JP2009003254A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置の制御方法および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 液体現像剤中に含まれているキャリア液に溶解する分散剤の潜像担持体上への残留による画像ムラが生じることがない画像形成装置を提供する。
【解決手段】 潜像担持体の静電潜像を現像するためのトナー、キャリア液、およびキャリア液に溶解可能な分散剤を含有した液体現像剤を搬送する回転可能な現像ローラ(35Y)が潜像担持体(2Y)から離間する機構を有する現像装置(5Y)と、分散剤が溶解可能な液を感光体上に塗布する塗布手段(6Y)を有する画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、感光体等の潜像担持体に形成された静電潜像を、トナーとキャリア液および分散剤とからなる液体現像剤で現像する現像装置および画像形成方法に関するものであり、現像された潜像担持体上の液体現像剤像を紙等の転写材に転写して画像を得る、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置および画像形成方法に関するものである。
液体現像剤を用いた画像形成装置においては、余剰トナー回収手段によって、余剰トナーを回収するクリーニングによって主にトナーを回収すると共にキャリア液を感光体上に残留させるようにした画像形成装置がされている(例えば、特許文献1参照)。
また、余剰トナーの発生を抑制するために、ウレタン製クリーニングブレード等によって液体現像剤をクリーニングする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ところが、印字終了時のクリーニングでトナーを回収してキャリア液を潜像担持体上に残留させた場合、感光体上のキャリア液中に残留する分散剤によって、潜像担持体表面の濡れ性が影響を受けるので、その後の現像時には潜像担持体上の現像液に濃度ムラを生じる原因となる。
また、潜像担持体上にキャリア液を残留させた状態で印字を終了した場合、重力によって下方にキャリア液が流れてしまい、装置内を汚染する不具合を生じていた。また、クリーニングブレードでクリーニングを行った場合においてもキャリア液の一部とともに分散剤が潜像担持体上に残留し、引き続く現像時には、現像液の特性が変わってしまい、濃度ムラを生じることがあった。
特開2002−268394号公報 特開2002−287517号公報
本発明は、液体現像剤に含まれた分散剤が潜像担持体上に残留する結果、潜像を現像した際に残留した分散剤によって現像特性が変化し、形成される画像に濃度ムラ等の現象が生じて画像の品質が劣化するという現象の発生を防止することを課題とするものである。
本発明は、潜像担持体の静電潜像を現像するためのトナーとキャリア液とおよびキャリア液に溶解可能な分散剤を含有した液体現像剤を搬送する回転可能な現像ローラが潜像担持体から離間する機構を有する現像装置と、分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布する塗布手段を有する画像形成装置であるので、キャリア液に溶解可能な分散剤が潜像担持体クリーニング装置において潜像担持体上から除去されずに残留した場合にも、現像ローラを潜像担持体から離間した状態で、分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布することにより、潜像担持体上の分散剤を溶解および希釈した後に、分散剤が溶解可能な液とともに確実に除去することが可能となる。
また、キャリア液を潜像担持体上に塗布する手段が、潜像担持体の回転方向に対して現像部の下流側であって潜像担持体クリーニング装置の上流側に配置した場合には、分散剤が溶解可能な液に溶解、希釈された分散剤を潜像担持体クリーニング装置によって除去することができる。
また、分散剤が溶解可能な液を塗布する手段が潜像担持体に離当接する画像形成装置によって、現像工程に悪影響を及ぼすことなく、分散剤が溶解可能な液を塗布することができる。
また、現像ローラが離間時に塗布手段が当接するものとした前記の画像形成装置によって現像液と混合することなく分散剤が溶解可能な液を塗布することができる。
また、分散剤が溶解可能な液がキャリア液であって、キャリア液補給手段から供給されるので、液体現像剤の補給のために設けたキャリア液の補給手段からキャリア液を供給することが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、潜像担持体の静電潜像を現像するためのトナー、キャリア液、およびキャリア液に溶解可能な分散剤を含有する液体現像剤を搬送する回転可能な現像ローラが潜像担持体から離間する機構を有する現像装置と、供給された分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布する塗布手段を有し、現像ローラが潜像担持体からの離間時に補給手段が潜像担持体に当接するように制御する画像形成装置の制御方法であるので、現像液が塗布されない状態で分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布することができる。
また、潜像担持体の静電潜像を現像するためのトナー、キャリア液、およびキャリア液に溶解可能な分散剤を含有した液体現像剤を搬送する回転可能な現像ローラを潜像担持体から離間した状態で、分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布した後に、転写ローラに対して、転写時とは逆のバイアス電圧を印加するので、バイアス電圧によってキャリア液中の分散剤の大部分は、搬送ベルト側へは移行しなくなり、静電潜像担持体の転写手段の下流側に配置された潜像担持体クリーニング装置において分散剤の除去が実現できる。
また、画像形成の開始時に画像形成に先立って上記の分散剤の除去動作を行うので、残留した分散剤による画像への悪影響を防止することができる。
また、画像形成の終了時に終了動作に先立って上記の分散剤の除去動作を行うので、画像形成開始の際には、分散剤が残留していない潜像担持体上に画像形成が可能となるので、分散剤による濃度ムラの発生を防止することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を部分的に示す図である。
この例の画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の潜像担持体として感光体2Y,2M,2C,2Kをタンデム型に配置したものである。
各感光体2Y,2M,2C,2Kにおいて、2Yはイエローの感光体、2Mはマゼンタの感光体、2Cはシアンの感光体、2Kはブラックの感光体を表す。また、他の部材についても同じように、部材の符号にそれぞれ各色のY,M,C,Kを添えて各色の部材を表す。
各感光体2Y,2M,2C,2Kは、図1に示す例ではいずれも、感光体ドラムから構成されている。なお、各感光体2Y,2M,2C,2Kは、無端ベルト状に構成することもできる。
これらの感光体2Y,2M,2C,2Kは、いずれも作動時に図1に矢印で示すように時計回りに回転するようにされている。各感光体2Y,2M,2C,2Kの周囲には、それぞれ、それらの回転方向上流側から順に、帯電部材3Y,3M,3C,3K、露光装置4Y,4M,4C,4K、現像装置5Y,5M,5C,5K、分散剤が溶解可能な液の補給手段である分散剤溶解液補給手段60から補給された分散剤溶解液61を潜像担持体上に塗布する分散剤溶解液塗布手段6Y,6M,6C,6K、転写装置10Y,10M,10C,10Kが配設されており、その上流側には潜像担持体クリーニング装置として感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kが配設されている。なお、分散剤が溶解可能な液を分散剤溶解液とも称す。
また、画像形成装置1は、紙等の転写材14を搬送する無端状の搬送ベルト11を備えている。この搬送ベルト11は互いに離間して配設された一対の駆動ローラ12および従動ローラ13に張架されて図1において反時計回りに回転可能に設けられている。この搬送ベルト11は、転写材14への転写効率を向上させるうえで弾性搬送ベルトとすることが好ましい。また、搬送ベルト11の従動ローラ13側には搬送ベルトクリーニング装置16が設けられている。
また、この例の画像形成装置1では、各感光体2Y,2M,2C,2Kおよび各現像装置5Y,5M,5C,5Kは搬送ベルト11の回転方向上流側から色Y、M、C、Kの順に配設されているが、これらの色のY、M、C、Kの配置順は任意に設定することができる。
なお、図示しないが、この例の画像形成装置1は、転写材搬送方向の上流側に例えば紙等の転写材14を収納する転写材収納装置と、この転写材収納装置からの転写材を転写装置10Yへ搬送供給するレジストローラ対とを備えている。また、この画像形成装置1は、同様に転写材搬送方向の下流側に定着装置および排紙トレイを備えている。
また、各帯電部材3Y,3M,3C,3Kには、図示しない電源装置から液体現像剤の帯電極性と同極性のバイアス電圧がそれぞれ印加される。そして、各帯電部材3Y,3M,3C,3Kは、それぞれ、対応する感光体2Y,2M,2C,2Kを帯電するようになっている。
また、各露光装置4Y,4M,4C,4Kは、それぞれ、対応する帯電された感光体2Y,2M,2C,2K上に、レーザ走査光学系等から照射されるレーザ光、あるいはLED、EL等を線状に配置した発光素子の照射光によって静電潜像を形成するようになっている。
各現像装置5Y,5M,5C,5Kは、各現像剤容器30Y,30M,30C,30Kを備え、その内部に液体現像剤31Y,31M,31C,31Kが収容されている。各液体現像剤は、時計回りに回転する供給ローラ32Y,32M,32C,32Kによって各アニロクスローラ33Y,33M,33C,33Kに供給される。
また、各アニロクスローラ33Y,33M,33C,33Kは、反時計回りに回転し、供給された液体現像剤を規制ブレード34Y,34M,34C,34Kによって厚みを規制して、現像ローラ35Y,35M,35C,35Kに供給する。
また、現像ローラ35Y,35M,35C,35Kは、いずれも図1において矢印で示す反時計まわりに回転するようにされており、帯電部材36Y,36M,36C,36Kによって現像バイアスが与えられ、各感光体2Y,2M,2C,2Kに形成された静電潜像が現像される。
また、各現像ローラクリーナ37Y,37M,37C,37Kはゴム等の部材で構成されており、対応する各現像ローラ表面に当接して現像ローラ35Y,35M,35C,35Kに残留する現像剤を掻き落として除去するものである。
各現像剤容器30Y,30M,30C,30K内に収納される液体現像剤31Y,31M,31C,31Kとしては各種のものを使用することができるが、一例を挙げれば、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた0.1ないし5μm程度のトナー粒子10ないし30質量%、分散剤0.1ない10質量%、および残部をキャリア液としたものを用いることができる。
キャリア液としては、低粘性低濃度の液体現像剤の場合は、例えばイソパラフィン系有機溶剤であるアイソパー(登録商標)等の絶縁性キャリア液を用いることができ、また、高粘性高濃度の液体現像剤の場合は、例えば、フェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサンおよびポリジメチルシクロシロキサン等の引火点210℃以上のシリコーンオイル、鉱物油、沸点130℃以上で40℃での粘度が3mPa・sの比較的低粘度の流動パラフィンなどの脂肪族飽和炭化水素、ノルマルパラフィン、植物油、高級脂肪酸エステル等の絶縁性のキャリア液を用いることができる。
分散剤はトナーのキャリア液中での分散性を高めるために配合され、トナーおよびキャリア液の双方に優れた親和力を有する物質が用いられる。一例を挙げれば、化学構造中に酸性基、アミン基等を有するポリマーが用いられる。
酸性基を有するポリマーからなる分散剤の例としては、ポリアクリル酸及びその炭化水素溶解性コポリマーと、ポリメタクリル酸及びその炭化水素溶解性コポリマーと、ポリスチレンスルホン酸及びその炭化水素溶解性コポリマーと、ポリビニルスルホン酸及びその炭化水素溶解性コポリマーと、スチレン/マレイン酸コポリマー及びその炭化水素溶解性誘導体と、ビニルメチルエーテル/マレイン酸コポリマー及びその炭化水素溶解性誘導体などが挙げられる。これらのポリマーの重量平均分子量は、1,000〜100,000であることが好ましい。
具体的には、アクリル酸、メタクリル酸又はこれら混合物を含有する炭化水素溶解性コポリマー(例えば、商品名ソルスパルス3000(Solsperse3000)(リーブリゾーブ社製)、商品名ソルスパルス28000(Solsperse28000)(リーブリゾーブ社製))が挙げられる。
また、アミン基を有するポリマーからなる分散剤の例としては、ポリビニルピロリドン、ポリアミン、ポリエチレンイミン、アミン基含有ポリ(メタ)アクリレート、アミン基含有アルキル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリレートのコポリマー及びこれらの炭化水素溶解性誘導体を挙げることができる。
具体的には、ジメチルアミノエチルメタクリレートのような三級アミンモノマーから誘導された炭化水素溶解性コポリマーである。(例えば、商品名ソルスパース13940(Solsperse13940)(リーブリゾーブ社製)。)を挙げることができる。
分散剤は、その構造や添加量により液体現像剤の粘性を制御することができる。分散剤の添加量は、液体現像剤に対して0.01ないし20質量%、好ましくは、0.1ないし10質量%である。添加量をこの範囲内とすることにより、現像剤の膜厚ムラの発生を回避して濃度ムラのない良好な画像形成を行うことができる。
また、各現像装置5Y,5M,5C,5Kの各現像液容器30Y,30M,30C,30Kには、各キャリア液貯槽40Y,40M,40C,40Kからキャリア液41が補給され、また、各トナー貯槽50Y,50M,50C,50K中のトナー51Y,51M,51C,51Kが補給されて所定の濃度の各色の液体現像剤が調製される。
また、現像ローラ35Y,35M,35C,35Kは、いずれも図1において矢印で示す反時計まわりに回転するようにされており、帯電部材36Y,36M,36C,36Kによって現像バイアスが与えられ、各感光体に形成された静電潜像が現像される。
また、各現像ローラクリーナ37Y,37M,37C,37Kは、対応する現像ローラ表面に当接する例えばゴム等の材料で構成され、現像ローラ35Y,35M,35C,35Kに残留する現像剤を掻き落として除去するものである。
各感光体2Y,2M,2C,2K上に形成されたトナー像は、搬送ベルト11によって搬送される紙等の転写材14に対して、転写装置10Y,10M,10C,10Kにおいて転写される。
各転写装置には転写材14を各感光体2Y,2M,2C,2Kに当接させる転写用のバックアップローラ15Y,15M,15C,15Kを備えている。各バックアップローラ15Y,15M,15C,15Kには、トナー粒子の帯電極性と逆極性の例えば−200Vないし−400Vの転写バイアスが印加されて、各感光体2Y,2M,2C,2K上の現像剤像を転写材14に転写される。
各感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kは、それぞれ、感光体クリーナ91と感光体クリーナ回収液貯留容器92とからなっている。各感光体クリーナ91はいずれもゴム等の弾性体からなり、それぞれ、対応する感光体2Y,2M,2C,2Kの表面に当接されて感光体2Y,2M,2C,2Kに残存する現像剤を掻き落として除去するものである。また、感光体クリーナ回収液貯留容器92は、それぞれ感光体クリーナ91によって感光体2Y,2M,2C,2Kから掻き落とされた現像剤を回収して貯留するものである。また、感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kに貯留した現像剤は現像剤回収容器90へ回収される。
また、本発明の画像形成装置1は、各現像装置5Y,5M,5C,5Kが、各感光体2Y,2M,2C,2Kから各現像ローラ35Y,35M,35C,35Kが離間する機構を有しており、現像ローラが感光体から離間した状態で、分散剤溶解液塗布手段6Y,6M,6C,6Kに設けた各塗布ローラ65Y,65M,65C,65Kが、各感光体2Y,2M,2C,2Kに当接して分散剤溶解液61を塗布する。
また、分散剤溶解液61は、分散剤溶解液貯槽60から補給されて、各分散剤溶解液容器62Y,62M,62C,62K内の各供給ローラ63Y,63M,63C,63Kと規制ブレード64Y,64M,64C,64Kによって所定の厚みとした後に、各分散剤溶解液塗布ローラ65Y,65M,65C,65Kに供給される。次いで、分散剤溶解液61は、各感光体2Y,2M,2C,2Kに塗布されて、各感光体上に残留した分散剤を溶解、希釈する。
次いで、各感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kに到達して回収されて、現像剤回収容器90へ送られる。また、各転写装置10Y,10M,10C,10Kには画像形成時の転写バイアスと逆極性のクリーニングバイアス電圧が印加されているので、分散剤が溶解した分散剤溶解液の大部分は、感光体から搬送ベルト11側へ移行することなく各感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kに到達して回収される。
クリーニングバイアス電圧として、300ないし400Vの電圧を印加することができる。
また、分散剤が溶解した一部の分散剤溶解液は、各転写装置10Y,10M,10C,10Kにおいて搬送ベルト11側へ移行するが、搬送ベルトクリーニング装置16において搬送ベルト表面から除去されて、同様に現像剤回収容器90へと送られる。
図2は、本発明の画像形成装置の分散剤の回収機構を説明する図であり、イエロー(Y)の感光体について説明するものであるが、他の色の画像形成手段においても同様に動作する。
図2(A)は、現像時の動作を説明する図である。
感光体2Yが時計方向に回転しながら帯電部材3Yによって帯電した後に、露光装置4Yによって露光されて静電潜像が形成される。
次いで、現像装置5Yによって、現像剤容器30Yの液体現像剤31Yが、供給ローラ32Y、アニロクスローラ33Yによって供給されて現像ローラ35Yによって静電潜像が現像される。
静電潜像を現像した感光体2Y上の現像液31Yからなる像は、転写装置10Yにおいてバックアップローラ15Yによって転写バイアスを与えられて搬送ベルト11によって送られて来た転写材14上に転写されて、図示しない定着装置によって定着されて画像形成装置から取り出される。
転写後の感光体2上に残留した残留現像液70は感光体クリーニング装置9Yに設けた感光体クリーナ91によって除去され、感光体クリーナ回収液貯留容器92に回収された後に現像剤回収容器90へ送られる。
残留現像液70中の固形成分は感光体クリーニング装置9Yによって除去されるがキャリア液中に溶解する分散剤は、感光体クリーニング装置9Yに設けた感光体クリーナ91では完全には除去されずに感光体2Y表面に分散剤を含有した残留液72となって残留する。
この状態で、次の現像を行うと残留した分散剤が存在する部分では帯電が影響を受けて形成される画像に悪影響を及ぼすので画像には濃度ムラが生じることとなる。
これに対して、本発明の画像形成装置においては、図2(B)に示すように、現像装置5Yは、感光体2Yの静電潜像を現像した後に、現像ローラ35Yを感光体2Yの表面から離間するとともに、分散剤溶解液塗布手段6Yに設けた塗布ローラ65Yが感光体2Yに当接して分散剤溶解液61を塗布する。
感光体2Y上の残留液72Y中の分散剤は、塗布された分散剤溶解液61に溶解し、更に分散剤溶解液によって溶解および希釈されて分散剤液希釈層74を形成する。
感光体2Yの回転に伴って分散剤希釈層74は、転写装置10Yに達すると、転写装置10Yには、画像を転写材へ転写する際に使用されるバックアップローラ15Yから、転写時のバイアス電圧とは逆極性のクリーニングバイアス電圧が印加されているので、分散剤希釈層の大部分は感光体2Yの表面に残存した状態で、潜像担持体クリーニング装置9Yに達して潜像担持体クリーナ91で除去され、潜像担持体クリーナ回収液貯留容器92に回収された後に、現像剤回収容器90へと回収される。
また、転写装置10Yにおいて一部の分散剤希釈層74は、搬送ベルト11へ移行するが、搬送ベルトクリーニング装置によって除去することができる。
感光体2Y表面への分散剤溶解液の塗布および分散剤回収プロセスが終了すると、図2(A)に示すように、現像ローラ35Yは感光体2Y表面に当接して、現像プロセスを実行する。
以上のように、図2(A)で示す現像プロセスと図2(B)で示す分散剤回収プロセスを繰り返すことによって高品質の画像形成を行うことができる。分散剤回収プロセスは、現像プロセスと交互に行っても良いが、複数回の現像プロセスに対して一回を行っても良く、現像プロセスの開始あるいは終了時に行っても良い。
図3は、本発明の画像形成装置の分散剤の回収機構の他の例を説明する図であり、図2と同様にイエローの感光体に画像形成手段について説明するものであるが、他の色の画像形成手段にもついても同様に設けることができる。
図3(A)に示した画像形成装置は、分散剤溶解液塗布手段6Yが、感光体2Yの回転方向に対して、転写装置10Yの下流側であって、潜像担持体クリーニング装置9Yの上流側に設けたものであって、現像ローラ35Yが感光体2Yに当接した状態を示している。
この画像形成装置も図2で示したものと同様に、現像装置5Yの現像ローラ35Yが感光体2Yから離間した際に分散剤溶解液塗布手段6Yが、感光体2Yに当接し、図2(B)で示したものと同様に、潜像担持体の表面から分散剤溶解液を除去する。
図3(B)に示した画像形成装置は、分散剤溶解液塗布手段6Yが、分散剤供給管66Yに結合した分散剤溶解液塗布ヘッド67からなるものである。この図では、現像ローラ35Yが感光体2Yから離間した状態での分散剤溶解液の塗布状態を示している。
分散剤溶解液塗布ヘッド67にはその先端に塗布ローラ68Yが装着されている。そして、現像装置5Yの現像ローラ35Yが感光体2Yから離間した際に、分散剤溶解液塗布手段6Yの分散剤溶解液塗布ローラ68Yが、感光体2Yに当接して分散剤溶解液貯槽60から送液された分散剤溶解液61を塗布する。
分散剤溶解液塗布ローラ68Yには、スポンジ状のゴムなどの多孔質体からなるものを用いることができ、ローラ状のように回転するものでなく、固定したものであっても良い。
感光体2Y上の残留液中の分散剤は、塗布された分散剤溶解液61に溶解し、更に分散剤溶解液によって希釈されて分散剤液希釈層74を形成する。
感光体2Yの回転に伴って分散剤希釈層74は、転写装置8Yに達すると、転写装置10Yには、画像を転写材へ転写する際に使用されるバックアップローラ15Yから、転写時のバイアス電圧とは逆極性のクリーニングバイアス電圧が印加されていると、分散剤希釈層の液の大部分は感光体2Yの表面に残存した状態で、潜像担持体クリーニング装置9Yに達して潜像担持体クリーナ91で除去され、潜像担持体クリーナ回収液貯留容器92に回収された後に現像剤回収容器90へと回収される。
以上に説明した画像形成装置は、いずれも分散剤溶解液を塗布手段によって塗布し、分散剤を溶解、希釈して分離するものである。
分散剤を溶解可能な液である分散剤溶解液としては、アイソパーG(エクソン社製)等を挙げることができるが、分散剤溶解液としては、キャリア液を用いることもできる。
図4は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の他の例を部分的に示す図であり、分散剤溶解液としてキャリア液を塗布手段に供給して分散剤を溶解、希釈して分離する画像形成装置を説明する図である。
すなわち、分散剤を溶解、希釈する液として、各色毎の液体現像剤の調製のために設けたキャリア液貯槽から供給されるキャリア液を利用する点が図1に示した画像形成装置と相違している。
画像形成装置1は、各現像装置5Y,5M,5C,5Kが、各感光体2Y,2M,2C,2Kから各現像ローラ35Y,35M,35C,35Kが離間する機構を有しており、現像ローラが離間した状態で、分散剤溶解液塗布手段として設けたキャリア液塗布手段7Y,7M,7C,7Kの各塗布ローラ42Y,45M,45C,45Kが、各感光体2Y,2M,2C,2Kに当接してキャリア液41を分散剤溶解液として塗布する。
また、キャリア液41は、各キャリア液貯槽40Y,40M,40C,40Kから補給されて、各キャリア液容器42Y,42M,42C,42K内の各供給ローラ43Y,43M,43C,43Kと規制ブレード44Y,44M,44C,44Kによって所定の厚みとした後に、各キャリア液塗布ローラ45Y,45M,45C,45Kに供給される。
各キャリア液塗布ローラ45Y,45M,45C,45Kによって各感光体2Y,2M,2C,2Kに塗布されたキャリア液41は、各感光体上に残留した分散剤を希釈し、画像形成時とは逆極性のクリーニングバイアス電圧が印加された転写装置10Y,10M,10C,10Kを通過する。
分散剤が溶解したキャリア液の大部分は、クリーニングバイアス電圧によって各感光体表面から搬送ベルト10側へ転写されることなく各潜像担持体クリーニング装置9Yに達して潜像担持体クリーナ91で除去され、潜像担持体クリーナ回収液貯留容器92に回収された後に現像剤回収容器60へと回収される。
また、分散剤が溶解したキャリア液の一部は、搬送ベルト10側に転写されるが、搬送ベルトに転写されたものは、搬送ベルトクリーニング装置16において搬送ベルト表面から除去されて、各感光体クリーニング装置で回収されたものと同様に現像剤回収容器へ送られる。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を部分的に示す図である。 図2は、本発明の画像形成装置の分散剤の回収機構を説明する図である。 図3は、本発明の画像形成装置の分散剤の回収機構の他の例を説明する図である。 図4は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の他の例を部分的に示す図である。、
符号の説明
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…各色の感光体、5Y,5M,5C,5K…各色の現像装置、6Y,6M,6C,6K…分散剤溶解液塗布手段、7Y,7M,7C,7K…キャリア液塗布手段、10Y,10M,10C,10K…転写装置、9Y,9M,9C,9K…感光体クリーニング装置、11…搬送ベルト、14…転写材、15Y,15M,15C,15K…バックアップローラ、31Y,31M,31C,31K…液体現像液、35Y,35M,35C,35K…現像ローラ、41…キャリア液、42Y,45M,45C,45K…キャリア液塗布ローラ、60…分散剤溶解液貯槽、61…分散剤溶解液、65Y,65M,65C,65K…分散剤溶解液塗布ローラ、90…現像液回収容器、70…残留現像液、74…分散剤液希釈層

Claims (9)

  1. 潜像担持体の静電潜像を現像するためのトナー、キャリア液、およびキャリア液に溶解可能な分散剤を含有した液体現像剤を搬送する回転可能な現像ローラが潜像担持体から離間する機構を有する現像装置と、分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布する塗布手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上へ塗布する塗布手段が、潜像担持体の回転方向に対して現像装置の下流側であって潜像担持体クリーニング装置の上流側に配置したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 分散剤が溶解可能な液の塗布手段が潜像担持体に離当接することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 現像ローラが潜像担持体から離間時に、分散剤が溶解可能な液の塗布手段が当接することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 分散剤が溶解可能な液がキャリア液であって、キャリア液補給手段から供給されること特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 静電潜像を現像するためのトナー、キャリア液、およびキャリア液に溶解可能な分散剤を含有した液体現像剤を搬送する回転可能な現像ローラが潜像担持体から離間する機構を有する現像装置と、分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布する塗布手段を有し、現像ローラが潜像担持体からの離間時に塗布手段が潜像担持体に当接するように制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  7. 静電潜像を現像するためのトナー、キャリア液、およびキャリア液に溶解可能な分散剤を含有した液体現像剤を搬送する回転可能な現像ローラを潜像担持体から離間した状態で、補給手段から補給された分散剤が溶解可能な液を潜像担持体上に塗布した後に、転写ローラに対して転写時とは逆極性のバイアス電圧を印加することを特徴とする画像形成方法。
  8. 画像形成の開始時に画像形成に先立って請求項7に記載の動作を行うことを特徴とする画像形成方法。
  9. 画像形成の終了時に終了動作に先立って請求項7に記載の動作を行うことを特徴とする画像形成方法。
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JP2011150024A (ja) * 2010-01-19 2011-08-04 Seiko Epson Corp 液体現像剤および画像形成装置

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