JP2008542275A - ウイルス性障害の治療のためのカルコン類の使用 - Google Patents

ウイルス性障害の治療のためのカルコン類の使用 Download PDF

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Abstract

【課題】口辺ヘルペスなどのウイルス病変を、病変の数および/または重篤度を最小限にすることおよび/またはなくすことによって治療するのに効果的で安全な新規組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、ウイルス性障害の治療(限定されるものではないが、単純ヘルペスウイルスなどのウイルスに起因するウイルス病変の治療を含む)に有用な、カルコン誘導体およびかかる誘導体を含む組成物に関する。
【選択図】なし

Description

開示の内容
〔背景情報〕
本発明は、ウイルス性障害(viral disorders)の治療のためのカルコン類の使用に関する。一実施形態では、本発明は、カルコン類を含む組成物を用いた、ウイルス病変の治療、例えば、単純ヘルペスウイルス(HSV)に起因する口辺ヘルペスの治療に関する。
口辺ヘルペスは、不快な紅斑のある状態を伴うことが多いが、その紅斑のある状態は、ウイルスに冒されている多数の個体から、われわれの社会において関連するウイルスであることが確認されている。単純疱疹(fever blisters)とも呼ばれる口辺ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスが原因で起こり、この単純ヘルペスウイルスは口辺ヘルペス患者の神経に存在する。単純ヘルペスウイルスは、ヘルペスウイルス群の一員であり、長期間、または個体の生存期間の間、体内で、具体的に言えば、神経細胞内で休止状態になり得るという明瞭な特徴を共有する。
口辺ヘルペスは、接触伝染性であり、再発する。最初の発生は、初めてウイルスに感染した1〜3週間後に起こることが多い。このウイルスは、感染者の開放性の潰瘍(open sores)との接触を通じて広がることが最も多い。しかしながら、このウイルスは、開放性の潰瘍または何の症状もない場合でさえも広がる場合がある。このヘルペスは、最初のうちは皮膚上に液体の詰まった小さな水疱として現れる。
症状としては、限定されるものではないが、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感を含む。これらの症状に続いて、患者に最初の刺痛感が起こり、その後、続いて痛みを伴う水疱が起こる。通常、ヘルペスの期間は2〜3週間続く場合があり、水疱が痂皮化し、その後、最終的には皮膚が完全に剥がれ落ちるが、一般には、感染した皮膚領域の瘢痕化は全く起こらない。
発生の原因としては、風邪または他の感染症による免疫系の低下、感染した人がウイルスを有していた時間の長さ、極度疲労、情緒的および肉体的ストレス、月経周期、免疫抑制、風および日光への過剰暴露、ならびに薬物使用およびアルコールの大量摂取を含む。
このウイルスの最も一般的な種類は、単純ヘルペスウイルス−1(HSV−1)および単純ヘルペスウイルス−2(HSV−2)である。これらの2つのウイルスの間にある大きな違いは、それらのウイルスの、体内における休止部位となる場所である。HSV−1は、通常、三叉神経節(耳の周囲に位置する神経細胞)で休止状態になり、一方、HSV−2は、通常、仙骨神経節(脊椎の基部に位置する神経細胞)で休止状態になる。
HSV−1は、感染者の唇、ごくまれには、頤(chin)、鼻孔、指、ならびに歯肉および口蓋の周りに形成される口辺ヘルペスの形成の原因である。一般にはあまり知られていないが、HSV−1患者の生殖器部での口辺ヘルペスの形成も極めてまれであるが、可能性がある。一般からは、健康上のリスクよりも社会的に容認され、不都合が一般に多いとして簡単に片付けられ、HSV−1は感染者にとって重大な危機をもたらし得る。HSV−1は、眼に広がり、眼部ヘルペスを引き起こす可能性があり、これにより失明を引き起こす場合がある。HSV−1はまた、脳に広がり、ヘルペス性脳炎を引き起こす可能性もあり、これにより死に至る場合がある。
単純ヘルペスウイルスのうち最も悪名高いHSV−2は、生殖器部における口辺ヘルペスの原因である。4個体中およそ1個体は、HSV−2に感染していると考えられている。HSV−2はまた、上記のように、眼および脳にも広がる可能性がある。HSV−2は、不快であるだけでなく、多くの場合、痛みを伴う肉体的苦痛であり、罹患者に情緒的および精神的苦痛をもたらす場合がある。
単純ヘルペスウイルス−3(HSV−3)は、水痘−帯状疱疹ウイルスの別名でも知られ、水疱瘡(chickenpox)、後に、帯状ヘルペスを引き起こす。水痘は、水疱瘡の原因となる一次感染症である。水疱瘡は、初期には、腹部、胸部、または顔に小さな赤い隆起として現れ、その後、水疱を形成し、その水疱は最終的には痂皮化し、体から剥がれ落ちる。ウイルスへの曝露の約2日後まで症状は現れないが、その症状は5〜10日続き、その症状には、痒みを伴う赤い発疹、発熱、および頭痛が含まれる。
接触伝染性の高い水疱瘡は、感染者によって広まり、くしゃみ、咳嗽、および呼吸によることが最も多く、その際に新たな感染者の肺に吸い込まれ、血流に入る。神経細胞に入り、そのウイルスは、何年もの間、生存期間の間でさえ休止するが、場合によっては、帯状疱疹または帯状ヘルペスとして再び現れる。帯状ヘルペスは、水疱瘡を有する個体からしか感染せず、帯状ヘルペスを有する人からは感染しないと考えられている。帯状ヘルペスの初期症状には、通常、刺痛感、痒み、しびれ、または皮膚内または皮膚下の刺すような痛みが含まれる。帯状ヘルペスは、一般に、半身に影響を与え、激しい痛みと痒みを伴う水疱の発生を特徴とする。帯状疱疹後神経痛は、帯状ヘルペスの痛みを伴う後遺症として起こる。帯状疱疹後神経痛の治療としては、ステロイド類、抗ウイルス薬、抗鬱薬、抗痙攣薬、および局所薬を含む。
ミレッティア・レウカンサ幹樹皮(Stem Bark of Millettia leucantha)から単離されたある特定のカルコン類を用いた口辺ヘルペスの治療については、フルティヴォラポンパルら(Phrutivorapongkpul et al,)の「ケミカル・ファーマシューティカル・ブリテン(Chem. Pharm. Bull) 51 (2) 」187-190 (2003)に記載されている。米国特許第4,327,088号では、ヒトライノウイルス、エンテロウイルス、およびインフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症の治療に有用なものとしてホスホノキシ置換アクリロフェノン類(phosphonoxy- substituted acrylophenones)を開示している。
アシクロビル、バラシクロビル(valcyclovir)、またはファムシクロビル(farcyclovir)などの抗ウイルス薬は、口腔および生殖器のHSV−1およびHSV−2、ならびにHSV−3に起因する帯状ヘルペスおよび水疱瘡を治療するのに用いることができる。これらの抗ウイルス薬は、水疱の治癒にかかる時間量を短くし、再発を予防するために、定期的に経口服用することができる。しかしながら、これらの既存薬は、例えば、悪心、嘔吐、下痢、頭痛、めまい、および/または発疹などの副作用を引き起こす恐れがあり、失見当、幻覚、譫妄、および震顫を経験する使用者もいる。また、アシクロビル、バラシクロビル、またはファムシクロビル(farmcyclovir)の投与の結果として異常腎機能も起こり得る。以前から腎機能障害もしくは脱水を有するか、または肝機能障害を有する患者は、注意してそれを使用するように忠告される。異常腎機能はまた、腎毒性薬剤、一部の鎮痛薬、およびシクロスポリンとの薬物相互作用によっても起こる。
よって、口辺ヘルペスなどのウイルス病変を、病変の数および/または重篤度を最小限にすることおよび/またはなくすことによって治療するのに効果的で安全な新規組成物が望ましい。
〔発明の概要〕
本発明は、カルコン類を含む組成物、およびウイルス病変の治療においてなど、かかるカルコン類を使用するための方法に関する。
一実施形態では、本発明は、ウイルス病変の治療のための方法であって、かかる治療を必要とする被験体に、式Iの化合物を含む組成物を投与することを含む、方法に関する。
Figure 2008542275
ここで、
1およびR2は、互いに独立に、−OHまたは−ORであり;
Rは、C1〜C6アルキル(C1-C6-alkyl)、アシル、またはグリコシルであり;
3は、互いに独立に、C1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル(C2-10-alkenyl)、カルボキシ、アルキルカルボニル、ハロゲン、ニトロ、またはシアノであり;
mは、0〜5であり;
nは、0〜5であり;かつ、
pは、0〜5であり;
ただし、m=3の場合には、R1は、2’−位のヒドロキシと4’−および6’−位のアルコキシが同時に存在せず;
単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めるものとする。
いくつかの実施形態では、前記ウイルス病変は、ヘルペスウイルス(例えば、HSV−1、HSV−2、またはHSV−3)から選択されるウイルスに起因する。他の実施形態では、前記ウイルス病変は、口辺ヘルペスである。
いくつかの実施形態では、前記投与方法は、化合物を病変に局所的に塗布するなど、局所的である。他の実施形態では、前記投与方法は、経口的である。
もう1つの態様では、本発明は、式Iの化合物を含む組成物を用いた、単純ヘルペスウイルスなどのウイルスに罹患している被験体における、ウイルス感染に関連する1以上の症状の治療のための方法に関する。いくつかの実施形態では、前記症状は、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、ウイルス病変の治療のための組成物であって、以下の化合物:
2’,4’ジヒドロキシ−2,3−ジメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシカルコン;6’−ヒドロキシ−2,2’,3’,4,4’−ペンタメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−2,2’,4−ジメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−2,3,5’−トリメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−2,4,4’−トリメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−2,4,5’−トリメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−3,4,5’−トリメトキシカルコン;2,2’,4’−トリヒドロキシカルコン;2’,4,4’−トリヒドロキシカルコン;2’,3’,4’−トリヒドロキシカルコン;2’,4,5’−トリメトキシカルコン;2’,4,5’−トリヒドロキシカルコン;2’,3,4,5’−テトラメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−2,4,5’−トリメトキシカルコン;2’4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン;2’,4’−ジヒドロキシ−2,3−ジメトキシカルコン;2’,4,4’,6’−テトラメトキシカルコン;2’,3,4,4’,6’−ペンタメトキシカルコン;4−ヒドロキシ−2’,4’,6’−トリメトキシカルコン;2’,4,4’,6’−テトラメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−3,3’,4,5−テトラメトキシカルコン;2,4−ジヒドロキシ−2’,4’,6’−テトラメトキシカルコン;3−ヒドロキシ−2’,4,4’,6’−テトラメトキシカルコン;4’−ヒドロキシ−2’−メチル−3,4,5−トリメトキシカルコン;4’−ヒドロキシ−2’−メチル−4−メトキシカルコン;2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン;5−ゲラニル−2,2’4,4’−テトラヒドロキシカルコン;3’4,4’−トリヒドロキシ−2−メトキシ−3−プレニルカルコン;4,4’−ジヒドロキシ−3,5−ジプレニルカルコン;2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−プレニルカルコン;2’,4,4’−トリヒドロキシ−3,5’−ジプレニルカルコン;2’,4,4’−トリヒドロキシ−3,3’,5−トリプレニルカルコン;2’,3,3’,4,4’−ペンタヒドロキシ−3’−プレニルカルコン;2,2’,4,−トリヒドロキシ−3−プレニルカルコン;2’,3,4,4’,6’−ペンタヒドロキシ−2,5−ジプレニルカルコン;4,4’,6’−トリヒドロキシ−3,3’−ジプレニルカルコン;3,4,4’−トリヒドロキシ−2−メトキシカルコン;2’,6’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−3’,4’−ジメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−2,4−ジメトキシカルコン;2’−ヒドロキシ−2,4’−ジメトキシカルコン;2’4,4’−トリヒドロキシ−6−メトキシ−3−プレニルカルコン;3’4,4’−トリヒドロキシ−2−メトキシ−3−プレニルカルコン;2’−ヒドロキシ−2,4’−ジメトキシカルコン、および5−ブロモ−4−ヒドロキシ−3,4’−ジメトキシカルコン
のうちの少なくとも1つを含む、組成物に関する。
もう1つの態様では、本発明は、ウイルス感染の治療のための方法であって、かかる治療を必要とする被験体に、式IAにより表される、式Iの化合物を含む組成物を投与することを含む、方法に関する。
Figure 2008542275
ここで、
4は、水素または−OR’であり;かつ
R’は、水素またはC1〜C6アルキルであり;
単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めるものとする。
いくつかの実施形態では、前記ウイルス病変は、口辺ヘルペスである。
もう1つの態様では、本発明は、式IAの化合物を含む組成物を用いた、単純ヘルペスウイルスなどのウイルスに罹患している被験体における、ウイルス感染に関連する1以上の症状の治療のための方法に関する。いくつかの実施形態では、前記症状は、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感を含む。
いくつかの実施形態では、前記組成物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2”,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンから選択される化合物を含む。
いくつかの実施形態では、前記組成物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、以下の構造:
Figure 2008542275
を有する2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコンを含む。
他の実施形態では、前記組成物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、以下の構造:
Figure 2008542275
を有する化合物2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコンを含む。
他の実施形態では、前記組成物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、以下の構造:
Figure 2008542275
を有する化合物2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコンを含む。
他の実施形態では、前記組成物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、以下の構造:
Figure 2008542275
を有する化合物2’,4’,4−トリヒドロキシカルコンを含む。
他の実施形態では、前記組成物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、以下の化合物2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコンを含む。
Figure 2008542275
他の実施形態では、前記組成物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、以下の化合物2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンを含む。
Figure 2008542275
いくつかの実施形態では、前記ウイルス病変は、単純ヘルペスウイルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、および単純ヘルペスウイルス−3から選択されるウイルスに起因する。
もう1つの実施形態では、本発明は、単純ヘルペスウイルスに起因するウイルス増殖および複製を制御するための方法であって、かかる治療を必要とする被験体に、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、式IAの化合物(2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンなど)を含む組成物を投与することを含む、方法に関する。
もう1つの実施形態では、本発明は、局所製剤に含められている組成物に関する。もう1つの実施形態では、前記組成物は、経口投与される。
他の実施形態では、本発明は、以下:(i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ(topical starch)、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/もしくは酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分;(ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン(butamaben picrate)、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン(dimethiosoquin hydrochloride)、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール(camphorated metacresol)、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール(phenolate sodium resorcinol)、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/もしくは塩酸ジフェンヒドラミン(diphenydramine hydrochloride)から選択される、外用(an external)成分、麻酔成分、もしくは鎮痒成分;ならびに/または(iii)イソチオシアン酸アリル、アンモニア溶液、アスピリン、酒石酸ビスマスナトリウム、カプサイシン、唐辛子含油樹脂(capsicum oleoresin)、抱水クロラール、クロロブタノール、硫酸シクロメチカイン、ユーカリ、オイゲノール、サリチル酸グリコール、ヘキシルレゾルシノール、二塩酸ヒスタミン、塩酸メタピリリン(metapyriline hydrochloride)、ニコチン酸メチル、サリチル酸メチル、ペクチン、サリチルアミド、タンニン酸、チモール、サリチル酸トロラミン(trolamine salicylate)、テレビン油、硫酸亜鉛、酢酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ステアリン酸スクロース(sucrose stereate)、ジステアリン酸スクロース(sucrose distereate)、および/もしくはアメリカマンサク(witch hazel)から選択される他の成分のうちの少なくとも1つをさらに含む組成物を用いた治療方法に関する。
他の実施形態では、本発明は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される1以上の薬剤をさらに含む組成物を用いた治療方法に関する。
〔発明の詳細な説明〕
〔定義〕
本明細書において使用されるように、以下の語句は、それらの語句が使用されている文脈において他の意味が示されている場合を除き、一般に、以下に示す意味を有するように意図されている。
用語「収斂有効成分(astringent active ingredients)」とは、限定されるものではないが、酢酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、およびアメリカマンサクを含む。
用語「アシル」とは、−C(O)−H、−C(O)−(アルキル)、−C(O)−(シクロアルキル)、−C(O)−(アルケニル)基を指す。
用語「アルケニル」とは、約2〜10個の炭素原子を有する、モノラジカル分岐または非分岐、不飽和または多価不飽和炭化水素鎖を指す。この用語は、例えば、エテニル、ブタ−2−エニル(but-2-enyl)、3−メチル−ブタ−2−エニル(3-methyl-but-2- enyl)(「プレニル」とも呼ばれる)、オクタ−2,6−ジエニル(octa-2,6-dienyl)、3,7−ジメチル−オクタ−2,6−ジエニル(3,7-dimethyl-octa-2,6-dienyl)(「ゲラニル」とも呼ばれる)などの基により例示される。
用語「アルキル」とは、モノラジカル分岐または非分岐、飽和炭化水素鎖を指す。この用語は、メチルなどの基により例示され、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチルなどを含む。
用語「アルコキシカルボニル」とは、「−COOR’」基(この際、R’は、本明細書において定義されるアルキル基である)を意味する。アルコキシカルボニル基の例は、限定されるものではないが、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどを含む。
用語「カルボキシ」とは、「−COOH」部分を指す。
用語「化粧品(cosmetics)」とは、メークアップ用品、ファンデーション、およびスキンケア製品を含む。用語「メークアップ用品(make-up)」とは、ファンデーション、すなわち、コンシーラー、リップバーム、口紅などを含む、顔の上に色を残す製品を指す。用語「ファンデーション(foundation)」とは、液体、クリーム、ムース、コンパクト、コンシーラー、または皮膚の全体的な色を整える類似製品を指す。ファンデーションは、保湿し、および/またはオイルを塗布した皮膚に対してうまく機能するように、一般に製造される。用語「スキンケア製品」とは、皮膚を治療し、あるいはいたわり、保湿し、改善し、または洗浄するのに用いられる製品を指す。用語「化粧品」とは、連邦規制基準に定義される、21 CFR 347および21 CFR 348などの他の安全な市販のヒト用皮膚保護製剤も含み得る。
用語「式Iの化合物(compound of Formula I)」または「式IAの化合物(compound of Formula IA)」とは、開示されている本発明の誘導体、立体異性体、立体異性体の混合物、および/またはかかる化合物の医薬上許容される塩を包含するように意図されている。さらに、本発明において使用される化合物は、個々の立体化学的異性体および異性体の混合物を含めたものとする。簡潔のために、異論が具体的に(例えば、単一塩、異性体、または混合物の指定により)示されている場合を除き、その用語は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、医薬上許容される塩、およびそのプロドラッグを含めたものと理解されるべきである。
用語「有効量(effective amount)」とは、本明細書において定義されるように、かかる治療を必要とする哺乳類に投与される場合に、治療を行うのに十分である本発明の化合物の量を指す。有効量は、治療を受けている被験体および病状、被験体の体重および年齢、病状の重篤度、選択された特定の化合物、従うべき投与計画など(それらは全て当業者により容易に決定され得る)によって異なる。
用語「外用鎮痛有効成分、麻酔有効成分、および鎮痒有効成分(external analgesic, anesthetic, and antipruritic active ingredients)」とは、限定されるものではないが、ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および塩酸ジフェンヒドラミンを含む。
用語「炎症」とは、組織の破壊によって誘発される局部的防御応答を指し、痛み、熱、赤み、および/または腫脹の徴候を特徴とする。
用語「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを指す。
用語「グリコシル」とは、五または六炭糖誘導体を指す。グリコシルの例としては、限定されるものではないが、アロシル(allosyl)、アルトロシル(altrosyl)、グルコシル、マンノシル、グロシル(gulosyl)、イドシル(idosyl)、ガラクトシル、タロシル(talosyl)、アラビノシル、キシロシル(xylosyl)、リキソシル(lyxosyl)、ラムノシル(rhamnosyl)、リボシル、デオキシフラノシル(deoxyfuranosyl)、デオキシピラノシル(deoxypyranosyl)、およびデオキシリボシル(deoxyribosyl)を含む。グリコースは、アジド置換されていてもよく、またはO−アセチル化、O−アルキル化、O−シルイル化(O-sylilated)、O−スタニル化(O-stannylated)、もしくはO−スタニリデン化(O-stannylidenated)されていてもよい。
用語「医薬上許容される(pharmaceutically acceptable)」とは、妥当な利益/リスク比に相応した、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の扱いにくい合併症がなく、正しい医学的判断の範囲において、ヒトおよび動物の組織との接触に適した化合物、材料、組成物、および/または投与形(dosage forms)を指す。
用語「医薬上許容される塩(pharmaceutically acceptable salts)」とは、本発明の化合物の生物学的効果および特性を有し、かつ生物学的にもそうでなくとも不適切ではない塩を指す。場合によっては、本発明の化合物は、フェノール基および/またはカルボキシル基が存在するために、塩を形成することができる。医薬上許容される塩基付加塩は、無機および有機塩基から調製され得る。無機塩基から得られる塩としては、ほんの一例として、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩を含む。有機塩基から得られる塩としては、ほんの一例として、1級アミンの塩、2級アミンの塩、および3級アミンの塩を含む。
用語「プロドラッグ」とは、所望の薬理効果をもたらすように、生体内で、例えば、体液もしくは酵素により、および/または投与後に被験体により、活性型の化合物へと代謝されなければならない不活性型の化合物を指す。プロドラッグは、吸収前、吸収の間、吸収後、または特定部位で代謝され得る。プロドラッグ型の化合物は、例えば、バイオアベイラビリティを改善し;被験体受容性(例えば、不快な特性(苦味、臭気、もしくは胃腸の被刺激性など)のマスキングもしくは減少)を向上させ;溶解度を変更し;長期もしくは持続された放出もしくは送達を提供し;処方の容易性を向上させ;および/または化合物の部位特異的送達を提供するために、利用され得る。本明細書における化合物への言及は、プロドラッグ型の化合物を包含する。
用語「立体異性体」とは、同じ分子式を有するが、それらの原子の空間配置の点で異なる化合物を指す。存在が二重結合についての束縛回転の恩恵を被っている立体異性体の構成は、それらの接頭語 シスおよびトランス(ZおよびE)により区別され、カーン・インゴルド・プレローグ則(the Cahn-lngold-Prelog rules)に従って、その接頭語により基が分子内の二重結合の同じ側に(シスまたはZ)あるいは反対側に(トランスまたはE)に存在することを示す。
用語「スキンケア製品」とは、限定されるものではないが、21 CFR 347.10、347.12および348.10で公開されているような、皮膚保護有効成分、収斂有効成分、外用鎮痛有効成分、麻酔有効成分、および鎮痒有効成分、ならびに55 FR 3370で公開されているような、他の成分、またはそれらの混合物を含み得る。
用語「皮膚保護有効成分(skin protectant active ingredients)」とは、限定されるものではないが、アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および酸化亜鉛を含む。皮膚保護有効成分はまた、日焼け止め剤も含み得る。
用語「日焼け止め剤(sunscreen)」とは、限定されるものではないが、有機または無機日焼け止め剤、日焼け止めクリーム 酸化チタンおよび酸化亜鉛、ならびに皮膚保護薬、ならびに/またはそれらの混合物を含み得る。2以上の最小SPF値を提供する日焼け防止剤製品は、限定されるものではないが、アミノ安息香酸(PABA);アボベンゾン(avobenzone)、シノキサート(cinoxate)、ジオキシベンゾン、ホモサラート(homosalate)、アントラニル酸メンチル(menthyl anthranilate)、メトキシ桂皮酸塩(methoxycinnamate)、オクトクリレン(octocrylene)、メトキシ桂皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、オキシベンゾン、パディメート0(padimate O)、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、スリソベンゾン(sulisobenzone)、二酸化チタン、サリチル酸トロラミン、酸化チタン、および酸化亜鉛を含む。
用語「局所適用(topial application)」とは、例えば、手、またはふき取り布(wipe)、パフ、ローラー、もしくはスプレーなどのアプリケーターを用いて外皮に直接塗布し、または広げることを意味する。本明細書において、「局所用担体(topical carrier)」とは、哺乳類への局所投与に適した1以上の融和性の固体または液体充填希釈剤(solid or liquid filler diluents)を意味する。局所担体の例としては、限定されるものではないが、水、ワックス、油、皮膚軟化剤、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤、およびそれらの混合物を含む。
用語「治療(treatment)」または「治療すること(treating)」とは、(i)疾患もしくは障害を阻害すること、すなわち、疾患もしくは障害の臨床症状の発展を停止もしくは抑制すること;および/または(ii)疾患もしくは障害を軽減すること、すなわち、疾患もしくは障害の臨床症状の消退もしくは治癒をもたらすことを含む。例としては、限定されるものではないが、ウイルス感染の症状(病変など)の再発(reoccurence)もしくは重篤度を抑制することを含む。
用語「ウイルス病変」とは、ウイルス性障害、例えば、限定されるものではないが、口辺ヘルペス、生殖器ヘルペス、帯状ヘルペス、水疱瘡、帯状疱疹型を含む全てのヘルペス、および他のウイルス性障害に冒されている全ての病変を指す。この用語は、口腔顔面病変に限定されず、体のあらゆる部分における徴候を含む。
〔本発明の化合物〕
式Iまたは式IAのある特定の化合物は、合成材料であってよく、あるいは自然源からの抽出物として得られたものでもよい。これらの化合物が供給され得るいくつかの実例となる植物属は、サクラソウ属(primula)、シャジクソウ属(trifolium)、ビデンス属(bidens)、および/またはハルシャギク属(coreopsis)である。
本発明の化合物の製造のための合成経路は、文献、例えば、「バイオオーガニック・アンド・ケミストリー・レターズ(Bioorganic & Chem. Letters)」 (2004) 14, 3913-3916, 「インディアン・ジャーナル・オブ・ケミストリー(Indian Journal of Chemistry)」 (2003) 42B, 202-205、または「インディアン・ジャーナル・オブ・ケミストリー(Indian Journal of Chemistry)」 (1988) 27B, 67に記載されている。
これらの化合物はまた、インドファイン・ケミカル・カンパニー・インコーポレイティッド(Indofine Chemical Company, Inc.) (ニュージャージー州サマービル(Somerville, NJ))、およびシグマ‐アルドリッチ社(Sigma-AIdrich )((ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee, Wl))などの商業的供給源からも入手可能である。
〔有用性、試験、および投与〕
〔一般用途〕
本発明の化合物、組成物/製剤、および方法は、ウイルス性疾患および/またはその症状の治療または管理に有用である。ウイルス性疾患としては、限定されるものではないが:伝染性軟属腫;ヒトT細胞白血球ウイルス(HTLV);ヒト免疫不全ウイルス(HIV);後天性免疫不全ウイルス(AIDS);ヒトパピローマウイルス;ヘルペスウイルス;ヘルペス;ウイルス性赤痢;アレナウイルス;コロナウイルス;エンテロウイルス;感冒;インフルエンザ;麻疹;風疹;水疱瘡;流行性耳下腺炎;ポリオ;狂犬病;単核細胞症;エボラウイルス;呼吸器多核体ウイルス(respiratory syncytial virus);デング熱;黄熱病;ラッサ熱;ブニヤウイルス;フィロウイルス;フラビウイルス;ハンタウイルス;ロタウイルス;西ナイル熱;アルボウイルス;パラインフルエンザ;天然痘;エプスタイン−バーウイルス;サイトメガロウイルス;ウイルス性胃腸炎;急性虫垂炎;肝炎(A〜E型;X型);口辺ヘルペス;髄膜炎;脳炎;帯状ヘルペス;肺炎;リフトバレー熱;ヘンドラ熱(hendra fever);バラ疹;パパタシ熱;重症急性呼吸器症候群(SARS);疣贅;ネコ引っ掻き病;りんご病症候群(slap-cheek syndrome);伝染性膿疱性皮膚炎;手足口病;およびバラ色ひこう疹を含み得る。
本発明の1つの目的は、単純ヘルペスウイルス(HSV−1、HSV−2、またはHSV−3)などのウイルス性疾患を制御することである。本発明のもう1つの目的は、ウイルス感染に関連する症状、例えば、限定されるものではないが、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感、を改善することである。
本発明の1つの目的は、ウイルスの活動期におけるHSV−1およびHSV−2の治療または管理のための改善された組成物および方法を提供することである。本発明のもう1つの目的は、HSV−1およびHSV−2に起因する口辺ヘルペスを解消するおよび/またはその数を減少させる手助けをすると思われる組成物を提供することである。本発明のもう1つの目的は、HSV−1およびHSV−2に起因する新規口辺ヘルペスの発生の予防を促進するための組成物を提供することである。本発明のもう1つの目的は、口辺ヘルペスの治癒時間を短くすることである。
本発明のもう1つの目的は、HSV−1およびHSV−2に起因するウイルス増殖および/または複製を制御することである。
本発明のもう1つの目的は、ウイルス病変の出現を減少させるために、従来のウイルス病変薬物療法と組み合わせて用いられ得る、組成物、および組成物の成分を提供することである。また、本発明の1つの目的は、ウイルス病変管理を最大化する新規組合せ療法のために、本発明の組成物を、従来のウイルス病変治療とともに用いるための方法も提供することである。対応する1つの目的は、HSV−1およびHSV−2に苦しむ人がしばしば受けるネガティブな社会的および精神的な影響を軽減することである。
本発明の1つの目的は、ウイルスの活動期におけるHSV−3の治療および管理のための改善された組成物および方法を提供することである。本発明のもう1つの目的は、HSV−3に起因する水疱瘡を解消するおよび/またはその数を減少させる手助けをすると思われる組成物を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、水疱瘡の出現を減少させ、および/または関連する炎症および刺激状態(そう痒を含む)を軽減するために、従来の水疱瘡薬物療法と組み合わせて用いられ得る、組成物、および組成物の成分を提供することである。また、本発明のもう1つの目的は、水疱瘡管理を最大化する新規組合せ療法を提供するために、本発明の組成物を、従来の水疱瘡治療とともに用いるための方法も提供することである。
本発明のもう1つの目的は、HSV−3に起因する帯状ヘルペスを解消するおよび/またはその数を減少させる手助けをすると思われる組成物を提供することである。本発明のもう1つの目的は、軽度そう痒〜重度および強度の疼痛の関連する症状の出現を減少させ、および/またはその関連する症状を軽減するために、従来の帯状ヘルペス薬物療法と組み合わせて用いられ得る、組成物、および組成物の成分を提供することである。本発明のもう1つの目的は、帯状ヘルペス管理を最大化する新規組合せ療法を提供するために、本発明の組成物を、従来の帯状ヘルペス治療とともに用いるための方法を提供することである。
〔試験〕
この節では、本発明の化合物を組み込んだ組成物を選択する方法を記載する。
抗ウイルス活性の生体外評価は、「ジャーナル・オブ・ナチュラル・プロダクツ(J. Nat. Prod.)」 (1990) 53, 340-344で報告されているように;または実施例1に記載されているように、プラークの減少により決定することができる。事前増殖させたベロ細胞(ATCC CCL−81)に、様々な濃度の試験化合物を含有する完全培地と混合したウイルス懸濁液(ATCC VR−260)を加え、その混合物を、未処理のウイルス対照培養物において最大細胞変性効果(CPE)が観察されるまで、インキュベートする。CPE阻害は、染料(MTS,(3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル−5]−[3−カルボキシメチオキシフェニル]−2−[4−スルホフェニル]−2H テトラゾリウム(3-[4,5-dimethylthiazol-2-yl-5]-[3-carboxymethyoxyphenyl]-2-[4-sulfophenyl]-2H tetrazolium)))取り込み手法(プロメガ(Promega)のCell Titer Aqueous One Solution)を加えることにより確認される。この方法は、細胞生存性を測定し、生存宿主細胞のミトコンドリア酵素によるテトラゾリウム系MTSのMTSホルマザンへの還元に基づく。その後、紫色のMTSホルマザンを分光光度法で測定する。各培養物の光学濃度(OD)値は、生成したホルマザンの量の関数であり、その量は生存細胞数に比例する。本発明の化合物は、表Iに記載のとおり、優れた抗ウイルス活性を示した。
炎症についての生体外での細胞に基づくアッセイは、当技術分野で周知であり、例えば、E−セレクチン(別名、内皮白血球接着分子もしくはELAM)またはインターロイキン−6(IL−6)である。このELAMアッセイでは、活性化内皮細胞におけるELAMの発現の減少における試験化合物の生体外活性を測定する。要するに、内皮細胞は、リポ多糖類、TNFまたはIL−1βなどの既知活性化因子を単独でまたはいくつか組み合わせて加えることにより作出する。活性化細胞は、ELAMを生産し、このELAMは、実施例に記載されているように、例えば、E−セレクチンのモノクローナル抗体に基づいたELISAアッセイを用いて測定することができる。
IL−6アッセイでは、LPSを用いた炎症誘発(inflammatory challenge)後のラットマクロファージ細胞株からのIL−6の放出と、この活性化および放出を阻害する被験物質の能力とを測定する。IL−6は、ラットIL−6のELISAにより測定し、細胞毒性は、Cell Trackerを用いて確認する。
抗炎症活性の生体内評価は、十分に特徴付けられた、カラギーナン誘導による足浮腫(Carrageenan-Induced Paw Edema)を測定するアッセイにより、および局所アラキドン酸に対するマウス耳の炎症反応により(M.ガボール(Gabor, M.), 「マウス・イア・インフラメーション・モデルズ・アンド・ゼア・ファーマコロジカル・アプリケーションズ(Mouse Ear Inflammation Models and their Pharmacological Applications)」, 2000)決定することができる。カラギーナン誘導による足浮腫は、炎症モデルであり、このモデルは、ラットの足の足底内表面へのカラギーナン投与後、時間依存的な浮腫形成を起こす。アラキドン酸(AA)をマウス耳へ適用すると、すぐに血管拡張および紅斑をもたらし、その後、浮腫の急激な発達が起こり、この浮腫は40〜60分に最大となる。浮腫の発現は、タンパク質および白血球の血管外遊出と一致する。1時間後、その浮腫は迅速に小さくなり、炎症細胞は組織を離れ、6時間の時点には耳が正常近くまで戻った。このアッセイでは、全身投与経路によりこれらの炎症過程を治療する試験化合物の能力を測定する。
細胞毒性は、マウスドーパミン作動性細胞株における高グルタミン酸誘導による酸化的ストレス(HGOS)を用いて、細胞培養物において評価することができる。グルタミン酸の細胞毒性効果は、この細胞株に変力グルタミン酸受容体がないので、興奮毒性によるものではない。むしろ、ドーパミン作動性細胞のグルタミン酸誘導による毒性は、シスチン輸送の阻害と関係しており、このシスチン輸送の阻害は、その後、細胞内グルタチオン(GSH)レベルの枯渇(マーフィー T.H.ら(Murphy T. H., et al.,)「ニューロン(Neuron)」 2, 1547-1558, 1989)、ニューロン12−リポキシゲナーゼの活性化(Y.リーら(Li, Y. et al.,)「ニューロン(Neuron)」 19,453-463, 1997)、ROS生産の増加(タン S.ら(Tan S. et al.,) 「ザ・ジャーナル・オブ・セル・バイオロジいー(J. Cell Biol.)」 141 , 1423-1432, 1998)、および細胞内Ca2+の上昇(Y.リーら(Li, Y. et al.)参照、前掲)をもたらす。グルタミン酸誘導によるストレスから細胞を防御する能力について、いくつかの分子を測定した。このアッセイは実施例で詳述する。
〔投与〕
一実施形態では、本発明の化合物は、医薬上有効量、例えば、前述の病態への治療を行うのに十分な用量で投与される。本発明の化合物またはその医薬上許容される塩の投与は、同様の有用性をもたらす薬剤に関して認められた投与様式の任意のものによってよい。
上記状態の治療に本発明の化合物を使用する場合には、任意の、医薬上許容される投与様式を用いることができる。本発明の化合物は、単独でまたは他の医薬上許容される補形薬と組み合わせて投与することができ、それらは、固体、半固体、液体、またはエアゾール投与形、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、カシェ剤、液体、懸濁剤、液剤、坐剤、エアゾール剤などを含む。本発明の化合物はまた、既定速度での化合物の長期投与のために、蓄積注射、浸透圧ポンプ、丸剤、経皮(エレクトロトランスポートを含む)パッチなどを含む、持続または制御された放出投与形、すなわち、正確な用量の単回投与に適した単位投与形でも投与することができる。本組成物は、一般には、従来の医薬担体または補形薬と、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩とを含む。さらに、これらの組成物は、他の薬剤、医薬品、担体、補助薬などを含んでよく、それらは、限定されるものではないが、透過性促進剤および持続放出製剤を含む。
活性化合物は、幅広い用量範囲にわたって有効であり得るが、一般には、上記のように、医薬上有効量で投与される。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、医薬の場合では、関連状況(治療を受けるべき状態、選択された投与経路、投与される実際の化合物、各患者の年齢、体重、および応答、患者の症候群の重篤度などを含む)に照らして医師によって決定されることは理解されるであろう。化粧品または市販のスキンケア調製品の場合では、消費者によって投与されることが望まれる化合物の実際の量は、製造業者の試験結果に基づいて、製造業者により推奨されるが、全体または一部において、本明細書に記載の生体外試験および/または生体内試験のうちの1つ以上に基づいて決定してよい。
本発明の組成物は、ウイルス病変、ならびにそれらの症状、例えば、限定されるものではないが、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感の治療に適している。本組成物は、皮膚に局所的に適用することができる。一実施形態では、前記局所組成物は、化合物を、その組成物の約0.001重量%〜約20重量%、例えば、その組成物の約0.01重量%〜約10重量%、例えば、その組成物の約0.1重量%〜約5重量%の量で含む。本発明の組成物は、患部に、噴霧すること、軽くたたくこと、散粉すること(dusting)、綿棒で塗布すること、海綿でこすること(sponging)、ブラッシングすること、注ぐこと、供給すること(dispensing)、被覆すること、および多量にコーティングすることにより局所的に適用することができる。
本発明の化合物および方法は、ウイルス病変の治療または改善が望まれるスキンケアの適用に使用してよい。例えば、本発明の化合物および組成物は、身に着けたままの調製物(leave-on preparations):ふき取り布;ウェットペーパータオル;綿棒;ローション剤;膏薬;ゲル;クリーム;ローション;油;軟膏;ペースト;バルム剤;チンキ剤;乳剤;コロイド懸濁剤;口紅;及び粘着性組成物(stick compositions)に組み込んでよい。
液剤として製剤された本発明の組成物の局所投与に有用な組成物は、一般には、医薬上許容される水性または有機溶媒を含む。医薬上許容される有機溶媒という用語は、本発明の組成物を分散または溶解させることができ、かつ許容される安全性特性(例えば、刺激および感作特性)を有し得る溶媒を指す。好適な有機溶媒の例としては:プロピレングリコール;ポリエチレングリコール(200〜600);ポリプロピレングリコール(425〜2025);グリセロール;1,2,4−ブタントリオール(1 ,2,4-butanetriol);ソルビトールエステル;1,2,6−ヘキサントリオール(1 ,2,6-hexanetriol);エタノール;イソプロパノール;ブタントリオール;ソルビトールエステル;1,2,6−ヘキサントリオール;エタノール;イソプロパノール;ブタンジオール;およびそれらの混合物を含む。
本発明の局所製剤は、一般には、本発明の新規組成物と、オプションとして、極性溶媒を含む。本発明の製剤において使用するのに好適な溶媒は、本発明の新規組成物を溶解させることができるいずれの極性溶媒も含む。好適な極性溶媒としては:水;アルコール(エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ヘキサノール、およびベンジルアルコールなど);ポリオール(プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ソルビトール、およびグリセリンなど);ならびにグリセリンに溶けたパンテノール、香味油、ならびにそれらの混合物を含む。また、これらの溶媒の混合物も用いることができる。例示的な極性溶媒は、多価アルコールおよび水であり、例えば、限定されるものではないが、グリセリン、グリセリン中のパンテノール、グリコール(プロピレングリコールおよびブチレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、水、ならびにそれらの混合物である。
本発明の局所組成物に皮膚軟化剤も加えてよい。皮膚軟化成分としては、塗布および接着を促進し、光沢を与え、最も重要なことには、閉塞性保湿を提供する、脂肪、油、脂肪アルコール、脂肪酸、およびエステルを含み得る。使用に適した皮膚軟化剤は、イソステアリン酸誘導体、パルミチン酸イソプロピル、ラノリンオイル、ジイソプロピルジメラート(diisopropyl dimerate)、マレイン酸変性ダイズ油(maleated soybean oil)、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、乳酸セチル、リシノール酸セチル、酢酸トコフェロール、アセチル化ラノリンアルコール、酢酸セチル、フェニルトリメチコン、オレイン酸グリセリル、リノール酸トコフェロール、小麦胚芽グリセリド、プロピオン酸アラキジル、乳酸ミリスチル、オレイン酸デシル、リシノール酸プロピレングリコール、ラノリン脂肪酸イソプロピル、テトラステアリン酸ペンタエリスリチル(pentaerythrityl tetrastearate)、ジカプリル酸/ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、水素添加ココグリセリド(hydrogenated coco-glycerides)、イソノナン酸イソノニル(isononyl isononanoate)、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸ミリスタル(myristal myristate)、クエン酸トリイソセチル(triisocetyl citrate)、セチルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、パンテノール、ラノリンアルコール、リノール酸、リノレン酸、脂肪酸のスクロースエステル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、およびそれらの混合物である。他の好適な皮膚軟化剤の例は、参照して本明細書に組み入れる「ザ・コスメティック・ベンチ・レファレンス(the Cosmetic Bench Reference)」, pp. 1.19-1.22 (1996)に見つけることができる。好適な皮膚軟化剤としては、極性皮膚軟化用乳化剤(直鎖または分枝鎖ポリグリセロールエステルなど)および非極性皮膚軟化剤を含む。
本明細書において、「極性皮膚軟化剤(polar emollient)」とは、少なくとも1つの極性部分を有するいずれもの皮膚軟化用乳化剤を意味し、その極性皮膚軟化剤への化合物の(30℃での)溶解度は、約1.5%より高く、約2%より高く、または約3%より高い。好適な極性皮膚軟化剤としては、限定されるものではないが、ポリオールエステルおよびポリオールエーテル、例えば、直鎖または分枝鎖ポリグリセロールエステルおよびポリグリセロールエーテルを含む。かかる皮膚軟化剤の限定されない例としては、ポリグリセリル−3−ジイソステアレート(polyglyceryl-3-diisosterate)、ポリグリセリル−2−セスキイソステアレート(polyglyceryl-2-sesquiisostearate)、ポリグリセリル−5−ジステアレート、ポリグリセリル−10−ジステアレート、ポリグリセリル−10−ジイソステアレート、アセチル化モノグリセリド、グリセロールエステル、トリカプリル酸/カプリン酸グリセロール、リシノール酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、リノール酸グリセリル、ポリアルキレングリコール(PEG 600など)、モノグリセリド、2−モノラウリン、ソルビタンエステル、およびそれらの混合物を含む。
本明細書において、「非極性皮膚軟化剤(non-polar emollient)」とは、永久電気モーメントを有していないいずれもの皮膚軟化用乳化剤を意味する。好適な非極性皮膚軟化剤としては、限定されるものではないが、エステル、および直鎖または分枝鎖炭化水素を含む。かかる皮膚軟化剤の限定されない例としては、限定されるものではないが、イソノナン酸イソノニル、イソステアリン酸イソプロピル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ジイソプロピルジメラート、ラノリンオイル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソプロピル、パリフィン(pariffins)、イソパラフィン(isoparafins)、アセチル化ラノリン、スクロース脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、鉱油、シリコーン油、ジメチコン、アラントイン、イソヘキサデカン、イソドデカン、ペトロラタム、およびそれらの混合物を含む。極性または非極性皮膚軟化剤への化合物の溶解度は、当技術分野で既知の方法により決定される。
また、皮膚軟化剤としての役割を果たす油は、口紅などの化粧用組成物に、粘性、粘着性、および抗力特性も与える。好適な油の例としては、限定されるものではないが、カプリル酸トリグリセリド;カプリン酸トリグリセリド;イソステアリン酸トリグリセリド;アジピン酸トリグリセリド;酢酸プロピレングリコールミリスチル(propylene glycol myristyl acetate);ラノリン;ラノリンオイル;ポリブテン;パルミチン酸イソプロピル;ミリスチン酸イソプロピル;イソステアリン酸イソプロピル;セバシン酸ジエチル;アジピン酸ジイソプロピル;酢酸トコフェロール;リノール酸トコフェロール;ステアリン酸ヘキサデシル;乳酸エチル;オレイン酸セチル;リシノール酸セチル;オレイルアルコール;ヘキサデシルアルコール;オクチルヒドロキシステアラート(octyl hyroxystearate);オクチルドデカノール;小麦胚芽油;水素添加植物油;ヒマシ油;ペトロラタム;変性ラノリン;分枝鎖炭化水素;アルコールおよびエステル;トウモロコシ油;綿実油;オリーブ油;パーム核油;ナタネ油;サフラワー油;ホホバ油;月見草油;アボカド油;鉱油;シアバター;パルミチン酸オクチル;マレイン酸変性ダイズ油;トリオクタン酸グリセロール;ジイソプロピルジメラート;ならびに揮発性および不揮発性シリコーン油(フェニルトリメチコンを含む)を含む。
本明細書における使用に適した油は、アセチルグリセリド、アルコールおよび多価アルコールのオクタン酸塩およびデカン酸塩(グリコールおよびグリセロールのものなど)、アルコールおよび多価アルコールのリシノール酸塩(リシノール酸セチルなど)、ポリグリセリル−3 ジイソステアレート、ポリグリセロールエーテル、ポリグリセロールエステル(polyglyerol esters)、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、イソステアリン酸トリグリセリド、アジピン酸トリグリセリド、フェニルトリメチコン、ラノリンオイル、ポリブテン、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、リシノール酸セチル、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、水素添加植物油、ヒマシ油、変性ラノリン、パルミチン酸オクチル、ラノリンオイル、マレイン酸変性ダイズ油、リシノール酸セチル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソプロピルジメラート、合成ラノリン誘導体および分枝鎖アルコール、脂肪酸のスクロースエステル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ならびにそれらの混合物である。
有益な塗布特性を与えるために、本発明の組成物に界面活性剤も加えてよい。使用に適した界面活性剤は、エマルジョンおよび/または会合構造(association structures)を形成することができるものである。使用に適した界面活性剤は、皮膚科学的または毒物学的問題を示さない。陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの混合物は、使用に適している。例えば、クラフト点(Krafft point)がほぼ周囲温度以下である陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、およびそれらの混合物が用いられる。
本発明の組成物は、化粧用組成物に用いる特定の液体基材を凝固するのに有効な、1以上の材料を含んでよく、本明細書では、これを、単独または総称的に「凝固剤(solidifying agent)」と呼ぶ。本明細書において、用語「凝固する(solidify)」とは、周囲条件で固体または半固体を形成するための、すなわち、安定な物理的構造を有し、通常の使用条件で皮膚に被着し得る最終組成物を形成するための、液体基材の物理的および/または化学的変化を指す。当業者に認識されているように、化粧用組成物に用いるための特定の凝固剤の選択は、所望の組成物の特定の種類(すなわち、ゲル系またはワックス系)、所望のレオロジー、用いる液体基材、および組成物に用いる他の材料に左右される。
また、本発明の組成物では、リポソーム製剤も有用であることがある。かかる組成物は、例えば、メゼイら(Mezei et al.,)の「ジャーナル・オブ・ファーマシー・アンド・ファーマコロジー(J. Pharm. Pharmacol.)」 34:473-474(1982)に記載されているような公知の方法、またはその変法に従って、本発明の組成物をリン脂質(ジパルミトイルホスファチジルコリン(dipalmitoylphosphatidyl choline)など)、コレステロール、および水と組み合わせることにより調製することができる。リン脂質の代わりに、リポソームの形成に適した脂質を用いてもよく、レシチンであってもよい。リポソーム製剤を作出するために、リポソーム調製物は、さらに、上記局所製剤のうちの1つ(例えば、ゲルまたは水中油型エマルジョン)に組み込まれる。他の組成物および局所的に適用されるリポソームの医薬用途は、例えば、M.メゼイ(Mezei, M.)の「トピックス・イン・ファーマシューティカル・サイエンス(Topics in Pharmaceutical Sciences)」(ブレイマーら編集(Breimer et al. eds.,) ニューヨーク州ニューヨークのエルゼビア・サイエンス社(Elsevier Science, New York, N.Y.), pp. 345-358 (1985))に記載されている。
本発明の局所組成物は、マウスリンスもしくは口内洗浄剤に組み込まれる場合には、口腔にも適用してよく、または眼治療に用いてもよく、洗眼剤、点眼剤、もしくは眼用綿棒に組み込まれる。
上記で詳述した状態に対する別の投与方法は、苦痛の程度に応じて調整することができる便宜な毎日の用量計画を用いた経口的なものである。かかる経口投与用には、医薬上許容される無毒性組成物は、通常用いられる補形薬(例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、クロスカルメロースナトリウム(sodium crosscarmellose)、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マグネシウムなど)のうちの任意のものを組み込むことにより形成される。かかる組成物は、液剤、懸濁剤、錠剤、分散錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、持続放出製剤などの形態をとる。
組成物は、丸剤または錠剤の形態をとってもよく、そのために、その組成物は、有効成分とともに、希釈剤(例えば、ラクトース、スクロース、第二リン酸カルシウムなど);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムなど);ならびに結合剤(例えば、デンプン、アラビアガム、ポリビニルピロリジン、ゼラチン、セルロース、およびそれらの誘導体など)を含むことがある。
製剤の調製において、他の成分と合わせる前に適当な粒径を与えるように、活性化合物を製粉することが必要であることがある。活性化合物が実質的に不溶性であるならば、通常、粒径200メッシュ未満に製粉される。活性化合物が実質的に水溶性であるならば、粒径は、通常、製剤において実質的に均一な分布(例えば、約40メッシュ)を与えるように製粉することにより調整される。
経口調製物に適した補形薬のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアガム、リン酸カルシウム、アルギナート、トラガカントガム、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、およびメチルセルロースを含む。製剤は、さらに、滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油);湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;防腐剤(安息香酸メチルおよび安息香酸プロピルヒドロキシ(propylhydroxy-benzoates)など);甘味剤;ならびに香味剤:を含み得る。本発明の組成物は、当技術分野で既知の方法を使用することにより、患者への投与後に、有効成分の急速な、持続された、または遅延された放出をもたらすように製剤することができる。
用語「単位投与形(unit dosage forms)」とは、ヒト被験体および他の哺乳類に対する単位用量として適した物理的に不連続な単位であって、各単位が、好適な医薬補形薬と協力して、所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性材料を含む、物理的に不連続な単位を指す。
錠剤などの固体組成物の調製では、主要有効成分は、医薬補形薬と混合されて、本発明の化合物の均質混合物を含む固体予備製剤組成物を形成する。これらの予備製剤組成物を均質であるというときには、その組成物を等しく有効な単位投与形(例えば、錠剤、丸剤、およびカプセル剤)に容易に細分し得るように、有効成分が組成物全体に均一に分散されているということを意味する。この固体予備製剤は、さらに、例えば、0.1〜約500mgの本発明の有効成分を含む、上記の種類の単位投与形に細分される。
本発明の錠剤または丸剤は、長期作用という利点を与える投与形を提供するために、コーティングしてよく、あるいは調合してもよい。例えば、錠剤または丸剤は、内部投与成分および外部投与成分を含むことができ、後者は前者を覆う外被の形態で存在する。その2成分は、胃内での分解に耐え、内部成分がそのまま十二指腸に入ることを可能にするように、またはその放出を遅延させることを可能にするように働く腸溶層によって分離することができる。かかる腸溶層またはコーティングには様々な材料を用いることができ、かかる材料としては、多数のポリマー酸、ならびにポリマー酸とセラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースのような材料との混合物を含む。
医薬上投与される液体組成物は、例えば、上記のような活性化合物およびオプションの医薬補助剤を担体(例えば、水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、グリコール、エタノールなど)中に溶解、分散させることなどにより調製することができ、それによって溶液または懸濁液を形成する。所望により、投与される医薬組成物はまた、少量の無毒性補助剤、例えば、湿潤剤;乳化剤;可溶化剤;pH緩衝剤など(例えば、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、モノラウリン酸ソルビタン、酢酸トリエタノールアミン、オレイン酸トリエタノールアミンなど)も含んでよい。かかる投与形の実際の調製方法は、当業者には既知であるかまたは明らかであり;例えば、「レミントンズ・ファーマシューティカル・サイエンシズ(Remington's Pharmaceutical Sciences)」,(ペンシルバニア州イーストンのマック・パブリシング・カンパニー(Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania),第15版(1975)を参照されたい。投与される組成物または製剤は、いずれにしても、ある量の活性化合物を、治療を受けている被験体の症状を緩和するのに効果的な量で含む。
経口投与のために本発明の新規組成物が組み込まれ得る液体形態は、水溶液 適当に香味付けされたシロップ剤;水性または油性懸濁液;および食用油(綿実油、胡麻油、ココナツ油、または落花生油など)ならびにエリキシルおよび/または同様の医薬ビヒクルとの香味乳剤を含む。
あるいは、液体または半固体経口製剤は、活性化合物または塩を、植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(例えば、炭酸プロピレン)などに溶解または分散させ、これらの溶液または懸濁液を硬質または軟質ゼラチンカプセルシェルにカプセル化することにより調製してもよい。
本発明は、医薬上許容される担体と結びついた組成物を包含する。本発明の組成物の作製において、有効成分は、通常、補形薬と混合されるか、補形薬で希釈されるか、またはかかる担体内に封入され、この担体はカプセル、小袋(sachet)、ペーパー、または他の容器の形態であってよい。補形薬が希釈剤として働く場合、その補形薬は、有効成分のビヒクル、担体、または媒体としての役割を果たす固体、半固体、または液体材料であり得る。よって、上述の経口組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、小袋、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、エアゾール剤(固体としてまたは液体媒質中のもの)、(例えば、10重量%までの活性化合物を含有する)軟膏、軟質および硬質ゼラチンカプセル剤、坐剤、無菌注射液剤、ならびに無菌包装された散剤の形態であり得る。
非経口投与では、一定レベルの投与が維持されるように、低速放出または持続放出製剤の植込みを使用することができる。かかる非経口組成物に含められる活性化合物の割合は、その特定の性質、ならびにその化合物の活性および被験体の必要性に大きく依存する。
本発明の組成物は、単独で、または1以上のさらなる有益な薬剤と、例えば、麻酔薬、鎮痛薬、抗感染薬、抗菌薬、もしくは抗真菌薬、またはそれらの混合物と組み合わせて用いることができる。疼痛およびそう痒の緩和をもたらすために、本発明の組成物に加えてよい好適な麻酔薬のいくつかの例としては、限定されるものではないが、ベンゾカイン、リドカイン、テトラカイン、ジクロニン、プラモキシン、ブタンベン(butamben)、樟脳、メントール、オイカリプトール、チモール、ジブカイン、ブピボカイン(bupivocaine)、カルボカイン、ロピボカイン(ropivocaine)、プロカイン、コカイン、ノボカイン(novocaine)、キシロカイン、メピバカイン、塩化ベンゼトニウム、アネトール(anethol)、ヘキセチジン、オイゲノール、カフェイン、ニコチン、リドカインおよびプリロカインの組合せ、丁子油、ティーツリー油、塩酸リドカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、トロノタン(tronothane)、塩酸ジクロニン、塩酸プラモキシン、ジペロドン(diperodon)、ピクリン酸ブタンベン(butamben picrate)、硫酸シクロメチカイン(cyclomethycaine sulfate)、塩酸シクロメチカイン(cyclomethycaine hydrochloride)、塩酸ジメチソキン(dimethisoquin hydrochloride)、オポイド鎮痛薬(opoid analgesics)(例えば、モルヒネおよびその誘導体)、ならびに向精神薬(三環系抗鬱薬(TCA)を含む)を含む。
ウイルスと関係している可能性のある発熱、痛み、および疼痛の緩和をもたらすために、本発明の組成物に加えてよい好適な鎮痛薬のいくつかの例としては、限定されるものではないが、アセトアミノフェン、イブプロフェン、アスピリン、サリチルアミド(salicyclamide)、サリチル酸トロラミン、サリチル酸メチル、サリチル酸塩、N,N−ジメチルアスパラギン酸、N,N−ジメチルグルタミン酸、塩酸トリペレナミン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、およびアンチピリンを含む。
ウイルスと関係している可能性のある感染の広がりを阻止するために、本発明の組成物にさらに加えてもよい好適な抗感染薬または抗菌薬のいくつかの例としては、臭化ベンザルコニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、トリクロサン、ソルビン酸、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、アルコール、塩化セチルピリジニウム、クロルキシレノール、ヘキサクロロフェン、およびクロルヘキシジンを含む。
潰瘍と関係している可能性のある真菌の増殖を制御するために、本発明の組成物に加えてよい局所抗真菌薬の例としては、限定されるものではないが、ハロプロジン、シクロピロクス、フルシトシン、ミコナゾール、エコナゾール、クロトリマゾール、フルコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾール、メトロニダゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ブタコナゾール(butaconazole)、テルコナゾール、ナイスタチン、ポビドン−ヨウ素、トルナフテート、塩酸テルビナフィン、ミカチン(micatin)、ナイスタチン、アンホレリシンB(amphorericin B)、グリセオフルビン、安息香酸、サリチル酸、酸化第二水銀、レゾルシノール、トリアセチン、ウンデシレン酸、ならびにそのカルシウム塩、銅塩、および亜鉛塩を含む。
〔実施例〕
当業者が本発明をより一層明確に理解することができ、かつそれを実行できるように、以下の調製物および実施例を示す。それらは、本発明の範囲の限定と考えてはならず、単にその例示および代表と考えるべきである。
〔実施例1〕
〔HSV−1アッセイ〕
ベロ細胞(ATCC CCL−81)を96−ウェル組織培養プレートで、10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS)、L−グルタミン、ペニシリン、およびストレプトマイシンを補給したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を用いて事前増殖させる。
複製細胞培養物各々に、50μLの被験物質溶液および50μLのウイルス懸濁液(ATCC VR−260)を加える。用いた感染多重度は、細胞当たり約0.05プラーク形成単位(PFU)である。試験サンプルと同時に、培地単独を含む細胞対照、培地およびウイルスを含むウイルス感染対照、培地および各薬物濃度を含む薬物細胞毒性対照、培養培地のみを含む試薬対照(細胞は含まない)、ならびに被験物質および培地を含む(細胞は含まない)被験物質比色対照も実施する。それらのプレートを、未処理のウイルス対照培養物において最大CPE(細胞変性効果)が観察されるまで(第5日)、5%CO2含有加湿雰囲気中、37℃でインキュベートする。
CPE阻害は、染料(MTS)取り込み手法(プロメガ(Promega)のCell Titer Aqueous One Solution)により確認される。この方法は、細胞生存性を測定し、生存宿主細胞のミトコンドリア酵素によるテトラゾリウム系MTSのMTSホルマザンへの還元に基づく。各プレートウェルにMTS(10μl)を加える。それらのプレートを37°Cで4時間インキュベートする。その後、紫色のMTSホルマザンを分光光度法で490/650nmにて測定する。各培養物の光学濃度(OD)値は、生成したホルマザンの量の関数であり、その量は生存細胞数に比例する。
ウイルス感染ウェルのCPE(細胞変性効果)減少率(抗ウイルス効力)および非感染薬物対照ウェルの細胞生存率(細胞毒性)を算出する。IC50(化合物が50%CPE減少をもたらす阻害濃度)およびTC50(化合物が細胞の50%に死をもたらす細胞毒性濃度)を、コンピュータープログラムを用いて算出する。
上記のように試験した場合には、本発明の化合物はウイルス複製の減少を示した。
Figure 2008542275
〔実施例2〕
〔炎症アッセイ−細胞E−セレクチンアッセイ〕
E−セレクチンの別名でも知られる、内皮白血球接着分子(ELAM)は、内皮細胞の表面で発現された。このアッセイでは、内皮細胞表面への白血球接着を減少させることが細胞の損傷の減少と関係していることを示す研究(例えば、M.タカダら(Takada, M., Et al.)による「トランスプランテーション(Transplantation)」64: 1520-25, 1997;J.B.スタインバーグら(Steinberg, J.B., et al.)による「ジャーナル・オブ・ハート・ラング・トランスプランテーション(J. Heart Lung Trans.)」 13:306-313, 1994)に従って、リポ多糖類(LPS)およびIL−1βを用いて、E−セレクチンの発現を刺激し、試験薬剤を、この発現を減少させるそれらの能力について試験した。
内皮細胞は、多くの源のうちの任意のものから選択し、当技術分野で既知の方法に従って培養してよく、それらとしては、例えば、冠動脈内皮細胞、ヒト脳微小血管内皮細胞(HBMEC;D.C.ヘスら(Hess, D.C., et al.)による 「ニューロサイエンス・レターズ(Neurosci. Lett.)」 213(1): 37-40, 1996)、または肺内皮細胞を含む。細胞は、便宜には、96−ウェルプレートで培養した。細胞を、10μg/mL LPSおよび100pg/ml IL−1βを含有する各ウェルに溶液を加えることにより、試験薬剤の存在下で(具体的な濃度および時間は細胞種によって調整され得る)6時間刺激した。処理緩衝液を除去し、予温したFixing Solution(登録商標)(100μL/ウェル)と、室温で25分間入れ替えた。次いで、細胞を3回洗浄した後、ブロッキング緩衝液(PBS+2%FBS)とともに室温で25分間インキュベートした。各ウェルに、モノクローナルE−セレクチン抗体を含有するブロッキング緩衝液(1:750,シグマ社(Sigma)カタログ番号S-9555)を加えた。プレートを密閉し、4℃で一晩保存した。プレートを、ウェル当たり160μLブロッキング緩衝液で4回洗浄した。その後、ブロッキング緩衝液で1:5000希釈した二次抗体−HRPを加え(100μL/ウェル)、プレートを室温で2時間(光から保護され)インキュベートした。さらに、プレートをブロッキング緩衝液で4回洗浄した後、100μLのABTS基質溶液を室温で加えた(Zymed,カタログ番号00-2024)。ウェルを35分間展開させた後、振盪プログラムを備えたFluoroskan(登録商標)リーダーで、402nmにて10秒間測定した。陽性結果を、対照ウェルと比べた、試験ウェルにおけるE−セレクチン濃度の低下として記録した。
上記のように試験した場合には、本発明のある特定の化合物は、EC50 10μM以下でいくらかの活性を示した。
〔実施例3〕
〔炎症アッセイ−IL−6アッセイ〕
このアッセイの目的は、ELISA技術を用いてマクロファージ細胞からのIL−6を測定することである。このアッセイでは、LPSを用いた炎症誘発後のラットマクロファージ細胞株(NR8383)からのIL−6の放出と、この活性化および放出を阻害する被験物質の能力を測定する。IL−6は、ラットIL−6のELISAにより測定し(IL−6 ELISAキットはピアース/エンドゲン(Pierce/Endogen) #ER2-IL6で入手可能である)、細胞毒性は、Cell Trackerを用いて確認する。
〔材料および装置〕
〔細胞調製および実験用の材料〕
NR8383細胞株(ATCC #CRL-2192)
KaighnのF12培地(ギブコ(Gibco) #211127-022)
FBS(ハイクローン(Hyclone) SH30070.03)
ペニシリン/ストレプトマイシン,100X(ギブコ(Gibco) 15140-122)
LPS(シグマ(Sigma) L2537)(DMSO中5mg/mlでストックし、等分し、冷凍庫で保存する)
Cell Tracker Green (モレキュラー・プローブ(Molecular Probe) # C2925 1mgまたは#C7025 20*50)
Cell tracker MW=465 (10mMは215uL DMSO中1mgであり、等分し、冷凍庫で保存する)
HBSS緩衝液(付表10.1,10.2参照)
96−ウェル黒色透明ボトムプレート(VWR # 29442-152)
96−ウェルディープウェルマザープレート,DyNA Block 1000 (VWR # 40002-008)
〔実験用の調製および手順:〕
〔NR8383の96−ウェルプレートへの接種:〕
96−ウェル透明ボトム黒色プレートを、Kaighnの培地中5%FBS(470mlの培地+25mlのFBS+5mlのpen/step(ペニシリン/ストレプトマイシン))(ウェル当たり100μL)でコーティングし、37℃で30分間インキュベートした後、5%培地溶液を吸引除去した。NR8383細胞を15%−FBS Kaighnの培地に接種し、37℃で24時間増殖させ、その後、IL−6アッセイに用いた。
〔被験物質のLPS活性化およびプレート設定:〕
接種の24時間後、細胞を、NR8383増殖培地中終濃度10ug/mLのLPSで刺激した。そのNR8383細胞プレートをインキュベーターから回収し、それらのプレートは以下のとおり調製した:各96−ウェルプレートに対して、30mLのNR8383増殖培地を温め、陰性対照用に3mLを取り出した。残る27mLの培地に、54μLの5mg/mL LPSを加え、陽性対照用に3mLを取り出した。15mL Falconチューブに、2mLのLPS−培地溶液を分配した。それらのそれぞれのチューブに、被験物質を最高濃度において加え、古い培地を除去し、調製されたマザーディッシュ(mother dish)の各ウェルの200μLを、細胞プレートの各ウェルに加えた。それらの細胞プレートを37℃のインキュベーターで、さらに24時間インキュベートした。これらの細胞プレートで、Cell Trackerを用いた細胞生存性の測定が可能となり、上清中のIL−6の量は、ピアース/エンドゲン(Pierce/Endogen) #ER2-IL6で入手可能であるキットで実施されるIL−6 ELISAにより測定した。
本発明の化合物を、このモデルにおける炎症を減少させるそれらの能力について試験した。
〔実施例4〕
〔高グルタミン酸誘導による酸化的ストレスアッセイ(HGOS)〕
本手順を用いて、ドーパミン作動性神経細胞株において高グルタミン酸誘導による酸化的ストレス(HGOS)を誘導した。このアッセイを用いて、ハイスループット法によりHGOS 神経細胞損傷および細胞死に対する被験物質の有効性および効力を確立した。
〔材料〕
ドーパミン神経細胞株
DMEM-No Glucose(ライフ・テクノロジーズ(Life Technologies) カタログ番号11966-025)
L−グルタミン(ライフ・テクノロジーズ(Life Technologies) カタログ番号25030-081 )
L−グルタミン酸,モノナトリウム塩(シグマ(Sigma) カタログ番号G5889)
D−グルコース(シグマ(Sigma) カタログ番号G-6151)
10x HBSS緩衝液(pH7.4)(950mLパイロジェンフリー水、2.44g/L MgCl2.6H2O、3.73g/L KCl、59.58g/L Hepes、58.44g/L NaCl、1.36g/L KH2PO4、1.91g/L CaCl2.2H2O、HClでpH4.5にする)
Cell Tracker Green 蛍光染料(モレキュラー・プローブズ(Molecular Probes), カタログ番号2925)。使用直前に予温したHBSS中の5μM溶液を調製する。
ポリ−D−リジンプレコーティング滅菌96−ウェルプレート(コーニング(Corning) カタログ番号3665)
96−ウェルディープウェルマザープレート,DyNA Block 1000 (VWR カタログ番号40002-008)
〔神経細胞〕
細胞をウェル当たり2000の密度で96−ウェルプレートに接種し、空気雰囲気中5%CO2を含む33℃のインキュベーターで72時間増殖させた。各アッセイ実験での細胞の継代数は、実験変動を最小にするために、p=11までとした。
〔ディープウェルマザープレートでの化合物調製〕
試験化合物の調製にはVWRブランドのDyNA Block 1000, ディープウェルマザープレート(VWR カタログ番号40002-008)を用いた。
全ての化合物を、1mMグルコース、30mMグルタミン酸塩、および1xPen/Strep.を含有するDMEM-No Gluに溶かした。陰性対照として1mMグルコースおよび1xP/Sを含有するDMEM-No Gluを用い、陽性対照として1mMグルコース、100Mグルタミン酸塩を含有するDMEM-No Glucoseを用い、標準として陽性対照に100μMグルタチオンを加えた。化合物の作製および希釈を含む、この目的の手順の全てを、無菌条件を用い、光を最小限に抑えて実施した。
〔細胞調製〕
インキュベーターからプレートを取り出し、形態的外観および密度について顕微鏡下で検査した。無菌法および8−チャネル吸引装置を用いて、細胞から培地を慎重に除去し、200μlの1xHBSSと入れ替えた。細胞がカラカラに乾くのを防ぐために、できる限り迅速にこれを行った。次いで、プレートを、加湿した37℃の、Biomek 2000 Side Loaderのインキュベーターに入れた。細胞が1xHBSS中に存在している時間を最小限に抑えるため、化合物の試験溶液を加える前に、4プレートを一度に洗浄した。
〔実験設定〕
マザープレートからの化合物および対照は、Beckman Biomekワークステーションを使用して、無菌状態でHBSSを用いて予備洗浄した細胞プレートに載せた。それらのプレートをアッパーHTSインキュベーター(upper HTS incubator)で5%CO2中37℃で正確に16時間インキュベートした。翌日、Beckman Biomekワークステーションを使用して、インキュベーターからプレートを取り出した。Cell Tracker Additionを用いて、化合物をプレートから除去し、200μMの予温した1xHBSSで1回洗浄した後、各ウェルに100μLの5μM Cell Tracker Greenを加えた。染料が細胞に入り、エステラーゼにより付着することを可能にするために、これらのプレートを37℃で30分間インキュベートした。細胞を、予温した1xHBSSで2回洗浄した後、Fluoroskanで485励起;538発光フィルター対を用いてプレートを読み取った。
本発明のある特定の化合物は活性であり、HGOS 細胞損傷および細胞死に対する保護を示した。
〔実施の態様〕
本発明の実施態様は以下の通りである。
(1)単純ヘルペスによって引き起こされるウイルス病変の治療のための方法において、
かかる治療を必要とする被験体に、式Iの化合物を含む組成物を投与すること、
を含み、
Figure 2008542275
ここで、
1およびR2は、互いに独立に、−OH、または−ORであり;
Rは、C1〜C6アルキル、アシル、またはグリコシルであり;
3は、互いに独立に、C1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル、カルボキシ、アルキルカルボニル、ハロゲン、ニトロ、またはシアノであり;
mは、0〜5であり;
nは、0〜5であり;かつ
pは、0〜5であり;
ただし、m=3の場合には、R1は、2’−位のヒドロキシ、ならびに4’−および6’−位のアルコキシが同時に存在しない;
単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
方法。
(2)実施態様1に記載の方法において、
前記ウイルス病変は、口辺ヘルペスである、方法。
(3)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、前記病変に局所的に投与される、方法。
(4)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、経口投与される、方法。
(5)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、以下の群:
(i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
(ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
(6)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
(7)単純ヘルペスウイルスに罹患している被験体における、ウイルス感染に関連する症状の治療のための方法において、
かかる治療を必要とする前記被験体に、式Iの化合物を含む組成物を投与すること、
を含み、
Figure 2008542275
ここで、
1およびR2は、互いに独立に、−OH、または−ORであり;
Rは、C1〜C6アルキル、アシル、またはグリコシルであり;
3は、互いに独立に、C1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル、カルボキシ、アルキルカルボニル、ハロゲン、ニトロ、またはシアノであり;
mは、0〜5であり;
nは、0〜5であり;かつ
pは、0〜5であり;
ただし、m=3の場合には、R1は、2’−位のヒドロキシ、ならびに4’−および6’−位のアルコキシが同時に存在しない;
単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
方法。
(8)実施態様7に記載の方法において、
前記症状は、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感からなる群から選択される、方法。
(9)ウイルス病変の治療のための方法において、
かかる治療を必要とする被験体に、式IAの化合物を含む組成物を投与すること、
を含み、
Figure 2008542275
ここで、
4は、水素、または−OR’であり;かつ
R’は、水素またはC1〜C6アルキルである;
単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
方法。
(10)実施態様9に記載の方法において、
前記ウイルス病変は、口辺ヘルペスである、方法。
(11)実施態様9に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンから選択される、方法。
(12)実施態様9に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコンである、方法。
(13)実施態様9に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコンである、方法。
(14)実施態様9に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコンである、方法。
(15)実施態様9に記載の方法において、
前記組成物は、以下の群:
(i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
(ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
(16)実施態様9に記載の方法において、
前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
(17)実施態様9に記載の方法において、
前記組成物は、前記病変に局所的に投与される、方法。
(18)実施態様9に記載の方法において、
前記組成物は、経口投与される、方法。
(19)ウイルスに冒されている被験体における、ウイルス感染に関連する症状の治療のための方法において、
前記被験体に、式IAの化合物を含む組成物を投与すること、
を含み、
Figure 2008542275
ここで、
4は、水素、または−OR’であり;かつ
R’は、水素、またはC1〜C6アルキルである;
単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
方法。
(20)実施態様19に記載の方法において、
前記ウイルス感染は、単純ヘルペスウイルス−1に起因する、方法。
(21)実施態様19に記載の方法において、
前記症状は、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感からなる群から選択される、方法。
(22)実施態様19に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンから選択される、方法。
(23)実施態様19に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコンである、方法。
(24)実施態様19に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコンである、方法。
(25)実施態様19に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコンである、方法。
(26)実施態様19に記載の方法において、
前記組成物は、以下の群:
(i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
(ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
(27)実施態様19に記載の方法において、
前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
(28)実施態様19に記載の方法において、
前記組成物は、局所的に投与される、方法。
(29)実施態様19に記載の方法において、
前記組成物は、経口投与される、方法。
(30)単純ヘルペスウイルスに起因するウイルス増殖および複製を制御するための方法において、
かかる治療を必要とする被験体に、式IAの化合物を含む組成物を投与すること、
を含み、
Figure 2008542275
ここで、
4は、水素、または−OR’であり;かつ
R’は、水素、またはC1〜C6アルキルである;
単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
方法。
(31)実施態様30に記載の方法において、
前記単純ヘルペスウイルスは、HSV−1である、方法。
(32)実施態様30に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンから選択される、方法。
(33)実施態様30に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコンである、方法。
(34)実施態様30に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコンである、方法。
(35)実施態様30に記載の方法において、
前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコンである、方法。
(36)実施態様30に記載の方法において、
前記組成物は、以下の群:
(i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
(ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
(37)実施態様30に記載の方法において、
前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
(38)実施態様30に記載の方法において、
前記組成物は、局所的に投与される、方法。
(39)実施態様30に記載の方法において、
前記組成物は、経口投与される、方法。

Claims (39)

  1. 単純ヘルペスによって引き起こされるウイルス病変の治療のための方法において、
    かかる治療を必要とする被験体に、式Iの化合物を含む組成物を投与すること、
    を含み、
    Figure 2008542275
    ここで、
    1およびR2は、互いに独立に、−OH、または−ORであり;
    Rは、C1〜C6アルキル、アシル、またはグリコシルであり;
    3は、互いに独立に、C1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル、カルボキシ、アルキルカルボニル、ハロゲン、ニトロ、またはシアノであり;
    mは、0〜5であり;
    nは、0〜5であり;かつ
    pは、0〜5であり;
    ただし、m=3の場合には、R1は、2’−位のヒドロキシ、ならびに4’−および6’−位のアルコキシが同時に存在しない;
    単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記ウイルス病変は、口辺ヘルペスである、方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    前記組成物は、前記病変に局所的に投与される、方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、
    前記組成物は、経口投与される、方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、
    前記組成物は、以下の群:
    (i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
    (ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
    のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、
    前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
  7. 単純ヘルペスウイルスに罹患している被験体における、ウイルス感染に関連する症状の治療のための方法において、
    かかる治療を必要とする前記被験体に、式Iの化合物を含む組成物を投与すること、
    を含み、
    Figure 2008542275
    ここで、
    1およびR2は、互いに独立に、−OH、または−ORであり;
    Rは、C1〜C6アルキル、アシル、またはグリコシルであり;
    3は、互いに独立に、C1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル、カルボキシ、アルキルカルボニル、ハロゲン、ニトロ、またはシアノであり;
    mは、0〜5であり;
    nは、0〜5であり;かつ
    pは、0〜5であり;
    ただし、m=3の場合には、R1は、2’−位のヒドロキシ、ならびに4’−および6’−位のアルコキシが同時に存在しない;
    単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
    方法。
  8. 請求項7に記載の方法において、
    前記症状は、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感からなる群から選択される、方法。
  9. ウイルス病変の治療のための方法において、
    かかる治療を必要とする被験体に、式IAの化合物を含む組成物を投与すること、
    を含み、
    Figure 2008542275
    ここで、
    4は、水素、または−OR’であり;かつ
    R’は、水素、またはC1〜C6アルキルである;
    単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
    方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、
    前記ウイルス病変は、口辺ヘルペスである、方法。
  11. 請求項9に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンから選択される、方法。
  12. 請求項9に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコンである、方法。
  13. 請求項9に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコンである、方法。
  14. 請求項9に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコンである、方法。
  15. 請求項9に記載の方法において、
    前記組成物は、以下の群:
    (i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
    (ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
    のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
  16. 請求項9に記載の方法において、
    前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
  17. 請求項9に記載の方法において、
    前記組成物は、前記病変に局所的に投与される、方法。
  18. 請求項9に記載の方法において、
    前記組成物は、経口投与される、方法。
  19. ウイルスに冒されている被験体における、ウイルス感染に関連する症状の治療のための方法において、
    前記被験体に、式IAの化合物を含む組成物を投与すること、
    を含み、
    Figure 2008542275
    ここで、
    4は、水素、または−OR’であり;かつ
    R’は、水素、またはC1〜C6アルキルである;
    単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
    方法。
  20. 請求項19に記載の方法において、
    前記ウイルス感染は、単純ヘルペスウイルス−1に起因する、方法。
  21. 請求項19に記載の方法において、
    前記症状は、発熱、筋肉痛、腺の腫れ、倦怠、そう痒、炎症、刺激状態、疼痛、腫脹、および灼熱感からなる群から選択される、方法。
  22. 請求項19に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンから選択される、方法。
  23. 請求項19に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコンである、方法。
  24. 請求項19に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコンである、方法。
  25. 請求項19に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコンである、方法。
  26. 請求項19に記載の方法において、
    前記組成物は、以下の群:
    (i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
    (ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
    のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
  27. 請求項19に記載の方法において、
    前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
  28. 請求項19に記載の方法において、
    前記組成物は、局所的に投与される、方法。
  29. 請求項19に記載の方法において、
    前記組成物は、経口投与される、方法。
  30. 単純ヘルペスウイルスに起因するウイルス増殖および複製を制御するための方法において、
    かかる治療を必要とする被験体に、式IAの化合物を含む組成物を投与すること、
    を含み、
    Figure 2008542275
    ここで、
    4は、水素、または−OR’であり;かつ
    R’は、水素、またはC1〜C6アルキルである;
    単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、
    方法。
  31. 請求項30に記載の方法において、
    前記単純ヘルペスウイルスは、HSV−1である、方法。
  32. 請求項30に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコン、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコン、2’,4’,4−トリヒドロキシカルコン、2’,4,4’−トリヒドロキシ−3−メトキシカルコン、および2’,3,4’−トリヒドロキシ−4−メトキシカルコンから選択される、方法。
  33. 請求項30に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシカルコンである、方法。
  34. 請求項30に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,3,4,4’−テトラヒドロキシカルコンである、方法。
  35. 請求項30に記載の方法において、
    前記化合物は、単一立体異性体、立体異性体の混合物、およびその医薬上許容される塩を含めた、2’,4’−ジヒドロキシ−4−メトキシカルコンである、方法。
  36. 請求項30に記載の方法において、
    前記組成物は、以下の群:
    (i)アラントイン、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココア脂、肝油、コロイド状オートミール、ジメチコン、グリセリン、硬質脂肪、カオリン、ラノリン、鉱油、ペトロラタム、重炭酸ナトリウム、トピカルスターチ、白色ワセリン、酢酸亜鉛、および/または酸化亜鉛から選択される、皮膚保護有効成分、ならびに、
    (ii)ベンゾカイン、ピクリン酸ブタマベン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、塩酸ジメチオソキン、塩酸ジクロニン、リドカイン、塩酸リドカイン、塩酸プラモキシン、テトラカイン、塩酸テトラカイン、ベンジルアルコール、樟脳、樟脳メタクレゾール、杜松タール、メントール、フェノール、フェノラートナトリウムレゾルシノール、塩酸トリペレナミン、アスピリン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、および/または塩酸ジフェンヒドラミンから選択される、外用鎮痛成分、麻酔成分、または鎮痒成分、
    のうちの1つから選択される少なくとも1つの薬剤をさらに含む、方法。
  37. 請求項30に記載の方法において、
    前記組成物は、抗菌薬、他の抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗酸化剤、緩衝剤、日焼け止め剤、化粧剤、香料、滑沢剤、湿潤剤、乾燥剤、および増粘剤からなる群から選択される少なくとも1つの他の薬剤をさらに含む、方法。
  38. 請求項30に記載の方法において、
    前記組成物は、局所的に投与される、方法。
  39. 請求項30に記載の方法において、
    前記組成物は、経口投与される、方法。
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