JP2009000970A - ゴム積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時において、剛性板と未加硫ゴム層との間に生じる空隙を低減すると共に未加硫ゴムの残材を削減するゴム積層体の製造方法を提供すること。
【解決手段】剛性板94と未加硫ゴム層16とを交互に積層した後、加硫してゴム積層体90を形成するゴム積層体90の製造方法であって、未加硫ゴム層16が剛性板94上に長い紐状で且つ断面形状が平行四辺形の未加硫ゴム材14を剛性板94の中心側から外周縁側に向かって隣接する辺が重なるように渦巻き状に敷き並べて形成されることで製造時において、剛性板94と未加硫ゴム層16との間に生じる空隙が低減されると共に未加硫ゴムの残材が削減される。
【選択図】図1

Description

本発明は、剛性板と未加硫ゴム層とを交互に積層した後、加硫して形成されるゴム積層体の製造方法に関し、特には建物免震用や橋梁支承用などに用いられるゴム積層体(免震用ゴム積層体又は免震ゴムという)の製造方法に関するものである。
従来の免震用ゴム積層体は、圧延機により長尺なシート状に圧延された未加硫ゴム材を円形刃で円形に打ち抜き、この円形に打ち抜かれた未加硫ゴム材と同一径の金属板とを交互に積層した後で、この未加硫ゴム積層体を加硫し一体化させるという方法で製造されるのが一般的である。
しかしながら、前述の製造方法では長尺なシート状の未加硫ゴム材から円形状の未加硫ゴム材を打ち抜くため、打ち抜いた部分以外が残ゴムや端尺ゴムとなり、材料の取得率が極めて低く、使えない未加硫ゴム、即ち産業廃棄物が山となる課題がある。
この課題の解決方法の一つとして、ゴム業界で一般的に盆巻き方式と呼ばれる公知技術がある。この盆巻き方式とは、円形の金属板上に丸い紐状に押出した未加硫ゴム材を相隣接させて渦巻状に敷き並べ、最終的に円盤形の未加硫ゴム層を形成するという方法である(特許文献1参照)。この盆巻き方式を用いて免震用ゴム積層体を製造すれば未加硫ゴムの残材を削減することができる。
特開平11−34091号公報
しかしながら、前述した盆巻き方式で未加硫ゴム層を形成した場合に金属板と金属板上に渦巻状に敷き並べられた未加硫ゴム材との間に渦巻状の空隙が生じる問題があり、この状態のまま加硫を実施するとゴム積層体のゴム層内にエア入り等が発生し、所定の性能が得られなくなってしまう。
具体的に説明すると、押出し機から丸い紐状(断面形状が円形の紐状)の未加硫ゴム材を押出して金属板上に相隣接させて敷き並べた場合、この未加硫ゴム材と金属板との接線は、円柱の一部が金属板の平面に接しているのであり、即ち、円柱の接線の両側は未加硫ゴム材で満たされない渦巻状の空気層(空隙)が形成される。この空気層の量は、押出し機から押出される未加硫ゴム材の径をDとすると、0.5×D×D×(1−π/4)で求めることができる。これは、例えば未加硫ゴム層に必要とされる厚み全体を未加硫ゴム材で満たす場合に10%以上の空隙となる。
このため、未加硫ゴムの残材を削減できるというメリットより製品としての要求品質を満たし難いという問題点のほうが強いことから、免震用ゴム積層体の製造方法として、前述した盆巻き方式は使われてこなかった。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、製造時において、剛性板と未加硫ゴム層との間に生じる空隙を低減すると共に未加硫ゴムの残材を削減するゴム積層体の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の請求項1に係るゴム積層体の製造方法は、剛性板と未加硫ゴム層とを交互に積層した後、加硫してゴム積層体を形成するゴム積層体の製造方法であって、前記未加硫ゴム層は、前記剛性板上に長い紐状で且つ断面形状が平行四辺形の未加硫ゴム材を前記剛性板の中心側から外周縁側に向かって隣接する辺が重なるように渦巻き状に敷き並べて形成されることを特徴としている。
次に請求項1に記載のゴム積層体の製造方法の作用について説明する。
剛性板上に長い紐状で且つ断面形状が平行四辺形の未加硫ゴム材を剛性板の中心側から外周縁側に向かって隣接する辺が重なるように渦巻き状に敷き並べて未加硫ゴム層を形成することで、従来の長い紐状で且つ断面形状が円形の未加硫ゴム材を剛性板上に敷き並べて未加硫ゴム層を形成するよりも、未加硫ゴム層と剛性板との間に生じる空隙が低減される。従って、製造時において、剛性板と未加硫ゴム層との間に生じる空隙が低減されると共に未加硫ゴムの残材が削減される。結果、加硫後のゴム積層体のゴム層内にエアが残留することが抑制されて、製品としての要求品質を確実に満たすことができる。
なお、ここで言う未加硫ゴム材の断面形状が平行四辺形とは、未加硫ゴム材の長手方向と直交する方向に沿って切断した断面を見て、その断面形状が平行四辺形であることを指している。
本発明の請求項2に係るゴム積層体の製造方法は、請求項1に記載のゴム積層体の製造方法において、前記未加硫ゴム材は前記剛性板に押圧されながら敷き並べられることを特徴としている。
次に、請求項2に記載のゴム積層体の製造方法の作用について説明する。
未加硫ゴム材が剛性板に押圧されながら敷き並べられるため、先に敷き並べられた断面平行四辺形状の未加硫ゴム材と、後に敷き並べられる断面平行四辺形状の未加硫ゴム材との間にわずかに残留するエアが否応無く押出される。従って、剛性板と未加硫ゴム層との間に生じる空隙がさらに低減される。
本発明の請求項3に係るゴム積層体の製造方法は、請求項1又は請求項2に記載のゴム積層体の製造方法において、前記剛性板を回転させながら前記未加硫ゴム材を敷き並べることを特徴としている。
次に、請求項3に記載のゴム積層体の製造方法の作用について説明する。
例えば、未加硫ゴム材が押出し機によって押し出されて剛性板上に敷き並べられる場合に、剛性板を固定した状態で押出し機を回転させて未加硫ゴム材を剛性板上に敷き並べるよりも、押出し機を固定した状態で剛性板を回転させて未加硫ゴム材を剛性板上に敷き並べる方が未加硫ゴム層を形成する装置の構造を簡単にできる。
本発明の請求項4に係るゴム積層体の製造方法は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のゴム積層体の製造方法において、前記未加硫ゴム材の断面形状は鋭角部を有する平行四辺形であり、前記鋭角部の角度が30〜50度を満たすことを特徴としている。
次に、請求項4に記載のゴム積層体の製造方法の作用について説明する。
例えば、断面形状が平行四辺形の未加硫ゴム材を押出し機によって押し出すときに、未加硫ゴム材の鋭角部の角度が30度未満の場合には、鋭角部を所定の形状として押出すことが困難である。また、該角度が50度を越える場合には、未加硫ゴム材の押出し形状は容易に形成できるが、未加硫ゴム材を剛性板上に敷き並べるとき、既に敷き並べられた未加硫ゴム材に乗り上げる危険性が高くなるので敷き並べに高い精度が要求される。従って、未加硫ゴム材の鋭角部の角度が30〜50度を満たすことが好ましい。
本発明の請求項5に係るゴム積層体の製造方法は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のゴム積層体の製造方法において、前記剛性板上の前記未加硫ゴム材の重量が最終的に予め決定しておいた前記未加硫ゴム層の目標重量となるように、前記剛性板上の前記未加硫ゴム材の重量を測定しながら前記未加硫ゴム材の供給量を制御することを特徴としている。
次に、請求項5に記載のゴム積層体の製造方法の作用について説明する。
例えば、未加硫ゴム材が押出し機によって押し出されて剛性板上に敷き並べられる場合に、押出し機は一般的に単位時間当たりの未加硫ゴム材の押出し量(供給量)が安定しないため、1枚の剛性板上に敷き並べられる未加硫ゴム材の重量が安定し難い問題点がある。このため、複数の未加硫ゴム層と複数の剛性板とを交互に積層した後、加硫して形成されるゴム積層体を複数個製造したとき、全てのゴム積層体の高さを均一にすることが難しい。また例えば、このゴム積層体が免震用のゴム積層体の場合に、免震用のゴム積層体は通常、建物の下に複数個が同時に使用されるため、高さのばらつきは製品として致命的である。
ここで、請求項5では剛性板上の未加硫ゴム材の重量が最終的に予め決定しておいた目標重量となるように剛性板上の未加硫ゴム材の重量を測定しながら未加硫ゴム材の供給量を制御することで、未加硫ゴム層の重量が正確に制御される。
本発明の請求項6に係るゴム積層体の製造方法は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のゴム積層体の製造方法において、複数の前記剛性板と複数の前記未加硫ゴム層とが交互に積層される場合に、前記未加硫ゴム層全体の重量が、最終的に予め決定しておいた前記未加硫ゴム層全体の目標重量となるように、前記剛性板上の前記未加硫ゴム材の重量を測定しながら前記未加硫ゴム材の供給量を制御することを特徴としている。
次に、請求項6に記載のゴム積層体の製造方法の作用について説明する。
複数の未加硫ゴム層全体の重量が、最終的に予め決定しておいた複数の未加硫ゴム層全体の目標重量となるように、剛性板上の未加硫ゴム材の重量を測定しながら未加硫ゴム材の供給量を制御して未加硫ゴム層を形成することで、複数の未加硫ゴム層全体の重量が正確に制御される。これは例えば、1層の未加硫ゴム層の重量が100g多かった場合に、2層目の未加硫ゴム層の重量を100g少なくすることで、複数の未加硫ゴム層全体の重量が最終的に予め決定しておいた目標重量となるような制御を指す。
以上のことから、本発明のゴム積層体の製造方法は、製造時において、剛性板と未加硫ゴム層との間に生じる空隙が低減されると共に未加硫ゴムの残材が削減される、という優れた効果を有する。
[第1の実施形態]
以下、本発明に係る建物免震用に用いられるゴム積層体の製造方法の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のゴム積層体の製造方法に使用される装置の概要を示す斜視図である。図2は図1の装置を示す平面図である。図3は図2の装置を一部断面(2−2断面)で示す部分断面図である。図4は図3の部分拡大図である。図5は加硫後のゴム積層体を軸線に沿って切断した部分断面図である。
まず、本発明のゴム積層体の製造方法によって製造された免震用のゴム積層体90を図5に従って説明する。図5に示すように、ゴム積層体90は平行に配置された2枚の金属製のフランジ92間にフランジ92と平行となるように金属製の剛性板94とゴム層96とが交互に積層されて形成されている。また、このゴム積層体90は円柱状であり、中心部には円柱状のプラグピン98(例えば、鉛プラグピン等がある)が挿入されている。なお、本実施形態のゴム積層体90は、中心部にプラグピン98が挿入される構成としているが、この構成に限定される必要は無く、プラグピン98が挿入されない構成であってもよいものとする。そして、このゴム積層体90は建物と基礎との間に装着することで地震等の振動が建物に直接伝わることを減衰させることができる。
次に、前述した構成のゴム積層体90の未加硫ゴム層を成形するのに好適な装置について図1乃至図3に従って説明する。
(押出し機)
図1に示す符号20は、一般的な圧延、裁断工程を経て形成された帯状のゴム材料12を断面形状が平行四辺形の長い紐状の未加硫ゴム材14に成形する押出し機である。この押出し機20は、ゴム材料12を内部に供給するための材料供給口24と、供給されたゴム材料12を内部から押出す押出し口28とを有している。また、この押出し口28は鋭角部を有する平行四辺形であり、この鋭角部の角度θは30〜50度を満たすことが好ましい。なお、押出し口28は押出しヘッド26に形成されており、この押出しヘッド26は脱着可能に押出し機20に装着されている。
(移載装置)
押出し機20の近傍には符号40で示す移載装置が設置されている。この移載装置40は剛性板94を回転及び移載させることが可能な装置である。なお、本実施形態では図2に示されるように、押出し機20から押出される未加硫ゴム材14の押出し方向を矢印Xで表し、移載装置40による剛性板94の移動方向をY方向、回転方向をR方向で表している。また、矢印X方向と矢印Y方向とが互いに直交している。
図3に示すように、移載装置40は、フレーム42の上面に矢印Y方向に延びる開口42Aを有し、この開口42Aよりも上側に剛性板94を載置可能な円盤状の回転テーブル30を有している。回転テーブル30はフレーム42内に設けられた回転モータ50と軸部52及びベルト54を介して連動している。この軸部52は回転テーブル30の中央下側から開口42Aを通り抜けてフレーム42内に設けられた支持台56に回転可能に支持されている。また、回転モータ50は支持台56に支持されてベルト54及び軸部52を介して回転テーブル30を変速可能に回転させることができる。また、軸部52と回転テーブル30との間には計重装置58が設けられ、この計重装置58は剛性板94上に配置される未加硫ゴム材14の重量を計測して、その計測値を後述する制御装置80へと送信する。
また、図3に示すように、フレーム42の内側の底面には一対のガイドレール60が矢印Y方向に沿って延びている。このガイドレール60の上部には、ガイドレール60に沿って摺動可能なスライド部材62が設けられている。また、このスライド部材62は支持台56の下部に取り付けられているため、支持台56に矢印Y方向の力を作用させることで支持台56を矢印Y方向に移動させることができる。
また、ガイドレール60間には矢印Y方向に沿って延びるボールねじ64が設けられている。このボールねじ64は、一端が正転及び逆転可能なサーボモータ66に接続され、他端が軸受け68に接続されている。また、このボールねじ64にはナット部材70が螺合している。このナット部材70は支持台56の下部に取り付けられているため、サーボモータ66を回転させることで支持台56に矢印Y方向の力を作用させることができる。
(押さえローラ)
また、図2の符号72は押出し機20から矢印X方向に押出される未加硫ゴム材14を剛性板94に押圧する押さえローラである。この押さえローラ72は支持アーム74に回転可能に支持されている。この支持アーム74は押さえローラ72を回転可能に支持することができれば特に取り付け場所を特定する必要は無く、例えば押出し機20、移載装置40、又は床面に取り付けられてもよいものとする。また、押さえローラ72は未加硫ゴム材14を剛性板94に押圧する力を調整できる構造とすることが好ましい。さらに、押さえローラ72が未加硫ゴム材14を押圧している時の押さえローラ72の軸線と矢印Y方向とが平行となる構造とすることが好ましい。
(画像センサ)
図3に示すように、回転テーブル30の上方には画像センサ76が設けられている。この画像センサ76(例えばCCDセンサ等)は剛性板94上に敷き並べられていく未加硫ゴム材14の最外位置を測定し、その測定値を制御装置80に送信している。なお、この画像センサ76の取り付け場所は特に指定しないが、少なくとも剛性板94の内周縁及び外周縁が測定範囲に入るように取り付けることが好ましい。
(制御装置)
前述した制御装置80は押出し機20の未加硫ゴム材14の押出し量、移載装置40の回転テーブル30の回転速度及び移動量を制御している。
この制御装置80は剛性板94上に渦巻き状に敷き並べられていくことによって半径が膨らんでいく未加硫ゴム材14の径膨張量に合わせてサーボモータ66を回転させて回転テーブル30を移動させ、未加硫ゴム材14の隣接する傾斜面が重ね合わされるように制御する。また、制御装置80は、中心からの距離に応じて面速度が異なる剛性板94の上面に未加硫ゴム材14を敷き並べるときに、未加硫ゴム材14が敷き並べられる位置での面速度と押出し機20の押出し速度とが一致するように回転モータ50の回転速度を制御する。
また、この制御装置80は画像センサ76から未加硫ゴム材14の最外位置の測定値を受信し、計重装置58から未加硫ゴム材14の重量の計測値を受信しており、所定の時間毎に、その時点での未加硫ゴム材14の最外位置の測定値及び重量の計測値と、予め設定した未加硫ゴム材14の最外位置に対応する好適な未加硫ゴム材14の重量とを比較し、最終的に未加硫ゴム材14の重量が予め設定した未加硫ゴム層16の目標重量となるように押出し機20からの未加硫ゴム材14の押出し量を制御する。
次に、前述した装置を使用したゴム積層体90の製造方法について図1乃至図4に従って説明する。
まず、図1に示すように、回転テーブル30の上面に、中心部に貫通孔94Aを有する円形状の剛性板94をそれらの中心が一致するように載置する。次に、移載装置40を作動させて未加硫ゴム材14を剛性板94に貼付け開始する位置に剛性板94を移動させる。次に、ゴム材料12を押出し機20の材料供給口24に供給する。供給されたゴム材料12は押出し機20の押出しヘッド26の押出し口28から押出されて断面形状が平行四辺形の長い紐状の未加硫ゴム材14となる。なお、この未加硫ゴム材14の断面形状は鋭角部を有する平行四辺形であり、この鋭角部の角度θは30〜50度を満たすことが好ましい。
そして、押出し機20から矢印X方向に押出された未加硫ゴム材14の先端部を剛性板94の上面の所定の貼付位置(本実施形態では、矢印Y方向に沿った剛性板94の貫通孔94Aの上面縁部)に貼り付ける。次に、未加硫ゴム材14の先端部の上部に押さえローラ72を配置する。このとき、押さえローラ72は未加硫ゴム材14を剛性板94に適度な力で押圧するように配置することが好ましい。さらに、押さえローラ72の軸線と矢印Y方向とを平行にすることが好ましい。
押さえローラ72の配置が完了した後で、回転テーブル30を矢印R方向に回転させる。この回転テーブル30が回転することで、図1乃至図3に示すように未加硫ゴム材14が剛性板94上の貼付位置から外周縁側に向かって渦巻状に押さえローラ72に押圧されながら敷き並べられていく。このとき、回転テーブル30は制御装置80によって制御されたサーボモータ66によって矢印Y方向に移動させられるため、先に敷き並べた未加硫ゴム材14の剛性板94の外周縁側の傾斜面14Aと、後に敷き並べる未加硫ゴム材14の剛性板94の中心側の傾斜面14Bとが重なる。これにより、未加硫ゴム材14の隣接する傾斜面が互いに密着しながら重なり合って敷き並べられる。
また、計重装置58が剛性板94上に敷き並べられていく未加硫ゴム材14の重量を計測してその重量の計測値を制御装置80へと送信し、画像センサ76が剛性板94上に敷き並べられていく未加硫ゴム材14の最外位置を測定してその最外位置の測定値を制御装置80へと送信している。なお、計重装置58は、剛性板94上に敷き並べられていく未加硫ゴム材14の重量のみを計測できるように、計測した重量から剛性板94及び回転テーブル30の重量と未加硫ゴム材14を剛性板94に押圧する押さえローラ72の押圧力とを引いておくことが好ましい。
制御装置80は、画像センサ76から未加硫ゴム材14の最外位置の測定値を受信し、計重装置58から未加硫ゴム材14の重量の計測値を受信しており、所定の時間毎に、その時点での未加硫ゴム材14の最外位置の測定値及び重量の計測値と、予め設定した未加硫ゴム材14の最外位置に対応する好適な未加硫ゴム材14の重量とを比較し、最終的に未加硫ゴム材14の重量が予め設定した未加硫ゴム層16の目標重量となるように押出し機20からの未加硫ゴム材14の押出し量を制御している。
次に、剛性板94上に敷き並べられた円盤状の未加硫ゴム材14の最外周部と最内周部とに形成される張り出し部分を剛性板94の外周縁及び貫通孔94Aの縁に沿って切り落とす。このとき、切り落とされる部分の重量を予め算出しておき、この部分を切り落とした後に、予め設定した未加硫ゴム層16の目標重量となるように剛性板94上に敷き並べる未加硫ゴム材14の重量を調整しておくことが好ましい。このようにして未加硫ゴム層16を剛性板94上に形成する。
そして、複数の未加硫ゴム層16と複数の剛性板94とを交互に積層して円筒状の積層体を形成し、この積層体を挟み込むように中央部に貫通孔94Aと同一径又は拡径の円形の貫通孔を有する円形状のフランジ92をそれらの中心が一致するように取り付ける。その後、積層体及びフランジ92の中心部にプラグピン98を挿入し、積層体の外周に図示しない外皮ゴムを巻き付けて未加硫ゴム積層体18を形成する。そして、この未加硫ゴム積層体18を図示しない加硫装置に装填する。未加硫ゴム積層体18は加硫装置によって熱と圧力とが加えられて図4に示すゴム積層体90へと形成される。
次に第1の実施形態の免震用のゴム積層体90の製造方法の作用を説明する。
剛性板94上に未加硫ゴム材14を剛性板94の所定の位置から外周縁側にわたって隣接する傾斜面14A及び傾斜面14Bが重なるように渦巻き状に敷き並べて未加硫ゴム層16が形成されるため、従来のような長い紐状で且つ断面形状が円形の未加硫ゴム材を剛性板上に敷き並べて未加硫ゴム層を形成するよりも、未加硫ゴム層16と剛性板94との間に生じる空隙が低減される。従って、製造時において、剛性板94と未加硫ゴム層16との間に生じる空隙が低減されると共に未加硫ゴムの残材が削減される。結果、加硫後のゴム積層体90のゴム層96内にエアが残留することが抑制されて、製品としての要求品質を確実に満たすことができる。
また、未加硫ゴム材14が剛性板94側に押さえローラ72によって押圧されながら剛性板94に敷き並べられるため、先に敷き並べられた断面平行四辺形状の未加硫ゴム材14と、後に敷き並べられる断面平行四辺形状の未加硫ゴム材14との間にわずかに残留するエアが否応無く押出される。従って、さらに剛性板94と未加硫ゴム層16との間に生じる空隙が低減される。
また、剛性板94を固定した状態で押出し機20を回転させて未加硫ゴム材14を剛性板94上に敷き並べるよりも、押出し機20を固定した状態で剛性板94を回転させて未加硫ゴム材14を剛性板94上に敷き並べる方が構造を簡単にできる。
さらに、未加硫ゴム材14の鋭角部の角度θが30度未満の場合には、鋭角部を所定の形状として押出すことが困難である。また、該角度が50度を越える場合には、未加硫ゴム材14の押出し形状は容易に形成できるが、未加硫ゴム材14を剛性板上に敷き並べるとき、既に敷き並べられた未加硫ゴム材14に乗り上げる危険性が高くなるので敷き並べに高い精度が要求される。従って、未加硫ゴム材14の鋭角部の角度θが30〜50度を満たすことが好ましい。
また制御装置80によって、剛性板94上の未加硫ゴム材14の重量が最終的に予め決定しておいた目標重量となるように未加硫ゴム材14の押出し量が制御されるため、未加硫ゴム層16の重量が正確に制御される。
なお、本実施形態では、制御装置80が所定の時間毎に、その時点での未加硫ゴム材14の最外位置の測定値及び重量の計測値と、予め設定した未加硫ゴム材14の最外位置に対応する好適な未加硫ゴム材14の重量とを比較し、最終的に未加硫ゴム材14の重量が予め設定した未加硫ゴム層16の目標重量となるように押出し機20からの未加硫ゴム材14の押出し量を制御する構成としたが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、例えば、制御装置80が回転モータ50の所定の回転数毎に、未加硫ゴム材14の最外位置の測定値及び重量の計測値と、予め設定した未加硫ゴム材14の最外位置に対応する好適な未加硫ゴム材14の重量とを比較して未加硫ゴム材14の押出し量を制御する構成としてもよいものとする。
[第2の実施形態]
次に、本発明に係る免震用等に用いられるゴム積層体90の製造方法の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では制御装置80が未加硫ゴム層16の重量を目標重量となるように制御したが、第2の実施形態では未加硫ゴム積層体18内に配置される未加硫ゴム層16全体の重量が目標重量となるように未加硫ゴム材14の押出し量を制御する点が第1の実施形態と第2の実施形態との相違点である。なお、本実施形態では、初めに形成した(1層目の)未加硫ゴム層16の重量と未加硫ゴム層16の一層当たりの目標重量とを比較して過不足を算出し、次に形成する(2層目の)未加硫ゴム層16の重量と1層目の未加硫ゴム層16の重量との総和が、未加硫ゴム層16の一層当たりの目標重量の2倍となるように未加硫ゴム材14の押出し量を制御して2層目の未加硫ゴム層16を形成するため、第1の実施形態のように敷き並べられていく未加硫ゴム材14の重量を制御して未加硫ゴム層16を未加硫ゴム層16の目標重量に近づける必要がないため画像センサ76を設ける必要がない。
次に第2の実施形態の免震用のゴム積層体90の製造方法の作用を説明する。
未加硫ゴム層16全体の重量が、最終的に予め決定しておいた未加硫ゴム層16全体の目標重量となるように、剛性板94上の未加硫ゴム材14の重量を計重装置58で測定しながら未加硫ゴム材14の押出し量を制御して未加硫ゴム層16を形成することで、未加硫ゴム層16全体の重量が正確に制御される。
[その他の実施形態]
第1及び第2の実施形態では回転テーブル30を矢印Y方向へ移動させるための構造として、サーボモータ66、ボールねじ64及び軸受け68を用いたが、この構成に限定される必要は無く、プーリー、ベルト、サーボモータを用いて回転テーブル30を矢印Y方向へ移動させる構造としてもよいものとする。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることは無く、特許請求の範囲に含まれる範囲で各種変更して実施可能であることは言うまでもない。
第1の実施形態のゴム積層体の製造方法に使用される装置の概要を示す斜視図である。 図1の装置を示す平面図である。 図2の装置を一部断面(2−2断面)で示す部分断面図である。 図3の部分拡大図である。 加硫後のゴム積層体を軸線に沿って切断した部分断面図である。
符号の説明
14 未加硫ゴム材
16 未加硫ゴム層
90 ゴム積層体
94 剛性板
θ 角度(未加硫ゴム材の鋭角部の角度)

Claims (6)

  1. 剛性板と未加硫ゴム層とを交互に積層した後、加硫してゴム積層体を形成するゴム積層体の製造方法であって、
    前記未加硫ゴム層は、前記剛性板上に長い紐状で且つ断面形状が平行四辺形の未加硫ゴム材を前記剛性板の中心側から外周縁側に向かって隣接する辺が重なるように渦巻き状に敷き並べて形成されることを特徴とするゴム積層体の製造方法。
  2. 前記未加硫ゴム材は前記剛性板に押圧されながら敷き並べられることを特徴とする請求項1に記載のゴム積層体の製造方法。
  3. 前記剛性板を回転させながら前記未加硫ゴム材を敷き並べることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴム積層体の製造方法。
  4. 前記未加硫ゴム材の断面形状は鋭角部を有する平行四辺形であり、前記鋭角部の角度が30〜50度を満たすことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のゴム積層体の製造方法。
  5. 前記剛性板上の前記未加硫ゴム材の重量が最終的に予め決定しておいた前記未加硫ゴム層の目標重量となるように、前記剛性板上の前記未加硫ゴム材の重量を測定しながら前記未加硫ゴム材の供給量を制御することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のゴム積層体の製造方法。
  6. 複数の前記剛性板と複数の前記未加硫ゴム層とが交互に積層される場合に、前記未加硫ゴム層全体の重量が最終的に予め決定しておいた前記未加硫ゴム層全体の目標重量となるように、前記剛性板上の前記未加硫ゴム材の重量を測定しながら前記未加硫ゴム材の供給量を制御することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のゴム積層体の製造方法。
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