JP2009012373A - 流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップ部材と噴射ヘッドとの密着性を高めることが可能な流体噴射装置を提供すること。
【解決手段】流体を噴射する複数のノズル開口を有する噴射ヘッドと、前記噴射ヘッドに対して当接可能に設けられ、前記噴射ヘッドのうち少なくとも前記複数のノズル開口が設けられた領域を覆うキャップ部材43と、前記キャップ部材43を前記噴射ヘッド側へ押圧する複数の押圧機構45とを具備する。キャップ部材43を噴射ヘッド側へ押圧する押圧機構45が複数設けられているので、キャップ部材43の複数箇所が噴射ヘッドに押圧された状態で両者を当接させることが可能となる。これにより、キャップ部材43と噴射ヘッドとの間の密着性を高めることが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体噴射装置に関する。
流体を噴射する流体噴射装置として、例えばインクジェット式記録装置などが知られている。インクジェット式記録装置は、記録媒体に文字や画像等を記録する装置であり、記録ヘッド(噴射ヘッド)に設けられたノズルから記録媒体にインクが噴射される構成になっている。このインクジェット式記録装置には、ノズル内が乾燥したりノズル内に埃が入ったりするのを防止するキャップ部材が設けられている。キャップ部材は、記録ヘッドに対して着脱可能に設けられており、ノズルの設けられた領域を含む空間を密閉するようになっている。また、乾燥等によって噴射特性が悪化したノズルの噴射特性の回復を図るため、この密閉された空間を減圧してノズルからインクを吸引する吸引機構が設けられている。
特開2002−11864号公報 特開2005−246640号公報
しかしながら、記録ヘッドにキャップ部材を装着した状態において、当該記録ヘッドとキャップ部材との間に一部密着性の弱い部分が形成されてしまう場合がある。特に、ノズルが一方向に沿って配列されたラインヘッドを記録ヘッドとして用いる場合には、記録ヘッド及びキャップ部材が共に細長くなるため、両者の形状に撓みが生じ易くなる。このため、キャップ部材と記録ヘッドとの間に密着性の弱い部分が形成されやすくなる。
密着性の弱い部分では、記録ヘッドとキャップ部材との間に隙間が生じる虞があり、ノズル内の乾燥・埃の流入の原因になる。また、隙間が形成されているとノズル内のインクを十分に吸引できず、噴射特性の悪化の原因となる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、キャップ部材と噴射ヘッドとの密着性を高めることが可能な流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る流体噴射装置は、流体を噴射する複数のノズル開口を有する噴射ヘッドと、前記噴射ヘッドに対して当接可能に設けられ、前記噴射ヘッドのうち少なくとも前記複数のノズル開口が設けられた領域を覆うキャップ部材と、前記キャップ部材を前記噴射ヘッド側へ押圧する複数の押圧機構とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、キャップ部材を噴射ヘッド側へ押圧する押圧機構が複数設けられているので、キャップ部材の複数箇所が噴射ヘッドに押圧された状態で両者を当接させることが可能となる。これにより、キャップ部材と噴射ヘッドとの間の密着性を高めることが可能となる。
上記の流体噴射装置は、前記複数のノズル開口が一方向に沿って配列されており、前記複数の押圧機構が前記一方向に沿って設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、複数のノズル開口が一方向に沿って配列されており、複数の押圧機構が当該一方向に沿って設けられているので、ノズル開口の配列に沿ってキャップ部材を押圧することができる。これにより、噴射ヘッドのうちノズル開口が設けられた領域をキャップ部材が確実に押圧することになるので、当該ノズル開口内の乾燥・埃等の流入を一層確実に防ぐことができる。
上記の流体噴射装置は、前記押圧機構が、前記キャップ部材の一部を押圧可能な弾性部材を有することを特徴とする。
本発明によれば、押圧機構がキャップ部材の一部を押圧可能な弾性部材を有するので、当該弾性部材の弾性力によってキャップ部材の一部を安定して押圧することができる。これにより、キャップ部材と噴射ヘッドとの間を安定して密着させることができる。
上記の流体噴射装置は、前記キャップ部材のうち前記押圧機構によって押圧される部分の剛性が、前記押圧される部分以外の部分の剛性よりも高くなっていることを特徴とする。
本発明によれば、キャップ部材のうち押圧機構によって押圧される部分の剛性が、当該押圧される部分以外の部分の剛性よりも高くなっているので、より少ない力で押圧することができる。加えて、キャップ部材のうち押圧される部分が噴射ヘッドに確実に当接されることになるため、キャップ部材と噴射ヘッドとの間の密着性を高めることが可能となる。
上記の流体噴射装置は、前記キャップ部材のうち前記押圧機構によって押圧される部分以外の部分が弾性領域になっていることを特徴とする。
本発明によれば、キャップ部材のうち押圧機構によって押圧される部分以外の部分が弾性領域になっているので、押圧機構で押圧した部分以外の部分を当該弾性領域の弾性力によって変形させることができる。これにより、キャップ部材のうち押圧される部分が噴射ヘッドに確実に当接されることになるため、キャップ部材と噴射ヘッドとの間の密着性を高めることが可能となる。
以下、本発明に係る流体噴射装置の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置として、インクジェット式プリンタを例示する。
図1は、本実施形態のインクジェット式プリンタ(以下、インクジェットプリンタ100という)の概略構成図、図2は、ラインヘッド周辺の要部平面図、図3は、ラインヘッドのノズル形成面を示す平面図である。
本実施形態においてインクジェットプリンタ100は、図1及び図2に示すように、記録紙12への記録を行う記録部10と、記録部10のメンテナンス処理を行うメンテナンス部11とを有している。
記録部10は、インク滴を噴射して流体噴射対象物である記録紙12に画像形成するラインヘッド13(噴射ヘッド)と、記録紙12を搬送する記録紙搬送機構14と、ラインヘッド13に供給するインク(流体)を貯留したインク貯留部15とを備えて構成されている。
記録紙搬送機構14は、紙送りモータ(不図示)やこの紙送りモータによって回転駆動される紙送りローラ等から構成されており、記録(印字・印刷)動作に連動させて記録紙12をラインヘッド13に対向するように順次送り出すようになっている。
インク貯留部15は、プリンタ本体16の一側に配置されており、不図示のインク供給手段により後述のラインヘッド13へインクを供給する。このインク貯留部15は、インクジェットプリンタ100の各色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K1:染料系)、黒(K2:顔料系))に対応する色のインクを貯蔵するインクタンク15Y,15M,15C,15K1,15K2を有している。インク貯留部15とラインヘッド13との間は、インク供給手段を介して連通されている。
ラインヘッド13は、インクジェットプリンタ100が対象とする最大サイズの記録紙12の少なくとも一辺を越える長さ(最大記録紙幅W)に亘ってノズルが多数配列されたライン型の記録ヘッドである。本実施形態においては、少なくとも各色(Y、M、C、K1、K2)に対応した5つの印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2を備えている。各印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2は、インク滴を噴射するためのノズル開口17を多数整列配置してなるノズル列L(図3参照)をそれぞれ有しており、記録紙12の搬送方向に沿って順に配設されている。ノズル列Lは、ノズル開口17による1列のライン又はノズル開口17による複数列のラインであって、ノズル開口17の数やラインの数は適宜設定される。図3はノズル列Lの一実施例を示すものであり、ノズル開口17による複数列のラインを示している。ライン数を増やすことにより、一度に広範囲の記録が可能になるとともに、画像の解像度も高まる。
ラインヘッド13は、最大記録紙幅Wに対応する長さ方向を記録紙12の搬送方向と直交する方向に配置され、各ノズル列Lのノズル開口17からインク滴が記録紙12に噴射されることにより記録紙12に画像が記録される。
インク貯留部15とラインヘッド13とを連通するインク供給手段は、複数のインク供給流路34(図5参照)を有しており、各インクタンク15Y,15M,15C,15K1,15K2から各印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2へとインクが供給されるようになっている。
以下、図4を参照してラインヘッドの構成について詳述する。図4は、ラインヘッドの一部を示す断面図である。
ラインヘッド13は、ヘッド本体18と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22とを備えている。インクを噴射するノズル開口17はノズル基板21に形成され、ノズル基板21の下面がノズル形成面21Aとされている。流路形成ユニット22は、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を積層し、接着剤等で接合して一体にしたものである。
ラインヘッド13は、ヘッド本体18の内部に形成された収容空間23と、収容空間23に配置された駆動ユニット24とを備えている。駆動ユニット24は、複数の圧電素子25と、圧電素子25の上端を支持する固定部材26と、駆動信号を圧電素子25に供給する柔軟なケーブル27とを備えている。圧電素子25は、複数のノズル開口17のそれぞれに対応するように設けられている。
また、ヘッド本体18の内部に形成され、インクタンクからインク供給流路を介して供給されたインクが流れる内部流路28と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22によって形成され、内部流路28と接続された共通インク室29と、流路形成ユニット22によって形成され、共通インク室29と接続されたインク供給口30と、流路形成ユニット22によって形成されてインク供給口30と接続された圧力室31とを備えている。圧力室31は、複数のノズル開口17に対応するように複数設けられている。複数のノズル開口17のそれぞれは、複数の圧力室31のそれぞれに接続されている。
ヘッド本体18は、合成樹脂で形成されている。振動板19は、例えばステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工したものである。振動板19の圧力室に対応する部分には、圧電素子25の下端と接合される島部32が形成されている。振動板19の少なくとも一部は、圧電素子25の駆動に応じて弾性変形する。振動板19と内部流路28の下端近傍との間にはコンプライアンス部33が形成されている。
流路基板20は、内部流路28の下端とノズル開口17とを接続する共通インク室29、インク供給口30、及び圧力室31は、それぞれの空間を形成するための凹部を有する。本実施形態においては、流路基板20は、シリコンを異方性エッチングすることで形成されている。
ノズル基板21は、所定方向に所定間隔(ピッチ)で形成された複数のノズル開口17を有する。本実施形態のノズル基板21は、例えばステンレス鋼等の金属で形成された板状の部材である。
各インクタンクから各々のインク供給流路を介して供給されたインクは、内部流路28の上端に流入する。内部流路28の下端は、共通インク室29に接続されており、インクタンクからインク供給流路を介して内部流路28の上端に流入したインクは、内部流路28を流れた後、共通インク室29に供給される。共通インク室29に供給されたインクは、インク供給口30を介して、複数の圧力室31のそれぞれに分配されるように供給される。
ケーブル27を介して圧電素子25に駆動信号が入力されると、圧電素子25が伸縮する。これにより、振動板19が圧力室に接近する方向及び離れる方向に変形(移動)する。これにより、圧力室31の容積が変化し、インクを収容した圧力室31の圧力が変動する。この圧力の変動によって、ノズル開口17から、インクが噴射される。
このように、本実施形態の圧電素子25(駆動素子)は、ノズル開口17よりインクを噴射するために、入力される駆動信号に基づいて、ノズル開口17に接続された圧力室31(空間)の圧力を変動させる。そして、ノズル開口17から噴射されたインクによって記録紙12に所望の画像が形成される。
また、ラインヘッド13は、ラインヘッド移動機構70(図8参照)によって上下方向に移動可能とされている。
より詳細には、ラインヘッド13は、ラインヘッド移動機構70によって、印刷位置とメンテナンス位置との間において上下方向に移動可能とされている。
なお、印刷位置とは、ラインヘッド13のノズル開口17から記録紙12へインクを噴射することによって記録を行う位置であり、相対的にラインヘッド13が上方に移動された位置である。また、メンテナンス位置とは、以下に詳説するメンテナンス部11によってラインヘッド13のメンテナンス処理が行われる位置であり、相対的にラインヘッド13が可能に移動された位置である。
次に、メンテナンス部11の構成について詳述する。
メンテナンス部11は、ノズル開口17の乾燥防止又はノズル開口17近傍のインク粘度上昇を防止するためのキャッピング機構40と、キャッピング機構40に溜まったインクを排出するためのインク排出部41とを含めたメンテナンス部42、インク排出部41によって排出されたインクを回収する廃インクタンク39等を備えている。
図5はキャッピング機構40の構成を示す平面図であり、図6は図5におけるA−A断面に沿った構成を示す図である。
これらの図に示すように、キャッピング機構40は、ラインヘッド13のノズル形成領域を覆うキャップ部材43と、キャップ部材43を保持する保持部材44と、キャップ部材43を押圧する押圧機構45とを有している。
キャップ部材43は、例えばゴムやエラストマなどの樹脂等からなり、ラインヘッド13の長手方向に沿った方向に自身の長手方向を有している。当該キャップ部材43はトレー形状に形成されており、枠状の周縁部43a(枠状部)を有している。この周縁部43aの上端がノズル形成面21Aと当接することによってキャップ部材43がラインヘッド13のノズル形成領域を覆うと共にノズル形成面21Aとの間に空間が形成されるようになっている。キャップ部材43の底部43bには、当該底部43bを貫通する貫通孔43cが設けられている。貫通孔43cは、キャップ部材43の長手方向に沿って複数設けられている。底部43bのうち貫通孔43cの周縁部分の一部の領域(第1領域)43dは、その他の領域(第2領域)43eに比べて剛性が高くなっている。第2領域43eは弾性領域になっており、外圧を加えることにより伸縮可能になっている。
保持部材44は、例えば金属などの剛体からなるトレー形状の部材であり、枠状の周縁部44aを有している。周縁部44aの内周の寸法は、キャップ部材43の周縁部43aの外周の寸法とほぼ同一になっており、当該周縁部44aの内面でキャップ部材43の周縁部43aの外面を保持する構成になっている。保持部材44の底部44b(図6)には、当該底部44bを貫通する複数の貫通孔44c(図6)が設けられている。貫通孔44cは、キャップ部材43に設けられた貫通孔43cに平面視で重なる位置にそれぞれ設けられている。保持部材44の周縁部43aの高さ方向の寸法は、キャップ部材43の周縁部43aの高さ方向の寸法よりも大きくなっている。保持部材44がキャップ部材43を保持した状態において、保持部材44の底部44bとキャップ部材43の底部43dとの間に空間Sが形成されるようになっている。
押圧機構45は、押圧部材45aと、弾性部材45b(図6)と、Oリング45c(図6)とを有している。押圧部材45aは、キャップ部材43の底部43bを押圧する部材であり、図中の上下方向に移動可能に設けられている。この押圧部材45aは、筒状部45dと、押圧部45e(図6)とを有している。
筒状部45dは、キャップ部材43の貫通孔43cと保持部材44の貫通孔44cとをそれぞれ貫通するように設けられており、筒状部45dの内部を介してキャップ部材43の底部43bの上面側と外部との間が連通された状態になっている。筒状部45dとキャップ部材43の底部43bとの間は、隙間が無いように密着されている。押圧部45eは、筒状部45dの外周が円筒の径方向に突出するように設けられており、自身の上面がキャップ部材43の底部43bのうち第1領域43dに当接されている。この押圧部45eは、当該第1領域43dに平面視で重なる位置に設けられている。
弾性部材45bは、例えばバネなどの弾性部材からなり、保持部材44とキャップ部材43との間に形成される空間S内に設けられている。弾性部材45bは、一端が保持部材44の底面44bに当接されていると共に他端が上記の押圧部45eの下面に当接されており、当該弾性部材45bの付勢力によって押圧部45eを押し上げることが可能になっている。また、Oリング45cは、押圧部材45aの筒状部45dに取り付けられている。
図7は、キャップ部材に連結された吸引ポンプの構成を示す図である。
インク排出部41は、キャップ部材43に接続してキャップ部材43内に溜まったインクを排出するインク排出流路、キャップ部材43に溜まったインクをインク排出流路内に吸引するための吸引ポンプ49等を備えている。
各筒状部45dの下端には、上記インク排出流路として機能する可撓性材料等からなる排出チューブ47の各分岐端部が接続されており、排出チューブ47の他端部は、廃インクタンク39内に挿入されている。廃インクタンク39内には、多孔質部材からなる廃インク吸収材48が収容されており、この廃インク吸収材48により回収されたインク2が吸収されるようになっている。
筒状部45dと廃インクタンク39間には、チューブポンプ式の吸引ポンプ49が配設されている。吸引ポンプ49は、円筒状のケース50を有しており、このケース50内には平面視で円形状をなすポンプホイル51がケース50の軸心に設けられたホイル軸52を中心に回動可能に収容されている。そして、このケース50内に、排出チューブ47の中間部47aがケース50の内周壁50aに沿うようにして収容されている。
ポンプホイル51には、一対の外側に膨らむ円弧状をなすローラ案内溝53,54がホイル軸52を挟んで対向するように形成されている。各ローラ案内溝53,54は、一端がポンプホイル51の外周側に位置しており、他端がポンプホイル51の内周側に位置している。すなわち、両ローラ案内溝53,54は、それらの一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル51の外周部から遠ざかるように延びている。
両ローラ案内溝53,54内には、押圧手段としての一対のローラ55,56が、それぞれ回動軸55a,56aを介して挿通支持されている。なお、両回動軸55a,56aは、それぞれ両ローラ案内溝53,54内を摺動自在になっている。
そして、ポンプホイル51を、正方向(矢印方向)に回動させると、両ローラ55,56が両ローラ案内溝53,54の一端側(ポンプホイル51の外周側)に移動し、排出チューブ47の中間部47aを上流側から下流側へ順次押し潰しながら(押圧しながら)回動するようになっている。この回動により、吸引ポンプ49より上流側の排出チューブ47の内部が減圧されるようになっている。
図9は、インクジェットプリンタ100の電気的な構成を示すブロック図である。
本実施形態におけるインクジェットプリンタ100は、インクジェットプリンタ100全体の動作を制御する制御装置60を備えている。制御装置60には、インクジェットプリンタ100の動作に関する各種情報を入力する入力装置61と、インクジェットプリンタ100の動作に関する各種情報を記憶した記憶装置62と、時間の計測を実行可能な計測装置63とが接続されている。また、制御装置60には、上述した記録紙搬送機構14、キャップ部材43及び吸引ポンプ49を含むメンテナンス部42等が接続されている。また、インクジェットプリンタ100は、圧電素子27を含む駆動ユニット24に入力する駆動信号を発生する駆動信号発生器64を備えている。駆動信号発生器64は、制御装置60に接続されている。
本実施形態のインクジェットプリンタ100は、メンテナンス部42を用いて、ラインヘッド13に対するメンテナンス処理を実行可能である。メンテナンス部42は、ラインヘッド13の噴射特性を維持あるいは回復するために、ラインヘッド13と協働して、ノズル開口17よりインクを排出させる動作を含むメンテナンス処理を実行する。
メンテナンス処理は、ノズル開口17からインクをキャップ部材43に噴射するフラッシング動作、メンテナンス部42のキャップ部材43及び吸引ポンプ49によるインクの吸引動作の少なくとも一方を含む。また、本実施形態においては、キャップ部材43によるノズル開口17の保湿も保湿動作としてメンテナンス処理に含まれる。
ラインヘッド13によるフラッシング動作は、ノズル開口17からのインクを記録紙に供給する前に、ノズル形成面21Aがキャップ部材43によって封止された状態において、ノズル開口17よりインクをキャップ部材43に予め噴射する動作を含む。これにより、印字中又は待機中において、特定のノズル開口17の使用頻度が低くなり、そのノズル開口17付近の粘度が増大したインクが排出され、ノズル開口17の噴射特性が維持又は回復される。
吸引動作は、ノズル形成面21Aがキャップ部材43によって封止された状態において、ノズル形成面21Aとキャップ部材43との間に形成された空間を吸引ポンプ49を用いて負圧にすることによって、ノズル形成面21Aのノズル開口17からインクを吸引する動作を含む。これにより、フラッシング動作では排出しきれなかった粘度が増大したインク、ノズル開口17内に侵入したゴミ、ラインヘッド13内の気泡等が、ノズル開口17よりインクとともに排出され、ノズル開口17の噴射特性が維持又は回復される。
保湿動作は、キャップ部材43にインク2が溜まった状態において、ノズル形成面21Aとキャップ部材43との間に閉空間を形成することによって、ノズル開口17が晒される環境を保湿する動作を含む。これによってノズル開口17の乾燥が抑制され、ノズル開口17の噴射特性が維持される。
キャップ部材43にインク2が溜まると、このインク2が溢れる前に、吸引ポンプ49を駆動してインク2を排出するように制御される。上述したように、吸引ポンプ49は、紙送りモータにより駆動されるため、給紙・排紙を含む記録(印字・印刷)処理を停止して行う必要がある。このため、キャップ部材43にできるだけ多くのインク2をためて、吸引処理の頻度を抑えることが要求される。
また、メンテナンス処理は、不図示のワイピング装置を用いて、残留したインク等、ノズル形成面21Aに付着している異物を拭き取ったり払ったりする、ワイピング処理を含むようにしてもよい。
次に、上述の構成を有するインクジェットプリンタの動作の一例を説明する。ここでは、吸引動作及び保湿動作を含むメンテナンス部の動作を中心に説明する。図9は、インクジェットプリンタの動作を示すフローチャートである。
外部から印刷データが送信されると、制御装置60は、ドットパターンに対応した噴射データに展開してラインヘッド13に送信する。そして、ラインヘッド13では、受信した噴射データに基づき、記録(印字・印刷)処理、すなわち記録紙に対するインク滴Dの噴射を実行する(ステップS1)。
記録処理の後、動作を継続すると判断した場合(ステップS2のYES)、予め設定されている時間が経過すると(ステップS3)、定期メンテナンス処理を開始する。また、記録処理の後、動作を継続しないと判断した場合(ステップS2のNO)、インクジェットプリンタの処理を終了する。以下、動作を継続すると判断した場合について、説明する。
定期メンテナンス処理が開始すると、制御装置60は、図10に示すように、ラインヘッド13をメンテナンス位置まで下降させ、ラインヘッド13とキャップ部材43とを対向させる(ステップS4)。この状態で、例えばキャップ部材43の周縁部43aが撓んでいる状態が確認される。
制御装置60は、ステップS3にてノズル形成面21Aとキャップ部材43とが対向させた状態から、キャップ部材43の周縁部43aをラインヘッドに当接させる(ステップS5)。図11に示すように、キャップ部材43の底部43bのうち剛性の高い第1領域43dが押圧部材45aの押圧部45eによって変形されずに押圧されると共に、底部43bのうち剛性の低い第2領域43eが変形する。撓みによる隙間が無い状態でラインヘッド13とキャップ部材43の当接部43aとが当接することになる。キャップ部材43とノズル形成面21Aとの間には、閉空間が形成される。
続いて、制御装置60は、吸引ポンプ49を駆動することによって、閉空間を減圧状態とし、これによってノズル開口17を介してラインヘッド13の内部からインクを強制排出させる吸引動作を行う(ステップS6)。吸引ポンプ49を駆動させることによって、閉空間が減圧され、ラインヘッド13内のインク2がノズル開口17から排出される。
その後、制御装置60は、吸引ポンプ49を逆駆動することによって、ノズル形成面21Aとキャップ部材43との間に形成されている閉空間を大気開放する(ステップS7)。吸引ポンプ49を逆駆動することによってノズル形成面21Aとキャップ部材43との間の空間Kに空気が流入し、空間Kが大気開放される。ノズル形成面21Aからキャップ部材43の上端面を離す前に、ノズル形成面21Aとキャップ部材43との間の空間を大気開放することによって、ノズル開口17のインクの界面(メニスカス)の状態を維持できる。
そして、制御装置60は、ラインヘッド13を上昇させることによって、ノズル形成面21Aからキャップ部材43を離間させる(ステップS8)。
その後、制御装置60は、ラインヘッド13を用いて記録紙に対する記録動作を再開する。
一方、保湿動作を行う場合には、制御装置60は、フラッシング動作等によってキャップ部材43内にインク2を貯留した状態にて、上記ステップS3及びステップS4を行うようにする。
このように、本実施形態によれば、キャップ部材43の底部43bをラインヘッド13側へ押圧する押圧機構45が複数設けられているので、キャップ部材43の複数箇所がラインヘッド13に押圧された状態で両者を当接させることが可能となる。これにより、キャップ部材43とラインヘッド13との間の密着性を高めることが可能となる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
また、上記実施形態においては、キャップ部材43が周縁部43a(枠状部)を備え、当該周縁部43aがラインヘッド13に当接することによって、ノズル形成面21Aとキャップ部材43との間に空間が形成される構成について説明したが、これに限られることは無い。例えば、キャップ部材が周縁部43aを備えず、キャップ部材の全面がノズル形成面21Aと当接される、いわゆる密着キャップを備えるインクジェットプリンタに適用することもできる。
また、上記実施形態においては、ラインヘッド13を上下に移動させることによって、ラインヘッド13とキャップ部材43との相対移動を実現する構成について説明したが、これに限られることは無い。例えば、キャップ部材43を上下に移動させることによって、ラインヘッド13とキャップ部材43との相対移動を実現させても良い。
また上記実施形態においては、ラインヘッド13が、各色(Y,M,C,K1,K2)に対応する5つのラインヘッドを備えていてもよい。また、本発明は、ラインヘッド方式のインクジェットプリンタに限られるものではなく、シリアル方式のインクジェットプリンタに適用することも可能である。また、上記実施形態においては、インクジェット式記録装置がインクジェット式プリンタである場合を例にして説明したが、インクジェット式プリンタに限られず、複写機及びファクシミリ等の記録装置であってもよい。
また、上述の各実施形態においては、流体噴射装置が、インク等の流体を噴射する流体噴射装置(流体噴射装置)である場合を例にして説明したが、本発明の流体噴射装置は、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に適用することができる。流体噴射装置が噴射可能な流体は、液体、機能材料の粒子が分散又は溶解されている液状体、ジェル状の流状体、流体として流して噴射できる固体、及び粉体(トナー等)を含む。
また、上述の各実施形態において、流体噴射装置から噴射される流体としては、インクのみならず、特定の用途に対応する流体を適用可能である。流体噴射装置に、その特定の用途に対応する流体を噴射可能な噴射ヘッドを設け、その噴射ヘッドから特定の用途に対応する流体を噴射して、その流体を所定の物体に付着させることによって、所定のデバイスを製造可能である。例えば、本発明の流体噴射装置(流体噴射装置)は、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、及び面発光ディスプレイ(FED)の製造等に用いられる電極材、色材等の材料を所定の分散媒(溶媒)に分散(溶解)した流体を噴射する流体噴射装置に適用可能である。
また、流体噴射装置としては、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体を例とする固体を噴射するトナージェット式記録装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図。 ラインヘッド周辺の要部平面図。 ラインヘッドのノズル形成面を示す平面図。 ラインヘッドの要部断面図。 キャップ部材の平面図。 キャップ部材の断面図。 吸引ポンプの概略構成図。 インクジェットプリンタの電気的構成を説明するブロック図。 インクジェットプリンタにおけるメンテナンス動作を示すフローチャート。 インクジェットプリンタにおけるメンテナンス動作を説明する説明図。 同、説明図。
符号の説明
100…インクジェットプリンタ(流体噴射装置)、17…ノズル開口、13…ラインヘッド(噴射ヘッド)、21A…ノズル形成面、43…キャップ部材、43a…周縁部、45…押圧機構、45a…押圧部材、45b…弾性部材、45e…押圧部、49…吸引ポンプ

Claims (5)

  1. 流体を噴射する複数のノズル開口を有する噴射ヘッドと、
    前記噴射ヘッドに対して当接可能に設けられ、前記噴射ヘッドのうち少なくとも前記複数のノズル開口が設けられた領域を覆うキャップ部材と、
    前記キャップ部材を前記噴射ヘッド側へ押圧する複数の押圧機構と
    を具備することを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記複数のノズル開口が一方向に沿って配列されており、
    前記複数の押圧機構が前記一方向に沿って設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記押圧機構が、前記キャップ部材の一部を押圧可能な弾性部材を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記キャップ部材のうち前記押圧機構によって押圧される部分の剛性が、前記押圧される部分以外の部分の剛性よりも高くなっている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
  5. 前記キャップ部材のうち前記押圧機構によって押圧される部分以外の部分が弾性領域になっている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
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