JP2009005842A - 体組成測定装置、体組成測定方法 - Google Patents

体組成測定装置、体組成測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009005842A
JP2009005842A JP2007169407A JP2007169407A JP2009005842A JP 2009005842 A JP2009005842 A JP 2009005842A JP 2007169407 A JP2007169407 A JP 2007169407A JP 2007169407 A JP2007169407 A JP 2007169407A JP 2009005842 A JP2009005842 A JP 2009005842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
body composition
pulse
measurement
measuring apparatus
body temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007169407A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsutoshi Kobayakawa
達俊 小早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanita Corp
Original Assignee
Tanita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanita Corp filed Critical Tanita Corp
Priority to JP2007169407A priority Critical patent/JP2009005842A/ja
Publication of JP2009005842A publication Critical patent/JP2009005842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

【課題】 運動直後、入浴直後に測定できる体組成計を提供する。
【解決手段】 電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極により測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定する。この生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えている。加えて、体温を検出する体温検出手段と、脈を検出する脈検出手段と、体温と脈の回数(心拍数、脈拍数)とにより、求める体組成の補正を行う補正手段とを備える。また、脈検出手段は、親指で脈を検出する脈検出手段である。また、補正手段は、体温が高く脈の回数が多い場合と、体温が低く脈の回数が低い場合とに補正を行う。さらに、補正を行う脈の回数についての学習を行う学習手段を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、特に体組成測定装置、体組成測定方法に関する。
近年、健康意識の高まりから、体重だけではなく体脂肪率等を含む体組成を測定する体組成測定装置の需要が増えている。
この体組成を知るためには、生体電気インピーダンス(BI:bioelectric impedance)の測定を行うのが簡便で正確である。
身体内の脂肪組織と電解質を含む体水分との電気伝導度の違いを利用した生体電気インピーダンスの測定により、体脂肪、筋肉量、基礎代謝量等が測定できる体組成測定装置が市販されている。
例えば、特許文献1を参照すると、電極を切り替えつつ測定し、細胞レベルでの加齢変化を測定する機能をもつ体組成測定装置が存在する(以下、従来技術1とする。)。
特開2004−329412号公報
しかし、従来技術1の体組成測定装置は、脂肪組織と体水分との電気伝導度の違いを利用して、体組成を測定しているため、朝、寝起き直後の身体内の体水分の分布が変化している際には、測定精度があまり高くなかった。そこで、寝起きからしばらく経った後で、体組成を測定する必要があった。
また、同様に、急激な運動をした後や入浴直後等にも、同様に身体内の体水分の分布や電解質濃度が変化しており、測定精度が高くなかった。そこで、スポーツクラブで運動した直後や銭湯から出た直後等には、体組成を測定しない方が良いという注意を行っていた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消することを課題とする。
本発明の体組成測定装置は、電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極により測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置であって、体温を検出する体温検出手段と、脈を検出する脈検出手段と、前記検出された体温と脈の回数とにより、求める前記体組成の補正を行う補正手段とを備えることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記脈検出手段は、光学的センサであることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記脈検出手段は、重量センサ、電磁気的センサ、又は圧力センサであることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記脈検出手段は、親指の脈を検出する脈検出手段であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記補正手段は、前記体温があらかじめ平熱として定めた所定の温度より高い場合若しくは所定の温度より低い場合、又は前記脈の回数があらかじめ定めた所定の回数より多い場合若しくは所定の回数より低い場合に補正を行う補正手段であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記補正を行う脈の回数のしきい値についての学習を行う学習手段を更に備えることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記演算手段は、前記脈から血管年齢を更に測定する演算手段であることを特徴とする。
本発明の体組成測定装置は、前記血管年齢と前記体組成により、メタボリックシンドロームについての判定を行うアドバイス手段を更に備えることを特徴とする。
本発明の体組成測定方法は、電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極により測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置における体組成測定方法であって、体温を検出し、脈を検出し、前記体温と前記脈の回数とにより、求める前記体組成の補正を行うことを特徴とする。
本発明によれば、生体情報を測定して補正を行うことで、より正確な体組成測定装置を提供することができる。
<実施の形態>
(体組成測定装置の構成)
図1は、本発明の一実施例である体組成測定装置の外観斜視図である。測定装置1は被験者が体重を測定するために載る載せ台8に、被験者の左足の底面が接する電極部3(詳細には、3aと3b)と、右足の底面が接する電極部4(詳細には、4aと4b)とを備えている。この電極部3は、電流を流すための電流印加電極3aと、電圧を測定する電圧測定電極3bとからなる。同様に、載せ台8に被験者の右の足の底面が接する電極部4も、電流を流すための電流印加電極4aと、電圧を測定する電圧測定電極4bとからなる。
また測定装置1には、各種の入力をするための、入力部2を備える。入力部2は、個人別測定用キー2a、2b、2c、2d、体重測定専用キー2e及びタッチパネル2fからなり、これらは測定装置1の外部から操作可能に備えられる。
具体的には、個人別測定用キー2a、2b、2c、2dは、測定装置1の側面部に備えられ、生体電気インピーダンスの測定及び体重の測定のために、個人を特定するための入力に使用される。体重測定専用キー2eは、測定装置1の側面部に備えられ、体重だけの測定のための入力に使用される。
タッチパネル2fはタッチパネル式の入力装置であり、測定装置1の上面部に備えられている。このタッチパネル2fは、本装置の電気系統各部への電力供給停止(スリープ状態への移行)、個人パラメータ(年齢、性別、身長などの身体に係る属性や特徴を示す指標)の登録、測定結果の表示などのための入力に使用される。
また測定装置1の上面には、測定結果を表示する有機EL、電子ペーパー、ドットマトリクスLCD等からなる表示手段である表示装置7が設けられている。
さらに、測定装置1の側面からは、左手用のグリップ13が、コード15を介して接続されている。また、右手用のグリップ14も、コード16を介して接続されている。
左手用のグリップ13には、電流を流すための電流印加電極13aと、電圧を測定する電圧測定電極13bとが設けられている。同様に、右手用のグリップ14には、電流を流すための電流印加電極14aと、電圧を測定する電圧測定電極14bとが設けられている。
被測定者の測定時に、左手の手のひらの皮膚が電流印加電極13aと、電圧測定電極13bに接触することができる。同様に、右手の手のひらの皮膚が、電流印加電極14aと、電圧測定電極14bに接触することができる。
また、右手又は左手用のグリップのどれか1つ又は両方に、脈と体温を検出する光学的センサであるセンサ17(脈検出手段、体温検出手段)を備える。
ここで、本発明の実施の形態に係るセンサ17が備えられている電極用グリップを拡大した図2を参照して説明する。
センサ17は、この例では、グリップ13の左手親指を差し込み可能に備えられている。このように、親指にセンサ17をあてがうようにしているため、他の指で電極用グリップを掴むと、手の平が電極に接触するようになるので、この状態で電流を印加して測定することができる。このため、生体電気インピーダンス測定に都合がよい。
センサ17について具体的に説明すると、センサ17は赤外線LED(発光ダイオード)と検出素子のフォトダイオードを備えている。これにより、親指の温度を検出して体温を測定し、親指を流れる脈を検出して指尖容積脈波を測定することができる。
赤外線センサを用いた体温測定に関しては、例えば特開2001−340302号公報の段落〔0014〕を参照すると、最大温度検出のためのピークサーチを用いて、体温を検出する方法が記載されている。本発明の実施の形態に係るセンサ17に関しては、このような技術を基にして、親指が発する赤外線を電気抵抗値として検出し、この検出した電気抵抗値に対応する温度より親指の温度を検出する。この親指の温度を基に、体幹の温度と親指の温度の関係を示す回帰式より、測定者の体温を求める。
次に、脈の検出については、特開2001−231758号公報の段落〔0020〕を参照すると、光電式センサにより脈波を検出する方法が記載されている。本発明の実施の形態に係るセンサ17に関しては、このような技術を基にして、血液の密度の変化に対応する指尖容積脈波を検出する。
具体的には、センサ17の爪側にある赤外線LEDは、血管中を流れる赤血球のヘモグロビンに特異的な吸光度を持つ。この赤外線LEDが点灯すると、通過する血流の容積変化に対応する光をフォトダイオードの抵抗として検出できる。このフォトダイオードの抵抗の変化を継続的に読み取ることで、透過した光の波形を読み取ることができる。すなわち、血流の変化に対応する光の波形の変化を、指先の血流の容積変化の波形の変化として読み取ることができる。この波形の変化を、指尖容積脈波として検出する。
この指尖容積脈波から、脈の回数を測定可能である。
また、指尖容積脈波に関しては、齢が高くなりコレステロールの沈着等により血管が硬化してくると、波形に特徴が現れることが分かっている。
よって、この特徴を観察し、どの程度の年齢の人の指尖容積脈波の波形の特徴と同様であるかを比較することで、血管の硬化度に対応する指標である血管年齢を測定可能である。
なお、この赤外線LEDとフォトダイオードは、それぞれ親指の爪側と手のひら側のいずれかに対になって備えることができる。
図3は、本発明の実施の形態に係る測定装置1の制御ブロック図である。電流印加用電極および電圧測定用電極であり、左右の手足に接する、それぞれ電流印加電極3a、4a、13a、14aと、電圧測定電極3b、4b、13b、14bの8電極が電極切替装置20に接続されている。
この電極切替装置20は、電流供給装置21と、電圧測定装置22とを介して制御手段である演算制御装置25に接続される。
演算制御装置25は中央演算装置(CPU)やマイクロコンピュータ等を備え、印加電流と測定電圧から生体電気インピーダンスを算出する演算手段であり、また算出された生体電気インピーダンスの補正を行う補正手段でもある。さらに、センサ17からの信号を読み取るために、脈波センサを駆動するための駆動回路と、ノイズを除去するためのローパスフィルタ等の回路と、増幅回路と、デジタルな脈波信号に変換する為のA/D変換回路とを備えている。
以下で、センサ17からの信号を演算制御装置が読み込む場合は、駆動回路によりLEDの点灯やセンサの駆動等の制御をする。また、読み取ったフォトダイオードの抵抗の変化を、増幅回路により増幅し、ローパスフィルタによりノイズを除去した上で、信号をA/D変換回路により数値化する。
更に、演算制御装置25は、体組成に関する指標を算出する体組成算出手段でもあり、他にも各種の演算や制御を行う。
また、演算制御装置25は、各種データ等を記憶する記憶手段であるレジスタ、RAM、ROM、バッテリバックアップSRAM、不揮発性のフラッシュメモリ又はHDD等である記憶装置24と、被験者の体重を測定する体重測定装置26とに接続されている。加えて、演算制御装置25は、入力部2と表示装置7とに接続されている。さらに、PC(パーソナル・コンピュータ)等である他のコンピュータに接続することができるUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等の端子又は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、ワイヤレスUSBの接続装置等である通信装置60に接続されている。
記憶装置24は、更に、バッテリバックアップSRAM、不揮発性のフラッシュメモリ、HDD内の記憶領域に、個人番号に対応した体組成に関する測定値と平均値等を保存する。 体重測定装置26は、より具体的には、公知の体重計の如き、重量検出部、増幅部、A/D変換部、体重演算部などを載せ台8及び基台9の内部に備え、体重を測定する。
電源装置28は演算制御装置25やその他の各装置に電力を供給するものである。
(体組成の測定)
(初期設定)
まず、工場出荷直後又はファクトリー・リセットを行って、記憶装置24のフラッシュメモリ内に記憶している個人パラメータが存在しない状態で、電源装置28の図示しない電池を挿入又はACアダプターを接続して電源を投入した場合の初期設定の処理について説明する。
電源を投入した直後から、演算制御装置25は、記憶装置24のファームウェアに記憶している初期化処理を行う。これにより、演算制御装置25は各部の初期化を行い、図示しない初期画面を表示装置7に表示する。
ここで、測定者は、まずは個人別測定用キー2a、2b、2c、2dのいずれかを押下し、自らの個人パラメータを入力する個人番号を選択する。2a〜2dが、それぞれ、個人番号1〜4に対応している。後述するように、体重や体組成等を測定する場合、測定値が、記憶装置24の個人番号に対応したフラッシュメモリ内の記憶領域に記憶される。なお、個人番号は1〜4に限られず、個人番号をタッチパネル2fの数字キー等により、直接に入力してもよい。
この個人番号を選択した後、測定者は、タッチパネル2fの数値キー等により、自らの性別、年齢、身長、着衣の重量といった個人パラメータを入力する。また、通信装置60を介して他のコンピュータから入力してもよい。
この個人パラメータのデータに関しては、演算制御装置25が、記憶装置24の個人番号に対応したフラッシュメモリ内の記憶領域に記憶する。
この個人パラメータの入力が間違っていた場合、再度入力することも可能である。
さらに、表示装置7に表示された指示に従い、測定者は左手用のグリップ13を握り、親指をセンサ17に挿入する。
これにより、演算制御装置25は、測定者の通常の体温である平熱をフォトダイオードの抵抗の値をA/D変換することにより測定する。これは上述のように、親指から発せられる赤外線をフォトダイオードが検出することにより行う。
次に、センサ17のLEDを点灯し、測定者の血流の変化を上述のようにフォトダイオードの抵抗の変化として検出する。このフォトダイオードの抵抗の変化は、演算制御装置25がA/D変換回路により数値に変換し、指尖容積脈波として記憶装置24のRAMに記憶する。
この指尖容積脈波から、所定時間内の脈の回数を心拍数(脈拍数)として割り出す。この心拍数についても、測定者の心拍数として、他の個人パラメータと同様に記憶する。
さらに、寝起き直後に測定者の脈を測定して、安静時心拍数として記憶することも可能である。
次に、本発明の実施の形態に係る体組成の測定について、フローチャートである図4を参照して説明する。
(ステップS101)
まず、ステップS101において、測定者が個人別測定用キー2a、2b、2c、2d、又は体重測定専用キー2eのいずれかを押下する。
これにより、演算制御装置25は、図示しない時計部等のみに電流を入力している省電力状態であるスリープ状態から復帰する。これにより、記憶装置24のROM又はフラッシュメモリ等に記憶されたファームウェアのうち、測定に関するプログラムを起動して実行し始める。
また、演算制御装置25は、それぞれの個人別測定用キーに対応する個人番号又は、体重測定専用キー2eが押された情報についても、記憶装置24のRAMに記憶する。
次に、各部の初期化処理が終了した場合、演算制御装置25が、起動を終了して測定準備完了した旨を、表示装置7に表示する。
これにより、測定者は、演算制御装置25が表示装置7に表示した指示に従い、グリップ13と14を左手と右手に握り、親指をセンサ17で測定できるように挿入する。
そして、測定者は載せ台8の上に立ち、左足裏を電流印加電極3aと電圧測定電極3bに合わせ、右足裏を電流印加電極4aと電圧測定電極4bに合わせる。
この上で、演算制御装置25は、体重測定装置26により測定する測定者の体重の変異が、ある一定値以下になった際に、実際の測定処理を開始する。
(ステップS102)
次に、ステップS102においては、体重測定装置26が、その加重を検知して、測定者の重量を測定する。
ここで、測定者が体重測定専用キー2eを押下していた場合、この情報を検知した演算制御装置25は、測定を終了して、表示装置7に体重を一定時間表示した後、スリープ状態へ移行し、測定を終了する。
また、測定者が個人別測定用キー2a〜2dを押下していた場合、測定した体重については、体重測定装置26が、記憶装置24の個人番号に対応するフラッシュメモリ内の領域に記憶する。この上で、演算制御装置25は、処理を次のステップS103に進める。
(ステップS103)
ステップS103においては、センサ17により、測定者の体温と指尖容積脈波の測定を行う。
このステップについて、より詳しく説明した図5のフローチャートを参照して説明する。
(ステップS1031)
ステップS1031においては、記憶装置24に記憶されている体温測定用プログラムにより、体温を測定する。具体的には、上述のようにセンサ17は赤外線を検知できるフォトダイオードを備えており、検知した赤外線の値に応じてダイオードの抵抗が変化する。このフォトダイオードの抵抗を、演算制御装置25がA/D変換回路により数値に変換することで温度の検出を行う。
本発明の実施の形態に係る測定装置1のセンサ17は、身体の赤外線を検知しているので温度を正確に測定することができるため、体温計として用いることができる。検出した数値を基にして、測定者の体温を測定する。測定した温度は、演算制御装置25が記憶装置24のRAMに記憶する。
(ステップS1032)
次に、ステップS1302においては、記憶装置24に記憶されている脈波測定用プログラムにより、指尖容積脈波を測定する。具体的には、演算制御装置25がセンサ17のLEDを点灯し、上述のように、測定者の血液のヘモグロビンに吸収された光の変化をフォトダイオードの抵抗の変化として測定する。
このフォトダイオードの抵抗の変化は、演算制御装置25がA/D変換回路が数値に変換し、指尖容積脈波として記憶装置24のRAMに記憶する。
(ステップS1033)
次に、このステップS1033においては、上述の脈波測定プログラムにより、脈波の周期を測定し、所定時間内の脈の回数を心拍数(脈拍数)として測定する。この値についても、演算制御装置25が、記憶装置24のRAMに記憶する。
心拍数(脈拍数)の値は、後に生体インピーダンス測定の値を補正するために使用する。
(ステップS1034)
次に、ステップS1034においては、記憶装置24に記憶されている血管年齢測定プログラムにより、演算制御装置25が指尖容積脈波の特徴を検出し、血管年齢を算出する処理を行う。
具体的には、演算制御装置25は、記憶装置24のRAMに記憶した脈波を2回微分等の処理を行う。これは、指尖容積脈波は、そのままの波形では特徴を観察することが難しいが、2回微分した「加速度」脈波を観察すると、動脈や弁等の動脈系全体の血管の情報を観察できることが分かっているためである。
具体的には、加速度脈波の第1ピークと、第2ピークの差の比率等を算出して、記憶装置24のROMに記憶した平均的な各年齢の人の比率のテーブルと比較し、どの年齢の人とよく一致しているかを求めることで、血管年齢を算出する。この比較には、同様に記憶装置24のROMに記憶した回帰式を用いてもよい。
また、血管年齢の算出に関しては、演算制御装置25が、処理を行った脈波の特徴をベイズ推定等により各年齢層の脈波と直接比較して、血管年齢を算出してもよい。
血管年齢は、加齢とともに血管内皮にコレステロール等が沈着して硬化しているかどうかの指標となるため、後述する体組成のアドバイスの際に利用することができる。
血管年齢を算出し終わると、演算制御装置25は、脈波測定処理を終了する。
(ステップS104)
図4に戻り、説明を続けると、ステップS104においては、演算制御装置25が、生体電気インピーダンス(生体BI)の測定を行う。
この際に行われる、複数の周波数の交流電流を用いた生体電気インピーダンス測定の動作について以下で説明する。
生体電気インピーダンス測定は、印加する電流の周波数Fiをi=1からはじめて、設定されているn回に亘り行う。
第一番目の周波数における測定の初期設定として、i=1が設定され、このiの値によって周波数Fiが設定される。演算制御装置25は出力信号周波数を設定し、その出力信号を電流供給装置21へ出力する。
電流供給装置21は、電流値が設定可能な定電流出力回路で構成されており、測定制御パラメータを基に出力電流値を設定する。
その交流電流出力は、電極切替装置20を介して切り替えた、身体の各部に対応する電流印加電極により、測定者に印加される。これを、電極切替装置20を介して切り替えた、対応する電圧測定電極で測定する。
この測定時には、測定者に流れる電流を別途設けられた基準抵抗(図示しない)より検出し、その出力のアナログ信号を演算制御装置25内のA/D変換器を用いてデジタル信号に変換し、その結果を記憶装置24のRAMに記憶する。
同時に、測定者に接触された身体の各部に対応する電圧測定電極を通して測定された電圧が電圧測定装置22内の差動増幅回路に入力され、差動増幅回路は、入力されたそれぞれの電圧の差である信号を演算制御装置25内のA/D変換器に出力する。A/D変換器は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換することで生体電気インピーダンスを測定し、その結果をRAMに記憶する。
第一番目の周波数によるインピーダンス測定が終了したら、iに1を加えて、規定の測定回数を終了していないか判定する。ここで、iが設定回数のnを越えていたら、インピーダンスの測定は終了となり、未だ越えていなければ、次の周波数でのインピーダンス測定を行う。
続いてステップS104で測定された生体電気インピーダンス測定値から、生体電気インピーダンスベクトル軌跡およびそれに関するパラメータを算出する。
通常、生体電気インピーダンスは、図6に示すような、細胞外液抵抗Re、細胞内液抵抗Ri、細胞膜容量Cmを集中定数で表現した等価回路で表されるが、実際には、生体を構成する個々の細胞が、その形状や性質の差異により、それぞれ定数の異なる回路で表されるため、その集合体である生体では、集中定数による等価回路を測定した場合のように、生体電気インピーダンスベクトル軌跡は半円とならずに、コール−コールの円弧則に従う円弧となるとされている。
従って、一般に、生体電気インピーダンスは、図7に示すような円弧状の軌跡を描く。ここで、X軸は生体電気インピーダンスのレジスタンス成分を表し、Y軸は生体電気インピーダンスのリアクタンス成分を表す。生体電気インピーダンスのリアクタンス成分は容量性なので負の値をとるため、生体電気インピーダンスベクトル軌跡は、X軸の下方に位置し、また、求める生体電気インピーダンスベクトル軌跡は円弧であるという仮定から、周波数F1、F2、…、FNの各々における生体電気インピーダンス測定値Z1、Z2、…、ZNは、ある円の円周上にある。ここで、円の中心のX座標をa、円の中心のY座標をb、円の半径をrとすると、生体電気インピーダンス測定値を通る円の方程式は式1のように表される。
(X−a)2+(Y−b)2=r2 …… (式1)

a、b、rは、式1に、周波数F1、F2、…、FNにおける生体電気インピーダンス測定値Z1、Z2、…、ZNを代入することにより求められる。
また、式1から、Xは以下のように表される。

X=a±sqrt(r2−b2) …… (式2)

なお、sqrt()は平方根を示す。
そして、式2より、式1で表される円とX軸との交点R0、Rinf(R0>Rinf)は、以下のように求められる。

R0 = a+sqrt(r2−b2) …… (式3)
Rinf = a−sqrt(r2−b2) …… (式4)
更に、式3および式4より、図6の等価回路におけるReおよびRiは以下のように求められる。

Re=R0 …… (式5)
Ri=R0・Rinf/(R0−Rinf) …… (式6)
特性周波数Fcにおける生体電気インピーダンスベクトルZcは、リアクタンス成分、すなわちY軸成分の絶対値が最大になる点であるから、その場合のレジスタンス成分であるX座標値およびリアクタンス成分であるY座標値は以下のように算出される。

X=a …… (式7)
Y=b−r …… (式8)
ここで、RcはZcのレジスタンス成分、XcはZcのリアクタンス成分とすると、Zcは以下のように表される。

Zc=Rc+jXc=a+j(b−r) …… (式9)
また、Z(ω)はωにおける生体電気インピーダンスベクトル、τ、βは定数とすると、コール−コールの円弧則から、任意の角周波数ωにおける生体電気インピーダンスベクトルは以下のように表される。

Z(ω)=(R0−Rinf)/{1+(jωτ)β} …… (式10)
更に、τ=1/ωcとして、式10は以下のように表される。

Z(ω)=(R0−Rinf)/{1+(jω/ωc)β} …… (式11)
ここで、ωc=2πFcであるから、先に測定された生体電気インピーダンス測定値を用いて、Fcおよびβが求められる。
(ステップS105)
次に、ステップS105においては、演算制御装置25が、上述のステップS103の脈波測定処理において測定した体温と心拍数(脈拍数)について、規定値と比べて異常がなかったかどうかを判断する。この判断により、生体電気インピーダンス測定の値の補正を行うかどうかを決める。
すなわち、本発明の実施の形態に係る測定装置1は、測定時の心拍数(脈拍数)又は/及び測定時の体温が、平常時の心拍数(脈拍数)又は/及び平常時の体温と異なった場合に、測定した生体電気インピーダンスを補正し、この補正した生体電気インピーダンスに基づいて体組成に関する指標を算出する。このため、補正を行うかどうかを判断する必要がある。
補正を行うかどうかについての判断に際しては、まず、記憶装置24の個人番号に対応したフラッシュメモリ内の記憶領域に記憶されている測定者の平常時の心拍数(脈拍数)と比較して、測定時の心拍数(脈拍数)の回数が平常時の心拍数(脈拍数)より多いか少ないかについて判定する。
すなわち、平常時の心拍数(脈拍数)が、例えば平常時の心拍数(脈拍数)と比べて20泊/分以上多い場合、このステップS105にて脈の異常あり、つまりYesと判断する。
逆に、測定時の心拍数(脈拍数)が平常時の心拍数(脈拍数)と比べて例えば10泊/分以上少ない場合、これも異常ありで、Yesと判断する。
さらに、体温が平熱よりも高いか低いかについても判定する。測定時の体温が平熱よりも例えば1℃以上高いか、例えば1℃以上低い温度だった場合は、体温の異常あり、つまりYesと判断する。
ここで、心拍数(脈拍数)や体温が高い場合としては、運動直後や入浴後であることが考えられる。
また、心拍数(脈拍数)や体温が低い場合としては、寝起き直後であることが考えられる。
心拍数(脈拍数)のみ高く体温が平熱か平熱より低い場合は、「頻脈の可能性あり、病院に行きましょう」というエラー表示を表示装置7に表示して、測定を終了する。
また、病気で発熱している際には体温が高く心拍数(脈拍数)は普通のことが多いため、体温が高い旨の警告表示を表示装置7に表示する。
以上の場合以外は、ステップS105においては、Noと判断する。
(ステップS106)
ステップS106においては、演算制御装置25が、上述のステップS104で測定する生体電気インピーダンスの値を、上述の心拍数(脈拍数)と体温の値に従って補正する。
まず、心拍数(脈拍数)についての補正の概念を示すグラフである図8を参照すると、心拍数(脈拍数)と生体電気インピーダンスの関係としては、心拍数(脈拍数)が大きくなると生体電気インピーダンスが小さくなり、心拍数(脈拍数)が小さくなると生体電気インピーダンスが大きくなるという傾向がある。
上述のような関係が生じる理由は、生体電気インピーダンス測定において、身体の特定の部位間に流れる電流は、電解質を多く含む体水分中に流れるためである。体水分は、主に細胞内液と細胞外液とに分けられる。細胞外液は、細胞間質液、血液、リンパ液などに分けられ、細胞内環境を維持する役目を担い、量的な変動を起こしやすい。
なかでも、血液量は心拍数(脈拍数)に基因して変動する。そして、平常状態(安静状態)から運動している時などの活動状態(身体の活動が高い状態)になると心拍数(脈拍数)が多くなり、心臓から排出される血液量が増加し、特定の部位間の血液量が増加する。これにより、生体電気インピーダンスが低下する。
逆に、運動している時などの活動状態から平常状態に戻すと心拍数(脈拍数)が少なくなり、心臓から排出される血液量が減少し、特定の部位間の血液量が減少する。これにより、生体電気インピーダンスが上昇する。
また、体温についての補正の概念を示すグラフである図9を参照すると、体温と生体電気インピーダンスの関係は、体温が高くなると生体電気インピーダンスが小さくなり、体温が小さくなると生体電気インピーダンスが大きくなる傾向がある。
上述のような関係が生じる理由は、体水分の温度が上がると電気が通じやすくなるためである。
ここで、実際に補正を行う場合、測定時の心拍数が平常時の心拍数と異なった場合には、図8に示すように、Zm1に対応する心拍数Hlを求め、ΔHr分変化させた心拍数H2に対応するZを求めることによって行う。このようなグラフの代わりに、心拍数と補正後の生体電気インピーダンスの値の変化に関するデータテーブルを用意してもよい。
また、測定時の体温が平常時の体温と異なった場合は、図9に示すようなグラフに従い、同様に求める。
測定時の心拍数が平常時の心拍数(脈拍数)と異なり、かつ、測定時の体温が平常時の体温とも異なっていた場合には、それぞれの補正後の生体電気インピーダンスを足して2で割って算出する。
(ステップS107)
次に、ステップS107においては、演算制御装置25が、体組成に関する指標を算出して、記憶装置24のRAMに記憶する。
ここでは、上述のように生体電気インピーダンス測定値から求められた生体電気インピーダンスベクトル軌跡およびそれに関するパラメータR0およびRinf、ReおよびRi、Zc、Rc、Xc、Fc等に基づき、さらに上述のステップS106で補正した値により、細胞外液量、細胞内液量、体水分液量(細胞外液量と細胞内液量との和)を算出する。
次に、体重と体脂肪率に基づき、体脂肪量を求める。
体脂肪率は、求める部位によって用いるバラメータが異なるが、例えば、性別、身長、体重、年齢、レジスタンス、リアクタンス、インピーダンス等のバラメータに基づいて求めることができる。たとえば、左手左足間の脂肪率から全身脂肪率を求める場合は、男女別に用意した以下のような式から求めることができる:

全身脂肪率 = f(身長、体重、左手左足間のレジスタンス、左手左足間のリアクタンス、左手左足間のインピーダンス)
この他にも、たとえば体脂肪率の他に筋肉量を測定することで、各部の筋肉のつき具合や、筋肉量のバランス等も測定することができる。
(ステップS108)
次に、ステップS108において、演算制御装置25は、測定と演算が終了した旨を表示装置7に表示する。
ここで、演算制御装置は、図示しないブザー等を鳴らし、測定結果を記憶装置24の個人番号に対応したフラッシュメモリ内の記憶領域に記憶する。この際に、上述の補正を行っている場合、補正前のパラメータと体組成に関する指標についても記憶する。
(ステップS109)
次に、ステップS109において、演算制御装置25は、記憶装置24に記憶したアドバイスプログラム(アドバイス手段)により、全身と身体の各部の体組成の値を表示装置7に表示し、被験者へのアドバイスを行う。
測定者がタッチパネル2fのキーを押下することで、被測定者の個人パラメータにより計算した体組成の量の目標値を表示することも可能である。
さらに、測定者がタッチパネル2fのキーを押下することで、測定結果のアドバイスを表示することができる。
このアドバイスに関しては、記憶装置24のROM内に記憶した閾値と文章を基にして表示する。
ここで、本発明の実施の形態に係る体組成の測定装置1は、上述のように求めた細胞外液量、細胞内液量、体水分量、体脂肪率、筋肉量に限らず、内臓脂肪レベル、骨量等の広範囲な体組成に関する指標を測定することができる。
さらに、測定装置1は、8電極型の体組成測定装置なので、身体各部の体組成を測定できるという特徴がある。すなわち、単なる全身の体脂肪率に留まらず、身体の各部の体組成を測定することができる。たとえば、内臓脂肪と皮下脂肪の量、下半身と上半身の筋肉のつき方の差についても測定可能である。
これに加えて、測定装置1では血管年齢についても測定するため、上記のアドバイスプログラムにより、いわゆるメタボリックシンドロームになる危険性についての判定を行うことが可能になる。
たとえば、図10を参照すると、血管年齢が高く、すなわち血管の内壁にコレステロールが沈着して硬くなっており、さらに内臓脂肪のレベルが高い場合、メタボリックシンドロームになる蓋然性が高くなると考えられるため、この警告を「メタボリックシンドローム度」という数値で表示する。この数値が高いほど、メタボリックシンドロームの危険性が高まる。
このメタボリックシンドロームの判定については、個人パラメータとして血糖値の値を入力することで、さらに正確な判定を行うことができる。
測定結果を確認すると、測定者はタッチパネル2fの閲覧終了のボタンを押下するか、又は閲覧終了のボタンを押下せずに所定時間が経過すると、演算制御装置25は、処理をステップS110に進める。
(ステップS110)
次に、ステップS110において、演算制御装置25は、学習処理を行う。この学習処理とは、より効果的なアドバイスを行うために用いるため、日々の測定値の変移について記憶して、分析を行う意味である。
具体的には、例えば、記憶装置24の個人番号に対応したフラッシュメモリ内の記憶領域に記憶している体組成値の平均、標準偏差等を計算する。この上で、上述の補正を行っている値と行っていない値で体組成を求めた場合における補正の値が適正かについて、適合度の統計検定等を行い、上述の補正が適正に行われているかどうかについて調べる。
または、たとえば人工ニューラルネット等の人工知能的な手法や、ベイズ推定等の統計的な手法を用いて、実際の値と心拍数(脈拍数)・体温による補正値が適正になるように、補正用の式のパラメータを最適化する。
さらに、心拍数(脈拍数)の平均値と標準偏差等を求め、上述のステップS105において、今回測定したの心拍数(脈拍数)がはずれ値であるかを判定し、心拍数(脈拍数)が異常であるか判定するのに使用してもよい。この場合、平均値から統計的に有意に外れている場合、心拍数(脈拍数)が異常であると判定する。
加えて、体脂肪率の変移と血管年齢の変移とを比較し、所定の期間で両方とも高くなっている場合、「メタボリックシンドローム度が上昇しています」という旨のアドバイスを行うことができる。
また、平熱が高い場合、代謝が高くなっていると考えられ、逆に平熱が低い場合は、代謝が低くなっていると考えられる。ここで、体重が減っているのに筋肉が減り体温が低くなっている場合、「代謝が低くなり、痩せにくい体質になっています。リバウンドにご注意下さい」というアドバイスを行うことができる。
これらの測定結果は、通信装置60を用いて、他のコンピュータへの送信を行うことができる。この場合、他のコンピュータの画面上で、測定結果について確認することが可能である。
これらの学習処理が終了すると、演算制御装置25はスリープ状態へ移行する。
以上で、測定が終了する。
上述のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
まず、従来技術1の体組成測定装置は、急激な運動をした後や入浴直後等、身体内の体水分の分布や電解質濃度が変化している際には、測定精度が高くなかった。そこで、スポーツクラブで運動した直後や銭湯から出た直後等には、体組成を測定しない方がよいという注意を行っていた。
しかし、本発明の実施の形態に係る体組成測定装置においては、運動や入浴直後であることを体温と心拍数(脈拍数)で検出して、生体電気インピーダンスの値について補正を行う。
このため、スポーツクラブで運動した前と直後で、どの程度のカロリーを消費したのか、体脂肪の変化として実測値で表示することが可能になる。よって、運動を行っている測定者の意欲を高めることが可能になる。
また、銭湯や温泉等で入浴した直後に体組成を測定できるため、従来、銭湯にあった体重計の代替として、本発明の実施の形態に係る体組成計を使用することができる。
また、自宅においては、入浴後のリラックスした状態ですぐに体組成を計ることが可能なため、毎日、体重と体組成のデータを取っている場合は、体組成を計測するのを忘れることが少なくなる。よって、測定者の使い勝手が向上するという効果を得ることができる。
また従来技術1の体組成測定装置は、朝、寝起きで身体内の体水分の分布が変化している際には、測定精度があまり高くなかった。そこで、寝起きからしばらく経った後で、体組成を測定する必要があった。
しかし、本発明の実施の形態に係る体組成測定装置においては、体温と脈拍数で寝起きの状態を検出して補正する。
これにより、従来よりも体組成を正確に測定することが可能になる。
また、体組成計で体組成を継続的に測定する場合、毎日の測定時間を揃えた方がばらつきの少ない結果を得られる。ここで、例えば、ベッドの横に体組成計を置いておいて、測定者が目覚ましでセットした時間、起きた直後に測定するようにすれば、測定時間を揃えることができる。これにより、さらに正確な体組成の測定を行うことが可能になる。
さらに、本発明の実施の形態に係る体組成測定装置は、学習機能を備えているため、体温と心拍数(脈拍数)を用いた体組成補正を適正に行うことができる。
また、従来技術1の体組成計と組み合わせることで、指先脈波を利用した血管年齢の測定等と組み合わせて、より年齢と生活習慣病に即したアドバイスを行うことが可能になる。たとえば、メタボリックシンドロームの進行度のアドバイス等をすることができる。
また、本発明の実施の形態に係る体組成測定装置は、8電極型の体組成計であり、電極のついたグリップを測定者が握る必要があるため、親指で脈波を測定するのが都合がよい。
すなわち、親指以外の指によってグリップを測定者が安定して握ることができるため、握る圧力のばらつきを抑えることができ、安定した生体電気インピーダンスの測定が可能になるという効果が得られる。
よって、振戦等がある等で、測定者がグリップを振り回していても、より正確に体組成を測定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る体組成測定装置は、学習機能により、より適正な体組成の変化に対応するアドバイスを行うことが可能である。
なお、本発明の実施の形態に係る測定装置1は、脈波センサを、上向きに親指を包み込むような形状であるように説明したが、このセンサの取り付け方に関しては、親指を差し込む形状であれば、どのようなものであっても構わない。
このバリエーションである図11を参照すると、親指を斜め向きに挿入部に差し込むグリップであるグリップ131や、水平に挟み込むグリップ132等の形状が可能である。また、指を入れやすいように左右に隙間があり、フォトダイオードとLEDを上下に備えるようなグリップ133も可能である。
なお、いずれのグリップのバリエーションでも、発光部とセンサ部は、それぞれ爪の側でも親指の腹側でも、どちらに備えられていてもよい。
また、上述の実施の形態では、センサ17を赤外線センサとして説明したが、赤色レーザ発信器と、受光用のCCDセンサを備えた静脈認証用のセンサをセンサ17として使用することができる。この場合、親指ではなく、たとえば薬指等に当たる箇所にセンサを保持することが可能である。
さらに、手のひらの電圧の変化を電圧測定電極13b、14bで測定することで、心電図から脈を検出することも可能である。加えて、指先の脈波と手のひらの電圧の変化のスピードから、血圧を測定することが可能である。
また、脈波を計測するためのセンサはピエゾ素子等の圧力センサや電磁気的なセンサ、高精度重量センサ等であってもよい。圧力センサである場合、電極の指先グリップ挿入部にポンプにより圧力をかけることで、より正確な血圧測定を同時に行うことが可能である。なお、これらのセンサである場合、測定者の体温を測定する体温検出手段として、高精度温度センサ等の体温計として用いることができる手段を更に備えていることが望ましい。
また、本発明の実施の形態に係る測定装置1は、立位で測定し、足裏の電極部と測定者が握る電極部とで生体電気インピーダンスを測定するように説明したが、これに限られない。
たとえば、被験者が横になった状態で、電極を身体の各所に貼り付けて測定を行うことが可能である。これにより、下肢に障害がある測定者についても、スムーズに生体電気インピーダンスを測定することが可能になる。
この場合、脈波センサの貼り付け位置も、測定者の腕や静脈等に貼り付けることが可能になる。
また、本発明の実施の形態に係る測定装置1は、タッチパネル2fと表示装置7が別々であるように説明したが、これが一体になっていてもよい。
たとえば、タッチパネル2fと表示装置7が一体になっている場合、上述のステップS108で、測定者が必要な情報にアクセスするのが簡単になる。
たとえば、体組成と血液年齢の変化等をグラフ等で表示する場合、どの情報を表示するのかを、測定者が簡単に選ぶことが可能になる。
また、本測定装置1は測定結果を図示しない他のコンピュータに送信でき、他のコンピュータは補助記憶装置であるHDD等の不揮発性の記憶手段を備えているため、この経時的な観測のデータをチェックすることを簡便に行うことができる。
さらに、体組成の測定が簡便なため、体組成の経時的変化を追跡するのに適している。これより、スポーツジム等に設置すると、体脂肪率等の減少を視覚的に把握することができるため、測定者の意欲を増進させることが可能である。
加えて、本測定装置1は、従来技術1の生体電気インピーダンス測定装置と異なり、記憶装置24のROM内に児童やお年寄りを含む被験者の回帰式を記憶している。このため、児童やお年寄りの体組成についても正確に測定することができる。
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
本発明の実施の形態に係る測定装置1の外部構成を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係るグリップ13の外部構成を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る測定装置1の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る測定装置1の測定手順および動作の概要を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る測定装置1の体温及び脈波測定の方法を示すフローチャートである。 生体電気インピーダンスを表す等価回路図である。 生体電気インピーダンスベクトル軌跡を表すグラフ図である。 本発明の実施の形態に係る測定装置1の心拍数による補正の概念を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る測定装置1の体温による補正の概念を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る測定装置1のメタボリックシンドローム度の表示例である。 本発明の実施の形態に係るグリップの他の形態を示す外観斜視図である。
符号の説明
1 測定装置
2 入力部
2a、2b、2c、2d 個人別測定用キー
2e 体重測定専用キー
2f タッチパネル
3、4 電極部
3a、4a、13a、14a 電流印加電極
3b、4b、13b、14b 電圧測定電極
7 表示装置
8 載せ台
9 基台
13、14、131、132、133 グリップ
15、16 コード
17 センサ
20 電極切替装置
21 電流供給装置
22 電圧測定装置
24 記憶装置
25 演算制御装置
26 体重測定装置
28 電源装置
60 通信装置

Claims (9)

  1. 電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極により測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置であって、
    体温を検出する体温検出手段と、
    脈を検出する脈検出手段と、
    前記検出された体温と脈の回数とにより、求める前記体組成の補正を行う補正手段とを備える
    ことを特徴とする体組成測定装置。
  2. 前記脈検出手段は、光学的センサであることを特徴とする請求項1に記載の体組成測定装置。
  3. 前記脈検出手段は、重量センサ、電磁気的センサ、又は圧力センサであることを特徴とする請求項1に記載の体組成測定装置。
  4. 前記脈検出手段は、親指の脈を検出する脈検出手段であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の体組成測定装置。
  5. 前記補正手段は、前記体温があらかじめ平熱として定めた所定の温度より高い場合若しくは所定の温度より低い場合、又は前記脈の回数があらかじめ定めた所定の回数より多い場合若しくは所定の回数より低い場合に補正を行う補正手段である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の体組成測定装置。
  6. 前記補正を行う脈の回数のしきい値についての学習を行う学習手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の体組成測定装置。
  7. 前記演算手段は、前記脈から血管年齢を更に測定する演算手段であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の体組成測定装置。
  8. 前記血管年齢と前記体組成により、メタボリックシンドロームについての判定を行うアドバイス手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項7に記載の体組成測定装置。
  9. 電流印加用電極及び電圧測定電極と、これら電極により測定された測定値から生体電気インピーダンスを測定し、該生体電気インピーダンスから体組成を求める演算手段とを備えた体組成測定装置における体組成測定方法であって、
    体温を検出し、脈を検出し、
    前記体温と前記脈の回数とにより、求める前記体組成の補正を行う
    ことを特徴とする体組成測定方法。
JP2007169407A 2007-06-27 2007-06-27 体組成測定装置、体組成測定方法 Pending JP2009005842A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007169407A JP2009005842A (ja) 2007-06-27 2007-06-27 体組成測定装置、体組成測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007169407A JP2009005842A (ja) 2007-06-27 2007-06-27 体組成測定装置、体組成測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009005842A true JP2009005842A (ja) 2009-01-15

Family

ID=40321574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007169407A Pending JP2009005842A (ja) 2007-06-27 2007-06-27 体組成測定装置、体組成測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009005842A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013068608A (ja) * 2011-09-05 2013-04-18 Mitsutoyo Corp 測定器
JP2013102915A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Seiko Epson Corp 脈波信号処理装置、脈波測定装置およびプログラム
KR20140126402A (ko) * 2012-02-24 2014-10-30 힐비 코퍼레이션 인간 혈액 내에 글루코오스 농도를 측정하기 위한 방법
WO2018066342A1 (ja) * 2016-10-07 2018-04-12 株式会社村田製作所 把持型脈波測定装置
JP2019501692A (ja) * 2015-12-10 2019-01-24 ヒールビー コーポレイション 人体内の水分欠乏を判断する方法
JP2019076659A (ja) * 2017-10-27 2019-05-23 大日本印刷株式会社 情報処理装置、管理装置、測定ユニット、管理システムおよびプログラム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000023935A (ja) * 1998-07-14 2000-01-25 Omron Corp 健康管理指針アドバイス装置
JP2000051166A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Kenji Takazawa 生体情報処理装置
JP2002306439A (ja) * 2001-04-11 2002-10-22 Tanita Corp 内臓脂肪測定装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000023935A (ja) * 1998-07-14 2000-01-25 Omron Corp 健康管理指針アドバイス装置
JP2000051166A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Kenji Takazawa 生体情報処理装置
JP2002306439A (ja) * 2001-04-11 2002-10-22 Tanita Corp 内臓脂肪測定装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013068608A (ja) * 2011-09-05 2013-04-18 Mitsutoyo Corp 測定器
JP2013102915A (ja) * 2011-11-14 2013-05-30 Seiko Epson Corp 脈波信号処理装置、脈波測定装置およびプログラム
KR20140126402A (ko) * 2012-02-24 2014-10-30 힐비 코퍼레이션 인간 혈액 내에 글루코오스 농도를 측정하기 위한 방법
JP2015512672A (ja) * 2012-02-24 2015-04-30 ヒールビー コーポレイション ヒト血液中におけるグルコース濃度を決定するための方法
KR101687465B1 (ko) 2012-02-24 2016-12-19 힐비 코퍼레이션 인간 혈액 내에 글루코오스 농도를 측정하기 위한 방법
US10667728B2 (en) 2012-02-24 2020-06-02 Healbe Corporation Method for determining glucose concentration in human blood
JP2019501692A (ja) * 2015-12-10 2019-01-24 ヒールビー コーポレイション 人体内の水分欠乏を判断する方法
WO2018066342A1 (ja) * 2016-10-07 2018-04-12 株式会社村田製作所 把持型脈波測定装置
JPWO2018066342A1 (ja) * 2016-10-07 2019-07-18 株式会社村田製作所 把持型脈波測定装置
JP2019076659A (ja) * 2017-10-27 2019-05-23 大日本印刷株式会社 情報処理装置、管理装置、測定ユニット、管理システムおよびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10451473B2 (en) Physiological assessment scale
US20240032814A1 (en) Impedance measurement system
CA3195495C (en) Methods, systems, and devices for optimal positioning of sensors
US10130273B2 (en) Device and method having automatic user-responsive and user-specific physiological-meter platform
EP1262745B1 (en) Measuring device having function for identifying a measured subject
US10376156B2 (en) Device for monitoring for effectiveness of heart failure therapy
JP5190223B2 (ja) 生体電気インピーダンス測定装置、低栄養測定システム、低栄養測定方法
JPWO2010095709A1 (ja) 生体情報測定装置、生体情報測定方法、および体組成測定装置
US10215619B1 (en) Scale-based time synchrony
Selvaraj et al. Fully disposable wireless patch sensor for continuous remote patient monitoring
JP2009005842A (ja) 体組成測定装置、体組成測定方法
WO2016049425A1 (en) Physiological assessment scale
JP2000023936A (ja) 健康管理指針アドバイス装置
JP2019526329A (ja) 身体組成解析装置
JP2000023935A (ja) 健康管理指針アドバイス装置
JP5030659B2 (ja) 体組成計
JP2020523162A (ja) 指標の決定
US20230136992A1 (en) Method for blood pressure measurement
Hsiao et al. Effects of pulse transit time and physiological differences on wearable device based blood pressure estimation
WO2020057448A1 (zh) 血流动力学参数测量设备及测量方法
KR20240060132A (ko) 맞춤형 건강관리 솔루션 서비스를 위한 개인용 헬스케어 분석 시스템
JP2023077368A (ja) 情報処理システム、サーバ、情報処理方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120417

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120821