実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を、例えば上から下に移動するように可変表示する。演出図柄表示領域には「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア(図柄表示ライン)9L,9C,9Rがあるが、図柄表示エリア9L,9C,9Rの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリア9L,9C,9Rの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
特別図柄表示器8の側方には、始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶数を表示する領域(以下、保留記憶表示部18cという。)が設けられている。
特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示(確定)させることである。
特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。ラウンドの回数は、例えば15である。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、第2始動入賞口14が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときと、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて演出図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。
演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、演出図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ(LEDでもよい。)25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠ランプ(LEDでもよい。)28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および演出図柄の可変表示は、始動入賞口への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
次に、大当りの種別および小当りについて説明する。
特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)になると、大当り遊技状態(以下、確変大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が開放される。なお、特別可変入賞装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、特別図柄の停止図柄が大当り図柄のうちの非確変図柄になると、大当り遊技状態(以下、非確変大当りまたは通常大当りという。)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置20が開放される。この実施の形態では、停止図柄が非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときも、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、特別図柄の停止図柄が特別な確変図柄(以下、突然確変図柄という。)になると、遊技状態が確変状態に突然移行されたように遊技者に認識させる特別な大当り遊技状態(以下、突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置20が短い期間(例えば0.5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置20が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、演出表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せるための特別な演出(図45参照)が実行される。
また、特別図柄の停止図柄が小当り図柄になると、短い期間(例えば0.5秒)だけ特別可変入賞装置20が2回開放される遊技状態に移行する。このように、小当り遊技状態では、突然確変大当りが発生したときに遊技者に付与される遊技価値と同じ遊技価値が付与されることになる。しかし、突然確変大当りの場合と異なり、小当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に移行されない。このことから、遊技者は、小当りよりも突然確変大当りの発生を期待する。なお、小当りが発生したときも、突然確変大当りのときと同様の特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。
次に、遊技状態の遷移について説明する。
(1)通常状態または時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態または時短状態から確変状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景(背景画像および背景色のいずれか一方または双方)が確変状態中であることを示す背景に変更される。
(2)確変状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、確変状態が変化しないで維持される。これによって、継続して、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が確変状態中であることを示す背景に変更される。
(3)通常状態または時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常状態または時短状態から確変状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。また、演出表示装置9の表示画面の背景がチャンスモード中であることを示す背景に変更される。
(4)確変状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、確変状態が変化しないで維持される。これによって、継続して、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。また、演出表示装置9の表示画面の背景がチャンスモード中であることを示す背景に変更される。
(5)通常状態または時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、遊技状態が通常状態であったときは通常状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行され、遊技状態が時短状態であったときは所定の変動回数だけ時短状態が継続される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が時短状態中であることを示す背景に変更される。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。このとき、演出表示装置9の表示画面の背景が通常状態中であることを示す背景に変更される。
(6)確変状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、確変状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。また、演出表示装置9の表示画面の背景が時短状態中であることを示す背景に変更される。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。このとき、演出表示装置9の表示画面の背景が通常状態中であることを示す背景に変更される。
(7)通常状態、時短状態または確変状態のときに小当り図柄で小当りになり、その小当り遊技が終了すると、通常状態、時短状態または確変状態が変化しないで継続される。なお、小当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。また、演出表示装置9の表示画面の背景がチャンスモード中であることを示す背景に変更される。
なお、以上のような遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
この実施の形態では、確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了したことによって確変状態に移行されたにもかかわらず、所定の割合で、遊技状態が確変状態に移行されたことを隠す制御を実行する(図43参照)。すなわち、演出図柄の停止図柄として非確変図柄を導出表示し(なお、特別図柄の停止図柄は確変図柄を導出表示する)、また、大当り遊技の終了後に、演出表示装置9の表示画面の背景を時短状態中であることを示す背景に変更して、時短状態に移行されたと見せかける演出制御を実行する。このように、確変状態に移行されたにもかかわらず、時短状態に移行されたと見せかける演出制御が実行されている遊技状態を潜伏確変状態という。確変大当り遊技の終了後に所定の割合で潜伏確変状態に移行されることにより、時短状態中であることを示す背景が表示されているときであっても、遊技者に確変状態に移行されたかもしれないとの期待を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、演出図柄の確変図柄を「1」「3」「5」「7」のいずれかの奇数の同一図柄が揃った組み合わせとし、非確変図柄を「2」「4」「6」「8」のいずれかの偶数の同一図柄が揃った組み合わせとしているが、例えば、演出図柄の確変図柄を「3」「5」「7」のいずれかの奇数の同一図柄が揃った組み合わせとし、非確変図柄を「4」「6」「8」のいずれかの偶数の同一図柄が揃った組み合わせとし、「1」「2」のいずれかの同一図柄が揃った組み合わせを確変図柄でも非確変図柄でもない大当り図柄(確変か否かを認識できない大当り図柄)としてもよい。この場合、通常大当りおよび確変大当りが決定されたときに所定の割合(例えば乱数抽選等により決定する)で大当り図柄を、確変図柄でなく非確変図柄でもない大当り図柄(「1」または「2」)とすることにより、遊技状態が時短状態に移行されたか確変状態に移行されたかをわからなくすることができる。
また、この実施の形態では、時短状態および潜伏確変状態のとき(すなわち、遊技状態が見かけ上は時短状態に移行されているが実際は時短状態に移行されたか確変状態(潜伏確変状態)に移行されたか判別できない状態)に、確変状態に移行されている可能性があることを示唆する報知演出(示唆演出ともいう)を実行する。報知演出では、操作ボタン120が遊技者によって操作されたこと(押されたこと)を条件に、確変状態に移行されている可能性が高いか低いかを認識可能な演出が実行される(例えば確変状態に移行されている可能性が高いか低いかを示すコメントが表示される)。また、報知演出は、複数回の変動に亘って関連性のある一連の演出が連続的に実行される。
なお、突然確変大当りおよび小当りの遊技の終了後におけるチャンスモードに移行されたときにおいても、確変状態に移行されている可能性があることを示唆する報知演出(示唆演出ともいう)を実行するようにしてもよい。
次に、演出表示装置9における演出図柄の表示(可変表示、停止表示、仮停止表示)、停止図柄等について説明する。
演出表示装置9の演出図柄表示領域では、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示に対応して、演出図柄の可変表示が行われる。すなわち、演出表示装置9の演出図柄表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定演出図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおいて所定順序で演出図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおいて同時に確定演出図柄となる演出図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける確定演出図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、演出図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、演出表示装置9に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、演出図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、演出図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、演出図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連(チャンス目)」、「メイン予告」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。なお、この実施の形態における特定演出は、対応する演出動作が実行されるか否か応じて特図変動時間が変化するものであればよい。例えば、特定演出が実行される場合には、特定演出が実行されない場合に比べて、特図変動時間が長くなるものであればよい。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)にて演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した演出図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の演出図柄表示エリア(例えば「左」の演出図柄表示エリアと「右」の演出図柄表示エリアのいずれか一方または双方)にて演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、演出図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに演出図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された演出図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された演出図柄が確定したと遊技者が認識する程度に演出図柄を停留させてから、演出図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、特図ゲーム(可変表示ゲームの一例)の第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、全部の演出図柄表示エリアにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連(チャンス目)」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の演出図柄表示エリアに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の演出図柄表示エリアに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「メイン予告」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて確定演出図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出と予め関連づけられた演出表示あるいは予め関連づけられた演出表示とは異なる演出表示により、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための演出表示が、メイン予告演出となる演出動作として行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する演出図柄を仮停止表示させた後、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにて、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることにより、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、全部の演出図柄表示エリアにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの演出図柄を、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定演出図柄として停止表示される。
さらに、演出図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、演出図柄の可変表示態様以外の表示態様により、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するためのサブ予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といったサブ予告演出が実行可能に設定されている。なお、この実施の形態におけるサブ予告演出は、対応する演出動作が実行されるか否かによっては特別図柄の変動時間に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ表示」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)にて演出図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域における所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、サブ予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「メール表示」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、2つ以上の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン120が操作されたことに応じて、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示を変更させるといった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が、停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄(例えば「3」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、確変大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1確変」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2確変」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3確変」の可変表示態様と称される。
このように、演出図柄の可変表示態様が「第1確変」や「第2確変」となる場合には、演出図柄の可変表示にて確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることで、15ラウンド大当り状態に制御された後に確変状態となることが確定する。その一方で、演出図柄の可変表示態様が「第3確変」となる場合には、可変表示態様が「通常」となる場合と同様に、演出図柄の可変表示にて通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。そのため、可変表示態様が「第3確変」となる場合には、確変状態となるか否かを、演出図柄の可変表示結果からは遊技者が認識することはできない。すなわち、確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、大当り遊技状態に制御されることが確定する特定表示結果に含まれるとともに、確変状態に制御されることが確定する特別表示結果に含まれる。その一方で、通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、確変状態に制御されることが確定しない特別表示結果以外の特定表示結果に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄(例えば「5」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組合せに含まれる演出図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄(例えば「5」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄(例えば「1」の数字を示す特別図柄)が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様にして演出図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。ここで、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄は、演出図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り」となる場合などには確定演出図柄として停止表示されない。すなわち、演出図柄の可変表示にて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。
可変表示結果が「大当り」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「通常」、「第1確変」、「第3確変」のいずれかである場合には、演出図柄の可変表示中に、特定変動表示としての変動中昇格演出が実行されることがある。変動中昇格演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアの有効ライン上に通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄と、通常大当り組合せとなる演出図柄のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、演出図柄の可変表示態様が「通常」や「第3確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、可変表示態様が「第1確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。
可変表示結果が「大当り」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「通常」と「第3確変」のいずれかである場合には、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態に制御された後、その15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、確変状態に制御するか否かの大当り中昇格演出が実行される。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、15ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や演出図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9にて演出図柄を可変表示させ、通常図柄と、確変図柄のうちいずれかを、演出表示結果として停止表示させる。このとき、大当り中昇格失敗演出では通常図柄を演出表示結果として停止表示させる一方、大当り中昇格成功演出では確変図柄を演出表示結果として停止表示させればよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行う。特図ゲームにおける確定特別図柄として「7」の数字を示す特別図柄が停止表示されることに対応して、「第3確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行することにより、確変状態となる昇格がある旨を報知する。特図ゲームにおける確定特別図柄として「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されることに対応して、「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行せず、確変状態となる昇格がある旨の報知は行われない。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾ランプ25や枠側に設けられている枠ランプ28等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号にもとづいて枠ランプ28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾ランプ25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
例えば、音番号データに応じた制御データとして、所定の期間内の効果音(音声および楽曲を含む。)のディジタルデータが音声データROM704に格納されている。ディジタルデータとして、例えばPCMデータが使用される。その場合には、1秒間の効果音が8ビット×8k(8000)=64kビットで表される。なお、ここでは、PCMデータを用いる場合を例にするが、ADPCMデータ等の他の形式のディジタル音声データを用いてもよい。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機にしてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)MR1:特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)MR2−1:大当りを発生させるときの大当りの種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(大当り種別決定用)
(3)MR2−2:大当りの判定結果がはずれの場合に演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否か(リーチを発生させるか否か)を決定する(リーチ判定用)
(4)MR3:演出図柄(特別図柄)の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定する(変動パターン種別決定用)
(5)MR4:演出図柄(特別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(6)MR5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)MR6:MR5の初期値を決定する(MR5初期値決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(3)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(4)の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数(ランダムR)は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェアが生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
なお、ステップS32において、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄の変動を開始するのではなく、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン決定後の特別図柄変動中処理を示す値(具体的には3)になった(または、表示結果特定コマンド送信処理を示す値(具体的には2)になった)ことにもとづいて、特別図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理を示す値(具体的には4)になったことにもとづいて、特別図柄の変動を停止するようにしてもよい。その場合には、開始フラグおよび終了フラグを使用しない。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
なお、ステップS33において、開始フラグがセットされたことにもとづいて普通図柄の変動を開始するのではなく、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動中処理を示す値になったことにもとづいて、普通図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理を示す値になったことにもとづいて、普通図柄の変動を停止するようにしてもよい。その場合には、開始フラグおよび終了フラグを使用しない。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図8は、大当り判定テーブルおよび大当り種別決定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、0〜65535の数値範囲内で更新されるランダムR(大当り判定用乱数)と比較される大当り判定値および小当り判定値が設定されているテーブルである(図8(A)(B))。大当り判定テーブルには、通常状態または時短状態において用いられる通常時大当り判定テーブル(図8(A)参照)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図8(B)参照)とがある。図8(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値および小当り判定値である。CPU56は、ランダムRの値と大当り判定値とを比較し、ランダムRの値がいずれかの大当り判定値と一致すると、大当りとすることに決定する。また、CPU56は、ランダムRの値と小当り判定値とを比較し、ランダムRの値がいずれかの小当り判定値と一致すると、小当りとすることに決定する。
また、大当り種別決定テーブルとは、大当り種別決定用乱数(MR2−1)と比較される各大当り種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)に割り振られる判定値が設定されているテーブルである(図8(C))。ランダムRにもとづいて大当りとすることに決定された場合には、大当り種別決定用乱数にもとづいて大当り種別が決定される。ここで、大当り種別と特別図柄の大当り図柄とは対応している。具体的には、大当り種別として「通常大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「3」となる。大当り種別として「確変大当り(第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り)」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「7」となる。大当り種別として「突然確変大当り」が決定されたときは、特別図柄の停止図柄(確定特別図柄)が「5」となる。
なお、ランダムRにもとづいて小当りとすることに決定された場合には、自動的に(大当り種別決定用乱数を用いることなく)特別図柄の停止図柄は「1」と決定される。また、ランダムRにもとづいてはずれとすることに決定された場合には、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて特別図柄の停止図柄として「2」「4」「6」「8」「9」「−」のいずれかが決定される。
このように、この実施の形態では、特別図柄の変動表示の表示結果として、第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当りまたははずれのいずれかに決定される。CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8に示す大当り判定値または小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りまたは小当りとすることに決定する。
図9および図10は、この実施の形態で用いられる演出図柄の変動パターン(変動時間)の一例を示す説明図である。図9および図10において、「特図変動時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。なお、変動パターンは、特別図柄の変動時間等を示すものであるが、演出図柄の変動は特別図柄の変動と同期しているので、「特図変動時間」は演出図柄の変動時間も示す。以下、単に、特別図柄の変動パターン、演出図柄の変動パターンのように表現することがある。
図9では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された図柄の変動パターンを例示する。図9に示すように、この実施の形態では、図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1〜非リーチPB1−2、非リーチPC1−1〜非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
また、図10では、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応して予め用意された図柄の変動パターンを例示する。図10に示すように、この実施の形態では、図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPC4−1及びスーパーPC4−2、スーパーPD1−1及びスーパーPD1−2、スーパーPE1−1及びスーパーPE1−2、スーパーPF1−1〜スーパーPF1−3、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
ここで、「擬似連続変動」とは、1回の図柄の変動中に図柄の仮停止と再変動(変動再開)を連続的に所定回実行することによって複数回の変動が実行されたように見せる変動(つまり擬似的に複数回の変動があるように認識させる変動)である。「擬似連(チャンス目)」の変動パターン(非リーチPA1−5など)は、1回の図柄の変動中にチャンス目(図2(A))を1回〜3回仮停止させることにより、大当りの可能性が高いことを予告(報知)するための変動パターンである。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを示す演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた時間、演出表示装置9で、受信した演出制御コマンドが示す変動パターンに応じた種類の表示演出を行う。同時に、ランプやLEDおよびスピーカ27などの演出用部品を用いた演出を行う。すなわち、変動パターンとは、変動時間を示すとともに、演出の態様を示すものである。
なお、図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、演出図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図11は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図11に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図12に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号(取り込みの指示信号)に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図12に示された極性と逆極性であってもよい。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)のいずれかを受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C07(H)は、大当り、小当りまたははずれのいずれとするか、および大当り遊技の種類(大当りの種別)を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C07(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C07(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される、初期画面を表示することを指定する演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される、停電復旧画面を表示することを指定する演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
なお、CPU56は、停電から復旧したときに電源バックアップされている遊技状態を示すフラグ(確変フラグ、時短フラグなど)を確認し、遊技状態に応じて異なる停電復旧画面を表示することを指定する停電復旧指定コマンドを送信するようにしてもよい。具体的には、停電から復旧したときの遊技状態が通常状態であればコマンド9200(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が確変状態であればコマンド9201(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が時短状態であればコマンド9202(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態がチャンスモード状態であればコマンド9203(H)が送信されるようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、CPU56からの停電復旧指定コマンドにもとづいて遊技状態に応じて異なる停電復旧画面を演出表示装置9に表示する。
コマンド93XX(H)は、停電発生時の遊技状態を指定する停電時遊技状態指定コマンドである。CPU56は、停電から復旧したときに電源バックアップされている遊技状態を示すフラグ(確変フラグ、時短フラグなど)を確認し、遊技状態に応じた停電時遊技状態指定コマンドを送信する。なお、XXには、遊技状態に応じた値が設定される。具体的には、停電から復旧したときの遊技状態が通常状態であればコマンド9300(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が確変状態であればコマンド9301(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態が時短状態であればコマンド9302(H)が送信され、停電から復旧したときの遊技状態がチャンスモード状態であればコマンド9303(H)が送信される。この場合、演出制御用CPU101は、CPU56からの停電時遊技状態指定コマンドにもとづいて遊技状態に応じた背景(背景画像、背景色など)を演出表示装置9に表示する。
なお、CPU56がチャンスモード状態であるか否かを管理しないようにしてもよい。この場合、後述するステップS163、ステップS176においてチャンスモードフラグをセットしないようにし、代わりに、演出制御用CPU101が、図94に示す大当り終了処理において突然確変大当りまたは小当りが終了したか否か判定し、突然確変大当りまたは小当りが終了したと判定した場合にチャンスモードフラグをセットする。そして、演出制御用CPU101は、チャンスモードフラグがセットされているか否かによって背景をチャンスモード中の背景に制御する。このような構成の場合、CPU56は停電復旧時の遊技状態がチャンスモード状態であることを示す停電時遊技状態指定コマンド(9303(H))を送信する必要がない。
コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9503(H)は、遊技状態がチャンスモード状態であるときの背景を表示することを指定する演出制御コマンド(チャンスモード状態背景指定コマンド)である。なお、コマンド9500(H)〜9503(H)を背景指定コマンドという。
なお、CPU56がチャンスモード状態であるか否かを管理しない場合には、CPU56は遊技状態がチャンスモード状態であることを示すチャンスモード状態背景指定コマンド(9503(H))を送信する必要がない。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
図14に示す例において、コマンドA001〜A004(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技(または小当り遊技)の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定〜大当り開始4指定コマンドがある。なお、このうち、大当り開始1指定コマンドA001(H)は、通常大当り(非確変大当り)遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始2指定コマンドA002(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始3指定コマンドA003(H)は、確変大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。大当り開始4指定コマンドA004(H)は、突然確変大当り(2ラウンド大当り)遊技の開始を指定する演出制御コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、非確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、突然確変大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、突然確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、小当り終了画面を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンドを設けていないが、そのようなコマンドを設けてもよい。
コマンドC301(H)ははずれ指定の演出制御コマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド)であり、C302(H)は通常大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定通常大当り指定コマンド)であり、C303(H)は第1確変大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定第1確変大当り指定コマンド)であり、C304(H)は第2確変大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定第1確変大当り指定コマンド)であり、C305(H)は第3確変大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定第3確変大当り指定コマンド)であり、C306(H)は突然確変大当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定突然確変大当り指定コマンド)であり、C302(H)は小当り入賞指定の演出制御コマンド(入賞時判定小当り指定コマンド)である。
コマンドE000(H)は、保留記憶数の増加(1増加)を指定する演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)である。コマンドE100(H)は、保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じた場合には保留記憶数1増加を指定する保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、増加後の保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、保留記憶数を減算するときに、減算後の保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図15および図16は、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞または第2始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、タイマ(停止時間タイマ)にによって特別図柄の停止図柄を停止させる時間(図柄停止時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、図柄停止時間が経過すると、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ、時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
図17は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)であるか否かを確認する(ステップS211)。保留記憶数カウンタの値が上限値であれば、処理を終了する。
保留記憶数カウンタの値が上限値になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2,3:図6参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファおよび保留記憶数カウンタは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS214)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS215)。また、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態)でない場合には(ステップS216)、入賞時演出設定処理を実行する(ステップS217)。
なお、この実施の形態では、高確率状態では入賞時演出設定処理を実行しないが、高確率状態でも入賞時演出設定処理を実行するようにしてもよい。ただし、高確率状態でも入賞時演出設定処理を実行する場合には、ステップS217の処理(具体的には、図18に示すステップS222の処理において実行される図19に示すステップS251〜S253の処理)で、実際に変動が開始されるときに実行されるステップS222の処理(図31に示すステップS62でコールされる。)で使用される大当り判定テーブル(通常時大当り判定テーブルまたは確変時大当り判定テーブル)と同じ大当り判定テーブルが使用されるようにするために、既に記憶されている保留記憶における乱数値も考慮して、現在判定対象になっている始動入賞にもとづく実際の変動が開始されるときの遊技状態(確変状態または通常状態)を把握した上で、通常時大当り判定テーブルまたは確変時大当り判定テーブルを選択する処理を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
図18は、入賞時演出設定処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理は、始動入賞について、その始動入賞にもとづく特別図柄および演出図柄の変動が実際に開始される前に、大当りが生ずるか否か判定する処理である。そして、大当りが生ずると判定された場合には、後述するように所定の演出(予告演出)が実行される。
入賞時演出処理において、CPU56は、まず、保留記憶数カウンタの値が1であるか否か確認する(ステップS220)。保留記憶数カウンタの値が1であれば、処理を終了する。保留記憶数カウンタの値が1であるということは、保留記憶数カウンタの値が0であるときに発生した始動入賞について入賞時演出設定処理が実行されることを意味する。その場合には、保留記憶がないことを示すデータが保留記憶数カウンタに記憶されているときに演出図柄の変動の実行条件(始動条件すなわち始動入賞)が成立したことになるので、所定の演出が実行されることはない。所定の演出を実行したとしても、その演出と、表示結果を大当り図柄にする変動とが同時に実行されることになって、所定の演出の意味がないからである。よって、保留記憶数カウンタの値が1であれば、入賞時演出処理における以降の処理は実行されない。
保留記憶数カウンタの値が1でない場合には、CPU56は、保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)の値を読み出し(ステップS221)、図31におけるステップS62でも用いられる大当り判定モジュール、すなわち実際に変動が開始されるときにも用いられる大当り判定モジュールを実行する。すなわち、大当り判定サブルーチンをコールする(ステップS222)。そして、コマンド送信禁止フラグがセットされているか否か確認する(ステップS223)。コマンド送信禁止フラグがセットされている場合には、処理を終了する。ただし、大当り判定フラグがセットされている場合には、大当り判定フラグをリセットしておく(ステップS224)。
コマンド送信禁止フラグがセットされていない場合には、CPU56は、大当り判定フラグがセットされているか否か確認する(ステップS225)。大当り判定フラグがセットされていない場合(大当り判定モジュールにおいて、大当り判定フラグがセットされない場合)には、入賞時判定はずれ指定コマンドを演出制御基板80に送信する制御を行う(ステップS232)。
大当り判定フラグがセットされている場合には、CPU56は、ランダム2の値と、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに設定されている判定値とにもとづいて、大当りの種別(通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、第2確変大当り、突然確変大当り)を判定する(ステップS227)。具体的には、ランダム2の値に一致する判定値に対応する大当りの種別を選択する。
ステップS227の大当りの種別の判定結果に応じた入賞時判定結果指定コマンド(入賞時判定通常大当り指定コマンド、入賞時判定第1確変大当り指定コマンド、入賞時判定第2確変大当り指定コマンド、入賞時判定第3確変大当り指定コマンド、または入賞時判定突然確変大当り指定コマンド)を送信する制御を行う(ステップS228)。そして、ステップS231に移行する。
ステップS231では、CPU56は、コマンド送信禁止フラグをセットする。
図19は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、まず、入賞時の大当り判定(入賞時演出設定処理におけるステップS222の大当り判定)を実行するか、変動開始時の大当り判定(特別図柄通常処理におけるステップS62の大当り判定)を実行するかを確認する(ステップS250)。入賞時の大当り判定であることを確認したときは、通常時大当り判定テーブル(図8(A)左側)を使用することに決定する(ステップS253)。変動開始時の大当り判定であることを確認したときは、現在の遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否か判定する(ステップS251)。具体的には、確変フラグがセットされているか否か確認する。確変状態であれば、確変時大当り判定テーブル(図8(A)右側)を使用することに決定する(ステップS252)。確変状態でなければ、通常時大当り判定テーブル(図8(A)左側)を使用することに決定する(ステップS253)。
そして、乱数バッファに格納されているランダムRの値に一致する判定値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS254)、一致する判定値があれば大当りとすることにし(ステップS255)、大当り判定フラグをセットする(ステップS256)。なお、この実施の形態では、ランダムRの値に一致する判定値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定するが、ランダムRの値が所定範囲内の値になっているか否か確認するようにしてもよい。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存する(ステップS54)。また、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1減らす(ステップS55)。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当りまたは確変大当り)または小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。
なお、CPU56は、遊技状態が確変状態であるときには、図8(B)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用し、遊技状態が通常状態または時短状態(すなわち非確変状態)であるときには、図8(A)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用する。
大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS72)、大当り種別決定用乱数にもとづいて、図8(C)に示す大当り種別決定テーブルを用いて大当り種別(「通常」「第1確変」「第2確変」「第3確変」「突確」)を決定する(ステップS73)。大当り種別が決定されると、大当り種別に対応した特別図柄の停止図柄としての大当り図柄(「3」「5」「7」のいずれか)のいずれかが決定される。この実施の形態では、上述したように、確変大当り(「第1確変」「第2確変」「第3確変」)が決定された場合には、停止図柄が確変図柄(「7」)となる。また、通常大当り(「通常」)が決定された場合には、停止図柄が非確変図柄(「3」)となる。突然確変大当り(「突確」)が決定された場合には、停止図柄が突然確変図柄(「5」)となる。
CPU56は、確変大当りとすることに決定された場合には、確変大当りの種別(「第1確変」「第2確変」「第3確変」)に応じた確変大当りフラグ(「第1確変大当りフラグ」「第2確変大当りフラグ」「第3確変大当りフラグ」)をセットする(ステップS74,S75)。また、突然確変大当りに決定された場合には、突然確変大当りフラグをセットする(ステップS76,S77)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
大当りとしない場合において(ステップS63のN)、小当りとすることに決定された場合には、CPU56は、小当りフラグをセットする(ステップS78,S79)。また、特別図柄の停止図柄を小当り図柄(「1」)に決定する(ステップS80)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
小当りとしない場合には(ステップS78のN)、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS81)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて停止図柄を決定する(ステップS82)。この場合には、はずれ図柄(「2」「4」「6」「8」「9」「−」のいずれか)を決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS83)。
次に、CPU56において変動パターンを選択するために用いる決定テーブル(図22〜図34)について説明する。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図22(A)〜(F)及び図23(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iが含まれている。大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、例えば図23(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかや、大当り種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、大当り種別の決定結果が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−5、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に着目すれば、大当り種別が「通常」または「第3確変」である場合に用いられる図22(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、大当り種別が「第1確変」である場合に用いられる図22(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれかである場合に着目して、その遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132E〜132H(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132C、132I(時短状態のときに選択)を互いに比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
特に、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった、大当り種別が「突確」以外である場合には変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が「通常」に決定された場合に着目すれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図22(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図22(E)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132EではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に着目して、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A、132E(「通常」または「第3確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132B、132F(「第1確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132C、132G(「第2確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132I(「突確」のときに選択)を互いに比較すると、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられることがある。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図24(A)〜(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cが含まれている。小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「小当り」とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、例えば図24(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図24(A)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Aにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図22(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図24(B)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Bにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図23(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Hにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図24(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Cにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図23(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」となる場合と、可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図22(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dや、図23(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132H、図23(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iと、可変表示結果が「小当り」となる場合に用いられる図24(A)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Aや、図24(B)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133B、図24(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Cとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図25(A)〜(C)に示すリーチ決定テーブル134A〜134Cが含まれている。リーチ決定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを、リーチ決定用の乱数値MR2−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各リーチ決定テーブル134A〜134Cは、例えば図25(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各リーチ決定テーブル134A〜134Cは、リーチ決定用の乱数値MR2−2を、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の決定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図25(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定では、合計保留記憶数(第1始動入賞の保留記憶数と第2始動入賞の保留記憶数の合計数)が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値を非リーチHA1−1の決定結果に割り当てる一方で「205」〜「239」の範囲の値をリーチHA2−1の決定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「1」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値を、非リーチHA1−2の決定結果に割り当てる。さらに、合計保留記憶数が「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値を、非リーチHA1−3の決定結果に割り当てる。合計保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合のそれぞれに対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3の決定結果のそれぞれに割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の値を、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5の決定結果に割り当てる。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図26(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cが含まれている。リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図26(A)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aの設定では、リーチHA2−1の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「128」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、リーチHA2−2の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「170」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。さらに、リーチHA2−3の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「182」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。リーチHA2−1の決定結果は、図25(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定により、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−2の決定結果は、合計保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−3の決定結果は、合計保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。これらの設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図27(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cが含まれている。非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態としない旨の決定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図28、図29(A)及び(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cが含まれている。当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−5のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM54が記憶する決定テーブルには、図30及び図31に示すハズレ変動パターンテーブル138A、138Bが含まれている。ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン決定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。ハズレ変動パターン決定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、演出図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図30に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Aの設定では、非リーチCA1−4や非リーチCC1−2といった非リーチの変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4のうち、「1」〜「100」の範囲の値が「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する非リーチPA1−7の変動パターンに割り当てられている。このような設定により、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定、及び、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定に対応して、変動パターンを非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7のいずれかに決定し、特定演出となる演出動作を実行することができる。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対しては、図27(A)に示す非リーチ用変動パターン種別変動パターンの136Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、非リーチHA1−1の決定結果に対しては、図25(A)に示すリーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−2の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「1」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「217」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−3の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「2」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「220」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−4の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「3」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−5の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「4」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。したがって、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、合計保留記憶数が「3」または「4」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図9に示す変動パターンの一例では、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特図変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特図変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特図変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特図変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特図変動時間は16.70秒であり、「メイン予告」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特図変動時間は7.75秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特図変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特図変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。そして、合計保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっており、また、合計保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。こうして、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
図31に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bの設定では、ノーマルCA2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
加えて、例えばスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図31に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
そして、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2の変動パターン種別に対しては、図26(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれにおいても、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。また、スーパーCA2−3の変動パターン種別に対しては、図26(A)及び(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A、135Cにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。スーパーCB2−1の変動パターン種別に対しては、図26(B)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、図26(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータ(決定用データ)が構成されている。また、リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。なお、擬似連の実行回数については、後述するように、演出制御用CPU101が特定演出パターン決定テーブル(図57(B))を用いて決定するように構成しているが、CPU56が疑似連の実行回数を決定するようにしてもよい。例えば、擬似連の変動パターンのときには、予め定められた擬似連の回数決定用乱数にもとづいて擬似連変動の実行回数を決定してもよい。また、擬似連の変動パターンを擬似連の実行回数に応じて複数種類に分けてもよい。具体的には、擬似連の変動パターン(非リーチPA1−5)について、実行回数1回の変動パターン(非リーチPA1−5−1)と、実行回数2回の変動パターン(非リーチPA1−5−2)と、実行回数3回の変動パターン(非リーチPA1−5−3)とを設ける。同様に、他の擬似連の変動パターン(スーパーPA3−4等)についても、実行回数に応じて複数種類設ける。そして、これらの擬似連の変動パターンを所定の変動パターン種別判定テーブルに設定して所定数の判定値を割り振るようにする。なお、擬似連の実行回数が多い変動パターンが選択されるときは、擬似連の実行回数が少ない変動パターンが選択されるときよりも大当りの信頼度が高くなるように、変動パターン種別判定テーブルや変動パターン判定テーブルにおいて判定値が割り振られる。擬似連の実行回数が多くなるほど大当りの期待を高め、遊技者に興趣の向上を与えるようにするためである。
図32および図33は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS91)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS91;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図23(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iのいずれかを選択してセットする(ステップS92)。
ステップS91にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS93)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS93;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図24(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS94)。
ステップS93にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS93;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図25(D)に示すテーブル選択設定に従い、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS95)。このときには、例えば合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS96)。続いて、リーチ決定用の乱数値MR2−2を読み出す(ステップS97)。そして、ステップS97にて読み出したリーチ決定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS95にてセットしたリーチ決定テーブル134A〜134Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS98)。
ステップS98においてリーチ状態ありとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS99;Yes)。ステップS98におけるリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1の決定結果といったリーチ状態ありの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図26(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS100A)。これに対して、ステップS98においてリーチ状態なしとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS99;No)、ステップS98における非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の決定結果といったリーチ状態なしの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図27(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択してセットする(ステップS100B)。
ステップS92、S94、S100A、S2100Bの処理のいずれかを実行した後には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を読み出す(ステップS101A)。そして、ステップS101Aにて読み出した変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS92、S94、S100A、S100Bのいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS101B)。
こうしてステップS101Bにて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図28、図29(A)及び(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cや図30、図31に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン決定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS101C)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を読み出す(ステップS101D)。そして、ステップS101Dにて読み出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS101Cにてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS101E)。
その後、CPU56は、ステップS101Eで決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(図13参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。なお、ステップS101Eの処理によって、特別図柄の変動時間(可変表示時間)が決定されたことになる。
そして、特別図柄ポインタの設定に応じて、特別図柄の変動を開始する(ステップS104)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS33の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS106において、CPU56は、特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
図34は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されているはずれ・大当り・小当り、または大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果7指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、小当りフラグがセットされているか否かを確認し(ステップS116)、小当りフラグもセットされていなければ、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。また、小当りフラグがセットされているときには、表示結果7指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS116,S117)。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果3〜5指定コマンドのいずれかを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。すなわち、第1確変大当りフラグがセットされているときは表示結果3指定コマンドを送信する制御を行い、第2確変大当りフラグがセットされているときは表示結果4指定コマンドを送信する制御を行い、第3確変大当りフラグがセットされているときは表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う。また、確変大当りフラグがセットされておらず、突然確変大当りフラグもセットされていないときは、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。突然確変大当りフラグがセットされているときは、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
次いで、合計保留記憶数を1減算することを指定する合計保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合計保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合計保留記憶数を指定する合計保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図35は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、停止時間タイマに図柄停止時間(特別図柄の停止図柄の停止時間;例えば1秒)をセットしスタートさせる(ステップS123)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS124)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図36は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。
次いで、CPU56は、停止時間タイマの値を1減算し(ステップS132A)、停止時間タイマの値が0になったか(タイムアウトしたか)どうか確認する(ステップS132B)。停止時間タイマの値が0になっていないとき(タイムアウトしていないとき)は、そのまま処理を終了する。停止時間タイマの値が0になったときは、ステップS133A以降の処理を実行する。なお、図柄確定指定コマンドは、停止図柄の導出表示のときに1回だけ送信されるように(ステップS131参照)、図柄確定指定コマンドを送信したときに送信済みフラグをセットし、そのフラグがセットされた後は、ステップS131の処理を実行しないようにする。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133A)。セットされていれば、大当り開始2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133B)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS133C)。
小当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133D)。セットされていれば、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り開始3指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り4指定コマンドを送信し、確変大当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。なお、大当り表示時間は、15ラウンドの大当りの場合と2ラウンドの大当りの場合とで異なる時間とされている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
大当りフラグもセットされていない場合には(ステップS133DのN)、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS139A)。セットされていれば、時短状態における特別図柄の変動表示の回数をカウントするための時短回数カウンタを1減算し(ステップS139B)、減算後の時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS139C)。時短回数カウンタの値が0であれば、時短フラグをリセットする(ステップS139D)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行されてから100回の特別図柄の変動が終了するまで時短状態が継続される。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS140)。
なお、ステップS133A〜S133Cの処理をステップS140の処理の直前にて実行するようにしてもよい。このような構成によれば、時短回数を正確にカウント(減算)することができる。すなわち、この実施の形態では、小当りが発生してから小当り遊技が終了した場合であっても、遊技状態が変更されない。従って、小当りが発生したときの遊技状態が時短状態であれば、小当り遊技の終了後の遊技状態も時短状態になる。そして、仮に、小当り遊技の終了後における時短状態が継続可能な変動回数を、小当りが発生する前の時短状態の残り変動回数であるとすると、図36に示す構成では、小当りが発生したときの変動において時短回数を減算する処理が行われないことになってしまう。しかし、ステップS133A〜S133Cの処理をステップS140の処理の直前にて実行するようにすれば、小当りが発生したときの変動において時短回数を減算する処理が行われることになり、時短回数を正確に減算することができる。
大入賞口開放前処理では、CPU56は、大当り表示時間タイマが設定されている場合には、大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には0.5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。なお、大当り表示時間タイマが設定されている場合とは、第1ラウンドの開始前の場合である。インターバルタイマ(ラウンド間のインターバル時間を決めるためのタイマ)が設定されている場合には、インターバルタイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には0.5秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。
大入賞口開放中処理では、CPU56は、大入賞口開放時間タイマがタイムアウトするか、または大入賞口への入賞球数が所定数(例えば10個)に達したら、最終ラウンドが終了していない場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行うとともに、インターバルタイマにインターバル時間に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する。最終ラウンド(15ラウンドまたは2ラウンド)が終了した場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する。
図38は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了3指定コマンドを送信し、確変大当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。なお、図38に示されているカウントスイッチ検出時間とは、遊技球が大入賞口に入賞してから、カウントスイッチ23で検出されるのに十分な時間である。例えば、遊技球が大入賞口に入賞してからカウントスイッチ23で検出されるまでに最長1.0秒かかるとすると、カウントスイッチ検出時間は1.0秒よりも長い時間である。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、確変大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS156)。
確変大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(確変大当りフラグ)をリセットし(ステップS157)、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS158)。次いで、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS159)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS156のN)、突然確変大当りフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS161)。突然確変大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(突然確変大当りフラグ)をリセットし(ステップS162)、チャンスモードフラグをセットしてチャンスモード状態に移行させる(ステップS163)。確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS158)。次いで、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS159)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。なお、図38には示していないが、ステップS159では、15ラウンドの確変大当りの終了であるか2ラウンドの突然確変大当りの終了であるかを判定するとともに、遊技状態が低ベース状態であるか高ベース状態であるかを判定し、2ラウンドの突然確変大当りの終了であり、かつ低ベース状態のときは時短フラグをセットしない(ステップS159の処理を実行しない)ようにする。このような処理を行うことにより、突然確変大当りが終了した後の遊技状態と小当り終了した後の遊技状態を同じ低ベース状態にして、突然確変大当りが発生したか小当りが発生したかをより一層認識し難くすることが可能となる。
突然確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS161のN)、CPU56は、時短回数カウンタに所定値(この実施の形態では100)をセットする(ステップS164)。また、時短フラグをセットする(ステップS159)。すなわち、この実施の形態では、大当り遊技状態を終了後に、所定回数(例えば100回)の変動表示が終了するまで、遊技状態が時短状態に制御される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS160)。
ステップS308の小当り開放前処理では、大入賞口開放前処理(ステップS305)と同様の処理を行う。ただし、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理に対応した値に更新することに代えて、小当り開放中処理に対応した値に更新する。また、ステップS309の小当り開放中処理では、大入賞口開放中処理(ステップS306)と同様の処理を行う。ただし、最終ラウンドでない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新し、最終ラウンド(第2ラウンド)であれば、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(ステップS310)に対応した値に更新する。
図39は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS170)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS174に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットする(ステップS171)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を小当り終了表示タイマが設定し(ステップS173)、処理を終了する。なお、図39に示されているカウントスイッチ検出時間とは、遊技球が大入賞口に入賞してから、カウントスイッチ23で検出されるのに十分な時間である。
ステップS174では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS175)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、チャンスモードフラグをセットしてチャンスモード状態に移行させる(ステップS176)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS177)。
次に、予告演出の内容について説明する。図40は、予告種別(1)における各予告演出の内容を示す説明図である。図40に示す予告演出は、文字を背景に表示することによって大当りの発生等を報知する演出である。また、図40に示す予告種別(1)における予告演出は、始動入賞が複数回発生した場合に、所定の保留記憶(始動入賞)にもとづく図柄の変動が開始される前の1個または複数個の保留記憶にもとづく1回または複数回の図柄の変動に亘って連続して実行される予告演出である。つまり、図40(A)〜(D)に示す予告X〜Z,Mは、保留予告(始動入賞発生時に実行される大当りとするか否かの抽選の結果にもとづいて、以後の複数回の特別図柄の可変表示において保留記憶数を上限として連続して実行される予告演出)ともいえる。図40に示すように、予告種別(1)における予告演出には、15ラウンドの確変大当りが発生することを報知する(当該予告演出が出現すると確変大当りが確定する)予告演出Xと、15ラウンドの大当り(通常大当りまたは確変大当り)が発生することを報知する(当該予告演出が出現すると大当りが発生することは確定するが、その大当りが確変大当りか通常大当りかは不明である)予告演出Yと、大当りが発生するか否か不明である(大当りが発生するときもはずれのときも出現する)予告演出Zと、突然確変大当りまたは小当りが発生することを報知する突然確変大当り・小当り用の予告演出Mとが設けられている。
図40(A)〜(D)に示すように、予告演出Xは、演出図柄9L〜9Rの表示エリアの上部の表示領域において、「超ラッキー!!」という文字が表示される演出である。予告演出Yは、演出図柄9L〜9Rの表示エリアの上部の表示領域において、「ラッキー!!」という文字が表示される演出である。予告演出Zは、演出図柄9L〜9Rの表示エリアの上部の表示領域において、「ラッキー!?」という文字が表示される演出である。予告演出Mは、演出図柄9L〜9Rの表示エリアの上部の表示領域において、「突確!?」という文字が表示される演出である。
図41(A)は、予告種別(2)における予告演出の内容を示す説明図である。図41(A)に示す予告種別(2)における予告演出は、図40に示した予告種別(1)における予告演出と同様に、始動入賞が複数回発生した場合に、所定の保留記憶(始動入賞)にもとづく図柄の変動が開始される前の1個または複数個の保留記憶にもとづく1回または複数回の図柄の変動に亘って連続して実行される予告演出であり、保留予告ともいえる。
予告種別(2)における予告演出として、図41(A)の(a)〜(d)に示すような4種類の連続予告演出A〜Dが設けられている。図41(A)の(a)に示す連続予告Aは、演出表示装置9において、背景に現れるキャラクタ等の表示による予告演出である。図41(A)の(b)に示す連続予告Bは、演出表示装置9およびスピーカ27を用いた予告演出である。図41(A)の(c)に示す連続予告Cは、演出表示装置9およびランプを用いた予告演出である。図41(A)の(d)に示す連続予告Dは、演出表示装置9、ランプおよびスピーカ27を用いた予告演出である。
また、図41(B)には通常の予告演出の内容を示している。通常の予告演出とは、図40、図41(A)のように始動入賞発生時に実行される大当りとするか否かの抽選の結果にもとづいて、当該始動入賞発生よりも以前に保留された始動入賞にもとづいて行われる複数回の特別図柄の可変表示において実行される予告演出ではなく、当該始動入賞による変動開始時に行われる大当り判定(図21のS62、S63、S71〜S82)の決定結果にもとづいて、大当りとするか否かを当該始動入賞発生による可変表示中に実行される予告である。この実施の形態では、予告Aは、UFO等の画像が段階的にステップアップしていくことにより大当りの可能性(信頼度)が高くなるステップアップ予告演出であり、予告Bは、メールを受信し、受信したメールの内容により大当りの可能性(信頼度)が高くなるメール予告である。この実施の形態では、ステップアップ予告である予告Aを予告種別(α)とし、メール予告である予告Bを予告種別(β)としている。
また、この実施の形態では、図40および図41に示す予告以外にも、予告種別(1)における予告として、図46および図47に示す15ラウンドの大当り(通常大当りまたは確変大当り)が発生することを報知する予告演出(後述するように突然確変大当り用の特殊演出と同内容の演出)や、図48および図49に示す突然確変大当りまたは小当りが発生することを報知する突然確変大当り・小当り用の予告演出Nも設けられている。
なお、図40および図41に示す予告演出の例は一例であって、より多くの種類の予告演出を行うようにしてもよい。例えば、連続予告BやCにおいて、音発生パターンを異ならせることによって異なる演出態様を実現してもよいし、連続予告CやDにおいて、ランプの点滅パターンを異ならせることによって異なる演出態様を実現してもよい。また、連続予告A〜Dにおいて、キャラクタの種類を異ならせることによって異なる演出態様を実現してもよい。なお、より多くの種類の連続予告演出を行う場合でも、いずれの演出手段を用いて連続予告を行うのかと、いずれの演出態様によって連続予告を行うのかとは、演出制御手段が、判定結果コマンドと始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドの受信にもとづいて独自に決定する。また、演出制御手段が独自に決定する予告演出の態様(内容)は、表示結果を大当り図柄とする演出図柄の可変表示が開始される前に実行されるものであれば、連続予告の態様でなくてもよい。例えば、図41(A)に例示された枠ランプフラッシュ点灯の態様を、複数種類のうちから選択するようにしてもよい。
図42は、予告種別(1)における大当り・はずれ時の予告演出の表示状態を示す説明図である。図42に示すように、保留記憶(始動入賞)にもとづき演出図柄9L〜9Rの変動が行われている(1−1)。このとき、まだ変動が開始されていない保留記憶181が保留記憶表示エリア18cに1つ表示されている。
この例では、可変表示中の停止結果と、保留記憶181による可変表示の停止結果ははずれであるとしている。次に、(1−1)の可変表示中に演出図柄9R〜9Lの変動中に新たな始動入賞が発生したことによって、保留記憶182が保留記憶表示エリア18cに新たに表示される(1−2)。
まだ変動が開始されていない保留記憶182にもとづく大当りの判定において(ステップS222参照)、確変大当りにすると決定されていたときは、確変大当りとなる変動が開始される前の保留記憶にもとづく変動中に「超ラッキー!!」という文字を表示する予告演出Xを実行することによって、確変大当りの発生が確定したことを報知する(1−3)。その後、可変表示されている演出図柄9R〜9Lの停止図柄としてはずれ図柄「543」を停止表示する(1−4)。その後、保留記憶181による可変表示が開始され、はずれ図柄が停止表示された後(図示省略)に、保留記憶182による確変大当りとなる変動が開始され、その変動において確変図柄「777」が停止表示されることによって確変大当りの発生を遊技者に報知する(1−5)。予告演出Xは、上述したように、所定の保留記憶にもとづく入賞時判定で確変大当りが判定され、かつ、この確変大当りに伴い、当該所定の保留記憶よりも以前の保留記憶にもとづく変動中に予告演出を実行すると決定されたときに実行される予告演出の一例である。
また、まだ変動が開始されていない保留記憶182にもとづく大当りの判定において(ステップS222参照)、大当り(図42に示す例では通常大当り)にすると決定されていたときは、大当りとなる変動が開始される前の保留記憶にもとづく変動中に「ラッキー!!」という文字を表示する予告演出Yを実行することによって、大当りの発生が確定したことを報知する(1−6)。その後、可変表示されている演出図柄9R〜9Lの停止図柄としてはずれ図柄「543」を停止表示する(1−7)。その後、保留記憶181による可変表示が開始され、はずれ図柄が停止表示された後(図示省略)に、保留記憶182による大当りとなる変動が開始され、その変動において確変図柄「666」が停止表示されることによって通常大当りの発生を遊技者に報知する(1−8)。予告演出Yは、上述したように、所定の保留記憶にもとづく入賞時判定で15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)が判定され、かつ、この大当りに伴い、当該所定の保留記憶よりも以前の保留記憶にもとづく変動中に予告演出を実行すると決定されたときに実行される予告演出の一例である。
また、まだ変動が開始されていない保留記憶182にもとづく大当りの判定において(ステップS222参照)、はずれまたは大当り(図42に示す例では「はずれ」)にすると決定されていたときは、はずれまたは大当りとなる変動が開始される前の保留記憶にもとづく変動中に「ラッキー!?」という文字を表示する予告演出Zを実行することによって、大当りの可能性があることを報知する(1−9)。その後、可変表示されている演出図柄9R〜9Lの停止図柄としてはずれ図柄「543」を停止表示する(1−10)。その後、保留記憶181による可変表示が開始され、はずれ図柄が停止表示された後(図示省略)に、保留記憶182によるはずれとなる変動が開始され、その変動において確変図柄「284」が停止表示されることによってはずれになったことを遊技者に報知する(1−11)。予告演出Zは、上述したように、所定の保留記憶にもとづく入賞時判定ではずれ・大当りのいずれが判定されたときにも実行可能で、かつ、当該保留記憶よりも以前の保留記憶にもとづく変動中に予告演出を実行すると決定されたときに実行される予告演出の一例である。
なお、この実施の形態では、予告演出X,Y,Z,Mを実行すると決定された時点において複数個の保留記憶がある場合は、複数個の保留記憶にもとづく複数回の変動において同内容の予告演出X,Y,Z,Mを連続して実行するものとする。例えば、図42に示す例では、始動入賞にもとづき予告演出を実行すると決定された時点では保留記憶数が1個であるので、1回の変動だけで予告演出X,Y,Zが実行されているが、予告演出X,Y,Zを実行すると決定された時点で保留記憶数が2個または3個ある場合には、2回または3回の変動にわたって同内容の予告演出X,Y,Zが実行される。つまり、「超ラッキー!!」などの文字が複数回の変動にわたって表示される。
図43は、入賞時演出設定処理等の制御を説明するための説明図である。図43に示す例では、最初に始動入賞が生じたことにもとづいて演出表示装置9において演出図柄の変動が実行されるが(A参照)、その変動の表示結果ははずれである。
また、図43には、その変動の実行中に新たな始動入賞が生じ、入賞時演出設定処理において大当り(通常大当りまたは確変大当り)またははずれと判定されたことが、始動入賞についての「あり」、および始動入賞時大当り判定についての「大当り」と「はずれ」として示されている。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、入賞判定大当り指定コマンド(入賞判定通常大当り指定コマンドまたは入賞判定確変大当り指定コマンド)が送信され(ステップS229,S230参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100が、入賞判定大当り指定コマンドの受信にもとづいて、予告演出(例として図40に示す予告演出Yを示す)を実行すること、および遊技制御用マイクロコンピュータ560がコマンド送信禁止フラグをセット(ON)した(ステップS231参照)ことが示されている(B参照)。
さらに、始動入賞が発生し、入賞時演出設定処理において大当り(通常大当りまたは確変大当り)と判定されたが、コマンド送信禁止フラグがセットされているので、入賞判定大当り指定コマンドを送信しなかった(ステップS223,224参照)ことが示されている(C参照)。さらに、始動入賞が発生し、入賞時演出設定処理においてはずれと判定されたが、コマンド送信禁止フラグがセットされているので、入賞判定はずれ指定コマンドを送信しなかった(ステップS223,224参照)ことが示されている(D参照)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技が開始したときにコマンド送信禁止フラグをリセット(OFF)した(ステップS151B参照)ことが示されている(E参照)。その後、始動入賞が発生し、入賞時演出設定処理において大当り(通常大当りまたは確変大当り)と判定され、コマンド送信禁止フラグがセットされていないので、入賞判定大当り指定コマンドを送信したことが示されている(F参照)。
以上のように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定の予告演出(例えば、予告演出Y)を開始してから、大当り遊技状態が開始するまで、演出制御用マイクロコンピュータ100による所定の予告演出の実行を禁止するように構成されているので、すなわち、可変表示の表示結果を大当り図柄とする始動入賞が生じたときに所定の演出を行い、その後、大当りが発生するまで所定の演出は実行されず、大当りが、何時の始動入賞に応じたものかを遊技者が容易に把握することができる。
図44は、入賞時演出設定処理等が実行されるときの表示状態を示す説明図である。図44に示すように、始動入賞(保留記憶)にもとづく大当り判定(ステップS222)で大当り(図44に示す例では確変大当り)にすると決定されたときは、入賞時大当り指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信され(ステップS228)、コマンド送信禁止フラグがセットされる(ステップS231)。
演出図柄9L〜9Rの変動が開始され(2−1)、その変動における停止図柄として大当り図柄(「777」)が停止表示されて大当りとなり(2−2)、大当り遊技が開始されると(2−3)、コマンド送信禁止フラグがリセットされる(ステップS401)。これにより、予告演出の実行禁止が解除される。なお、このとき、まだ変動が開始されていない保留記憶181が保留記憶表示エリア18cに1つ表示されている。なお、この例では保留記憶181にもとづく可変表示の停止表示としてはずれ図柄が表示されるとする。
その後、大当り遊技中(例えば第2ラウンド)において、第1始動入賞口13に遊技球が入賞して始動入賞が発生し(2−4、2−5)、保留記憶表示エリア18cに新たな保留記憶182が表示される。この始動入賞が発生した時点において、入賞時演出設定処理における大当り判定(ステップS222)で大当り(例えば確変大当り)にすると決定されたとすると、大当り遊技中(例えば第3ラウンド)に「超ラッキー!!」という文字を表示する予告演出Xを実行して、確変大当りが発生することを報知する(2−6)。
大当り遊技の終了後、保留記憶181にもとづく変動開始が開始され、停止表示された(図示省略)後に、保留記憶182にもとづく大当りになる変動が開始され(2−7、2−8)、その変動において大当り図柄(「777」)が停止表示されて大当りとなる。
図45は、突然確変大当り用の特殊演出の表示状態を示す説明図である。この実施の形態では、2ラウンドの突然確変大当りが発生する場合、15ラウンドの大当りとは異なる特殊な演出が変動中および大当り遊技中に実行される。図45に示すように、大当り判定(ステップS62参照)で突然確変大当りと決定された場合に、その突然確変大当りとなる変動が開始され(3−1)、所定期間経過後に左図柄9L、右図柄9R、中図柄9Cの順に停止図柄(「135」)が停止表示される(3−2〜3−4)。ここで、停止図柄(「135」)は完全に停止せずに揺れ変動が行われている(3−4)。次いで、女の子のキャラクタが登場する突然確変大当り用の特殊演出が実行される(3−5)〜(3−6)。この実施の形態において、(3−5)に示すような突然確変大当り用の特殊演出の導入部分の演出(図45に示す例では、剣を持った女の子のキャラクタが画面に登場する演出)を導入演出(導入演出態様)という。導入演出は、突然確変大当りの発生を遊技者に報知する役割がある。導入演出が実行されているときも、停止図柄(「135」)の揺れ変動が行われている(3−5)。その後、揺れ変動が停止して停止図柄「135」が停止表示され、「LIVEモード突入!」という文字を表示して確変状態に移行することを遊技者に報知する(3−6)。この実施の形態では、(3−6)に示すような突然確変大当り用の特殊演出のうちの確変状態に移行することを示唆する部分の演出(図45に示す例では、「LIVEモード突入!」という文字を表示する演出)を示唆演出(示唆演出態様)という。そして、短い期間(2ラウンドだけ)、大当り遊技が実行される(3−7)。このとき、演出表示装置9の画面には、女の子のキャラクタと「LIVEモード」の文字が表示されている。なお、「LIVEモード」とは、突然確変大当りの発生にもとづき確変状態に移行された場合の特別な演出モードである。大当り遊技の終了後、LIVEモードでの演出図柄9L〜9Rの変動が行われる(3−8)。
なお、この実施の形態では、小当りが発生するときも突然確変大当り用の特殊演出が実行され、小当り遊技後、偽のLIVEモード(LIVEモードと同じ表示態様の演出モード)に移行する。このような構成によって、遊技者は、突然確変大当りが発生したか小当りが発生したかを認識できなく(認識し難く)なり、その後の遊技状態が確変状態に移行されたかどうかについて興味を持たせることができる。
図46および図47は、突然確変大当り用の特殊演出と同じ内容の予告演出Aの表示状態を示す説明図である。図46に示すように、大当り判定(ステップS62参照)ではずれとなる変動が行われている(4−1)。このとき、まだ変動が開始されていない2つの保留記憶181,182が保留記憶表示エリア18cに表示されている。この例では、可変表示中の停止結果と、保留記憶181,182による可変表示の停止結果ははずれである。次に、この変動中に、始動入賞が発生し、新たな保留記憶183が保留記憶表示エリア18cに表示される(保留記憶数が3個となる)(4−2)。この始動入賞(保留記憶183)にもとづく入賞時演出設定処理において、15ラウンドの大当りになると決定されたものとする。そして、所定期間経過後に停止図柄(はずれ図柄「389」)が停止表示される(4−3)。ここで、停止図柄(「389」)は完全に停止して揺れ変動が行われていない。次いで、保留記憶181にもとづくはずれとなる変動が開始される(4−4)。そして、所定時間経過後に、女の子のキャラクタが登場する突然確変大当り用の特殊演出(図45)と同じ内容の演出が予告演出として実行される(4−5)。図46(4−5)では、図45(3−5)に示した導入演出と同じ内容の演出が実行される。このような演出が実行されたことによって、遊技者は突然確変大当りが発生したことを期待する。その後、停止図柄(はずれ図柄「745」)が停止表示され、「LIVEモード突入!」という文字を表示する示唆演出を実行して、実際は「はずれ」であるが突然確変大当りが発生して確変状態に移行するように遊技者に見せる(4−6)。このとき、停止図柄(「745」)は完全に停止して揺れ変動は行われていない。そして、2ラウンドの大当り遊技が実行されているときと同じ内容の演出(女の子のキャラクタと「LIVEモード」の文字)を実行して、LIVEモードに移行したかのように見せる(4−7)。その後、LIVEモードでの演出図柄9L〜9Rの変動が行われているように見せるために、LIVEモードと同じ演出(背景、図柄等)が行われる(4−8)。その後、次に、保留記憶182にもとづくはずれとなる変動が開始され(4−8)、はずれ図柄(「682」)が停止表示された後に(4−9)、保留記憶183にもとづく15ラウンドの大当りとなる変動が開始される(4−10)。そして、その変動において大当り図柄(確変図柄「777」)が停止表示され、15ラウンドの大当りが発生することを遊技者に報知する(4−11)。
以上のように、図46および図47に示す予告演出は、突然確変大当り用の特殊演出と同内容の予告演出を実行し、その後の変動においてLIVEモードに移行されたように背景、図柄等を表示することによって、実際は15ラウンドの大当りのみ発生したにもかかわらず、遊技者に突然確変大当りが発生した後に15ラウンドの大当りが発生したように見せることができる。その結果、出球の少ない2ラウンドの大当りが発生した後に出球の多い15ラウンドの大当りが発生することによって、通常通り15ラウンドの大当りをそのまま発生させるよりも遊技者の嬉しさを向上させることができる。また、突然確変大当り用の特殊演出またはその特殊演出と同内容の予告演出が実行されたことによって、遊技者に突然確変大当りが発生することだけでなく15ラウンドの大当りをも期待させることができ、興趣の向上を図ることができる。また、予告演出の出現機会を増やすことができるので、遊技者に対して予告演出の出現により大当りの期待をより一層持たせることができる。
図48および図49は、突然確変大当り用の予告演出Nの表示状態を示す説明図である。図48に示すように、大当り判定(ステップS62参照)ではずれとなる変動が行われている(5−1)。このとき、まだ変動が開始されていない2つの保留記憶181,182が保留記憶表示エリア18cに表示されている。この例では、可変表示中の停止結果と、保留記憶181,182による可変表示の停止結果ははずれである。次に、この変動中に、始動入賞が2回発生し、新たな保留記憶183,184が保留記憶表示エリア18cに表示され、保留記憶数が4個となる(5−2)。1回目の始動入賞(3個目の保留記憶183)にもとづく入賞時演出設定処理において、2ラウンドの突然確変大当りになると決定されたものとする。また、2回目の始動入賞(4個目の保留記憶184)にもとづく入賞時演出設定処理において、はずれになると決定されたものとする。そして、所定期間経過後に停止図柄(はずれ図柄「389」)が停止表示される(5−3)。ここで、停止図柄(「389」)は完全に停止して揺れ変動が行われていない。次いで、保留記憶181にもとづくはずれとなる変動が開始され、女の子のキャラクタが登場する突然確変大当り用の予告演出(図45に示した突然確変大当り用の特殊演出とは異なる内容の予告演出:突然確変大当り・小当り用の予告演出N)が実行される(5−4)。ここで、突然確変大当り・小当り用の予告演出Nは、図45に示した突然確変用の特殊演出のうちの導入演出に相当する演出(剣を持った女の子が登場する演出)である。このような演出が実行されることによって、遊技者は突然確変大当りの発生を期待する。その後、停止図柄(はずれ図柄「745」)が停止表示される(5−5)。このとき、女の子のキャラクタが登場する導入演出に相当する演出(突然確変大当り用の予告演出N)が継続して実行されている。また、停止図柄(「745」)は完全に停止して揺れ変動は行われていない。
そして、次の保留記憶182にもとづく変動が開始され(5−6)、このときも引き続いて導入演出に相当する演出(突然確変大当り・小当り用の予告演出N)が継続して実行されている。その後、停止図柄(はずれ図柄「682」)が停止表示される(5−7)。このときも、導入演出に相当する演出が継続して実行されている。さらに、次の保留記憶183にもとづく変動が開始され(5−8)、このときも引き続いて導入演出に相当する演出が継続して実行されている。その後、停止図柄(突然確変図柄「135」)が停止表示される(5−9)。そして、「LIVEモード突入!」という文字を表示して、突然確変大当りが発生して確変状態に移行することを遊技者に報知する(5−10)。なお、「LIVEモード突入!」という文字を表示する演出は、図45(3−6)に示した突然確変大当り用の特殊演出のうちの示唆演出に相当する演出である。そして、短い期間(2ラウンドだけ)、大当り遊技が実行される(5−11)。大当り遊技の終了後、LIVEモードでの演出図柄9L〜9Rの変動が行われる(5−12)。
以上のように、図48および図49に示す例では、突然確変大当りとなる変動の前の1回または複数回の変動と、突然確変大当りとなる変動とに亘って、連続して一連の演出を実行する。このような演出を実行することにより、長い期間にわたって突然確変大当りが発生することを報知する演出(突然確変大当り用の特殊演出と同じ役割の演出)を実行することができる。その結果、遊技者の期待感をより一層高め、遊技者の興趣を向上させることができる。また、予告演出の出現機会を増やすことができるので、遊技者に対して予告演出の出現により大当りの期待をより一層持たせることができる。
なお、この実施の形態では、小当りが発生するときも、突然確変大当り・小当り用の予告演出Nが実行される。その結果、予告演出の内容によって突然確変お当りが発生したか小当りが発生したかを遊技者が認識できなく(認識し難く)なり、その後の遊技状態が確変状態かどうかについて興味を持たせることができる。
次に、時短状態または潜伏確変状態への移行時の表示状態について説明する。図50は、時短状態又は潜伏確変状態へ移行するときの表示状態を示す説明図である。図50に示すように、大当り判定(ステップS62)において大当りとすると判定され、大当り種別の判定(ステップS73)において通常大当り(非確変大当り)とすると決定された場合、演出表示装置9の演出図柄表示領域において非確変図柄(図50に示す例では「4」)で左右の演出図柄が揃ってリーチとなり(A)、その後、非確変図柄で左中右の演出図柄が揃って導出表示されることにより大当りが発生する(B)。このとき、特別図柄表示器8においては、非確変図柄「3」が導出表示される(B)。そして、大当り遊技が開始され、各ラウンドが順に進行していく(C)。大当り遊技が終了するときに、例えば「時短モードに突入」という文字を演出表示装置9に表示することによって、遊技状態が時短状態に移行することを遊技者に報知する(D)。そして、再び、演出図柄および特別図柄の変動が開始される(E)。このとき、遊技状態が通常状態であることを示す背景色が「青」で、遊技状態が時短状態であることを示す背景色が「黄色」であるとすると、演出表示装置9の演出図柄表示領域における背景色が「青」から「黄色」に変更される。また、背景画像としてキャラクタの画像が表示されている場合には、通常状態のときのキャラクタの画像から時短状態のときのキャラクタの画像に変更される。
また、大当り判定(ステップS62)において大当りとすると判定され、大当り種別の判定(ステップS73)において確変大当りとすると決定された場合、大当り遊技中の昇格演出が実行される場合を除き、本来は、演出表示装置9の演出図柄表示領域において確変図柄が導出表示される。しかし、この実施の形態では、所定の割合で、確変大当りに決定されたにもかかわらず、確変大当りが発生することを遊技者に報知せず、かつ、大当り遊技の終了後においても遊技状態が確変状態に移行されたことを遊技者に報知しない潜伏確変状態に移行する。この場合、図50に示すように、演出表示装置9の演出図柄表示領域において非確変図柄(図50に示す例では「4」)で左右の演出図柄が揃ってリーチとなり(A)、その後、非確変図柄で左中右の演出図柄が揃って導出表示されることにより大当りが発生する(B)。このとき、特別図柄表示器8においては、確変図柄「7」が導出表示される(B)。そして、大当り遊技が開始され、各ラウンドが順に進行していく(C)。大当り遊技が終了するときに、例えば「時短モードに突入」という文字を演出表示装置9に表示することによって、遊技状態が時短状態に移行することを遊技者に報知する(D)。そして、再び、演出図柄および特別図柄の変動が開始される(E)。このとき、遊技状態が確変状態に移行されたことを隠すために、演出表示装置9の演出図柄表示領域における背景色を「青」から「黄色」に変更する。また、背景画像としてキャラクタの画像が表示されている場合には、時短状態のときのキャラクタの画像に変更する。
確変大当りが発生するときに、特別図柄表示器8においては、確変図柄「7」が導出表示されるが、特別図柄表示器8よりも演出表示装置9に対して遊技者は注目しているので、確変状態に移行されたことを悟られる可能性は低い。なお、特別図柄表示器8にて「7」を表示することにより確変大当りの発生を悟られる心配がある場合には、特別図柄表示器8における確変図柄の表示を遊技者に認識しにくい表示態様(例えば所定位置のランプの点灯)に変更してもよい。
また、大当り終了後に遊技状態が時短状態に移行されたか確変状態に移行されたかを識別できなくするために、遊技状態を識別可能な演出態様(表示態様)として、背景色や背景画像を時短状態に移行された場合と潜伏確変状態に移行された場合とで見た目上共通にするが、遊技状態を識別可能なその他の演出態様についても見た目上共通にする。例えば、可変表示中のランプ・LEDの点灯パターンや、効果音の種類、可変表示中の演出(例えばリーチ時の動画データ)、リーチ態様、登場するキャラクタなどが遊技状態によって異なる場合は、このような演出態様についても時短状態に移行された場合と潜伏確変状態に移行された場合とで見た目上共通にする。本発明では、時短状態に移行された場合と潜伏確変状態に移行された場合とで見た目上共通にされた上記のような演出態様を「共通の演出」という。なお、例えば、可変表示中の演出(例えばリーチ時の動画データ)、リーチ態様などが遊技状態に応じて異ならないなら、そのような演出態様も「共通の演出」に含まれる。
また、潜伏確変状態に移行させる条件としては、例えば、大当り種別として「第1確変」または「第2確変」が決定されたときに1/2の割合で潜伏確変状態に移行させる(図85のステップS513A参照)。また、大当り種別として「第3確変」が決定されたときに1/3の割合で潜伏確変状態に移行させる。なお、このような割合に限定されるわけではなく、遊技制御に合わせて任意の割合に設定することが可能である。
このように、確変大当りが発生し、確変状態に移行される場合であっても、所定の割合で潜伏確変状態に移行させるように構成されているので、大当り遊技が終了し、見た目上は時短状態に移行されたとしても、確変状態に移行されている可能性があるので、遊技者に確変状態に移行されたかもしれないとの期待感を抱かせることができる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU101)によって更新される乱数について説明する。
演出制御基板80では、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図51は、演出制御基板80の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図51に示すように、この実施の形態では、演出制御基板80の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3、昇格演出実行決定用の乱数値SR5、第1〜第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3、第1サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7−1、第2サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7−2、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1、第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9、報知演出実行決定用の乱数値SR10−1、報知パターン決定用の乱数値SR10−2のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。演出制御用CPU101は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6−1〜SR6−3、SR7−1、SR7−2、SR8−1、SR8−2、SR9、SR10−1、SR10−2の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄として、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される演出図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、演出図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアそれぞれにて最終的に停止表示される3つの演出図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、変動中昇格演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる通常大当り組合せの演出図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部または一部にて仮停止表示させる演出図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
昇格演出実行決定用の乱数値SR5は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれかである場合に、変動中昇格演出や大当り中昇格演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
第1〜第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3は、「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」といった特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「71」の範囲の値をとる。第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2は、「擬似連」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「150」の範囲の値をとる。第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3は、「メイン予告」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「60」の範囲の値をとる。
第1サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7−1は、連続予告であるサブ予告演出を実行するか否かを決定し、サブ予告演出を実行する場合における第1サブ予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれか(予告種別(1)または予告種別(2))に決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第2サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7−2は、連続予告以外の通常予告であるサブ予告演出を実行するか否かを決定し、サブ予告演出を実行する場合における第2サブ予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれか(予告種別(α)または予告種別(β))に決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1は、サブ予告パターン(予告演出の演出パターン:例えば、図40に示した予告演出X,Y,Z、図41に示した連続予告演出A〜D、図46および図47に示した突然確変大当り用の特殊演出と同内容の予告演出、図48および図49に示した突然確変大当り用の予告演出の演出パターン)を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1は、「1」〜「200」の範囲の値をとる。第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2は、サブ予告パターン(予告演出の演出パターン:例えば、図41に示した予告演出A,Bの演出パターン)を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2は、「1」〜「200」の範囲の値をとる。
リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9は、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき実行されるリーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。
報知演出実行決定用の乱数値SR10−1は、報知演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。報知パターン決定用の乱数値SR10−2は、報知パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」の範囲の値をとる。
演出制御基板80に搭載されたROMには、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROMには、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、所定の非リーチ組合せや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図52(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図52(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図52(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄のうち、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図52(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄のうち、「中」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROMが記憶する判定テーブルには、図53に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図52(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図52(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた演出図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図54に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図52(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる確定演出図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、リーチハズレ組合せとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図55(A)及び(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図55(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定演出図柄のうち、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる演出図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図55(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定演出図柄のうち、「中」の演出図柄表示エリアにて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる演出図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、演出図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示する場合に、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリア以外の「左」及び「右」の演出図柄表示エリアに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の演出図柄表示エリアに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の演出図柄表示エリアに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定演出図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図56(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cが含まれている。図56(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図56(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図56(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定演出図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、突確チャンス目TC1〜TC4に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば図57(A)及び(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164A、164Bが含まれている。図57(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1に基づき、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、スーパーPF1−3、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1を、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を変動させてから、「左」及び「右」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の演出図柄表示エリアにて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の演出図柄表示エリアにて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。
図57(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bは、「擬似連(チャンス目)」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2に基づき、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164Bは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3の変動パターンといった、「擬似連」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2を、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、擬似連TP2−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて演出図柄を仮停止表示させてから再変動(擬似連変動)させる全再変動表示動作が、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに1回行われる。擬似連TP2−2の特定演出パターンでは、確定演出図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が2回行われる。擬似連TP2−3の特定演出パターンでは、確定演出図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が3回行われる。したがって、この実施の形態では、特定演出パターン決定テーブル164Bを用いて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定することにより、擬似連変動の実行回数を決定することができる。
加えて、ROMが記憶する決定テーブルには、「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応した特定演出パターンを複数種類のうちから選択して決定するための特定演出パターン決定テーブルが含まれている。「メイン予告」の特定演出が実行される場合に特定演出パターンを決定するためのテーブルの一例として、図58(A)〜(C)に示すような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eが、ROMに記憶されていればよい。図58(A)〜(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eは、「メイン予告」の特定演出が実行される場合に、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3に基づき、特定演出パターンをメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちから選択して決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、例えば図58(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、メイン予告用テーブル指定バッファの値(メイン予告用テーブル指定バッファ値)に応じて、使用テーブルとして特定されて設定される。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンといった、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。また、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのそれぞれには、メイン予告用テーブル指定バッファ値を、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3に基づいて決定された特定演出パターンに対応して“1”〜“3”のいずれかに更新するためのメイン予告用テーブル指定バッファ更新設定値を示すテーブルデータ(更新用データ)が含まれている。
ここで、図58(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Cは、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−3−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。その一方で、特定演出パターン決定テーブル164Cでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−1−1の特定演出パターンを選択して決定することができない。そして、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Dが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Eが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
図58(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Dは、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”であるときに使用テーブルとして特定されて選択され、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−3−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。その一方で、特定演出パターン決定テーブル164Dでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−2−1の特定演出パターンを選択して決定することができない。そして、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Cが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Eが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
図58(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164Eは、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−2−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。その一方で、特定演出パターン決定テーブル164Eでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンを選択して決定することができない。そして、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Cが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1に決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”に更新されることにより、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、特定演出パターン決定テーブル164Dが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
こうして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、特定演出パターン決定テーブル164D、164Eのいずれかを用いてメイン予告TP3−1−1の特定演出パターンが選択されると、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“1”に更新され、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、変動パターンが非リーチPA1−6であれば今回選択されたメイン予告TP3−1−1の特定演出パターンを選択することができないようにテーブルデータが構成された特定演出パターン決定テーブル164Cが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。また、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、特定演出パターン決定テーブル164C、164Eのいずれかを用いてメイン予告TP3−2−1の特定演出パターンが選択されると、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“2”に更新され、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、変動パターンが非リーチPA1−6であれば今回選択されたメイン予告TP3−2−1の特定演出パターンを選択することができないようにテーブルデータが構成された特定演出パターン決定テーブル164Dが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。さらに、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、特定演出パターン決定テーブル164C、164Dのいずれかを用いてメイン予告TP3−3−1の特定演出パターンが選択されると、メイン予告用テーブル指定バッファ値が“3”に更新され、次回の「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時には、変動パターンが非リーチPA1−6であれば今回選択されたメイン予告TP3−3−1の特定演出パターンを選択することができないようにテーブルデータが構成された特定演出パターン決定テーブル164Eが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。このように、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、今回実行する「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応した特定演出パターンを、次回では選択しないように設定された選択用データを含むように構成されている。
加えて、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPA3−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択されて決定され、変動パターンがスーパーPA3−7である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されて決定され、変動パターンがスーパーPB3−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。ここで、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3の変動パターンはいずれも、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応して用意された変動パターンであり、図9に示すように、スーパーPA3−3の変動パターンであればリーチ演出α1が実行され、スーパーPA3−7の変動パターンであればリーチ演出α2が実行され、スーパーPB3−3の変動パターンであればリーチ演出β1が実行される。
このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定によれば、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α1を実行するためのスーパーPA3−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択され、リーチ演出α1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α2を実行するためのスーパーPA3−7の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択され、リーチ演出α2と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。さらに、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、変動パターンがリーチ演出β1を実行するためのスーパーPB3−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択され、リーチ演出β1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。
また、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPA4−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択されて決定される割合が高いながらも、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちからも選択されて決定されることができるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPA4−7やスーパーPA5−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されて決定される割合が高いながらも、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちからも選択されて決定されることができるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eはそれぞれ、変動パターンがスーパーPB4−3やスーパーPB5−3である場合には特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されて決定される割合が高いながらも、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2のうちからも選択されて決定されることができるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる決定用データが設定されている。
ここで、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンはいずれも、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して用意された変動パターンである。そして、図10に示すように、スーパーPA4−3の変動パターンであればリーチ演出α1が実行され、スーパーPA4−7の変動パターンであればリーチ演出α2が実行され、スーパーPA5−3の変動パターンであればリーチ演出α3が実行され、スーパーPB4−3の変動パターンであればリーチ演出β1が実行され、スーパーPB5−3の変動パターンであればリーチ演出β2が実行される。
このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定によれば、可変表示結果が「大当り」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α1を実行するためのスーパーPA4−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−1−2のうちから選択されることで、リーチ演出α1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される一方で、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちから選択されることもあり、リーチ演出α1と関連づけられていない演出動作のうちからも「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。また、可変表示結果が「大当り」となる場合に、変動パターンがリーチ演出α2を実行するためのスーパーPA4−7の変動パターンやリーチ演出α3を実行するためのスーパーPA5−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されることで、リーチ演出α2と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される一方で、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2のうちから選択されることもあり、リーチ演出α2と関連づけられていない演出動作のうちからも「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。ここで、リーチ演出α3にはリーチ演出α2における演出動作が含まれるように構成することで、リーチ演出α2と関連づけられた演出動作は、リーチ演出α3とも関連づけられた演出動作となる。さらに、可変表示結果が「大当り」となる場合に、変動パターンがリーチ演出β1を実行するためのスーパーPB4−3の変動パターンやリーチ演出β2を実行するためのスーパーPB5−3の変動パターンであれば、特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されることで、リーチ演出β1と関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択される一方で、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2のうちから選択されることもあり、リーチ演出β1と関連づけられていない演出動作のうちからも「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。ここで、リーチ演出β2にはリーチ演出β1における演出動作が含まれるように構成することで、リーチ演出β1と関連づけられた演出動作は、リーチ演出β2とも関連づけられた演出動作となる。
こうした特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定により、可変表示結果が「大当り」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3のそれぞれと関連づけられていない演出動作を含む複数種類のうちから、「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。ただし、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3のそれぞれと関連づけられている演出動作は、関連づけられていない演出動作に比べて、「メイン予告」の特定演出における演出動作として選択される割合が高くなる。
特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eにおいて、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンには、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに比べて、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンよりも可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンの方が、より多くの第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3が割り当てられている。一例として、メイン予告TP3−1−2の特定演出パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に用いられるスーパーPA3−3の変動パターンに対応して「41」〜「60」の範囲の値が割り当てられている一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に用いられるスーパーPA4−3の変動パターンに対応して「21」〜「50」の範囲の値が割り当てられている。これに対して、メイン予告TP3−1−1の特定演出パターンには、スーパーPA3−3の変動パターンに対応して「1」〜「40」の範囲の値が割り当てられている一方で、スーパーPA4−3の変動パターンに対応して「1」〜「20」の値が割り当てられている。また、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、メイン予告TP3−1−1の特定演出パターンが選択されることもある一方で、メイン予告TP3−1−2の特定演出パターンが選択されることはない。このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
また、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eではいずれも、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンが選択されることはないように、選択用データが設定されている。このような特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることを、遊技者が認識することができる。
「メイン予告」の特定演出が実行される場合における特定演出パターンを決定するためのテーブルの他の一例として、図59に示すような特定演出パターン決定テーブル164Fが、ROMに記憶されてもよい。図59に示す特定演出パターン決定テーブル164Fは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンといった、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターン(図9及び図10を参照)に応じて、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。
ここで、図59に示す特定演出パターン決定テーブル164Fは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−3−1のうちから選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。これに対して、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合には、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eと同様に特定演出パターンが選択されて決定されるように、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を割り当てる選択用データが設定されている。これにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1のそれぞれと関連づけられた演出動作のうちから「メイン予告」の特定演出における演出動作が選択されることになる。また、可変表示結果が「大当り」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3のそれぞれと関連づけられていない演出動作を含む複数種類のうちから、「メイン予告」の特定演出における演出動作を選択することができる。
こうした特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eあるいは特定演出パターン決定テーブル164Fの設定によれば、リーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3といった複数種類のリーチ演出のいずれかが実行される場合に、そのリーチ演出の種類に応じて異なる割合で、「メイン予告」の特定演出における演出動作を複数種類のうちから選択することができる。
特定演出パターン決定テーブル164Fにおいても、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンには、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに比べて、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンよりも可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンの方が、より多くの第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3が割り当てられている。このような特定演出パターン決定テーブル164Fの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合に比べて、大当り信頼度が高くなる。また、特定演出パターン決定テーブル164Fでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンが選択されることはないように、選択用データが設定されている。このような特定演出パターン決定テーブル164Fの設定により、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンに対応した演出動作が行われた場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることを、遊技者が認識することができる。
ROMが記憶する決定テーブルには、図60(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aや、図60(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bが含まれている。図60(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」(「突確」以外)である場合に、変動中昇格演出を実行するか否かを、昇格演出実行決定用の乱数値SR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。変動中昇格演出実行決定テーブル165Aは、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を、変動中昇格演出の有無を示す決定結果に割り当てる決定用データなどから構成されている。ここで、大当り種別が「通常」または「第3確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5のうち、「1」〜「99」の範囲の値が変動中昇格演出ありの決定結果に割り当てられ、「100」の値が変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられている。この場合、変動中昇格演出ありの決定結果となれば、変動中昇格失敗演出が実行される。また、大当り種別が「第1確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5のうち、「1」〜「70」の範囲の値が変動中昇格演出ありの決定結果に割り当てられ、「71」〜「100」の範囲の値が変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられている。この場合、変動中昇格演出ありの決定結果となれば、変動中昇格成功演出が実行されることになる。さらに、大当り種別が「第2確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられており、変動中昇格成功演出と変動中昇格失敗演出がいずれも実行されないことになる。
図60(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」(「突確」以外)である場合に、大当り中昇格演出を実行するか否かを、昇格演出実行決定用の乱数値SR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bは、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を、大当り中昇格成功演出や大当り中昇格失敗演出の有無を示す決定結果に割り当てる決定用データなどから構成されている。ここで、大当り種別が「通常」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て大当り中昇格失敗演出ありの決定結果に割り当てられており、大当り中昇格失敗演出が実行されることになる。また、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て大当り中昇格演出なしの決定結果に割り当てられており、大当り中昇格成功演出と大当り中昇格失敗演出がいずれも実行されないことになる。さらに、大当り種別が「第3確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5の一部が大当り中昇格成功演出ありの決定結果に割り当てられ、残りが大当り中昇格失敗演出ありの決定結果に割り当てられている。この場合には、決定結果に応じて、大当り中昇格成功演出と大当り中昇格失敗演出のいずれかが実行されることになる。
ROMが記憶する決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図61(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば図61(E)に示すようなテーブル選択設定に従い、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、演出図柄を再変動させる演出図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、仮停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「右」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「右」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従い演出図柄が仮停止表示される「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−4となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。
ROMが記憶する決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図62(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。ここで、全再変動表示動作の残り回数は、例えば最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の演出図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図57(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bの設定に基づき特定演出パターンが擬似連TP2−1に決定され、演出図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167Cや仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。変動パターンが特殊PG1−3である場合には、図57(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bの設定に基づき特定演出パターンが擬似連TP2−1または擬似連TP2−2に決定され、演出図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が多くとも2回であることから、仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図62(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図62(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図62(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図62(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
このような仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することにより、例えば図63に示すように、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の各特定演出パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部にて仮停止表示させる演出図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
ROMが記憶する決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図64に示す仮停止図柄決定テーブル168が含まれている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の演出図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、変動中昇格演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図65に示す仮停止図柄決定テーブル169が含まれている。仮停止図柄決定テーブル169は、大当り組合せとなる確定演出図柄として「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアに揃って停止表示される同一の左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROMが記憶する決定テーブルには、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき実行されるリーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを複数種類のうちから選択して決定するためのリーチ演出パターン決定テーブルが含まれている。リーチ演出パターン決定テーブルの一例として、図66(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bや、図67(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bが、ROMに記憶されていればよい。図66(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bは、可変表示結果が「大当り」となる場合に、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9に基づき、リーチ演出パターンを大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、大当りAPB2−1〜大当りAPB2−3のうちから選択して決定するために参照されるテーブルである。図67(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9に基づき、リーチ演出パターンをハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のうちから選択して決定するために参照されるテーブルである。リーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bはそれぞれ、例えば図67(C)に示すようなテーブル選択設定に従い、可変表示結果が「大当り」と「ハズレ」のいずれであるか、及び、リーチ演出用テーブル指定バッファの値(リーチ演出用テーブル指定バッファ値)に応じて、使用テーブルとして特定されて設定される。
リーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bはそれぞれ、可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3に応じて、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を、大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、大当りAPB2−1〜大当りAPB2−3のリーチ演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bはそれぞれ、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1に応じて、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を、ハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のリーチ演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bのそれぞれには、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9に基づいて決定されたリーチ演出パターンに対応して“1”または“2”のいずれかに更新するためのリーチ演出用テーブル指定バッファ更新設定値を示すテーブルデータ(更新用データ)が含まれている。
ここで、リーチ演出パターン決定テーブル172Aでは、リーチ演出α1に対応して、大当りAPA1−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB1−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB1−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α2に対応して、大当りAPA1−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB1−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB1−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α3に対応して、大当りAPA1−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB1−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB1−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル172Aでは、リーチ演出β1に対応して、大当りAPA2−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB2−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB2−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β2に対応して、大当りAPA2−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB2−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB2−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β3に対応して、大当りAPA2−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPB2−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPB2−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。
他方、リーチ演出パターン決定テーブル172Bでは、リーチ演出α1に対応して、大当りAPB1−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA1−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA1−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α2に対応して、大当りAPB1−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA1−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA1−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出α3に対応して、大当りAPB1−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA1−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA1−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル172Aでは、リーチ演出β1に対応して、大当りAPB2−1のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA2−1のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA2−1のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β2に対応して、大当りAPB2−2のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA2−2のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA2−2のリーチ演出パターンを選択することができ、リーチ演出β3に対応して、大当りAPB2−3のリーチ演出パターンを選択する割合が大当りAPA2−3のリーチ演出パターンを選択する割合よりも高いながらも、大当りAPA2−3のリーチ演出パターンを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。
このようなリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bの設定によれば、可変表示結果が「大当り」となる場合に、前回実行した演出動作と同一である演出動作を含む複数種類のうちから、今回のリーチ演出として実行する演出動作を選択することができる。
リーチ演出パターン決定テーブル173Aは、可変表示結果が「ハズレ」でありリーチ演出用テーブル指定バッファ値が“1”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、リーチ演出α1に対応してハズレHPA1−1のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出α2に対応してハズレHPA1−2のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出β1に対応してハズレHPA1−3のリーチ演出パターンのみを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、リーチ演出パターン決定テーブル173Bは、可変表示結果が「ハズレ」でありリーチ演出用テーブル指定バッファ値が“2”であるときに使用テーブルとして特定されて設定され、リーチ演出α1に対応してハズレHPB1−1のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出α2に対応してハズレHPB1−2のリーチ演出パターンのみを選択することができ、リーチ演出β1に対応してハズレHPB1−3のリーチ演出パターンのみを選択することができるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。そして、リーチ演出パターンがハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3のいずれかに決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“2”に更新されることにより、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、リーチ演出パターン決定テーブル173Bが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。これに対して、リーチ演出パターンがハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のいずれかに決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“1”に更新されることにより、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、リーチ演出パターン決定テーブル173Aが使用テーブルとして特定されて設定されることになる。
こうして、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、リーチ演出パターン決定テーブル173Aを用いてリーチ演出パターンがハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3のうちから選択されると、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“2”に更新され、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、可変表示結果が「ハズレ」であればハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3のうちから今回選択されたリーチ演出パターンはいずれも選択することができないようにテーブルデータが構成されたリーチ演出パターン決定テーブル173Bが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。また、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、リーチ演出パターン決定テーブル173Bを用いてリーチ演出パターンがハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のうちから選択されると、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が“1”に更新され、次回のリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時には、可変表示結果が「ハズレ」であればハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3のうちから今回選択されたリーチ演出パターンはいずれも選択することができないようにテーブルデータが構成されたリーチ演出パターン決定テーブル173Aが、使用テーブルとして特定されて設定されることになる。このように、リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bはいずれも、今回実行するリーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを、次回では選択しないように設定された選択用データを含むように構成されている。
リーチ演出パターン決定テーブルの他の一例として、図68に示すリーチ演出パターン決定テーブル174が、ROMに記憶されてもよい。図68に示すリーチ演出パターン決定テーブル174は、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかや、リーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3(可変表示結果が「大当り」の場合)あるいはリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1(可変表示結果が「ハズレ」の場合)に応じて、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を、大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3(可変表示結果が「大当り」の場合)あるいはハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3(可変表示結果が「ハズレ」の場合)のリーチ演出パターンに割り当てる選択用データなどから構成されている。
ここで、図68に示すリーチ演出パターン決定テーブル174は、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、リーチ演出α1に対応してリーチ演出パターンがハズレHPA1−1とハズレHPB1−1のうちから選択され、リーチ演出α2に対応してリーチ演出パターンがハズレHPA1−2とハズレHPB1−2のうちから選択され、リーチ演出β1に対応してリーチ演出パターンがハズレHPA1−3とハズレHPB1−3のうちから選択されて決定されるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。また、可変表示結果が「大当り」である場合には、リーチ演出α1に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA1−1と大当りAPB1−1のうちから選択され、リーチ演出α2に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA1−2と大当りAPB1−2のうちから選択され、リーチ演出α3に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA1−3と大当りAPB1−3のうちから選択されて決定されるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。さらに、可変表示結果が「大当り」である場合には、リーチ演出β1に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA2−1と大当りAPB2−1のうちから選択され、リーチ演出β2に対応してリーチ演出パターンが大当りAPA2−2と大当りAPB2−2のうちから選択され、リーチ演出β3に対応して大当りAPA2−3と大当りAPB2−3のうちから選択されて決定されるように、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を割り当てる選択用データが設定されている。これにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1、リーチ演出α2、リーチ演出β1における演出動作を、複数種類のうちから選択することができる。また、可変表示結果が「大当り」となる場合には、変動パターンに応じて実行されるリーチ演出α1〜リーチ演出α3、リーチ演出β1〜リーチ演出β3における演出動作を、複数種類のうちから選択することができる。
ROMが記憶する制御パターンテーブルには、例えば図69に示す図柄変動制御パターンテーブル180が含まれている。図69に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
さらに、ROMが記憶する制御パターンテーブルには、図70に示す各種演出制御パターンテーブル182が含まれている。図70に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が、時系列的に設定されていればよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図71は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S707の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。また、枠ランプフラッシュ点灯の制御を行う枠ランプフラッシュ制御処理を実行する(ステップS707)。そして、ステップS702に移行する。
枠ランプフラッシュ制御処理では、演出制御用CPU101は、枠ランプフラッシュ制御を開始する条件が成立すると(具体的には、ステップS650で枠フラッシュフラグがセットされると)、枠ランプ28を点滅させる制御を実行するか否かを乱数(図51にて図示せず)を用いて判定し、枠ランプ28を点滅させると判定したときに、所定期間(例えば、3秒)に亘って、枠ランプ28を短周期で点滅させる制御を行う。そして、所定時間が経過すると、枠ランプ28の点灯状態を元の状態(例えば、演出図柄の変動時の演出態様に応じた状態)に戻す。
図72および図73は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンド〜大当り開始4指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグ〜大当り開始4指定コマンド受信フラグのいずれかをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが保留記憶数指定の演出制御コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、RAMにおける保留記憶領域の保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)を更新(+1)する(ステップS632)。また、演出表示装置9において例えば表示色が変化する保留記憶表示部18cの数を更新(+1)する(ステップS633)。さらに、乱数カウンタの値を+1する(ステップS634)。乱数カウンタとは、第1サブ予告パターン決定用の乱数を生成するためのカウンタである。なお、この実施の形態では、乱数カウンタのカウント値は0〜200の範囲の値をとり、カウント値が200になったら、その値を0に戻す。なお、乱数カウンタは、ステップS702の乱数更新処理でも更新される。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定はずれ指定の演出制御コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS636)、乱数カウンタのカウント値を読み出すことによって乱数を抽出し(ステップS637)、連続予告の判定を行う(ステップS638)。
また、受信した演出制御コマンドが入賞時判定通常大当り指定の演出制御コマンドである場合にも(ステップS641)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS642)、乱数を抽出し(ステップS643)、連続予告の判定を行う(ステップS644)。また、枠フラッシュフラグをセットする(ステップS645)。なお、枠フラッシュフラグがセットされると、枠ランプフラッシュ制御の開始条件が成立し、枠ランプフラッシュ制御処理(ステップS707)で、枠ランプフラッシュ点灯の制御が開始される。
さらに、受信した演出制御コマンドが入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドである場合にも(ステップS646)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS647)、乱数を抽出し(ステップS648)、連続予告の判定を行う(ステップS649)。また、枠フラッシュフラグをセットする(ステップS650)。
受信した演出制御コマンドが保留記憶数減算指定の演出制御コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、RAMにおける保留記憶数カウンタの値を更新(−1)する(ステップS652)。また、演出表示装置9において例えば表示色が変化する保留記憶表示部18cの数を更新(−1)する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが、演出表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9503(H))であれば(ステップS660のY)、演出制御用CPU101は、復旧時背景変更フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS661)。復旧時背景変更フラグは、停電復旧時に送信される停電時遊技状態指定コマンドにおいて高ベース状態(時短状態または確変状態)が指定されているときにセットされる。復旧時背景変更フラグがセットされているときは(ステップS661のY)、演出表示装置9の背景(背景画像、背景色など)として時短状態の背景を表示する制御を実行する(ステップS662)。一方、復旧時背景変更フラグがセットされていないときは(ステップS661のN)、演出制御用CPU101は、背景指定コマンドの内容に応じた背景表示状態フラグをセットする(ステップS6163)。具体的には、背景指定コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば通常状態のときの背景表示状態フラグをセットし、背景指定コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば確変状態のときの背景表示状態フラグをセットし、背景指定コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば時短状態のときの背景表示状態フラグをセットし、背景指定コマンドがチャンスモード状態背景指定コマンドであればチャンスモード状態のときの背景表示状態フラグをセットする。次いで、演出制御用CPU101は、潜伏確変フラグのセット・リセット(ステップS893参照)にもとづいて現在の遊技状態が潜伏確変状態(確変状態に移行されたにもかかわらず確変状態に移行されたことを隠している遊技状態)であるかどうかを確認し(ステップS664)、潜伏確変状態であれば、演出表示装置9の背景(背景画像、背景色など)として時短状態の背景を表示する制御を実行する(ステップS665)。潜伏確変状態でなければ、演出表示装置9の背景として背景指定コマンドにもとづいて確認した遊技状態に応じた背景を表示する制御を実行する(ステップS666)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS659)。そして、ステップS611に移行する。
次に、連続予告の判定について説明する。図75は、予告種別決定用テーブルを示す説明図である。上述したように、この実施の形態では、連続予告の予告種別として、予告種別(1)と予告種別(2)とが設けられている。そして、この実施の形態では、第1サブ予告パターン種別決定用の乱数を用いて、連続予告の予告種別を予告種別(1)とするか予告種別(2)とするか予告なし(連続予告演出を実行しない)とするかを決定する。図75に示すように、予告種別決定用テーブルには、「予告なし」に第1サブ予告パターン種別決定用の乱数値と比較される判定値0〜150が割り振られ、「予告種別(1)」に第1サブ予告パターン種別決定用の乱数値と比較される判定値151〜170が割り振られ、「予告種別(2)」に第1サブ予告パターン種別決定用の乱数値と比較される判定値171〜190が割り振られている。
図76は、予告種別(1)用判定テーブルを示す説明図である。図76に示すように、予告種別(1)用判定テーブルとして、入賞時判定結果指定コマンドの内容に応じて複数設けられている。予告種別(1)における予告演出(予告X,Y,Z,M,N、および突然確変大当り用の特殊演出と同内容の演出)は、入賞時判定結果コマンドが送信される元となる保留記憶にもとづく変動が開始されるよりも前の変動(入賞時判定結果コマンドが送信される元となる保留記憶よりも前の保留記憶にもとづく変動)において実行される予告演出であるので、少なくとも予告種別(1)の予告演出の演出パターンを決定する時点で保留記憶が1個以上存在している必要がある。
(A)は、入賞時判定はずれ指定の演出制御コマンドを受信した場合のテーブルであり、(B)は、入賞時判定通常大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合のテーブルであり、(C)は、入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合のテーブルであり、(D)は、入賞時判定突然確変大当り指定の演出制御コマンドまたは入賞時判定小当り指定の演出制御コマンドを受信した場合のテーブルである。
(A)に示すように、入賞時判定はずれ指定の演出制御コマンドを受信した場合は、予告演出Zしか設定されていないため常に予告演出Zが決定される。(B)に示すように、入賞時判定通常大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合は、予告演出Z,Yまたは突然確変用の特殊演出と同内容の演出(図46、図47)のいずれかが決定される。(C)に示すように、入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合は、予告演出Z,Y,Xまたは突然確変用の特殊演出と同内容の演出(図46、図47)のいずれかが決定される。(D)に示すように、入賞時判定突然確変大当り指定の演出制御コマンドまたは入賞時判定小当り指定の演出制御コマンドを受信した場合は、突然確変・小当り用の予告演出M,N(図40参照、図48および図49参照)のいずれかが決定される。
図77および図78は、予告種別(2)用判定テーブルを示す説明図である。(A)は、入賞時判定はずれ指定の演出制御コマンドを受信した場合の保留記憶数と連続予告の実行回数の関係を示し、(B)は、入賞時判定通常大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合の保留記憶数と連続予告の実行回数の関係を示す。そして、(C)は、入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合の保留記憶数と連続予告の実行回数の関係を示す。
この実施の形態では、入賞時判定はずれ指定の演出制御コマンドを受信した場合には、乱数の値が29または124(予告種別(2)用判定値)に一致すれば連続予告を実行可能であり、入賞時判定通常大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には、乱数の値が7〜27または105〜126(予告種別(2)用判定値)に一致すれば連続予告が実行可能である。そして、入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には、乱数の値が3〜17、38〜67または85〜126(予告種別(2)用判定値)に一致すれば連続予告が実行可能である。
また、入賞時判定通常大当り指定および入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には、演出表示装置9、スピーカ27およびランプを用いた連続予告(連続予告D)が実行可能になる。
図79は、ステップS638,S644,S649で実行される連続予告の判定処理例を示すフローチャートである。連続予告の判定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図75に示す予告種別決定用テーブルを用いて、予告種別を予告種別(1)とするか予告種別(2)とするか予告なしとするかを決定する(ステップS670)。具体的には、第1サブ予告パターン種別決定用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値と予告種別決定用テーブルに設定された判定値とを比較することにより、予告種別(および予告を実行するか否か)を決定する。
次に、演出制御用CPU101は、予告種別として予告なしが決定されたか否かを確認する(ステップS671)。予告なしと決定された場合は(ステップS671のY)、そのまま連続予告の判定の処理を終了する。予告種別(1)が決定された場合は(ステップS672のY)、予告種別(1)の連続予告を実行中であるか否か判定する(ステップS673)。実行中であるか否かは、実行中にセットされている内部フラグである連続予告実行中フラグによって判定できる。連続予告の実行中でなければ、予告種別(1)用判定テーブルを選択する(ステップS675)。予告種別(1)用判定テーブルとは、図76に示された情報が設定されているテーブルであり、入賞時判定はずれ指定の演出制御コマンドを受信した場合には図76(A)に示す情報に対応したテーブルが選択され、入賞時判定通常大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には図76(B)に示す情報に対応したテーブルが選択され、入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には図76(C)に示す情報に対応したテーブルが選択され、入賞時判定突然確変大当り指定または入賞時判定小当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には図76(D)に示す情報に対応したテーブルが選択される。
そして、演出制御用CPU101は、抽出されている乱数の値と同じ予告種別(1)用判定値が予告種別(1)用判定テーブルに設定されているか否か確認して予告種別(1)の連続予告演出の演出パターンを決定する(ステップS681)。また、現時点での保留記憶数にもとづいて予告演出の実行回数を確認する。そして、演出制御用CPU101は、連続予告演出の内容(演出パターン)をRAMにおける予告内容バッファに格納するとともに、実行回数をRAMにおける実行回数バッファに格納し(ステップS683)、連続予告抽選済フラグセットする(ステップS684)。
ステップS672において、予告種別(2)が決定されたことを確認した場合は(ステップS672のN)、予告種別(2)の連続予告を実行中であるか否か判定する(ステップS677)。実行中であるか否かは、実行中にセットされている内部フラグである連続予告実行中フラグによって判定できる。連続予告の実行中でなければ、予告種別(2)用判定テーブルを選択する(ステップS680)。予告種別(2)用判定テーブルは、図77および図78に示された情報が設定されているテーブルであり、入賞時判定はずれ指定の演出制御コマンドを受信した場合には図77(A)に示す情報に対応したテーブルが選択され、入賞時判定通常大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には図77(B)に示す情報に対応したテーブルが選択され、入賞時判定確変大当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には図78(C)に示す情報に対応したテーブルが選択される。
そして、演出制御用CPU101は、抽出されている乱数の値と同じ予告種別(2)用判定値が予告種別(2)用判定テーブルに設定されているか否か確認して予告種別(2)の連続予告演出の演出パターンを決定する(ステップS681)。なお、予告種別(2)用判定テーブルでは、各演出パターンに乱数値と比較される判定値が割り振られておらず、現時点での保留記憶数に応じて予告演出の内容(演出パターン)と実行回数が自動的に決定される。そして、演出制御用CPU101は、連続予告の内容(演出パターン)をRAMにおける予告内容バッファに格納するとともに、実行回数をRAMにおける実行回数バッファに格納し(ステップS683)、連続予告抽選済フラグセットする(ステップS684)。
なお、この実施の形態では、予告種別(2)用判定テーブルとして、入賞時判定突然確変大当り指定または入賞時判定小当り指定の演出制御コマンドに対応したテーブルは設けられていないので、入賞時判定突然確変大当り指定または入賞時判定小当り指定の演出制御コマンドを受信した場合には、予告なしと決定する。
以上の処理によって、乱数カウンタは、保留記憶数指定、入賞時判定はずれ指定、入賞時判定通常大当り指定、入賞時判定確変大当り指定、入賞時判定突然確変大当り指定または入賞時判定小当り指定の演出制御コマンドを受信する度に歩進し、入賞時判定はずれ指定、入賞時判定通常大当り指定、入賞時判定確変大当り指定、入賞時判定突然確変大当り指定または入賞時判定小当り指定の演出制御コマンドを受信すると連続予告を行うか否かと連続予告の予告種別の抽選が実行される。所定の予告種別の連続予告を行うと決定された場合には、当該予告種別における予告演出の内容(演出パターン)が決定される。さらに、現時点の保留記憶数に応じて連続予告の実行回数も決定される。そして、いずれの演出手段を用いて連続予告を行うのかと、いずれの演出態様によって連続予告を行うのかとは、演出制御手段が、判定結果コマンドと保留記憶数指定の演出制御コマンドの受信にもとづいて独自に決定することになる。
また、例えば、連続予告BやCにおいて、音発生パターンを異ならせることによって異なる演出態様を実現したり、連続予告CやDにおいて、ランプの点滅パターンを異ならせることによって異なる演出態様を実現したり、連続予告A〜Dにおいて、キャラクタの種類を異ならせることによって、より多くの種類の連続予告演出を行う場合でも、図76、図77および図78に示された情報にもとづく予告種別(1)用判定テーブルまたは予告種別(1)用判定テーブルにおいて、多数の演出態様の振り分けを設定しておけば、いずれの演出手段を用いて連続予告を行うのかと、いずれの演出態様によって連続予告を行うのかとを、演出制御手段が、判定結果コマンドと保留記憶数指定の演出制御コマンドの受信にもとづいて独自に決定することができる。
後述するように、演出制御用CPU101は、0回でない実行回数が決定された後、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を行う場合には、実行回数分の演出図柄の変動期間において予告演出(連続予告)の制御を行う。
なお、この実施の形態では、保留記憶数が0である場合の決定結果も予告種別(2)用判定テーブルに設定されているが、保留記憶数指定の演出制御コマンドを判定結果コマンドよりも先に受信でき、かつ、保留記憶数が0である場合には連続予告を行わないので、予告種別(2)用判定テーブルに保留記憶数が0である場合のデータは設定されていなくてもよい。設定されていなくても、演出制御手段は、受信した始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドにもとづいて、保留記憶数が0である場合には連続予告を行わないと判断することができる。
図80は、図71に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S808のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信している場合には、そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に更新する。
予告選択処理(ステップS801):予告演出(連続予告ではない予告演出)を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS802):演出図柄および演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS804):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(および演出図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS806):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS807)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了している場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS808)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS807):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS808):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図81は、図80に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合には、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図82は、図80に示された演出制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、連続予告を実行中であるか否か確認する(ステップS911)。実行中でなければ、連続予告抽選済フラグがセットされているか否か確認する(ステップS912)。連続予告抽選済フラグがセットされていれば、すなわち、連続予告を行うことに決定されていれば、連続予告抽選済フラグをリセットし(ステップS913)、実行回数バッファの内容を実行回数カウンタに設定する(ステップS914)。そして、連続予告実行中フラグをセットする(ステップS915)。
また、決定した予告演出に対応した予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS916)。そして、演出制御プロセスフラグを全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS917)。予告開始時間決定タイマは、演出表示装置9において図柄の変動が開始されてから、予告演出を開始するタイミングを決定するためのタイマである。
ステップS911において連続予告実行中であると確認したら、演出制御用CPU101は、実行回数カウンタを−1し(ステップS921)、実行回数カウンタが0でなければステップS916に移行する(ステップS922)。実行回数カウンタが0になった場合には、決定された実行回数分の連続予告が既に完了していることになる。その場合には、ステップS925に移行する。
ステップS912において、連続予告抽選済フラグがセットされていないことを確認した場合には、演出制御酔うCPU101は、まず、連続予告でない通常予告の予告種別(予告種別(α)とするか、予告種別(β)とするか、予告を実行しないか)を決定する(ステップS925)。具体的には、第2サブ予告パターン種別決定用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値と予告種別決定用テーブル(図示せず)に設定された判定値とを比較することにより、予告種別(および予告を実行するか否か)を決定する。
次に、演出制御用CPU101は、予告種別として予告なしが決定されたか否かを確認する(ステップS926)。予告なしと決定された場合は(ステップS926のY)、ステップS917の処理に移行する。予告種別(α)または予告種別(β)が決定された場合は(ステップS926のN)、演出制御用CPU101は、第2サブ予告パターン決定用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値と演出パターン決定用テーブル(図示せず)に設定された判定値とを比較することにより、予告種別(α)または(β)の演出パターンを決定する(ステップS927)。その後、ステップS916の処理に移行する。なお、予告演出の演出パターンを決定するための演出パターン決定用テーブルは、予告種別(α)用の演出パターン決定用テーブルと、予告種別(β)用の演出パターン決定用テーブルとが設けられている。そして、演出制御用CPU101は、ステップS925で決定した予告種別が予告種別(α)であるか予告種別(β)であるかを確認し、予告種別に応じたテーブルを選択して演出パターンを決定する。
図83は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS821)。
次に、演出制御用CPU101は、演出図柄変動設定処理を実行する(ステップS822)。なお、演出図柄変動設定処理の内容については後述する(図84、図85)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS518で設定(セット)された演出制御パターンに応じたプロセステーブル(図69に示す図柄変動制御パターンテーブルのうちの一のテーブル)を選択する(ステップS823)。そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ(プロセステーブルを構成するデータ)におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS824)。
演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS825)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS826)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値にする(ステップS827)。
図84および図85は、図83のステップS828にて実行される演出図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この演出図柄変動設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば表示結果特定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS501;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。一例として、ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図9を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定された場合には(ステップS503;Yes)、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、図52(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ
1−5、FZ1−6の組合せを、確定演出図柄として決定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定された場合には(ステップS503;No)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS505)。一例として、ステップS505の処理では、まず、図52(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄を決定する。次に、図52(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図53に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図52(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄を決定する。
こうして、ステップS505の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる演出図柄を決定することで、確定演出図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがなく、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図2(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図2(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図2(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図54に示すような一定の非リーチ組合せとなることもない。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、まず、図55(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の演出図柄を決定する。次に、図55(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄が決定される。
このように、ステップS506の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリア以外の「左」及び「右」の演出図柄表示エリアに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の演出図柄表示エリアにおける中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄が決定される。
ステップS501にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS501;No)、可変表示結果が「小当り」であること、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることのうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS507)。このとき、可変表示結果が「小当り」である場合、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合には(ステップS507;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS508)。ここで、図9に示すように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンはいずれも、演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定している。そのため、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS508;Yes)、ステップS503の処理に進み、ステップS504、S505の処理のいずれかにより、最終停止図柄となる確定演出図柄を決定する。なお、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS503の処理にて、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図9を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定されることになる。
ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS508;No)、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS509)。ここで、図9に示すように、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンはいずれも、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定している。そのため、ステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS509;Yes)、ステップS506の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄を決定する。
ステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS509;No)、指定された変動パターンが特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかとなる。ここで、図9に示すように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンはいずれも、演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄の組合せを、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとすることを指定している。こうした特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定されたことに対応して、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS510)。一例として、ステップS510の処理では、図56(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定演出図柄として決定する。
ステップS507にて可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確」でもない場合には(ステップS507;No)、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「通常大当り」と「第3確変」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS511)。このとき、大当り種別が「通常大当り」である場合、もしくは、大当り種別が「第3確変」である場合には(ステップS511;Yes)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS512)。一例として、ステップS512の処理では、図56(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定演出図柄として決定する。
ステップS511にて大当り種別が「通常」でも「第3確変」でもない場合には(ステップS511;No)、潜伏確変状態に移行させるか否か決定する(ステップS513A)。具体的には、潜伏確変状態に移行させるか否かを決定するための潜伏確変用乱数(図51には示さず)を抽出し、潜伏確変用乱数の値が所定値であるか否かによって潜伏確変状態に移行させるか否かを決定する。潜伏確変大当りに移行させると決定されたときは(ステップS513B;Yes)、潜伏確変状態に移行されることを示す潜伏確変フラグをセットし(ステップS513C)、ステップS512において通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する。潜伏確変状態に移行させないと決定されたときは(ステップS513B;No)、大当り種別が「第1確変」と「第2確変」のいずれかであることに対応して、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS513D)。一例として、ステップS513Dの処理では、図56(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定演出図柄として決定する。
なお、この実施の形態では、確変状態に移行されるのを隠す潜伏確変状態に移行させるために、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」である場合でも一定の割合で確定演出図柄として非確変図柄(通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せ)を決定する。
ステップS504、S505、S506の処理のいずれかを実行した後、あるいは、ステップS510、S512、S513Dの処理のいずれかを実行した後には、特定演出設定処理を実行する(ステップS514)。図86は、ステップS514にて実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この特定演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出のない変動パターンであるか否かを判定する(ステップS551)。このとき、特定演出のない変動パターンであれば(ステップS551;Yes)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
ステップS551にて特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS551;No)、メイン予告設定処理を実行する(ステップS552)。続いて、特定演出が「滑り」及び「擬似連(チャンス目)」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS553)。このとき、「滑り」及び「擬似連」の特定演出のいずれかであれば(ステップS553;Yes)、その特定演出に応じた特定演出パターン決定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS554)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には図57(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Aをセットし、「擬似連」の特定演出である場合には図57(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bをセットする。
ステップS554の処理に続いて、特定演出パターンを複数種類のうちから選択して決定する(ステップS555)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−1を示す数値データに基づき、ステップS554にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Aを参照することにより、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「擬似連」の特定演出である場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−2を示す数値データに基づき、ステップS554にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Bを参照することにより、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定する。
ステップS553にて特定演出が「滑り」及び「擬似連」以外であると判定された場合や(ステップS553;No)、ステップS555の処理を実行した後には、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS556)。このとき、「滑り」、「擬似連(チャンス目)」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば(ステップS556;No)、特定演出設定処理を終了する。これに対して、「滑り」、「擬似連(チャンス目)」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば(ステップS556;Yes)、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS557)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS557の処理では、一例として、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS555にて決定された特定演出パターンに基づき、図61(E)に示すテーブル選択設定に従い、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる演出図柄を決定する。
他の一例として、「擬似連」の特定演出である場合には、まず、ステップS555にて決定された特定演出パターンに基づき、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連TP2−1の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連TP2−2の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連TP2−3の特定演出パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。このときには、決定した仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nを「0」に設定しておく。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図62(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択してセットする一方で、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図62(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データに基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS557の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図62(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS557の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図62(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−3を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。こうして左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定した後には、ステップS557の処理を終了する。
さらに他の一例として、「発展チャンス目」の特定演出である場合には、図64に示す仮停止図柄決定テーブル168を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、仮停止図柄決定テーブル168を参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せを決定する。
ステップS552にて実行されるメイン予告設定処理の一例として、図87のフローチャートに示すような処理が実行されるとよい。この例では、図58(A)〜(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164C〜164EがROMに記憶され、RAMにはメイン予告用テーブル指定バッファが設けられていればよい。図87に示すメイン予告設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが「メイン予告」の特定演出のある変動パターンであるか否かを判定する(ステップS701)。このとき、「メイン予告」の特定演出のない変動パターンであれば(ステップS701;No)、そのままメイン予告設定処理を終了する。
ステップS701にて「メイン予告」の特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS701;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する(ステップS702)。また、図58(D)に示すテーブル選択設定に従い、メイン予告用テーブル指定バッファ値に応じた特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを、使用テーブルとして特定してセットする(ステップS703)。そして、ステップS702にて抽出した乱数値SR6−3に基づき、ステップS703にてセットした特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを参照することにより、「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応したメイン予告用の特定演出パターンを選択して決定する(ステップS704)。
ステップS704にてメイン予告用の特定演出パターンを決定した後には、その特定演出パターンに応じたメイン予告用テーブル指定バッファ更新設定値によって、メイン予告用テーブル指定バッファ値を更新する設定を行う(ステップS705)。例えば、ステップS704にて特定演出パターンがメイン予告TP3−1−1とメイン予告3−1−2のうちから選択されて決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値を“1”に更新する。これに対して、ステップS704にて特定演出パターンがメイン予告TP3−2−1とメイン予告TP3−2−2のうちから選択されて決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値を“2”に更新する。また、ステップS704にて特定演出パターンがメイン予告TP3−3−1とメイン予告TP3−3−2のうちから選択されて決定された場合には、メイン予告用テーブル指定バッファ値を“3”に更新する。
こうしてステップS705の処理を実行することにより、「メイン予告」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたメイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−1−2、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−2−2、メイン予告TP3−3−1、メイン予告TP3−3−2の特定演出パターンのいずれかが選択されるごとに、その選択された特定演出パターンに対応するメイン予告用テーブル指定バッファ値が設定されるように更新することができる。すなわち、「メイン予告」の特定演出における演出動作を複数種類のうちから選択して決定するごとに、その決定された演出動作の種類に応じて、次回に「メイン予告」の特定演出を実行するための特定演出パターン選択時における使用テーブルを特定できるように、メイン予告用テーブル指定バッファ値が設定される。そして、ステップS703の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、メイン予告用テーブル指定バッファ値に対応する特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかを特定して使用テーブルとして設定することで、「メイン予告」の特定演出として前回実行した演出動作を今回では選択しないように、特定演出パターン決定テーブル164C〜164Eのいずれかをセットすることができる。
ステップS751にて「メイン予告」の特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS751;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する(ステップS752)。このときには、特定演出パターン決定テーブル164Fを、使用テーブルとしてセットする(ステップS753)。そして、ステップS752にて抽出した乱数値SR6−3に基づき、ステップS753にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Fを参照することにより、「メイン予告」の特定演出における演出動作に対応したメイン予告用の特定演出パターンを選択して決定する(ステップS754)。
ステップS754にてメイン予告用の特定演出パターンを決定した後には、その特定演出パターンが前回の「メイン予告」の特定演出における演出動作と同一の演出動作が含まれる特定演出パターンであるか否かを判定する(ステップS755)。一例として、演出制御用CPU101は、メイン予告用特定演出パターン記憶バッファに記憶されている特定演出パターンと、ステップS754にて決定された特定演出パターンが、同一の演出動作を含む特定演出パターンであるか否かを判定すればよい。
ステップS755にて同一の演出動作が含まれる特定演出パターンであると判定された場合には(ステップS755;Yes)、特定演出パターンを差し替えるための設定を行う(ステップS756)。一例として、ステップS756の処理では、変動パターンが非リーチPA1−6であれば、メイン予告TP3−1−1、メイン予告TP3−2−1、メイン予告TP3−3−1のうちで、ステップS754にて決定した特定演出パターンとは異なるものに変更することにより、特定演出パターンを差し替える。このときには、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3と特定演出パターン決定テーブル164Fのいずれかを、予備用として予め用意されたものに変更して、ステップS752〜S754に対応する処理を実行するようにしてもよい。あるいは、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データが更新されるまで待機してから、ステップS752〜S754に対応する処理を実行するようにしてもよい。
ステップS755にて同一の演出動作が含まれる特定演出パターンではないと判定された場合や(ステップS755;No)、ステップS756の処理を実行した後などには、メイン予告用の特定演出パターンに対応する記憶データをメイン予告用特定演出パターン記憶バッファに記憶させることなどにより、特定演出パターンをセットする(ステップS757)。
図84に示すステップS514にて特定演出設定処理を実行した後には、変動中昇格演出設定処理を実行する(ステップS515)。図88は、ステップS515にて実行される変動中昇格演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この変動中昇格演出設定処理では、まず、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当するか、または、そうした場合には該当しないかを判定する(ステップS571)。このとき、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当しなければ(ステップS571;No)、そのまま変動中昇格演出設定処理を終了する。
ステップS571にて、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当すると判定されたときには(ステップS571;Yes)、図60(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS572)。続いて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS573)。そして、ステップS573にて抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、ステップS572にてセットした変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを参照することにより、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、変動中昇格演出の有無を決定する(ステップS574)。このとき、変動中昇格演出なしと判定された場合には(ステップS575;No)、変動中昇格演出設定処理を終了する。
これに対して、ステップS574にて変動中昇格演出ありと判定された場合には(ステップS575;Yes)、変動中昇格演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS576)、変動中昇格演出設定処理を終了する。ステップS576の処理では、一例として、図65に示す仮停止図柄決定テーブル169を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル169を参照することにより、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として決定された演出図柄の図柄番号に応じて、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを決定する。
なお、図85のステップS513Aにて潜伏確変状態に移行させると決定された場合には、変動中昇格演出が実行されたとしても、最終停止図柄として非確変図柄(通常大当りの図柄の組み合わせ)が決定されているので(ステップS512参照)、変動の終了時に非確変図柄が導出表示されることになる。
次に、図84に示すリーチ演出設定処理を実行する(ステップS517)。ステップS517にて実行されるリーチ演出設定処理の一例として、図89のフローチャートに示すような処理が実行されるとよい。この例では、図66(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル172A、172Bと図67(A)及び(B)に示すリーチ演出パターン決定テーブル173A、173BとがROMに記憶され、RAMにはリーチ演出用テーブル指定バッファが設けられていればよい。図89に示すリーチ演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターンであるか、それら以外の変動パターンであるかを判定する(ステップS721)。このとき、「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターンであれば(ステップS721;Yes)、そのままリーチ演出設定処理を終了する。
ステップS721にて「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS721;No)、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を示す数値データを抽出する(ステップS722)。また、図67(C)に示すテーブル選択設定に従い、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるか、及び、リーチ演出用テーブル指定バッファ値に応じて、リーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bのいずれかを、使用テーブルとして特定してセットする(ステップS723)。そして、ステップS722にて抽出した乱数値SR9に基づき、ステップS723にてセットしたリーチ演出パターン決定テーブル172A、172B、173A、173Bのいずれかを参照することにより、リーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを選択して決定する(ステップS724)。
ステップS724にてリーチ演出パターンを決定した後には、そのリーチ演出パターンに応じたリーチ演出用テーブル指定バッファ更新設定値によって、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を更新する設定を行う(ステップS725)。例えば、ステップS724にてリーチ演出パターンが大当りAPA1−1〜大当りAPA1−3、大当りAPA2−1〜大当りAPA2−3、ハズレHPA1−1〜ハズレHPA1−3、ハズレHPA2−1〜ハズレHPA2−3のうちから選択されて決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を“2”に更新する。これに対して、ステップS724にてリーチ演出パターンが大当りAPB1−1〜大当りAPB1−3、大当りAPB2−1〜大当りAPB2−3、ハズレHPB1−1〜ハズレHPB1−3、ハズレHPB2−1〜ハズレHPB2−3のうちから選択されて決定された場合には、リーチ演出用テーブル指定バッファ値を“1”に更新する。
こうしてステップS725の処理を実行することにより、リーチ演出パターンが選択されるごとに、その選択されたリーチ演出パターンに対応するリーチ演出用テーブル指定バッファ値が設定されるように更新することができる。すなわち、リーチ演出における演出動作を複数種類のうちから選択して決定するごとに、その決定された演出動作の種類に応じて、次回にリーチ演出を実行するためのリーチ演出パターン選択時における使用テーブルを特定できるように、リーチ演出用テーブル指定バッファ値が設定される。そして、ステップS723の処理では、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bのいずれかを特定して使用テーブルとして設定することで、リーチ演出として前回実行した演出動作を今回では選択しないように、リーチ演出パターン決定テーブル173A、173Bのいずれかをセットすることができる。
ステップS771にて「非リーチ」または「ノーマル」の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS771;No)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ演出パターン決定用の乱数値SR9を示す数値データを抽出する(ステップS772)。このときには、リーチ演出パターン決定テーブル174を、使用テーブルとしてセットする(ステップS773)。そして、ステップS772にて抽出した乱数値SR9に基づき、ステップS773にてセットしたリーチ演出パターン決定テーブル174を参照することにより、リーチ演出における演出動作に対応したリーチ演出パターンを選択して決定する(ステップS774)。
ステップS774にてリーチ演出パターンを決定した後には、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS775)。このとき、可変表示結果が「大当り」ではないと判定されると(ステップS775;No)、ステップS774にて決定したリーチ演出パターンが前回のリーチ演出における演出動作と同一の演出動作に対応したリーチ演出パターンであるか否かを判定する(ステップS776)。一例として、演出制御用CPU101は、リーチ演出パターン記憶バッファに記憶されているリーチ演出パターンと、ステップS774にて決定されたリーチ演出パターンとが合致するか否かを判定すればよい。このときには、「メイン予告」の特定演出における演出動作などには関わりなく、リーチ演出パターンが合致するか否かを判定すればよい。
ステップS776にて同一の演出動作に対応したリーチ演出パターンであると判定された場合には(ステップS776;Yes)、リーチ演出パターンを差し替えるための設定を行う(ステップS777)。一例として、ステップS777の処理では、可変表示結果が「ハズレ」であれば、リーチ演出α1を実行する場合にはハズレHPA1−1、ハズレHPB1−1のうちでステップS774にて決定したリーチ演出パターンとは異なるものに変更し、リーチ演出α2を実行する場合にはハズレHPA1−2、ハズレHPB1−2のうちでステップS774にて決定したリーチ演出パターンとは異なるものに変更し、リーチ演出β1を実行する場合にはハズレHPA1−3、ハズレHPB1−3のうちでステップS774にて決定したリーチ演出パターンとは異なるものに変更することにより、リーチ演出パターンを差し替える。
ステップS775にて可変表示結果が「大当り」であると判定された場合や(ステップS775;Yes)、ステップS776にて同一の演出動作に対応したリーチ演出パターンではないと判定された場合(ステップS776;No)、あるいは、ステップS777の処理を実行した後には、リーチ演出パターンに対応する記憶データをリーチ演出パターン記憶バッファに記憶させることなどにより、リーチ演出パターンをセットする(ステップS778)。
図84に示すステップS517にてリーチ演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS518)。このとき、演出制御用CPU101は、例えば変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや、図86に示すステップS555にて決定された特定演出パターン、図88に示すステップS574にて決定された変動中昇格演出の有無、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが「メイン予告」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かなどに対応して、図69に示す図柄変動制御パターンテーブル180に格納された複数種類の図柄変動制御パターンのいずれか(プロセステーブル)を、使用パターンとして選択してセットする。また、例えば図87に示すステップS714を、使用パターンとして選択してセットする。さらに、例えば図89に示すステップS724を、使用パターンとして選択してセットする。
なお、図84には示していないが、ステップS518の処理に続いて、例えばステップS518にてセットした図柄変動制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値(プロセスタイマで計測される時間)に対応して、プロセスタイマの初期値を設定する。
その後、上述したように、図柄変動制御パターンに含まれる演出表示制御データ(プロセスデータ)に対応した表示制御指令をVDPに供給することなどにより、演出表示装置9の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにて演出図柄の変動を開始させるとともに、「左」及び「右」の色図柄表示エリアのいずれかにて色図柄の変動を開始させるといった、演出表示装置9における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS835A〜S835C)
図90は、演出制御プロセス処理に演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、予告開始時間決定用タイマが動作中であれば(タイムアウトしていなければ、)予告開始時間決定用タイマの値を−1する(ステップS830)。そして、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS831)。タイムアウトしていたら、実行することに決定されている予告演出が連続予告BまたはDであるか否か確認する(ステップS832)。連続予告BまたはDを実行する場合には、連続予告BまたはDに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS833)。音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム707で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS840A,S840B,S840C)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS841)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS842)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS843)。また、その次に設定されている表示制御実行データおよびランプ制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS844)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS845)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS846)。そのようにして、演出制御装置9において、演出図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS847)。
変動時間タイマがタイムアウトしている場合(変動開始から変動終了までの期間が経過した場合)には(ステップS848)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS849)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図91は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS804)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS880)。停止図柄表示フラグがセットされている場合には、ステップS887に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS885で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS881〜S886の演出図柄の停止図柄を表示する処理等を実行することなく、ステップS887に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS881)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS882)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS882の処理で大当り図柄または小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS883)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS884)。
ステップS882の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS885)、連続予告の実行回数を示す実行回数カウンタの値をクリアしておくとともに、連続予告実行中フラグをリセットする(ステップS886)。この結果、連続予告の実行回数分の連続予告が完了していなくても、この時点で、連続予告の制御は終了する。そして、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ〜大当り開始4指定コマンド受信フラグのいずれか)がセットされているか否か確認する(ステップS887)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS888)、ファンファーレ演出に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS889)。また、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS890)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS891)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1およびランプ制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ)の制御を実行する(ステップS892)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS893)。
図92は、演出制御基板80から音声出力基板70に出力される音番号データの一例を示す説明図である。図92に示すように、音番号データには、特別図柄の変動パターンに応じた音番号データ、大当り遊技中における音番号データ、および連続予告B,Dに応じた音番号データが含まれる。なお、連続予告B,Dに対してだけ音声データが設定されているが、その他の予告についても音声データが設定されていてもよい。
以上に説明したように、演出制御手段としての演出制御手段は、遊技制御手段が始動入賞時に判定した結果(始動入賞時に抽出した乱数の値にもとづいて大当りが発生するか否かとリーチするか否か)にもとづいて、連続予告(保留予告)を実行するか否かを決定し、実行する場合には実行回数を決定する。また、連続予告の実行中では、予告Aおよび予告Bの態様での予告演出は行われない(ステップS811からS821に移行するので)。また、大当りが発生した場合には、実行回数分の連続予告が完了していなくても連続予告は終了する(ステップS886参照)。
例えば、演出表示装置9において演出図柄の変動が行われている場合に、保留記憶数が「4」であることを示す演出制御コマンドと、入賞時判定大当り指定の演出制御コマンドとを受信した場合を想定する。そして、連続予告を行うか否かの判定において、連続予告することに決定され、実行回数が4であったとする。また、保留記憶が1,2,3に対応する判定結果は大当りでなかったとする。その場合、現在行われている演出図柄の変動が終了した後、第4回目の演出図柄の変動の結果大当りが発生する。また、現在行われている演出図柄の変動が終了した後、第1回目〜第4回目の演出図柄の変動が行われているときに連続予告演出が実行される。そして、第4回目の演出図柄の変動の結果大当りが発生する。すなわち、第4回目の演出図柄の変動の結果大当りが発生することを、それ以前の回の図柄の変動中において、遊技者に所定の報知(すなわち予告演出)することができる。
なお、例えば、保留記憶数が「4」であることを示す演出制御コマンドと、入賞時判定大当り指定の演出制御コマンドとを受信した場合に、連続予告を行うか否かの判定において連続予告することに決定され、実行回数が4であり、保留記憶が3に対応する判定結果は大当りであったときには、2回の連続予告が実行された後に大当りが発生するので、その時点で、連続予告は終了する。
また、演出制御手段は、判定結果コマンドおよび保留記憶数を指定する演出制御コマンドにもとづいて、独自に、連続予告を実行するか否かと実行回数を決定する。その際、いずれの演出手段(演出表示装置9、ランプ、スピーカ27)を用いるのかも独自に決定する。さらに、いずれの演出態様で連続予告を行うのかも独自に決定する。なお、演出用の可動部材が設けられている場合には、演出制御手段は、予告演出を実行する際に可動部材を用いるのか否かも独自に決定する。
図93は、連続予告に関わる遊技制御手段および演出制御手段の制御、演出制御コマンドの送信タイミングおよび演出手段(演出表示装置9、ランプ、スピーカ27)の動作の関係の一例を示すタイミング図である。遊技制御手段は、始動入賞の発生を検出すると、入賞時演出設定処理において、その始動入賞にもとづく抽選結果(その始動入賞にもとづいて将来実行される特別図柄および演出図柄の変動の結果、大当りとなるか否か)を判定する。なお、図93において、「始動入賞」の右に示されている数字は、その時点における保留記憶数の例を示す。判定結果にもとづく判定結果コマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド、入賞時判定通常大当り指定コマンドまたは入賞時判定確変大当り指定コマンド)が演出制御基板80の演出制御手段に送信される。なお、判定結果コマンドの送信前に、保留記憶指定の演出制御コマンドが送信される。そして、特別図柄および演出図柄の可変表示の開始条件が成立すると、遊技制御手段から演出制御手段に、演出図柄の変動開始を示す変動パターン指定の演出制御コマンドが送信される。
演出制御手段は、保留記憶指定の演出制御コマンドを受信すると、自身が管理している保留記憶数を更新するとともに、連続予告の判定を行う(図79参照)。そして、変動パターン指定の演出制御コマンドを受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動が開始されるように制御し、連続予告の判定の結果、連続予告を行うことに決定されている場合には、演出手段(演出表示装置9、ランプ、スピーカ27)の一部または全部を用いて連続予告演出が実行されるように制御する。なお、図93には、前回の変動中に3回の連続予告の判定がなされ、3回目の判定において連続予告を行うと判定され、遊技制御手段から図柄確定指定コマンドを受信したこと(図93において図示せず)にもとづいて前回の変動が終了した後、今回の変動(開始時が「変動開始」として示されている変動)から予告演出が開始されたことが例示されている。
図94は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜4指定コマンドのいずれかを受信したことを示す大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグのいずれか)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り開始2指定コマンドを受信している場合には、小当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。そして、大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始3指定コマンドを受信している場合には、大当り遊技の開始を報知する画面(小当り遊技の開始を報知する画面とは異なる。)を演出表示装置9に表示する制御を行う。そして、大当り開始4指定コマンドを受信している場合には、突然確変大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。なお、この実施の形態では、小当り遊技の開始を報知する画面と突然確変大当り遊技の開始を報知する画面とは同じ画面であるものとする。
図94は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS980)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1〜3指定コマンド受信フラグのいずれか)がセットされているか否か確認する(ステップS981)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS982)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS983)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS984)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
なお、小当りである場合には、大当り終了指定コマンドを受信しないので、演出制御用CPU101は、ステップS981,S982を実行することなく、そのまま大当り終了演出タイマに小当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS983参照)、演出表示装置9に、小当り終了画面(小当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884参照)。そして、小当り終了表示の演出期間が経過したことにもとづいて、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新されることになる(ステップS882参照)。
ステップS985では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS986)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS987)。
以上に説明したように、この実施の形態では、低確率状態(通常状態、時短状態)のときは入賞時演出設定処理を実行するが、高確率状態(確変状態、潜伏確変状態)のときは入賞時演出設定処理を実行しないように構成しているので(ステップS216、S217)、高確率状態のときは入賞時判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されず、連続予告の判定が実行されない。その結果、高確率状態のときは連続予告が実行されないことになる。このような構成によれば、高確率状態という遊技者が非常に有利な状態のときに更に過度の期待感を煽ることが防止され、過度に射幸性を高くなるのを防止することができる。
また、この実施の形態では、変動開始時の大当り判定においては遊技状態が高確率状態であるかどうかに応じて大当り判定テーブルを切り替えるが、入賞時の大当り判定においては遊技状態が高確率状態であるかどうかを問わず常に通常時大当り判定テーブルを用いて判定するように構成されているので、入賞時の大当り判定の実行タイミングと変動開始時の大当り判定の実行タイミングとの時間差に起因して、入賞時の大当り判定の判定結果にもとづく予告演出の内容と変動開始時の大当り判定の判定結果との間に矛盾が生じてしまうのを回避することができる。例えば、入賞時の大当り判定の実行タイミングでは高確率状態であったが、変動開始時の大当り判定の実行タイミングでは低確率状態に移行されたような場合に、入賞時の大当り判定の判定結果が確変時大当り判定テーブルを用いて大当りになると決定し、その決定結果に応じた予告演出を実行したのに対し、変動開始時の大当り判定の判定結果が通常時大当り判定テーブルを用いてはずれになると決定した場合には、予告演出(特に大当り確定の予告演出)が実行されたにもかかわらず大当りにならないような事態が生じる。しかし、入賞時の大当り判定においては遊技状態が高確率状態であるかどうかを問わず常に通常時大当り判定テーブルを用いて判定するようにすれば、そのような事態が生じるのを回避することができ、その結果、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
また、この実施の形態では、大当りの種類として、通常大当り、確変大当り(第1確変大当り、第2確変大当り、第3確変大当り)、突然確変大当りが設けられ、それら大当りの種類に応じて異なる予告演出を実行するように構成されているので(図40、図41等参照)、どの種類の大当りに対する予告演出であるかを遊技者に認識させることができるとともに、遊技の興趣を向上させることができる。なお、確変大当りに応じた予告演出として図40に示す予告演出Xのみ儲けていたが、第1確変大当り、第2確変大当りおよび第3確変大当りの種類に応じて異なる予告演出を設けてもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定の予告演出を開始してから、大当り遊技状態が開始するまで、演出制御用マイクロコンピュータ100による所定の予告演出の実行を禁止するように構成されているので、すなわち、可変表示の表示結果を大当り図柄とする始動入賞が生じたときに所定の演出を行い、その後、大当りが発生するまで所定の演出は実行されず、大当りが、何時の始動入賞に応じたものかを遊技者が容易に把握することができる。
また、この実施の形態では、変動パターン設定処理において、大当り判定の判定結果とリーチとするか否かの判定結果にもとづいて、変動パターン種別判定用乱数を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数を用いて、変動パターン種別に含まれる各変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、リーチとすると決定された場合には、リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し、リーチ状態に応じた変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチを伴う変動パターンのいずれかを決定する。また、リーチとしないと決定された場合には、非リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかを決定し、非リーチ状態に応じた変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチを伴わない変動パターンのいずれかを決定する。このような構成によれば、プログラム容量の増加を招くことなく、リーチ状態となる場合のみならず、リーチ状態とならない場合においても多様な演出を実行して遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、この実施の形態では、第1サブ予告パターン種別決定用の乱数(SR7−1)を用いて予告種別(予告種別(1)または予告種別(2))を決定するようにしているので、制御フローを簡易化することができるとともに、制御負担の軽減を実現することができる。すなわち、予告種別(1)の予告演出を実行するか否かおよび演出パターンを決定するとともに、予告種別(2)の予告演出を実行するか否かおよび演出パターンをさらに決定し、その後に予告種別(1)の予告演出と予告種別(2)の予告演出のうちのいずれの予告演出を実行するかを決定するように構成した場合よりも、先に第1サブ予告パターン種別決定用の乱数を用いて予告種別を決定し、その後に決定した予告種別の予告演出のパターンする方が、制御フローを簡易化することができるとともに、制御負担の軽減を実現することができる。その結果、プログラム容量の軽減も図ることができる。また、サブ予告種別決定用の乱数を用いて予告種別を決定するようにした場合には、予告種別(1)の予告演出と予告種別(2)の予告演出の出現率を任意の値に容易に設定可能となり、設計負担も軽減される。
なお、上記の実施の形態では、判定結果コマンドの入賞時判定大当り指定コマンドとして、入賞時判定通常大当り指定コマンドと入賞時判定確変大当り指定コマンドとが用いられていたが、通常大当り/確変大当りに関わらず、1つの入賞時判定大当り指定コマンドを用いるようにしてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じたときの大当りの判定において通常大当り/確変大当りのいずれと判定したかに関わらず、大当りになると判定した場合には、1種類の入賞時判定大当り指定コマンドを送信する。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、始動口スイッチ通過処理において、高確率状態のときは入賞時演出設定処理を実行しないように構成されていたが、そのような構成に限られず、始動口スイッチ通過処理において、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず入賞時演出設定処理を実行し、その代り、コマンド解析処理において、高確率状態のときは連続予告の判定を行わないように構成してもよい。以下、そのような構成を示す実施の形態2について説明する。
図96は、実施の形態2における始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。実施の形態2における始動口スイッチ通過処理では、実施の形態1における始動口スイッチ通過処理のステップS216が削除されている。すなわち、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず入賞時演出設定処理を実行するように構成されている。その他の構成については、図17で説明したものと同様である。
図97は、実施の形態2におけるコマンド解析処理の一部を示すフローチャートである。実施の形態2におけるコマンド解析処理では、高確率状態であるかどうかを確認し(ステップS635A)、高確率状態でない場合に限り(ステップS635AのN)、ステップS635〜S650の処理(連続予告の判定を行うための処理等)を実行するように構成されている。なお、演出制御用CPU101は、背景指定コマンドにもとづいて遊技状態を認識して遊技状態に応じたフラグを設定しておくことにより、そのフラグによって現在の遊技状態を確認することができる。その他の構成については、図73で説明したものと同様である。
このような構成であっても、上記の実施の形態1と同様に、高確率状態のときは入賞時判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100にて受信されず、連続予告の判定が実行されない。その結果、高確率状態のときは連続予告が実行されないことになる。従って、高確率状態という遊技者が非常に有利な状態のときに更に過度の期待感を煽ることが防止され、過度に射幸性を高くなるのを防止することができる。
なお、上記の構成以外として、始動口スイッチ通過処理において、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず入賞時演出設定処理を実行するが、入賞時演出設定処理において、高確率状態のときは入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を禁止するような構成であっても、高確率状態のときは入賞時判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されず、連続予告の判定が実行されなくなり、高確率状態のときは連続予告が実行されないことになる。従って、高確率状態という遊技者が非常に有利な状態のときに更に過度の期待感を煽ることが防止され、過度に射幸性を高くなるのを防止することができる。
実施の形態3.
上記の実施の形態1,2では、高確率状態のときは連続予告を実行しないように構成していたが、高確率状態のときであっても前回の大当りが2ラウンドの突然確変大当りであれば、前回の大当りで出球を獲得していない(ほとんど獲得していない)ため、過度に有利な状態ではないとも考えられる。そこで、この実施の形態3では、2ラウンドの突然確変大当りが発生したことにもとづいて高確率状態に移行されているときは連続予告を実行するが、15ラウンドの確変大当りが発生したことにもとづいて高確率状態に移行されているときは連続予告しないようにしたものである。なお、実施の形態3においても、実施の形態2と同様に、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず、入賞時演出設定処理が実行され、判定結果に応じた入賞時判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
図98は、実施の形態3における演出用確変フラグおよび突確フラグのオン・オフの条件を示す説明図である。15ラウンドの確変大当りを指定する表示結果指定コマンドを受信したときに演出用確変フラグのみオンにし、2ラウンドの突然確変大当りを指定する表示結果指定コマンドを受信したときに演出用確変フラグおよび突確フラグのいずれもオンにする。また、15ラウンドの通常大当りを指定する表示結果指定コマンドを受信したときに演出用確変フラグおよび突確フラグのいずれもオフにする。
図99は、実施の形態3におけるコマンド解析処理の一部を示すフローチャートである。なお、このときの始動口スイッチ通過処理では、実施の形態2における始動口スイッチ通過処理と同様にステップS216が削除されている。すなわち、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず入賞時演出設定処理を実行するように構成されている。実施の形態3におけるコマンド解析処理では、高確率状態であるかどうかを確認し(ステップS635B)、高確率状態である場合に(ステップS635BのY)、前回の大当りが突然確変大当りであったかどうかを演出用確変フラグおよび突確フラグにもとづいて判定する(ステップS635C)。前回の大当りが突然確変大当りであったときは(ステップS635CのY)、ステップS635〜S650の処理(連続予告の判定を行うための処理等)を実行するように構成されている。その他の構成については、図73で説明したものと同様である。
以上のように、高確率状態のときであっても前回の大当りが出球の少ない(ほとんどない)2ラウンドの突然確変大当りであれば、入賞時判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100にて受信され、連続予告を実行可能である。従って、過度に有利な状態(15ラウンドの出球を獲得しさらに大当りとなりやすい高確率状態に制御されている状態)であれば、連続予告が実行されるのを禁止して射幸性煽るのを防止するが、一方、過度に有利な状態でなければ、連続予告を実行可能に制御して遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記の構成以外として、始動口スイッチ通過処理において、高確率状態であるかどうかを確認し、高確率状態である場合に前回の大当りが突然確変大当りであったかどうかを確認し、前回の大当りが突然確変大当りであったときは入賞時演出設定処理を実行するが、前回の大当りが15ラウンドの確変大当りであったときは入賞時演出設定処理を実行しないように構成してもよい。また、始動口スイッチ通過処理において、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず入賞時演出設定処理を実行するが、入賞時演出設定処理において、高確率状態であるかどうかを確認し、高確率状態である場合に前回の大当りが突然確変大当りであったかどうかを確認し、前回の大当りが突然確変大当りであったときは入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を実行するが、前回の大当りが15ラウンドの確変大当りであったとき入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を禁止するような構成であってもよい。
実施の形態4.
この実施の形態4では、連続予告を実行可能か否かを高確率状態であるかどうかだけでなく高ベース状態であるか否かをも加味して判断するように構成したものである。なお、実施の形態4においても、実施の形態2と同様に、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず、入賞時演出設定処理が実行され、判定結果に応じた入賞時判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
図99は、実施の形態4におけるコマンド解析処理の一部を示すフローチャートである。実施の形態4におけるコマンド解析処理では、高確率状態であるかどうかを確認し(ステップS635D)、高確率状態である場合に(ステップS635DのY)、高ベース状態であるか否かを確認する(ステップS635E)。そして、高ベース状態でなければ(ステップS635EのY)、ステップS635〜S650の処理(連続予告の判定を行うための処理等)を実行するように構成されている。その他の構成については、図73で説明したものと同様である。
以上のように、高確率状態でかつ低ベース状態のときは、遊技者にとってそれほど有利な状態ではないので、過度に射幸性を煽ることがなく連続予告を実行可能に制御し、高確率状態でかつ高ベース状態のときは、遊技者にとって極めて有利な状態であるので、過度に射幸性を煽ることがないように連続予告を実行不可能に制御する。このような構成によっても、遊技者に過度の期待を持たせ、過度に射幸性を煽るのを防止することができる。
なお、上記の構成以外にも、始動口スイッチ通過処理において、高確率状態であるかどうかを確認し、高確率状態である場合に高ベース状態であるかどうか確認し、低ベース状態であるときは入賞時演出設定処理を実行するが、高ベース状態であるときは入賞時演出設定処理を実行しないように構成してもよい。また、始動口スイッチ通過処理において、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず入賞時演出設定処理を実行するが、入賞時演出設定処理において、高確率状態であるかどうかを確認し、高確率状態である場合に高ベース状態であるかどうか確認し、低ベース状態であるときは入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を実行するが、高ベース状態であるとき入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を禁止するような構成であってもよい。
実施の形態5.
上記の実施の形態1〜4では、所定の条件が成立した場合に(高確率状態であること、高確率状態でかつ前回の大当りが15ラウンドの確変大当りであること、高確率状態でかつ高ベース状態であること)、大当りであること又は大当りの可能性があることを報知(予告)する連続予告を実行可能に制御するか否かを決定していたが、所定の条件が成立した場合において、特定の種類の大当りの連続予告については実行不可能に制御するが、特定の種類の大当り以外の大当りの連続予告については実行可能に制御するようにしてもよい。なぜなら、例えば確変大当りが発生することを報知する連続予告は他の大当りを報知する連続予告よりも遊技者の期待感を高めるため、過度に射幸性を煽ってしまうおそれがあるからである。なお、実施の形態5においても、実施の形態2の図96に示した場合と同様に、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず、入賞時演出設定処理が実行される。
図101は、実施の形態5における入賞時演出設定処理を示すフローチャートである。実施の形態5における入賞時演出設定処理では、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を行う前に、高確率状態であるか否かを確認し(ステップS228A)、高確率状態でなければ、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を実行する。高確率状態であれば、ステップS227で判定した大当り種別が確変大当りであるかどうかを確認し(ステップS228B)、確変大当りであれば、入賞時判定結果指定コマンドを送信しないように制御する。確変大当りでなければ、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御を実行するその他の構成については、図18で説明したものと同様である。
以上のように、高確率状態でかつ確変大当りとなると決定されたときは、遊技者にとって極めて有利な状態において極めて有利な予告を行うことになるため、過度に期待感を煽ってしまうおそれがあるが、上記のような構成によれば、高確率状態でかつ確変大当りとなると決定されたときは入賞時判定結果指定コマンドを送信しないように構成しているので、過度に期待感を煽ってしまうのを防止することができる。
なお、上記の構成以外にも、連続予告の判定において、連続予告X(確変大当り確定の予告)を実行すると決定した場合に、そのような予告を実行しないように制御するようにしてもよい。例えば、他の予告(例えば連続予告Y)に置き換えたり、予告自体を実行しないようにしたりすることが考えられる。
実施の形態6.
この実施の形態6では、遊技状態が確変状態である場合に確変大当り確定の連続予告については実行不可能に制御するが、確変大当り確定の連続予告以外の連続予告については遊技状態が確変状態であっても実行可能に制御するものである。なぜなら、確変大当り確定の連続予告(連続予告X)を確変状態の制御中に実行すると、極めて有利な遊技状態のときに確変大当りの予告を行うことになるため、射幸性を煽りすぎであると考えられるが、確変大当り以外の予告であれば確変状態に制御されているときであっても射幸性を煽りすぎてはいないと考えられるからである。なお、実施の形態6においても、実施の形態2と同様に、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず、入賞時演出設定処理が実行され、判定結果に応じた入賞時判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
図102は、実施の形態6における確変状態時の予告種別(1)用判定テーブルを示す説明図である。図76(C)では、予告X(確変大当り確定の予告)が設定され、その予告Xに対して判定値が割り振られていたが、図102(C)では、予告Xが設定されていない。その他の構成については、図76に示した構成(図76(A)、(B)、(D))と同様である。
図79に示す連続予告の判定において、演出制御用CPU101は、予告種別(1)の連続予告が実行中でないと判定したときは(ステップS673のN)、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを判定する。そして、遊技状態が確変状態でなく通常状態であると判定したときは、図76に示す予告種別(1)用判定テーブルを選択し、遊技状態が確変状態であると判定したときは、図102に示す確変状態時の予告種別(1)用判定テーブルを選択する。そして、選択した予告種別(1)用判定テーブルを用いて連続予告の予告演出パターンを決定する(ステップS681)。なお、ステップS670〜S672,S677,S680,S681,S683,S684の処理は、図79で説明したものと同様であるので説明を省略する。なお、このときの始動口スイッチ通過処理では、実施の形態2における始動口スイッチ通過処理と同様にステップS216が削除されている。すなわち、遊技状態が高確率状態であるかどうかにかかわらず入賞時演出設定処理を実行するように構成されている。
このように、確変状態に制御中のときには、確変大当り確定の予告演出(予告演出X)が設定されていない予告種別(1)用テーブルを用いて予告演出の演出パターンを決定するように構成されているので、射幸性を煽りすぎる事態が生じるのを効果的に防止することができる。
なお、実施の形態6は、一例として有利な遊技状態である確変状態のときに更に有利になる確変大当りを報知しないようにしているが、有利な状態のときに大当りのうち遊技者により有利な大当りを報知する予告演出を規制するようにすればよい。例えば、時短中は非時短中よりも有利な遊技状態であり、大当り後に時短を付加するときと付加しないときとがある場合に、時短中において時短を付加する大当りを決定したときに時短が付加される大当りに対する予告演出を規制するようにしてもよく、大当り後に確変を付加する場合と付加しないときがある場合には、時短中に確変を付加する大当りに対応する予告演出を規制するようにすればよい。
実施の形態7.
実施の形態7における大当り終了処理を示すフローチャートである。この実施の形態7では、図103に示す大当り終了処理においてコマンド送信禁止フラグをリセットする(ステップS151A)。この場合、大入賞口開放前処理におけるコマンド送信禁止フラグをリセットする処理は省略される。つまり、上記の実施の形態1では、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定の予告演出を開始してから、大当り遊技状態が開始するまで、演出制御用マイクロコンピュータ100による所定の予告演出の実行を禁止するように構成されていたが、この実施の形態7では、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定の予告演出を開始してから、大当り遊技状態が終了するまで、演出制御用マイクロコンピュータ100による所定の予告演出の実行を禁止するように構成されている。このような構成によっても、大当りが何時の始動入賞に応じたものかを遊技者が容易に把握することができる。
なお、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド禁止フラグがセットされていても、始動入賞時に抽出されたランダムR(大当り判定用乱数)の値が大当り判定値に一致するか否かの判定を実行する(開始前判定処理に相当する大当り判定モジュールを実行する)が、判定結果コマンドを送信しないように制御したが(図18におけるステップS222,S223参照)、すなわち、開始前演出禁止手段は、開始前判定処理の実行を許容するが、判定結果コマンド送信手段によるコマンドの送信を禁止することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100による所定の予告演出の実行を禁止するようにしたが、ステップS222の処理を実行する前にコマンド禁止フラグがセットされているか否か確認し、コマンド禁止フラグがセットされていたらステップS222の処理を実行しないようにしてもよい。すなわち、開始前演出禁止手段は、開始前判定処理の実行を禁止することによって、演出制御用マイクロコンピュータ100による所定の予告演出の実行を禁止するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、常に、開始前判定処理と、開始前判定処理の判定結果にもとづくコマンドの送信を行うことが可能であるように構成され、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図53に示された枠ランプフラッシュ点灯の開始時期(図53におけるB参照)に禁止フラグがセットし、大当り遊技中の演出が終了したときに禁止フラグをリセットするようにしてもよい。そのように構成した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、禁止フラグがセットされているときに受信した判定結果コマンドを無視する。
また、表示結果を大当りにする図柄の変動が開始される時点よりも前に、表示結果が大当りになることを検出したときに表示結果が大当りになることを予告報知する場合に、表示結果を大当りにする図柄の変動が実際に開始される前に実行される図柄の変動時間(変動開始から表示結果が導出表示されるまでの時間)を、表示結果が大当りになることを検出しない場合に対して変更してしまうように構成された遊技機があった。例えば、表示結果が大当りになることを検出した場合には、表示結果を大当りにする図柄の変動が実際に開始される前に、比較的変動時間が長い変動パターン(長い時間のリーチ演出を伴う変動パターン等)を高い割合で選択する遊技機があった。そのような遊技機では、変動時間を長引かせるので、結果として、保留記憶数が消化(減少)されるまでの時間(消化時間)を長くなって、遊技者に不利益を与えるおそれがある。しかし、上記の実施の形態では、図18に示された入賞時演出設定処理における判定結果(ステップS225,S229,S230,S232参照)に関わらず、一の変動パターン決定テーブルを用いて変動パターン(変動時間)を決定するので、遊技者に不利益を与えるおそれはない。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、判定結果コマンドと保留記憶数指定コマンドとを別個に送信するように構成されているが、判定結果コマンドと保留記憶数指定コマンドとを1つのコマンドにまとめてもよい。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を特定可能であるとともに開始前判定手段の判定結果を特定可能な一のコマンド(判定結果/保留記憶指定コマンド:ただし、はずれの場合、通常大当りの場合、確変大当りの場合のそれぞれに対応する3種類がある)を送信するようにしてもよい。図18に示された例について説明すると、C300(H)、C301(H)、C302(H)、E000(H)の使用に代えて、例えば、MODEデータをE3(H)とし、EXTデータの8ビットにおける上位4ビットに開始前判定手段の判定結果を示すデータを設定し、下位4ビットに保留記憶数の値または保留記憶数が増加した旨を示すデータを設定したコマンドを判定結果/保留記憶指定コマンドを使用する。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド禁止フラグがセットされているときには、入賞時演出設定処理における判定結果に関わらず、はずれ指定のデータが設定された判定結果/保留記憶指定コマンドを送信する。
また、上記の実施の形態において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶指定コマンドを送信しないようにしてもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、判定結果コマンドを受信したら、保留記憶数が1増えたとみなす。また、その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド禁止フラグがセットされているときには、入賞時判定はずれ指定コマンドを送信する。また、コマンド禁止フラグがセットされたときに、所定の演出の実行を禁止することを示すコマンドを送信してもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞が生じたときに、その始動入賞にもとづく図柄の変動の表示結果が大当り図柄になるか否か判定したが、図柄の可変表示を開始するときに、保留記憶が0でなければ、全ても保留記憶を対象として、保留記憶中の大当り判定用乱数について大当り判定値と一致するか否か判定し、一致するものがあれば、入賞時判定大当り指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、1つの特別図柄表示器8が設けられている構成を例示したが、各々が特別図柄を可変表示する2つの特別図柄表示器(A,B)が設けられた遊技機にも本発明を適用できる。その場合、各々の特別図柄表示器(A,B)に対応した始動口が2個(A、B)設けられ、さらに保留記憶も各々4個合計8個設けられる。そして、特別図柄表示器Aに対応する始動口Aへの入賞の入賞時判定にて大当り判定がなされた場合には、両方の始動口に対して入賞時判定のコマンド送信禁止処理を実行することが望ましい。そのように制御することによって、各々別個に禁止の判定をすると所定の予告が重複してしまう(連チャンする旨の予告が実行されてしまう)ことを防止する。この効果は、2つの特別図柄表示器が同時に変動可能なものでも、交互(始動入賞順)に変動するものでも得られる。
また、2つの特別図柄表示器(A,B)を設け、さらに特別図柄表示器B側の変動が優先的に先に実行されるようなものの場合には、優先される側である特別図柄表示器Bに対応する始動入賞時のみについて入賞時判定を実行することが望ましい。非優先側である特別図柄表示器Aに対応する始動入賞について入賞時判定を実行すると、仮に特別図柄表示器Aについて大当りの保留記憶が記憶され、その後に特別図柄表示器Bについての始動入賞が連続(保留記憶が0にならない)すると、予告を実行しても大当りがなかなか発生しないという状況になってしまい興趣が低下するおそれがある。
なお、2つの特別図柄表示器(A,B)を設けた場合には、一方の特別図柄表示器A側の大当り判定で用いる大当り判定用テーブルと、他方の特別図柄表示器B側の大当り判定で用いる大当り判定用テーブルとを設け、大当り・はずれに対する判定値の振り分けを異ならせてもよい。また、一方の特別図柄表示器A側の大当り種別判定で用いるテーブルと、他方の特別図柄表示器B側の大当り種別判定で用いるテーブルとを設け、大当り種別に対する判定値の割り振りを異ならせてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
なお、上記の各実施の形態および変形例を遊技機の内容に合わせて適宜組み合わせて実施することが可能である。
本発明は、以下の内容を備える遊技機であるともいえる。
遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置を備え、表示結果が特定表示結果となったとき遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する遊技機であって、
前記特定遊技状態の終了後に通常状態であるときに比べて前記特定遊技状態に制御することを決定する確率の高い特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、
始動領域を遊技媒体が通過したことを検知する検知手段と、
前記検知手段において遊技媒体を検知したときに可変表示を行う権利として前記特定遊技状態とすることと、当該特別遊技状態終了後に前記特別遊技状態に制御することを決定するために用いられる始動情報を記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された権利にもとづいて可変表示を開始するときに、当該権利である始動情報が特定情報であるときに前記特定遊技状態に制御することを決定し、当該権利である始動情報が特別情報であるときに前記特定遊技状態に制御することを決定するとともに、当該特別遊技状態終了後に前記特別遊技状態に制御することを決定する事前決定手段と、
1の始動情報を前記事前決定手段の始動情報として用いたときに決定された決定結果に応じた表示結果を導出表示するために行われる前記識別情報の可変表示について、前記1の始動情報よりも前に記憶された記憶済の始動情報を前記事前決定手段の始動情報として用いたときに決定された決定結果に応じた表示結果を導出表示するまで可変表示を開始せずに前記1の始動情報を前記保留記憶手段により記憶し、前記記憶済の始動情報を前記事前決定手段の始動情報として用いたときに決定された決定結果に応じた表示結果を導出表示した後に前記1の始動情報を前記事前決定手段の始動情報として用いたときに決定された決定結果に応じた表示結果を導出表示するために行われる可変表示を開始させ、その後表示結果を導出表示する可変表示制御を実行する可変表示制御手段と、
前記保留記憶に記憶される始動情報に対して所定の判定を行う記憶判定手段と、
前記記憶判定手段において判定された始動情報よりも前に前記保留記憶手段により記憶された記憶済の始動情報を前記事前決定手段の始動情報として用いたときに決定された決定結果に応じた表示結果を導出表示するまで行われる可変表示中において、当該記憶判定手段の判定結果にもとづいて遊技機に設けられている演出装置を用いて予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備える遊技機。