JP2009007183A - 化学研磨装置及びそのガラス基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】目詰まりを起こしにくく、ガラス基板に供給される気泡に位置的なバラツキがなく、高品質の化学研磨を実現する化学研磨装置を提供する。
【解決手段】フッ酸を含有する研磨液を閉鎖状態で保有する化学研磨槽と、直径0.3mm〜2mm程度の気泡開口HOを所定の間隔で上向きに設けた複数列の中空パイプ2と、複数列の中空パイプ2に空気を連続的に供給して化学研磨槽に気泡を発生させる給気ポンプと、複数列の中空パイプ2の上部で、所定の拡散空間を隔てて複数のガラス基板を垂直姿勢で保持するバスケットとを備える。バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、沈殿空間に沈殿する反応生成物を排出口から排出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置などに使用するガラス基板を効果的に化学研磨する化学研磨装置及び化学研磨方法に関する。
液晶ディスプレイは、家庭用カラーテレビだけでなく、パソコンや携帯電話機などの表示装置としても広く活用されている。そして、液晶ディスプレイの更なる小型化及び軽量化の要請に基づき、液晶物質を封入する前の貼合せガラス基板が、フッ酸を主成分とする研磨液によって化学研磨されて薄肉化される場合も多い。
例えば、特許文献1に記載の化学研磨装置では、液槽の底面に、棒状の多孔質体を複数列に形成した気泡発生部を配置して、気泡による研磨液の上昇流によって貼合せガラス基板を化学研磨している。この装置によれば、貼合せガラス基板を深く研磨しても、研磨量に位置的なバラツキが少なく、高品質の化学研磨処理が実現される。
特開2003−20255号公報
しかしながら、上記の装置では、研磨対象の貼合せガラス基板が大型化するのに対応して、棒状の多孔質体も長くならざるを得ないので、その分だけ目詰まりの可能性が高まるという問題があった。また、完全に目詰まりを起こさなくても、棒状の多孔質体において、気泡の発生に位置的なバラツキが生じると、各ガラス基板において、気泡の供給が十分な箇所と不足する箇所とで研磨量に位置的な差が生じてしまい、今後の厳しい研磨品質の要求に応え切れないおそれもあった。
また、特許文献1に記載の装置では、液槽から研磨液を連続的に溢出させて反応生成物を除去しているため、溢出分の研磨液を連続的に補給する必要があり、補給液の流動に煽られて、薄型化された大型のガラス基板が脈動してひび割れなどの破損のおそれがあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、目詰まりを起こしにくく、そのため、ガラス基板に供給される気泡に位置的なバラツキがなく、高品質の化学研磨処理を実現できる化学研磨装置及び化学研磨方法を提供することを目的とする。また、高品質に研磨処理された研磨ムラのないガラス基板、及びこのようなガラス基板を構成要素とするディスプレイ装置を提供することが目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る化学研磨装置は、フッ酸を含有する研磨液を保有する化学研磨槽に配置され、直径0.3mm〜2mmの気泡開口を所定ピッチで設けた複数列の中空パイプと、前記複数列の中空パイプにガスを連続的に供給して前記化学研磨槽に気泡を発生させる給気部と、前記複数列の中空パイプの上部で、前記開口ピッチに対応して広く確保される拡散空間を隔てて複数のガラス基板を垂直姿勢で保持するバスケットとを備えて、前記バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、前記複数列の中空パイプを洗浄処理して、閉塞状態の気泡開口が存在しないことを条件に、前記複数列の中空パイプを再使用するようにしている。
本発明の気泡開口は、好ましく上向きに設けられるが、ここで上向きとは、必ずしも鉛直方向に限定されず、傾斜する上方を含む概念である。
本発明では、直径0.3mm〜2mmの気泡開口を、所定の開口ピッチに配設するので、目詰まりの可能性が低い。しかも、本発明では、バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、複数列の中空パイプを洗浄処理して、閉塞状態の気泡開口が存在しないことを条件に、複数列の中空パイプを再使用している。そのため、反応生成物の目詰まりの問題が完全に解消され、その結果、均一な気泡が安定して供給されるので、研磨処理後のガラス基板に位置的な研磨ムラが生じない。なお、ガラス基板は、貼合せガラス基板であっても、単一のガラス基板であっても良い。
本発明において、直径0.3mm〜2mmの気泡開口は、更に好ましくは、直径0.5〜1.5mmである。また、中空パイプの配設ピッチは、開口ピッチと同程度に設定され、全体として千鳥状に配列されるので好ましい。ここで、略千鳥状の配列とは、碁盤目状の配列を排除する概念であり、隣接する中空パイプの気泡開口の配設位置が、互いにずれていることを意味する。好ましくは、隣接する中空パイプの気泡開口の配設位置を、1/2ピッチずらすべきである。
何れにしても、本発明では、好ましくは、中空パイプの配設ピッチと、気泡開口の開口ピッチとを同程度に設定されるが、これらは何れも、50mm以下とすべきである。好ましくは20mm以下、更に好ましくは10mm以下である。また、中空パイプの上部に設ける拡散空間は、気泡開口の開口ピッチに対応して広く形成するが、気泡開口の開口ピッチが50mm程度の場合には、鉛直方向に100mm〜150mm程度の拡散空間を設けることで気泡をほぼ均一に拡散させることができる。なお、気泡開口の間隔が10mm以下の場合には、中空パイプに適当量のガス供給することで、拡散空間としての特段の空間を省略することができる。
何れにしても、本発明では、直径0.3mm〜2mmの気泡開口を使用するので、給気部から供給されるガス量が不足すると、研磨槽に浮上する気泡が不均一となる。一方、供給されるガス量が多すぎると、ガラス基板が薄い場合に、液流によってガラス基板が破損するおそれがある。そのため、研磨槽の化学研磨液V(リットル)に対して、10×V〜60×V(リットル/時間)のガスを供給すべきである。
この程度のガス供給量に設定すると、中空パイプの上部に設けた拡散空間と相まって、ガラス基板に供給される気泡の一様性を担保でき、しかも、ガラス基板を破損することもない。ここで、具体的なガス供給量は、他の研磨条件が同一であれば、研磨対象のガラス基板の板厚に基づいて決定され、板厚が厚いほどガス供給量が高く設定される。なお、ガスとしては、典型的には空気が使用される。
ところで、本発明の化学研磨槽は、研磨液を閉鎖状態で保有しており、言い換えると、研磨液をオーバーフローさせない。そのため、本発明では、オーバーフローさせない化学研磨槽の構成に対応して、中空パイプの洗浄処理時などに研磨液を入れ替えるのが好ましい。このような構成を採れば、事実上、常に新鮮な研磨液によって化学研磨されることになり、研磨品質を益々上げることができる。
また、請求項8に係る化学研磨装置は、フッ酸を含有する研磨液が貯留された化学研磨槽に配置され、所定ピッチで気泡開口を設けた複数列の中空パイプと、前記複数列の中空パイプにガスを連続的に供給して前記化学研磨槽に気泡を発生させる給気部と、前記複数列の中空パイプの上部で、前記開口ピッチに対応して広く確保される拡散空間を隔てて複数のガラス基板を垂直姿勢で保持するバスケットと、前記中空パイプと前記化学研磨槽の底部との間に形成される沈殿空間と、を備え、前記研磨液は、前記化学研磨槽から溢出させることなく、前記気泡によって流動されるよう構成されている。
この構成によれば、液槽内の流動を抑制できるので、化学研磨による反応生成物を確実に液槽の底部に沈殿させることができる上に、大型のガラス基板を薄型化しても、液流に煽られて大きく脈動することがなく、ひび割れなどの破損のおそれがない。
以上説明した本発明によれば、目詰まりを起こしにくく、また、ガラス基板に供給される気泡に位置的なバラツキがなく、高品質の化学研磨を実現する化学研磨装置を実現できる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。但し、各実施例における具体的な記載内容は、何ら本発明を限定するものではない。また、特に言及しない限り、各実施例において、同一の引用番号は同一部材を意味する。
図1は、第一実施例に係る化学研磨装置について、研磨槽の底部に配置される気泡発生部CH1を示す平面図である。第一実施例の化学研磨装置では、フッ酸を含んだ研磨液を貯留する化学研磨槽の底部に、図1に示す気泡発生部CH1が配置される。図示の気泡発生部CH1からは連続して気泡が発生しており、気泡発生部CH1の上部には、複数のガラス基板GLを保持するバスケットが配置される。
そして、複数のガラス基板GLは、その基板面が全てY方向に延びており、バスケットの中で鉛直方向に整列して保持されている。整列された複数のガラス基板GLの隣接間隔は一定値Tであるが、隣接するガラス基板の間に、ガラス基板と同形の塩化ビニル板を配置しても良い。なお、本実施例では気泡開口HOの開口ピッチP1が10mm以下であるので、気泡発生部CH1の直ぐ上部に、若干の隙間を有してバスケットが配置されている。すなわち、本実施例では、拡散空間としての特段の空間は存在しない。
この実施例では、直径0.5〜1.5mm程度の上向きの気泡開口HOから、比較的大きい気泡を連続的に発生させることによって研磨処理の迅速化を図っている。但し、直径1mm前後の大粒の気泡によって、研磨液の上昇流の流動が促進されるので、研磨ムラの原因ともなり兼ねない。そのため、本実施例では、研磨液が液槽から溢れ出さないようにして、研磨液の流動が促進されることを防止している。
また、この化学研磨装置では、バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、使用済みの研磨液を排出して新鮮な研磨液と入れ替えている。そのため、研磨槽のガラス基板は、常に新鮮な研磨液によって研磨されることになり、ガラス基板から溶出した反応生成物(スラッジ)が気泡開口HOを閉塞させて、ガラス基板の品質を劣化させることもない。なお、排出された研磨液は、化学処理後に廃棄されるか、或いは再生処理後に再利用される。
次に、図1に示す気泡発生部CH1の具体的構成について説明する。気泡発生部CH1は、給気ポンプから加圧空気を受ける給気ベース部1と、給気ベース部1に直交して配置される複数の枝管2と、各枝管2・・・2の先端部を閉塞させると共に、各枝管2・・・2を一体的に保持する保持部3とで構成されている。この実施例では、前記各部1〜3の構成部材は、例えば塩化ビニルで構成されている。なお、給気ベース部1の長さ方向がX方向、これに直交する枝管2の長さ方向がY方向である。
給気ベース部1は、中空パイプで構成された複数本の接続管10と、接続管10を一直線上に連結する複数のT字管11とを中心に構成されている。そして、基端側の接続管10Sは、垂直中空パイプ12を経由して給気ポンプに接続されている。また、先端側のT字管11Eは、その接続開口が封止部材13によって閉塞されている。
図2に示すように、T字管11は、三方向に接続開口を有するが、一直線上に位置する第一連結口11aと第二連結口11bの中に接続管10を受け入れて固定している。そして、T字管11の配設ピッチP0は、気泡開口HOの開口ピッチP1にほぼ対応させて10〜50mm程度に設定される。また、給気ベース部1の内径Dは、直径7〜25mm程度に設定されるが、この例では直径20mm程度の内径に設定されている。
一方、保持部3は、複数本の連結棒30と、連結棒30を一直線上に連結する複数のT字管31とを中心に構成されている。なお、T字管31は、T字管11と同一構成であり、連結棒30の外径及び軸方向長さは、接続管10と同一である。そして、T字管31の第一連結口31aと第二連結口31bの中に連結棒30を受け入れることで、T字管31の2つの連結口31a,31bを確実に閉塞させている。なお、基端側の連結棒30Sは、L字状に屈曲されており、その垂直部VTは、この気泡発生部CH1を取り出す際の操作部として機能する。また、先端側のT字管31Eは、給気ベース部1と同様に、封止部材13によって閉塞されている。
枝管2は、接続管10と同程度の内径を有する中空パイプで構成されており、枝管2の両端は、給気ベース部1と保持部3のT字管11,31の第三連絡口11c,31cに嵌合されて固定されている。そして、各枝管2には、所定の開口ピッチP1で、気泡開口HOが形成されている。先に説明した通り、気泡開口HOは、直径0.5〜1.5mm程度に設定されるが、この実施例では1mmに設定されている。気泡開口HOの開口ピッチP1は、気泡開口HOの大きさにも規制されるが、好ましくは、50mm以下、更に好ましくは、20mmに設定すべきである。この実施例では、10mmに設定されている。
図1に示す通り、気泡開口HOは、全体として千鳥状に配置されるよう、各中空パイプが配置されている。すなわち、隣接する中空パイプは、気泡開口HOの位置が1/2ピッチずれるように配置されることで、全体として千鳥配列となっている。ここで、隣接する中空パイプの気泡開口HOについて、その位置を一致させて碁盤目状に配置することも考えられるが、発生する気泡の均一分散性を考慮すると、碁盤目配列より千鳥配列の方が有効である。
ところで、本発明者の実験研究によれば、開口ピッチP1が50mm以内であれば、気泡発生部CH1と、ガラス基板を保持するバスケットとの間に、適宜な自由空間(拡散空間)を設けることで研磨品質の劣化を解消することができる。すなわち、気泡開口HOの開口ピッチP1が粗い場合、もし気泡発生部CH1とバスケットとの距離が近いと、気泡開口HOからの気泡がバスケット全体に一様に広がらないために(偏流が生じる)、各ガラス基板の研磨量に、それぞれ位置的な研磨ムラが生じるが、上記した拡散空間の存在によって位置的な研磨ムラを解消できる。例えば、開口ピッチP1が50mmの場合でも、気泡発生部CH1の上方に、開口ピッチP1の2倍以上の垂直距離を有する自由空間を設けることで、研磨ムラを解消することができる。なお、研磨ムラを解消できるのは、各気泡開口HOから次々と発生する気泡が、浮上抵抗の少ない自由空間において十分に水平方向に広がって分散するためと考えられる。
なお、図1の実施例では、各枝管2の先端側を、保持部3によって閉塞したが、保持部3を省略しても良いのは勿論である。図3は、保持部3を省略した場合を示す図面であり、各枝管2は、封止部材13によって閉塞されている。この構成の場合には、気泡発生部の全体としての機械的一体性には、やや欠けるものの、特定の枝管だけを交換するような場合には作業性が良い。
図4及び図5は、第二実施例の化学研磨装置を図示したものであり、ここでは、図4に示す気泡発生部CH2が、研磨槽の底部に配置される。そして、気泡発生部CH2には、2つの給気ベース部1A,1Bが平行に設けられている。すなわち、第二実施例の気泡発生部CH2は、第一給気ベース部1Aと、第二給気ベース部1Bと、2つの給気ベース部1A,1Bの上流側に加圧空気を均一に供給する2つの連結管CN,CNと、を備えて構成されている。なお、連結管CN,CNは、それぞれ同一寸法の中空の曲管で構成されている。
図5に示すように、枝管2は、第二給気ベース部1B側の終端が閉塞された中空パイプ20Aと、第一給気ベース部1A側の終端が閉塞された中空パイプ20Bとに区分されて、これらが交互に配置されている。そのため、図1に示す気泡発生部CH1より、各枝管2・・・2の内部圧が均一化されることになり、各気泡開口HOから発生する気泡の均一性が高まることになる。
以上説明した化学研磨装置において、板厚が0.7mmで、大きさが400mm×500mmの貼合せガラス基板GLについて、全体として400μm化学研磨したところ、板厚のバラツキは、±25μm以下に抑えられることが確認された。この研磨品質は、目詰まりが解消される利点を考慮すれば、十分な実用性を有している。なお、板厚0.7mmの貼合せガラス基板を使用したので、各ガラス基板の板厚は0.35mm程度、研磨量は、各ガラス基板の片面だけ200μmである。
図6は、気泡発生部CHの上部に配置され、複数のガラス基板GLを保持するバスケット40を示す斜視図である。図7は、ガラス基板GLを収容した状態のバスケット40を示す平面図である。
このバスケット40は、一対の矩形板41,41と、矩形板41,41を連結する4本の連結棒42と、矩形板41,41に固着されガラス基板GLを直立状態で保持する支持棒43,44と、で構成され全体として直方体状の箱型に形成されている。
連結棒42と支持棒43,44は、耐酸性合成樹脂製の丸棒が使用され、それらの両端には、やや小径の取付部42b,43b,44bが突出形成されている。そして、支持棒43,44の取付部43b,44bに、ナットNTが螺着されることで、連結棒42と支持棒43,44が矩形板41に固定される。
支持棒43,44の本体部43a,44aには、平面視略V字状のV字環状溝45,46が所定間隔で形成され、このV字環状溝45,46に各ガラス基板の周縁が遊嵌されることで、各ガラス基板GLがストレスを受けることなく保持される。すなわち、図6(a)に示すとおり、バスケット40の上面から、ガラス基板GLが挿入され、支持棒43,44のV字環状溝45,46に、ガラス基板GLの周縁が係止される。そして、バスケット40は、複数枚のガラス基板を保持した状態で、化学研磨槽に収容される。
図8は、第3実施例に係る化学研磨装置50を示す図面である。この化学研磨装置50は、フッ酸を含んだ研磨液を貯留する化学研磨槽51と、化学研磨槽51の略中央部付近に配置される気泡発生部CHと、複数のガラス基板を収納したバスケット40と、で構成され、化学研磨槽51の底部と気泡発生部CHとの間に反応生成物を沈殿させる沈殿空間が形成されている。
化学研磨槽51は、上面が開口されている一方、底部に沈殿する反応生成物を排出する排出口(不図示)が形成されている。また、化学研磨槽51には、化学研磨槽内部に配置されるバスケット40全体が浸漬されるように、研磨液52が貯留され、気泡発生による研磨液52の上昇流動によって研磨液が流動している。気泡発生部CHは、第一実施例の気泡発生部CH1、第二実施例の気泡発生部CH2何れの気泡発生部を用いても良く、化学研磨槽51の内部で、化学研磨槽51の高さ方向中央付近に水平状態で、支持部材(不図示)により、固定されている。なお、バスケット40は、気泡発生部CHの上部に、若干の拡散空間を有して配置されている。
第3実施例に係る化学研磨装置50では、気泡発生部CHを化学研磨槽51の高さ方向の略中央付近に配置しているので、化学研磨槽51の底部と、気泡発生部CHとの間に、反応生成物を沈殿させる沈殿空間が形成されることとなる。
以上のように構成された化学研磨装置50では、図8に示すとおり、気泡発生部CHから発生した気泡により、研磨液52は上方へ向かって流動する。そして、ガラス基板GLを研磨した後、ガラス基板GLから析出した反応生成物とともに、ガラス基板GLの左右両側面へと流動して、化学研磨槽51の底へ流動する。そして、バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、化学研磨槽51の排出口から沈殿する反応生成物を排出することとなる。
この化学研磨装置50では、反応生成物は沈殿空間に溜まるので、気泡開口HOが閉塞される可能性が低い。また、沈殿空間に溜まった反応生成物を排出口から排出し、新鮮な研磨液を継ぎ足すことにより、研磨液を全て入れ替えることなく、化学研磨作業を継続することができる。また、研磨液52は、気泡の上昇によって緩やかに流動するので、大型のガラス基板GLを薄型化しても、研磨液52の流動によって大きく脈動することがなくガラス基板GLの破損を防止することができる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定する趣旨ではない。特に、各構成部材の形状や寸法は、例示したものに何ら限定されない。
第一実施例の化学研磨装置の底面に配置される気泡発生部を示す平面図である。 図1の一部を詳細に図示した要部断面図である。 第一実施例の変形例を説明する要部断面図である。 第二実施例の化学研磨装置の底面に配置される気泡発生部を示す平面図である。 図4の一部を詳細に図示した要部断面図である。 複数のガラス基板を収容するバスケットを示す斜視図である。 バスケットを示す平面図である。 第3実施例の化学研磨装置を示す図面である。
符号の説明
2 中空パイプ(枝管)

Claims (9)

  1. フッ酸を含有する研磨液を保有する化学研磨槽に配置され、直径0.3mm〜2mmの気泡開口を所定ピッチで設けた複数列の中空パイプと、前記複数列の中空パイプにガスを連続的に供給して前記化学研磨槽に気泡を発生させる給気部と、前記複数列の中空パイプの上部で、前記開口ピッチに対応して広く確保される拡散空間を隔てて複数のガラス基板を垂直姿勢で保持するバスケットとを備え、
    前記バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、前記複数列の中空パイプを洗浄処理して、閉塞状態の気泡開口が存在しないことを条件に、前記複数列の中空パイプを再使用するようにしている化学研磨装置。
  2. 前記中空パイプの配設ピッチは、前記開口ピッチと同程度に設定され、全体として略千鳥状に配列されている請求項1に記載の化学研磨装置。
  3. 前記給気部によるガスの供給量は、ガラス基板の板厚に対応して設定されている請求項1又は2に記載の化学研磨装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の化学研磨装置で研磨処理されたガラス基板。
  5. 請求項1〜3の何れかに記載の化学研磨装置で研磨処理されたガラス基板を構成要素とするディスプレイ装置。
  6. フッ酸を含有する研磨液を保有する化学研磨槽に配置され、直径0.3mm〜2mmの気泡開口を所定ピッチで設けた複数列の中空パイプと、前記複数列の中空パイプにガスを連続的に供給して前記化学研磨槽に気泡を発生させる給気部と、前記複数列の中空パイプの上部で、前記開口ピッチに対応して広く確保される拡散空間を隔てて複数のガラス基板を垂直姿勢で保持するバスケットとを備えて、
    前記バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、前記複数列の中空パイプを洗浄処理して、閉塞状態の気泡開口が存在しないことを条件に、前記複数列の中空パイプを再使用するようにしている化学研磨方法。
  7. フッ酸を含有する研磨液を保有する化学研磨槽に配置され、直径0.3mm〜2mmの気泡開口を所定ピッチで設けた複数列の中空パイプと、前記複数列の中空パイプにガスを連続的に供給して前記化学研磨槽に気泡を発生させる給気部と、前記複数列の中空パイプの上部で、前記開口ピッチに対応して広く確保される拡散空間を隔てて複数のガラス基板を垂直姿勢で保持するバスケットとを備え、
    前記バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、前記複数列の中空パイプを洗浄処理して、閉塞状態の気泡開口が存在しないことを条件に、前記複数列の中空パイプを再使用するようにしている薄型ガラス基板の製造方法。
  8. フッ酸を含有する研磨液が貯留された化学研磨槽に配置され、所定ピッチで気泡開口を設けた複数列の中空パイプと、前記複数列の中空パイプにガスを連続的に供給して前記化学研磨槽に気泡を発生させる給気部と、前記複数列の中空パイプの上部で、前記開口ピッチに対応して広く確保される拡散空間を隔てて複数のガラス基板を垂直姿勢で保持するバスケットと、前記中空パイプと前記化学研磨槽の底部との間に形成される沈殿空間と、を備え、
    前記研磨液は、前記化学研磨槽から溢出させることなく、前記気泡によって流動されるよう構成された化学研磨装置。
  9. 前記化学研磨槽の底部には排出口が形成され、前記バスケット単位で実行される化学研磨処理を複数回繰り返した後、前記沈殿空間に沈殿する反応生成物が前記排出口により排出される化学研磨装置。
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