実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域(図43等参照)がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、「1」〜「9」の数字と「−」の記号を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに「1」〜「9」の数字と「−」の記号)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、単色のLEDと7セグメントLEDとの組み合わせによって構成されていていもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、第1特別図柄の可変表示の実行条件である第1始動条件、または第2特別図柄の可変表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。
なお、この実施の形態において、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。この実施の形態では、図柄の可変表示が開始されてから図柄の表示結果(停止図柄)が導出表示されるまでに複数回の演出図柄の仮停止が行われることがある(図111等参照)。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち、第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしている。例えば第2始動入賞口14への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。なお、第1始動入賞口13への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。また、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
また、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、設けられていなくてもよい。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、所定条件が成立したときにソレノイド16によって開状態とされる。この実施の形態では、後述するように、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときに、可変入賞球装置15が所定時間開状態とされる。なお、この実施の形態では、遊技状態が確変状態(確率変動状態)または時短状態(時間短縮状態)であるときには、通常状態であるときと比較して可変入賞球装置15が長い時間開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
図1には示していないが、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示領域という。図77参照。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示領域が設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示領域が設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に(所定条件が成立したときに)、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。なお、普通図柄の可変表示結果が当りとなった場合に限らず、例えば、遊技球がゲート32を通過したことにもとづいて所定条件が成立したと判断して、可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄の可変表示を行うことなく、直ちに可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。また、例えば、遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄の可変表示は行うものの、普通図柄の可変表示結果を当りとするか否かを判定することなく、無条件に可変入賞球装置15を開状態に制御するようにしてもよい。この場合、普通図柄の当りを示す当りフラグを格納する領域が不要となり、RAM容量を削減することができる。
普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
さらに、通常状態および時短状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。なお、通常状態と比較して可変入賞球装置15の開放期間が延長された状態は、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められた状態を意味する。確変状態または時短状態であるときに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数のいずれも高める必要はなく、可変入賞球装置15の開放時間のみを長くするようにしてもよく、開放回数のみを増やしてもよい。
この実施の形態では、確変状態において特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態および時短状態よりも高いことを除いて、確変状態と時短状態とは同じように制御される。すなわち、確変状態および時短状態のいずれの状態においても、特別図柄の可変表示時間が短縮され、普通図柄の可変表示結果の当りとなる確率が高められ、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放延長が行われる。このように、この実施の形態では、確変状態においても特別図柄の可変表示時間が短縮されるので、この実施の形態における確変状態を確変時短状態といってもよい。なお、確変状態と時短状態とで異なる制御を行うようにしてもよい。例えば、時短状態のときにのみ、特別図柄の可変表示時間を短縮するようにしてもよい。
なお、確変状態や時短状態のときのように、普通図柄の可変表示結果の当りとなる確率が高められ、普通図柄の可変表示時間が短縮され、可変入賞球装置15の開放延長が行われている遊技状態を高ベース状態といい、通常状態のときのように高ベース状態でない遊技状態を低ベース状態という。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
また、打球供給皿(上皿)3の上面には、遊技中に遊技者が操作するための操作ボタン120が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
次に、大当りの種別および小当りについて説明する。
特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)になると、大当り遊技状態(以下、確変大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が開放される。なお、特別可変入賞装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの非確変図柄になると、大当り遊技状態(以下、非確変大当りまたは通常大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が開放される。この実施の形態では、停止図柄が非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときも、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、特別図柄の停止図柄が特別な確変図柄(以下、突然確変図柄という。)になると、遊技状態が確変状態に突然移行されたように遊技者に認識させる特別な大当り遊技状態(以下、突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置20が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置20が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、演出表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。
また、特別図柄の停止図柄が小当り図柄になると、大当り遊技状態よりも遊技者に付与される遊技価値が小さい小当り遊技状態に移行する。すなわち、短い期間(例えば5秒)だけ特別可変入賞装置20が2回開放される遊技状態に移行する。このように、小当り遊技状態では、突然確変大当りが発生したときに遊技者に付与される遊技価値と同じ遊技価値が付与されることになる。しかし、突然確変大当りの場合と異なり、小当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に移行されない。このことから、遊技者は、小当りよりも突然確変大当りの発生を期待する。なお、小当りが発生したときも、突然確変大当りのときと同様の特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。
次に、遊技状態の遷移について説明する。
(1)通常状態または時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態または時短状態から確変状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景(背景画像および背景色のいずれか一方または双方)が確変状態中であることを示す背景に変更される。
(2)確変状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、確変状態が変化しないで維持される。これによって、継続して、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が確変状態中であることを示す背景に変更される。
(3)通常状態または時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態または時短状態から確変状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。また、演出表示装置9の表示画面の背景がチャンスモード中であることを示す背景に変更される。
(4)確変状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、確変状態が変化しないで維持される。これによって、継続して、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。また、演出表示装置9の表示画面の背景がチャンスモード中であることを示す背景に変更される。
(5)通常状態または時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、遊技状態が通常状態であったときは通常状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行され、遊技状態が時短状態であったときは所定の変動回数だけ時短状態が継続される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が時短状態中であることを示す背景に変更される。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。このとき、演出表示装置9の表示画面の背景が通常状態中であることを示す背景に変更される。
(6)確変状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、確変状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が時短状態中であることを示す背景に変更される。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。このとき、演出表示装置9の表示画面の背景が通常状態中であることを示す背景に変更される。
(7)通常状態、時短状態または確変状態のときに小当り図柄で小当りになり、その小当り遊技が終了すると、通常状態、時短状態または確変状態が変化しないで継続される。なお、小当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。また、演出表示装置9の表示画面の背景がチャンスモード中であることを示す背景に変更される。
なお、以上のような遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
この実施の形態では、確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了したことによって確変状態に移行されたにもかかわらず、所定の割合で、遊技状態が確変状態に移行されたことを隠す制御を実行する(図43参照)。すなわち、演出図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示し(なお、特別図柄の停止図柄は確変図柄を導出表示する)、また、大当り遊技の終了後に、演出表示装置9の表示画面の背景を時短状態中であることを示す背景に変更して、時短状態に移行されたと見せかける演出制御を実行する。このように、確変状態に移行されたにもかかわらず、時短状態に移行されたと見せかける演出制御が実行されている遊技状態を潜伏確変状態という。確変大当り遊技の終了後に所定の割合で潜伏確変状態に移行されることにより、時短状態中であることを示す背景が表示されているときであっても、遊技者に確変状態に移行されたかもしれないとの期待を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、演出図柄の確変図柄を「1」「3」「5」「7」のいずれかの奇数の同一図柄が揃った組み合わせとし、非確変図柄を「2」「4」「6」「8」のいずれかの偶数の同一図柄が揃った組み合わせとしているが、例えば、演出図柄の確変図柄を「3」「5」「7」のいずれかの奇数の同一図柄が揃った組み合わせとし、非確変図柄を「4」「6」「8」のいずれかの偶数の同一図柄が揃った組み合わせとし、「1」「2」のいずれかの同一図柄が揃った組み合わせを確変図柄でも非確変図柄でもない大当り図柄(確変か否かを認識できない大当り図柄)としてもよい。この場合、通常大当りおよび確変大当りが決定されたときに所定の割合(例えば乱数抽選等により決定する)で大当り図柄を、確変図柄でなく非確変図柄でもない大当り図柄(「1」または「2」)とすることにより、遊技状態が時短状態に移行されたか確変状態に移行されたかをわからなくすることができる。
また、この実施の形態では、時短状態および潜伏確変状態のとき(すなわち、遊技状態が見かけ上は時短状態に移行されているが実際は時短状態に移行されたか確変状態(潜伏確変状態)に移行されたか判別できない状態)に、確変状態に移行されている可能性があることを示唆する報知演出(示唆演出ともいう)を実行する(図44、図45参照)。後述するように、報知演出では、操作ボタン120が遊技者によって操作されたこと(押されたこと)を条件に、確変状態に移行されている可能性が高いか低いかを認識可能な演出が実行される(図44、図45に示す例では確変状態に移行されている可能性が高いか低いかを示すコメントが表示される)。また、報知演出は、複数回の変動に亘って関連性のある一連の演出が連続的に実行される。詳しい内容は後述する。
なお、突然確変大当りおよび小当りの遊技の終了後におけるチャンスモードに移行されたときにおいても、確変状態に移行されている可能性があることを示唆する報知演出(示唆演出ともいう)を実行するようにしてもよい。
次に、演出表示装置9における演出図柄の表示(可変表示、停止表示、仮停止表示)、停止図柄等について説明する。
演出表示装置9の演出図柄表示領域では、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示に対応して、演出図柄の可変表示が行われる。すなわち、演出表示装置9の演出図柄表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定演出図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおいて所定順序で演出図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおいて同時に確定演出図柄となる演出図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける確定演出図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、演出図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、演出表示装置9に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、演出図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、演出図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、演出図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連(チャンス目)」、「メイン予告」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。なお、この実施の形態における特定演出は、対応する演出動作が実行されるか否か応じて特図変動時間が変化するものであればよい。例えば、特定演出が実行される場合には、特定演出が実行されない場合に比べて、特図変動時間が長くなるものであればよい。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)にて演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した演出図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の演出図柄表示エリア(例えば「左」の演出図柄表示エリアと「右」の演出図柄表示エリアのいずれか一方または双方)にて演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、演出図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに演出図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された演出図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された演出図柄が確定したと遊技者が認識する程度に演出図柄を停留させてから、演出図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、特図ゲーム(可変表示ゲームの一例)の第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の演出図柄表示エリアに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「メイン予告」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出と予め関連づけられた演出表示あるいは予め関連づけられた演出表示とは異なる演出表示により、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための演出表示が、メイン予告演出となる演出動作として行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する演出図柄を仮停止表示させた後、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることにより、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの演出図柄を、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定演出図柄として停止表示される。
さらに、演出図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、演出図柄の可変表示態様以外の表示態様により、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するためのサブ予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といったサブ予告演出が実行可能に設定されている。なお、この実施の形態におけるサブ予告演出は、対応する演出動作が実行されるか否かによっては特別図柄の変動時間に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ表示」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)にて演出図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域における所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、サブ予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「メール表示」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン120が操作されたことに応じて、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示を変更させるといった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が、停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄(例えば「3」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、確変大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1確変」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2確変」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3確変」の可変表示態様と称される。
このように、演出図柄の可変表示態様が「第1確変」や「第2確変」となる場合には、演出図柄の可変表示にて確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることで、15ラウンド大当り状態に制御された後に確変状態となることが確定する。その一方で、演出図柄の可変表示態様が「第3確変」となる場合には、可変表示態様が「通常」となる場合と同様に、演出図柄の可変表示にて通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。そのため、可変表示態様が「第3確変」となる場合には、確変状態となるか否かを、演出図柄の可変表示結果からは遊技者が認識することはできない。すなわち、確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、大当り遊技状態に制御されることが確定する特定表示結果に含まれるとともに、確変状態に制御されることが確定する特別表示結果に含まれる。その一方で、通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、確変状態に制御されることが確定しない特別表示結果以外の特定表示結果に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄(例えば「5」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄(例えば「5」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄(例えば「1」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様にして演出図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。ここで、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄は、演出図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り」となる場合などには確定演出図柄として停止表示されない。すなわち、演出図柄の可変表示にて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。
可変表示結果が「大当り」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「通常」、「第1確変」、「第3確変」のいずれかである場合には、演出図柄の可変表示中に、特定変動表示としての変動中昇格演出が実行されることがある。変動中昇格演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアの有効ライン上に通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄と、通常大当り組合せとなる演出図柄のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、演出図柄の可変表示態様が「通常」や「第3確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、可変表示態様が「第1確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。
可変表示結果が「大当り」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「通常」と「第3確変」のいずれかである場合には、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態に制御された後、その15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、確変状態に制御するか否かの大当り中昇格演出が実行される。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、15ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や演出図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9にて演出図柄を可変表示させ、通常図柄と、確変図柄のうちいずれかを、演出表示結果として停止表示させる。このとき、大当り中昇格失敗演出では通常図柄を演出表示結果として停止表示させる一方、大当り中昇格成功演出では確変図柄を演出表示結果として停止表示させればよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行う。特図ゲームにおける確定特別図柄として「7」の数字を示す特別図柄が停止表示されることに対応して、「第3確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行することにより、確変状態となる昇格がある旨を報知する。特図ゲームにおける確定特別図柄として「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されることに対応して、「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行せず、確変状態となる昇格がある旨の報知は行われない。
演出表示装置9では、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「左」の色図柄表示エリアにおける色図柄の可変表示が行われ、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「右」の色図柄表示エリアにおける図柄の可変表示が行われる。そして、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにて確定特別図柄が停止表示されるときには、「左」の色図柄表示エリアにて確定色図柄が停止表示される。一例として、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「黄色」を示す色図柄が停止表示される。また、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。さらに、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。その一方で、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「緑色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリアでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値、時短回数カウンタの値、遊技状態を示すフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、操作ボタン120からの検出信号を入力したことにもとづいて、操作ボタン120が操作されたこと(押されたこと)を認識する。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、出力ポート106を介して第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの表示制御を行うとともに、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、操作ボタン120からの検出信号を入力ポートを介して入力し、入力した検出信号にもとづいて所定の遊技演出を行う。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。なお、ルーチンとは、プログラムにおいて、特定の処理を実行するための命令(コード)の集まりのことである。ある処理を行うための一連の命令を手順として記述したプロシージャや、与えられた情報に演算処理を加えて処理の結果を返す機能であるファンクション(関数)などがルーチンに分類される。特に個別のプログラムコードとして独立していなくても、ある分量のコードが特定の処理のために集中して配置されていれば、その部分はルーチンであるとみなすことができる。ルーチンはプログラム内での立場によって大きく2つに分けられ、プログラムを開始する際に最初に呼び出され、プログラム全体の進行を管理するルーチンを「メインルーチン」、プログラムの実行中に他のルーチンから呼び出されて動作するルーチンを「サブルーチン」と呼ぶ。
遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15。S44,S45を含む。)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、合算保留記憶数カウンタの値、時短回数カウンタの値など)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧に関するコマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。ここで、停電復旧に関するコマンドとしては、停電復旧画面を表示することを指定する停電復旧指定コマンド、停電発生時の遊技状態を指定する停電時遊技状態指定コマンド、停電発生時の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドが設けられている。なお、合算保留記憶数指定コマンドを送信する代わりに、第1保留記憶数をカウントする第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて、第1保留記憶数を指定するコマンド(第1保留記憶数指定コマンド)を送信し、第2保留記憶数をカウントする第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて、第2保留記憶数を指定するコマンド(第2保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。また、第1保留記憶数カウンタの値や第2保留記憶数カウンタの値が0のときは、それらのコマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
さらに、CPU56は、異常報知禁止フラグをセットするとともに(ステップS44)、禁止期間タイマに禁止期間値に相当する値を設定する(ステップS45)。禁止期間値は、後述する異常入賞の報知を禁止する期間を示す値である。また、異常報知禁止フラグは、異常入賞の報知が禁止されていることを示すフラグであり、禁止期間タイマがタイムアウトするまでセット状態に維持される。よって、演出表示装置9において初期化報知が開始されてから所定期間は、異常入賞の報知の開始が禁止される。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S35のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS33,S34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、CPU56は、正規の時期以外の時期において大入賞口に遊技球が入賞したことを検出した場合に異常入賞の報知を行わせるための処理を行う(ステップS23:異常入賞報知処理)。
次に、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)MR1:第1特別図柄および第2特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)MR2−1:大当りを発生させるときの大当りの種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(大当り種別決定用)
(3)MR2−2:大当りの判定結果がはずれの場合に演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否か(リーチを発生させるか否か)を決定する(リーチ判定用)
(4)MR3:演出図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定する(変動パターン種別決定用)
(5)MR4:演出図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(6)MR5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)MR6:MR5の初期値を決定する(MR5初期値決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2)の大当り種別決定用乱数、および(6)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。例えば、大当り種別決定用乱数の初期値を決定するためのMR2−1初期値用乱数を設けてもよい。そして、MR5初期値用乱数に加えてMR2−1初期値用乱数もステップS18,S25の初期値用乱数更新処理で更新するようにしてもよい。そのようにすれば、大当り決定時の大当り種別(特別図柄の大当り図柄)をよりランダムに決定することができ、特に確変図柄(例えば、「7」)や突然確変図柄(例えば、「5」)をよりランダムに発生させることができる。そのため、確変大当りをよりランダムに発生させることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。なお、乱数回路503を遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵させずに、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは別の回路であってもよい(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外付けであってもよい)。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動に関しても第2特別図柄の変動に関しても図7に示された乱数(特に、MR1,MR2−1,MR2−2,MR3,MR4)を用いるが、第1特別図柄の変動に関する乱数と第2特別図柄の変動に関する乱数とを別にしてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態および可変入賞球装置15の開閉状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU56は、後述する変動パターン設定処理でセットされる開始フラグや特別図柄プロセスフラグの値に応じて、特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理で開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を更新するようにしてもよい。例えば、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン設定処理に対応した値(この実施の形態では1)となると、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値(この実施の形態では4)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
なお、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタを確認し、第1特別図柄と第2特別図柄のうち特別図柄ポインタが示す特別図柄に対応する方の特別図柄表示器8a,8bにおける可変表示を実行する。このとき、第2特別図柄の可変表示を第1特別図柄の可変表示に優先して実行するので、CPU56は、合算保留記憶数が0でない場合に、第2保留記憶数が0であるかどうかを確認し、第2保留記憶数が0でなければ特別図柄ポインタに「第1」を設定し、第2保留記憶数が0であれば特別図柄ポインタに「第2」を設定する。なお、始動入賞順に特別図柄の可変表示を行う場合には、例えば、後述する保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)を確認し、保留特定領域の1つ目の領域にセットされているデータが「第1」であるか「第2」であるかにもとづいて、特別図柄ポインタに「第1」または「第2」を設定する。そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータにもとづいて、第1特別図柄の可変表示であるか第2特別図柄の可変表示であるかを特定して、特定した特別図柄に対応する方の特別図柄表示器8a,8bにおける可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を切り替えるようにしてもよい。例えば、普通図柄プロセス処理において、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値にもとづいて、ゲート通過記憶数を確認して普通図柄を当りとするか否かや普通図柄の停止図柄を決定する普通図柄通常処理、普通図柄の変動中の各種処理を実行する普通図柄変動処理、普通図柄を停止表示する普通図柄停止処理、普通図柄が当りとなった後に普通電動役物(可変入賞球装置15)の開閉制御を行う普通電動役物作動処理を実行する。この場合、例えば、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動処理に対応した値(例えば1)となると、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理に対応した値(例えば2)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S34(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図8は、大当り判定テーブルおよび大当り種別決定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、0〜65535の数値範囲内で更新されるランダムR(大当り判定用乱数)と比較される大当り判定値および小当り判定値が設定されているテーブルである(図8(A)(B))。大当り判定テーブルには、通常状態または時短状態において用いられる通常時大当り判定テーブル(図8(A)参照)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図8(B)参照)とがある。図8(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値および小当り判定値である。CPU56は、ランダムRの値と大当り判定値とを比較し、ランダムRの値がいずれかの大当り判定値と一致すると、大当りとすることに決定する。また、CPU56は、ランダムRの値と小当り判定値とを比較し、ランダムRの値がいずれかの小当り判定値と一致すると、小当りとすることに決定する。
また、大当り種別決定テーブルとは、大当り種別決定用乱数(MR2−1)と比較される各大当り種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)に割り振られる判定値が設定されているテーブルである(図8(C))。ランダムRにもとづいて大当りとすることに決定された場合には、大当り種別決定用乱数にもとづいて大当り種別が決定される。ここで、大当り種別と特別図柄の大当り図柄とは対応している。具体的には、大当り種別として「通常大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「3」となる。大当り種別として「確変大当り(第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り)」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「7」となる。大当り種別として「突然確変大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「5」となる。なお、この実施の形態では、図8(C)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別決定テーブルと、第2特別図柄用の大当り種別決定テーブルとは別々に設け、第2特別図柄用の大当り種別決定テーブルには、大当り種別「突確」に判定値が割り振られていない。したがって、第2始動入賞が発生にもとづき大当りが発生したときは、大当り種別として「突確」が決定されないことになる。ただし、第2始動入賞が発生にもとづき大当りが発生したときも、大当り種別として「突確」が決定されるように判定値を割り振るようにしてもよい。また、第1特別図柄用のテーブルと第2特別図柄用のテーブルに分けずに、一つの大当り種別決定テーブルを用いて第1特別図柄および第2特別図柄の大当り種別を決定するようにしもよい。
なお、ランダムRにもとづいて小当りとすることに決定された場合には、自動的に(大当り種別決定用乱数を用いることなく)特別図柄の停止図柄は「1」と決定される。また、ランダムRにもとづいてはずれとすることに決定された場合には、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて特別図柄の停止図柄として「2」「4」「6」「8」「9」「−」のいずれかが決定される。
なお、飾り図柄の停止図柄は、2つのLEDのうち、いずれか一方が大当り図柄・小当り図柄(大当り・小当り共通の図柄)であり、他方がはずれ図柄である。また、演出図柄の停止図柄は、CPU56にて決定された表示結果(第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、はずれ)を指定する表示結果特定コマンドにもとづいて演出制御用CPU101によって決定される。
このように、この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果として、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当りまたははずれのいずれかに決定される。CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8に示す大当り判定値または小当り判定値に一致すると、第1特別図柄および第2特別図柄に関して大当りまたは小当りとすることに決定する。
図9および図10は、この実施の形態で用いられる演出図柄の変動パターン(変動時間)の一例を示す説明図である。図9および図10において、「特図変動時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。なお、変動パターンは、特別図柄の変動時間等を示すものであるが、演出図柄の変動は特別図柄の変動と同期しているので、「特図変動時間」は演出図柄の変動時間も示す。以下、単に、特別図柄の変動パターン、演出図柄の変動パターンのように表現することがある。
図9では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された図柄の変動パターンを例示する。図9に示すように、この実施の形態では、図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1〜非リーチPB1−2、非リーチPC1−1〜非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
また、図10では、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応して予め用意された図柄の変動パターンを例示する。図10に示すように、この実施の形態では、図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPC4−1及びスーパーPC4−2、スーパーPD1−1及びスーパーPD1−2、スーパーPE1−1及びスーパーPE1−2、スーパーPF1−1〜スーパーPF1−3、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
ここで、「擬似連続変動」とは、1回の図柄の変動中に図柄の仮停止と再変動(変動再開)を連続的に所定回実行することによって複数回の変動が実行されたように見せる変動(つまり擬似的に複数回の変動があるように認識させる変動)である。「擬似連(チャンス目)」の変動パターン(非リーチPA1−5など)は、1回の図柄の変動中にチャンス目(図2(A))を1回〜3回仮停止させることにより、大当りの可能性が高いことを予告(報知)するための変動パターンである。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示が行われるときにも第2特別図柄の可変表示が行われるときにも同じ変動パターンが用いられるが、第1特別図柄の可変表示が行われるときと第2特別図柄の可変表示が行われるときとで異なる変動パターンを用いるようにしてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを示す演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた時間、飾り図柄表示器で飾り図柄の可変表示を行い演出表示装置9で演出図柄の可変表示を行うとともに、演出表示装置9で、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた種類の表示演出を行う。同時に、ランプやLEDおよびスピーカ27などの演出用部品を用いた演出を行う。すなわち、変動パターンとは、変動時間を示すとともに、演出の態様を示すものである。
なお、図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、演出図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図11は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図11に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図12に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号(取り込みの指示信号)に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図12に示された極性と逆極性であってもよい。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して飾り図柄表示器および演出表示装置9において可変表示される飾り図柄および演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、飾り図柄表示器および演出表示装置9において飾り図柄および演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C07(H)は、大当り、小当りまたははずれのいずれとするか、および大当り遊技の種類(大当りの種別)を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C07(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C07(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄および演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄および演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、この実施の形態では、第1特別図柄に対応する飾り図柄および演出図柄の変動表示を停止する場合と、第2特別図柄に対応する飾り図柄および演出図柄の変動表示を停止する場合とで共通の図柄確定指定コマンドを送信する場合を示すが、第1特別図柄に対応する変動表示を停止する場合と第2特別図柄に対応する変動表示を終了する場合とで別々の図柄確定指定コマンド(例えば、第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される、初期画面を表示することを指定する演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される、停電復旧画面を表示することを指定する演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
なお、CPU56は、停電から復旧したときに電源バックアップされている遊技状態を示すフラグ(確変フラグ、時短フラグなど)を確認し、遊技状態に応じて異なる停電復旧画面を表示することを指定する停電復旧指定コマンドを送信するようにしてもよい。具体的には、停電から復旧したときの遊技状態が通常状態であればコマンド9200(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が確変状態であればコマンド9201(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が時短状態であればコマンド9202(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態がチャンスモード状態であればコマンド9203(H)が送信されるようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、CPU56からの停電復旧指定コマンドにもとづいて遊技状態に応じて異なる停電復旧画面を演出表示装置9に表示する。
コマンド93XX(H)は、停電発生時の遊技状態を指定する停電時遊技状態指定コマンドである。CPU56は、停電から復旧したときに電源バックアップされている遊技状態を示すフラグ(確変フラグ、時短フラグなど)を確認し、遊技状態に応じた停電時遊技状態指定コマンドを送信する。なお、XXには、遊技状態に応じた値が設定される。具体的には、停電から復旧したときの遊技状態が通常状態であればコマンド9300(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が確変状態であればコマンド9301(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が時短状態であればコマンド9302(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態がチャンスモード状態であればコマンド9303(H)が送信される。この場合、演出制御用CPU101は、CPU56からの停電時遊技状態指定コマンドにもとづいて遊技状態に応じた背景(背景画像、背景色など)を演出表示装置9に表示する。
なお、CPU56がチャンスモード状態であるか否かを管理しないようにしてもよい。この場合、後述する図40のステップS163、図41のステップS176においてチャンスモードフラグをセットしないようにし、代わりに、演出制御用CPU101が、図99に示す大当り終了処理において突然確変大当りまたは小当りが終了したか否か判定し、突然確変大当りまたは小当りが終了したと判定した場合にチャンスモードフラグをセットする。そして、演出制御用CPU101は、チャンスモードフラグがセットされているか否かによって背景をチャンスモード中の背景に制御する。このような構成の場合、CPU56は停電復旧時の遊技状態がチャンスモード状態であることを示す停電時遊技状態指定コマンド(9303(H))を送信する必要がない。
コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9503(H)は、遊技状態がチャンスモード状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(チャンスモード状態背景指定コマンド)である。なお、コマンド9500(H)〜9503(H)を背景指定コマンドという。
なお、CPU56がチャンスモード状態であるか否かを管理しない場合には、CPU56は遊技状態がチャンスモード状態であることを示すチャンスモード状態背景指定コマンド(9503(H))を送信する必要がない。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
図14に示す例において、コマンドA001〜A004(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技(または小当り遊技)の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定〜大当り開始4指定コマンドがある。なお、このうち、大当り開始1指定コマンドA001(H)は、通常大当り(非確変大当り)遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始2指定コマンドA002(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始3指定コマンドA003(H)は、確変大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始4指定コマンドA004(H)は、突然確変大当り(2ラウンド大当り)遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、非確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、突然確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、突然確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、小当り終了画面を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンドを設けていないが、そのようなコマンドを設けてもよい。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。なお、この実施の形態では、合算保留記憶数指定コマンドコマンドC2XX(H)が遊技制御の実行中のみならず停電復旧時にも送信される(ステップS43参照)。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
コマンドD001(H)は、異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(異常入賞指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図13に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1飾り図柄表示器9aでの識別情報の可変表示と第2飾り図柄表示器9bでの識別情報の可変表示とで共通に使用でき、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bとを演出制御用マイクロコンピュータ100が制御するように構成されている場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。また、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図15は、演出制御コマンドの送信タイミングの例を示す説明図である。図15(A)は、始動入賞(第1始動入賞または第2始動入賞)が生じたときの例を示す。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞指定コマンド(または第2始動入賞指定コマンド)を送信した後、合算保留記憶数指定コマンドを続けて送信する。具体的には、タイマ割込にもとづく遊技制御処理で第1始動入賞指定コマンド(または第2始動入賞指定コマンド)を送信し、次いで、合算保留記憶数指定コマンドを送信する。
また、図15(B)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、特別図柄特定コマンド、表示結果特定コマンドおよび合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
なお、これらのコマンドを送信する順序は図15(A)(B)に示す順序に限られるわけではなく、適宜変更することが可能である。
図16は、遊技制御用マイクロコンピュータにおける遊技球を検出するスイッチに関わる入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図16に示すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞれ、カウントスイッチ23、ゲートスイッチ32a、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、第2始動口スイッチ14aおよび第1始動口スイッチ13aの検出信号が入力される。なお、入力ポート0は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。
図17および図18は、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されている。すなわち、特別図柄プロセス処理も共通化されている。
特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞または第2始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する。具体的には、入力ポート0(図16参照)のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM55の所定領域にロードする(ステップS311)。そして、ロードした内容(ロードしたデータ)とC0(H)とのビット毎の論理積演算を行い演算結果が0でない場合には(ステップS312)、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313)。より具体的には、演算結果が1になった状態に変化した場合(直前の2ms前の判定では0であり、今回の判定で1になった場合)に、始動口スイッチ通過処理を実行する。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。また、C0(H)は、入力ポート0の第1始動口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14aからの検出信号の入力ビットに対応する値である。また、この実施の形態では、入力ポート0の内容を直接ロードしているが、スイッチ処理(ステップS21)で入力ポート0の内容をRAM55の所定の領域に設定している場合には、その領域の内容をロードするようにしてもよい(なお、ノイズによる誤判定を防止するため、RAM55の所定領域に入力ポート0の内容が複数回のタイマ割込みに亘って設定されたときにスイッチオンとするフラグをセットし、そのフラグがセットされたときに始動口スイッチ通過処理を実行するようにしてもよい)。また、ステップS312の処理を、ロードした内容(ロードしたデータ)のビット0〜5をマスク(0にすること)した後、00(H)との排他的論理和をとる演算に代えてもよい。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、タイマ(停止時間タイマ)にによって特別図柄の停止図柄を停止させる時間(図柄停止時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、図柄停止時間が経過すると、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19および図20は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。ステップS311に示されたように入力ポート0からロードした内容(ロードされたデータ)とC0(H)との論理積演算を行い演算結果が0でない場合に、すなわち第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、ロードされたデータのビット6が1であるか否か確認する(ステップS211)。図16に示すように、第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合には、ロードされたデータのビット6に入力される検出信号は1(ハイレベル)である。すなわち、ロードされたデータのビット6が1であるということは、入力ポート0のビット6の方が0から1に変化したことを意味する。すなわち、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを意味する。
また、ロードされたデータのビット6が1でないということは、入力ポート0のビット7の方が0から1に変化したことを意味する。すなわち、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを意味する。
CPU56は、入力ポート0のビット6が1である場合には、始動口ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS212)。また、入力ポート0のビット6が1でない場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS213)。
この実施の形態では、第1保留記憶数(第1始動入賞口13に入った有効入賞球数)をカウントする保留記憶数カウンタ(第1保留記憶数カウンタ)と、第2保留記憶数(第2始動入賞口14に入った有効入賞球数)をカウントする保留記憶数カウンタ(第2保留記憶数カウンタ)とが設けられている。そして、始動口ポインタには、第1保留記憶数カウンタのアドレスまたは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示すデータが設定される。すなわち、始動口ポインタに設定される「第1」を示すデータは第1保留記憶数カウンタのアドレスを示し、「第2」を示すデータは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示す。始動口ポインタはRAM55に形成されている。また、第1保留記憶数カウンタおよび第2保留記憶数カウンタもRAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。なお、始動口ポインタの代わりに、遊技制御用マイクロコンピュータ560内部のレジスタに「第1」または「第2」を示すデータを設定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS214A)。保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS239に移行する。保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214B)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数を示す第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数を示す第2保留記憶数カウンタの値を1増やす。そして、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS215)。
また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする(ステップS216)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータをセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータをセットする。この場合、対応する保留記憶がない場合には(「第1」を示すデータも「第2」を示すデータもセットされていない場合には)、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。なお、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口ポインタが示すデータ(アドレスデータ)に対応するデータをセットするようにしてもよい。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータに対応するデータとして01(H)をセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータに対応するデータとして02(H)をセットする。
図21(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図21(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
なお、第2特別図柄の変動表示を常に第1特別図柄の変動表示に優先して実行するようにする場合には、第2保留記憶が1つでもあれば第1保留記憶の有無にかかわらず常に第2特別図柄の変動表示を実行し、第2保留記憶がなく第1保留記憶のみがあるときに限って第1特別図柄の変動表示を実行するように制御するのであるから、第1始動入賞口13単独の入賞順と第2始動入賞口14単独の入賞順さえ特定できれば、必ずしも第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を特定する必要はない。そのため、第2特別図柄の変動表示を常に優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)を設けないようにしてもよい。
図21(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り種別決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)、およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファとのうちの始動口ポインタが示す方の保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS217)。具体的には、CPU56は、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第1保留記憶バッファの第1保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、ソフトウェア乱数およびランダムRを第2保留記憶バッファの第2保留記憶数カウンタが示す値に対応する保存領域に格納する。
なお、第1保留記憶数バッファにおいて、第1保留記憶数に対応する各保存領域は連続するアドレスの領域とされ、また、第2保留記憶数バッファにおいても、第2保留記憶数に対応する各保存領域は連続するアドレスの領域とされている。この場合、CPU56は、始動口ポインタが示すデータによって保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)の先頭アドレスを認識する。そして、1つの保留記憶あたりのデータ数(各乱数の数)に保留記憶数(保留記憶数カウンタが示す値)を乗算した値をオフセット値として保存領域にソフトウェア乱数およびランダムRを格納する。
なお、ステップS217では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてMR1〜MR4(図7参照)の値を抽出し、乱数回路503のカウント値を読み出すことによってランダムRを抽出する。また、図21(A)に例示された保留特定領域における第1〜第8の領域のそれぞれに、さらに、抽出した乱数値を格納する2つの保存領域(第1保留記憶に対応する保存領域と第2保留記憶に対応する保存領域)を形成してもよい。そのように構成した場合には、CPU56は、ステップS217の処理では、合算保留記憶数カウンタの値を確認し、そのカウント値(合算保留記憶数)に対応する保留特定領域における領域(第1〜第8の領域のいずれか)において、入賞があったと特定した始動入賞口に対応する(始動口ポインタのデータに対応する)保存領域に乱数値を保存する。または、合算保留記憶数カウンタを設けずに、ステップS217の処理の実行ごとに、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値を足し合わせ、その合計値に対応する保留特定領域における領域(第1〜第8の領域のいずれか)において、入賞があったと特定した始動入賞口に対応する保存領域に乱数値を保存する。合算保留記憶数カウンタを設ける構成では、第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値を足し合わせる処理(演算処理)が不要となり、処理数を削減することができ、合算保留記憶数カウンタを設けない構成では、RAM55の容量を削減することができる。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。具体的には、始動口ポインタが「第1」を示している場合には第1始動入賞指定コマンドを送信し、始動口ポインタが「第2」を示している場合には第2始動入賞指定コマンドを送信する。また、合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS219)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。また、合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータには合算保留記憶数カウンタの値が設定される。
なお、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする処理をステップS212の処理の前または後や、ステップS213の処理の前または後に実行するようにしてもよい。
なお、ステップS219では、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されているが、このような構成に限られず、始動口ポインタが示す方の保留記憶数を示す保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、ステップS218にて始動入賞指定コマンドのみ送信するようにし、ステップS219では合算保留記憶数指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、始動口ポインタが「第2」を示している場合には(ステップS221)、ロードされたデータのビット7が1であるか否か確認する(ステップS222)。ロードされたデータのビット7が1である場合には、始動口ポインタに「第1」を示すデータをセットし(ステップS223)、ステップS214Aに移行する。ステップS221〜S223の処理によって、ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1である場合、すなわち、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になった場合には、ビット7に対応する第2始動口スイッチ14aについてステップS214A〜S219の処理が実行された後、直ちに、ビット6に対応する第1始動口スイッチ13aについてステップS214A〜S219の処理が実行されることになる。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になった場合には、2ms内で実行される処理によって、双方のスイッチがオン状態になったことにもとづく処理が実行される。よって、例えば、遊技球を検出したスイッチが検出信号をオン状態にする期間が極めて短くなったような状況が生じても、確実にスイッチがオン状態になったことにもとづく処理を完了できる。また、2ms内(1タイマ割込処理内)で、双方のスイッチがオン状態になったことにもとづくステップS214A〜S219の処理が完了するので、ソフトウェア乱数の値が1増えないうちに乱数が抽出される。そのため、入賞タイミングに対応した正確なソフトウェア乱数の値を抽出することができる。
始動口ポインタが「第2」を示していない場合、または始動口ポインタが「第2」を示しているがロードされたデータのビット7が1でない場合には、ステップS231に移行する。
ステップS231では、ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1であるか否か確認する。ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1である場合には、始動口ポインタをクリアして(ステップS239)、処理を終了する。つまり、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態になっていた場合にはステップS232以降の処理を実行しない。すなわち、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとがともにオン状態であるということは、特定処理(いずれの始動入賞口13,14への入賞が生じたのかを特定する処理)において誤判定されたという事態は生じないのであるから、特定処理の結果と入力ポートに入力されている検出信号の状態とが整合しているか否かの確認処理(ステップS232〜S238)を行うことなく、始動口ポインタをクリアして処理を終了する。
ロードされたデータのビット6とビット7とがともに1でない場合(ビット6とビット7とのうちの一方のみが1である場合)には、CPU56は、始動口ポインタが「第2」を示しているか否か確認する(ステップS232)。始動口ポインタが「第2」を示している場合には、第2始動口スイッチ14aの検出信号が入力されている入力ポート0のビット6が1であるか否か確認する(ステップS233)。ステップS211,S212の処理で、入力ポート0のビット6が1であるときに始動口ポインタに「第2」が設定されている。よって、始動口ポインタが「第2」を示している場合には、入力ポート0のビット6が1であるはずである。入力ポート0のビット6が1である場合には、入力ポートの入力検出に関して正常であった判断し、ステップS239に移行する。
入力ポート0のビット6が1でない場合には、ステップS211における判定結果と整合していないことになるので、あらためてステップS211の判定処理を実行し直すために、始動口ポインタをクリアし(ステップS237)、入力ポート0(図16参照)のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM55の所定領域にロードした後(ステップS238)、ステップS211に移行する。なお、ステップS214Bで第2保留記憶数カウンタの値を+1し、ステップS219で合算保留記憶数カウンタの値を+1しているので、+1する前の値に戻しておく。すなわち、第2保留記憶数カウンタの値および合算保留記憶数カウンタの値を−1しておく(ステップS234)。
始動口ポインタが「第2」を示していない場合すなわち「第1」を示している場合には、第1始動口スイッチ13aの検出信号が入力されている入力ポート0のビット7が1であるか否か確認する(ステップS235)。ステップS211,S213の処理で、入力ポート0のビット7が1であるときに始動口ポインタに「第1」が設定されている。よって、始動口ポインタが「第1」を示している場合には、入力ポート0のビット7が1であるはずである。入力ポート0のビット7が1である場合には、入力ポートの入力検出に関して正常であった判断し、ステップS239に移行する。
入力ポート0のビット7が1でない場合には、ステップS211における判定結果と整合していないことになるので、あらためてステップS211の判定処理を実行し直すためにステップS237,S238の処理を実行し、ステップS211に移行する。なお、ステップS214Bで第1保留記憶数カウンタの値を+1し、ステップS219で合算保留記憶数カウンタの値を+1しているので、+1する前の値に戻しておく。すなわち、第1保留記憶数カウンタの値および合算保留記憶数カウンタの値を−1しておく(ステップS236)。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、入力ポート0に入力された検出信号にもとづいて特定処理(いずれの始動口への入賞が生じたのかを特定する処理)を実行した後、特定処理の結果と入力ポートに入力されている検出信号の状態とが整合していないときには、再度特定処理を実行するので、第1始動口13への入賞が生じたのか第2始動口14への入賞が生じたのかが確実に判定される。例えば、第1保留記憶数が上限値である4であるときに第1始動口13への入賞が生じた場合には、その入賞は有効な始動入賞とは見なされないが、その第1始動口13への入賞が誤って第2始動口14への入賞であると判定された場合には、第2保留記憶数の値が増やされる(第2保留記憶数が上限値である4でない場合)。つまり、有効な始動入賞とされるべきではないのに、有効な始動入賞とされてしまう。この実施の形態では、そのような状況が生ずる可能性が低減する。
ただし、再度特定処理を実行するように構成しなくてもよい。そのように構成する場合に、ステップS231〜S238の処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、プログラム容量が、再度特定処理を実行する場合に比べて削減される。なお、再度特定処理を実行しないように構成する場合には、図20におけるステップS231に移行する処理に代えてステップS239に移行するようにプログラムを構成する。
また、特定処理を際限なく繰り返し実行してしまう事態を防止するため、特定処理を所定回数(例えば2回)繰り返し実行した後には、ステップS231〜S238の処理を実行せずに、保留記憶特定情報記憶領域に記憶したデータや、保留記憶数バッファに格納した乱数値をクリアして、始動口スイッチ通過処理を終了するようにしてもよい。そのようにすれば、ノイズなどの影響によって特定処理を際限なく繰り返し実行してしまい、遊技機が動作しなくなってしまうような事態を防止することができる。
また、ステップS231〜S238の処理を実行した後に、再度特定処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、ステップS238の処理を実行したら始動口スイッチ通過処理を終了する。なお、ステップS234,S236の処理で減算される前の保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域の内容は、以後にステップS214B,S216の処理が実行されるときに新たに抽出された乱数値で上書きされるが、ステップS238の処理を実行して始動口スイッチ通過処理を終了する場合に(この実施の形態のようにステップS238の処理を実行してステップS211に移行する場合も同様)、念のため、ステップS234,S236の処理で減算される前の保留記憶数カウンタの値に対応する保存領域の内容をクリアするようにしてもよい。
なお、再度ステップS211以降の処理が実行される場合に、再びステップS218,S219の処理が実行されと、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドが二重に送信されることになる。そのような状況になることを避けるには、第1始動口13への入賞が生じたのか第2始動口14への入賞が生じたのかが確実に判定された時点で、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを送信するように構成すればよい。
また、この実施の形態では、ステップS311,S312の処理の実行後にステップS313のサブルーチンを実行するように構成したが、ステップS313のサブルーチンを実行するのではなく、ステップS311,S312の処理に続けて、ステップS312でN(すなわち、始動入賞あり)と判定したときにステップS211〜S239の処理を実行するように構成してもよい。
始動口スイッチ通過処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが始動口ポインタに設定される。そして、以降の処理では、始動口ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。例えば、ステップS214Bの処理を例にすると、具体的には、第1保留記憶数カウンタと第2保留記憶数カウンタとをRAM55において連続アドレスに形成しておき、ステップS214Bの処理の最初で第1保留記憶数カウンタのアドレスをレジスタに設定し、そのレジスタに始動口ポインタに設定されている値(例えば、「第1」を示すデータが「0」で、「第2」を示すデータが「1」)を加算し、加算後のレジスタの値をRAM55のアドレスとして、そのアドレスのデータに1を加算する処理を行う。そのような処理によれば、加算処理の対象は、始動口ポインタに「第1」を示すデータが設定されているときには第1保留記憶数カウンタであり、始動口ポインタに「第2」を示すデータが設定されているときには第2保留記憶数カウンタである。つまり、一の加算処理で、自動的に、オン状態になった始動入賞口に対応する保留記憶数カウンタの値が+1される。換言すれば、双方の始動入賞口についての処理が共通化されている。
なお、ここでは、ステップS214Bの処理を例にしたが、ステップS216およびステップS218の処理についても処理を共通化できる。例えばレジスタに第1始動入賞口に対応するデータ(第1保留記憶数バッファのアドレスや第1始動入賞指定コマンドのコマンド送信テーブルのアドレス)を設定し、そのレジスタに始動口ポインタに設定されている値をオフセットとして加算し、加算後のレジスタの値にもとづいてデータをセットする処理(ステップS216の場合)やコマンド送信テーブルのアドレスの指定(ステップS218の場合)を行うことによって、一の処理で、データをセットする処理やコマンド送信テーブルのアドレスの指定を行うことができる。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数バッファと第2保留記憶数バッファとを別々に備える場合を例にしたが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通の保留記憶数バッファを備えるようにしてもよい。図22は、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通に備える共通保留記憶数バッファの構成例を示す説明図である。図22に示すように、共通保留記憶数バッファは、保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域とを組み合わせた領域を8つ含む。また、共通保留記憶数バッファにおいて、保留記憶特定情報保存領域および乱数値保存領域の各領域には連続したアドレスが割り当てられている。
共通保留記憶数バッファを用いる場合、CPU56は、ステップS214Bで始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やし、ステップS215で合算保留記憶数カウンタの値を1増やした後、ステップS216の処理に代えて、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする処理を実行する。具体的には、CPU56は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数とを毎回加算して求めてもよい)にもとづいてデータ格納先のアドレスを指定するポインタの位置を更新することによって、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。
共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭を特定する場合、例えば、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合算保留記憶数に乗算した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、図22に示す例では、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域との2つのデータ格納領域が設けられている。そのため、合算保留記憶数を2倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、合算保留記憶数が3である場合には、図22に示すように、オフセット値+7(合算保留記憶数3を2倍して1を加えた値)に対応する保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。この場合、始動口ポインタが「第1」を示している場合には「第1」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットし、始動口ポインタが「第2」を示している場合には「第2」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットする。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、大当り種別決定用乱数用と大当り判定用乱数用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合算保留記憶数を3倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新するようにすればよい。
また、データ格納先のアドレスを指定するポインタの初期位置を共通保留記憶数バッファの1つ目の領域(図22に示す保留記憶1用の保留記憶特定情報保存領域)とする場合には、CPU56は、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合算保留記憶数に乗算した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。例えば、図22に示す例では、合算保留記憶数を2倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。そして、CPU56は、ポインタの位置を初期位置からオフセット値の分だけ移動した位置とすることによって、ポインタを更新するように制御してもよい。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、大当り種別決定用乱数用と大当り判定用乱数用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合算保留記憶数を3倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにすればよい。
また、CPU56は、ステップS217の処理に代えて、ソフトウェア乱数(大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)、およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の乱数値保存領域に格納する処理を実行する。具体的には、CPU56は、保留記憶特定情報保存領域にデータをセットした後に、アドレスを指定するポインタの位置を1つ更新して、更新後のポインタが指すアドレスの乱数値保存領域に乱数値を格納する。なお、CPU56は、格納する乱数値の種類の数分だけ同様の処理を行ってもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0でなければ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。ステップS52〜S54の処理によって、第2保留記憶数が0でないことを条件として、第2特別図柄の変動表示を、第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御される。
なお、遊技状態が時短状態や確変状態のときにのみ(時短状態のときのみ、確変状態のときのみ、または時短状態または確変状態のときのみ)、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御してもよい。すなわち、遊技状態を確認し、遊技状態が通常状態のときは、始動入賞が発生した順序で第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行し(上記のステップS52〜S54の処理を実行し)、遊技状態が時短状態や確変状態のときは、第2特別図柄の変動表示を第1特別図柄の変動表示に優先して実行するように制御する。この場合、時短状態や確変状態のときは、可変入賞球装置15が高い頻度で開放し、第2始動入賞口14に数多くの遊技球が入賞する可能性が高いため、第2始動入賞口14への無効始動入賞(第2保留記憶数が4に達した後に発生する第2始動入賞の発生)の発生確率が高くなるが、時短状態や確変状態のときに第2特別図柄の変動表示を優先して実行することにより、第2始動入賞口14への無効始動入賞の発生を低減させることができる。
なお、この実施の形態では、第2保留記憶数が0でないことを条件として、常に第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合を説明するが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれの保留記憶数が多いかを判断し、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄を優先して実行するようにしてもよい。例えば、ステップS52で第1保留記憶数が第2保留記憶数より多いか否かを確認し、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多ければ、ステップS53に移行して第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにし、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多くなければ、ステップS54に移行して第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。なお、この場合、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが同数であった場合には、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよいし、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。そのように構成すれば、第1保留記憶数と第2保留記憶数のうち多い方の保留記憶数に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行することができる。また、保留記憶数が多い方の始動入賞口への入賞にもとづく変動を優先的に開始できるので、始動入賞口への無効始動入賞の発生を低減することができる。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納するとともに、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)のm(m=2〜8)番目の領域に格納されているデータを、それぞれm−1番目の領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納するとともに、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)のm(m=2〜8)番目の領域に格納されているデータを、それぞれm−1番目の領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
なお、図22に示すような共通保留記憶数バッファを用いる場合、ステップS52において、CPU52は、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認することによって第2保留記憶数が0であるか否かを確認してもよいし、共通保留記憶数バッファの各保留記憶特定情報保存領域に「第2」を示すデータがセットされているか否かを確認することによって第2保留記憶数が0であるか否かを確認してもよい。そして、第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS53参照)。また、第2保留記憶数が0でなければ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54参照)。
次いで、例えば、特別図柄ポインタが「第1」を示しているときには、ステップS55において、CPU56は、共通保留記憶数バッファの「第1」を示すデータが格納されている最初の保留記憶特定情報保存領域を特定し、特定した保留記憶特定情報保存領域の次のアドレスに対応する乱数値保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAMの乱数バッファ領域に格納してもよい。また、例えば、特別図柄ポインタが「第2」を示しているときには、ステップS55において、CPU56は、共通保留記憶数バッファの「第2」を示すデータが格納されている最初の保留記憶特定情報保存領域を特定し、特定した保留記憶特定情報保存領域の次のアドレスに対応する乱数値保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAMの乱数バッファ領域に格納してもよい。そして、ステップS56において、特定した保留記憶特定情報保存領域およびその次のアドレスに対応する乱数値保存領域以降の保留記憶特定情報保存領域および乱数値保存領域の内容をシフトするようにしてもよい。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理も、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
その後、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS57)。その後、CPU56は、遊技状態を示すフラグ(確変フラグ、時短フラグ、チャンスモードフラグ)の設定状況にもとづいて現在の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信する制御を実行する(ステップS58)。具体的には、確変フラグよび時短フラグがセットされているときは、確変状態背景指定コマンドが送信され、時短状態がセットされているときは、時短状態背景指定コマンドが送信され、チャンスモードフラグがセットされているときは、チャンスモード状態背景指定コマンドが送信され、いずれのフラグもセットされていないときは、通常状態背景指定コマンドが送信される。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当りまたは確変大当り)または小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。
なお、CPU56は、遊技状態が確変状態であるときには、図8(B)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用し、遊技状態が通常状態または時短状態(すなわち非確変状態)であるときには、図8(A)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aにおける停止図柄または第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS72)、大当り種別決定用乱数にもとづいて、図8(C)に示す大当り種別決定テーブルを用いて大当り種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(ステップS73)。大当り種別が決定されると、大当り種別に対応した特別図柄の停止図柄としての大当り図柄(「3」「5」「7」のいずれか)のいずれかが決定される。この実施の形態では、上述したように、確変大当り(「第1確変」「第2確変」「第3確変」)が決定された場合には、停止図柄が確変図柄(「7」)となる。また、通常大当り(「通常」)が決定された場合には、停止図柄が非確変図柄(「3」)となる。突然確変大当り(「突確」)が決定された場合には、停止図柄が突然確変図柄(「5」)となる。なお、大当り種別決定テーブルは第1特別図柄用のテーブルと第2特別図柄用のテーブルに分けられているので、CPU56は、ステップS73の処理を実行する前に、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」であるか「第2」であるかを確認し、大当り種別を決定するテーブルを選択する。
CPU56は、確変大当りとすることに決定された場合には、確変大当りの種別(「第1確変」「第2確変」「第3確変」)に応じた確変大当りフラグ(「第1確変大当りフラグ」「第2確変大当りフラグ」「第3確変大当りフラグ」)をセットする(ステップS74,S75)。また、突然確変大当りに決定された場合には、突然確変大当りフラグをセットする(ステップS76,S77)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
大当りとしない場合において(ステップS63のN)、小当りとすることに決定された場合には、CPU56は、小当りフラグをセットする(ステップS78,S79)。また、特別図柄の停止図柄を小当り図柄(「1」)に決定する(ステップS80)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
小当りとしない場合には(ステップS78のN)、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS81)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて停止図柄を決定する(ステップS82)。この場合には、はずれ図柄(「2」「4」「6」「8」「9」「−」のいずれか)を決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
なお、この実施の形態では、ステップS55〜S82に示すように、第1特別図柄の変動表示を行なう場合と第2特別図柄の変動表示を行なう場合とで、各乱数値の読み出し処理や各カウンタの更新処理(ステップS55〜S57参照)、大当りや小当りの判定処理(ステップS61〜S82参照)を共通化する場合を示したが、別々の処理として構成するようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS53で特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定すると、ステップS55〜S82の処理を実行する。また、CPU56は、ステップS54で特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定すると、別処理としてステップS55〜S82と同様の処理を実行する。なお、乱数値の読み出し処理や各カウンタの更新処理、大当りや小当りの判定処理を別処理として構成する場合に、一部の処理のみを共通のサブルーチンとして構成するようにしてもよい。例えば、ステップS61〜S82の大当りや小当りの判定処理のみを共通のサブルーチンとして構成し、ステップS53で特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定すると、ステップS55〜S58の処理を実行した後に、大当りや小当りの判定を行うサブルーチンを呼び出すようにしてもよい。また、ステップS54で特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定すると、別処理としてステップS55〜S58と同様の処理を実行した後に、大当りや小当りの判定を行うサブルーチンを呼び出すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当り判定用乱数にもとづいて大当りとするか否かを決定し、大当りとすることに決定された場合に大当り種別決定用乱数にもとづいて所定の大当り種別(すなわち、非確変大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、突然確変大当りの種別)を決定しているが、大当り判定用乱数にもとづいて、大当りとするか否かと大当りの種類とを決定するようにしてもよい。
次に、CPU56において変動パターンを選択するために用いる決定テーブル(図25〜図34)について説明する。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図25(A)〜(F)及び図26(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iが含まれている。大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、例えば図26(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかや、大当り種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、大当り種別の決定結果が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−5、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に着目すれば、大当り種別が「通常」または「第3確変」である場合に用いられる図25(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、大当り種別が「第1確変」である場合に用いられる図25(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれかである場合に着目して、その遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132E〜132H(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132C、132I(時短状態のときに選択)を互いに比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
特に、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった、大当り種別が「突確」以外である場合には変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が「通常」に決定された場合に着目すれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図25(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図25(E)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132EではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に着目して、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A、132E(「通常」または「第3確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132B、132F(「第1確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132C、132G(「第2確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132I(「突確」のときに選択)を互いに比較すると、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられることがある。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図27(A)〜(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cが含まれている。小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「小当り」とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、例えば図27(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図27(A)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Aにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図25(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図27(B)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Bにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図26(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Hにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図27(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Cにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図26(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」となる場合と、可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図25(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dや、図26(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132H、図26(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iと、可変表示結果が「小当り」となる場合に用いられる図27(A)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Aや、図27(B)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133B、図27(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Cとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図28(A)〜(C)に示すリーチ決定テーブル134A〜134Cが含まれている。リーチ決定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを、リーチ決定用の乱数値MR2−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各リーチ決定テーブル134A〜134Cは、例えば図28(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各リーチ決定テーブル134A〜134Cは、リーチ決定用の乱数値MR2−2を、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の決定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図28(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定では、合算保留記憶数(合計保留記憶数)が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値を非リーチHA1−1の決定結果に割り当てる一方で「205」〜「239」の範囲の値をリーチHA2−1の決定結果に割り当てる。また、合算保留記憶数が「1」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値を、非リーチHA1−2の決定結果に割り当てる。さらに、合算保留記憶数が「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値を、非リーチHA1−3の決定結果に割り当てる。合算保留記憶数が「3」または「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合のそれぞれに対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3の決定結果のそれぞれに割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の値を、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5の決定結果に割り当てる。このような設定により、合算保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図29(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cが含まれている。リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図29(A)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aの設定では、リーチHA2−1の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「128」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、リーチHA2−2の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「170」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。さらに、リーチHA2−3の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「182」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。リーチHA2−1の決定結果は、図28(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定により、合算保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−2の決定結果は、合算保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−3の決定結果は、合算保留記憶数が「3」、「4」のいずれかである場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。これらの設定により、合算保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図30(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cが含まれている。非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態としない旨の決定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図31、図32(A)及び(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cが含まれている。当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−5のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図33及び図34に示すハズレ変動パターンテーブル138A、138Bが含まれている。ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン決定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。ハズレ変動パターン決定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図33に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Aの設定では、非リーチCA1−4や非リーチCC1−2といった非リーチの変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4のうち、「1」〜「100」の範囲の値が「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する非リーチPA1−7の変動パターンに割り当てられている。このような設定により、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定、及び、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定に対応して、変動パターンを非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7のいずれかに決定し、特定演出となる演出動作を実行することができる。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対しては、図30(A)に示す非リーチ用変動パターン種別変動パターンの136Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、非リーチHA1−1の決定結果に対しては、図28(A)に示すリーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−2の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「1」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「217」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−3の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「2」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「220」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−4の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「3」、「4」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−5の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合算保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。したがって、合算保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合算保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、合算保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合算保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図9に示す変動パターンの一例では、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特図変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特図変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特図変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特図変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特図変動時間は16.70秒であり、「メイン予告」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特図変動時間は7.75秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特図変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特図変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。そして、合算保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっており、また、合算保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。こうして、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
図34に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bの設定では、ノーマルCA2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
加えて、例えばスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図34に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
そして、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2の変動パターン種別に対しては、図29(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれにおいても、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。また、スーパーCA2−3の変動パターン種別に対しては、図29(A)及び(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A、135Cにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。スーパーCB2−1の変動パターン種別に対しては、図29(B)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、図29(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータ(決定用データ)が構成されている。また、リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。
図35および図36は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS91)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS91;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図26(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iのいずれかを選択してセットする(ステップS92)。
ステップS91にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS93)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS93;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図27(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS94)。
ステップS93にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS93;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図28(D)に示すテーブル選択設定に従い、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS95)。このときには、例えば合算保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合算保留記憶数を特定する(ステップS96)。続いて、リーチ決定用の乱数値MR2−2を読み出す(ステップS97)。そして、ステップS97にて読み出したリーチ決定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS95にてセットしたリーチ決定テーブル134A〜134Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS98)。
ステップS98においてリーチ状態ありとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS99;Yes)。ステップS98におけるリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1の決定結果といったリーチ状態ありの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図29(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS100A)。これに対して、ステップS98においてリーチ状態なしとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS99;No)、ステップS98における非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の決定結果といったリーチ状態なしの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図30(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択してセットする(ステップS100B)。
ステップS92、S94、S100A、S2100Bの処理のいずれかを実行した後には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を読み出す(ステップS101A)。そして、ステップS101Aにて読み出した変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS92、S94、S100A、S100Bのいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS101B)。
ここで、ステップS101A、S101Bの処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS101A、S101Bの処理では、ステップS98におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS101Bの処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS101Bにて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図31、図32(A)及び(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cや図33、図34に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン決定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS101C)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を読み出す(ステップS101D)。そして、ステップS101Dにて読み出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS101Cにてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS101E)。
ここで、ステップS101D、S101Eの処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS101D、S101Eの処理では、ステップS98におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS101Eの処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
その後、CPU56は、特別図柄の変動を示す図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS102)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には、第1特別図柄の変動を示す第1図柄変動指定コマンドを送信し、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には、第2特別図柄の変動を示す第2図柄変動指定コマンドを送信する。なお、ステップS53,S54の処理の実行後に、図柄変動指定コマンド送信テーブルをセットする処理を実行するようにしてもよい。その場合、ステップS102において、特別図柄の変動が第1特別図柄の変動であるか第2特別図柄の変動であるかを判定する必要がないので、遊技制御用マイクロコンピュータ560の判定処理の負担が軽減され、かつプログラム数を削減することができる。
また、CPU56は、ステップS101Eで決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(図13参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。なお、ステップS101Eの処理によって、特別図柄の変動時間(可変表示時間)が決定されたことになる。
なお、ステップS103の処理を実行した後にステップS102の処理を実行するようにしてもよい。つまり、変動パターンコマンドを送信する制御を実行した後に、図柄変動指定コマンドを送信する制御を実行するようにしてもよい。
そして、特別図柄ポインタの設定に応じて、第1特別図柄または第2特別図柄の変動を開始する(ステップS104)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS33の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS106において、CPU56は、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。なお、第1特別図柄の変動が実行される場合も、第2特別図柄の変動が実行される場合も、変動時間が設定される領域(変動時間タイマ)は共通である。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
この実施の形態では、特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されている。すなわち、特別図柄プロセス処理も共通化されている。よって、ROM54において特別図柄プロセス処理のプログラムを格納する領域も節減されている。また、例えば、ステップS105で設定される変動時間タイマ(RAM55に形成されている)は、第1特別図柄と第2特別図柄とで兼用されるので、RAM55の容量節減にもつながる。
なお、リーチ判定用乱数値、変動パターン種別判定用乱数値、変動パターン決定用乱数値は、始動入賞の発生時に抽出されて保存領域(図21、図22参照)に格納され、それぞれ、ステップS97,S101A,S101Dにおいて読み出されるように構成されているが、ステップS97,S101A,S101Dにおいて各々の乱数値を抽出するように構成されていてもよい。大当りの判定や大当り種別の判定に関係しないからである。
図37は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されているはずれ・大当り・小当り、または大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果7指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、小当りフラグがセットされているか否かを確認し(ステップS116)、小当りフラグもセットされていなければ、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。また、小当りフラグがセットされているときには、表示結果7指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS116,S117)。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果3〜5指定コマンドのいずれかを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。すなわち、第1確変大当りフラグがセットされているときは表示結果3指定コマンドを送信する制御を行い、第2確変大当りフラグがセットされているときは表示結果4指定コマンドを送信する制御を行い、第3確変大当りフラグがセットされているときは表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う。また、確変大当りフラグがセットされておらず、突然確変大当りフラグもセットされていないときは、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。突然確変大当りフラグがセットされているときは、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
次いで、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図38は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、停止時間タイマに図柄停止時間(特別図柄の停止図柄の停止時間;例えば1秒)をセットしスタートさせる(ステップS123)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS124)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図39は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。
なお、図柄確定指定コマンドは第1特別図柄および第2特別図柄のいずれの停止を指定する場合にも用いる共通のコマンドとされているが、第1特別図柄の停止(確定)を指定する第1図柄確定指定コマンドと第2特別図柄の停止(確定)を指定する第2図柄確定指定コマンドを設けてもよい。この場合、例えば、ステップS122のYのときに、特別図柄ポインタが「第1」を示すか「第2」を示すかを特定し、対応する図柄確定指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、ステップS132の処理において、特別図柄ポインタが「第1」を示すか「第2」を示すかを特定し、対応する図柄確定指定コマンドを送信するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、停止時間タイマの値を1減算し(ステップS132A)、停止時間タイマの値が0になったか(タイムアウトしたか)どうか確認する(ステップS132B)。停止時間タイマの値が0になっていないとき(タイムアウトしていないとき)は、そのまま処理を終了する。停止時間タイマの値が0になったときは、ステップS133A以降の処理を実行する。なお、図柄確定指定コマンドは、停止図柄の導出表示のときに1回だけ送信されるように(ステップS131参照)、図柄確定指定コマンドを送信したときに送信済みフラグをセットし、そのフラグがセットされた後は、ステップS131の処理を実行しないようにする。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133A)。セットされていれば、大当り開始2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133B)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS133C)。
小当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133D)。セットされていれば、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り開始3指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り4指定コマンドを送信し、確変大当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。なお、大当り表示時間は、15ラウンドの大当りの場合と2ラウンドの大当りの場合とで異なる時間とされている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
大当りフラグもセットされていない場合には(ステップS133DのN)、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS139A)。セットされていれば、時短状態における特別図柄および飾り図柄の変動表示の回数をカウントするための時短回数カウンタを1減算し(ステップS139B)、減算後の時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS139C)。時短回数カウンタの値が0であれば、時短フラグをリセットする(ステップS139D)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行されてから100回の特別図柄の変動が終了するまで時短状態が継続される。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS140)。
なお、ステップS133A〜S133Cの処理をステップS140の処理の直前にて実行するようにしてもよい。このような構成によれば、時短回数を正確にカウント(減算)することができる。すなわち、この実施の形態では、小当りが発生してから小当り遊技が終了した場合であっても、遊技状態が変更されない。従って、小当りが発生したときの遊技状態が時短状態であれば、小当り遊技の終了後の遊技状態も時短状態になる。そして、仮に、小当り遊技の終了後における時短状態が継続可能な変動回数を、小当りが発生する前の時短状態の残り変動回数であるとすると、図39に示す構成では、小当りが発生したときの変動において時短回数を減算する処理が行われないことになってしまう。しかし、ステップS133A〜S133Cの処理をステップS140の処理の直前にて実行するようにすれば、小当りが発生したときの変動において時短回数を減算する処理が行われることになり、時短回数を正確に減算することができる。
大入賞口開放前処理では、CPU56は、大当り表示時間タイマが設定されている場合には、大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。なお、大当り表示時間タイマが設定されている場合とは、第1ラウンドの開始前の場合である。インターバルタイマ(ラウンド間のインターバル時間を決めるためのタイマ)が設定されている場合には、インターバルタイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。
大入賞口開放中処理では、CPU56は、大入賞口開放時間タイマがタイムアウトするか、または大入賞口への入賞球数が所定数(例えば10個)に達したら、最終ラウンドが終了していない場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行うとともに、インターバルタイマにインターバル時間に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する。最終ラウンド(15ラウンドまたは2ラウンド)が終了した場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する。
図40は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了3指定コマンドを送信し、確変大当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。なお、図40に示されているカウントスイッチ検出時間とは、遊技球が大入賞口に入賞してから、カウントスイッチ23で検出されるのに十分な時間である。例えば、遊技球が大入賞口に入賞してからカウントスイッチ23で検出されるまでに最長1.0秒かかるとすると、カウントスイッチ検出時間は1.0秒よりも長い時間である。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、確変大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS156)。
確変大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(確変大当りフラグ)をリセットし(ステップS157)、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS158)。次いで、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS159)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS156のN)、突然確変大当りフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS161)。突然確変大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(突然確変大当りフラグ)をリセットし(ステップS162)、チャンスモードフラグをセットしてチャンスモード状態に移行させる(ステップS163)。確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS158)。次いで、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS159)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
突然確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS161のN)、CPU56は、時短回数カウンタに所定値(この実施の形態では100)をセットする(ステップS164)。また、時短フラグをセットする(ステップS159)。すなわち、この実施の形態では、大当り遊技状態を終了後に、所定回数(例えば100回)の変動表示が終了するまで、遊技状態が時短状態に制御される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
ステップS308の小当り開放前処理では、大入賞口開放前処理(ステップS305)と同様の処理を行う。ただし、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理に対応した値に更新することに代えて、小当り開放中処理に対応した値に更新する。また、ステップS309の小当り開放中処理では、大入賞口開放中処理(ステップS306)と同様の処理を行う。ただし、最終ラウンドでない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新し、最終ラウンド(第2ラウンド)であれば、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(ステップS310)に対応した値に更新する。
図41は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS170)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS174に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットする(ステップS171)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を小当り終了表示タイマが設定し(ステップS173)、処理を終了する。なお、図41に示されているカウントスイッチ検出時間とは、遊技球が大入賞口に入賞してから、カウントスイッチ23で検出されるのに十分な時間である。
ステップS174では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS175)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、チャンスモードフラグをセットしてチャンスモード状態に移行させる(ステップS176)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS177)。
図42は、ステップS23の異常入賞報知処理を示すフローチャートである。異常入賞報知処理において、CPU56は、異常報知禁止フラグがセットされているか否か確認する(ステップS581)。異常報知禁止フラグは、遊技機への電力供給が開始されたときに実行されるメイン処理でセットされている(図5におけるステップS44参照)。異常報知禁止フラグがセットされていない場合には、ステップS585に移行する。異常報知禁止フラグがセットされている場合には、ステップS45で設定された禁止期間タイマの値を−1する(ステップS582)。そして、禁止期間タイマの値が0になったら、すなわち禁止期間タイマがタイムアウトしたら、異常報知禁止フラグをリセットする(ステップS583,S584)。
次いで、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS585)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上である状態は、大当り遊技中または小当り遊技中である状態である。そのような状態であれば、大入賞口に遊技球が入賞する可能性があるので、大入賞口への異常入賞が生じたことの確認を行わない。すなわち、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば、異常入賞報知処理を終了する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば(大当り遊技も小当り遊技も行われていない状態)、CPU56は、入力ポート0のビット0(カウンタスイッチ23からの検出信号の入力ビット)の値が0から1に変化したか否か確認する(ステップS586)。CPU56は、入力ポート0のビット7またはビット6が0から1に変化した場合(すなわち、カウンタスイッチ23がオンした場合)、大入賞口への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板80に、異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS586,S587)。なお、図40および図41に示された大当り終了処理および小当り終了処理において、カウントスイッチ検出時間(遊技球が大入賞口に入賞してからカウントスイッチ23で検出されるまでの時間)が経過してから特別図柄プロセスフラグの値が0に戻される。よって、遊技球が大入賞口に入賞したがカウントスイッチ23で検出されないうちにステップS586,S587の処理が実行されることはない。すなわち、正常にカウントスイッチ23が遊技球を検出したにも関わらず異常入賞報知指定コマンドが送信されてしまうということはない。
以上のような処理によって、大当り遊技も小当り遊技も行われていない状態においてカウンタスイッチ23がオンした場合には、異常入賞報知指定コマンドが送信される。また、ステップS581〜S583の処理によって、演出制御用マイクロコンピュータ100が初期化報知を行っているときに、異常報知が開始されることが禁止される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化報知を開始してから禁止期間に相当する期間が経過するまで、初期化報知を継続して実行している。
なお、この実施の形態では、大入賞口への異常入賞を検出して報知する制御が行われるが、第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15への異常入賞を検出して報知する制御も行う(可変入賞球装置15が開放している場合にのみ第2始動入賞口14に入賞可能に構成されている場合)ようにしてもよい。その場合、可変入賞球装置15の制御状態は普通図柄プロセスフラグの値によって判定できるので、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値が可変入賞球装置15が開放している状態を示していないときに第2始動口スイッチ14aの検出信号がオン状態になったことを検出したときにも、異常入賞報知指定コマンドを送信する。その異常入賞報知指定コマンドは、大入賞口への異常入賞が検出されたときに送信される異常入賞報知指定コマンドと区別可能であることが好ましい。
例えば、普通図柄プロセス処理において、CPU56は、ゲート通過記憶数を確認して普通図柄を当りとするか否かや普通図柄の停止図柄を決定する普通図柄通常処理、普通図柄の変動中の各種処理を実行する普通図柄変動処理、普通図柄を停止表示する普通図柄停止処理、普通図柄が当りとなった後に普通電動役物(可変入賞球装置15)の開閉制御を行う普通電動役物作動処理を実行する。この場合、CPU56は、異常入賞報知処理において、普通図柄プロセスフラグが普通電動役物作動処理に対応した値(例えば3)であるか否かを確認し、普通図柄プロセスフラグが普通電動役物作動処理に対応した値以外であるときに、第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオン状態となったことを検出したことにもとづいて、異常入賞が発生したと判定するようにしてもよい。
次に、時短状態または潜伏確変状態への移行時の表示状態について説明する。図43は、時短状態又は潜伏確変状態へ移行するときの表示状態を示す説明図である。図43に示すように、大当り判定(ステップS62)において大当りとすると判定され、大当り種別の判定(ステップS73)において通常大当り(非確変大当り)とすると決定された場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において非確変図柄(図43に示す例では「4」)で左右の演出図柄が揃ってリーチとなり(A)、その後、非確変図柄で左中右の演出図柄が揃って導出表示されることにより大当りが発生する(B)。このとき、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいては、非確変図柄「3」が導出表示される(B)。そして、大当り遊技が開始され、各ラウンドが順に進行していく(C)。大当り遊技が終了するときに、例えば「時短モードに突入」という文字を演出表示装置9に表示することによって、遊技状態が時短状態に移行することを遊技者に報知する(D)。そして、再び、演出図柄および特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動が開始される(E)。このとき、遊技状態が通常状態であることを示す背景色が「青」で、遊技状態が時短状態であることを示す背景色が「黄色」であるとすると、演出表示装置9の演出図柄表示領域における背景色が「青」から「黄色」に変更される。また、背景画像としてキャラクタの画像が表示されている場合には、通常状態のときのキャラクタの画像から時短状態のときのキャラクタの画像に変更される。
また、大当り判定(ステップS62)において大当りとすると判定され、大当り種別の判定(ステップS73)において確変大当りとすると決定された場合、大当り遊技中の昇格演出が実行される場合を除き、本来は、演出表示装置9の演出図柄表示領域において確変図柄が導出表示される。しかし、この実施の形態では、所定の割合で、確変大当りに決定されたにもかかわらず、確変大当りが発生することを遊技者に報知せず、かつ、大当り遊技の終了後においても遊技状態が確変状態に移行されたことを遊技者に報知しない潜伏確変状態に移行する。この場合、図43に示すように、演出表示装置9の演出図柄表示領域において非確変図柄(図43に示す例では「4」)で左右の演出図柄が揃ってリーチとなり(A)、その後、非確変図柄で左中右の演出図柄が揃って導出表示されることにより大当りが発生する(B)。このとき、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいては、確変図柄「7」が導出表示される(B)。そして、大当り遊技が開始され、各ラウンドが順に進行していく(C)。大当り遊技が終了するときに、例えば「時短モードに突入」という文字を演出表示装置9に表示することによって、遊技状態が時短状態に移行することを遊技者に報知する(D)。そして、再び、演出図柄および特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動が開始される(E)。このとき、遊技状態が確変状態に移行されたことを隠すために、演出表示装置9の演出図柄表示領域における背景色を「青」から「黄色」に変更する。また、背景画像としてキャラクタの画像が表示されている場合には、時短状態のときのキャラクタの画像に変更する。
確変大当りが発生するときに、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいては、確変図柄「7」が導出表示されるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bよりも演出表示装置9に対して遊技者は注目しているので、確変状態に移行されたことを悟られる可能性は低い。なお、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにて「7」を表示することにより確変大当りの発生を悟られる心配がある場合には、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける確変図柄の表示を遊技者に認識しにくい表示態様(例えば所定位置のランプの点灯)に変更してもよい。
また、大当り終了後に遊技状態が時短状態に移行されたか確変状態に移行されたかを識別できなくするために、遊技状態を識別可能な演出態様(表示態様)として、背景色や背景画像を時短状態に移行された場合と潜伏確変状態に移行された場合とで見た目上共通にするが、遊技状態を識別可能なその他の演出態様についても見た目上共通にする。例えば、可変表示中のランプ・LEDの点灯パターンや、効果音の種類、可変表示中の演出(例えばリーチ時の動画データ)、リーチ態様、登場するキャラクタなどが遊技状態によって異なる場合は、このような演出態様についても時短状態に移行された場合と潜伏確変状態に移行された場合とで見た目上共通にする。本発明では、時短状態に移行された場合と潜伏確変状態に移行された場合とで見た目上共通にされた上記のような演出態様を「共通の演出」という。なお、例えば、可変表示中の演出(例えばリーチ時の動画データ)、リーチ態様などが遊技状態に応じて異ならないなら、そのような演出態様も「共通の演出」に含まれる。
また、潜伏確変状態に移行させる条件としては、例えば、大当り種別として「第1確変」または「第2確変」が決定されたときに1/2の割合で潜伏確変状態に移行させる(図87のステップS513A参照)。また、大当り種別として「第3確変」が決定されたときに1/3の割合で潜伏確変状態に移行させる。なお、このような割合に限定されるわけではなく、遊技制御に合わせて任意の割合に設定することが可能である。
このように、確変大当りが発生し、確変状態に移行される場合であっても、所定の割合で潜伏確変状態に移行させるように構成されているので、大当り遊技が終了し、見た目上は時短状態に移行されたとしても、確変状態に移行されている可能性があるので、遊技者に確変状態に移行されたかもしれないとの期待感を抱かせることができる。
次に、潜伏確変状態中および時短状態中における報知演出の演出態様について説明する。
図44は、潜伏確変状態中における報知演出の表示例を示す説明図である。図44に示すように、潜伏確変状態中において演出図柄の変動(1回目の変動)が開始されるときに、演出制御用CPU101において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の演出図柄が「358」で停止され、その後、演出図柄「358」はゆれ変動を行う(B)。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「確変?」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待を抱く。一方、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に操作しなかった場合(「操作無」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
また、図44に示すように、2回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU101において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の演出図柄が「172」で停止され、その後、演出図柄「172」はゆれ変動を行う(B)。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを2回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に2回操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「可能性は・・・」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待をより強く抱くことになる。一方、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に2回操作しなかった場合(「操作無」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
さらに、図44に示すように、3回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU101において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の演出図柄が「827」で停止され、その後、演出図柄「827」はゆれ変動を行う(B)。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを3回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に3回操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「高い!!」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待をより一層強く抱くことになる。一方、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に3回操作しなかった場合(「操作無」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
図45は、時短状態中における報知演出の表示例を示す説明図である。図45に示すように、時短状態中において演出図柄の変動(1回目の変動)が開始されるときに、演出制御用CPU101において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の演出図柄が「358」で停止され、その後、演出図柄「358」はゆれ変動を行う(B)。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「確変?」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待を抱く。一方、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に操作しなかった場合(「操作無」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
また、図45に示すように、2回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU101において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の演出図柄が「172」で停止され、その後、演出図柄「172」はゆれ変動を行う(B)。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを2回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に2回操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「可能性は・・・」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待をより強く抱くことになる。一方、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に2回操作しなかった場合(「操作無」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
さらに、図45に示すように、3回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU101において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の演出図柄が「827」で停止され、その後、演出図柄「827」はゆれ変動を行う(B)。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを3回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に3回操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「???」というコメントを発する。このコメントは確変状態に移行されている可能性が高くないことを意味し、遊技者は確変状態に移行されている可能性があまり高くないと認識する。一方、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に3回操作しなかった場合(「操作無」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
図44および図45に示すように、見た目上、時短状態に制御されている状態(時短状態か潜伏確変状態か判別できない状態)のときに、確変状態に移行されている可能性が高いか低いかを示す報知演出(示唆演出)を実行しているので、遊技者に確変状態に移行されているかもしれないとの期待感を与えることができる。また、遊技者による操作ボタン120の操作が所定期間内に行われたことを条件に、報知演出(図44および図45に示す例では、キャラクタが喋るコメント)を実行するように構成しているので、遊技者に積極的に遊技に参加させることができ、報知演出に遊技者が飽きて遊技興趣が低下してしまうのを防止することができる。さらに、報知演出として、複数回の変動に亘って実行される各々の演出が関連性のある報知演出(図44に示す例では、コメントが「確変?」「可能性は・・・」「高い!!」と変化する演出、図45に示す例では、コメントが「確変?」「可能性は・・・」「???」と変化する演出)を実行可能であるので、複数回の変動に亘って操作ボタン120を操作しないと関連があるかどうかわからない(確変状態に移行されている可能性が高いかどうかわからない)ことになり、遊技者の遊技への参加意欲を掻き立てることができる。
また、演出図柄の停止図柄としてはずれ図柄(「358」「172」など)を停止表示させた後に、報知演出を実行するように構成されているので、演出図柄の停止図柄が大当り図柄にならなかった場合でも遊技状態が内部的に確変状態に制御されているかもしれないとの期待感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、報知演出は常に3回の変動に亘って実行されるわけではなく、1回〜4回の変動に亘って実行される。この実施の形態では、報知演出が連続して実行される回数が増えるほど、確変状態に移行されている可能性が高い。
また、報知演出は複数種類用意されている(図83〜図85参照)。報知演出の態様は複数種類の系統に分けられており、各々の系統には複数種類の異なる演出態様が設けられている。すなわち、図83〜図85に示すように、報知パターン(報知演出の態様)として、報知パターンA、報知パターンBおよび報知パターンCの系統に分けられている。そして、各々の系統の報知パターンには、関連性のある複数種類の異なる態様の報知パターン(例えば、報知パターンAの場合、1回目の変動時の報知パターン1A、2回目の変動時の報知パターン2A−1,2A−2、3回目の変動時の報知パターン3A−1,3A−2)が設けられている。具体的には、図44および図45に示したキャラクタがコメントを発する報知演出を報知パターンAであるとすると、「確変?」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン1Aであり、「可能性は・・・」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン2A−1であり、「高い!!」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン3A−2であり、「???」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン3A−1である。なお、その他の系統の報知パターンB,Cとしては、例えば、報知パターンAのときのキャラクタとは異なるキャラクタが異なるコメントを発するような演出であってもよいし、キャラクタが複数回の変動に亘って関連性のある動作を行うような演出であってもよい。
この実施の形態では、報知演出の態様によって確変状態に移行されている可能性が高いかどうか判断できるようになっている。すなわち、同一系統の複数種類の報知パターンのうち、確変状態に制御されているときは所定の報知パターンが他の報知パターンよりも選択される割合が高くなるように構成されている。具体的には、確変状態のときに、報知パターン2A−2は報知2A−1よりも選択割合が高く、報知パターン3A−2(「高い!!」のコメント)は報知パターン3A−1(「???」のコメント)よりも選択割合が高い。
図44および図45に示した例では、1回目の変動のときに操作ボタン120を1回操作するように指示し、2回目の変動のときに操作ボタン120を2回操作するように指示し、3回目の変動のときに操作ボタン120を3回操作するように指示していたが、このような場合に限られず、例えば1回目の変動のときに操作ボタン120を2回操作するように指示し、2回目の変動のときに操作ボタン120を3回操作するように指示し、3回目の変動のときに操作ボタン120を1回操作するように指示するような場合であってもよい。また、操作ボタン120の操作回数は毎変動1回でもよく、毎変動複数回でもよい。
また、有効期間内に操作ボタン120が操作されなかった場合に、「・・・」と表示するのではなく、演出に変化を加えずに、そのままキャラクタをフェードアウトさせるようにしてもよい。例えば、図44において、(C)の表示の後にキャラクタを登場させ、操作ボタン120が押されれば(D)の表示を行い、有効期間内に操作ボタン120が押されなければキャラクタをフェードアウトさせる。
また、図44および図45に示した例では、全て通常変動(演出図柄の高速変動)が行われてから演出図柄が仮停止され、その後に報知演出が実行される場合を示していたが、変動態様(変動パターン)がリーチを伴う変動である場合には、リーチ演出が実行されてから演出図柄が仮停止され、その後に報知演出が実行される。
また、図44および図45に示した例では、演出図柄の可変表示において図柄を仮停止させた後に報知演出を実行するように構成されているが、演出図柄の可変表示中における報知演出を実行するタイミングは任意のタイミングでよい。例えば、可変表示を開始する前に実行してもよいし、可変表示を開始した後の高速変動中に実行してもよいし、リーチ演出が実行される場合はリーチ演出の実行中に実行してもよい。報知演出はキャラクタを用いた所定の演出を行うだけであるので、可変表示中の任意のタイミングで実行させる場合であっても複雑な表示制御を要しないからである。
図46は、潜伏確変状態中における確変状態の確定を示す報知演出の表示例を示す説明図である。図46に示すように、4回目の変動が開始されるときに、演出制御用CPU101において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の演出図柄が「358」で停止され、その後、演出図柄「358」はゆれ変動を行う(B)。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されていること(確変状態の確定)を報知するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「確変だよ」というコメントを発する。この実施の形態では、確変状態に移行されているときのみ、4回連続して報知演出が実行される。従って、遊技者は、4回目の変動で報知演出が実行されたことにより、確変状態に移行されていることを認識する。このように、確変状態が確定していることを報知する報知演出を実行することにより、このような報知演出が実行されるかどうかの興味を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図44〜図46に示す報知演出では、演出表示装置9の表示画面の表示態様(キャラクタがコメントを発する)ことによって確変状態に移行されていることを示唆するようにしていたが、遊技状態が確変状態であるか否かによって出力される割合の異なる複数種類の効果音のいずれかを出力することによって確変状態に移行されていることを示唆するようにしてもよく、また、遊技状態が確変状態であるか否かによって出力される割合の異なる複数種類のランプ・LEDの点灯パターンのいずれかで点灯させることによって確変状態に移行されていることを示唆するようにしてもよい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU101)によって更新される乱数について説明する。
演出制御基板80では、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図47は、演出制御基板80の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図47に示すように、この実施の形態では、演出制御基板80の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3、昇格演出実行決定用の乱数値SR5、第1〜第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7、第1〜第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1〜SR8−3、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9、報知演出実行決定用の乱数値SR10−1、報知パターン決定用の乱数値SR10−2のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。演出制御用CPU101は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6−1〜SR6−3、SR7、SR8−1〜SR8−3、SR9、SR10−1、SR10−2の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄として、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される演出図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、演出図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアそれぞれにて最終的に停止表示される3つの演出図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、変動中昇格演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる通常大当り組合せの演出図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部または一部にて仮停止表示させる演出図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
昇格演出実行決定用の乱数値SR5は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれかである場合に、変動中昇格演出や大当り中昇格演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
第1〜第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3は、「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」といった特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「71」の範囲の値をとる。第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2は、「擬似連」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「150」の範囲の値をとる。第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3は、「メイン予告」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「60」の範囲の値をとる。
サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7は、サブ予告演出を実行するか否かを決定し、サブ予告演出を実行する場合におけるサブ予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1〜第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1〜SR8−3は、サブ予告パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1は、「キャラクタ表示」のサブ予告演出におけるサブ予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「499」の範囲の値をとる。第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2は、「ステップアップ画像」のサブ予告演出におけるサブ予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「1009」の範囲の値をとる。第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3は、「メール表示」のサブ予告演出におけるサブ予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「200」の範囲の値をとる。
リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9は、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき実行されるリーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。
報知演出実行決定用の乱数値SR10−1は、報知演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。報知パターン決定用の乱数値SR10−2は、報知パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。
演出制御基板80に搭載されたROMには、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROMには、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、所定の非リーチ組合せや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図48(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図48(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図48(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄のうち、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図48(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄のうち、「中」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROMが記憶する判定テーブルには、図49に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図48(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図48(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた演出図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図50に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図48(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる確定演出図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、リーチハズレ組合せとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図51(A)及び(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図51(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる演出図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図51(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定演出図柄のうち、「中」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる演出図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、演出図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示する場合に、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリア以外の「左」及び「右」の演出図柄表示エリアに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の演出図柄表示エリアに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の演出図柄表示エリアに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定演出図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図52(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cが含まれている。図52(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図52(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図52(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定演出図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、突確チャンス目TC1〜TC4に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば図53(A)及び(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164A、164Bが含まれている。図53(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1に基づき、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、スーパーPF1−3、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1を、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。
図53(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bは、「擬似連(チャンス目)」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2に基づき、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164Bは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3の変動パターンといった、「擬似連」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2を、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、擬似連TP2−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を仮停止表示させてから再変動(擬似連変動)させる全再変動表示動作が、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに1回行われる。擬似連TP2−2の特定演出パターンでは、確定演出図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が2回行われる。擬似連TP2−3の特定演出パターンでは、確定演出図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が3回行われる。したがって、この実施の形態では、特定演出パターン決定テーブル164Bを用いて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定することにより、擬似連変動の実行回数を決定することができる。
加えて、ROMが記憶する決定テーブルには、「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応した特定演出パターンを複数種類のうちから選択して決定するための特定演出パターン決定テーブルが含まれている。「メイン予告」の特定演出が実行される場合に特定演出パターンを決定するためのテーブルの一例として、図54(A)〜(C)に示すような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eが、ROMに記憶されていればよい。図54(A)〜(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eは、「メイン予告」の特定演出が実行される場合に、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3に基づき、特定演出パターンをメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちから選択して決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、例えば図54(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、メイン予告用テーブル指定バッファの値(メイン予告用テーブル指定バッファ値)に応じて、使用テーブルとして特定されて設定される。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンといった、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。また、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのそれぞれには、メイン予告用テーブル指定バッファ値を、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3に基づいて決定された特定演出パターンに対応して“1”〜“3”のいずれかに更新するためのメイン予告用テーブル指定バッファ更新設定値を示すテーブルデータ(更新用データ)が含まれている。
ここで、図54(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Cは、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−3−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。その一方で、特定演出パターン決定テーブル164Cでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−1−1の特定演出パターンを選択して決定することができない。そして、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Dが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Eが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
図54(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Dは、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”であるときに使用テーブルとして特定されて選択され、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−3−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。その一方で、特定演出パターン決定テーブル164Dでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−2−1の特定演出パターンを選択して決定することができない。そして、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Cが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Eが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
図54(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164Eは、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−2−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。その一方で、特定演出パターン決定テーブル164Eでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンを選択して決定することができない。そして、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Cが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Dが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
こうして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターン決定テーブル164D、164Eのいずれかを用いてメイン予告TP3−1−1の特定演出パターンが選択されると、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”に更新され、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、変動パターンが非リーチPA1−6であれば今回選択されたメイン予告TP3−1−1の特定演出パターンを選択することができないようにテーブルデータが構成された特定演出パターン決定テーブル164Cが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。また、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、特定演出パターン決定テーブル164C、164Eのいずれかを用いてメイン予告TP3−2−1の特定演出パターンが選択されると、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”に更新され、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、変動パターンが非リーチPA1−6であれば今回選択されたメイン予告TP3−2−1の特定演出パターンを選択することができないようにテーブルデータが構成された特定演出パターン決定テーブル164Dが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。さらに、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、特定演出パターン決定テーブル164C、164Dのいずれかを用いてメイン予告TP3−3−1の特定演出パターンが選択されると、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”に更新され、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、変動パターンが非リーチPA1−6であれば今回選択されたメイン予告TP3−3−1の特定演出パターンを選択することができないようにテーブルデータが構成された特定演出パターン決定テーブル164Eが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。このように、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、今回実行する「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応した特定演出パターンを、次回では選択しないように設定された選択用データを含むように構成されている。
加えて、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPA3−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択されて決定され、変動パターンがスーパーPA3−7である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されて決定され、変動パターンがスーパーPB3−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。ここで、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3の変動パターンはいずれも、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応して用意された変動パターンであり、図9に示すように、スーパーPA3−3の変動パターンであればリーチ演出α1が実行され、スーパーPA3−7の変動パターンであればリーチ演出α2が実行され、スーパーPB3−3の変動パターンであればリーチ演出β1が実行される。
このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定によれば、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α1を実行するためのスーパーPA3−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択され、リーチ演出α1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α2を実行するためのスーパーPA3−7の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択され、リーチ演出α2と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。さらに、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンがリーチ演出β1を実行するためのスーパーPB3−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択され、リーチ演出β1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。
また、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPA4−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択されて決定される割合が高いながらも、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちからも選択されて決定されることができるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPA4−7やスーパーPA5−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されて決定される割合が高いながらも、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちからも選択されて決定されることができるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPB4−3やスーパーPB5−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されて決定される割合が高いながらも、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2のうちからも選択されて決定されることができるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる決定用データが設定されている。
ここで、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンはいずれも、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して用意された変動パターンである。そして、図10に示すように、スーパーPA4−3の変動パターンであればリーチ演出α1が実行され、スーパーPA4−7の変動パターンであればリーチ演出α2が実行され、スーパーPA5−3の変動パターンであればリーチ演出α3が実行され、スーパーPB4−3の変動パターンであればリーチ演出β1が実行され、スーパーPB5−3の変動パターンであればリーチ演出β2が実行される。
このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定によれば、可変表示結果が「大当り」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α1を実行するためのスーパーPA4−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択されることで、リーチ演出α1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される一方で、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちから選択されることもあり、リーチ演出α1と関連づけられていない演出動作のうちからも「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。また、可変表示結果が「大当り」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α2を実行するためのスーパーPA4−7の変動パターンやリーチ演出α3を実行するためのスーパーPA5−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されることで、リーチ演出α2と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される一方で、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちから選択されることもあり、リーチ演出α2と関連づけられていない演出動作のうちからも「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。ここで、リーチ演出α3にはリーチ演出α2における演出動作が含まれるように構成することで、リーチ演出α2と関連づけられた演出動作は、リーチ演出α3とも関連づけられた演出動作となる。さらに、可変表示結果が「大当り」となる場合に、変動パターンがリーチ演出β1を実行するためのスーパーPB4−3の変動パターンやリーチ演出β2を実行するためのスーパーPB5−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されることで、リーチ演出β1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される一方で、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2のうちから選択されることもあり、リーチ演出β1と関連づけられていない演出動作のうちからも「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。ここで、リーチ演出β2にはリーチ演出β1における演出動作が含まれるように構成することで、リーチ演出β1と関連づけられた演出動作は、リーチ演出β2とも関連づけられた演出動作となる。
こうした特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定により、可変表示結果が「大当り」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3のそれぞれと関連づけられていない演出動作を含む複数種類のうちから、「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。ただし、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3のそれぞれと関連づけられている演出動作は、関連づけられていない演出動作に比べて、「メイン予告」の特定演出における演出動作として選択される割合が高くなる。
特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eにおいて、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンには、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに比べて、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンよりも可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンの方が、より多くの第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3が割り当てられている。一例として、メイン予告TP3−1−2の特定演出パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に用いられるスーパーPA3−3の変動パターンに対応して「41」〜「60」の範囲の値が割り当てられている一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に用いられるスーパーPA4−3の変動パターンに対応して「21」〜「50」の範囲の値が割り当てられている。これに対して、メイン予告TP3−1−1の特定演出パターンには、スーパーPA3−3の変動パターンに対応して「1」〜「40」の範囲の値が割り当てられている一方で、スーパーPA4−3の変動パターンに対応して「1」〜「20」の値が割り当てられている。また、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、メイン予告TP3−1−1の特定演出パターンが選択されることもある一方で、メイン予告TP3−1−2の特定演出パターンが選択されることはない。このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
また、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eではいずれも、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンが選択されることはないように、選択用データが設定されている。このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることを、遊技者が認識することができる。
「メイン予告」の特定演出が実行される場合における特定演出パターンを決定するためのテーブルの他の一例として、図55に示すような特定演出パターン決定テーブル164Fが、ROMに記憶されてもよい。図55に示す特定演出パターン決定テーブル164Fは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンといった、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。
ここで、図55に示す特定演出パターン決定テーブル164Fは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−3−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。これに対して、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合には、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eと同様に特定演出パターンが選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。これにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1のそれぞれと関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。また、可変表示結果が「大当り」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3のそれぞれと関連づけられていない演出動作を含む複数種類のうちから、「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。
こうした特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eあるいは特定演出パターン決定テーブル164Fの設定によれば、リーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3といった複数種類のリーチ演出のいずれかが実行される場合に、そのリーチ演出の種類に応じて異なる割合で、「メイン予告」の特定演出における演出動作を複数種類のうちから選択することができる。
特定演出パターン決定テーブル164Fにおいても、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンには、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに比べて、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンよりも可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンの方が、より多くの第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3が割り当てられている。このような特定演出パターン決定テーブル164Fの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合に比べて、大当り信頼度が高くなる。また、特定演出パターン決定テーブル164Fでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンが選択されることはないように、選択用データが設定されている。このような特定演出パターン決定テーブル164Fの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることを、遊技者が認識することができる。
ROMが記憶する決定テーブルには、図56(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aや、図56(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bが含まれている。図56(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」(「突確」以外)である場合に、変動中昇格演出を実行するか否かを、昇格演出実行決定用の乱数値SR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。変動中昇格演出実行決定テーブル165Aは、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を、変動中昇格演出の有無を示す決定結果に割り当てる決定用データなどから構成されている。ここで、大当り種別が「通常」または「第3確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5のうち、「1」〜「99」の範囲の値が変動中昇格演出ありの決定結果に割り当てられ、「100」の値が変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられている。この場合、変動中昇格演出ありの決定結果となれば、変動中昇格失敗演出が実行される。また、大当り種別が「第1確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5のうち、「1」〜「70」の範囲の値が変動中昇格演出ありの決定結果に割り当てられ、「71」〜「100」の範囲の値が変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられている。この場合、変動中昇格演出ありの決定結果となれば、変動中昇格成功演出が実行されることになる。さらに、大当り種別が「第2確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられており、変動中昇格成功演出と変動中昇格失敗演出がいずれも実行されないことになる。
図56(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」(「突確」以外)である場合に、大当り中昇格演出を実行するか否かを、昇格演出実行決定用の乱数値SR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bは、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を、大当り中昇格成功演出や大当り中昇格失敗演出の有無を示す決定結果に割り当てる決定用データなどから構成されている。ここで、大当り種別が「通常」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て大当り中昇格失敗演出ありの決定結果に割り当てられており、大当り中昇格失敗演出が実行されることになる。また、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て大当り中昇格演出なしの決定結果に割り当てられており、大当り中昇格成功演出と大当り中昇格失敗演出がいずれも実行されないことになる。さらに、大当り種別が「第3確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5の一部が大当り中昇格成功演出ありの決定結果に割り当てられ、残りが大当り中昇格失敗演出ありの決定結果に割り当てられている。この場合には、決定結果に応じて、大当り中昇格成功演出と大当り中昇格失敗演出のいずれかが実行されることになる。
ROMが記憶する決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図57(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば図57(E)に示すようなテーブル選択設定に従い、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、演出図柄を再変動させる演出図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、仮停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「右」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「右」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−4となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。
ROMが記憶する決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図58(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。ここで、全再変動表示動作の残り回数は、例えば最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図53(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bの設定に基づき特定演出パターンが擬似連TP2−1に決定され、演出図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167Cや仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。変動パターンが特殊PG1−3である場合には、図53(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bの設定に基づき特定演出パターンが擬似連TP2−1または擬似連TP2−2に決定され、演出図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が多くとも2回であることから、仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図58(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図58(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図58(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図58(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
このような仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することにより、例えば図59に示すように、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の各特定演出パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて仮停止表示させる演出図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
ROMが記憶する決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図60に示す仮停止図柄決定テーブル168が含まれている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、変動中昇格演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図61に示す仮停止図柄決定テーブル169が含まれている。仮停止図柄決定テーブル169は、大当り組合せとなる確定演出図柄として「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアに揃って停止表示される同一の左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、図62に示すサブ予告パターン種別決定テーブル170が含まれている。サブ予告パターン種別決定テーブル170は、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7に基づき、サブ予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン種別決定テーブル170は、変動パターンが非リーチPA1−1、非リーチPA1−2、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1のいずれかである場合や、非リーチPA1−3である場合、非リーチPA1−4である場合、非リーチPA1−6、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合、これらの変動パターン以外の変動パターンである場合に応じて、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告CY1〜サブ予告CY3のサブ予告パターン種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告パターン種別決定テーブル170では、変動パターンが非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3といった、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)である場合に対応して、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7が全てサブ予告なしに割り当てられている。そのため、「メイン予告」の特定演出が実行される場合には、サブ予告演出となる演出動作の実行が制限される。ここで、「メイン予告」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させた後、短時間のうちに特定演出における演出表示が開始され、サブ予告演出が行われる場合には、実行期間に重複が生じる。そこで、サブ予告パターン種別決定テーブル170では、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターンである場合には常にサブ予告なしとなるようにサブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7を割り当てることで、「メイン予告」の特定演出と実行期間が重複するサブ予告演出は実行しないようにすることができる。
ROMが記憶する決定テーブルには、サブ予告パターンを複数種類のいずれに決定するためのテーブルとして、例えば図63〜図65に示すサブ予告パターン決定テーブル171A〜171Cが含まれている。サブ予告パターン決定テーブル171Aは、サブ予告パターン種別がサブ予告CY1に決定されたときに、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1に基づき、サブ予告なし、あるいは、サブ予告パターンをサブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン決定テーブル171Aは、変動パターンに応じて、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「キャラクタ表示」のサブ予告演出における演出表示が行われる。「キャラクタ表示」のサブ予告演出では、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4の各サブ予告パターンに対応するキャラクタ画像を、演出表示装置9の表示領域に表示させる。
サブ予告パターン決定テーブル171Bは、サブ予告パターン種別がサブ予告CY2に決定されたときに、第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2に基づき、サブ予告なし、あるいは、サブ予告パターンをサブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン決定テーブル171Bは、変動パターンに応じて、第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「ステップアップ画像」のサブ予告演出における演出表示が行われる。「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のいずれかを演出表示装置9の表示領域に表示させた後、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4の各サブ予告パターンに対応して、所定の順番に従い複数種類の演出画像を切り替えて表示すること、あるいは、演出画像の切り替えが行われないことがある。
サブ予告パターン決定テーブル171Cは、サブ予告パターン種別がサブ予告CY3に決定されたときに、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3に基づき、サブ予告なし、あるいは、サブ予告パターンをサブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン決定テーブル171Cは、変動パターンに応じて、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のサブ予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「メール表示」のサブ予告演出における演出表示が行われる。「メール表示」のサブ予告演出では、操作ボタン120の操作を促す演出画像を演出表示装置9の表示領域に表示させた後、操作ボタン120が操作されたことに応じて、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3の各サブ予告パターンに対応した演出画像を表示させる一方で、操作ボタン120が操作されなければ、各サブ予告パターンに対応した演出画像の表示が行われない。このように、「メール表示」のサブ予告演出では、操作ボタン120が操作されたことに応じて演出動作が変化する。
図65に示すサブ予告パターン決定テーブル171Cでは、特定演出が実行される非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンに対応して、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3のうち「1」〜「170」の範囲の値がサブ予告なしに割り当てられている。他方、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも少ない個数の乱数値SR8−3が、サブ予告なしに割り当てられている。例えば、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4の変動パターンに対応して、「1」〜「160」の範囲の値がサブ予告なしに割り当てられている。その他のリーチ状態となる変動パターンでは、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となるか否かや、リーチの種類(ノーマルまたはスーパー)により、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3の割当てが異なっている。これに対して、特定演出が実行されない非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1の変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも多い個数の乱数値SR8−3が、サブ予告なしに割り当てられている。すなわち、「1」〜「190」の範囲の値がサブ予告なしに割り当てられている。このような設定により、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が高くなる。また、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて大当り信頼度の高いサブ予告演出を実行する割合が高くなる一方で、演出図柄の可変表示態様がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて大当り信頼度の高いサブ予告演出を実行する割合が低くなる。
ROMが記憶する決定テーブルには、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき実行されるリーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを複数種類のうちから選択して決定するためのリーチ演出パターン決定テーブルが含まれている。リーチ演出パターン決定テーブルの一例として、図66(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bや、図67(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bが、ROMに記憶されていればよい。図66(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9に基づき、リーチ演出パターンを大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、大当りAPB2−1〜大当りAPB2−3のうちから選択して決定するために参照されるテーブルである。図67(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9に基づき、リーチ演出パターンをハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のうちから選択して決定するために参照されるテーブルである。リーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bはそれぞれ、例えば図67(C)に示すようなテーブル選択設定に従い、可変表示結果が「大当り」と「ハズレ」のいずれであるか、及び、リーチ演出用テーブル指定バッファの値(リーチ演出用テーブル指定バッファ値)に応じて、使用テーブルとして特定されて設定される。
リーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bはそれぞれ、可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3に応じて、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を、大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、大当りAPB2−1〜大当りAPB2−3のリーチ演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bはそれぞれ、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1に応じて、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を、ハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のリーチ演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bのそれぞれには、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9に基づいて決定されたリーチ演出パターンに対応して“1”または“2”のいずれかに更新するためのリーチ演出用テーブル指定バッファ更新設定値を示すテーブルデータ(更新用データ)が含まれている。
ここで、リーチ演出パターン決定テーブル172Aでは、リーチ演出α1に対応して、大当りAPA1−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB1−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB1−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α2に対応して、大当りAPA1−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB1−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB1−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α3に対応して、大当りAPA1−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB1−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB1−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル172Aでは、リーチ演出β1に対応して、大当りAPA2−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB2−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB2−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β2に対応して、大当りAPA2−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB2−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB2−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β3に対応して、大当りAPA2−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB2−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB2−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。
他方、リーチ演出パターン決定テーブル172Bでは、リーチ演出α1に対応して、大当りAPB1−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA1−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA1−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α2に対応して、大当りAPB1−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA1−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA1−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α3に対応して、大当りAPB1−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA1−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA1−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル172Aでは、リーチ演出β1に対応して、大当りAPB2−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA2−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA2−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β2に対応して、大当りAPB2−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA2−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA2−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β3に対応して、大当りAPB2−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA2−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA2−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。
このようなリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bの設定によれば、可変表示結果が「大当り」となる場合に、前回実行した演出動作と同一である演出動作を含む複数種類のうちから、今回のリーチ演出として実行する演出動作を選択することができる。
リーチ演出パターン決定テーブル173Aは、可変表示結果が「ハズレ」でありリーチ演出用テーブル指定バッファ値が“1”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、リーチ演出α1に対応してハズレHPA1−1のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出α2に対応してハズレHPA1−2のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出β1に対応してハズレHPA1−3のリーチ演出パターンのみを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル173Bは、可変表示結果が「ハズレ」でありリーチ演出用テーブル指定バッファ値が“2”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、リーチ演出α1に対応してハズレHPB1−1のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出α2に対応してハズレHPB1−2のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出β1に対応してハズレHPB1−3のリーチ演出パターンのみを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。そして、リーチ演出パターンがハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3のいずれかに決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“2”に更新されることにより、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、リーチ演出パターン決定テーブル173Bが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、リーチ演出パターンがハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のいずれかに決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“1”に更新されることにより、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、リーチ演出パターン決定テーブル173Aが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
こうして、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、リーチ演出パターン決定テーブル173Aを用いてリーチ演出パターンがハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3のうちから選択されると、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“2”に更新され、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、可変表示結果が「ハズレ」であればハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3のうちから今回選択されたリーチ演出パターンはいずれも選択することができないようにテーブルデータが構成されたリーチ演出パターン決定テーブル173Bが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、リーチ演出パターン決定テーブル173Bを用いてリーチ演出パターンがハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のうちから選択されると、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“1”に更新され、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、可変表示結果が「ハズレ」であればハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のうちから今回選択されたリーチ演出パターンはいずれも選択することができないようにテーブルデータが構成されたリーチ演出パターン決定テーブル173Aが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。このように、リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bはいずれも、今回実行するリーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを、次回では選択しないように設定された選択用データを含むように構成されている。
リーチ演出パターン決定テーブルの他の一例として、図68に示すリーチ演出パターン決定テーブル174が、ROMに記憶されてもよい。図68に示すリーチ演出パターン決定テーブル174は、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかや、リーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3(可変表示結果が「大当り」の場合)あるいはリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1(可変表示結果が「ハズレ」の場合)に応じて、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を、大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3(可変表示結果が「大当り」の場合)あるいはハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3(可変表示結果が「ハズレ」の場合)のリーチ演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。
ここで、図68に示すリーチ演出パターン決定テーブル174は、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、リーチ演出α1に対応してリーチ演出パターンがハズレHPA1−1とハズレHPB1−1のうちから選択され、リーチ演出α2に対応してリーチ演出パターンがハズレHPA1−2とハズレHPB1−2のうちから選択され、リーチ演出β1に対応してリーチ演出パターンがハズレHPA1−3とハズレHPB1−3のうちから選択されて決定されるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、可変表示結果が「大当り」である場合には、リーチ演出α1に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA1−1と大当りAPB1−1のうちから選択され、リーチ演出α2に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA1−2と大当りAPB1−2のうちから選択され、リーチ演出α3に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA1−3と大当りAPB1−3のうちから選択されて決定されるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。さらに、可変表示結果が「大当り」である場合には、リーチ演出β1に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA2−1と大当りAPB2−1のうちから選択され、リーチ演出β2に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA2−2と大当りAPB2−2のうちから選択され、リーチ演出β3に対応して大当りAPA2−3と大当りAPB2−3のうちから選択されて決定されるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。これにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1における演出動作を、複数種類のうちから選択することができる。また、可変表示結果が「大当り」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3における演出動作を、複数種類のうちから選択することができる。
ROMが記憶する制御パターンテーブルには、例えば図69に示す図柄変動制御パターンテーブル180が含まれている。図69に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
また、ROMが記憶する制御パターンテーブルには、例えば図70(A)に示すメイン予告演出制御パターンテーブル181A、図70(B)に示すサブ予告演出制御パターンテーブル181B、図70(C)に示すリーチ演出制御パターンテーブル181Cが含まれている。
図70(A)に示すメイン予告演出制御パターンテーブル181Aには、「メイン予告」の特定演出における演出動作に応じたメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2といった複数種類の特定演出パターンのそれぞれに対応して、例えば「メイン予告」の特定演出における演出表示動作といった、「メイン予告」の特定演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。「メイン予告」の特定演出に対応した各予告演出パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
一例として、メイン予告演出制御パターンテーブル181Aには、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンのそれぞれに対応して、メイン予告CMP1−1、メイン予告CMP1−2、メイン予告CMP2−1、メイン予告CMP2−2、メイン予告CMP3−1、メイン予告CMP3−2の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、メイン予告CMP1−1の予告演出制御パターンは、リーチ演出α1と関連づけられた演出動作として、ポンポンを持ったキャラクタ画像CH1を表示させる。なお、キャラクタ画像CH1は、リーチ演出α1において出現する演出画像であればよい。メイン予告CMP1−2の予告演出制御パターンは、リーチ演出α1と関連づけられた演出動作として、ポンポンを持ったキャラクタ画像CH1を表示させた後、ポンポンが5kgハンマーに変化するような演出画像を表示させる。メイン予告CMP2−1の予告演出制御パターンは、リーチ演出α2、リーチ演出α3と関連づけられた演出動作として、茶色の100kgハンマーを持ったキャラクタ画像CH1を表示させる。なお、キャラクタ画像CH1は、リーチ演出α1だけでなくリーチ演出α2、リーチ演出α3においても出現する演出画像であればよい。メイン予告CMP2−2の予告演出制御パターンは、リーチ演出α2、リーチ演出α3と関連づけられた演出動作として、金色の100kgハンマーを持ったキャラクタ画像CH1を表示させる。メイン予告CMP3−1の予告演出制御パターンは、リーチ演出β1、β2と関連づけられた演出動作として、青色服を着たキャラクタ画像CH2を表示させる。なお、キャラクタ画像CH2は、リーチ演出β1、β2において出現する演出画像であればよい。メイン予告CMP3−2の予告演出制御パターンは、リーチ演出β1、β2と関連づけられた演出動作として、赤色服を着たキャラクタ画像CH2を表示させる。
なお、リーチ演出と関連づけられた演出動作は、遊技者が関連性を認識できる任意の演出動作であればよい。例えば、リーチ演出における演出動作として出力される楽曲と同一の楽曲や、一部の楽曲、別フレーズの楽曲が出力されるものであればよい。また、リーチ演出で展開されるストーリーに関連すると遊技者が認識できるような演出表示が行われるものであってもよい。具体的な一例として、リーチ演出として桃太郎のストーリーが展開される場合には、それに関連づけられた演出動作として、きびだんごを示す演出画像を表示させればよい。その一方で、リーチ演出として浦島太郎のストーリーが展開される場合には、それに関連づけられた演出動作として、かめを示す演出画像を表示させればよい。リーチ演出と関連づけられた演出動作は、リーチ演出を実行する際に用いられるデータ(例えば画像データなど)と共通のデータを用いて実行されるものであってもよいし、共通のデータを用いていなくても、演出動作の動作態様が、リーチ演出との関連性を遊技者が認識できるものであってもよい。
図70(B)に示すサブ予告演出制御パターンテーブル181Bには、複数種類のサブ予告パターンのそれぞれに対応して、例えばサブ予告演出における演出表示動作といった、サブ予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。サブ予告演出に対応した各予告演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
一例として、サブ予告演出制御パターンテーブル181Bには、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンのそれぞれに対応して、サブ予告CYP1−1〜サブ予告CYP1−4の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、サブ予告CYP1−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−1のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101を表示させる。サブ予告CYP1−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−2のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC102を表示させる。サブ予告CYP1−3の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−3のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC103を表示させる。サブ予告CYP1−4の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−4のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101〜MC103を表示させる。
また、サブ予告演出制御パターンテーブル181Bには、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンのそれぞれに対応して、サブ予告CYP2−1〜サブ予告CYP2−4の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、サブ予告CYP2−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−1のサブ予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、サブ予告演出を終了する。サブ予告CYP2−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−2のサブ予告パターンに対応して、第2ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、サブ予告演出を終了する。サブ予告CYP2−3の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−3のサブ予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替えた後に、サブ予告演出を終了する。サブ予告CYP2−4の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−4のサブ予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替え、さらに第3ステップの演出画像に切り替えた後に、サブ予告演出を終了する。
加えて、サブ予告演出制御パターンテーブル181Bには、サブ予告YP3−1のサブ予告パターンに対応してサブ予告CYP3−1−1及びサブ予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンが格納され、サブ予告YP3−2のサブ予告パターンに対応してサブ予告CYP3−2−1及びサブ予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンが格納され、サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに対応してサブ予告CYP3−3−1及びサブ予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、サブ予告CYP3−1−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−1のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−1のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−2のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−2のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる。
図70(C)に示すリーチ演出制御パターンテーブル181Cには、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき実行されるリーチ演出における演出動作に応じた大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、ハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3といった複数種類のリーチ演出パターンのそれぞれに対応して、例えばリーチ演出における演出表示動作や音声出力動作、ランプ点灯動作といった、リーチ演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、リーチ演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各リーチ演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
一例として、リーチ演出制御パターンテーブル181Cには、大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、ハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のリーチ演出パターンのそれぞれに対応して、大当りCAA1−1〜大当りCAA1−3、大当りCAB1−1〜大当りCAB1−3、大当りCAA2−1〜大当りCAA2−3、大当りCAB2−1〜大当りCAB2−3、ハズレCHA1−1〜ハズレCHA1−3、ハズレCHB1−1〜ハズレCHB1−3のリーチ演出制御パターンが格納されている。
ここで、大当りCAA1−1と大当りCAB1−1のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出α1となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、大当りCAA1−1であればリーチ演出α1A(大当り)の演出動作が実行され、大当りCAB1−1であればリーチ演出α1B(大当り)の演出動作が実行される。リーチ演出α1A(大当り)とリーチ演出α1B(大当り)では、いずれもキャラクタ画像CH1が出現する一方で、例えば異なるストーリーが展開されるといった、互いに演出態様が異なる演出動作が行われるものであればよい。一例として、リーチ演出α1A(大当り)とリーチ演出α1B(大当り)では、リーチ演出を実行する際に用いられるデータ(例えば画像データなど)が互いに全く異なる構成を有していることによって、互いに異なるストーリーが展開されればよい。その一方で、リーチ演出α1A(大当り)とリーチ演出α1B(大当り)のいずれが実行される場合であっても、変動パターンが同一であれば、特別図柄や演出図柄の変動時間は同一となる。すなわち、少なくとも特別図柄や演出図柄の変動時間は、変動パターンが決定されることによって決定され、リーチ演出パターンの決定結果によって変動時間が変化することはないように設定されていればよい。大当りCAA1−2と大当りCAB1−2のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出α2となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、大当りCAA1−2であればリーチ演出α2A(大当り)の演出動作が実行され、大当りCAB1−2であればリーチ演出α2B(大当り)の演出動作が実行される。リーチ演出α2A(大当り)とリーチ演出α2B(大当り)では、いずれもキャラクタ画像CH1が出現する一方で、例えば異なるストーリーが展開されるといった、互いに演出態様が異なる演出動作が行われるものであればよい。一例として、リーチ演出α2A(大当り)とリーチ演出α2B(大当り)では、リーチ演出を実行する際に用いられるデータ(例えば画像データなど)が互いに全く異なる構成を有していることによって、互いに異なるストーリーが展開されればよい。大当りCAA1−3と大当りCAB1−3のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出α3となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、大当りCAA1−3であればリーチ演出α3A(大当り)の演出動作が実行され、大当りCAB1−3であればリーチ演出α3B(大当り)の演出動作が実行される。リーチ演出α3A(大当り)とリーチ演出α3B(大当り)では、いずれもキャラクタ画像CH1が出現する一方で、例えば異なるストーリーが展開されるといった、互いに演出態様が異なる演出動作が行われるものであればよい。一例として、リーチ演出α3A(大当り)とリーチ演出α3B(大当り)では、リーチ演出を実行する際に用いられるデータ(例えば画像データなど)が互いに全く異なる構成を有していることによって、互いに異なるストーリーが展開されればよい。
大当りCAA2−1と大当りCAB2−1のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出β1となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、大当りCAA2−1であればリーチ演出β1A(大当り)の演出動作が実行され、大当りCAB2−1であればリーチ演出β1B(大当り)の演出動作が実行される。リーチ演出β1A(大当り)とリーチ演出β1B(大当り)では、いずれもキャラクタ画像CH2が出現する一方で、例えば異なるストーリーが展開されるといった、互いに異なる演出態様の演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出β1A(大当り)とリーチ演出β1B(大当り)では、リーチ演出を実行する際に用いられるデータ(例えば画像データなど)が互いに全く異なる構成を有していることによって、互いに異なるストーリーが展開されればよい。大当りCAA2−2と大当りCAB2−2のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出β2となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、大当りCAA2−2であればリーチ演出β2A(大当り)の演出動作が実行され、大当りCAB2−2であればリーチ演出β2B(大当り)の演出動作が実行される。リーチ演出β2A(大当り)とリーチ演出β2B(大当り)では、いずれもキャラクタ画像CH2が出現する一方で、例えば異なるストーリーが展開されるといった、互いに異なる演出態様の演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出β2A(大当り)とリーチ演出β2B(大当り)では、リーチ演出を実行する際に用いられるデータ(例えば画像データなど)が互いに全く異なる構成を有していることによって、互いに異なるストーリーが展開されればよい。大当りCAA2−3と大当りCAB2−3のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出β3となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、大当りCAA2−3であればリーチ演出β3A(大当り)の演出動作が実行され、大当りCAB2−3であればリーチ演出β3B(大当り)の演出動作が実行される。リーチ演出β3A(大当り)とリーチ演出β3B(大当り)では、いずれもキャラクタ画像CH3が出現する一方で、例えば異なるストーリーが展開されるといった、互いに異なる演出態様の演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出β3A(大当り)とリーチ演出β3B(大当り)では、リーチ演出を実行する際に用いられるデータ(例えば画像データなど)が互いに全く異なる構成を有していることによって、互いに異なるストーリーが展開されればよい。
ハズレHPA1−1とハズレHPB1−1のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、リーチ演出α1となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、ハズレHPA1−1であればリーチ演出α1A(ハズレ)の演出動作が実行され、ハズレHPB1−1であればリーチ演出α1B(ハズレ)の演出動作が実行される。リーチ演出α1A(ハズレ)では、リーチ演出における演出動作が開始されてから所定時間が経過するまでの共通演出期間にてリーチ演出α1A(大当り)と同様の演出動作が行われた後、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、リーチ演出α1A(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出α1A(ハズレ)では、リーチ演出α1A(大当り)と共通のデータ(例えば画像データなど)を用いることによって、共通演出期間にてリーチ演出α1A(大当り)と同様の演出動作が行われた後、リーチ演出α1A(大当り)とは異なるデータを用いることによって、リーチ演出α1A(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されればよい。リーチ演出α1B(ハズレ)では、共通演出期間にてリーチ演出α1B(大当り)と同様の演出動作が行われた後、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、リーチ演出α1B(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出α1B(ハズレ)では、リーチ演出α1B(大当り)と共通のデータ(例えば画像データなど)を用いることによって、共通演出期間にてリーチ演出α1B(大当り)と同様の演出動作が行われた後、リーチ演出α1B(大当り)とは異なるデータを用いることによって、リーチ演出α1B(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されればよい。ハズレHPA1−2とハズレHPB1−2のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、リーチ演出α2となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、ハズレHPA1−2であればリーチ演出α2A(ハズレ)の演出動作が実行され、ハズレHPB1−2であればリーチ演出α2B(ハズレ)の演出動作が実行される。リーチ演出α2A(ハズレ)では、共通演出期間にてリーチ演出α2A(大当り)と同様の演出動作が行われた後、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、リーチ演出α2A(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出α2A(ハズレ)では、リーチ演出α2A(大当り)と共通のデータ(例えば画像データなど)を用いることによって、共通演出期間にてリーチ演出α2A(大当り)と同様の演出動作が行われた後、リーチ演出α2A(大当り)とは異なるデータを用いることによって、リーチ演出α2A(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されればよい。リーチ演出α2B(ハズレ)では、共通演出期間にてリーチ演出α2B(大当り)と同様の演出動作が行われた後、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、リーチ演出α2B(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出α2B(ハズレ)では、リーチ演出α2B(大当り)と共通のデータ(例えば画像データなど)を用いることによって、共通演出期間にてリーチ演出α2B(大当り)と同様の演出動作が行われた後、リーチ演出α2B(大当り)とは異なるデータを用いることによって、リーチ演出α2B(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されればよい。ハズレHPA1−3とハズレHPB1−3のリーチ演出制御パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、リーチ演出β1となる演出動作を実行するための演出制御パターンであり、ハズレHPA1−3であればリーチ演出β1A(ハズレ)の演出動作が実行され、ハズレHPB1−3であればリーチ演出β1B(ハズレ)の演出動作が実行される。リーチ演出β1A(ハズレ)では、共通演出期間にてリーチ演出β1A(大当り)と同様の演出動作が行われた後、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、リーチ演出β1A(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出β1A(ハズレ)では、リーチ演出β1A(大当り)と共通のデータ(例えば画像データなど)を用いることによって、共通演出期間にてリーチ演出β1A(大当り)と同様の演出動作が行われた後、リーチ演出β1A(大当り)とは異なるデータを用いることによって、リーチ演出β1A(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されればよい。リーチ演出β1B(ハズレ)では、共通演出期間にてリーチ演出β1B(大当り)と同様の演出動作が行われた後、可変表示結果が「ハズレ」となることに対応して、リーチ演出β1B(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されるものであればよい。一例として、リーチ演出β1B(ハズレ)では、リーチ演出β1B(大当り)と共通のデータ(例えば画像データなど)を用いることによって、共通演出期間にてリーチ演出β1B(大当り)と同様の演出動作が行われた後、リーチ演出β1B(大当り)とは異なるデータを用いることによって、リーチ演出β1B(大当り)とは演出態様が異なる演出動作が実行されればよい。なお、共通演出期間は、リーチ演出制御パターンに関わりなく同一の時間長であってもよいし、リーチ演出制御パターンに応じて異なる時間長であってもよい。
さらに、ROMが記憶する制御パターンテーブルには、図71に示す各種演出制御パターンテーブル182が含まれている。図71に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が、時系列的に設定されていればよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図72は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示領域の表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。また、図47に示した図柄や演出などを決定するための各乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。さらに、演出表示装置9等の演出装置を用いて報知を行う報知制御処理を実行する(ステップS710)。その後、ステップS702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、共通の飾り図柄表示制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した図柄変動指定コマンドにもとづいて第1飾り図柄または第2飾り図柄いずれの変動であるかを特定し、特定した飾り図柄に対応する飾り図柄表示器9a,9bに表示信号を出力するように制御する。
図73は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。
図74〜図76は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが、演出表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9503(H))であれば(ステップS614のY)、演出制御用CPU101は、復旧時背景変更フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS615A)。復旧時背景変更フラグは、停電復旧時に送信される停電時遊技状態指定コマンドにおいて高ベース状態(時短状態または確変状態)が指定されているときにセットされる(ステップS636〜S638参照)。復旧時背景変更フラグがセットされているときは(ステップS615AのY)、演出表示装置9の背景(背景画像、背景色など)として時短状態の背景を表示する制御を実行する(ステップS615B)。一方、復旧時背景変更フラグがセットされていないときは(ステップS615AのN)、演出制御用CPU101は、背景指定コマンドの内容に応じた背景表示状態フラグをセットする(ステップS615C)。具体的には、背景指定コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば通常状態のときの背景表示状態フラグをセットし、背景指定コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば確変状態のときの背景表示状態フラグをセットし、背景指定コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば時短状態のときの背景表示状態フラグをセットし、背景指定コマンドがチャンスモード状態背景指定コマンドであればチャンスモード状態のときの背景表示状態フラグをセットする。次いで、演出制御用CPU101は、潜伏確変フラグのセット・リセット(ステップS893参照)にもとづいて現在の遊技状態が潜伏確変状態(確変状態に移行されたにもかかわらず確変状態に移行されたことを隠している遊技状態)であるかどうかを確認し(ステップS615D)、潜伏確変状態であれば、演出表示装置9の背景(背景画像、背景色など)として時短状態の背景を表示する制御を実行する(ステップS615E)。潜伏確変状態でなければ、演出表示装置9の背景として背景指定コマンドにもとづいて確認した遊技状態に応じた背景を表示する制御を実行する(ステップS615F)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS616)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンドを、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1〜4指定コマンドのいずれかであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS630)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS631)、期間タイマに、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS632)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行っている期間である。演出制御用CPU101は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。なお、初期報知期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS45の処理で設定する禁止期間と同じである。よって、初期化報知が行われているときに、異常報知指定コマンドを受信することはない。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
また、受信した演出制御コマンドが停電時遊技状態指定コマンドであれば(ステップS636)、演出制御用CPU101は、停電時遊技状態指定コマンドで指定されている遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変状態)であるかどうかを確認する(ステップS637)。高ベース状態であれば、復旧時背景変更フラグをセットする(ステップS638)。上述したように、復旧時背景変更フラグをセットすると、その後に遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される背景指定コマンドで指定される遊技状態にかかわらず、演出表示装置9の背景が時短状態のときの背景に制御される(ステップS615A,S615B参照)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1〜3指定コマンドのいずれかであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1〜3指定コマンド受信フラグのいずれかをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドが異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を合算保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。なお、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信することなく、同じ合算保留記憶数指定コマンドを2回受信した場合には、1回目に受信した合算保留記憶数指定コマンドを破棄し(例えば、合算保留記憶数保存領域を一旦クリアし)、2回目に受信した合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータを合算保留記憶数保存領域に格納するようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、第1始動入賞フラグをセットする(ステップS654)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、第2始動入賞フラグをセットする(ステップS656)。受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS659)。そして、ステップS611に移行する。
なお、図19のステップS219において、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する処理の代わりに、始動口ポインタが示す方の保留記憶数を示す保留記憶数指定コマンドを送信するように構成されている場合は、ステップS651において、その保留記憶数指定コマンドを所定の保存領域(保留記憶数保存領域)に格納する処理が行われる。
また、図19のステップS219において、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する処理を行わないように構成された場合には、ステップS645のNの場合にステップS653の処理に移行する。そして、演出制御用CPU101は、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)の内容にもとづいて第1始動入賞が発生したか第2始動入賞が発生したかを認識し(ステップS653、S655)、第1始動入賞が発生したと認識したときは、合算保留記憶数保存領域のデータを更新(現在の合算保留記憶数を示す値に対応するデータに更新)するとともに、第1始動入賞カウンタの値を+1する。また、第2始動入賞が発生したと認識したときは、合算保留記憶数保存領域のデータを更新するとともに、第2始動入賞カウンタの値を+1する。このような構成によれば、合算保留記憶数指定コマンドの送信が不要となり、コマンド数を削減することができるとともに、CPU56および演出制御用CPU101の処理負担を軽減することが可能となる。
図77は、合算保留記憶表示領域の表示状態の例を示す説明図である。図77(A),(B)に示すように、合算保留記憶表示領域には、合算保留記憶数に応じた数の丸印(最大8個)が表示される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109に、第1保留記憶と第2保留記憶とを区別可能に丸印を表示させる。例えば、第1保留記憶に対応する丸印を赤色で表示させ、第2保留記憶に対応する丸印を緑色で表示させる。なお、第1保留記憶と第2保留記憶とを同じ態様で(例えば、同じ形および同じ色で)表示するようにしてもよい。
図77(C)には、停電復旧時の合算保留記憶表示領域の表示状態の例が示されている。図77(C)に示すように、停電復旧時には、合算保留記憶数に応じた数の星印が合算保留記憶表示領域に表示される。図77(D)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から合算保留記憶数指定コマンドを受信したが始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合の合算保留記憶表示領域の表示状態の例が示されている。図77(D)に示すように、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、青色の丸印が合算保留記憶表示領域に表示される。
図77(C)に示すように、停電復旧時には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、本来の第1保留記憶(第1始動入賞記憶)に対応する表示(この例では、赤色の丸印の表示)および第2保留記憶(第2始動入賞記憶)に対応する表示(この例では、緑色の丸印の表示)とは異なる態様で、合算保留記憶数指定コマンドで指定された数の表示(この例では、星印)を、合算保留記憶表示領域に表示させる。よって、合算保留記憶表示領域の表示を利用して、遊技状態が復帰したことを容易に把握させることができるようになる。なお、停電復旧時の合算保留記憶表示領域の表示態様は、本来の第1保留記憶に対応する表示の態様および第2保留記憶に対応する表示の態様と異なるのであれば、この実施の形態のように表示される画像の形状を変えることに限られない。例えば、形状を変えずに色を変えるようにしたり、大きさを変えるようにしてもよい。
また、図77(D)に示すように、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、本来の第1保留記憶に対応する表示(この例では、赤色の丸印の表示)および第2保留記憶に対応する表示(この例では、緑色の丸印の表示)とは異なる態様で、増加した保留記憶に対応する画像を表示させる。従って、演出制御コマンド(この例では、始動入賞指定コマンド)の送受信に関して異常が生じたことを容易に把握できるようになる。
なお、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合の合算保留記憶表示領域の表示態様は、本来の第1保留記憶に対応する表示の態様および第2保留記憶に対応する表示の態様と異なるのであれば、この実施の形態のように表示される画像の色を変えることに限られない。例えば、色を変えずに形状(例えば、星印)を変えるようにしたり、大きさを変えるようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、赤色または緑色の丸印のうち、あらかじめ定めたいずれか一方の色の丸印を表示するようにしてもよい。例えば、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、合算保留記憶表示領域に常に赤色の丸印を表示してもよいし、常に緑色の丸印を表示してもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかをランダムに決定してもよい。例えば、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、乱数を用いた抽選処理により赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定して、合算保留記憶表示領域に表示するようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、保留記憶数にもとづいて赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定してもよい。例えば、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合に、第1保留記憶数が上限値(4)である場合には、第2始動入賞指定コマンドを受信するはずであるから、緑色の丸印を合算保留記憶表示領域に表示するようにしてもよい。逆に、例えば、第2保留記憶数が上限値(4)である場合には、第1始動入賞指定コマンドを受信するはずであるから、赤色の丸印を合算保留記憶表示領域に表示するようにしてもよい。また、第1保留記憶数や第2保留記憶数が上限値でなくても、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれが多いかを判定し、少ない方の保留記憶に対応する色の丸印を表示するようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数(例えば2)が第2保留記憶数(例えば3)より少なければ、赤色の丸印を合算保留記憶表示領域に表示するようにしてもよい。また、逆に、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのいずれが多いかを判定し、多い方の保留記憶に対応する色の丸印を表示するようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、合算保留記憶数にもとづいて赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定してもよい。例えば、合算保留記憶数が多いということは、可変入賞球装置15が開状態となり第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態(トータルで第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態)になっていることが多い。この場合、合算保留記憶数が所定値(例えば4)以上であるか否かを判断し、所定値以上であれば緑色の丸印を合算保留記憶表示領域に表示するようにし、所定値未満であれば赤色の丸印を合算保留記憶表示領域に表示するようにしてもよい。
また、始動入賞指定コマンドを受信できなかった場合、遊技状態にもとづいて赤色または緑色の丸印のいずれを表示するかを決定してもよい。例えば、遊技状態が高ベース状態になっているということは、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められ第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態(トータルで第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞がしやすい状態)になっていることが多い。この場合、遊技状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかを判断し、高ベース状態であれば緑色の丸印を合算保留記憶表示領域に表示するようにし、低ベース状態であれば赤色の丸印を合算保留記憶表示領域に表示するようにしてもよい。
図78は、図72に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)および演出図柄の変動が開始されるように制御する。また、遊技状態が時短状態または潜伏確変状態のときは、報知演出を実行するか否かと報知演出の態様(報知パターン)を設定する処理を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、遊技状態が時短状態または潜伏確変状態のときは、報知演出を実行することが決定され、遊技者による操作ボタン120の操作が行われたことを条件として、所定の報知演出を実行する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)および演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図79は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図80は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820A)。次いで、演出制御用CPU101は、背景表示状態フラグ(ステップS615C参照)にもとづき遊技状態が時短状態または潜伏確変状態であるか否かを確認する(ステップS820B)。なお、復旧時背景変更フラグがセットされているときも、遊技状態が時短状態または潜伏確変状態(確変状態)であると判断する。演出制御用CPU101は、遊技状態が時短状態または潜伏確変状態であると判断したときは(ステップS820BのY)、報知演出設定処理を実行する(ステップS821)。報知演出設定処理の詳しい内容については後述する(図81〜図85参照)。
次いで、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS822)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS823)、第1飾り図柄の変動を開始させることを示す第1飾り図柄変動要求フラグをセットする(ステップS824)。そして、点灯LEDの切替タイミングを決めるための飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を設定する(ステップS825)。その後、ステップS828に移行する。
第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているはずである。そこで、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS826A)、第2飾り図柄の変動を開始させることを示す第2飾り図柄変動要求フラグをセットする(ステップS826B)とともに、第2保留記憶数を1減算することを示す第2保留記憶数減算フラグをセットする(ステップS826C)。そして、点灯LEDの切替タイミングを決めるための飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を設定する(ステップS827)。その後、ステップS828に移行する。
ステップS828では、演出制御用CPU101は、演出図柄変動設定処理を実行する(ステップS828)。なお、演出図柄変動設定処理の内容については後述する(図86、図87)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS518で設定(セット)された演出制御パターンに応じたプロセステーブル(図69に示す図柄変動制御パターンテーブルのうちの一のテーブル)を選択する(ステップS831)。そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ(プロセステーブルを構成するデータ)におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS834)。
演出制御用CPU101は、異常入賞の報知を行っていることを示す異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS835A,S835B)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
異常報知中フラグがセットされている場合には、音番号データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS835A,S835C)。つまり、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS835Cの処理を行うときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データ1にもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。つまり、演出表示装置9におけるそのときの表示(異常入賞の報知がなされている。)と、演出図柄の可変表示の表示演出の画像とが、同時に演出表示装置9において表示されるように制御する。すなわち、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS836)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS837)。
図81は、ステップS821の報知演出設定処理を示すフローチャートである。報知演出設定処理において、演出制御用CPU101は、ステップS820Aで読み出した変動パターンコマンドで指定されている変動パターンが大当り用の変動パターン(図10に示した変動パターン)であるかどうかを確認し(ステップS400)、大当り用の変動パターンであれば処理を終了する。この実施の形態では、はずれのときにだけ報知演出を実行するためである。なお、はずれ用の変動パターンを受信したときに限らず、大当り用の変動パターンを受信したときにも報知演出を実行するようにしてもよい(すなわちステップS400の処理を削除してもよい)。
大当り用の変動パターンでなければ、演出制御用CPU101は、報知演出実行決定乱数(SR10−1)を抽出する(ステップS401)。そして、演出制御用CPU101は、前回報知演出フラグおよび遊技状態に応じた報知演出実行決定テーブルを選択する処理を実行する(ステップS402)。
図82は、報知演出実行決定テーブルを示す説明図である。図82に示すように、報知演出実行決定テーブルは、前回の変動において報知演出を実行したか否かを示す前回報知演出フラグと、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)とに対応したテーブルに分けられている。ステップS402では、演出制御用CPU101は、まず、前回報知演出フラグのオン・オフを確認し、次いで、遊技状態が時短状態であるか確変状態であるかを確認することによって、報知演出実行決定テーブルを選択する。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS401で抽出した報知演出実行決定乱数の値に従って、ステップS402で選択した報知演出実行決定テーブルにもとづいて報知演出の実行の有無を決定する(ステップS403)。具体的には、前回報知演出フラグがオフで時短状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出実行決定乱数の値が0〜4のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出実行決定乱数の値が5〜99のときは報知演出を実行しないと決定する。また、前回報知演出フラグがオフで確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出実行決定乱数の値が0〜9のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出実行決定乱数の値が10〜99のときは報知演出を実行しないと決定する。また、前回報知演出フラグがオンで時短状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出実行決定乱数の値が0〜19のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出実行決定乱数の値が20〜99のときは報知演出を実行しないと決定する。また、前回報知演出フラグがオンで確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出実行決定乱数の値が0〜49のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出実行決定乱数の値が50〜99のときは報知演出を実行しないと決定する。
このように、前回の変動で報知演出が実行されていた場合は、前回の変動で報知演出が実行されていなかった場合よりも高い割合で報知演出を実行すると決定し、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が時短状態のときよりも高い割合で報知演出を実行すると決定する。従って、報知演出が連続して実行される回数が増えるほど、確変状態に移行されている可能性が高い。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS403の決定結果にもとづき、今回の変動で報知演出を実行するか否かを示す今回報知演出フラグを更新する(ステップS404)。すなわち、報知演出を実行すると決定された場合には、今回報知演出フラグをオンにし、報知演出を実行しないと決定された場合には、今回報知演出フラグをオフにする。また、演出制御用CPU101は、ステップS403の決定結果にもとづき、前回報知演出フラグを更新する(ステップS405)。すなわち、報知演出を実行すると決定された場合には、前回報知演出フラグをオンにし、報知演出を実行しないと決定された場合には、前回報知演出フラグをオフにする。また、演出制御用CPU101は、報知演出を実行すると決定されたときは、報知演出が連続して何回実行されたかをカウントする連続回数カウンタの値を更新する(ステップS406)。
次いで、演出制御用CPU101は、今回報知演出フラグがオンであるかどうかを確認し(ステップS407)、今回報知演出フラグがオフのときは、そのまま処理を終了する。
今回報知演出フラグがオンのときは、演出制御用CPU101は、報知パターン決定乱数(SR10−2)を抽出する(ステップS408)。そして、演出制御用CPU101は、連続回数カウンタの値および遊技状態(時短状態、確変状態)に応じた報知パターン決定テーブルを選択する処理を実行する(ステップS409)。
図83〜図85は、報知パターン決定テーブルを示す説明図である。演出制御用CPU101は、今回報知演出フラグがオンになっている場合に報知パターン決定テーブルを選択する。そして、連続回数カウンタの値が1のときは、図83に示す1回目の変動用の報知パターン決定テーブルを選択し、1回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。
また、連続回数カウンタの値が2のときは、図84に示す2回目の変動用の報知パターン決定テーブルを選択する。そして、2回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン1Aのときは、図84(A)に示す報知パターン1A選択時のテーブルを選択し、報知パターン1A選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、2回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン1Bのときは、図84(B)に示す報知パターン1B選択時のテーブルを選択し、報知パターン1B選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、2回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン1Cのときは、図84(C)に示す報知パターン1C選択時のテーブルを選択し、報知パターン1C選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。
また、連続回数カウンタの値が3のときは、図85に示す3回目の変動用の報知パターン決定テーブルを選択する。そして、3回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン2A−1,2A−2のときは、図85(A)に示す報知パターン2A−1、2A−2選択時のテーブルを選択し、報知パターン2A−1、2A−2選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、3回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン2B−1,2B−2のときは、図85(B)に示す報知パターン2B−1,2B−2選択時のテーブルを選択し、報知パターン2B−1,2B−2選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、3回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン2C−1,2C−2のときは、図85(C)に示す報知パターン2C−1,2C−2選択時のテーブルを選択し、報知パターン2C−1,2C−2選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。
なお、連続回数カウンタの値が4のときは、4回目の変動用の報知パターンを選択することになるが(図46)、この実施の形態では、4回目の変動用の報知パターンを1種類しか設けていないので、4回連続して報知演出を実行すると決定されたときは(ステップS403)、自動的に図46に示すような4回目の変動用の報知パターンが決定される。そして、4回目の変動用の報知パターンが決定された場合は、前回報知演出フラグ、今回報知演出フラグ、連続回数カウンタをクリアする処理も実行される。なお、遊技状態が時短状態のときは、4回目の報知演出が実行されないように制御する必要があるが、この場合、連続回数カウンタの値が4で遊技状態が時短状態のときは、報知パターンを決定せずに、今回報知演出フラグをオフとし、前回報知演出フラグもオフとし、連続回数カウンタの値もクリアする。
なお、前回選択された報知パターンは演出制御用マイクロコンピュータ100のRAMにおける所定の格納領域に格納されている(ステップS411参照)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS408で抽出した報知パターン決定乱数の値に従って、ステップS409で選択した報知パターン決定テーブルにもとづいて報知パターンを決定する(ステップS410)。
具体的には、演出制御用CPU101は、図83の時短状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定乱数の値が0〜60のときは報知パターン1Aを決定し、報知パターン決定乱数の値が61〜80のときは報知パターン1Bを決定し、報知パターン決定乱数の値が81〜99のときは報知パターン1Cを決定する。また、図83の確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定乱数の値が0〜20のときは報知パターン1Aを決定し、報知パターン決定乱数の値が21〜60のときは報知パターン1Bを決定し、報知パターン決定乱数の値が61〜99のときは報知パターン1Cを決定する。
このように、遊技状態が時短状態のときは、遊技状態が確変状態のときよりも高い割合で報知パターン1Aを決定し、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が時短状態のときよりも高い割合で報知パターン1Cを決定する。従って、遊技者は、報知パターン1Cが実行されることにより、確変状態に制御されている可能性が高いと認識する。
また、図84(A)の時短状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定乱数の値が0〜80のときは報知パターン2A−1を決定し、報知パターン決定乱数の値が81〜99のときは報知パターン2A−2を決定する。また、図84(A)の確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定乱数の値が0〜20のときは報知パターン2A−1を決定し、報知パターン決定乱数の値が21〜99のときは報知パターン2A−2を決定する。このように、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が時短状態のときよりも高い割合で報知パターン2A−2を決定する。従って、遊技者は、報知パターン2A−1が実行された場合よりも報知パターン2A−2が実行されたるときに、確変状態に制御されている可能性が高いと認識する。なお、図84(B)に示すテーブルにおける報知パターン2B−1,2B−2に対する乱数値の割り振り、および図84(C)に示すテーブルにおける報知パターン2C−1,2C−2に対する乱数値の割り振りも、図84(A)に示すテーブルにおける報知パターン2A−1,2A−2に対する乱数値の割り振りと同じとなっている。ただし、図84(A)(B)(C)に示す各テーブルにおける乱数値の割り振りをテーブルごとに異ならせるようにしてもよい。
また、図85(A)の時短状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定乱数の値が0〜80のときは報知パターン3A−1を決定し、報知パターン決定乱数の値が81〜99のときは報知パターン3A−2を決定する。また、図85(A)の確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定乱数の値が0〜20のときは報知パターン3A−1を決定し、報知パターン決定乱数の値が21〜99のときは報知パターン3A−2を決定する。このように、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が時短状態のときよりも高い割合で報知パターン3A−2を決定する。従って、遊技者は、報知パターン3A−1が実行された場合よりも報知パターン3A−2が実行されたるときに、確変状態に制御されている可能性が高いと認識する。なお、図85(B)に示すテーブルにおける報知パターン3B−1,3B−2に対する乱数値の割り振り、および図85(C)に示すテーブルにおける報知パターン3C−1,3C−2に対する乱数値の割り振りも、図85(A)に示すテーブルにおける報知パターン3A−1,3A−2に対する乱数値の割り振りと同じとなっている。ただし、図85(A)(B)(C)に示す各テーブルにおける乱数値の割り振りをテーブルごとに異ならせるようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、報知パターンを決定した後、決定した報知パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100のRAMにおける所定の格納領域(報知パターン格納領域)に格納する(ステップS411)。そして、報知パターンに対応した報知演出実行時間タイマに、変動開始から報知演出の実行タイミングまでの時間をセットしスタートさせる(ステップS412)。報知演出実行時間タイマは、変動開始から報知演出の実行タイミングまでの時間を計測するタイマである。変動開始から報知演出の実行タイミングまでの時間は、変動パターンで特定される変動時間から報知演出の実行時間(例えば3秒)を引いた残り時間である。その後、処理を終了する。
図83〜図85に示す報知パターン決定テーブルを用いて報知パターンが決定されることによって、複数回の変動に亘って関連性のある報知演出が実行可能である。例えば、1回目の変動で報知パターン1Aが決定され、2回目の変動で報知パターン2A−1が決定され、3回目の変動で報知パターン3A−1が決定された場合、図45に示すように、1回目の変動でコメントが「確変?」となる報知演出が実行され、2回目の変動でコメントが「可能性は・・・」となる報知演出が実行され、3回目の変動でコメントが「???」となる報知演出が実行される。また、1回目の変動で報知パターン1Aが決定され、2回目の変動で報知パターン2A−1が決定され、3回目の変動で報知パターン3A−2が決定された場合、図44に示すように、1回目の変動でコメントが「確変?」となる報知演出が実行され、2回目の変動でコメントが「可能性は・・・」となる報知演出が実行され、3回目の変動でコメントが「高い!!」となる報知演出が実行される。このように、複数回の変動に亘って関連性のある報知演出が実行されることにより、確変状態に対する遊技者の期待を一層向上させることができる。
なお、3回の変動に亘って実行される関連性のある報知演出の報知パターンの組み合わせとして、報知パターン1A,2A−1,3A−1、報知パターン1A,2A−1,3A−2の組み合わせの他に、報知パターン1A,2A−2,3A−1、報知パターン1A,2A−2,3A−2、報知パターン1B,2B−1,3B−1、報知パターン1B,2B−1,3B−2、報知パターン1B,2B−2,3B−1、報知パターン1B,2B−2,3B−2、報知パターン1C,2C−1,3C−1、報知パターン1C,2C−1,3C−2、報知パターン1C,2C−2,3C−1、報知パターン1C,2C−2,3C−2の組み合わせがある。このように、報知パターン(報知演出の態様)は複数種類の系統に分けられており、各々の系統には複数種類の異なる演出態様が設けられている。すなわち、報知パターンとして、報知パターンA、報知パターンBおよび報知パターンCの系統に分けられている。例えば、報知パターンBの系統は、報知パターンAの系統のときのキャラクタとは異なるキャラクタが異なるコメントを発する。具体的には、女の子のキャラクタが、1回目の変動で「今の状態は?」(報知パターン1B)といい、2回目の変動で「チャンス?」(報知パターン2B−1)または「確変?」(報知パターン2B−2)といい、3回目の変動で「・・かも?」(報知パターン3B−1)または「可能性あり」(報知パターン3B−2)という。また、報知パターンCの系統は、所定のキャラクタが複数回の変動に亘って関連性のある動作を行う。具体的には、男の子のキャラクタが、1回目の変動で登場し(報知パターン1C)、2回目の変動で走り出し(報知パターン2C−1)またはジャンプし(報知パターン2C−2)、3回目の変動でVサインを出す(報知パターン3C−1)またはガッツポーズをする(報知パターン3C−2)。
この実施の形態では、報知演出の態様によって確変状態に移行されている可能性が高いかどうか判断できるようになっている。すなわち、報知パターンAの系統の報知演出よりも報知パターンB,Cの系統の報知演出が実行されたときの方が、確変状態に移行されている可能性は高い(図83参照)。また、同一系統の複数種類の報知パターンのうち、確変状態に制御されているときは所定の報知パターンが他の報知パターンよりも選択される割合が高い(図84、図85参照)。
なお、複数回の変動に亘って実行される報知演出の「関連性」の具体例として、3回の変動の報知演出の各々について三大珍味や三大名所などが関連付けられ、三大珍味や三大名所の全ての報知演出が実行された場合に、確変状態に移行されている可能性が高くするようにしてもよい。例えば、1回目の変動で「フォアグラ」が表示され、2回目の変動で「トリュフ」が表示され、3回目の変動で「キャビア」が表示された場合は、確変状態に移行される可能性が高く、1回目の変動で「フォアグラ」が表示され、2回目の変動で「トリュフ」が表示され、3回目の変動で「もも」が表示された場合は、時短状態に移行されている可能性が高いような場合である。
図86および図87は、図80のステップS828にて実行される演出図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この演出図柄変動設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば表示結果特定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS501;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。一例として、ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図9を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定された場合には(ステップS503;Yes)、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、図48(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ
1−5、FZ1−6の組合せを、確定演出図柄として決定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定された場合には(ステップS503;No)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS505)。一例として、ステップS505の処理では、まず、図48(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄を決定する。次に、図48(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図49に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図48(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄を決定する。
こうして、ステップS505の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる演出図柄を決定することで、確定演出図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがなく、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図50に示すような一定の非リーチ組合せとなることもない。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、まず、図51(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の演出図柄を決定する。次に、図51(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄が決定される。
このように、ステップS506の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリア以外の「左」及び「右」の演出図柄表示エリアに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリアにおける中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄が決定される。
ステップS501にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS501;No)、可変表示結果が「小当り」であること、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることのうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS507)。このとき、可変表示結果が「小当り」である場合、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合には(ステップS507;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS508)。ここで、図9に示すように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンはいずれも、演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定している。そのため、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS508;Yes)、ステップS503の処理に進み、ステップS504、S505の処理のいずれかにより、最終停止図柄となる確定演出図柄を決定する。なお、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS503の処理にて、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図9を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定されることになる。
ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS508;No)、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS509)。ここで、図9に示すように、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンはいずれも、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定している。そのため、ステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS509;Yes)、ステップS506の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄を決定する。
ステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS509;No)、指定された変動パターンが特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかとなる。ここで、図9に示すように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンはいずれも、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄の組合せを、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとすることを指定している。こうした特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定されたことに対応して、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS510)。一例として、ステップS510の処理では、図52(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定演出図柄として決定する。
ステップS507にて可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確」でもない場合には(ステップS507;No)、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「通常大当り」と「第3確変」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS511)。このとき、大当り種別が「通常大当り」である場合、もしくは、大当り種別が「第3確変」である場合には(ステップS511;Yes)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS512)。一例として、ステップS512の処理では、図52(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定演出図柄として決定する。
ステップS511にて大当り種別が「通常」でも「第3確変」でもない場合には(ステップS511;No)、潜伏確変状態に移行させるか否か決定する(ステップS513A)。具体的には、潜伏確変状態に移行させるか否かを決定するための潜伏確変用乱数(図47には示さず)を抽出し、潜伏確変用乱数の値が所定値であるか否かによって潜伏確変状態に移行させるか否かを決定する。潜伏確変大当りに移行させると決定されたときは(ステップS513B;Yes)、潜伏確変状態に移行されることを示す潜伏確変フラグをセットし(ステップS513C)、ステップS512において通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する。潜伏確変状態に移行させないと決定されたときは(ステップS513B;No)、大当り種別が「第1確変」と「第2確変」のいずれかであることに対応して、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS513D)。一例として、ステップS513Dの処理では、図52(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定演出図柄として決定する。
なお、この実施の形態では、確変状態に移行されるのを隠す潜伏確変状態に移行させるために、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」である場合でも一定の割合で確定演出図柄として非確変図柄(通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せ)を決定する。
ステップS504、S505、S506の処理のいずれかを実行した後、あるいは、ステップS510、S512、S513Dの処理のいずれかを実行した後には、特定演出設定処理を実行する(ステップS514)。図88は、ステップS514にて実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この特定演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出のない変動パターンであるか否かを判定する(ステップS551)。このとき、特定演出のない変動パターンであれば(ステップS551;Yes)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
ステップS551にて特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS551;No)、メイン予告設定処理を実行する(ステップS552)。続いて、特定演出が「滑り」及び「擬似連(チャンス目)」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS553)。このとき、「滑り」及び「擬似連」の特定演出のいずれかであれば(ステップS553;Yes)、その特定演出に応じた特定演出パターン決定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS554)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には図53(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Aをセットし、「擬似連」の特定演出である場合には図53(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bをセットする。
ステップS554の処理に続いて、特定演出パターンを複数種類のうちから選択して決定する(ステップS555)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−1を示す数値データに基づき、ステップS554にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Aを参照することにより、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「擬似連」の特定演出である場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−2を示す数値データに基づき、ステップS554にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Bを参照することにより、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定する。
ステップS553にて特定演出が「滑り」及び「擬似連」以外であると判定された場合や(ステップS553;No)、ステップS555の処理を実行した後には、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS556)。このとき、「滑り」、「擬似連(チャンス目)」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば(ステップS556;No)、特定演出設定処理を終了する。これに対して、「滑り」、「擬似連(チャンス目)」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば(ステップS556;Yes)、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS557)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS557の処理では、一例として、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS555にて決定された特定演出パターンに基づき、図57(E)に示すテーブル選択設定に従い、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる演出図柄を決定する。
他の一例として、「擬似連」の特定演出である場合には、まず、ステップS555にて決定された特定演出パターンに基づき、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連TP2−1の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連TP2−2の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連TP2−3の特定演出パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。このときには、決定した仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nを「0」に設定しておく。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図58(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択してセットする一方で、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図58(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データに基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS557の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図58(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS557の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図58(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−3を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。こうして左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定した後には、ステップS557の処理を終了する。
さらに他の一例として、「発展チャンス目」の特定演出である場合には、図60に示す仮停止図柄決定テーブル168を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、仮停止図柄決定テーブル168を参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せを決定する。
ステップS552にて実行されるメイン予告設定処理の一例として、図89のフローチャートに示すような処理が実行されるとよい。この例では、図54(A)〜(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164C〜164EがROMに記憶され、RAMにはメイン予告用テーブル指定バッファが設けられていればよい。図89に示すメイン予告設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが「メイン予告」の特定演出のある変動パターンであるか否かを判定する(ステップS701)。このとき、「メイン予告」の特定演出のない変動パターンであれば(ステップS701;No)、そのままメイン予告設定処理を終了する。
ステップS701にて「メイン予告」の特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS701;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する(ステップS702)。また、図54(D)に示すテーブル選択設定に従い、メイン予告用テーブル指定バッファ値に応じた特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを、使用テーブルとして特定してセットする(ステップS703)。そして、ステップS702にて抽出した乱数値SR6−3に基づき、ステップS703にてセットした特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを参照することにより、「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応したメイン予告用の特定演出パターンを選択して決定する(ステップS704)。
ステップS704にてメイン予告用の特定演出パターンを決定した後には、その特定演出パターンに応じたメイン予告用テーブル指定バッファ更新設定値によって、メイン予告用テーブル指定バッファ値を更新する設定を行う(ステップS705)。例えば、ステップS704にて特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告3−1−2のうちから選択されて決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値を“1”に更新する。これに対して、ステップS704にて特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されて決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値を“2”に更新する。また、ステップS704にて特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されて決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値を“3”に更新する。
こうしてステップS705の処理を実行することにより、「メイン予告」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンのいずれかが選択されるごとに、その選択された特定演出パターンに対応するメイン予告用テーブル指定バッファ値が設定されるように更新することができる。すなわち、「メイン予告」の特定演出における演出動作を複数種類のうちから選択して決定するごとに、その決定された演出動作の種類に応じて、次回に「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時における使用テーブルを特定できるように、メイン予告用テーブル指定バッファ値が設定される。そして、ステップS703の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、メイン予告用テーブル指定バッファ値に対応する特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを特定して使用テーブルとして設定することで、「メイン予告」の特定演出として前回実行した演出動作を今回では選択しないように、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかをセットすることができる。
ステップS552にて実行されるメイン予告設定処理の他の一例として、図90のフローチャートに示すような処理が実行されてもよい。この例では、図55に示す特定演出パターン決定テーブル164FがROMに記憶され、RAMはメイン予告用特定演出パターン記憶バッファが設けられていればよい。図90に示すメイン予告設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが「メイン予告」の特定演出のある変動パターンであるか否かを判定する(ステップS751)。このとき、「メイン予告」の特定演出のない変動パターンであれば(ステップS751;No)、そのままメイン予告設定処理を終了する。
ステップS751にて「メイン予告」の特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS751;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する(ステップS752)。このときには、特定演出パターン決定テーブル164Fを、使用テーブルとしてセットする(ステップS753)。そして、ステップS752にて抽出した乱数値SR6−3に基づき、ステップS753にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Fを参照することにより、「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応したメイン予告用の特定演出パターンを選択して決定する(ステップS754)。
ステップS754にてメイン予告用の特定演出パターンを決定した後には、その特定演出パターンが前回の「メイン予告」の特定演出における演出動作と同一の演出動作が含まれる特定演出パターンであるか否かを判定する(ステップS755)。一例として、演出制御用CPU101は、メイン予告用特定演出パターン記憶バッファに記憶されている特定演出パターンと、ステップS754にて決定された特定演出パターンが、同一の演出動作を含む特定演出パターンであるか否かを判定すればよい。ここで、メイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2の特定演出パターンは、図70(A)に示すメイン予告CMP1−1やメイン予告CMP1−2の予告演出制御パターンにより、ポンポンを持ったキャラクタ画像CH1を表示させるものであることから、同一の演出動作を含む特定演出パターンであると判定されればよい。また、メイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2の特定演出パターンは、図70(A)に示すメイン予告CMP2−1やメイン予告CMP1−2の予告演出制御パターンにより、100kgハンマーを持ったキャラクタ画像CH1を表示させるものであることから、同一の演出動作を含む特定演出パターンであると判定されればよい。さらに、メイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2の特定演出パターンは、図70(A)に示すメイン予告CMP3−1やメイン予告CMP3−2の予告演出制御パターンにより、キャラクタ画像CH2を表示させるものであることから、同一の演出動作を含む特定演出パターンであると判定されればよい。このように、大当り信頼度が異なる特定演出パターンであっても、同一のリーチ演出と関連づけられた「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応する特定演出パターンについては、同一の演出動作を含む特定演出パターンであると判定されればよい。なお、変動パターンが非リーチPA1−6以外であれば、ステップS755の判定を行わずにステップS757の処理に進めばよい。
ステップS755にて同一の演出動作が含まれる特定演出パターンであると判定された場合には(ステップS755;Yes)、特定演出パターンを差し替えるための設定を行う(ステップS756)。一例として、ステップS756の処理では、変動パターンが非リーチPA1−6であれば、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1のうちで、ステップS754にて決定した特定演出パターンとは異なるものに変更することにより、特定演出パターンを差し替える。このときには、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3と特定演出パターン決定テーブル164Fのいずれかを、予備用として予め用意されたものに変更して、ステップS752〜S754に対応する処理を実行するようにしてもよい。あるいは、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データが更新されるまで待機してから、ステップS752〜S754に対応する処理を実行するようにしてもよい。
ステップS755にて同一の演出動作が含まれる特定演出パターンではないと判定された場合や(ステップS755;No)、ステップS756の処理を実行した後などには、メイン予告用の特定演出パターンに対応する記憶データをメイン予告用特定演出パターン記憶バッファに記憶させることなどにより、特定演出パターンをセットする(ステップS757)。
図86に示すステップS514にて特定演出設定処理を実行した後には、変動中昇格演出設定処理を実行する(ステップS515)。図91は、ステップS515にて実行される変動中昇格演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この変動中昇格演出設定処理では、まず、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当するか、または、そうした場合には該当しないかを判定する(ステップS571)。このとき、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当しなければ(ステップS571;No)、そのまま変動中昇格演出設定処理を終了する。
ステップS571にて、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当すると判定されたときには(ステップS571;Yes)、図56(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS572)。続いて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS573)。そして、ステップS573にて抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、ステップS572にてセットした変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを参照することにより、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、変動中昇格演出の有無を決定する(ステップS574)。このとき、変動中昇格演出なしと判定された場合には(ステップS575;No)、変動中昇格演出設定処理を終了する。
これに対して、ステップS574にて変動中昇格演出ありと判定された場合には(ステップS575;Yes)、変動中昇格演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS576)、変動中昇格演出設定処理を終了する。ステップS576の処理では、一例として、図61に示す仮停止図柄決定テーブル169を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル169を参照することにより、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として決定された演出図柄の図柄番号に応じて、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを決定する。
なお、図87のステップS513Aにて潜伏確変状態に移行させると決定された場合には、変動中昇格演出が実行されたとしても、最終停止図柄として非確変図柄(通常大当りの図柄の組み合わせ)が決定されているので(ステップS512参照)、変動の終了時に非確変図柄が導出表示されることになる。
図86に示すステップS515にて以上のような変動中昇格演出設定処理を実行した後には、サブ予告演出設定処理を実行する(ステップS516)。図92は、ステップS516にて実行されるサブ予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。このサブ予告演出設定処理では、まず、図62に示すサブ予告パターン種別決定テーブル170を、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS591)。続いて、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する(ステップS592)。そして、ステップS592にて抽出した乱数値SR7を示す数値データに基づき、サブ予告パターン種別決定テーブル170を参照することにより、変動パターンに応じて、サブ予告なし、あるいは、サブ予告CY1〜サブ予告CY3のサブ予告パターン種別のいずれかに決定する(ステップS593)。このとき、サブ予告なしと決定されれば(ステップS594;Yes)、サブ予告演出設定処理を終了する。
ステップS593にてサブ予告CY1〜サブ予告CY3のサブ予告パターン種別のいずれかに決定された場合には(ステップS594;No)、決定されたサブ予告パターン種別に応じて、図63に示すサブ予告パターン決定テーブル171Aと、図64に示すサブ予告パターン決定テーブル171Bと、図65に示すサブ予告パターン決定テーブル171Cとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS595)。すなわち、ステップS593にてサブ予告CY1のサブ予告パターン種別に決定された場合にはサブ予告パターン決定テーブル171Aをセットし、サブ予告CY2のサブ予告パターン種別に決定された場合にはサブ予告パターン決定テーブル171Bをセットし、サブ予告CY3のサブ予告パターン種別に決定された場合にはサブ予告パターン決定テーブル171Cをセットする。その後、サブ予告パターンを複数種類のいずれかに決定してから(ステップS596)、サブ予告演出設定処理を終了する。
ステップS596の処理では、一例として、サブ予告パターン種別がサブ予告CY1に決定された場合に、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−1を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットしたサブ予告パターン決定テーブル171Aを参照することにより、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンのいずれかに決定する。
他の一例として、サブ予告パターン種別がサブ予告CY2に決定された場合には、第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−2を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットしたサブ予告パターン決定テーブル171Bを参照することにより、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンのいずれかに決定する。
さらに他の一例として、サブ予告パターン種別がサブ予告CY3に決定された場合には、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−3を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットしたサブ予告パターン決定テーブル171Cを参照することにより、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のサブ予告パターンのいずれかに決定する。
図86に示すステップS516にて以上のようなサブ予告演出設定処理を実行した後には、リーチ演出設定処理を実行する(ステップS517)。ステップS517にて実行されるリーチ演出設定処理の一例として、図93のフローチャートに示すような処理が実行されるとよい。この例では、図66(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bと図67(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル173A、173BとがROMに記憶され、RAMにはリーチ演出用テーブル指定バッファが設けられていればよい。図93に示すリーチ演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターンであるか、それら以外の変動パターンであるかを判定する(ステップS721)。このとき、「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターンであれば(ステップS721;Yes)、そのままリーチ演出設定処理を終了する。
ステップS721にて「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS721;No)、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を示す数値データを抽出する(ステップS722)。また、図67(C)に示すテーブル選択設定に従い、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるか、及び、リーチ演出用テーブル指定バッファ値に応じて、リーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bのいずれかを、使用テーブルとして特定してセットする(ステップS723)。そして、ステップS722にて抽出した乱数値SR9に基づき、ステップS723にてセットしたリーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bのいずれかを参照することにより、リーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを選択して決定する(ステップS724)。
ステップS724にてリーチ演出パターンを決定した後には、そのリーチ演出パターンに応じたリーチ演出用テーブル指定バッファ更新設定値によって、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を更新する設定を行う(ステップS725)。例えば、ステップS724にてリーチ演出パターンが大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、ハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPA2−1〜ハズレHPA2−3のうちから選択されて決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を“2”に更新する。これに対して、ステップS724にてリーチ演出パターンが大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPB2−1〜大当りAPB2−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3、ハズレHPB2−1〜ハズレHPB2−3のうちから選択されて決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を“1”に更新する。
こうしてステップS725の処理を実行することにより、リーチ演出パターンが選択されるごとに、その選択されたリーチ演出パターンに対応するリーチ演出用テーブル指定バッファ値が設定されるように更新することができる。すなわち、リーチ演出における演出動作を複数種類のうちから選択して決定するごとに、その決定された演出動作の種類に応じて、次回にリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時における使用テーブルを特定できるように、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が設定される。そして、ステップS723の処理では、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bのいずれかを特定して使用テーブルとして設定することで、リーチ演出として前回実行した演出動作を今回では選択しないように、リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bのいずれかをセットすることができる。
ステップS517にて実行されるリーチ演出設定処理の他の一例として、図94のフローチャートに示すような処理が実行されてもよい。この例では、図68に示すリーチ演出パターン決定テーブル174がROMに記憶され、RAMにはリーチ演出パターン記憶バッファが設けられていればよい。図94に示すリーチ演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターンであるか、それら以外の変動パターンであるかを判定する(ステップS771)。このとき、「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターンであれば(ステップS771;Yes)、そのままリーチ演出設定処理を終了する。
ステップS771にて「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS771;No)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を示す数値データを抽出する(ステップS772)。このときには、リーチ演出パターン決定テーブル174を、使用テーブルとしてセットする(ステップS773)。そして、ステップS772にて抽出した乱数値SR9に基づき、ステップS773にてセットしたリーチ演出パターン決定テーブル174を参照することにより、リーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを選択して決定する(ステップS774)。
ステップS774にてリーチ演出パターンを決定した後には、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS775)。このとき、可変表示結果が「大当り」ではないと判定されると(ステップS775;No)、ステップS774にて決定したリーチ演出パターンが前回のリーチ演出における演出動作と同一の演出動作に対応したリーチ演出パターンであるか否かを判定する(ステップS776)。一例として、演出制御用CPU101は、リーチ演出パターン記憶バッファに記憶されているリーチ演出パターンと、ステップS774にて決定されたリーチ演出パターンとが合致するか否かを判定すればよい。このときには、「メイン予告」の特定演出における演出動作などには関わりなく、リーチ演出パターンが合致するか否かを判定すればよい。
ステップS776にて同一の演出動作に対応したリーチ演出パターンであると判定された場合には(ステップS776;Yes)、リーチ演出パターンを差し替えるための設定を行う(ステップS777)。一例として、ステップS777の処理では、可変表示結果が「ハズレ」であれば、リーチ演出α1を実行する場合にはハズレHPA1−1、ハズレHPB1−1のうちでステップS774にて決定したリーチ演出パターンとは異なるものに変更し、リーチ演出α2を実行する場合にはハズレHPA1−2、ハズレHPB1−2のうちでステップS774にて決定したリーチ演出パターンとは異なるものに変更し、リーチ演出β1を実行する場合にはハズレHPA1−3、ハズレHPB1−3のうちでステップS774にて決定したリーチ演出パターンとは異なるものに変更することにより、リーチ演出パターンを差し替える。
ステップS775にて可変表示結果が「大当り」であると判定された場合や(ステップS775;Yes)、ステップS776にて同一の演出動作に対応したリーチ演出パターンではないと判定された場合(ステップS776;No)、あるいは、ステップS777の処理を実行した後には、リーチ演出パターンに対応する記憶データをリーチ演出パターン記憶バッファに記憶させることなどにより、リーチ演出パターンをセットする(ステップS778)。
図86に示すステップS517にてリーチ演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS518)。このとき、演出制御用CPU101は、例えば変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや、図88に示すステップS555にて決定された特定演出パターン、図91に示すステップS574にて決定された変動中昇格演出の有無、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが「メイン予告」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かなどに対応して、図69に示す図柄変動制御パターンテーブル180に格納された複数種類の図柄変動制御パターンのいずれか(プロセステーブル)を、使用パターンとして選択してセットする。また、例えば図89に示すステップS714や図90に示すステップS754にて決定された特定演出パターン、あるいは、図90に示すステップS756における差替後の特定演出パターンに対応して、図70(A)に示すメイン予告演出制御パターンテーブル181Aに格納された複数種類の予告演出制御パターンのいずれか(プロセステーブル)を、使用パターンとして選択してセットする。加えて、例えば図92に示すステップS596にて決定されたサブ予告パターンに対応して、図70(B)に示すサブ予告演出制御パターンテーブル181Bに格納された複数種類の予告演出制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする。さらに、例えば図93に示すステップS724や図94に示すステップS774にて決定されたリーチ演出パターン、あるいは、図94に示すステップS777における差替後のリーチ演出パターンに対応して、図70(C)に示すリーチ演出制御パターンテーブル181Cに格納された複数種類のリーチ演出パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする。
なお、図86には示していないが、ステップS518の処理に続いて、例えばステップS518にてセットした図柄変動制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値(プロセスタイマで計測される時間)に対応して、プロセスタイマの初期値を設定する。
その後、上述したように、図柄変動制御パターンに含まれる演出表示制御データ(プロセスデータ)に対応した表示制御指令をVDPに供給することなどにより、演出表示装置9の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させるとともに、「左」及び「右」の色図柄表示エリアのいずれかにて色図柄の変動を開始させるといった、演出表示装置9における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS835A〜S835C)。
図95は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。
次に、演出制御用CPU101は、今回報知演出フラグのオン・オフにもとづいて報知演出が設定済みであるかどうかを確認する(ステップS843A)。なお、ステップS411で報知パターンが格納されているか否か、ステップS412で報知演出実行時間タイマがセットされているか否かなどによって、報知演出が設定済みであるかどうかを判断するようにしてもよい。報知演出が設定済みでなければ(ステップS843AのN)、ステップS845Aの処理に移行する。報知演出が設定済みであれば(ステップS843AのY)、演出制御用CPU101は、報知演出実行時間タイマを1減算する(ステップS843B)。そして、演出制御用CPU101は、報知演出実行時間タイマがタイムアウト(報知演出実行時間タイマの値が0)になったかどうかを確認する(ステップS843C)。タイムアウトしていなければ、ステップS845Aの処理に移行する。タイムアウトしたときは、演出制御用CPU101は、現在、報知演出が実行中であるか否か確認する(ステップS843D)。報知演出が実行中でなければ(ステップS843DのN)、報知パターンに応じた報知演出用のプロセステーブルにおけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS843E)、遊技者による操作ボタン120の操作を受け付ける操作受付時間を計測するための操作受付時間タイマをスタートさせる(ステップS843F)。そして、ステップS848の処理に移行する。
報知演出が実行中であれば(ステップS843DのY)、演出制御用CPU101は、操作受付時間タイマを1減算し(ステップS844A)、報知パターンに応じた報知演出用のプロセステーブルにおけるプロセスデータの内容に従って演出表示装置9などの演出装置を制御する(ステップS844B)。これにより、図44〜図46に示したような遊技者に対する操作指示などを含む報知演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、遊技者に対して指示した所定の操作(例えば、操作ボタンを1回押せ、2回押せ、3回押せ等)が行われたかどうかを監視する(ステップS844C)。すなわち、操作ボタン120からの検出信号の有無を監視する。例えば、操作ボタン120が操作されたときにオンとなるセンサからの検出信号が入力されたか否かにより所定の操作が行われたかどうかを判定する。所定の操作があったときは(ステップS844CのY)、図44〜図46に示したような操作有時の報知内容(キャラクタが「確変?」などのコメント)を表示する(ステップS844D)。一方、所定の操作がないときは(ステップS844CのN)、演出制御用CPU101は、操作受付時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS844E)。操作受付時間タイマがタイムアウトしたときは(ステップS844EのY)、操作受付時間内に操作が行われなかったことになるので、演出制御用CPU101は、図44〜図45に示したような操作無時の報知内容(キャラクタが「・・・」と沈黙するコメント)を表示する(ステップS844F)。
ステップS845Aにおいて、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS845AのY)、プロセスデータの切替を行う(ステップS845B)。このとき、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。そして、演出制御用CPU101は、次のプロセスデータが高速変動のプロセスデータであるか否か判定する(ステップS845C)。例えば、変動開始から所定番目のプロセスデータが高速変動のプロセスデータとされている場合は、今回切り替えたプロセスデータが所定番目であるかどうかによって、高速変動のプロセスデータであるか否か判定することができる。次いで、演出制御用CPU101は、今回報知演出フラグがオンしているかどうかによって、今回の変動で報知演出を実行するか否か確認し(ステップS845D)、今回の変動で報知演出を実行するときは、高速変動のプロセスデータから報知演出実行時間(例えば3秒分)のデータを削除する(つまり、強制的にタイマやデータを進める)(ステップS845E)。これにより、報知演出実行時間だけ高速変動の表示制御が削除され、変動時間が短縮されることになる。例えば、高速変動の時間が5秒であったとすると、ステップS845Eの処理が実行されることにより、高速変動の時間が2秒に短縮される(早送りされる)ことになる。なお、このように削除されたプロセスデータ分の演出装置の制御がステップS844Bにおける報知演出用のプロセスデータにもとづく演出装置の制御に割り当てられる。
そして、演出制御用CPU101は、次のプロセスタイマをスタートさせる(ステップS846)。そして、異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS847A,S847B)。
異常報知中フラグがセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS847A,S847C)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS847Cの処理が行われるときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データiにもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、演出図柄の可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
なお、表示結果特定コマンドで「第2確変」が指定されていれば(すなわち、変動中に非確変図柄を確変図柄に昇格させることが指定されていれば)、ステップS847B,S847Cにて昇格演出が実行される。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS848)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS849)、ステップS850に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、ステップS845C〜S845Eに示すように、演出制御用CPU101が、プロセスデータが高速変動のプロセスデータであり、かつ今回の変動で報知演出を実行することを確認した場合は、高速変動のプロセスデータを削る(つまり、強制的にタイマやデータを進める)ことにより、報知演出の制御時間(報知演出の実行時間)を確保することが可能となる。このような構成によれば、遊技者に違和感を与えることなく容易に報知演出を実行するための時間を確保することができる。すなわち、演出図柄の高速変動中は、遊技者が図柄の表示を視認しずらい状態であるので、演出図柄の高速変動中に変動時間を短縮しても遊技者に気付かれにくい。また、リーチ時の変動時間を削るよりも高速変動の時間を削る方が表示制御も容易である。
図97は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。また、演出図柄変動終了フラグをセットする(ステップS854)。そして、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS855)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS856)。
大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS857)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄および演出図柄の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄および演出図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図98は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜4指定コマンドのいずれかを受信したことを示す大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグのいずれか)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り開始2指定コマンドを受信している場合には、小当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。そして、大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始3指定コマンドを受信している場合には、大当り遊技の開始を報知する画面(小当り遊技の開始を報知する画面とは異なる。)を演出表示装置9に表示する制御を行う。そして、大当り開始4指定コマンドを受信している場合には、突然確変大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。なお、この実施の形態では、小当り遊技の開始を報知する画面と突然確変大当り遊技の開始を報知する画面とは同じ画面であるものとする。
なお、表示結果特定コマンドで「第3確変」が指定されていれば(すなわち、大当り遊技中に非確変図柄を確変図柄に昇格させることが指定されていれば)、大当り遊技中処理において昇格演出が実行される。なお、例えば、図98に示す大当り表示処理において、大当り種別として「第3確変」が指定されているかどうかを確認し、「第3確変」が指定されている場合は、図87のステップS513Aと同様に、潜伏確変状態に移行させるか否かを決定し、潜伏確変状態に移行させると決定したときは、大当り遊技中処理において昇格演出の実行を禁止する制御を行うようにしてもよい。このような構成によって、大当り遊技中の昇格演出で確変大当りの発生が報知されなくなり、確変状態への移行を潜伏させる(隠す)ことができる。
図99は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1〜3指定コマンド受信フラグのいずれか)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
なお、小当りである場合には、大当り終了指定コマンドを受信しないので、演出制御用CPU101は、ステップS881,S882を実行することなく、そのまま大当り終了演出タイマに小当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883参照)、演出表示装置9に、小当り終了画面(小当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884参照)。そして、小当り終了表示の演出期間が経過したことにもとづいて、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新されることになる(ステップS892参照)。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合であって、大当り終了1指定コマンドを受信している場合(ステップS889のY)、つまり、通常大当りの終了を指定する演出制御コマンドを受信した場合には、演出制御用CPU101は、演出用時短回数カウンタに所定値(100回)をセットする(ステップS890)。演出用時短回数カウンタは、演出制御用CPU101側で通常大当りの終了後における時短回数(100回)をカウントするカウンタである。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS894)。
大当り終了1指定コマンドを受信している場合には(ステップS889のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS894)。
図99には示していないが、復旧時背景変更フラグがセットされている場合は、大当り終了処理において、復旧時背景変更フラグをリセットする処理も実行される。なお、時短状態の終了時(時短状態に移行されてから100回の変動終了時)に復旧時背景変更フラグをリセットするようにしてもよい。
図100は、図72に示された演出制御メイン処理におけるステップS706の第1飾り図柄表示制御処理を示すフローチャートである。第1飾り図柄表示制御処理において、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄変動中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS781)。第1飾り図柄変動中フラグがセットされている場合には、ステップS785に移行する。第1飾り図柄変動中フラグがセットされていない場合には、第1飾り図柄変動要求フラグがセットされているか否か確認する(ステップS782)。第1飾り図柄変動要求フラグがセットされている場合には、第1飾り図柄変動要求フラグをリセットし(ステップS783)、第1飾り図柄変動中フラグをセットする(ステップS784)。
ステップS785では、飾り図柄変動終了フラグがセットされているか否か確認する。飾り図柄変動終了フラグがセットされている場合には、飾り図柄変動終了フラグをリセットし(ステップS786)、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータに従って第1飾り図柄表示器9aに表示結果を導出表示し(ステップS791)、第1飾り図柄変動中フラグをリセットする(ステップS792)。
飾り図柄変動終了フラグがセットされていない場合には、飾り図柄切替タイマの値を−1する(ステップS787)。飾り図柄切替タイマの値が0になっていれば(ステップS788)、すなわち点灯LEDの切替タイミングになっていれば、第1飾り図柄表示器9aにおいて点灯するLEDを切り替え(ステップS789)、飾り図柄切替タイマに例えば0.5秒に相当する値を再設定する(ステップS790)。なお、ステップS824,S827では、飾り図柄切替タイマに0.5秒に相当する値を再設定する処理を実行しなくてもよい。
以上のような制御によって、第1飾り図柄表示器9aにおいて点灯するLEDが例えば0.5秒ごとに切り替えられ、第1飾り図柄の可変表示が実現される。
なお、第2飾り図柄表示制御処理(ステップS707)のプログラムも第1飾り図柄表示制御処理と同様に構成される。すなわち、上記の第1飾り図柄表示制御処理の説明において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2飾り図柄表示制御処理が説明されることになる。
なお、第1飾り図柄表示制御処理(ステップS706)と第2飾り図柄表示制御処理(ステップS707)を共通の処理としてもよい。この場合、第1飾り図柄変動中フラグ等のフラグをリセットする処理(ステップS781〜S784,S786)については、第1飾り図柄用の処理と第2飾り図柄用の処理とを別々に設ける必要があるが、ステップS785,S787〜S792の処理は共通にすることが可能である。例えば、第1飾り図柄変動中フラグがセットされているか、第2飾り図柄変動中フラグがセットされているかによって、対応するLED(第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9b)に表示制御信号を出力する制御を実行する。
図101は、演出表示装置9に表示される報知画面の例を示す説明図である。図101(A)には、演出制御用CPU101が、初期化指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する初期画面の例が示されている。図101(B)には、演出制御用CPU101が、停電復旧指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する停電復旧画面の例が示されている。図101(C)には、演出制御用CPU101が、異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する異常報知画面の例が示され、かつ、演出図柄の変動が開始されても、異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図101(C)の右側参照)。
図102は、ステップS709の報知制御処理を示すフローチャートである。報知制御処理において、演出制御用CPU101は、初期報知フラグがセットされているか否か確認する(ステップS971)。初期報知フラグは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から初期化指定コマンドを受信した場合にセットされている(図75におけるステップS629参照)。初期報知フラグがセットされていない場合には、ステップS976に移行する。初期報知フラグがセットされている場合には、ステップS632Cで設定された期間タイマの値を−1する(ステップS972)。そして、期間タイマの値が0になったら、すなわち初期報知期間が経過したら、初期報知フラグをリセットする(ステップS973,S974)。
さらに、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において初期画面または停電復旧画面を消去させるための指令をVDP109に出力する(ステップS975)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9から初期画面または停電復旧画面を消去する。
ステップS976では、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。セットされていなければ、処理を終了する。異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS977)、演出表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS978)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9に異常報知画面を重畳表示する(図101(C)参照)。
さらに、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS979)。音声出力基板70に搭載されている音声合成用IC703は、入力された音データに対応したデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)が行われる。そして、演出制御用CPU101は、異常報知を行っていることを示す異常報知中フラグをセットする(ステップS980)。
図103は、演出表示装置9における表示演出およびスピーカ27による音演出の状況の例を示す説明図である。図103(A)には、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が行われているときの例が示されている。図103(B)には、演出表示装置9において初期化報知が行われている場合の例が示されている。
図103(C)には、演出表示装置9において異常報知が行われ、スピーカ27によって異常報知音の出力がなされている場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドを受信すると、演出表示装置9に異常報知画面を表示する制御を行うとともに、スピーカ27から異常報知音を出力させる制御を行う。また、変動パターンコマンドの受信に応じて演出図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。また、演出図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。
演出制御用マイクロコンピュータ100は異常報知画面を消去する制御および異常報知音の出力を停止する制御を実行しないので、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とは、遊技機に対する電力供給が停止するまで継続する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とが開始されてから所定時間が経過すると、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とを停止するように制御してもよい。また、この実施の形態では、異常報知は、演出表示装置9とスピーカ27とによってなされるが、ランプ・LEDも用いて異常報知を行うように構成してもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞報知指定コマンドを受信すると、ランプ・LEDを、通常状態(異常入賞が発生していないとき)における態様とは異なる態様で点滅させるように制御する。また、ランプ・LEDも用いて異常報知を行うように構成する場合にも、変動パターンコマンドの受信に応じて演出図柄の可変表示が開始されても、ランプ・LEDを用いた異常報知を継続する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間(初期化報知が実行されている期間)、異常入賞の検出を行わず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドが送信されることはない。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値が所定値(この実施の形態では5)未満のときには常時異常入賞の検出を行うようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間の間に異常入賞報知指定コマンドを受信した場合には、異常入賞の報知を行わないようにしてもよい。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、初期化報知が実行されている期間であるか否かに関わらず、異常入賞が生じたことを検出したら異常入賞報知指定コマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が、初期化報知が実行されている期間では異常入賞報知指定コマンドを受信しても異常報知の処理を行わずに初期化報知を継続することによって、初期化報知を異常報知よりも優先させるようにしてもよい。その場合、初期化報知が実行されている期間中に異常入賞報知指定コマンドを受信したら、初期化報知が実行されている期間が終了したときに異常報知を行うようにしてもよい。
図104〜図106は、演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理(ステップS710)を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)が保存されている合算保留記憶数保存領域のデータが、合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているか否か確認する(ステップS901)。合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっていない場合には、ステップS941に移行する。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているということは、新たな合算保留記憶数指定コマンドを受信したことを意味する。なお、電源投入時(電力供給が停止した後に再開されたときも含む)には、ステップS701の初期化処理によって、合算保留記憶数カウンタの値は0になっている。従って、ステップS43にて電力供給復帰時に送信される合算保留記憶数指定コマンドの受信にもとづき合算保留記憶数保存領域のデータが更新されると(ステップS652参照)、ステップS901において、合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きいと判断されることになる。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっている場合、演出制御用CPU101は、停電復旧指定コマンドを受信したことを示す停電復旧フラグがセットされているか否か確認する(ステップS902)。停電復旧フラグがセットされている場合には、停電復旧フラグをリセットし(ステップS903)、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた数の星印を、合算保留記憶表示領域に表示させる(ステップS904)。すなわち、合算保留記憶数保存領域に保存されている個数の星印の画像を表示させる(図77(C)参照)。
また、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域のデータを、不明始動入賞記憶数カウンタに設定する(ステップS905)。不明始動入賞記憶数カウンタは、RAMに形成されたカウンタであり、第1始動入賞に応じた保留記憶か第2始動入賞に応じた保留記憶か不明である保留記憶の数を計数するためのカウンタである。以下、第1始動入賞に応じた保留記憶か第2始動入賞に応じた保留記憶か不明である保留記憶を不明保留記憶という。
さらに、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた個数分のデータを「不明」を示すデータにする(ステップS906)。合算保留記憶テーブルは、RAMに形成されたテーブルであり、各保留記憶が、第1始動入賞に応じた保留記憶であるのか、第2始動入賞に応じた保留記憶であるのか、不明であるのかを示すデータが設定されるテーブルである。
そして、合算保留記憶数保存領域のデータを、合算保留記憶数カウンタにセットする(ステップS907)。
停電復旧フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞指定コマンドを受信したことを示す第1始動入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS909)。第1始動入賞フラグがセットされていれば、第1始動入賞フラグをリセットし(ステップS910)、合算保留記憶表示領域における丸印の表示個数を1増やし、かつ、増やした丸印を赤色表示するように制御する(ステップS911)。また、第1始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS912)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第1」を示すデータにする(ステップS913)。例えば、合算保留記憶数保存領域のデータが「5」であれば、合算保留記憶テーブルにおける5番目のデータを「第1」を示すデータにする。つまり、増えた保留記憶に対応したデータを「第1」を示すデータにする。
そして、第1始動入賞カウンタの値が上限値である「4」になったか否か確認する(ステップS914)。「4」になっていなければ、ステップS907に移行する。「4」になっている場合には、不明始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS915)。不明始動入賞カウンタの値が0であれば、ステップS907に移行する。この段階で不明始動入賞カウンタの値が0でないということは、不明始動入賞カウンタの値が示す数の不明保留記憶が、実は、第2始動入賞にもとづく保留記憶であったことを意味する。なぜなら、第1保留記憶数の上限数は4であり、第1始動入賞カウンタの値が4であるということは、他の保留記憶(4を越える数の保留記憶)は、第1始動入賞にもとづく保留記憶ではないからである。つまり、他の保留記憶は、第2始動入賞にもとづく保留記憶である。
そこで、不明始動入賞カウンタの値が0でない場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示領域に表示されている星印を、第2始動入賞に応じた緑色の丸印に変更させる(ステップS916)。また、合算保留記憶テーブルにおける「不明」を示すデータを「第2」を示すデータに変更する(ステップS917)。さらに、不明始動入賞カウンタの値を0にし(ステップS918)、第2始動入賞カウンタの値を更新する(ステップS919)。ステップS919では、0にされる前の不明始動入賞カウンタの値を、第2始動入賞カウンタの値に加算する。そして、ステップS907に移行する。
このような制御を行うことによって、演出制御コマンドの送受信に関して異常が生じて不明保留記憶が生じ、合算保留記憶表示領域に不明保留記憶に応じた表示がなされている場合に、その表示を正常な表示に戻すことができる。
第1始動入賞フラグがセットされていない場合には、第2始動入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS921)。第2始動入賞フラグがセットされていない場合には、ステップS931に移行する。第2始動入賞フラグがセットされている場合には、第2始動入賞フラグをリセットし(ステップS922)、合算保留記憶表示領域における丸印の表示個数を1増やし、かつ、増やした丸印を緑色表示するように制御する(ステップS923)。また、第2始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS924)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第2」を示すデータにする(ステップS925)。
そして、第2始動入賞カウンタの値が上限値である「4」になったか否か確認する(ステップS926)。「4」になっていなければ、ステップS935に移行する。「4」になっている場合には、不明始動入賞カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS927)。不明始動入賞カウンタの値が0である場合には、ステップS935に移行する。不明始動入賞カウンタの値が0でない場合には、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示領域に表示されている星印を、第1始動入賞に応じた赤色の丸印に変更させる(ステップS928)。また、合算保留記憶テーブルにおける「不明」を示すデータを「第1」を示すデータに変更する(ステップS929)。さらに、不明始動入賞カウンタの値を0にし(ステップS930)、第1始動入賞カウンタの値を更新する(ステップS934)。ステップS934では、0にされる前の不明始動入賞カウンタの値を、第1始動入賞カウンタの値に加算する。そして、ステップS935に移行する。
ステップS935では、合算保留記憶数保存領域のデータを、合算保留記憶数カウンタにセットする。
ステップS931では、合算保留記憶表示領域における表示の個数を1増やし、かつ、増やした表示を青色で表示するように制御する。また、不明始動入賞カウンタの値を+1し(ステップS932)、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「不明」を示すデータにする(ステップS933)。そして、ステップS935に移行する。
ステップS941では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS942)、第2保留記憶数減算フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS942A)。セットされていれば、第2保留記憶数減算フラグをリセットする(ステップS942B)とともに、合算保留記憶表示領域における最も前に表示された緑色の丸印(第2保留記憶数に対応する表示)を消去し、各丸印または星印を、消去された丸印または星印の側にシフトとして表示するように制御する(ステップS942C)。また、第2始動入賞カウンタの値を−1する(ステップS942D)。さらに、合算保留記憶テーブルにおける最も古い第2保留記憶数に対応したデータを消去し、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS942E)。そして、ステップS952に移行する。
第2保留記憶数減算フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示領域における最も前に表示された丸印または星印を消去し、各丸印または星印を、消去された丸印または星印の側にシフトして表示するように制御する(ステップS943)。そして、合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータが「第1」を示すデータであるか否か確認し(ステップS944)、「第1」を示すデータであれば、第1始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS945)ステップS951に移行する。合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータが「第1」を示すデータでなければ(すなわち、「不明」を示すデータであれば)、不明始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS948)、ステップS951に移行する。
さらに、演出制御用CPU101は、合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータを消去するために、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS951)。また、合算保留記憶数カウンタの値を−1し(ステップS952)、合算保留記憶数カウンタの値を合算保留記憶数保存領域にセットする(ステップS953)。
以上のような制御によって、合算保留記憶表示領域において、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに赤色の丸印を1増加させ、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに緑色の丸印を1増加させる制御が実現される。また、合算保留記憶数指定コマンドを受信したが第1始動入賞指定コマンドも第2始動入賞指定コマンドも受信しなかった場合には、青色の丸印を1増加させる制御が実現される。そして、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示領域において表示されている丸印または星印が1つ減る。
なお、図19のステップS219において、合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する処理の代わりに、始動口ポインタが示す方の保留記憶数を示す保留記憶数指定コマンドを送信する処理が実行された場合は、演出制御用CPU101は、保留記憶数指定コマンドの内容(2バイト目のデータ(EXTデータ)にもとづいて第1保留記憶数または第2保留記憶数を認識する。そして、演出制御用CPU101は、現在の第2始動入賞カウンタまたは第1始動入賞カウンタの値(例えば保留記憶数指定コマンドで第1保留記憶数が指定されているときは第2始動入賞カウンタの値)を確認する。そして、演出制御用CPU101は、それらの値を足し合わせることによって、合算保留記憶数を認識する。それ以外の処理については、図104〜図106に示した処理と同じ処理で実行可能である。
また、図19のステップS218にて始動入賞指定コマンドのみ送信するようにし、ステップS219では合算保留記憶数指定コマンドを送信しないように構成されている場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞指定コマンドの内容にもとづいて第1始動入賞が発生したか第2始動入賞が発生したかを認識し、第1始動入賞が発生したと認識したときは、合算保留記憶数カウンタの値を+1するとともに、第1始動入賞カウンタの値を+1する。また、第2始動入賞が発生したと認識したときは、合算保留記憶数カウンタの値を+1するとともに、第2始動入賞カウンタの値を+1する。このような構成によれば、コマンド数を削減することができるとともに、CPU56および演出制御用CPU101の処理負担を軽減することが可能となる。
図107〜図110は、合算保留記憶テーブルに設定されるデータの例および合算保留記憶表示領域の表示例を示す説明図である。
図107(A)は、ステップS913の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、第1始動入賞記憶にもとづく保留記憶が増えた場合の例を示す。図107(B)は、ステップS933の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、第1始動入賞記憶にもとづくのか第2始動入賞記憶にもとづくのか不明であるが保留記憶が増えた場合の例を示す。図107(C)は、ステップS913,S916の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、第1始動入賞記憶にもとづく保留記憶が増え、かつ、第1始動入賞カウンタの値が「4」になった場合の例を示す。
図108(D)は、ステップS951の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したとともに、第1図柄変動指定コマンドを受信した(すなわち、第2保留記憶数減算フラグがセットされていない)ことにもとづいて、合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータ(図108(D)に示す例では第1保留記憶数に対応したデータ)を消去するために合算保留記憶テーブルのデータがシフトされる場合の例を示す。図108(E)は、ステップS942Eの処理が実行される場合の例を示す。すなわち、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信したとともに、第2図柄変動指定コマンドを受信して第2保留記憶数減算フラグをセットしたことにもとづいて、合算保留記憶テーブルにおける最も古い第2保留記憶数に対応したデータを消去するために合算保留記憶テーブルのデータがシフトされる場合の例を示す。
図109(F)は、ステップS904,S906の処理が実行される場合の例を示す。すなわち、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したことにもとづいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた数の星印が合算保留記憶表示領域に表示され、合算保留記憶テーブルにおいて合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた個数分のデータが「不明」を示すデータに設定される場合の例を示す。なお、第1保留記憶と第2保留記憶とを同じ態様(例えば、同じ形および同じ色)で表示する場合(例えば、赤色の丸印で表示する場合)には、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したことにもとづいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた数を第1保留記憶および第2保留記憶と同じ態様(例えば赤色の丸印)で合算保留記憶表示領域に表示することが可能である。この場合、合算保留記憶テーブルにおいて合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じた個数分のデータとして「不明」を示すデータを設定する必要はない。
図109(G)は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、合算保留記憶数指定コマンドを受信した場合の例を示す。図109(G)に示す例は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、第2始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信してステップS923,S925の処理が実行された場合の例である。
停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶テーブルには、図109(G)の左側に示すようなデータが設定され、合算保留記憶表示領域には、図109(G)の左側に示すような表示がなされるが、その後、第2始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示領域において、正規の第2始動入賞についての表示(NO5の表示)がなされる。
図110(H)は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、合算保留記憶数指定コマンドを受信した場合の例を示す。図110(H)に示す例は、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した後、第1始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信してステップS911,S913の処理が実行された場合の例である。
停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶テーブルには、図110(H)の左側に示すようなデータが設定され、合算保留記憶表示領域には、図110(H)の左側に示すような表示がなされるが、その後、第1始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、合算保留記憶表示領域において、正規の第1始動入賞についての表示(NO5の表示)がなされる。
図110(I)は、図110(I)の左側に示す状態(図110(I)の右側に示す状態と同じ。)において、第2始動入賞指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを受信した場合の例を示す。その場合、図110(I)の右側に示すように、正規の第2始動入賞についての表示(NO6の表示)がなされる。
以上のように、停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドが送信された後では、第1保留記憶数および第2保留記憶数を特定可能な表示を正常に行うことができる。なお、第1始動入賞に対応するものか第2始動入賞に対応するものか不明である表示(星印)を、いずれの始動入賞に対応するものか判明した時点で、正規の表示(赤丸または緑丸)に変更してもよい。例えば、図柄変動指定コマンド(特別図柄特定コマンド)の受信に応じて変更するようにしてもよい。
次に、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の可変表示を中心とした、各種の演出画像を表示することによる演出動作の具体例について説明する。演出制御基板80では、主基板31から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどにもとづき、演出制御用CPU101が所定の表示制御指令をVDP(表示制御部)に供給することなどにより、演出表示装置9の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、演出図柄の変動を開始させる。
以下ではまず、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合における具体例について説明する。図111は、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、特定演出が実行されない場合や、「擬似連」の特定演出が実行される場合、「滑り」の特定演出が実行される場合、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図111(C1)および(C2)に示すような特定演出が実行されない場合となり、非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには図111(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには図111(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−7の変動パターンが指定されたときには図111(F1)〜(F6)に示すような「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合となる。図111(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアの全部にて演出図柄の変動が開始される。その後、例えば図111(B)に示すように、「左」の演出図柄表示エリアにて「6」の数字を示す演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、図51に示すステップS505にて図48(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す演出図柄が決定されたことに対応して、図111(B)に示すような演出図柄の停止表示が行われることになる。なお、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、図53(A)に示すように、特定演出パターンが常に滑りTP1−1のみに決定され、「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行されることから、「左」の演出図柄表示エリアに停止表示する演出図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。また、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、図48(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC6を構成する演出図柄の組合せが左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6として決定されたことに対応して、図111(B)に示すような演出図柄の停止表示が行われることになる。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す演出図柄が決定され、その左最終停止図柄FZ1−1にもとづき図58(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを参照することにより、擬似連チャンス目GC6を構成する演出図柄の組合せが左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3として決定されたことに対応して、図111(B)に示すような演出図柄の停止表示が行われることになる。
その後、特定演出が実行されない場合には、一例として、図111(C1)に示すように「右」の演出図柄表示エリアにて「7」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図111(C2)に示すように「中」の演出図柄表示エリアにて「4」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき「右」の演出図柄表示エリアや「中」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄は、図51に示すステップS505にて図48(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することや、図49に示す左右出目判定テーブル161とともに図48(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
これに対して、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図111(D1)に示すように「右」の演出図柄表示エリアにて「7」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図111(D2)に示すように「中」の演出図柄表示エリアにて「6」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC6となる演出図柄が停止表示される。このときには、例えば演出図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図111(D3)に示すように全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動させればよい。その後、例えば図111(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の数字を示す演出図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図111(E1)に示すように「右」の演出図柄表示エリアにて「5」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図111(E2)に示すように「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を高速に再変動させる。その後、図111(E3)に示すように「右」の演出図柄表示エリアにて「7」の数字を示す演出図柄となるように、停止表示させる演出図柄を変更させる。ここで、図111(E1)に示すように「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示される演出図柄は、例えば右最終停止図柄FZ1−2にもとづき、図57(A)に示す仮停止図柄決定テーブル166Aを参照することにより、決定される。その後、例えば図111(E4)に示すように、「中」の演出図柄表示エリアにて「4」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、一例として、図111(F1)に示すように「右」の演出図柄表示エリアにて「7」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図111(F2)に示すように「中」の演出図柄表示エリアにも「7」の数字を示す演出図柄を停止表示(仮停止表示)する。これにより、発展チャンス目HC6を構成する演出図柄が仮停止表示される。このときには、例えば図111(F3)に示すように、仮停止表示された演出図柄が一定方向に回転するような演出表示が行われ、続いて図111(F4)に示すように、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる発展が生じることを遊技者に期待させるような演出表示が行われる。ここで、図111(F4)に示すような演出表示から仮停止表示されている演出図柄が反転する方向に回転すれば、リーチ状態となる発展が生じることになる。この例では、リーチ状態となる発展が生じることなく、例えば図111(F5)にしめすように、回転状態にあった仮停止表示された演出図柄が元に戻るような演出表示が行われてから、発展チャンス目HC6を構成する確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図112は、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、「メイン予告」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−6の変動パターンが指定されたときには図112に示すような「メイン予告」の特定演出が実行される場合となる。図112(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアの全部にて演出図柄の変動が開始される。その後、例えば図112(B)に示すように、「左」の演出図柄表示エリアにて「3」の数字を示す演出図柄が停止表示(仮停止表示)され、「右」の演出図柄表示エリアにて「2」の数字を示す演出図柄が停止表示(仮停止表示)されるとともに、「中」の演出図柄表示エリアに相当する表示位置に、キャラクタ画像CH1が表示される。なお、キャラクタ画像CH1は、後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった場合に実行されるリーチ演出にて、演出画像として出現するものであればよい。
続いて、例えば図112(C)に示すように、「左」および「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示された演出図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図112(D)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の演出図柄表示エリアでは「4」の数字を示す演出図柄への更新表示が、「右」の演出図柄表示エリアでは「3」の数字を示す演出図柄への更新表示が、それぞれ行われる。また、例えば図112(E)に示すように、「左」および「右」の演出図柄表示エリアにて更新表示された演出図柄をさらに更新させるような演出表示が行われてから、例えば図112(F)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の演出図柄表示エリアでは「2」の数字を示す演出図柄への更新表示が、「右」の演出図柄表示エリアでは「1」の数字を示す演出図柄への更新表示が、それぞれ行われる。そして、例えば図112(G)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」および「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示された演出図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図112(H)〜(K)に示すように、「左」の演出図柄表示エリアでは「2」の数字を示す演出図柄が仮停止表示される一方で、「右」の演出図柄表示エリアでは「1」〜「3」の数字を示す演出図柄が所定順序で更新表示される。その後、「右」の演出図柄表示エリアでは、例えば図112(L)に示すように演出図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図112(M)に示すように「3」の数字を示す演出図柄が仮停止表示される。こうして「メイン予告」の特定演出が終了すると、例えば図112(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図113は、演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「メイン予告」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドによりスーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンのいずれかが指定されたときなどには図113に示すような「メイン予告」の特定演出が実行される場合となる。図113に示す表示動作例では、図113(A)〜(L)の部分において、図112(A)〜(L)と同様の演出表示が行われる。その後、「右」の演出図柄表示エリアでは、例えば図113(M)に示すように「2」の数字を示す演出図柄が仮停止表示されることにより、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示されている演出図柄と揃って、可変表示状態がリーチ状態となる。こうして「メイン予告」の特定演出が終了すると、例えば図113(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、可変表示状態がリーチ状態となったことに対応したリーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定演出図柄や、大当り組合せとなる確定演出図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図114〜図116は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示している。図114(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアの全部にて演出図柄の変動が開始される。その後、例えば図114(B)に示すように、「左」の演出図柄表示エリアにて「6」の数字を示す演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば変動パターンがスーパーPA4−2であるときなどのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図114(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の演出図柄表示エリア、にて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば変動パターンがスーパーPA4−4であるときなどのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図114(D1)〜(D5)に示すように、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」および「右」の演出図柄表示エリア、にて「6」の数字を示す演出図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。さらに、例えば変動パターンがスーパーPC4−1であるときなどのように、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合には、一例として、図114(E1)〜(E6)に示すように、全部の演出図柄表示エリアにて、発展チャンス目HC6となる演出図柄の組合せを停止表示(仮停止表示)した後、仮停止表示されている演出図柄が反転する方向に回転するような演出表示が行われた後に、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図114(C3)や図114(D5)に示すようにしてリーチ状態となった後には、例えば図115(A)に示すように、「中」の演出図柄表示エリアにおける演出図柄の変動速度が低下する。そして、例えば変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図115(B)に示すように「中」の演出図柄表示エリアにて「6」を示す数字が「左」および「右」の演出図柄表示エリア、と揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図115(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する演出図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図115(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の演出図柄表示エリアにて停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の演出図柄表示エリアにて「5」を示す数字の演出図柄を停止表示させるといった、「中」の演出図柄表示エリアにて「6」を示す数字以外の演出図柄を停止表示させることなどにより、リーチハズレ組合せを構成する確定演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1〜リーチ演出β3のいずれかが実行される場合には、例えば図115(C)に示すように、低下していた「中」の演出図柄表示エリアにおける演出図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。例えば、リーチ演出β1では、図115(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図115(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図115(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、例えば図115(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。図115(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する演出図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、例えば図115(H)および(I)に示すように、2段階目の演出表示に進むことになる。他方、リーチ演出β2やリーチ演出β3では、図115(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図115(I)に示すようにして2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、例えば図116(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図116(B)に示すように、表示されている演出図柄が変更されず、リーチハズレ組合せを構成する確定演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了させればよい。これに対して、リーチ演出α3では、例えば図116(B)〜(D)に示すように、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進むことになる。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。ここで、例えば図54に示すステップS574にて変動中昇格演出を実行しないことに決定された場合には、図116(E)に示すように、仮停止表示された演出図柄がそのまま最終停止図柄となる確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)される。これに対して、変動中昇格演出を実行することに決定された場合には、図116(F)に示すようにして通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示した後に、図116(G)に示すように「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させる。そして、大当り種別が「第1確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、例えば図116(H)に示すように、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。なお、変動中昇格失敗演出が実行される場合には、図116(G)に示すような演出図柄の再変動を行った後、例えば図116(F)と同様に、通常大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示させればよい。
図117は、「メール表示」の予告演出が実行される場合の表示動作例を示している。この表示動作例では、まず、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、図117(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて停止表示されていた演出図柄が、図117(B)に示すように「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアの全部にて変動を開始する。その後、例えば図55に示すステップS596にて決定された予告YP3−2の予告パターンに対応して図51に示すステップS517にて決定された予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、例えば図117(C)に示すように、遊技者に操作ボタン120の操作を促す演出画像YH1を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン120を操作し、それに応じて操作ボタン120から演出制御基板80へと伝送される操作検出信号がオン状態となった場合には、例えば演出制御用CPU101が予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンを予告CYP3−2−2に切り替えることなどにより、図117(D)に示すようなメールメッセージを示す演出画像YH2を表示させることで、予告演出における演出動作を変化させる。これに対して、所定期間内に操作ボタン120の操作がなされなかった場合には、予告演出制御パターンが切り替えられずに、例えば図117(E)に示すように演出画像YH1が消去されて、予告演出が終了する。その後、例えば図117(F)に示すように「左」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示するなど、演出図柄の可変表示が進行していく。
図118は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合の表示動作例を示している。図118(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアの全部にて演出図柄の変動が開始される。その後、例えば図118(B)〜(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「5」、「3」の数字を示す演出図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、突確チャンス目TC1となる確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。このときには、2ラウンド大当り状態における大当り中演出として、例えば図118(E)に示すようにLIVEモードといった特別な演出モードに移行することを報知する演出画像を表示させる。そして、2ラウンド大当り状態が終了することに応じたエンディング演出として、例えば図118(F)に示すような演出画像を表示させ、LIVEモードであることを認識可能とする表示については、例えば図118(G)に示すように、次の演出図柄の変動が開始された後にも、表示させたままにしておく。なお、ここでいう「LIVEモード」は上述した「チャンスモード」と同じ意味である。LIVEモードのときにも、報知演出を実行するように構成することによって確変状態に対する期待を遊技者に抱かせることができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用CPU101が、確変状態に移行される場合でも所定の割合で確変状態に移行されたことを隠す潜伏確変状態に移行させる。また、時短状態および潜伏確変状態のいずれの場合にも背景の表示態様や変動パターンにもとづく演出態様を同じにする。そして、時短状態または潜伏確変状態に移行されているときに、操作ボタン120が操作されたことを条件に、遊技状態が確変状態であるか否かにより選択割合が異なる報知演出(操作有のときの報知内容の表示など)を実行する。このような構成によれば、確変状態に制御されているとの期待感を遊技者に与えることができるとともに、遊技者に積極的に遊技に参加させることにより遊技の興趣を向上させることができる。
また、報知演出として、複数回の可変表示に亘って実行される各々の演出が関連性のある報知演出を実行可能であるので、複数回の可変表示に亘って操作ボタン120を操作しないと関連があるかどうかがわからないことになり、遊技者の遊技への参加意欲を掻き立てることができる。
また、遊技状態が確変状態であることを示す特定の報知演出(4回目の変動のときの実行される報知演出;図46参照)を実行可能であるので、特定の報知演出が実行されるかどうかの興味を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU101が、前回の演出図柄の可変表示における報知演出の態様(報知パターン)にもとづいて、今回の演出図柄の可変表示において操作ボタン120が操作されたときに実行される報知演出の報知態様(報知パターン)を決定するように構成されているので、複数回の演出図柄の可変表示に亘って実行可能な報知演出のバリエーションが増やすことができ、より一層遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出図柄の停止図柄がはずれ図柄であることを報知した後に報知演出を実行するように構成した場合には、停止図柄が大当り図柄にならなかった場合でも遊技状態が内部的に確変状態に制御されているかもしれないとの期待感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、演出制御用CPU101が、背景などによって遊技状態が確変状態(潜伏確変状態を除く)であることを報知しているとき(例えば、背景色を「赤色」にし、背景画像を確変用の画像にすることにより、遊技状態が確変状態であることを報知しているとき)、背景などによって遊技状態が時短状態であることを報知しているとき(例えば、背景色を「黄色」にし、背景画像を時短用の画像にすることにより、遊技状態が時短状態であることを報知しているとき)、背景などによって遊技状態が潜伏確変状態であることを報知しているとき(例えば、背景色を「黄色」にし、背景画像を時短用の画像にすることにより、見た目上、遊技状態が時短状態(本当は潜伏確変状態)であることを報知しているとき)に電力供給が停止し、その後、CPU56が停電から制御状態を復帰させるときに、電力供給が停止したときの遊技状態を認識可能な復旧コマンド(停電時遊技状態指定コマンド)を送信し、演出制御用CPU101が復旧コマンドにもとづいて遊技状態が確変状態または時短状態であると認識したときは、背景や演出態様などによって遊技状態が潜伏確変状態であることを報知するように構成されている。このような構成によれば、遊技状態に応じた背景などの表示状態を復旧させることができるとともに、背景などの表示状態が時短状態のときに、意図的に停電を発生させ、停電から回復したときの背景などの表示状態によって遊技状態が確変状態(潜伏確変状態)であるかどうかを認識しようとする行為を効果的に防止することができる。
なお、この実施の形態では、時短状態または潜伏確変状態のときに報知演出を実行するように構成されていたが、チャンスモード状態(つまり、突然確変大当りの遊技終了後および小当りの遊技終了後に移行される遊技状態)のときにも報知演出を実行するようにしてもよい。具体的には、図80のステップS820Bにおいて遊技状態がチャンスモード状態であるときもステップS821の報知演出設定処理を実行するようにする。
また、この実施の形態では、第1保留記憶と第2保留記憶が存在する場合に、第1特別図柄の変動よりも第2特別図柄の変動を優先して実行するように構成されているので、始動入賞が発生しやすい第2始動入賞にもとづく第2特別図柄の変動を優先して実行させることができ、保留記憶を効率的に消化することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1始動入賞口13への入賞にもとづく第1特別図柄の変動開始から停止図柄の停止までの処理と第2始動入賞口14への入賞にもとづく第2特別図柄の変動開始から停止図柄を停止するまでの処理とを共通の処理ルーチン(特別図柄プロセス処理におけるステップS300〜S304)で実行するとともに、共通の処理ルーチンにおいて、第1特別図柄の変動が開始されるときと第2特別図柄の変動が開始されるときとで異なる領域に記憶されたデータ(例えば、第1特別図柄用のデータと第2特別図柄用のデータとしてROM54における異なる領域に記憶されたコマンド(例えば図柄変動指定コマンド、始動入賞指定コマンド)、変動パターンテーブルなど)にもとづく処理を実行するときに、いずれの特別図柄の変動が開始されたのかを特定し(ステップS52)、特定した図柄の変動に対応するデータにもとづく処理を共通のプログラムに従って実行する。このため、第1特別図柄の変動が開始されたときと第2特別図柄の変動が開始されたときとで同じ処理を実行する命令(例えばサブルーチン等)を重複してプログラムする必要がなくなり、遊技制御に必要なプログラム容量を最小限まで圧縮することができる。
さらに、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞指定コマンドを受信できなかったとしても、合算保留記憶数指定コマンドさえ受信すれば、合算保留記憶表示領域に、合算保留記憶数を特定可能に表示する。そのため、第1保留記憶数に対応する表示であるか第2保留記憶数に対応する表示であるかまでは特定できなくても、遊技者が少なくとも合計の保留記憶数を特定することができる。従って、保留記憶数について最低限の表示をすることができ、遊技者に不信感を与えるのを防止することができるとともに、円滑な遊技を継続して行うことができる。
また、この実施の形態によれば、制御状態の復帰時に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が停電復旧指定コマンドとともに合算保留記憶数指定コマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が、合算保留記憶表示領域に、合算保留記憶数を特定可能に表示する。そのため、制御状態が復帰したときに合算保留記憶数を遊技者に認識可能に表示することができ、遊技者に不信感を与えるのを防止することができる。
また、合算保留記憶表示領域において、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1保留記憶と第2保留記憶とを同じ態様(例えば同じ形および同じ色)で表示させるとともに、始動入賞指定コマンドを受信せずに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、第1保留記憶および第1保留記憶に対応する態様で、合算保留記憶数を特定可能に表示するように構成した場合でも、確実に遊技者に合算保留記憶数を認識させることができ、不信感を与えることもない。さらに表示態様も変化しないので、遊技者に違和感を与えることもない。
また、合算保留記憶表示領域において、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1保留記憶と第2保留記憶とを異なる態様(例えば異なる形、異なる色など)で表示させるとともに(例えば、第1保留記憶に対応する丸印を赤色で表示させ、第2保留記憶に対応する丸印を緑色で表示させるとともに)、始動入賞指定コマンドを受信せずに合算保留記憶数指定コマンドを受信したときに、第1保留記憶に対応する態様、第2保留記憶に対応する態様、または第1保留記憶および第2保留記憶のいずれにも対応しない特別の態様で、合算保留記憶数を特定可能に表示するように構成した場合でも、確実に遊技者に合算保留記憶数を認識させることができるため、不信感を与えることはない。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞が生じたときに、ソフトウェア乱数およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、第1始動入賞口13への入賞が生じたときはソフトウェア乱数およびランダムRを第1記憶領域(図19に示す第1保留記憶数バッファ)に格納し、第2始動入賞口14への入賞が生じたときはソフトウェア乱数およびランダムRを第2記憶領域(図19に示す第2保留記憶数バッファ)に格納する。このような構成によれば、作業領域(第1保留記憶数バッファ、第2保留記憶数バッファ)の構成の変更をほとんど要さず、プログラム作成時の作業の簡易化を図ることができる。1つの特別図柄を可変表示させる制御を実行させるプログラムの作業領域の後ろの方に第2特別図柄用の乱数格納バッファ(第2保留記憶数バッファ)や入賞順序の記憶領域(図19(A)に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域))を設けるだけで実現可能であるためである。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞が生じたときに、ソフトウェア乱数およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、いずれの始動入賞口への入賞が生じたかを示すデータ(始動口ポインタに設定されたデータ、つまり保留記憶特定情報)とともにソフトウェア乱数およびランダムRを、いずれの始動入賞口への入賞が生じたときにおいても共通の記憶領域(図22に示す共通保留記憶数バッファ)に格納する処理を実行するように構成されている。そのため、いずれの始動入賞口への入賞が生じたかによって異なる記憶領域を指定して乱数を格納させる必要がなくなり、より一層、処理ルーチンの共通化を図ることができ、プログラム容量を削減することができる。
なお、上記の実施の形態において、合算保留記憶数が多いときには予告演出の実行頻度を低下させるように構成してもよい。このような構成によれば、遊技者が予告演出に気をとられて遊技球の発射操作を止めてしまう状態を防止し、遊技機の稼働率が低下してしまう事態を防止している。
なお、上記の実施の形態では、第2保留記憶数が1でないことを条件として、第2特別図柄の変動表示を、常に第1特別図柄の変動表示に優先して実行する場合を示したが、遊技状態が時短状態(確変状態であるとともに時短状態であるときを含む)に移行され可変入賞球装置15の開放期間が延長されているときにのみ、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
また、遊技状態が確変状態である場合にのみ、第2保留記憶数が1でないことを条件として、第2特別図柄の変動表示を優先実行するようにしてもよい。また、遊技状態が確変状態または時短状態のいずれかである場合に、第2保留記憶数が0でないことを条件として、第2特別図柄の変動表示を優先実行するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、高ベース状態(時短状態または確変状態(潜伏確変状態を含む))のときに停電(電源断)が発生し、その後に電力供給が再開されて制御状態が復旧した場合には、CPU56が停電時遊技状態指定コマンドを送信し、演出制御用CPU101が停電時遊技状態指定コマンドで指定された遊技状態が高ベース状態であれば演出表示装置9における背景を時短状態のときの背景に表示制御するように構成されていた(ステップS615A,S615B参照)。しかし、このような構成に限られるわけではなく、停電が発生したときの遊技状態が通常状態の場合(すなわち、停電時遊技状態指定コマンドで指定された遊技状態が通常状態の場合)にも、演出表示装置9における背景を時短状態又はチャンスモードのときの背景に表示制御するように構成されていてもよい。このような構成によれば、制御状態が復旧したときに、演出表示装置9における背景が時短状態又はチャンスモードのときの背景に変更されることになるので、大当りの可能性が高いと遊技者に思わせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が変動中に報知演出を実行すると決定した場合は、報知演出の実行時間を確保するために演出図柄の高速変動の時間を報知演出の実行時間分だけ削除するように構成されていた(ステップS832、S833)。しかし、このような構成に限られるわけではなく、演出制御用CPU101が報知演出を実行すると決定した場合は、ステップS831において報知演出を実行するためのプロセステーブル(例えば、報知演出を実行しない場合と比較して図柄の変動開始から停止までの時間が報知演出の実行時間分だけ短く、図柄の停止(仮停止)後に報知演出を実行するようなプロセスデータが設定されたプロセステーブル)を選択するようにしてもよい。
なお、報知演出の時間が例えば3秒であるとすると、変動時間が3秒よりも短いものもある(例えば、非リーチPA1−3、非リーチPB1−2など)。この場合、報知演出を実行することができないので、演出制御用CPU101は、変動パターンで指定された変動時間が所定時間(例えば3秒)よりも短いかどうかを判定し、変動時間が所定時間よりも短いときは報知演出を実行しないと決定するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、大当り図柄として確変図柄と非確変図柄を設け、確変大当りになると決定されたときに、潜伏確変状態に移行させないと決定した場合には、確変図柄を導出表示等して確変大当りの発生を報知し、大当り遊技の終了後は確変状態のときの演出を実行し、一方、潜伏確変状態に移行させると決定した場合には、確変大当りが発生しているにもかかわらず、非確変図柄で大当りを発生させ、大当り遊技の終了後は共通演出(時短状態のときの演出)を実行するように構成されていた。しかし、このような構成に限られず、例えば確変図柄と非確変図柄とを設けないようにしてもよい(「1」〜「8」のいずれの図柄が揃って大当りとなっても、大当り遊技の終了後は共通の演出を実行するようにしてもよい)。なお、時短状態かどうかによってのみ演出を変更するようにしてもよい。
なお、時短状態は大当り遊技の終了後100回の変動が行われたときに終了して通常状態に移行するので、通常状態に移行することにより確変状態に移行されていなかったことが遊技者に認識されることになる。
なお、上記の実施の形態では、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後にチャンスモード(特別な演出や背景などに変更される演出状態)に移行される。ここで、突然確変大当りの遊技の終了後は、遊技状態は確変状態でかつ時短状態である確変時短状態に移行され、小当りの遊技の終了後は、遊技状態が変化しないように構成されていた。しかし、このような場合に限られず、突然確変大当りの発生前の遊技状態が通常状態または確変状態(確変時短状態を除く)のときは、突然確変大当りの遊技の終了後に確変状態(確変時短状態を除く)に移行させ、突然確変大当りの発生前の遊技状態が時短状態または確変時短状態のときは、突然確変大当りの遊技の終了後に確変時短状態に移行させるようにしてもよい。この場合、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後におけるチャンスモードにおいて、遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかを認識することが困難になり、より一層、遊技者に確変状態に対する期待を持たせることができる。そして、図44や図45に示したような報知演出をチャンスモードのときにも実行することにより、チャンスモード中に確変状態に対する期待を煽ることができる。
また、上記の実施の形態では、大当りのほかに小当りが設けられていたが、小当りの代わりに、2ラウンドの時短付き大当り(すなわち、突然確変大当りと同じように2ラウンドの大当りであるが、突然確変大当りと異なり、大当り終了後に確変時短状態に移行せず時短状態に移行する大当り)を設け、突然確変大当りまたは2ラウンドの時短付き大当りの遊技の終了後にチャンスモードに移行させるようにしてもよい。この場合、いずれの大当りの遊技が終了した場合も、見た目上、同じ遊技状態(同じ高ベース状態)とすることができ、遊技者に遊技状態が悟られず、確変状態に対する期待感を持たせることができる。そして、チャンスモードのときに報知演出を実行することにより、確変状態の期待をより一層煽ることが可能となる。
なお、上記の実施の形態では、時短状態に移行されたときは、時短状態に移行されてから100回の変動が行われたときに時短状態を終了させ、潜伏確変状態に移行されたときは、変動回数の制限なく遊技状態が継続する(大当り・小当りが発生するまで継続する)ように構成されていた。このような構成の場合、時短状態または潜伏確変状態に移行されてから100回の変動が終了する際に時短状態が終了するか否かで遊技状態が時短状態であるか潜伏確変状態であるかがわかってしまうことになる。このような事態を回避するために、潜伏確変状態(潜伏していない通常の確変状態も含む)に移行されてから100回の変動が終了したときに、時短状態のみ終了させるようにしてもよい。すなわち、潜伏確変状態に移行されてから100回の変動が終了したときに、大当りが発生する確率はそのまま高確率とするが、特別図柄の変動時間を短縮させず、普通図柄の当り確率を高確率から低確率に変化させ、可変入賞球装置15の開放回数・開放時間も低ベース状態に変化させる。このような構成にすれば、時短状態のときも潜伏確変状態のときも100回の変動が終了したときに時短状態が終了することになるので、引き続き確変状態に対する期待を遊技者に持たせることができる。
なお、上記の実施の形態では、操作手段を操作ボタン120としていたが、操作ボタン120ではなく、遊技者から見て前後左右というような予め定められた複数の方向(4方向)のうちから選択した方向へ押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチ(十字キー)や、ボタンスイッチの周囲で回転可能に設けられ回転操作をすることが可能なダイヤル(ジョグダイヤル)のようなものであってもよい。その場合、遊技者が上下左右を選択して操作し、いずれを操作したかによって異なる演出を実行するようにしてもよい(例えば異なるコメントを出したり、異なるキャラクタの動きを行わせる)。
なお、上記の実施の形態では、報知演出を4回連続して実行することによって遊技状態が確変状態で確定していることを遊技者に報知していたが、このような場合に限られず、例えば、デモ画面中に遊技状態が確変状態に確定していることを遊技者に報知する所定の演出(確変状態確定演出)を実行するようにしてもよい。遊技中に保留記憶が切れた(0になった)場合でも、確変状態確定演出が実行されるかもしれないとの期待を持たせることができ、遊技者の不満を軽減させることができる。
なお、上記の実施の形態では、大当り判定(ステップS61,S62)と大当り種別の決定(ステップS72,S73)とは異なる乱数値(大当り判定用乱数値、大当り種別判定用乱数値)を用いて別々に判定するように構成されていたが、大当りとするか否かと大当りとする場合に大当り種別をいずれの種別とするかの判定を一つの乱数値を用いて一つの処理で実行するように構成されていてもよい。また、大当り判定と小当り判定を同じ大当り判定用乱数値を用いて判定する(ステップS61,S62)ように構成されていたが、異なる乱数値(例えば大当り判定用乱数値と小当り判定用乱数値)を用いて別々の処理で判定するように構成されていてもよい。
また、上記の実施の形態では、一つの変動で報知演出を1回だけ行うように構成されていたが(図44等に示すように、一つの変動中に操作手段の操作指示を1回出し、その指示にもとづく操作手段の操作に応じた演出を実行するように構成されていたが)、このような構成に限られず、一つの変動で報知演出を複数回(2回、3回等)行うように構成されていてもよい。例えば、変動の開始後直ちに操作手段の操作指示を出し、その指示にもとづく操作手段の操作に応じた演出を実行し、その後、同じ変動中に操作手段の操作指示を出し、その指示にもとづく操作手段の操作に応じた演出を実行する。このような構成によれば、報知演出の出現パターンのバリエーションを増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、確変状態に移行されている場合には、高い割合で1回の変動中における複数回の報知演出を実行することにより、報知演出の実行回数に対して遊技者に興味を持たせることができる。また、例えば1回の変動で2回の報知演出が実行され、その次の変動で1回の報知演出が実行されたことにより、トータル3回の報知演出が実行された場合には、確変状態に移行されている可能性が高くなるように構成することにより、報知演出の出現パターンのバリエーションを一層増加させることができ、遊技の興趣をさらに高めることができる。
さらに、上記の実施の形態では、変動パターンとして擬似連の変動パターン(図9に示す非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4など)が設けられている。そこで、このような擬似連の変動パターンを指定する変動パターンコマンドが送信されたときは、演出制御用CPU101は、擬似連続変動の各々の変動中に報知演出を実行するように構成してもよい。このような構成によれば、報知演出の出現パターンのバリエーションを増やすことができる。また、遊技状態が確変状態に移行されている場合に、高い割合で擬似連続変動の各々の変動中に報知演出を実行するように構成することにより、擬似連続変動における報知演出の実行の有無に対して遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、遊技状態が時短状態または潜伏確変状態である場合に、前回の変動で報知演出が実行されかたどうかなどの情報にもとづいて今回の変動において報知演出を実行するか否かを決定するように構成されていたが、この実施の形態2では、複数回の変動に亘って実行される報知演出における各変動の報知パターンを一度に決定するように構成したものである。また、上記の実施の形態1では、遊技者に操作ボタン120の操作の指示を行ったが操作が行われなかった場合に、操作無のときの報知内容を表示するだけであったが、この実施の形態2では、遊技者に操作ボタン120の操作の指示を行ったが操作が行われなかった場合には、操作無のときの報知内容を表示するとともに、複数回の変動に亘って実行される報知演出において未だ操作有のときの報知内容が表示されていない残りの変動の報知パターン(または報知パターンの組み合わせ)を決定するように構成したものである。
図119は、実施の形態2における報知演出設定処理を示すフローチャートである。報知演出設定処理において、演出制御用CPU101は、ステップS820Aで読み出した変動パターンコマンドで指定されている変動パターンが大当り用の変動パターン(図10に示した変動パターン)であるかどうかを確認し(ステップS420)、大当り用の変動パターンであれば処理を終了する。この実施の形態では、はずれのときにだけ報知演出を実行するためである。
大当り用の変動パターンでなければ、演出制御用CPU101は、報知演出実行中フラグ(ステップS429参照)にもとづいて報知演出が実行中であるか否か確認する(ステップS421)。報知演出が実行中でなければ(ステップS421のN)、演出制御用CPU101は、報知演出実行決定乱数(SR10−1)を抽出する(ステップS422)。そして、演出制御用CPU101は、遊技状態に応じた報知演出実行決定テーブルを選択する処理を実行する(ステップS423)。
なお、報知演出実行決定テーブルは、図82に示したテーブルと同構成のテーブルを用いることが可能である。ただし、この実施の形態2では、前回の変動において報知演出が実行されたかどうかを問わず、一度に複数回の変動における報知パターンを決定する構成であるので、図82における前回報知演出フラグがオフのときのテーブルのみ使用する。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS422で抽出した報知演出実行決定乱数の値に従って、ステップS423で選択した報知演出実行決定テーブルにもとづいて報知演出の実行の有無を決定する(ステップS424)。なお、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が時短状態のときよりも高い割合で報知演出を実行すると決定される。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS424において報知演出を実行すると決定されたときは、ステップS425〜S430の処理を実行する。なお、ステップS424において報知演出を実行しないと決定されたときは、処理を終了する。
次に、演出制御用CPU101は、報知パターン決定乱数(SR10−2)を抽出する(ステップS425)。そして、演出制御用CPU101は、遊技状態(時短状態、確変状態)に応じた報知パターン決定テーブルにもとづいて報知パターンの組み合わせを決定する(ステップS426)。
図120は、実施の形態2における報知パターン決定テーブルを示す説明図である。図120に示すように、報知パターン決定テーブルは、現在の遊技状態(時短状態、確変状態)に応じたテーブルに分けられている。
実施の形態2における時短状態のときの報知パターン決定テーブルには、3回の変動に亘って実行される各変動の報知パターンの組み合わせ(8種類)に対して乱数値が割り振られている。図120に示すように、1回目の変動時の報知パターンとして報知パターン1a,1bが設けられ、2回目の変動時の報知パターンとして報知パターン2a,2bが設けられ、3回目の変動時の報知パターンとして報知パターン3a,3bが設けられている。報知パターンの組み合わせとしては、例えば、1回目の変動時に報知パターン1aを実行し、2回目の変動時に報知パターン2aを実行し、3回目の変動時に報知パターン3aを実行する組み合わせなどが設定されている。
また、実施の形態2における確変状態のときの報知パターン決定テーブルには、3回の変動に亘って実行される各変動の報知パターンの組み合わせ(8種類)と4回の変動に亘って実行される各変動の報知パターンの組み合わせ(1種類)に対して乱数値が割り振られている。図120に示すように、3回の変動に亘って実行される各変動の報知パターンの組み合わせ(8種類)は、遊技状態が時短状態のときのテーブルにおける報知パターンの組み合わせと同じである。4回の変動に亘って実行される各変動の報知パターンの組み合わせ(1種類)は、例えば、1回目の変動時に報知パターン1aを実行し、2回目の変動時に報知パターン2aを実行し、3回目の変動時に報知パターン3aを実行し、4回目の変動時に報知パターン4a(例えば図45に示した内容)を実行する組み合わせが設定されている。
なお、図120に示すように、遊技状態が時短状態のときの方が確変状態のときよりも所定の報知パターンの組み合わせ(報知パターン1a→2a→3a、報知パターン1b→2a→3aなど)が選択されやすく、遊技状態が確変状態のときの方が時短状態のときよりも所定の報知パターンの組み合わせ(報知パターン1a→2b→3b、報知パターン1b→2b→3bなど)が選択されやすい。従って、遊技者は、報知パターンの組み合わせによって確変状態に制御されている可能性が高いか低いかを認識することが可能となる。なお、4回連続して報知演出が実行されたときは確変状態が確定するので、時短状態のときの報知パターン決定テーブルには、4回の変動に亘って実行される報知パターンの組み合わせは設定されていない。
演出制御用CPU101は、ステップS425で抽出した報知パターン決定乱数の値に従って、遊技状態に応じた報知パターン決定テーブルにもとづいて報知パターンを決定する(ステップS426)。
なお、図120に設定されている報知パターンの組み合わせは、3回の変動に亘って実行される報知演出における報知パターンの組み合わせと、4回の変動に亘って実行される報知演出における報知パターンの組み合わせであったが、1回の変動のみ実行される報知パターン、2回の変動に亘って実行される報知演出における報知パターンの組み合わせが報知パターン決定テーブルに設定されていてもよい。また、3回の変動のうち1回目と3回目のみ報知演出を実行する報知パターンの組み合わせが報知パターン決定テーブルに設定されていてもよい。
また、確変状態のときの方が時短状態のときよりも多い回数の変動に亘って実行される報知演出における報知パターンの組み合わせに対して乱数値を数多く設定しておくことにより、確変状態のときの方が連続して報知演出が実行されるようにすることができ、報知演出の連続回数によって確変状態に対する期待度を向上させることも可能となる。
演出制御用CPU101は、報知パターンを決定した後、決定した報知パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100のRAMにおける所定の格納領域(報知パターン格納領域)に格納する(ステップS427)。そして、報知パターンに対応した報知演出実行時間タイマに、変動開始から報知演出の実行タイミングまでの時間をセットしスタートさせる(ステップS428)。次いで、演出制御用CPU101は、報知演出が実行中であることを示す報知演出実行中フラグをセットし、連続回数カウンタに所定値(3回または4回)をセットする(ステップS429)。その後、処理を終了する。
ステップS421において、報知演出が実行中である場合には(ステップS421のY)、演出制御用CPU101は、連続回数カウンタの値を1減算し(ステップS432)、連続回数カウンタの値が0になったか否か確認する(ステップS432)。連続回数カウンタの値が0になったときは、報知演出実行中フラグをリセット(クリア)する(ステップS433)。
図121は、実施の形態2における演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。なお、ステップS841〜S844Fの処理は、図95に示した処理と同様であるため、説明を省略する。
演出制御用CPU101は、所定の操作がないときに(ステップS844CのN)、操作受付時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS844E)。操作受付時間タイマがタイムアウトしたときは(ステップS844EのY)、操作受付時間内に操作が行われなかったことになるので、演出制御用CPU101は、図44〜図45に示したような操作無時の報知内容(キャラクタが「・・・」と沈黙するコメント)を表示する(ステップS844F)。そして、演出制御用CPU101は、連続回数カウンタの値にもとづいて報知演出の残り回数を確認し、残り回数に応じた報知パターン決定テーブルを選択する(ステップS844G)。
具体的には、1回の変動においてのみ実行される報知パターンが複数種類設定された報知パターン決定テーブルと、2回の変動に亘って実行される各変動の変動パターンの組み合わせが複数種類設定された報知パターン決定テーブルと、3回の変動に亘って実行される各変動の変動パターンの組み合わせが複数種類設定された報知パターン決定テーブルとがあらかじめ用意されているものとする。そして、演出制御用CPU101は、連続回数カウンタの値が0のときは1回の変動用のテーブルを選択し、連続回数カウンタの値が1のときは2回の変動用のテーブルを選択し、連続回数カウンタの値が2のときは3回の変動用のテーブルを選択する。なお、連続回数カウンタの値が3のときは1種類の4回変動用の報知パターンの組み合わせを自動的に決定する。ただし、連続回数カウンタの値が3のとき、遊技状態を確認し、遊技状態が時短状態のときは4回変動用の報知パターンの組み合わせを決定しないようにする。
次いで、演出制御用CPU101は、報知パターン決定乱数(SR10−2)を抽出し、ステップS844Gで選択した報知パターン決定テーブルにもとづいて報知パターンあるいは報知パターンの組み合わせを決定する(ステップS844H)。なお、図121には示していないが、ステップS844Hで決定した報知パターンまたは報知パターンの組み合わせは、RAMにおける報知パターン格納領域に格納される。そして、演出制御用CPU101は、連続回数カウンタの値を1加算する(ステップS844I)。図119のステップS431で連続回数カウンタの値は1減算されているが、遊技者による操作ボタン120の操作が行われなかった場合には、ステップS844Iで連続回数カウンタの値を1加算することにより、変動開始時の連続回数カウンタの減算処理が行われる前の状態(すなわち今回の変動で連続回数カウンタの値が減算されなかったことと同じ状態)に戻している。
以上のように、この実施の形態2によれば、報知演出設定処理において、複数回の変動に亘って実行される報知演出の各々の報知パターンを一度に決定するように構成されているので、処理が簡略化され、演出制御用CPU101の制御負担を軽減させることができるとともに、プログラム容量も削減される。また、遊技者の操作ボタン120の操作指示にもとづき操作ボタン120を操作しなかった場合でも、あらためて操作有のときの報知内容が表示されていない残りの変動における報知パターン(報知パターンの組み合わせ)を再決定するように構成されているので、遊技者が操作ボタン120の操作をし忘れた場合(例えば遊技台から離れていたような場合)でも、遊技者に報知演出を再度提示することができる。その結果、必ず毎回操作ボタン120を操作するという遊技者の負担を軽減させることができる。
なお、上記の実施の形態2の構成では、遊技者が操作指示に従って操作ボタン120を操作しない場合は、時短状態または潜伏確変状態が継続する限り、延々と操作ボタン120の操作指示が毎回行われることとなってしまい、遊技者に過度の負担を強いることになるおそれもある。そのような事態を回避するために、操作指示を所定回行ったが遊技者が指示に従って操作ボタン120を操作しない場合は、報知パターン(報知パターンの組み合わせ)の再決定を行わないようにしてもよい。例えば、ステップS844Eにおいて操作受付時間タイマがタイムアウトしたと判断した場合に、操作無の回数をカウントするカウンタを更新し、そのカウンタの値が所定値に達した場合には、ステップS844G〜S844Iの処理を実行しないようにする。このとき、連続回数カウンタの値をクリアし、今回報知演出フラグや前回報知演出フラグをクリアして、あらためて報知演出設定処理で報知演出を実行するか否かを決め直すことになる。
実施の形態3.
この実施の形態3では、遊技者が操作ボタン120の操作指示に従って操作ボタン120を操作しない場合には、残りの報知演出の実行を禁止する(行わない)ように構成したものである。
図122は、実施の形態3における操作無にもとづき報知演出の実行が禁止される例を示す説明図である。ここでは、時短状態または潜伏確変状態中において演出図柄の変動が開始されるときに、実施の形態2で説明したように複数回の変動に亘る報知演出の各報知パターンの組み合わせが決定されたものとする。この場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された途中で(A)、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(B)。その後、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に操作した場合(「操作有」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(C)。具体的には、キャラクタが「確変?」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待を抱く。その後、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば左中右の演出図柄が「358」で導出表示される(D)。
また、2回目の変動が開始されると、演出表示装置9の演出図柄表示領域において演出図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された途中で(E)、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば「ボタンを2回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン120の操作を遊技者に促す(F)。操作ボタン120の操作指示があったにもかかわらず、遊技者が、操作ボタン120を所定期間内に2回操作しなかった場合(「操作無」)は、演出表示装置9の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(G)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。そして、演出表示装置9の演出図柄表示領域において例えば左中右の演出図柄が「172」で導出表示される(H)。遊技者による操作ボタン120の操作がなかった場合には、変動が開始されても(I)、報知演出が実行されず、残りの変動(3回目以降の変動)における報知演出の実行が禁止される(J)。
図123は、実施の形態3における演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。なお、ステップS841〜S844Fの処理は、図95に示した処理と同様であるため、説明を省略する。
演出制御用CPU101は、所定の操作がないときに(ステップS844CのN)、操作受付時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS844E)。操作受付時間タイマがタイムアウトしたときは(ステップS844EのY)、操作受付時間内に操作が行われなかったことになるので、演出制御用CPU101は、図122に示したような操作無時の報知内容(キャラクタが「・・・」と沈黙するコメント)を表示する(ステップS844F)。そして、演出制御用CPU101は、報知演出実行中フラグをクリア(リセット)し(ステップS844J)、連続回数カウンタの値もクリア(リセット)する(ステップS844K)。これにより、複数回の変動に亘って実行される報知演出における各報知パターンのうち、操作有のときの報知内容が表示されていない報知パターンが残っていたとしても、その残りの報知パターンの実行が禁止されることになる。
以上のように、この実施の形態3によれば、操作指示にもとづき遊技者が操作ボタン120を操作しなかった場合でも、操作有のときの報知内容が表示されていない残りの変動における報知パターン(報知パターンの組み合わせ)の実行を禁止するように構成されているので、遊技に積極的に参加する遊技者に対してのみ報知演出(コメントの表示)が実行されることになり、遊技への参加意欲を高めることができる。なお、実施の形態1のように、毎回の変動ごとに報知演出を実行するか否かを決定する構成の場合は、図123のステップS844EのYであるときに、報知演出禁止フラグをセットし、そのフラグがセットされているときは、報知演出の実行判定(ステップS401〜S403)を実行することなく報知演出を実行しないと決定するようにしてもよい。この場合、演出図柄変動停止処理などにおいて、報知演出禁止フラグがセットされてから所定回の変動が行われたときに報知演出禁止フラグをリセットするようにするのが好ましい。
上記の各実施の形態1〜3では、以下の効果も奏する。
上記の各実施の形態では、CPU56が図24に示すステップS62にて大当り判定を実行して、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特別図柄や演出図柄の可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。図35に示すステップS98の処理では、大当り遊技状態に制御しない旨の事前決定結果に対応してステップS91にて大当りフラグがオフであると判定されたことに基づいて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定する。そして、ステップS101Bの処理では、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果や、リーチ状態とするか否かのリーチ決定結果などに基づいて、演出図柄の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。続いて、ステップS101Eの処理では、ステップS101Bでの決定結果に基づいて、演出図柄の変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。その後、演出制御基板80の側では、例えば演出制御用CPU101が主基板31から送信された変動パターンコマンドや表示結果特定コマンドなどに応じて、図78に示すステップS801の演出図柄変動設定処理やステップS802の演出図柄変動中処理を実行することにより、ステップS101Eでの決定結果に対応して、演出図柄の可変表示中に各種の演出動作を実行させるための制御を行う。
ここで、図35に示すステップS98にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS100Aにてセットしたリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを用いてステップS101Bの処理を実行することにより、リーチ状態に応じたノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2といった複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。また、ステップS98にてリーチ状態としない旨の判定がなされたことに対応して、ステップS100Bにてセットした非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cのいずれかを用いてステップS101Bの処理を実行することにより、演出図柄の可変表示中に特定演出を実行する非リーチCA1−4や非リーチCC1−2などを含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。
加えて、図35に示すステップS98にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS101Bにおける変動パターン種別の決定結果に基づき、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bを用いてステップS101Eの処理を実行することにより、「リーチ」に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定する。また、図35に示すステップS98にてリーチ状態としない旨の判定がなされたこと、及び、ステップS101Bにて特定演出を実行する非リーチCA1−4や非リーチCC1−2の変動パターン種別などに決定されたことに対応して、ハズレ変動パターン決定テーブル138Aを用いてステップS101Eの処理を実行することにより、特定演出を実行するために予め用意された非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった複数種類の変動パターンのいずれかに決定する。
こうして、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも、例えば「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能となり、多様な演出を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。また、ステップS101BやステップS101Eの処理では、ステップS98にてリーチ状態とする旨の判定がなされたか否かに応じて、異なる決定テーブルを用いて変動パターン種別や変動パターンの決定を行い、リーチ状態とする場合とリーチ状態としない場合とで、決定処理が競合することはない。そのため、変動パターン種別を決定するために用いられる変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、リーチ状態とするか否かのリーチ決定結果に関わりなく共通の数値データとすることができ、さらに、変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを、リーチ状態とするか否かのリーチ決定結果に関わりなく共通の数値データとすることができる。これにより、乱数値MR3や乱数値MR4を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図5に示すステップS17の表示用乱数更新処理や図6に示すステップS26の表示用乱数値更新処理)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。加えて、RAM55に設けられたランダムカウンタの記憶領域が増大することなどを防止して、構成の簡素化を図ることができる。ここで、ステップS101A、S101Bの処理では、ステップS98におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。ステップS101D、S101Eの処理では、ステップS98におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。これにより、リーチ状態の有無の決定結果に応じて異なる処理モジュールを用いて判定を行う場合に比べて、プログラム量の削減を図ることができる。
演出制御用CPU101は、図89に示すステップS713にて、メイン予告用テーブル指定バッファ値に応じた特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを、使用テーブルとして特定してセットする。ここで、メイン予告用テーブル指定バッファ値は、ステップS714にて決定されたメイン予告用の特定演出パターンに応じたメイン予告用テーブル指定バッファ更新設定値によって、ステップS715にて更新され、次回に「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時における使用テーブルを特定できるようにする。このときには、例えば変動パターンが非リーチPA1−6であることなどに対応して、「メイン予告」の特定演出として今回実行する演出動作を次回では選択しないように、メイン予告用テーブル指定バッファ値が特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを特定するように設定される。これにより、「メイン予告」の特定演出として同一の演出動作が連続して行われることを防止して様々な演出動作を実行可能とし、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU101は、図93に示すステップS723にて、可変表示結果やリーチ演出用テーブル指定バッファ値に応じたリーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bのいずれかを、使用テーブルとして特定してセットする。ここで、リーチ演出用テーブル指定バッファ値は、ステップS724にて決定されたリーチ演出パターンに応じたリーチ演出用テーブル指定バッファ更新設定値によって、ステップS725にて更新され、次回にリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時における使用テーブルを特定できるようにする。このときには、例えば可変表示結果が「ハズレ」であることなどに対応して、リーチ演出として今回実行する演出動作を次回では選択しないように、リーチ演出用テーブル指定バッファ値がリーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bのいずれかを特定するように設定される。これにより、リーチ演出として同一の演出動作が連続して行われることを防止して様々な演出動作を実行可能とし、遊技興趣を向上させることができる。
あるいは、演出制御用CPU101は、図90に示すステップS755にて、例えば変動パターンが非リーチPA1−6であることなどに対応して、ステップS754で決定した特定演出パターンが前回の「メイン予告」の特定演出における演出動作と同一の演出動作が含まれる特定演出パターンであるか否かを判定する。そして、同一の演出動作が含まれる特定演出パターンであれば、ステップS756にて特定演出パターンを差し替えるための設定を行う。こうして、「メイン予告」の特定演出として選択された演出動作が前回実行した演出動作と同一であれば、異なる演出動作に差し替えることにより、「メイン予告」の特定演出として同一の演出動作が連続して行われることを防止して様々な演出動作を実行可能とし、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU101は、図94に示すステップS776にて、例えば可変表示結果が「ハズレ」であることなどに対応して、ステップS774で決定したリーチ演出パターンが前回のリーチ演出における演出動作と同一の演出動作に対応するリーチ演出パターンであるか否かを判定する。そして、同一の演出動作に対応するリーチ演出パターンであれば、ステップS777にてリーチ演出パターンを差し替えるための設定を行う。こうして、リーチ演出として選択された演出動作が前回実行した演出動作と同一であれば、異なる演出動作に差し替えることにより、リーチ演出として同一の演出動作が連続して行われることを防止して様々な演出動作を実行可能とし、遊技興趣を向上させることができる。
リーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bでは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、前回実行した演出動作と同一である演出動作を含む複数種類のうちから、今回のリーチ演出として実行する演出動作を選択することができるように選択用データが設定されている。演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合に、図93に示すステップS723にてリーチ演出用テーブル指定バッファ値に基づき、このようなリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bのいずれかを特定して使用テーブルに設定することで、ステップS724にて前回実行した演出動作と同一である演出動作を含む複数種類のうちから、リーチ演出における演出動作を選択して設定する。これにより、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合とは異なり同一の演出動作を連続させることもできるようにして、意外性のある演出動作を可能にすることで、遊技興趣を向上させることができる。
リーチ演出パターン決定テーブル174では、可変表示結果が「大当り」となる場合に、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3における演出動作を、複数種類のうちから選択することができるように選択用データが設定されている。演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合に、図94に示すステップS773にてリーチ演出パターン決定テーブル174を使用テーブルとして設定し、ステップS774にてリーチ演出パターン決定テーブル174を参照することによりリーチ演出パターンを決定する。その後、可変表示結果が「大当り」であることに対応して、ステップS777の処理を実行することなく、ステップS778の処理に進む。こうして、可変表示結果が「大当り」である場合には、前回実行した演出動作と同一である演出動作を含む複数種類のうちから、リーチ演出における演出動作を選択して設定する。これにより、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合とは異なり同一の演出動作を連続させることもできるようにして、意外性のある演出動作を可能にすることで、遊技興趣を向上させることができる。
特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eや特定演出パターン決定テーブル164Fでは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合に、その変動パターンに応じて実行されるリーチ演出と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される割合の方が、リーチ演出と関連づけられていない演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される割合よりも高くなるように、選択用データが設定されている。特に、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチ演出と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される一方で、リーチ演出と関連づけられていない演出動作からは「メイン予告」の特定演出における演出動作は選択されない。こうして、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき実行するリーチ演出における演出動作の種類に応じて異なる割合で、「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される。これにより、リーチ演出における演出動作と「メイン予告」の特定演出における演出動作とを関連させて演出効果を高め、遊技興趣を向上させることができる。
また、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eや特定演出パターン決定テーブル164Fでは、変動パターンがスーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合に、その変動パターンに応じて実行されるリーチ演出と関連づけられていない演出動作のうちからも「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることもできるように、選択用データが設定されている。こうして、可変表示結果が「大当り」となる場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき実行するリーチ演出の種類と関連づけられていない演出動作を含む複数種類のうちから、「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される。これにより、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合とは異なりリーチ演出の種類と関連づけられていない演出動作が「メイン予告」の特定演出として実行されることもできるようにして、意外性のある演出動作を可能にすることで、遊技興趣を向上させることができる。
図30(A)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Aでは、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなるように、テーブルデータが構成されている。これにより、合算保留記憶数が所定数以上となった場合に、特別図柄や演出図柄の平均変動時間を短縮して、始動条件が不成立となる入賞を減らすことができる。
図29(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。これにより、リーチ演出における演出動作の種類が設計とは異なって極端に一定の種類の演出動作に偏ってしまうことを防止でき、様々な演出動作を設計に近い所定の割合で実行して遊技興趣を向上させることができる。
図25(A)〜(F)及び図26(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iでは、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、大当り種別の決定結果に応じて異なる種類の演出動作を実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
また、図25(A)〜(F)及び図26(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて異なる種類の演出動作を実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
第1特別図柄表示器8aでは、第1始動入賞口13に遊技球が入賞して第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第1特別図柄となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。第2特別図柄表示器8bでは、第2始動入賞口14に遊技球が入賞して第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第2特別図柄となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。演出表示装置9では、例えば「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、第1特別図柄や第2特別図柄を用いた特図ゲームにおける可変表示に対応して、複数種類の演出図柄が可変表示される。また、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるCPU56は、ROM54から読み出したプログラムなどに従い、例えば図6のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理を実行する。他方、演出制御基板80に搭載された演出制御用CPU101は、ROMから読み出したプログラムなどに従い、例えば図72に示すステップS704のコマンド解析処理やステップS705の演出制御プロセス処理などにおいて、演出表示装置9の表示状態を制御するための処理を実行する。そして、図35に示すステップS101A、S101Bの処理では、第1始動条件が成立したことに基づく第1特別図柄を用いた特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づく第2特別図柄を用いた特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。
こうして、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別の決定を行った後、その決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するようにすれば、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき多様な演出動作を実行することができる。その一方で、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bといった複数の表示装置により特別図柄の可変表示を行い、その可変表示に対応して演出図柄を可変表示させる場合でも、変動パターン種別決定用として共通の乱数値MR3を示す数値データを用いる。これにより、乱数値MR3を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図5に示すステップS17の表示用乱数更新処理や図6に示すステップS26の表示用乱数値更新処理)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。
演出制御用CPU101は、図88に示すステップS551、S553の処理などにて「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合に、ステップS555にて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定したことや、ステップS557にて決定した仮停止図柄などに応じて、図86のステップS518にて決定した図柄変動制御パターンに従い演出図柄変動中処理を実行する。こうして、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動させる演出表示が所定回行われる「擬似連」の特定演出を実行することができる。そして、図35に示すステップS98にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS101Bでの判定に用いるためにステップS100Aにてセットされるリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。このように、例えば「擬似連」の特定演出を実行するか否かといった特定演出における演出動作の種類ではなく、リーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別を分類する決定テーブルを用いて変動パターン種別を決定することで、リーチ演出における演出動作の種類が設計とは異なって極端に一定の種類の演出動作に偏ってしまうことを防止でき、様々な演出動作を設計に近い所定の割合で実行して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれかである場合には、15ラウンド大当り状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合には、2ラウンド大当り状態に制御される。そして、大当り種別が「突確」に決定されたことに基づき、図35に示すステップS101Bでの判定に用いるためにステップS92にてセットされる大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」以外である場合とは異なる変動パターン種別が含まれるように、テーブルデータが構成されている。このようにして、大当り種別が「突確」である場合には、「突確」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定することにより、大当り種別が「突確」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。
CPU56は、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態にて2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作を実行させる。そして、小当り遊技状態が終了するときには、小当り終了処理で確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにすることで、パチンコ遊技機1における遊技状態を変更しない。これにより、たとえ通常状態が継続するときであっても、確変状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
図25(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dや、図26(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132H、図26(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iでは、可変表示結果が「小当り」となる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように、テーブルデータが構成されている。これにより、変動パターン種別によって2ラウンド大当り状態に制御されるのか小当り遊技状態に制御されるのかを、遊技者が認識することは困難になり、確変状態に制御されることに対する期待感を持続させて遊技興趣を向上させることができる。また、可変表示結果が「小当り」となる場合と、大当り種別が「突確」となる場合とで、共通の変動パターン種別に決定可能とすることで、変動パターンを決定する際には、可変表示結果が「小当り」となる場合であるか大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
大当り種別が「突確」である場合には、例えば演出制御用CPU101が図87に示すステップS508、S509にて変動パターンが複数種類のいずれであるかを判定し、その判定結果に応じて最終停止図柄となる演出図柄を決定する。これにより、大当り種別が「突確」である場合に、可変表示結果として様々な組合せの確定演出図柄を停止表示させ、遊技興趣を向上させることができる。
CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して、可変表示結果を特定可能な表示結果特定コマンドや、変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを送信させる(ステップS102、ステップS112、S114、S115、S117、S118)。演出制御基板80の側では、例えば演出制御用CPU101が図86に示すステップS516のサブ予告演出設定処理を実行することなどにより、演出図柄の可変表示中にサブ予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、サブ予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかに決定する。一例として、図92に示すステップS593では、図62に示すようなサブ予告パターン種別決定テーブル170を用いてサブ予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定し、このときサブ予告CY1〜サブ予告CY3のサブ予告パターン種別のいずれかに決定されたときには、ステップS595にて図63〜図65に示すようなサブ予告パターン決定テーブル171A〜171Cのいずれかをセットした後、ステップS596にてサブ予告パターンを複数種類のいずれかに決定する。そして、変動パターンコマンドにて指定された変動パターンに基づいて決定した特定演出パターンや、サブ予告パターンなどに対応して、図86に示すステップS518にて決定した図柄変動制御パターンやサブ予告用の予告演出制御パターンに従い演出図柄変動中処理を実行する。こうして、演出制御基板80に搭載された演出制御用CPU101などによりサブ予告演出を実行するための決定や判定、設定などを行うことで、主基板31の側でCPU56などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様なサブ予告演出となる演出動作を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図62に示すサブ予告パターン種別決定テーブル170では、例えば「メイン予告」の特定演出が実行される場合のように、特定演出と実行期間が重複するサブ予告演出は実行しないように、テーブルデータが構成されている。これにより、複数種類の演出動作が重複することを回避して、遊技者の興味が分散することによる演出効果の低下を防止できる。
図62に示すサブ予告パターン種別決定テーブル170や、図63〜図64に示すサブ予告パターン決定テーブル171A〜171Cでは、「非リーチ」に対応した変動パターンである場合でもサブ予告演出が実行可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でもサブ予告演出となる演出動作を実行可能とすることで、リーチ状態となることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
図65に示すサブ予告パターン決定テーブル171Cでは、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が高くなるように、テーブルデータが構成されている。これにより、サブ予告演出となる演出動作が実行されたときに演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合を減らすとともに、サブ予告演出となる演出動作が実行されたときに特定演出が実行されない場合をさらに減らすことで、サブ予告演出が行われた場合にリーチ状態となることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、演出図柄変動中処理にて、操作ボタン120から伝送される操作検出信号のチェックを行い、操作検出信号がオン状態となったことに対応してサブ予告用の予告演出制御パターンを切り替えることなどにより、サブ予告演出における演出動作を変化させるようにしてもよい。例えば、ステップS845の前に、操作ボタン120が操作されなかったときに伝送される操作検出信号のチェックを行い、操作検出信号がオン状態となったことに対応してサブ予告用の予告演出制御パターンを切り替える制御を行う。これにより、遊技者による操作に応じたサブ予告演出が可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、表示結果特定コマンドにて通知された可変表示結果や変動パターンコマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、図86に示すステップS504、S505、S506の処理や、図87に示すステップS510、S512、S513Dの処理を実行することにより、最終停止図柄となる確定演出図柄を、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアのそれぞれについて決定する。また、演出制御用CPU101は、図88に示すステップS557の処理を実行することにより、特定演出における演出動作として仮停止表示させる演出図柄を決定する。さらに、演出制御用CPU101は、図91に示すステップS576の処理を実行することにより、変動中昇格演出における演出動作として仮停止表示させる通常大当り組合せの演出図柄を決定する。こうして、演出制御基板80に搭載された演出制御用CPU101などにより「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を決定することで、主基板31の側でCPU56などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、複数の演出図柄表示エリアに停止表示させる演出図柄を決定することができる。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、図88に示すステップS557の処理を実行することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄の組合せを決定する。これにより、主基板31の側でCPU56などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出が実行される場合に、図88に示すステップS557の処理を実行することにより、「滑り」の特定演出にて仮停止表示させる演出図柄を決定する。これにより、主基板31の側でCPU56などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることに対応して、図86に示すステップS506の処理において、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリア以外の「左」及び「右」の演出図柄表示エリアに停止表示される演出図柄を決定する。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリアに停止表示される演出図柄を決定する。また、演出制御用CPU101は、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならないことに対応して、図86に示すステップS505の処理において、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して停止表示する演出図柄を決定することで、リーチ組合せや大当り組合せとはならず、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図50に示すような一定の非リーチ組合せとはならない確定演出図柄の組合せを決定する。これにより、特殊演出が実行されるのか否かについて、遊技者に誤解を与えてしまうことを防止できる。
演出制御用CPU101は、変動中昇格演出を実行可能な「第1確変」の大当り種別である場合に、図87に示すステップS513Dにて確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄を決定する。そして、図91のステップS574にて図56(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを参照することで、変動中昇格演出を実行するか否かを判定する。このとき、変動中昇格演出を実行する旨の決定がなされた場合には、ステップS576にて図61に示す仮停止図柄決定テーブル169を参照することで、通常大当り組合せを構成する演出図柄を、変動中昇格演出にて仮停止表示させる演出図柄に決定する。これにより、変動中昇格演出を実行可能な「第1確変」の大当り種別である場合でも、変動中昇格演出が実行される場合と、実行されない場合とを設け、主基板31の側でCPU56などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を可能にして遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、大当り中昇格演出を実行する「第3確変」の大当り種別である場合に、図87のステップS512にて通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄を決定する。これにより、大当り遊技状態への制御が開始されてから確変状態となる旨の報知演出(昇格演出)が行われる場合に、演出図柄の可変表示結果から確変状態に制御されるか否かを認識することを困難にして、報知演出(昇格演出)の演出効果を高め、遊技興趣を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。