JP2009012386A - 流体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイピング処理時における拭き残しを無くして噴射ヘッドの性能の劣化を抑制できる流体噴射装置を提供する。
【解決手段】複数のノズル開口17が形成されたノズル形成面17aを備えるとともにノズル開口17から流体を噴射する噴射ヘッド13と、ノズル開口17の噴射特性を維持あるいは回復させるワイピング機構とを備える流体噴射装置である。ワイピング機構は、ワイピングローラ41と、ワイピングローラ41の外周に設けられてノズル形成面17a上を摺動するワイピング部42とを備え、ワイピング部42は、ワイピングローラ41の回転方向と交差する方向に延在する複数のワイパーを備える。
【選択図】図9
【解決手段】複数のノズル開口17が形成されたノズル形成面17aを備えるとともにノズル開口17から流体を噴射する噴射ヘッド13と、ノズル開口17の噴射特性を維持あるいは回復させるワイピング機構とを備える流体噴射装置である。ワイピング機構は、ワイピングローラ41と、ワイピングローラ41の外周に設けられてノズル形成面17a上を摺動するワイピング部42とを備え、ワイピング部42は、ワイピングローラ41の回転方向と交差する方向に延在する複数のワイパーを備える。
【選択図】図9
Description
本発明は、流体噴射装置に関するものである。
流体噴射装置として、記録ヘッド(噴射ヘッド)に形成されたノズル(ノズル開口)より記録媒体にインクを噴射するインクジェット式記録装置が知られている。流体噴射装置においては、ヘッドの噴射特性の悪化を抑制するためにノズル形成面に付着した流体を拭き取るワイピング部を備えるワイピング装置(ワイピング機構)が設けられている。
このようなワイピング装置として、外周部に清掃部材(ワイピング部)を螺旋状に配置したローラ部材を噴出ヘッドのノズル形成面に押し当てながらワイピング処理を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−199075号公報
このようなワイピング装置として、外周部に清掃部材(ワイピング部)を螺旋状に配置したローラ部材を噴出ヘッドのノズル形成面に押し当てながらワイピング処理を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上述のようなワイピング装置においては、高いノズル洗浄性を高めるために噴出ヘッドのノズルの全てに対して清掃部材を均一に押し当てるようにするのが望ましい。
しかしながら、螺旋状の清掃部材が外周に配置されたローラ部材を用いた場合、ノズル形成面に対し清掃部材が均一に押し当てられているとは言い難く、ノズル形成面の一部(ノズル傾向面)に流体の拭き残しが生じるといった問題があった。このようにノズル開口面に流体が残存したノズルは噴射不能となったり噴射される流体に飛行曲がりを生じさせる可能性があるため、噴射ヘッドの性能が劣化する可能性がある。
特に記録ヘッドがラインヘッドである場合には、記録ヘッド及びローラ部材が共に細長くなるため、記録ヘッド及びローラ部材のそれぞれに撓み等の変形が生じ易くなり、ノズル形成面に対して清掃部材を密着させることが困難となることでノズル開口面に流体の拭き残しが生じる可能性が増大する。
しかしながら、螺旋状の清掃部材が外周に配置されたローラ部材を用いた場合、ノズル形成面に対し清掃部材が均一に押し当てられているとは言い難く、ノズル形成面の一部(ノズル傾向面)に流体の拭き残しが生じるといった問題があった。このようにノズル開口面に流体が残存したノズルは噴射不能となったり噴射される流体に飛行曲がりを生じさせる可能性があるため、噴射ヘッドの性能が劣化する可能性がある。
特に記録ヘッドがラインヘッドである場合には、記録ヘッド及びローラ部材が共に細長くなるため、記録ヘッド及びローラ部材のそれぞれに撓み等の変形が生じ易くなり、ノズル形成面に対して清掃部材を密着させることが困難となることでノズル開口面に流体の拭き残しが生じる可能性が増大する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ワイピング処理時における拭き残しを無くして噴射ヘッドの性能の劣化を抑制できる流体噴射装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の流体噴射装置は、複数のノズル開口が形成されたノズル形成面を備えるとともに前記ノズル開口から流体を噴射する噴射ヘッドと、前記ノズル開口の噴射特性を維持あるいは回復させるワイピング機構とを備える流体噴射装置であって、前記ワイピング機構は、ワイピングローラと、該ワイピングローラの外周に設けられて前記ノズル形成面上を摺動するワイピング部とを備え、該ワイピング部は、前記ワイピングローラの回転方向と交差する方向に延在する複数のワイパーを備えることを特徴とする。なお、前記ワイピングローラは、少なくとも前記噴射ヘッドと同等の長さを有しているのが望ましい。
本発明の流体噴射装置では、ワイピングローラの回転動作に伴ってそれぞれのワイパーがノズル形成面に均一に接触するようになる。すなわち、ワイピングローラの延在方向に螺旋状にワイパーを連続的に形成した場合に比べ、ワイピングローラの回転に追従してノズル形成面上を各ワイパーが摺動するので、残留流体や不純物の拭き残しが少ないノズル洗浄を良好に行うことができる。
したがって、良好なワイピング処理を可能とすることでノズル開口から噴射される流体の飛行曲がり等が防止された高信頼性の流体噴射装置を提供できる。
したがって、良好なワイピング処理を可能とすることでノズル開口から噴射される流体の飛行曲がり等が防止された高信頼性の流体噴射装置を提供できる。
また上記流体噴射装置においては、前記ワイパーは、少なくとも一部が前記ワイピングローラの外周に螺旋状となるように形成されるのが好ましい。
この構成によれば、ワイピングローラの回転に追従してワイパーをノズル形成面上に良好に摺動させることができ、ノズル洗浄を良好に行うことができる。
この構成によれば、ワイピングローラの回転に追従してワイパーをノズル形成面上に良好に摺動させることができ、ノズル洗浄を良好に行うことができる。
また上記流体噴射装置においては、前記ワイピング部は、複数の前記ワイパーのうち隣接する前記ワイパーが前記ワイピングローラの延在方向において互いの端部が重なった状態に形成されるのが好ましい。
この構成によれば、隣接するワイパー間に残留流体や不純物の拭き残しが発生するのを確実に防止することができる。
この構成によれば、隣接するワイパー間に残留流体や不純物の拭き残しが発生するのを確実に防止することができる。
また上記流体噴射装置においては、前記ワイピング部は、複数の前記ワイパーがそれぞれ連続した状態に形成されるのが好ましい。
この構成によれば、ワイパーがそれぞれ連続した状態に形成されてなるワイピング部を備えているので、ワイピング処理時後に残留流体や不純物の拭き残しが発生するのを確実に防止することができる。
この構成によれば、ワイパーがそれぞれ連続した状態に形成されてなるワイピング部を備えているので、ワイピング処理時後に残留流体や不純物の拭き残しが発生するのを確実に防止することができる。
また上記流体噴射装置においては、前記ワイパーは前記ワイピングローラの径方向に延出するように形成されるのが好ましい。
この構成によれば、ワイパーとノズル形成面とを良好に当接させることができ、高い洗浄性を得ることができる。
この構成によれば、ワイパーとノズル形成面とを良好に当接させることができ、高い洗浄性を得ることができる。
また上記流体噴射装置においては、前記ワイピング部は、前記ワイピング部を複数備えるのが好ましい。
この構成によれば、ノズル開口上を複数のワイピング部が摺動することでより高い洗浄性を得ることができる。
さらに、複数の前記ワイピング部は、それぞれ異なる材料から構成されるのが好ましい。
この構成によれば、ノズル形成面上を摺動するワイピング部毎に機能を分けることができる。例えば、ワイピングローラの回転方向前方側に位置するワイピング部を弾性材料で形成することで流体掻き取り用途として好適に用いることができる。また、ワイピングローラの回転方向後方側に位置するワイピング部を、流体吸収機能を奏する多孔質状のスポンジで形成することでワイピング処理時の仕上げ用途として好適に用いることができる。
したがって、それぞれの用途に対応したワイピング部を備えることで、より高い洗浄性を得ることができる。
この構成によれば、ノズル開口上を複数のワイピング部が摺動することでより高い洗浄性を得ることができる。
さらに、複数の前記ワイピング部は、それぞれ異なる材料から構成されるのが好ましい。
この構成によれば、ノズル形成面上を摺動するワイピング部毎に機能を分けることができる。例えば、ワイピングローラの回転方向前方側に位置するワイピング部を弾性材料で形成することで流体掻き取り用途として好適に用いることができる。また、ワイピングローラの回転方向後方側に位置するワイピング部を、流体吸収機能を奏する多孔質状のスポンジで形成することでワイピング処理時の仕上げ用途として好適に用いることができる。
したがって、それぞれの用途に対応したワイピング部を備えることで、より高い洗浄性を得ることができる。
また上記流体噴射装置においては、前記ワイピングローラの外周面は、該ワイピングローラの延在方向から視て、前記ワイピング部の非形成領域を有するのが好ましい。
この構成によれば、例えばワイピングローラを回転させて噴射ヘッドと前記非形成領域を対向させることによって、噴射ヘッドのノズル形成面とワイピング部とを離間させることができる。よって、噴射ヘッドからワイピング部が退避する際に要する時間を短縮することができる。
さらに前記非形成領域は、前記非形成領域は、前記ワイピングローラの外周領域の半分以上を占めるのが好ましい。
この構成によれば、上述した噴射ヘッドからワイピング部が退避する際に要する時間をより短縮することができる。
この構成によれば、例えばワイピングローラを回転させて噴射ヘッドと前記非形成領域を対向させることによって、噴射ヘッドのノズル形成面とワイピング部とを離間させることができる。よって、噴射ヘッドからワイピング部が退避する際に要する時間を短縮することができる。
さらに前記非形成領域は、前記非形成領域は、前記ワイピングローラの外周領域の半分以上を占めるのが好ましい。
この構成によれば、上述した噴射ヘッドからワイピング部が退避する際に要する時間をより短縮することができる。
また上記流体噴射装置においては、前記噴射ヘッドは、ラインヘッドであるのが好ましい。
この構成によれば、ラインヘッドの各ノズル開口を良好に洗浄することができる。よって、ラインヘッドの各ノズル開口から噴射される流体の飛行曲がり等が防止された信頼性の高い流体噴射装置を提供できる。
この構成によれば、ラインヘッドの各ノズル開口を良好に洗浄することができる。よって、ラインヘッドの各ノズル開口から噴射される流体の飛行曲がり等が防止された信頼性の高い流体噴射装置を提供できる。
以下、本発明に係る流体噴射装置の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置として、インクジェット式プリンタを例示する。
図1は、本実施形態のインクジェット式プリンタ(以下、インクジェットプリンタ100という)の概略構成図、図2は、ラインヘッド周辺の要部平面図、図3は、ラインヘッドのノズル形成面を示す平面図である。
本実施形態においてインクジェットプリンタ100は、図1及び図2に示すように、記録紙12への記録を行う記録部10と、記録部10のメンテナンス処理を行うメンテナンス部11とを備える。
本実施形態においてインクジェットプリンタ100は、図1及び図2に示すように、記録紙12への記録を行う記録部10と、記録部10のメンテナンス処理を行うメンテナンス部11とを備える。
記録部10は、インク滴を噴射して流体噴射対象物である記録紙12に画像形成するラインヘッド13(噴射ヘッド)と、記録紙12を搬送する記録紙搬送機構14と、ラインヘッド13に供給するインク(流体)を貯留したインク貯留部15とを備えて構成されている。
記録紙搬送機構14は、紙送りモータ(不図示)やこの紙送りモータによって回転駆動される紙送りローラ(プラテン)P等から構成され、記録(印字・印刷)動作に連動させて、記録紙12をラインヘッド13に対向するように順次送り出す。
インク貯留部15は、プリンタ本体16の一側に配置され、不図示のインク供給手段により後述のラインヘッド13へインクを供給する。このインク貯留部15は、インクジェットプリンタ100の各色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K1:染料系)、黒(K2:顔料系))に対応する色のインクを貯蔵するインクタンク15Y,15M,15C,15K1,15K2を有しており、インク供給手段を介してラインヘッド13と連通している。
ラインヘッド13は、インクジェットプリンタ100が対象とする最大サイズの記録紙12の少なくとも一辺を越える長さ(最大記録紙幅W)に亘ってノズル開口が多数配列されたライン型の記録ヘッドである。本実施形態においては、少なくとも各色(Y、M、C、K1、K2)に対応した5つの印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2を備えている。各印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2は、インク滴を噴射するためのノズル開口17を多数整列配置してなるノズル列L(図3参照)をそれぞれ有しており、記録紙12の搬送方向に沿って順に配設されている。ノズル列Lは、ノズル開口17による1列のライン又はノズル開口17による複数列のラインであって、ノズル開口17の数やラインの数は適宜設定される。図3はノズル列Lの一実施例を示すものであり、ノズル開口17による複数列のラインを示している。ライン数を増やすことにより、一度に広範囲の記録が可能になるとともに、画像の解像度も高まる。
ラインヘッド13は、最大記録紙幅Wに対応する長さ方向を記録紙12の搬送方向と直交する方向に配置され、各ノズル列Lのノズル開口17からインク滴が記録紙12に噴射されることにより記録紙12に画像が記録される。
インク貯留部15とラインヘッド13とを連通するインク供給手段は、複数のインク供給流路を有しており、各インクタンク15Y,15M,15C,15K1,15K2から各印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2へとインクが供給されるようになっている。
以下、図4を参照してラインヘッドの構成について詳述する。図4は、ラインヘッドの一部を示す断面図である。
ラインヘッド13は、ヘッド本体18と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22とを備えている。インクを噴射するノズル開口17はノズル基板21に形成され、ノズル基板21の下面がノズル形成面17aとされている。流路形成ユニット22は、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を積層し、接着剤等で接合して一体にしたものである。
ラインヘッド13は、ヘッド本体18と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22とを備えている。インクを噴射するノズル開口17はノズル基板21に形成され、ノズル基板21の下面がノズル形成面17aとされている。流路形成ユニット22は、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を積層し、接着剤等で接合して一体にしたものである。
ラインヘッド13は、ヘッド本体18の内部に形成された収容空間23と、収容空間23に配置された駆動ユニット24とを備えている。駆動ユニット24は、複数の圧電素子25と、圧電素子25の上端を支持する固定部材26と、駆動信号を圧電素子25に供給する柔軟なケーブル27とを備えている。圧電素子25は、複数のノズル開口17のそれぞれに対応するように設けられている。
また、ヘッド本体18の内部に形成され、インクタンクからインク供給流路を介して供給されたインクが流れる内部流路28と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22によって形成され、内部流路28と接続された共通インク室29と、流路形成ユニット22によって形成され、共通インク室29と接続されたインク供給口30と、流路形成ユニット22によって形成されてインク供給口30と接続された圧力室31とを備えている。圧力室31は、複数のノズル開口17に対応するように複数設けられている。複数のノズル開口17のそれぞれは、複数の圧力室31のそれぞれに接続されている。
ヘッド本体18は、合成樹脂で形成されている。振動板19は、例えばステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工したものである。振動板19の圧力室に対応する部分には、圧電素子25の下端と接合される島部32が形成されている。振動板19の少なくとも一部は、圧電素子25の駆動に応じて弾性変形する。振動板19と内部流路28の下端近傍との間にはコンプライアンス部33が形成されている。
流路基板20は、内部流路28の下端とノズル開口17とを接続する共通インク室29、インク供給口30、及び圧力室31それぞれの空間を形成するための凹部を有する。本実施形態においては、流路基板20は、シリコンを異方性エッチングすることで形成されている。
ノズル基板21は、所定方向に所定間隔(ピッチ)で形成された複数のノズル開口17を有する。本実施形態のノズル基板21は、例えばステンレス鋼等の金属で形成された板状の部材である。
各インクタンクから各々のインク供給流路を介して供給されたインクは、内部流路28の上端に流入する。内部流路28の下端は、共通インク室29に接続されており、インクタンクからインク供給流路を介して内部流路28の上端に流入したインクは、内部流路28を流れた後、共通インク室29に供給される。共通インク室29に供給されたインクは、インク供給口30を介して、複数の圧力室31のそれぞれに分配されるように供給される。
ケーブル27を介して圧電素子25に駆動信号が入力されると、圧電素子25が伸縮する。これにより、振動板19が圧力室に接近する方向及び離れる方向に変形(移動)する。これにより、圧力室31の容積が変化し、インクを収容した圧力室31の圧力が変動する。この圧力の変動によって、ノズル開口17から、インクが噴射される。
このように、本実施形態の圧電素子25(駆動素子)は、ノズル開口17よりインクを噴射するために、入力される駆動信号に基づいて、ノズル開口17に接続された圧力室31(空間)の圧力を変動させる。そして、ノズル開口17から噴射されたインクによって記録紙12に所望の画像が形成される。
また、ラインヘッド13は、ラインヘッド移動機構70(図7参照)によって上下方向に移動可能とされている。
より詳細には、ラインヘッド13は、ラインヘッド移動機構70によって、印刷位置とメンテナンス位置との間において上下方向に移動可能とされている。
なお、印刷位置とは、ラインヘッド13のノズル開口17から記録紙12へインクを噴射することによって記録を行う位置であり、相対的にラインヘッド13が上方に移動された位置である。また、メンテナンス位置とは、以下に詳説するメンテナンス部11によってラインヘッド13のメンテナンス処理が行われる位置である。
より詳細には、ラインヘッド13は、ラインヘッド移動機構70によって、印刷位置とメンテナンス位置との間において上下方向に移動可能とされている。
なお、印刷位置とは、ラインヘッド13のノズル開口17から記録紙12へインクを噴射することによって記録を行う位置であり、相対的にラインヘッド13が上方に移動された位置である。また、メンテナンス位置とは、以下に詳説するメンテナンス部11によってラインヘッド13のメンテナンス処理が行われる位置である。
次に、メンテナンス部11の構成について詳述する。
メンテナンス部11は、ラインヘッド13のノズル形成面17aに付着したインクを拭き取るワイピング機構40、及びノズル開口17の乾燥を防止するためのキャッピング機構(図11参照)を含んで構成されるものである。
メンテナンス部11は、ラインヘッド13のノズル形成面17aに付着したインクを拭き取るワイピング機構40、及びノズル開口17の乾燥を防止するためのキャッピング機構(図11参照)を含んで構成されるものである。
図5はワイピング機構の概略構成を示す斜視図であり、図6(a)はワイピング機構40の正面図(ワイピングローラ41の延在方向から視た図)を示すものであり、図6(b)はワイピング機構40の側面図を示すものである。
図5に示されるようにワイピング機構40は、ワイピングローラ41と、該ワイピングローラの外周に設けられてラインヘッド13のノズル形成面17a上を摺動するワイピング部42とを備えている。ワイピングローラ41は、ラインヘッド13と少なくとも同等の長さを有し、例えばアルミニウムやステンレス等の金属軸44にシリコンゴムを被覆したものであり、図示されない駆動モータや駆動伝達機構により任意の方向に回動可能となっている。なお、上記金属軸44の材質・形状は、所望の剛性が得られるものであれば樹脂材料或いは中空パイプを用いてもよい。
図5に示されるようにワイピング機構40は、ワイピングローラ41と、該ワイピングローラの外周に設けられてラインヘッド13のノズル形成面17a上を摺動するワイピング部42とを備えている。ワイピングローラ41は、ラインヘッド13と少なくとも同等の長さを有し、例えばアルミニウムやステンレス等の金属軸44にシリコンゴムを被覆したものであり、図示されない駆動モータや駆動伝達機構により任意の方向に回動可能となっている。なお、上記金属軸44の材質・形状は、所望の剛性が得られるものであれば樹脂材料或いは中空パイプを用いてもよい。
上記ワイピング部42は、図5、図6に示されるようにワイピングローラ41の回転方向と交差する方向に延在するワイパー43、46を備えて構成されている。ワイパー43、46はシリコンゴム等の弾性体からなる板状部材から構成されるものである。本実施形態に係るワイピング部42は、ワイピングローラ41の略中央部付近の連結部45でワイパー43、46の端部43b、46bがそれぞれ連続した(繋がった)状態に形成されている。
図6(a)に示されるようにワイパー43、46はそれぞれワイピングローラ41の径方向に延出するように形成されている。
本実施形態では、ワイパー43、46はワイピングローラ41の外周に螺旋状となるように形成されている。ワイパー43、46は、それぞれの螺旋方向(渦巻き方向)が逆向きに設定されている。したがって、ワイパー43、46は、連結部45に対して対称に形成されており、ワイピングローラ41の延在方向から視てそれぞれが重なるようになっている。
本実施形態では、ワイパー43、46はワイピングローラ41の外周に螺旋状となるように形成されている。ワイパー43、46は、それぞれの螺旋方向(渦巻き方向)が逆向きに設定されている。したがって、ワイパー43、46は、連結部45に対して対称に形成されており、ワイピングローラ41の延在方向から視てそれぞれが重なるようになっている。
ワイパー43、46は、それぞれワイピングローラ41の周方向において両端部43a,b、46a,bを180度だけ位置を違えた状態に形成されている。したがって、ワイパー43、46から構成されるワイピング部42はワイピングローラ41の外周面を半周した状態に形成される。すなわち、ワイピングローラ41は、その外周領域の半分が前記ワイピング部42の非形成領域47に相当している。本実施形態に係るワイピング機構40は、メンテナンス処理を行わない場合に、ワイピングローラ41を回転させることで上記非形成領域47とノズル形成面17aとを対向させるようになっている。これにより、ラインヘッド13をワイピング機構40から容易に離間できるようになっている。
図7は、インクジェットプリンタ100の電気的な構成を示すブロック図である。
本実施形態におけるインクジェットプリンタ100は、図7に示すように、インクジェットプリンタ100全体の動作を制御する制御装置60を備えている。制御装置60には、インクジェットプリンタ100の動作に関する各種情報を入力する入力装置61と、インクジェットプリンタ100の動作に関する各種情報を記憶した記憶装置62と、時間の計測を実行可能な計測装置63とが接続されている。また、制御装置60には、上述した記録紙搬送機構14、メンテナンス部11等が接続されている。また、インクジェットプリンタ100は、圧電素子25を含む駆動ユニット24に入力する駆動信号を発生する駆動信号発生器64を備えている。駆動信号発生器64は、制御装置60に接続されている。
本実施形態におけるインクジェットプリンタ100は、図7に示すように、インクジェットプリンタ100全体の動作を制御する制御装置60を備えている。制御装置60には、インクジェットプリンタ100の動作に関する各種情報を入力する入力装置61と、インクジェットプリンタ100の動作に関する各種情報を記憶した記憶装置62と、時間の計測を実行可能な計測装置63とが接続されている。また、制御装置60には、上述した記録紙搬送機構14、メンテナンス部11等が接続されている。また、インクジェットプリンタ100は、圧電素子25を含む駆動ユニット24に入力する駆動信号を発生する駆動信号発生器64を備えている。駆動信号発生器64は、制御装置60に接続されている。
駆動信号発生器64には、ラインヘッド13の圧電素子25に入力する駆動パルスの電圧値の変化量を示すデータ、及び駆動パルスの電圧を変化させるタイミングを規定するタイミング信号が入力される。駆動信号発生器64は、入力されたデータ及びタイミング信号に基づいて、例えば、図8に示す駆動パルスDPを含む駆動信号を発生する。
図8において、駆動パルスDPは、基準電位VMから最高電位VHまで所定の勾配で電位を上昇させる第1充電要素PE1と、最高電位VHを一定時間維持する第1ホールド要素PE2と、最高電位VHから最低電位VLまで所定の勾配で電位を降下させる放電要素PE3と、最低電位VLを短い時間維持する第2ホールド要素PE4と、最低電位VLから基準電位VMまで電位を復帰させる第2充電要素PE5とを含む。ノズル開口17から噴射されるインクの滴の量が設計値と一致するように、駆動パルスDPのうち、最高電位VHと最低電位VLとの電位差である駆動電圧VDが設定される。なお、図8に示す駆動パルスDPは一例であり、種々の波形のものを用いることができる。
駆動信号発生器64より駆動パルスDPが圧電素子25に入力されると、ノズル開口17よりインク滴が噴射される。第1充電要素PE1が供給されると、圧電素子25が収縮して圧力室31が膨張する。この圧力室31の膨張状態が短時間維持された後、放電要素PE3が供給されて圧電素子25が急激に伸長する。これに伴って、圧力室31の容積が基準容積(圧電素子25に基準電位VEを印加したときの圧力室31の容積)以下に収縮し、ノズル開口17に露出したメニスカスが外側に向けて急激に加圧される。これにより、所定量のインクの滴がノズル開口17から噴射される。その後、第2ホールド要素PE4、及び第2充電要素PE5が圧電素子25に順次供給され、インクの滴の噴射に伴うメニスカスの振動を短時間で収束させるように、圧力室31が基準容積に復帰する。
次に、上述の構成を有するインクジェットプリンタ100の動作の一例として、メンテナンス部11のワイピング動作を中心にして、フローチャート図を参照しながら説明する。
まず、図12のフローチャートを参照して吸引動作を含むメンテナンス部の動作について説明する。
外部から印刷データが送信されると、制御装置60は、ドットパターンに対応した噴射データに展開してラインヘッド13に送信する。そして、ラインヘッド13では、受信した噴射データに基づき、記録(印字・印刷)処理、すなわち記録紙に対するインクの噴射を実行する(ステップS1)。
そして、予め設定されている時間が経過すると(ステップS2)、定期メンテナンス処理を開始する。
外部から印刷データが送信されると、制御装置60は、ドットパターンに対応した噴射データに展開してラインヘッド13に送信する。そして、ラインヘッド13では、受信した噴射データに基づき、記録(印字・印刷)処理、すなわち記録紙に対するインクの噴射を実行する(ステップS1)。
そして、予め設定されている時間が経過すると(ステップS2)、定期メンテナンス処理を開始する。
定期メンテナンス処理が開始すると、制御装置60は、図9(a)に示すようにワイピングローラ41を所定方向に回転させ、図9(b)に示されるようにワイピング部42をノズル形成面17aに当接させる(ステップS3)。
ステップS3にてノズル形成面17aとワイピング部42とが当接されると、制御装置60はワイピングローラ41を所定方向に回転させる(ステップS4)。
このとき、図10に示すようにワイピングローラ41の外周部に設けられたワイパー43、46がノズル形成面17aに均一に接触するようになる。すなわち、ワイピングローラ41の回転に追従してワイパー43、46がノズル形成面17a上を摺動することとなる。
このとき、図10に示すようにワイピングローラ41の外周部に設けられたワイパー43、46がノズル形成面17aに均一に接触するようになる。すなわち、ワイピングローラ41の回転に追従してワイパー43、46がノズル形成面17a上を摺動することとなる。
ここで、ワイパー43、46とノズル形成面17aとのワイプ領域(接触領域)は図10に示されるようにワイピングローラ41の延在方向における中心(連結部45)に向かって変化する。本実施形態では、ワイピング時に2つのワイパー43、46が同時にノズル形成面17a上を摺動するため、ワイピング部42がノズル形成面17aに2点で接触した状態となる。よって、ローラの延在方向の全域に亘って清掃部材(ワイパー)が形成された従来構成のワイピング機構に比べてノズル形成面17aに対しワイピング部42を均一に当接させることが可能となり、ノズル開口面近傍に付着しているインクや不純物等を良好に拭き取り、インクや不純物等の拭き残しを防止できる。
また、ワイピング部42がワイピングローラ41の外周面の半分にのみ形成されているので、ワイピングローラ41を半回転させるだけでワイピング処理を行うことができ、ワイピング処理に要する時間を短縮できる。
また、ワイピング部42がワイピングローラ41の外周面の半分にのみ形成されているので、ワイピングローラ41を半回転させるだけでワイピング処理を行うことができ、ワイピング処理に要する時間を短縮できる。
そして、制御装置60は、ラインヘッド13を上昇させることによって、ノズル形成面17aからワイピング機構40を離間させる(ステップS5)。
以上の工程により、ラインヘッド13におけるワイピング処理が終了する。
以上の工程により、ラインヘッド13におけるワイピング処理が終了する。
その後、制御装置60は、ラインヘッド13を用いて記録紙12に対する記録動作を再開する。
また、必要に応じて上記メンテナンス部11はノズル開口17の保湿動作を行ってもよい。具体的には、制御装置60は、図11に示すようにメンテナンス部11に含まれるキャップ部材50内にインク2を貯留した状態でキャップ部材50をラインヘッド13のノズル形成面17aに当接させる。このとき、上述のようにキャップ部材50とノズル形成面17aとの間に形成される空間Kが閉空間とされているため、空間Kを良好に保湿することができる。このため、ノズル開口17の乾燥を良好に抑制することができる。
以上述べたように本実施形態によれば、ノズル形成面17aに対して良好なワイピング処理を行うことができるので、ノズル開口面近傍に残留したインクが乾燥することで吐出不良や飛行曲がり等を防止でき、高信頼性のインクジェットプリンタ100を提供することができる。
このように、本実施形態のインクジェットプリンタ100によれば、細長い形状を有しノズル形成面17aに僅かな撓みが生じるラインヘッド13であっても、複数のワイパー43から構成されるワイピング部42によってそれぞれのワイパー43が対応するノズル形成面17a上を均一に摺動させることができる。
このように、本実施形態のインクジェットプリンタ100によれば、細長い形状を有しノズル形成面17aに僅かな撓みが生じるラインヘッド13であっても、複数のワイパー43から構成されるワイピング部42によってそれぞれのワイパー43が対応するノズル形成面17a上を均一に摺動させることができる。
(第二実施形態)
次にインクジェットプリンタの第二実施形態について説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンタは上述の第一実施形態に対しワイピング部42の形状のみが異なっているため、以下では上記実施形態と同じ部材及び構成を有するものについては同一の符号を付し、説明を省略若しくは簡略する。
次にインクジェットプリンタの第二実施形態について説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンタは上述の第一実施形態に対しワイピング部42の形状のみが異なっているため、以下では上記実施形態と同じ部材及び構成を有するものについては同一の符号を付し、説明を省略若しくは簡略する。
図13は本実施形態に係るワイピング機構40の概略構成を示す斜視図であり、図14(a)はワイピング機構140の正面図(ワイピングローラ41の延在方向から視た図)、図14(b)はワイピング機構140の側面図を示すものである。
図13、14に示すように本実施形態に係るワイピング部142は4つのワイパー143、144、145、146を有しており、それぞれのワイパー143〜146の端部143b、144b、端部144a、145a、及び端部145b、146bが3つの連結部45で連続した(繋がった)状態に形成されている。
図14(a)に示されるようにワイパー143〜146はそれぞれワイピングローラ41の径方向に延出するように形成されており、ワイピングローラ41の外周に螺旋状となるようにそれぞれ形成されている。本実施形態では、隣接するワイパー同士(ワイパー143とワイパー144、及びワイパー145とワイパー146)が連結部45に対して対称に形成されており、ワイピングローラ41の延在方向から視てそれぞれが重なるようになっている。
ワイパー143〜146は、ワイピングローラ41の周方向において両端部143a,b〜146a,bを90度だけ位置を違えた状態に形成されている。したがって、ワイパー143〜146から構成されるワイピング部142はワイピングローラ41の外周面を1/4周した状態に形成される。すなわち、ワイピングローラ41は、その外周領域の3/4が前記ワイピング部142の非形成領域47に相当する。
本実施形態におけるワイピング処理では、4つのワイパー143〜146が同時にノズル形成面17a上を摺動するため、ワイピング部42がノズル形成面17aに4点で接触した状態となる。よって、上記実施形態に比べてノズル形成面17aに対しワイピング部42をより均一に当接可能となるため、インクや不純物等の拭き残しをより確実に防止できる。また、ワイピング部42がワイピングローラ41の外周面の1/4の領域のみに形成されているので、ワイピングローラ41を1/4回転させるだけでワイピング処理を行うことができ、ワイピング処理に要する時間を短縮できる。
(第三実施形態)
次にインクジェットプリンタの第三実施形態について説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンタは、ワイピング部を複数備えて構成されている。それ以外の構成は上記実施形態と同一の部材を有していることから各部材に同一の符号を付し、説明を省略若しくは簡略する。
次にインクジェットプリンタの第三実施形態について説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンタは、ワイピング部を複数備えて構成されている。それ以外の構成は上記実施形態と同一の部材を有していることから各部材に同一の符号を付し、説明を省略若しくは簡略する。
図15は本実施形態に係るワイピング機構240の概略構成を示す斜視図であり、図16(a)はワイピング機構240の正面図(ワイピングローラ41の延在方向から視た図)、図16(b)はワイピング機構240の側面図を示すものである。
図15、16に示すように本実施形態に係るワイピング機構240は、第一ワイピング部242と第二ワイピング部243を備えており、これら第一、第二ワイピング部242、243はそれぞれ上記第二実施形態に係るワイピング部142と同一形状から構成されている。すなわち、各ワイピング部242、243は、4つのワイパーが連結部45によってそれぞれ連続的に形成されたものとなっている。
上記第一ワイピング部242及び第二ワイピング部243は、図16(a)に示されるようにそれぞれがワイピングローラ41の周方向において90度だけ位置を違えた状態に配置されている。したがって、本実施形態に係るワイピングローラ41は、上記第一実施形態と同様にその外周面の半分の領域が前記ワイピング部242、243の非形成領域47に相当する。
これら第一、第二ワイピング部242、243は、それぞれ異なる材料から構成されている。具体的には、ワイピングローラ41における回転方向前方側の第一ワイピング部242は上記第二実施形態のワイピング部142と同様にシリコンゴム等の弾性体から構成されており、回転方向後方側の第二ワイピング部243は、表面が多孔質状に形成されたスポンジや不織布等から構成されている。
ここで、第一ワイピング部242は、上記実施形態と同様にノズル形成面17a上に付着しているインクを拭き取る機能を奏するものである。
一方、第二ワイピング部243は、ノズル形成面17a上を摺動する際にノズル開口17上のインクや不純物を多孔質内に吸収する機能を奏するものである。
一方、第二ワイピング部243は、ノズル形成面17a上を摺動する際にノズル開口17上のインクや不純物を多孔質内に吸収する機能を奏するものである。
本実施形態に係るワイピング処理では、第一ワイピング部242によってノズル開口面からインクや不純物等を良好に拭き取りつつ、第一ワイピング部242に続けてノズル形成面17a上を摺動する第二ワイピング部243によってインク残渣を吸収できる。したがって、それぞれの用途に対応したワイピング部242、243を備えることで、ワイピング処理の洗浄性をより高めることができる。
なお、本実施形態では第一ワイピング部242、及び第二ワイピング部243をそれぞれ異なる材料で構成したが、第二ワイピング部243を第一ワイピング部242同様のシリコンゴム(弾性体)で形成してもよい。このようにすれば、ノズル形成面17a上を複数のワイピング部242が摺動することでインクの拭き取り性が向上し、高い洗浄性を得ることができる。
なお、本実施形態では第一ワイピング部242、及び第二ワイピング部243をそれぞれ異なる材料で構成したが、第二ワイピング部243を第一ワイピング部242同様のシリコンゴム(弾性体)で形成してもよい。このようにすれば、ノズル形成面17a上を複数のワイピング部242が摺動することでインクの拭き取り性が向上し、高い洗浄性を得ることができる。
(変形例)
次にインクジェットプリンタにおけるワイピング部の変形例について説明する。本変形例に係るワイピング部は上述した実施形態と異なり、ワイピング部を構成する複数のワイパーが連続することなく、別体としてワイピングローラ41の外周に設けられている。それ以外の構成は上記実施形態と同一の部材を有していることから各部材に同一の符号を付し、説明を省略若しくは簡略する。
次にインクジェットプリンタにおけるワイピング部の変形例について説明する。本変形例に係るワイピング部は上述した実施形態と異なり、ワイピング部を構成する複数のワイパーが連続することなく、別体としてワイピングローラ41の外周に設けられている。それ以外の構成は上記実施形態と同一の部材を有していることから各部材に同一の符号を付し、説明を省略若しくは簡略する。
図17は本変形例に係るワイピング機構340の概略構成を示す斜視図であり、図18はワイピング機構240の側面図を示すものである。
図17、18に示すように本変形例に係るワイピング機構340は、ワイピング部342が2つのワイパー343、346から構成されている。隣接するワイパー343、346は、ワイピングローラ41の延在方向において互いの端部343b、346bがオーバラップ(重なる)した状態で形成されている。
ここで、ワイパー343、346の端部343b、346bがオーバーラップしない状態に形成されていると、ワイピング処理後にノズル形成面17a上にインクの拭き取りが行われない領域が生じてしまう。
一方、本変形例によれば、それぞれ別体として形成されているワイパー343、346の端部343b、346bがワイピングローラ41の延在方向においてオーバーラップした状態に形成されているので、ワイピング部342におけるインクの拭き残しの発生を抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態においては、ラインヘッド13をワイピング機構に対して昇降させることでメンテナンス処理を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばラインヘッド13の待機位置までワイピング機構を移動させることでノズル形成面17aとワイピング機構とを対向配置し、ワイピング処理を行うようにしてもよい。
例えば、上記実施形態に係る説明では記録紙上に画像形成する場合について説明したが、ロール紙上に画像形成する場合にも本発明は適応可能である。図19に示すようにロール紙Rに印字を行う場合、ラインヘッド13の下側にメンテナンス部11を配置することが難しい。このような場合、ラインヘッド13の側方にメンテナンス部11を配置し、メンテナンス処理時にラインヘッド13を上昇させるとともに、ノズル形成面17aを同図中矢印方向に回転させることでメンテナンス部11に対向させてメンテナンス処理を行うようにしてもよい。
また、本発明はノズル形成面17aをそれぞれ対向配置させた2つのラインヘッド13間に記録紙を送ることで両面印刷を行うインクジェットプリンタについても適用可能である。このような場合、図20に示すように2つのラインヘッドの側方にメンテナンス部11をそれぞれ配置し、上述した両面印刷時と同様にメンテナンス処理時にラインヘッド13を移動させるとともに、ノズル形成面17aを同図中矢印方向に回転させることでメンテナンス部11に対向させてメンテナンス処理を行うようにしてもよい。なお、メンテナンス部11を1つだけ設け、メンテナンス装置を昇降させることで2つのラインヘッド13に対しメンテナンス処理を行うようにしてもよい。
また上記実施形態においては、ラインヘッド13が、各色(Y,M,C,K1,K2)に対応する5つのラインヘッドを備えていてもよい。
また、図21(a)に示すように、単一のラインヘッドが複数のユニット90に分割されていても良い。また、図21(b)に示すように、各ユニット90がラインヘッド13の長手方向に沿って千鳥配置されていても良い。
また、図21(a)に示すように、単一のラインヘッドが複数のユニット90に分割されていても良い。また、図21(b)に示すように、各ユニット90がラインヘッド13の長手方向に沿って千鳥配置されていても良い。
例えば、上記実施形態においては、単一のラインヘッドを備え、当該ラインヘッドから全ての種類のインクが噴射される構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、インクの種類ごとにラインヘッドを設置する構成であっても良い。このような場合には、各ラインヘッドごとにメンテナンス部11が設置されることとなる。
また、本発明は、ラインヘッド方式のインクジェットプリンタに限られるものではなく、シリアル方式のインクジェットプリンタに適用することも可能である。
また、本発明は、ラインヘッド方式のインクジェットプリンタに限られるものではなく、シリアル方式のインクジェットプリンタに適用することも可能である。
また、上記実施形態においては、インクジェット式記録装置がインクジェット式プリンタである場合を例にして説明したが、インクジェット式プリンタに限られず、複写機及びファクシミリ等の記録装置であってもよい。
また、上記実施形態では圧電素子25として積層型のものを用いたが、本発明はこれに限定されず、積層型以外の種類(例えば、モノモルフ、ユニモルフ、バイモルフ、ムーニー型、マルチムーニー型、シンバル型等)を用いてもよい。更に、駆動ユニット24としては上述した圧電素子25を用いたピエゾジェットタイプに限定されることなく、例えばサーマル方式を採用することもできる。その場合には印加時間を変化させることなどにより、流体吐出量を変化させることができる。
また、上述の各実施形態においては、流体噴射装置が、インク等の流体を噴射する流体噴射装置(流体噴射装置)である場合を例にして説明したが、本発明の流体噴射装置は、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に適用することができる。流体噴射装置が噴射可能な流体は、液体、機能材料の粒子が分散又は溶解されている液状体、ジェル状の流状体、流体として流して噴射できる固体、及び粉体(トナー等)を含む。
また、流体噴射装置としては、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体を例とする固体を噴射するトナージェット式記録装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…メンテナンス部、13…ラインヘッド(噴射ヘッド)、17…ノズル開口、17a…ノズル形成面、40…ワイピング機構、41…ワイピング部、42…ワイピング部、43,46…ワイパー、43a,43b,46a,46b…端部、100…インクジェットプリンタ(流体噴射装置)、140…ワイピング機構、142…ワイピング部、143〜146…ワイパー、143a,143b〜146a,146b…端部、240…ワイピング機構、242,243…ワイピング部、340…ワイピング機構、342…ワイピング部、343,346…ワイパー、343b,346b…端部
Claims (11)
- 複数のノズル開口が形成されたノズル形成面を備えるとともに前記ノズル開口から流体を噴射する噴射ヘッドと、前記ノズル開口の噴射特性を維持あるいは回復させるワイピング機構とを備える流体噴射装置であって、
前記ワイピング機構は、ワイピングローラと、該ワイピングローラの外周に設けられて前記ノズル形成面上を摺動するワイピング部とを備え、
該ワイピング部は、前記ワイピングローラの回転方向と交差する方向に延在する複数のワイパーを備えることを特徴とする流体噴射装置。 - 前記ワイピングローラは、少なくとも前記噴射ヘッドと同等の長さを有していることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
- 前記ワイパーの少なくとも一部が、前記ワイピングローラの外周に螺旋状をなすように形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の流体噴射装置。
- 前記ワイピング部は、複数の前記ワイパーのうち隣接する前記ワイパーが前記ワイピングローラの延在方向において互いの端部が重なった状態に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 前記ワイピング部は、複数の前記ワイパーがそれぞれ連続した状態に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 前記ワイパーは前記ワイピングローラの径方向に延出するように形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 前記ワイピング部は、前記ワイピング部を複数備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 複数の前記ワイピング部は、それぞれ異なる材料から構成されることを特徴とする請求項7に記載の流体噴射装置。
- 前記ワイピングローラの外周面は、該ワイピングローラの延在方向から視て、前記ワイピング部の非形成領域を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 前記非形成領域は、前記ワイピングローラの外周領域の半分以上を占めることを特徴とする請求項9に記載の流体噴射装置。
- 前記噴射ヘッドは、ラインヘッドであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007178620A JP2009012386A (ja) | 2007-07-06 | 2007-07-06 | 流体噴射装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103707645A (zh) * | 2013-12-11 | 2014-04-09 | 浙江工业大学 | 邮资机的喷墨打印头清刮装置 |
-
2007
- 2007-07-06 JP JP2007178620A patent/JP2009012386A/ja not_active Withdrawn
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CN103707645A (zh) * | 2013-12-11 | 2014-04-09 | 浙江工业大学 | 邮资机的喷墨打印头清刮装置 |
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