以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。まず、図1から図6を参照して、スロットマシン10の構造について説明する。
図1は、スロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図である。図2は、スロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図である。図3は、筐体11の正面図である。図4は、前面扉12を筐体11に対して係止する構造の一部分を概略的に示した図である。図5は、各リール42L,42M,42Rを構成する帯状ベルトの展開図である。図6は、入賞態様とメダル払出枚数との関係を示す説明図である。
まず、図1を参照して、スロットマシン10の外観および構造について説明する。図1に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、木製板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面開閉扉としての前面扉12が開閉可能に取り付けられている。即ち、筐体11の左側板11dには、上下一対の支軸25a,25b(図3参照)が設けられ、その支軸25a,25bは上方に向けて突出された先細り形状の軸部を備えている。一方、前面扉12には、各支軸25a,25bに対応して当該支軸25a,25bの軸部が挿入される挿入孔を備えた支持金具(図示せず)が設けられている。よって、各支軸25a,25bの上方に支持金具を配置させた上で前面扉12を降下させることにより、支持金具の挿入孔に支軸25a,25bの軸部が挿入された状態とされる。これにより、前面扉12は筐体11に対して両支軸25a,25bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、その回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖することができるように構成されている。
前面扉12の右端側上部には、前面扉12を施錠するキーシリンダ20が設けられている。このキーシリンダ20は、施錠装置と一体化されており、キーシリンダ20に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。よって、キーシリンダ20により施錠状態を解除することで、前面扉12を回動して開放する状態にすることができる。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル30が設けられている。遊技パネル30には、縦長の3つの左表示窓31L,中表示窓31M,右表示窓31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L,31M,31Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓31L,31M,31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓31L,31M,31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
各表示窓31L,31M,31Rからは、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール42L,中リール42M,右リール42Rを有するリールユニット41(図2参照)が視認可能に構成されている。なお、各リール42L,42M,42Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていればよく、円筒状(円環状)に限定されるものではない。各リール42L,42M,42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L,42M,42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L,42M,42Rが各表示窓31L,31M,31Rと1対1で対応している。従って、各リール42L,42M,42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L,31M,31Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール42L,42M,42Rが正回転すると、各表示窓31L,31M,31Rを通じてリール42L,42M,42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール42L,42M,42Rは、それぞれがリール42L用のステッピングモータ61L(図7参照),中リール42M用のステッピングモータ61M(図7参照),リール42R用のステッピングモータ61R(図7参照)に連結されており、各ステッピングモータ61L,61M,61Rの駆動により各リール42L,42M,42Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
なお、各ステッピングモータ61L,61M,61Rは、例えば504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによって各ステッピングモータ61L,61M,61Rのそれぞれの回転位置、すなわち各リール42L,42M,42Rの回転位置が制御される。
また、遊技パネル30には、各表示窓31L,31M,31Rを結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが付されている。勿論、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。例えば、V(逆V)字状のラインとしたり、L字状のラインなどを有効にしてもよい。
これら各組合せラインに対応して、表示窓31L,31M,31R群の正面から見て左側には有効ライン表示部32,33,34が設けられている。第1有効ライン表示部32は組合せラインのうち中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部33は組合せラインのうち上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部34は組合せラインのうち一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル払出処理や特定遊技への移行処理などが実行される。
ここで、図5を参照して、各リール42L,42M,42Rの各ベルト上に描かれた図柄について説明する。図5に示すように、各リール42L,42M,42Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置においてある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。よって、リールインデックスセンサ55(図7参照)の検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
各リール42L,42M,42Rに付された図柄のうち、表示窓31L,31M,31Rを介して全体を視認可能な図柄数は、主として表示窓31L,31M,31Rの上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール3個ずつとされている。このため、各リール42L,42M,42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
各リール42L,42M,42Rにはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。各リール42L,42M,42Rに対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付したものであり、リール42L,42M,42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「リプレイ」図柄(例えば、左ベルト20番目)、「ベル」図柄(例えば、左ベルト19番目)、「青年」図柄(例えば、左ベルト18番目)、「7」図柄(例えば、左ベルト17番目)、「チェリー」図柄(例えば、左ベルト13番目)、「チャンス」図柄(例えば、左ベルト12番目)、「スイカ」図柄(例えば、左ベルト9番目)、「リーチ」図柄(例えば、左ベルト6番目)、「ラッキー」図柄(例えば、左ベルト1番目)の9種類がある。そして、図5に示すように、各リール42L,42M,42Rに巻かれるベルトにおいて、
各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
なお、リールユニット41の各リール42L,42M,42Rは識別情報を可変表示する可変表示手段の一例であり、主表示部を構成する。但し、可変表示手段は、図柄を周方向に可変表示する構成であれば、これ以外の構成であってもよい。例えば、ベルトを自転させるのではなく周回させるタイプ等の他の機械的なリール構成としてもよく、また、機械的なリール構成に加えて、液晶表示器、ドットマトリックス表示器等の電気的表示により識別情報を可変表示させるものを設けてもよく、この場合は表示形態に豊富なバリエーションをもたせることが可能となる。
次に、図6を参照して、入賞となった場合の各図柄に関する払出枚数について説明する。図6に示すように、メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞と、ベル入賞と、チェリー入賞とがある。有効ライン上に左から「スイカ」図柄、「スイカ」図柄、「スイカ」図柄と並んで停止した場合、スイカ入賞として15枚のメダル払出、有効ライン上に左から「ベル」図柄、「ベル」図柄、「ベル」図柄と並んで停止した場合、ベル入賞として11枚のメダル払出が行われる。また、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合、チェリー入賞として2枚のメダル払出が行われる。即ち、チェリー入賞の場合には、中リール42M及び右リール42Rの有効ライン上に停止する図柄はどのような図柄であってもよい。故に、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止した場合には、各有効ライン上にてチェリー入賞が成立し、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われる。結果として、本実施形態では4枚のメダル払出が行われる。
また、遊技状態が移行する状態移行入賞としてBB入賞がある。有効ライン上に左から「7」図柄、「7」図柄、「7」図柄と並んで停止した場合、BB入賞として遊技状態が特別遊技状態たるBBゲームに移行する。但し、「7」図柄が有効ライン上に左・中・右と並んで停止したとしても、メダル払出は行われない。すなわち、「7」図柄の組合せが有効ライン上に成立した際には、BBゲームに移行するのみである。換言すれば、「7」図柄は、遊技状態をBBゲームに移行させるための状態移行図柄であるといえる。
更に、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄と並んで停止した場合には、再遊技入賞となる。再遊技入賞が成立すると、メダル払出や状態移行は行われないものの、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能となる。
加えて、遊技状態が後述するRBゲームである場合に限り、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄、「チャンス」図柄と並んで停止した場合と、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄、「ラッキー」図柄と並んで停止した場合に、JAC入賞として15枚のメダル払出が行われる。
その他の場合、即ち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」図柄が停止せず、また有効ライン上に上記した図柄の組合せが停止しなかった場合には、メダル払出や遊技状態の移行等は一切行われない。すなわち、左リール42Lの「チャンス」図柄及び「ラッキー」図柄、中リール42Mと右リール42Rの「チェリー」図柄、各リール42L,42M,42Rの「青年」図柄及び「リーチ」図柄は、入賞と一切関与していない。換言すれば、上記各図柄は、遊技者に付与される特典と無関係な無特典図柄であると言える。このように、各リール42L,42M,42Rには、例えば「ベル」図柄等の入賞と関係する特典図柄と、例えば「青年」図柄等の入賞と無関係な無特典図柄がそれぞれ付されている。なお、以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、BB図柄の組合せとは、BB入賞となる図柄の組合せ、すなわち「7」図柄、「7」図柄、「7」図柄の組合せである。
図1に戻って説明する。図1に示すように、遊技パネル30の下方左側には、各リール42L,42M,42Rを一斉(同時である必要はない)に回転(変動)開始させるために操作されるスタートレバー71が設けられている。スタートレバー71はリール42L,42M,42Rを回転開始、すなわち図柄の変動表示を開始させるべく操作が行われる変動開始手段を構成するものである。スタートレバー71は、遊技者が遊技(ゲーム)を開始するときに手で押し操作(押される方向は限定されない)するレバーであり、内蔵されるバネにより手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー52が操作されると、各リール42L,42M,42Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー71の右側には、回転している各リール42L,42M,42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72,73,74が設けられている。各ストップスイッチ72,73,74は停止対象となるリール42L,42M,42Rに対応する表示窓31L,31M,31Rの直下にそれぞれ配置されている。ストップスイッチ72,73,74はリール42L,42M,42Rの回転に基づく変動表示を停止させるべく操作される変動停止手段を構成するものである。
各ストップスイッチ72,73,74は、左リール42Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となり、かかる状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
表示窓31L,31M,31Rの下方右側には、遊技を行うための遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口75が設けられている。メダル投入口75は遊技媒体を受入可能な受入口を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入口75の下方には、ボタン状の返却スイッチ76が設けられている。返却スイッチ76は、メダル投入口75に投入されたメダルがセレクタ83(図2参照)内に詰まった際に押されるスイッチであり、この返却スイッチ76が押されることによりセレクタ83が機械的に連動して動作され、当該セレクタ83内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
表示窓31L,31M,31Rの下方左側には、遊技媒体としてクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのボタン状の第1クレジット投入スイッチ77が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ77の左方には当該スイッチ77よりも小さなボタン状に形成された第2クレジット投入スイッチ78及び第3クレジット投入スイッチ79が設けられている。第2クレジット投入スイッチ78はクレジットされた仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ79は仮想メダルを1枚投入するためのものである。
各クレジット投入スイッチ77〜79は前記メダル投入口75とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し各クレジット投入スイッチ77〜79は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、投資価値を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
なお、第1クレジット投入スイッチ77は、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していないことを促すため、図示しない発光部材としてのランプが内蔵されている。当該ランプは、第1クレジット投入スイッチ77のスイッチ操作が有効である状況時において点灯されて当該スイッチ77の操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に3枚のメダル投入がなされている状況下では消灯される。ここで、上記点灯に代えて、点滅させてメダル投入の促しを遊技者に一層分かり易くしてもよい。
スタートレバー71の左側には、ボタン状の切換スイッチ80が設けられている。切換スイッチ80は、1度押されるとオン状態になり、もう1度押されるとオフ状態になり、その後押下操作が行われるごとにオンオフが切り替わるトグル式に構成されている。切換スイッチ80は、メダル投入口75に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。
切換スイッチ80がオン状態のときには、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルがクレジットメダルとして貯留記憶されるように設定された「クレジットモード」となる。切換スイッチ80がオフ状態のときには、余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」となる。なお、クレジットモードからダイレクトモードに切り換えられた際にクレジットメダルがある場合には、その分のクレジットメダルが現実のメダルとして払い出される。このように、遊技者はクレジットモードとダイレクトモードとを切り換えることにより自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる切換スイッチ80は投入価値及び遊技価値の取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。また、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、切換スイッチ80は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。なお、切換スイッチ80の操作により「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを切り換えるように構成する他、常に「クレジットモード」としておき切換スイッチ80が操作されると貯留記憶された仮想メダルを払い出すだけの精算スイッチとして機能させてもよい。
遊技パネル30の表示窓31L,31M,31Rの下方には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部35と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部36と、獲得メダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37とがそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
ここで、メダルがベットされる手順について説明する。ダイレクトモード、クレジットモードのいずれのモードにおいても、遊技の開始時にメダル投入口75からメダルが投入されるとベットとなる。
すなわち、1枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、第1有効ライン表示部32が点灯し、そしてこれに対応する中央ラインが有効ラインとなり、2枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第2有効ライン表示部33が点灯すると共に、これに対応する上ライン及び下ラインを含む合計3本の組合せラインがそれぞれ有効ラインとなり、3枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第3有効ライン表示部34が点灯し、そしてこれに対応する一対の斜めラインを含む合計5本の組合せライン全てが有効ラインとなる。
また、4枚以上のメダルがメダル投入口75に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときのモードがダイレクトモードであればセレクタ83(図2参照)により排出用通路82(図2参照)への切替がなされてメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。一方、クレジットモードであればスロットマシン内部に貯蓄されると共に残数表示部35に貯蓄枚数が表示される。この貯留枚数には上限枚数が決められており(例えば50枚)、それを越える枚数のメダルが投入されたときにはメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。
また、クレジットモードにて遊技が行われ且つ残数表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットとなる。
第3クレジット投入スイッチ79が押された際には、仮想メダルが1枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が1つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32が点灯して中央ラインが有効ラインとなる。第2クレジット投入スイッチ78が押された際には、仮想メダルが2枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が2つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32および第2有効ライン表示部33が点灯して合計3本の組合せラインが有効ラインとなる。第1クレジット投入スイッチ77が押された際には、仮想メダルが3枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が3つディクリメントされ、全ての有効ライン表示部32〜34が点灯して合計5本の組合せラインが有効ラインとなる。
なお、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えば残数表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77が押された場合等には、残数表示部35の数値が全てディクリメントされて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりするランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14と、遊技者に各種情報を与える補助表示部15とが設けられている。ランプ13は、スロットマシン10の上辺に沿って横長の形状に形成された上部ランプ13aと、その上部ランプ13aの左下側に配設された投入異常ランプ13bとにより構成されている。
補助表示部15は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。補助表示部15は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L,42M,42Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部15と称している。補助表示部15の背面には上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15を駆動させるための表示制御装置111が設けられている。なお、ランプ13及びスピーカ14の形状や位置、数等は特に以上説明したものに限られない。
メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。また、メダル受け皿18の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿19が設けられている。
次に、図2及び図3を参照して、スロットマシン10の内部構造について説明する。なお、図2は、図1の状態から前面扉12を開いた状態であり、図3は、前面扉12を取り外した状態の筐体11の正面図である。また、図1と同一部分には、同一の符号を付して、その説明は省略する。
まず、前面扉12に設けられた施錠装置について説明する。上述したように、前面扉12には、解錠操作部たるキーシリンダ20が設けられており、そのキーシリンダ20は、施錠装置と一体化されており、キーシリンダ20に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
図2に示すように、前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び前面扉12に固定された基枠と、基枠の上部から前面扉12の前方に延びるように設けられたキーシリンダ20と、基枠に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆21とを備えている。そして、施錠装置のうちキーシリンダ20だけが前面扉12の前方に突出した状態で設けられている。キーシリンダ20が設けられる位置は前面扉12の中でも肉厚の薄い上部位置とされており、その結果、全長の短い汎用性のあるキーシリンダ20を採用することができる。なお、本実施形態では、キーシリンダ20として、不正解錠防止機能の高いオムロック(商標名)が用いられている。
連動杆21は、キーシリンダ20に差し込んだキーを時計回りに操作することで下方へ移動される。連動杆21には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具22が設けられており、筐体11に対して前面扉12を閉鎖した際には、鉤金具22が筐体11側の支持金具23(図3参照)に係止されて施錠状態となる。なお、鉤金具22には施錠状態を維持する側へ付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられている。キーシリンダ20に対してキーが時計回りに操作されると、連動杆21が下方に移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して鉤金具22が移動されることにより当該鉤金具22と支持金具23との係止状態が解除され、筐体11に対する前面扉12の施錠状態が解除される。
次に、前面扉12に設けられたセレクタ83について説明する。上述したメダル投入口75から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられたセレクタ83によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。セレクタ83には、後述するメダル通路切替部材(図示せず)が設けられ、そのメダル通路切替部材の状態に応じてメダルの通過方向が排出用通路82側か、貯留用通路81側かで切り替えられるようになっている。貯留用通路81に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置91へと導かれる。なお、貯留用通路81に導かれたメダルは、投入メダル検出センサ75a(図7参照)により検出される。一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17(図1参照)からメダル受け皿18(図1参照)へと導かれ、遊技者に返却される。また、開口94は、ホッパ装置91から払い出されたメダルが通過する開口であり、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。
次に、筐体11の内部の構造について説明する。筐体11の内部下方には、メダルを遊技者に付与する払出手段としてのホッパ装置91が設けられている。ホッパ装置91は、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とより構成されている。払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18(図1参照)へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
また、ホッパ装置91の左方には、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122やリセットスイッチ123や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置131(図7参照)を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
リセットスイッチ123は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ123を押しながら電源スイッチ122をオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。また、電源スイッチ122がオンされている状態でリセットスイッチ123を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入して回転操作することにより、スロットマシン10の設定状態(当選確率設定処理)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。
図3に示すように、リールユニット41の上方には、主制御装置131が筐体11の背板11cに取り付けられている。主制御装置131は、主たる制御を司るMPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックス(第1の基板ボックス)に収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニットによって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。なお、ボックスベースとボックスカバーとを鍵部材を用いて開封不能に連結する構成としてもよい。
また、筐体11の天板11aには、前面扉12が開放されたことを検出する扉開放センサ26が取り付けられている。この扉開放センサ26は、前面扉12が筐体11に対して開放された場合に出力がオンとなると共に、前面扉12が筐体11に対して閉鎖された場合に出力がオフとなる。なお、この扉検出センサ26は、主制御装置131及び表示制御装置111の両方に接続されている。
また、筐体11の左側側部には、前面扉12に設けられた鉤金具22と係止する支持金具23が上下に設けられており、鉤金具22を支持金具23が係止することで、前面扉12が筐体11に係止される。また、支持金具23のうち上方に位置する支持金具23の下方には、扉検出センサ24が設けられている。この扉検出センサ24は、前面扉12を筐体11に対して開放する場合に、鉤金具22が移動した状態を検出するためのセンサである。なお、扉検出センサ24は、フォトセンサで構成され、鉤金具22が移動すると、その鉤金具22により光路が遮られることで出力状態が変化する。この扉検出センサ24と鉤金具22との位置関係および鉤金具22の動作について、図4を参照して説明する。
図4(a)は、前面扉12が筐体11に閉鎖され、鉤金具22が支持金具23に係止された状態を示した図である。まず、鉤金具22の形状について説明する。図4(a)に示すように、鉤金具22は、前面扉12が筐体11に閉鎖された状態で、筐体11側に位置する部分であって鉤金具22の先端側となる先端部22aと、前面扉12側に位置する部分であって鉤金具22の後端側となる後端部22bと、その後端部22bと先端部22aとを下端で連結する連結部22cと、その連結部22c及び先端部22a、後端部22bとにより囲まれた溝部22dとにより構成されている。
また、前面扉12が筐体11に閉鎖された状態では、支持金具23が溝部22dの内側面に当設して、支持金具23に鉤金具22が係止されている。よって、前面扉12を筐体11から開放する場合には、鉤金具22を下方へ移動して、支持部材23との係止を解除してから前面扉12を手前に開かなければならない。鉤金具22の移動は、上述したように、キーシリンダ20にキーを差し込み回転(例えば、右回転)させることで行うことができる。
なお、鉤金具22は、上述したように、前面扉12の上下2箇所に設けられている(図2参照)。この上下の鉤金具22は、一方の鉤金具22を手動により下方へ移動させた場合には、他方の鉤金具22は連動して移動せず、手動で移動させた鉤金具22のみが移動するように構成されている。即ち、キーシリンダ20にキーを差し込んで回転操作した場合にのみ、連動杆21が動作して上下の鉤金具22が連動して移動する。よって、薄板状の部材(例えば、セルなど)により鉤金具22を強制的に移動させて、前面扉12を不正に開放する行為の発生を抑制できる。
図4(b)は、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態を示した図である。上述したように、キーシリンダ20にキーが差し込まれ回転操作されると、そのキーの回転に連動して連動杆21が下方に動作し、その連動杆21の動作に連動して鉤金具22が移動する。鉤金具22が移動した状態となると(即ち、前面扉12の開放動作が開始されると)、先端部22aが扉検出センサ24の光路を遮蔽し、鉤金具22が移動したことが検出される。即ち、扉検出センサ24は、鉤金具22の移動範囲内に配置されていることになる。
鉤金具22が図4(b)の状態となると、溝部22dの支持金具23との係止が解除され、前面扉12を回動可能な状態となる。そして、前面扉12が筐体11に対して開放されると、その前面扉12が開放されることにより鉤金具22も同時に移動して扉検出センサ24の光路から抜ける。その結果、扉検出センサ24の光路が鉤金具22の先端部22aにより遮蔽されなくなり、扉検出センサ24の出力状態が変化する。即ち、前面扉12を開放する場合には、扉検出センサ24の出力が、オフ(図4(a)の状態)からオン(図4(b)の状態)に変化し、その後、オフ(前面扉12が開放された状態)に変化することになる。
そして、前面扉12が開放された状態でキーシリンダ20の回転操作が解除されると、連動杆21が図示しないバネの付勢力により上方に動作し、その連動杆21の上方への動作に連動して鉤金具22が上方へ移動し、鉤金具22が図4(a)に示した姿勢に復帰する。
また、前面扉12の閉鎖動作が開始されて前面扉12が筐体11側に回動されると、その前面扉12と同時に鉤金具22が移動して、鉤金具22の先端部22aが支持金具23に当接する。そして、前面扉12がさらに押し込まれると鉤金具22が下方へ移動する。鉤金具22の先端部22aが支持金具23を通過する位置まで前面扉12が押し込まれると、鉤金具22がバネの付勢力により上方へ移動して溝部22dが支持金具23に当接し(図4(a)の状態)、前面扉12の閉鎖動作が完了する。また、前面扉12を閉鎖する場合にも鉤金具22が移動動作するので、扉検出センサ24の出力状態も、オフ(前面扉12が開放された状態)からオン(図4(b)の状態)となり、その後オフ(図4(a)の状態)と変化する。
以上の通り、扉検出センサ24の出力状態は、前面扉12が開放動作される場合と、前面扉12が閉鎖動作される場合との両方で同じように変化する。この扉検出センサ24の出力が、オフ→オン→オフへ切り替わった場合を、本実施形態では、前面扉12が開放または閉鎖動作(即ち、開閉動作)されたと判断する。また、前面扉12を回動せずにキーシリンダ20の回転操作のみを行った場合にも、鉤金具22が移動するので、扉検出センサ24の出力状態は変化し、開放または閉鎖動作されたと判断される。なお、本実施形態では、キーシリンダ20にキーを差し込み回転させたままだと、扉検出センサ24はオンの状態が継続されるので、前面扉12の開閉動作を判断できない。
また、本実施形態では、扉検出センサ24を筐体11に取り付けるものとしたが、扉検出センサ24を前面扉12に取り付けるものとしても良い。扉検出センサ24が前面扉12に取り付けられている場合には、前面扉12の開閉動作が終わり、キーから手が離されたときに扉検出センサ24の出力がオンからオフへ切り替わるので、キーから手が離されたときを前面扉12の開閉動作が完了したと判断する。
また、扉検出センサ24の取り付け位置に関係なく、前面扉12の施錠装置(鉤金具22や連動杆21など)を覆うカバーを配設し、不正行為者によって鉤金具22が移動した状態に固定されるなどの不正行為を防止することが好ましい。さらに、前面扉12に扉検出センサ24を取り付ける場合には、上記カバー内に扉検出センサ24を取り付ければ、扉検出センサ24の光路を遮蔽する部材が設置されるなどの不正行為を抑制することができる。
ここで、図33(a)を参照して、扉検出センサ24の出力の変化と、前面扉12の状態変化とについて説明する。図33(a)は、扉検出センサ24の出力の変化と前面扉12の状態が変化する時間との関係を示したグラフである。
図33(a)に示す時間t1以前は、前面扉12が筐体11に閉鎖されている状態である。そのため、扉検出センサ24の出力はオフとなっている。前面扉12を開放動作させるために、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作されると、鉤金具22が移動して扉検出センサ24の光路を遮蔽する(時間t1)。その結果、時間t1で扉検出センサ24の出力がオンとなっている。
時間t1〜時間t2の間は、キーシリンダ20が回転操作されている状態が継続されており、その後、前面扉12が筐体11に対して開放されると、鉤金具22による扉検出センサ24の光路の遮蔽が解除される(時間t2)。その結果、時間t2で扉検出センサ24の出力がオフとなっている。
時間t2〜時間t3の間は、前面扉12が筐体11に対して開放された状態が継続されており、その後、前面扉12を筐体11に対して閉鎖動作すると、上述したように、鉤金具22の先端部22aが支持金具23に当接して鉤金具22が下方へ移動し、鉤金具22により扉検出センサ24の光路が遮蔽される(時間t3)。その結果時間t3で扉検出センサ24の出力がオンとなっている。
時間t3〜時間t4の間は、前面扉12が筐体11に対して押し込まれている状態であり、その後、鉤金具22の先端部22aが支持金具23を通過する位置まで前面扉12が押し込まれると、鉤金具22が上方へ移動して扉検出センサ24の光路の遮蔽が解除される(時間t4)。その結果、時間t4で扉検出センサ24の出力がオフとなっている。
以上の通り、扉検出センサ24は、前面扉12を筐体11に対して開放する場合および前面扉12を筐体11に対して閉鎖する場合に、オフからオン、さらにオフへと出力が変化する。
次に、図7のブロック図を参照して、本スロットマシン10の電気的構成について説明する。図7は、スロットマシン10の電気的構成を概略的に示したブロック図である。
主制御装置131には、演算処理手段であるMPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。MPU151には、電源ボックス121(図2参照)の内部に設けられた電源装置161の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路154や、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置131は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置131の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a及び各ストップスイッチ72,73,74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a,73a,74a、メダル投入口75から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ75a、各クレジット投入スイッチ77,78,79の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77a,78a,79a、精算スイッチ80の操作を検出する精算検出センサ80a、各リール42の回転位置(原点位置)を個別に検出するリールインデックスセンサ55、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセットスイッチ123の操作を検出するリセット検出センサ123a、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ124a、前面扉12が筐体11に対して開閉動作する場合に動作(移動)する鉤金具22を検出する扉検出センサ24、前面扉12が筐体11に対して開放されたことを検出する扉開放センサ26等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してMPU151へ出力されるようになっている。なお、扉検出センサ24及び扉開放センサ26は、表示制御装置111にも接続されている。
また、投入メダル検出センサ75aは、実際には複数個のセンサより構成されている。即ち、メダル投入口75(図1参照)からホッパ装置91(図2参照)に至る貯留用通路81(図2参照)は、メダルが1列で通行可能なように構成されている。そして、貯留用通路81には第1センサ(図示せず)が設けられるとともに、それよりメダルの幅以上離れた下流側に第2センサ(図示せず)及び第3センサ(図示せず)が近接(少なくとも一時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接)して設けられており、これら第1乃至第3の各センサによって投入メダル検出センサ75aが構成されている。
主制御装置131は、第1センサから第2センサに至る時間を監視し、その経過時間が所定時間を越えた場合にはメダル詰まり又は不正があったものとみなしてエラーとする。エラーになると、エラー報知が行われるとともにエラー解除されるまでの遊技者による操作が無効化される。
また、主制御装置131は、第2センサと第3センサとがオンオフされる順序をも監視し、第2,第3センサが共にオフ、第2センサのみオン、第2,第3センサが共にオン、第3センサのみオン、第2,第3センサが共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オンオフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみメダルが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、貯留用通路81(図2参照)でのメダル詰まりの他、メダルを投入メダル検出センサ75a付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
また、主制御装置131の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161が接続されている。電源装置161には、主制御装置131を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、停電監視回路161bなどが搭載されている。
停電監視回路161bは、電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路161bは、電源部161aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はMPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、MPU151ではこの停電信号を認識することにより後述する停電時処理が実行される。また詳細は後述するが、停電信号は表示制御装置111にも供給されるように構成されている。
電源部161aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置131などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置131による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置131の出力側には、各有効ライン表示部32,33,34、クレジット表示部35、残獲得枚数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L,42M,42Rを回転させるための各ステッピングモータ61L,61M,61R、セレクタ84に設けられたメダル通路切替ソレノイド83、ホッパ装置91、表示制御装置111、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
表示制御装置111は、上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのMPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置131からの信号を受け取った上で、表示制御装置111が独自に上部ランプ13、スピーカ14及び補助表示部15を駆動制御する。従って、表示制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置131との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。なお、各種表示部32〜37を表示制御装置111が制御する構成としてもよい。
上述したMPU151には、このMPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示しないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM152とRAM153によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、例えば、図9〜図16及び図18〜図22のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM152に記憶されている。
RAM153は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM153には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、当選確率の設定を行う際に使用される設定情報記憶エリア153a、BBゲーム等の遊技状態やBBゲーム時に用いる各種データを記憶するためのBB情報記憶エリア153b、毎回のゲームで使用する各種データを記憶するための遊技情報記憶エリア153c等の他に、停電フラグ153d、開閉回数カウンタ153e、前回扉開閉フラグ153f、今回扉開閉フラグ153g、送信コマンド記憶エリア153h、バックアップエリアが設けられている。
停電フラグ153dは、停電が発生したか否かを示すフラグであり、停電発生時に実行されるNMI割込み処理(図9参照)のS102の処理でオンされると共に、停電発生後の初回に実行されるメイン処理(図13参照)のS513の処理でオフされる。
開閉回数カウンタ153eは、前面扉12が筐体11に対して開閉動作された回数を記憶するカウンタであり、扉開閉コマンド設定処理(図12参照)のS407の処理で、前面扉12の開閉動作が検出される毎に1が加算される。なお、開閉回数カウンタ153eに記憶される回数は、初期値が0で最大値が255であり、最大値255の状態でS407の処理が実行されると、値が0となるように構成されている。
前回及び今回扉開閉フラグ153f,153gは、前面扉12が筐体11に対して開閉動作されたか否かを示すフラグであり、前回扉開閉フラグ153fが前面扉12の前回の開閉状態を示すものであり、今回扉開閉フラグ153gが前面扉12の今回の開閉状態を示すものである。今回扉開閉フラグ153gは、扉開閉コマンド設定処理(図12参照)のS403,S404の処理でオン又はオフされ、前回扉開閉フラグ153fは、扉開閉コマンド設定処理のS410の処理で、今回扉開閉フラグ153gの値がそのまま記憶される。
送信コマンド記憶エリア153hは、表示制御装置111に対して送信するコマンドを記憶するエリアであり、本実施形態では、公知のリングバッファ形式に構成されている。この送信コマンド記憶エリア153hに記憶されるコマンドは、タイマ割込み処理(図10参照)のS211の処理が実行されると、記憶された順番に読み出され、表示制御装置111に送信される。
バックアップエリアは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ122(図2参照)の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ122の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電時処理(図11参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理(図13参照)において実行される。なお、MPU151のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路161bからの停電信号が入力されるように構成されており、停電等の発生に伴う停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
次に、図8のブロック図を参照して、本スロットマシン10の表示制御装置111の電気的構成について説明する。図8は、表示制御装置111の電気的構成を概略的に示したブロック図である。なお、図8の説明において、図7のスロットマシン10の電気的構成で説明した部分については、その詳細な説明を省略する。
図8に示すように、表示制御装置111は、上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15を駆動させるための制御装置であり、演算処理手段であるMPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。
MPU181には、主制御装置131から送信されるコマンド等の制御信号をラッチする信号ラッチ回路182と、クロック回路183から1msec毎に発生されるクロック信号をラッチするラッチ回路184と、MPU181によって実行される各種の制御プログラムや上部ランプ13等を駆動させるための固定値データを記憶したROM185と、このROM185内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM186が接続されている。なお、上述したROM185やRAM186、信号ラッチ回路182やクロック回路183等がMPUに内蔵された1チップマイコンを使用してもよい。
また、MPU181には、入出力ポート187を介して電源装置161及び、扉検出センサ24、扉開放センサ26、上部ランプ13、スピーカ14、補助表示部15が接続されている。電源装置161は、駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下した場合に停電信号が入力されるように構成されている。さらに、MPU181は、主制御装置131から送信される各種コマンドに基づいて各種の制御処理を行い、入出力ポート187を介して、上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15の駆動制御を実行する。以下では、上部ランプ13、スピーカ14、補助表示部15を総称して補助演出部とも言う。
RAM186には、受信コマンド記憶エリア186aと、割込タイマカウンタ186bと、コマンドチェックタイマ186cと、扉開閉コマンド受信フラグ186dと、前回扉開閉フラグ186eと、今回扉開閉フラグ186fと、開閉回数カウンタ186gとが設けられている。
受信コマンド記録エリア186aは、主制御装置131から送信される各種コマンドを一時的に記憶するエリアであり、コマンド受信処理(図25参照)のS2201の処理において受信したコマンドが記憶される。
割込タイマカウンタ186bは、駆動データ出力処理を実行するタイミングを設定するカウンタであり、表示タイマ割込み処理(図23参照)のS2002の処理で1加算され、駆動データ出力処理(図27参照)のS2409の処理でクリアされる。
コマンドチェックタイマ186cは、前面扉12の開放動作が検出されてからの経過時間を計時するタイマであり、扉開閉監視処理(図29参照)のS2607の処理で値10が設定され、S2611の処理で1減算される。
扉開閉コマンド受信フラグ186dは、主制御装置131から扉開閉コマンドを受信したか否かを示すフラグであり、コマンド受信処理(図25参照)で扉開閉コマンドを受信した場合にS2204の処理でオンされ、扉開閉監視処理(図29参照)のS2614の処理でオフされる。
前回および今回扉開閉フラグ186e,186fは、前面扉12が筐体11に対して開閉動作されたか否かを示すフラグであり、前回扉開閉フラグ186eが前面扉12の前回の開閉状態を示すものであり、今回扉開閉フラグ186fが前面扉12の今回の開閉状態を示すものである。今回扉開閉フラグ186fは、扉開閉監視処理(図29参照)のS2603,S2604の処理でオン又はオフされ、前回扉開閉フラグ186eは、扉開閉監視処理のS2609の処理で、今回扉開閉フラグ186fの値がそのまま記憶される。
開閉回数カウンタ186gは、前面扉12が筐体11に対して開閉動作された回数を記憶するカウンタである。開閉回数カウンタ186gは、扉開閉監視処理(図29参照)のS2608の処理で値が1加算される。なお、開閉回数カウンタ186gに記憶される回数は、初期値が0で最大値が255であり、最大値255の状態でS2608の処理が実行されると、値が0となるように構成されている。
続いて、主制御装置131内のMPU151により実行される各制御処理を図9〜図16及び図18〜図22のフローチャートを参照して説明する。かかるMPU151の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにNMI割込み処理とタイマ割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図9は、主制御装置131のMPU151により実行されるNMI割込み処理を示したフローチャートである。NMI割込み処理は、停電の発生などによって電源が遮断された場合に電源装置161の停電監視回路161bにより生成される停電信号が、NMI端子を介して主制御装置131が受信すると実行される。なお、NMI割込み処理が実行されると、実行中の処理(割込み処理も含む)が停止されるように構成されている。
NMI割込み処理では、まず、MPU151内に設けられた使用レジスタのデータをRAM153内に設けられたバックアップエリアに退避させる(S101)。続いて、停電フラグ153dをオンし(S102)、RAM153のバックアップエリアに退避させたデータを再びMPU151の使用レジスタに復帰させ(S103)、本処理を終了する。なお、MPU151の使用レジスタのデータを破壊せずに停電フラグのオンが可能な場合には、バックアップエリアへの退避および復帰処理を省くことができる。
なお、表示制御装置111のMPU181においても上述したNMI割込み処理と同様の処理が実行されるが、その詳細な説明は省略する。
図10は、主制御装置131のMPU151により実行されるタイマ割込み処理を示したフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置131のMPU151により例えば1.49msecごとにタイマ割込みを発生させることで実行される。
タイマ割込み処理が実行されると、まず、レジスタ退避処理を実行する(S201)。S201のレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているMPU151内の全レジスタの値をRAM153のバックアップエリアに退避させる。
S202の処理では、停電フラグ153dがオンされているか否かを確認し、停電フラグがオンされている場合には(S202:Yes)、停電時処理を実行し(S203)、停電フラグ153dがオフされている場合には、停電時処理を実行せずにS204の処理へ移行する。以下に、停電時処理(S203)について図11を参照して説明する。
図11は、主制御装置131のMPU151により実行される停電時処理を示したフローチャートである。この停電時処理は、タイマ割込み処理のうち特にレジスタ退避処理の直後に行われるため、その他の割込み処理を中断することなく実行できる。従って、例えば各種コマンドの送信処理中、スイッチの状態(オンオフ)の読み込み処理中などのように、それぞれの処理に割り込んでこの停電時処理が実行されることはなく、かかるタイミングで実行されることをも考慮した停電時処理のプログラムを作成する必要がなくなる。これにより停電時処理用の処理プログラムを簡略化してプログラム容量を削減できる。なお、このことは後述する復電時処理用の処理プログラムについても同様である。
停電時処理が実行されると、まず、コマンド送信が終了しているか否かを判定する(S301)。送信が終了していない場合には(S301:No)、本処理を終了して図10のタイマ割込み処理に復帰し、コマンド送信を終了させる。このように停電時処理の初期段階でコマンドの送信が完了しているか否かを判断し、送信が未完であるときには送信処理を優先し、単位コマンドの送信処理終了後に停電時処理を実行する構成とすることにより、コマンドの送信途中で停電時処理が実行されることをも考慮した停電時処理プログラムを構築する必要がなくなる。その結果停電時処理プログラムを簡略化してROM152の小容量化を図ることができる。
S301の処理で、コマンドの送信が完了している場合には(S301:Yes)、MPU151のスタックポインタの値をRAM153内のバックアップエリアに保存する(S302)。その後、停止処理として後述するRAM判定値をクリアすると共に入出力ポート155における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする(S303)。更に、RAM判定値を算出し、バックアップエリアに保存する(S304)。RAM判定値とは、具体的にはRAM153の作業領域アドレスにおけるチェックサムの2の補数である。RAM判定値をバックアップエリアに保存することにより、RAM153のチェックサムは0となる。RAM153のチェックサムを0とすることにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する(S305)。
その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM153への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、図10のタイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。
なお、電源装置161の電源部161aは、上述したNMI割込み処理及び停電時処理を実行するのに十分な時間、制御系の駆動電圧として使用される安定化電圧(5ボルト)の出力が保持されるように構成されている。本実施形態では、30msecの間、駆動電圧が出力され続けるようになっている。
図10に戻って、タイマ割込み処理について説明する。S204の処理では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を実行する(S204)。S205の処理では、MPU151自身に対して割込み許可を出す割込み終了宣言処理を実行する(S205)。S206の処理では、各リール42L,42M,42Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータ61L〜61Rを駆動させるステッピングモータ制御処理を実行する(S206)。S207の処理では、入出力ポート155に接続された各種センサ(図7参照)の状態を監視するセンサ監視処理を実行する(S207)。S208の処理では、扉開閉コマンド設定処理を実行する(S208)。この扉開閉コマンド設定処理について、図12を参照して説明する。
図12は、主制御装置131のMPU151により実行される扉開閉コマンド設定処理を示したフローチャートである。タイマ割込み処理のS208の処理で、扉開閉コマンド設定処理が実行されると、扉検出センサ24から入力される値を取得し(S401)、その取得した値に基づいて扉検出センサ24がオンされているか否かを確認する(S402)。扉検出センサ24から入力される値は、例えば、電圧値であり、5V以上であれば扉検出センサ24の光路が鉤金具22に遮蔽された状態となり、扉検出センサ24がオンと判別され、5Vより小さな値であれば扉検出センサ24の光路が鉤金具22により遮蔽されていない状態となり、扉検出センサ24がオフと判別される。
S402の処理で、扉検出センサ24がオンしている状態であれば(S402:Yes)、今回用の前面扉12の開閉状態を記憶する今回扉開閉フラグ135gをオンし(S403)、扉検出センサ24がオフされている状態であれば(S402:No)、今回扉開閉フラグ135gをオフして(S404)、S405の処理へ移行する。
S405の処理では、前回用の前面扉12の開閉状態を記憶する前回扉開閉フラグ135fがオンであるか否かを確認し(S405)、前回扉開閉フラグ135fがオフであれば(S405:No)、S410の処理へ移行する。上述したように、前面扉12が筐体11に対して開閉動作される場合には、扉検出センサ24がオフ→オン→オフと変化する。よって、前回扉開閉フラグ135fがオフである場合には、前面扉12の開閉動作が開始されていない(既に開放されているか閉鎖されている)ので、S406〜S409の処理を実行せずに、S410の処理へ移行する。
一方、S405の処理で、前回扉開閉フラグ135fがオンであれば(S405:Yes)、前面扉12の開閉動作が開始されている状態となるので、次に、今回扉開閉フラグ135gがオンされているか否かを確認する(S406)。上述したように、前面扉12が筐体11に対して開閉動作される場合には、扉検出センサ24がオフ→オン→オフと変化するので、今回扉開閉フラグ135gがオンであれば(S406:Yes)、未だ、前面扉12の開閉動作が継続されているので、S407〜S409の処理を実行せずに、S410の処理へ移行する。
一方、S406の処理で、今回扉開閉フラグ135gがオフであれば(S406:No)、前面扉12が筐体11に対して開放または閉鎖されたことになるので、開閉回数カウンタ135eの値に1を加算し(S407)、その開閉回数カウンタ135eの値に基づいた扉開閉コマンド(扉開閉信号および開閉回数信号を含む信号)を作成する(S408)。
そして、S408の処理で作成した扉開閉コマンドを送信コマンド記憶エリア135hの所定エリアに記憶して(S409)、S410の処理へ移行する。本実施形態では、送信コマンド記憶エリア135hに記憶される扉開閉コマンドは、2バイトで構成されており、1バイト目には、前面扉12が筐体11に対して開閉動作されたことを示す情報が記憶され、2バイト目には、前面扉12が開閉動作された回数を示す情報が記憶される。よって、表示制御装置111では、前面扉12が開閉動作されたことと、その前面扉12が開閉動作された回数とを認識することができる。
S410の処理では、次に扉開閉コマンド設定処理が実行された場合に、前面扉12の開閉状態を確認するために、今回扉開閉フラグ135gの値を前回扉開閉フラグ135fに記憶し(S410)、本処理を終了する。
図10に戻って、タイマ割込み処理のS209以降の処理について説明する。S209の処理では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を実行する(S209)。S210の処理では、メダルのベット数や、払い出し枚数をカウントした結果を外部集中端子板171へ出力するカウンタ処理を実行する(S210)。S211の処理では、表示制御装置111へコマンドなどを送信するコマンド出力処理を実行する(S211)。S212の処理では、残数表示部35、ゲーム数表示部36および獲得枚数表示部37にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を実行する(S212)。S213の処理では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部35〜37に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を実行する(S213)。S214の処理では、入出力ポート155からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を実行する(S214)。S215の処理では、先のS201の処理でバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれMPU151内の対応するレジスタに復帰させるレジスタ復帰処理を実行する(S215)。その後、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を実行し(S216)、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
図13は、主制御装置131のMPU151により実行されるメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理は、電源投入後に実行される処理であり、停電からの復旧や電源スイッチ122のオン操作によって電源が投入された際に実行される。
メイン処理が実行されると、まず、初期化処理として、スタックポインタの値をMPU151内に設定すると共に、割込み処理を許可する割込みモードを設定し、その後MPU151内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う(S501)。
S501の処理で初期化処理が終了すると、設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されてON操作されているか否かを確認する(S502)。より詳しくは、設定キー検出センサ124aからON信号を受信しているか否かを判定する。そして、設定キーのON操作がなされている場合には(S502:Yes)、S503の処理へ移行し、強制的RAMクリア処理としてRAM153に記憶されたデータを全てクリアし(S503)、当選確率設定処理を実行し(S504)、その後、通常処理を実行する。
ここで、図14を参照して、当選確率設定処理について説明する。図14は、主制御装置131のMPU151により実行される当選確率設定処理を示したフローチャートである。当選確率設定処理は、操作者により設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されてオン操作がなされた場合に実行される処理(S504)である。なお、当選確率設定処理は、スロットマシン10に設けられた「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定するための処理である。
当選確率設定処理が実行されると、まず、次回のタイマ割込みを許可し(S601)、現在の設定値を読み込み(S602)、その読み込んだ設定値に基づいて現在の設定値をクレジット表示部35に表示する(S603)。但し、設定キーが挿入されてON操作された直後の処理では、先の強制的RAMクリア処理によりRAM153のデータがクリアされているため、クレジット表示部35に表示される設定値は「1」である。
クレジット表示部35に設定値を表示したら、スタートレバー71が操作されたか否かを確認し(S604)、スタートレバー71が操作されていない場合には(S604:No)、リセットスイッチ123が操作されたか否かを確認する(S605)。S605の処理で、リセットスイッチ123が操作されていない場合には(S605:No)、そのままS603に戻り、リセットスイッチ123が操作された場合には(S605:Yes)、設定値を1更新し(S606)、S603に戻る。つまり、S606の処理では、リセットスイッチ123が操作される毎に設定値が1更新され、更新された設定値がクレジット表示部35に表示される。なお、設定値が「6」のときにリセットスイッチ123が操作された場合、設定値は「1」に更新される。
一方、S604の処理で、スタートレバー71が操作された場合には(S604:Yes)、設定キーのON操作が継続してなされているか否かを確認する(S607)。設定キーのON操作が継続してなされている場合にはそのまま待機し(S607:Yes)、設定キーのON操作が終了された場合には(S607:No)、次回のタイマ割込みを禁止する(S608)。その後、現在の設定値を保存し(S609)、RAM153に記憶された設定値以外のデータをクリアして(S610)、本処理を終了する。
図13に戻って、メイン処理について説明する。S502の処理で、設定キーが挿入されていない場合には(S502:No)、S506以降に示す復電処理を行う。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させる処理である。従って、復電処理では先ずRAM153のデータが正常かどうかを確認する必要がある。
そこで、S506の処理では、設定値が正常か否かを確認する(S506)。具体的には、設定値が1〜6のいずれかである場合に正常であると判断し、0又は7以上である場合に異常であると判断する。S506の処理で、設定値が正常である場合は(S506:Yes)、停電フラグ153dがオンされているか否かを確認し(S507)、停電フラグがオンされている場合には(S507:Yes)、さらにRAM判定値が正常であるか否かを確認する(S508)。具体的には、RAM153のチェックサムの値を調べ、その値が正常、つまりRAM判定値を加味したチェックサムの値が0か否かを確認する。RAM判定値を加味したチェックサムの値が0である場合、RAM153のデータは正常であると判定する。
S508の処理で、RAM判定値が正常であると判定された場合には(S508:Yes)、S509の処理へ移行し、バックアップエリアに保存されたスタックポインタの値をMPU151のスタックポインタに書き込み、スタックの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(S509)。次に、復電処理の実行を伝える復電コマンドを表示制御装置111に送信し(S510)、遊技状態として打ち止め及び自動精算設定保存処理を実行し(S511)、スタート検出センサ71a等の各種センサの初期化を行う(S512)。以上の処理が終了した後、停電フラグをオフして(S513)、電源遮断前の番地に戻る。具体的には、先に説明したタイマ割込み処理に復帰し、ウォッチドッグタイマクリア処理(S204)が実行されることとなる。
一方、S506〜S508の処理で、いずれかがNo、すなわち、設定値が異常である(S506:No)、電源遮断時にオンされる筈の停電フラグがオンされていない(S507:No)、又はRAM判定値が異常である場合には(S508:No)、RAM153のデータが破壊された可能性が高い。このような場合には、S514〜S516に示す動作禁止処理を実行する。
動作禁止処理として、まず、次回のタイマ割込み処理を禁止し(S514)、入出力ポート155内の全ての出力ポートをクリアして(S515)、入出力ポート155に接続された全てのアクチュエータをオフ状態に制御する。その後、ホール管理者等に上部ランプ13等を用いてエラーの発生を報知するエラー報知処理を実行する(S516)。かかる動作禁止状態は、上述した当選確率設定処理が行われるまで維持される。
次に、図15を参照して、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について説明する。図15は、主制御装置131のMPU151により実行される通常処理を示したフローチャートである。
通常処理が実行されると、次回のタイマ割込みを許可し(S701)、遊技を可能とするための開始前処理を実行する(S702)。S702の開始前処理では、打ち止め及び自動精算の設定状態をRAM153に格納し、表示制御装置111等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置111等の初期化が終了した場合、S703以降に示す遊技管理処理を実行する。
S703の処理では、RAM153の遊技情報格納エリア153cに格納されたデータ(例えば前回のゲームで用いた乱数値等)をクリアし(S703)、次に、開始待ち処理を実行する(S704)。S704の開始待ち処理では、前回のゲームで再遊技入賞が成立したか否かを確認する。再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行うと共に、投入完了コマンドをセットして開始待ち処理を終了する。
ここで、投入完了コマンドとは、自動投入の完了を把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。なお、自動投入処理では、クレジット表示部35に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回のゲームで再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回のゲームを行うことができる。
再遊技入賞が成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理(S207)のセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とすると共にエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。詳細は後述するが、かかるエラー状態はリセットスイッチ123が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ80が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ80が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行うと共に精算コマンドをセットする。
ここで、精算コマンドとは、クレジットされた仮想メダルの返却を行っていることを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ80が操作されていない場合には、メダルの投入又はクレジット投入スイッチ77〜79の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、有効ラインの設定等を行うメダル投入処理を行うと共に、投入コマンドをセットして開始待ち処理を終了する。ここで、投入コマンドとは、ベット操作がなされたことを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
S704の開始待ち処理の終了後、メダルのベット数が規定数(本実施形態では3)に達しているか否かを確認し(S705)、メダルのベット数が規定数に達している場合には(S705:Yes)、スタートレバー71が操作されて開始指令が発生したか否かを確認する(S706)。S705の処理で、メダルのベット数が規定数に達していない場合(S705:No)又は、S706の処理で、開始指令が発生していない場合には(S706:No)、S704の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
S706の処理で、開始指令が発生した場合には(S706:Yes)、メダル通路切替ソレノイド83を非励磁状態に切り替えてベットの受付を禁止し(S707)、開始コマンドをセットする(S708)。ここで、開始コマンドとは、開始指令が発生したことを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
その後、今回扉開閉フラグ153gがオンであるか否かを確認し(S709)、今回扉開閉フラグ153gがオフである場合には(S709:No)、次に、扉開放センサ26がオンであるか否かを確認し(S710)、扉開放センサ26もオフである場合には(S710:No)、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作されてもいないし、前面扉12が開放されてもいないので、S712の処理へ移行する。
一方、今回扉開閉フラグ153gがオン、又は、扉開放センサ26がオンである場合には(S709:YesかS710:Yes)、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態のまま、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が実行されたことになるので、エラー報知設定処理を実行し(S711)、S703の処理へ戻る。S711のエラー報知設定処理は、表示制御装置111に対して、前面扉12が開放された状態のまま遊技が開始されたことを報知させる報知コマンドを設定する処理である。
S712以降の処理では、抽選処理(S712)、リール制御処理(S713)、メダル払出処理(S714)、ボーナスゲーム処理(S715)を順に実行し、S703の処理へ戻り、S703〜S715の処理を繰り返し行う。
なお、通常処理では、投入完了コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであり、表示制御装置111に対してコマンドを送信しない。表示制御装置111へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S210にて行われる。
ここで、キーシリンダ20にキーが差し込まれ回転操作されたまま遊技が開始される場合、又は、前面扉12が筐体11に対して開放された状態のまま遊技が開始される場合について説明する。後述するが、本実施形態では、不正行為者によって主制御装置131が不正なものに交換された可能性がある場合には、前面扉12の開閉動作時にエラー報知を行うように構成されている。よって、不正行為者が、前面扉12の開閉動作時にエラー報知を行うことを知っている場合には、主制御装置131を不正なものに交換した後に、前面扉12を閉鎖せずに開放したまま遊技を開始したり、キーシリンダ20にキーを差し込み回転操作して扉検出センサ24の出力を変化させずに遊技を開始することが考えられる。
しかし、通常処理では、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態のまま、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が開始されると、抽選処理およびリール制御処理、メダル払出処理、ボーナスゲーム処理を未実行としているので、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態、又は、前面扉12が開放された状態で、主制御装置131において主たる遊技が開始されることを防止できる。さらに、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態のまま、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が開始される場合には、スロットマシン10内に何らかの不正行為が行われた可能性があるが、エラー報知設定処理が実行されるので、外部の者に、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態のまま、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が開始されたことを認識させることができる。
なお、S709の処理かS710の処理がYesであった場合に、S711のエラー報知設定処理を実行せずにS712の処理へ移行するように構成しても良い。これは、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態、又は、前面扉12が開放された状態のままでは遊技が実行できないことを不正行為者が認識すれば、前面扉12を閉鎖した後に遊技を実行する。後述するが、表示制御装置111では、主制御装置131が不正なものに交換された可能性がある場合に、その旨を報知する処理が実行されるので、前面扉12が閉鎖され遊技が実行される前に外部の者に不正行為を認識させることができるからである。
次に、図16及び図17を参照して、S712の抽選処理について説明する。図16は、主制御装置131のMPU151により実行される抽選処理を示したフローチャートであり、図17は、抽選テーブルの一例を模式的に示した図である。
抽選処理が実行されると、乱数作成処理において、役の当否判定を行う際に用いる乱数を作成する(S801)。本スロットマシン10では、スタートレバー71が操作されると、ハードがその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。MPU151は、スタートレバー71の操作を確認した後、ハードがラッチした値をRAM153の遊技情報格納エリア153cに格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー71が操作されたタイミングで速やかに乱数を作成することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハードは、スタートレバー71が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
S801の乱数作成処理が終了すると、スロットマシン10の現在の設定状態や遊技状態等に基づき、当否判定用の抽選テーブルを選択する(S802)。ここで、スロットマシン10の設定状態は「設定1」〜「設定6」のいずれかであり、「設定1」のときにBB当選確率が最も低い抽選テーブルが選択され、「設定6」のときにBB当選確率が最も高い抽選テーブルが選択される。
ここで、図17を参照して抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、「設定1」の通常状態下で選択される抽選テーブルである。抽選テーブルには、入賞となる役の数と同数のインデックス値IVが設定されている。すなわち、通常状態下では、再遊技、チェリー、ベル、スイカ、BBの5種類の入賞が発生し得る(図6参照)ため、1〜5の5つのインデックス値IVが設定されている。そして、各インデックス値IVには、入賞となる役がそれぞれ一義的に対応付けられると共に、ポイント値PVが設定されている。なお、本スロットマシン10における各抽選テーブルでは、設定値が高い抽選テーブルほどBB役と対応するポイント値PVが大きく設定されている。
S803の処理では、インデックス値IVを1とし(S803)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(S804)。かかる判定値の設定では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、S801にて作成した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
S804の処理で、判定値DVが設定されると、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(S805)。役の当否判定では、判定値DVが65535を超えたか否かを判定し、65535を超えた場合には(S805:Yes)、そのときのインデックス値IVと対応する役の当選フラグをセットする(S806)。ちなみに、当選フラグが小役当選フラグ又は再遊技当選フラグである場合、これら当選フラグは、該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS703参照)。一方、当選フラグがBB当選フラグである場合、BB当選フラグはBB図柄の組合せが有効ライン上に成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、BB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、BB当選フラグを持ち越した次ゲーム以降における役の当否判定では、小役又は再遊技の当否判定は行うが、BBに関する当否判定は行わない。
S805の処理で、判定値DVが65535を超えなかった場合には(S805:No)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合には、インデックス値IVを1加算し(S807)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき役があるか否かを確認する(S808)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを確認する。
S808の処理で、当否判定すべき役がある場合には(S808:Yes)、S804に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、S804の処理では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、S805の処理では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図17に示した抽選テーブルが選択された場合、BB当選確率は約300分の1である。一方、再遊技及び小役当選確率はBB当選確率よりも高く設定されており、再遊技当選確率は約7.3分の1、ベル当選確率は約7.0分の1、チェリー及びスイカ当選確率は128分の1である。
S806の処理で、当選フラグをセットした後、又は、S808の処理で、当否判定すべき役がない場合には(S808:No)、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、設定値コマンドをセットし(S809)、抽選結果コマンドをセットする(S810)。ここで、設定値コマンドとは、現在の設定値を把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドであり、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
その後、リール停止制御用のスベリテーブル(停止テーブル)を設定するスベリテーブル設定処理を実行し(S811)、本処理を終了する。ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ72〜74が押されたタイミングからリールをどれだけ滑らせた(回転させた)上で停止させるかが定められたテーブルである。すなわち、スベリテーブルとは、ストップスイッチ72〜74が押された際に基点位置(本実施形態では下ライン上)に到達している到達図柄と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄との関係が定められた停止データ群である。
本スロットマシン10では、ストップスイッチ72〜74が操作された場合に、到達図柄をそのまま停止させる場合、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる場合、2図柄分滑らせた後に停止させる場合、3図柄分滑らせた後に停止させる場合、4図柄分滑らせた後に停止させる場合の5パターンがリールの停止態様として用意されている。これは、遊技者がストップスイッチ72〜74を操作するタイミングと、各表示窓32L,32M,32Rから視認可能な範囲に停止する図柄配列(以下、「停止出目」と言う)とを密接に関連付けるための工夫である。つまり、ストップスイッチ72〜74が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでに各リール42L,42M,42Rを停止させることにより、遊技者の操作によってあたかも停止出目が決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることが可能となる。また、4図柄分までは滑らせることが可能な構成とすることにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した役と対応する図柄の組合せを有効ライン上に停止させることが可能となる。
次に、図18を参照して、メイン処理のS713の処理で実行されるリール制御処理について説明する。図18は、主制御装置131のMPU151により実行されるリール制御処理を示したフローチャートである。なお、理解を容易なものとするため、ここでは実際のゲームの進行に即して説明すると共に図5の図柄配列を適宜参照しながら説明することとする。
リール制御処理が実行されると、各リール42L,42M,42Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(S901)。この回転開始処理につていは、図19を参照して説明する。
図19は、主制御装置131のMPU151により実行される回転開始処理を示したフローチャートである。回転開始処理が実行されると、前回のゲームでリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し(S1001)、ウエイト時間を経過していない場合には(S1001:No)、ウエイト待ちコマンドをセットすると(S1002)共に、ウエイト時間が経過するまで待機する。ここで、ウエイト待ちコマンドとは、ウエイト時間を経過していないことを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
一方、S1001の処理で、ウエイト時間が経過した場合には(S1001:Yes)、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定する(S1003)。その後、ウエイト終了コマンドをセットし(S1004)、タイマ割込み処理のS209の処理で外部集中端子板171へ出力するメダルのベット数をセットする(S1005)。ここで、ウエイト終了コマンドとは、ウエイト時間が経過したことを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
S1006の処理では、遊技情報格納エリア153cに設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を実行する(S1006)。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(S206)にてステッピングモータ61L〜61Rの加速処理が開始され、各リール42L,42M,42Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー71を操作したとしても、直ちに各リール42L,42M,42Rが回転を開始しない場合がある。
S1007の処理では、回転情報コマンドをセットする(S1007)。ここで、回転情報コマンドとは、各リール42L,42M,42Rの回転状況を表示制御装置111に把握させるべく送信されるコマンドである。次に、S1008の処理では、各リール42L,42M,42Rが所定の回転速度で定速回転しているか否かを確認し(S1008)、定速回転していない場合には(S1008:No)、各リール42L,42M,42Rが定速回転するまで待機する。その後、各リール42L,42M,42Rが定速回転となった場合には(S1008:Yes)、定速回転コマンドをセットして(S1009)、本処理を終了する。
ここで、定速回転コマンドとは、各リール42L,42M,42Rの回転速度が一定となったことを表示制御装置111に把握させるべく送信されるコマンドである。また、MPU151は、各リール42L,42M,42Rが定速回転となった場合、各ストップスイッチ72〜74の図示しないランプを点灯表示することにより、停止操作が可能となったことを遊技者等に報知する。
図18に戻って、リール制御処理のS902以降の処理について説明する。S902の処理では、ストップスイッチ72〜74のいずれかが操作されてリールの停止指令が発生したか否か、より具体的にはストップ検出センサ72a〜74aからのON信号を受信したか否かを確認し(S902)、停止指令が発生していない場合には(S902:No)、停止指令が発生するまで待機する。
一方、S902の処理で、ストップスイッチ72〜74のいずれかが操作されて停止指令が発生した場合には(S902:Yes)、今回の停止指令が第3停止指令か否か、すなわち1つのリールのみが回転しているときにストップスイッチ72〜74が操作されたか否かを確認する(S903)。
S903の処理で、全リール42L,42M,42Rが回転しているときにストップスイッチ72〜74のいずれかが操作された場合(S903:No)、今回の停止指令は第1停止指令であることを意味し、スベリテーブル第1変更処理を実行する(S904)。スベリテーブル第1変更処理とは、停止指令の発生に基づいてリールを停止させる前に行うスベリテーブルの変更処理である。
S904のスベリテーブル第1変更処理が終了した後、かかるタイミングで下ライン上に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(S905)。具体的には、リールインデックスセンサ55の検出信号が出力された時点からのパルス数により、下ライン上に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。
S906の処理では、遊技情報格納エリア153cのスベリテーブル格納エリアにセットされたスベリテーブルのうち、到達図柄と対応する図柄番号の圧縮データから今回停止させるべきリールのスベリ量を算出し(S906)、下ライン上に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(S907)。そして、今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを確認し(S908)、等しくなるまで待機する(S908:No)し、等しくなった場合には(S908:Yes)、リールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(S909)。
S910の処理では、現在の各リール42L,42M,42Rの回転状況を表示制御装置111に把握させるべく回転情報コマンドをセットし(S910)、その後、停止図柄コマンドをセットする(S911)。ここで、停止図柄コマンドとは、表示窓から視認可能な範囲(上段、中段、下段)に停止した図柄を把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
S912の処理では、全てのリールが停止したか否かを判定する(S912)。第1停止指令に基づいて上述したS903〜S911の処理を行った場合、未だに2つのリールは回転中であるので(S912:No)、スベリテーブル第2変更処理を実行する(S913)。スベリテーブル第2変更処理とは、リールを停止させた後に行うスベリテーブルの変更処理である。
S913のスベリテーブル第2変更処理が終了すると、S902の処理へ戻り、S903〜S913の処理を、全リールが停止するまで繰り返し実行する。そして、全リールが停止したら(S912:Yes)、払出判定処理(S914)を実行して、本処理を終了する。
ここで、図20を参照して、リール制御処理のS914の処理で実行される払出判定処理について説明する。図20は、主制御装置131のMPU151により実行される払出判定処理を示したフローチャートである。
払出判定処理が実行されると、現在の遊技状態に基づき有効ラインを確認する(S1101)。詳細は後述するが、これは、遊技状態がBBゲームに移行した場合、有効ラインが5ラインから1ライン(中ライン)に変更されるためである。次に、各リール42L,42M,42Rの下ライン上に停止した停止図柄の図柄番号から所定有効ライン上の図柄の組合せを導出し(S1102)、入賞が成立しているか否かを確認する(S1103)。
S1103の処理で、入賞が成立している場合には(S1103:Yes)、入賞成立役が抽選処理にてセットされた当選フラグと一致しているか否かを判定する(S1104)。S1104の処理で、入賞成立役と当選フラグが一致した場合には(S1104:Yes)、S1107の処理へ移行し、入賞成立役と当選フラグが一致していない場合には(S1104:No)、スロットマシン10をエラー状態とすると共にエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う(S1105)。
その後、リセットスイッチ123が操作されたか否かを確認し(S1106)、リセットスイッチ123が操作されるまで待機する(S1106:No)。リセットスイッチ123が操作された場合には(S1106:Yes)、エラー状態から復帰してS1107の処理へ移行し、それ以降の処理を開始する。
S1107の処理では、入賞成立役をセットすると共に(S1107)、遊技情報格納エリア153cの払出予定数格納エリアに入賞成立役と対応する払出数をセットする(S1108)。その後、全ての有効ラインについて払出判定が終了したか否かを確認し(S1109)、終了していない場合には(S1109:No)、S1102の処理に戻る。つまり、本実施形態では、メダルが3枚ベットされて有効ラインが5ライン設定されている場合、各有効ラインについて入賞が成立しているか否かを順次判定する。
例えば、左リール42Lの「チェリー」図柄が上ライン上に停止した場合、上ラインに関するS1102〜S1108の処理にて払出予定数として2がセットされ、右下がりラインに関するS1102〜S1108の処理にて払出予定数として再度2がセットされる。この結果、左リール42Lの「チェリー」図柄が上ライン上に停止した場合には、払出予定数として4がセットされることとなり、後述するメダル払出処理にて4枚のメダル払出が行われる。
S1109の処理で、全ての有効ラインについて払出判定が終了した場合には(S1109:Yes)、入賞コマンドをセットすると共に(S1110)、入賞ラインコマンドをセットし(S1111)、本処理を終了する。ここで、入賞コマンドとは、いずれの入賞が成立したかを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドであり、入賞ラインコマンドとは、入賞がいずれの有効ラインで成立したかを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
次に、図21を参照して、タイマ割込み処理内で実行されるメダル払出処理について説明する。図21は、主制御装置131のMPU151により実行されるメダル払出処理を示したフローチャートである。
メダル払出処理が実行されると、払出予定数格納エリアに格納された払出予定数が0か否かを確認する(S1201)。払出予定数が0の場合は(S1201:Yes)、先の払出判定処理のS1114の処理において小役入賞が成立していないと判定したことを意味し、かかる場合には払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、再遊技入賞が成立したか否かを確認する(S1202)。
S1202の処理で、再遊技入賞が成立していない場合には(S1202:No)、そのまま本処理を終了し、再遊技入賞が成立している場合には(S1202:Yes)、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を実行する(S1203)と共に、再遊技コマンドをセットし(S1204)、本処理を終了する。ここで、再遊技コマンドとは、次回のゲームが再遊技であることを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。なお、先に説明した開始待ち処理(S704)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
S1201の処理で、払出予定数が0でない場合には(S1201:No)、払出開始コマンドをセットする(S1205)。ここで、払出開始コマンドとは、メダル払出を開始したことを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
S1206の処理では、払出数カウンタがカウントした払出数と、払出予定数格納エリアに格納された払出予定数とが一致しているか否かを確認し(S1206)、払出数と払出予定数とが一致していないときには(S1206:No)、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達しているか否かを確認する(S1207)。
S1207の処理で、クレジットカウンタのカウント値が上限に達していないときには(S1207:No)、クレジットカウンタのカウント値を1加算し(S1208)、払出数を1加算し(S1209)、クレジット表示部35及び獲得枚数表示部37の枚数をそれぞれ1加算する表示部変更処理を実行し(S1210)、S1206の処理へ移行する。
一方、S1207の処理で、クレジットカウンタのカウント値が上限に達しているときには(S1207:Yes)、メダル払出用回転板を駆動して(S1209)、メダルをホッパ装置91からメダル排出口17を介してメダル受け皿18へ払い出す。そして、ホッパ装置91に取り付けられた払出検出センサ91aのメダル検出信号に応じて払出数を1加算し(S1210)、獲得枚数表示部37の枚数を1加算する表示部変更処理を行い(S1211)、S1206の処理へ移行する。
S1206の処理で、払出数と払出予定数とが一致したときには(S1206)、払出終了コマンドをセットする(S1212)。ここで、払出終了コマンドとは、メダル払出が終了したことを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。
S1213の処理では、現在の遊技状態がボーナスゲームか否かを判定し(S1213)、現在の遊技状態がボーナスゲームである場合には(S1213:Yes)、後述する残獲得数カウンタのカウント値から払出数を減算すると共に、残獲得枚数表示部36の枚数を減算する処理を行い(S1214)、本処理を終了する。なお、残獲得枚数表示部36の枚数を減算する処理は、S1211の表示部変更処理で行ってもよい。
次に、図22を参照して、通常処理のS715の処理で実行されるボーナスゲーム処理について説明する。図22は、主制御装置131のMPU151により実行されるボーナスゲーム処理を示したフローチャートである。
まず、ボーナスゲーム処理の説明に先立ち、ボーナスゲームについて説明する。BBゲームは、複数回のRBゲームで構成されている。RBゲームは、12回のJACゲームで構成されている。JACゲームとは、1枚ベットのみが許容されるゲームであり、JAC図柄の組合せが有効ライン上に揃う確率つまりJAC入賞成立の確率が非常に高いゲームである。つまり、JACゲームでは、先述した通常処理のステップS605において、ベット数が1であれば規定数であるとして肯定判定される。RBゲームでJAC入賞が成立すると最大枚数(ここでは15枚)のメダルが払い出される。そして、JAC入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRBゲームが終了する。
また、BBゲームは、メダル払出数が所定数(具体的には400枚)に達したことを以って終了する。そして、RBゲームの途中でメダル払出数が所定数に達した場合、BBゲームのみならずRBゲームも終了する。これは、BBゲーム中のメダル払出数に上限をもたせることにより遊技者の射幸心を抑え、遊技の健全性を担保するための工夫である。さらに、本実施形態では、RBゲームに移行する図柄の組合せを設定しておらず、BBゲームに移行した直後及びRBゲームが終了した直後にRBゲームに移行する構成としている。故に、BBゲームとは、所定数のメダル払出が行われるまでRBゲームに連続して移行するゲームであるとも言える。
ボーナスゲーム処理が実行されると、まず、遊技状態がボーナスゲームか否かを確認し(S1301)、ボーナスゲーム中でないときには(S1301:No)、S1302〜S1306に示すボーナス図柄判定処理を実行する。
このボーナス図柄判定処理では、まず、BB当選フラグがセットされているか否かを確認し(S1302)、BB当選フラグがセットされているときには(S1302:Yes)、払出判定処理のS914の処理でセットした入賞成立役に基づいて、BB入賞が成立したか否かを確認する(S1303)。
S1303の処理で、BB入賞が成立したときには(S1303:Yes)、BB開始処理を実行する(S1304)。BB開始処理では、BB当選フラグをリセットすると共にBB設定フラグをBB情報格納エリア153bにセットしてボーナスゲームの1種であるBBゲームとする。また、BBゲーム中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残獲得数カウンタに400をセットすると共に、残獲得枚数表示部36に400を表示させる処理を行う。ちなみに、現在の遊技状態がボーナスゲームか否かの判定は、BB設定フラグのセット有無により判定している。
続いて、S1305の処理では、RB開始処理を実行する(S1305)。RB開始処理では、成立可能なJAC入賞回数をカウントするための残JAC入賞カウンタに8をセットすると共に、JACゲームの残りゲーム数をカウントするための残JACゲームカウンタに12をセットする。なお、残獲得数カウンタや残JAC入賞カウンタ等の各カウンタは、BB情報格納エリア153bに設けられている。RB開始処理を行った後は、RBゲームが開始されることを把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるRBコマンドをセットする(S1306)。
S1307の処理では、状態コマンドをセットする(S1307)。ここで、状態コマンドとは、現在の遊技状態を把握させるべく表示制御装置111に対して送信されるコマンドである。すなわち、S1302の処理で、BB当選フラグがセットされていないと判定した場合には通常ゲームであることを意味する状態コマンドをセットし、S1303の処理でBB入賞が成立していないと判定した場合にはBB持越しゲームであることを意味する状態コマンドをセットし、S1306の処理でRBコマンドをセットした場合にはBBゲームであることを意味する状態コマンドをセットする。
S1308の処理では、ゲーム数表示処理を行い(S1308)、本処理を終了する。ゲーム数表示処理では、現在の遊技状態がBBゲーム(RBゲーム)でない場合、残獲得枚数表示部36や獲得枚数表示部37等の表示をクリアする処理等を行う。
また、S1301の処理で、遊技状態がボーナスゲーム中のときには(S1301:Yes)、払出判定処理のS914の処理でセットした入賞成立役に基づいて、JAC入賞が成立したか否かを確認する(S1309)。S1309の処理で、JAC入賞が成立したときには(S1309:Yes)、残JAC入賞カウンタの値を1減算し(S1310)、JAC入賞が成立しなかったときには(S1309:No)、JACゲームを1つ消化したことになるため、S1310の処理を行わずに、残JACゲームカウンタの値を1減算する(S1311)。
続いて、S1312の処理では、残JAC入賞カウンタ又は残JACゲームカウンタのいずれかが0になったか否かを確認する(S1312)。S1312の処理で、いずれかが0になっていたとき、つまりJAC入賞が8回成立したかJACゲームが12回消化されたときには(S1312:Yes)、RBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタの値をリセットするRB終了処理を実行する(S1313)。
そして、残獲得数カウンタのカウント値が0か否かを確認し(S1314)、0でない場合には(S1314:No)、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、先述したRB開始処理を実行し(S1315)、RBコマンドをセットする(S1316)。その後、BBゲームであることを意味する状態コマンドをセットし(S1307)、ゲーム数表示処理を実行し(S1308)、本処理を終了する。
一方、S1312の処理で、残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタのいずれの値も0になっていないとき、つまりJAC入賞がまだ8回成立しておらずJACゲームも12回消化されていないときには(S1312:No)、残獲得数カウンタのカウント値が0か否かを確認する(S1317)。S1317の処理で、カウンタ値が0でない場合には(S1317:No)、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、BBゲームであることを意味する状態コマンドをセットし(S1307)、ゲーム数表示処理を実行し(S1308)、本処理を終了する。
一方、S1317の処理で、残獲得数カウンタのカウント値が0である場合には(S1317:Yes)、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、S1318〜S1319に示す特別遊技状態終了処理を実行する。特別遊技状態終了処理では、先ず、先述したRB終了処理を実行し(S1318)、その後、BB情報格納エリア153bのデータをクリアするBB終了処理を実行する(S1319)。また、上述したS1314の処理で、残獲得数カウンタのカウント値が0である場合にも(S1314:Yes)、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、S1619のBB終了処理を実行する。BB終了処理を行った後は、通常ゲームであることを意味する状態コマンドをセットし(S1307)、ゲーム数表示処理を行い(S1308)、本処理を終了する。
次に、図23〜図29を参照して、表示制御装置111により実行される各制御処理について説明する。かかるMPUの処理としては大別して、電源投入に伴い起動される表示メイン処理と、定期的に(本実施形態では1msec周期で)起動される表示タイマ割込み処理と、主制御装置131からの制御信号の入力に基づいて起動されるコマンド割込み処理とがある。ここでは、説明の便宜上、はじめに表示タイマ割込み処理とコマンド割込み処理とを説明し、その後、表示メイン処理を説明する。
図23は、表示制御装置111のMPU181により実行される表示タイマ割込み処理を示したフローチャートである。表示タイマ割込み処理は、表示制御装置111で定期的に実行される処理であり、クロック回路183から発生されるクロック信号に基づき、例えば1msecごとに実行される。
表示タイマ割込み処理が実行されると、次回のコマンド割込みを禁止し(S2001)、割込みタイマカウンタ186bに1を加算する(S2002)。その後、割込みフラグを読み込み(S2003)、割込みフラグをクリアする(S2004)。そして、次回のコマンド割込みを許可し(S2005)、本処理を終了する。
図24は、表示制御装置111のMPU181により実行されるコマンド割込み処理を示したフローチャートである。上述した通り、主制御装置131は、現在の遊技状態や遊技の進行状況等に応じて各種コマンドを表示制御装置111に対して送信する。表示制御装置111は、主制御装置131から送信されたコマンドの受信に基づいて、より具体的には信号ラッチ回路182からの信号入力に基づいて、直ちにコマンド割込み処理を実行する。
コマンド割込み処理が実行されると、次回のタイマ割り込みを禁止し(S2101)、ストローブ信号が正常か否かを確認する(S2102)。ストローブ信号は、主制御装置131からコマンドと共に送信される信号であり、MPU181は、このストローブ信号の受信に基づいてコマンド割り込み処理を開始する。
S2102の処理で、ストローブ信号が正常の場合には(S2102:Yes)、コマンドデータを取得し(S2103)、その取得したコマンドデータが正常か否かを確認する(S2104)。そして、S2104の処理で、コマンドデータが正常な場合には(S2104:Yes)、コマンド受信処理を実行し(S2105)、リトライカウンタに最大数をセットし(S2106)、S2109の処理へ移行する。
また、S2104の処理で、取得したコマンドデータが正常でない場合には(S2104:No)、リトライカウンタの値を1加算し(S2107)、S2109の処理へ移行する。一方、S2102の処理で、ストローブ信号が正常でない場合には(S2102:No)、何らかの誤動作であると判断し、リトライカウンタに最大数をセットし(S2108)、S2109の処理へ移行する。
S2109の処理では、リトライカウンタの値が最大値か否かを確認し(S2109)、リトライカウンタの値が最大値の場合(S2109:Yes)、主制御装置131からのコマンドを正常に受信した、又は、主制御装置131からのコマンドに何らかの異常があり、許容されるリトライ回数分のコマンド割込み処理を行ったにも関わらずコマンドを正常に受信できなかったことを意味する。かかる場合には、リトライカウンタの値をクリアし(S2110)、割込みフラグを読み込み(S2111)、その割込みフラグをクリアする(S2112)。
S2109の処理で、リトライカウンタの値が最大値でなかった場合(S2109:No)、又は、S2112の処理で割込みフラグをクリアした場合には、次回のタイマ割込みを許可し(S2113)、本処理を終了する。
なお、表示タイマ割込み処理の最中に主制御装置131からコマンドを受信した場合、このコマンドは信号ラッチ回路182にてラッチされ、表示タイマ割込み処理が終了した後に直ちにコマンド割込み処理を実行する。同様に、コマンド割込み処理の最中に表示タイマ割込み処理の実行タイミングとなった場合には、クロック信号がラッチ回路184にてラッチされ、コマンド割込み処理が終了した後に直ちに表示タイマ割込み処理を実行する。つまり、本スロットマシン10では、表示タイマ割込み処理とコマンド割込み処理の間で多重割込みが発生しない構成となっている。
図25は、表示制御装置111のMPU181により実行されるコマンド受信処理を示したフローチャートである。コマンド割込処理のS2105の処理でコマンド受信処理が実行されると、表示制御装置111では、まず、主制御装置131から受信したコマンドを受信コマンド記憶エリア186aに記憶する(S2201)。なお、主制御装置131から送信されるコマンドとしては、S2202の処理で確認される報知コマンド及びS2203の処理で確認される扉開閉コマンドの他に、例えば、遊技の実行に際して変化する変動演出(上部ランプ13の表示およびスピーカ14の発音)を指示する変動コマンド、待機中の演出を指示する待機演出コマンドなどが挙げられる。
S2201の処理が終わると、主制御装置131から受信したコマンド種別を判別し、その受信したコマンドが報知コマンドであるか否かを確認し(S2202)、受信したコマンドが報知コマンドであれば(S2202:Yes)、上述したように、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態のまま、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が実行された可能性があるので、S2207のエラー報知設定処理へ移行する。
一方、S2202の処理で、受信したコマンドが報知コマンドでなければ(S2202:No)、次に、受信したコマンドが扉開閉コマンドであるか否かを確認し(S2203)、受信したコマンドが扉開閉コマンドでなければ(S2203:No)、その受信したコマンドに対応した処理を実行し(S2208)、本処理を終了する。S2208の処理は、上述した変動コマンドや待機演出コマンドに基づいて、上部ランプ13およびスピーカ14の出力状態を変化させる処理である。
一方、S2203の処理で、受信したコマンドが扉開閉コマンドであれば(S2203:Yes)、扉開閉コマンド受信フラグ186dをオンし(S2204)、その扉開閉コマンドから前面扉12の開閉動作の開閉回数を取得する(S2205)。上述したように、扉開閉コマンドは、2バイトで構成され、その2バイト目が開閉回数カウンタを示す情報が記憶されているので、2バイト目の情報を取得する。
S2206の処理では、S2205の処理で主制御装置131から送信されて取得した開閉回数が、表示制御装置111の開閉回数カウンタ186gの値に記憶されている値と同じであるか否かを確認する(S2206)。即ち、S2206の処理では、主制御装置131の開閉回数カウンタ153eに記憶されている値と、表示制御装置111の開閉回数カウンタ186gに記憶されている値とが対応するものであるか否かを確認している。
S2206の処理で、主制御装置131から送信されて取得した開閉回数が、開閉回数カウンタ186gに記憶されている値と異なる場合には(S2206:No)、主制御装置131の開閉回数カウンタ153eの値と表示制御装置111の開閉回数カウンタ186gの値とが対応していないことになるので、主制御装置131か表示制御装置111のいずれか一方の制御装置が交換されている。しかし、本実施形態では、主制御装置131の開閉回数カウンタ153eの値と表示制御装置111の開閉回数カウンタ186gの値との比較を表示制御装置111で行っているので、主制御装置131が交換された可能性が高くなる。よって、主制御装置131が不正なものに交換された可能性があることを報知するために、エラー報知設定処理を実行し(S2207)、本処理を終了する。
なお、S2207のエラー報知設定処理では、上部ランプ13及びスピーカ14、補助表示部15によって、主制御装置131が交換された可能性があることを示す表示態様を設定したり、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が実行されたことを示す表示態様を設定したりする。
また、S2207のエラー報知設定処理により開始された報知は、リセットスイッチ123が操作されてエラーのリセット操作がなされた場合でも、所定時間の間継続して報知がなされる。本実施形態では、1分間の間は継続して報知がなされるように構成されており、その間、リセットスイッチ123が操作されても、その操作が無効または無視される。なお、報知のリセットは、報知の開始から1分間以上経過した場合に、リセットスイッチ123が操作されると解除される。また、エラー報知の開始から1分間の計時は、電源が供給されている間のみ行うものとしても良い。この構成では、エラー報知を解除するために不正行為者により電源が落とされても、再度、電源が供給されると、1分以内であれば報知が開始される。
一方、S2206の処理で、主制御装置131から送信されて取得した開閉回数が、開閉回数カウンタ186gに記憶されている値と同じ場合には(S2206:No)、主制御装置131の開閉回数カウンタ153eの値と表示制御装置111の開閉回数カウンタ186gの値とが対応していることになるので、エラー報知設定処理を実行することなく、本処理を終了する。
図26は、表示制御装置111のMPU181により実行される表示メイン処理を示したフローチャートである。表示メイン処理は、停電からの復旧や電源スイッチ122のオン操作によって電源が投入された際に実行される。
表示メイン処理が実行されると、初期化処理として、スタックポインタの値をMPU181内に設定すると共に、コマンド割込み処理や表示タイマ割込み処理を許可する割込みモードを設定し、その後MPU181内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う(S2301)。
S2301の初期化処理が終了すると、システム状態が電圧低下状態か否か、すなわち駆動電圧が所定電圧(本実施形態では10ボルト未満)まで低下したか否かを確認し(S2302)、システム状態が電圧低下状態である場合には(S2302:Yes)、電源が遮断されたものと判断し、停電処理を実行する(S2304)。
一方、S2302の処理で、システム状態が電圧低下状態でない場合には(S2302:No)、割込みタイマカウンタ186bの値が0か否かを確認する(S2304)。割込みタイマカウンタの値が0でない場合(S2304:No)、上述した表示タイマ割込み処理のS2002の処理で割込みタイマカウンタ186bの値が更新されたことを意味する。かかる場合には、今回扉開閉フラグ186fがオンであるか否かを確認し(S2305)、今回扉開閉フラグ186eがオフである場合には(S2305:No)、次に、扉開放センサ26がオンであるか否かを確認する(S2306)。
S2306の処理で、扉開放センサ26がオフであれば(S2306:No)、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作されてもいないし、前面扉12が開放されてもいないので、補助演出部を駆動させるべく駆動データを出力する駆動データ出力処理を実行する(S2308)。なお、駆動データ出力処理については後述する。
また、S2305の処理で今回扉開閉フラグ186eがオン、又は、S2306の処理で扉開放センサ26がオンである場合には(S2305:YesかS2306:Yes)、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態のまま、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が実行されたことになるので、エラー報知設定処理を実行した後に(S2307)、駆動データ出力処理を実行する(S2308)。なお、S2307のエラー報知設定処理により設定される報知も、所定時間の間は、リセット操作を無効または無視するように構成されている。
S2305〜S2308の処理では、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が実行されると、エラー報知設定処理を実行した後に駆動データ出力処理を実行するので、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作されていること、又は、前面扉12が開放されていることを外部へ報知することができる。上述したように、不正行為者が、前面扉12の開閉動作時にエラー報知を行うことを知っている場合には、主制御装置131を不正なものに交換した後に、前面扉12を閉鎖せずに開放したまま遊技を開始したり、キーシリンダ20にキーを差し込み回転操作して扉検出センサ24の出力を変化させずに遊技を開始することが考えられるが、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が実行されると、外部へのエラーの報知を行うことができるので、主制御装置131が不正行為者によって交換された可能性があることを、遊技が実行されるタイミングで外部の者に認識させることができる。よって、前面扉12を開閉動作するタイミングで主制御装置131の交換を報知するスロットマシン10であることを不正行為者が知っていたとしても、その不正行為者によりボーナスゲームが強制的に発生させられることを抑制することができる。
一方、S2304の処理で、割込みタイマカウンタ186bの値が0の場合(S2304:Yes)、又は、駆動データ出力処理の終了後には、主制御装置131からコマンドを受信しているか否か、より詳しくはコマンド割込み処理にてコマンドを受信しているか否かを確認する(S2309)。
S2309の処理で、コマンドを受信している場合には(S2309:Yes)、受信コマンドチェック処理を行う(S2310)。受信コマンドチェック処理では、先のコマンド割り込み処理にて受信コマンド記憶エリア186aに記憶された各コマンドに基づいて行うべき補助演出を決定する等の処理を行う。受信コマンドチェック処理にて行われる処理としては、停止図柄コマンドの受信に基づいて行う停止図柄コマンド処理、状態コマンドの受信に基づいて行う状態コマンド処理、抽選結果コマンドの受信に基づいて行う抽選結果コマンド処理、入賞コマンドの受信に基づいて行う入賞コマンド処理、入賞ラインコマンドの受信に基づいて行う入賞ラインコマンド処理、回転情報コマンドの受信に基づいて行う回転情報コマンド処理などがある。
一例を挙げて具体的に説明すると、例えば受信コマンドがBB当選を意味する抽選結果コマンドであった場合、BB当選を示唆する補助演出を行うか否か、補助演出を行うのであればどのような補助演出を行うのか、どの停止指令の発生タイミングでBB当選を示唆するか等のように、行うべき補助演出の具体的な態様を決定する処理を行う。また、回転情報コマンドや停止図柄コマンドを受信した場合、抽選結果コマンドの受信時に決定したBB当選の示唆タイミングか否かの判定を行い、示唆タイミングであればBB当選を示唆する補助演出の演出データをセットする。つまり、受信コマンドチェック処理では、主制御装置131から受信したコマンドデータに基づいて、補助演出部の駆動制御内容を決定する。
一方、S2309の処理で、コマンドを受信していない場合(S2309:No)、又は、受信コマンドチェック処理の終了後には、補助演出の選択等の際に用いる乱数値の更新処理を実行し(S2311)、S2302の処理へ戻り、S2302〜S2311の処理を繰り返し実行する。
図27は、表示制御装置111のMPU181により実行される駆動データ出力処理を示したフローチャートである。なお、駆動データ出力処理とは、補助演出部を駆動させるべく駆動データを出力する処理である。つまり、本スロットマシン10では、コマンド割込み処理にて主制御装置131からのコマンドデータを取得し、受信コマンドチェック処理にて取得したコマンドデータに基づいて補助演出を決定し、駆動データ出力処理にて補助演出部の駆動を行っている。
駆動データ出力処理が実行されると、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値をリセットし(S2401)、起動時コマンドチェック処理を実行する(S2402)。上述した通り、電源投入がなされた場合、主制御装置131から表示制御装置111に対して復電コマンドが送信される(S510)。そこで、電源投入から所定時間以内(本実施形態では2秒以内)に復電コマンドを受信しなかった場合には、起動時コマンドチェック処理において補助演出部の駆動制御を実行し、エラーの発生を報知する。
S2403の処理では、デバイス制御処理を実行する(S2403)。詳細は後述するが、主制御装置131から各種コマンドを受信した場合、受信したコマンドに基づいて補助演出部に行わせるべき補助演出が決定される。デバイス制御処理では、決定した補助演出を行わせるべく対応する駆動データを補助演出部に対して出力する処理を行う。かかる処理を行うことにより、例えば上部ランプ13が所定の色で点灯したり、補助表示部15に所定のキャラクターが表示されたりする等の補助演出が行われる。
S2404の処理では、システム状態変更処理を実行する(S2404)。システム状態には電圧低下状態、初期化状態、通常状態があり、その都度のシステム状態に応じて補助表示部15の初期化処理を行う。
S2405の処理では、電圧低下チェック処理を実行する(S2405)。電圧低下チェック処理では入出力ポート187から供給される停電信号を監視し、停電信号がOFF状態からON状態に切り替った場合にシステム状態を通常状態から電圧低下状態に変更する。
S2406の処理では、特定時間処理を実行する(S2406)。特定時間処理とは、予め定めた特定時間(本実施形態では10msec)ごとに定期的に行う処理であり、例えば上部ランプ13を駆動するためのLEDデータテーブルによる出力データ用バッファの更新、スピーカ14から出力する楽音のボリューム変更等を行う処理である。
S2407の処理では、駆動データ切換処理を実行する(S2407)。駆動データ切換処理とは、主制御装置131からのコマンド受信を契機とする場合以外で、時間経過、遊技状態等により駆動データの切換を行う処理である。駆動データ切換処理では、例えば上部ランプ13を点灯させる色の切換、補助表示部15に表示している表示場面の切換等の処理を行っている。つまり、駆動データ変更処理は、先の特定時間処理とは異なり、補助演出を時間と共に変化させていくための処理である。
S2408の処理では、扉開閉監視処理を実行する(S2408)。扉開閉監視処理では、扉検出センサ24の入力状態から前面扉12が筐体11に対して開閉動作されたか否かを監視する処理である。具体的には、前面扉12が開閉動作されたと判定されてから所定時間(例えば、10msec)経過する間に、主制御装置131から扉開閉コマンドを受信しない場合をエラー(異常)として判定する処理である。この扉開閉監視処理については後述する。
S2409の処理では、割り込みタイマカウンタの値をクリアし(S2409)、その後、システム状態が電圧低下状態か否かを再度確認する(S2410)。S2410の処理で、システム状態が電圧低下状態の場合には(S2410:Yes)、停電処理を行い(S2411)、電圧低下状態でない場合には(S2410:No)、そのまま本処理を終了する。
図28は、表示制御装置111のMPU181により実行される特定時間処理を示したフローチャートである。特定時間処理は、駆動データ出力処理のS2406の処理が実行された場合に実行される。
特定時間処理が実行されると、10msecタイマカウンタの値を更新する(S2501)。具体的には、10msecタイマカウンタの値に現在の割込みタイマカウンタの値を加算する処理を行う。
S2502の処理では、10msecタイマカウンタの値が10以上か否かを確認し(S2502)、10より小さい場合には(S2502:No)、そのまま本処理を終了する。一方、S2502の処理で、10msecタイマカウンタの値が10以上の場合(S2502:Yes)、特定時間が経過したことを意味するので、10msecタイマカウンタの値を10減算し(S2503)、S2504〜S2508の処理に示す駆動データ変更処理を実行した後に本処理を終了する。
S2504の処理では、LEDデータテーブルから出力用データバッファへのデータセットを行うLEDデータ変更処理を実行し(S2504)、その後、ボーナスゲーム中のBGMとLED演出とを同期させるための補助演出同期チェック処理を実行し(S2505)、BGM再生中に何もせずに放置された場合、30秒後にBGMの音量を小さくするフェードアウト処理を実行する(S2506)。
そして、S2507の処理では、何もせずに放置された場合、60秒後にデモ演出を開始させるデモ開始チェック処理を実行し(S2507)、ボリュームつまみの値をチェックし、音声のボリュームを変更させるためのボリュームチェック処理を実行して(S2508)、本処理を終了する。
図29は、表示制御装置111のMPU181により実行される扉開閉監視処理を示したフローチャートである。駆動データ出力処理のS2408の処理で、扉開閉監視処理が実行されると、扉検出センサ24から入力される値を取得し(S2601)、その取得した値に基づいて扉検出センサ24がオンされているか否かを確認する(S2602)。なお、扉検出センサ24のオン又はオフは、上述したように、取得した電圧値に応じて判別される。
S2602の処理で、扉検出センサ24がオンしている状態であれば(S2602:Yes)、今回用の前面扉12の開閉状態を記憶する今回扉開閉フラグ186fをオンし(S2603)、扉検出センサ24がオフされている状態であれば(S2602:No)、今回扉開閉フラグ186fをオフして(S2604)、S2605の処理へ移行する。
S2605の処理では、前回用の前面扉12の開閉状態を記憶する前回扉開閉フラグ185eがオンであるか否かを確認し(S2605)、前回扉開閉フラグ186eがオフであれば(S2605:No)、S2606〜S2608の処理を実行せずに、S2609の処理へ移行する。上述したように、前面扉12が筐体11に対して開閉動作される場合には、扉検出センサ24がオフ→オン→オフと変化する。よって、前回扉開閉フラグ186eがオフである場合には、既に開放されている状態か閉鎖されている状態となるので、そのまま、S2609の処理へ移行している。
一方、S2605の処理で、前回扉開閉フラグ186eがオンされていれば(S2605:Yes)、前面扉12の開閉動作が開始されている状態となるので、次に、今回扉開閉フラグ186fがオンされているか否かを確認する(S2606)。上述したように、前面扉12が筐体11に対して開閉動作される場合には、扉検出センサ24がオフ→オン→オフと変化するので、今回扉開閉フラグ186fがオンであれば(S2606:Yes)、前面扉12の開閉動作が継続されており、開放完了または閉鎖完了していないので、S2607及びS2608の処理を実行せずに、S2609の処理へ移行する。
一方、S2606の処理で、今回扉開閉フラグ186fがオフであれば(S2606:No)、前面扉12が筐体11に対して開閉動作完了したことになるので、主制御装置131から送信される扉開閉コマンドを確認するタイミングを設定するために、コマンドチェックタイマ186cの値に10を設定すると共に(S2607)、開閉回数カウンタ186gに値1を加算して(S2608)、S2609の処理へ移行する。
S2609の処理では、今回扉開閉フラグ186fの値を前回扉開閉フラグ186eに記憶し(S2609)、次に、コマンドチェックタイマ186cの値が0より大きいか否かを確認する(S2610)。コマンドチェックタイマ186cは、上述したS2607の処理で値10が設定されるまで、即ち、初期の状態では、値0となっている。よって、S2610の処理が初期の状態であれば(S2610:No)、S2611〜S2615の処理を実行せずに、本処理を終了する。
一方、S2610の処理で、コマンドチェックタイマ186cの値が0より大きな値であれば(S2610:Yes)、コマンドチェックタイマ186cの値を1減算し(S2611)、コマンドチェックタイマ186cの値が0になったか否かを確認する(S2612)。
S2612の処理で、コマンドチェックタイマ186cの値が0でなければ(S2612:No)、そのまま、本処理を終了し、コマンドチェックタイマ186cの値が0であれば(S2612:Yes)、前面扉12が開閉動作されてから所定時間が経過し、主制御装置131からの扉開閉コマンドを受信したか否かを判断するタイミングとなるので、扉開閉コマンドを受信して扉開閉コマンド受信フラグ186dがオンされているか否かを確認する(S2613)。
なお、コマンドチェックタイマ186cの値に10を設定することで、主制御装置131から扉開閉コマンドを受信するまでの待機時間を設けることができるので、主制御装置131と表示制御装置111とにおける扉検出センサ24の確認タイミングのズレを考慮することができる。よって、前面扉12が筐体11に対して開閉動作されたか否かを正確に判断することができる。また、扉開閉コマンドを判断するタイミングは、扉開閉監視処理(駆動データ出力処理)が1msec毎に実行されるので、表示制御装置111により前面扉12の開放が検出されてから10msec後となる。
S2613の処理で、扉開閉コマンド受信フラグ186dがオンされていれば(S2613:Yes)、主制御装置131からも扉開閉コマンドを正常に受信していることになるので、次回の前面扉12の開放を監視するために、扉開閉コマンド受信フラグ186dをオフし(S2614)、扉開閉コマンド受信フラグ186dがオフであれば(S2613:No)、主制御装置131から扉開閉コマンドを正常に受信していないので、エラー報知設定処理を行い(S2615)、本処理を終了する。
なお、S2615のエラー報知設定処理は、上部ランプ13及びスピーカ14、補助表示部15の出力を設定する処理であり、主制御装置131が交換された可能性がある旨を外部に報知する表示態様および音声出力が設定される。また、S2615のエラー報知設定処理により設定される報知も、所定時間の間は、リセット操作を無効または無視するように構成されている。
よって、主制御装置131が正規のものに交換されない限り、扉開閉コマンドを受信できないので、前面扉12が開閉動作される度に報知を行うことができ、主制御装置131が交換された可能性があることを確実に外部に知らせることができる。なお、エラーの報知を解除するために、電源を落とせば、遊技を実行できないのは当然のことである。
以上、説明したように、扉検出センサ24は、主制御装置131と表示制御装置111との両方に接続されており、前面扉12が筐体11に対して開閉動作(開放動作または閉鎖動作)されると、主制御装置131からは扉開閉コマンドが表示制御装置111に送信され、表示制御装置111では、前面扉12が開閉動作されたことが確認されてから所定時間(10msec)後に、主制御装置131から扉開閉コマンドを受信したか否かを確認し、その所定時間後に扉開閉コマンドを受信していない場合に、主制御装置131が交換された可能性があることを外部に報知している。ホール関係者は、報知を認識したら、主制御装置131が交換されているか否かを確認し、不正な主制御装置であった場合には、正規の主制御装置に交換したり、そのスロットマシン10の遊技を中止できるので、不正な主制御装置によって不正にボーナスゲーム(BBゲーム)が発生してメダルが払い出されることを抑制することができる。
ここで、スロットマシン10は、ホールに設置される場合には複数が併設される島に配置されるため、スロットマシン10から外部に露出する電源供給用のコンセントは、島の内部に設けられた差込み口に差し込まれる。よって、スロットマシン10への電源の供給および停止は、島全体で一括に行うか、スロットマシン10の内部に設けられた電源スイッチ122の操作で行われる。よって、不正行為者が、バールなどの道具で前面扉12を開放したり、合い鍵をキーシリンダ20に差し込み前面扉12を開放して、主制御装置131を不正なものに交換した場合には、その不正行為者が遊技を行うために、電源を供給した状態で前面扉12を閉鎖動作しなければならない。従って、遊技を行うためには、電源が供給されている状態で前面扉12を閉鎖しなければならないので、主制御装置131から扉開閉コマンドが表示制御装置111に必ず送信され、表示制御装置111により主制御装置131が不正なものに交換された可能性のあることを確実に報知することができる。さらに、前面扉12の開閉動作時に主制御装置131が不正なものに交換された可能性のあることを報知することを不正行為者が知っており、前面扉12を開放したまま遊技を開始した場合、又は、キーシリンダ20にキーを差し込み回転操作したまま遊技を開始した場合には、遊技の実行が禁止されると共にエラーの報知が行われるので、その結果、不正な主制御装置131によって遊技が行われることがない。よって、不正行為者により主制御装置131が不正なものに交換された場合には、確実にエラー報知を行うことができると共に、その不正な主制御装置131により遊技が開始されることを防止することができる。
また、主制御装置131の開閉回数カウンタ153e及び表示制御装置111の開閉回数カウンタ186gにより前面扉12が開かれた回数を記憶し、その開閉回数カウンタ153eと開閉回数カウンタ186gとに記憶されている回数が対応するものでない場合には、その旨を報知する。よって、主制御装置131が交換された場合には、扉開閉コマンドに基づく報知だけでなく、前面扉12が開かれた回数に基づく報知も行うことができる。従って、ホール関係者などに対して、主制御装置131が交換された可能性がある旨を、より確実に認識させることができる。
また、主制御装置131の開閉回数カウンタ153e及び表示制御装置111の開閉回数カウンタ186gに記憶されている値を知ろうとした場合、開閉回数カウンタ153eの解析に時間を要してしまう。不正行為者は、主制御装置131の交換をホール関係者などに知られないために早期に交換するので、その不正行為者が開閉回数カウンタ153eの存在を知っていた場合には、その開閉回数カウンタ153eの解析に時間を要することから主制御装置131を交換する行為自体を行わなくなる。よって、主制御装置131が不正に交換される行為自体の発生を抑制することができる。
また、主制御装置131は、基板ボックス内に内包され、筐体11に取り付けられており、表示制御装置111は、基板ボックス内に内包され、前面扉12に取り付けられている。よって、主制御装置131と表示制御装置111との2つの基板ボックスを交換するには時間を要してしまうので、不正な主制御装置および表示制御装置に交換される行為自体を抑制することができる。さらに、主制御装置131は筐体11に取り付けられ、表示制御装置111は前面扉12に取り付けられており、2つの基板ボックスの位置が離れているので、交換作業に時間を要してしまうことからも、不正な主制御装置および表示制御装置に交換される行為自体を抑制することができる。
また、主制御装置131は、筐体11と前面扉12とで外形が覆われているので、その主制御装置131を不正行為者が不正な主制御装置に交換する場合には、必ず前面扉12を開放しなければならない。さらに、前面扉12を開閉動作する場合には、鉤金具22が必ず移動する構造に構成されており、その鉤金具22の移動を扉検出センサ24で検出し、不正な主制御装置に交換されたか否かを判別している。よって、スロットマシン10の構成よれば、不正な主制御装置に交換されたことを検出し、確実に報知することができる。
また、第1実施形態では、遊技が開始される際に、扉開放センサ26又は扉検出センサ24がオンであるか否かを確認し、扉開放センサ26又は扉検出センサ24の少なくとも一方がオンであると、前面扉12を開放したまま遊技を開始した、又は、キーシリンダ20にキーを差し込み回転操作したまま遊技を開始したと判断し(S709:Yes又はS710:Yes又はS2305:Yes又はS2306:Yes)、遊技の主たる制御を実行せずにエラー報知を設定するように構成したが、扉検出センサ24がオンであるか否かの確認をせずに、扉開放センサ26がオンであるか否かを確認するように構成しても良い。
次に、図30〜図32および図33(b)を参照して、第2実施形態のスロットマシン10について説明する。第1実施形態のスロットマシン10では、扉検出センサ24を筐体11に取り付けると共に、前面扉12の開放動作時および閉鎖動作時に主制御装置131が交換されたか否かを判別するものとした。これに代えて、第2実施形態のスロットマシン10では、扉検出センサ24を前面扉12に取り付けると共に、前面扉12の閉鎖動作時に主制御装置131が交換されたか否かを判別するものとした。なお、第1実施形態と同一の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、第2実施形態のスロットマシン10は、第1実施形態の図9〜図16及び図18〜図29のフローチャートに示す処理と同様の処理が実行される。なお、以下の説明では、「今回扉開閉フラグ」を「今回扉開放中フラグ」、「前回扉開閉フラグ」を「前回扉開放中フラグ」、「扉開閉コマンド受信フラグ」を「扉閉鎖フラグ受信フラグ」、「扉開閉コマンド」を「扉閉鎖コマンド」、「開閉回数カウンタ」を「開放回数カウンタ」と読み替えて説明する。
図30は、第2実施形態の前面扉12を筐体11に対して係止する構造の一部分を概略的に示した図である。なお、図示しないが、第2実施形態の扉検出センサ1024には、その扉検出センサ1024を覆うカバーが取り付けられている。
図30に示すように、第2実施形態では、扉検出センサ1024が前面扉12の施錠装置に連接されるブラケット1024aに取り付けられている。よって、扉検出センサ1024は、前面扉12の開閉動作に連動して開閉動作される。
また、第2実施形態の鉤金具22は、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回動操作されて前面扉12が開放されると、そのキーシリンダ20の回転操作に連動して移動した位置(図30(b)に示す姿勢)に保持されるように構成されている。この鉤金具22の保持は、キーシリンダ20の回転操作がされて連動杆21が上方へ移動すると、図示しない保持機構により上方へ移動した連動杆21が保持されることで行われる。また、図示しない保持機構は、前面扉12が筐体11に閉鎖されると、筐体11の一部と当接して連動杆21の保持を解除するように構成されている。
よって、第2実施形態では、前面扉12が開放されている間は、図30(b)に示す姿勢に鉤金具22が保持されるので、扉検出センサ1024のオンの出力が継続される。この扉検出センサ1024の出力状態の変化を図33(b)を参照して説明する。
図33(b)は、扉検出センサ1024の出力の変化と前面扉12の状態が変化する時間との関係を示したグラフである。図33(b)に示す時間t1以前は、前面扉12が筐体11に閉鎖されている状態である。そのため、扉検出センサ1024の出力はオフとなっている。前面扉12を開放動作させるために、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作されると、鉤金具22が移動して扉検出センサ1024の光路を遮蔽する(時間t1)。その結果、時間t1で扉検出センサ1024の出力がオンとなっている。
そして、前面扉12が筐体11に対して開放されても、鉤金具22が扉検出センサ1024の光路を遮蔽する位置に上述した保持機構により保持されるので、前面扉12が閉鎖動作される時間t4までの間オン状態が継続される。
その後、前面扉12が筐体11に対して閉鎖動作され、鉤金具22の先端部22aが支持金具23を通過する位置まで前面扉12が押し込まれると、鉤金具22の保持が解除されて鉤金具22が上方へ移動して扉検出センサ1024の光路の遮蔽が解除される(時間t4)。その結果、時間t4で扉検出センサ1024の出力がオフとなっている。
次に、図31及び図32を参照して、第2実施形態のスロットマシン10の電気的構成について説明する。図31は、第2実施形態のスロットマシン10の電気的構成を概略的に示したブロック図であり、図32は、第2実施形態の表示制御装置111の電気的構成を概略的に示したブロック図である。
図31に示すように、第2実施形態のスロットマシン10のRAM153には、第1実施形態の開閉回数カウンタ153e及び前回扉開閉フラグ153f、今回扉開閉フラグ153gに代えて、開放回数カウンタ153e及び前回扉開放中フラグ153fと、今回扉開放中フラグ153gが設けられている。
開放回数カウンタ153eは、前面扉12が筐体11に対して開放された回数を記憶するカウンタであり、前面扉12が開放された後に閉鎖された場合に(図12のS407の処理)1加算される。なお、開放回数カウンタ153eに記憶される回数は、初期値が0で最大値が255であり、最大値255の状態でS407の処理が実行されると、値が0となるように構成されている。
前回及び今回扉開放中フラグ153f,153gは、前面扉12が筐体11に対して開放された状態(開放中)であるか否かを示すフラグであり、前回扉開閉フラグ153fが前面扉12の前回の開放状態を示すものであり、今回扉開閉フラグ153gが前面扉12の今回の開放状態を示すものである。今回扉開放中フラグ153gは、扉開閉コマンド設定処理(図12参照)のS403,S404の処理でオン又はオフされ、前回扉開放中フラグ153fは、扉開閉コマンド設定処理のS410の処理で、今回扉開放中フラグ153gの値がそのまま記憶される。
また、図32に示すように、第2実施形態の表示制御装置111のRAM186には、第1実施形態の扉開閉コマンド受信フラグ186d及び前回扉開閉フラグ186e、今回扉開閉フラグ186f、開閉回数カウンタ186gに代えて、扉閉鎖コマンド受信フラグ186d及び前回扉開放中フラグ186e、今回扉開放中フラグ186f、開放回数カウンタ186gが設けられている。
扉閉鎖コマンド受信フラグ186dは、主制御装置131から扉閉鎖コマンドを受信したか否かを示すフラグであり、コマンド受信処理(図25参照)で扉閉鎖コマンドを受信した場合にS2204の処理でオンされ、扉開閉監視処理(図29参照)のS2614の処理でオフされる。
前回および今回扉開放中フラグ186e,186fは、前面扉12が筐体11に対して開放された状態(開放中)であるか否かを示すフラグであり、前回扉開放中フラグ186eが前面扉12の前回の開放状態を示すものであり、今回扉開放中フラグ186fが前面扉12の今回の開放状態を示すものである。今回扉開放中フラグ186fは、扉開閉監視処理(図29参照)のS2603,S2604の処理でオン又はオフされ、前回扉開放中フラグ186eは、扉開閉監視処理のS2609の処理で、今回扉開放中フラグ186fの値がそのまま記憶される。
開放回数カウンタ186gは、前面扉12が筐体11に対して開放された回数を記憶するカウンタであり、前面扉12が開放された後に閉鎖された場合に(図29のS2608の処理)1加算される。なお、開閉回数カウンタ186gに記憶される回数は、初期値が0で最大値が255であり、最大値255の状態でS2608の処理が実行されると、値が0となるように構成されている。
ここで、第2実施形態で実行される扉開閉コマンド設定処理(図12参照)、通常処理(図15参照)、コマンド受信処理(図25参照)、表示メイン処理(図26参照)、扉開閉監視処理(図29参照)について簡単に説明する。
第2実施形態において実行される扉開閉コマンド設定処理では、S401の処理で取得した値に基づいて扉検出センサ1024がオンされているか否かを確認し(S402)、扉検出センサ1024がオンしている状態であれば(S402:Yes)、今回用の前面扉12の開放状態を記憶する今回扉開放中フラグ135gをオンし(S403)、扉検出センサ1024がオフされている状態であれば(S402:No)、今回扉開放中フラグ135gをオフする(S404)。
そして、S405の処理で、前回用の前面扉12の開放状態を記憶する前回扉開放中フラグ135fがオンであるか否かを確認し(S405)、前回扉開放中フラグ135fがオフであれば(S405:No)、前面扉12が閉鎖中となるので、S410の処理へ移行し、前回扉開放中フラグ135fがオンであれば(S405:Yes)、前面扉12が開放中となるので、次に、今回扉開放中フラグ135gがオンされているか否かを確認する(S406)。
S406の処理で、今回扉開放中フラグ135gがオンであれば(S406:Yes)、未だ、前面扉12が開放された状態となるので、S410の処理へ移行し、今回扉開放中フラグ135gがオフであれば(S406:No)、前面扉12が筐体11に対して閉鎖されたことになるので、開放回数カウンタ135eの値に1を加算し(S407)、その開放回数カウンタ135eの値に基づいた扉閉鎖コマンド(扉閉鎖信号および閉鎖回数信号を含む信号)を作成する(S408)。
そして、S408の処理で作成した扉閉鎖コマンドを送信コマンド記憶エリア135hの所定エリアに記憶して(S409)、次に扉開閉コマンド設定処理が実行された場合に、前面扉12の開放状態を確認するために、今回扉開放中フラグ135gの値を前回扉開放中フラグ135fに記憶し(S410)、本処理を終了する。
また、第2実施形態において実行される通常処理では、S709の処理で今回扉開放中フラグ153gがオンであるか否かを確認し、S710の処理で扉開放センサ26がオンであるか否かを確認し、少なくとも一方がオンであれば(S709:YesかS710:Yes)、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が開始されたことになるので、エラー報知設定処理を実行する(S711)。一方、今回扉開放中フラグ153gがオフで且つ扉開放センサ26がオフであれば(S709:No、S710:No)、S712以降の処理を実行する。
次に、第2実施形態においてコマンド受信処理が実行されると、表示制御装置111は、主制御装置131から送信されたコマンドを受信コマンド記憶エリア186aに記憶し、S2203の処理で、受信したコマンドが扉閉鎖コマンドであるか否かを確認する。そして、S2203の処理で、受信したコマンドが扉閉鎖コマンドでなければ(S2203:No)、その受信したコマンドに対応した処理を実行し(S2203)、本処理を終了する。
一方、S2203の処理で、受信したコマンドが扉閉鎖コマンドであれば(S2203:Yes)、扉閉鎖コマンド受信フラグ186dをオンし(S2204)、その扉閉鎖コマンドから前面扉12が開放された後に閉鎖された開放回数を取得し(S2205)、その取得した開放回数が、表示制御装置111の開放回数カウンタ186gの値に記憶されている値と同じであるか否かを確認する(S2206)。
S2206の処理で、主制御装置131から取得した開放回数が、開放回数カウンタ186gに記憶されている値と異なる場合には(S2206:No)、いずれか一方の制御装置が交換された可能性があるので、エラー報知設定処理を実行し(S2207)、主制御装置131から取得した開放回数が、開放回数カウンタ186gに記憶されている値と同じ場合には(S2206:No)、エラー報知設定処理を実行することなく、本処理を終了する。
また、第2実施形態において実行される表示メイン処理では、S2305の処理で今回扉開放中フラグ186fがオンであるか否かを確認し、S2306の処理で扉開放センサ26がオンであるか否かを確認し、少なくとも一方がオンであれば(S2305:YesかS2306:Yes)、キーシリンダ20にキーが差し込まれて回転操作された状態、又は、前面扉12が開放された状態のまま遊技が開始されたことになるので、エラー報知設定処理を実行すると共に(S2307)、今回扉開放中フラグ186fがオフで、且つ扉開放センサ26がオフであれば(S2305:No、S2306:No)エラー報知設定処理を実行せずに、S2308の駆動データ出力処理に移行する。
次に、第2実施形態において扉開閉監視処理が実行されると、S2601の処理で取得した値に基づいて扉検出センサ1024がオンされているか否かを確認し(S2602)、扉検出センサ1024がオンしている状態であれば(S2602:Yes)、今回用の前面扉12の開放状態を記憶する今回扉開放中フラグ186fをオンし(S2603)、扉検出センサ1024がオフされている状態であれば(S2602:No)、今回扉開放中フラグ186fをオフして(S2604)、S2605の処理へ移行する。
S2605の処理では、前回用の前面扉12の開放状態を記憶する前回扉開放中フラグ185eがオンであるか否かを確認し(S2605)、前回扉開放中フラグ186eがオフであれば(S2605:No)、前面扉12が閉鎖中となるので、S2606〜S2608の処理を実行せずに、S2609の処理へ移行する。
一方、S2605の処理で、前回扉開放中フラグ186eがオンされていれば(S2605:Yes)、前面扉12が開放中となるので、次に、今回扉開放中フラグ186fがオンされているか否かを確認し(S2606)、今回扉開放中フラグ186fがオンであれば(S2606:Yes)、前面扉12が未だ開放中となるので、S2609の処理へ移行し、今回扉開放中フラグ186fがオフであれば(S2606:No)、前面扉12が筐体11に対して閉鎖完了したことになるので、コマンドチェックタイマ186cの値に10を設定すると共に(S2607)、開放回数カウンタ186gに値1を加算して(S2608)、S2609の処理へ移行する。
S2609の処理では、今回扉開放中フラグ186fの値を前回扉開放中フラグ186eに記憶し(S2609)、次に、コマンドチェックタイマ186cの値が0より大きいか否かを確認し(S2610)、コマンドチェックタイマ186cの値が0となっていれば(S2610:No)、本処理を終了し、コマンドチェックタイマ186cの値が0より大きな値であれば(S2610:Yes)、コマンドチェックタイマ186cの値を1減算し(S2611)、コマンドチェックタイマ186cの値が0になったか否かを確認する(S2612)。
S2612の処理で、コマンドチェックタイマ186cの値が0でなければ(S2612:No)、そのまま、本処理を終了し、コマンドチェックタイマ186cの値が0であれば(S2612:Yes)、前面扉12が閉鎖されてから所定時間が経過し、主制御装置131からの扉閉鎖コマンドを受信したか否かを判断するタイミングとなるので、扉閉鎖コマンド受信フラグ186dがオンされているか否かを確認する(S2613)。
S2613の処理で、扉閉鎖コマンド受信フラグ186dがオンされていれば(S2613:Yes)、主制御装置131からも扉閉鎖コマンドを正常に受信していることになるので、次回の前面扉12の開放を監視するために、扉閉鎖コマンド受信フラグ186dをオフし(S2614)、扉閉鎖コマンド受信フラグ186dがオフであれば(S2613:No)、主制御装置131から扉閉鎖コマンドを正常に受信していないので、エラー報知設定処理を行い(S2615)、本処理を終了する。
以上説明したように、第2実施形態では、扉検出センサ1024が主制御装置131と表示制御装置111との両方に接続されており、前面扉12が筐体11に対して開放され閉鎖される一連の動作が実行されると、主制御装置131からは扉閉鎖コマンドが表示制御装置111に送信され、表示制御装置111では、前面扉12が開放された後に閉鎖されたことが確認されてから所定時間(10msec)後に、主制御装置131から扉閉鎖コマンドを受信したか否かを確認し、その所定時間後に扉閉鎖コマンドを受信していない場合に、主制御装置131が交換された可能性があることを外部に報知している。よって、主制御装置131が不正なものに交換されたとしても、不正行為者によって遊技を行うために電源が投入され前面扉12が閉鎖される際に報知がなされるので、主制御装置131が交換された可能性があることを外部に認識させることができる。ホール関係者は、報知を認識したら、主制御装置131が交換されているか否かを確認し、不正な主制御装置であった場合には、正規の主制御装置に交換したり、そのスロットマシン10の遊技を中止できるので、不正な主制御装置によって不正にボーナスゲーム(BBゲーム)が発生してメダルが払い出されることを抑制することができる。
また、第2実施形態では、前面扉12が開放されると、鉤金具22が移動した位置に保持され扉検出センサ1024からオンの出力が継続されるので、前面扉12が筐体11に対して開放されている状態と、前面扉12が筐体11に対して閉鎖されている状態とを正確に区別して検出することができる。
また、第2実施形態では、前面扉12が開放され閉鎖された開放回数を、主制御装置131の開放回数カウンタ153eと、表示制御装置111の開放回数カウンタ186gとに記憶しているので、第1実施形態と同様に、ホール関係者などに対して、主制御装置131が交換された可能性がある旨をより確実に認識させることができると共に、主制御装置131が不正に交換される行為自体の発生を抑制することができる。
なお、第2実施形態では、鉤金具22は移動した位置に保持されるので、扉開放センサ26を設けない構成としても良い。また、反対に、鉤金具22の移動範囲に扉検出センサ1024を設けずに扉検出センサ26で、前面扉12の開閉動作を検出するものとしても構わない。この構成とすれば、鉤金具22(連動杆21)を移動した状態に保持する保持機構が不要となるので、簡単な構造で、第2実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。
次に、図34を参照して、第2実施形態の変形例について説明する。図34は、前面扉12と筐体11との連結部分を示した図である。図34(a)は、第1ヒンジ部材3001と第2ヒンジ部材3002の斜視図であり、図34(b)及び図35(c)は、第1ヒンジ部材3001の支軸3011が第2ヒンジ部材3002の挿入穴3021内に挿入された状態の位置関係を示した図である。なお、図34(b)及び図35(c)では、電極3012,3022を強調するために、斜線を付して図示した。
図34に示す第2実施形態の変形例は、前面扉12が開放されている状態を検出する扉検出センサ1024に代えて、前面扉12が開放されている状態を検出する電極3012,3022が設けられている。また、電極3012,3022は、前面扉12が筐体11に対して回動する場合の支軸となるヒンジ(第1ヒンジ部材3001及び第2ヒンジ部材3002)に固着されている。
図34(a)に示すように、第2実施形態の変形例では、筐体11に取り付けられた第1ヒンジ部材3001の支軸3011(第1及び第2実施形態では支軸25a)の表面に電極3012が固着されている。この電極3012は、第1ヒンジ部材3001の内部を通りケーブル3013に接続されている。一方、前面扉12に取り付けられた第2ヒンジ部材3002の挿入穴3021の内表面に電極3022が固着されている。この電極3022は、第2ヒンジ部材3002の内部を通りケーブル3023に接続されている。
図34(b)は、前面扉12が筐体11に閉鎖された状態の位置関係を示している。図示するように、前面扉12が筐体11に閉鎖された状態では、第1ヒンジ部材3001の電極3012と第2ヒンジ部材3002の電極3022とが非接触となっている。そのため、ケーブル3013とケーブル3023との間も非導通となり、主制御装置131及び表示制御装置111への前面扉12の開放中を示す入力(扉検出センサの入力に対応)もオフとなる。
図34(c)は、図35(b)の状態から矢印方向に回動した状態であり、前面扉12が筐体11から開放された状態の位置関係を示している。この状態では、第1ヒンジ部材3001の電極3012と第2ヒンジ部材3002の電極3022とが接触しており、主制御装置131及び表示制御装置111への前面扉12の開放中を示す入力がオンとなる。
よって、前面扉12が開放動作された場合に連動して必ず回動する部分に、電極3012,3022を設け、その電極3012,3022の接触状態から前面扉12の開閉動作を検出するので、前面扉12が開放中であるか否かの判断を正確にすることができる。また、図示するように、電極3022は、挿入穴3021の内表面であって、前面扉12が閉鎖された場合に電極3012が位置する部分以外のほぼ全周に固着されているので、前面扉12が筐体11に対して少し開放されただけで、その前面扉12の開放を検出することができる。
以上、各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、略箱状の筐体11と前面扉12とにり密閉される内部に主制御装置131及び表示制御装置111を配置するものとしたが、前面扉12が前方に開放される構成であれば、密閉されていなくても良い。例えば、4辺からなる枠体に対して前面扉が開閉動作する構造に適用しても良い(即ち、従来からあるパチンコ機や、パチンコ機とスロットマシンとを融合した遊技機)。
また、上記実施形態では、前面扉12が開放された状態のまま遊技が開始されたか否かの判別を、主制御装置131(図15のS709及びS710の処理)と表示制御装置111(図26のS2305及びS2306の処理)との両方で行うものとしたが、いずれか一方において判別する構成としても良い。
また、上記実施形態では、主制御装置131から扉開閉コマンド(又は扉閉鎖コマンド)を受信しない場合、及び、主制御装置131の開閉回数(又は開放回数)カウンタ153eと表示制御装置111の開閉回数(又は開放回数)カウンタ186gとの値が対応していない場合、前面扉12が開放されたまま遊技が開始された場合に、表示制御装置111でのみ報知を行うものとしたが、外部集中端子板171と表示制御装置111とを接続し、その外部集中端子板171を介して、外部装置(例えば、管理コンピュータなど)にエラー発生を示す信号を出力するように構成しても良い。さらに、扉検出センサ24の出力と、主制御装置131から送信される扉開閉コマンドとを直接外部装置に送信し、外部装置において、扉開閉監視処理(図29参照)を実行するものとしても良い。
また、表示制御装置111は、前面扉12に取り付けられるものとしたが、例えば、ホッパ装置91の後方など、視認付加な場所に取り付ける構成としても良い。さらに、表示制御装置111とは別に、扉検出センサ24,1024,2024及び主制御装置131に接続される制御装置を設ける構成としても良い。この構成では、別に設けられた制御装置において、コマンド受信処理(図25参照)と扉開閉監視処理(図29参照)とを実行する。よって、主制御装置131と表示制御装置111とが交換された場合であっても、不正に主制御装置が交換されたことを外部に報知することができる。
また、上記実施形態では、主制御装置131及び表示制御装置111共に、前面扉12の開閉回数を開閉回数カウンタ153e,186gに記憶するものとしたが、開閉回数カウンタ153e,186gに記憶される値と任意の値とを対応付けして記憶するテーブルを備え、主制御装置131から扉開閉コマンドを送信する場合に、開閉回数カウンタ153eの値に対応した任意の値を送信すると共に、表示制御装置111では、開閉回数カウンタ186gの値に対応した任意の値と、主制御装置131から受信した値が同じ(対応する)ものであるか否かを判断するように構成しても良い。この構成とすれば、主制御装置131と表示制御装置111とで比較される前面扉12の開閉回数に対応した値が不規則となる(例えば、1〜255の順番でなく、111,3,255のように不規則な順序となる)ので、主制御装置131と表示制御装置111とで比較される値を不正行為者に知られ難くすることができる。
また、上記実施形態の扉検出センサ26は、筐体11に取り付けるものとしたが、前面扉12に取り付けるものとしても良い。さらに、前面扉12の開放中および閉鎖中の少なくとも一方の状態を継続して検出可能であれば、そのセンサの種類は、フォトセンサであっても良いし、近接センサであっても良いし、他の如何なる種類のセンサであっても良い。
また、上記実施形態では、遊技状態が通常ゲームである場合、メダルが3枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後や2枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことは言うまでもない。但し、かかる構成の場合には、ベット状況に応じた抽選テーブルを予め記憶させておく必要がある。
また、上記実施形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして5ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを7ライン有するスロットマシンであってもよい。
また、上記実施形態では、いわゆるAタイプのスロットマシンについて説明したが、Bタイプ、Cタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはCTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよく、何れの場合であっても上述した実施形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、これらの各タイプにおけるボーナス当選としては、BB当選、RB当選、SB当選、CT当選などが挙げられる。
また、各リール42L,42M,42Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報(識別情報)としての機能を有するものであればよい。
また、上記実施形態では、ベットされたメダル数に応じて設定される有効ライン数が変化するスロットマシン10について説明したが、ベットされたメダル数に関わらず一定数(例えば5本)の有効ラインを設定するスロットマシンに適用してもよい。かかるスロットマシンに適用した場合であっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
また、上記実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
また、パチンコ機に本発明を適用することも可能である。パチンコ機の場合、外枠に遊技機本体が装着されるとともに、遊技機本体の前面側に扉部材が設けられる。遊技機本体には、遊技球飛翔領域としての遊技領域が形成されるとともに作動口や液晶表示装置などが設置された遊技盤が搭載され、扉部材に設けられた視認窓により、遊技領域や液晶表示装置が視認可能となっている。そして、遊技球発射装置により発射された遊技球が作動口に入賞することに伴い、内部抽選が行われると共に液晶表示装置上にて絵柄の可変表示が行われる。かかるパチンコ機に上記実施形態の主制御装置と表示制御装置の構成を適用した場合であっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、パチンコ機の場合、1度のコマンド出力処理にて2バイトの制御信号を出力するものがある。かかる場合、1バイト目のコマンドが出力されてから2バイト目のコマンドが出力されるまでの時間間隔が非常に短いものとなるが、上記実施形態のようにコマンド割込み処理にて受信したコマンドを読み込む処理のみを行うと共に表示タイマ割込み処理にて割込みタイマカウンタの値を更新する処理のみを行う構成とすれば、これら割込み処理に要する時間の総和を前記コマンドの出力間隔より短いものとすることができ、上記実施形態と同様の作用効果を期待できる。
以下に本発明の遊技機および変形例を示す。
枠体と、その枠体の前面を開閉する扉体と、その扉体と前記枠体とにより形成される空間内に設けられ遊技の主たる制御を行う主制御手段と、前記空間内に設けられ前記主制御手段からの指示に従った制御を行う副制御手段とを備えており、前記主制御手段と副制御手段との両方に接続されると共に、前記枠体に対する前記扉体の開閉動作を検出する検出手段を備え、前記主制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記枠体に対して前記扉体が開閉動作されたか否かを判断する主判断手段と、その主判断手段により前記扉体が開閉動作されたと判断された場合に、その扉体が開閉動作されることに基づいた扉開閉信号を前記副制御手段に送信する送信手段とを有し、前記副制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記枠体に対して前記扉体が開閉動作されたか否かを判断する副判断手段と、その副判断手段により前記扉体が開閉動作されたと判断された状態で、前記主制御手段の送信手段により送信される前記扉開閉信号を受信できない場合に、その旨を外部に出力する第1出力手段とを有していることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、枠体に対する扉体の開閉動作を検出する検出手段が主制御手段と副制御手段との両方に接続され、主制御手段では、検出手段による検出結果に基づいて枠体に対して扉体が開閉動作されたか否かが主判断手段により判断される。その主判断手段により扉体が開閉動作されていると判断されると、扉体が開閉動作されることに基づいた扉開閉信号が副制御手段に送信手段により送信される。一方、副制御手段では、検出手段による検出結果に基づいて枠体に対して扉体が開閉動作されたか否かが副判断手段により判断され、その副判断手段により扉体が開閉動作されていることが判断された状態で、主制御手段の送信手段により送信される扉開閉信号を受信できない場合に、その旨が外部に第1出力手段により出力される。
よって、枠体に対して扉体が開閉動作されたか否かを主制御手段の主判断手段および副制御手段の副判断手段によりそれぞれ判断し、副制御手段において、副判断手段により扉体が開閉動作されたと判断された状態で、主制御手段から扉開閉信号を受信できない場合に、扉体が開閉動作されたことを第1出力手段により出力することができる。
従って、主制御手段が不正行為者により不正なものに交換されると、主制御手段から扉開閉信号が送信されないので、その不正行為者により扉体が開放動作や閉鎖動作され、副判断手段により扉体が開閉動作されたと判断された場合に、主制御手段が交換された可能性があることを第1出力手段により出力することができる。
また、外部の者は、第1出力手段による出力によって、主制御手段が不正なものに交換された可能性があることを認識することができるので、主制御手段の点検および交換を行うことができ、交換された不正な主制御手段によって強制的に特別遊技状態が発生されることを抑制することができる。
なお、検出手段により検出される扉体の開閉動作とは、枠体に対して扉体が開放される開放動作、及び、枠体に対して扉体が閉鎖される閉鎖動作、前記開放動作と閉鎖動作とが行われる一連の動作の少なくとも1つを含むものとする。
遊技機1において、前記副制御手段は、前記副判断手段により前記扉体が開閉動作されたと判断されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記第1出力手段は、前記計時手段により所定時間が計時されるまでの間に、前記扉開閉信号を受信できないと出力を行うものであることを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、副判断手段により扉体が開閉動作されたと判断されてからの時間が計時手段により計時され、その計時手段により所定時間が計時されるまでの間に扉開閉信号を受信できないと、第1出力手段により出力が行われる。よって、主制御手段の主判断手段が実行されるタイミングと、副制御手段の副判断手段が実行されるタイミングとの差を考慮して、扉体が開閉動作されたか否かを正確に判断することができる。
遊技機1又は2において、前記主制御手段および副制御手段は、前記枠体に対して前記扉体が開閉動作することに伴い変化する変化情報を記憶する変化情報記憶手段をそれぞれ備え、前記主制御手段の変化情報記憶手段に記憶されている変化情報と、前記副制御手段の変化情報記憶手段に記憶される変化情報とを比較する比較手段と、その比較手段による比較結果が、前記主制御手段の変化情報記憶手段に記憶されている変化情報と、前記副制御手段の変化情報記憶手段に記憶される変化情報とが対応しない場合に、その旨を外部に出力する第2出力手段とを備えていることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、主制御手段および副制御手段は、枠体に対して扉体が開閉動作することに伴い変化する変化情報を記憶する変化情報記憶手段をそれぞれ備えており、主制御手段の変化情報記憶手段に記憶されている変化情報と、副制御手段の変化情報記憶手段に記憶される変化情報とが比較手段により比較される。そして、主制御手段の変化情報記憶手段に記憶されている変化情報と、副制御手段の変化情報記憶手段に記憶される変化情報とが対応するものでない場合には、その旨が第2出力手段により出力される。よって、主制御手段が不正行為者により不正なものに交換された場合には、それぞれの変化情報記憶手段に記憶される変化情報が対応しないので、第2出力手段による出力を行うことができる。
また、外部の者は、第2出力手段による出力によっても、主制御手段が不正なものに交換された可能性があることを認識できるので、主制御手段の点検および交換を行うことができ、交換された不正な主制御手段によって強制的に特別遊技状態が発生されることを抑制することができる。
また、変化情報記憶手段に記憶されている変化情報は、その変化情報記憶手段の内容を調べなければ知ることができないので、その変化情報記憶手段に記憶されている変化情報を知るためには多くの時間がかかってしまう。よって、第2出力手段の出力がなされないようにする作業に多くの時間がかかるので、主制御手段を不正なものに交換する行為の発生自体を低減することができる。
なお、遊技機3において、比較手段および第2出力手段は、主制御手段が有しても良いし、副制御手段が有しても良い。さらに、主制御手段または副制御手段とは別の制御手段が比較手段および第2出力手段を有しても良い。
また、扉体が閉鎖動作することに伴い変化する変化情報とは、例えば、扉体が閉鎖動作された回数や、扉体が閉鎖動作することに伴い不規則に変化する値(例えば、111の次が3、3の次が255の順に数値が変化する値や乱数値)などが挙げられる。
遊技機3において、前記変化情報記憶手段に記憶される変化情報は、前記扉体が開閉動作した回数であり、前記送信手段は、前記扉開閉信号と共に、前記主制御手段の変化情報記憶手段に記憶された回数に応じた開閉回数信号を送信するものであり、前記比較手段は、前記副制御手段に設けられ、その副制御手段の変化情報記憶手段に記憶される回数と、前記送信手段により送信される開閉回数信号に応じた回数とを比較するものであることを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、主制御手段の変化情報記憶手段に記憶された扉体の開閉動作された回数に応じた開閉回数信号が扉開閉信号と共に送信手段により送信され、副制御手段に設けられた比較手段によって、副制御手段の変化情報記憶手段に記憶される回数と、送信手段により送信される開閉回数信号に応じた回数とが比較される。よって、扉開閉信号と開閉回数信号とが副制御手段に送信され、その副制御手段により扉体が開閉動作された回数を判断して報知を行うことができるので、主制御手段が不正なものに交換されたことを確実に判断し報知することができる。
遊技機1から4のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記扉体が開放動作されたと前記副判断手段により判断された場合に前記扉体の開放情報を記憶する一方、その扉体が閉鎖動作されたと前記副判断手段により判断された場合に前記扉体の閉鎖情報を記憶する副開閉情報記憶手段と、その副開閉情報記憶手段に前記開放情報が記憶されている場合に、遊技が実行されると、その旨を外部に出力する第3出力手段とを備えていることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、扉体が開放動作されたと副判断手段により判断された場合の扉体の開放情報と、扉体が閉鎖動作されたと副判断手段により判断された場合の扉体の閉鎖情報とが副開閉情報記憶手段に記憶され、その副開閉情報記憶手段に開放情報が記憶されている場合に、遊技が実行されると、その旨が第3出力手段により外部に出力される。
ここで、例えば、扉体を開閉動作するタイミングで、主制御手段が交換されたことを外部に出力する遊技機であることを不正行為者が知っている場合には、その不正行為者によって、扉体を閉鎖することなく遊技が実行されて強制的に特別遊技状態を発生させる行為が考えられる。
しかし、扉体が開放動作され閉鎖動作されない場合には、副開閉情報記憶手段に開放情報が記憶されているので、不正行為者によって遊技が実行されても、扉体が開放された状態のまま遊技が実行されていることを第3出力手段により出力することができる。よって、主制御手段が不正行為者によって不正なものに交換された可能性があることを、遊技が実行されるタイミングで外部の者に認識させることができる。
なお、副判断手段により判断される開放または閉鎖動作とは、実際に扉体が開放または閉鎖動作したことを検出手段が検出した場合に判断される他に、例えば、検出手段による検出結果が、オフ→オン→オフと変化したり、オン→オフ→オンと変化した場合に、開放または閉鎖動作したと見なして判断するものとしても良い。
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記主制御手段は、遊技が実行される場合に、遊技者に対して有利な遊技価値を付与する特別遊技状態の抽選を行う抽選手段と、前記扉体が開放動作されたと前記主判断手段により判断された場合に前記扉体の開放情報を記憶する一方、その扉体が閉鎖動作されたと前記主判断手段により判断された場合に前記扉体の閉鎖情報を記憶する主開閉情報記憶手段とを備え、前記主開閉情報記憶手段に前記開放情報が記憶されている場合には、前記抽選手段による抽選を禁止または無視することを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、主制御手段では、遊技が実行される場合に、遊技者に対して有利な遊技価値を付与する特別遊技状態の抽選が抽選手段により行われる。また、扉体が開放動作されたと主判断手段により判断された場合の扉体の開放情報と、扉体が閉鎖動作されたと主判断手段により判断された場合の扉体の閉鎖情報とが主開閉情報記憶手段に記憶されており、その主開閉情報記憶手段に開放情報が記憶されている場合には、抽選手段による抽選が禁止または無視される。
ここで、例えば、扉体を開放したまま遊技が実行される場合には、遊技機内に何らかの不正行為が行われた可能性がある。しかし、扉体が開放動作され閉鎖動作されない場合には、特別遊技状態の抽選が禁止または無視されるので、不正行為が行われた可能性のある遊技機において遊技価値が付与されることを防止することができる。
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記枠体には、前記扉体を係止させる第1係止部材が設けられ、前記扉体には、前記枠体に対して閉鎖した状態で前記第1係止部材より枠体の内側に位置する先端部と、前記枠体に対して閉鎖した状態で前記第1係止部材より扉体側に位置する後端部と、その後端部と前記先端部との間に設けられ前記第1係止部材が内接する溝部とを有し、前記溝部と第1係止部材とが係止する状態に付勢されると共にその溝部と第1係止部材とが係止する状態から移動可能に構成される第2係止部材が設けられ、前記検出手段は、前記第1係止部材に前記第2係止部材が係止される位置とは異なる位置であって、前記第2係止部材が移動する範囲内に設けられていることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、枠体に設けられた第1係止部材と扉体に設けられた第2係止部材とが係止されて、枠体に対して扉体が閉鎖される。その第2係止部材は、枠体に対して閉鎖した状態で第1係止部材より枠体の内側に位置する先端部と、枠体に対して閉鎖した状態で第1係止部材より扉体側に位置する後端部と、その後端部と先端部との間に設けられ第1係止部材が内接する溝部とを有しており、第1係止部材と係止する状態に付勢されている。即ち、扉体を開放動作する場合には、必ず、第2係止部材を移動しなければ、第1係止部材と第2係止部材との係止を解除することができない。また、第1係止部材に第2係止部材が係止される位置とは異なる位置であって、第2係止部材が移動する範囲内に検出手段が設けられているので、検出手段により第2係止部材が移動開始したことを検出することができる。よって、扉体を開放動作した場合に必ず動作する第2係止部材が移動したことを検出手段が検出するので、扉体が開放動作することを確実に検出することができる。
また、扉体が開放した状態から閉鎖動作する場合にも、第2係止部材が検出手段により検出され、その後、第1係止部材と第2係止部材とが係止される。よって、電源の供給が遮断されて不正に主制御手段が交換されたとしても、遊技を行うために電源を供給し扉体を閉鎖する場合に、第1又は第2出力手段により出力がなされる。従って、主制御手段が不正なものに交換されたことを確実に出力することができると共に、その出力によって外部に主制御手段が不正なものに交換された可能性を認識させることができる。
遊技機7において、前記主判断手段および副判断手段は、前記第2係止部材が移動して前記扉体の開放動作の開始が前記検出手段により検出された後に、前記枠体に対して前記扉体が開放されて前記検出手段による検出が未検出となった場合を、前記扉体の開放動作と判断するものであることを特徴とする遊技機8。
遊技機8によれば、第2係止部材が移動して扉体の開放動作の開始が検出手段により検出された後に、枠体に対して扉体が開放されて検出手段による検出が未検出となった場合を、主判断手段および副判断手段が、扉体が開放動作したと判断するので、検出手段の検出状態が2回切り替わった場合を扉体が開放動作したと判断することができる。
ここで、検出手段の切り替わりに関係なく、1の検出状態により扉体が開放動作したと主判断手段および副判断手段が判断する場合には、検出手段が故障などして1の検出状態となると、主判断手段および副判断手段により扉体が開放動作したと判断されてしまうので、誤判断が発生し易いという問題があった。
しかし、主判断手段および副判断手段は、検出手段の検出状態が2回切り替わった場合に扉体が開放動作したと判断するので、検出手段の切り替わりに関係なく1の検出状態により扉体が開放動作したと判断する場合に比べて、誤判断の発生を低減することができる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記主制御手段は、第1の基板に搭載されると共に、第1の基板ボックスに内包され、前記副制御手段は、前記第1の基板とは異なる第2の基板に搭載されると共に、前記第1の基板ボックスとは異なる第2の基板ボックスに内包されることを特徴とする遊技機9。
遊技機9によれば、主制御手段が第1の基板に搭載されると共に第1の基板ボックスに内包され、副制御手段が第1の基板とは異なる第2の基板に搭載されると共に第1の基板ボックスとは異なる第2の基板ボックスに内包される。よって、主制御手段と副制御手段とが、それぞれ異なる基板ボックス内に内包されて設置されるので、主制御手段と副制御手段との両方を交換するには長時間を要する。従って、主制御手段および副制御手段が不正なものに交換される行為の発生自体を抑制することができる。
遊技機9において、前記第1の基板ボックスは、前記枠体に取り付けられると共に、前記第2の基板ボックスは、前記扉体に取り付けられることを特徴とする遊技機10。
遊技機10によれば、第1の基板ボックスが枠体に取り付けられると共に、第2の基板ボックスが扉体に取り付けられるので、主制御手段と副制御手段とが設置される位置を離すことができる。よって、主制御手段と副制御手段との両方を交換するには長時間を要するので、主制御手段および副制御手段が不正なものに交換される行為の発生をさらに抑制することができる。
なお、第1〜第3出力手段による外部への出力とは、例えば、遊技機に設けられるスピーカなどの音声出力手段による音声出力や、遊技機に設けられるランプなどの表示手段による表示出力、遊技機の外部に設けられた外部装置への信号の出力などが挙げられる。
なお、請求項1記載の遊技機および遊技機1の主判断手段としては図11のS402の処理が該当し、請求項1記載の遊技機および遊技機1の送信手段としては図11のS410の処理により設定された扉開閉コマンドを図9のS211のコマンド出力処理で送信する処理が該当し、請求項1記載の遊技機および遊技機1の副判断手段としては図29のS2608の処理が該当し、請求項1記載の遊技機および遊技機1の第1出力手段としては図29の2606の処理が該当し、請求項2記載の遊技機および遊技機3の比較手段としては図25のS2206の処理が該当し、請求項2記載の遊技機および遊技機3の第2出力手段としては図25のS2207の処理が該当し、請求3記載の遊技機および遊技機5の第3出力手段としては図26のS2307の処理が該当し、遊技機6の抽選手段としては図15のS712の処理が該当する。