JP2008543460A - 延性部分を備えるカニューレ - Google Patents

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Abstract

本発明は、シリンジまたは注射装置用の新規の型のカニューレに関する。本発明によるカニューレは、実質的に硬質の部分と、該硬質の部分に軸線方向に配置されている延性部分とを備えており、実質的に硬質の部分は、患者の皮膚を突き通るようになっている先端部を備える。本発明は、このようなカニューレを備える注射装置にも関する。さらに本発明は、注射装置用カニューレの製造方法であって、1)先端部分を有する、硬化材料のカニューレを設け、2)先端部分以外のカニューレの部分を熱に曝し、延性部分を形成するステップを含む方法に関する。

Description

本発明は、延性部分を有するカニューレに関する。特に本発明は、実質的に硬質の先端部分と、それに軸線方向に配置されている延性部分とを有するカニューレに関する。
背景技術
シリンジ及び/または注射装置の分野において、カニューレが何度も曲げられると、最悪の場合シリンジ又は注射装置を使用する患者の組織内でカニューレが破損する可能性がある。カニューレの最も脆弱な位置は、カニューレが取り付けられている場所である。
曲げは特に、患者がシリンジまたは注射装置を誤って落とし、そのシリンジまたは注射装置を取り上げ、曲がったカニューレを真っ直ぐにすることによって生じると考えられる。曲がったカニューレは原則として真っ直ぐにするべきではないが、患者の比較的大勢がついそのようにしてしまう。曲がったカニューレを真っ直ぐにすることによって、通常、カニューレ中に著しい負荷が生じ、これにより、微小な亀裂がカニューレの表面に形成される。このような亀裂は、カニューレがさらなる負荷に曝された場合に急速に伝搬し、カニューレが破損し、最悪の場合患者の組織内にそれが残ってしまう危険が著しく増大する。
また、カニューレの開発が、壁部を薄くする、つまり先端部の径をより小さくしかつ内径をより大きくする方向に向かっているので、カニューレの表面の微小な亀裂は、より重大な意味を持つようになる。
カニューレの取付け点近くを硬化すると割れ目の危険が著しく増大するので、例えば析出硬化または変形硬化によってカニューレを単に硬化させることは有利ではない。
上記の問題の解決策は、カニューレの軸線方向に沿って変動するもしくは異なる機械的特性を有するカニューレを設計することである。そのような種類のカニューレは、様々な用途に関連して特許文献に開示されている。例えば、米国第6422865号明細書は、アニールされた遠位部分と、歯根管内でのカニューレの容易な移動を可能にする近位部分とを有するカニューレを備えている歯内洗浄器の先端部を開示している。このカニューレは、シリンジまたは他の供給装置と結合するようになっているハブから延びている。カニューレは、洗浄液を歯内洗浄器先端部から歯根管へと供給する出口オリフィスを有する。この出口オリフィスは丸い縁部で画定されていてよく、これにより、カニューレの挿入される遠位端部が歯根管内で適切に前進できるようにする。
カニューレのアニールされた遠位端部は、可撓性で曲げ可能であり、よって、同じ歯の歯根管を通って歯根に容易に到達できる。カニューレの近位の、つまりアニールされていない部分は、カニューレの遠位部分の制御を維持するために比較的剛性に維持されている。
米国特許第6422865号明細書で提案されているカニューレは、特に、歯根に到達するように設計されている。この米国特許第6422865号明細書で提案されているカニューレの曲げ可能な部分はカニューレの最外部分であるので、このカニューレは、上述の問題、つまり、例えば誤って落とした後に真っ直ぐに伸ばされたカニューレに形成される亀裂に関する問題を解決しない。
国際公開第2005/068000号パンフレットは、人または動物の体内に製品を導入するための注射針に関する。国際公開第2005/068000号パンフレットで提案されている針は、針先端を有する遠位の針部分と近位の針部分とを備えている。遠位および近位の針部分は、注射針に沿って軸線方向に配置され、この場合、製品を導入させるために近位の針部分を皮膚に突き刺さなくてはならない方式となっている。この国際公開第2005/068000号パンフレットによる注射針は、遠位の針部分が、近位の針部分よりも大きな曲げ剛性を有することを特徴としている。
上記米国特許第6422865号明細書および国際公開第2005/068000号パンフレットで提案されているような従来のカニューレの一般的な問題としては、これを誤って曲げてしまった場合に真っ直ぐに伸ばすのに適さないことである。よって、従来のカニューレを真っ直ぐに伸ばした場合、カニューレに生じた割れ目によって、次にカニューレを患者の組織内に挿入する際にカニューレが破損する危険が著しく増大する。カニューレが患者の組織内にある時に破損した場合、最悪の場合には破損したカニューレを取り除くための外科的手術をその患者に施さなければならない。
本発明の課題は、シリンジまたは注射装置用カニューレであって、例えばシリンジまたは注射装置を誤って落とした時にカニューレを誤って曲げてしまった場合、真っ直ぐに伸ばすことが可能なカニューレを提供することである。
本発明のさらなる課題は、シリンジまたは注射装置のためのカニューレであって、カニューレ内に割れ目が発生することなく、より多くの回数真っ直ぐに伸ばすことができるカニューレを提供することである。
発明の概要
上述の課題は、第1の態様では、注射またはシリンジ装置用カニューレであって、このカニューレが、実質的に硬質の部分とこの硬質の部分に対し軸線方向に配置されている延性部分とを備え、実質的に硬質の部分が、患者の皮膚を突き通るようになっている先端部を備える、カニューレを提供することによって解決される。
よって、最も概括的な態様において本発明は、互いに軸線方向に配置されている2つの管部分を有するカニューレに関する。先端部を備える管の最外部分は比較的硬質で曲げ不能な部分であり、一方、管のもう一方の部分、つまり、最外部分に軸線方向に配置されている延性部分はより柔軟であり、よって、より大きな可撓性を有する。カニューレが固定または固締される注射装置は、薬剤、例えばインシュリンの設定投与量を注射するのに適した注射装置であってよい。
本発明によるカニューレをシリンジまたは注射装置に固定または固締可能にするためには、接続エレメントを、カニューレの延性部分に装着することができる。よって、カニューレの延性部分は、実質的に硬質な部分と接続エレメントとの間に配置されていてよい。接続エレメントは、ポリプロピレン等の高分子基材からできていてもよい。あるいは注射装置は、シリンジ、例えば使い捨て可能なシリンジであってよく、カニューレが、使い捨て可能なシリンジの一体部分、よって着脱不能な部分を形成するようになっている。
カニューレの実質的に硬質の部分は、少なくとも400HV0.025の硬度を有し、カニューレの延性部分は400HV0.025未満、例えば150〜350HV0.025の硬度を有していてよい。
あるいは実質的に硬質の部分の、延性部分に対する相対的な硬度は、これら2つの部分の硬度の差によって特徴付けることができる。よって、カニューレの実質的に硬質の部分と、カニューレの延性部分との間の硬度の相違は、少なくとも100HV0.025であってよい。例えば、実質的に硬質の部分は600HV0.25の硬度を有し、一方で、延性部分は500HV0.25の硬度を有していてよい。
カニューレの延性部分の断面プロファイルで、つまり、カニューレの軸線方向に垂直に取ったプロファイルに沿って、カニューレの延性部分の位置で壁部を形成する材料は、均質且つ均一であってよい。あるいは延性部分は、カニューレの軸線方向に沿って、カニューレの延性部分の位置で壁部を形成する材料の機械的特性を変動もしくは変化させることによって形成することもできる。よって、例えばカニューレの内側領域が硬化材料からできていて、それを取り囲む外側領域がより柔軟な材料からできていてよい。
本発明によるカニューレは3〜12mm、例えば4〜12mm、例えば約6mmまたは約8mmの自由長さを有していてよい。この自由長さというのは、接続エレメントから延びるカニューレの長さを意味する。延性部分の長さは2〜4mm、例えば約3mmであってよいが、例えば0.1mmとさらに短くすることができる。
第2の態様では、本発明は、注射またはシリンジ装置用カニューレを製造する方法に関し、この方法では、
− 先端部分を備える硬化材料のカニューレを設け、
− 前記先端部分以外のカニューレの部分を熱に曝し、延性部分を形成するステップを含む。
熱への曝露は、先端部分と、カニューレを注射装置に固定するようになっている接続エレメントとの間に配置された、カニューレの部分に適用することができる。接続エレメントは、高分子基材からできていてよい。
延性部分を形成するためにカニューレに適用される熱は、レーザ、例えばCOレーザからの集束レーザ光線によって供給することができる。集束レーザ光線のスポットまたはビームウエストは、熱に曝すべき領域より極めて小さい直径を有しているので、曝露により加熱されるべき全領域をカバーするためには、レーザ光線をカニューレに対して走査または移動させる必要がある。あるいは、レーザ光線をわずかにデフォーカスすることにより、曝露させるべき領域を1照射で曝露できる。
あるいは、カニューレを局所的に電子ビームに曝すことによって、またはカニューレの一部分もしくは複数の部分を、炭素鋼の高周波焼き入れにより知られる、交流磁界に曝すことによって、加熱することができる。
カニューレの局所的な加熱は、カニューレの延性部分の位置で、壁部の全厚みにわたって変形硬化が完全にまたは部分的に除去されるように行われる。このようにして、カニューレの壁部の均質および均一な変化が得られる。
あるいは、カニューレの局所的な加熱は、カニューレの延性部分の位置で、壁部の厚みの一部のみにわたって変形硬化が完全にまたは部分的に除去されるように適用できる。本発明のこの態様によれば、カニューレの延性部分の位置で、壁部の一部分のみが柔軟化される。その一部分は、原則的には壁部のいかなる部分であってもよいが、通常、内側部分は硬い状態を保ち、その硬化された内側部分の周りを取り囲む外側部分が熱の曝露によって柔軟化される。
第3の態様では、本発明は、注射またはシリンジ装置用カニューレの製造方法であって、
− 先端部分と、接続エレメントへ取り付けるようになっている部分とを備える、延性材料のカニューレを設け、
− 前記カニューレの先端部分を硬化し、カニューレの取付け部分を延性部分として残すステップを含む方法に関する。
第4の態様では、本発明は、本発明の第1態様によるカニューレを備える注射装置であって、薬剤収容リザーバを保持する手段をさらに備える注射装置に関する。リザーバ内の薬剤は、インシュリンであってよい。
第5の態様では、本発明は、
− 患者の皮膚を突き通るようになっている先端を備える実質的に硬質の部分と、該硬質の部分に対し軸線方向に配置された延性部分とを有するカニューレ、および
− 前記カニューレを、関連する注射装置に固定する接続エレメント
を備えるカニューレアセンブリであって、
前記カニューレの延性部分が、実質的に硬質の部分と接続エレメントとの間に配置されている、カニューレアセンブリに関する。
接続エレメントは、高分子基材、例えばポリプロピレンからできていてよい。カニューレの実質的に硬質の部分は、少なくとも400HV0.025の硬度を有していてよく、カニューレの延性部分は、400HV0.025未満、例えば150〜350HV0.025の範囲の硬度を有していてよい。カニューレの実質的に硬質の部分の硬度は、カニューレの延性部分の硬度より少なくとも100HV0.025高くてよい。
カニューレは4〜12mm、例えば約6mmまたは8mmの自由長さを有していてよく、延性部分の長さは2〜4mm、例えば約3mmであってよい。あるいは、延性部分の長さは0.1〜0.5mm、例えば約0.2mmであってよい。
以下に本発明を、添付の図面を参照しながらさらに詳細に説明する。
本発明は、様々な変化形態および代替形態に耐えうるものであるが、特定の態様を、例えば図面によって例示して本明細書で詳説する。しかし、本発明は、開示された特定の形態に限定されることを意図していない。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される発明の思想および範囲内にある全ての変更、同等および代替形態を包含する。
発明の詳細な説明
本発明の最も概括的な態様は、硬化された外側部分と、これに軸線方向に配置されている延性の内側部分とを有するカニューレに関する。硬化された部分および延性部分の自由長さは4〜12mmであり、延性部分のみの長さは2〜4mmである。本発明によるカニューレは、インシュリンのような薬剤を注射するための注射装置またはシリンジと接続して使用することを意図している。本発明は、上述のカニューレと、カニューレが固定配置される接続エレメントとを備えるカニューレアセンブリにも関する。
図1に、注射装置(図示せず)またはシリンジ(図示せず)に取り付けるのに適したカニューレ1を示す。図1のカニューレは、内側管部分2、外側管部分3およびポリプロピレン製のハブ4を備えている。ポリプロピレン製のハブ4は管支持部分6を備えており、管自体が、例えばエポキシを使用してこの管支持部分6に固定される。外側管部分3の長さは、通常4〜12mmである。外側管部分3の端部には、先端部7が形成されている。カニューレを注射装置またはシリンジに固定するために、ポリプロピレン製のハブ4の内側部分にねじ山8が形成されている。これらのねじ山8は、注射装置またはシリンジに設けられた対応ねじ山に係合するようになっている。内側管部分2は、注射装置またはシリンジ内に配置された薬剤を収容したカートリッジの膜を突き通るようになっている。
図2に、本発明の第1の態様を示す。図2には、管支持部分6ならびに管部分9および10を示す。管部分9は、管の先端部(図示せず)も備えている。管部分10(延性部分)は、管支持部分6内に位置する部分と、支持部分6の外側にある部分とを有する。管部分9の硬度は、少なくとも400HV0.025であり、管部分10の硬度は、400HV0.025未満である。通常、管部分9と管部分10との硬度の差は、少なくとも100HV0.025である。硬度の相違は、管の選択された一部分または複数の部分を加熱することによって得られる。
図3に、本発明の第2の態様を示す。図3には、管支持部分6ならびに管部分9、10および11を示す。管部分9は管の先端部(図示せず)も備えている。管部分10は、管の延性部分を形成し、管部分11は、管支持部分6内に位置する部分と、支持部分6の外側にある部分とを有する。管部分9および11の硬度は、少なくとも400HV0.025であり、管部分10の硬度は、400HV0.025未満である。繰り返しになるが、管部分9及び11と管部分10との硬度の相違は、少なくとも100HV0.025である。
図2および3では、延性部分が、管の機械的特性を管の壁部の全厚みにわたって変化させることによって形成されている。よって、管の延性部分を形成する材料は、管の壁部の全厚みにわたって変化している、つまり熱によって柔軟化されている。
延性部分は、通常、(少なくとも400HV0.025の硬度を有する)硬化された管内に、この硬化された管の選択された部分を加熱することによって設けられる。延性部分を形成するために管に適用される熱は、100〜1000WのCOレーザからの集束レーザ光線によって供給することができる。しかし、ダイオードレーザおよびYAGレーザといった他の光源も適用可能である。加熱時間は、通常0.05〜10秒の範囲である。
集束レーザ光線のスポットまたはビームウエストは、熱に曝露させるべき領域よりも著しく小さな直径を有しているので、曝露されそれにより加熱される全領域をカバーするためには、レーザ光線を、カニューレに対して相対的に走査または移動することが必要である。あるいは、レーザ光線をわずかに(例えば、約3mmのスポット直径に)デフォーカスすることができ、これにより、曝露すべき領域を、1回の照射曝露で曝露することができる。あるいは、カニューレを局所的に電子光線に曝露することによって、または炭素鋼の高周波焼入れで知られる交流磁界を、カニューレの一部分もしくは複数の部分に曝露することによって加熱することが可能である。
図4では、カニューレの局所的な加熱は、カニューレの延性部分の位置で、変形硬化が壁部厚さの一部のみにわたって完全にまたは部分的に除去されるように、適用されている。図4のカニューレの延性部分は、参照番号12で示す。本発明のこの第3の態様によれば、カニューレの延性部分の位置で、壁の一部分のみが柔軟化されている。図4では、柔軟化された領域は、カニューレの外表面を含む。しかし、これは単に一例に過ぎない。よって、柔軟化された領域は、あるいはカニューレの内表面を含み、その周りに硬化された材料の外郭部を残していてもよい。
局所的な熱処理の効果を示すために、カニューレを規定の速さでCOレーザ光線に曝すことによって、内径および外径がそれぞれ0.13mmおよび0.26mmであり、長さが16mmである変形硬化されたステンレス鋼(AISI304)製のカニューレに、局所的な熱処理を施した。アニールされた区域の大きさは、カニューレの中心線に沿って測定される、熱作用を受けた区域(HAZ)の長さとして報告される。HAZ長さの範囲は、曝露時のデフォーカス、出力および速度を変化させることによって得ることができた。HAZの中心は、組織を突き通す遠位の針点から6mmのところに位置し、カニューレは、熱処理後、接続エレメント内に接着され、この場合、患者側で6mmの自由長さの針が、カニューレの接着された部分に位置するHAZの一部を有するように形成されている。
割れ目を生じるに至る±90°の曲げの回数、ならびに三点負荷で降伏を生ぜしめる力を測定した。三点負荷の際、カニューレを、5mmの間隔を有する2つのピラーで支持した。カニューレを、HAZがピラー間の中点にくるように配置し、HAZにおいて、移動速度が1mm/分のプランジャによって負荷した。使用した装置は、ISO9626:1991の規定を満たすものであった。表1に、未処理または熱処理されたカニューレにおける10回の測定の平均を示す。
選択されたレーザのパラメータにより、曲げ回数は2.7から3.0〜8.2に増加した。降伏荷重は、2.6Nから0.6〜1.6Nに減少し、よって、HAZにおける鋼の降伏応力は、未処理の変形硬化鋼の23%〜62%であった。
Figure 2008543460
従来のカニューレ研削装置において上述の熱処理を行うと有利である。カニューレの傾斜は、直線形の機械歯の間に100〜2000個の管を挟むことによって形成することができ、これにより、一連の管の自由端部が、回転する研削石の直線方向の動きによって研削される。一連の管の自由端部は、研削の前または後で、レーザ光線に曝すことができる。一連の管を、レーザ光線を通過して移動させるのにかかる時間は、傾斜部を研削するのにかかる時間、通常3秒未満に適合するように最適化することができる。局所的な熱処理は、研削ラインに組み込むことができ、これにより、研削ラインは、傾斜研削工程、局所的熱処理、バリ除去および洗浄を含むことになる。
チューブおよびポリプロピレン製のハブを有するカニューレを示す。 本発明の第1の態様を示す。 本発明の第2の態様を示す。 本発明の第3の態様を示す。

Claims (25)

  1. 実質的に硬質の部分(9)と、該硬質の部分(9)に軸線方向に配置された延性部分(10)とを備える、注射またはシリンジ装置用カニューレであって、前記実質的に硬質の部分(9)が、患者の皮膚を突き通るようになっている先端部(7)を備える、カニューレ。
  2. 前記カニューレを、関連する注射装置に固定する接続エレメント(6)をさらに備える、請求項1に記載のカニューレ。
  3. 前記カニューレの前記延性部分(10)が、前記実質的に硬質の部分(9)と前記接続エレメント(6)との間に配置されている、請求項2に記載のカニューレ。
  4. 前記接続エレメント(6)が、高分子基材、例えばポリプロピレンでできている、請求項2または3に記載のカニューレ。
  5. 前記カニューレの前記実質的に硬質の部分(9)が、少なくとも400HV0.025の硬度を有し、前記カニューレの前記延性部分(10)が、400HV0.025未満の、例えば150〜350HV0.025の硬度を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカニューレ。
  6. 前記カニューレの前記実質的に硬質の部分(9)の硬度が、前記カニューレの前記延性部分(10)の硬度より少なくとも100HV0.025高い、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカニューレ。
  7. 前記カニューレが、4〜12mm、例えば約6mmまたは約8mmの自由長さを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカニューレ。
  8. 前記延性部分(10)の長さが、2〜4mm、例えば約3mmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のカニューレ。
  9. 前記延性部分(10)の長さが、0.1〜0.5mm、例えば約0.2mmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のカニューレ。
  10. 注射またはシリンジ装置用カニューレの製造方法であって、
    − 先端部分を備える、硬化材料のカニューレを設け、
    − 前記先端部分以外のカニューレの部分を熱に曝露して、延性部分を形成するステップを含む、方法。
  11. 前記熱への曝露が、前記先端部分と、関連する注射装置に前記カニューレを固定する接続エレメントとの間に位置する前記カニューレの部分に適用される、請求項10に記載の方法。
  12. 例えばCOレーザ、YAGレーザまたはレーザダイオード等の光源からの光線を、前記カニューレの選択された一部分または複数の部分に適用し、前記カニューレを局所的に加熱して、前記延性部分を形成する、請求項10または11に記載の方法。
  13. 電子線を、前記カニューレの選択された一部分または複数の部分に適用し、前記カニューレを局所的に加熱して、前記延性部分を形成する、請求項10または11に記載の方法。
  14. 交流磁界を、前記カニューレの選択された一部分または複数の部分に適用して、前記延性部分を形成する、請求項10または11に記載の方法。
  15. 前記カニューレの前記延性部分の位置で、壁部の全厚みにわたって変形硬化が完全にまたは部分的に除去されるように前記加熱を行う、請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記カニューレの前記延性部分の位置で、壁部全厚みの一部のみにわたって変形硬化が完全にまたは部分的に除去されるように前記加熱を行う、請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
  17. 注射またはシリンジ装置用カニューレの製造方法であって、
    − 先端部分と、接続エレメントへ取り付けられるようになっている部分とを備える、延性材料のカニューレを設け、
    − 前記カニューレの前記先端部分を硬化させ、前記カニューレの取付け部分を延性部分として残すステップを含む、方法。
  18. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のカニューレを備え、薬剤収容リザーバを保持する手段をさらに備える、注射装置。
  19. カニューレアセンブリであって、
    − 実質的に硬質の部分(9)と、該硬質の部分に軸線方向に配置されている延性部分(10)とを有するカニューレであって、前記実質的に硬質の部分(9)が、患者の皮膚を突き通るようになっている先端部(7)を備えるカニューレと、
    − 前記カニューレを、関連の注射装置に固定する接続エレメント(6)とを備え、
    前記カニューレの前記延性部分(10)が、前記実質的に硬質の部分(9)と前記接続エレメント(6)との間に配置されている、カニューレアセンブリ。
  20. 前記接続エレメント(6)が、高分子基材、例えばポリプロピレンからできている、請求項19に記載のカニューレアセンブリ。
  21. 前記カニューレの前記実質的に硬質の部分(9)が、少なくとも400HV0.025の硬度を有し、前記カニューレの前記延性部分(10)が、400HV0.025未満、例えば、150〜350HV0.025の硬度を有する、請求項19または20に記載のカニューレアセンブリ。
  22. 前記カニューレの前記実質的に硬質の部分(9)の硬度が、前記カニューレの延性部分(10)の硬度より少なくとも100HV0.025高い、請求項19〜21のいずれか1項に記載のカニューレアセンブリ。
  23. 前記カニューレが、4〜12mm、例えば約6mmまたは約8mmの自由長さを有する、請求項19〜22のいずれか1項に記載のカニューレアセンブリ。
  24. 前記延性部分(10)の長さが、2〜4mm、例えば約3mmである、請求項19〜23のいずれか1項に記載のカニューレアセンブリ。
  25. 前記延性部分(10)の長さが、0.1〜0.5mm、例えば約0.2mmである、請求項19〜23のいずれか1項に記載のカニューレアセンブリ。
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