JP2009007873A - 貯水槽の設置方法および設置構造 - Google Patents

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Abstract

【構成】 貯水槽の設置方法では、貯水槽10を建築物の躯体100に固定して設置する。貯水槽10は、水を貯留する槽本体12および槽本体12を覆うケース16を含む。ケース16は、弾性材によって形成され、その上面16aが平面である扁平横長形状に形成される。貯水槽10を建築物に設置する際には、ケース上面16aと躯体面100aとを当接させ、躯体100に貯水槽10を固定する。
【効果】 地震による揺れが発生しても、ひずみのない躯体の動きに貯水槽の動きが同調すると共に、その揺れがケースの弾性によって吸収されるので、耐震性に優れる。
【選択図】 図1

Description

この発明は貯水槽の設置方法および設置構造に関し、特にたとえば、給水系管路に設けられて、非常時に飲料水として用いられ得る清潔な水を貯留する貯水槽を建築物に設置する、貯水槽の設置方法および設置構造に関する。
近年、大規模地震等の自然災害への懸念の高まりから、断水状態を想定して、各家庭における飲料水の備蓄が推奨されている。そこで、本願発明者らは、給水系管路に設けられる貯水槽を特許文献1に提案した。特許文献1の貯水槽は、槽本体を含み、槽本体には、水道水が供給される第1給水管、および通常取水栓へとつながる複数の第2給水管が接続される。生活用水として槽本体内の水道水を通常取水栓から取り出すと、それに伴い水道水が第1給水管から槽本体内へ供給される。このため、槽本体内の水道水は、生活用水を使用する度に入れ替わり、常に清潔に維持される。したがって、特許文献1の技術によれば、特別なメンテナンス等を必要とすることなく、非常時に飲料水として用いられ得る清潔な水を貯留しておくことができる。
特開2006−160368号
上述のような貯水槽は、地震等が発生して断水状態に陥ったときに、その内部に貯留している水を利用できるように、建築物に設置される。したがって、地震が発生しても、その際の揺れによって貯水槽が破損されないように、建築物に貯水槽を設置する必要がある。しかし、特許文献1には、貯水槽の具体的な設置方法が記載されていない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、耐震性に優れる、貯水槽の設置方法および設置構造を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
請求項1の発明は、給水系管路に設けられる貯水槽を建築物に設置する設置方法であって、槽本体と、槽本体を覆うかつ弾性材によって形成されるケースとを備える貯水槽を用意し、ケース表面と建築物の躯体面とを当接させて躯体に貯水槽を固定する、貯水槽の設置方法である。
請求項1の発明では、給水系管路に設けられる貯水槽(10)を、建築物の躯体、たとえば天井裏のコンクリートスラブ(100)や梁(108)などに固定して設置する。貯水槽は、水を貯留する槽本体(12)および槽本体を覆うケース(16)を備え、ケースは、弾性材によって形成される。貯水槽を建築物に設置する際には、ケース表面と躯体面とを当接させた状態で、貯水槽と躯体とを固定する。ケース表面と躯体面とを当接させることによって、地震が発生したときには、貯水槽の動きがひずみのない躯体の動きと同調する共に、ケースの弾性によって地震の揺れが吸収される。したがって、地震の揺れが槽本体に対して与える影響が減少され、槽本体の破損が防止される。
請求項1の発明によれば、貯水槽の動きがひずみのない躯体の動きと同調すると共に、ケースの弾性によって地震の揺れが吸収されるので、耐震性に優れる。
請求項2の発明は、請求項1の発明に従属し、ケースはその上面が平らな横長形状に形成され、ケース上面と躯体下面とを当接させて、躯体に貯水槽を固定する。
請求項2の発明では、その上面(16a)が平らな横長形状に形成されるケース(16)を備える貯水槽(10)を、建築物の躯体(100,108)の下面(100a,108a)に固定して設置する。ケースの形状をその上面が平らな横長形状、つまり高さの低い形状にすることによって、高さ方向に制限のある天井裏などの躯体に貯水槽を設置できるようになる。また、貯水槽を躯体面に沿うように設置でき、躯体が揺れても貯水槽がひずみ難くなる。さらに、ケースと躯体との当接面積が大きくなり、地震による揺れがケースの弾性によって吸収され易くなる。
請求項3の発明は、貯水槽は、槽本体と槽本体を覆うかつ弾性材によって形成されるケースとを備え、ケース表面と建築物の躯体面とを当接させて躯体に貯水槽を固定する、貯水槽の設置構造である。
請求項3の発明においても、請求項1の発明と同様の作用効果を示す。
この発明によれば、貯水槽の動きがひずみのない躯体の動きと同調すると共に、ケースの弾性によって地震の揺れが吸収されるので、耐震性に優れる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この発明の一実施例である貯水槽の設置方法では、貯水槽10をマンションや戸建などの一般住宅の躯体に固定して設置する。ここで、躯体とは、建築物の構造を支える骨組みをいい、コンクリートスラブ100、梁108および柱などを含む。
貯水槽10は、図2−図7に示すように、槽本体12、フレーム14およびケース16を含み、非常時に飲料水として用いられ得る清潔な水を貯留する。貯水槽10は、水道管からの水道水を宅内に供給する第1給水管と、第1給水管によって供給される水道水を各給水栓に配水する複数の第2給水管とを接続する。つまり、貯水槽10は、給水系管路に設けられて、清潔な水を貯留すると共に、給水ヘッダとしても機能する。貯水槽10の内容量は、たとえば36リットルであり、この量は4人家族の3日間の飲料用水使用量に相当する。この実施例では、貯水槽10は、2つの槽本体12を備える。
図2−図4を参照して、槽本体12は、水を貯留する部位であって、硬質塩化ビニルおよびポリエチレンなどの合成樹脂によって形成され、管部18およびキャップ部20を含む。管部18は、両端開口の円管、つまり汎用の合成樹脂製パイプであり、その両端のそれぞれにキャップ部20が設けられる。管部18の内径および長さは、貯留したい水の量によって適宜設定される。たとえば、この実施例では、内径が146mmの円管を用いて管部18を形成し、その長さを約1.1mとすることによって、1つの槽本体12に18リットルの水が貯留される。
キャップ部20は、管部18の両端部外面のそれぞれにTS接合法で接続され、管部18の一方端側に接続される第1キャップ部20a、および他端側に接続される第2キャップ部20bを含む。キャップ部20は、短円筒状の側壁22および側壁22の一方端を封止する円板状の円板部24を有する。側壁22の内面は、管部18の内面より外側に位置し、円板部24と管部18の端面との間には、空間が形成される。また、円板部24には、管部18から遠ざかる方向に、軸方向と平行に突出する2つの受口26が形成される。2つの受口26は、円板部24の上部および下部のそれぞれに形成され、上部に位置する第1受口26aの内面上部は、側壁22の内面上部と滑らかに繋がり、下部に位置する第2受口26bの内面下部は、側壁22の内面下部と滑らかに繋がる。つまり、第1受口26aは、管部18の内面最上部よりも高い位置で、また、第2受口26bは、管部18の内面最下部よりも低い位置で、円板部24と管部18の端面との間に形成された空間に連通する。
そして、第1キャップ部20aの第1受口26aは、導入口として機能し、導入管28と接続される。導入管28は、他の槽本体12からの導入管28と連結されて、その高さを維持したまま2つの槽本体12の間を通って第2キャップ部20b側に延びる。導入管28の端部には、第1給水管(図示せず)と接続される第1接続部30が設けられる。また、導入管28には、バルブ32およびバルブ32に内蔵された逆止弁が設けられる。
第1キャップ部20aの第2受口26bは、給水口として機能し、第1導出管34と接続される。第1導出管34は、他の槽本体12からの第1導出管34と連結されて、その高さを維持したまま2つの槽本体12の間を通って第2キャップ部20b側に延びる。第1導出管34の端部には、非常用第2給水管(図示せず)と接続される第2接続部36が設けられる。非常用第2給水管は、通常時には通常取水栓として使用されると共に、非常時(断水時)には非常取水栓として使用される給水栓、たとえば台所の給水栓に繋がる。
第2キャップ部20bの第1受口26aは、給水口として機能し、第2導出管38と接続される。この第2導出管38は、その高さを維持したまま第2キャップ部20bから離れる方向に延びる。第2導出管38の端部には、通常用第2給水管(図示せず)と接続される第3接続部40が設けられる。通常用第2給水管は、非常取水栓として使用されるものを除く各給水栓、たとえばトイレや浴室の給水栓に繋がる。
第2キャップ部20bの第2受口26bは、第2キャップ部20bの第1受口26aと同様に、給水口として機能し、第2導出管38と接続される。第2受口26bに接続される第2導出管38は、上方に屈曲して、第1受口26aに接続される第2導出管38と同じ高さになり、第2キャップ部20bから離れる方向に延びる。また、第2受口26bに接続される第2導出管38には、吸気口が形成され、この吸気口には、サイフォン現象を防止するための吸気弁42が設けられる。
また、槽本体12には、連結体44が設けられる。連結体44は、槽本体12とフレーム14とを連結して固定するための部材である。また、この実施例では、貯水槽10は2つの槽本体12を備えるので、連結体44は、槽本体12同士を連結する部材としても機能する。具体的には、連結体44は、ステンレス鋼などの金属によって形成され、その両端が外側に向かって屈曲する短半円筒状の連結体部材を組み合わせることによって、槽本体12を挟み込んで連結する略眼鏡状に形成される。この実施例では、2つの連結体44が、キャップ部20近傍の管部18外面にそれぞれ取り付けられる。また、連結体44の両端部44aには、槽本体12の高さ範囲内で、上下方向に形成される間隔が設けられる。この間隔に後述する第1フレーム48を嵌め込み、ボルト止めすることによって、連結体44とフレーム14とが接続される。
また、管部18に連結体44を取り付ける際には、管部18と連結体44との間に、ウレタン等によって形成される断熱材46が挟み込まれる。管部18内の温度と連結体44の温度とに差が生じた場合、管部18と連結体44とが直接触れていると、その接触部に結露が発生する恐れがあるため、断熱材46によってそれを防止する。また、弾性を有する断熱材46を介して管部18に連結体44を取り付けることによって、地震が発生して貯水槽10全体が揺れたとしても、その揺れは断熱材46の弾性によって吸収され、管部18の破損が防止される。
フレーム14は、ステンレス鋼などの金属によって、2つの槽本体12を囲繞する平面矩形形状に形成される。フレーム14は、上述の連結体44などを介して槽本体12を支持すると共に、貯水槽10を建築物に取り付ける際の取付具として機能する。フレーム14を形成する際には、溝形鋼などの汎用の形鋼を用いることができる。
具体的には、フレーム14は、第1フレーム48および第2フレーム50を含み、第1フレーム48は、連結体44の両端部44aのそれぞれに、2つの連結体44を結ぶように接続される。つまり、第1フレーム48は、槽本体12の高さ範囲内で、槽本体12の両側のそれぞれに設けられて、槽本体12の長さ方向に延びる。第1フレーム48は、外方に向かって開口する溝形の断面形状を有し、槽本体12よりも長い長さを有する。たとえば、第1フレーム48の長さは1360mmであり、その幅は30mmであり、その高さは60mmである。
また、第1フレーム48には、貯水槽10を建築物に取り付ける際に利用される取付部52が形成される。取付部52は、たとえば、第1フレーム48を鉛直方向に連通する略楕円形状の孔であり、この孔に後述する吊ボルト102等が挿通される。取付部52は、貯水槽10を建築物に取り付けた際の重量バランスを考慮した位置に形成され、この実施例では、連結体44の端部近傍のそれぞれに計4つの取付部52が形成される。
第2フレーム50は、槽本体12の端面より外側で、2つの第1フレーム48を連結し、フレーム14の強度、延いては貯水槽10の強度を高める。第2フレーム50は、Lアングル等の金具を介して第1フレーム48にボルト止めされて固定される。第2フレーム50の長さ、つまり2つの第1フレーム48の間の間隔は、たとえば475mmである。また、槽本体12の第2キャップ部20b側の第2フレーム50は、上述の導入管28および第2導出管38と第1導出管34との間を通るように形成され、その幅は、導入管28および第2導出管38と第1導出管34との間の間隔に相当する大きさに設定される。つまり、第2キャップ部20b側の第2フレーム50の上面に、導入管28および第2導出管38が乗るように沿い、その下面に、第1導出管34が沿う。したがって、第2キャップ部20b側の第2フレーム50に、各管28,34,38を容易に固定することができ、各管28,34,38に各給水管を接続した場合にも、各管28,34,38の撓み等による破損を防止することができる。
また、図5−図7に示すように、貯水槽10はケース16を備え、上述の槽本体12および各管28,34,38などはケース16内に横置きで収納される。ケース16は、槽本体12および各管28,34,38を覆って一定温度に保温すると共に、詳細は後述するように、貯水槽10の耐震性を向上させるために利用される。
具体的には、ケース16は、保温性および難燃性を有する発泡スチロールおよびウレタン等の弾性材によって形成され、その上面16aおよび下面16bが平面である扁平横長形状の箱形に形成される。ケース16は、たとえば、その上部54と下部56とが別体として形成され、槽本体12などをその内部に収納した後、接着剤や粘着テープを用いる等して、上部54と下部56とが一体化されて箱形となる。たとえば、ケース16の長さは1600mmであり、その幅は535mmであり、その高さは240mmである。
ケース16の両側面16cには、第1フレーム48の外形に相当する大きさの窪み部58が形成される。第1フレーム48は、この窪み部58に嵌り込むようにしてケース16の両側面16cから露出し、ケース16の両端面16dの近傍まで延びる。また、ケース16の両側面16cには、第1フレーム48の各取付部52の上方および下方を連通する切欠部60が形成される。この切欠部60によって、取付部52がケース16から上下方向に露出し、取付部52に後述する吊ボルト102等が取付可能になる。
また、ケース16の端面16dの一方には、各管28,34,38に設けられる各接続部30,36,40に応じた位置に、複数(この実施例では6つ)の接続口62が形成され、この接続口62を介して各接続部30,36,40に各給水管が接続される。
このような貯水槽10では、日常生活において各給水栓から水道水が使用される度に、槽本体12内の水が自動的に入れ替わるため、常に清潔な水を確保できる。また、合成樹脂製パイプを用いて槽本体12形成したので、槽本体12は、機械的性質、特に可撓性に優れるようになり、地震が発生しても槽本体12には亀裂などが生じ難い。さらに、槽本体12と取付具として機能するフレーム14とを一体化した構造とし、槽本体12の高さ範囲内に収まるようにフレーム14を設けたので、貯水槽10を建築物に設置した際の高さ寸法を抑えることができる。また、フレーム14を、槽本体12を囲繞する平面矩形形状に形成したので、フレーム14の強度が十分に確保され、延いては貯水槽10自体の強度が十分に確保される。
図1に戻って、貯水槽の設置方法は、上述のような貯水槽10を建築物の天井裏などに設置する際に適用される。以下に、RC構造(鉄筋コンクリート構造)を有するマンションに貯水槽10を設置する場合について説明する。この場合には、マンションの天井裏の躯体、すなわちコンクリートスラブ(以下、単に「スラブ」ということがある。)100に、貯水槽10を吊り下げて設置する。
具体的には、図1および図8に示すように、先ず、第1フレーム48の取付部52の位置に応じた間隔で、スラブ100に吊ボルト102を設ける。次に、下から貯水槽10を持ち上げて、取付部52のそれぞれに吊ボルト102を挿通する。この際には、耐衝撃性を有する硬質塩化ビニル等で形成される管状の補強具104を、第1フレーム48の内面に当接するように噛ましておくとよい。そして、ケース16の上面16aをスラブ100の下面100aに当接させ、その状態で、ナット等を適宜用いて第1フレーム48と吊ボルト102とを固定し、貯水槽10をスラブ100に設置する。
このように、ケース16の上面16aをスラブ100の下面100aに当接させる設置構造にすることによって、地震が発生した際には、貯水槽10の動きが、ひずみのないスラブ100の動きと同調する。つまり、貯水槽10は、スラブ100と共に揺れるだけで、スラブ100からひずみの影響を受けない。また、ケース16の弾性によって、地震によるスラブ100の揺れが吸収される。したがって、地震の揺れが槽本体12に及ぼす影響を減少させることができるので、槽本体12の破損を防ぐことができ、槽本体12内の清潔な水は確保される。つまり、耐震性に優れる。
また、ケース16の形状を、その上面16aが平らな扁平横長形状とすることによって、スラブ100の下面100aに沿うように貯水槽10を設置することができる、つまりケース16の下面16bとスラブ100の下面100aとの距離を短くすることができるので、貯水槽10の動きがスラブ100の動きと同調し易くなる。また、スラブ100の下面100aとの当接面積が大きくなるので、地震によるスラブ100の揺れが、ケース16の弾性によって吸収され易くなる。
さらに、スラブ100(後述する梁108も同様)の下に設けられる天井材106に貯水槽10を置いて設置するのでは無く、スラブ100に貯水槽10を吊り下げて設置するので、スラブ100と比較して強度の弱い天井材106が、地震時に破損して、貯水槽10ごと落下してしまうようなことがない。
なお、上述の実施例では、RC構造(鉄筋コンクリート構造)を有するマンションに貯水槽10を設置する場合について説明したが、貯水槽の設置方法は、木造の建築物に貯水槽10を設置する場合にも適用できる。この場合には、図9に示すように、木造の建築物の天井裏の躯体、すなわち梁108に貯水槽10を吊り下げて設置する。
具体的には、梁108にLアングル110を固定し、このLアングル110に吊ボルト102を取り付ける。そして、スラブ100に設置した場合と同様に、下から槽本体10を持ち上げて、取付部52のそれぞれに吊ボルト102を挿通し、ケース16の上面16aを梁108の下面108aに当接させ、ナット等で適宜固定する。このようにしても、貯水槽10の動きが、ひずみのない梁108の動きと同調し、ケース16の弾性によって地震による揺れが吸収されるので、耐震性に優れる。
また、上述の実施例では、槽本体12の高さ範囲内に設けられるフレーム14を利用して、貯水槽10を躯体に設置するようにしたが、これに限定されない。たとえば、槽本体12の高さ範囲から外れる位置にフレーム14を設け、このフレーム14を利用して貯水槽10を躯体に設置してもよい。
また、貯水槽10が備えるフレーム14を利用するのではなく、たとえば、図10に示すように、貯水槽10とは別体の取付具112を利用して、貯水槽10を躯体に設置することもできる。この場合には、たとえば、貯水槽10を設置した際、ケース16の両側面16cに沿うような位置に、複数の吊ボルト102を並べてスラブ100に設けておく。次に、貯水槽10を持ち上げて、吊ボルト102の間を通すようにして、ケース16の上面16aをスラブ100の下面100aに当接させる。そして、この状態で、ケース16の両側面16cに沿うように設置された吊ボルト102の間に、溝形鋼などによって形成される取付具112を渡し、取付具112によって貯水槽10を下から支持するようにして、取付具112と吊ボルト102とをナット等で適宜固定する。また、この際には、貯水槽10が横方向にずれないように、貯水槽10と吊ボルト102或いは取付具112とを適宜固定する。
なお、上述の実施例のように、貯水槽10を建築物の天井裏に設置するのは、非常取水栓として使用される給水栓よりも高い位置に貯水槽10を設置するためである。これにより、非常時に、自然流下によって貯水槽10内の水を非常取水栓から取り出すことができるようになる。
ただし、貯水槽の設置方法は、天井裏のスラブ100や梁108に吊り下げて貯水槽10を設置する場合だけでなく、床下などに置いて貯水槽10を設置する場合にも適用できる。たとえば、床下に貯水槽10を設置する場合には、床下のコンクリート基礎上にボルトを打ち込み、取付部52にそのボルトを挿通して、ケース16の下面16bをコンクリート基礎の上面に当接させ、ナット等で適宜固定するとよい。このようにしても、貯水槽10の動きが、ひずみのないコンクリート基礎の動きと同調し、ケース16の弾性によって地震による揺れが吸収されるので、耐震性に優れる。なお、戸建の床下に貯水槽10を設置する場合には、自然流下によって貯水槽10内の貯留水を取り出すことは難しいので、槽本体12の上部に取水口を別途設け、非常時には、その取水口から貯留水を取り出す必要が生じる場合がある。しかし、たとえば集合住宅であれば、共用エリアに貯水槽10を設置し、階下で貯留水を取り出すようにすることもできる。
また、上述の実施例では、槽本体12を横置きで収納するケース16を備える貯水槽10を想定し、スラブ100などの横方向に延びる躯体に貯水槽10を設置するようにしたが、これに限定されない。たとえば、槽本体12を縦置きで収納する縦長形状のケース16を備える貯水槽10を設置する場合には、柱などの縦方向に延びる躯体の側面に縦長形状のケース16の側面を当接させて、躯体に貯水槽10を固定して設置することもできる。この場合には、縦長形状のケース16の側面が横長形状のケース16の上面16aに相当する。
また、貯水槽10を設置する躯体は、建築物内のものに限定されない。たとえば、建築物外にその表面が露出する柱などの躯体に貯水槽10を設置することもできる。この場合には、貯水槽10全体を保護部材で覆うようにするとよい。また、建築物外に貯水槽10を設ける場合であっても、建築物内から貯留水を取り出すようにすることもできる。
さらに、槽本体12を覆うケース16の形状は、扁平横長形状に限定されず、当接させる躯体面の形状等に応じて、適宜な形状を採用できる。たとえば、円柱形状のケース16を採用することもできる。ただし、躯体面との当接面積を大きくとることができ、また、躯体面に沿うように設置できる形状が好ましい。
この発明の一実施例の貯水槽の設置方法によって、貯水槽をコンクリートスラブに設置した様子(設置構造)を貯水槽の端面側から示す図解図である。 図1の貯水槽の内部構造を示す平面図である。 図1貯水槽の内部構造を示す側面図である。 図1貯水槽の内部構造を示す端面図である。 図1の貯水槽の外観を示す平面図である。 図1の貯水槽の外観を示す側面図である。 図1の貯水槽の外観を示す端面図である。 図1の貯水槽の設置方法によって、コンクリートスラブに貯水槽を設置した様子を貯水槽の側面側から示す図解図である。 この発明の他の実施例の貯水槽の設置方法によって、梁に貯水槽を設置した設置構造を貯水槽の端面側から示す図解図である。 この発明のさらに他の実施例の貯水槽の設置方法によって、コンクリートスラブに貯水槽を設置した様子を貯水槽の側面側から示す図解図である。
符号の説明
10 …貯水槽
12 …槽本体
14 …フレーム
16 …ケース
16a …ケースの上面
52 …取付部
100 …コンクリートスラブ
108 …梁

Claims (3)

  1. 給水系管路に設けられる貯水槽を建築物に設置する設置方法であって、
    槽本体と、前記槽本体を覆うかつ弾性材によって形成されるケースとを備える貯水槽を用意し、
    前記ケース表面と前記建築物の躯体面とを当接させて、前記躯体に前記貯水槽を固定する、貯水槽の設置方法。
  2. 前記ケースは、その上面が平らな横長形状に形成され、
    前記ケース上面と前記躯体下面とを当接させて、前記躯体に前記貯水槽を固定する、請求項1記載の貯水槽の設置方法。
  3. 貯水槽は、槽本体と、前記槽本体を覆うかつ弾性材によって形成されるケースとを備え、
    前記ケース表面と建築物の躯体面とを当接させて、前記躯体に前記貯水槽を固定する、貯水槽の設置構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH01138960A (ja) * 1987-11-26 1989-05-31 Matsushita Electric Works Ltd ステッピングモータ
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