JP2009009023A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 現像剤の供給、回収及び攪拌の機能を分けた3つの現像剤搬送路を備えて供給搬送路が他の2つの現像剤搬送路よりも上方に配置された現像装置で、コストの上昇を抑制しつつ、攪拌搬送路の下流端部から回収搬送路へ現像剤が漏れ出すことに起因する画像品質の低下を防止することができる現像装置、並びにこれを備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 3つの現像剤搬送路を備える現像装置4で、攪拌搬送路10及び回収搬送路7の下面を形成する下部ケーシング131と供給搬送路9の下面を形成する上部ケーシング130とは別体からなり、上部ケーシング130の下面に現像ローラ5の軸線方向に沿って延在する凹部2を備え、下部ケーシング131が備える攪拌回収仕切り壁134の上端部を凸部3として、凸部3と凹部2とが嵌合することによって、攪拌搬送路10と回収搬送路7との空間を仕切る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる現像装置に係り、詳しくは、トナーと磁性キャリアからなる二成分の現像剤を用いる現像装置、並びにこれを用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、二成分の現像剤を用いる現像装置として、現像剤担持体の軸線方向に現像剤を搬送しながら現像剤担持体に現像剤を供給する供給搬送路と、現像剤を攪拌しながら供給搬送路とは逆方向に搬送する攪拌搬送路とを設けて現像剤を循環させるものがあった。現像剤担持体に供給された現像剤は現像剤規制部材によって現像剤担持体に担持される量が規制され、その量が規制された現像剤が現像剤担持体と潜像担持体との対向部である現像領域に搬送される。そして現像剤担持体に担持された現像剤が現像領域を通過するときに、潜像担持体上の静電潜像に現像剤を供給することにより現像がなされる。
このような現像装置において、現像剤担持体に供給され、現像領域を通過した回収現像剤を供給搬送路で回収すると、現像領域を通過しトナーが消費された現像剤と供給搬送路内の現像剤とが供給搬送路内で混ざることになる。供給搬送路の下流側ほど、現像領域を通過した現像剤が多くなるため、供給搬送路の現像剤搬送方向下流側ほど現像剤担持体に供給する現像剤のトナー濃度が低下するという問題があった。現像剤担持体に供給する現像剤のトナー濃度が低下すると、現像時の画像濃度も低下し、現像剤担持体に供給する搬送路の現像剤搬送方向上流側と下流側とで画像濃度が異なる、濃度ムラが発生する。
一方、回収現像剤を攪拌搬送路で回収すると、攪拌搬送路の現像剤搬送方向下流側で回収された現像剤ほど攪拌する時間が短くなる。攪拌搬送路の現像剤搬送方向下流側端部に到達した現像剤は供給搬送路の現像剤搬送方向上流側端部に受け渡されるため、攪拌搬送路の現像剤搬送方向下流側で回収された現像剤は、すぐに供給搬送路に供給されることになる。これにより、出力画像に応じて、トナーの補給がなされトナー濃度が適切に保たれていたとしても、現像剤の攪拌が不十分になり、トナーの帯電量が不均一となって画像濃度の不均一や画像濃度の低下などの問題が生じた。
上述のような回収現像剤を供給搬送路または攪拌搬送路で回収することに起因する問題は、特許文献1に記載の現像装置のように供給搬送路及び攪拌搬送路とは別に回収現像剤を回収する回収搬送路を設けることで解決することができる。この現像装置では、現像剤担持体と略同じ高さに配置されて現像剤を搬送しながら現像剤担持体に供給する供給搬送路と、現像剤担持体の下方に回収現像剤を回収しながら供給搬送路と同方向に搬送する回収搬送路とを備えている。さらに、回収搬送路と略同じ高さで、かつ、供給搬送路の下方に、供給搬送路の現像剤搬送方向下流端まで到達した余剰現像剤と回収搬送路の現像剤搬送方向下流端まで到達した回収現像剤とを攪拌する攪拌搬送路を備えている。
供給搬送路、回収搬送路及び攪拌搬送路は、現像剤担持体に対して並列に設けられており、各搬送路はそれぞれ仕切り壁によって仕切られている。攪拌搬送路と供給搬送路とを仕切る供給攪拌仕切り壁の攪拌搬送路の下流端部には、攪拌搬送路と供給搬送路とを連通し、攪拌搬送路で攪拌した攪拌現像剤を供給搬送路に受け渡す開口部を設けている。また、供給攪拌仕切り壁の供給搬送路の下流端部には、攪拌搬送路と供給搬送路とを連通し、余剰現像剤を攪拌搬送路に受け渡す開口部を設けている。さらに、攪拌搬送路と回収搬送路とを仕切る攪拌回収仕切り壁の回収搬送路の下流端部には回収搬送路の下流端部まで到達した回収現像剤を攪拌搬送路に受け渡す開口部を設けている。
このように、現像剤担持体への現像剤の供給と回収との機能を分離して行うことにより、現像剤担持体に供給する現像剤のトナー濃度が一定となり、濃度ムラの発生を防止することができる。また、現像剤の攪拌と回収との機能を分離して行うことにより、現像剤の攪拌を十分に行うことができ、画像濃度を安定させることができる。
特開平11−167260号公報
特許文献1に記載の現像装置では、攪拌搬送路、回収搬送路、及び、供給搬送路の3つの現像剤搬送路を形成するケーシングをつなぎ目がない一つの部材で形成していた。しかし、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを一つの部材で形成すると形状が複雑となり、プレスや押し出し等によって形成すると各現像剤搬送路を連通する開口部を各仕切り壁に設けることが困難である。このため、プレスや押し出し等によって形成したあとに仕切り壁に開口部を設ける二次的な加工工程を要し、製造コストの増大につながる。
このような問題を解決する構成としては、攪拌搬送路及び回収搬送路の下面を形成する下部ケーシングと供給搬送路の下面を形成する上部ケーシングとを別体するものが考えられる。詳しくは、供給回収仕切り壁の回収搬送路側の壁面と供給攪拌仕切り壁の攪拌搬送路側の壁面とは上部ケーシングの下面を形成し、攪拌回収仕切り壁は攪拌搬送路及び回収搬送路の下面と一体で下部ケーシングに設ける。この下部ケーシングだけの状態では、攪拌搬送路及び回収搬送路の上方は開放された状態となっている。そして、下部ケーシングの攪拌回収仕切り壁の上端に上部ケーシングの下面を接続することによって各現像剤搬送路の空間を仕切り、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングとすることができる。
3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを2つのケーシングに分けることにより、上部ケーシング及び下部ケーシングはともに3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを一体で形成するよりも形状が簡易になる。このため、二次的な加工を要さないケーシングの形成が可能になる。また、二次的な加工を要する上部ケーシングまたは下部ケーシングであっても、ケーシングの形状が3つの現像剤搬送路を形成するケーシングよりも簡易になるためその加工の手間を軽減することが出来る。このように、上部ケーシングと下部ケーシングとを別体とすることにより、二次的な加工が不要となる、または、その加工の手間を軽減するため、ケーシングの製造コストを抑制することができる。
また、特許文献1に記載の現像装置のように、3つの現像剤搬送路のうち供給搬送路を他の二つの搬送路よりも上方に設けた現像装置では、攪拌搬送路の下流端部で攪拌搬送路よりも上方にある供給搬送路に現像剤を受け渡すためには現像剤を持ち上げる必要がある。このような現像装置では、現像剤を持ち上げる開口部を設けた攪拌搬送路の下流端部では現像剤が満杯となり、さらに上流側から現像剤が搬送されて来ることによって、攪拌搬送路の下流端部内の現像剤に圧力がかかる。そして、この圧力によって現像剤が押し上げられるようにして攪拌搬送路の下流端部に設けられた供給攪拌仕切り壁の開口部を通って供給搬送路に持ち上げられる。
このように現像剤を押し上げる圧力がかかるため、攪拌搬送路の下流端部の攪拌回収仕切り壁に対して現像剤からの圧力がかかる。このため、上部ケーシングと下部ケーシングとを別体とした構成で、攪拌回収仕切り壁と上部ケーシングとの接続部における攪拌搬送路と回収搬送路との間の遮蔽性が不十分であると、攪拌搬送路から回収搬送路へ現像剤が漏れ出すおそれがある。攪拌搬送路から回収搬送路へ現像剤が漏れ出すと、次のような問題が生じる。
すなわち、回収搬送路に受け渡されるべきでない現像剤が攪拌搬送路から回収搬送路に漏れ出すことで、回収搬送路内の現像剤量が所定の量よりも増加し、回収搬送路内の現像剤の嵩が所定の高さよりも高くなる場合がある。この場合、回収搬送路内の回収現像剤が、再び現像剤担持体へ汲み上げられる恐れがある。そして、回収搬送路の回収現像剤が再び現像剤担持体へ汲み上げられた場合、供給搬送路から現像剤担持体へ供給される正規のトナー濃度の現像剤に、トナーを消費した回収現像剤が混ざることになる。そのため、正規のトナー濃度の現像剤のみの現像剤部分と回収現像剤が混合した現像剤部分とが像剤担持体に担持され、現像領域まで搬送されて現像に用いられる。これにより、現像時に現像剤のトナー濃度の異なる箇所が生じるため、現像した画像に濃度ムラが発生し、画像品質が低下する問題が生じるおそれがある。
さらに、供給搬送路に受け渡されるべき現像剤が攪拌搬送路から回収搬送路に漏れ出すことで、供給搬送路内の現像剤量が減少し、供給搬送路内で現像剤が不足するおそれがある。供給搬送路内で現像剤が不足すると、上流側に比べて現像剤量が減少する供給搬送路の下流側ほど十分な現像剤を現像剤担持体へ供給することができなくなる。そして、現像剤担持体への現像剤の供給量が不十分な箇所では潜像担持体上の静電潜像に十分なトナーを受け渡すことが出来なくなって、画像が薄くなったり、画像が形成されなくなったりといった画像品質を低下させる問題が生じるおそれがある。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像剤の供給、回収及び攪拌の機能を分けた3つの現像剤搬送路を備えて供給搬送路が他の2つの現像剤搬送路よりも上方に配置された現像装置で、コストの上昇を抑制しつつ、攪拌搬送路の下流端部から回収搬送路へ現像剤が漏れ出すことに起因する画像品質の低下を防止することができる現像装置、並びにこれを備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、磁性キャリアとトナーとからなるニ成分の現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の静電潜像にトナーを供給して該静電潜像を現像する現像剤担持体と、該現像剤担持体の軸線方向に沿って該現像剤を搬送し、該現像剤担持体に該現像剤を供給する現像剤供給搬送部材を備えた供給搬送路と、該潜像担持体と対向する箇所を通過後の該現像剤担持体上から回収された該現像剤を該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該現像剤供給搬送部材と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材を備えた回収搬送路と、現像に用いられずに該供給搬送路の搬送方向の下流端部まで搬送された余剰現像剤と、該現像剤担持体から回収され該回収搬送路の搬送方向の下流端部まで搬送された回収現像剤との供給を受け、該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該余剰現像剤と該回収現像剤とを攪拌しながら該現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する現像剤攪拌搬送部材を備え、該現像剤を該供給搬送路に供給する攪拌搬送路とを備え、該回収搬送路、該供給搬送路及び該攪拌搬送路からなる3つの現像剤搬送路はそれぞれ仕切り壁によって仕切られ、該供給搬送路と該攪拌搬送路との間の仕切り壁である供給攪拌仕切り壁に、該供給搬送路の現像剤搬送方向の上流端部と下流端部とに該供給搬送路と該攪拌搬送路とを連通する開口部を設け、該回収搬送路と該攪拌搬送路との間の仕切り壁である攪拌回収仕切り壁に、該回収搬送路の現像剤搬送方向の下流端部に該回収搬送路と該攪拌搬送路とを連通する開口部を設け、該供給搬送路を他の二つの現像剤搬送路よりも上方に配置した現像装置において、該攪拌搬送路及び該回収搬送路の下面を形成する下部ケーシングと該供給搬送路の下面を形成する上部ケーシングとは別体からなり、該回収搬送路と該供給搬送路との間の仕切り壁である供給回収仕切り壁の該回収搬送路側の壁面と該供給攪拌仕切り壁の該攪拌搬送路側の壁面とは該上部ケーシングの下面を形成し、該攪拌回収仕切り壁を該下部ケーシングに設け、該上部ケーシングの下面に該現像剤担持体の軸線方向に沿って延在する凹部を備え、該攪拌回収仕切り壁の上端部を凸部として、該凸部と該凹部とが嵌合することによって、該攪拌搬送路と該回収搬送路との空間を仕切ることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記凸部と上記凹部とが嵌合する嵌合部は、上記凸部を上記凹部に対して圧入する圧入部を備えることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の現像装置において、上記圧入部は間隔をおいて上記嵌合部の複数箇所に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の現像装置において、上記圧入部を設けた箇所が上記嵌合部の3箇所以上、5箇所以下であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3または4の現像装置において、上記圧入部以外の上記嵌合部では、該凹部と該凸部とのはめあいの寸法差が0.05[mm]以上、0.5[mm]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項3、4または5の現像装置において、上記圧入部以外の上記嵌合部では、該凹部と該凸部との嵌合の深さが0.5[mm]以上、3[mm]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3、4、5または6の現像装置において、上記圧入部に対応する部分の上記凹部の淵が、該圧入部以外の部分の該凹部の淵よりも高くなるように形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項3、4、5、6または7の現像装置において、上記圧入部での上記凹部の幅である圧入部凹部幅は該圧入部以外での該凹部の幅である非圧入部凹部幅よりも狭く、該凹部と上記凸部とを嵌合させた状態で、該凹部と該凸部との間にシール部材を備え、該シール部材の幅は、該圧入部凹部幅よりも大きく、該非圧入部凹部幅よりも小さいことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の現像装置において上記圧入部で上記凹部と上記凸部との間で上記シール部材が挟まれることによって、該シール部材が上記嵌合部に対して固定されることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の現像装置において、上記シール部材の少なくとも一部が上記凸部または上記凹部に接着されていることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の現像装置において、上記凹部と上記凸部とを嵌合させた状態で、該凹部と該凸部との間にシール部材を備えることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項8、9、10または11の現像装置において、上記シール部材は発泡ウレタンであることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12の現像装置において、上記磁性キャリアの粒径が25[μm]以上、60[μm]以下の範囲で、上記トナーの粒径が4[μm]以上、10[μm]以下の範囲であることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、現像手段と、潜像像担持体、帯電装置またはクリーニング装置から選ばれる少なくとも1つとを一体的に構成した、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、該現像手段として請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13の現像装置を備えることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
上記請求項1乃至15の発明においては、攪拌搬送路及び回収搬送路の下面を形成する下部ケーシングと供給搬送路の下面を形成する上部ケーシングとが別体からなり、回収搬送路と供給搬送路との間の仕切り壁である供給回収仕切り壁の回収搬送路側の壁面と供給攪拌仕切り壁の攪拌搬送路側の壁面とは上部ケーシングの下面を形成し、攪拌回収仕切り壁を下部ケーシングに設けため、上部ケーシング及び下部ケーシングはともに3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを一体で形成するよりも形状が簡易になる。このため、二次的な加工を要さないケーシングの形成が可能になる。また、二次的な加工を要する上部ケーシングまたは下部ケーシングであっても、ケーシングの形状が3つの現像剤搬送路を形成するケーシングよりも簡易になるためその加工の手間を軽減することが出来る。
また、上部ケーシングの下面に現像剤担持体の軸線方向に沿って延在する凹部を備え、攪拌回収仕切り壁の上端部を凸部として、凸部と凹部とが嵌合することによって攪拌搬送路と回収搬送路との空間を仕切るため、製造誤差などによって攪拌搬送路と回収搬送路との間を連通しうる隙間の形状は凹部と凸部との嵌合の形状に沿ったコの字型となる。そして、攪拌搬送路側の隙間から侵入した現像剤が回収搬送路側から漏れ出すにはコの字型の形状に沿って現像剤が移動する必要がある。現像剤は粉体であるためコの字型の隙間を抜けようとすると、隙間を形成する部材の表面と間に生じる摩擦力の影響が大きく、現像剤がコの字型に沿って移動し攪拌搬送路側から回収搬送路側へ抜けることは困難である。このため、下部ケーシングが備える攪拌回収仕切り壁の上端部の凸部と上部ケーシングの下面に設けた凹部とを嵌合して攪拌搬送路と回収搬送路との空間を仕切ることによって、攪拌搬送路から回収搬送路へ現像剤が漏れ出すことを抑制することが出来る。
請求項1乃至15の発明によれば、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを、二次的加工を要さない形状または二次的加工の手間を軽減できる形状に形成することで製造コストを抑制することができ、攪拌搬送路から回収搬送路へ現像剤が漏れ出すことを抑制することで、これに起因する画像品質の低下を防止することができるという優れた効果がある。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体が並行配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という)500の一実施形態について説明する。
図2は、本実施形態に係る複写機500の概略構成図である。この複写機500はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
上記プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kの他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは、ドラム状の感光体1、帯電器、現像装置4、ドラムクリーニング装置、除電器などを有しており、複写機500本体から着脱可能となっている。
以下、イエロー用のプロセスカートリッジ18について説明する。
帯電手段たる帯電器によって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。
Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体1Yは、除電器によって除電される。そして、帯電器によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ(18M,C,K)についても同様である。
次に、中間転写ユニットについて説明する。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kなども有している。
中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kは、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体と一次転写バイアスローラとの間に一次転写電界が形成される。
Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M,C,K用の感光体1M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録シートたる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
次に、二次転写装置22について説明する。
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
複写機500本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の転写紙を給紙路46に向けて送り出される。
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、上記中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上記二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。ベルトユニットにおいける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板に突設せしめられたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかする。
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機500本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ(18Y,M,C,K)内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体(40Y,M,C,K)上に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて反転給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、分離ローラ52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
本複写機500は、2色以上のトナーからなる他色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体(1Y,M,C,K)を接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、図示しない機構により、中間転写ベルト110を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY,M,C用の感光体1Y,M,Cから離間させる。そして、4つの感光体1Y,M,C,Kのうち、K用の感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、感光体だけでなく、現像器も駆動を停止させて、感光体や現像剤の不要な消耗を防止する。
本複写機500は、複写機500内の下記機器の制御を司るCPU等から構成される図示しない制御部と、液晶ディスプレイや各種キーボタン等などから構成される図示しない操作表示部とを備えている。操作者は、この操作表示部に対するキー入力操作により、制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードについて、3つのモードの中から1つを選択することができる。この3つの片面プリントモードとは、ダイレクト排出モードと、反転排出モードと、反転デカール排出モードとからなる。
図3は、4つプロセスカートリッジ18(Y,M,C,K)のうちの1つが備える現像装置4及び感光体1を示す拡大構成図である。4つのプロセスカートリッジ18(Y,M,C,K)は、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、同図では「4」に付すY,M,C,Kという添字を省略している。
図3に示すように感光体1は図3中の矢印G方向に回転しながら、その表面を不図示の帯電装置により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光により静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。また、現像装置4内にはトナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤(以下、現像剤と呼ぶ)が収容されており、詳細は後述する3つの現像剤搬送路内を循環している。
現像装置4は、図3中の矢印I方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給し現像する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら図3の奥方向に現像剤を搬送する現像剤供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路である供給搬送路9は現像ローラ5の横方向に、回収スクリュ6を備えた回収搬送路としての回収搬送路7は現像ローラ5の下方に並設されている。
現像装置4は、供給搬送路9の下方で回収搬送路7に並列して、攪拌搬送路である攪拌搬送路10を設けている。攪拌搬送路10は、現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図中手前側に搬送する現像剤攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。攪拌搬送路10内の現像剤は攪拌スクリュ11によって攪拌されることにより、トナーと磁性キャリアとが分散し、濃度ムラが少なくなる。
供給搬送路9と攪拌搬送路10との二つの現像剤搬送路は供給攪拌仕切り壁133によって仕切られている。供給攪拌仕切り壁133は図3中手前側端部と奥側端部との両端部に開口部を備えており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
供給搬送路9と回収搬送路7との二つの現像剤搬送路は供給回収仕切り壁132によって仕切られており、供給回収仕切り壁132は供給搬送路9と回収搬送路7とを連通する開口部は備えていない。
また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との2つの現像剤搬送路は攪拌回収仕切り壁134によって仕切られている。攪拌回収仕切り壁134は、回収搬送路7の図3中手前側端部が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
また、現像剤搬送部材である供給スクリュ8、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11は樹脂あるいは金属のスクリュからなっており各スクリュ径は全てφ22[mm]でスクリュピッチは25[mm]、回転数は約700[rpm]に設定している。
現像ローラ5上にステンレスからなる現像ドクタ12によってその量が規制された現像剤を感光体1との対抗部である現像領域まで搬送し現像を行う。現像ローラ5の表面はV溝あるいはサンドブラスト処理されておりφ25[mm]のAl[アルミニウム]素管からなり、現像ドクタ12及び感光体1とのギャップは0.3[mm]程度となっている。
現像後の現像剤は回収搬送路7にて回収を行い、図3中の断面手前側に搬送され、非画像領域部に設けられた攪拌回収仕切り壁134の開口部で、攪拌搬送路10へと現像剤が移送される。なお、攪拌搬送路10における現像剤搬送方向上流側の攪拌回収仕切り壁134の開口部近傍で攪拌搬送路10の上方に設けられたトナー補給口から攪拌搬送路10にトナーが供給される。
次に、3つの現像剤搬送路内での現像剤の循環について説明する。
図4は現像剤搬送路内の現像剤の流れを説明する現像装置4の斜視断面図である。図4中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
また、図5は、現像装置4内の現像剤の流れの模式図であり、図4と同様、図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
攪拌搬送路10から現像剤の供給を受けた供給搬送路9では、現像ローラ5に現像剤を供給しながら、供給スクリュ8の搬送方向下流側に現像剤を搬送する。そして、現像ローラ5に供給され現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された余剰現像剤は供給攪拌仕切り壁133の余剰開口部92より攪拌搬送路10に供給される(図5中矢印E)。
現像ローラ5から回収搬送路7に送られ、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は攪拌回収仕切り壁134の回収開口部93より攪拌搬送路10に供給される(図5中矢印F)。
そして、攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側であり、供給スクリュ8の搬送方向上流側に搬送し、供給攪拌仕切り壁133の供給開口部91より供給搬送路9に供給される(図5中矢印D)。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、不図示のトナー濃度センサが設けられ、センサ出力により不図示のトナー補給制御装置を作動し、不図示のトナー収容部からトナー補給を行っている。
図5に示す現像装置4では、供給搬送路9と回収搬送路7とを備え、現像剤の供給と回収とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が供給搬送路9に混入することがない。よって、供給搬送路9の搬送方向下流側ほど現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度が低下することを防止することができる。また、回収搬送路7と攪拌搬送路10とを備え、現像剤の回収と攪拌とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が攪拌の途中に落ちることがない。よって、十分に攪拌がなされた現像剤が供給搬送路9に供給されるため、供給搬送路9に供給されるの現像剤が攪拌不足となることを防止することができる。このように、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が低下することを防止し、供給搬送路9内の現像剤が攪拌不足となることを防止することができるので現像時の画像濃度を一定にすることができる。
なお、図5に示すように、現像装置4の下部から上部への現像剤の移動は矢印Dのみである。矢印Dで示す現像剤の移動は、攪拌スクリュ11の回転で現像剤を押し込むことにより、現像剤を盛り上がらせて供給搬送路9に現像剤を供給するものである。
このような現像剤の移動は、現像剤に対してストレスを与えることになり、現像剤の寿命低下の一因となる。
すなわち、現像剤を下方から上方に持ち上げる際に現像剤にストレスがかかり現像剤中のキャリアの膜削れやトナーのスペント化がその個所で発生し、それに伴い画像品質の安定性が保たれなくなってしまう。
よって、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することで現像剤の長寿命化を図ることが出来る。そして、現像剤の長寿命化を図ることにより、現像剤の劣化を防止して常に画像濃度ムラの無い画像品質の安定した現像装置を提供することができる。
本実施形態の現像装置4では、図3に示すように、供給搬送路9を攪拌搬送路10の斜め上方になるように配置している。斜め上方に配置することにより、供給搬送路9を攪拌搬送路10の垂直上方に設け現像剤を持ち上げるものに比べて、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することができる。
さらに、現像装置4では、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを斜めに配置することで、図3に示すように、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置している。
供給搬送路9を攪拌搬送路10に対して垂直上方に持ち上げることは、重力に逆らって現像剤を攪拌スクリュ11の圧によって持ち上げるので現像剤にストレスがかかる。一方、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置することで、攪拌搬送路10の最高点に存在する現像剤は供給搬送路9の最下点に重力に逆らわず流れ込むことができるので、現像剤にかかるストレスを低減することができる。
なお、攪拌搬送路10の現像剤搬送路下流側の、攪拌搬送路10と供給搬送路9とが連通している部分の攪拌スクリュ11の軸にフィン部材を設けても良い。このフィン部材は攪拌スクリュ11の軸方向に平行な辺と、攪拌スクリュの軸方向とは垂直な辺とから構成される板状の部材である。このフィン部材で現像剤を掻き上げることにより、攪拌搬送路10から供給搬送路9へ、より効率的な現像剤の受渡しを行うことができる。
また、現像装置4では、現像ローラ5と供給搬送路9との中心間距離Aが、現像ローラ5と攪拌搬送路10との中心間距離Bよりも短くなるように、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを配置している。これにより供給搬送路9から現像ローラ5に現像剤を無理無く供給することができ、装置の小型化を図ることもできる。
また、攪拌スクリュ11は、図3中の手前側から見て反時計回り方向(図中矢印C方向)に回転しており、現像剤は攪拌スクリュ11の形状に沿って現像剤を持ち上げて供給搬送路9に移送させている。これにより、攪拌搬送路10の搬送方向下流端部で現像剤を効率良く持ち上げることが可能となり現像剤にかかるストレスもより低減することができる。
図6は、現像装置4の供給スクリュ8の回転中心における断面を図4中の矢印J方向から見た断面説明図である。図中Hは、現像剤担持体である現像ローラ5が、潜像担持体である感光体1にトナーを供給する現像領域を示している。この現像領域Hの現像ローラ5の回転軸の軸線方向の幅が現像領域幅αである。
図6に示すように、現像装置4は攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を持ち上げる箇所である供給開口部91と、供給搬送路9から攪拌搬送路10に現像剤を落下させる余剰開口部92とがともに現像領域幅α内に設けられている。
図7は、従来の現像装置4内の現像剤の流れの模式図である。
従来の現像装置4は図7に示すように供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅αの外側に設けている。供給開口部91を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は現像ローラ5よりも供給搬送路上流側領域β分長くなっている。また、余剰開口部92を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は現像ローラ5よりも供給搬送路下流側領域γ分長くなっている。
一方、図5に示す本実施形態の現像装置4では、供給開口部91を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は従来の現像装置4よりも供給搬送路上流側領域β分短くすることができる。また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は従来の現像装置4よりも供給搬送路下流側領域γ分短くすることができる。
このように、本実施形態の現像装置4は供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅α内に設けているため、従来の現像装置4に比べて、現像装置4の上部の省スペース化を図ることが出来る。
次に、現像装置4の供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7からなる現像剤搬送路へのトナーを補給する位置について説明する。図8は、現像装置4の外観斜視図である。
図8に示すように、トナーを補給するトナー補給口95を攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10の搬送方向上流側端部の上方に設けている。このトナー補給口95は現像ローラ5の幅方向端部よりも外側に設けてあるので、現像領域幅αよりも外側となっている。
この、トナー補給口95を設けた箇所は供給搬送路9の搬送方向の延長線上であり、図7における供給搬送路下流側領域γの空いたスペースに該当する。余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、トナー補給口95としては、攪拌搬送路10の搬送方向上流側端部の上方に限らず、回収搬送路7の下流側端部の上方に設けても良い。
さらに、回収搬送路7から攪拌搬送路10へ現像剤の受渡しを行う箇所である回収開口部93の真上にトナー補給口95を設けるようにしても良い。回収開口部93の真上のスペースも余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースであるので、この位置にトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることができる。さらに、受渡し部である回収開口部93では現像剤が混ざりやすいため、この位置で補給を行うことによりより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
現像装置4のように攪拌搬送路10、回収搬送路7、及び、供給搬送路9の3つの現像剤搬送路を備える現像装置では、従来、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングをつなぎ目がない一つの部材で形成していた。しかし、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを一つの部材で形成すると形状が複雑となり、プレスや押し出し等によって形成すると各現像剤搬送路を連通する開口部を各仕切り壁に設けることが困難である。このため、プレスや押し出し等によって形成したあとに仕切り壁に開口部を設ける二次的な加工工程を要し、製造コストの増大につながる。
このような問題を解決する構成としては、攪拌搬送路10及び回収搬送路7の下面を形成する下部ケーシングと供給搬送路9の下面を形成する上部ケーシングとを別体するものが考えられる。3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを2つのケーシングに分けることにより、2つのケーシングはともに3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを一体で形成するよりも形状が簡易になる。このため、二次的な加工を要さないケーシングの形成、または、二次的な加工を要するものであっても、その加工の手間を軽減することが出来る。このように、上部ケーシングと下部ケーシングとを別体とすることにより、二次的な加工が不要となる、または、その加工の手間を軽減するため、ケーシングの製造コストを抑制することができる。
また、現像装置4では、攪拌搬送路10の下流端部の供給開口部91で攪拌搬送路10よりも上方にある供給搬送路9に現像剤を受け渡すためには現像剤を持ち上げる必要がある。そして、現像装置4では、供給開口部91を設けた攪拌搬送路10の下流端部では現像剤が満杯となり、さらに攪拌スクリュ11によって上流側から現像剤が搬送されて来ることによって、攪拌搬送路10の下流端部内の現像剤に圧力がかかる。そして、この圧力によって現像剤が押し上げられるようにして攪拌搬送路10から供給開口部91を通って供給搬送路9に持ち上げられる。
このように、現像剤を押し上げる圧力がかかるため、攪拌搬送路10の下流端部の攪拌回収仕切り壁134に対して現像剤からの圧力がかかる。このため、上部ケーシングと下部ケーシングとを別体とした構成で、攪拌回収仕切り壁134と上部ケーシングとの接続部における攪拌搬送路10と回収搬送路7との間の遮蔽性が不十分であると、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すおそれがある。攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すと、回収搬送路7に受け渡されるべきでない現像剤が攪拌搬送路10から回収搬送路7に漏れ出すことで、回収搬送路7内の現像剤量が所定の量よりも増加することがある。現像剤量が所定の量よりも増加すると、回収搬送路7内の現像剤の嵩が所定の高さよりも高くなる。これにより、回収搬送路7内の回収現像剤が、再び現像ローラ5へ汲み上げられる恐れがある。そして、回収現像剤が再び現像ローラ5へ汲み上げられた場合、供給搬送路9から現像ローラ5へ供給される正規のトナー濃度の現像剤に、トナーを消費した回収現像剤が混ざることになる。そのため、正規のトナー濃度の現像剤のみの現像剤部分と回収現像剤が混合した現像剤部分とが現像ローラ5に担持され、現像領域まで搬送されて現像に用いられる。これにより、現像時に現像剤のトナー濃度の異なる箇所が生じるため、現像した画像に濃度ムラが発生し、画像品質が低下する問題が生じるおそれがある。
さらに、供給搬送路9に受け渡されるべき現像剤が攪拌搬送路10から回収搬送路7に漏れ出すことで、供給搬送路9内の現像剤量が減少し、供給搬送路9内で現像剤が不足するおそれがある。供給搬送路9内で現像剤が不足すると、上流側に比べて現像剤量が減少する供給搬送路9の下流側ほど十分な現像剤を現像ローラ5へ供給することができなくなる。そして、現像ローラ5への現像剤の供給量が不十分な箇所では感光体1上の静電潜像に十分なトナーを受け渡すことが出来なくなる。このため、画像が薄くなったり、画像が形成されなくなったりといった濃度ムラが発生し、画像品質を低下させる問題が生じるおそれがある。
次に、本実施形態の現像装置4の特徴部について説明する。
図1は、現像装置4の特徴部を説明する拡大構成図である。
攪拌搬送路10及び回収搬送路7を形成する下部ケーシング131と、供給搬送路9を形成する図1中の斜線で示す上部ケーシング130とが別体からなる。そして、現像装置4では、下部ケーシング131に上部ケーシング130を固定して、不図示の蓋部ケーシングで供給搬送路9の上方を塞ぐことによって、現像装置4のケーシングが形成される。
図9は、上部ケーシング130を斜め下方から見た上部ケーシング130の斜視説明図である。
図1に示すように、供給回収仕切り壁132の回収搬送路7側の壁面と供給攪拌仕切り壁133の攪拌搬送路10側の壁面とが上部ケーシング130の下面を形成する。また、攪拌回収仕切り壁134は、攪拌搬送路10及び回収搬送路7の下面と一体で下部ケーシング131に設けている。この下部ケーシング131だけの状態では、攪拌搬送路10及び回収搬送路7の上方は開放された状態となっている。そして、下部ケーシング131の攪拌回収仕切り壁134の上端に上部ケーシング130の下面を接続することによって各現像剤搬送路の空間を仕切り、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングとすることができる。
また、図1及び図9に示すように上部ケーシング130の下面に現像ローラ5の軸線方向に沿って延在する凹部2を設け、攪拌回収仕切り壁134の上端部を凸部3として、凸部3と凹部2とが嵌合する嵌合部を形成している。この凸部3と凹部2との嵌合によって下部ケーシング131の攪拌回収仕切り壁134の上端と上部ケーシング130の下面との接続がなされる。
現像装置4では、上部ケーシング130および下部ケーシング131は3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを一体で形成するよりも形状が簡易になり、二次的な加工を要さないケーシングの形成が可能になる。なお、二次的な加工を要する上部ケーシング130または下部ケーシング131であっても、ケーシングの形状は一体で3つの現像剤搬送路を形成するケーシングよりも簡易になるためその加工の手間を軽減することが出来る。
図10は、凸部3と凹部2とが嵌合する嵌合部の拡大説明図である。
図10に示すように、凸部3と凹部2とが嵌合する嵌合部を形成し、攪拌搬送路10と回収搬送路7との空間を仕切っている。このため、製造誤差などによって攪拌搬送路10と回収搬送路7との間を連通しうる隙間の形状は凹部2と凸部3との嵌合の形状に沿ったコの字型となる。コの字型の形状の隙間であれば、攪拌搬送路10側の隙間から侵入した現像剤が回収搬送路7側から漏れ出すにはコの字型の形状に沿って現像剤が移動する必要がある。現像剤は粉体であるためコの字型の狭い隙間を抜けようとすると、隙間を形成する凹部2の凹部側面2sや凹部底面2b、凸部3の凸部側面3sや凸部上面3tとの間に生じる摩擦力の影響が大きい。よって、現像剤がコの字型に沿って移動し攪拌搬送路10側から回収搬送路7側へ抜けることは困難である。このため、攪拌回収仕切り壁134の上端部と上部ケーシング130の下面とを凸部と凹部とで嵌合することによって、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを抑制することが出来る。
現像装置4では、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを、二次的加工を要さない形状または二次的加工の手間を軽減できる形状に形成することで製造コストを抑制することができる。さらに、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを抑制することで、これに起因する画像品質の低下を防止することができる。
なお、従来の現像装置では、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを押し出し部材で形成し、さらに、材料としてはアルミニウムを使用していた。本実施形態の現像装置4では、樹脂をケーシングの型に流し込むことで上部ケーシング130及び下部ケーシング131を形成する。これにより、ケーシングの材料としてアルミニウムを用いるものに比べてコストの削減を図ることができる。
また、凹部2と凸部3とが嵌合する上部ケーシング130と下部ケーシング131との嵌合部では、現像ローラ5の軸線方向の複数箇所に凸部3が凹部2に対して圧入する圧入部を備えている。圧入部では、凹部2の向かい合う2つの内側面である凹部側面2sの間隙の幅である凹部幅2wと、凸部3の2つの外側面である凸部側面3sの幅である凸部幅3wとの寸法が、凹部2と凸部3とで実質的に隙間のない寸法となっている。すなわち、圧入部では上部ケーシング130の凹部2を下部ケーシング131が備える攪拌回収仕切り壁134の上端部の凸部3に載せただけでは嵌合がなされず、互いに嵌合する方向に圧力を加えないと嵌合がなされないような寸法となっている。
このように、上部ケーシング130と下部ケーシング131との嵌合部に圧入部を備えることによって、凹部2と凸部3とが嵌合することで、上部ケーシング130と下部ケーシング131との位置決めを行うことが出来る。なお、本実施形態の現像装置4では、上部ケーシング130の軸線方向の端部に供給スクリュ8の不図示の軸受部材が嵌合する軸受穴130aを備えており、下部ケーシング131にも軸受部材が嵌合する不図示の穴を備えている。そして、軸線方向両端部で供給スクリュ8の軸受部材が上部ケーシング130と下部ケーシング131とに設けられた軸受穴に嵌合することにより、軸線方向両端部における上部ケーシング130の下部ケーシング131に対する位置決めがなされる。よって、上部ケーシング130は凹部2と凸部3との圧入部によって下面の下部ケーシング131に対する位置決めがなされ、供給スクリュの軸受部材が軸受穴130aと下部ケーシング131の軸受穴とに嵌合することによって上部ケーシング130の軸線方向両端部の下部ケーシング131に対する位置決めがなされることによって、上部ケーシング130を下部ケーシング131に固定することが出来る。
また、上部ケーシング130と下部ケーシング131との嵌合部では、間隔をおいて軸線方向の複数箇所に圧入部を設けている。すなわち、圧入部に対応する箇所では、凹部幅2wと凸部幅3wとの寸法が、凹部2と凸部3とで実質的に隙間のない寸法で、
凹部幅2w≒凸部幅3w
となり、
圧入部以外に対応する箇所では、凹部2と凸部3との間に十分なクリアランス(はめあいの寸法差)が設けられ、
凹部幅2w>凸部幅3w
となっている。
凹部2と凸部3とが嵌合する嵌合部全体を圧入部とすると、圧入するために凹部2と凸部3とが嵌合する方向に押圧する圧力が大きくなり、組み付け性の低下につながる。一方、間隔をおいて複数箇所に圧入部を設けることにより、凹部2と凸部3とを嵌合するために要する圧力を低減することができ、組み付け性の向上を図ることができる。
また、凸部3が凹部2に対して圧入する箇所を、軸線方向について3箇所以上とする。圧入部が3箇所の場合は、軸線方向の両端部と中央部とに配置する。これにより、凸部3と凹部2との嵌合による上部ケーシング130の下部ケーシング131に対する位置決めを確保することが出来る。また、5箇所の場合は中央部と両端部との間に一つずつ配置する。5箇所よりも多くの箇所に配置すると、圧入部間の間隔が狭まり、圧入するために凹部2と凸部3とが嵌合する方向に押圧する圧力が大きくなり、組み付け性の低下につながって好ましくない。
よって、嵌合部の軸線方向における圧入部を、3箇所以上、5箇所以下と設定することにより、上部ケーシング130の下部ケーシング131に対する位置決め性と、圧入するときの組み付け性とを両立することができる。
図9に示すように、上部ケーシング130の下面に設けた凹部2にはシール部材140を設けている。そして、図10に示すように凹部2と凸部3とを嵌合させた状態で凹部2と凸部3との間に発泡ウレタンからなるシール部材140が配置される構成である。
シール部材140を備えることにより、凹部2と凸部3との間に形成されるコの字型の隙間を遮蔽することができ、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを、より確実に防止することができる。なお、現像装置4でのシール部材140の厚みは2[mm]である。
圧入部以外の嵌合部では、上述したように凹部2と凸部3との間に十分なクリアランス(はめあいの寸法差)が設けられ、凹部幅2w>凸部幅3wとなっている。凹部幅2wと凸部幅3wとの差であるはめあいの寸法差は、大きすぎると凹部2と凸部3との間の隙間が広くなり、攪拌回収仕切り壁134による遮蔽性が低下し、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すおそれが高まる。一方、はめあいの寸法差が小さすぎると、嵌合部の全域が圧入部のような状態となり、凹部2と凸部3とを嵌合するためにかける圧力が大きくなり組み付け性が低下する。
図11は、本実施形態で用いた現像装置4での、はめあいの寸法差と、攪拌回収仕切り壁134による遮蔽性及び組み付け性との関係を模式的に示すグラフである。
図11に示すように、遮蔽性は、はめあいの寸法差が0.5[mm]よりも大きくなると急激に低下している。一方、組み付け性は、はめあいの寸法差が0.05[mm]よりも小さいと十分な組み付け性を確保することができない。このため、本実施形態の現像装置4では、はめあいの寸法差を0.05[mm]以上、0.5[mm]以下に設定することにより、遮蔽性と組み付け性との両立を図ることができる。
また、凹部2と凸部3とが嵌合した状態で、凹部2を形成する淵部2aから凸部3の凸部上面3tまでの距離である嵌合の深さ3dが短すぎると、現像剤がコの字型の隙間を通り抜けやすくなる。そして、攪拌回収仕切り壁134による遮蔽性が低下し、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すおそれが高まる。一方、嵌合の深さ3dが長すぎると組み付け性が悪化する。
図12は、本実施形態で用いた現像装置4での、嵌合の深さ3dと、攪拌回収仕切り壁134による遮蔽性及び組み付け性との関係を模式的に示すグラフである。
図12に示すように、遮蔽性は、嵌合の深さ3dが0.5[mm]よりも小さいと十分な遮蔽性を確保することができない。一方、組み付け性は、嵌合の深さ3dが3.0[mm]を越えると組み付け性が悪化する。このため、本実施形態の現像装置4では、嵌合の深さ3dを0.5[mm]以上、3.0[mm]以下に設定することにより、遮蔽性と組み付け性との両立を図ることができる。
また、はめあいの寸法差を0.05[mm]〜0.5[mm]とし、凹部2と凸部3との間に発泡ウレタンからなるシール部材140を有し、圧入部以外の部分では、嵌合の深さ3dが0.5[mm]〜3.0[mm]であることによって、シール部材140のはみ出しをなくすことができる。
また、上部ケーシング130の下面から凹部2の淵部2aまでの距離である淵部高さ2hについて、圧入部に対応する部分の淵部高さ2hが、該圧入部以外の部分の淵部高さ2hよりも高くなるように形成されている。これにより、嵌合部では、圧入部の凸部3が圧入部以外の部分の凸部3よりも早く凹部2と嵌合するため、凹部2と凸部3との圧入部に対応する部分同士を嵌合し易くなり、組み付け性が向上する。
現像装置4では、圧入部での凹部幅2wである圧入部凹部幅は圧入部以外での凹部幅2wである非圧入部凹部幅よりも狭く設定さている。また、凹部2と凸部3とを嵌合させた状態で、凹部2と凸部3との間にシール部材140を備え、シール部材140の幅は、圧入部凹部幅よりも大きく、非圧入部凹部幅よりも小さくなるように設定されている。これにより、圧入部の凹部2と凸部3との嵌合によってシール部材140を挟み込み、シール部材140ごと圧入することが出来る。
シール部材140を嵌合部の圧入部で挟み込むことによって、シール部材140を現像装置4に固定するために、現像ローラ5の軸方向の全域のシール部材140に両面テープを貼り付ける必要がなくなり、組み付け性の向上を図ることができる。また、圧入部の凹部2と凸部3との間で挟み込んでいるため、シール部材140を落下させないことができる。
また、圧入部の凹部2と凸部3との間で挟み込む構成のシール部材140の一部を凹部2の凹部底面2bに予め接着するようにしても良い。シール部材140を凹部底面2bに予め接着しておくことにより、シール部材140を圧入部の凹部2と凸部3との間で挟み込む前に、シール部材140の位置がずれることを防止し、組み付け性を向上することが出来る。
また、現像装置4で用いる現像剤は、磁性キャリアの粒径が25[μm]以上、60[μm]以下の範囲で、トナーの粒径が4[μm]以上、10[μm]以下の範囲である。このような粒径の範囲の現像剤を使用したところ、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを防止し、これに起因する画像品質の低下を防止することができた。
複写機500では、現像手段として現像装置4を用いているので、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを防止し、これに起因する画像品質の低下を防止することができ、高品質な画像形成が実現可能となる。
以上、本実施形態の現像装置によれば、磁性キャリアとトナーとからなるニ成分現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体である感光体1と対向する箇所で感光体1の表面の静電潜像にトナーを供給して静電潜像を現像する現像剤担持体である現像ローラ5を備えている。また、現像ローラ5の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、現像ローラ5に現像剤を供給する現像剤供給搬送部材である供給スクリュ8を備えた供給搬送路9を備えている。また、感光体1と対向する箇所を通過後の現像ローラ5上から回収された現像剤を現像ローラ5の軸線方向に沿って、且つ、供給スクリュ8と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材である回収スクリュ6を備えた回収搬送路7を備えている。さらに、現像に用いられずに供給搬送路9の搬送方向の下流端部まで搬送された余剰現像剤と、現像ローラ5から回収され回収搬送路7の搬送方向の下流端部まで搬送された回収現像剤との供給を受け、現像ローラ5の軸線方向に沿って、且つ、余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向に搬送する現像剤攪拌搬送部材である攪拌スクリュ11を備え、現像剤を供給搬送路9に供給する攪拌搬送路10を備えている。また、回収搬送路7、供給搬送路9及び攪拌搬送路10からなる3つの現像剤搬送路はそれぞれ仕切り壁によって仕切られている。そして、供給搬送路9と攪拌搬送路10との間の仕切り壁である供給攪拌仕切り壁133に、供給搬送路9の現像剤搬送方向の上流端部と下流端部とに供給搬送路9と攪拌搬送路10とを連通する開口部を設けている。また、回収搬送路7と攪拌搬送路10との間の仕切り壁である攪拌回収仕切り壁134に、回収搬送路7の現像剤搬送方向の下流端部に回収搬送路7と攪拌搬送路10とを連通する開口部である回収開口部93を設けている。また、供給搬送路9を他の二つの現像剤搬送路よりも上方に配置している。また、攪拌搬送路10及び回収搬送路7の下面を形成する下部ケーシング131と供給搬送路9の下面を形成する上部ケーシングとは別体からなる。また、回収搬送路7と供給搬送路9との間の仕切り壁である供給回収仕切り壁132の回収搬送路7側の壁面と供給攪拌仕切り壁133の攪拌搬送路10側の壁面とは上部ケーシング130の下面を形成し、攪拌回収仕切り壁を下部ケーシング131に設けている。また、上部ケーシング130の下面に現像ローラ5の軸線方向に沿って延在する凹部2を備え、攪拌回収仕切り壁134の上端部を凸部3として、凸部3と凹部2とが嵌合することによって、該攪拌搬送路と該回収搬送路との空間を仕切っている。このような本実施形態の現像装置4では、下部ケーシング131と上部ケーシング130とが別体からなるため、上部ケーシング130及び下部ケーシング131はともに3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを一体で形成するよりも形状が簡易になる。このため、二次的な加工を要さないケーシングの形成が可能になる。また、二次的な加工を要する上部ケーシング130または下部ケーシング131であっても、ケーシングの形状が3つの現像剤搬送路を形成するケーシングよりも簡易になるためその加工の手間を軽減することが出来る。さらに、凸部3と凹部2とが嵌合することによって攪拌搬送路10と回収搬送路7との空間を仕切るため、製造誤差などによって攪拌搬送路10と回収搬送路7との間を連通しうる隙間の形状は凹部と凸部との嵌合の形状に沿ったコの字型となる。そして、攪拌搬送路10側の隙間から侵入した現像剤が回収搬送路7側から漏れ出すにはコの字型の形状に沿って現像剤が移動する必要がある。現像剤は粉体であるためコの字型の狭隙間を抜けようとすると、隙間を形成する部材の表面と間に生じる摩擦力の影響が大きく、現像剤がコの字型に沿って移動し攪拌搬送路側から回収搬送路側へ抜けることは困難である。このため、下部ケーシング131が備える攪拌回収仕切り壁134の上端部の凸部3と上部ケーシング130の下面に設けた凹部2とを嵌合して攪拌搬送路10と回収搬送路7との空間を仕切ることによって、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを抑制することが出来る。
このように、本実施形態の現像装置4であれば、3つの現像剤搬送路を形成するケーシングを、二次的加工を要さない形状または二次的加工の手間を軽減できる形状に形成することで製造コストを抑制することができ、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを抑制することで、これに起因する画像品質の低下を防止することができる。
また、凸部3と凹部2とが嵌合する嵌合部は、凸部3を凹部2に対して圧入する圧入部を備えることにより、嵌合部が上部ケーシング130と下部ケーシング131との位置決めの機能を有することが出来る。
また、圧入部は間隔をおいて嵌合部の複数箇所に設けられていることによって、嵌合部の全域を圧入部とする場合と比べて凸部3と凹部2とを嵌合させるときに要する圧力を低減することができ、組み付け性の向上を図ることができる。
また、圧入部を設けた箇所が嵌合部の3箇所以上、5箇所以下であることにより、上部ケーシング130の下部ケーシング131に対する位置決め性と、圧入するときの組み付け性とを両立することができる。
また、圧入部以外の嵌合部では、凹部2と凸部3とのはめあいの寸法差が0.05[mm]以上、0.5[mm]に設定することにより、遮蔽性と組み付け性との両立を図ることができる。
また、圧入部以外の嵌合部では、凹部2と凸部3との嵌合の深さが0.5[mm]以上、3[mm]以下に設定することにより、遮蔽性と組み付け性との両立を図ることができる。
また、圧入部に対応する部分の凹部2の淵部2aが、圧入部以外の部分の凹部の淵部2aよりも高くなるように形成されていることによって、嵌合部では、圧入部の凸部3が圧入部以外の部分の凸部3よりも早く凹部2と嵌合するため、凹部2と凸部3との圧入部に対応する部分同士を嵌合し易くなり、組み付け性が向上する。
また、圧入部での凹部幅2wである圧入部凹部幅は圧入部以外での凹部幅2wである非圧入部凹部幅よりも狭く設定され、凹部2と凸部3とを嵌合させた状態で、凹部2と凸部3との間にシール部材140を備え、シール部材140の幅は、圧入部凹部幅よりも大きく、非圧入部凹部幅よりも小さいことにより、圧入部の凹部2と凸部3との嵌合によってシール部材140を挟み込み、シール部材140ごと圧入することが出来る。
また、圧入部の凹部2と凸部3との間でシール部材140が挟まれることによって、シール部材140が嵌合部に対して固定されることによって、現像ローラ5の軸方向の全域のシール部材140に両面テープを貼り付ける必要がなくなり、組み付け性の向上を図ることができる。
また、シール部材140の少なくとも一部が凸部3または凹部2に接着されていることにより、シール部材140を圧入部の凹部2と凸部3との間で挟み込む前に、シール部材140の位置がずれることを防止し、組み付け性を向上することが出来る。
また、凹部2と凸部3とを嵌合させた状態で、凹部2と凸部3との間にシール部材140を備えることにより、凹部2と凸部3との間に形成されるコの字型の隙間を遮蔽することができ、攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを、より確実に防止することができる。
また、シール部材140が発泡ウレタンであることにより、隙間を遮蔽するシール機能を実現することが出来る。
また、磁性キャリアの粒径が25[μm]以上、60[μm]以下の範囲で、トナーの粒径が4[μm]以上、10[μm]以下の範囲である現像剤を用いることにより、現像装置4の構成で攪拌搬送路10から回収搬送路7へ現像剤が漏れ出すことを抑制することができ、これに起因する画像品質の低下を防止することができる。
また、感光体1上の静電潜像を現像する現像手段と、感光体1、帯電器、ドラムクリーニング装置、除電器などを一体的に構成し、画像形成装置である複写機500本体に着脱可能なプロセスカートリッジ18の現像手段として現像装置4を備えることにより、画像品質の低下を防止することができる現像装置4と感光体1とを容易に交換することができる。
また、少なくとも潜像担持体である感光体1と、感光体1表面を帯電させるための帯電手段である帯電器と、感光体1上に静電潜像を形成するための潜像形成手段である光書込ユニット21と、静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置である複写機500で、現像手段として画像品質の低下を防止することができる現像装置4を用いることにより、高品質の画像形成を行うことが出来る。
本実施形態の現像装置の特徴部を説明する拡大構成図。 本実施形態に係る複写機の概略構成図。 現像装置及び感光体を示す拡大構成図。 現像剤の流れを説明する現像装置の斜視断面図。 現像装置内の現像剤の流れの模式図。 現像装置を図4中の矢印J方向から見た断面説明図。 従来の現像装置内の現像剤の流れの模式図。 現像装置の外観斜視図。 上部ケーシングの斜視説明図。 凸部と凹部とが嵌合する嵌合部の拡大説明図。 はめあいの寸法差と、遮蔽性及び組み付け性との関係を模式的に示すグラフ。 嵌合の深さと、遮蔽性及び組み付け性との関係を模式的に示すグラフ。
符号の説明
1 感光体
2 凹部
2a 淵部
2b 凹部底面
2h 淵部高さ
2s 凹部側面
2w 凹部幅
3 凸部
3d 嵌合の深さ
3s 凸部側面
3t 凸部上面
4 現像装置
5 現像ローラ
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュ
12 現像ドクタ
14 張架ローラ
15 駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 プロセスカートリッジ
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
90 ベルトクリーニング装置
91 供給開口部
92 余剰開口部
93 回収開口部
95 トナー補給口
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
130 上部ケーシング
131 下部ケーシング
132 供給回収仕切り壁
133 供給攪拌仕切り壁
134 攪拌回収仕切り壁

Claims (15)

  1. 磁性キャリアとトナーとからなるニ成分の現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の静電潜像にトナーを供給して該静電潜像を現像する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体の軸線方向に沿って該現像剤を搬送し、該現像剤担持体に該現像剤を供給する現像剤供給搬送部材を備えた供給搬送路と、
    該潜像担持体と対向する箇所を通過後の該現像剤担持体上から回収された該現像剤を該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該現像剤供給搬送部材と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材を備えた回収搬送路と、
    現像に用いられずに該供給搬送路の搬送方向の下流端部まで搬送された余剰現像剤と、該現像剤担持体から回収され該回収搬送路の搬送方向の下流端部まで搬送された回収現像剤との供給を受け、該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該余剰現像剤と該回収現像剤とを攪拌しながら該現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する現像剤攪拌搬送部材を備え、該現像剤を該供給搬送路に供給する攪拌搬送路とを備え、
    該回収搬送路、該供給搬送路及び該攪拌搬送路からなる3つの現像剤搬送路はそれぞれ仕切り壁によって仕切られ、
    該供給搬送路と該攪拌搬送路との間の仕切り壁である供給攪拌仕切り壁に、該供給搬送路の現像剤搬送方向の上流端部と下流端部とに該供給搬送路と該攪拌搬送路とを連通する開口部を設け、
    該回収搬送路と該攪拌搬送路との間の仕切り壁である攪拌回収仕切り壁に、該回収搬送路の現像剤搬送方向の下流端部に該回収搬送路と該攪拌搬送路とを連通する開口部を設け、
    該供給搬送路を他の二つの現像剤搬送路よりも上方に配置した現像装置において、
    該攪拌搬送路及び該回収搬送路の下面を形成する下部ケーシングと該供給搬送路の下面を形成する上部ケーシングとは別体からなり、
    該回収搬送路と該供給搬送路との間の仕切り壁である供給回収仕切り壁の該回収搬送路側の壁面と該供給攪拌仕切り壁の該攪拌搬送路側の壁面とは該上部ケーシングの下面を形成し、
    該攪拌回収仕切り壁を該下部ケーシングに設け、
    該上部ケーシングの下面に該現像剤担持体の軸線方向に沿って延在する凹部を備え、
    該攪拌回収仕切り壁の上端部を凸部として、該凸部と該凹部とが嵌合することによって、該攪拌搬送路と該回収搬送路との空間を仕切ることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記凸部と上記凹部とが嵌合する嵌合部は、上記凸部を上記凹部に対して圧入する圧入部を備えることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2の現像装置において、
    上記圧入部は間隔をおいて上記嵌合部の複数箇所に設けられていることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項3の現像装置において、
    上記圧入部を設けた箇所が上記嵌合部の3箇所以上、5箇所以下であることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項3または4の現像装置において、
    上記圧入部以外の上記嵌合部では、該凹部と該凸部とのはめあいの寸法差が0.05[mm]以上、0.5[mm]以下であることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項3、4または5の現像装置において、
    上記圧入部以外の上記嵌合部では、該凹部と該凸部との嵌合の深さが0.5[mm]以上、3[mm]以下であることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項3、4、5または6の現像装置において、
    上記圧入部に対応する部分の上記凹部の淵が、該圧入部以外の部分の該凹部の淵よりも高くなるように形成されていることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項3、4、5、6または7の現像装置において、
    上記圧入部での上記凹部の幅である圧入部凹部幅は該圧入部以外での該凹部の幅である非圧入部凹部幅よりも狭く、
    該凹部と上記凸部とを嵌合させた状態で、該凹部と該凸部との間にシール部材を備え、
    該シール部材の幅は、該圧入部凹部幅よりも大きく、該非圧入部凹部幅よりも小さいことを特徴とする現像装置。
  9. 請求項8の現像装置において
    上記圧入部で上記凹部と上記凸部との間で上記シール部材が挟まれることによって、該シール部材が上記嵌合部に対して固定されることを特徴とする現像装置。
  10. 請求項9の現像装置において、
    上記シール部材の少なくとも一部が上記凸部または上記凹部に接着されていることを特徴とする現像装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の現像装置において、
    上記凹部と上記凸部とを嵌合させた状態で、該凹部と該凸部との間にシール部材を備えることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項8、9、10または11の現像装置において、
    上記シール部材は発泡ウレタンであることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12の現像装置において、
    上記磁性キャリアの粒径が25[μm]以上、60[μm]以下の範囲で、
    上記トナーの粒径が4[μm]以上、10[μm]以下の範囲であることを特徴とする現像装置。
  14. 現像手段と、潜像像担持体、帯電装置またはクリーニング装置から選ばれる少なくとも1つとを一体的に構成した、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    該現像手段として請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13の現像装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  15. 少なくとも潜像担持体と、
    該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
    該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、
    該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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