JP2009008182A - 等速ジョイント及びその組み立て方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】等速ジョイント10を容易に組み立てる。
【解決手段】リテーナ34の第1折曲部44a、44bと第2折曲部46a〜46dとの間にボールホルダ32a、32bを挿入した後、リテーナ34の窓50a〜50dの各々にボール26a〜26dの一部をそれぞれ通して、ボールホルダ32a、32bに設けられたボール溝38a〜38dに着座させる。このようにして設けられた3個の組立体36a〜36cを、アウタ部材16の有底筒状部14に設けられた案内溝20a〜20cの各々に先ず挿入する。次に、ボールホルダ32a、32b同士の間にトラニオン30a〜30cが挿入されるようにして、スパイダ18(インナ部材)を有底筒状部14に収容する。この際、トラニオン30a〜30cは、ボールホルダ32a、32bに設けられた隆起部42a、42bに案内され、最終的に、凹部41a、41bに収容される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車の駆動力伝達部において伝達軸同士を連結する等速ジョイント及びその組み立て方法に関する。
従来から、自動車の駆動力伝達部では、内燃機関やモータ等のエンジンの回転駆動力を車軸へと伝達させるために、伝達軸同士の間に等速ジョイントが介在されている。この種の等速ジョイントとして、トリポート型等速ジョイントが知られている。
ここで、トリポート型等速ジョイントは、有底筒状部及び軸部が設けられたアウタ部材を有し、前記軸部に、例えば、デファレンシャルギヤの伝達軸が連結される。その一方で、前記有底筒状部に、スプラインシャフトの先端に嵌合されたインナ部材が挿入される。なお、有底筒状部の内周壁には、互いに等間隔で離間した複数個の案内溝が形成されている。各案内溝は、底壁と、該底壁から略垂直に立ち上がった2面の側壁とで構成される。
一方のインナ部材は、円環部と、該円環部の外周壁から突出した複数個のトラニオンとを有し、このトラニオンが前記案内溝の各々に臨んでいる。一般的に、各トラニオンにはローラがニードルベアリング等を介在させた状態で回転自在に嵌着されており、該ローラは、前記案内溝の各々に挿入される(例えば、特許文献1参照)。これにより、デファレンシャルギヤとスプラインシャフトとが連結される。ローラの側周壁は案内溝の側壁に摺接し、一方、ローラの底面は案内溝の底壁から所定距離だけ離間する。
ところで、ステアリングの操舵が行われたこと等に伴って伝達軸がトリポート型等速ジョイントに対して傾斜した場合、前記ローラは伝達軸の延在方向に沿ってころがり運動を行おうとする。しかしながら、前記案内溝は有底筒状部の軸線方向に沿って設けられているため、前記ローラは前記案内溝に拘束されながら転動することになる。この結果、前記案内溝と前記ローラとの間に発生するすべりによって軸線方向のスラスト力が誘起される。なお、誘起スラスト力とは、案内溝に沿ってローラが摺接することに伴って発生する摩擦抵抗に起因する荷重のことをいう。
この誘起スラスト力は、伝達軸の傾斜角度が大きくなるに従って大きくなる。従って、この場合、デファレンシャルギヤの回転駆動力をスプラインシャフトに伝達することが困難となる懸念がある。
この観点から、本出願人は、特許文献2において、トラニオンの周囲にボールを配置した等速ジョイントを提案している。
特開2004−324881号公報 特開平10−238549号公報
ところで、上記した等速ジョイントを駆動力伝達部に組み込む場合には、各トラニオンにローラを先ず嵌着し、この状態で、各ローラを案内溝の各々に挿入することでインナ部材をアウタ部材に挿入するようにしている。ローラのみを先に案内溝に挿入した場合、トラニオンをローラの貫通孔に挿入することが不可能であるからである。
通常、案内溝は、アウタ部材の外周壁近傍に設けられている。従って、ローラがインナ部材の円環部に当接している状態では、ローラを案内溝に挿入することが困難となる。このため、アウタ部材とインナ部材との組付けを行う際には、ローラと案内溝の位置合わせ等の微調整作業が必要となり、煩雑である。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、誘起スラスト力を可及的に低減することが可能であり、しかも、駆動力伝達部に組み込むことが極めて容易な等速ジョイント及びその組み立て方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、内壁に複数本の案内溝が設けられた有底筒状部を有するアウタ部材と、前記有底筒状部に挿入される伝達軸に位置決め固定されたインナ部材とを具備する等速ジョイントであって、
前記インナ部材は、円環部と、前記円環部から前記案内溝に向かって突出した複数個の突出部とを有し、
前記突出部は、一側面にボールが転動する転動溝が設けられたボールホルダ同士の間に挿入されるとともに、前記ボールホルダにおける前記一側面の裏面に設けられた凹部に摺動自在に収容され、
前記ボールホルダは、前記突出部と、前記ボールの一部が通される窓が設けられたリテーナとで挟持され、
前記ボールが前記案内溝に摺接することを特徴とする。
このような構成としたことにより、突出部、ひいてはインナ部材がアウタ部材に対して円滑に傾動する。このため、インナ部材が嵌合された伝達軸がアウタ部材に対して傾斜した場合であっても誘起スラスト力が小さくなり、回転駆動力を円滑に伝達することが可能となる。
さらに、突出部が凹部内に収容されるので、該突出部が摺動中に位置ズレを起こすことが回避される。
しかも、後述するように、この等速ジョイントは、ボールホルダ、ボール及びリテーナを先に案内溝に挿入し、その後、インナ部材を挿入することで組み立てることができる。このため、例えば、リテーナと案内溝との位置合わせ等の煩雑な微調整作業が不要となり、駆動力伝達機構への組み込みが極めて容易となる。
この等速ジョイントでは、ボールホルダにおける凹部近傍に、テーパ状の隆起部を形成することが好ましい。この場合、ボールホルダの間に突出部を挿入する際に該突出部がテーパ状の隆起部に沿って案内される。このため、突出部を容易に凹部まで到達させることができる。また、隆起部を設けることに伴って突出部を圧入する圧入距離が短くなるとともに、圧入するための力を低減することができる。このため、ボールホルダ同士の間に突出部を挿入することが著しく容易となる。
前記のリテーナは、例えば、天井部から折曲されて延在する第1折曲部と、前記天井部から前記第1折曲部に対して略平行に延在するように折曲され且つ前記突出部に近接する第2折曲部とを設けるようにして構成することができる。そして、前記第1折曲部に窓を設ける一方、前記第1折曲部と前記第2折曲部とでボールホルダを挟持するようにすればよい。
また、本発明は、内壁に複数本の案内溝が設けられた有底筒状部を有するアウタ部材と、前記有底筒状部に挿入される伝達軸に位置決め固定されたインナ部材とを具備する等速ジョイントの製造方法であって、
前記案内溝に、一側面に設けられた転動溝にボールが転動自在に挿入された2個のボールホルダを保持するとともに前記ボールの一部が通される窓が設けられたリテーナを挿入する工程と、
前記有底筒状部に、円環部と、前記円環部から前記案内溝に向かって突出した複数個の突出部とを有するインナ部材を、前記ボールホルダにおける前記一側面の裏面に設けられた凹部同士の間に前記突出部が摺動自在に挿入されるようにして収容する工程と、
を有することを特徴とする。
すなわち、本発明においては、ボールホルダ、ボール及びリテーナを先に案内溝に挿入し、その後、インナ部材を挿入するという順序を経て等速ジョイントを組み立てるようにしている。このような過程を経ることにより、リテーナと案内溝との位置合わせ等の煩雑な微調整作業が不要となる。従って、等速ジョイントを容易に組み立てることが可能となり、結局、該等速ジョイントを駆動力伝達機構に容易に組み込むことができる。
本発明によれば、インナ部材の突出部と案内溝との間にボールを介在しているのでインナ部材がアウタ部材に対して円滑に傾動するようになり、このため、誘起スラスト力が小さくなるので、回転駆動力が円滑に伝達される。
また、本発明によれば、ボールホルダ、ボール及びリテーナを先に案内溝に挿入し、その後、インナ部材を挿入するという順序を経て等速ジョイントを組み立てるようにしているので、リテーナと案内溝との位置合わせ等の煩雑な微調整作業が不要となり、該等速ジョイントを極めて容易に構成することが可能となる。
以下、本発明に係る等速ジョイント及びその組み立て方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る等速ジョイント10の要部分解斜視構成説明図である。この等速ジョイント10は、一端部から軸部12が突出した有底筒状部14を有するアウタ部材16と、図示しない伝達軸の先端部に位置決め固定されたスパイダ18(インナ部材)とを具備する。
アウタ部材16の有底筒状部14の内壁面には、該アウタ部材16の軸線方向に沿って延在するとともに互いに120°離間した3本の案内溝20a〜20cが形成される。これら案内溝20a〜20cは、有底筒状部14の軸線方向に沿って延在する底壁22と、該底壁22から略垂直に立ち上がって互いに対向する2面の側壁24a、24bとから構成される。なお、側壁24a、24bは、後述するボール26a〜26dの形状に対応して湾曲形成されている。
一方、インナ部材であるスパイダ18は、円環部28と、該円環部28の外周壁から突出した3本のトラニオン30a〜30c(突出部)とを有する。トラニオン30a〜30c同士は互いに120°離間し、案内溝20a〜20cの各々に向かって延在している。
ここで、トラニオン30a〜30cの各々には、ボールホルダ32a、32bと、4個のボール26a〜26dと、リテーナ34とを有する組立体36a〜36cがそれぞれ配設される。すなわち、トラニオン30a〜30cの各々と案内溝20a〜20cの各々との間には、ボールホルダ32a、32b及びリテーナ34によって保持された4個のボール26a〜26dが介在される。
図2に示すように、ボールホルダ32aは、略四角柱状体に2本のボール溝38a、38bが設けられた形状をなす。なお、ボール溝38aは、ボールホルダ32aの一側面に、該ボールホルダ32aの一端部から中腹部近傍まで到達するように設けられている。その一方で、ボール溝38bは、ボール溝38aが設けられた側面と同一側面において、ボール溝38aと同一長さで設けられている。勿論、ボール溝38a、38bの間には間仕切り40aが形成されている。
そして、ボールホルダ32aにおいて、ボール溝38a、38bが設けられた前記一側面の裏面中、前記間仕切り40aの位置に略対応する位置には、凹部41aが設けられる。この凹部41aは、トラニオン30a〜30cの形状に対応する形状をなす。このため、トラニオン30a〜30cは、凹部41aに摺動自在に挿入される。
該裏面において、凹部41a近傍には、テーパ状に突出した隆起部42aが形成されている。従って、凹部41aは、円錐台形状をなす隆起部42aの頂部に陥没形成された形態となっている。
残余のボールホルダ32bにも、上記と同様にしてボール溝38c、38d、間仕切り40b、凹部41b、及び隆起部42bが設けられている。
リテーナ34は、天井部43と、該天井部43から略垂直に折曲された第1折曲部44a、44b及び第2折曲部46a〜46dとを有する。この中、第1折曲部44a、44bの縦方向長さは、ボールホルダ32a、32bの縦方向長さよりも大きく設定されている。また、第1折曲部44aには、ボール26a、26bの一部が通される窓50a、50bが設けられ、同様に、第1折曲部44bには、ボール26c、26dの一部が通される窓50c、50dが設けられている。これらの窓50a〜50dの直径は、ボール26a〜26dに比して若干小さく設定されている。
一方、第2折曲部46a〜46dは、いずれも、天井部43から若干垂下した程度である。換言すれば、第2折曲部46a〜46dの縦方向長さは、第1折曲部44a、44bに比して大幅に小さく設定されている。
第1折曲部44aと第2折曲部46a、46bとの離間間隔、及び第1折曲部44bと第2折曲部46c、46dとの離間間隔は、それぞれ、ボールホルダ32a、32bを保持可能な程度に設定されている。すなわち、ボールホルダ32a、32bは、第1折曲部44a、44bと第2折曲部46a〜46dとの間に介在される(図1参照)。
図2に示すように、第1折曲部44a、44bの下端部には、それぞれ、該第1折曲部44a、44bが略垂直に折曲されることで水平方向に延在する下方支持部52a、52bが設けられている。一方、窓50a〜50dの各々の上方には、下方支持部52a、52bと平行に延在する上方支持部54a〜54dがそれぞれ設けられており、これら下方支持部52a、52bと上方支持部54a〜54dの離間間隔は、ボール26a〜26dの直径と略同等である。従って、ボール26a〜26dは、下方支持部52a、52bと上方支持部54a〜54dとで挟持された状態でその一部が窓50a〜50dに通され、ボール溝38a〜38dの底部に着座している。
さらに、天井部43において、第2折曲部46a、46c同士の間、及び第2折曲部46b、46d同士の間には、それぞれ、切欠56a、56bが設けられている。リテーナ34が案内溝20a〜20c(図1参照)に挿入された際、これら切欠56a、56bは、一方が有底筒状部14の底壁22に臨み、他方が該有底筒状部14の開口端部に臨む。
そして、トラニオン30aは、図3に示すように、天井部43の略中心部、換言すれば、切欠56a、56b同士の間に位置するとともに、ボールホルダ32a、32bによって挟持される。
残余のトラニオン30b、30cに配設される組立体36b、36cも組立体36aと同様に構成されており、従って、組立体36b、36cにおいて、組立体36aと同一の構成要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施の形態に係る等速ジョイント10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき説明する。
図示しない第1伝達軸(例えば、ディファレンシャルギアの軸)が回転すると、その回転駆動力は、アウタ部材16の軸部12を介して等速ジョイント10に伝達される。回転駆動力は、さらに、案内溝20a〜20cに挿入されたボール26a、26b(又は26c、26d)とボールホルダ32a(又は32b)を介してトラニオン30a〜30cに伝達され、これによりスパイダ18が回転する。結局、該スパイダ18を嵌合した第2伝達軸(例えば、スプラインシャフト)が回転するに至る。
ステアリングの操舵が行われたこと等に伴って前記第2伝達軸がアウタ部材16の軸線に対して所定角度傾斜すると、トラニオン30a〜30cは、前記第2伝達軸の傾動に伴って傾動する。
このトラニオン30a〜30cの傾動に伴い、図4及び図5に示すように、該トラニオン30a〜30cの外周と線接触しているボールホルダ32a、32bが傾動し、ボール26a〜26dが側壁24a、24bに沿って転動する。これにより、トラニオン30a〜30cが円滑に傾動する。その際、ボールホルダ32a、32bは、トラニオン30a〜30cと傾斜角度が同一となるように追従傾動する。
すなわち、図4及び図5に示すように、ボールホルダ32a、32bは、該ボールホルダ32a、32bと案内溝20a〜20cの側壁24a、24bとの間で転動自在に設けられたボール26a〜26dの転動作用下に、トラニオン30a〜30cの傾動に追従して矢印A方向又は矢印B方向に一体的に傾動するように設けられている。そして、ボール26a〜26d、ボールホルダ32a、32b及びトラニオン30a〜30c間に回転駆動力が伝達されるとき、前記回転駆動力の作用ベクトルS1、S2は、アウタ部材16に対してトラニオン30a〜30cとボールホルダ32a、32bが一体的に傾斜した場合であっても常に同一直線上にあり、且つボール26a〜26dの中心とトラニオン30a〜30cの軸心(図3中の点D)との離間間隔(クリアランス)が常に一定となるように設定されている。
このように、ボール26a〜26dからトラニオン30a〜30cに対する、又はトラニオン30a〜30cからボール26a〜26dに対する力の作用ベクトルS1、S2が常に同一直線上にあり、且つボール26a〜26dの中心とトラニオン30a〜30cの軸心Dとのクリアランスが常に一定となるように設定することにより、無負荷側においてバックラッシュに起因するガタが発生することを回避することができる。そして、このために回転駆動力が円滑に伝達されるようになる。
また、図3に示すように、トラニオン30a〜30cがその軸心Dを中心に回動した場合、トラニオン30a〜30cの外周は、ボールホルダ32a、32bにおけるトラニオン30a〜30cに臨む平坦面に摺接する。このため、トラニオン30a〜30cに余分な力が加わることがないので、該トラニオン30a〜30cが凹部41a、41b内で円滑に回動(摺動)する。
このように、トラニオン30a〜30cをアウタ部材16に対して傾動自在に設けることにより、第2伝達軸の作動角が大きくなっても構成部品間のクリアランスが増大することがなく、バックラッシュに起因する回転方向の振動やたたかれ音の発生を阻止することが可能となる。
また、トラニオン30a〜30cの一部が凹部41a、41b内に挿入されているので、該トラニオン30a〜30cが凹部41a、41bから脱落し難い。このため、該トラニオン30a〜30cが位置ズレを起こすことが回避される。
しかも、本実施の形態では、トラニオン30a〜30cが傾動する際に案内溝20a〜20cに沿って変位すると、ボール26a〜26dは、リテーナ34の窓50a〜50dに保持されながらボールホルダ32a、32bのボール溝38a〜38d及び案内溝20a〜20cの側壁24a、24bの両面に沿って転動する。このため、トラニオン30a〜30cに加わる誘起スラスト力はボール26a〜26dの転がり抵抗に起因する分のみとなる。すなわち、トラニオン30a〜30cは、より少ない抵抗で傾動及び変位することが可能である。
このとき、 図3から容易に諒解されるように、間仕切り40a、40bがボール26a、26c(又は26b、26d)に対するストッパとして機能する。すなわち、間仕切り40a、40bがボール26a、26c(又は26b、26d)に当接することにより、ボール26a〜26d、ひいてはリテーナ34の変位範囲が規制される。
この等速ジョイント10は、以下のようにして駆動力伝達部に組み込むことができる。
はじめに、リテーナ34の第1折曲部44aと第2折曲部46a、46bとの間にボールホルダ32aを挿入する一方、第1折曲部44bと第2折曲部46c、46dとの間にボールホルダ32bを挿入する。そして、リテーナ34の窓50a〜50dの各々にボール26a〜26dの一部をそれぞれ通し、ボールホルダ32a、32bに設けられたボール溝38a〜38dに着座させる。この状態で、ボール26a〜26dは、リテーナ34の下方支持部52a、52bと上方支持部54a〜54dとで挟持される。
このようにして3個の組立体36a〜36cを設け、図6に示すように、該組立体36a〜36cの各々をアウタ部材16(有底筒状体)の案内溝20a〜20cのいずれかに挿入する。この際、リテーナ34の切欠56bが有底筒状部14の底壁22を臨み、切欠56aが有底筒状部14の開口端部に臨むようにすれば、ボール26a〜26dが案内溝20a〜20cの側壁24a、24bに確実に転動自在に当接する。すなわち、作業者がリテーナ34の挿入方向を誤ることがない。
なお、ボール26aからボール26cまでの距離は、案内溝20a〜20cの側壁24a、24b同士の離間間隔よりも若干大きく設定されている。案内溝20a〜20cにリテーナ34が挿入された際、ボール26a〜26dを介して側壁24a、24bから若干押圧された第1折曲部44a、44bは、板バネ機能によってボール26a〜26dを側壁24a、24b側に弾発付勢する。この弾発付勢と、側壁24a、24bがボール26a〜26dの形状に対応して湾曲形成されていることとが相俟って、ボール26a〜26dが案内溝20a〜20cから脱落することが防止される。
次に、図3及び図7に示すように、トラニオン30a〜30cがボールホルダ32a、32b同士の間に位置するようにスパイダ18を有底筒状部14に収容する。勿論、このスパイダ18は、図示しない前記第2伝達軸の先端に位置決め固定されている。
この際、トラニオン30a〜30cは、ボールホルダ32a、32bの隆起部42a、42bに案内されて凹部41a、41bに到達する。すなわち、ボールホルダ32a、32bに隆起部42a、42bを設けることにより、トラニオン30a〜30cを凹部41a、41bに容易に収容することができる。
また、トラニオン30a〜30cは、圧入力が比較的小さい場合でも隆起部42a、42bを容易に通過する。このため、トラニオン30a〜30cに対する圧入力を小さくすることができ、結局、トラニオン30a〜30cの圧入距離が短くなる。
以上のような理由から、等速ジョイント10の組み立てが極めて容易となる。
このようにしてトラニオン30a〜30cがボールホルダ32a、32b同士の間に挿入されることに伴い、トラニオン30a〜30cがボールホルダ32a、32bを介してボール26a〜26dを側壁24a、24b側に押圧する。その結果、ボール26a〜26dが確実に案内溝20a〜20cに摺接自在に係止される。
このように、本実施の形態によれば、ボール26a〜26d及びリテーナ34が挿入された後にスパイダ18が有底筒状部14に挿入される。従って、トラニオン30a〜30cにローラを取り付ける従来技術のように、ボール26a〜26d及びリテーナ34の案内溝20a〜20cに対する位置合わせを行う必要がない。すなわち、繁雑な作業を経ることなく、等速ジョイント10を容易に組み立てることができる。
なお、上記した実施の形態においては、リテーナ34の天井部43に2箇所の切欠56a、56bを設けるようにしているが、1箇所であってもよい。
また、トラニオン30a〜30cと案内溝20a〜20cとの間に介在されるボールの個数も、4個に特に限定されるものではなく、トラニオン30a〜30cを挟んで同数個のボールが配設されるようにすればよい。
さらに、ボールホルダ32a、32bに隆起部42a、42bを設けることは必須ではなく、図8に示すように、凹部41a、41bのみを設けるようにしてもよい。
本実施の形態に係る等速ジョイントの要部分解斜視構成説明図である。 図1の等速ジョイントを構成する組立体の分解斜視構成説明図である。 図2の組立体がスパイダ(インナ部材)とともに案内溝に挿入された状態をトラニオン側から視認した一部断面平面説明図である。 図1に示す等速ジョイントにおいて、トラニオンに対しボールホルダが追従変位する状態を示す動作説明図である。 トラニオンに対し、図3とは逆方向にボールホルダが追従変位する状態を示す動作説明図である。 有底筒状部の案内溝に組立体を挿入した状態を示す正面説明図である。 図6に続き、有底筒状部にスパイダを収容した状態を示す正面説明図である。 変形例に係るボールホルダの概略全体斜視図である。
符号の説明
10…等速ジョイント 12…軸部
14…有底筒状部 16…アウタ部材
18…スパイダ 20a〜20c…案内溝
22…底壁 24a、24b…側壁
26a〜26d…ボール 28…円環部
30a〜30c…トラニオン 32a、32b…ボールホルダ
34…リテーナ 36a〜36c…組立体
38a〜38d…ボール溝 40a、40b…間仕切り
41a、41b…凹部 42a、42b…隆起部
43…天井部 44a、44b…第1折曲部
46a〜46d…第2折曲部 50a〜50d…窓
52a、52b…下方支持部 54a〜54d…上方支持部
56a、56b…切欠

Claims (4)

  1. 内壁に複数本の案内溝が設けられた有底筒状部を有するアウタ部材と、前記有底筒状部に挿入される伝達軸に位置決め固定されたインナ部材とを具備する等速ジョイントであって、
    前記インナ部材は、円環部と、前記円環部から前記案内溝に向かって突出した複数個の突出部とを有し、
    前記突出部は、一側面にボールが転動する転動溝が設けられたボールホルダ同士の間に挿入されるとともに、前記ボールホルダにおける前記一側面の裏面に設けられた凹部に摺動自在に収容され、
    前記ボールホルダは、前記突出部と、前記ボールの一部が通される窓が設けられたリテーナとで挟持され、
    前記ボールが前記案内溝に摺接することを特徴とする等速ジョイント。
  2. 請求項1記載の等速ジョイントにおいて、前記ボールホルダの前記凹部近傍にテーパ状の隆起部が形成されていることを特徴とする等速ジョイント。
  3. 請求項1又は2記載の等速ジョイントにおいて、前記リテーナは、天井部から折曲されて延在する第1折曲部と、前記天井部から前記第1折曲部に対して略平行に延在するように折曲され且つ前記突出部に近接する第2折曲部とを有し、
    前記第1折曲部に前記窓が設けられるとともに、前記第1折曲部と前記第2折曲部とで前記ボールホルダを挟持することを特徴とする等速ジョイント。
  4. 内壁に複数本の案内溝が設けられた有底筒状部を有するアウタ部材と、前記有底筒状部に挿入される伝達軸に位置決め固定されたインナ部材とを具備する等速ジョイントの製造方法であって、
    前記案内溝に、一側面に設けられた転動溝にボールが転動自在に挿入された2個のボールホルダを保持するとともに前記ボールの一部が通される窓が設けられたリテーナを挿入する工程と、
    前記有底筒状部に、円環部と、前記円環部から前記案内溝に向かって突出した複数個の突出部とを有するインナ部材を、前記ボールホルダにおける前記一側面の裏面に設けられた凹部同士の間に前記突出部が摺動自在に挿入されるようにして収容する工程と、
    を有することを特徴とする等速ジョイントの組み立て方法。
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