JP2009001697A - 筆記描線定着用インキ組成物及びその塗布具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 織物や不織布などの布地に油性インキ組成物を用いて筆記する場合に、筆記前に布地の筆記対象に塗布する前処理用の筆記描線定着用インキ組成物を提供するものであり、布用の油性インキ組成物による筆記描線を布地の筆記対象に滲ませずに、確実に定着させると共に、耐洗濯性にも優れた筆記描線定着用インキ組成物及びそのインキ組成物を搭載した塗布具を提供する。
【解決手段】 少なくとも溶剤、変性ナイロン樹脂を含有することを特徴とする筆記描線定着用インキ組成物。
溶剤として、水及び/又は低級アルコールが挙げられ、また、変性ナイロン樹脂として、アルコール可溶性ナイロン樹脂、水溶性ナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の塗布具10は、上記筆記描線定着用インキ組成物が搭載されたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、織物や不織布などの布地に油性インキ組成物を用いて筆記する場合に、筆記前に布地の筆記対象部に塗布する前処理用のインキ組成物であり、布用の油性インキ組成物による筆記描線を布地の筆記対象に滲ませずに、確実に定着させると共に、耐洗濯性にも優れた筆記描線定着用インキ組成物及びそのインキ組成物を搭載した塗布具に関する。
従来より、布や金属、プラスチック等に筆記可能な油性インキを搭載したマーキングペンは、数多くの種類が知られているが、布に筆記した場合に、文字等の筆記描線が滲んでしまうという欠点を有している。
そこで、文字等の筆記描線が滲んでしまうという欠点を解消したインキ組成物等として、例えば、着色剤と、炭素数4以下の脂肪酸アルコールと、ケトン樹脂と、ロジン変性マレイン酸樹脂、ひまし油変性アルキド樹脂から選ばれる1種又は2種以上混合した樹脂とから少なくともなることを特徴とする布用インキ組成物(例えば、特許文献1参照)が知られている。
また、少なくとも、色材と有機溶剤と特定のポリメタクリル酸エステルよりなる、特に、布に筆記するに適した油性ボールペン組成物(例えば、特許文献2参照)や、少なくとも着色材、ポリウレタン樹脂および有機溶剤を含有することを特徴とする布用インキ組成物(例えば、特許文献3参照)が知られている。
しかしながら、従来の布用のインキ組成物は、樹脂等を添加するなどしてインキ組成物を高粘度にする、あるいは、少ない量のインキで筆記して布繊維への染み込みを抑制し、布地に滲みにくい油性インキであり、これらの技術では、未だ布地に筆記した場合の滲み抑制の程度は不十分であるなどの課題があり、更に、布地の種類(綿、混紡等)によっても滲み抑制の程度は更に不十分となるなどの課題があるのが現状である。
特開平5−9424号公報(特許請求の範囲等) 特開平7−102205号公報(特許請求の範囲等) 特開2006−206669号公報(特許請求の範囲等)
本発明は、上記従来技術の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、布用の油性インキ組成物による筆記描線を布の筆記対象に滲ませずに、確実に定着させると共に、耐洗濯性にも優れた筆記描線定着用インキ組成物及びそのインキ組成物を搭載した塗布具を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題等について鋭意検討を重ねると共に、発想を変えた結果、従来の布用の油性インキを筆記する前に、布地に特定の筆記描線定着用のインキ組成物を塗布してから、その塗布部に布用の油性インキを筆記すれば、耐滲み性及び耐洗濯性に優れた上記目的の筆記描線定着用インキ組成物及びそのインキ組成物を搭載した塗布具が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(7)に存する。
(1) 少なくとも溶剤、変性ナイロン樹脂を含有することを特徴とする筆記描線定着用インキ組成物。
(2) 溶剤が水及び/又は低級アルコールである上記(1)記載の筆記描線定着用インキ組成物。
(3) 変性ナイロン樹脂がアルコール可溶性ナイロン樹脂、水溶性ナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種である上記(1)又は(2)記載の筆記描線定着用インキ組成物。
(4) アルコール可溶性ナイロン樹脂が、メトキシメチル化ナイロン樹脂である上記(3)記載の筆記描線定着用インキ組成物。
(5) 変性ナイロン樹脂の含有量が、インキ組成物全量に対して、1〜10重量%である上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の筆記描線定着用インキ組成物。
(6) インキ組成物全量に対して、水の含有量が10〜80重量%であり、低級アルコールの含有量が20〜90重量%である上記(2)〜(5)の何れか一つに記載の筆記描線定着用インキ組成物。
(7) 上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の描線定着用インキ組成物が搭載されたことを特徴とする塗布具。
本発明によれば、布用の油性インキ組成物による筆記描線を布地の筆記対象に滲ませずに、確実に定着させると共に、耐洗濯性にも優れた筆記描線定着用インキ組成物及びそのインキ組成物を搭載した塗布具が提供される。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の筆記描線定着用インキ組成物(以下、単に「インキ組成物」という場合がある)は、少なくとも溶剤、変性ナイロン樹脂を含有することを特徴とするものである。
用いることができる溶剤としては、耐にじみ性、耐洗濯性、乾燥性、経時安定性の点から、水、低級アルコールから選ばれる少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物、以下同様)が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの少なくとも1種が挙げられ、水としては、精製水、イオン交換水、蒸留水、純水等が挙げられる。
これらの溶剤の含有量は、インキ組成物全量に対して、90〜99重量%(以下、単に「%」という)が好ましく、更に好ましくは、96〜98%が望ましい。
溶剤の含有量が90%未満であると、インキが高粘度となるため十分な流出量が得られず、一方、99%を越えると、樹脂の含有量が少なくなるために耐洗濯性が低下するために好ましくない。
好ましい溶剤の形態としては、更なる耐滲み性、連続筆記性を発揮せしめる点から、水と低級アルコールの併用が望ましく、この場合、インキ組成物全量に対して、水の含有量は10〜80%であり、低級アルコールの含有量は20〜90%とすることが望ましく、更に好ましくは、水の含有量は30〜50%であり、低級アルコールの含有量は50〜70%とすることが望ましい。
用いることができる変性ナイロン樹脂としては、水または溶剤に可溶であり、柔軟性がある点から、アルコール可溶性ナイロン樹脂、水溶性ナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、また、アルコール可溶性及び水溶性の両方を兼ね備えたものであってもよいものである。
一般に、ナイロンは主鎖中にアミド基(−NH−CO−)が分子間水素結合を形成し易いため、強度が大きく、耐摩擦性、高い融点を示すなど、種々の優れた特徴を有するものであるが、アルコール等の溶媒に溶けないものである。本発明では、アルコール可溶性や水溶性の変性ナイロン樹脂を用いることにより、ナイロンの特性である耐アルカリ性、耐加水分解性、着色性等の性質を巧みに利用したものである。
アルコール可溶性ナイロン樹脂としては、例えば、アミド基結合の水素(−NH−CO−)をメトキシメチル基(−CH2―O―CH3−)で置換したメトキシメチル化ナイロン樹脂が挙げられる。
メトキシメチル化ナイロン樹脂は、ナイロン樹脂(例えば、6−ナイロン樹脂)を原料としてホルムアルデヒドとメタノールを反応させて化学的に変性(メトキシメチル基が導入されると水素結合能力が失われ結晶性が阻害されるため、溶剤への溶解性が増大)して、アルコール可溶性としたものである。
具体的には、メトキシメチル化ナイロン樹脂である市販のトレジンF30K、MF−30、EF−30(以上、ナガセケムテックス社製)などを用いることができる。
水溶性ナイロン樹脂としては、水に溶解するナイロン樹脂であれば、特に限定されず、例えば、ナイロンに親水性モノマー(例えば、アクリル酸)をグラフト重合することにより、水溶性のナイロン樹脂としたものなどが挙げられる。
具体的には、水溶性ナイロン樹脂である市販のトレジンFS350、FS500(以上、ナガセケムテックス社製)、アルコール可溶性及び水溶性のナイロン樹脂であるAQナイロン Aタイプ、Pタイプ(東レ社製)などを用いることができる。
これらの変性ナイロン樹脂(固型分)の含有量は、インキ組成物全量に対して、1〜10%が好ましく、更に好ましくは、2〜4%が望ましい。
変性ナイロン樹脂の含有量が1%未満であると、耐洗濯性が低下し、一方、10%を越えると、インキが高粘度となり布への十分な浸透が得られず、好ましくない。
また、本発明のインキ組成物の粘度は、貯留部からのインキの流出の点から、好ましくは、25℃において、12mPa・s以下、更に好ましくは、4.0〜10.0mPa・sとすることが望ましい。
このインキ組成物の粘度が12mPa・sを越えると、高粘度のため十分なインキ流出量が得られず、好ましくない。
本発明におけるインキ組成物は、上記各成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、防腐剤、着色剤、界面活性剤などの任意成分を含有することができ、これらの各成分をミキサー等で均一に攪拌・混合することにより、製造することができる。
このように構成される本発明の筆記描線定着用インキ組成物を使用するにあたっては、塗布具を用いることが好ましいものであるが、用いる塗布具の形状、構造等は特に限定されるものではない。
本発明において、用いることができる塗布具としては、好ましくは、布地(織物、不織布等)への塗布性、塗布部位に含ませる液量のコントロール性、使用性の点から、内部に本発明のインキ組成物を貯留するタンク部を有する塗布具本体部と、該塗布具本体部の先端部に設けた塗布部とを備え、上記タンク部より塗布部に本発明のインキ組成物を流出させて布地にインキ組成物を塗布することができる塗布具が挙げられる。
このような構成となる塗布具としては、例えば、図1〜図3に示される各塗布具を挙げることができる。
塗布具10は、図1に示すように、筆記描線定着用インキ組成物を中綿等に吸蔵させないで直接貯溜する軸体となるインキタンク部11を有し、また、インキタンク部11の前部には、インキタンク部11内の空気が温度上昇等によって膨張した場合にインキタンクから押し出されるインキをペン先となる塗布部や空気孔からボタ落ちさせないために一時的に保溜するインキ保溜体(コレクター部材)12が内蔵され、コレクター部材12の先端部には繊維束芯からなる塗布部13が設けられた構成となっている。インキタンク部11から塗布部13へのインキ導出は、コレクター部材12の中心孔に付設されたインキ流路12aを設けた中継芯14を介してインキタンク部11からインキを塗布部13に導出することにより行われる。なお、図1中の15はホルダー部材であり、16はインキタンク部11の後部に固着される後部軸体であり、17はキャップである。また、中継芯14を介在させることなく、塗布部13の後部をインキタンク部11内に直接配置してインキの導出を行ってもよい。
塗布具20は、図2に示すように、軸体21内に本発明の筆記描線定着用インキ組成物を吸蔵したインキ吸蔵体22を有し、該インキ吸蔵体22から繊維束芯からなる塗布部23へのインキ導出が塗布部23と一体の後部芯体部24を介して行われるものである。なお、25は尾栓であり、26はキャップである。
塗布具30は、図3に示すように、本発明の筆記描線定着用インキ組成物を直接貯溜する軸体となるインキタンク部31を有すると共に、インキタンク部31から繊維束芯からなる塗布部32へのインキの導出がスプリング部材を有するバルブ機構部33を介して直接(又は中継芯を介して)行われるものである。なお、34はインキ吸蔵体、35はキャップである。
このように構成される塗布具10、20、30の何れかを用いて、織物(綿布、混紡布等)や不織布などの布地の筆記しようとする部位に、塗布し、その上に従来の布用インキ組成物(例えば、黒色油性インキ等)が搭載された布用油性ペンで文字等の筆記描線を記入すれば、滲まずに、確実に布地に定着できると共に、耐洗濯性にも優れた塗布具が得られることとなる。
本発明の筆記描線定着用インキ組成物が何故、布地に滲むことなく、耐洗濯性にも優れた効果を発揮する点は、下記の作用機構によるものと推察される。
すなわち、本発明では、油性顔料インキが水に触れると固化する現象を用いており、布用油性ペンのインキ中の水が、油性顔料インキを布表面で固化させる結果、滲まなくなると推測される。また、インキ中の樹脂が布と油性顔料インキとのバインダーとして働くため耐洗濯性にも優れた効果を発揮するものと推測される。
本発明において、筆記描線定着用インキ組成物は、従来の布用インキ組成物(例えば、黒色油性インキ等)が搭載された油性ペンで文字等の筆記描線を記入する前に、塗布するものであり、上述の如く優れた作用効果を有するので、本発明の筆記描線定着用インキ組成物の塗布後に筆記する布用インキ組成物の組成は布や金属、プラスチック等に筆記可能な油性インキを搭載したペン体などであれば特に限定されるものではなく、例えば、着色剤(顔料、染料)、溶剤(脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素)、樹脂(ケトン樹脂、エポキシ樹脂、アルデヒド樹脂)、シリコーン活性剤などが含有された組成等が挙げられる。
本発明の筆記描線定着用インキ組成物及びその塗布具(布書き用前処理ペン)は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変更をすることができる。
例えば、本発明の塗布具の塗布部として繊維芯からなる塗布部を用いたが、本発明の描線定着用インキ組成物を布地の表面部に塗布できるものであれば、特に限定されず、焼結芯で構成されたものや、ブラシ体、刷毛体であっても良いものである。
また、スプレー缶状の容器に搭載してインキを霧状に吹きかけるようにしても良いものである。
更に、インキを少量ずつ直接布に滴下する方法であっても良いものである。
次に、実施例及び比較例により、本発明を更に詳述するが、本発明は下記実施例により制限されるものではない。
〔実施例1〜10及び比較例1〜4〕
(実施例1)
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 2%
(トレジンF30K、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 68%
水(精製水) 30%
上記水、低級アルコールを攪拌混合した後、変性ナイロン樹脂を加え、更に混合して描線定着用インキ組成物を得た。
(実施例2)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 3%
(トレジンMF30、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 67%
水(精製水) 30%
(実施例3)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 4%
(トレジンEF30、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 66%
水(精製水) 30%
(実施例4)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 2%
(トレジンF30K、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 58%
水(精製水) 40%
(実施例5)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:水溶性ナイロン樹脂 3%
(AQナイロン Pタイプ、東レ社製)
低級アルコール:無変性エタノール 57%
水(精製水) 40%
(実施例6)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 4%
(トレジンMF30、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 56%
水(精製水) 40%
(実施例7)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 5%
(トレジンMF30、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 95%
(実施例8)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 2%
(トレジンF30K、ナガセケムテックス社製)
水(精製水) 98%
(実施例9)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 0.5%
(トレジンMF30、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 2%
水(精製水) 97.5%
(実施例10)
実施例1と同様にして、下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
変性ナイロン樹脂:メトキシメチル化ナイロン樹脂 11%
(トレジンMF30、ナガセケムテックス社製)
低級アルコール:無変性エタノール 2%
水(精製水) 87%
(比較例1)
下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
低級アルコール:無変性エタノール 5%
水(精製水) 95%
(比較例2)
下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
低級アルコール:無変性エタノール 95%
水(精製水) 5%
(比較例3)
下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
低級アルコール:無変性エタノール 50%
水(精製水) 50%
(比較例4)
下記成分を混合して描線定着用インキ組成物を得た。
アルデヒド樹脂(ラロパールA101、BASFジャパン社製) 3%
低級アルコール:無変性エタノール 48.5%
水(精製水) 48.5%
上記で得られた実施例1〜10及び比較例1〜4の各インキ組成物について、下記方法により、粘度、耐滲み性、耐洗濯性について測定、評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
(粘度の評価方法)
25℃における各粘度を、E型粘度計(トキメック社製、VISCOMETER TV−20)にて測定した。
(耐滲み性の評価方法)
上記で得られた実施例1〜10及び比較例1〜4の各インキ組成物を図2に準拠する塗布具に充填した(インキ組成物充填量:5.5ml)。
この塗布具を用いて綿布(綿100%、大きさ50×100mm)、混紡布(綿35%、PET65%、大きさ50×100mm)に塗布(塗布面積:20×80mm)し、その上に下記組成の黒色油性インキが搭載された油性ペン(三菱鉛筆社製、PNA−152T)で文字「三菱鉛筆」を記入(筆記)し、試験布を作製した。
これらの各試験布の文字の筆記描線跡を目視にて下記評価基準で官能評価した。
(布用油性インキの組成)
黒色顔料:カーボンブラックMogal−L(キャボット社製) 12%
フェノール樹脂:YSポリスターS−145(ヤスハラケミカル社製) 6%
ケトン樹脂:ケトンレジンK−90(荒川化学工業社製) 8%
エタノール 4.5%
PGM 65%
ソルスパース12000(日本ルーブリゾール社製) 0.5%
ソルスパース20000(日本ルーブリゾール社製) 4%
耐滲み性の評価基準:
◎:全く滲まない。
○:少し滲む。
△:滲む。
×:かなり滲む。
上記で得た各試験布を家庭用洗濯洗剤(ライオン社製、無リントップ、20g)を使用して、全自動洗濯機(東芝社製、ツインドライ、水量17L)にて全工程30分間の洗濯を10回繰り返し、自然乾燥した後、文字の筆記描線の変化を目視にて下記評価基準で官能評価した。
耐洗濯性の評価基準:
◎:全く色落ちしない。
○:少し色落ちする。
△:色落ちする。
×:かなり色落ちする。
Figure 2009001697
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜10は、本発明の範囲外となる比較例1〜4に較べて、各種の試験布(綿、混紡)に対しても、耐滲み性、耐洗濯性の全ての面で優れていることが判明した。
比較例を個別的に見ると、比較例1は、配合のほとんどが水であるため、その塗布によって試験布内の親水性部位が活性化し、油性インキの浸透が抑制され、前記配合の油性インキについては耐にじみ性が良好であったものの、該油性インキの布への親和性、すなわち、ここでは耐洗濯性で表される「固着性」が著しく低下した結果となっている。逆に、比較例2は、配合がほとんどエタノールであるので、その塗布によって試験布内の親油性部位が活性化し、油性インキの浸透が促進され、耐にじみ性が著しく劣る結果となっている。
また、比較例3は、水対エタノールの比率が1:1ではあるが、その塗布によって試験布内の親水性部位が活性化したもようである。比較例4は、水にもアルコールにも可溶であるアルデヒド樹脂を配合したため、親水性部位、親油性部位とも活性化したため、耐にじみ性、耐洗濯性がともに著しく劣る結果となったもようである。
本発明の実施形態の一例を示す塗布具の縦断面図である。 本発明の実施形態の他例を示す塗布具の縦断面図である。 本発明の実施形態の他例を示す塗布具の縦断面図である。
符号の説明
10 塗布具
11 塗布具本体(タンク部)
13 塗布部

Claims (7)

  1. 少なくとも溶剤、変性ナイロン樹脂を含有することを特徴とする筆記描線定着用インキ組成物。
  2. 溶剤が水及び/又は低級アルコールである請求項1記載の筆記描線定着用インキ組成物。
  3. 変性ナイロン樹脂がアルコール可溶性ナイロン樹脂、水溶性ナイロン樹脂から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の筆記描線定着用インキ組成物。
  4. アルコール可溶性ナイロン樹脂が、メトキシメチル化ナイロン樹脂である請求項3記載の筆記描線定着用インキ組成物。
  5. 変性ナイロン樹脂の含有量が、インキ組成物全量に対して、1〜10重量%である請求項1〜4の何れか一つに記載の筆記描線定着用インキ組成物。
  6. インキ組成物全量に対して、水の含有量が10〜80重量%であり、低級アルコールの含有量が20〜90重量%である請求項2〜5の何れか一つに記載の筆記描線定着用インキ組成物。
  7. 請求項1〜6の何れか一つに記載の描線定着用インキ組成物が搭載されたことを特徴とする塗布具。
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