JP2009186750A - 現像装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像剤担持体の片当たりを軽減することができ、潜像担持体と現像剤担持体間の安定したニップ部を形成し、画質を良好に維持することができる現像装置及びそれを用いた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】揺動支点軸30aYを中心に揺動可能な現像ユニット30Yと、現像ユニット30Yの自重を保持する支持手段30bYとを備え、現像ユニット30Yは弾性を有し、液体現像剤を担持する現像剤担持体20Yと、現像剤担持体20Yの重力方向に配置され、液体現像剤を貯留する現像剤容器31Yと、を有し、前記現像剤容器は、液体現像剤を回収する回収部31bYと、揺動支点軸30aYを挿通する挿通孔31cY,31dYと、を有し、回収部31bYには、現像剤担持体20Yの軸方向の一方側へ他方側から液体現像剤を搬送する搬送部材34Yを設け、現像剤担持体20Yの軸方向の一方側の挿通孔31cYを軸に直交する断面で長孔としたこと。
【選択図】図2

Description

本発明は、キャリア液中にトナーを分散させた液体現像剤を用いた現像装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。
従来から、液体現像剤を担持する現像剤担持体としてゴムの現像ローラを用いた構造がある。このような構造では、現像ローラと感光体とのニップ部分において、常に圧力がかかっており、長時間そのままにしておくと現像ローラの歪(変形)が生じてしまい、その変形部分でトナー膜厚が変化し、画像に濃度ムラが発生する。そこで、特許文献1に記載された発明では、その対策として、現像ローラ、塗布ローラ又はブレード等の押圧を解除することが提案されている。また、特許文献2に記載された発明では、現像ユニットごとリードスクリューで平行移動する形式が提案されている。
特開2001−324877号公報 特開2001−183909号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、現像ローラと感光体軸のずれにより、現像ローラの片当たりが発生し、現像ニップが不安定になり、現像が不十分となってしまうおそれがあった。
また、特許文献2に記載された技術では、ローラの全幅にわたって、精度良く移動させることが困難であった。
本発明は、前記課題を解決するために、現像剤担持体の片当たりを軽減することができ、潜像担持体と現像剤担持体間の安定したニップ部を形成し、画質を良好に維持することができる現像装置及びそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の現像装置は、揺動支点軸を中心に揺動可能な現像ユニットと、前記現像ユニットの自重を保持する支持手段と、を備え、前記現像ユニットは、弾性を有し現像剤固形分と不揮発性の液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像剤担持体と、液体現像剤を貯留する現像剤容器と、を有し、前記現像剤容器は、液体現像剤を回収する回収部と、前記揺動支点軸を挿通する挿通孔と、を有し、前記回収部には、前記現像剤容器の軸方向の一方側へ他方側から液体現像剤を搬送する搬送部材を設け、前記現像剤容器の軸方向の一方側の前記挿通孔を軸に直交する断面で長孔としたので、現像ユニットのバランスが良好となり、現像剤担持体の片当たりを軽減することができる。
また、前記現像剤担持体の駆動手段を前記他方側へ配置するので、現像剤担持体を滑らかに回転させることができる。
また、前記回収部は、前記一方側に管状の回収路を有するので、回収路に回収されず停滞した液体現像剤の重量に関わらず、現像ユニットのバランスを維持し、現像剤担持体の片当たりを軽減することができる。
また、前記搬送部材は、前記回収路内を挿通する回収スクリューを含むので、液体現像剤の回収を早めることができる。
さらに、本発明の画像形成装置は、前記現像剤担持体から液体現像剤を塗布され、静電潜像を現像される潜像担持体と、前記現像ユニットを前記潜像担持体側へ付勢する押圧手段と、を備えたので、現像剤担持体の片当たりを軽減することができ、潜像担持体と現像剤担持体間の安定したニップ部を形成し、画質を良好に維持することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の潜像担持体10Y、10M、10C、10Kに対し、現像装置としての現像ユニット30Y、30M、30C、30K、現像剤回収補給装置70Y、70M、70C、70Kは、画像形成装置の下部に配置され、中間転写部材としての中間転写ベルト40、二次転写部60は、画像形成装置の上部に配置されている。
潜像担持体の一例としての感光体10Y、10M、10C、10Kの周囲には、帯電器11Y、11M、11C、11K、露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、LED等を並べたラインヘッド等からなり、帯電器11Y、11M、11C、11Kにより、感光体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザ光を照射して、帯電された感光体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
現像ユニット30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像剤担持体としての現像ローラ20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに供給する現像剤供給部材としての現像剤供給ローラ32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により感光体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
中間転写ベルト40は、エンドレスのベルト部材であり、駆動ローラ41とテンションローラ42との間に巻き掛けて張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラ41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、感光体10Y、10M、10C、10Kと中間転写ベルト40を挟んで一次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
二次転写ユニット60は、二次転写ローラ61が中間転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラ41と対向配置され、さらに二次転写ローラクリーニングブレード62、現像剤回収部63からなるクリーニング装置が配置される。二次転写ユニット60では、中間転写ベルト40上に色重ねして形成されたフルカラーのトナー画像や単色のトナー画像が二次転写ユニット60の転写位置に到達するタイミングに合せてシート材搬送経路Lにて用紙、フィルム、布等のシート材を搬送、供給し、そのシート材に単色のトナー画像やフルカラーのトナー画像を二次転写する。シート材搬送経路Lの前方には、不図示の定着ユニットが配置され、シート材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体(シート材)に融着させ定着させ、最終的なシート材上の画像形成を終了する。
ベルト駆動ローラ41と共に中間転写ベルト40を張架するテンションローラ42側には、その外周に沿って中間転写ベルトクリーニングブレード46、現像剤回収部47からなるクリーニング装置が配置されており、二次転写ユニット60を通過後の中間転写ベルト40は、テンションローラ42の巻きかけ部へと進み、中間転写ベルトクリーニングブレード46により中間転写ベルト40上のクリーニングが行われ、再び、一次転写部50へと向かう。
現像剤回収補給装置70Y、70M、70C、70Kは、感光体10Y、10M、10C、10K及び現像ユニット30Y、30M、30C、30Kから回収した液体現像剤の濃度を調整し、現像剤容器31Y、31M、31C、31Kに補給する。
次に、感光体10Y、10M、10C、10K及び現像装置の一例としての現像ユニット30Y、30M、30C、30Kについて説明する。図2は感光体10Y周辺及び現像ユニット30Yの主要構成要素を示した断面図である。図3は現像剤供給部材を説明する図、図4は現像剤圧縮装置22Yによる現像剤の圧縮を説明する図、図5は現像ローラ20Yによる現像を説明する図、図6はスクイーズローラ13Yによるスクイーズ作用を説明する図である。各色の感光体10Y、10M、10C、10K及び現像ユニット30Y、30M、30C、30Kの構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の感光体10Y周辺及び現像ユニット30Yに基づいて説明する。
感光体10Y周辺は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って、潜像担持体クリーニングユニットの一例としての感光体クリーニングユニット15Y、帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像ユニット30Yの現像ローラ20Y、第1スクイーズローラ13aYと第1スクイーズローラクリーニングブレード13bYからなる第1スクイーズ装置13Y及び第2スクイーズローラ14aYと第2スクイーズローラクリーニングブレード14bYからなる第2スクイーズ装置14Yが配置されている。そして、現像ユニット30Yは、現像ローラ20Yの外周に、現像剤担持体クリーニングブレードとしての現像ローラクリーニングブレード21Y、アニロクスローラを用いた現像剤供給ローラ32Yが配置され、液体現像剤容器31Yの中に撹拌部材としての液体現像剤撹拌パドル36Y、現像剤供給ローラ32Yが収容されている。また、中間転写ベルト40に沿って、感光体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラ51Yが配置されている。
感光体10Yは、現像ローラ20Yの幅約320mmより広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該感光体10Yの感光層は、有機感光体又はアモルファスシリコン感光体等で構成される。
感光体クリーニングユニット15Yは、直径約20mmの円筒状の潜像担持体クリーニングローラの一例としての感光体クリーニングローラ16Yと、その外周に感光体クリーニングローラ16Y上の現像剤を掻き取る潜像担持体クリーニングローラブレードの一例としての感光体クリーニングローラブレード17Yと、感光体10Yに当接し、感光体10Y上の現像剤を掻き取る潜像担持体クリーニングブレードの一例としての感光体クリーニングブレード18Yと、感光体クリーニングローラブレード17Y及び感光体クリーニングブレード18Yの掻き取った現像剤を回収する潜像担持体現像剤回収部の一例としての感光体現像剤回収部19Yを有する。
感光体クリーニングローラ16Yは、感光体10Yと接離可能となっている。なお、感光体クリーニングローラ16は、感光体クリーニングローラブレード17Yと一体で移動可能としてもよい。また、感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Yと接離可能となっている。
帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラ20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から現像トナー粒子の帯電極性と同極性のバイアスが印加され、感光体10Yを帯電させる。また、帯電器11は、第1帯電器11aと第2帯電器11bの2つ設けることで、両方をON、片方をON、両方をOFFやそれぞれの出力を半分にする等、帯電電圧の設定を細かくすることができる。
露光ユニット12Yは、略重力方向に配置された帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側、すなわち、感光体10Yの回転中心を通る鉛直線に対して、現像ローラ20Y側(紙面左側)に配置される。そして、帯電器11Yによって帯電された感光体10Y上を露光し、感光体10Y上に潜像を形成する。
現像ユニット30Yは、該液体現像剤を担持する現像ローラ20Y、現像ローラ20Yのクリーニングを行う現像ローラクリーニングブレード21Y、現像ローラ20Y上の現像剤に圧縮状態を形成する現像剤圧縮部材22Y、液体現像剤を攪拌して一様の分散状態に維持し現像ローラ20Yに供給するための現像剤供給ローラ32Yと現像剤規制ブレード33Y、及び、キャリア液内にトナーを概略重量比25%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Y等を有する。また、現像剤容器31Yは、供給部31aYと回収部31bYを有し、供給部31aYは、現像剤容器31Yの現像剤を撹拌する撹拌パドル36Y等を有し、回収部31bYは、現像ローラクリーニングブレード21Y、第1スクイーズローラクリーニングブレード13bY及び第2スクイーズローラクリーニングブレード14bYが掻き落とした液体現像剤を回収し、液体現像剤貯留部71Yに送る回収スクリュー34Y等を有する。
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されている、Isopar(商標:エクソン)をキャリア液とした低濃度(1〜2wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約25%とした高粘度(30〜10000mPa・s程度)の液体現像剤である。
現像剤供給ローラ32Yは、図3に示すように、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状の溝による凹凸面を形成したアニロクスローラであり、例えば図2に示すように反時計回りの方向に回転する。溝の寸法は、溝ピッチが約130μm、溝深さが約30μmである。この現像剤供給ローラ32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラ20Yへと液体現像剤が供給される。撹拌パドル36Yと現像剤供給ローラ32Yは摺接していても良いが離れた配置関係であっても良い。
現像剤規制ブレード33Yは、金属のブレードもしくは、表面に弾性体を被覆して構成した弾性ブレード、現像剤供給ローラ32Yの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と、該ゴム部を支持する金属等の板で構成される。そして、アニロクスローラからなる現像剤供給ローラ32Yに担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制、調整し、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。なお、現像剤供給ローラ32Yの回転方向は図2に示す矢印方向ではなくその逆の方向であっても良く、その際の現像剤規制ブレード33Yは、回転方向に対応した配置を要する。
現像ローラ20Yは、幅約320mmの円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラ20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設けたものである。現像ローラクリーニングブレード21Yは、現像ローラ20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラ20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラ20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラ20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
現像剤圧縮装置22Yは、コロナ放電器からのコロナ放電を適用する。この現像剤圧縮装置22Yにより、図4に示すようにキャリア液Cに一様分散したトナーTを現像ローラ20Y側に移動させて凝集させ、所謂現像剤圧縮状態T′を形成する。
現像ローラ20Yに担持されて現像剤圧縮された現像剤Dは、図5に示すように現像ローラ20Yが感光体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、感光体10Yの潜像に対応して現像される。そして、現像残りの現像剤Dは、現像ローラクリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の現像剤回収スクリュー34Y側に回収される。尚、これら合流するキャリア液及びトナーは混色状態ではない。
次に、キャリア液除去装置としてのスクイーズ装置について説明する。本実施形態のスクイーズ装置は、第1スクイーズ装置13と、第2スクイーズ装置14とを有し、感光体10Yに対向して現像ローラ20Yの下流側に配置され、感光体10Yに当接して、現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものである。
第1スクイーズ装置13は、図6に示すように、表面に第1弾性体13a−1Yを被覆して感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る第1スクイーズローラ13aYと、図2に示すように、該第1スクイーズローラ13aYに押圧摺接して表面をクリーニングする第1スクイーズローラクリーニングブレード13bYとから構成される。
また、第2スクイーズ装置14は、図6に示した第1スクイーズ装置13と同様に、表面に第2弾性体14a−1Yを被覆して感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラ部材から成る第2スクイーズローラ14aYと、図2に示すように、該第2スクイーズローラ14aYに押圧摺接して表面をクリーニングする第2スクイーズローラクリーニングブレード14bYとから構成される。
スクイーズ装置13,14は、感光体10Yに現像された現像剤Dから余剰なキャリア液C及び本来不要なカブリトナーT″を回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。余剰キャリア液Cの回収能力は、第1スクイーズローラ13aY及び第2スクイーズローラ14aYの回転方向及び感光体10Y表面の周速度に対する第1スクイーズローラ13aY及び第2スクイーズローラ14aY表面の相対的な周速度差によって所望の回収能力に設定することが可能であり、感光体10Yに対してカウンタ方向に回転させると回収能力は高まり、また、周速度差を大きく設定しても回収能力が高まり、更に、この相乗作用も可能である。
第1スクイーズローラ13aY及び第2スクイーズローラ14aYによって回収された余剰なキャリア液C及び不要なカブリトナーT″は第1スクイーズローラクリーニングブレード13bY及び第2スクイーズローラクリーニングブレード14bYの作用によって第1スクイーズローラ13aY及び第2スクイーズローラ14aYから現像剤容器31Yの現像剤回収スクリュー34Y側に回収される。尚、この回収した余剰なキャリア液C及びカブリトナーT″は専用の孤立した感光体10Yから回収しているので全個所にわたって混色現象は発生しない。
一次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラ51Yにより中間転写ベルト40へ転写する。ここで、感光体10Yと中間転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
現像剤回収補給装置70Yは、回収した液体現像剤を貯留し、現像剤タンク74Yから高濃度現像剤を、キャリア液タンク77Yからキャリア液を、それぞれ補給し、濃度調整する液体現像剤貯留部71Yを有する。
本実施形態では、液体現像剤は、現像ユニット30Y及び感光体10Yから回収される。現像ユニット30Yの現像剤回収スクリュー34Y側に回収された液体現像剤は、現像ユニット回収路72Yを介して液体現像剤貯留部71Yに回収される。また、感光体10Yから感光体現像剤回収部19Yに回収された液体現像剤は、感光体回収路73Yを介して液体現像剤貯留部71Yに回収される。
さらに、高濃度現像剤は、現像剤タンク74Yから現像剤補給路75Y及び現像剤用ポンプ76Yを介して液体現像剤貯留部71Yに補給される。また、キャリア液は、キャリア液タンク77Yからキャリア液補給路78Y及びキャリア液用ポンプ79Yを介して液体現像剤貯留部71Yに補給される。なお、ポンプ等の代わりに、重力を利用し、バルブ等の開閉により補給する構造としてもよい。
液体現像剤貯留部71Yに貯留された液体現像剤は、現像剤供給路81Y及び現像剤供給用ポンプ82Yを介して、現像剤容器31Yに供給される。
次に本発明の画像形成装置の動作について説明する。引き続き、感光体10Y、10M、10C、10K周辺及び現像ユニット30Y、30M、30C、30Kに関しては、4つの感光体10Y、10M、10C、10K周辺及び現像ユニット30Y、30M、30C、30Kのうちイエローの感光体10Y周辺及び現像ユニット30Yを例にとり説明する。
現像剤容器31Yにおいて、液体現像剤の中のトナー粒子はプラスの電荷を有し、この液体現像剤は、撹拌パドル36Yにより撹拌され、現像剤供給ローラ32Yが回転することによって、現像剤容器31Yから汲み上げられる。
現像剤規制ブレード33Yは、現像剤供給ローラ32Yの表面に当接し、現像剤供給ローラ32Yの表面に形成されたアニロクスパターンの凹凸の溝内に液体現像剤を残しその他の余分な液体現像剤を掻き取って、現像ローラ20Yに供給する液体現像剤量を規制する。このような規制によって、現像ローラ20Yへ塗布される液体現像剤の膜厚が約6μmとなるように定量化される。現像剤規制ブレード33Yにより掻き取られた液体現像剤は、重力によって現像剤容器31Yに落下し戻され、規制ブレード33Yにより掻き取られなかった液体現像剤は、現像剤供給ローラ32Yの表面の凹凸の溝内に収容され、現像ローラ20Yに圧接することで、現像ローラ20Yの表面に塗布される。
現像剤供給ローラ32Yによって液体現像剤を塗布された現像ローラ20Yは、現像剤供給ローラ32Yとのニップ部下流で現像剤圧縮装置22Yに接する。現像ローラ20Yには約+400Vのバイアスが印加されており、現像剤圧縮装置22Yには、現像ローラ20Yより高く、トナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加される。例えば、現像剤圧縮装置22Yには、約+4kVのバイアスが印加される。
感光体10Yはアモルファスシリコン製であり、現像ローラ20Yとのニップ部上流で帯電器11Yにより表面を約+600Vに帯電させられた後、露光ユニット12Yにより画像部の電位が+25Vとなるように潜像が形成される。現像ローラ20Yと感光体10Yとの間に形成される現像ニップ部では、現像ローラ20Yに印加されているバイアス+400Vと感光体10Y上の潜像(画像部+25V、非画像部+600V)で形成される電界に従い、図5に示すように選択的にトナー粒子Tが感光体10Y上の画像部へと移動し、これにより、感光体10Y上にトナー画像が形成される。また、キャリア液Cは電界の影響を受けないため、図5に示すように現像ローラ20Yと感光体10Yとの現像ニップ部出口で分離して、現像ローラ20Yと感光体10Yとの両方に付着する。
現像ニップ部を通過した感光体10Yは、スクイーズローラ13Y部を通過する。スクイーズローラ13Yは、図6に示すように感光体10Yに現像された現像剤Dから余剰なキャリア液C及び本来不要なカブリトナーT″を回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。余剰キャリア液Cの回収能力は、第1スクイーズローラ13aY及び第2スクイーズローラ14aYの回転方向及び感光体10Y表面の周速度に対する第1スクイーズローラ13aY及び第2スクイーズローラ14aY表面の相対的な周速度差によって所望の回収能力に設定することが可能であり、感光体10Yに対してカウンタ方向に回転させると回収能力は高まり、また、周速度差を大きく設定しても回収能力が高まり、更に、この相乗作用も可能である。
本実施形態では、一例として図6に示すように第1スクイーズローラ13aY及び第2スクイーズローラ14aYを感光体10Yに対して略同一周速度でウィズ回転させ、感光体10Yに現像された現像剤Dから重量比5〜10%程度の余剰キャリア液Cを回収していて双方の回転駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
次に感光体10Yは、一次転写50Yにおいて中間転写ベルト40とのニップ部を通過し顕像トナー像の中間転写ベルト40への一次転写が行われる。一次転写ローラ51Yには、トナー粒子の帯電特性と逆極性の約−200Vが印加されることにより、感光体10Y上からトナーは中間転写ベルト40に一次転写され、感光体10Yにキャリア液のみが残る。一次転写部より感光体10Yの回転方向の下流側において、一次転写後の感光体10Yは、感光体クリーニングローラ16Yによりクリーニングを行い、さらに感光体10Y上に残ったキャリア液は、感光体クリーニングブレード18Yにより掻き取られ、現像剤回収部19Yで回収される。
複数の感光体10に形成したトナー像を順次一次転写して重ね合わせ担持した中間転写ベルト40上のトナー画像は、次に二次転写ユニット60へと進み、中間転写ベルト40と二次転写ローラ61とのニップ部に進入する。この際のニップ幅は3mmに設定されている。二次転写ユニット60において、二次転写ローラ61には−1200Vが、また、ベルト駆動ローラ41には+200Vがそれぞれ印加されており、これにより中間転写ベルト40上のトナー画像は用紙等の記録媒体(シート材)に転写される。
しかし、ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、全てのトナー画像が二次転写ロールに転写されて回収されるものではなく、一部は中間転写ベルト上に残り、通常の二次転写行程においても中間転写ベルト上のトナー像は100%二次転写されてシート材に移行するものではなく、数パーセントの二次転写残りが発生する。特に、ジャムなどのシート材供給トラブルが発生した場合には、シート材が介在しない状態でトナー画像が二次転写ローラ61に接して転写されシート材裏面汚れを引き起こす。
これら不要トナー像に対し、本実施形態においては、二次転写ローラ61側にキャリア液を回収(スクイーズ)し、中間転写ベルトクリーニングブレード46、現像剤回収部47による中間転写ベルト40上のクリーニング、二次転写ローラクリーニングブレード62による二次転写ローラ61のクリーニングを行う。
次に、本実施形態の現像ユニット30Yについて詳細に説明する。
図2に示すように、本実施形態の現像ユニット30Yは、感光体10Yに対して当接・離間する位置に揺動支点軸30aYを中心に移動可能となっている。揺動支点軸30aYは、現像剤容器31Yの感光体10Y側下部に設けられたピン等の軸状の部材であり、回転駆動力は、図示しないモータ等で行う。
現像剤容器31Yの感光体10Yの反対側下部には、支持手段としての支持バネ30bYが設けられており、支持バネ30bYは、現像ユニット30Yの自重を支持している。また、現像剤容器31Yの感光体10Yの反対側の側面には、揺動支点軸30aYを中心として、現像ローラ20Yが感光体10Yに押圧される方向へ現像ユニット30Yを付勢する押圧手段としての押圧バネ30cYが設けられている。
図7は、現像ユニット30Yを図2と直交する方向から見た図である。現像ユニット30Yの現像剤容器31Yには、揺動支点軸30aYを挿通する第1挿通孔31cY及び第2挿通孔31dYが設けられている。第1挿通孔31cY及び第2挿通孔31dYの断面は、現像ローラ20Yの一方側の第1挿通孔31cYが長孔で、駆動手段としての駆動モータMが配置された側である他方側の第2挿通孔31dYが円形に形成されている。
このように構成することにより、現像ユニット30Yは支持バネ30bYにより常に支持されると共に、揺動支点軸30aYが長孔の第1挿通孔31cY内を移動可能なので、感光体10Yの軸と現像ユニット30Yの支点軸との平行度ズレによる片当たりを軽減し、感光体10Yと現像ローラ20Yとが安定したニップ部を形成することができ、高画質を維持することができる。
また、現像剤容器31Yに支持された回収スクリュー34Yは、現像ローラ20Yの軸と平行に配置され、駆動モータMが配置された側から他方側へ液体現像剤を移送する構造となっている。
図7に示すように、回収された液体現像剤Dは、搬送手段としての回収スクリュー34Yにより駆動モータMとは反対側の回収路35Y側に搬送されるが、上方が開放された回収部31aYから管状の回収路35Yへ搬送される際に、流れが止まり停滞する傾向にある。すると、回収路35Y側の重量が重くなり、現像ユニット30Yのバランスが崩れてしまう。
そこで、回収路35Y側に長孔に形成された第1挿通孔31cYを配置し、支持バネ30bYにより常に支持することで、現像ユニット30Yのバランスの崩れを軽減することができる。
このように、本実施形態の現像装置は、揺動支点軸30aYを中心に揺動可能な現像ユニット30Yと、現像ユニット30Yの自重を保持する支持手段30bYと、を備え、現像ユニット30Yは、弾性を有し現像剤固形分と不揮発性の液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像ローラ20Yと、液体現像剤を貯留する現像剤容器31Yと、を有し、前記現像剤容器は、液体現像剤を回収する回収部31bYと、揺動支点軸30aYを挿通する挿通孔31cY,31dYと、を有し、回収部31bYには、現像容器31Yの軸方向の一方側へ他方側から液体現像剤を搬送する搬送部材34Yを設け、現像容器31Yの軸方向の一方側の挿通孔31cYを軸に直交する断面で長孔としたので、現像ユニット30Yのバランスが良好となり、現像ローラ20Yの片当たりを軽減することができる。
また、現像ローラ20Yの駆動モータMを他方側へ配置するので、現像ローラ20Yを滑らかに回転させることができる。
また、回収部31bYは、一方側に管状の回収路35Yを有するので、回収路35Yに回収されず停滞した液体現像剤の重量に関わらず、現像ユニット30Yのバランスを維持し、現像ローラ20Yの片当たりを軽減することができる。
また、搬送部材34Yは、回収路35Y内を挿通する回収スクリュー34Yを含むので、液体現像剤の回収を早めることができる。
さらに、本実施形態の画像形成装置は、現像ローラ20Yから液体現像剤を塗布され、静電潜像を現像される感光体10Yと、現像ユニット30Yを感光体10Y側へ付勢する押圧バネ30cYと、を備えたので、現像ローラ20Yの片当たりを軽減することができ、感光体10Yと現像ローラ20Y間の安定したニップ部を形成し、画質を良好に維持することができる。
画像形成装置の実施形態を示す図である。 感光体周辺及び現像ユニットの主要構成要素を示した断面図である。 現像剤供給部材の斜視図である。 現像剤圧縮装置による現像剤の圧縮を説明する図である。 現像ローラによる現像を説明する図である。 スクイーズローラによるスクイーズ作用を説明する図である。 現像ユニット30Yを図2と直交する方向から見た図である。
符号の説明
10Y,10M,10C,10K…感光体(潜像担持体)、11Y,11M,11C,11K…帯電器、 12Y,12M,12C,12K…露光装置、13Y…第1スクイーズ装置、13aY…第1スクイーズローラ、13bY…第1スクイーズローラクリーニングブレード、14Y…第2スクイーズ装置、14aY…第2スクイーズローラ、14bY…第2スクイーズローラクリーニングブレード、15Y…感光体クリーニング装置(潜像担持体クリーニング装置)、16Y…感光体クリーニングローラ(潜像担持体クリーニングローラ)、17Y…感光体クリーニングローラブレード(潜像担持体クリーニングローラブレード)、18Y…感光体クリーニングブレード(潜像担持体クリーニングブレード)、19Y…感光体クリーニング液回収部(潜像担持体クリーニング液回収部)、20Y,20M,20C,20K…現像ローラ(現像剤担持体)、21Y…現像ローラクリーニングブレード(現像剤担持体クリーニングブレード)、22Y…現像剤圧縮装置、30Y,30M,30C,30K…現像ユニット(現像装置)、30aY…揺動支点、30bY…支持バネ(支持手段)、30cY…押圧バネ(押圧手段)、31Y,31M,31C,31K…現像剤容器、31aY…供給部、31bY…回収部、31cY…第1挿通孔、31dY…第2挿通孔、32Y,32M,32C,32K…現像剤供給ローラ(現像剤供給部材)、33Y…現像剤規制ブレード、34Y…回収スクリュー(搬送部材)、35Y…回収路、36Y…撹拌パドル(撹拌部材)、40…中間転写ベルト(中間転写部材)、41…ベルト駆動ローラ、42…テンションローラ、46…中間転写ベルトクリーニングブレード、47…中間転写ベルトクリーニング液回収部、50…一次転写部、51Y,51M,51C,51K…一次転写バックアップローラ、60…二次転写ユニット、61…二次転写ローラ、62…二次転写ローラブレード、63…二次転写ローラクリーニング液回収部、70Y…現像剤回収補給装置、71Y…液体現像剤貯留部、72Y…現像ユニット回収路、73Y…感光体回収路、74Y…現像剤タンク、75Y…現像剤補給路、76Y…現像剤用ポンプ、77Y…キャリア液タンク、78Y…キャリア液補給路、79Y…キャリア液用ポンプ、81Y…現像剤供給路、82Y…現像剤供給用ポンプ

Claims (5)

  1. 揺動支点軸を中心に揺動可能な現像ユニットと、前記現像ユニットの自重を保持する支持手段と、を備え、
    前記現像ユニットは、弾性を有し現像剤固形分と不揮発性の液体キャリアを有する液体現像剤を担持する現像剤担持体と、液体現像剤を貯留する現像剤容器と、を有し、
    前記現像剤容器は、液体現像剤を回収する回収部と、前記揺動支点軸を挿通する挿通孔と、を有し、
    前記回収部には、前記現像剤容器の軸方向の一方側へ他方側から液体現像剤を搬送する搬送部材を設け、
    前記現像剤容器の軸方向の一方側の前記挿通孔を軸に直交する断面で長孔とした
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤担持体の駆動手段を前記他方側へ配置することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記回収部は、前記一方側に管状の回収路を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記搬送部材は、前記回収路内を挿通する回収スクリューを含むことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記現像剤担持体から液体現像剤を塗布され、静電潜像を現像される潜像担持体と、前記現像ユニットを前記潜像担持体側へ付勢する押圧手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の現像装置を用いた画像形成装置。



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