(画像形成装置の構成について)
以下に、本発明の一実施形態に係る画像形成装置及び収納器の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、該画像形成装置1の全体構成を示した図である。
図1に示す画像形成装置1は、電子写真方式によるカラープリンタであって、いわゆるタンデム式で4色(Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:ブラック)の画像を合成するように構成したものである。該画像形成装置1は、画像形成装置本体2、収納器である感光体カートリッジ3、現像装置4(4Y,4M,4C,4K)、レーザ走査光学装置10、給紙トレイ13、給紙ローラ14、定着ローラ対15、排紙ローラ対16、排紙トレイ17、扉18、センサユニット19及び2次転写ローラ20を備える。なお、以下では、個別の現像装置4を指すときには、参照符号の後ろにY,M,C,Kのいずれかを付し、現像装置4の代表を指す場合には、参照符号の後ろにY,M,C,Kを付さないものとする。
また、感光体カートリッジ3は、上面が開口した箱状の形状を有し、その内部に、帯電器5(5Y,5M,5C,5K)、感光体ドラム6(6Y,6M,6C,6K)、クリーナー7(7Y,7M,7C,7K)、転写ベルト8、1次転写ローラ9(9Y,9M,9C,9K)、駆動ローラ11及び従動ローラ12を含む。現像装置4(4Y,4M,4C,4K)は、供給ローラ41(41Y,41M,41C,41K)、現像ローラ42(42Y,42M,42C,42K)及び規制ブレード43(43Y,43M,43C,43K)を含む。なお、以下では、個別の帯電器5、感光体ドラム6、クリーナー7、1次転写ローラ9、供給ローラ41、現像ローラ42及び規制ブレード43を指すときには、参照符号の後ろにY,M,C,Kのいずれかを付し、帯電器5、感光体ドラム6、クリーナー7、1次転写ローラ9、供給ローラ41、現像ローラ42及び規制ブレード43の代表を指す場合には、参照符号の後ろにY,M,C,Kを付さないものとする。
各帯電器5は、各感光体ドラム6の周囲に配置され、該各感光体ドラム6の表面を所定の電圧に均一に帯電させる。レーザ走査光学装置10は、感光体カートリッジ3の上方に配置され、4本のレーザビームBY,BM,BC,BKによって各感光体ドラム6を照射することにより、該各感光体ドラム6の表面に静電潜像を形成する。
現像装置4は、前記静電潜像が形成された感光体ドラム6にトナーを供給して、感光体ドラム6の周面にトナー画像を形成する。具体的には、現像装置4は、その内部にトナーと磁性キャリアからなる2成分現像剤を収納している。供給ローラ41は、現像装置4に回転可能に担持されたスクリューであり、現像装置4内の撹拌ローラ(図示せず)により撹拌されて帯電させられた現像剤を現像ローラ42に供給する。なお、該供給ローラ41は、画像形成装置本体2から所定の供給バイアス電圧を印加されると共に、画像形成装置本体2から供給される動力により回転する。
現像ローラ42は、円筒形の磁石と該磁石を納めるスリーブとからなり、磁力により現像剤をスリーブの周面に担持して、磁気ブラシを形成する役割を果たす。スリーブは、画像形成装置本体2から所定の現像バイアス電圧を印加されると共に、画像形成装置本体2から供給される動力により回転する。
規制ブレード43は、例えば、非磁性部材により形成され、磁気ブラシが一定の高さを有するように規制する役割を果たす。規制ブレード43は、画像形成装置本体2から所定の規制バイアス電圧を印加される。
規制ブレード43により高さがそろえられた磁気ブラシは、現像ローラ42と感光体ドラム6とが対向する場所において、感光体ドラム6の電位に引かれて、帯電したトナーのみが感光体ドラム6へと移動する。これにより、感光体ドラム6の周面にトナー画像が形成される。なお、ここでは、2成分現像剤が用いられたが、1成分現像剤が用いられてもよい。
転写ベルト8の周面には、前記感光体ドラム6に形成されたトナー画像が1次転写ローラ9から付与される電界により1色ずつ転写される。そして、転写ベルト8は、4色に重ねあわされたトナー画像を2次転写ローラ20まで搬送する。該転写ベルト8は、駆動ローラ11と従動ローラ12との間に張り渡される。駆動ローラ11は、画像形成装置本体2から供給される動力によって回転することにより、転写ベルト8を駆動する。
クリーナー7は、転写ベルト8へのトナー画像の転写が終了した感光体ドラム6の周面に残留しているトナーを回収する。
給紙トレイ13は、印刷前の紙が載置されるトレイである。給紙ローラ14は、給紙トレイ13から一枚ずつ紙を取り出して、取り出した紙を2次転写ローラ20まで搬送する。
2次転写ローラ20は、給紙ローラ14から搬送されてきた紙を転写ベルト8と共に挟み込むことにより、該紙にトナー画像を2次転写する。定着ローラ対15は、トナー画像が転写された紙を加熱及び加圧することにより、トナー画像を該紙に定着させる。
排紙ローラ対16は、トナー画像が定着された紙を排紙トレイ17に排出する。排紙トレイ17には、印刷済みの紙が載置される。以上のような構成により、紙に画像が印刷される。
更に、画像形成装置1では、IDC(Image Density Control)が実行されている。このIDCは、画像安定化のために、転写ベルト8上に所定の作像条件でテストパターンを形成し、このテストパターンへのトナー付着濃度をセンサにて光学的に検出することにより、作像条件にフィードバックするものである。そのため、画像形成装置1には、テストパターンを検出するためのセンサユニット19が設けられている。該センサユニット19は、テストパターンを正確に検出するために、転写ベルト8の張力が大きく働く駆動ローラ11近傍であって、扉18の内側に設けられる。
(感光体カートリッジの着脱について)
次に、感光体カートリッジ3の着脱について説明する。画像形成装置1では、ユーザは、扉18を開放して、各種メンテナンスを行うことができる。具体的には、ユーザは、扉18を開放して、感光体カートリッジ3を、図1の側方へ移動させて画像形成装置本体2から着脱できる。更に、ユーザは、感光体カートリッジ3を画像形成装置本体2から取り出して、感光体カートリッジ3の上面の開口を介して容易に現像装置4を交換することができる。更に、感光体ドラム6が消耗した場合には、ユーザは、感光体カートリッジ3を交換することもできる。更に、定着ローラ対15などにおいて紙詰まりが発生した場合にも、ユーザは、扉18を開放して画像形成装置本体2に手を突っ込んで詰まった紙を取り除くことができる。上記のような感光体カートリッジ3の着脱を実現するために、扉18は、感光体カートリッジ3の移動方向に垂直であってかつ水平方向に延びる軸を中心として回動することにより、感光体カートリッジ3が通過する経路の開閉を行う役割を果たす。
図2及び図3は、現像装置4を交換する過程における画像形成装置1の様子を示した図である。図4は、感光体カートリッジ3及び現像装置4の外観斜視図である。図5は、紙詰まりが発生したときに詰まった紙が取り除かれるときの画像形成装置1の様子を示した図である。なお、以下では、説明の簡略のため、図1〜図3及び図5において、左方向を感光体カートリッジ3の引き出し方向(以下、単に引き出し方向)と称し、右方向を感光体カートリッジ3の取り付け方向(以下、単に取り付け方向)と称す。
現像装置4を交換する場合には、ユーザは、画像形成装置1の扉18を開放する。次に、ユーザは、感光体カートリッジ3を引き出し方向に引っ張り出す。これにより、感光体カートリッジ3は、図2に示すように、扉18上に載置される。この状態で、ユーザは、図3及び図4に示すように、現像装置4を上方に引き出して取り外すことができる。このように、感光体カートリッジ3を画像形成装置本体2外に引き出すことにより、現像装置4を画像形成装置本体2外において交換することができる。その結果、画像形成装置1のメンテナンス性が向上する。
また、紙詰まりが発生した場合には、ユーザは、図5に示すように、感光体カートリッジ3を扉18の上から更に移動させて、画像形成装置1の開口から手を突っ込んで、詰まった紙を取り除く。
(感光体カートリッジへの動力の供給について)
ところで、感光体カートリッジ3には、モータなどの動力源が設けられていないので、現像装置4を駆動させたり、感光体ドラム6を回転させたりするために、画像形成装置本体2から感光体カートリッジ3へ動力を供給する必要がある。そこで、以下に、図面を参照しながら、感光体カートリッジ3への動力の供給について説明する。
図6は、感光体カートリッジ3の分解斜視図である。なお、図6では、感光体ドラム6は省略されている。図7は、画像形成装置本体2のギア及び感光体カートリッジ3のギアを示した図である。なお、隣接する2つのギアの中心同士が線で結ばれている場合には、これらのギアが噛み合っていることを示す。図8は、画像形成装置本体2内部の斜視図である。図8では、扉18は省略されている。図9は、取り付け方向に向かって左側の感光体カートリッジ3の側面図である。なお、図9では、図6に示す感光体カートリッジ3に対してギアを覆うカバーが取り付けられている。図10は、感光体カートリッジ3の外観斜視図である。図10では、画像形成装置本体2側のギアも記載されている。
図6及び図7に示すように、取り付け方向に向かって左側の感光体カートリッジ3の側面には、ギア51〜67が設けられている。なお、図6では、ギア60(60Y,60M,60C,60K)は省略されている。ギア51,54,55,56,57,58,59は、図6及び図7に示すように、直列的にこの順に噛み合うように配置され、各感光体ドラム6に接続された各ギア60を回転させる。すなわち、ギア54,55,56,57,58,59,60は、ギア51の回転を各感光体ドラム6に分配して伝達する伝達機構としての役割を果たす。具体的には、ギア51は、感光体ドラム6Kの一端に設けられたギア60Kと噛みあって、該感光体ドラム6Kを回転させる。ギア55は、感光体ドラム6Cの一端に設けられたギア60Cと噛みあって、該感光体ドラム6Cを回転させる。ギア57は、感光体ドラム6Mの一端に設けられたギア60Mと噛みあって、該感光体ドラム6Mを回転させる。ギア59は、感光体ドラム6Yの一端に設けられたギア60Yと噛みあって、該感光体ドラム6Yを回転させる。
また、ギア51,52,53は、図6及び図7に示すように、この順に噛み合うように配置され、駆動ローラ11を回転させる。具体的には、ギア52は、駆動ローラ11の一端に取り付けられたギア53と噛み合って、駆動ローラ11を回転させる。
また、ギア61,62,63,64は、図6及び図7に示すように、直列的にこの順に噛み合うように配置され、現像装置4M,4Yに設けられたギア71M,71Yを回転させる。ギア61,65は、図6及び図7に示すように、噛み合うように配置され、現像装置4Cに設けられたギア71Cを回転させる。ギア66,67は、図6及び図7に示すように、噛み合うように配置され、現像装置4Kに設けられたギア71Kを回転させる。具体的には、ギア65は、現像装置4Cに設けられたギア71Cと噛みあって、該現像装置4Cを駆動させる。ギア62は、現像装置4Mに設けられたギア71Mと噛みあって、該現像装置4Mを駆動させる。ギア64は、現像装置4Yに設けられたギア71Yと噛みあって、該現像装置4Yを駆動させる。ギア67は、現像装置4Kに設けられたギア71Kと噛みあって、該現像装置4Kを駆動させる。なお、現像装置4を駆動させるとは、ギア71を回転させることにより、供給ローラ41や、現像ローラ42、撹拌ローラ(図示せず)等を回転させることを言う。
ここで、感光体ドラム6、駆動ローラ11及び現像装置4を駆動させるためには、画像形成装置本体2から感光体カートリッジ3に対して動力が供給されなければならない。そこで、画像形成装置本体2には、動力源としてのモータ81,83,85、ピニオンギア81',83',85'及びギア82,84,86が設けられている。モータ81,83,85の回転軸の先端にはそれぞれ、ピニオンギア81',83',85'が設けられており、ピニオンギア81',83',85'はそれぞれ、ギア82,84,86に噛み合っている。このギア82,84,86の一部は、図8に示すように露出している。
一方、感光体カートリッジ3では、図9に示すように、前記ギア82,84,86と噛み合うようにギア51,61,66の一部をカバーから露出させている。そのため、感光体カートリッジ3を画像形成装置本体2に取り付けた場合、図7及び図10に示すように、前記ギア82,84,86とギア51,61,66とが噛み合うようになる。すなわち、画像形成装置本体2から感光体カートリッジ3に対して動力が供給されるようになる。
(画像形成装置本体と感光体カートリッジとの位置決めについて)
次に、画像形成装置本体2と感光体カートリッジ3との位置決めについて説明する。画像形成装置本体2は、図8に示すように、画像形成装置本体2と感光体カートリッジ3との位置決めを行う位置決め機構としての位置決め凹部101,102を備えている。更に、感光体カートリッジ3は、図6に示すように、位置決め凹部101,102に係合する位置決め機構としての位置決め軸75,76を備えている。
前記位置決め軸75は、図6に示すように、従動ローラ12の回転軸と一致するように、取り付け方向に向かって左側の感光体カートリッジ3の側面から垂直に突出するように設けられる。また、前記位置決め軸76は、図6に示すように、駆動ローラ11の回転軸と一致するように、取り付け方向に向かって左側の感光体カートリッジ3の側面から垂直に突出するように設けられる。更に、位置決め凹部101,102はそれぞれ、位置決め軸75,76に対応する場所に、感光体カートリッジ3の側面に対して垂直方向に窪むように形成される。
以上のような構成を有する画像形成装置1によれば、画像形成装置本体2からの動力を、感光体カートリッジ3内の複数の感光体ドラム6や複数の現像装置4に分配しているので、画像形成装置本体2と感光体カートリッジ3との間におけるギアの連結箇所を少なくすることができる。その結果、画像形成装置本体2に対して感光体カートリッジ3を取り付ける際に、ギア同士の噛み合いの際に発生する抵抗力を低減することができ、より小さな力で感光体カートリッジ3を画像形成装置本体2に取り付けることが可能となる。
更に、前記画像形成装置1によれば、画像形成装置本体2と感光体カートリッジ3との間のギアの連結箇所が少なくても、ギア同士の連結不良による画像形成装置1の動作不良を防止できる。以下に、図面を参照しながら詳しく説明する。図11(a)は、本実施形態に係る画像形成装置1における、位置決め軸75,76と、ギア51との位置関係を示した図であり、図11(b)は、比較例における、位置決め軸75,76と、ギア51との位置関係を示した図である。なお、比較例では、取り付け方向において、位置決め軸75,76の外側にギア51が位置している。また、説明の簡略化のため、位置決め軸75,76と、ギア51の中心とは、一直線に並んでいるものとしている。
図6に示すように、駆動ローラ11と従動ローラ12とは、現像装置4の間に転写ベルト8を張り渡す必要があるので、取り付け方向において感光体カートリッジ3の両端近傍に設けられる。従って、位置決め軸75,76も、感光体カートリッジ3の両端近傍に設けられることになる。その結果、画像形成装置本体2のギア82と噛み合うギア51は、取り付け方向において、位置決め軸75と位置決め軸76との間に配置されることになる。
ここで、本実施形態では、図11(a)に示すように、感光体カートリッジ3の取り付けの際に、位置決め軸76がLだけ上方にずれた場合に、Lよりも小さなL1だけギア51が上方にずれる。一方、比較例では、図11(b)に示すように、感光体カートリッジ3の取り付けの際に、位置決め軸76がLだけ上方にずれた場合、Lよりも大きなL2だけギア51が上方にずれる。このように、図11(a)に示すように、取り付け方向において、位置決め軸75,76の間にギア51を配置することにより、位置決め軸75,76の外にギア51を配置した場合より、位置決め軸75,76のずれによって生じるギア51のずれの大きさを小さくできる。その結果、ギア51とギア82との連結不良による画像形成装置1の動作不良を防止することができる。
なお、本実施形態において、ギア51は、図6及び図7に示すように、駆動ローラ11の最も近くに配置された感光体ドラム6Kへの回転の伝達経路が、他の感光体ドラム6Y,6M,6Cへの回転の伝達経路よりも短くなるように、配置されることが好ましい。駆動ローラ11は、4色のトナー画像が重ねあわされる転写ベルト8を駆動させるローラである。4色のトナー画像は、精度良く重ねあわされる必要があるので、転写ベルト8には、非常に精密な動作が要求される。そこで、本実施形態では、ギア51から転写ベルト8を駆動する駆動ローラ11までの伝達経路をできるだけ短くすることにより、これらの間に存在するギアによって生じる転写ベルト8の移動量の誤差を低減している。その結果、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、より高精細な画像を得ることが可能となる。
また、ギア82が順方向(図7の反時計回り)に回転したときに、ギア82がギア51に対して及ぼす力のベクトルは、位置決め軸76から位置決め軸75に向かうベクトルと略一致していることが好ましい。このギア82がギア51に対して及ぼす力のベクトルは、ギア51とギア82との中心同士を接続した直線に対して垂直な直線から、ギア51側に圧力角と呼ばれる角度だけ傾いている。この圧力角は、一般的には20度程度である。
前記のように、ギア82がギア51に対して及ぼす力のベクトルと、位置決め軸76から位置決め軸75に向かうベクトルとを略一致させることにより、画像形成装置1が動作する際に、ギア82が回転して、ギア51に対して力が及び、感光体カートリッジ3が画像形成装置本体2内に引き込まれるようになる。その結果、より確実に画像形成装置本体2に感光体カートリッジ3が取り付けられるようになる。なお、画像形成装置1は、感光体カートリッジ3が取り付けられたことを検知したら、モータ81を駆動してギア82を回転させるようにしてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、ギア82が駆動することにより、上方向の力が感光体カートリッジ3に及ぶ。しかしながら、この上方向の力は、感光体カートリッジ3の重力により打ち消される。
なお、本実施形態では、位置決め軸75,76が凸状部材であり、位置決め凹部101,102が凹状部材であり、位置決め軸75,76と位置決め凹部101,102とが嵌合することにより位置決めが行われるものとしたが、位置決め軸75,76と位置決め凹部101,102との組み合わせはこれに限らない。例えば、画像形成装置本体2側に凸状部材が設けられ、感光体カートリッジ3側に凹状部材が設けられてもよい。
なお、本実施形態では、ギア51について説明を行ってきたが、ギア61,66も、ギア51と同様に、取り付け方向において、位置決め軸75と位置決め軸76との間に配置されることが好ましい。更に、ギア84,86がギア61,66に対して及ぼす力のベクトルと、位置決め軸76から位置決め軸75に向かうベクトルとを略一致させることが好ましい。
なお、図7において、ギア90,91,92,93,94は、画像形成装置本体2に設けられたギアである。また、ギア95は、感光体カートリッジ3に設けられたギアである。ギア95は、転写ベルト8のクリーナブレード(図示せず)からのトナーを画像形成装置本体2に設けられた廃棄トナーボックス(図示せず)へ運ぶスクリューを回転させる役割を果たす。このギア95は、ギア94により回転させられる。なお、廃棄トナーボックスは、感光体カートリッジ3に設けられてもよい。
(感光体カートリッジへの電圧の印加について)
ところで、感光体カートリッジ3には、現像装置4が取り付けられると共に、帯電器5が設けられているので、画像形成装置本体2から感光体カートリッジ3へ、各種バイアス電圧を印加する必要がある。そこで、画像形成装置本体2から感光体カートリッジ3への電圧の印加について図面を参照しながら説明する。
図12は、画像形成装置本体2、感光体カートリッジ3及び現像装置4の接続関係を示した図である。図13は、画像形成装置本体2の内部の斜視図である。なお、図13では、取り付け方向に向かって右側の画像形成装置本体2の側面を拡大して表示している。図14は、感光体カートリッジ3の外観斜視図である。図15は、感光体カートリッジ3を外側から見たときの分解斜視図である。図16は、感光体カートリッジ3を内側から見たときの分解斜視図である。図17は、現像装置4の外観斜視図である。
画像形成装置本体2は、図12に示すように、本体基板110及び端子tを含む。感光体カートリッジ3は、図12に示すように、電極E、基板B及び端子Tを含む。現像装置4は、図12に示すように、電極eを含む。端子t及び端子Tは、圧縮ばねを備えており、電極E及び電極eに圧縮ばねの弾性力により圧接される。
画像形成装置本体2から、感光体カートリッジ3及び現像装置4への電圧の印加は、概略以下の通りである。画像形成装置本体2内に設けられた本体基板110において、各種バイアス電圧の元となる電圧が生成され、電極としての端子tを介して、感光体カートリッジ3の電極Eに該電圧が印加される。基板Bでは、該電圧が複数種類の各種バイアス電圧に変換され、電極としての端子Tを介して各種バイアス電圧が現像装置4の電極eに印加される。
画像形成装置本体2は、図13に示すように、前記端子tとしての端子t1〜t11を備える。端子t1〜t11には、図12に示すように圧縮ばねが設けられている。一方、感光体カートリッジ3は、図14に示すように、取り付け方向に向かって右側の側面外側に、前記電極Eとしての電極E1〜E11を備える。電極E1〜E11及び端子t1〜t11はそれぞれ、画像形成装置本体2に感光体カートリッジ3が取り付けられたときにこれらが互いに接触するように配置される。これにより、画像形成装置本体2から感光体カートリッジ3に対して電圧が印加されるようになる。
ここで、各端子t及び電極Eに印加される電圧について説明する。端子t1及び電極E1には、規制ブレード43Kに印加される規制バイアス電圧VLKが印加される。端子t2及び電極E2には、1次転写ローラ9に印加される1次転写バイアス電圧VTが印加される。端子t3及び電極E3には、規制ブレード43Mに印加される規制バイアス電圧VLMが印加される。端子t4及び電極E4には、規制ブレード43Yに印加される規制バイアス電圧VLYが印加される。端子t5及び電極E5には、感光体カートリッジ3から画像形成装置本体2に戻るリターン電圧が印加される。端子t6及び電極E6には、帯電器5のスコロトロンのグリッドに印加するグリッド電圧VGが印加される。端子t7及び電極E7には、規制ブレード43Cに印加される規制バイアス電圧VLCが印加される。
また、端子t8及び電極E8には、帯電器5Kのスコロトロンの放電ワイヤに印加する高電圧VHKが印加される。端子t9及び電極E9には、帯電器5Cのスコロトロンの放電ワイヤに印加する高電圧VHCが印加される。端子t10及び電極E10には、帯電器5Mのスコロトロンの放電ワイヤに印加する高電圧VHMが印加される。端子t11及び電極E11には、帯電器5Yのスコロトロンの放電ワイヤに印加する高電圧VHYが印加される。なお、理解の容易のために、以下に、各端子t及び各電極Eに印加される電圧を表1に示しておく。
基板Bには、図15に示すように、前記電極E1〜E7が取り付けられると共に、図16に示すように、前記端子Tとして、端子TS(TSY,TSM,TSC,TSK)、端子TG(TGY,TGM,TGC,TGK)、端子TL(TLY,TLM,TLC,TLK)、端子TD(TDY,TDM,TDC,TDK)及び端子TTが取り付けられる。なお、端子TGK,TDYは、図16において省略されている。端子TS,TG,TL,TD,TTは、前記電極E1〜E7が取り付けられた反対側の基板Bの面から垂直に突出するように設けられる。更に、基板Bは、電極E1〜E7に印加された電圧を、複数種類の各種バイアス電圧に変換して、電極E1〜E7よりも多数設けられた端子TS,TG,TL,TD,TTに分配する分配回路を含んでいる。以下に、基板B、電極E1〜E7及び端子TS,TG,TL,TD,TTについて図18及び図19を用いて説明する。
図18は、基板Bにおける電極E1〜E7と端子TS,TG,TL,TD,TTの接続関係を示した図である。図19は、基板Bの等価回路図である。
図18に示すように、規制バイアス電圧VLYが印加される電極E4には、端子TLY,TSY,TDYが接続される。この際、端子TLYに印加される電圧は、規制バイアス電圧VLYである。また、端子TSYに印加される電圧は、供給バイアス電圧VSYである。また、端子TDYに印加される電圧は、現像バイアス電圧VDYである。従って、電極E4と端子TSY,TDYとの間には、電圧を分配及び変換する回路が設けられている。具体的には、図19に示すように、電極E4と端子TSYとの間には、2つのサイリスタが逆向きに直列に接続されている。一方、電極E4と端子TDYとの間には、1つのサイリスタが接続されている。
規制バイアス電圧VLMが印加される電極E3には、端子TLM,TSM,TDMが接続される。この際、端子TLMに印加される電圧は、規制バイアス電圧VLMである。また、端子TSMに印加される電圧は、供給バイアス電圧VSMである。また、端子TDMに印加される電圧は、現像バイアス電圧VDMである。従って、電極E3と端子TSM,TDMとの間には、電圧を分配及び変換する回路が設けられている。具体的には、図19に示すように、電極E3と端子TSMとの間には、2つのサイリスタが逆向きに直列に接続されている。一方、電極E3と端子TDMとの間には、1つのサイリスタが接続されている。
規制バイアス電圧VLCが印加される電極E7には、端子TLC,TSC,TDCが接続される。この際、端子TLCに印加される電圧は、規制バイアス電圧VLCである。また、端子TSCに印加される電圧は、供給バイアス電圧VSCである。また、端子TDCに印加される電圧は、現像バイアス電圧VDCである。従って、電極E7と端子TSC,TDCとの間には、電圧を分配及び変換する回路が設けられている。具体的には、図19に示すように、電極E7と端子TSCとの間には、2つのサイリスタが逆向きに直列に接続されている。一方、電極E7と端子TDCとの間には、1つのサイリスタが接続されている。
規制バイアス電圧VLKが印加される電極E1には、端子TLK,TSK,TDKが接続される。この際、端子TLKに印加される電圧は、規制バイアス電圧VLKである。また、端子TSKに印加される電圧は、供給バイアス電圧VSKである。また、端子TDKに印加される電圧は、現像バイアス電圧VDKである。従って、電極E1と端子TSK,TDKとの間には、電圧を分配及び変換する回路が設けられている。具体的には、図19に示すように、電極E1と端子TSKとの間には、2つのサイリスタが逆向きに直列に接続されている。一方、電極E1と端子TDKとの間には、1つのサイリスタが接続されている。
なお、以下では、個別の供給バイアス電圧を指すときには、VSY,VSM,VSC,VSKのように、VSの後ろに色を表すY,M,C,Kを付して表記し、供給バイアス電圧を総称するときには、VSと表記する。規制バイアス電圧VL、現像バイアス電圧VDについても供給バイアス電圧VSと同様とする。
なお、端子TD,TSは、抵抗器を介して電極E5に接続されている。電極E5は、端子TD,TSから印加される電圧を、リターン電圧として端子t5に印加する。
1次転写バイアス電圧VTが印加される電極E2には、端子TTが接続される。グリッド電圧VGが印加される電極E6には、端子TGY,TGM,TGC,TGKが接続される。なお、理解の容易のために、以下に、各電極Eと、各電極Eに接続された端子Tと、各端子Tに印加される電圧を表2に示しておく。
なお、電極E8,E9,E10,E11に印加された高電圧VHK,VHC,VHM,VHYは、電圧が非常に高いので、図15に示すように、基板Bを介さずに直接に感光体カートリッジ3内の各帯電器5のスコロトロンの放電ワイヤに印加される。
基板Bにおいて分配された電圧は、図16に示す端子TL,TD,TS,TT,TGを介して、現像装置4、1次転写ローラ9及び帯電器5に印加される。各現像装置4には、図17に示すように、端子TL,TD,TSに接続される電極eL,eD,eSが設けられる。具体的には、現像装置4Yにおいて、端子TLYに対応する場所に電極eLYが設けられ、端子TDYに対応する場所に電極eDYが設けられ、端子TSYに対応する場所に電極eSYが設けられる。同様に、現像装置4Mにおいて、端子TLMに対応する場所に電極eLMが設けられ、端子TDMに対応する場所に電極eDMが設けられ、端子TSMに対応する場所に電極eSMが設けられる。同様に、現像装置4Cにおいて、端子TLCに対応する場所に電極eLCが設けられ、端子TDCに対応する場所に電極eDCが設けられ、端子TSCに対応する場所に電極eSCが設けられる。同様に、現像装置4Kにおいて、端子TLKに対応する場所に電極eLKが設けられ、端子TDKに対応する場所に電極eDKが設けられ、端子TSKに対応する場所に電極eSKが設けられる。これにより、画像形成装置本体2から印加された電圧が、各種バイアス電圧として、現像装置4に印加されるようになる。
なお、端子TTに印加された1次転写バイアス電圧VTは、感光体カートリッジ3の内部に設けられた電極(図示せず)を介して各1次転写ローラ9に印加される。同様に、端子TGに印加されたグリッド電圧VGは、感光体カートリッジ3の内部に設けられた電極(図示せず)を介して各帯電器5のスコロトロンのグリッドに印加される。
以上のような構成を有する画像形成装置1によれば、感光体カートリッジ3内の基板Bにおいて、画像形成装置本体2から印加された電圧を分配している。そのため、画像形成装置1と感光体カートリッジ3との接点(電極Eと端子tとの組)の数は、感光体カートリッジ3内で実際に使用される電圧の種類よりも少なくてすむ。その結果、感光体カートリッジ3の着脱時に、接点で発生するトータルの抵抗力を小さくでき、感光体カートリッジ3を容易に着脱できるようになる。
なお、図14に示すように、端子Eは、取り付け方向に延びるように2列に並べて配列されることが好ましい。同様に、端子tも、図13に示すように、電極Eと対応するように、2列に並べて配列されることが好ましい。このように電極E又は端子tを複数列に並べることにより、電極E又は端子tを一列に並べた場合よりも、隣接する電極E又は端子tの距離を大きくすることができる。これにより、隣接する電極E間又は端子t間でショートを起こして、画像形成装置1が誤作動を起こすことが防止される。なお、図14に示すように、電極E1,E2,E3,E4の列と、電極E5,E6,E7の列との間に、段差が設けられることにより、各電極Eの間の距離をより大きくすることができる。
また、図14に示すように、電極Eは、取り付け方向にいくにしたがって鉛直方向の高さが低くなるように並べて配置されることが好ましい。同様に、端子tも、図13に示すように、取り付け方向にいくにしたがって鉛直方向の高さが低くなるように並べて配置されることが好ましい。これにより、感光体カートリッジ3の取り付けの際に、例えば、電極E4や電極E7が、端子t4や端子t7に接触する前に、他の端子tに接触してしまうことが防止される。その結果、画像形成装置本体2に感光体カートリッジ3を取り付けるときに、画像形成装置1が誤動作を起こすことを防止できる。
(IDC用のセンサユニットについて)
次に、IDC用のセンサユニット19について図面を参照しながら説明する。図20は、扉18を閉じた状態での感光体カートリッジ3とセンサユニット19との斜視図である。なお、図20では、感光体カートリッジ3とセンサユニット19との結合の様子が理解しやすいように画像形成装置本体2を省略している。図21は、扉18を開いた状態での画像形成装置1の斜視図である。図22は、センサユニット19の長手方向の端部近傍の斜視図である。図23及び図24は、センサユニット19の断面構造図である。
センサユニット19は、転写ベルト8に転写されたテストパターンを検出する役割を果たし、扉18の内側に設けられる。そして、扉18が閉じられた状態では、センサユニット19は、図1及び図20に示すように、検出部137が転写ベルト8と対向するように、扉18に対して検出部137側が起き上がるように回転する。一方、扉が開けられた状態では、センサユニット19は、図2及び図21に示すように、扉18上を通過する感光体カートリッジ3に当らないように、センサユニット19の検出部137が扉18側に倒れるように回転する。以下、図1に示すセンサユニット19の状態を検出状態と称し、図2に示すセンサユニット19の状態を退避状態と称す。
センサユニット19は、図22ないし図24に示すように、センサ130とホルダ134とからなる。センサ130は、転写ベルト8上のテストパターンを検出する役割を果たし、ホルダ134上に搭載され、検出部137、爪135及び凹部133を備える。ホルダ134は、図22ないし図24に示すように、センサ130を取り付けられると共に、扉18に取り付けられ、爪136及び当接部143を備える。ホルダ134は、センサ130を回動可能に扉18に取り付けるマウント部としての役割を果たす。センサ130とホルダ134との間には、ねじりコイルばね139が設けられると共に、ホルダ134と扉18との間には、圧縮ばね140が設けられる。
まず、センサ130とホルダ134との接続関係について説明する。センサ130は、図23に示すように、ホルダ134に対して、扉18の回転軸と平行な回転軸138を中心に回動可能に取り付けられている。そして、センサ130の爪135とホルダ134の爪136とを挟み、軸が前記回転軸138と一致するように設けられたねじりコイルばね139により、センサ130は、検出部137が扉18側に倒れる方向(図23の矢印Aの方向)に付勢される。
次に、ホルダ134と扉18との接続関係について説明する。ホルダ134は、図24に示すように、扉18に対して、扉18の回転軸と平行な回転軸141を中心に回動可能に取り付けられている。そして、ホルダ134は、当接部143の下側において圧縮ばね140に当接すると共に、当接部143の上側においてねじ142と当接している。これにより、ホルダ134の当接部143は、圧縮ばね140により、ねじ142に押さえつけられるように上方向に付勢されている。その結果、ホルダ134は、上から力を受けた場合に、圧縮ばね140が縮んで矢印Bの方向に回転できるようになっている。以上より、センサ130は、検出部137が回転軸138を中心に回転できる構成を有すると共に、回転軸138が回転軸141を中心に回転できる構成を有する。
次に、センサユニット19の位置決め機構について説明する。図20及び図22に示すように、取り付け方向に向かって左右のセンサ130の両端面には、U字状の凹部133が形成されている。なお、図20及び図22では、センサ130の右側の端部のみが記載されている。一方、図20及び図21に示すように、感光体カートリッジ3には、扉18が閉じられたときに、前記凹部133と嵌合する凸部131が形成されている。この凸部131は、凹部133と嵌合する際に、センサ130の検出部137が転写ベルト8に対向するように、センサ130を回転させる位置決め部としての役割を果たす。なお、図21に示すように、転写ベルト8はカバーに覆われており、センサ130の検出部137と対向する部分には、転写ベルト8の一部が露出するように窓132が形成されている。
以上のように構成されたセンサユニット19について、以下にその動作について図面を参照しながら説明する。図25は、退避状態から検出状態に移行する途中におけるセンサユニット19を示した図である。図26は、検出状態におけるセンサユニット19を示した図である。
退避状態では、図23に示すように、検出部137が扉18側に倒れるように、ねじりコイルばね139がセンサ130に対して力を及ぼしているので、センサ130の位置は、検出状態よりも扉18からのセンサ130の突出量が小さくなるようにねじりコイルばね139により維持される。これにより、感光体カートリッジ3が扉18上を通過することを、センサユニット19が妨げることが防止される。
次に、ユーザは、扉18を閉じるように回転させる。そして、図25の位置まで扉18が回転すると、図27に示すように、凹部133の縁が凸部131の先端に接触する。凹部133の縁と凸部131の先端とが接触した時点では、凹部133が窪んでいる方向と凸部131が突出している方向とは一致していない。具体的には、凸部131が突出している方向に対して、凹部133が窪んでいる方向が少し上を向いた状態となっている。そこで、ユーザは、更に、扉18を回転させることにより、凹部133に凸部131を押し込む。これにより、図24の回転軸141を中心にセンサ130が図27の反時計回りに回転する。その結果、センサ130の検出部137が、転写ベルト8と対向する位置に位置決めされるようになる。
また、扉18が閉じられると、センサ130は、圧縮ばね140により感光体カートリッジ3に押しつけられる方向に力を受ける。これにより、センサ130と感光体カートリッジ3とが密着する。そのため、感光体カートリッジ3の形状をセンサ130の形状に倣うように成型しておくことにより、より精度良くセンサ130が位置決めされるようになる。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、扉18が開放された状態では、センサ130が扉18側に退避し、扉18が閉じられた状態では、センサ130の検出部137が駆動ローラ11近傍において転写ベルト8に対向する。そのため、ユーザは、感光体カートリッジ3を、センサ130に衝突させることなくスムーズに着脱することができ、更に、センサ130は、転写ベルト8上のテストパターンを精度良く読み取ることができる。
また、本実施形態では、センサ130は、2つの回転軸138,141により回転できる構造を有している。そのため、センサ130は、2つの回転運動を組み合わせた動作を行うことができる。そのため、センサ130は、一つの回転軸により回転する場合に比べて、大きな自由度で動作できる。その結果、凹部133と凸部131とをスムーズに嵌合させることが可能となる。
なお、本実施形態において、凹部133の側面は、図27に示すように、開口に近づくにしたがって広がった形状を有していることが好ましい。これにより、凹部133の縁と凸部131の先端とが接触したときに、凸部131の先端がスムーズに凹部133の内部に挿入されるようになる。
なお、本実施形態において、凹部が感光体カートリッジ3に設けられ、凸部がセンサユニット19に設けられてもよい。この場合においても、凹部の側面は、開口に近づくにしたがって広がった形状を有していることが好ましい。
(感光体カートリッジと現像装置と感光体ユニットとの接続の変形例について)
図12において、感光体カートリッジ3と現像装置4とは、ばねにより構成される端子Tが、電極eに押し付けられて電気的に接続されていると説明した。このように、端子Tを電極eに押し付けた場合、感光体カートリッジ3の側面が外側に倒れる方向に力を受けるようになる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置1において、図28に示すように、感光体カートリッジ3内に設けられた感光体ユニット150が、引っ張りばねにより構成される端子T'を介して、感光体カートリッジ3の側面内に設けられた基板Bと接続されてもよい。より詳細には、端子T'の一端が基板Bに引っ掛けられると共に、端子T'の他端が感光体ユニット150に設けられた電極e'に引っ掛けられる。なお、端子T'は、感光体ユニット150に電圧を印加するための電極である。
以上のような構成を有する画像形成装置1によれば、感光体カートリッジ3の側面に対して、端子T'が、感光体カートリッジ3の内側に引っ張る力を及ぼすようになり、端子Tが感光体カートリッジ3の側面に及ぼす力がこの力により相殺される。その結果、感光体カートリッジ3の側面を必要以上に強固にする必要がなくなり、該感光体カートリッジ3の小型化を図ることができると共に、メンテナンスを向上させることができる。
なお、この感光体ユニット150は、少なくとも、感光体ドラム6を含んでおり、更に、1次転写ローラ9や、転写ベルト8等も含んでいてもよい。