JP2008543837A - 抗高コレステロール血症化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)のコレステロール吸収阻害剤ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびエステルを提供する。これらの化合物は、血漿コレステロール濃度、特にLDLコレステロール濃度を低下させるために、ならびにアテローム性動脈硬化症の発症およびアテローム硬化性疾患の発症を処置および予防するために有用である。

Description

本発明は、置換2−アゼチジノンならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびエステルに関し、ならびに高コレステロール血症を処置するための、およびアテローム性動脈硬化症、関連した状態と疾患事象の進行を予防、停止または遅延させるための、上記薬剤の単独または他の有効薬剤と組み合わせての使用に関する。
数十年の間、高い血中コレステロールは、冠状動脈心疾患の主な危険因子であることが明らかとなってきており、多くの研究により、CHD事象の危険性が脂質低下療法によって低減され得ることが示されてきた。1987年より以前は、脂質低下医療用品は、飽和脂肪およびコレステロールの低い食事、胆汁酸捕捉剤(コレスチラミンおよびコレスチポール)、ニコチン酸(ナイアシン)、フィブラート系薬剤およびプロブコールに本質的に限られていた。残念なことに、これらの処置のすべては、有効性もしくは耐用性またはその両方が限られたものであった。HDL(高密度リポタンパク質)コレステロールの増加を伴うLDL(低密度リポタンパク質)コレステロールの実質的な減少は、ニコチン酸の追加をしてもしなくても低脂質の食事と胆汁酸捕捉剤とを組み合わせにより達成することができた。しかしながら、この療法は、投与または忍容が容易ではないがゆえに、脂質専門医のいるクリニック以外では失敗に終わることが多かった。フィブラート系薬剤は、HDLコレステロールの増加を伴うLDLコレステロールの減少を緩やかにし、トリグリセリドを実質的に減少させ、またフィブラート系薬剤は高い耐用性を有するために、これらの薬物はより広く使用されてきた。プロブコールは、LDLコレステロールを少し減少させるだけであり、またHDLコレステロールを減少させるが、HDLコレステロール濃度とCHDの危険性との間の強い反比例の関係のために、プロブコールは一般に望ましくないと考えられている。ロバスタチン(1987年に処方に利用可能となった最初のHMG−CoA還元酵素阻害剤)の導入により、初めて医師たちは、有害作用をほとんど起こさずに血漿コレステロールを大幅に減少させることができた。
最近の研究により、ロバスタチン、シンバスタチンおよびプラバスタチン(これら全てが、HMG−CoA還元酵素阻害剤クラスのメンバー)が、冠状動脈および頚動脈におけるアテローム硬化性病変の進行を遅延させることが明確に実証された。シンバスタチンおよびプラバスタチンはまた、冠状動脈心疾患事象の危険性を低下させることも示されており、また、シンバスタチンの場合は、スカンジナビア・シンバスタチン・生存率研究によって、冠状動脈死および総死亡率の危険性が非常に顕著に減少することが示された。この研究により、脳血管性事象の減少についてのいくつかの根拠が提供された。シンバスタチンによって達成される冠状動脈の罹患および死亡の危険性の実質的減少にもかかわらず、治療を受けた患者におけるその危険性はなおもかなりのものである。例えば、スカンジナビア・シンバスタチン・生存率研究において、この5年間の研究の間に冠状動脈死の危険性は42%減少したが、なおも治療を受けた患者の5%をこの疾患で死亡させている。危険性をさらに低下させることが明らかに必要である。
登場してきた抗高脂血症薬のより最近の種類として、コレステロール吸収阻害剤が挙げられる。エゼチミブ(この種類の中で認可を受けた最初の化合物)は、商品名ZETIA(登録商標)として米国で現在市販されている。エゼチミブは、以下の化学構造を有し、米国再発行特許発明第37721号および米国特許第5,846,966号に記載されている。
Figure 2008543837
一般構造式:
Figure 2008543837
のグルクロン酸抱合類似体を含む糖置換2−アゼチジノン、およびそれらを製造する方法が、米国特許第5,756,470号に開示されており、式中、ArおよびArは、非置換または置換アリール基である。
さらなるコレステロール吸収阻害剤は、WO2002/066464A1(Kotobuki Pharmaceutical Co.により出願された。)およびUS2002/0137689A1(Glombik et al)に記載されている。WO2002/066464A1は、一般式:
Figure 2008543837
(式中、他の定義の中で、A、AおよびA
Figure 2008543837
であり得、Rは−CHOH、−CHOC(O)−Rまたは−COであり;Rは−OHまたは−OC(O)Rであり、Rは−(CH(CH−(kおよびiは0でありまたは1以上の整数であり、k+iは10以下の整数であり;およびRは単結合、−CH=CH−、−OCH−、カルボニルまたは−CH(OH)である。)である。)
の脂質低下性化合物を開示している。
US2002/0137689A1は、一般式
Figure 2008543837
(式中、他の定義の中で、R、R、R、R、R、Rは互いに独立して(C−C30)−アルキレン−(LAG)(式中、アルキレン基の1つ以上の炭素原子は、−O−、−(C=O)−、−CH=CH−、−C≡C−、−N((C−C)−アルキル)−、−N((C−C)−アルキルフェニル)または−NH−によって置換されてよい。)であり得、;および(LAG)は、糖残基、二糖残基、三糖残基、四糖残基、糖酸またはアミノ糖である。)
の脂質低下性化合物を開示している。
高脂血症およびアテローム硬化症の経過のための新規治療薬を発見するための進行中の努力の中で、本発明は、以下に記載する新規コレステロール吸収阻害剤を提供する。
(発明の要旨) 本発明の1つの目的は、式I:
Figure 2008543837
の新規コレステロール吸収阻害剤ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびエステルを提供することである。
本発明の第2の目的は、コレステロール吸収を阻害するための方法を提供することであり、この方法は、式Iの化合物の治療有効量をそのような処置を必要とする患者に投与することを含む。もう1つの目的は、血漿コレステロール、特にLDLコレステロールの濃度を減少するための高コレステロール血症を処置するための方法であり、式Iの化合物の治療有効量をそのような処置を必要とする患者に投与することを含む前記方法を提供することである。
さらなる目的として、アテローム性動脈硬化症の発症の危険性を予防または低減するための方法、ならびにアテローム性動脈硬化性疾患の発症が臨床的に明らかになった場合にアテローム硬化性疾患の進行を停止または遅延させるための方法であり、式Iの化合物の予防有効量または治療有効量を、アテローム性動脈硬化症を発症する危険性のある患者またはすでにアテローム硬化性疾患を有する患者に適宜投与することを含む前記方法を提供する。本発明のもう1つの目的は、本発明の化合物を、これらの状態を発症する危険性を処置し、予防しまたは低減する際に有用な薬物を製造するために使用することである。本発明の他の目的は、式Iの化合物を製造するための方法を提供すること、およびこれらの化合物を含む新規の医薬組成物を提供することである。
さらに、本発明の化合物、特に式Iの化合物の放射性同位体は、スクリーニングアッセイの際に使用することができ、そのアッセイは、エゼチミブと同じ作用機構を有する新規コレステロール吸収阻害剤を同定するように設計されている。さらなる目的は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
(発明の詳細な説明)
本発明の新規コレステロール吸収阻害剤は、構造式I:
Figure 2008543837
(式中、
Arは、アリールおよびR置換アリールからなる群より選択され;
X、YおよびZは、独立して−CH−、−CH(C1−6アルキル)−および−C(C1−6アルキル)−からなる群より選択され;
Rは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR,−O(CO)NR、糖残基、二糖残基、三糖残基および四糖残基からなる群より選択され;
は、−H、−C1−6アルキルおよびアリールからなる群より選択され、またはRとRとが一緒になってオキソであり;
は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群より選択され;
は、−H、−C1−6アルキルおよびアリールからなる群より選択され、またはRとRとが一緒になってオキソであり;
qおよびrは、qおよびrの少なくとも一方が1であるという条件で各々独立して0および1から選択される整数であり、;
m、nおよびpは、m、n、p、qおよびrの合計が1、2、3、4、5または6であるという条件で各々独立して0、1、2、3および4から選択される整数であり;
tは、0、1および2から選択される整数であり;
は、式中に現れる毎に、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O−C1−5アルキル−OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、−S(O)、−O−C1−10アルキル−COOR、−O−C1−10アルキル−CONRおよびフルオロからなる群より独立して選択される1から5個の置換基であり;
、RおよびRは、式中に現れる毎に、−H、−C1−6アルキル、アリールおよびアリール置換−C1−6アルキルからなる群より独立して選択され;
は、独立して−C1−6アルキル、アリールおよびアリール置換C1−6アルキルからなる群より選択され;
は、−C≡C−(CH−NR1011、−(CH−(CHNR1011および−C≡C−C(O)R16からなる群より選択され;
10は、式中に現れる毎に、−Hおよび−C1−3アルキルからそれぞれ独立して選択され;
11は、−H、−C1−3アルキル、−C(O)−C1−3アルキル、−C(O)−NR1010、−SO−C1−3アルキルおよび−SO−フェニルからなる群より選択され;および
12は、R12が−C1−8アルキル−R13であるとき、Rは−(CH−(CHNR1011であるという条件で、R13、−C1−8アルキル−R13、−CH=CH−(CH−R13および−C≡C−(CH−R13からなる群より選択され、;
wは、式中に現れる毎に、0、1、2、3、4、5および6から独立して選択される整数であり;
yは、式中に現れる毎に、1、2、3、4、5および6から独立して選択される整数であり;
13は、
Figure 2008543837
であり、
14は、−COOH、−COOC1−6アルキル、−CHOH、−CHO(CH−R15、−CONR1010および
Figure 2008543837
からなる群より選択され;
15は、式中に現れる毎に、−H、−OH、−COOR10、−NR1017、−NR10COR17、−NR10COOR17、−NR10−SO17および−NR10−CONR1017からなる群より独立して選択され;
16は、−OH、−OC1−6アルキルおよび−NR1011からなる群より選択され;および
17は、−H、−C1−3アルキル、フェニルおよび−CH−フェニルからなる群より選択される。)
の化合物ならびにこの薬学的に許容可能な塩およびエステルである。
本発明の1つの実施形態において、式中pが0でありrが1であるとき、m、qおよびnの合計は1、2、3、4または5であるという条件で、式Iで定義される化合物である。
本発明の第2の実施形態において、構造式Ia:
Figure 2008543837
(式中、可変要素は式Iにおける定義と同様である。)
を有する式Iの化合物ならびにこの薬学的に許容可能な塩およびエステルである。
本発明の第3の実施形態において、化合物は、構造式Ib:
Figure 2008543837
(式中、可変要素は式Iにおける定義と同様である。)
を有する式Iの化合物ならびにこの薬学的に許容可能な塩およびエステルであり、
本発明のもう1つの実施形態において、mが0であり、qが1であり、nが1であり、rが0であり、およびpが1である、式Iの化合物である。この実施形態の1つのクラスにおいて、YおよびZが−CH−である。この実施形態の1つのサブクラスにおいて、Rが−OHであり、Rが−Hである。
本発明のもう1つの実施形態において、Arが式Iにおいて上で定義したとおりである、式IおよびIaの化合物の化合物である。この実施形態の1つのクラスにおいて、ArがアリールおよびR置換アリールからなる群より選択され、ここでRは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O−C1−5アルキル−OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、−S(O)、−O−C1−10アルキル−COOR、−O−C1−10アルキル−CONRおよびフルオロからなる群よりそれぞれ独立して選択される1から2個の置換基である。この実施形態の1つのサブクラスにおいて、Arが、非置換フェニル、一置換フェニルまたは二置換フェニルである。さらなるサブクラスにおいて、Arが、フルオロで一置換されたフェニル、特に4−フルオロ−フェニルである。
本発明のもう1つの実施形態において、Rが式Iにおいて上で定義したとおりである、式IおよびIaの化合物である。この実施形態の1つのクラスにおいて、Rが−ORである。この実施形態の1つのサブクラスにおいて、Rが−OHである。
本発明のもう1つの実施形態において、Rが式Iにおいて上で定義したとおりである、式IおよびIaの化合物である。この実施形態の1つのクラスにおいて、Rが−Hである。
本発明のもう1つの実施形態において、Rが式Iにおいて上で定義したとおりである、式I、IaおよびIbの化合物である。この実施形態の1つのクラスにおいて、Rが−C≡C−(CH−NR1011および−(CH−(CHNR1011から選択される。1つのサブクラスにおいて、Rが−C≡C−CH−NR1011および−(CH−NR1011から選択される。この実施形態の1つのさらなるサブクラスにおいて、Rが、−C≡C−CH−N(R10)(SO−C1−3アルキル)、−C≡C−CH−N(R10)(SO−フェニル)、−(CH−N(R10)(SO−C1−3アルキル)および−(CH−N(R10)(SO−フェニル)から選択される。
本発明のもう1つの実施形態において、R12が式Iにおいて上で定義したとおりである、式I、IaおよびIbの化合物である。この実施形態の1つのクラスにおいて、R12が、R13、−CH−R13、−CH−CH−R13および−C≡C−R13から選択される。
式I、Ia、Ibにおける各可変要素(すなわち、Ar、R、R、R、R12)について上で記載した各実施形態、クラスまたはサブクラスは、1つ以上の他の可変要素について上で記載した実施形態、クラスまたはサブクラスの1つ以上と組み合わせることができ、すべてのそのような亜属の組み合わせも本発明の範囲内に含まれる。
本明細書中においては、「アルキル」は、炭素原子の特定の数を有する分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意味する。アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル(Pr)、n−ブチル(Bu)、n−ペンチル、n−ヘキシルおよびこれらの異性体(例えば、イソプロピル(i−Pr)、イソブチル(i−Bu)、secブチル(s−Bu)、tertブチル(t−Bu)、イソペンチル、イソヘキシルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。命名されたアルキル基に付けられる特定の接頭辞(例えば、ノルマルについての「n−」、secについての「s−」、tertについての「t−」、イソについての「i−」)が存在しない場合、その命名されたアルキル基はn−アルキル基である(すなわち、「プロピル」は「n−プロピル」である。)ことを意味する。本明細書中において、式Iにおける可変基の定義内で、「アルキル」は、例えばRが−C1−6アルキルであるときのように一価であり得、または例えばRがアリール置換−C1−6アルキルであるとき、またはR12が−C1−6アルキル−R13であるとき、二価であり得る。
本明細書中において、「アリール」は、フェニル(Ph)、ナフチル、インデニル、テトラヒドロナフチルまたはインダニルを含むことを意味する。フェニルが、好ましい。
ヒドロキシル保護基は、本発明の範囲内の最終生成物を製造するための合成手順の間の中間体において使用され得る。R13のヒドロキシル基に適した保護基(本明細書中で「PG」と命名される。)は、炭水化物保護基として有用であることが公知である保護基、例えばベンジル、アセチル、ベンゾイル、tert−ブチルジフェニルシリル、トリメチルシリル、パラ−メトキシベンジル、ベンジリジンおよびメトキシメチルを含むが、これらに限定されない。そのような保護基を選択的に付加および除去するのに必要な条件は、Greene,T,and Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,Inc.,New York,NY,1999などの標準的な教科書に見出される。
式Iの化合物は、1つ以上の不斉中心を含み得るので、ラセミ体およびラセミ混合物、単一の鏡像異性体、鏡像異性体混合物、ジアステレオマー混合物および個別のジアステレオマーとして生じ得る。本発明は、式Iの化合物のそのような異性体の形態すべてを包含することを意図する。式Iの化合物のそのような異性体の形態すべてが、本発明の範囲内に含まれる。さらに、本発明の化合物についての結晶形のいくつかは多形として存在することができ、それらは本発明に含まれると解釈される。さらに、本発明の化合物のいくつかは、水または有機溶媒との溶媒和化合物を形成しうる。そのような水和物および溶媒和化合物も本発明の範囲内に包含される。
コレステロール吸収阻害剤としての活性により、本発明の化合物は、新規のコレステロール吸収阻害剤を特定するように設計されるスクリーニングアッセイにおいて使用することができる。式Iの化合物の放射性同位体、例えば硫黄が「放射性の」−35S−で置換されている式Iの化合物、特に放射性硫黄同位体がR部分内に組み込まれている式Iの化合物は、特にそのようなアッセイに有用である。式Iの化合物のそのような放射性同位体のすべてが、本発明の範囲内に含まれる。
本明細書中で、用語「薬学的に許容可能な塩」とは、一般に遊離酸を適切な有機塩基または無機塩基と反応させることによって調製される、本発明において使用される化合物の非毒性の塩、特に陽イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛およびテトラメチルアンモニウム)から形成される塩ならびにアミン(例えば、アンモニア、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N、N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、1−p−クロロベンジル−2−ピロリジン−1’−イル−メチルベンゾイミダゾール、ジエチルアミン、ピペラジン、モルフォリン、2,4,4−トリメチル−2−ペンタアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)から形成される塩を意味する。
本発明の化合物が塩基性であるとき、塩は無機酸および有機酸を含む薬学的に許容可能な非毒性の酸から調製され得る。そのような酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などを含む。特に好ましいのは、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸および酒石酸である。
薬学的に許容可能なエステルの例としては、フェニル、ジメチルアミノおよびアセチルアミノで置換されたC1−4アルキルおよびC1−4アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。「C1−4アルキル」は本明細書中では、1から4個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖の脂肪族鎖、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、iso−プロピル、sec−ブチルおよびtert−ブチルを含む。
用語「患者」は、病状の予防または処置のために本有効薬剤を使用する哺乳動物、特にヒトを含む。患者への薬物の投与は、自己投与および別の人による患者への投与の両方を含む。患者は、既存の疾患または病状のための処置を必要とする場合があり、またはコレステロール吸収の阻害によって影響される疾患および病状の危険性を予防もしくは低減するために予防的処置を望む場合がある。
用語「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医によって探求されている、組織、系、動物またはヒトの生物学的応答または医学的応答を誘発する薬物または医薬品の量を意味するものとする。用語「予防有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医によって、組織、系、動物またはヒトにおいて予防しようと探求されている生物学的または医学的な事象の発生の危険性を予防もしくは低減する医薬品の量を意味するものとする。特に、患者が投与される用量は、所望のLDLコレステロール低下量を達成するように選択することができ、患者が投与される用量は、標的LDL濃度に達するために、投与の時間中漸増することができる。本発明の化合物を利用する投与計画は、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別および病状;処置されるべき病状の重症度;投与に選択された化合物の効力;投与の経路;ならびに患者の腎臓および肝臓の機能を含む種々の因子に応じて選択される。状態の進行を予防、阻止または抑止するのに必要な、治療に有効な用量または予防に有効な用量を決定する目的でこれらの因子を考慮することは、十分に当業者が理解し得る範囲内である。
本発明の化合物は、コレステロール吸収阻害剤であり、単独またはもう1つの有効薬剤(例えば、抗アテローム硬化性薬剤、より具体的に、例えばHMG−CoAレダクターゼ阻害剤などのコレステロール生合成阻害剤)と組み合わせて使用されるとき、血漿コレステロール濃度、特に血漿LDLコレステロール濃度を低下させるために有用である。従って本発明は、コレステロール吸収を阻害するためおよび高コレステロール血症を含む脂質障害を処置するための方法を提供し、この方法は、式Iの化合物の治療有効量をこのような処置を必要とする人に投与することを含む。さらに、アテローム性動脈硬化症を発症する危険性を予防または低減するため方法、ならびにアテローム硬化性疾患が臨床的に明らかになった場合にその進行を停止または遅延させるための方法が提供される、それらの方法は、アテローム性動脈硬化症を発症する危険性のある哺乳動物またはすでにアテローム硬化性疾患を有する哺乳動物に適宜式I化合物の予防有効量または治療有効量を投与することを含む。
アテローム性動脈硬化症は、医療の関連分野で診療を行う医師によって認識および理解されている血管性の疾患および病状を包含する。血管再生処置後の再狭窄、冠状動脈心疾患(これは冠状動脈疾患または虚血性心疾患としても知られている。)、多発梗塞性痴呆を含む脳血管疾患および勃起不全を含む末梢血管疾患を含むアテローム硬化性心血管疾患は、アテローム性動脈硬化症のすべての臨床症状であり、用語「アテローム性動脈硬化症」および「アテローム硬化性疾患」に包含される。
冠状動脈心疾患事象、脳血管性事象および/または間欠性跛行の可能性が存在する場合、式Iの化合物は、発症または再発の危険性を予防または低減させるために投与され得る。冠状動脈心疾患事象は、CHD死、心筋梗塞(すなわち、心臓発作)および冠状動脈血管再生処置が含まれることを意図する。脳血管性事象は、虚血性または出血性の脳卒中(脳血管障害としても知られる)および一過性脳虚血発作が含まれることを意図する。間欠性跛行は、末梢血管疾患の臨床症状である。用語「アテローム硬化性疾患事象」は、本明細書中においては、冠状動脈心疾患事象、脳血管性事象および間欠性跛行が包含されことを意図する。1つ以上の非致死性のアテローム硬化性疾患事象を以前に経験している人は、そのような事象の再発の可能性がある人であるものとする。
従って、本発明はまた、アテローム硬化性疾患事象の最初またはその後の発生の危険性を予防または低減するための方法であり、式I化合物の予防有効量をそのような事象の危険性のある患者に投与することを含む前記方法を提供する。この患者は、投与の時点でアテローム硬化性疾患を有していても、有していなくてもよく、またはアテローム硬化性疾患を発症する危険性があってもよい。
本療法で処置されるべき人は、アテローム硬化性疾患を発症する危険性のある人およびアテローム硬化性疾患事象を有する人を含む。標準的なアテローム硬化性疾患の危険因子は、医療の関連分野で診療を行う平均的な医師に公知である。このような公知の危険因子は、高血圧症、喫煙、糖尿病、高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールの低濃度およびアテローム硬化性心血管疾患の家族歴を含むが、これらに限定されない。アテローム硬化性疾患を発症する危険性のある人を判定するための発表されている指針は、Executive Summary of the Third Report of the National Cholesterol Education Program(NCEP)Expert Panel on Detection,Evaluation,and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults(Adult Treatment Panel III),JAMA,2001;285 pp.2486−2497中に見出し得る。上に記載した危険因子の1つ以上を有すると同定された人々は、アテローム硬化性疾患を発症する危険性があると考えられる人の群に含まれるものとする。上に記載した危険因子の1つ以上を有すると同定された人々ならびにすでにアテローム性動脈硬化症を有する人々は、アテローム硬化性疾患事象を有する危険性があると考えられる人々の群に含まれるものとする。
式Iの化合物の経口用量は、約0.1から約30mg/kg体重/日、好ましくは約0.1から約15mg/kg体重/日である。従って、70kgの平均体重に対して、用量レベルは、約5mgから約1000mg薬物/日である。しかしながら、用量は、特定の化合物の効力を含む上に記載したような因子に依存して変更される。本発明の有効薬物を分割量で、例えば1日2から4回で投与しても良いが、1日1回の有効薬物の投与が好ましい。例として、1日の用量は、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、40mg、50mg、75mg、80mg、100mgおよび200mgから選択できるが、これらに限定されない。
本治療において使用される有効薬物は、錠剤、カプセル、丸剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液、シロップ剤およびエマルジョンなどの経口形態で投与することができる。経口製剤が好ましい。
式Iの化合物について、有効薬物の投与は、薬学的に許容可能ないずれかの経路を介して、また薬学的に許容可能ないずれかの剤形であり得る。これは、経口による従来の迅速な放出、時間が制御された放出および遅延放出(腸溶性など)の医薬品剤形の使用を含む。本発明での使用のための追加の適切な医薬組成物は、薬学分野の当業者に公知である;例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PAを参照されたい。
本発明の方法において、有効薬物は通常、意図される投与の形態、すなわち経口の錠剤、カプセル、エリキシル剤、シロップ剤などに関して適切に選択され、従来の薬務に一致する適切な医薬品希釈剤、賦形剤またはキャリア(本明細書中では「キャリア」材料と総称される。)との混合物中にて投与される。
例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与のために、有効薬物成分は、非毒性の薬学的に許容可能な不活性なキャリア(例えば、ラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、加工糖、加工デンプン、メチルセルロースおよびその誘導体、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトールならびに他の還元糖および非還元糖、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、ステアリン酸カルシウムなど)と組み合わせることができる。液体の形態での経口投与のために、薬物成分は、非毒性の薬学的に許容可能な不活性なキャリア(例えば、エタノール、グリセロール、水など)と組み合わせることができる。さらに、所望または必要な場合、適切な結合剤、潤滑剤、崩壊剤ならびに着色剤および着香料も混合物に組み込むことができる。酸化防止剤などの安定化剤、例えばブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、プロピルガレート、アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸、メタ重亜硫酸カルシウム、ヒドロキノンおよび7−ヒドロキシクマリン、特にBHA、プロピルガレートおよびそれらの組み合わせもまた剤形を安定化するために加えることができる。式Iの化合物が、シンバスタチンなどのHMG−CoA還元酵素阻害剤とともに処方されるとき、少なくとも1つの安定化剤を組成物中に使用することが好ましい。他の適切な成分は、ゼラチン、甘味料、天然ガムおよび合成ガム(例えば、アラビアゴム、トラガカントゴムまたはアルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろうなど)を含む。
有効薬物はまた、リポソーム送達系の形態(例えば、小型単層リポソーム、大型単層リポソームおよび多重膜リポソーム)で投与することができる。リポソームは、種々のリン脂質(例えば、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン)から形成し得る。
有効薬物はまた、化合物分子が結合している個別のキャリアとしてモノクローナル抗体を使用することによっても送達し得る。有効薬物はまた、標的化可能な薬物キャリアとして可溶性ポリマーに結合され得る。このようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシ−プロピル−メタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシ−エチル−アスパルトアミド−フェノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド−ポリリジンを含み得る。さらに、有効薬物は、薬物の徐放性を達成するのに有用な生分解性ポリマーの1つのクラス(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸とのコポリマー、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリル酸およびハイドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーなど)に結合されていてもよい。
本発明はまた、式Iの化合物を薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせることを含む医薬品組成物を調製するための方法を包含する。式Iの化合物と薬学的に許容可能なキャリアとを組み合わせることにより製造される医薬品組成物もまた包含される。
1つ以上の追加の有効薬剤を式Iの化合物と組み合わせて投与することができ、従って本発明の1つの実施形態は、合剤を包含する。合剤は、式Iの化合物および追加の有効薬剤(単数または複数)を含む単一剤形を包含する。また、別個の剤形中の式Iの化合物および追加の有効薬剤(単数または複数)の各々の投与を包含し、これにより有効薬剤の同時投与または逐次投与が可能となる。追加の有効薬剤(単数または複数)は、脂質変性剤(特に、HMG−CoA還元酵素阻害剤などのコレステロール生合成阻害剤)、または他の薬学的活性を有する薬剤、または脂質変性作用と他の薬学的活性の両方を有する薬剤であり得る。この目的のために有用なHMG−CoA還元酵素阻害剤の例としては、ラクトン化酸形またはジヒドロキシ開環酸形のスタチン、ならびにそれらの薬学的に許容可能な塩およびエステルが挙げられ、これらは、ロバスタチン(MEVACOR(登録商標);米国特許第4,342,767号を参照されたい。);シンバスタチン(ZOCOR(登録商標);米国特許第4,444,784号を参照されたい。);ジヒドロキシ開環酸形シンバスタチン、特にそのアンモニウム塩またはカルシウム塩;プラバスタチン、特にそのナトリウム塩(PRAVACOL(登録商標);米国特許第4,346,227号を参照されたい);フルバスタチン、特にそのナトリウム塩(LESCOL(登録商標);米国特許第5,354,772号を参照されたい。);アトルバスタチン、特にそのカルシウム塩(LIPITOR(登録商標);米国特許第5,273,995号を参照されたい。);ロスバスタチン(CRESTOR(登録商標);米国特許第5,260,440号を参照されたい);およびNK−104とも呼ばれるピタバスタチン(PCT国際公開番号WO97/23200を参照されたい。)を含むが、これらに限定されない。使用できる追加の有効薬剤の例としては、FLAP阻害剤;5−リポキシゲナーゼ阻害剤;米国再発行特許第37721号および米国特許第5,846,966号に記載されているエゼチミブ(ZETIA(登録商標))などの追加のコレステロール吸収阻害剤;コレステロールエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤、例えばJTT−705およびCP529,414としても知られているトルセトラピブ;HMG−CoAシンターゼ阻害剤;スクアレンエポキシダーゼ阻害剤;スクアレンシンテターゼ阻害剤(スクワレンシンターゼ阻害剤としても知られている。);アシル−補酵素A:ACAT−1またはACAT−2の選択的阻害剤ならびにACAT−1および−2の二重阻害剤を含むコレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤;ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)阻害剤;ナイアシン;胆汁酸捕捉剤;LDL(低密度リポタンパク質)受容体誘導因子;血小板凝集阻害剤、例えば糖タンパク質IIb/IIIaフィブリノゲン受容体アンタゴニストおよびアスピリン;通常グリタゾンと呼ばれる化合物(例えば、ピオグリタゾンおよびロシグリタゾン)を含むおよびチアゾリジンジオンとして公知の構造クラス内に含まれるそれらの化合物を含むヒトペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPARγ)アゴニスト、ならびにチアゾリジンジオン構造クラス以外のヒトPPARγアゴニスト;例えば、クロフィブラート、微粉化フェノフィブラートを含むフェノフィブラートおよびゲムフィブロジルなどのPPARαアゴニスト;PPAR二重α/γアゴニスト;ビタミンB(ピリドキシンとしても公知の)およびそのHCl塩などの薬学的に許容可能な塩;ビタミンB12(シアノコバラミンとしても知られている。);葉酸またはそのナトリウム塩およびメチルグルカミン塩などの薬学的に許容可能な塩またはエステル;ビタミンCおよびEならびにベータカロチンなどの抗酸化剤ビタミン;β遮断薬;ロサルタンなどのアンギオテンシンIIアンタゴニスト;エナラプリルおよびカプトプリルなどのアンギオテンシン変換酵素阻害剤;ニフェジピンおよびジルチアザムなどのカルシウムチャネル遮断薬;エンドセリアンアンタゴニスト;ABC1遺伝子発現を促進する薬剤;阻害剤とアゴニストの両方を含むFXRリガンド;この受容体のすべてのサブタイプの阻害剤とアゴニストとの両方を含むLXRリガンド、例えばLXRαおよびLXRβ;アレンドロン酸ナトリウムなどのビスホスホネート化合物;ならびにシクロオキシゲナーゼ−2阻害剤(例えば、ロフェコキシブ、セレコキシブおよびバルデコキシブなど)、の1つ以上が挙げられるが、これらに限定されない。
式Iの1つの化合物の治療有効量または予防有効量は、適宜コレステロール吸収を阻害するために、ならびにコレステロール吸収の阻害によって発症する疾患および状態の危険性を処置および/または低減するため(例えば、脂質障害を処置するため、アテローム硬化性疾患を発症する危険性を予防または低減するため、アテローム硬化性疾患が臨床的に明らかになった場合にその進行を停止または遅延させるため、およびアテローム硬化性疾患事象の最初またはその後の発生の危険性を予防または低減するため)に有用な薬物の調製に使用することができる。例えば、薬物は式Iの化合物の約5mgから約1000mgから構成され得る。式Iの化合物から構成される薬物はまた、前に記載したような1つ以上の追加の有効薬剤を用いて調製され得る。
以下のマウスにおけるコレステロール吸収アッセイを使用して本発明の化合物によるコレステロール吸収の阻害を測定した。このアッセイは、マウスにおけるコレステロール吸収を阻害する能力に関して試験化合物とエゼチミブとを比較することを含む。エゼチミブと本発明の試験化合物の両方が、試験した最高の用量でコレステロール吸収を90%超阻害した。試験化合物のID50は1mg/kg未満であった。
マウスにおけるコレステロール吸収アッセイ:10から14週齢のC57BL/6雄マウス(n=6/群)に、試験化合物またはエゼチミブ(0.12〜10mg/kg)を含むまたは含まない0.2mlの0.25%メチルセルロース溶液を経口的に投薬した。30分後、マウス全てに、マウス1匹あたり2μCi[H]−コレステロールを含む0.2mlのINTRALIPID(登録商標)を経口的に投薬した。5時間後、マウスを安楽死させ、肝臓および血液を採取した。肝臓および血漿中のコレステロール値を測定し、コレステロール吸収の阻害パーセントを計算した。
本発明の構造式Iの化合物は、適切な材料を使用して以下の模式図および実施例の手順に従って調製され得、以下の特定の実施例によってさらに例示され得る。さらに、本明細書中に記載する手順を利用することによって、当業者は、本明細書中で特許請求されている本発明の追加の化合物を容易に調製することができる。しかしながら、実施例において説明する化合物は、本発明とみなされる唯一の種類を形成すると解釈されるべきでない。実施例は、本発明の化合物の調製についての詳細をさらに説明する。以下の調製手順の条件および方法の公知の変法を使用することにより、これらの化合物を調製することができることを当業者は容易に理解する。
種々のクロマトグラフィー法を化合物の調製に使用することができる。これらの方法は、高速液体クロマトグラフィー(順相、逆相およびキラル相を含む);超臨界流体クロマトグラフィー;分取薄層クロマトグラフィー;シリカゲルまたは逆相シリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィー;イオン交換クロマトグラフィー;および放射状クロマトグラフィーを含むが、これらに限定されない。すべての温度は、別に規定されない限り、摂氏度である。
本明細書中で使用されるいくつかの略語には、以下が含まれる。
Ac アシル(CHC(O)−)
Aq. 水性
Bn ベンジル
C. 摂氏
calc. 計算値
セライト CELITE(登録商標)珪藻土
DCM ジクロロメタン
デス・マーチン・ペルヨージナン 1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾドキソール−3−(1H)−オン
DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMDO ジメチルジオキシラン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドHCl
equiv. 等価物
ES−MS エレクトロスプレーイオン−質量分析
EtOAc 酢酸エチル
h 時間
HPLC 高速液体クロマトグラフィ
min 分
m.p. 融点
MS 質量スペクトル
Prep. 分取
r.t.(またはrt) 室温
sat. 飽和
TBAI ヨウ化テトラブチルアンモニウム
TBS Tert−ブチルジメチルシリル
TEA トリエチルアミン
TEMPO 2,26,6−テトラメチ−1−ピペリジニルオキシフリーラジカル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
Tlc 薄層クロマトグラフィー
UDPGA ウリジン−5’−ジホスホグルクロン酸。
以下の一般模式図は、本発明の化合物を合成するための方法を示している。すべての置換基および変数(例えば、R,R,Ar,v,wなど)は、別に規定されない限り、式I中の上記の定義と同様である。
模式図Iにおいて、I−1を、適切なパラジウム触媒(例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)または[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)など)およびヨウ化銅(I)の存在下において、I−2型の末端アルキンで処理する。この反応は通常、DMFなどの不活性な有機溶媒中において、室温から100℃の温度で6から48時間に亘って行われ、生成物は構造式I−3の内部アルキンである。アルキンI−2に35Sなどの放射性原子を含ませることによって、I−1との反応において対応する放射性標識付加物を得ることができる。I−3からI−4へ変換は、R位の三重結合を水素化した後、メタノール中においてI−3をグアニジンおよびトリエチルアミンで処理してフェノール酢酸(phenolic acetate)を選択的に除去し、次いでジクロロメタン媒質中のトリエチルアミンまたはN,Nジイソプロピル−N−エチルアミンのいずれかの存在下におけるビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノピリジンを用いる処理を経由してフェノールをトリフレートI−4に変換することにより、達成できる。グリコシドの取り込みは、トリフレートI−4と完全に保護されたアルキニル糖I−5とのパラジウム触媒による結合により完了する;例えば、PGは、ベンジルであり得る。この方法において、I−4は、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)などの適切なパラジウム触媒およびヨウ化銅(I)の存在下でヨウ化テトラブチルアンモニウムなどの開始剤を用いてI−5型のアルキニル糖で処理される。この反応は通常、DMFなどの不活性な有機溶媒中において、50℃で1から5時間に亘って行われ、生成物は構造I−6のC−グリコシドである。三重結合の水素化が、炭素に担持された10%パラジウム触媒を用いて水素雰囲気下、酢酸エチルなどの溶媒中で15から24時間に亘って反応させて処理することによるベンジル保護エーテルの除去にともなって起き、それによりR14が−CHOHであるI−7が形成される。エーテル(式中、R14が−CHO(CH−R15である)は、アルキル化試薬および適切な塩基を用いてまたはジアゾアルカン試薬およびRh(OAc)などの適切な金属触媒を用いて処理することにより調製することができる。Rおよび/またはRが酢酸基であるとき、50℃に加熱したメタノール中でシアン化カリウムを用いて1から2時間脱保護することにより、それらの位置で遊離ヒドロキシル基が生成される。
模式図Iに示される方法はまた、I−2の代わりにHC≡C−COOC1−6アルキルまたはHC≡C−C(O)NR1011を使用して行うことができ、そしてそのアルキルエステルを加水分解することにより、Rが−C≡C−COOHである化合物を形成することができる。
Figure 2008543837
ヒドロキシルメチルC−グリコシドI−6から対応するC−グリコシドカルボキシレートII−2への変換およびアミド類似体II−3の合成を模式図IIに示す。模式図Iに示される中間体I−6を出発物質とし、室温で15から24時間、水素雰囲気下、酢酸エチルなどの溶媒中で、I−6を炭素に担持された10%パラジウムで処理することにより、ベンジル保護の除去およびアルキンの水素化が完了する。次いで、II−1の第1級ヒドロキシル基が、KBr、塩化テトラブチルアンモニウムならびに炭酸水素ナトリウムおよび塩化ナトリウムの緩衝水溶液の存在下で次亜塩素酸ナトリウムと共にTEMPOフリーラジカルを使用して、選択的に酸化される。適切な溶媒、例えばジクロロメタンまたは当業者に公知の他の溶媒も、II−1を反応のために可溶にすることが必要である。Rおよび/またはRが酢酸基であるとき、ヒドロキシルとしてRおよび/またはRを形成するための酢酸基の最終的な脱保護を、模式図Iに記載したように行うことにより、最終的なC−グリコシドカルボキシレートII−2が得られる。このようにして、様々な第1級アミンおよび第2級アミンとともに標準的なEDCカップリング手順を使用することにより、II−3に示すようなアミド類似体をグリコシドカルボキシレートから合成することができる。同様に、エステル類似体(式中、R14は−COOC1−6アルキルである)を、適切なアルキルアルコールを使用してII−2から生成することができる。
Figure 2008543837
位の三重結合の水素化の工程を省略すること以外は模式図Iに記載したI−6を合成するための手順に従うことにより、模式図IIIに示されるIII−2を形成することができる。次に、例えばベンジル保護基を使用している場合は、それらをジクロロメタンなどの適切当な溶媒中、過剰量の塩化第二鉄で処理することにより除去して、III−3aを得ることができる。模式図IIに記載した標準的なTEMPO条件を使用して、得られたポリヒドロキシル化されたIII−3aの第1級アルコールを酸化することにより、カルボン酸III−3bが得られる。III−3aまたはIII−3b中のRおよび/またはRが酢酸基である場合、Rおよび/またはRをヒドロキシルとして得るための脱保護は、模式図Iに記載したようにシアン化カリウムで処理することにより行う。
Figure 2008543837
アルケニル結合糖誘導体はまた、模式図IIIに記載した条件を使用して、しかしながらビニル金属試薬を使用して中間体III−1にアルケニル糖部分を結合することにより合成することができる。アルケニル糖のビニルボロン酸誘導体などの試薬を、トリエチルアミンなどの適切な塩基の存在下で適切なパラジウム触媒を使用する鈴木反応を介して中間体III−1にクロスカップリングすることができる。次いで、最終的なアルコール化合物は脱保護により調製することができ、そのカルボン酸誘導体を、前述の模式図で記載した手順と同様の手順を使用してさらなる官能基操作によって調製することができる。
模式図IVに示されるように、グリコシドのフェニル環への直接の取り込みは、トリフレートI−4とIV−Iなどの完全に保護されたアルケニルスタンニル糖中間体とのパラジウム触媒による結合によって達成することができる。その反応を、DMFまたはトルエンなどの不活性有機溶媒中、PdCl(PPhまたはPd(テトラキスPPh)などのパラジウム触媒の存在下で1から24時間に亘って加熱しながら行って、生成物IV−2を得ることができる。ジメチルジオキシラン(DMDO)などの試薬による二重結合のエポキシ化に続いて、トリエチルシラン(TES)またはトリイソプロピルシラン(TIS)などの試薬によるシラン還元により、C−グリコシドであるIV−3が得られる。保護基(例えば、ベンジル保護基)を水素雰囲気下、酢酸エチルなどの溶媒中で炭素触媒に担持された10%パラジウムで15から24時間に亘って処理することにより除去することによって、IV−4が得られる。あるいは、中間体III−1をI−4の代わりに使用する場合、過剰量の塩化第二鉄を脱保護段階に使用して、IV−4のアルキニル類似体を得ることができる。Rおよび/またはRが酢酸基である場合、Rおよび/またはRをヒドロキシルとして得るための脱保護は前述のとおりに行う。
Figure 2008543837
模式図Vに示されるように、構造式V−2の化合物は、アルケニル糖中間体V−1を9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)で処理してアルキルホウ酸エステルを形成し、それをトリフレートI−4とパラジウム触媒のクロスカップリングして保護されたC−グリコシドV−2が得られることにより得られる。次いで、最終生成物V−3は、模式図IおよびIVで前述した手順と同様の手順を使用して調製することができる。
Figure 2008543837
以下の実施例は本発明を説明するために提供されるものであって、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきでは決してない。以下の名称は実施例において、繰り返して使用される一定の中間体について使用される:
Figure 2008543837
Figure 2008543837
化合物(3R,4S)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヨードフェニル)アゼチジン−2−オン(i−7)を、Burnett,D.S.;Caplen,M.A.;Domalski,M.S.;Browne,M.E.;Davis,H.R.Jr.;Clader,J.W.Bioorg.Med.Chem.Lett.(2002),12,311に従って調製した。化合物i−8はi−7のヒドロキシ保護された類似体であり、式中、その保護基はアシルである。
以下の合成実施例の範囲内において、前の段階からの中間体に対する表示は、別に規定されない限り、同じ実施例内の前の段階で生成された中間体化合物に対する表示である。
N−プロプ−2−イン−1−イルアセトアミド(i−1)の調製:
塩化アセチル(0.52mL,7.3mmol)を、プロパルギルアミン(0.5mL,7.3mmol)およびジメチルアミノピリジン(18mg,0.14mmol)のピリジン(2.5mL)溶液に撹拌しながら0℃で加え、得られた混合物を放置して周囲温度まで温めた。約15時間後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HClおよびブラインで連続的に洗浄した。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、そして真空中で濃縮することにより、表題化合物(i−1)を得た。これをさらに精製することなく使用した。
N−プロプ−2−イン−1−イルベンゼンスルホンアミド(i−2)の調製:
塩化ベンゼンスルホニル(1.16mL,9.1mmol)を、プロパルギルアミン(0.62mL,9.1mmol)およびジメチルアミノピリジン(22mg,0.18mmol)のピリジン(5mL)溶液に撹拌しながら室温で加えた。得られた溶液を周囲温度で約15時間熟成させた。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HClおよびブラインで連続的に洗浄した。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、そして真空中で濃縮することにより、表題化合物(i−2)を得た。これをさらに精製することなく使用した。
N,N−ジメチル−N’−プロプ−2−イン−1−イル尿素(i−3)の調製:
塩化ジメチルカルバミル(0.84mL,9.1mmol)を、プロパルギルアミン(0.62mL,9.1mmol)およびジメチルアミノピリジン(22mg,0.18mmol)のピリジン(5mL)溶液に撹拌しながら室温で加えた。得られた懸濁液を周囲温度で約15時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、そして1N HClおよびブラインで連続的に洗浄した。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、そして真空中で濃縮することにより、表題化合物(i−3)を得た。これをさらに精製することなく使用した。
N−メチル−N−プロプ−2−イン−1−イルメタンスルホンアミド(i−4)の調製:
塩化メタンスルホニル(1.12mL,14.5mmol)を、N−メチルプロパルギルアミン(1.22mL,14.5mmol)およびジメチルアミノピリジン(35mg,0.30mmol)のピリジン(10mL)溶液に撹拌しながら室温で加えた。約15時間熟成させた後、反応混合物を酢酸エチルに注ぎこみ、1N HClおよびブラインで連続的に洗浄した。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、そして真空中で濃縮することにより、表題化合物(i−4)を得た。これをさらに精製することなく使用した。
N−プロプ−2−イン−1−イルメタンスルホンアミド(i−5)の調製:
塩化メタンスルホニル(1.40mL,18.1mmol)をプロパルギルアミン(1.00g,18.1mmol)およびジメチルアミノピリジン(44.0mg,0.36mmol)のピリジン(10mL)溶液に撹拌しながら0℃で滴下した。約15時間熟成させた後、反応混合物を1N HClに注ぎこみ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして真空中で濃縮することにより、表題化合物i−5を得た。粗i−5を静置して結晶化し、さらに精製することなく使用した。
3,7−アンヒドロ−4,5,6,8−テトラ−Oβベンジル−1,2−ジデオキシ−D−グリセロ−D−グロ−オクト−1−イニトール(i−6)の調製:
Figure 2008543837
段階A,グルコシルラクトン中間体の調製:−78℃まで冷却した塩化オキサリル(2.4mL,27.74mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液にDMSO(2.6mL,37.00mmol)を加え、得られた溶液を15分間撹拌した。2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−グルコピラノース(6g,11.10mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液をシリンジを介して加え、得られた混合物を−78℃で1時間撹拌した。最後に、トリエチルアミン(6.4mL,46.24mmol)を加え、混合物を放置して室温に温めながら1時間撹拌した。酢酸エチル(200mL)で希釈し、0.5M HCl(75mL×2回)、水(75mL×1回)およびブライン(75mL×1回)で洗浄した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をさらに精製することなく使用した。m/z(ES)539(M+H)
段階B,i−6の調製:0℃に冷却した、段階Aからのラクトン中間体(538mg,1.00mmol)の無水THF(5mL)溶液に、0.5M臭化エチルニルマグネシウム(3.0mL,1.50mmol)を加え、その溶液を1時間撹拌した。混合物を濃縮し、その残渣をアセトニトリル(1mL)に溶解した。その溶液を窒素下に置き、トリエチルシラン(320μL,2.0mmol)をその混合物に加え、続いてホウ素トリフルオロエーテレート(127μL,1.0mmol)を加えた。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。酢酸エチル(25mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)とを分配し、有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。10%酢酸エチル/90%ヘキサンで溶離する分取TLCプレート精製(6×1000μM)により、表題化合物を透明な粘稠性液体として得た。m/z(ES)549(M+H)HNMR(500MHz,CDCl)δ:7.44−7.29(m,18H),7.16−7.14(m,2H),5.30(d,J=10Hz,1H),5.03(d,J=10.4Hz,1H),4.95−4.82(m,3H),4.64(d,J=12.0Hz,1H),4.56(d,J=12.3Hz,1H),4.06(dd,J=1.6,7.3Hz,1H),3.73(ddd,J=1.7,4.1,10.8Hz,2H),3.68−3.63(m,3H),3.47−3.45(m,1H),2.56(d,J=2.0Hz,1H).
N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(−(4−{[(2S,5S,3R,4R,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]−N−メチルメタンスルホンアミド
段階A:4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(アセチルオキシ)−3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1−(4−{3−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]プロプ−1−イン−1−イル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニルアセテート(R 10 が−CH であるi−9)の調製
Figure 2008543837
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(35mg,0.050mmol)およびヨウ化銅(I)(19mg,0.10mmol)をi−8(0.15g,0.25mmol)およびi−4(44mg,0.30mmol)のトリエチルアミン(0.17mL,1.2mmol)/DMF(1.3mL)溶液に加えた。反応混合物を窒素で飽和させ、室温で撹拌した。14時間後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空中で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィ(勾配溶離;溶離液として20%〜35%EtOAc/ヘキサン)で精製することにより、R10が−CHである表題化合物i−9を得た。m/z(ES)561(M−OAc)HNMR(500MHz,CDCl)δ:7.35(d,J=8.5Hz,1H),7.28(dd,J=6.4,8.4Hz,1H),7.19(d,J=8.1Hz,1H),7.12(d,J=8.5Hz,1H),7.08(d,J=8.2Hz,1H),7.02(dd,J=6.5,8.6Hz,1H),5.72(t,6.6Hz,1H),4.62(d,J=2.3Hz,1H),4.15(dd,J=7.1,11Hz,1H),3.15−3.12(m,2H),3.08−3.05(m,1H),2.84(s,3H),2.78(s,3H),2.60(t,7.4Hz,2H),2.32(s,3H),2.07(オーバーラップ s,3H),2.09−2.03(m,2H),1.90−1.83(m,4H).
段階B:4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(アセチルオキシ)−3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1−(4−{3−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニルアセテート(R 10 がCH であるi−10b)の調製
Figure 2008543837
段階Aからの中間体(805mg,1.30mmol)と水酸化パラジウム(活性炭に担持された20重量%の150mg)のEtOAc(25mL)中の混合物を大気圧で水素化した。8時間後、反応混合物をセライト(登録商標)の短いカラムを通して大量のEtOAcで溶出して濾過した。濾液を真空中で濃縮することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)565(M−OAc)HNMR(500MHz,CDCl)δ:7.35(d,J=8.5Hz,1H),7.28(dd,J=5.4,8.4Hz,1H),7.28−7.20(m,1H),7.14(d,J=6.6Hz,1H),7.06(d,J=8.5Hz,1H),7.04(dd,J=6.5,8.6Hz,1H),5.72(t,7.1Hz,1H),4.64(d,J=2.5Hz,1H),4.28(s,2H),3.10(dt,J=2.4,7.6Hz,1H),2.99(s,3H),2.94(s,3H),2.33(s,3H),2.08(オーバーラップ s,3H),2.09−2.03(m,2H),1.90−1.83(m,4H).
段階C:(1S)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−1−(4−{3−[メチル(メチルスルホニル)−アミノ]プロピル}フェニル)−2−オキソ−4−(4−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}フェニル)アゼチジン−3−イル]プロピルアセテート(R 10 =CH であるi−10a)の調製
Figure 2008543837
グアニジン(13mg,0.13mmol)を、段階Bからの中間体(82mg,0.13mmol)とトリエチルアミン(18μL,0.13mmol)とのメタノール(2mL)中の混合物に加えた。3時間後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機抽出物を、水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空中で濃縮して、透明な油状物を得た。これをDCM(1.5mL)に溶解した。トリエチルアミン(24mL,0.17mmol)、DMAP(2.0mg,0.016mmol)および(ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノピリジン(77mg,0.13mmol)を上記の溶液に連続的に加えた。3時間後、0.5N HClで反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空中で濃縮した。粗残渣をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィ(勾配溶離;溶離液として、35%〜40%EtOAc/ヘキサン)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)655(M−OAc)HNMR(500MHz,CDCl)δ:7.43(d,J=8.6Hz,1H),7.32−7.28(m,2H),7.15(d,J=6.4Hz,1H),7.10(d,J=8.4Hz,1H),7.04(t,J=6.5Hz,1H),5.72(t,6.6Hz,1H),4.66(d,J=2.3Hz,1H),3.14(dt,J=2.6,6.6Hz,2H),3.08(dt,J=2.5,8.2Hz,1H),2.84(s,3H),2.79(s,3H),2.61(t,7.7Hz,2H),2.08(オーバーラップ s,3H),2.09−2.04(m,2H),1.93−1.84(m,4H).
段階D:R 10 が−CH であり、PGがベンジルである中間体i−10cの調製
Figure 2008543837
オーブン乾燥したフラスコに、CuI(30mg,0.16mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(TBAI)(130mg,0.35mmol)および段階Cからの中間体(250mg,0.35mmol)を添加した。添加したフラスコを窒素雰囲気下に置き、i−6(384mg,0.70mmol)のDMF(2.5mL)溶液を混合物に加え、その後TEA(342μL,2.40mmol)を加えた。次いで、フラスコにコンデンサーを装着し、溶媒を脱気するために、混合物を取り出し、数回窒素下に放置した。次いで、Pd(PPh(246mg,0.22mmol)を反応物に加え、反応混合物を1.5時間70℃に加熱した。TLCの結果、出発物質が存在しないことが明らかになった。0.1N HCl(7.5mL)で反応を停止し、酢酸エチル(15mL)で希釈した。混合物を酢酸エチル(2×15mL)で分離し、有機相を合わせて、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。70%酢酸エチル/ヘキサンで溶離する分取TLCプレート(4プレート,1000μm)で精製を行うことにより、表題化合物を得た。m/z(ES)1053(M−OAc)HNMR(500MHz,CDCl)δ:7.46(d,J=8.3Hz,1H),7.40−7.28(m,22H),7.18−7.14(m,2H),7.10−7.04(m,2H),5.72(t,6.7Hz,1H),5.06(d,J=10.5Hz,1H),4.95(d,J=11.0Hz,1H),4.86(app t,J=9.3Hz,2H),4.65(d,J=12.2Hz,1H),4.61−4.54(m,2H),4.30(d,J=8.7Hz,1H),3.81−3.66(m,4H),3.55−3.50(m,1H),3.14(dt,J=2.3,7.1Hz,2H),3.08(dt,J=2.3,8.2Hz,1H),2.84(s,3H),2.79(s,3H),2.61(t,7.7Hz,2H),2.08(オーバーラップ s,3H),2.09−2.04(m,2H),1.93−1.84(m,4H).
段階E:R 10 が−CH であるi−10dの調製
Figure 2008543837
段階Dからの中間体(250mg,0.23mmol)の酢酸エチル(6mL)溶液に、炭素に担持された10%パラジウム(125mg)を加え、得られた懸濁液を水素雰囲気下に置き、一晩(15時間)勢いよく撹拌した。TLCの結果、60%完了していることが判明したので、触媒のさらに65mgを加え、懸濁液を再び水素雰囲気下に6時間晒した(完了するまで1時間毎にモニターした)。触媒をGilmen0.45μM PTFEシリンジフィルターディスクを使用して、濾過して除去し、酢酸エチルで洗浄した(5mL×3回)。その濾液を真空中で濃縮し、その残渣を、12%メタノール/88%ジクロロメタンで溶離する分取TLCプレートで精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)697(M−OAc)HNMR(500MHz,CDOD)δ:7.35−7.30(m,2H),7.28−7.25(m,4H),7.18(d,J=8.5Hz,2H),7.14(d,J=8.4Hz,2H),7.06(app,t,J=8.7Hz,2H),5.71(br dd,J=6.3,8.0Hz,1H),4.80(d,J=2.3Hz,1H),3.85(dd,J=2.3,11.8Hz,1H),3.64(dd,J=6.0,11.9Hz,1H),3.27−3.22(m,2H),3.18−3.14(m,1H),3.12−3.04(m,4H),2.90−2.85(m,1H)2.80(s,3H),2.79(s,3H),2.75−2.70(m,1H),2.55(t,7.7Hz,2H),2.15−2.05(m,2H),2.03(s,3H),1.85−1.80(m,4H),1.75−1.68(m,1H).
段階F:N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(−(4−{(2S,5S,3R,4R,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]−N−メチルメタンスルホンアミド
Figure 2008543837
段階Eからの中間体(60mg,0.08mmol)のメタノール(2mL)溶液に、シアン化カリウム(0.5mg,0.008mmol)を加え、得られた溶液を50℃で2時間撹拌した。その溶液を濃縮し、その残渣を15%メタノール/85%ジクロロメタンで溶離する分取TLCプレートで精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)697(M−OAc)および737(M+Na)HNMR(500MHz,CDOD)δ:7.35−7.30(m,2H),7.28−7.25(m,4H),7.18(d,J=8.5Hz,2H),7.12(d,J=8.4Hz,2H),7.03(app,t,J=8.6Hz,2H),4.80(br d,J=2.03Hz,1H),4.60(br dd,J=5.0,7.1Hz,1H),3.86(dd,J=2.1,11.9Hz,1H),3.64(dd,J=6.0,12.0Hz,1H),3.27−3.22(m,2H),3.18−3.14(m,1H),3.12−3.04(m,4H),2.90−2.82(m,1H)2.80(s,3H),2.79(s,3H),2.77−2.70(m,1H),2.58(t,7.6Hz,2H),2.16−2.08(m,1H),1.98−1.80(m,6H),1.74−1.66(m,1H).
N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(4−{[(2S,5S,3R,4R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(カルボキシ)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]−N−メチルメタンスルホンアミド
段階A:8−{4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(アセチルオキシ)−3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1−(4−{3−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニル}−2,6−アンヒドロ−7,8−ジデオキシ−L−グロ−オクタン酸の調製
Figure 2008543837
10が−CHであるi−10d(76mg,0.100mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に、2,2,6,6TEMPOフリーラジカル(0.3mg,0.002mmol)を加えた後、事前調製した、塩化テトラブチルアンモニウム(2.3mg,0.008mmol)とKBr(2.0mg,0.016mmol)との混合物の重炭酸ナトリウム飽和水溶液(320μL)を加えた。その混合物を、氷浴/水浴で0℃に冷却し、勢いよく撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(190μL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(320μL)およびNaOCl(0.6M溶液の70μL)溶液をシリンジで滴下し、得られた溶液を放置して室温に温めながら2時間撹拌した。その溶液を分液漏斗に移し、ジクロロメタン(10mL×2回)で抽出した。その有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。15分かけて25〜75%のアセトニトリル/水(0.1%TFA緩衝液)の勾配で溶離するGilson逆相HPLCで精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)711(M−OAc)HNMR(500MHz,CDOD)δ:7.35−7.30(m,2H),7.28(d,J=8.2Hz,2H),7.24(d,J=8.0Hz,2H),7.18(d,J=8.7Hz,2H),7.12(d,J=8.5Hz,2H),7.03(app t,J=8.7Hz,2H),5.71(dd,J=6.0,7.5Hz,1H),4.80(br d,J=2.2Hz,1H),3.68(d,J=9.6Hz,1H),3.50(t,J=9.4Hz,1H),3.30−3.22(m,2H),3.18−3.05(m,5H),2.88−2.82(m,1H)2.80(s,3H),2.79(s,3H),2.75−2.66(m,1H),2.58(t,7.6Hz,2H),2.18−2.06(m,2H),2.04(s,3H),1.94−1.88(m,1H),1.86−1.80(m,4H).
段階B:N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(4−{{(2S,5S,3R,4R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(カルボキシ)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]−N−メチルメタンスルホンアミド
Figure 2008543837
上記段階Aからの中間体(40mg,0.05mmol)のメタノール(1.5mL)溶液に、シアン化カリウム(0.35mg,0.005mmol)を加え、得られた溶液を50℃で2時間撹拌した。その溶液を濃縮し、その残渣を15分かけて25から75%アセトニトリル/水(0.1%TFA緩衝液)の勾配で溶離するGilson逆相HPLCで精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)711(M−OAcOH)および729(M+H)HNMR(500MHz,CDOD)δ:7.35−7.30(m,2H),7.28(d,J=8.2Hz,2H),7.24(d,J=8.0Hz,2H),7.18(d,J=8.7Hz,2H),7.12(d,J=8.5Hz,2H),7.03(app t,J=8.7Hz,2H),4.79(br d,J=2.1Hz,1H),4.60(br dd,J=5.0,7.01Hz,1H),3.664(d,J=9.9Hz,1H),3.48(t,J=9.3Hz,1H),3.30−3.22(m,2H),3.18−3.03(m,5H),2.90−2.82(m,1H)2.79(s,3H),2.78(s,3H),2.77−2.75(m,1H),2.71−2.64(m,1H),2.58(t,7.6Hz,2H),2.16−2.08(m,1H),1.98−1.80(m,6H),1.74−1.66(m,1H).
N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(−(4−{[(2S,5S,3R,4R,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]メタンスルホンアミド
段階A:4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(アセチルオキシ)−3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1−(4−{3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロプ−1−イン−1−イル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニルアセテート(R 10 が−Hであるi−9)の調製
Figure 2008543837
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(125mg,0.17mmol)およびヨウ化銅(I)(63mg,0.33mmol)を、i−8(1.0g,1.66mmol)およびi−5(333mg,2.50mmol)のトリエチルアミン(1.63mL,11.62mmol)/DMF(15mL)溶液に加えた。反応混合物を窒素で飽和し、室温で撹拌した。2時間後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空中で濃縮した。粗残渣を段階的勾配溶離;(溶離液として、0〜50%EtOAc/ヘキサン)によるHorizon MPLC(40=シリカカラム)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)547(M−OAc)HNMR(500MHz,CDCl)δ:7.35(d,J=8.4Hz,1H),7.28(dd,J=6.4,8.4Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,1H),7.12(d,J=8.5Hz,1H),7.08(d,J=8.3Hz,1H),7.02(dd,J=6.5,8.6Hz,1H),5.72(t,6.6Hz,1H),4.60(d,J=2.3Hz,1H),4.21−4.16(m,1H),4.15(オーバーラップ dd,J=7.1,11Hz,1H),3.15−3.12(m,2H),3.09−3.04(m,1H),2.96(s,3H),2.58(t,7.6Hz,2H),2.30(s,3H),2.07(オーバーラップ s,3H),2.09−2.03(m,2H),1.90−1.83(m,4H).
段階B:4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(アセチルオキシ)−3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1−(4−{3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニルアセテート(R 10 が−Hであるi−10b)の調製
Figure 2008543837
段階Aからの中間体(300mg,0.50mmol)と活性炭に担持された10%パラジウム(50mg)および活性炭に担持された20%水酸化パラジウム(25mg)の両方とのEtOAc(9mL)中の混合物を大気圧で水素化した。15時間後、反応混合物をGilmen 0.45μM PTFEシリンジフィルターに通して濾過し、濾過した触媒をEtOAcで数回洗浄した。その濾液を真空中で濃縮し、その残渣を分取TLCプレート(1000μM,シリカゲル)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)551(M−OAc)
段階C:(1S)−1−(4−フルオロフェニル)−3−[(3R,4S)−1−(4−{3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−2−オキソ−4−(4−{[(トリフルオロメチル)−スルホニル]オキシ}フェニル)アゼチジン−3−イル]プロピルアセテート(R 10 が−Hであるi−10a)の調製
Figure 2008543837
グアニジン(33mg,0.34mmol)を段階Bからの中間体(210mg,0.34mmol)およびトリエチルアミン(48μL,0.34mmol)のメタノール(4mL)中の混合物に加えた。3時間後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空中で濃縮することにより、透明な油状物を得た。これをDCM(3mL)に溶解した。トリエチルアミン(62μL,0.34mmol)、DMAP(4.0mg,0.034mmol)および(ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノピリジン(202mg,0.34mmol)を加え、得られた溶液を室温で3時間撹拌した。0.5N HClで反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空中で濃縮した。粗残渣を、分取TLCプレート(溶離;40%EtOAc/ヘキサン)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)641(M−OAc)
段階D:R 10 が−Hであり、PGがベンジルであるi−10cの調製
Figure 2008543837
オーブン乾燥したフラスコにCuI(6mg,0.03mmol)、TBAI(27mg,0.07mmol)および段階Cからの中間体(50mg,0.07mmol)を投入した。投入したフラスコを窒素雰囲気下に置き、i−6(75mg,0.14mmol)のDMF(0.5mL)溶液をその混合物に加え、続いてTEA(70μL,0.5mmol)を加えた。次いで、そのフラスコにコンデンサーを装着し、混合物を取り出し、溶媒を脱気するために数回窒素下に置いた。次いで、Pd(PPh(28mg,0.02mmol)を反応系に加え、反応混合物を1.5時間70℃に加熱した。TLCにより、出発物質が存在しないことが明らかになった。0.1N HCl(5mL)で反応を停止し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、次いで酢酸エチルで分配した(15mL×2回)。有機層を合わせて、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。70%酢酸エチル/ヘキサンで溶離する分取TLCプレート(1000μM)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)1039(M−OAc)HNMR(500MHz,CDCl)δ:7.46(d,J=8.3Hz,1H),7.40−7.28(m,22H),7.18−7.14(m,2H),7.10−7.04(m,2H),5.72(t,6.8Hz,1H),5.06(d,J=10.6Hz,1H),4.95(d,J=11.0Hz,1H),4.86(app t,J=9.1Hz,2H),4.65(d,J=12.0Hz,1H),4.61−4.54(m,2H),4.30(d,J=8.7Hz,1H),4.18−4.12(m,1H),3.81−3.66(m,4H),3.55−3.50(m,1H),3.14(dd,J=6.9,12.5Hz,2H),3.08(dt,J=2.3,8.2Hz,1H),2.93(s,3H),2.63(t,7.6Hz,2H),2.08(オーバーラップ s,3H),2.09−2.04(m,2H),1.93−1.84(m,4H),1.32−1.28(m,3H).
段階E: 10 が−Hであるi−10dの調製:
Figure 2008543837
段階Dからの中間体(45mg,0.04mmol)の酢酸エチル(1mL)溶液に炭素(45mg)に担持された10%パラジウムを加え、得られた懸濁液を水素雰囲気下に置き、一晩(15時間)勢いよく撹拌した。TLCにより反応が80%完了していることが明らかになったので、さらに触媒35mgを加え、その懸濁液を再び3時間水素雰囲気下に置いた(反応が完了するまで1時間毎にモニターした)。Gilmen 0.45μM PTFEシリンジフィルターディスクを使用して触媒を濾過して除去し、酢酸エチルで洗浄した(5mL×3回)。濾液を真空中で濃縮し、その残渣を12%メタノール/88%ジクロロメタンで溶離する分取TLCプレートで精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)683(M−OAc)HNMR(500MHz,CDOD)δ:7.35−7.30(m,2H),7.28−7.25(m,4H),7.17(d,J=8.5Hz,2H),7.12(d,J=8.5Hz,2H),7.06(app,t,J=8.7Hz,2H),5.71(br dd,J=6.4,7.9Hz,1H),4.80(d,J=2.3Hz,1H),4.17−4.13(m,1H),3.85(dd,J=2.3,11.6Hz,1H),3.64(dd,J=6.0,11.7Hz,1H),3.27−3.22(m,2H),3.18−3.14(m,1H),3.12−3.04(m,4H),2.90−2.85(m,1H)2.92(s,3H),2.75−2.70(m,1H),2.55(t,7.7Hz,2H),2.15−2.05(m,2H),2.03(s,3H),1.85−1.80(m,4H),1.75−1.68(m,1H).
段階F:N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(−(4−{(2S,5S,3R,4R,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]メタンスルホンアミド
Figure 2008543837
段階Eからの中間体(8mg,0.012mmol)のメタノール(0.5mL)溶液にシアン化カリウム(0.5mg,0.008mmol)を加え、得られた溶液を50℃で2時間撹拌した。その溶液を濃縮し、その残渣を15%メタノール/85%ジクロロメタンで溶離する分取TLCプレートで精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)683(M−OAc)および723(M+Na)HNMR(500MHz,CDOD)δ:7.35−7.31(m,2H),7.28−7.24(m,4H),7.18(d,J=8.5Hz,2H),7.12(d,J=8.4Hz,2H),7.03(app,t,J=8.6Hz,2H),4.79(br d,J=2.0Hz,1H),4.60(br dd,J=5.2,7.0Hz,1H),3.86(dd,J=2.2,11.8Hz,1H),3.64(dd,J=6.0,11.8Hz,1H),3.27−3.20(m,2H),3.19−3.15(m,1H),3.12−3.03(m,4H),2.91−2.84(m,1H),2.94(s,3H),2.76−2.70(m,1H),2.57(t,7.76Hz,2H),2.16−2.06(m,1H),1.97−1.79(m,6H),1.74−1.66(m,1H).
2,6−アンヒドロ−7,8−ジデオキシ−8−{4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−1−(4−{3−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニル}−L−グロ−オクトン酸
段階A:8−{4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(アセチルオキシ)−3−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1−(4−{3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニル}−2,6−アンヒドロ−7,8−ジデオキシ−L−グロ−オクタン酸の調製
Figure 2008543837
10が−Hである中間体i−10d(15mg,0.02mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に、2,2,6,6TEMPOフリーラジカル(0.1mg,0.0004mmol)を加え、その後、重炭酸ナトリウム飽和水溶液(40μL)中の塩化テトラブチルアンモニウム(0.30mg,0.001mmol)とKBr(0.25mg,0.002mmol)との事前に作成した混合物を加えた。その混合物を氷/水浴で0℃に冷却し、勢いよく撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20μL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(40μL)およびNaOCl(0.6M溶液の70μL)の溶液をシリンジを介して滴下し、得られた溶液を自然に室温に温めながら2時間撹拌した。その溶液を分液漏斗に移し、ジクロロメタンで抽出した(5mL×3回)。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。精製を、25から75%アセトニトリル/水(0.1%TFA緩衝液)の勾配で溶離するGilson逆相HPLCで15分かけて行うことにより、表題化合物を得た。m/z(ES)697(M−OAc)
段階B:2,6−アンヒドロ−7,8−ジデオキシ−8−{4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−1−(4−{3−[(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニル)−L−グロ−オクトン酸
Figure 2008543837
段階Aからの中間体(4mg,0.005mmol)のメタノール(0.5mL)溶液にシアン化カリウム(結晶、約0.1から0.2mg)を加え、得られた溶液を50℃で2時間撹拌した。その溶液を真空中で濃縮し、その残渣をGilson逆相HPLC(勾配溶離液:0.1%TFA緩衝液を含む10から75%アセトニトリル/水)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)697(M−OH)および737(M+Na)HNMR(500MHz,CDOD)δ:7.35−7.31(m,2H),7.28−7.24(m,2H),7.22(d,J=7.9Hz,2H),7.18(d,J=8.5Hz,2H),7.13(d,J=8.5Hz,2H),7.00(app t,J=8.6Hz,2H),4.79(d,J=2.3Hz,1H),4.62−4.58(m,1H),3.60(d,J=10.1Hz,1H),3.50(t,J=9.5Hz,1H),3.35−3.22(m,2H),3.20−3.13(m,2H),2.90−2.84(m,1H)2.80(s,3H),2.79(s,3H),2.77−2.72(m,1H),2.71−2.66(m,1H),2.58(t,7.7Hz,2H),2.16−2.10(m,1H),1.98−1.76(m,6H),1.74−1.68(m,1H).
Figure 2008543837
の調製
N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(4−{[(2S,5S,3R,4R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(カルボキシ)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]−N−メチルメタンスルホンアミド(実施例2の最終生成物を参照のこと)(15mg,0.02mmol)のDMF/DCM(1mL/1mL)溶液に、HOBt(3mg,0.02mmol)、DIEA(4μL,0.02mmol)、ベンジル(4−アミノブチル)カルバメート(5mg,0.02mmol)およびEDC(8mg,0.04)を加え、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その溶液を乾固まで濃縮し、その残渣を分取プレートクロマトグラフィ(10%MeOH/90%ジクロロメタンで溶離)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)933(M+H)
Figure 2008543837
の調製
実施例5に示した表題化合物(9.3mg,0.01mmol)の酢酸エチル(1mL)溶液および2N HClエーテル(5μL)溶液に、活性炭(10mg)に担持された10%パラジウムを加え、得られた懸濁液を水素雰囲気下に置き、2時間勢いよく撹拌した。触媒を、Gilmen 0.45μM PTFEシリンジフィルターを使用して濾過して除去し、酢酸エチルで洗浄した(5mL×2回)。有機物を合わせて、乾固まで真空中で濃縮し、その残渣をGilson逆相HPLC(勾配溶離液:10から75%アセトニトリル水溶液、0.1%TFA緩衝液)で精製することにより、表題化合物を得た。m/z(ES)799(M+H)HNMR(500MHz,CDOD)δ:8.04(m,1H),7.35−7.30(m,2H),7.28(d,J=8.1Hz,2H),7.23(d,J=8.0Hz,2H),7.18(d,J=8.2Hz,2H),7.12(d,J=8.4Hz,2H),7.03(app t,J=8.6Hz,2H),4.81(d,J=2.4Hz,1H),4.61(br dd,J=5.2,7.0Hz,1H),3.60(d,J=9.6Hz,2H),3.44(t,J=9.5Hz,2H),3.20−3.08(m,6H),3.06−3.02(m,1H),2.98−2.93(m,2H),2.90−2.80(m,1H),2.80(s,3H),2.79(s,3H),2.72−2.65(m,1H),2.58(t,J=7.6Hz,2H),2.21−2.14(m,1H),2.00−1.80(m,7H)1.72−1.61(m,4H).
実施例1から6に記載した手順と同様の手順を使用して、以下の表1の化合物を調製することができる:
Figure 2008543837
本実施例において、yは、2、3、4、5および6から選択される整数である。
Figure 2008543837
Figure 2008543837
Figure 2008543837
本発明をそれらの特定の実施形態を参照して記載および説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更、改変および置換を行うことができることを当業者に理解される。例えば、本明細書中、上で述べたような特定の用量以外の有効な用量が、上で示されたような本発明において使用される有効薬剤の適応症のいずれかに対し、処置される哺乳動物の反応性における多様性の結果として適用可能でありえる。同様に、観察される特定の薬理学的応答は、選択された特定の有効化合物または薬学的キャリアの存在の有無ならびに使用した処方物のタイプに従って、およびそれに依存して変化し、ならびにそのような予想される結果の変動または差が、本発明の対象および実施に従って企図される。従って、本発明は、付随する特許請求の範囲によって定義されること、およびそのような特許請求の範囲は、それが合理的である限り広く解釈されることが意図される。

Claims (20)

  1. 構造式I:
    Figure 2008543837
    (式中、
    Arは、アリールおよびR置換アリールからなる群より選択され;
    X、YおよびZは、独立して−CH−、−CH(C1−6アルキル)−および−C(C1−6アルキル)−からなる群より選択され;
    Rは、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O(CO)NR、糖残基、二糖残基、三糖残基および四糖残基からなる群より選択され;
    は、−H、−C1−6アルキルおよびアリールからなる群より選択され、またはRとRとが一緒になってオキソであり;
    は、−OR、−O(CO)R、−O(CO)ORおよび−O(CO)NRからなる群より選択され;
    は、−H、−C1−6アルキルおよびアリールからなる群より選択され、またはRとRとが一緒になってオキソであり;
    qおよびrは、qおよびrの少なくとも一方が1であるという条件で各々独立して0および1から選択される整数であり;
    m、nおよびpは、m、n、p、qおよびrの合計が1、2、3、4、5または6であるという条件で各々独立して0、1、2、3および4から選択される整数であり;
    tは、0、1および2から選択される整数であり;
    は、式中に現れる毎に、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O−C1−5アルキル−OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、−S(O)、−O−C1−10アルキル−COOR、−O−C1−10アルキル−CONRおよびフルオロからなる群より独立して選択される1から5個の置換基であり;
    、RおよびRは、式中に現れる毎に、−H、−C1−6アルキル、アリールおよびアリール置換−C1−6アルキルからなる群より独立して選択され;
    は、独立して−C1−6アルキル、アリールおよびアリール置換−C1−6アルキルからなる群より選択され;
    は、−C≡C−(CH−NR1011、−(CH−(CHNR1011および−C≡C−C(O)R16からなる群より選択され;
    10は、式中に現れる毎に、−Hおよび−C1−3アルキルから独立して選択され;
    11は、−H、−C1−3アルキル、−C(O)−C1−3アルキル、−C(O)−NR1010、−SO−C1−3アルキルおよび−SO−フェニルからなる群より選択され;および
    12は、R12が−C1−8アルキル−R13であるとき、Rは−(CH−(CHNR1011であるという条件で、R13、−C1−8アルキル−R13、−CH=CH−(CH−R13および−C≡C−(CH−R13からなる群より選択され;
    wは、式中に現れる毎に、0、1、2、3、4、5および6から独立して選択される整数であり;
    yは、式中に現れる毎に、1、2、3、4、5および6から独立して選択される整数であり;
    13は、
    Figure 2008543837
    であり、
    14は、−COOH、−COOC1−6アルキル、−CHOH、−CHO(CH−R15、−CONR1010および
    Figure 2008543837
    からなる群より選択され;
    15は、式中に現れる毎に、−H、−OH、−COOR10、−NR1017、−NR10COR17、−NR10COOR17、−NR10−SO17および−NR10−CONR1017からなる群より独立して選択され;
    16は、−OH、−OC1−6アルキルおよび−NR1011からなる群より選択され;および
    17は、−H、−C1−3アルキル、フェニルおよび−CH−フェニルからなる群より選択される。)
    の化合物ならびにこの薬学的に許容可能な塩およびエステル。
  2. 構造式Ia:
    Figure 2008543837
    を有する請求項1に記載の化合物ならびにこの薬学的に許容可能な塩およびエステル。
  3. 構造式Ib:
    Figure 2008543837
    を有する請求項2に記載の化合物。
  4. が、−C≡C−(CH−NR1011および−(CH−(CHNR1011から選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. が、−C≡C−CH−NR1011および−(CH−NR1011から選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. が、−C≡C−CH−N(R10)(SO−C1−3アルキル)、−C≡C−CH−N(R10)(SO−フェニル)、−(CH−N(R10)(SO−C1−3アルキル)および−(CH−N(R10)(SO−フェニル)から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. 12が、R13、−CH−R13、−CH−CH−R13および−C≡C−R13から選択される、請求項1に記載の化合物。
  8. 12が、R13、−CH−R13、−CH−CH−R13および−C≡C−R13から選択される、請求項4に記載の化合物。
  9. 12が、R13、−CH−R13、−CH−CH−R13および−C≡C−R13から選択される、請求項5に記載の化合物。
  10. 12が、R13、−CH−R13、−CH−CH−R13および−C≡C−R13から選択される、請求項6に記載の化合物。
  11. Arが、アリールおよびR置換アリールからなる群より選択され、ここでRは、式中に現れる毎に、−OR、−O(CO)R、−O(CO)OR、−O−C1−5アルキル−OR、−O(CO)NR、−NR、−NR(CO)R、−NR(CO)OR、−NR(CO)NR、−NRSO、−COOR、−CONR、−COR、−SONR、−S(O)、−O−C1−10アルキル−COOR、−O−C1−10アルキル−CONRおよびフルオロからなる群より独立して選択される1から2個の置換基である、請求項8に記載の化合物。
  12. Rが、−ORであり、Rが、−Hである、請求項11に記載の化合物。
  13. N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(−(4−{[(2S,5S,3R,4R,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]−N−メチルメタンスルホンアミド;
    N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(4−{[(2S,5S,3R,4R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(カルボキシ)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]−N−メチルメタンスルホンアミド;
    N−[3−(4−{(2S,3R)−2−(−(4−{[(2S,5S,3R,4R,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル]エチル−2−イル}フェニル)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}フェニル)プロピル]メタンスルホンアミド;
    2,6−アンヒドロ−7,8−ジデオキシ−8−{4−[(2S,3R)−3−[(3S)−3−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシプロピル]−1−(4−{3−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]プロピル}フェニル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]フェニル}−L−グロ−オクトン酸;
    Figure 2008543837
    から選択される請求項1に記載の化合物ならびにこの薬学的に許容可能な塩およびエステル。
  14. 血漿LDLコレステロール濃度を減少するための方法であり、請求項1に記載の化合物の治療有効量をそのような処置を必要とする患者に投与することを含む、前記方法。
  15. 請求項1に記載の化合物の治療有効量を、コレステロール生合成阻害剤の治療有効量と組み合わせて、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 請求項1に記載の化合物の治療有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、高コレステロール血症を処置する方法。
  17. 請求項1に記載の化合物の治療有効量を、そのような処置を必要とする患者に投与することを含む、アテローム性動脈硬化症を処置する方法。
  18. アテローム硬化性疾患事象を有する危険性を減少させる方法であり、請求項1に記載の化合物の予防有効量をそのような事象の危険性のある患者に投与することを含む、前記方法。
  19. 請求項1に記載の化合物および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物。
  20. コレステロール生合成阻害剤をさらに含む、請求項15に記載の医薬組成物。
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