピストン13、オイルポンプシリンダ14、オイルポンプシリンダブロック15、およびオイルポンプ吸入ブロック16を備えている。本実施の形態2のオイルポンプ6は、略円筒形のオイルポンプシリンダブロック15の上に、オイル吸入口12cを有するオイルポンプ吸入ブロック16を積層する形で構成され、オイル流動抑制板11の上面に直接配置されていることを特徴とする。すなわち、本実施の形態2では、オイルポンプシリンダ14の内壁面、オイルポンプピストン13の外壁面、オイル流動抑制板11、オイルポンプ吸入ブロック16により、三日月状の作動室19が形成される。
オイルポンプ吸入ブロック16は、外壁面上に凸部16aを有する略円筒形である。上述したように、オイルポンプ吸入ブロック16には、作動室19にオイルを誘導するためのオイル吸入口12cが、クランク状に形成されている。オイル吸入口12cの上側開口部は、上方に向くように凸部16aに形成され、下側開口部は、作動室19と連通するように、オイルポンプ吸入ブロック16に形成されている。
略円筒形のオイルポンプシリンダブロック15の内部には、略円筒形のオイルポンプシリンダ14が挿入され、オイルポンプシリンダブロック15と嵌合している。本実施の形態2においては、オイルポンプシリンダブロック15およびオイルポンプシリンダ14が、実施の形態1におけるスペーサ10の役割を担っている。
オイルポンプシリンダ14の内部には、オイルポンプピストン13が挿入され、回転軸7に固定されたオイルポンプ偏心部材34と嵌合している。これにより、回転軸7が回転すると同時に、オイルポンプピストン13は偏心運動する。
このように、本実施の形態2では、オイル吸入口12cを有するオイルポンプ吸入ブロック16とオイル流動抑制板11とが、オイルポンプシリンダブロック15およびオイルポンプシリンダ14を介して、離間されるように配置されている。これにより、オイルポンプ吸入口12cの上側開口部とオイル流動抑制板11との距離が長くなるため、オイルポンプ6によるオイル吸入時に発生する、上槽40の下底付近におけるオイル流速を低減することができ、上槽40と下槽41間のオイル流動抑制板11を介した熱移動を抑制することができる。したがって、圧縮機構3から、上槽40からオイル流動抑制板11を介した下槽41への熱移動を防止することができる。また、オイルポンプシリンダブロック15およびオイルポンプシリンダ14により、オイル流動抑制板11への金属接触面を介した熱移動も抑制することができる。
以上より、本発明の実施の形態1、2の膨張機一体型圧縮機1によれば、圧縮機構3から膨張機構4への熱移動を抑制することができ、暖房運転時の圧縮機構3の吐出温度の低下による暖房能力の低下や、冷房運転時の膨張機構4の出口冷媒の受熱による冷房能力の低下を防止することができる。
なお、本発明の実施の形態1、2では、スクロール型の圧縮機構3とロータリ型の膨張機構4を用いたが、上記に限られることはなく、圧縮機構3および膨張機構4の構造は、スクロール型、ロータリ型、レシプロ型などの形式を問わず、同一容器内に圧縮機構3と膨張機構4が備わる構成において、効用に差異はない。また、オイルポンプ6も、ロータリ型ではなく、トロコイド型などでも、同様の効果がある。
また、本発明の実施の形態1、2では、1本の回転軸7を用いたが、上記に限られることはなく、組立性を考慮して分割された回転軸を用いた場合でも、同様の効果を有する。
本発明の膨張機は、冷媒の膨張エネルギーを回収する動力回収手段として有用であり、冷凍サイクルを用いた空調機や給湯機などの用途に適用することができる。
本発明の実施の形態1における膨張機一体型圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態2における膨張機一体型圧縮機の縦断面図 従来の膨張機一体型圧縮機を用いた冷凍サイクル図 従来の膨張機一体型圧縮機の縦断面図
符号の説明
1、101 膨張機一体型圧縮機
2、120 密閉容器
3、121 圧縮機構
4、123 膨張機構
5、122 電動機
6、126 オイルポンプ
7、124 回転軸
7a 偏心軸部
8 圧縮機構副軸受
9 オイル戻り流路
10 スペーサ
11 オイル流動抑制板
12a、12c オイル吸入口
12b オイル吸入路
13 オイルポンプピストン
14 オイルポンプシリンダ
15 オイルポンプシリンダブロック
15a、16a 凸部
16 オイルポンプ吸入ブロック
17 オイル吐出空間
18 オイル循環孔
19 作動室
20 オイル流動抑制板連通孔
30 オイル流動抑制板カバー
31 連通孔
32 仕切り部材
33 膨張機構偏心部材
34 オイルポンプ偏心部材
35 吐出空間
39、125 オイル貯留槽
40 上槽
41 下槽
50 旋回スクロール
50a、51a ラップ
51 固定スクロール
51b 吸入ポート
52 吸入管
53 吐出管
54 圧縮機構主軸受
55 吐出口
56 圧縮機構カバー
57、57a、57b 吐出経路
58 オイル排出口
59 圧縮室
60 膨張機構上軸受
61 膨張機構吐出ポートブロック
61a 吐出経路
62 膨張機構シリンダブロック
63 膨張機構吸入ポートブロック
63a 吸入経路
64 膨張機構下軸受
65 膨張機構ピストン
66 ベーン
67 バネ
68 膨張機構吸入管
69 膨張機構吐出管
70 回転子
71 固定子
72 回転子内流路
73 膨張機構作動室
100 冷凍サイクル
102 ガスクーラ
104 蒸発器
105 膨張弁
108 主回路
109 副回路
127 オイル供給孔
128 オイル戻し経路

Claims (6)

  1. 底部にオイルを貯留するオイル貯留槽が形成された密閉容器と、
    前記密閉容器内に設けられ、冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記圧縮機構の下方に設けられ、固定子と回転子とを有する電動機と、
    前記電動機の下方に設けられ、オイル吸入口から吸入したオイルを前記圧縮機構に供給するオイルポンプと、
    前記オイルポンプの下方に設けられ、前記オイル貯留槽を上槽と下槽に区画するオイル流動抑制板と、
    前記オイル流動抑制板の下方に設けられ、冷媒を膨張させる膨張機構と、
    前記圧縮機構、前記電動機、前記膨張機構を連結するとともに、前記オイルポンプで汲み上げられたオイルを前記圧縮機構に供給するための給油経路が内部に形成された回転軸と、を有し、
    前記オイル吸入口と前記オイル流動抑制板とは離間されている、膨張機一体型圧縮機。
  2. 前記オイルポンプと前記オイル流動抑制板との間にスペーサが設置されている、
    請求項1に記載の膨張機一体型圧縮機。
  3. 前記オイルポンプが、オイルポンプシリンダブロックと、前記オイルポンプシリンダブロックの上面に設けられたオイルポンプ吸入ブロックとを含んでいる、
    請求項1または2に記載の膨張機一体型圧縮機。
  4. 前記オイル吸入口の開口部が上方に向けて設けられている、
    請求項1〜3のいずれかに記載の膨張機一体型圧縮機。
  5. 前記オイル流動抑制板が、前記オイル吸入口から離間するように、前記膨張機構側へ凹形状となっている、
    請求項1〜4のいずれかに記載の膨張機一体型圧縮機。
  6. 前記オイル吸入口と前記オイル流動抑制板との間に、オイル流動抑制板カバーを更に有する、
    請求項1〜5のいずれかに記載の膨張機一体型圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104271951A (zh) * 2012-05-08 2015-01-07 三电有限公司 流体设备

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