JP2009002499A - 過給機を駆動するトルクを利用したプラネタリギア式自動車発進装置 - Google Patents
過給機を駆動するトルクを利用したプラネタリギア式自動車発進装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】安価、軽量でシンプルな構造を持つトルクコンバーターや摩擦クラッチを置き換える自動車発進装置。ギアを入れたアイドリングでの停止状態からアクセルを踏むだけでスムーズかつ力強く発進が可能で、通常の走行状態では100%の動力伝達を行うことで燃費の改善を実現する。
【解決手段】プラネタリギアの差動動作を利用し過給機を反力装置として利用することで目的を達成する、ロックアップクラッチとバイパスバルブを制御することで回転力伝達経路や反力動作を自由にコントロールすることで走行状況に合わせて最適な動作をさせることができる。
【選択図】図1
【解決手段】プラネタリギアの差動動作を利用し過給機を反力装置として利用することで目的を達成する、ロックアップクラッチとバイパスバルブを制御することで回転力伝達経路や反力動作を自由にコントロールすることで走行状況に合わせて最適な動作をさせることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は摩擦クラッチやトルクコンバーターの代わりとなる装置で、エンジンのアイドリング状態でのギアを入れた状態での停止と、そこから自動車をスムースに発進させ、発進動作が終わった通常走行中は100%の動力伝達と過給機による発進時のエンジントルク増加を少ない部品数で実現するものである。
自動車をアイドリング状態でギアを入れたままの停止から発進させるための装置としては従来は液体を利用するトルクコンバーターや機械的な摩擦力の調節で動力伝達する乾式単版クラッチ等しか無かった。トルクコンバーターは高価で重く、伝達効率が悪い。乾式単版クラッチは操作に注意が必要でドライバーに良いフィーリングを与える自動的な制御が困難であり、磨耗等の欠点が存在した。
自動車に使われているガソリン・ディーゼルエンジンは停止状態ではトルクを発生できず、発進時は速度の上昇に応じて徐々に車軸に動力を伝える必要があった。理想を言えばアイドリング状態では僅かに駆動力を伝達し、発進時はスムースに動力伝達量を増加させることができ、走行時は100%の効率で動力伝達を行うことである。
プラネタリギアの1軸の入力と2軸の出力を持つ仕組みを利用しエンジンからの回転入力を変速機への出力と過給機を回転させることの2つに分配し、過給機を回転負荷とさせ、負荷の大きさをバイパスバルブで制御することで変速機へのトルク伝達を調節する。そしてロックアップクラッチを持たせることで十分な速度に達した通常走行時にはロックアップクラッチを働かせ直結動作をさせることで効率100%の動力伝達を行う。
本発明ではスロットル開度に応じてバイパスバルブを閉じることで過給機に過給動作をさせることで過給機を駆動するためのトルクが必要となる、その結果プラネタリギアの特性としてサンギアとリングギアの比率によって決定されるトルクが変速機に伝えられるので、液体や摩擦を使うことなく、ギアを入れた状態でのアイドリングでの停車からスムースな発進が実現できる。そして最終的にロックアップすることで100%の動力伝達効率が可能になる。
つまり、発進するのに摩擦クラッチのような細かな操作は不要であり、ロックアップ動作後は伝達効率が100%になるので燃費や動力性能がよくなる。トルクコンバーターと置き換えることにより、オートマチックトランスミッション(AT)の燃費の大幅な向上が期待できる。ロックアップすることで2段の変速(減速動作→同速)が得られる。副次的な効果としては発進時の負荷が大きくて変速機へ伝えられる回転が低いほど過給機の回転が上がりエンジンの吸入空気量が増加することエンジントルクが自動的に増加する。
トルクコンバーターや摩擦クラッチと置き換えることで、トルコンAT、マニュアルミッション(MT)、CVT、2ペダルMT、機械式ATなど全ての形式で応用できる。全ての構成要素は現在の自動車に使われている既知の部品なので安価で確実な信頼性を持っている。
磨耗や劣化する部品が殆ど無いので長期間性能を維持できる。
ハイブリッド車のように高価で重い走行用モーターや発電機、電池、インバーター等が不要なので自動車の生産コストを下げることができる、重量増加も僅かなのでその点でも有利である。
ロックアップクラッチを解除することで変速機へ出力される回転数が下がるので、ステップ式変速機と組み合わせた場合、シフトアップ時にエンジン(フライホイル)の回転を下げることなく変速機の歯車を同調させることが出来るので素早い変速が可能になる。本考案では反力を過給機を負荷とすることで発生させているが、特許願2006−159056のようなオルタネータによる反力制御を組み合わせることで、反力のみあるいはトルク増加など目的にあった最適な制御が可能になる。
つまり、発進するのに摩擦クラッチのような細かな操作は不要であり、ロックアップ動作後は伝達効率が100%になるので燃費や動力性能がよくなる。トルクコンバーターと置き換えることにより、オートマチックトランスミッション(AT)の燃費の大幅な向上が期待できる。ロックアップすることで2段の変速(減速動作→同速)が得られる。副次的な効果としては発進時の負荷が大きくて変速機へ伝えられる回転が低いほど過給機の回転が上がりエンジンの吸入空気量が増加することエンジントルクが自動的に増加する。
トルクコンバーターや摩擦クラッチと置き換えることで、トルコンAT、マニュアルミッション(MT)、CVT、2ペダルMT、機械式ATなど全ての形式で応用できる。全ての構成要素は現在の自動車に使われている既知の部品なので安価で確実な信頼性を持っている。
磨耗や劣化する部品が殆ど無いので長期間性能を維持できる。
ハイブリッド車のように高価で重い走行用モーターや発電機、電池、インバーター等が不要なので自動車の生産コストを下げることができる、重量増加も僅かなのでその点でも有利である。
ロックアップクラッチを解除することで変速機へ出力される回転数が下がるので、ステップ式変速機と組み合わせた場合、シフトアップ時にエンジン(フライホイル)の回転を下げることなく変速機の歯車を同調させることが出来るので素早い変速が可能になる。本考案では反力を過給機を負荷とすることで発生させているが、特許願2006−159056のようなオルタネータによる反力制御を組み合わせることで、反力のみあるいはトルク増加など目的にあった最適な制御が可能になる。
ここではシングルピニオンのプラネタリギアを使った請求項の組み合わせで説明する、リングギアとサンギアの歯数比を2:1、プラネタリ動作時はエンジンと逆の回転を伝えるワンウェイクラッチで回転を伝え5倍に増速して過給機を駆動し、ロックアップ時にはエンジンと同方向の回転を伝えるワンウェイクラッチで回転を伝え4倍の速度で過給機を駆動するものとして説明する。
プラネタリギアの特性からこの構成の場合、プラネタリ動作時には双方がいかなる回転数出あってもプラネタキャリア(出力軸)と過給機には常に15:1の割合でトルクが伝えられる。
プラネタリギアの特性からこの構成の場合、プラネタリ動作時には双方がいかなる回転数出あってもプラネタキャリア(出力軸)と過給機には常に15:1の割合でトルクが伝えられる。
図2にある各動作状態について説明する
アイドリング(700回転)で停車中は過給機の回転数は7000回転であるがバイパスバルブが開いており過給機の入り口と出口は殆ど同圧力なので過給動作による負荷が発生せず過給機を回転させる為に大きな駆動トルクを必要としない、そのため変速機への出力軸にも大きなトルクは発生せず自動車は変速機のギアを入れた状態でも少しのクリープトルクを伝えて自動車は停車していることになる。
アイドリング(700回転)で停車中は過給機の回転数は7000回転であるがバイパスバルブが開いており過給機の入り口と出口は殆ど同圧力なので過給動作による負荷が発生せず過給機を回転させる為に大きな駆動トルクを必要としない、そのため変速機への出力軸にも大きなトルクは発生せず自動車は変速機のギアを入れた状態でも少しのクリープトルクを伝えて自動車は停車していることになる。
発進時にはスロットルの開度に応じてコントローラーが8バイパスバルブを閉じるようにすることで、過給機は過給動作を始める。
アクセルペダルを踏みエンジンの回転数が2000回転の場合で8バイパスバルブが閉ると過給機は20000回転で過給動作を行う(実際には過給機の回転数がある程度上がれば自動車は走り始めるので、過給機の回転数がそこまで上がることは無い)、そのため過給機を回転させるのに大きなトルクが必要となり、それは変速機への出力軸のトルクを増加させることで自動車は発進する。
変速機への出力軸の回転数が低いほど過給量が増加するのでエンジンのトルクも増加する。
つまりMTの摩擦クラッチのような細かな制御は不要でアクセルペダルの踏み込み量に応じて滑らかで力強い発進が行われる事になる。
アクセルペダルを踏みエンジンの回転数が2000回転の場合で8バイパスバルブが閉ると過給機は20000回転で過給動作を行う(実際には過給機の回転数がある程度上がれば自動車は走り始めるので、過給機の回転数がそこまで上がることは無い)、そのため過給機を回転させるのに大きなトルクが必要となり、それは変速機への出力軸のトルクを増加させることで自動車は発進する。
変速機への出力軸の回転数が低いほど過給量が増加するのでエンジンのトルクも増加する。
つまりMTの摩擦クラッチのような細かな制御は不要でアクセルペダルの踏み込み量に応じて滑らかで力強い発進が行われる事になる。
発進後ある程度速度が上がり6過給機の回転数が下がった時点、つまりエンジンの出力の多くが変速機に伝わっている状態でロックアップしてもエンジンがノッキングせず十分なトルクを発生できるとコントローラーが判断した時点で、5ロックアップクラッチを作動させプラネタリ動作から直結動作にすることで通常の走行状態になる。
ロックアップクラッチは基本的にON/OFF動作なので、MTの摩擦クラッチと同様な構造を持たせボールねじを利用したアクチュエータなどで駆動すれば安価に製造可能で耐久性も問題ない。
ロックアップ後は過給機へ伝達される軸の回転方向は逆転するがワンウェイクラッチを使うことで過給機は逆回転しないようにする。
請求項の組み合わせではプラネタリ動作をロックアップすることで、出力軸への回転は減速動作→同速で結果的にシフトアップするなることになる。
ロックアップ後は過給機への駆動軸は逆回転することになるがプラネタリ動作の時とは逆の回転を伝える4ワンウェイクラッチと駆動経路で過給機にこれまでと同方向の回転を伝えるような構造を持たせれば、自動車に大きな駆動力を必要とするときは過給機を動作させることが可能である。
この図面では理解しやすいように過給機への駆動経路はギアで表現されているが、ベルトやチェーンを使っても良い。
ロックアップクラッチは基本的にON/OFF動作なので、MTの摩擦クラッチと同様な構造を持たせボールねじを利用したアクチュエータなどで駆動すれば安価に製造可能で耐久性も問題ない。
ロックアップ後は過給機へ伝達される軸の回転方向は逆転するがワンウェイクラッチを使うことで過給機は逆回転しないようにする。
請求項の組み合わせではプラネタリ動作をロックアップすることで、出力軸への回転は減速動作→同速で結果的にシフトアップするなることになる。
ロックアップ後は過給機への駆動軸は逆回転することになるがプラネタリ動作の時とは逆の回転を伝える4ワンウェイクラッチと駆動経路で過給機にこれまでと同方向の回転を伝えるような構造を持たせれば、自動車に大きな駆動力を必要とするときは過給機を動作させることが可能である。
この図面では理解しやすいように過給機への駆動経路はギアで表現されているが、ベルトやチェーンを使っても良い。
1−エンジン
2−プラネタリギア
3−プラネタリ動作時(エンジンと逆方向回転)に過給機に力を伝えるギアとワンウェイクラッチ
4−ロックアップ動作時(エンジンと同方向回転)に過給機に力を伝えるギアとワンウェイクラッチ
5−プラネタリギアのロックアップクラッチ
6−過給機
7−過給機への動力伝達をON/OFFするクラッチ
8−バイパスバルブ
9−カウンターギア
2−プラネタリギア
3−プラネタリ動作時(エンジンと逆方向回転)に過給機に力を伝えるギアとワンウェイクラッチ
4−ロックアップ動作時(エンジンと同方向回転)に過給機に力を伝えるギアとワンウェイクラッチ
5−プラネタリギアのロックアップクラッチ
6−過給機
7−過給機への動力伝達をON/OFFするクラッチ
8−バイパスバルブ
9−カウンターギア
Claims (1)
- プラネタリギアのサンギア、リングギア、プラネットキャリアの3つの回転軸にエンジンからの入力、変速機への出力、容積形過給機を回転させるドライブギア(スプロケットやプーリーでも可)を割り当てたもの。
ただし入力軸(エンジン)が回転している時、過給機の回転軸を固定した場合変速機への回転出力は同方向減速回転となり、変速機への回転軸を固定した場合変速機の出力は逆方向増速回転となる組み合わせであること。
具体的にはシングルピニオンのプラネタリギアではエンジン→リングギア、プラネタリキャリア→変速機、サンギア→過給機をドライブするギア。
ダブルピニオンのプラネタリギアではエンジン→プラネタリキャリア、リングギア→変速機、サンギア→過給機ドライブギア、或いはエンジン→サンギア、リングギア→変速機、プラネットキャリア→過給機ドライブギアの3種類の組み合わせのうちいずれかと、プラネタリ動作をロックアップすることで直結動作をさせるクラッチと、過給動作を行わせることで過給機を駆動させるトルク(回転を妨げる力)を発生させるためのバイパスバルブの組み合わせからなる装置。
さらに、上記の装置において過給機への動力伝達路にワンウェイクラッチを設けることで、プラネタリギアをロックアップした際、過給機の回転伝達方向が逆転することを防止する機能を持たせたことを特徴とした自動車用発進装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007191408A JP2009002499A (ja) | 2007-06-25 | 2007-06-25 | 過給機を駆動するトルクを利用したプラネタリギア式自動車発進装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007191408A JP2009002499A (ja) | 2007-06-25 | 2007-06-25 | 過給機を駆動するトルクを利用したプラネタリギア式自動車発進装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009002499A true JP2009002499A (ja) | 2009-01-08 |
Family
ID=40319096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007191408A Pending JP2009002499A (ja) | 2007-06-25 | 2007-06-25 | 過給機を駆動するトルクを利用したプラネタリギア式自動車発進装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009002499A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013108619A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-06-06 | Nsk Ltd | 電気自動車用駆動装置 |
-
2007
- 2007-06-25 JP JP2007191408A patent/JP2009002499A/ja active Pending
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