JP2009005533A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
小型でありながらもファンによる冷却性能を向上させるとともに、低騒音な回転電機を提供する。
【解決手段】
ハウジング1とエンドブラケット2とで覆われる全閉型の回転電機において、回転軸6のエンドブラケット2を挿通した端部に設けられる外扇ファン8と、外扇ファン8を覆い外扇ファン8に対向する位置に開口部9aを有するファンカバー9と、開口部9aよりも外周側に位置しエンドブラケット2とファンカバー9とで囲まれる空間11からハウジング1の外周部に空気を吐出する吐出し口9bとを備えるとともに、冷却性能を高めるために外扇ファン8の羽根部材8aの両側面を凹形状とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は全閉型の回転電機に関する。
回転電機は、回転子や固定子の損失による発熱があるため、冷却を必要とする。特許文献1には半密閉型の回転電機が開示されており、ハウジング内に設けられた冷却扇によってハウジング外から外気を取り込んで冷却している。また、特許文献2には、全閉型の回転電機が開示され、電動機のエンドブラケット側の回転軸に冷却ファンを備え、この冷却ファンによってハウジングの外周部分に風を送って冷却を行っている。
特開平4−207935号公報 特開平11−289716号公報
回転電機は固定子や回転子が発熱体となるため、これらを放熱、冷却することが求められ、特に、発熱体がハウジング等によって覆われる構造の回転電機で顕著である。
液滴等からハウジング内部を保護する構造を有する、いわゆる防滴保護型の回転電機は、発熱体がハウジングで囲まれるため、放熱を如何にして行うかが問題となる。しかし、防滴保護型の回転電機は、固定子や回転子のような発熱体が配置される空間が外気と連通していることが一般的であるため、発熱体の近傍に外気を取り込んで直接的に放熱、冷却することが可能である。いわば半密閉型の回転電機であり、例えば特許文献1では、風孔を介してハウジング内への外気の取込み及び排出を行うことによって冷却している。
しかし、ほぼ密閉されたハウジング内に回転子、固定子のような発熱体が配置される、いわゆる全閉型の回転電機では、半密閉型の回転電機のように外気を直接的に取り込んで換気を行うことができない。そこで、従来の回転電機では、ハウジング外へ突出した回転軸に冷却ファン(外扇ファン)が取り付けられ、このファンによってハウジングの放熱板となるフィンに風を流すことで冷却を行っていた。このような回転電機は外被冷却型とも称され、内外気の積極的な連通を行わない全閉型の回転電機において用いられる冷却方式である。
ところで、汎用の回転電機の場合、回転電機の軸の回転方向は時計回り、反時計回りのどちらの方向も選択の対象であり、回転電機は両方向回転において同じ性能を発揮することが必要とされる。従って、ファンは両方向回転で同じ性能であることが必須となる。そのため、外扇ファンの羽根形状は羽根が放射状に配置されたラジアルファン形状であることが多い(特許文献2参照)。
通常の使用時において回転電機が両方向回転される事例としては、搬送機器駆動や昇降機駆動、加工機の軸駆動などがあげられる。また、通常は一方向回転として用いられる送風機やポンプといった用途であっても、送風機やポンプの製品シリーズとして両方向回転に適用出来るようにしていることが多い。従って、これらの動力源となる回転電機としては、両方向の回転に対応できるものを用意せざるを得ず、電源の接続や設置方向の変更を行うことで対応している。
ラジアルファンを用いてハウジング外周部分へ空気を流す構成において、外周部分への送風性能の向上を図ったものとして、特許文献2に記載の例がある。この特許文献2では、外扇ファンとして、ハウジングの外周よりも大きな外径を有する羽根を有するラジアルファンを用い、ハウジング外周部分への導風促進を図っているが、ファンカバーの形状の制限や小型化に難があり、回転電機全体としての小型化を図ることが困難であった。すなわち、従来の回転電機で多く用いられるラジアルファン形状では、回転電機の小型化を図ることは難しい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ハウジング外周よりも大きな外径を有するファンを用いることなく、従来に比べてファンによる冷却性能の向上を図った回転電機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の回転電機の一態様は、回転子及び固定子を覆うハウジングと、前記回転子に固定された回転軸を支持する軸受が取り付けられるエンドブラケットと、回転中心から放射状に延伸する複数の羽根部材を有し前記回転軸の前記エンドブラケットを挿通した端部に設けられる外扇ファンと、前記外扇ファンを覆い前記外扇ファンに対向する位置に開口部を有するファンカバーと、前記開口部よりも外周側に位置し前記エンドブラケットと前記ファンカバーとで囲まれる空間から前記ハウジングの外周部に空気を吐出する吐出し口とを備え、前記羽根部材の両側面を凹形状としたことを特徴としている。
また、本発明の他の態様は、回転子及び固定子を覆うハウジングと、前記回転子に固定された回転軸を支持する軸受が取り付けられるエンドブラケットとを備え、内部を密閉空間とした全閉型の回転電機において、
回転中心から放射状に延伸し両側面が凹形状の複数の羽根部材を有し、前記回転軸の前記エンドブラケットを挿通した端部に設けられる外扇ファンと、
前記外扇ファンを覆い前記外扇ファンに対向する位置に開口部を有するファンカバーと、
前記開口部よりも外周側に位置し前記エンドブラケットと前記ファンカバーとで囲まれる空間から前記ハウジングの外周部に空気を吐出する吐出し口とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、従来に比べて小型でありながらもファンによる冷却性能を向上させるとともに、低騒音な回転電機を提供することができる。
本発明を実施するためのより好ましい具体的形態を下記(1)〜(4)を中心に説明する。
(1)羽根部材の両側面は、放射状の中心線に対して線対称の凹形状であること。
(2)羽根部材は両側面を繋ぐ中央部に、中空部あるいは空隙部を有すること。その際、弓状の湾曲部材の凸側を互いに対向させた形状としても差し支えない。
(3)回転子の回転に伴って回転し、ファンカバーとエンドブラケットとで囲まれる空間内の空気を攪拌する内扇ファンを備え、この内扇ファンは回転中心から放射状に延伸し両側面が対称な凹形状の複数の羽根部材を有すること。
(4)外扇ファンは、ハウジングの外径よりも小さい外径の羽根部材を有すること。
なお、上記の(4)の態様においては、ハウジングは吐出し口から吐出される空気の経路に位置する放熱フィンを備え、ファンカバーの外周部を放熱フィンの外端に合わせることがより好ましい。さらには、ファンカバーは、ファンの外周部からハウジングの外周側に向かって外径が大きくなる傾斜面を有することが好ましい。
以下では、図面を用いて、本発明の実施例をより具体的に説明する。まず、図1を用い、本発明の実施例による回転電機の全体構成について説明する。図1は本実施例の回転電機の構造図である。
ハウジング1は鋳鉄、アルミ、薄鋼板などによりほぼ筒状に形成されており回転電機の外被を構成している。冷却性能の向上の目的からハウジング1の外周には放熱フィン1aがしばしば設けられる。エンドブラケット2A、2Bはハウジング1の両側の開口部にそれぞれインロー嵌合などを用いて取り付けられている。このように、本実施例の回転電機は、ハウジング1及びエンドブラケット2A、2Bによって内部がほぼ密閉空間となり、内外気の積極的な連通がない全閉型、外被冷却型の回転電機である。
密閉空間内には、発熱体となる固定子3と回転子5が配置されている。固定子3は固定子鉄心3aと固定子コイル3bとから構成されている。固定子3はハウジング1の内周部に固定されている。固定子鉄心3aは珪素鋼板などの薄板を複数枚積層して形成されている。固定子コイル3bは固定子鉄心3aに複数形成されたスロット部に巻回されている。
回転子5は積層鉄心5aと導体バーとともに一体成形されたエンドリング7b,7cとによって構成されている。またエンドリング7b、7cの端面にはしばしば一体成形された内扇ファン7aが設けられる。この内扇ファン7aは、密閉空間となる回転電機庫内の空気循環あるいは攪拌を行って回転電機の冷却に寄与している。回転軸6はこの回転子5に固定され、回転子5とともに回転する。
回転子5は、回転軸6の外周部において固定子3と対向位置に取り付けられ、固定子3の作る回転磁界によって回転する。回転軸6の両端はエンドブラケット2A、2Bに対してそれぞれ軸受4A、4Bを介して、左右両回りに回転可能に保持されている。また、回転軸6の一端部はエンドブラケット2Aを挿通して外部に突き出て出力軸となっている。回転軸6の他端はエンドブラケット2Bを挿通して外扇ファン(外部冷却扇)8が装着される。
外扇ファン8は回転軸6に固定されているため、回転軸6の回転と同調して回転する。外扇ファン8は通常、鋳鉄、アルミ合金などの金属に加え、樹脂の射出成形などによって製造される。この外扇ファン8は密閉空間外に取り付けられるため、エンドカバー9によって覆われている。このエンドカバー9は外扇ファンを覆うファンカバーであり、外扇ファン8が取り付けられるエンドカバー9とエンドブラケット2Bから構成される空間(第2の空間11)は、外気と連通しており、外扇ファン8が回転することによって風がハウジング1の外周へと送られることになる。
すなわち、第2の空間11は外気を取り込む連通部と外気を送り出す連通部とが設けられている。具体的には、エンドカバー9の一側面には外気を取り込む開口部9aが形成され、エンドカバー9の外周部はエンドブラケット2B及びハウジング1の外周部との間に径方向の隙間9bを形成するようにエンドブラケット2Bに取り付けられる。この隙間9bが外扇ファン8によって送られる風の吐出し口9bとなる。なお、エンドカバー9の外周部の位置は放熱フィン1aの外端にほぼ合わせておくことで回転電機の小型化と冷却性能との両立が図れる。
回転電機の冷却に関する空間としては、主に第1の空間10a、10bと第2の空間11に分けられる。第1の空間10a、10bは、前述のようにハウジング1とエンドブラケット2A、2Bで覆われた密閉空間になっている。その空間内には固定子3、回転子5、回転軸6がおかれている。そして、内扇ファン7aが回転することにより、第1の空間10a、10b内の空気循環あるいは攪拌が行われ、回転電機は冷却される。
第2の空間11はエンドカバー9で覆われ、外扇ファン8が第1の空間10a、10bとは別におかれている。外扇ファン8が回転することにより、エンドカバーの吸い込み口9aから外気を取り込み、吐出し口9bから取り込んだ空気をハウジング1の外周部に向けて流すことで回転電機は冷却される。
なお、固定子3は、回転電機の構成部材として最も発熱の大きなものであり、固定子コイル3bの一次銅損は、全体の70%を占める場合もある。本実施例では、固定子3をハウジング1に固定し、このハウジング1から外部に放熱させることが、回転電機の冷却に大きな影響を与える。
次に、図2を用いて外扇ファン8による冷却構造について説明する。図2は、本実施例の回転電機の要部拡大図である。エンドカバー9は前述のようにハウジング1に取り付けられているが、円周方向に数箇所設けられた取付け部(図1参照)を除いては、図2に示すようにハウジング1の外周部と連通する空気の吐出し口9bが形成されている。
エンドカバー9には、エンドブラケット2Bと対向する側面に開口部9aが設けられているため、外扇ファン8が回転することによって、この開口部9aを介して第2の空間11に外気が取り込まれる。そして、図中に矢印で示したように、回転軸方向に流れる空気を外周方向へと導き、吐出し口9bからハウジング1の外周部へと吐出される。
図2に示すように、本実施例の外扇ファン8は、後述するように効率よく風を外周方向へ導く形状となっており、ハウジング1の外周径よりも小さな径の羽根部材(以下、単に羽根と称する。)を備えている。したがって、エンドカバー9自体も大型化することなく、放熱フィン1aの外端内に収めることが可能となる。
次に、本実施例の外扇ファン8の形状に関し、比較例や参考例を示しながら説明する。図3は比較例となる外扇ファンの形状を示す図である。すなわち、従来の回転電機に多く用いられる外扇ファン8であり、この羽根8aの形状は羽根が放射状に配置されたラジアルファン形状である。結果、回転電機が時計回り、反時計回りのどちらの回転方向でも同じ外扇ファン性能を発揮出来るようになっている。
図4は参考例として示す外扇ファン8の形状を示す図である。一般にファン効率を高める場合に多く用いられる外扇ファン8の羽根8aとして羽根を湾曲させた(ひねった)形状としたものである。結果、外扇ファンの冷却性能が向上し回転電機の小型化または、外扇ファン8の小径化による低騒音化が可能になる。しかし、この例は、図4において反時計回りに回転した場合には冷却性能の低下を招くことになるため、このままで用いることはできない。そこで、本実施例では、次のような形状の外扇ファンを用いることとした。
図5は、本発明の実施例による外扇ファン8の形状を示す図である。外扇ファン8の羽根8aを、両側面に凹形状を備えた構成としている。図5の例では、羽根中心で線対称になるように左右均等に羽根を湾曲させる(ひねる)形状とする。これは外扇ファン性能の効率を上げるために施す湾曲(ひねり)を背中合せに反対側にも施した形状である。すなわち、回転軸の中心から放射状に伸びる羽根8aの中心線に対して、羽根8aの両側面が線対称となるような凹形状としている。
この結果、回転電機が時計回り、反時計回りのどちらの回転方向でも同じ外扇ファン性能を発揮出来るようになる。結果、外扇ファンの冷却性能が向上し回転電機の小型化または、外扇ファン8の小径化による低騒音化が可能になる。また外扇ファン8の羽根8aの形状が頑強になることから回転による羽根8aの変形防止も可能になる。外扇ファン8は鋳鉄、アルミ合金などの金属に加え、樹脂の射出成形などの材料により型を用いて製造されるため羽根8aの形状は容易に構成することが可能である。
本発明の実施例による外扇ファン8に関し、比較例(図3参照)の羽根形状を実機に適用して比較した結果を図6に示す。図6の温度上昇試験結果において、外扇ファンとして従来多く用いられるラジアルファン(図3)装着時では、固定子コイル3bの温度上昇は65(K)となった。これに対し、本実施例(図5)では固定子コイル3bの温度上昇は62(K)となり、外扇ファンの羽根形状に湾曲(ひねり)を加えた効果を確認できた。また、この結果は、外扇ファン8を時計回り、反時計回りの両方向回転で同じ結果となった。すなわち、図5に示す外扇ファンを用いた本実施例は、比較例より高い冷却効果を示した。
また、同条件で騒音試験を実施したところ、試験結果において、外扇ファンとして比較例が60dB(A)であったのに対し、本実施例では59.5dB(A)となり、ほぼ同一の結果を得ることが出来た。また、この結果に関しても時計回り、反時計回りの両方向回転で同じ結果が得られた。
以上より、図5に示す羽根形状を備えた外扇ファンは形状を複雑化することによる騒音増加などの弊害がなく、冷却効率のよい外扇ファンとすることが出来る。結果、回転電機の冷却性能が向上し、小型化が可能となる。
比較例(図3)と本実施例(図5)において用いた外扇ファン8は、羽根8aの形状が異なるのみで外径寸法は同一のものを用いている。このことは、比較例と同等の冷却性能で問題なければ外扇ファン自体を小型化可能であることを示している。したがって、外扇ファンをより小型化することが可能になり、このとき、低騒音化した回転電機を提供することが可能になる。
本実施例の回転電機に用いる外扇ファンの他の形状について図7を用いて説明する。この例は外扇ファン8の羽根8aの形状を羽根中心で線対称になるように左右均等に羽根を湾曲させる(ひねる)形状とするとともに、羽根8aの湾曲し背中合せになっている間の部分の肉を盗むことにより外扇ファン8の質量を低減させたものである。
すなわち、羽根8の両側面を凹形状とすることで、図4に示すようにラジアルファンと比較して羽根幅が肉厚となる。したがって、両側面を繋ぐ羽根中央部が大きくなるため、これを省略させた形状として内部に中空部あるいは空隙部を有することとした。この形状では、外扇ファン8の質量を低減させるだけではなく、材料費も抑制させることができ、安価な構成とすることができる。なお、このとき、弓状の湾曲部材の凸側を互いに対向させた形状としても差し支えない。
図7に示す形状とした場合でも、回転電機が時計回り、反時計回りのどちらの方向でも同じ外扇ファン性能を発揮でき、結果、外扇ファンの冷却性能が向上し回転電機の小型化または、外扇ファン8の小径化による低騒音化が可能になる。
これらの比較例及び実施例に示す形状の外扇ファンに関し、外扇ファンによる送風効果に関する解析を実施した。図8は比較例として示した形状の外扇ファン(図3参照)を用いた場合の圧力分布を示す概略図であり、図9は本実施例の形状の外扇ファン(図5参照)を用いた場合の圧力分布を示す概略図であり、図10は本実施例の他の形状の外扇ファン(図7参照)を用いた場合の圧力分布を示す概略図である。これらは、外扇ファン8が配置される第2の空間11及びその周辺における圧力分布を示している。
圧力の高低はドットの粗密で示しており、ドットが密なほどその部分での圧力が高いことを示している。結果、いずれの例でもエンドカバー9の上部から吐出し口9b側にかけて圧力が高くなっており、吸込み口となる開口部9a側から吐出し口9b側に向かって空気の流れが生じていることが確認できる。
図8と図9とを比較すると、ラジアルファン(図3)に対し、圧力の比較的高い部分がエンドカバーの吐出し口9b側により近くなっており、空気の流れが改善されている。すなわち、同径の外扇ファンを用いた場合であっても、エンドブラケット2Bと対向する部分に設けられた開口部9aを介して取り込んだ空気を、開口部9aより外周側に位置するハウジング1の外周部へと効果的に導くことができる。
第2の空間11において空気の流路壁を構成するエンドカバー9の形状は、外扇ファン8の外周部からハウジング1の外周表面側に向かって外径が大きくなるような傾斜面を有し、外扇ファン8の外周部に傾斜面が位置する構成としている。図9では、この傾斜面において、圧力の高い領域が空気流の下流側(図中左側)へも延在し、第2の空間11内における空気流路の下流側では、ほぼ全域にわたって比較的圧力の高い部分が見られ、効率の良い導風とすることができる。
また、図10においても、図9の例とほぼ同様の傾向が見られ、ラジアルファン(図3)に対し、圧力の比較的高い部分がエンドカバー吐出し口9b側に近く、空気の流れが効果的に改善されている。
このように、本実施例のように、両側面を凹形状とした羽根形状を有する外扇ファンでは空気の流れが改善される傾向となり、より効果的に冷却性能の向上が可能になる。
本実施例のさらに他の例として、羽根の両側面を凹形状としつつも肉厚部を小さくした例を図11に示す。この例も外扇ファン8の羽根8aの形状を羽根中心で線対称になるように左右均等に羽根を部分的に湾曲させる(ひねる)形状とする。結果、外扇ファンの冷却性能が向上し回転電機の小型化または、外扇ファン8の小径化による低騒音化が可能になる。この例は、羽根の側面は凹形状としつつも外周に向かって羽根幅が狭くなる形状であり、肉厚部を抑えることができる。
次に内扇ファン7aの形状について説明する。図12は従来の内扇ファン7aの形状を示す図であり、図13は本実施例の内扇ファン7aの形状を示す図である。従来の回転電機に多く用いられる内扇ファン7aの形状は羽根が放射状に配置されたラジアルファン形状であり、回転子5の導体バーとエンドリング7b、7cをアルミダイキャストで成形する際に同時に成形される。
この内扇ファン7aが密閉空間となる回転電機庫内で空気を攪拌し、空間10a、10b内で空気の循環を行って、回転電機の冷却に寄与する。すなわち、密閉空間内の温度ムラを抑制し、効果的な放熱を図っているものであるが、この内扇ファンも回転方向に関わらず同様の性能が要求される。
そこで、本実施例では、内扇ファン7aにおいても、攪拌効果を高めるために内扇ファン7aの形状を羽根中心で線対称になるように左右均等に羽根を湾曲させる(ひねる)形状とする。
ファン性能の効率を上げるために施す湾曲(ひねり)を背中合せに反対側にも施した形状とすることにより回転電機が時計回り、反時計回りのどちらの方向でも同じ内扇ファン性能を発揮出来るようになる。結果、内扇ファンの冷却性能が向上し回転電機の小型化が可能となる。この場合であっても、内扇ファン7aは回転子5の導体バーとエンドリング7b、7cをアルミダイキャストで成形する際に同時に成形すれば良い。
本実施例の内扇ファン7aは、密閉空間内での空気循環、攪拌を効果的に行ってハウジング1側へと熱を導き、送風効果が改善された外扇ファン8を用いることでさらに冷却性能を向上させる効果が見込めるものである。
本実施例の回転電機の構造図。 本実施例の回転電機の要部拡大図。 比較例となる外扇ファンの形状を示す図。 参考例となる外扇ファンの形状を示す図。 本実施例の外扇ファンの形状を示す図。 比較例と本実施例の温度上昇試験結果。 本実施例の外扇ファンの他の形状を示す図。 比較例の外扇ファンを用いた場合の圧力分布を示す概略図。 本実施例の外扇ファンを用いた場合の圧力分布を示す概略図。 本実施例の他の形状の外扇ファンを用いた場合の圧力分布を示す概略図。 本実施例のさらに他の例の外扇ファンの形状を示す図。 従来の内扇ファン7aの形状を示す図。 本実施例の内扇ファン7aの形状を示す図。
符号の説明
1…ハウジング、1a…放熱フィン、2(2A、2B)…エンドブラケット、3…固定子、3a…固定子鉄心、3b…固定子コイル、4(4A、4B)…軸受、5…回転子、5a…回転子鉄心、6…回転軸、7a…内扇ファン、7b・7c…エンドリング、8…外扇ファン、8a…外扇ファンの羽根部、9…エンドカバー、9a…エンドカバーの開口部、9b…エンドカバーの吐出し口、10a・10b…第1の空間、11…第2の空間。

Claims (9)

  1. 回転子及び固定子を覆うハウジングと、前記回転子に固定された回転軸を支持する軸受が取り付けられるエンドブラケットと、回転中心から放射状に延伸する複数の羽根部材を有し前記回転軸の前記エンドブラケットを挿通した端部に設けられる外扇ファンと、前記外扇ファンを覆い前記外扇ファンに対向する位置に開口部を有するファンカバーと、前記開口部よりも外周側に位置し前記エンドブラケットと前記ファンカバーとで囲まれる空間から前記ハウジングの外周部に空気を吐出する吐出し口とを備え、前記羽根部材の両側面を凹形状とした回転電機。
  2. 回転子及び固定子を覆うハウジングと、前記回転子に固定された回転軸を支持する軸受が取り付けられるエンドブラケットとを備え、内部を密閉空間とした全閉型の回転電機において、
    回転中心から放射状に延伸し両側面が凹形状の複数の羽根部材を有し、前記回転軸の前記エンドブラケットを挿通した端部に設けられる外扇ファンと、
    前記外扇ファンを覆い前記外扇ファンに対向する位置に開口部を有するファンカバーと、
    前記開口部よりも外周側に位置し前記エンドブラケットと前記ファンカバーとで囲まれる空間から前記ハウジングの外周部に空気を吐出する吐出し口とを備えた回転電機。
  3. 前記羽根部材の両側面は、放射状の中心線に対して線対称の凹形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記羽根部材は前記両側面を繋ぐ中央部に、中空部あるいは空隙部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  5. 前記羽根部材は、弓状の湾曲部材の凸側を互いに対向させた形状としたことを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記回転子の回転に伴って回転し、前記ファンカバーと前記エンドブラケットとで囲まれる空間内の空気を攪拌する内扇ファンを備え、この内扇ファンは回転中心から放射状に延伸し両側面が対称な凹形状の複数の羽根部材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  7. 前記外扇ファンは、前記ハウジングの外径よりも小さい外径の羽根部材を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  8. 前記ハウジングは前記吐出し口から吐出される空気の経路に位置する放熱フィンを備え、
    前記ファンカバーの外周部を前記放熱フィンの外端に合わせたことを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
  9. 前記ファンカバーは、前記ファンの外周部から前記ハウジングの外周側に向かって外径が大きくなる傾斜面を有することを特徴とする請求項8記載の回転電機。
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