JP2009001888A - 誘導加熱装置の焼入条件監視装置及び焼入条件監視方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数のワークを連続的に焼き入れする際に、焼入不良のワークを量産する事態を回避することである。
【解決手段】複数のワーク3を順に焼き入れする誘導加熱装置2において、今回焼き入れするワーク3の焼き入れに関する所定パラメータと、該ワーク3より前に焼き入れした別のワーク3の焼き入れに関する所定パラメータとを比較する比較手段6を備え、前記比較手段6が比較した結果、所定以上の差があるときに異常であると判定する判定手段6を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、誘導加熱装置でワークを焼き入れする際に、焼き入れの不良を監視するための装置及び方法に関するものである。
多数のワークを焼き入れする際には、各ワーク間で焼き入れ状態にばらつきがなく、均一であることが好ましい。実際には、完全に均一化することは困難であるため、従来は、焼入データ(誘導加熱装置の発振器の出力データ)が予め設定した上限値と下限値の間に収まるように管理していた。
ところで、ワークの焼き入れを不良にする要因には様々なものがある。例えば、誘導加熱コイルにワークが接触すると、正常に焼き入れを行うことができない。特許文献1には、誘導加熱コイルに被加熱部材(ワーク)が接触しているか否かを検出する誘導加熱装置のコイルタッチ検出方法が開示されている。特許文献1に開示されているコイルタッチ検出方法を実施すると、ワークを焼き入れする際の異常の一つを検出することができる。
特開平9−118917号公報
ところで、焼き入れが適切に行われたか否かを確認する方法はなく、また、前述の焼入データの上限値と下限値は厳密なものではなく、余裕をもって設定されていた。そのため、重大な異常があっても、焼入データは上限値と下限値の間に収まってしまうことがある。すなわち、検出された焼入データが、たとえ上限値と下限値の間に収まっていたとしても、想定し得ない事故が発生していることもあり、従来の管理方法は改善する余地を残していた。
また、誘導加熱装置でワークを焼き入れする際の異常は、特許文献1で問題視している誘導加熱コイルにワークが接触することだけではない。別の例を挙げると、何らかの理由で焼き入れ時に冷却液が漏れ、ワークに冷却液が付着する場合が考えられる。ワークに冷却液が付着すると、ワークが焼き入れに必要な温度まで昇温せず、正常な焼き入れを実施することができない。
例えば、従来の検出方法であれば、ワークを急冷する冷却液のバルブが緩んで、加熱昇温させるタイミングで冷却液がワークに付着してしまうと、高周波電源の発振器の出力は若干変動するものの、検出値は上限値と下限値の間に収まり、ワークの焼き入れが不良であることを検出できなかった。
そこで本発明は、多数のワークを連続的に焼き入れする際に、焼入不良のワークを量産する事態を回避することを課題とし、焼入条件が変動したことを検出することができる誘導加熱装置の焼入条件監視装置及び焼入条件監視方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明の誘導加熱装置の焼入条件監視装置は、複数のワークを順に焼き入れする誘導加熱装置において、今回焼き入れするワークの焼き入れに関する所定パラメータと、該ワークより前に焼き入れした別のワークの焼き入れに関する所定パラメータとを比較する比較手段を備え、前記比較手段が比較した結果、所定以上の差があるときに異常であると判定する判定手段を設けた。
請求項1の発明では、比較手段で今回焼き入れするワークの焼き入れに関する所定パラメータと、該ワークより前に焼き入れした別のワークの焼き入れに関する所定パラメータとを比較する。その結果、焼入条件の差が見出される。そして、判定手段によって、その差が所定以上であれば焼き入れが異常(不良)であると判定される。よって、ワークの焼入条件の異常を判定することができるので、ワークの焼き入れが不良であることを検出することができるようになる。上述したように、従来の検出方法であれば、ワークを急冷する冷却液のバルブが緩んで、加熱昇温させるタイミングで冷却液がワークに付着してしまうと、高周波電源の発振器の出力は若干変動するものの、検出値は上限値と下限値の間に収まり、ワークの焼き入れが不良であることを検出できなかった。しかし、請求項1の発明を実施すると、このような若干の変動が、前述の焼入条件の差として検出され、ワークの焼入不良を検出することができる。これにより、誘導加熱装置をメンテナンスする機会を得ることができ、焼入不良のワークを量産する事態を回避することができるようになる。
請求項2の発明は請求項1の発明の焼入条件監視装置において、前記別のワークは、今回のワークを焼き入れする直前に焼き入れしたワークとした。
誘導加熱装置の劣化による影響は、連続して焼き入れする二つのワーク間では出にくい。
よって、請求項2の発明では、比較するワークが、今回焼き入れするワークの直前に焼き入れしたワークとした。これにより焼入条件の変化が、誘導加熱装置の劣化に起因するものであるか否かを容易に判定することができるようになる。
請求項3の発明は請求項1又は請求項2の発明の焼入条件監視装置において、所定パラメータは、ワークを高周波焼入する際の電力,電圧,電流,焼入時間,冷却液の流量のうちのいずれかとした。
請求項3の発明では、所定パラメータを、ワークを高周波焼入する際の電力,電圧,電流,焼入時間,冷却液の流量のうちのいずれかとしたので、検出が容易である。よって、焼入条件の変化を容易に把握することができる。
請求項4の発明は請求項1乃至請求項3の発明の焼入条件監視装置において、前記所定パラメータの上限閾値と下限閾値とを別に設定し、前記上限閾値又は下限閾値のいずれかを逸脱すると異常であると判定するように構成した。
請求項4の発明では、多数のワークを連続的に焼き入れする際に、所定パラメータの上限閾値と下限閾値とを設定し、前記上限閾値又は下限閾値のいずれかを逸脱すると異常であると判定する。これにより、誘導加熱装置の劣化による焼入品質の低下を検出することができる。引いては、ワークの焼入品質を所定以上のレベルを維持することができる。
請求項5の発明の誘導加熱装置の焼入条件監視方法では、複数のワークを順に焼き入れする誘導加熱装置において、今回焼き入れするワークの焼き入れに関する所定パラメータと、該ワークより前に焼き入れした別のワークの焼き入れに関する所定パラメータとを比較し、両者に所定以上の差があるときに異常であると判定するようにした。
請求項5の発明の焼入条件監視方法では、今回焼き入れするワークの焼き入れに関する所定パラメータと、該ワークより前に焼き入れした別のワークの焼き入れに関する所定パラメータとを比較する。その結果、両者に所定以上の差があるときに異常であると判定するので、今回焼き入れするワークの焼入条件の異常を検出することができるようになる。よって、異常が検出されると誘導加熱装置の稼働を停止し、メンテナンスを行う機会を得ることができる。これにより、それ以降に焼き入れするワークが不良となることを回避することができる。
請求項6の発明の誘導加熱装置の焼入条件監視方法では、請求項1乃至請求項4のうちのいずれかの焼入条件監視装置を用いてワークの焼入条件を監視するようにした。
請求項6の発明を実施すると、ワークの焼入条件の異常を検出することができるようになる。
本発明の誘導加熱装置の焼入条件監視装置又は焼入条件監視方法を実施すると、ワークの焼入条件の異常を判定することができるので、焼入条件の異常をもってワークの焼き入れが不良であることを検出することができるようになる。よって、その時点で誘導加熱装置の稼働を停止させて、メンテナンスを行う機会を得ることができる。また、焼入条件が異常であると判定された以降の焼き入れを中止することができ、焼入不良のワークを量産することを阻止することができるようになる。
図1は、誘導加熱装置2(高周波焼入装置)と本発明の焼入条件監視装置1の接続関係を示す系統図である。図1に示すように焼入条件監視装置1には、検出装置4,記憶装置5,比較機能(比較手段)と判定機能(判定手段)とを兼ね備えたCPU6,及び警報装置7とで構成されている。以下、順に説明する。
検出装置4は、PLC(プログラマブル・ロジカル・コントローラ)を備えており、誘導加熱装置2の高周波電源の発振器により提供される電力(KW),電流(A),電圧(V),焼入時間(sec),冷却液の流量(L/min)等のパラメータの値を検出し、検出したデータ(焼入データ)を記憶装置5へ送る機能を備えている。
記憶装置5は、検出装置4から受け取った焼入データを、新しいものから順にデータ1,データ2,・・・,データnとして蓄積記憶する。また、記憶装置5には、予め上述のパラメータの上限閾値と下限閾値と、誘導加熱装置2を初期始動する際に使用する初期設定値(焼入条件設定値)と、前回焼入時から所定時間が経過した際に使用される再設定値(又は再設定値を演算する演算式)とが記憶されている。さらに、検出されたデータ1等について、後述する所定幅dが記憶されている。
次に、CPU6は、記憶装置5に記憶された最新のデータ1と前回のデータ2とを比較する比較機能(比較手段)と、比較機能が比較した結果、前者(データ1)が後者(データ2)の所定幅d(後述)の範囲にあるか否かを判定する判定機能(判定手段)とを備えている。CPU6の判定機能は、後者が予め設定された上限閾値と下限閾値との間にあるか否かも判定する。ここで、上限閾値と下限閾値を設定するのは、誘導加熱装置2が経年変化によって徐々に劣化するため、ワーク3の焼入品質をある一定レベル以上に維持するためである。
最後に、警報装置7は、CPU6の判定機能によって判定された結果、前者が後者の所定幅dの範囲内に収まらない場合や、上限閾値と下限閾値の間に入らない場合に警報を発する。
以上のように構成された焼入条件監視装置1は、図2に示すような手順でワーク3の焼入状態を監視する。図2は、本発明の焼入条件監視装置の実施手順を示す流れ図であり、図3(a)〜(c)と図4(a),(b)は、各々誘導加熱装置2でワーク3を焼き入れした際の焼入データの推移を示すグラフである。
図1に示すように構成された焼入条件監視装置1は、図2に示す手順に沿って実施され、その結果、一例として図3(a)〜(c)や図4(a),(b)に示すようなグラフが描かれる。以下、順に説明する。
説明の都合上、定常稼働時を最初に説明し、続いて再稼働時,初期稼働時について説明する。
誘導加熱装置2でワーク3を焼き入れする際に、ワーク3の焼入データ(発振器の電力,電流,電圧,周波数等)が検出装置4によって検出され、記憶装置5にデータ1として記憶される。記憶装置5には前回焼き入れしたワーク3の焼入データ(データ2)が記憶されている。
図3(a)等のグラフにおいては、第1回目(第1個目)に焼き入れされたワーク3の焼入データから、第n回目(第n個目)に焼き入れされたワーク3の焼入データまでがプロットされている。仮に、今、第m回目(第m個目)の焼き入れが行われるのであれば、直近の第(m−1)回目の焼入データが、記憶装置5においてデータ1として記憶されており、第m回目の焼入データが検出装置4から記憶装置5へ送信されると、第(m−1)回目の焼入データはデータ2となり、第m回目の焼入データが新たなデータ1となる。
図2のSTEP1において、前回の焼き入れから所定時間(例えば、30秒〜300秒)が経過しているか否かをCPU6が判定する。ここで所定時間の経過を判定するのは、所定時間が経過することによって、誘導加熱装置2の焼入条件(焼入環境)が変化する可能性が高くなるので、前回の焼入時に得た焼入データ(データ2)が参考にならなくなることを勘案するためである。所定時間は、図示しないタイマによって計時される。所定時間が経過していなければ、データ2を採用する。そしてSTEP2において、検出装置4が今回焼き入れするワーク3の焼入データを検出し、記憶装置5にデータ1を記憶する。
次に、CPU6は、STEP3において最新のデータ1が前回のデータ2の所定幅dの範囲内に収まっているか否かを判定する。図3(a)における部分拡大図に示す例では、3回目の焼入データ(データ2)の所定幅dの範囲内に4回目の焼入データ(データ1)が入っており、さらに4回目の焼入データ(データ1)は上限閾値と下限閾値の間に入っているので、4回目の焼き入れは正常に実施されていると判定される。図3(a)に示す例では、第1回目の焼き入れから第n回目の焼き入れまでが、正常である。
ここで、従来の焼き入れの監視方法と比較するために、図3(b)を提示する。従来の監視方法では、第10回目の焼入データが上限閾値と下限閾値の間に収まっているので、第10回目の焼き入れは正常であると判定され、ワーク3の焼き入れは第11回目以降も続行される。その結果、焼き入れが不良なワーク3が量産されてしまう可能性がある。
しかし、図3(b)に示す例では、たとえ第2回目の焼入データ(データ1)が、上限閾値と下限閾値の間に収まっているとしても、第1回目の焼入データ(データ2)の所定幅dを大きく逸脱しているので、本発明の焼入条件監視装置1を用いると、CPU6(判定機能)は焼入条件(焼入環境)に何らかの異常が発生していると判定し、STEP7で誘導加熱装置2を停止させ、第3回目以降の焼き入れを中止し、さらにSTEP8で警報を発して誘導加熱装置2を点検する機会を得ることができる。その結果、焼き入れが不良(又は焼き入れ品質が不均一)なワーク3が量産されることを回避できる。
あるワーク3の焼き入れが正常に完了すると、STEP3に続き、STEP4において次回焼き入れするワーク3がなければSTEP5へ進み、誘導加熱装置2を停止させる。また、次回焼き入れするワーク3があればSTEP1へ戻り、上述の動作を繰り返す。
次に、前回の焼き入れから所定時間が経過している場合について説明する。
STEP1において、前回の焼き入れから所定時間が経過していると判定された場合にはSTEP6へ進み、CPU6によって焼入条件が再設定される。すなわち、前回の焼き入れから所定時間が経過すると、焼入条件が変化している可能性が高く、前回の焼入データ(データ2)を採用する意義が薄れてしまう。よって、データ2の代わりに記憶装置5に記憶されている焼入条件設定値(再設定値)を用いることにより、焼入条件をリセットする。
そしてSTEP2へ進み、今回の焼入データ(データ1)を検出し、STEP3においてデータ1が記憶装置5に記憶されている焼入条件設定値の所定幅dの範囲内に収まっているか否かを判定する。STEP3以降は、前述の通りである。
最後に、誘導加熱装置2を初期稼働する場合について説明する。
この場合には、初めて焼き入れを行うのであるから、便宜上、STEP1からSTEP6へ進む。そして、記憶装置5に記憶されている焼入条件設定値(初期設定値)がデータ1の代わりに設定され、STEP2へ進む。
STEP2では、第1回目の焼入データ(データ1)が検出装置4によって検出され、STEP3において、データ1と焼入条件設定値とを比較する。データ1が焼入条件設定値の所定幅dの範囲内に収まっており、且つ、上限閾値と下限閾値の間に収まっていれば、第1回目の焼入は正常であると判定され、STEP4へ進む。逆に、データ1が焼入条件設定値の所定幅dの範囲内に収まっていないか、又は、上限閾値と下限閾値の間に収まっていなければ、第1回目の焼き入れは異常であると判定され、STEP7へ進む。以後は前述した動作と同じである。
以上、本発明の焼入条件監視装置1の構成について説明したが、焼入条件監視装置1を実施して、焼入条件の異常(焼き入れの不良)が検出される例を、図3(c),図4(a),図4(b)を参照しながら説明する。図3(c)と図4(a)では、誘導加熱装置2(例えば加熱コイル)の劣化(経年変化)が徐々に進んで閾値を超える場合を示している。
図3(c)に示す例では、第1回目の焼き入れから第n回目の焼き入れまで、徐々に焼入データが大きくなっている。そして、(n−1)回目の焼き入れ時に上限閾値を超えており、この時点で誘導加熱装置2の焼き入れ作業は中止となる。図3(c)では第n回目の焼入データを描写しているが、実際には第n回目の焼き入れを行う前に誘導加熱装置1のメンテナンスを行う。
図4(a)に示す例では、図3(c)に示す例とは逆に、第1回目の焼き入れから第n回目の焼き入れまで、徐々に焼入データが小さくなっている。そして、(n−1)回目の焼き入れ時に下限閾値を超えており、この時点で誘導加熱装置2の焼き入れ作業は中止となる。図4(a)では第n回目の焼入データを描写しているが、実際には第n回目の焼き入れを行う前に誘導加熱装置1のメンテナンスを行う。
最後に、図4(b)に示す例では、第10回目の焼入データ(データ1)は、上限閾値と下限閾値の間に収まっているが、第9回目の焼入データ(データ2)の所定幅dの範囲内には収まっていない。よって、焼入条件が異常であると判定され、誘導加熱装置1による焼き入れ作業は中止される。そして、メンテナンスが終了し、第11回目の焼き入れを行う際には、第10回目の焼き入れから相当な時間が経過しているので、焼入条件がリセットされ、記憶装置5に記憶されている焼入条件設定値(再設定値)を用いる。その結果、第11回目の焼入データが、焼入条件設定値の所定幅dの範囲内に収まっていれば、第11回目の焼き入れは正常に実施されたものと判定される。引き続き、第12回目以降の焼き入れが行われる。
以上、説明した例では、データ1がデータ2の所定幅dの範囲内に収まっているか否かを判定の基準としたが、データ2の代わりにデータ3以前の焼入データや、過去いくつかのデータの平均値を採用することも可能である。
以上説明したように構成された焼入条件監視装置1を実施すると、外的要因(例えば、加熱コイルの変形、ワークと加熱コイルのギャップの変化、冷却液量の変動等)によって、焼き入れが正常に行われなくなる状態を検出することができるようになる。外的要因としては、事前にできるだけチェックするが、それでも想定し得ない事故が発生することがある。しかし、焼入条件監視装置1であれば、想定外の事故が発生しても、焼入条件が変化することを認識することによって、迅速に対応することができる。
また、焼入条件監視装置1は、ワーク3の焼入条件の変化を検出することができるので、ワーク3の焼入品質の均一化を図ることができる。また、焼入条件に異常を認めた時点で誘導加熱装置2の稼働を停止させ、メンテナンスを行うようにすると、焼入不良のワーク3を量産する事態を回避することができる。よって、工場の生産ラインによって連続的に多数のワークを焼き入れする際に、品質の均一化を図ることができるだけではなく、焼入不良のワークを供給して欠陥製品を製造してしまう危険性を解消することができる。すなわち、不良ワークが大量に供給されて、自動車のような製品がリコールされる危険性がなくなる。
なお、誘導加熱装置2としては、ワーク上に誘導電流を生じさせ、ワーク表面を加熱昇温させて焼き入れする誘導加熱方式と、ワーク上に電極を設置し、ワーク内に高周波電流を流すことによりワーク表面を加熱昇温させて焼き入れする直接通電方式とがあるが、本発明の焼入条件監視装置1は、いずれの方式の誘導加熱装置にも実施することができる。
誘導加熱装置と本発明の焼入条件監視装置の接続関係を示す系統図である。 本発明の焼入条件監視装置の実施手順を示す流れ図である。 (a)〜(c)は、各々、誘導加熱装置でワークを焼き入れした際の焼入データの推移を示すグラフである。 (a),(b)は、誘導加熱装置でワークを焼き入れした際の焼入データの推移を示す図3の各図とは別のグラフである。
符号の説明
1 焼入条件監視装置
2 誘導加熱装置
3 ワーク
4 検出装置
5 記憶装置
6 CPU(比較手段、判定手段)
7 警報装置

Claims (6)

  1. 複数のワークを順に焼き入れする誘導加熱装置において、今回焼き入れするワークの焼き入れに関する所定パラメータと、該ワークより前に焼き入れした別のワークの焼き入れに関する所定パラメータとを比較する比較手段を備え、前記比較手段が比較した結果、所定以上の差があるときに異常であると判定する判定手段を設けたことを特徴とする誘導加熱装置の焼入条件監視装置。
  2. 前記別のワークは、今回のワークを焼き入れする直前に焼き入れしたワークであることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置の焼入条件監視装置。
  3. 所定パラメータは、ワークを高周波焼入する際の電力,電圧,電流,焼入時間,冷却液の流量のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導加熱装置の焼入条件監視装置。
  4. 前記所定パラメータの上限閾値と下限閾値とを別に設定し、前記上限閾値又は下限閾値のいずれかを逸脱すると異常であると判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれかに記載の誘導加熱装置の焼入条件監視装置。
  5. 複数のワークを順に焼き入れする誘導加熱装置において、今回焼き入れするワークの焼き入れに関する所定パラメータと、該ワークより前に焼き入れした別のワークの焼き入れに関する所定パラメータとを比較し、両者に所定以上の差があるときに異常であると判定することを特徴とする誘導加熱装置の焼入条件監視方法。
  6. 請求項1乃至請求項4のうちのいずれかの焼入条件監視装置を用いてワークの焼入条件を監視することを特徴とする誘導加熱装置の焼入条件監視方法。
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