JP2009002182A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Toshihisa Sugiyama
敏久 杉山
Hideo Kobayashi
日出夫 小林
Katsuhiko Arisawa
克彦 蟻沢
Kenichi Yamada
賢一 山田
Kunihiko Hayashi
邦彦 林
Akira Michikawauchi
亮 道川内
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Abstract

【課題】本発明は、冷媒を噴射して冷却するエンジンの冷却部位を適切な温度に維持するとともに、蒸気の発生を維持することを課題とする。
【解決手段】本発明のエンジン(2)の冷却装置(1)は、エンジンの冷却部位へ冷媒を噴射し、冷媒を蒸発させる第一噴射ノズル(10a)乃至第六噴射ノズル(10f)と、燃焼温センサ(14)と予め作成されたマップとを含むエンジン内部の温度分布情報を取得する温度分布情報取得手段と、当該温度分布情報取得手段から取得される情報に基づいて、各噴射ノズルの噴射諸元を決定する制御手段とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒を噴射してエンジンを冷却するスプレー冷却を用いたエンジンの冷却装置に関する。
従来、エンジンの冷却装置では、ラジエータで冷却された液体冷媒がウォータポンプにより圧送され、ウォータジャケット内を循環してエンジン各部を冷却する強制循環方式が採用されている。このような冷却方式とは異なる冷却方式として、高温となる部位へ冷媒を噴射し、噴射された冷媒の蒸発により冷却部位を冷却するものが特許文献1に開示されている。このような冷媒を噴射する冷却方式は冷媒が蒸発する際の潜熱を利用するので、冷却部位と冷媒との間の熱交換量が強制循環方式に比べて極めて多く、より少ない冷媒量で同等の冷却効果が得ることができる。
このような冷媒を噴射する冷却方式を改良した発明が特許文献2に開示されている。特許文献2のエンジンの冷却装置は、冷却室空間に噴射口を向けた冷媒噴射ノズルを備え、エンジン温度が所定温度以上のときに、エンジン回転数及びエンジン負荷に応じて冷媒噴射ノズルから冷却室空間に冷媒を噴射することが行われている。このエンジンの冷却装置に備えられた制御装置は、シリンダブロックに埋設された温度センサからエンジン温度を検出し、エンジン温度が所定温度以上と判定するとエンジンが暖機を完了していると判断し、給水ポンプを駆動し、噴射ノズルから噴射する冷媒の噴射量を制御する。
特開昭63−170516号公報 特開平3−18618号公報
エンジン内の各部の温度は、エンジンの運転状態や冷却の状態によって刻々と変化する。しかしながら、従来の冷媒噴射による冷却では、噴射時の壁温や冷却部位の温度を考慮した冷媒の噴射制御がされていない。
ところで、従来、エンジンの駆動に伴って発生する廃熱を、ランキンサイクルを利用して回収する廃熱回収装置が知られている。このような廃熱回収装置は、例えば、エンジンの水冷冷却系統を密閉構造とし、エンジンにおける廃熱によって蒸発した冷媒によって膨張機を駆動して、その蒸気の持つ熱エネルギーを電気エネルギー等に変換して回収する。冷媒の噴射によって冷却を行う冷却装置において、各部を冷却して蒸発した冷媒も、廃熱の回収に寄与することができる。
しかしながら、冷媒が噴射される部位の温度は、エンジンの運転状態や冷却の状態によって刻々と変化するため、従来の冷却装置では、廃熱を回収できるだけの蒸気を安定して得ることが困難であった。
そこで、本発明は、冷媒を噴射して冷却するエンジンの冷却部位を適切な温度に維持することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明のエンジンの冷却装置は、エンジンの冷却部位へ冷媒を噴射し、冷媒を蒸発させる冷媒噴射手段と、エンジン内部の温度分布情報を取得する温度分布情報取得手段と、当該温度分布情報取得手段から取得される情報に基づいて、前記冷媒噴射手段の噴射諸元を決定する制御手段と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。このような構成とすることにより、エンジンの冷却部位毎に温度制御を行うことができる。なお、このような噴射諸元は、冷媒の噴射量、噴射時間、噴射間隔、噴射圧から選択することができる。
このようなエンジンの冷却装置において、前記冷媒噴射手段は、それぞれ異なる冷却部位へ冷媒を噴射する複数の噴射口を備えた構成とすることができる(請求項2)。このような構成とすることにより、冷却の必要な複数の部位へ冷媒を噴射することができるので、エンジンを効率よく冷却することができる。また、このようなエンジンの冷却装置において、前記冷媒噴射手段は、それぞれ異なる冷却部位へ冷媒を噴射する複数の噴射口を備え、前記制御手段は、前記噴射口毎に前記噴射諸元を付与する構成とすることができる(請求項3)。このような構成とすることにより、複数の冷却部位は、冷却部位毎にその温度状態に応じた噴射諸元に基づいて、冷媒が噴射される。
さらに、このようなエンジンの冷却装置における前記温度分布情報取得手段は、エンジンの燃焼室内の温度を計測する燃焼温センサを備え、前記制御手段は、前記燃焼温センサから取得された温度情報に基づいて温度分布情報を取得する構成とすることができる(請求項4)。例えば、予め作成されたマップに基づく冷媒の噴射を行うエンジンの冷却装置では、前記制御手段は、前記燃焼温センサから取得される温度情報が所定の温度以上である場合には、前記噴射口の全てから冷媒を噴射させ、温度情報が所定の温度より低い場合には、前記噴射口の一部から冷媒を噴射させる構成とすることができる。
また、このようなエンジンの冷却装置において、前記制御手段は、燃料噴射量に関する情報とエンジンの回転数に関する情報とから温度分布情報を取得することができる(請求項5)。
ところで、このようなエンジンの冷却装置において、前記冷媒噴射手段から噴射され、蒸発した冷媒を介してエンジンの廃熱を回収する動力回収機を備えた構成とすることができる(請求項6)。このような構成とすることにより、蒸発した冷媒によって駆動されるランキンサイクルを形成することができ、エンジンの廃熱を回収して動力に変換することができる。噴射された冷媒は、冷却部位から廃熱を吸収して蒸発するので、エンジンの有する廃熱を有している。このように、廃熱を回収して蒸発した冷媒によって動力回収機を駆動することにより、廃熱エネルギーを回収することができる。さらに、このようなエンジンの冷却装置において、前記制御手段は、冷却部位の温度を蒸気発生可能温度に維持するように、前記冷媒噴射手段の噴射諸元を決定することができる。(請求項7)。これにより、動力回収機を継続して駆動することができ、回収効率を向上させることができる。
本発明のエンジンの冷却装置は、エンジンの冷却部位へ冷媒を噴射し、冷媒を蒸発させる冷媒噴射手段と、エンジン内部の温度分布情報を取得する温度分布情報取得手段と、当該温度分布情報取得手段から取得される情報に基づいて、前記冷媒噴射手段の噴射諸元を決定する制御手段とを備えたことにより、エンジンの冷却部位毎に温度制御を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例のエンジン2に組み込まれた冷却装置1の概略構成を示した説明図である。冷却装置1は、ピストン3、シリンダブロック4、シリンダヘッド5を備えている。シリンダブロック4及びシリンダヘッド5には冷媒の通じるウォータジャケット6が形成されている。シリンダヘッド5側のウォータジャケット6は、シリンダヘッド5に組み付けられる吸気弁7及び排気弁8の周囲に形成されている。このように形成されたウォータジャケット6において発生した蒸気は、後述する動力回収機19へ流入する。また、ピストン3の頂面、シリンダブロック4、シリンダヘッド5とにより、燃焼室9が形成されている。
さらに、冷却装置1は、第一噴射ノズル10a乃至第六噴射ノズル10f、冷媒経路11、ポンプ12、燃料噴射弁13、燃焼温センサ14、ECU(Electronic Control Unit)15、クランク角センサ17を備えている。また、冷却装置1は、回収経路16、過熱器18、動力回収機19、凝縮器20及び冷媒タンク21を備えている。
第一噴射ノズル10a乃至第六噴射ノズル10fは、ウォータジャケット6内のそれぞれ異なる冷却部位へ冷媒を噴射する。第一噴射ノズル10a及び第二噴射ノズル10bは、噴射口をウォータジャケット6内に露出させてシリンダブロック4に装着されている。この第一噴射ノズル10aの噴射口及び第二噴射ノズル10bの噴射口は、ウォータジャケット6内のシリンダボア壁6a側の側面へ向けて冷媒を噴射するように配置されている。
第三噴射ノズル10c、第四噴射ノズル10d、第五噴射ノズル10e、第六噴射ノズル10fは、噴射口をウォータジャケット6内に露出させてシリンダヘッド5に装着されている。第三噴射ノズル10cの噴射口及び第四噴射ノズル10dの噴射口は、吸気弁7側へ向けて冷媒を噴射するように配置され、第五噴射ノズル10eの噴射口及び第六噴射ノズル10fは、排気弁8側へ向けて冷媒を噴射するように配置されている。
冷媒経路11は一端がポンプ12と接続している。冷媒経路11は経路の途中で分岐しており、分岐した先の各端部は第一噴射ノズル10a乃至第六噴射ノズル10fにそれぞれ接続されている。この冷媒経路11内を通じてポンプ12から各噴射ノズルへ冷媒が供給される。
ポンプ12は、各噴射ノズルにおける噴射圧力を制御するポンプである。ポンプ12は、ECU15と電気的に接続されており、ECU15から送信される信号に基づいて、冷媒タンク21から冷媒を汲みあげ、冷媒を加圧して各噴射ノズルへ圧送する。
燃料噴射弁13は、燃焼室9へ向けて燃料を供給する。燃料噴射弁13は、シリンダヘッド5に組み込まれ、燃焼室9へ向けて燃料を噴射するように構成されている。
燃焼温センサ14は、シリンダヘッド5に組み込まれており、燃焼室9内の温度を測定する。クランク角センサ17は、エンジンのクランク軸(図示しない)に装着され、クランク軸の回転角度からエンジンの回転数を測定する。
ECU15は、燃焼温センサ14と電気的に接続されており、燃焼温センサ14で測定される燃焼室内の温度情報を取得する。また、ECU15は、クランク角センサ17と電気的に接続され、クランク角センサ17で測定されるエンジンの回転数を取得する。さらに、ECU15は、第一噴射ノズル10a乃至第六噴射ノズル10fと電気的に接続されている。ECU15は、各噴射ノズルが噴射を実行するか否かを決定し、各噴射ノズルが噴射を実行する時は、噴射の指令信号を送る。
このような指令を受けた噴射ノズルは、指令信号に従い冷媒を噴射する。こうして噴射された冷媒は、ウォータジャケット6内でシリンダブロック4やシリンダヘッド5から廃熱を吸収して、蒸発する。こうして蒸発した冷媒は、回収経路16へ流入する。
回収経路16は一端がウォータジャケット6に接続され、他端が冷媒タンク21に接続されている。この回収経路16には、ウォータジャケット6に近い側から、過熱器18、動力回収機19、凝縮器20が、順に配置されている。また、回収路16の過熱器18の上流側に、冷媒の逆流を防止する逆止弁22を備えている。
過熱器18は、エンジンの燃焼によって発生する排気ガスを外部へ排出する排気管23と接触するように配置されており、排気管23を通じる排気ガスからウォータジャケット6内で発生し、回収経路16に流入した蒸気へ熱を伝達し、高温にする。
動力回収機19は、過熱器18で高温化された蒸気を介してエンジン2の廃熱を回収する。動力回収機19は、高温の蒸気によって駆動され、蒸気が有する熱エネルギーを動力に変換して、エネルギーを回収する。
凝縮器20は、動力回収機19を通過した冷媒を冷却して凝縮し、液状へ戻す。凝縮器20で液状とされた冷媒は、冷媒タンク21に送られる。冷媒タンク21へ流入した冷媒は、再び、ポンプ12に吸引されて、ウォータジャケット6内へ噴射され、系内を循環する。以上のように、冷却装置1内にランキンサイクルが形成され、エンジンの廃熱エネルギーを回収している。
次に、このような冷却装置1において噴射される冷媒の噴射諸元の決定について説明する。冷却装置1の冷媒の噴射諸元は、ECU15において決定される。本実施例では、ECU15は、燃焼温センサ14から取得された温度情報、すなわち、燃焼室温度Tとクランク角センサ17から取得されたエンジン回転数Neに基づいて、冷媒噴射部位の温度分布情報を決定する。ECU15は、このように決定された温度分布情報から、予め作成されたマップ上の噴射諸元が決定される。図2は、このようなマップの一例を示した説明図である。図2は横軸にエンジン回転数Ne、縦軸に燃焼室温度Tを示している。噴射諸元は、燃焼室温度Tとエンジン回転数Neとが記すマップ上の座標の位置によって決定される。図2のマップは、燃焼室温度Tの値とエンジン回転数Neの値とに応じて、九つの領域に分割されており、それぞれの領域毎に、噴射を実行する噴射ノズルとこの噴射ノズルにおいて噴射する冷媒の噴射量とが決定される。冷媒が噴射される部位は、このように決定された噴射諸元によって、運転に適した温度であり、冷媒の蒸発が維持される温度に冷却される。また、このマップでは、原点から遠ざかるほど、冷媒を噴射するノズルの本数が増加し、噴射される冷媒の噴射量が増加する。すなわち、図2の領域Aでは、噴射する噴射ノズルは少なく、冷媒の噴射量も少量であるが、領域Bでは、全ての噴射ノズルから噴射が行われ、多量の冷媒が噴射される。なお、噴射をする噴射ノズルと噴射量のみならず、このように決定する噴射諸元として、噴射時間、噴射間隔、噴射圧のいずれを加えることもできる。また、燃焼室温度Tの値とエンジン回転数Neの値とに応じて分割する領域は、さらに細分化してもよい。
このように、マップを用いて各噴射ノズルの冷媒噴射諸元を決定することにより、エンジンの壁温を運転に適した温度に維持するとともに、冷媒が蒸発できる温度に維持することができる。これにより、冷媒の蒸発が継続され、エンジンの廃熱を回収する動力回収機19の駆動を継続することができるので、廃熱の回収効率を向上することができる。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例の冷却装置は、実施例1の冷却装置1と同様の構成をしている。本実施例の冷却装置は、実施例1と噴射諸元の決定要素が異なっている。すなわち、実施例1で、ECU15は、燃焼温度に関する情報及びエンジン回転数に関する情報とマップとを照合して、噴射諸元を決定したのに対して、本実施例では、燃焼噴射量に関する情報及びエンジン回転数に関する情報と予め作成されたマップとを照合して、噴射諸元を決定する点で、本実施例は実施例1と相違している。なお、本実施例の冷却装置の構成は実施例1と同一であるため、同一の参照番号を用いて説明する。
冷却装置1の冷媒の噴射諸元は、ECU15において決定される。ECU15は、ECU15に記録されている燃料噴射量Qとクランク角センサ17から取得されたエンジン回転数Neに基づいて、冷媒噴射部位の温度分布情報を決定する。ECU15は、このように決定された温度分布情報に基づいて、予め作成されたマップ上の噴射諸元が決定される。図3は、このようなマップの一例を示した説明図である。図3は横軸にエンジン回転数Ne、縦軸に燃料噴射量Qを示している。噴射諸元は、燃料噴射量Qとエンジン回転数Neとが記すマップ上の座標の位置によって決定される。図3のマップは、燃料噴射量Qの値とエンジン回転数Neの値とに応じて、九つの領域に分けられており、それぞれの領域毎に、噴射を実行する噴射ノズルとこの噴射ノズルにおいて噴射する冷媒の噴射量とが決定される。冷媒が噴射される部位は、このように決定された噴射諸元によって、運転に適した温度であり、冷媒の蒸発が維持される温度に冷却される。また、このマップでは、原点から遠ざかるほど、冷媒を噴射するノズルの本数が増加し、噴射される冷媒の噴射量が増加する。すなわち、図3の領域Aでは、噴射する噴射ノズルは少なく、冷媒の噴射量も少量であるが、領域Bでは、全ての噴射ノズルから噴射が行われ、多量の冷媒が噴射される。なお、噴射をするノズルと噴射量のみならず、このように決定する噴射諸元として、噴射時間、噴射間隔、噴射圧のいずれを加えることもできる。
このように、マップを用いて各噴射ノズルの冷媒噴射諸元を決定することにより、エンジンの壁温を運転に適した温度に維持するとともに、冷媒が蒸発できる温度に維持する。これにより、冷媒の蒸発を継続させて、動力回収機19の駆動を継続することで、廃熱の回収効率を向上することができる。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例の冷却装置は、実施例1の冷却装置1と同様の構成をしている。本実施例の冷却装置は、実施例1と噴射諸元の決定要素が異なっている。すなわち、実施例1で、ECU15は、燃焼温度及びエンジン回転数とマップとを照合して、噴射諸元を決定したのに対して、本実施例では、燃料噴射量及びエンジン回転数から決定されるEGR率に基づいて、噴射諸元を決定する点で、本実施例は実施例1と相違している。なお、本実施例の冷却装置の構成は実施例1と同一であるため、同一の参照番号を用いて説明する。
図4は、EGR率を決定するマップの一例を示した説明図である。図4は横軸にエンジン回転数Ne、縦軸に燃料噴射量Qを示している。噴射諸元は、燃料噴射量Qとエンジン回転数Neとが記すマップ上の座標の位置によって決定される。図4のマップに示された曲線は、EGR率が等しい点を結んだ線であり、原点から遠ざかるほどEGR率が低下する。冷却装置1は、EGR率が低下するほど、燃焼温度が上昇するため、冷媒の噴射量を増加させる。すなわち、ECU15は、取得されたEGR率に応じて、冷媒を噴射する噴射ノズルを決定し、その冷媒噴射量を決定し、各噴射ノズルへ冷媒噴射の指令信号を送る。
このように、マップを用いて各噴射ノズルの冷媒噴射諸元を決定することにより、エンジンの壁温を運転に適した温度に維持するとともに、冷媒が蒸発できる温度に維持する。これにより、冷媒の蒸発を継続させて、動力回収機19の駆動を継続することで、廃熱の回収効率を向上することができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
例えば、本発明の冷却装置1に備えられた燃焼温センサ14はグロープラグに備えられる温度センサを併用することもできる。
実施例1のエンジンに組み込まれた冷却装置の概略構成を示した説明図である。 エンジンの燃焼温度とエンジン回転数とに基づいて噴射諸元を決定するマップの一例を示した説明図である。 燃料噴射量とエンジン回転数とに基づいて噴射諸元を決定するマップの一例を示した説明図である。 燃料噴射量とエンジン回転数とに基づいてEGR率を決定するマップの一例を示した説明図である。
符号の説明
1 冷却装置
2 エンジン
6 ウォータジャケット
10a 第一噴射ノズル
10b 第二噴射ノズル
10c 第三噴射ノズル
10d 第四噴射ノズル
10e 第五噴射ノズル
10f 第六噴射ノズル
11 冷媒経路
14 燃焼温センサ
15 ECU
16 回収経路
17 クランク角センサ
19 動力回収機

Claims (7)

  1. エンジンの冷却部位へ冷媒を噴射し、冷媒を蒸発させる冷媒噴射手段と、
    エンジン内部の温度分布情報を取得する温度分布情報取得手段と、
    当該温度分布情報取得手段から取得される情報に基づいて、前記冷媒噴射手段の噴射諸元を決定する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの冷却装置において、
    前記冷媒噴射手段は、それぞれ異なる冷却部位へ冷媒を噴射する複数の噴射口を備えたことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  3. 請求項1記載のエンジンの冷却装置において、
    前記冷媒噴射手段は、それぞれ異なる冷却部位へ冷媒を噴射する複数の噴射口を備え、
    前記制御手段は、前記噴射口毎に前記噴射諸元を付与することを特徴としたエンジンの冷却装置。
  4. 請求項1記載のエンジンの冷却装置において、
    前記温度分布情報取得手段は、エンジンの燃焼室内の温度を計測する燃焼温センサを備え、前記制御手段は、前記燃焼温センサから取得された温度情報に基づいて温度分布情報を取得することを特徴とするエンジンの冷却装置。
  5. 請求項1記載のエンジンの冷却装置において、
    前記制御手段は、燃料噴射量に関する情報とエンジンの回転数に関する情報とから温度分布情報を取得することを特徴とするエンジンの冷却装置。
  6. 請求項1記載のエンジンの冷却装置において、
    前記冷媒噴射手段から噴射され、蒸発した冷媒を介してエンジンの廃熱を回収する動力回収機を備えたことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  7. 請求項1記載のエンジンの冷却装置において、
    前記制御手段は、冷却部位の温度を蒸気発生可能温度に維持するように、前記冷媒噴射手段の噴射諸元を決定することを特徴とするエンジンの冷却装置。
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