JP2009005844A - 車輪清掃具および車輪の清掃方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スケールの小さい模型車両であっても、簡単かつ確実に車輪のクリーニングができる清掃具および清掃方法を提供すること。
【解決手段】案内軌道レールから電力の供給を受けて自走する鉄道車両模型の車輪を清掃するための清掃具に関するものであり、鉄道車両模型の走行路となる軌道レールのように鉄道車両模型を載置することができる左右一対の清掃レールを有している。当該清掃レールの表面である車輪との接触面には、車輪に付着した絶縁物等を取り除くための清掃体を設けている。清掃レールは、左右独立してその長手方向に往復移動させることができるようになっており、当該清掃レールの往復移動によって車輪を回転させながら全周を清掃することができるようになっている。
【選択図】図1
【解決手段】案内軌道レールから電力の供給を受けて自走する鉄道車両模型の車輪を清掃するための清掃具に関するものであり、鉄道車両模型の走行路となる軌道レールのように鉄道車両模型を載置することができる左右一対の清掃レールを有している。当該清掃レールの表面である車輪との接触面には、車輪に付着した絶縁物等を取り除くための清掃体を設けている。清掃レールは、左右独立してその長手方向に往復移動させることができるようになっており、当該清掃レールの往復移動によって車輪を回転させながら全周を清掃することができるようになっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、鉄道模型などの模型車両の車輪を清掃する清掃具および清掃方法に関するものである。
従来、車輪の外周面に摺接するクリーニングヘッドを左右に揺動させ、走行玩具の左右の車輪が左右に揺動するクリーニングヘッド上を転動しながら通過することで車輪をクリーニングする軌道装置が知られている(特許文献1)。
特許第3577424号公報
前記従来の軌道装置は、クリーニングヘッドを車両の進行方向と直角を成す方向に揺動させるものである。すなわち、クリーニングヘッドが有効に車輪をクリーニングするためには、ある程度の長さの揺動ストロークが必要となる。
しかし、当該構造のクリーニング機構は、極めて小型の模型車両には不向きである。例えば、軌道レールの間隔が3mm程度に設定された模型車両の場合、その軌道レール上を回転する車輪の幅は1mm以下と小さく、軌道レールと車輪の間の隙間(脱線することなく移動可能な横方向への余裕)はごく僅かである。このごく僅かな隙間をストローク長としてクリーニングヘッドを揺動させることができたとしても、その効果は全く期待することができないものである。
したがって、縮尺率の大きい(スケールの小さい)模型車両の場合、クリーニングヘッドを車軸と同方向に揺動する構造では、車輪のクリーニングを十分に行うことが出来ないものである。
本発明は、上記課題に鑑み、スケールの小さい模型車両であっても、簡単かつ確実に車輪のクリーニングができる清掃具および清掃方法を提供することを目的とするものである。
しかし、当該構造のクリーニング機構は、極めて小型の模型車両には不向きである。例えば、軌道レールの間隔が3mm程度に設定された模型車両の場合、その軌道レール上を回転する車輪の幅は1mm以下と小さく、軌道レールと車輪の間の隙間(脱線することなく移動可能な横方向への余裕)はごく僅かである。このごく僅かな隙間をストローク長としてクリーニングヘッドを揺動させることができたとしても、その効果は全く期待することができないものである。
したがって、縮尺率の大きい(スケールの小さい)模型車両の場合、クリーニングヘッドを車軸と同方向に揺動する構造では、車輪のクリーニングを十分に行うことが出来ないものである。
本発明は、上記課題に鑑み、スケールの小さい模型車両であっても、簡単かつ確実に車輪のクリーニングができる清掃具および清掃方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本願発明は下記の構成を有する。すなわち、本願発明は、案内軌道レールから電力の供給を受けて自走可能な鉄道車両模型の車輪を清掃する清掃具であり、鉄道車両模型の走行路となる軌道レールのように鉄道車両模型を載置することができる左右一対の清掃レールを有している。当該清掃レールの表面である車輪との接触面には、車輪に付着した絶縁物等を取り除く清掃体を設けている。清掃レールは、左右独立してその長手方向に往復移動させることができるようになっており、当該清掃レールの往復移動によって車輪を回転させながら全周を清掃するものである。
また、上記課題を解決するために、本願発明は下記の構成を有する。すなわち、本願発明は、案内軌道レールから電力の供給を受けて自走する鉄道車両模型の車輪を清掃するための清掃具方法に関するものである。本願発明に用いる清掃具は、鉄道車両模型の走行路となる軌道レールのように鉄道車両模型を載置することができる左右一対の清掃レールを設ける。当該清掃レールの表面である車輪との接触面には、車輪に付着した絶縁物等を取り除くための清掃体を設ける。本願発明は、前記清掃レールを左右独立してその長手方向に往復移動させることにより、当該清掃レールの往復移動によって車輪を回転させながら全周を清掃するものである。
本願発明は自走可能な極めて小さな電車を模した模型車両の車輪を清掃することができるものである。例えば、一つの車輪が直径約2mm、幅1mm以下であり、車軸の長さも2〜3mmという極めて小さな模型車両の場合、車輪に絶縁物が付着して給電不良が起きたとしても当該絶縁物を除去することはなかなか困難である。
また、上記従来技術として示した左右に微細振動を与える揺動式のクリーニング方法では、自走可能な極めて小さな模型車両の車輪をクリーニングすることはできない。すなわち、模型車両は極めて軽量であるから振動によって模型車両が飛び跳ねてしまい、車輪の清掃を有効に行うことはできない。また、クリーニングに必要な揺動のストロークを得ることもできない。揺動可能なストロークの長さは車輪とレールの間に設けられるクリアランス(あそび)よりも小さい必要がある。前記模型車両の場合には接地輪自体の幅が1mm以下と小さいのであるから、この幅以上のストロークを与えることは、軌道レールから脱落(脱線)してしまうということであり有効的なクリーニング手段とすることは出来ない。
これに対して本願発明は、走行用の軌道レールと同様に車輪を載置できる2本一対のスライドレールを設け、当該スライドレールの表面に交換可能なクリーニング紙を設け、各スライドレールを往復移動させることにより、微細な車輪であっても清掃することができるという効果を有しているものである。
また、上記従来技術として示した左右に微細振動を与える揺動式のクリーニング方法では、自走可能な極めて小さな模型車両の車輪をクリーニングすることはできない。すなわち、模型車両は極めて軽量であるから振動によって模型車両が飛び跳ねてしまい、車輪の清掃を有効に行うことはできない。また、クリーニングに必要な揺動のストロークを得ることもできない。揺動可能なストロークの長さは車輪とレールの間に設けられるクリアランス(あそび)よりも小さい必要がある。前記模型車両の場合には接地輪自体の幅が1mm以下と小さいのであるから、この幅以上のストロークを与えることは、軌道レールから脱落(脱線)してしまうということであり有効的なクリーニング手段とすることは出来ない。
これに対して本願発明は、走行用の軌道レールと同様に車輪を載置できる2本一対のスライドレールを設け、当該スライドレールの表面に交換可能なクリーニング紙を設け、各スライドレールを往復移動させることにより、微細な車輪であっても清掃することができるという効果を有しているものである。
以下、本願発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係る清掃具1の説明図である。当該清掃具1は、床面や机上に載置する基台2を有し、当該基台2に各手段を装着した構成を有している。当該基台2に装着される手段は、主としてスライドレール3、4と磁石5、6および給電用のコネクター21である。
基台2は、ABS樹脂やその他の電気絶縁性の合成樹脂を素材とした成型物であり、外形形状が高さの低い長方形状に形成されたものとなっている。基台2裏面の外周縁は、床面や机上等の平坦面に安定して載置することができる設置面53となっている。
基台2表面には、長手方向の全長の約2/3程度の長さを有する2本の平行な溝7、8が設けられている。当該溝7、8は、基台2の長手方向の端部に開口9、10を有するとともに、前記スライドレール3、4を長手方向に沿って移動可能に保持する構造を有している。
基台2は、ABS樹脂やその他の電気絶縁性の合成樹脂を素材とした成型物であり、外形形状が高さの低い長方形状に形成されたものとなっている。基台2裏面の外周縁は、床面や机上等の平坦面に安定して載置することができる設置面53となっている。
基台2表面には、長手方向の全長の約2/3程度の長さを有する2本の平行な溝7、8が設けられている。当該溝7、8は、基台2の長手方向の端部に開口9、10を有するとともに、前記スライドレール3、4を長手方向に沿って移動可能に保持する構造を有している。
図2は、基台2の図1に示すA−A’線部分における断面を簡略して表し、スライドレール3、4および模型車両の車輪16とともに表した説明図である。なお、図2は模型車両の外観を省略し、断面を簡略化して表したものである。
前記溝7、8の断面は、図2に示すように上部付近に内側に向かって突出する突出縁11を有した構造であり、当該突出縁11がスライドレール3、4の側面に設けた突出条12と係合して、スライドレール3、4の可動範囲を制限するようになっている。すなわち、溝7、8は、長手方向にのみスライドレール3、4を移動するようにガイドする作用を有している。
前記溝7、8の断面は、図2に示すように上部付近に内側に向かって突出する突出縁11を有した構造であり、当該突出縁11がスライドレール3、4の側面に設けた突出条12と係合して、スライドレール3、4の可動範囲を制限するようになっている。すなわち、溝7、8は、長手方向にのみスライドレール3、4を移動するようにガイドする作用を有している。
スライドレール3、4は、断面形状が矩形の細長い軸部13と、後端部に指で挟んで持てる程度の大きさの摘み14を有したものである。当該摘み14は、軸部13の後端部において上方に突出したフランジのような形状を成している。スライドレール3、4の全長は、前記基台2の溝7、8の全長とほぼ一致する寸法に形成されており、スライドレール3、4を溝7、8内に全て収納すると、摘み14の後端面が基台2の端面がほぼ一致するようになっている。
また、スライドレール3、4は、図3に示すように逆U字形状に折り曲げた細幅のクリーニング紙15を軸部13の表面部分に貼り付けたものとなっている。当該クリーニング紙15は、後述する模型車両の車輪と接触して当該車輪に付着した汚れを除去するための紙、不織布等のシート状の薄片である。クリーニング紙15の素材には、パルプを原料と
する紙の他、合成繊維その他適宜最適な素材が選択される。必要に応じて、油分の吸着に優れた素材を用いることも出来る。
また、当該クリーニング紙15は、接着剤や両面粘着テープ等による接着層によって軸部13に貼り付けられているが、汚れた場合には交換することができるようになっている。すなわち、接着に用いる接着成分は、剥離可能な程度の接着力を有した再剥離性の性質を有したものである。なお、クリーニング紙15を接着するための接着力は、スライドレール3、4を構成する素材と使用する接着剤に応じて変化するものであるから、使用される接着剤はスライドレール3、4を構成する素材に応じて最適なものを選択する。
また、スライドレール3、4は、図3に示すように逆U字形状に折り曲げた細幅のクリーニング紙15を軸部13の表面部分に貼り付けたものとなっている。当該クリーニング紙15は、後述する模型車両の車輪と接触して当該車輪に付着した汚れを除去するための紙、不織布等のシート状の薄片である。クリーニング紙15の素材には、パルプを原料と
する紙の他、合成繊維その他適宜最適な素材が選択される。必要に応じて、油分の吸着に優れた素材を用いることも出来る。
また、当該クリーニング紙15は、接着剤や両面粘着テープ等による接着層によって軸部13に貼り付けられているが、汚れた場合には交換することができるようになっている。すなわち、接着に用いる接着成分は、剥離可能な程度の接着力を有した再剥離性の性質を有したものである。なお、クリーニング紙15を接着するための接着力は、スライドレール3、4を構成する素材と使用する接着剤に応じて変化するものであるから、使用される接着剤はスライドレール3、4を構成する素材に応じて最適なものを選択する。
前述したスライドレール3、4は、平行に配置することによって模型車両の軌道(走行用レール)と同様に模型車両の車輪をガイドすることができる構造を有している。
先に示した図2は、スライドレール3、4と、模型車両の車輪16との関係も表している。車輪16は、車軸17の両端に円板状のフランジ18を有し、当該フランジ18の外側において主として模型車両の荷重を支える接触輪19を結合させたものである。車輪に用いたフランジは、実際の鉄道車両の車輪も有しているものであり、車輪が軌道から外れないようにする作用を果たすものである。
前記車軸17は電気絶縁性のある樹脂素材によって形成され、フランジ18は銅等の導電性のある金属素材によって形成され、接触輪19は導電性のある磁石素材によって形成されている。詳細な説明は省略するが、当該車輪16は走行レールに通電された電流を模型車両に取り込む給電部の役割を有している。すなわち、当該車輪16は、絶縁体として設けた車軸17の両端部(フランジ18、接触輪19)を、それぞれ極性の異なる接点として電力の供給を受ける部位となっている。
先に示した図2は、スライドレール3、4と、模型車両の車輪16との関係も表している。車輪16は、車軸17の両端に円板状のフランジ18を有し、当該フランジ18の外側において主として模型車両の荷重を支える接触輪19を結合させたものである。車輪に用いたフランジは、実際の鉄道車両の車輪も有しているものであり、車輪が軌道から外れないようにする作用を果たすものである。
前記車軸17は電気絶縁性のある樹脂素材によって形成され、フランジ18は銅等の導電性のある金属素材によって形成され、接触輪19は導電性のある磁石素材によって形成されている。詳細な説明は省略するが、当該車輪16は走行レールに通電された電流を模型車両に取り込む給電部の役割を有している。すなわち、当該車輪16は、絶縁体として設けた車軸17の両端部(フランジ18、接触輪19)を、それぞれ極性の異なる接点として電力の供給を受ける部位となっている。
模型車両がレール上を走行する場合、前記接触輪19は走行レール上を回転し、前記フランジ18は走行レールの側面を摺りながら回転する。接触輪19およびフランジ18は、この動作を連続的に繰り返しながらレールから電力の供給を受けるのである。このように、回転や移動を行いながら電気的な接触を行う場合には、接点部分の接触・離間時に僅かながらスパーク(放電)が生じる。
このスパークは、レールに用いている金属や接触輪19およびフランジ18に用いている金属の酸化物を生成し金属の表面に付着させる。したがって、繰り返されるスパークの影響によって生じた酸化物が、次第に接触輪19およびフランジ18表面を覆い、給電時の電気抵抗を高くしたり通電を不能にする等の現象を起こす。また、付近に存在している塵やほこり等が付着することによっても、給電時の電気抵抗を高くしたり通電を不能にする等の現象が発生する。
このような効率が低下した電気的な導通を再び復活させるには、接触輪19およびフランジ18に付着した酸化物や他の導電性阻害物質を清掃によって除去する必要がある。本願発明は、このような酸化物や他の導電性阻害物質の除去を行うことが出来るものとなっている。
このスパークは、レールに用いている金属や接触輪19およびフランジ18に用いている金属の酸化物を生成し金属の表面に付着させる。したがって、繰り返されるスパークの影響によって生じた酸化物が、次第に接触輪19およびフランジ18表面を覆い、給電時の電気抵抗を高くしたり通電を不能にする等の現象を起こす。また、付近に存在している塵やほこり等が付着することによっても、給電時の電気抵抗を高くしたり通電を不能にする等の現象が発生する。
このような効率が低下した電気的な導通を再び復活させるには、接触輪19およびフランジ18に付着した酸化物や他の導電性阻害物質を清掃によって除去する必要がある。本願発明は、このような酸化物や他の導電性阻害物質の除去を行うことが出来るものとなっている。
前述したように、スライドレール3、4の軸部13表面には、クリーニング紙(清掃体)15が貼り付けられている。当該スライドレール3、4を基台2に装着すると軸部13、13が平行に配置され、軸部13、13の互いに対向する側の角部分が車輪16のフランジ18と接触輪19の表面に接触し、軌道レールと同様に模型車両を載置することができるようになる。この際、軸部13、13にはクリーニング紙15が貼り付けられているので、当該クリーニング紙15がフランジ18と接触輪19の表面に接触することになる。この状態で、車輪16を回転させると、フランジ18と接触輪19が回転しながらクリーニング紙15と接触し、当該クリーニング紙15によって付着した絶縁物が除去される。
車輪16の回転は、2本のスライドレール3、4の一方を固定し一方を前後動させることにより行う(図5参照)。左右のフランジ18と接触輪19は、車軸17によってほぼ
固定されているので、一方のフランジ18と接触輪19を回転させることで、車軸17を介して反対側に設けたフランジ18と接触輪19を回転させることができる。
したがって、一方のスライドレールを前後動させると、これによって車輪16が回転を行い、固定している他方のスライドレール表面のクリーニング紙15に、反対側に設けたフランジ18と接触輪19を回転させながら接触させることができる。この動作を、車輪16両側のそれぞれについて行うことで、クリーニング紙15によってフランジ18と接触輪19のレール接触部分を清掃し酸化物や他の導電性阻害物質を除去することができる。
車輪16の回転は、2本のスライドレール3、4の一方を固定し一方を前後動させることにより行う(図5参照)。左右のフランジ18と接触輪19は、車軸17によってほぼ
固定されているので、一方のフランジ18と接触輪19を回転させることで、車軸17を介して反対側に設けたフランジ18と接触輪19を回転させることができる。
したがって、一方のスライドレールを前後動させると、これによって車輪16が回転を行い、固定している他方のスライドレール表面のクリーニング紙15に、反対側に設けたフランジ18と接触輪19を回転させながら接触させることができる。この動作を、車輪16両側のそれぞれについて行うことで、クリーニング紙15によってフランジ18と接触輪19のレール接触部分を清掃し酸化物や他の導電性阻害物質を除去することができる。
再び図1を用いて、清掃具1が備える他の構成について説明する。前述した通り、基台2には磁石5、6が装着できるようになっている。当該磁石5、6は、直方体状(角棒状)に形成されたネオジウム磁石であり、当該直方体状の磁石を基台2に対してレールのように平行に装着したものである。すなわち、基台2の上面において、前述したスライドレール3、4の延長線上に設けられており、スライドレール3、4と連続する軌道レールのように、車輪を支持することができるようになっているものである。
詳細には後述するが、当該磁石5、6は模型車両に対する給電電極も兼ねたものであり、この部分に車輪を載置すると磁力によって車輪が磁石5、6と接合する。車輪自体も磁石、あるいは鉄等の磁石による吸着が可能な金属によって形成されているので、強固に結合を確保しながら電気的な接続を維持することができるようになっている。
詳細には後述するが、当該磁石5、6は模型車両に対する給電電極も兼ねたものであり、この部分に車輪を載置すると磁力によって車輪が磁石5、6と接合する。車輪自体も磁石、あるいは鉄等の磁石による吸着が可能な金属によって形成されているので、強固に結合を確保しながら電気的な接続を維持することができるようになっている。
基台2に装着した磁石5、6とスライドレール3、4との間には、約1cm程度の間隔が設けられている。この部分には、レールのように車輪を載置することができるダミーレール20、20が設けられており、磁石5、6とスライドレール3、4の間に設けたレールとして車輪の移動を可能としている。
また、基台2の側面には給電用のコネクタ21が着脱可能に装着されている。当該コネクタ21は、電池若しくは他の直流電源(図示せず)からの給電を受け、先端の端子22,23を介して前記磁石5、6に給電を行うようになっているものである。
次に、本願発明に係る清掃具によって清掃可能な車輪を有した模型車両の一例を説明する。
図4は、模型車両30の分解斜視図を表している。当該模型車両30は、全長が約40〜50mm、全幅が約6〜7mm、全高が約9〜10mmの自走可能な超小型の模型車両であり、前述した接触輪19も直径が約2mmと非常に小さなものとなっている。
模型車両30は、大まかにシャーシ31下部の走行部とシャーシ31上部の動力部および外装部に分けることが出来る。
シャーシ31の下部には、走行部として走行車輪を保持する台車32、55が所定の間隔をあけて設けられている。当該台車32、55は、軌道レールの曲率に応じて僅かに回動することができるようになっている。一方の台車32には、2個の前述した車輪16(車軸17、フランジ18、接触輪19)が回転可能に支持されている。
台車32は、前記車輪16を回転可能に支える支持板33、33と、台車32の回動支点かつ支持板33、33を固定する機能を有した固定部材34を有している。支持板33、33は、互いに対向するように配置される金属板であって、それぞれ車輪16を回転かつ電気的な導通が可能な状態で支持する突起35を設けたものである。また、支持板33、33の上端には上方に突出した凸片36、36が設けられている。当該凸片36、36は、シャーシ31によって保持されるコイルスプリング37、37と係合し、車輪16を介して給電された電力を、さらに上方に設けられた導電板38、38に伝達するようになっている。支持板33と導電板38をコイルスプリング37によって連結したのは、車台32の回動を妨げないためである。導電板38、38は、駆動源であるモータ39の接点と接触して電力を供給するようになっている。
図4は、模型車両30の分解斜視図を表している。当該模型車両30は、全長が約40〜50mm、全幅が約6〜7mm、全高が約9〜10mmの自走可能な超小型の模型車両であり、前述した接触輪19も直径が約2mmと非常に小さなものとなっている。
模型車両30は、大まかにシャーシ31下部の走行部とシャーシ31上部の動力部および外装部に分けることが出来る。
シャーシ31の下部には、走行部として走行車輪を保持する台車32、55が所定の間隔をあけて設けられている。当該台車32、55は、軌道レールの曲率に応じて僅かに回動することができるようになっている。一方の台車32には、2個の前述した車輪16(車軸17、フランジ18、接触輪19)が回転可能に支持されている。
台車32は、前記車輪16を回転可能に支える支持板33、33と、台車32の回動支点かつ支持板33、33を固定する機能を有した固定部材34を有している。支持板33、33は、互いに対向するように配置される金属板であって、それぞれ車輪16を回転かつ電気的な導通が可能な状態で支持する突起35を設けたものである。また、支持板33、33の上端には上方に突出した凸片36、36が設けられている。当該凸片36、36は、シャーシ31によって保持されるコイルスプリング37、37と係合し、車輪16を介して給電された電力を、さらに上方に設けられた導電板38、38に伝達するようになっている。支持板33と導電板38をコイルスプリング37によって連結したのは、車台32の回動を妨げないためである。導電板38、38は、駆動源であるモータ39の接点と接触して電力を供給するようになっている。
また、他方の台車55は、車輪40、40を回転可能に支える支持板41、41を有している。支持板41、41は、互いに対向するように配置される金属板であって、それぞれ車輪40を回転かつ電気的な導通が可能な状態で支持する突起42が設けられたものである。車輪40は、主な構造は前述した車輪16と同様であるが、車軸43に被駆動用の歯車44を設けたことを特徴としている。当該歯車は、前記モータ39の動力を伝達する歯車列を介した大歯車45と係合し、モータ39の回転に応じて車輪40を回転させるようになっている。
また、支持板41、41の上端には上方に突出した凸片46、46が設けられている。当該凸片46、46は、シャーシ31等によって保持されるコイルスプリング47、47と係合し、車輪40を介して給電された電力を、さらに上方に設けられた導電板38、38に伝達するようになっている。支持板41と導電板38をコイルスプリング47によって連結したのは、車台32と同様に車台55の回動を妨げないためである。
また、支持板41、41の上端には上方に突出した凸片46、46が設けられている。当該凸片46、46は、シャーシ31等によって保持されるコイルスプリング47、47と係合し、車輪40を介して給電された電力を、さらに上方に設けられた導電板38、38に伝達するようになっている。支持板41と導電板38をコイルスプリング47によって連結したのは、車台32と同様に車台55の回動を妨げないためである。
台車32は、シャーシ31に設けた2個の円弧状の切欠き48、48と僅かに隙間を設けた状態で係合する突起49、49を有しており、当該突起49が切欠き48によって制限される範囲内で回動できるようになっている。
また、同様に台車55は、シャーシ31に設けた2個の円弧状の切欠き50、50と僅かに隙間を設けた状態で係合する突起51、51を有しており、当該突起51が切欠き50によって制限される範囲内で回動できるようになっている。
また、同様に台車55は、シャーシ31に設けた2個の円弧状の切欠き50、50と僅かに隙間を設けた状態で係合する突起51、51を有しており、当該突起51が切欠き50によって制限される範囲内で回動できるようになっている。
また、前記車輪40の車軸43に設けた歯車44と係合する大歯車45の歯は、外形が円弧状に形成されている。すなわち、平歯車の各歯の角を丸めたような形状に形成している。これは、台車33が回動して平歯車45と車軸43の歯車44との接触角度が変化した(車軸43と歯車44の回転軸が平行ではなくなった)場合であっても、歯の円弧部分によって回転軸間に生じた角度のズレを許容するためである。当該機構によって、駆動輪となる車輪40を有した台車33がシャーシ31に対して回動しても、円滑にモータ39の動力を駆動輪に伝達することができるようになっている。
仮に、シャーシ31に対して台車32、55が回動しない構成である場合には、走行用の軌道レールがカーブしていると、湾曲したレールに直線状に配置された車輪が載ることになってしまうので脱線しやすくなる。当該理由により、本実施の形態で用いる模型車両では、シャーシ31に対して台車32、55が回動するようになっている。
仮に、シャーシ31に対して台車32、55が回動しない構成である場合には、走行用の軌道レールがカーブしていると、湾曲したレールに直線状に配置された車輪が載ることになってしまうので脱線しやすくなる。当該理由により、本実施の形態で用いる模型車両では、シャーシ31に対して台車32、55が回動するようになっている。
次に、図5を用いて、上記清掃具1を用いた模型車両30の車輪の清掃方法を説明する。清掃する車輪が自由に回転できる前述した車輪16のような従動輪であるか、モータによって駆動される車輪40のような駆動輪であるかによってその方法がやや異なっている。
図5は、従動輪を清掃している最中の一つの状態を表している。この状態では、模型車両30を従動輪がスライドレール3、4上のほぼ中間の位置になるように清掃具2に載置する。そして、指で模型車両30を保持しつつ、スライドレール3、4の一方を前後に往復動させる。図示した例はスライドレール4を引き出した状態を表している。心持ちスライドレール4側に荷重が偏るようにして指で車両を押さえ、スライドレール4を前後に動かす。そうすると、これに伴い従動輪が回転する。
駆動輪は左右のフランジおよび接触輪を連結したものであるから、スライドレール4の動作中はスライドレール3に接している接触輪とフランジもスライドレール4の動作に伴って回転する。すなわち、スライドレール3表面のクリーニング紙15上で車輪(フランジおよび接触輪)が空転する状態になり、これによってクリーニング紙15が車輪の表面を清掃する。
そして、上記スライドレールの往復動を、左右(3、4)交互に行わせると、左右の車輪(フランジおよび接触輪)を偏り無く清掃することができる。
図5は、従動輪を清掃している最中の一つの状態を表している。この状態では、模型車両30を従動輪がスライドレール3、4上のほぼ中間の位置になるように清掃具2に載置する。そして、指で模型車両30を保持しつつ、スライドレール3、4の一方を前後に往復動させる。図示した例はスライドレール4を引き出した状態を表している。心持ちスライドレール4側に荷重が偏るようにして指で車両を押さえ、スライドレール4を前後に動かす。そうすると、これに伴い従動輪が回転する。
駆動輪は左右のフランジおよび接触輪を連結したものであるから、スライドレール4の動作中はスライドレール3に接している接触輪とフランジもスライドレール4の動作に伴って回転する。すなわち、スライドレール3表面のクリーニング紙15上で車輪(フランジおよび接触輪)が空転する状態になり、これによってクリーニング紙15が車輪の表面を清掃する。
そして、上記スライドレールの往復動を、左右(3、4)交互に行わせると、左右の車輪(フランジおよび接触輪)を偏り無く清掃することができる。
次に、上記清掃具1を用いた駆動輪の清掃方法について説明する。駆動輪を清掃する場合の一つの方法として、電力によって駆動輪を回転させる方法がある。これは、クリーニング紙15上で駆動輪を空転させ、車輪(フランジおよび接触輪)の全周を清掃するというものである。
この清掃方法を実施する場合には、従動輪をレールのように配置した給電用の磁石5、6上に載置する。本実施の形態では従動輪の接触輪も磁石によって形成されているので、互いの磁石によって磁石5、6と接触輪が密着し、確実な給電状体が確保される。そして、コネクタ21を介して電力を供給すると、スライドレール3、4上に位置する駆動輪が空転を始める。この駆動輪の空転を確かめながらスライドレール3、4を前後に軽く移動させると、クリーニング紙15によって駆動輪が清掃される。
この清掃方法を実施する場合には、従動輪をレールのように配置した給電用の磁石5、6上に載置する。本実施の形態では従動輪の接触輪も磁石によって形成されているので、互いの磁石によって磁石5、6と接触輪が密着し、確実な給電状体が確保される。そして、コネクタ21を介して電力を供給すると、スライドレール3、4上に位置する駆動輪が空転を始める。この駆動輪の空転を確かめながらスライドレール3、4を前後に軽く移動させると、クリーニング紙15によって駆動輪が清掃される。
なお、駆動輪であっても、電力を用いないで清掃を行うこともできる。駆動輪をスライドレール3、4のほぼ中央の位置で載置し、指で模型車両30を保持しつつスライドレール3、4の一方を前後に往復動させる。
心持ちスライドレール4側に指で荷重を偏らせた状態でスライドレール4を前後に動かすと、これに伴い駆動輪が回転する。駆動輪には、モータや歯車列による負荷がかかっているので回転するには若干の抵抗がある。この際、スライドレール4表面のクリーニング紙15と駆動輪の移動には相対的なズレが生じる。このズレによって、駆動輪がクリーニング紙15によって擦られ駆動輪が清掃される。また、スライドレール4の動作中、スライドレール3に接している他方の駆動輪もスライドレール4の動作に伴って回転する。すなわち、スライドレール3表面のクリーニング紙15上で空転することによって駆動輪が擦られ清掃される。そして、スライドレール3、4を交互に動かすことで、左右偏り無く清掃を行うことができる。
心持ちスライドレール4側に指で荷重を偏らせた状態でスライドレール4を前後に動かすと、これに伴い駆動輪が回転する。駆動輪には、モータや歯車列による負荷がかかっているので回転するには若干の抵抗がある。この際、スライドレール4表面のクリーニング紙15と駆動輪の移動には相対的なズレが生じる。このズレによって、駆動輪がクリーニング紙15によって擦られ駆動輪が清掃される。また、スライドレール4の動作中、スライドレール3に接している他方の駆動輪もスライドレール4の動作に伴って回転する。すなわち、スライドレール3表面のクリーニング紙15上で空転することによって駆動輪が擦られ清掃される。そして、スライドレール3、4を交互に動かすことで、左右偏り無く清掃を行うことができる。
前記スライドレール3とスライドレール4は、同一の形状を成しているので、左右入れ替えて使用することが可能である。スライドレールによる車輪の清掃は、互いに近接する側の角付近によって行われる。したがって、清掃を繰り返すと、一方の角付近だけが汚れる。その場合には、左右のスライドレールを入れ替えることで、使用していなかった部分によって再び清掃力を得ることができるようになっている。
本願発明は、手作業では行うことができない程、小さな模型車両の車輪の清掃を行うことが出来る装置に関するものである。
1 清掃具
2 基台
3、4 スライドレール
5、6 磁石
7、8 溝
9、10 開口
11 突出縁
12 突出条
13 軸部
14 摘み
15 クリーニング紙
16 車輪
17 車軸
18 フランジ
19 接触輪
20 ダミーレール
2 基台
3、4 スライドレール
5、6 磁石
7、8 溝
9、10 開口
11 突出縁
12 突出条
13 軸部
14 摘み
15 クリーニング紙
16 車輪
17 車軸
18 フランジ
19 接触輪
20 ダミーレール
Claims (2)
- 模型車両の車輪を清掃する清掃具であって、
前記模型車両の車輪を清掃する清掃体を表面に設けた清掃レールと、前記清掃レールを長手方向に沿って移動可能に支持する基台を有し、
前記清掃レールは、前記模型車両を載置可能な状態で配置されており、長手方向に沿った移動によって前記模型車両の車輪を清掃するようになっていることを特徴とする車輪の清掃具。 - 模型車両の車輪を清掃する清掃方法であって、
前記模型車両の車輪を清掃する清掃体を表面に設けた清掃レールと、前記清掃レールを長手方向に沿って移動可能に支持する基台を設け、
前記清掃レールを、前記模型車両を載置可能な状態で配置するとともに、長手方向に沿って移動させることにより前記模型車両の車輪を清掃することを特徴とする車輪の清掃方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007169496A JP2009005844A (ja) | 2007-06-27 | 2007-06-27 | 車輪清掃具および車輪の清掃方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007169496A JP2009005844A (ja) | 2007-06-27 | 2007-06-27 | 車輪清掃具および車輪の清掃方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009005844A true JP2009005844A (ja) | 2009-01-15 |
Family
ID=40321575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007169496A Pending JP2009005844A (ja) | 2007-06-27 | 2007-06-27 | 車輪清掃具および車輪の清掃方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009005844A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55155584U (ja) * | 1979-04-20 | 1980-11-08 | ||
JPH0367078U (ja) * | 1989-11-02 | 1991-06-28 | ||
JP3067078U (ja) * | 1999-06-09 | 2000-03-21 | 有限会社津川洋行 | 通電布を利用した車輪磨き器 |
-
2007
- 2007-06-27 JP JP2007169496A patent/JP2009005844A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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