JP2008545392A - 遺伝子発現における転写後調節 - Google Patents

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Abstract

本発明は不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内および3’非翻訳領域内に有するトランスジェニック植物を提供し、それによって、ポリペプチドは不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物の種子内においてより低レベルで発現をする。また、不安定化配列を目的遺伝子の3'非翻訳領域に付加することを含む、転写後調節における植物体内の目的遺伝子のメッセージ安定性の減少方法についても開示する。

Description

本願は、2005年5月19日付で出願した米国仮特許出願60/682、471号(開示内容全体を具体的に参照することにより本明細書の一部とみなす)の出願日の利益を主張する。
本願発明は概して植物分子生物学、より詳細には植物内における遺伝子発現の転写後調節の方法に関する。
バイオテクノロジーの分野において、主要な焦点は導入遺伝子の発現レベルの増大であり、例えば、特定の商業用ターゲットを達成すること等である。遺伝子発現をダウンレギュレートする分子要素は、それらは一般的に商業的な価値はないとみなされてきたので、大部分は見落とされてきた。それにも拘わらず、遺伝子発現をダウンレギュレートする要素、特に予想可能な方法において遺伝子発現をダウンレギュレートする要素が、有効となり得、とりわけ特定レベルの遺伝子発現を達成する場合に望ましい。例として、既知遺伝子の非常に高い発現は必ずしも望ましいわけではなく、および既知遺伝子導入の発現をあるレベルよりは上だが他方のレベルよりは下にさせたい場合がある。遺伝子発現は転写ステップにおいて制御され得る一方で(例えば、既知遺伝子導入と共に使用される適切なプロモーターまたはプロモーターエレメントの選択による)、転写後調節として遺伝子発現を調節することもまた可能である。このような遺伝子発現の転写後調節としての制御はまた、適切なプロモーターまたはプロモーターエレメントを使用することで得られる時間的、空間的、または誘発的な分析結果をさらに使用可能とするという利点を提供する。
転写後調節として遺伝子発現を調節する1つのアプローチは、遺伝子転写によって生産されたメッセンジャーRNA(mRNA)の安定性を制御することである。転写されたRNAの3’非翻訳領域(3' UTR)内に不安定化配列を含むことは、mRNAを不安定化し、およびタバコ(Nicotiana tabacum)および動物のRNAでのmRNAの半減期を減少させることが証明されてきた。例として、植物のSAUR(スモールオーキシンアップ(small auxin up)RNAs)遺伝子は植物の種をまたがって3’非翻訳領域(3' UTR)内に高度に保存された43基対配列であるDST要素を含み、これは少なくともタバコにおいてSAURのmRNAに不安定性をもたらすと報告されてきた。以下を参照されたい、Newmanら(1993)、Green(1993)、およびGutierrezら(1999)、およびFeldbruggeら(2001)、これらは参照することにより本明細書の一部とみなされる。SAURターミネーターまたはDST要素が双子葉植物作物または単子葉植物由来のRNAに同様の効果を有するか否かということについては知られていなかった。
もう1つの保存されたRNAモチーフ、AUUUAの複数コピーは、動物のmRNAを不安定化すると信じられており、植物においても見つかっている;AUUUAリピートはタバコのmRNAを不安定化すると報告された一方でAUUAAリピートはそうでないということは、このモチーフに対する配列特異性を示し、AU含有量を示さない。例として以下を参照されたい、Ohme-Takagiら(1993)、およびGutierrezら(1999)、これらは参照することにより本明細書の一部とみなされる。しかしながら、AUUUAリピートが他の双子葉植物または単子葉植物において同様の効果を有するか否かということについては、知られていなかった。
本願発明は双子葉植物作物および単子葉植物作物等の植物での、転写後調節として遺伝子発現を制御する方法を供する。
より詳細には、本願発明は不安定化配列を植物における目的遺伝子の3’非翻訳領域に付加することを含む、転写後調節として植物でのメッセージ安定性を減少させる方法を開示し、それにより目的遺伝子のメッセージ安定性が転写後調節として減少し、好ましくは不安定化配列の不存在下での発現と比較してより低レベルでの目的遺伝子の発現という結果をもたらす。
1つの局面において、本発明は、1以上の不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内、およびその3'非翻訳領域内に有するトランスジェニック植物であって、それにより、ポリペプチドは1以上の不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物の種子内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物を提供する。
もう1つの局面において、本発明は1以上の不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子に操作可能に連結された非構成的プロモーターを含むそのゲノムDNA内およびその3'非翻訳領域内に有するトランスジェニック植物であって、それにより、ポリペプチドは1以上の不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物を主張する。
さらなる局面において、本発明は食品または飼料として使用され、および1以上の不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内およびその3'非翻訳領域に有するトランスジェニック作物であって、それにより、ポリペプチドは1以上の不安定化配列の不存在下での発現と比較して、食品または飼料として使用されるトランスジェニック作物内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック作物を主張する。
更にもう一つの局面において、本発明は重複ATTTAAリピートを含む1以上の不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内および3'非翻訳領域内に有するトランスジェニック植物であって、それにより、該ポリペプチドは該1以上の不安定化配列の不存在下での発現と比較して、該トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物を主張する。
更にもう一つの局面において、本発明は更に1以上の不安定化配列を、アントラニル酸シンターゼをコードする遺伝子を含むそのゲノムDNA内および3'非翻訳領域内に有するトランスジェニック植物であって、それにより、アントラニル酸シンターゼは1以上の不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物を主張する。
本発明はまた転写後調節として食品または飼料として用いられる作物でのメッセージ安定性を減少させる方法を供する。1実施例として、該方法は1以上の不安定化配列を食品または飼料として用いられる作物での目的遺伝子の3’非翻訳領域に追加することを含み、それにより目的遺伝子のメッセージ安定性は転写後調節として減少し、および好ましくは1以上の不安定化配列の不存在下での発現と比較してより低レベルでの目的遺伝子の発現という結果をもたらす。
他の本発明の具体的な実施例は以下の詳細な説明において開示されている。
I. トランスジェニック植物
本発明は不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内およびその3'非翻訳領域内に有するトランスジェニック植物であって、それにより、ポリペプチドは不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物の種子内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物を提供する。
トランスジェニック植物は、作物(特にヒト用食物または家畜用飼料として使用する作物)、木材またはパルプ生産用樹木、栽培植物、果樹、および観賞植物のような商業または農業目的の植物を含み、しかしこれに限定されるものではない、どれか目的となる単子葉植物または双子葉植物に由来する。目的となる植物の限定されない例は以下を含む。コムギ、オートムギ、オオムギ、トウモロコシ、ライムギ、ライコムギ、コメ、キビ、ソルガム、キノア、アマランス、およびソバ等の穀類作物;飼料草およびアルファルファ飼料のような飼料作物;コットン、ベニバナ、ヒマワリ、ダイズ、カノーラ、ナタネ、フラックス、ピーナッツ、およびアブラヤシのような油料種子作物;堅果果樹(例えばクルミ、カシュー、ハシバミ、ピカン、アーモンド、および同類のもの);サトウキビ、ココナッツ、ナツメヤシ、オリーブ、テンサイ、茶、およびコーヒー;木材またはパルプ生産用樹木;マメ科植物(例えば豆、エンドウマメ、レンティル、ムラサキウマゴヤシ、ピーナッツ)、レタス、アスパラガス、チョウセンアザミ、セロリ、ニンジン、ダイコン、アブラナ属(例えば、キャベツ、ケール、カラシナ、および他の葉物アブラナ属、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、カブ、コールラビ)、食用ウリ科植物(例えば、キュウリ、メロン、カボチャ、冬カボチャ)、食用アリウム属(例えば、タマネギ、ニンニク、リーキ、エシャロット、エゾネギ)、食用の1つであるナス科(例えば、トマト、ナス、ジャガイモ、コショウ、グラウンドチェリー)、および食用の1つであるアカザ科(例えば、ビート、チャード、ホウレンソウ、キノア、アマランス)等の栽培作物;リンゴ、ナシ、柑橘類果実(例えば、オレンジ、ライム、レモン、グレープフルーツ、および他の物)、核果(例えば、アプリコット、モモ、プラム、ネクタリン)、バナナ、パイナップル、ブドウ、キウイ-フルーツ、パパイヤ、アボガド、および液果類のような果樹作物;および観賞用顕花植物、観賞用樹木および低木、観賞用地被植物、および観賞用草花を含む観葉植物である。好ましい双子葉植物としては以下、限定されるわけではないが、カノーラ、コットン、ジャガイモ、キノア、アマランス、ソバ、ベニバナ、ダイズ、テンサイ、およびヒマワリ、より好ましくはダイズ、カノーラ、およびコットンを含む。特に好ましい実施例として、トランスジェニック植物は単子葉植物であり、より好ましくは単子葉植物作物であり、例えば、これに限定されるものではないが、コムギ、オートムギ、オオムギ、トウモロコシ、ライムギ、ライコムギ、コメ、観葉植物および飼料草、ソルガム、キビ、およびサトウキビ、より好ましくはトウモロコシ、コムギ、およびコメ等である。
”外来遺伝子”は、通常は自然に発生する状況外で発生する遺伝子を意味する。よって、外来遺伝子は本発明のトランスジェニック植物原産ではなく、本発明のトランスジェニック植物に導入遺伝子として導入され、または本発明のトランスジェニック植物原産となり得、しかし通常は自然に発生する状況下の外に位置する。(例えば、野生型遺伝子は外来プロモーターに操作可能に連結し、および導入遺伝子として植物に導入される)。”操作可能に連結した”という言葉は、核酸配列および/またはアミノ酸配列間の関係に関連して用いる時は、意図された機能を遂行するような配列の結合を意味する。例えば、機能上プロモーター配列と目的のヌクレオチド配列を結合することは、プロモーター配列および該目的の配列を、プロモーター配列が目的ヌクレオチド配列の転写および/または目的のヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチドの合成に誘導可能であるような方法で結合することを意味する。この言葉はまた機能タンパク質が生産されるような方法でアミノ酸配列を結合することを意味する。
ポリペプチドをコードする外来遺伝子は、少なくとも一部はポリペプチドに翻訳されるRNA転写物へ転写されるいずれかの目的の外来遺伝子であり得、好ましくは不安定化配列が配置された3'非翻訳領域(3'UTR)を含むまたは含むようになるメッセンジャーRNA(mRNA)を転写する遺伝子であり得る。外来遺伝子は自然発生的配列または派生物もしくは、このような自然発生的配列の相同体を含み得る。自然発生的配列の派生物または相同体は以下、配列の欠失、単一または複数の点突然変異、特定の制限酵素部位の変化、機能的要素の付加、または自然発生的配列の分子的修飾である他の方法を含み得るが、これらに限定されない。このような派生物を獲得する技術は当業者によく知られている。例えば、SambrookおよびRussell、2001で開示された手順を参考されたい、そしてこれらは参照することにより本明細書の一部とみなされる。
適切な外来遺伝子の限定されない例は、転写因子をコードする遺伝子および目的分子(例えばアミノ酸、脂肪酸および他の脂質、糖質および他の炭水化物、および生体高分子)の生合成または異化作用を含んだ酵素をコードする遺伝子を含む。特定の、適切な外来遺伝子の限定されない例は以下の遺伝子を含む。アントラニル酸シンターゼをコードする遺伝子;複数ステップである生合成経路を含む遺伝子であり、そこでは1以上の中間体のレベルを制御することに焦点が当てられる、例えばポリヒドロキシアルカノエート生合成(例えば以下を参照されたい、米国特許第5、750、848号、参照することにより具体的に明細書の一部とみなされる)の酵素をコードする遺伝子;サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害的活性を持つタンパク質(以下を参照されたい、例えば、第WO 05007829号に開示された遺伝子、参照することにより具体的に明細書の一部とみなされる)等の、細胞周期制御タンパク質をコードする遺伝子;トランスジェニック植物において発現する場合、トランスジェニック植物に疫病または病原体(例えば以下を参照されたい、米国特許第5、763、245号に開示されたコレステロール酸化酵素遺伝子、参照することにより具体的に明細書の一部とみなされる)に対して耐性を持たせるタンパク質をコードする遺伝子;各種形質をコードするタンパク質をコードする遺伝子(抗生物質抵抗性等、特に選択に対して”逃げる”または生存する遺伝子を隣接する細胞には持たせない程度に高くなく、細胞選択を可能にするには十分なレベルにそのような遺伝子を発現するのが望ましい場合);発現が好ましくは一時的である遺伝子(例えば、疫病または病原体耐性を含んだ遺伝子であり、特に発現が疫病または病原体誘導性の場合);および繁殖性を誘導または回復し得る遺伝子(例えば以下を参照されたい、米国特許第6、759、575号に開示されたバスター/バーナス(barstar/barnase)遺伝子で、参照することにより具体的に明細書の一部とみなされる)を含む、である。
不安定化配列は外来遺伝子の転写RNAに不安定さを伝える配列を含み、例えば外来遺伝子由来で転写されたmRNAの安定性または半減期を減少させることによってである。1つの好ましい例として、不安定化配列は少なくとも3’SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフおよびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せより選択された1つである。ATTTAまたはATTTAA DNAモチーフはAUUUAまたはAUUUAA RNAモチーフに転写される。特に好ましくは、不安定化配列の存在はトランスジェニック植物において、不安定化配列の不存在下での発現と比較して、より低いレベルでの外来遺伝子の発現という結果をもたらす。1以上の不安定化配列、または1以上の不安定化配列の複数コピーが、用いられ得る。限定されない実施例において、本発明のトランスジェニック植物は3'非翻訳領域に少なくとも1つのSAURターミネーター、またはDST要素の複数コピー、またはSAURターミネーターとの組合せを有する外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内に、DST要素、またはATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せを有し得る。
3'SAURターミネーターは既知配列の3'SAURターミネーターとなり得、限定されない例としては、公開されたSAUR遺伝子、SAUR-AC1(以下を参照されたい、Gilら(1994)、参照することにより明細書の一部とみなされる)、およびここにSEQ ID NO: 1、SEQ ID NO: 2、SEQ ID NO: 3、およびSEQ ID NO: 4として開示されたものを基にしたプライマーを用いたシロイヌナズナ(Arabidopsis )ゲノムDNA由来のPCRによって増幅された3’SAURターミネーター変異体を含む。
3’SAURターミネーターはまた新規の3’SAURターミネーター相同体となり得、当業者によって例えば、既知SAUR遺伝子に対する相同体を同定する、およびこれらの遺伝子の3'UTR領域の配列を決定する、または既知の3'SAURターミネーターの相同体を直接同定することにより、同定され得る。
同様に、DST要素は既知のDST要素または新規のDST要素相同体となり得る。DSTエレメントの限定されない例は、ここにおいてSEQ ID NO: 5 (”1XDST”)、SEQ ID NO: 6 (”2XDST”)、SEQ ID NO: 7 (”3XDST”)、SEQ ID NO: 8 (”4XDST”)、SEQ ID NO: 9 (”5XDST”)、およびSEQ ID NO: 10 (”6XDST”)等で開示された、ダイズ遺伝子15A由来のDSTエレメントを含む。
適切なATTTAモチーフは、ATTTAリピートを含んだ配列を含む。適切なATTTAAモチーフは、ATTTAAリピートを含んだ配列を含む。好ましくは、少なくとも3コピーのATTTAまたはATTTAAモチーフが反復的な配列中に見受けられる。限定されない具体例は、重複リピート中に3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、およびさらに15コピーより多いATTTAまたはATTTAAモチーフを含んだ不安定化配列を含む。それゆえ、限定されない例は3xATTTA(ATTTATTTATTTA(SEQ ID NO:27))、5xATTTA(ATTTATTTATTTATTTATTTA(SEQ ID NO:28))、11xATTTAA(ATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAA (SEQ ID NO:29))、および7xATTTA/ATTTAAの組合せ(例えば、ATTTATTTATTTAATTTAATTTAATTTATTTAA(SEQ ID NO:30)および類似の組合せ)を含む。これらの例はリピートの重複的性質を説明することを供し、またどのようであれ限定的に解釈されることはない。
相同体配列は例えば、当業者に知られた比較ツールである、ただしこれに限定されるものではないが、BLAST(Altschulら(1997)、これらは参照することにより明細書の一部とみなされる)等の使用により同定し得る。ゆえに、目的の植物種由来、特に目的作物由来のゲノムDNA配列は、SAUR相同体、既知3’SAURターミネーターの相同体、または既知DST要素の相同体として検索され得る。当業者は多種のプライマーが、既知SAUR配列、既知3’SAURターミネーター配列、または既知DST要素(例えば、Newmanら(1993)、McClureら(1989)、およびYamamotoら(1992)、およびGilら(1994)において供される配列、およびここにおいてSEQ ID NO: 1からSEQ ID NO: 10によって供される配列)を用いて設計できることを実感し、それによって配列を決定し、およびこの公開で供されているような適切な手法を用いることでmRNA転写を不安定化させる能力を評価するために、DNAが増幅および単離され、その結果本発明において有用な新規SAUR配列、新規3’SAURターミネーター配列、または新規DST要素を付加することが供される。
さらに、既知または新規の不安定化配列への修飾は当業技術の熟達者によって行われ得る。修飾はこれらに限定されないが、配列の欠失、単一または複数の点突然変異、特定の制限酵素部位での変性、機能的要素の付加、要素の繰り返し、または他の、不安定化配列のmRNA転写を不安定化させるという能力を維持またはむしろ高める分子的修飾手法を含み得る。このような派生物を獲得する技術は当技術分野で周知のことである。例えば以下、SambrookおよびRussell、2001に開示された手順、参照することにより本明細書の一部とみなされる、を参照されたい。DNA断片中に突然変異を起こさせるまたは欠失を作成する技術は当業者に周知のことであり、および詳細について開示されており、例として米国特許第6、583、338号があり、参照することにより全体が本明細書の一部とみなされる。
1つの本発明の限定されない具体例として、トランスジェニック植物はトランスジェニック作物またはトランスジェニック作物種子内の改変アミノ酸含有量を供することが期待される、双子葉植物作物(例として、ダイズ)または単子葉植物作物(例として、トウモロコシ)であり、および外来遺伝子はアミノ酸生合成(例えば、リジン、トリプトファン、またはメチオニン)の遺伝子である;不安定化配列は不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック作物または種子においてより低いレベルでアミノ酸生合成遺伝子を発現させるために用いられ、その結果、トランスジェニック作物または種子のアミノ酸組成における多くの選択肢が供される。
本発明はまた、不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子に操作可能に連結された非構成的プロモーターを含むそのゲノムDNA内およびその3’非翻訳領域に有するトランスジェニック植物を供し、それにより、ポリペプチドは不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物内においてより低いレベルで発現する。
トランスジェニック植物は目的の単子葉植物または双子葉植物いずれかから由来し得る;いくつかの好ましい具体例において、トランスジェニック植物は作物である。本発明に適する植物の説明は”トランスジェニック植物I”という上記の表題で供される。
本発明のトランスジェニック植物と共に用いるのに適切な非構成的プロモーターは空間的に特異的なプロモーター、時期的に特異的なプロモーター、および誘導可能なプロモーターを含む。空間的に特異的なプロモーターはオルガネラ-、細胞-、組織-、または器官-特異的プロモーター(例えば、色素体、根、または種子内のターゲットRNAの発現抑制における各々、色素体-特異的、根-特異的、または種子-特異的プロモーター)を含み得る。時期的に特異的なプロモーターは植物の成長周期におけるある成長段階、または昼夜の様々な時間、または1年のうちの様々な季節において発現を促進する傾向のあるプロモーターを含み得る。誘導可能なプロモーターは薬品または、生物または非生物的ストレス(例えば、水分欠乏または干ばつ、暑さ、寒さ、栄養水準または塩濃度、高または低光源レベル、または疫病または病原体感染)等の、これに限定されるものではないが環境状態によって誘導されるプロモーターを含む。発現-特異的プロモーターは更に、通常構造的に発現するが、程度または一般に”強プロモーター”または”弱プロモーター”として認識されている、発現の”強さ”が異なるプロモーターを含む。
多くの、植物において発現-特異的機能を持ちおよび本発明の手法において有用なプロモーターは、当技術分野で周知である。例として、米国特許第5、837、848号、米国特許第6、437、217号、および米国特許第6、426、446号は根特異的なプロモーターを開示する;米国特許第6、433、252号はトウモロコシ L3 オレオシン(oleosin)プロモーターを開示する;米国特許出願第2004/0216189号は色素体局在アルドラーゼをコードした植物の核遺伝子のプロモーターを開示する;米国特許第6、084、089号は低温-誘導可能なプロモーターを開示する;米国特許第6、140、078号は塩誘導可能なプロモーターを開示する、米国特許第6、294、714号は光-誘導可能なプロモーターを開示する;米国特許第6、252、138号は病原体-誘導可能なプロモーターを開示する;および米国特許出願第2004/0123347号は水分欠乏-誘導可能なプロモーターを開示する。プロモーターおよびその使用方法を開示する各特許および特許出願、特に植物における機能を構成する組換えDNAにおいては、参照することにより本明細書の一部とみなされる。
自然発生的プロモーターまたはプロモーターエレメントまたはその相同体ではないが、遺伝子発現を制御し得る核酸配列はまた、本発明のトランスジェニック植物と共に用いるのに有用となり得る。このような”遺伝子独立”制御配列の例として、自然発生的または人工的に設計されたリガンド-結合部位またはアプタマーおよび調節領域(シス活性(cis-acting)であり得る)が含まれるRNA配列を含む。例えば以下を参照されたい、Isaacsら(2004)、BayerおよびSmolke(2005)、MandalおよびBreaker(2004)、DavidsonおよびEllington(2005)、Winklerら (2002)、Sudarsanら(2003)、およびMandalおよびBreaker(2004)、これら各々は参照することにより本明細書の一部とみなされる。このような”リボレギュレーター(riboregulators)”は空間的に特異的または時期的に特異的に選択または設計され、例えば、外来遺伝子の翻訳を適切なリガンドの既知濃度の存在(または不在)の場合のみ調節する。
ポリペプチドをコードする外来遺伝子は、少なくとも一部がポリペプチドに転写され得るRNA転写物に転写されるいずれかの目的外来遺伝子であり、好ましくは不安定化配列が配置され得る3'非翻訳領域を含むまたは含むようにされるメッセンジャーRNA(mRNA)に転写される遺伝子である。適切な外来遺伝子の例は”トランスジェニック植物I”という上記の表題で説明されている。不安定化配列は、外来遺伝子の転写RNAへ不安定性を伝えるいずれかの配列を含み得、例として外来遺伝子から転写されたmRNAの安定性または半減期を減少させることによる。1つの好ましい具体例として、不安定化配列は3’SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフおよびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せの少なくとも1つが選択され、これもまた”トランスジェニック植物I”という上記の表題で説明されている。
本発明は更に不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内およびその3'非翻訳領域内に有する食品または飼料として用いられるトランスジェニック作物であり、それによりポリペプチドは食品または飼料として使用されるトランスジェニック作物において、不安定化配列の不存在下での発現と比較してより低いレベルで発現するものを供する。
食品または飼料として用いられるトランスジェニック作物は、食品または飼料として用いられるいずれかの単子葉植物または双子葉植物作物であり、それらの適切な例は”トランスジェニック植物I”という上記の表題において供される。好ましい食品または飼料として用いられる双子葉植物作物はこれらに限定されないが、カノーラ、コットン、ジャガイモ、キノア、アマランス、ソバ、ベニバナ、ダイズ、テンサイ、およびヒマワリ、より好ましくはダイズ、カノーラ、およびコットンを含む。好ましい食品または飼料として用いられる単子葉植物作物はこれらに限定されないが、コムギ、オートムギ、オオムギ、トウモロコシ、ライムギ、ライコムギ、コメ、飼料草、ソルガム、キビ、およびサトウキビ、より好ましくはトウモロコシ、コムギ、およびコメを含む。いくつかの具体的な例においては、ダイズおよびトウモロコシが特に好ましい植物である。
ポリペプチドをコードする外来遺伝子は少なくとも一部がポリペプチドに転写され得るRNA転写物に転写されるいずれかの目的外来遺伝子であり、好ましくは不安定化配列が配置され得る3'非翻訳領域(3'UTR)を含むまたは含むようにされるメッセンジャーRNA(mRNA)に転写される遺伝子である。適切な外来遺伝子の例は”トランスジェニック植物I”という上記の表題で説明されている。不安定化配列は、外来遺伝子の転写RNAへ不安定性を伝えるいずれかの配列を含み得、例として外来遺伝子から転写されたmRNAの安定性または半減期を減少させることによる。1つの好ましい具体例として、不安定化配列は3’SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフおよびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せの少なくとも1つが選択され、これもまた”トランスジェニック植物I”という上記の表題で説明されている。
II. ATTTAAリピート
他の局面において、本発明は重複ATTTAAリピートを含む不安定化配列を、ポリペプチドをコードした外来遺伝子を含むそのゲノムおよびその3'非翻訳領域に有するトランスジェニック植物を供し、それにより、該ポリペプチドは該不安定化配列の不存在下での発現と比較して、該トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現する。
トランスジェニック植物は目的の単子葉植物または双子葉植物由来となり得る;いくつかの好ましい具体例において、トランスジェニック植物は作物である。本発明に適する植物の説明は”トランスジェニック植物I”という上記の表題で供される。
ポリペプチドをコードする外来遺伝子は、少なくとも一部がポリペプチドに転写され得るRNA転写物に転写されるいずれかの目的外来遺伝子であり、好ましくは不安定化配列が配置され得る3'非翻訳領域(3'UTR)を含むまたは含むようにされるメッセンジャーRNA(mRNA)に転写される遺伝子である。本発明に適する外来遺伝子の説明は”トランスジェニック植物I”という上記の表題で供される。
不安定化配列は重複ATTTAAリピートを含む。1つの好ましい具体例として、不安定化配列は少なくとも3重複ATTTAAリピートを含み、および重複リピートにおいて4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、さらに15コピー以上のATTTAAモチーフを含み得る。よって、限定されない例は3x ATTTAA (ATTTAATTTAATTTAA; SEQ ID NO:31)、5x ATTTAA (ATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAA; SEQ ID NO:32)、および11x ATTTAA (ATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAA; SEQ ID NO:29)を含む。他の具体例として、重複ATTTAAリピートはATTTAリピートとの組合せにおいて見られ、”トランスジェニック植物I”という上記の表題で説明されている組合せで等である。
III. アントラニル酸シンターゼ発現が抑制されたトランスジェニック植物
本発明はさらに、不安定化配列を、アントラニル酸シンターゼをコードした遺伝子を含むそのゲノムDNAおよび非翻訳領域に有するトランスジェニック植物を供し、それにより、アントラニル酸シンターゼは不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現する。
トランスジェニック植物は”トランスジェニック植物I”という上記の表題において供されるような、いずれかの目的単子葉植物または双子葉植物由来であり得る。いくつかの好ましい具体例において、トランスジェニック植物は作物であり、植物全体または植物の特定の組織または細胞内においてトリプトファンレベルが増加することが望まれる作物等である。限定されない例は、トランスジェニック植物はダイズまたはトウモロコシである具体例を含む。
アントラニル酸シンターゼをコードする遺伝子はアントラニル酸塩配列の自然発生的遺伝子、またはこれらの遺伝子の相同体であり、例えば、これに限定されるものではないが、BLAST(Altschulら (1997)、参照することにより明細書の一部とみなされる)等の当業者に知られた比較ツールを用いた配列データベースから同定され得るものである。アントラニル酸シンターゼをコードする遺伝子は自然発生的アントラニル酸シンターゼを基とした派生的配列を含み得、しかし配列の欠失、単一または複数の点突然変異、特定の制限酵素部位の変化、機能的要素の付加、要素の繰り返し、または他の分子的修飾の手法等の、1以上の修飾が伴う。このような修飾はトランスジェニック植物内のアントラニル酸シンターゼの特性を高めるまたは変化させるために行われ得る。限定されない例の変更はトランスジェニック植物内での発現における原核生物のアントラニル酸シンターゼのコドン最適化を含む。
アントラニル酸シンターゼの遺伝子は好ましくはその3’非翻訳領域に不安定化配列を含み、不安定化配列は、アントラニル酸シンターゼの転写RNAへ不安定性を伝えるいずれかの配列を含み得、例としてアントラニル酸シンターゼの遺伝子から転写されたmRNAの安定性または半減期を減少させることによる。1つの好ましい具体例として、これもまた”トランスジェニック植物I”という上記の表題に記載されるように、不安定化配列は少なくとも3’SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフおよびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せの少なくとも1つが選択される。特に好ましくは、不安定化配列はアントラニル酸シンターゼが不安定化配列の不存在下での発現と比較して、トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現するようなものであるのがよい。
IV. トランスジェニック植物の準備
本発明の多くの局面は先の段落で説明されているトランスジェニック植物に向けられている。本発明はトランスジェニック植物(特に、多くのトランスジェニック作物の具体例において)について熟考および主張をし、両者は直接、例えば、トランスジェニック植物の同系子孫および雑種の子孫などのトランスジェニック植物の子孫同様、その3'非翻訳領域に不安定化配列を有する外来遺伝子を含む遺伝子組換えDNAで形質転換された細胞より再生する。
植物細胞の形質転換のための核酸コンストラクトの準備および、トランスジェニック植物の製作は当業者によく知られた技術を使用する。例えば以下を参照されたい、Maligaら 1995、およびSambrookおよびRussell、2001、に開示された手順であり、これらは具体的に参照することにより明細書の一部とみなされる。当業者は本発明のトランスジェニック植物を供する植物細胞の形質転換の技術には精通している。例えば以下を参照されたい、米国特許第5、550、318号、第5、538、880号、第6、160、208号、および第6、399、861号に開示されたマイクロプロジェクティルボンバードメント(microprojectile bombardment)手法、および米国特許第5、591、616号に開示されたアグロバクテリウム媒介形質転換方法であり、各々は参照することにより具体的に明細書の一部とみなされる。部位特異的導入を用いた植物細胞の形質転換に有用な技術は米国特許第4、959、317号に開示されたクレロックス(cre-lox)システムおよび米国特許第5、527、695号に開示されたFLP-FRTシステム、両者とも参照することにより明細書の一部とみなされる、を含む。
本発明のトランスジェニック植物を生み出す植物細胞の形質転換は、好ましくは培地上の組織培養内および制御された環境内で実行するのがよい。本発明のトランスジェニック植物の作成に実用的な形質転換手法および材料は、例えば、米国特許第6、194、636号および第6、232、526号に開示された多様な培地および受容標的細胞、未熟胚の形質転換、および引き続く繁殖可能なトランスジェニック植物の再生であり、これらは参照することにより明細書の一部とみなされる。
遺伝子組換えDNAを受容植物細胞へ輸送後、トランスジェニック細胞は一般にさらなる培養および植物体再生により同定される。トランスジェニック細胞の同定能力を改善するために、選択可能な薬剤または複数の薬剤に細胞をさらすか、または望ましい標的遺伝子の形質でスクリーニングすることで、潜在的なトランスジェニック細胞数が分析可能である、選択可能またはスクリーニング可能な標的遺伝子を用いることができる。スクリーニング可能なマーカーの限定されない例はルシフェラーゼまたは緑色蛍光タンパク質(GFP)等の有色または傾向タンパクを発現する遺伝子、または多様な発色基質が知られているベータ-グルクロニダーゼまたはuidA遺伝子(GUS)を発現する遺伝子を含む。選択可能なマーカーの限定されない例はカナマイシンおよびパロモマイシン(nptII)、ハイグロマイシン B (aph IV)およびゲンタマイシン(aac3およびaacC4)等の抗生物質に対する耐性、またはグルホシネート(glufosinate)(barまたはpat)およびグリホサート(aroAまたはEPSPS)等の除草剤に対する耐性を含み;これらの選択可能なマーカーの特に有用な例は、米国特許第5、550、318号、第5、633、435号、第5、780、708号、および第6、118、047号で説明されており、これら全ては参照することにより明細書の一部とみなされる。
本発明のトランスジェニック植物は、更に農学的に望ましい特徴などの、重なった特徴を有する派生したトランスジェニック植物を供するために、更に改変または交配され、技術は当業者が既知のものである。例えば以下を参照されたい、特許出願第2003/0106096号および第2002/011226号、および米国特許第5、034、322号、第5、776、760号、第6、107、549号、および第6、376、754号、これらは全て参照することにより具体的に明細書の一部とみなされる。これらの特徴を含む限定されない実施例としては、これらに限定されないが、渇水または温度ストレス等の非生物的ストレスに対する抵抗力または耐性、および米国特許第5、250、515号、第5、880、275号、第6、506、599号、および第5、986、175号、および米国特許出願第2003/0150017 A1号に説明された疫病または病原体に対する抵抗性があり、これらは全て参照することにより明細書の一部とみなされる。トランスジェニック植物の種子は繁殖可能なトランスジェニック植物より収穫可能であり、および交雑した有用な植物系を含む、例えば改良された農業形質を有する植物体のスクリーニングのためなどの、本発明のトランスジェニック植物体の子孫世代を生育するために用いられる。組換えDNAを有する植物体への直接的な形質転換に加えて、トランスジェニック植物は組換えDNAを有する第一植物体を、組換えDNAを欠く第二植物体と交配することで得ることができる。例として、組換えDNAは、第二植物体系に組換えDNAを遺伝子移入するため第二植物体系と交配可能であるトランスジェニック植物を生産するための、形質転換の影響を受けやすい第一植物体系に導入される。組換えDNAを有するトランスジェニック植物で改良された農業形質、例えば、改善された収穫高を供するものは、更に別の形質、例えば、除草剤抵抗性または病虫害抵抗性を与える他の組換えDNAを有するトランスジェニック植物系と交配可能であり、両者の形質を与える組換えDNAを有する子孫植物体を生産する。典型的には、このような形質の組合せのための育種においては、付加的な形質を提供するトランスジェニック植物は雄系統であり、および基礎となる形質を伝えるトランスジェニック植物は雌系統である。この交配の子孫は、いくつかの植物体は両親の形質であるDNAを伝え、およびいくつかの植物体は片親の形質であるDNAを伝えるというように分離するであろう;このような植物体は親組換えDNAと関連のあるマーカーによって同定され得る。両親の形質であるDNAを伝える子孫の植物体は複数回行うことで雌系統に戻し交配が可能であり、例えば、元の遺伝子組換えの親系統と実質的に同一の遺伝子型を有するが、他の遺伝子組換えの親系統の組換えDNAのための子孫の植物体を生産するには、通常は6ないし8世代である。
V. メッセージ安定性による遺伝子発現の転写後調節
本発明は更に、転写後調節による食品または飼料として用いられる作物内の目的遺伝子のメッセージ安定性を減少する手法を供し、食品または飼料として用いられる作物内の目的遺伝子の3’非翻訳領域に不安定化配列を付加することを含み、それにより目的遺伝子のメッセージ安定性は転写後調節により減少する。好ましくは、転写後調節によるメッセージ安定性の減少により、遺伝子発現レベルが不安定化配列の不存在下での場合より低くなるという結果となるのがよい。
食品または飼料として用いられるトランスジェニック作物はいずれかの食品または飼料として用いられる単子葉植物または双子葉植物作物であり、適切な例は”トランスジェニック植物I”という上記の表題によって供される。食品または飼料として用いられる好ましい双子葉植物作物はカノーラ、コットン、ジャガイモ、キノア、アマランス、ソバ、ベニバナ、ダイズ、テンサイ、およびヒマワリ、より好ましくはダイズ、カノーラ、およびコットンを含むが、これに限定されない。食品または飼料として用いられる好ましい単子葉植物作物はコムギ、オートムギ、オオムギ、トウモロコシ、ライムギ、ライコムギ、コメ、飼料草、ソルガム、キビ、およびサトウキビ、より好ましくはトウモロコシ、コムギ、およびコメを含むが、これに限定されない。具体的な例として、ダイズおよびトウモロコシが特に好ましい植物体である。
目的遺伝子は、不安定化配列によって転写後調節をされ得るいずれかの遺伝子であり、よって、少なくとも一部がポリペプチドに転写されるRNA転写物に転写され得るいずれかの目的遺伝子、好ましくは不安定化配列が配置され得る3’非翻訳領域を含むまたは含むようにされるメッセンジャーRNA(mRNA)に転写される遺伝子である。適切な目的遺伝子の例は”トランスジェニック植物I”という上記の表題で記載された外来遺伝子である。適切な遺伝子の限定されない例はアミノ酸、脂肪酸および他の脂質、および糖質および他の炭水化物等の目的分子の生合成を含んだ遺伝子を含む。本発明の1具体例として、目的遺伝子はトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1つのプロモーターエレメントと操作可能に連結される。
不安定化配列は”トランスジェニック植物I”という上記の表題で記述された、目的遺伝子の転写されたRNAに不安定性を伝えるいずれかの配列を含み得る。1つの好ましい具体例として、不安定化配列は少なくとも3’SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフ、およびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せの少なくとも1つが選択される。ATTTAまたはATTTAA DNAモチーフはAUUUAまたはAUUUAA RNAモチーフに転写される。特に好ましくは、不安定化配列の存在は、不安定化配列の不存在下での発現と比較して、目的遺伝子の発現がトランスジェニック植物内においてより低レベルである結果であるのがよい。1以上の不安定化配列、または1以上の不安定化配列の複数コピーが用いられ得る。限定されない例として、本発明のトランスジェニック植物は、その3'非翻訳領域内に少なくとも1つのSAURターミネーター、もしくは複数コピーのDST要素、またはSAURターミネーターを有する目的遺伝子を含むそのゲノムDNA内に、DST要素、またはAUUUAまたはAUUUAAモチーフのいずれかの組合せを有する。
VI. 実施例
以下の実施例は本発明の好ましい具体例を実証することを含む。次に続く実施例中に開示されている技術は、本発明の実施に際して十分に機能することが発明者によって発見されている技術を示し、よって実施において推奨される形態を構成すると考えられ得るということは、当業者によって理解されなければいけない。しかしながら、当業者は、本公開の観点から、開示され、本発明の精神および範囲を離れることなく類似または同様の結果がさらに得られる具体的な例中で、多くの変更がなされ得ることを理解しなければいけない。
別段の取り扱いで始まらない限り、全核酸配列は5'から3'方向で与えられる。本明細中に記載されるコンストラクトおよびベクターは説明のための実例として供され、およびいかなる方法によっても限定的にとらえられてはいけない。
実施例1:
シロイナズナ(Arabidopsis)由来のSAURターミネーターのクローニング
この実施例は本願発明で有用である不安定化配列を説明する。より具体的には、この実施例はシロイヌナズナ(Arabidopsis)由来のSAURターミネーターのクローニングについて説明する。
シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のSAUR-AC1遺伝子(Gilら、1994)、参照することにより全体が本明細書中に含まれる)のターミネーターを、公開された遺伝子配列に準じて設計されおよびインビトロジェン社(Carlsbad、CA)によって提供された、SAURfor1として、ACCAGCCTTTGTTTCAACAA (SEQ ID NO:11)、およびSAURrev1として、CATAATCAATAAGAAAATAGATGTAC (SEQ ID NO:12)であるプライマーを用いて、シロイヌナズナ(Arabidopsis)(栽培品種コロンビア(Columbia))ゲノムDNAよりPCR増幅した。
PCRをエキスパンドハイフィディリティPCRシステム(カタログナンバー1 732 641、Roche Molecular Biochemicals、Indianapolis、IN)によって実施した。一次PCRの成分および条件は表1に示す通りであった。
表 1
Figure 2008545392
反応を摂氏94度で1分間サンプルを変性させることで開始した後、反応混合物は摂氏94度で15秒間、摂氏68度で30秒間(1サイクルにつき摂氏1度ずつ温度を下げた)、および摂氏72度で3分間からなる20サイクルで培養した。反応混合物はその後、摂氏94度で15秒間、摂氏48度で30秒間、摂氏72度で3分間からなる11サイクルで培養した。工程は摂氏72度で10分間のステップで終了しおよび反応混合物は次の実験まで摂氏4度に保った。
一次PCR反応由来の生産物はQIAquickPCR精製キット(カタログナンバー28104、QIAGEN Inc.、Valencia、CA)を用いて精製しおよび30 マイクロリットルの水中に溶出した。ネスティッドPCRプライマーを用いた2番目の反応は、テンプレートおよびプライマーが公開された遺伝子配列に準じて設計されおよびInvitrogen(Carlsbad、CA)によって提供された、SAURfor2EcoRI、AAAGAATTCAACTAGTAGGATCCAGTACTATACTACAACATTTCC(SEQ ID NO:13)、およびSAURrev2Not、AAAGCGGCCGCCCGGGACCGGACTAACCGCAGTTCA(SEQ ID NO:14)である、5 マイクロリットルの一次反応由来の精製したPCR産物を用いて行った。
PCRはエキスパンドハイフィディリティPCR システム(カタログナンバー1 732 641、Roche Molecular Biochemicals、Indianapolis、IN)を用いて行った。ネスティッドPCR成分および条件を表1に示した;増幅反応は上記のように行った。
ネスティッドPCRの産物はQIAquick PCR精製キット(カタログナンバー28104、QIAGEN Inc.、Valencia、California)を用いて洗浄し、および30 マイクロリットルの再蒸留水中に溶出した。5 マイクロリットル分割量の溶出DNAをNotIおよびEcoRIを用いて消化した。消化した産物はアガロースゲル中で分離した。期待されるバンドサイズ(750 bpまで)を切り取りおよびQIAquick Gel Extraction キット(カタログナンバー28704、QIAGEN Inc.、Valencia、California)を用いて精製した。推定されるSAUR断片は、プロモーターとしてLea9およびコード配列としてGUSを含んだPUCプラスミド中に、3'ターミネーターとしてクローン化した。結果物としてのコンストラクト(pMON63688)図1に示す。pMON63688コンストラクトの複数のコピーの配列を決定しおよびSAURターミネーターのいくつかの変異体を、配列比較を元に同定した(Dnastar software package、DNASTAR、Inc.、Madison、WI53715; www.dnastar.com)。個々のクローニング実験において、NOSターミネーターを、Lea9プロモーターおよびGUSコード配列を持つ同一のバックボーンベクター中でクローン化し、SAURターミネーターの効果をNOSターミネーターの効果と比較する非定常分析中で対照として用いられた、pMON63691(図1)を提供した。
他のコンストラクトとして、pMON13773(図1)には、NOSターミネーターを含むGUSの発現を誘導する7Salpha'プロモーターを含むようにした。SAURの変異体1を、NOSターミネーターを置き換えるためにpMON13773中でクローン化した。新規のコンストラクト、pMON63692は、NOSターミネーター(図1)を含むGUS発現を誘導する7Salpha'プロモーターを含んだ。
実施例2:
ダイズの一過性形質転換系でのSAURターミネーターの特性解析
この実施例は本発明で有用な不安定化配列およびトランスジェニック植物モデルにおけるその使用方法について説明する。より具体的には、この実施例はダイズの一過性形質転換系中でのSAURターミネーターの特性解析について記載する。
双子葉植物作物由来の種子、ダイズ(Asgrow A3244は)、開花後25ないし28日で収穫し、および50 ミリモルのグルタミン、111 ミリモルのマルトース、125 ミリモルのラフィノース、125 ミリモルのマンニトールおよび3グラム/リットルの精製した寒天を、pH 5.6で補充したGAMBORG培地(カタログナンバーG5893、Sigma Company、St. Louis、MO)上で、暗所、摂氏25度で一晩浸透圧的に処理をした。現れた子葉を切り離し、およびpMON63691(NOSターミネーター)またはpMON63688(SAURターミネーター)の精製した超らせんDNAを、パーティクルガン技術(Maligaら1995)を用いて打ち込んだ。実験変動を標準化する内部制御として、分離したe35S-誘導ルシフェラーゼコンストラクトpMON19425(図1)を、1 マイクログラム/マイクロリットルの濃度および各々のテストコンストラクトの比率が1:1のモル比率で培養した。各々のプレートは6枚の子葉を有し、および5ないし6の複製プレートをコンストラクトごとに打ち込んだ。遺伝子の打ち込まれた組織は摂氏25度で48時間培養した。
タンパク質を6枚の遺伝子の打ち込まれたダイズの子葉から、0.1モルのリン酸カリウム (pH 7.8)、10 ミリモルのDTT、1 ミリモルのEDTA、5%のグリセロール、およびプロティナーゼ阻害剤 (1錠/50 ミリリットル、カタログナンバー1 697 498、Roche Molecular Biochemicals、Indianapolis、Indiana)を含む1ミリリットル抽出バッファーを用いて抽出した。100-マイクロリットル分割量のタンパク質抽出物を、以下に続くPromeg (カタログナンバーE2510、プロメガ社 Madison、WI)による”Steady-Glo”処置のルシフェラーゼ分析に用いた。GUS分析バッファーは10 ミリリットルの抽出バッファーに、8.8ミリグラムMUG(4-メチルウンベリフェリルベータ-D-グルクロニド、カタログナンバーM9130、Sigma、St. Louis、MO)を添加することで作成した。50-マイクロリットル分割量のタンパク質抽出物を200 マイクロリットルのGUS分析バッファーで混合した。GUS分析を、Softmax Proソフトウェアのベーシックキネティックプロトコル(Basic Kinetic Protocol)を、励起を355ナノメートル、発光を460ナノメートル、および分画を455ナノメートル(Molecular Devices、Sunnyvale、CA)としてSpectramax Gemini分光光度プレート読み取り装置を用いて行った。蛍光発光の読み取りは7分間隔、2時間周期で記録され、および各サンプルのGUS Vmax値を得た。各々のサンプルを2回分析しおよび平均値をデーター分析に用いた。GUS活性は各サンプルのルシフェラーゼ活性によって正規化し、および相対的プロモーター強度を、対照ベクターpMON63691(図1)を任意に100%まで設定することで表した。一方、既知濃度のトランスジェニック植物(カタログナンバーG8162、シグマ社、St. Louis、MO)から精製したGUSタンパク質を、サンプル内におけるGUSの絶対量を計算する際の分析に含んだ。結果(図2)はSAURターミネーターの全変異体が、トランスジェニック植物内での遺伝子発現の基準ターミネーターであるNOSターミネーターと比較した時に、大きくGUSの発現を減少させていることを示した。
他の過渡分析が同様に行われ、SAURターミネーターはGUS発現を誘導するために7Salpha'がプロモーターとして使用された場合、効果的に遺伝子発現を減少させることを示した(図3)。
実施例3:
様々なプロモーターを伴うベクター中へのDST要素の複数コピーのクローニング
この実施例はさらに、本発明において有用な不安定化配列およびトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1つのプロモーターエレメントに操作可能に連結された目的遺伝子を用いたその使用方法について説明する。より具体的には、この実施例は、様々なプロモーターを伴うベクター中へのDST要素の複数コピーのクローニングについて記載する。
SAUR遺伝子内のDST要素をmRNAの不安定化の原因となる重要な要素として同定した。DST要素がダイズ内における非相同発現カセットと共に、効果的に働くことを試験するために、2つの一本鎖オリゴヌクレオチド断片、2xDSTfor、AAAGAATTCGCTAGCAGGAGACTGACATAGATTGGAGGAGACATTTTGTATAATAAGGAGACTGACATAG (SEQ ID NO:15)、および2xDSTrev、AAAGGATCCGATGGCCGCACTAGTTATTATACAAAATGTCTCCTCCAATCTATGTCAGTCTCCTTATTAT (SEQ ID NO:16)を、DSTの2コピーを含む二本鎖DNA断片を集合させるために設計し、またインビトロジェン社 (Carlsbad、CA)によって提供された。
フラグメント結合のためのPCRをエキスパンドハイフィディリティPCRシステム(カタログナンバー1 732 641、Roche Molecular Biochemicals、Indianapolis、IN)を用いて行った。2つの一本鎖DNA断片は互いに相補的な重複領域を有するため、テンプレートDNAを必要とはしなかった。フラグメント結合のためのPCR成分および条件を表1に示した;反応は実施例1に示したように行った。
3-マイクロリットル分割量のPCR反応物をEcoRIおよびBamHI酵素で消化し、およびGUSコード遺伝子およびNOSターミネーター間部位で線状になったpMON58101(図1)中へクローニングした。2XDSTを含有するクローンを配列決定によって同定し、およびpMON63687(図1)と命名した。pMON58101およびpMON63687間の比較は、遺伝子発現における2XDSTの効果を示すことが期待された。2つの付加的ベクターをpMON63687中のUSPプロモーターをLea9プロモーターまたは7Salpha'プロモーターに置き換えることで作成し、pMON63697およびpMON63698(図1)を生成した。pMON63697を、対照ベクターはNOSターミネーターを有するGUSの発現を誘導する7Salpha’プロモーターを含むpMON63691と比較した。pMON63698は、別の対照ベクターはNOSターミネーターを有するGUSの発現を誘導する7Salpha’プロモーターを含むpMON13773と比較した。両比較は過渡分析に使用し、および実施例4に記載した。
実施例4:
ダイズの一過性形質転換系における2XDSTの特定解析
この実施例は本発明において有用な不安定化配列、およびトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1つのプロモーターエレメントに操作可能に連結された目的遺伝子を用いたその使用方法について説明をする。より具体的には、この実施例は一過性形質転換系における2XDSTの特定解析について記載する。
ダイズ(Asgrow A3244)由来の種子を開花後25ないし28日で収穫し、および実施例2で記載した通りに浸透圧的処理をした。現れた子葉を分離し、およびpMON58101(NOSターミネーター)またはpMON63687(2XDSTおよびNOSターミネーター)の精製した超らせんDNAを、実施例2で記載したパーティクルガン技術を用いて打ち込んだ。対照ベクターはe35S-誘導ルシフェラーゼコンストラクトである、pMON19425を用いた。
タンパク質を抽出し、および実施例2に記載した”Steady-Glo”ルシフェラーゼ分析およびGUS分析によって分析を行った。GUS活性は各サンプルのルシフェラーゼ活性によって正規化し、および相対的プロモーター強度を、対照ベクターpMON58101(図1)を任意に100%まで設定することで表した。結果(図4)は2XDSTを含有することが、NOSターミネーターの場合と比較した時に、大きくGUSの発現を減少させていることを示した。
他の実施例はpMON13773およびpMON63698(図5)の比較、およびpMON63691およびpMON63697(図6)を比較するために行った。結果は一定して、2XDSTが効果的にダイズ子葉中の遺伝子発現を減少させることを示した。データーは総合的に、2XDSTは本実施例で使用されたプロモーターに拘わらず効果的に働き得ることを示した。
実施例5:
2XDST、4XDSTまたは 6XDSTを含むPer1ベクターのクローニング
この実施例は本発明において有用な不安定化配列、およびトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1つのプロモーターエレメントに操作可能に連結された目的遺伝子を用いたその使用方法について説明をする。より具体的には、この実施例は2XDST、4XDSTまたは6XDSTを含むPer1ベクターのクローニングについて記載する。
付加的ベクターは以下に続く標準的な分子クローニングプロトコル(SambrookおよびRussell、2001、参照することにより本明細書の一部とみなされる)によって構築し、遺伝子発現レベル上におけるDSTのコピー数の効果について試験を行った。対照ベクターである、ベクターpMON42316(図1)はNOSターミネーターを含むGUSの発現を誘導するPer1プロモーターを含んだ。pMON63697中のLea9プロモーターを切り取り、およびPer1プロモーターで置き換え、NOSターミネーターと共に2XDSTを有するpMON78113を作成した(図1)。
DSTの複数コピーを作成するため、実施例3由来の5-マイクロリットル分割量のPCR産物をSpeIおよびNheIで消化した。消化したDNAはアガロースゲル上で分離し、QIAquick Gel Extraction キット(カタログナンバー28704、QIAGEN Inc.、Valencia、CA)を用いて抽出し、およびSpeIによって線状にしおよびCIPアルカリホスファターゼで処理をした、pMON78113中に連結をした。4XDSTを含むクローンをSpeIおよびNheIの二重消化により選択し、およびpMON78116と命名した(図1)。
pMON78116を再びSpeIによって線状にし、IPアルカリホスファターゼで処理をしおよび先に準備した2XDST断片へ連結した。6XDSTを含むクローンをSpeIおよびNheIでの二重消化により選択し、およびpMON78117と命名した(図1)。
実施例6:
ダイズの一過性形質転換系における2XDST、4XDSTまたは6XDSTの比較
この実施例は本願発明において有用な不安定化配列、およびトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1つのプロモーターエレメントに操作可能に連結された目的遺伝子を用いたその使用方法について説明をする。より具体的には、この実施例はダイズの一過性形質転換系内の2XDST、4XDSTおよび6XDSTの比較について記載する。
ダイズ(Asgrow A3244)由来の種子を開花後25ないし28日で収穫し、および実施例2で記載した通りに浸透圧的処理をした。現れた子葉を切り離し、およびpMON42316(NOSターミネーターのみ)、pMON78113(2XDSTおよびNOSターミネーター)、pMON78116(4XDSTおよびNOSターミネーター)またはpMON78117(6XDSTおよびNOSターミネーター)の精製した超らせんDNAを、実施例2で記載したパーティクルガン技術を用いて打ち込んだ。対照ベクターは、e35S-誘導ルシフェラーゼコンストラクトである、pMON19425を用いた。
タンパク質を抽出し、および実施例2に記載した”Steady-Glo”ルシフェラーゼ分析およびGUS分析によって分析を行った。GUS分析は各サンプルのルシフェラーゼ活性によって正規化し、および相対的プロモーター強度は対照ベクターpMON42316(図1)を任意に100%まで設定することで表した。結果(図7)は、DSTコピー数は遺伝子発現レベルと負の相関を持つことを示した。
実施例 7:
1XDST、3XDSTおよび5XDSTのクローニング
この実施例は本発明で有用な不安定化配列について説明する。より具体的には、この実施例は1XDST、3XDSTおよび5XDSTのクローニングについて記載する。
付加的ベクターをDSTコピー数および遺伝子発現レベルの関係を更に評価するため、作成した。2つの一本鎖オリゴヌクレオチド断片、順方向アニール(Forward anneal)1XDST、CTAGCTAGGAGACTGACATAGATTGGAGGAGACATTTTGTATAATAGGA (SEQ ID NO:17)、および逆相補体アニール(Rev Comp anneal)1XDST、CTAGTCCTATTATACAAAATGTCTCCTCCAATCTATGTCAGTCTCCTAG (SEQ ID NO:18)を1つのDSTコピーを含む二本鎖DNA断片を集合させるために設計し、またIntegrated DNA Technologies、Inc. (Coralville、IA)によって提供された。2断片のアニーリングはエキスパンドハイフィディリティPCRシステム(カタログナンバー1 732 641、Roche Molecular Biochemicals、Indianapolis、Indiana)において提供された1XPCRバッファー中で行った。
反応を摂氏96で10分間サンプルを変性させることで開始した後、温度を摂氏0.2度/秒の速度で下げ、および各々摂氏80度、摂氏70度、摂氏60度、摂氏50度、摂氏40度および摂氏30度で7分間中断をした。工程は摂氏4度で終了し、および混合物は次の実験まで摂氏4度に保った。
アニーリングをした1XDST断片はそれからQIAquick PCR精製キット(カタログナンバー28104、QIAGEN Inc.、Valencia、CA)を用いて精製し、および32 マイクロリットルの再蒸留水中に溶出した。溶出DNAはT4ポリヌクレオチド・キナーゼキット(カタログナンバー18004-010、Invitrogen、Carlsbad、CA)を用いて処理を行い、および1XDSTインサートとして保存した。1XDSTコンストラクトを作成するために、pMON78113をSpeIおよびNheIで消化をし、およびCIPアルカリホスファターゼで処理を行った。骨格はその後1XDSTインサートに結合し、pMON78119を作成した(図1)。
3XDSTおよび5XDSTコンストラクトを作成するために、pMON78113およびpMON78116を、SpeIを用いて線状にし、およびCIPアルカリホスファターゼで処理をした。骨格はその後1XDSTインサートに結合した。3XDSTまたは5XDSTを含むクローンをSpeIおよびNheIの二重消化によって選択し、および各々pMON78120およびpMON78121と命名した(図1)。
実施例8:
ダイズの一過性形質転換系における1XDST、2XDST、3XDST、4XDSTおよび5XDSTの比較
この実施例は本発明において有用な不安定化配列、およびトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1プロモーターエレメントに操作可能に連結された目的遺伝子を用いたその使用方法について説明をする。より具体的には、この実施例はダイズの一過性形質転換系における1XDST、2XDST、3XDST、4XDSTおよび5XDSTの比較について記載する。
ダイズ(Asgrow A3244)由来の種子を開花後25ないし28日で収穫し、および実施例2に記載したように浸透圧的に処理をした。現れた子葉を分離し、およびpMON42316(NOSターミネーターのみ)、pMON78119(1XDSTおよびNOSターミネーター)、pMON78113(2XDSTおよびNOSターミネーター)、pMON78120(3XDSTおよびNOSターミネーター)、pMON78116(4XDSTおよびNOSターミネーター)またはpMON78121(5XDSTおよびNOSターミネーター)の精製した超らせんDNAを、実施例2で記載したパーティクルガン技術を用いて打ち込んだ。対照ベクターはe35S-誘導ルシフェラーゼコンストラクトである、pMON19425を用いた。
タンパク質を抽出し、および実施例2に示した”Steady-Glo”ルシフェラーゼ分析およびGUS分析によって分析を行った。GUS活性は各サンプルのルシフェラーゼ活性によって正規化し、および相対的プロモーター強度を、対照ベクターpMON42316(図1)を任意に100%まで設定することで表した。結果(図7)は、DSTコピー数は遺伝子発現レベルと負の相関を持つことを示した。結果はまた、1XDSTが遺伝子発現の減少には十分であることを明らかにした。
実施例9:
トランスジェニック作物 (ダイズ)内の不安定化配列の有効性
この実施例本発明において有用な不安定化配列、およびトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1つのプロモーターエレメントに操作可能に連結された目的遺伝子を用いたその使用方法について説明をする。より具体的には、この実施例はトランスジェニック作物(ダイズ)内の不安定化配列の有効性について実証をする。
遺伝子組換えダイズにおけるメッセージ-不安定化配列としてのDSTの有効性を更に確信するために、複数アグロバクテリウム形質転換ベクター(図8)を、以下に続く標準分子クローニングプロトコル(SambrookおよびRussell、2001、参照することにより本明細書の一部とみなされる)によって構築した。FMVプロモーター、CTP2およびCP4コード遺伝子を構成する発現カセットおよびE9 3'UTRを、全ベクター中での選択可能なマーカーとして含めた。シロイヌナズナ(Arabidopsis)SSU 1A CTPおよびアグロバクテリウム(Agrobacterium )アントラニル酸シンターゼ(AS)の融合タンパク質をコード遺伝子として使用し、トリプトファン生合成経路を解放した。Per1、Lea9、または7Salpha'プロモーターをAS遺伝子の発現を誘導するために使用した。NOSターミネーターをASカセットの3'末端においてDSTと共に使用した。
上記のベクターはアグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)、三親交配法(Ditta ら(1980)、参照することにより明細書の一部とみなされる)によるABI株である、中に転移をした。細菌細胞は形質転換のために、当業技術分野で周知の方法により準備をした。
商用のダイズ種子(Asgrow A3244)を10ないし12時間の期間をおいて発芽させた。分裂組織の外植体を切り取り、および創傷した道管に置き、および超音波処理によって傷をつけた。創傷に続き、上記のアグロバクテリウム培地を付加し、および外植体をおよそ一時間培養した。植菌に続き、アグロバクテリウム培地はピペット操作によって除去し、および外植体を共培養系に2ないし4日間置いた。外植体はその後Woody Plant Medium (WPM)(McCown & Lloyd (1981)参照、参照することにより全体が明細書に含まれる)に、75 マイクロモルのグリホサートおよびアグロバクテリウムの繁茂を制御する抗生物質を加えた選択培地に移し、遺伝子組み換えをした芽を抽出および生育するため5ないし7週間その状態に置いた。表現型が優性な芽を植菌後およそ5ないし7週間後に収穫し、およびBean Rooting Media(BRM)に25 マイクロモルのグリホサートを加えた(米国特許第5、914、451号参照、参照することにより全体が本明細書の一部とみなされる)ものを含む、選択的発根培地に2ないし3週間置いた。根を生み出す芽を温室に移動し、および土中に埋めた。選択下では正常であるが根を生み出さない芽は、非-選択的発根培地(例として、グリホサート抜きのBRM)にさらに2週間移動し置いた。選択下ではなく根を生み出すいずれかの芽由来の組織は、温室に移動しおよび土中に埋める前に、植物体選択マーカーの発現を試験した。植物体はR1種子の収穫まで、標準温室条件下に保った。
遊離アミノ酸のレベルを以下に続く処置を用いて、各遺伝子組換えの事象より分析した。各遺伝子組換えの事象由来の種子は各々微粉へと押しつぶし、およびおよそ50ミリグラムの得られた微粉を予め重さを量った遠心分離管に移した。サンプルの正確な重さを記録し、および5% トリクロロ酢酸1.0ミリリットルを各サンプルのチューブに加えた。サンプルはボルテックスで室温において混合し、およびエッペンドルフ微小遠心管(Model 5415C、Brinkmann Instrument、Westbury、NY)内において、15分間、14,000 rpmで遠心分離にかけた。一定分量の浮遊物を除去し、およびAgilent Technical Publicationの”Amino Acid Analysis Using the Zorbax Eclipse-AAA ColumnsおよびAgilent 1100 HPLC”(March 17、2000)、これらは参照することにより本明細書の一部とみなされる、内に記載された処置を用いてHPLC(Agilent 1100)によって分析を行った。各事象由来のR1種子は、分離した種子の集団に相当するので、事象毎に分析した10種子間で最も高いトリプトファンレベルの種子を、同型の遺伝子型の代表として選択した。10の任意に選択したAsgrow A3244の非-遺伝子組み換え種子もまた分析した。非-遺伝子組換えA3244由来の最も高いトリプトファンレベルの種子を、ネガティブコントロールとして選択した。
実施例10:
トウモロコシの葉の一過性形質転換におけるSAUR 3'-UTR、2XDST、3XDST、4XDST、5XDST、および6XDSTの有効性
この実施例は、本発明において有用な不安定化配列、および本発明のトランスジェニック発現カセット内の少なくとも1つのプロモーターエレメントに操作可能に連結される目的遺伝子を用いたその使用方法について説明をする。より具体的には、この実施例はトウモロコシの葉の一過性形質転換におけるSAUR 3'-UTR、2XDST、3XDST、4XDST、5XDST、および6XDSTの有効性を実証する。双子葉植物で機能する遺伝子発現要素は必ずしも単子葉植物でもまた機能するわけではない。SAUR 3’-UTRおよびDST要素を使用し双子葉植物作物、ダイズにおいて、遺伝子発現をダウンレギュレートすることは、本願発明の先行する実施例に開示している。同一の要素を単子葉植物において評価し、具体的には単子葉植物作物植物(トウモロコシ)において遺伝子発現を減少させるその有効性を決定した。
SAUR 3'-UTRおよびDST要素に加え、AU-リッチモチーフの重複リピートである2つの異なる配列(重複AUUUAおよび新規の重複AUUUAAモチーフ)の効果を、一過性トランスジェニック単子葉植物系において比較をした。この限定されない例において、AU-リッチモチーフの11コピーを使用した;または、より少ない(好ましくは少なくとも3)またはより多い(11を超す)コピーのいずれかが使用可能であった。4つのコンストラクトを作成し、そのうち2つが対照としてあるスペーサー配列(同一長のランダムな配列)を含んだ。合成相補的オリゴヌクレオチド(Invitrogen、Carlsbad、CA)を、スペーサー対照配列および2つの異なる配列内のAU-リッチモチーフの11コピー配列を作成するために使用した。重複AUUUA配列のオリゴヌクレオチドプライマーはCTAGCATTTATTTATTTATTTATTTATTTATTTATTTATTTATTTATTTAG(SEQ ID NO:19)およびGATCCTAAATAAATAAATAAATAAATAAATAAATAAATAAATAAATAAATG(SEQ ID NO:20)とした。新規の重複AUUUAA配列のオリゴヌクレオチドプライマーはCTAGCATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAATTTAG(SEQ ID NO:21)およびGATCCTAAATTAAATTAAATTAAATTAAATTAAATTAAATTAAATTAAATTAAATTAAATG(SEQ ID NO:22)とした。1番目のスペーサー対照のオリゴヌクレオチドプライマーはCTAGCATGAATACATCTGAATGTCTAGTATATTGATTGAAAGCTTTGTATG(SEQ ID NO:23)およびGATCCATACAAAGCTTTCAATCAATATACTAGACATTCAGATGTATTCATG(SEQ ID NO:24)とした。2番目のスペーサー対照のオリゴヌクレオチド プライマーはCTAGCATCTGATACTGACATGCATCATGCTAATTCAGACATGCATGAATTCAATACGTACG(SEQ ID NO:25)およびGATCCGTACGTATTGAATTCATGCATGTCTGAATTAGCATGATGCATGTCAGTATCAGATG(SEQ ID NO:26)とした。
これらの相補的オリゴヌクレオチドプライマー対は1 マイクロリットルの各プライマー(100 マイクロモル)、10 マイクロリットルの10X Invitrogen buffer10(最終濃度が150 ミリモルのNaCl)、および88 マイクロリットルの殺菌した再蒸留水を含む反応混合物と共にアニールした。熱循環装置の条件を5分間、摂氏95度とし、続いて摂氏95度から70サイクル回した(サイクル毎に摂氏1度ずつ温度を下げた)。
アニールした産物をNheIおよびBamHI部位を末端に有するよう設計した。アニーリング後、産物を1:50に希釈し、および1 マイクロリットルを予めNheIおよびBamHIで切断したpMON64263の骨組みに連結するために使用し、およびゲルを精製した。得られたコンストラクトはpMON64264、pMON64265、pMON64266、およびpMON64267と命名した。トウモロコシの葉の非定常分析を、実施例10で記載したように表2に列挙したコンストラクトを用いて行った。データーは両AU-リッチモチーフの11-コピー配列とも、より低い発現(AU-リッチモチーフリピートの不存在下での発現と比較して、約50%の減少)(図9)という結果になったことを示す。
表2
Figure 2008545392

SAUR 3’-UTRおよびダイズ子葉過渡分析において分析したDSTコンストラクト(pMON63691、pMON63688、pMON63697、pMON78121、pMON78120、pMON78117、pMON781116)で用いたプロモーターは種子-特異的プロモーターであった(図1)。他の空間-特異的、時期-特異的、誘導可能な、または構成要素プロモーターもまた適切である。トウモロコシの葉のプロトプラスト一過性システムにおける評価のための初期コンストラクトとして、これらのコンストラクトの種子-特異的プロモーターを、標準分子生物学的手法を用いたエンハンスされた35Sプロモーターに置き換えた。完成したコンストラクトを表2に示す。
トウモロコシの葉のプロトプラスト一過性形質転換実験は以下のように行った:プロトプラストを2%セルラーゼRSおよび0.3% Macerozyme R10 (Karlan Research、Santa Rosa、CA)を用いて酵素消化した青白い12日齢LH200 x H50トウモロコシの葉から単離した。プロトプラストは実験用DNAおよび内部制御DNA(ホタルルシフェラーゼ、pMON19437)を同量混合したものであるプラスミドDNA 4ピコモルと共に、エレクトロポレーションを行った(1ミリ秒あたり2回、5秒間間隔、3パルスで120ボルト)。エレクトロポレーションは各コンストラクトで3回行われ、および異なる日に繰り返し行い(日による偏差を最小化するため2実験日間を少なくとも24時間にした)、合計6回繰り返した。一晩培養後、タンパク質を、0.25量の5X Passive Lysing Buffer (Dual- Luciferase Reporter Assay System、カタログナンバーE1960、Promega、Madison、WI)を形質転換したプロトプラスト細胞に添加することで抽出し、および20 マイクロリットルのタンパク質抽出物を以下に続くDual-Luciferase Reporter Assay Systemのプロトコルでのルシフェラーゼ分析に使用した。ホタルルシフェラーゼ(fLUC)活性を内部対照として使用した。GUS活性を測定するために、20 マイクロリットルの1X MUG (カタログナンバーM9130、Sigma、St. Louis、MO)を20 マイクロリットルのタンパク質抽出物に添加し、および摂氏37度で0.5時間インキュベートした。180 マイクロリットルの0.2モルNa2CO3を添加することで反応を停止後、蛍光発光を、励起を355ナノメートルおよび発光を460ナノメートルとしてWallac Victor2 machine (PerkinElmer、Boston、MA)を用いて測定した。結果(図9)はダイズ一過性システムにおいてより低レベルでの遺伝子発現の結果となったDST要素が、単子葉植物系においてもまた機能することを実証した。ダイズの結果と同様に、ダウンレギュレートの割合は概してDSTのコピー数と関連があった。この実施例に限っては、3コピーより多いDSTは発現レベルにおいてそれ以上の減少をもたらさない結果となり(図9)、およびDST1コピーのみを含むSAURターミネーターの利用は、実質上より低レベルの遺伝子発現という結果となった。
DST要素は、トランスジェニックをしたダイズにおいてトリプトファンレベルを下げる効果があることが分かった(実施例9参照)。DST要素の2つのコピー(2X)は、2つの異なる”親”コンストラクト(pMON66892およびpMON66891)で見られたのと同様の結果である、トリプトファンレベルをDST配列の存在無しで見られるレベルと比較して、およそ30%(図10)減少させる結果となった。両一過性形質転換および安定的トランスジェニック植物体のデーターは、DST要素が作物における遺伝子発現を調節するのに利用可能であることを実証した。
* * * * * * * * * * * *
本明細書中に開示および主張された全ての材料および方法は適切でない実験無しに、上記の開示によって指示をされた様に行われまた使用することができる。本発明の材料および方法は、より好ましい具体例および説明のための実施例の観点から開示されているが、本発明の概念、精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された材料および方法に応用したものを適用することは当業者にとって自明のことである。当業者にとって自明な、全てのこのような同様の置き換えおよび変更は、添付された特許請求の範囲で定義された本発明の精神、範囲および概念内であると見なされる。
引用文献
以下の引用文献は、模範的な手順または他のここに示したものに補充される詳細部分を供する範囲で、参照することにより具体的に本明細書の一部とみなされる。
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以下の実施例で記載される、一過性形質転換実験において使用される不安定化配列を含むコンストラクトの限定されない実施例である。全体の設計を説明し、および適切なコンストラクトの要素を列挙している。 例2に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない例である。異なるSAURターミネーター(pMON63688)の変異体は、GUS遺伝子の発現を誘導するLea9プロモーターを用いたコンストラクト内のNOSターミネーター(pMON63691)と比較して効果的に遺伝子発現を減少させた。 実施例2に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない例である。SAURターミネーター(pMON63688、変異体1)は、GUS遺伝子の発現を誘導する7Salpha'プロモーターを用いたコンストラクト内のNOSターミネーター(pMON13773)と比較して効果的に遺伝子発現を減少させた。 実施例4に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない例である。2XDST要素はNOSターミネーター(pMON63687)と共に、GUS遺伝子の発現を誘導するUSPプロモーターを用いたコンストラクト内のNOSターミネーター(pMON58101)単独の場合と比較して、効果的に遺伝子発現を減少し得る。 実施例4に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない例である。2XDST要素はNOSターミネーター(pMON63698)と共に、GUS遺伝子の発現を誘導する7Salpha'プロモーターを用いたコンストラクト内のNOSターミネーター(pMON13773)単独の場合と比較して、効果的に遺伝子発現を減少させた。 実施例4に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない例である。2XDST要素はNOSターミネーター(pMON63697)と共に、GUS遺伝子の発現を誘導するLea9プロモーターを用いたコンストラクト内のNOSターミネーター(pMON63691)単独の場合と比較して、効果的に遺伝子発現を減少させた。 実施例8に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない実施例である。異なるコピー数のDST要素はNOSターミネーター(pMON78113、pMON78116、pMON78117)と共に、GUS遺伝子の発現を誘導するPer1プロモーターを用いたコンストラクト内のNOSターミネーター(pMON64316)単独の場合と比較して、効果的に遺伝子発現を減少させた。DSTのコピー数は遺伝子発現レベルとは負の相関を示した 不安定化配列を含み、および本発明のトランスジェニック植物の生産に有用であるコンストラクトの限定されない例である。全体の設計を説明し、およびコンストラクトの重要な要素を実施例9に記載するように、列挙する。 実施例9に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない実施例を示す。DSTおよびAU-リッチ要素は効果的に一過性トウモロコシ発現系における遺伝子発現を低下させた。SAURターミネーターは1X DSTを含んだ。標準偏差を示す。示された発現レベルはNOSターミネーター、スペーサー1、またはスペーサー2を含む対照ベクターと相対的である。 実施例10に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない実施例を示す。トリプトファン(Trp)レベルの低下が、不安定要素(DST モチーフ)を3’非翻訳領域に有することで、遺伝子組換えダイズにおいて達成された。統計ソフトウェアJUMPをグラフの作成に使用し、複数の事象の個々のR1種子の値による結果を示す。The 横線は100万分の1(ppm)で示されるTrpレベルの平均値である。”Each Pair Students t”と表示される列内に表示される円は各種子におけるTrpレベルの変動を示す;円の大きさは変動の程度を示す。どの円も他の円と重なっていない部分は、平均値が統計的に互いに大きく異なっている。 実施例9に記載する、遺伝子またはポリペプチドの発現レベルを低下するのに有用である不安定要素の限定されない実施例を示す。トリプトファン(Trp)レベルの低下が、遺伝子組換えダイズにおける定常状態RNAレベルの減少と関連し、これは3’非翻訳領域への2コピーの不安定要素(DSTモチーフ)含有が、転写量の減少には十分であることを実証する。pMON63680 (-DST)の2つの事象およびpMON66892(+DST)の2つの事象由来の未熟種子を収穫し、および全RNAを従来の方法を用いて抽出した。RNAの一部Taqmanによって転写レベルを定量するのに用い、および他の部分をノーザン解析に用いた。パネルAはTaqmanによる転写量を示す。-DSTにおいて、s1ないしs4は1事象による植物体であり、およびs5ないしs7は第2の事象による植物体である。+DSTにおいて、s8ないしs9は1事象による植物体であり、およびs10ないしs15は第2の事象による植物体である。パネルBはノーザンブロット状での相対的転写量を示す。Agro ASをプローブとして用いた。Taqmanおよびノーザンの結果は互いに一致している。パネルBの最下部にブロット状のRNAの相対的な測定量を示す。

Claims (23)

  1. 少なくとも第1の不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内に含み、かつその3'非翻訳領域に有するトランスジェニック植物であって、それによって、該ポリペプチドは該不安定化配列の不存在下での発現と比較して、該トランスジェニック植物の種子内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物。
  2. 該トランスジェニック植物が穀類、油料種子作物、飼料作物、および野菜よりなる群から選択される作物である、請求項1記載のトランスジェニック植物。
  3. 該ポリペプチドがアントラニル酸シンターゼを含む、請求項1記載のトランスジェニック植物。
  4. 該不安定化配列が3'SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフ、およびATTTAおよび ATTTAAモチーフの組合せよりなる群から選択される、請求項1記載のトランスジェニック植物。
  5. 少なくとも第1の不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子に操作可能に連結された非構成的プロモーターを含むそのゲノムDNA内に含み、かつその3'非翻訳領域にも含むトランスジェニック植物であって、それによって、該ポリペプチドは該不安定化配列の不存在下での発現と比較して、該トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現する。
  6. 該トランスジェニック植物が作物である、請求項5記載のトランスジェニック植物。
  7. 該非構成的プロモーターが空間的に特異的なプロモーター、時期的に特異的なプロモーター、または誘導可能なプロモーターよりなる群から選択される、請求項5記載のトランスジェニック植物。
  8. 該不安定化配列が3'SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフ、およびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せよりなる群から選択される、請求項5記載のトランスジェニック植物。
  9. 不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内に含み、かつその3'非翻訳領域にも含む食品または飼料に使用されるトランスジェニック作物であって、それによって、該ポリペプチドは該不安定化配列の不存在下での発現と比較して、食品または飼料に使用される該トランスジェニック作物内においてより低レベルで発現することを特徴とする食品または飼料に使用されるトランスジェニック作物。
  10. 食品または飼料に使用される該トランスジェニック作物が単子葉植物である、請求項9記載の食品または飼料に使用されるトランスジェニック作物。
  11. 該単子葉植物がトウモロコシである、請求項10記載の食品または飼料に使用されるトランスジェニック作物。
  12. 食品または飼料に使用される該トランスジェニック作物が双子葉植物である、請求項9記載の食品または飼料に使用されるトランスジェニック作物。
  13. 該双子葉植物がダイズである、請求項12記載の食品または飼料に使用されるトランスジェニック作物。
  14. 該不安定化配列が3'SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフ、およびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せよりなる群から選択される、請求項9記載の食品または飼料に使用されるトランスジェニック作物。
  15. 重複するATTTAAリピートを含む不安定化配列を、ポリペプチドをコードする外来遺伝子を含むそのゲノムDNA内に含み、かつその3’非翻訳領域にも含むトランスジェニック植物であって、それによって、該ポリペプチドは該不安定化配列の不存在下での発現と比較して、該トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物。
  16. 不安定化配列を、アントラニル酸シンターゼをコードする遺伝子を含むそのゲノムDNA内に含み、かつその3’非翻訳領域にも含むトランスジェニック植物であって、それによって、該アントラニル酸シンターゼは該不安定化配列の不存在下での発現と比較して、該トランスジェニック植物内においてより低レベルで発現することを特徴とするトランスジェニック植物。
  17. 食品または飼料に使用される作物において目的遺伝子のメッセージ安定性を転写後に減少させる方法であって、不安定化配列を、食品または飼料に使用される該穀物における該目的遺伝子の3'非翻訳領域に付加することを含み、それによって該目的遺伝子のメッセージ安定性が転写後減少することを特徴とする該方法。
  18. 食品または飼料に使用される該トランスジェニック作物が単子葉植物である、請求項17記載の方法。
  19. 該単子葉植物がトウモロコシである、請求項18記載の方法。
  20. 食品または飼料に使用される該トランスジェニック作物が双子葉植物である、請求項17記載の方法。
  21. 該双子葉植物がダイズである、請求項20記載の方法。
  22. 該不安定化配列が3'SAURターミネーター、DSTエレメント、ATTTAモチーフ、ATTTAAモチーフ、およびATTTAおよびATTTAAモチーフの組合せよりなる群から選択される、請求項17記載の方法。
  23. 該目的遺伝子がトランスジェニック発現カセットにおける少なくとも1つのプロモーターエレメントに操作可能に連結される、請求項17記載の方法。
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