JP2009007896A - 透湿性床養生用シート - Google Patents

透湿性床養生用シート Download PDF

Info

Publication number
JP2009007896A
JP2009007896A JP2007172444A JP2007172444A JP2009007896A JP 2009007896 A JP2009007896 A JP 2009007896A JP 2007172444 A JP2007172444 A JP 2007172444A JP 2007172444 A JP2007172444 A JP 2007172444A JP 2009007896 A JP2009007896 A JP 2009007896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
moisture
sensitive adhesive
base material
hot melt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007172444A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Suzuki
毅 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okura Industrial Co Ltd filed Critical Okura Industrial Co Ltd
Priority to JP2007172444A priority Critical patent/JP2009007896A/ja
Publication of JP2009007896A publication Critical patent/JP2009007896A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Abstract

【課題】シート基材の透湿性がそのまま発揮しうる透湿性床養生用シートの提供。
【解決手段】透湿防水性を有するシート基材2と、その一方の面にホットメルト粘着剤を小滴または繊維状にして塗布することにより形成された粘着剤層3とを有し、水蒸気透過率が1,000〜20,000g/m・24h、かつ耐水度が50cm・HO以上のものであることを特徴とする透湿性床養生用シートおよびその製造方法。粘着剤層3が、ホットメルト粘着剤をカーテンスプレー状に塗布して形成されたものである。シート基材2が、ポリオレフィン系樹脂と無機充填剤からなる微多孔性の透湿防水膜と通気性補強材とを積層してなる複合シートである。シート基材2が、前記透湿防水膜の両面に通気性補強材を積層してなる複合シートである。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅などの施工時に床面を覆って、土や泥、部材の破片などのゴミ、雨水などから床面を保護する床養生用シートに関し、詳しくは、透湿性を有する床養生用シートに関するものである。
従来、住宅等の施工時には、作業者の靴に付着した土や泥、部材の破片などのゴミ、雨水などの異物によって床面が汚れたり傷付いたりするのを防止するために養生シートが使用されている。特に、最近では2X4工法の場合だけでなく、在来工法の場合でも、根太の代わりに構造用合板を使用することが多くなったことから使用されるようになってきている。例えば、特許文献1には、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂シートの表面に多数の凹凸が形成され、裏面全面に、シート剥離時に床パネル面に残らないアクリル系樹脂製貼着材が塗布されて成る貼着層が形成されたことを特徴とする床パネル面保護用の保護シートが提案されている。
また、養生シートの幅よりも広い箇所の床面を覆うためには、養生シート同士を重ね合わせて展張する必要があるが、シート同士の重なり部分の密着性を良くするために、特許文献2には、合成樹脂フィルムの裏面に粘着剤層を設けたシート状物において、合成樹脂フィルムの表面の長さに沿った少なくとも片端部に1〜10cm幅の帯状平坦部と、それ以外の全部に凹凸部を設けた床面保護シートが提案されている。
前記のような保護シートは、合成樹脂製シートの裏面に粘着剤層が形成されているので、シートと床面が密着し易いという優れた性能を有している。そこで、シートと床面が密着するように展張することによって、作業者の靴に付着した土や泥、部材の破片などのゴミ、雨水などの異物によって床面が汚れたり傷付いたりすることを防止できる。しかしながら、展張時の不具合によって保護シートと床面の密着が十分でない場合には、シートの端部や重なり部分に捲れが生じたり、床面と密着していないで浮き上がっている箇所のシートが破れたりして、土や泥、部材の破片などのゴミ、雨水などの異物が床面と保護シートの間に侵入し、床面が汚れたり傷付いたりする場合があった。また、不具合なく保護シートが展張された状態であっても、木材、工具等の鋭利な部分による破れや、小石等による破れ、床面材の釘打ち部のバリによる破れなど、保護シートの部分的な破れは避けられないものであった。特に、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂からなるシートは防水性に優れているという優れた点があるものの、水蒸気の透過量が非常に少ないので、一度、床面とシートの間に雨水などが浸入すると、水分が長期間にわたって床面とシートの間に留まり、床面にシミが発生したり、梅雨時や夏場など、場合によってはカビが発生するという問題があった。
そこで、本出願人は先に、これ等問題を解決すべく検討し、水蒸気透過率が1000〜20000g/m・24hであり、かつ、耐水度が50cm・HO以上であるシート基材の一方の面に、シート基材の全面積の少なくとも30%以上が粘着剤の非塗布部となるように粘着剤層が形成されてなる透湿性床養生用シートについて提案した(特許文献3参照)。しかし、粘着剤の非塗布部の割合を大きくした場合には、大きな非塗布部の存在により接着不良や接着ムラが生じることが問題点であった
実用新案登録第2599811号公報 特開平8−319723号公報 特開2006−143867号公報
本発明は、粘着剤の非塗布部の割合を大きくしても、その非塗布部の存在によって接着不良や接着ムラが生じることがなく、しかもシート基材の透湿性がそのまま発揮しうる透湿性床養生用シート及びその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、粘着剤として使用するホットメルト粘着剤に基づき、溶剤型の粘着剤や、エマルジョン型の粘着剤とは異なり溶剤に起因するVOC対策や乾燥工程が不要であり、さらに加熱溶融して塗布した後、冷却すれば直ちに次工程に移れるので生産性が極めて高いという利点を有しながら、接着不良や接着ムラが生じないように基材の全面積に対する非塗布部の割合が大きくなるように塗布することができる、しかもシート基材の透湿性がそのまま発揮しうる透湿性床養生用シート及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、シート基材として透湿防水性を有するシート基材を使用し、かつ、粘着剤層を小滴または繊維状にしたホットメルト粘着剤を塗布して形成することで上述した課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明によれば、
(1) 透湿防水性を有するシート基材と、その一方の面にホットメルト粘着剤を小滴または繊維状にして塗布することにより形成された粘着剤層とを有し、水蒸気透過率が1,000〜20,000g/m・24hであることを特徴とする透湿性床養生用シート。
(2) 小滴または繊維状にして塗布するホットメルト粘着剤の直径が10〜500μmであることを特徴とする(1)に記載の透湿性床養生用シート。
(3) 前記の粘着剤層が、ホットメルト粘着剤を5〜40g/mの塗布量で塗布して形成されたものであることを特徴とする(1)または(2)に記載の透湿性床養生用シート。
(4) 前記の粘着剤層が、ホットメルト粘着剤をカーテンスプレー状に塗布して形成されたものであることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の透湿性床養生用シート。
(5) 前記の透湿防水性を有するシート基材が、水蒸気透過率1,000〜20,000g/m・24h、かつ耐水度が50cm・HO以上のものである(1)乃至(4)のいずれかに記載の透湿性床養生用シート。
(6) 前記の透湿防水性を有するシート基材が、ポリオレフィン系樹脂と無機充填剤からなる微多孔性の透湿防水膜と通気性補強材とを積層してなる複合シートであることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の透湿性床養生用シート。
(7) 前記の透湿防水性を有するシート基材が、前記透湿防水膜の両面に通気性補強材を積層してなる複合シートであることを特徴とする(6)に記載の透湿性床養生用シート。
(8) 透湿防水性を有するシート基材の一方の面に、ホットメルト粘着剤を小滴または繊維状にして塗布して粘着剤層を形成し、水蒸気透過率1,000〜20,000g/m・24hのシートを製造することを特徴とする透湿性床養生用シートの製造方法。
(9) ホットメルト粘着剤を5〜40g/mの塗布量で塗布することを特徴とする(8)に記載の透湿性床養生用シートの製造方法。
(10) ホットメルト粘着剤をカーテンスプレー状に塗布することを特徴とする(8)または(9)に記載の透湿性床養生用シートの製造方法、
が提供される。
本発明の透湿性床養生用シートは、粘着剤としてホットメルト粘着剤を使用しているので、溶剤型の粘着剤や、エマルジョン型の粘着剤とは異なり溶剤に起因するVOC対策や乾燥工程が不要であるという利点を有している。しかも、加熱溶融して塗布した後、冷却すれば直ちに次工程に移れるので生産性が極めて高いという利点も有している。
更に、ホットメルト粘着剤をノズル型のアプリケーター等を用いることで小滴または繊維状にして塗布しているので少量の粘着剤で均一に、しかもシート基材の全面積に対する非塗布部の割合が大きくなるように塗布することができる。特に、塗布パターンをカーテンスプレー状にした場合には、周囲が粘着剤で囲まれ、且つ極めて小さい面積の非塗布部が多数設けられた粘着剤層を形成することができるので、特許文献3で図示されたストライブ状とは異なり、例え一カ所から床養生用シートの裏面に水が浸入したとしても、それが他の部位まで広がることはないという特徴を有している。
しかも、本発明の床養生用シートは、非透湿性のホットメルト粘着剤を使用しているにもかかわらず、極めて高い水蒸気透過率を有しているので裏面に浸入した水分を短時間で外部に蒸散させることができ、床面にシミやカビが発生することを防止することが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、本発明の透湿性床養生用シート1は、透湿防水性を有するシート基材2の一方の面に、ホットメルト粘着剤からなる粘着剤層3を有する構造となっている。
本発明の透湿性床養生用シート1に用いる透湿防水性を有するシート基材2は、透湿防水性を有するものであれば特に限定はないが、床面と透湿性床養生用シート1の間に侵入した水分が短期間で外部に蒸散させて床面にシミやカビが発生するのを防止するためには水蒸気透過率が1,000〜20,000g/m・24h、特に2000〜10000g/m・24hであるものを使用することが好ましい。また、本発明の透湿性床養生用シート1を透過して雨水が床面とシート間に侵入するのに十分な防水性を付与するために、シート基材2の耐水度が50cm・HO以上、特に100cm・HO以上が好ましい。
さて、上述した透湿防水性を有するシート基材2としては、例えば、ポリエチレンやポリエステル等の不織布、微多孔性のフィルム、或いはこれらと通気性補強材とを積層したものが挙げられる。特に、床養生用シート1は、床面を保護するために使用するものであってその上を人が通行するばかりでなく、物を置いたり、作業をしたりする関係上十分な強度と、滑りにくいこと、及び裏面に粘着剤を塗布しやすいことが要求される。したがって、本発明においてはシート基材2として、透湿防水性を有する微多孔性のフィルム(以下、透湿防水膜21という。)の表面、好ましくは両面に通気性補強材22を積層したものを使用するのが好ましい。
透湿防水膜21は、例えば、無機充填材、有機充填材或いは可塑剤などを含有するポリオレフィン樹脂からなるフィルムから充填材や可塑剤などを溶剤で溶出させる方法や、無機充填材又は有機充填材を含有するポリオレフィン樹脂からなるフィルムを一軸或いは二軸に延伸することで製造することができる。これらの中でも本発明においては無機充填材含有ポリオレフィン樹脂フィルムを一軸又は二軸延伸して得られる微多孔性の透湿防水膜21を使用するのが好ましい。
なお、ポリオレフィン樹脂としては高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが挙げられ、無機充填材としては炭酸カルシウム、タルク、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナなどが挙げられる。
通気性補強材22としては、例えば、織布、メルトブローン方式或いはスパンボンド方式で製造される不織布の他に、延伸強化された多層ポリオレフィンの割繊維を、縦・横に連続的に積層・熱融着してメッシュ構造とした、所謂ワリフ(商品名)や、ポリエチレンやポリエステルのフィルムを数ミリ幅にスリットし、延伸した強化テープを使い、それらを縦方向、横方向(または斜め方向)へ等間隔に配列させ交点を固定した構造の所謂ソフ(商品名)、クロス等が挙げられ、目付が20〜100g/mのものが好適に使用される。本発明においては、シート基材2として、特に、透湿防水膜21の表面に通気性補強材22として所謂ワリフ(商品名)を、裏面に通気性補強材22’として不織布を積層したものを使用するのが好ましい。
更に、本発明においては、粘着剤層3にホットメルト粘着剤を使用する。ここで、ホットメルト粘着剤とは、水や溶剤を全く含まない室温で固体であり、100%不揮発性の熱可塑性樹脂からなる接着性樹脂のうち、感圧接着性を有するものを意味している。本発明においては、粘着剤層3にホットメルト粘着剤を使用するので、従来、床養生用シートに用いられているアクリル系粘着剤のように塗布後の、溶剤の乾燥除去や、VOC対策をする必要がないばかりか、塗布後、数秒で次工程に移ることができるので生産性が良いという利点を有している。
このようなホットメルト粘着剤としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリオレフィン系、ゴム系、ポリウレタン系、アクリル系或いはこれらのブレンド物が挙げられる。
さて、本発明においては、上述したシート基材2の一方の面にホットメルト粘着剤を塗布して床養生用シート1を製造するのであるが、得られる床養生用シート1の水蒸気透過率が1,000〜20,000g/m・24h、好ましくは2,000〜10,000g/m・24hであることが必要である。水蒸気透過率が1,000g/m・24h未満では床養生用シート1の透湿性が不足して本発明が所望する効果が期待できず、20,000g/m・24hを超えてもそれ以上の効果は期待できない上に、耐水度が低下する傾向があるので好ましくない。床養生用シート1の水蒸気透過率は基本的にはシート基材2の水蒸気透過率に依存するが、後述するように塗布時のホットメルト粘着剤の直径、単位面積当たりの塗布量、及び塗布パターンを適宜選択することで調整することができる。
さて、本発明においてはホットメルト粘着剤を塗布するにあたって、ホットメルト粘着剤を小滴または繊維状にして塗布することを必須要件とするものである。繊維状にして塗布することで少量の粘着剤で均一に、しかもシート基材の全面積に対する非塗布部の割合が大きくなるように、すなわち接着不良や接着ムラが生じないように基材の全面積に対する非塗布部の割合が大きくなるように塗布することができる。
ビート(線状)塗布を例に説明すると、例えば、塗布時のホットメルト粘着剤の直径を20μmのビート状で使用した場合、各ビートの間隔(非塗布部32となる。)を80μmにした場合、ビートの直径20μmは塗布巾となるので非塗布部32の割合は概ね80%と極めて大きいのにもかかわらず、非塗布部32は僅か80μm巾しかないので肉眼では隙間として認識できない程度であり、当然、非塗布部32の存在による接着ムラの恐れもない。一方、直径を2mmにし、各ビートの間隔を8mmとしてビート状に塗布した場合、非塗布部32の割合は同じ80%であるが、非塗布部32の巾が8mmと大きいため、接着ムラの原因となる。逆に、各ビートの間隔を1mmと細くした場合には非塗布部の割合が33%程度と少なくなって内部に浸入した水分を除去する効果が低下する。
スプレー塗布を例に説明すると、例えば、塗布パターンをカーテンスプレー状にした場合には、周囲が粘着剤で囲まれ、且つ極めて小さい面積の非塗布部が多数設けられた粘着剤層を形成することができる。そのように細い繊維を吐出し、不織布状に均一に塗布することで、接着不良や接着ムラが生じないように基材の全面積に対する非塗布部の割合が大きくなるように塗布することができる。
ホットメルト粘着剤をドット状に塗布する場合は、ホットメルト粘着剤が適度の密度間隔でドット状に置かれ、かつ、シート基材上のどの部分をとっても一様に配置されていることが好ましく、ドットの配置密度および一個のドットの大きさは、ホットメルト粘着剤の塗布量が最適範囲になるように適宜選択される。
ホットメルト粘着剤の塗布時の直径は、一個のドットの大きさ(直径)や細い繊維を吐出し、不織布状に均一に塗布する場合の各ファイバーの直径、ビート状の場合のビートの直径を意味し、霧状に吹き付けた場合などはドットの大きさと同様にファイバーの直径を意味することがあるが、特に制限はなく、概ね10〜500μm、好ましくは20〜100μmである。
ホットメルト粘着剤の直径があまり小さいと床面との接着力が不十分となるので好ましくない。一方、大きすぎると、非塗布部32の一カ所当たりの面積が大きくなるので、接着不良や接着ムラ、或いは何らかの原因で水が裏面側に浸入した場合に水が広がり保護すべき床材表面に広範囲にわたって汚し、場合によってはシミ等が生じることがあるので好ましくない。
また、ホットメルト粘着剤の塗布量は、5〜40g/m2、好ましくは10〜20g/m2である。上記接着剤の塗布量が少なすぎると接着力が不足し、多すぎると小滴または繊維状にしたホットメルト粘着剤を塗布した場合であっても重ね塗りの状態になって非塗布部32の面積が減少し、すなわち透湿性が低下するので好ましくない。
ホットメルト粘着剤を小滴または繊維状にして塗布する方法としては、特に制限はなく、ホットメルト接着剤を点状(ドット状)やビート状(線状)に塗布、カーテンスプレーや、スパイラルスプレーが例示される。例えば、溶融したホットメルト粘着剤を粘着剤塗布ノズル装置の塗布ノズルより吐出したホットメルト粘着剤ビートに、塗布ノズルに隣接する空気ノズルから吹き出すエアーを接触させて引延すことで細長い繊維状となし、それを基材シート2上に塗布する方法が挙げられる。この場合、ホットメルト粘着剤の直径は塗布ノズルの径(通常は0.2〜0.6mm)やエアーの風量、風速などを調節することで適宜選択することができる。この際、ノズルヘッドの形状やエアーの状態を変えることで塗布パターンを変えることが可能である。例えば、強くエアーを吹き付けてホットメルト粘着剤を霧状にして吹き付けて図2に示す形状(塗布パターン:カーテンスプレー)や、渦巻きエアーを発生させることで螺旋状(塗布パターン:スパイラルスプレー)に塗布することができる。カーテンスプレーは、ホットメルトの凝集力(粘性)を利用して細い繊維を吐出し、不織布状に均一に塗布する。広幅に対しても一体で塗布することができる。スパイラルスプレーは、エアノズルで回転させたエアに粘性液体を吐出し、らせん状に繊維化して、被着体(透湿防水性を有するシート基材)へ塗布する方式である。吐出されたホットメルトは、回転コントロールされたエアーにより繊維状に延ばされ、らせん回転を描いて被着体(透湿防水性を有するシート基材)に着地する。製品の貼合せに薄く幅広く塗布したいときに非接触でできる安定した塗布方法である。特に、本発明においては、カーテンスプレー状の塗布パターンで塗布するのが好ましい。
本発明においては、上述した方法でホットメルト粘着剤を塗布するので、透湿防水性を有するシート基材2の全面にわたって均一にホットメルト粘着剤を塗布しているにもかかわらず全体として非塗布部32の面積割合をシート基材2の全面積の50%以上、特に70〜98%程度にもすることが可能となった。
以下、本発明を実施例および比較例によって詳細に説明する。なお、得られた床養生用シートの試験方法は以下の通りである。
[水蒸気透過率]
JIS Z 0208(カップ法)に準拠して、恒温恒湿装置条件B(40℃、90%RH)で測定した。
[耐水度]
JIS L 1092(静水圧法、A法(低水圧法))に準拠して測定した。
[非塗布部32の面積割合]
シート基材2の全面積に対するホットメルト粘着剤の非塗布部32の面積割合は、床養生用シート1の水蒸気透過率を測定して、下記式から推定して求めた。
面積割合(%)=Vs/Vi×100
但し、Vs:床養生用シートの水蒸気透過率
Vi:基材シート2の水蒸気透過率
[シミの発生]
床面状に床養生用シートを貼り、床養生用シートにピンホールを空けて、その上に水を垂らして床面に浸入した水の蒸発状況、シミの発生状況を目視で評価した。
[接着性]
床養生用シートを巾25mm、長さ75mmにカットして試験片を調整し、室温下で試験片をステンレス板に貼り合わせ、2kgローラーで圧着した。圧着20時間後に、JIS Z 0237−91に準拠して180度剥離強度を測定した。同時に、試験片の端部の浮き具合を目視で観察して接着ムラを評価した。
[製造例]
直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.915g/cm3、MI:1.5)45重量%と平均粒径2.0μmの炭酸カルシウム55重量%からなる樹脂組成物を、一台の押出機とTダイを備えた押出し製膜装置を用いてシート状物を形成し、次いで、70〜80℃に設定した多段式ロール延伸機により縦一軸方向に3.0倍に延伸して膜厚が45μmの透湿防水膜を得た。次いで透湿防水膜の一方の面に、通気性補強材としてのワリフ(新日石プラスト(株)製、日石ワリフHS−24、目付:36g/m、延伸ポリエチレン)を、他方の面にポリオレフィン系スパンボンド不織布(目付:30g/m)を、115℃に加熱したロールで熱圧着して透湿防水性を有する基材シート2を得た。この基材シートの総厚みは160μm、水蒸気透過率は6,846g/m・24h、耐水圧は200cm・HO以上であった。
実施例1〜4
製造例で得られた透湿防水性を有するシート基材2のスパンボンド不織布面側に合成ゴム+ポリオレフィン系のホットメルト粘着剤を表1に示す条件で塗布して粘着剤層を形成し、本発明の透湿性床養生シート1を得た。性能を同じく表1に示す。
比較例1
製造例で得られた透湿防水性を有するシート基材2のスパンボンド不織布面側に塗布部の巾が2mm、非塗布部の巾が1mmとなるように長手方向に連続してアクリル系粘着剤を塗布後、乾燥して床養生用シート(特許文献3の実施例1と同様の塗布方法である。)を得た。結果を同じく表1に示す。
比較例2
製造例で得られた透湿防水性を有するシート基材2のスパンボンド不織布面側に全面にわたってアクリル系粘着剤を塗布後、乾燥して床養生用シートを得た。結果を同じく表1に示す。

表1からも明らかなように、本発明にかかる床養生用シートはホットメルト粘着剤を全面にわたって塗布しているにもかかわらず、十分な水蒸気透過率を有しており、しかも十分な接着性を有していた。また、シミの発生もなく床養生用シートとして十分な性能を有していた。
一方、特許文献3のようにストライプ状にアクリル系粘着剤を塗布した比較例1にかかる床養生用シートは、シート基材2に比べて透湿性がかなり低下したばかりか、粘着剤の非塗布部32の巾が1mmであり、貼着方向に連続しているので、裏面に浸入した水が貼着方向に沿って広がり、乾燥跡が僅かにシミになった。また、僅かではあるが接着ムラが見られた。更に、全面にわたってアクリル系粘着剤を塗布した比較例2にかかる床養生用シートは接着性には優れていたが、裏面に水が入っても蒸発させることができず床面にシミができてしまった。
本発明の通気性床養生用シートを住宅等などの施工時の床面保護に用いることで、作業者の靴に付着した土や泥、部材の破片などのゴミ、雨水などの異物によって床面が汚れたり傷付いたりすることを防止するだけでなく、万が一、床面とシートの間に雨水などが侵入した場合でも、床面とシートの間に水分が短期間で外部に蒸散され、床面にシミやカビの発生を防止することが可能となる。
本発明の床養生用シートを説明する断面図である。 カーテンスプレー状の塗布パターンである。図中、白色部分が非塗布部32、黒色部分がホットメルト粘着剤である。
符号の説明
1 床養生用シート
2 透湿防水性を有するシート基材
21 透湿防水膜
22、22’ 通気性補強材
3 粘着剤層
32 粘着剤の非塗布部

Claims (10)

  1. 透湿防水性を有するシート基材と、その一方の面にホットメルト粘着剤を小滴または繊維状にして塗布することにより形成された粘着剤層とを有し、水蒸気透過率が1,000〜20,000g/m・24hであることを特徴とする透湿性床養生用シート。
  2. 小滴または繊維状にして塗布するホットメルト粘着剤の直径が10〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の透湿性床養生用シート。
  3. 前記の粘着剤層が、ホットメルト粘着剤を5〜40g/mの塗布量で塗布して形成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の透湿性床養生用シート。
  4. 前記の粘着剤層が、ホットメルト粘着剤をカーテンスプレー状に塗布して形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の透湿性床養生用シート。
  5. 前記の透湿防水性を有するシート基材が、水蒸気透過率1,000〜20,000g/m・24h、かつ耐水度が50cm・HO以上のものである請求項1乃至4のいずれか1項に記載の透湿性床養生用シート。
  6. 前記の透湿防水性を有するシート基材が、ポリオレフィン系樹脂と無機充填剤からなる微多孔性の透湿防水膜と通気性補強材とを積層してなる複合シートであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の透湿性床養生用シート。
  7. 前記の透湿防水性を有するシート基材が、前記透湿防水膜の両面に通気性補強材を積層してなる複合シートであることを特徴とする請求項6に記載の透湿性床養生用シート。
  8. 透湿防水性を有するシート基材の一方の面に、ホットメルト粘着剤を小滴または繊維状にして塗布して粘着剤層を形成し、水蒸気透過率1,000〜20,000g/m・24hのシートを製造することを特徴とする透湿性床養生用シートの製造方法。
  9. ホットメルト粘着剤を5〜40g/mの塗布量で塗布することを特徴とする請求項8に記載の透湿性床養生用シートの製造方法。
  10. ホットメルト粘着剤をカーテンスプレー状に塗布することを特徴とする請求項8または9に記載の透湿性床養生用シートの製造方法。
JP2007172444A 2007-06-29 2007-06-29 透湿性床養生用シート Withdrawn JP2009007896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172444A JP2009007896A (ja) 2007-06-29 2007-06-29 透湿性床養生用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172444A JP2009007896A (ja) 2007-06-29 2007-06-29 透湿性床養生用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009007896A true JP2009007896A (ja) 2009-01-15

Family

ID=40323244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007172444A Withdrawn JP2009007896A (ja) 2007-06-29 2007-06-29 透湿性床養生用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009007896A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016023521A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 セーレン株式会社 透湿防水性養生シート及びその製造方法
CN106437151A (zh) * 2016-10-17 2017-02-22 北京中房国建地下防水工程顾问有限公司 混凝土表层防水剂的施工方法
JP2017193102A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 フクビ化学工業株式会社 建築用透湿防水シート及びその製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05202580A (ja) * 1991-09-20 1993-08-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 建築用下地材
JPH1171559A (ja) * 1997-06-26 1999-03-16 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
JP2006143867A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Okura Ind Co Ltd 透湿性床養生用粘着シート

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05202580A (ja) * 1991-09-20 1993-08-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 建築用下地材
JPH1171559A (ja) * 1997-06-26 1999-03-16 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
JP2006143867A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Okura Ind Co Ltd 透湿性床養生用粘着シート

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016023521A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 セーレン株式会社 透湿防水性養生シート及びその製造方法
JP2017193102A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 フクビ化学工業株式会社 建築用透湿防水シート及びその製造方法
CN106437151A (zh) * 2016-10-17 2017-02-22 北京中房国建地下防水工程顾问有限公司 混凝土表层防水剂的施工方法
CN106437151B (zh) * 2016-10-17 2019-04-19 北京中房国建地下防水工程顾问有限公司 混凝土表层防水剂的施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2702104C (en) Articles and methods of masking or protecting a substrate
US8277915B2 (en) Self-adhered air barrier membrane
US8486503B2 (en) Surgical tape
WO2013104262A1 (zh) 热塑性树脂薄膜层合物及其制备方法
US20060051558A1 (en) Multilayer film with adjustable water vapor permeability
JP4943646B2 (ja) 透湿性床養生用粘着シート
JP6067389B2 (ja) 透湿性養生シート
US8858743B2 (en) Use of polyolefin sealing films coated with non-reactive hot-melt adhesive for sealing
JP2009007896A (ja) 透湿性床養生用シート
EP3787991A1 (en) Method and apparatus for adhesive application to barrier sheet
NO782577L (no) Trykkfoelsomt, sammensatt arkmateriale
WO2011052730A1 (ja) 塗装膜保護用フィルム
EP3634744B1 (en) Vapor impermeable flooring underlayment
CN112041252B (zh) 用于粘合剂凃敷至阻隔片的方法和设备
JP2010090601A (ja) 防水施工用通気緩衝シート、及び防水施工屋上コンクリート構造
US12031067B2 (en) Method and apparatus for adhesive application to barrier sheet
JP2000167956A (ja) 透湿・防水性シ−ト
WO2008065720A1 (fr) Feuille protectrice de surface
JPH0372150A (ja) シート防水用絶縁シートおよびそれを用いるシート防水工法
JP2000234395A (ja) 外壁用構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120607

A521 Written amendment

Effective date: 20120607

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130130

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20130314

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761