JP2008541880A - 椎弓根スクリュー及びロッド組立体 - Google Patents
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Abstract
最終的な組立体を小型化できる椎弓根スクリュー(16、42)及びロッド(20、56)組立体を提供する。椎弓根スクリュー(16、42)は、ネジ部(44)及びヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(16、42)を備える。チューリップ(22、48)は、椎弓根スクリュー(16、42)のヘッド部(46)上に配設される。締結部材(52)は、チューリップ(22、48)に連結され、ヘッド部(46)上でチューリップ(22、48)を保持するように配置される。ロッド保持部材(54)は、チューリップ(22、48)内に配置され、ロッド(20、56)をグリップし、チューリップ(22、48)及び椎弓根スクリュー(16、42)に対して所定の位置にロッドを保持する。ロッド保持部材(54)の上部の高さは、ロッド(20、56)自体に等しいか、ロッドより低い。ロッド(20、56)は、完成した組立体の最上位の部材になるので、本発明により、小型の椎弓根スクリュー(16、42)及びロッド組立体を提供できる。
Description
本出願は、米国特許法第119条(e)項に基づき、2005年5月25日に出願された米国仮特許出願番号第60/684,695号、発明の名称「小型椎弓根スクリュー及びロッド組立体(Low Profile Pedicle Screw and Rod Assembly)」の優先権を主張する。この米国仮特許出願は、引用により本願に援用される。
本発明のシステム及び方法は、医療器具に関する。詳しくは、本発明のシステム及び方法は、最終的な組立体を小型化できる、経皮的な椎弓根スクリュー及びロッドの組合せに関する。
背骨に関連する何らかの怪我の治療のために現在行われている1つの処置として、骨に螺入することによって1つ以上の脊椎骨に連結されるスクリューを用いて、1つ以上の剛性を有するロッドを人体の脊椎骨に取り付ける手法がある。スクリューのヘッドには、チューリップ(tulip)と呼ばれる部材が取り付けられる。ロッドは、チューリップに連結され、1つ以上の異なる種類の締結部材によって、チューリップ上の所定の位置に固定される。
現在、当分野で使用されているチューリップは、比較的大きく、嵩張る。例えば、図1に示すように、米国特許番号5,882,350に開示されているチューリップは、チューリップ(22)に連結される大きなクランプ(24)を有している。また、口金(14)は、スクリュー(16)のヘッド(12)にチューリップ(22)を取り付けるために、1つ以上のスロット(18)を有する場合がある。他の具体例として、図2及び図3は、米国特許番号第6,402,752号に開示されているロッド及び椎弓根スクリュー組立体を示している。これらの3つの図は、スクリュー(16)のヘッド(12)に連結されたロッド(20)を示している。チューリップ(22)は、スクリュー(16)のヘッド(12)にロッド(20)を連結する補助となるクランプ(24)を有する。1つ以上の側板(26、28)は、更なる部材(30、32)と共に、ロッド(20)をスクリュー(16)に固く連結するために役立つ。図2及び図3に示すように、チューリップ(22)は、スクリュー(16)のヘッド(12)を超えて、かなり長く延びている。このため、椎弓根スクリュー組立体が大きくなり、嵩張り、外科的処置の間及び外科的処置後に必要な回復時間の間の両方において、組織を損傷させる虞がある。
更に、かなり大きくて、嵩張る、これら又は他の従来の椎弓根スクリューシステムでは、椎弓根スクリューシステムを挿入する際に、外科的処置が行われる部位及びその部位の周りで、より深刻な組織の損傷を引き起こす虞もある。従来の椎弓根スクリューシステムは、術前に椎弓根スクリューに連結又は取り付けられるロッド受入部材を備えている。また、従来の幾つかの椎弓根スクリューシステムは、全てを慎重に組み立てなければならない多数の部品を備えている。更に、従来の椎弓根スクリューシステムは、術前に組み立てられるために、MIS技術を使用する背骨の手術において、組み立てた椎弓根スクリューシステムを挿入し、操作することが、より困難になっている。
本発明の多くの可能な実施の形態の1つは、最終的な組立体を小型化できる椎弓根スクリュー及びロッド組立体を提供する。椎弓根スクリューは、ネジ部及びヘッド部を有するスクリューを備える。スクリューのヘッド部には、チューリップが取り付けられる。締結部材は、チューリップに連結され、ヘッド部上でチューリップを保持するように配置される。ロッド保持部材は、チューリップ内に配置され、ロッドをグリップし、チューリップ組立体及び椎弓根スクリューに対して所定の位置にロッドを保持する。ロッド保持部材の上部の高さは、ロッドに等しいか、ロッドより低い。通常、ロッドは、完成した組立体の最上位の部材になるので、本発明により、小型の椎弓根スクリュー及びロッド組立体を提供することができる。
他の例示的な実施の形態では、ロッド保持部材の上部において、ロッド保持部材にグリップ領域を設ける。ロッドは、ロッド保持部材に配置され、そして、ロッド保持部材は、チューリップに押下される。ロッド保持部材の外壁には、圧力が加わり、ロッド保持部材は、ロッド自体に対して圧縮され、ロッドを固定された位置でグリップする。ロッド保持部材は、チューリップ自体に押し込まれるので、最終的な組立位置においては、ロッド保持部材の最上位の部分の高さは、ロッドの最上位の部分の高さと等しいか、それより低くなる。このことにより、所定のロッドを受け入れる椎弓根スクリュー及びロッドを組み合わせた組立体は小型化される。
本発明の例示的なシステム及び方法の他の実施の形態は、チューリップ内に配置され、チューリップをスクリューのヘッドに固定する締結部材を提供する。更なる変形例では、締結部材は、ロッド保持部材に係合するタブを備える。締結部材のタブは、ロッド保持部材に解除可能に係合し、これにより、チューリップにスクリューのヘッドを挿入する際、ロッド保持部材及び締結部材をチューリップ内で固定することができる。これらがスクリューのヘッドに取り付けられると、締結部材は、スクリューのヘッドに押下され、このことにより、チューリップは、スクリューのヘッドに固定される。後の工程において、締結部材上のタブを押し込むことによって、ロッド保持部材が締結部材から解放され、ロッド保持部材をチューリップに押下することができ、これにより、ロッド保持部材が収縮し、ロッドにグリップ力を加える。
図面において、同じ参照符号は、同様の要素又は動作を指示するものとする。図面では、各要素の寸法及び相対的位置は、必ずしも比例していない。例えば、様々な要素の形状及び角度は、実寸に比例しておらず、図面を明瞭にするために、幾つかの要素については、故意に拡大して配置している。更に、図示された要素の特定の形状は、必ずしも特定の要素の実際の形状を表してはおらず、図が容易に理解されるように選択されたものに過ぎない。全ての図面を通して、同じ参照符号は、類似する要素を指示しているが、これらは、必ずしも同一の要素でなくてもよい。
本明細書では、整形外科的に使用される様々なロッド配置システムに用いることができる多くの例示的な接続部材及び手法を開示する。本発明は、最終的な組立位置において、小型な形状を有する椎弓根スクリュー及びロッド組立体を提供する。具体的には、本発明に基づく例示的なシステム及び方法は、ロッド自体に等しい又はロッドより短いロッド保持部材を含む椎弓根スクリュー及びロッド組立体システムを提供する。このため、通常、ロッド自体が完成した組立体の最上位の部材になるので、小型の椎弓根スクリュー及びロッド組立体を実現することができる。以下、本発明に基づくシステム及び方法を更に詳細に説明する。
一例として、椎弓根システムは、低侵襲手術(minimally invasive surgery:MIS)技術を用いた後方経路腰椎固定術(posterior lumbar fusion process)によって背骨に固定される。椎弓根スクリューシステムは、背骨の椎弓根に挿入され、背骨の少なくとも一部の治療(例えば、湾曲、圧縮又は膨張の矯正、及び/又は構造的補強)のために、ロッドと相互接続される。背骨の固定及び/又は矯正手術にMIS手法を用いることによって、患者の回復期間が短くなり、追跡治療の危険性を低減することができる。
組織の損傷を最小限に抑えて、効率的に背骨の固定及び/又は矯正手術を効率的に実行できるMIS技術の能力は、従来の技術に比べて多くの利点を有する本発明に基づく椎弓根システムを使用することによって、更に向上する。例えば、本発明の一実施の形態に基づく椎弓根スクリューシステムでは、術前に、ロッド連結組立体(本明細書では、以下、チューリップ組立体と呼ぶ。)に連結することなく、椎弓根スクリューを骨に挿入できるという利点がある。これは、椎弓根スクリューを挿入した後であって、より大きくて、嵩張るチューリップ組立体を取り付ける前に、医師が患者の椎体間に何らかの処置を施す際に有利である。また、MIS技術を用いる場合、医師が処置を施す椎体間の空間は、非常に限定的であるため、このような椎弓根スクリューシステムは、更に有利である。
ここで、「伸延(distraction)」という用語は、医療用語として用いた場合、包括的に、接合面に関連し、接合面が互いに垂直に動くことを示唆する。なお、例えば、背骨の部分に関して「牽引(traction)」及び/又は「伸延」が行われる場合、背骨の部分は、伸延及び滑動の組合せによって、相対的に移動してもよい。
以下の説明においては、本発明に係る経皮的な椎弓根スクリューシステムの様々な実施の形態の理解のために具体的な詳細事項を開示する。しかしながら、ここに示す例示的なシステム及び方法は、これらの具体的な詳細事項の1つ以上によらず、他の方法、部品、材料等を用いても実施できることは当業者にとって明らかである。また、本発明に基づくシステム及び方法の実施の形態の説明を不必要に不明瞭にしないために、椎弓根スクリューに関連する周知の構造については、詳細には図示又は説明しない。
本明細書及び特許請求の範囲では、特に文脈において指定がない場合、「備える」及びその変化形、例えば「備えている」及び「備えた」等は、包括的な意味で用いられ、すなわち、「含んでいるが、これらに限定されない」という意味で用いられる。
また、明細書において、「一実施の形態」又は「実施の形態」とは、その実施の形態に関連して記述される特定の特徴、構造又は特性が、少なくとも1つの実施の形態に含まれることを意味する。本明細書の各所で用いる「一実施の形態」といった表現は、必ずしも同じ実施の形態について言及しているわけではない。更に、本発明の全ての特定の実施の形態の特定の特徴、構造又は特性は、何の制限もなく、1つ以上の他の実施の形態に組み合わせてもよい。
例示的な構造
図4〜図12は、本発明の第1の例示的な実施の形態に基づく例示的な小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体(40)を示す。図4に示すように、この例示的な小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体(40)は、ネジ部(44)及びヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(42)と、チューリップ組立体(48)とを備える。例示的な椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)は、背骨の外科的施術の間に、患者の骨に固定されるように構成されている。具体的には、図4に示すように、例示的な椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)は、セルフタッピングリーディングエッジ(self-tapping leading edge)を有していてもよい。この例示的な実施の形態においては、例示的な椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)にセルフタッピングリーディングエッジを設けることによって、椎弓根スクリューを挿入しながら骨組織を除去することができ、これにより、外科医が椎弓根スクリューの挿入前にパイロットホールを穿孔する作業を行う必要をなくすことができる。椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)は、多くの機能的な特徴を有し、例えば、以下に限定されるわけではないが、ヘッドベース上には、複数の係合部が形成されている。例示的な一実施の形態においては、挿入の際、係合部の上部が対応する係合部に係合する。この例示的な実施の形態においては、対応する係合部(図示せず)は、係合部に係合し、回転力を伝導し、椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)を所望の骨に螺入させる。
図4〜図12は、本発明の第1の例示的な実施の形態に基づく例示的な小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体(40)を示す。図4に示すように、この例示的な小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体(40)は、ネジ部(44)及びヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(42)と、チューリップ組立体(48)とを備える。例示的な椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)は、背骨の外科的施術の間に、患者の骨に固定されるように構成されている。具体的には、図4に示すように、例示的な椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)は、セルフタッピングリーディングエッジ(self-tapping leading edge)を有していてもよい。この例示的な実施の形態においては、例示的な椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)にセルフタッピングリーディングエッジを設けることによって、椎弓根スクリューを挿入しながら骨組織を除去することができ、これにより、外科医が椎弓根スクリューの挿入前にパイロットホールを穿孔する作業を行う必要をなくすことができる。椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)は、多くの機能的な特徴を有し、例えば、以下に限定されるわけではないが、ヘッドベース上には、複数の係合部が形成されている。例示的な一実施の形態においては、挿入の際、係合部の上部が対応する係合部に係合する。この例示的な実施の形態においては、対応する係合部(図示せず)は、係合部に係合し、回転力を伝導し、椎弓根スクリュー(42)のネジ部(44)を所望の骨に螺入させる。
更に、図4に示すように、例示的な小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体(40)のチューリップ組立体(48)は、チューリップ本体(50)と、締結部材(52)と、ロッド保持部材(54)とを備える。更に、ロッド保持部材(54)には、ロッド(56)が嵌合される。図4に示す例示的な実施の形態では、チューリップ本体(50)は、最終的な組立体において、ロッド(56)が嵌合する窪み(60)を有する上部領域(58)を備える。
この例示的な実施の形態においては、チューリップ組立体(48)の締結部材(52)は、チューリップ本体(50)の内部に配置される。例示的な一実施の形態においては、締結部材(52)は、スプリットリングであってもよく、又はこの他の収縮可能なリング部材であってもよい。組立時には、締結部材(52)は、チューリップの内部に位置してもよく、これに代えて、チューリップの外部に締結機構を設けてもよい。一方、ロッド保持部材(54)は、チューリップの外側の一部、サドル、又はチューリップ本体(50)によって保持され、又はチューリップ本体(50)内に収納され、ロッド(56)を握持できる他の部材であってもよい。例示的な小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体(40)の構造及び動作の詳細については、図面を参照して後に説明する。
例示的な連結方法
本発明の原理に基づき、椎弓根スクリュー(42)は、挿入の際、当分野で周知の手法によって、まず、患者の背骨内の適切な位置、例えば、脊椎骨内に配置される。実行される特定の外科的処置に応じて、椎弓根スクリュー(42)が、患者の体の適切な位置に挿入されることを確実にするために、如何なる追加的な準備及び作業を行ってもよい。
本発明の原理に基づき、椎弓根スクリュー(42)は、挿入の際、当分野で周知の手法によって、まず、患者の背骨内の適切な位置、例えば、脊椎骨内に配置される。実行される特定の外科的処置に応じて、椎弓根スクリュー(42)が、患者の体の適切な位置に挿入されることを確実にするために、如何なる追加的な準備及び作業を行ってもよい。
図5及び図6は、本発明の第1の実施の形態に基づく最終的な組立体の位置における椎弓根スクリュー(42)を示している。図5及び図6の例示的な実施の形態に示すように、チューリップ本体(50)は、内面に隣接して配設された締結部材(52)を含む。上述のように、締結部材(52)は、スリット(62)を有していてもよく、これにより、締結部材(52)は、圧縮リングとして機能し、第1のより大きい直径からより小さい直径に圧縮することができる。更に、図5及び図6に示す例示的な実施の形態においては、ロッド保持部材(54)は、部分的に、チューリップ本体(50)内に収まり、チューリップ本体(50)の内壁に接する部分を有する。図5及び図6に示すように、チューリップ組立体は、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に取り付けられる前に、チューリップ本体(50)、締結部材(52)及びロッド保持部材(54)が一体になるように、部分的に組み立てられる。これに代えて、上述した部品は、それぞれ、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に個別に組み立ててもよい。
図7及び図8は、取付の次の段階における椎弓根スクリュー(42)及びチューリップ組立体(48)を示している。図7及び図8に示すように、チューリップ組立体(48)は、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に連結される。具体的には、締結部材(52)が椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に連結されると、締結部材(52)は、拡張し、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に圧縮力を加える。この結果、チューリップ組立体(48)は、第1の圧縮力によって、椎弓根スクリューに固定される。
具体的には、例示的な一実施の形態における圧縮リングの形式の締結部材(52)は、椎弓根スクリューのヘッド部(46)に嵌合すると、拡張し、拡張可能なスリット(62)の許容値に応じて、締結部材(52)の直径が僅かに広がる。一旦、締結部材(52)の一部が椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)の最大直径を超えると、締結部材(52)は、スリット(62)によって収縮し、締結部材(52)の直径が減少し、これにより、チューリップ組立体(40)が椎弓根スクリュー(42)に連結される。この例示的な実施の形態においては、圧縮リングの形式の締結部材(52)が収縮した際の直径は、ヘッド部(46)をヘッドに固定するために必要な直径より小さい。
図7及び図8に示すように、締結部材(52)が椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に連結されると、ロッド保持部材(54)は、チューリップ本体(50)の上側の内壁に対して所定の位置に配置される。これに代えて、予め組み立てを行わない場合、この時点で、ロッド保持部材(54)をチューリップ本体(50)に挿入してもよい。例示的な一実施の形態においては、ロッド保持部材(54)は、チューリップ内の部材であってもよく、チューリップ本体(50)の内表面に当接する外表面を有していてもよい。図7及び図8に示す例示的なロッド保持部材(54)は、筒状の形状を有し、チューリップ本体(50)内で、自由な状態で自由に動くことができる。これにより、ロッド保持部材(54)は、患者毎の必要性に応じて、回転又は様々な角度に傾斜でき、外科的処置の間に医師が決定した角度で、ロッド(56)に適切に接続することができる。更に、必要に応じて、締結部材(52)も回転又は傾斜できるようにしてもよい。
図9及び図10は、組立の次の段階におけるチューリップ組立体(49)を示している。図9に示すように、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)のグリップ部(64)に挿入される。ロッド(56)が挿入されると、矢印(68)の向きに力が加えられる。例示的な一実施の形態においては、ロッド(56)は、グリップ部(64)の内径より僅かに大きい直径を有する。グリップ部(64)は、僅かに弾性を有し、ロッド(56)を適切な位置に受け入れるように、僅かに広がる。矢印(68)で示す下向きの力がロッド(56)に加えられると、ロッド保持部材(54)は、矢印(70)に示すように、外側に向けて僅かに変形する。ロッド(56)がロッド保持部材(54)の先端付近部分を通過し、グリップ部(64)内に収容されると、ロッド保持部材(54)は、ほぼ元の形状に戻る。ロッド(56)がグリップ部(64)内に収容され、ロッド保持部材(54)がほぼ元の形状に戻った状態でも、ロッド保持部材(54)は、ロッド(56)に対して圧縮力を加え、図9に示すように、ロッド保持部材(54)は、ロッド(56)を把持する。ロッド保持部材(54)の壁は、ロッド(56)と、グリップ部(64)の内壁との間の直径の差異のために、横方向に変形する。
図11及び図12は、例示的な一実施の形態における完全に組み立てられた小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体(40)を示している。これらの図に示すように、ロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)にロッド(56)を押し下げる力(72)を加えることによって、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)に固定される。例示的な実施の形態においては、矢印によって示される下向きの力(72)は、ロッド保持部材(54)に圧力を加えることによって生じる。幾つかの変形例では、ロッド(56)自体に何らかの圧力を加えてもよい。ロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)内に押し下げられると、ロッド保持部材(54)にロッド(56)をより強く押し付ける圧縮力(74)が加わり、ロッド(56)を保持するグリップ力が強くなる。特に、チューリップ本体(50)の内表面は、圧縮特性又はロッド保持部材(54)の外表面に圧力を加えるように構成された形状を有する。これは、例えば、ロッド保持部材(54)がチューリップ内に押下されるに従い、ロッド保持部材(54)に圧力が印加されるように、チューリップ本体(50)の内表面に傾斜を設けることによって実現できる。これに代えて、ロッド保持部材(54)の外径を徐々に大きくなるように形成することによって、ロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)の内部の平行な壁に押下される際に、ロッド(56)を保持するための更なる圧力が生じるようにしてもよい。また、ロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)内に押下されるに従い、矢印(74)に示すように、ロッド(56)に対するグリップ力を増加させる他の如何なる形状を用いてもよい。
ロッド(56)及びロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)に押下されると、ロッド保持部材(54)のレッグ(78)は、圧縮され、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に対する圧縮力を更に増加させる。図11に示す位置で、圧縮リングが、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)をより大きな力でロックするように、締結部材(52)に対応する傾斜(76)を設けてもよい。ロッド保持部材(54)の下方に延びるレッグ(78)に対応する傾斜(76)を締結部材(52)に設けることによって、様々な利益が得られる。傾斜(76)及びレッグ(78)の形状は、特に、締結部材(52)に対して、内側方向に圧縮力(74)が加わるように選択される。ロッド保持部材(54)が締結部材(52)に押下されるに従い、より大きな力が生じるように、レッグ(78)の直径を先端側で僅かに大きくすることによって、この内側方向の圧縮力(74)を生成することができる。また、この内側方向の圧縮力(74)は、締結部材(52)自体に外側に向かう僅かな傾斜を設けることによっても生じさせることができる。また、以下に限定されるわけではないが、部材の一方又は両方の直径を大きくし、又は他の何らかの相互ロック形状を形成する等、他の手法を用いてもよい。このように、ロッド保持部材(54)及び締結部材(52)を互いに押し付けると、締結部材(52)は圧縮され、チューリップ本体(50)内でロックされる。このとき、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に更なる力が加わるのみではなく、更なる力は、チューリップ本体(50)の外側にも印加され、この結果、チューリップ本体(50)におけるロッド(56)の保持力が実質的に増加する。図12は、ロッド、チューリップ及び椎弓根スクリューの組立体の最終的な組立状態を示している。
図11及び図12に共に示すように、ロッド(56)の最上部は、組立体の最上位の部材となる。具体的には、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)の側壁より僅かに高い。一実施の形態においては、各部品の相対的寸法は、常に、ロッド(56)の上部が、僅かではあっても、組み立てられた組立体の最上位の部材となるように選択される。他の実施の形態では、ロッド保持部材の上部の高さが、ロッド(56)の最上部と略々等しくなるような寸法が選択される。図11及び図12に示す特定の実施の形態でも、ロッド保持部材(54)とロッド(56)の相対的な高さは、殆ど等しい。これらの図に示すように、ロッド(56)は、チューリップ本体(50)の窪み(60)に収まり、組立体の全体は、小型で、嵩張らず、これにより、患者の体内組織の損傷又は負担を軽減させ、治癒期間を短縮することができる。
変形例
図13は、本発明に基づく椎弓根スクリューシステムの更なる変形例の断面図である。図13の変形例では、ロッド保持部材(54)は、図4〜図12に示した先の実施の形態に比べて、実質的により窪んでいる。図13に示すように、ロッド保持部材(54)の最上面(84)は、チューリップ本体(50)の最上面(80)に略々揃っている。この結果、チューリップ本体(50)がチューリップ組立体の最も高い部分と等しくなり、これにより、チューリップ組立体の一部であるチューリップ本体自体より高く突出する部材がなくなる。このように、この具体例では、チューリップ本体の上面(80)と、ロッド保持部材の上面(84)は、同一平面上にある。図13に示すように、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)内に収容され、グリップ部(64)に把持される。
図13は、本発明に基づく椎弓根スクリューシステムの更なる変形例の断面図である。図13の変形例では、ロッド保持部材(54)は、図4〜図12に示した先の実施の形態に比べて、実質的により窪んでいる。図13に示すように、ロッド保持部材(54)の最上面(84)は、チューリップ本体(50)の最上面(80)に略々揃っている。この結果、チューリップ本体(50)がチューリップ組立体の最も高い部分と等しくなり、これにより、チューリップ組立体の一部であるチューリップ本体自体より高く突出する部材がなくなる。このように、この具体例では、チューリップ本体の上面(80)と、ロッド保持部材の上面(84)は、同一平面上にある。図13に示すように、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)内に収容され、グリップ部(64)に把持される。
また、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)への取付のための口金、スプリットリング又は他の許容できる形式の締結部材(52)を設けてもよい。チューリップ本体を椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に固定させるための圧縮力を生じさせるために、他の実施の形態に関連して説明した手法と同様の手法で、適切な傾斜及び形状を形成してもよい。ロッド保持部材(54)、チューリップ本体(50)の内表面、及び締結部材(52)の当接又は係合の関係は、最終的な組立体において、椎弓根スクリューのヘッド部(46)及びロッド(56)の両方に強い圧縮力が印加されるように、選択される。
図13に示す変形例に加えて、図14〜図19は、例示的な一実施の形態における小型椎弓根スクリュー及びロッド組立体のチューリップ組立体の更なる変形例を示している。図14及び図15に示すように、例示的な変形例は、チューリップ本体(50)及びロッド保持部材(54)を備える。
図14及び図15に示すように、チューリップ本体(50)は、その内側に収まる寸法を有する締結部材(52)を収容し、ロッド保持部材(54)も、チューリップ本体(50)に収まる寸法を有する。例示的な実施の形態においては、チューリップ本体(50)は、後述するように、ロッド(56)を収容するように配置及び形成された窪み(60)を備える。チューリップ本体(50)の底部には、締結部材のタブ(92)を受け入れる第1のアパーチャ(88)が形成されており、チューリップ本体(50)の中央部分には、後述するロック具(110)を受け入れる第2のアパーチャ(90)が形成されている。
チューリップ本体(50)の内面は、後述するように、チューリップ本体(50)が組み立てられると、内部の部品に適切な圧縮力を加えるように形成されている。特に、締結部材(52)は、図14及び図15に示すように、チューリップ本体(50)内に収容されるように形成されている。締結部材(52)は、一方の側にスプリット(94)を有するスプリットリングとして形成してもよい。例示的な一実施の形態においては、スプリットは、締結部材(52)を完全に縦断する完全なアパーチャであってもよく、この場合、締結部材(52)は、小さな開口を有する「C」字状の締結部材である。これに代えて、締結部材(52)は、口金、圧縮リング、部分的なスプリットリング又は本明細書に説明する目的及び機能に基づく他の許容できる形状の何れの形式を有していてもよい。
例示的な一実施の形態においては、締結部材(52)は、タブ(92)及び係合タブ(96)を備える。係合タブ(96)は、上部にフランジ(98)を有し、底部に肩部(103)を有するタブ本体(100)を備える。変形例によっては、肩部(103)を設けても設けなくてもよい。例示的な一実施の形態においては、図14に示すように、締結部材(52)は、チューリップ本体(50)の内面に適合する傾斜及び寸法を有する本体部(106)を備える。
ロッド保持部材(54)も、好ましくは、チューリップ本体(50)の内面に適合し、締結部材(52)に係合するリングの形状を有する。例示的な一構成例においては、ロッド保持部材(54)は、加えられる力に応じて、保持部材(54)の直径を拡張又は収縮させるための1つ以上の垂直なスリット(102)を有する。更に、例示的な一実施の形態においては、ロッド保持部材(54)に1つ以上の水平スロット(104)を設けてもよく、これにより、縦のスリット(102)によって円方向又は水平方向の収縮及び拡張を実現しながら、垂直方向の更なる収縮及び拡張を実現してもよい。
また、例示的な一実施の形態においては、ロッド保持部材(54)は、その内面にロッドグリップ部(64)を有し、及び肩部(86)を有する上側のフランジを備える。この例示的な実施の形態においては、ロッド保持部材(54)は、図14に示すように、チューリップ本体(50)内に収容されると、締結部材(52)に係合する。
具体的には、係合タブ(96)は、水平スロット(104)に嵌合し、締結部材(52)をロッド保持部材(54)に連結する上側のフランジ(98)を有する。また、この具体例に示す締結部材(52)は、チューリップ本体(50)のアパーチャ(88)に嵌合するタブ(92)を有する。チューリップ本体(50)内におけるロッド保持部材(54)及び締結部材(52)のこの特定の組立体は、各部品が相対的に僅かに動くことができるように、僅かな遊びを有する。様々な部品間で許容される遊びの量は、好ましい構成に基づいて設計することができる。例示的な一実施の形態においては、タブ(92)は、チューリップ本体(50)のスロット(18)に嵌合し、締結部材(52)がチューリップ本体(50)の上部に抜け落ちることを防止する。一方、締結部材(52)は、タブ(92)とチューリップ本体(50)とを干渉させることなく、下方に押し込むことができる。
更に、ロッド保持部材(54)は、チューリップ本体(50)の内径より大きい直径を有する肩部(86)を有する。肩部(86)は、ロッド保持部材(54)を下向きに押し込むと、チューリップ本体(50)の上面(80)に当接し、ロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)の底から抜け落ちることを防ぐ。なお、肩部(86)は、上向きの動きは規制しない。
図14に示すように、チューリップ本体(50)内で締結部材(52)及びロッド保持部材(54)の2つの部品が互いに連結されると、フランジ(98)を有する係合タブ(96)が、2つの部品をロックする。具体的には、フランジ(98)は、水平スロット(104)に嵌合し、2つの部品を連結する。2つの部材が互いにロックされると、締結部材(52)は、タブ(92)によって、組立体がチューリップ本体(50)の上部から押し出されることを防ぎ、またロッド保持部材(54)は、肩部(86)によって、連結された組立体がチューリップ本体の底から抜け落ちることを防ぐ。これにより、組立体が係合タブ(96)によって係合されると、チューリップ本体、締結部材及びロッド保持部材の3つの全ての部品が、単一の部材として互いに連結される。部品間の相対的な遊びは、タブ(92、96)及び肩部(86)の相対的位置によって定まり、設計パラメータに応じて、粗から密の範囲内で選択的に設計できる。このように、1つ以上の部品の設計を変更することによって、チューリップ本体内で連結の緊密性の度合いを選択できることは、この例示的なシステムの特定の利点である。
図14に示すように、チューリップ組立体の全体は、医師が片手で持ち、椎弓根スクリュー(42)のヘッド部(46)に取り付けることができる単一の部材となる。換言すれば、脱落したり、医師が組み立てる必要がある緩い部品は存在しない。このように、チューリップ組立体が、医師が取り扱うことができる単一の部材となることが、この実施の形態の更なる利点である。例示的な一実施の形態においては、独立した部品は、椎弓根スクリュー(42)及びロッド(56)のみである。これらの部品は、後述するように、外科的処置の間に、容易に組み付けることができる。例示的な一実施の形態においては、予め組み立てられたチューリップ組立体には、十分な自由度及び遊びがあり、様々な患者に対して、同じチューリップ組立体の設計を用いることができる。
図16は、例示的な一実施の形態において、ロッド保持部材(54)を解放し、ロッド保持部材(54)を押し下げ、ヘッド部(46)にロックするために使用にされるロック具(110)を示している。図16に示すように、例示的なロック具(110)は、内側に突出するリリースピン(114)を備え、このリリースピン(114)は、後述するように、締結部材(52)の係合タブ(96)を内側に押し込む。また、医師がロック具(110)を操作しやすくするために、ロック具(110)に、ハンドル(116)を設けてもよい。勿論、図16は、ロック具の構成の例示的な一実施の形態を示しているに過ぎず、ロック具(110)は、他の様々な構成を有することができる。例えば、例示的な一実施の形態においては、ロック具(110)は、リリースピン(114)を有し、外側筐体(112)及びハンドル(116)を有さない単なる棒状の部材として構成してもよい。また、ここに開示する設計パラメータに基づき他のロック具(110)の構成を用いてもよいことは明らかである。
以下、詳細に説明する図17A〜図23は、この例示的な実施の形態において、椎弓根スクリュー及びロッド組立体の組立手順を示す図である。まず、図17Aに示すように、3つの部品を連結することによって、チューリップ組立体を予め組み立てる。チューリップ本体(50)には、チューリップ本体(50)内で互いに緩く連結された締結部材(52)と、ロッド保持部材(54)とが収容される。上述のように、ヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(42)は、外科的処置を受ける患者の脊椎骨に取り付けられる。図15に示すように、締結部材(52)には、1つ以上のスプリット(94)が形成されており、これにより、締結部材(52)は、締結部材(52)がヘッド部(46)の上部の周りに嵌合するように、その直径を僅かに広げることができる。例示的な一実施の形態においては、締結部材(52)は、幾らかの弾性を有し、ヘッド部(46)の直径が最も大きい部分を通過すると、ヘッド部(46)の基部を挟むように収縮する。多くの実施の形態では、ヘッド部(46)は、通常、球状の形状を有するが、当分野で周知の他の形状も許容できる。図17Bの側面図に示すように、フランジ(98)は、チューリップ組立体が組み立てられた際、アパーチャ(90)に対応する位置に配設されている。
チューリップ組立体がヘッド部(46)上に配置されても、チューリップ組立体は、まだ動くことができる。このため、チューリップ組立体は、ヘッド部(46)の周りを回転でき、所望の向きに位置決めすることができる。更に、チューリップ組立体は、必要に応じて、前方、後方又は径方向の如何なる方向にも傾けることができる。締結部材(52)は、こま形自在軸継手と同様に、ヘッド部(46)に回転可能に連結される。
図18A及び図18Bは、ヘッド部(46)に取り付けられた例示的なチューリップ組立体を2つの方向から見た図である。図18Aは、例示的な一実施の形態において、ロッド(56)が嵌合されるグリップ部(64)を示す側面図である。図18Bは、図18Aから視点を約90度変化させた側面図である。図18Bは、肩部(86)の側面を示しており、アパーチャ(90)を介して、係合タブ(96)のフランジ(98)が見えている。図18Bに示すように、タブ(92)は、アパーチャ(88)内の高い位置に位置する。この例示的な位置では、スプリットリングファスナである締結部材(52)が、ヘッド部(46)を締め付ける圧力を加えているため、チューリップ組立体は、ヘッド部(46)にロックされる。なお、スプリットリングファスナである締結部材(52)によって加えられる圧力は、締結部材(52)がヘッド部(46)に対して回転できるように、十分に緩い圧力である。
図18A及び図18Bに示すように、ロッド保持部材(54)の肩部(86)は、チューリップ本体(50)より上に延び出ている。このため、この構成では、ロッド保持部材(54)の肩部(86)は、圧縮力は殆ど又は全く生じず、後の段階で挿入されるロッド(56)を容易に受け入れることができる。
図19は、1つ以上の外科的処置における、例示的なチューリップ組立体の使用状態を示している。例えば、幾つかの外科的処置においては、医師が脊椎整復術と呼ばれる処置を行うことが望まれる。脊椎整復術は、背骨において、個々の脊椎骨の位置が適切に揃っていない場合に実行される。例えば、1つの脊椎骨が背骨全体より前方にずれ、正しい列から逸脱している場合がある。脊椎整復術が行われる場合、矢印(121)の向きに、何らかの力がチューリップ本体(50)に加えられる。矢印(121)の向きの力は、チューリップ本体(50)を握持する器具又は医師の指によって加えてもよく、又は椎弓根スクリュー及び脊椎骨の組合せを移動させ、整列させるために使用される他の器具によって加えてもよい。
この例示的な実施の形態においては、簡単な手法の1つとして、医師が手又は器具を用いてチューリップ本体(50)をつかみ、矢印(121)の向きに引くことによって、上述した力を加えることができる。このような力が加わると、チューリップ本体(50)は、上昇し、ヘッド部(46)から僅かに遠くに動く。チューリップ本体(50)が上昇しても、アパーチャ(88)内のタブ(92)は、ヘッド部(46)に対して動かない。したがって、タブ(92)を一部に有する締結部材(52)は、ヘッド部(46)上の元の位置に留まる。すなわち、図19に示すように、チューリップ本体(50)が引き上げられると、締結部材(52)は、タブ(92)によって、ロックされた位置に落ちる。これにより、スクリューのヘッド部(46)に圧力が加わり、脊椎整復術の間に組立体が分解されてしまうことを防ぐことが可能となる。例示的な一実施の形態においては、チューリップ本体(50)の内面及び締結部材(52)の外面の相対的寸法は、締結部材(52)に更なる力を加えるように選択できる。例えば、締結部材(52)の上部に拡大されたセグメント又は傾斜を設け、チューリップ本体(50)が引き上げられると、拡大されたセグメント又は傾斜が、締結部材(52)に更なる圧力を加え、締結部材(52)がヘッド部(46)をより強く締め付けるようにしてもよい。これに代えて、例示的な一実施の形態においては、この更なる力を加えるために、チューリップ本体の内面に傾斜を設けてもよい。また、チューリップ本体(50)が移動しても、締結部材(52)がヘッド部(46)にロックされた状態で残るように、当分野で周知の他の手法を用いてもよい。脊椎整復術において、上述のような力が加えられると、チューリップ本体(50)は、スクリューのヘッド部(46)に対して上方に動き、締結部材(52)及びロッド保持部材(54)は、互いに、及びスクリューのヘッド部(46)に対して同じ位置関係を維持するため、肩部(86)は、チューリップ本体(50)に僅かに入り込む。そして、脊椎骨が適切に揃えられるまで、矢印(121)の方向又は他の方向に力が加えられる。
図20〜図23は、様々な位置において、ロッドが取り付けられたチューリップ組立体を示している。図20に示すように、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)の上面(84)に嵌め込まれる。ロッド(56)は、グリップ部(64)の対応する窪み領域に嵌合するまで押し下げられる。例示的な一実施の形態においては、グリップ部(64)は、ロッド(56)に強い圧縮力及び摩擦抵抗を加える適切な輪郭又はグリップ面を有する。肩部(86)は、スリット(102)により、外方に僅かに変形し、これにより、ロッド保持部材(54)の直径は、ロッド(56)が押し込まれると、僅かに大きくなる。ロッド(56)がグリップ部(64)内に収容されると、肩部(86)は、ロッド(56)外周に応じて収縮し、この結果、直径が僅かに小さくなるが、この直径は、ロッド(56)が収容されていない場合の直径よりは、僅かに大きい。これにより、肩部(86)は、所定の圧縮力によってロッド(56)を保持する。この位置において、ロック具(110)は、連結されたチューリップ及びロッド組立体に嵌合する。このとき、リリースピン(114)は、チューリップ本体(50)のアパーチャ(90)に入り込む。リリースピン(114)がアパーチャ(90)に入り込むと、アパーチャ(90)を介して、係合タブ(96)のフランジ(98)に接触する。通常、係合タブ(96)の位置に応じて、リリースピン(114)はフランジ(98)に直接当接する。矢印(125)の向きに力が加えられると、リリースピン(114)は、締結部材の係合タブ(96)を押し込み、ロッド保持部材(54)を解放する。
例示的な一実施の形態においては、ロッド保持部材(54)は、係合タブ(96)の肩部(103)と係合する底部を有する。肩部(103)は、ロッドが存在していないとき、ロッド保持部材(54)が下向きに、チューリップ本体(50)内に押し込まれることを防ぐ。このようにして、ロッド保持部材(54)は、高い位置に留まり、ロッドを受け取る準備ができる。リリースピン(114)によって係合タブ(96)が押し込まれると、ロッド保持部材(54)は、肩部(103)から落ち、チューリップ本体(50)の内部により深く押し下げられる。幾つかの変形例では、肩部(103)が存在せず、独立したロック具(110)は不要である。これらの変形例では、ロッド保持部材(54)は、更に大きな遊びを有し、チューリップ組立体及びチューリップ本体(50)の内部により落ち込むことができ、すなわち、フランジ(98)の規制力は、ロッド保持部材がチューリップ本体(50)から上に抜けることを規制するが、チューリップ本体(50)内に下に落ちることは規制しない。また、ロッド(56)が保持部材に挟み込まれるように、肩部(86)が上向きの位置に保持され、医師による最終調整及び連結の準備ができるまで、ロッド保持部材がチューリップ本体(50)に押し込まれた状態を維持する他の代替的構成も可能である。
図22は、ロッド(56)及びロッド保持部材(54)の全体に加えられる力(127)を示している。この力(127)は、ロッド(56)に直接加えてもよく、ロッド保持部材(54)に加えてもよく、両方に同時に加えてもよい。図22に示す方向に力(127)が加えられると、ロッド保持部材(54)は、チューリップ本体(50)内に押し下げられる。肩部(86)は、外側の表面に沿って、チューリップ本体(50)の内表面より僅かにより大きい直径を有する。肩部(86)がチューリップ本体に押し込まれると、肩部(86)は、内側に変形し、強い圧縮力を生じ、ロッド(56)に対して非常に強い保持力を加える。ロッド保持部材(54)と、チューリップ本体(50)の内表面との間の相対的形状は、所望のグリップ力が実現するように選択される。肩部(86)は、ロッド(56)の上部に非常に強いグリップ力及び保持力を加えるように、上部領域に向かって徐々に厚みを増加するような形状に形成してもよい。これにより、保持部材(54)がチューリップ本体(50)により深く押し込まれる程、グリップ力を強くすることができる。これに代えて、肩部(86)の厚みを一定にしてもよく、この場合、弓形のグリップ部(64)に亘って、ロッド(56)に同等のグリップ力が加えられる。更なる設計的特徴として、ロッド保持部材(54)がチューリップ本体に押し込まれるにつれて、ロッド保持部材(54)に対してより大きな圧力が加わるように、チューリップ本体(50)の内表面に僅かな傾斜を設けてもよい。
更に、ロッド保持部材(54)が締結部材(52)により大きな力で係合するように、ロッド保持部材(54)のベース領域に僅かな傾斜を設けてもよい。図14及び図15に示すように、締結部材(52)は、ベース側に向かって直径が僅かに大きくなるように形成してもよい。ロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)に押し込まれると、ベース付近のより大きい直径によって、より大きな力が締結部材(52)に加わり、これにより、締結部材(52)をヘッド部(46)により強くロックすることができる。締結部材(52)がヘッド部(46)を挟み込む力は、チューリップ組立体が不動の位置に保持され、外科的処置の間に医師が選択した所望の固定された位置にロッドを把持するために十分な強さが実現されるように選択される。ロッド保持部材(54)がチューリップ本体(50)に押し込まれるまでは、医師は、特定の外科的処置の必要性に応じて、チューリップ組立体を様々な位置に自由に回転させることができる。一旦、ロッド(56)がロッド保持部材に取り付けられると、医師は、様々な背骨の部位を、外科的処置において取り付けられ又は挿入された他の部材と共に、適切な位置に最終調整することができる。様々な背骨の部位の全てが正しい位置に決められると、医師は、ロッド保持部材(54)をチューリップ本体(50)内に深く押下し、椎弓根スクリューのヘッド部(46)及びロッド(56)に対して、チューリップ組立体の全て部分を固くロックする。これにより、全ての部材が相互に完全にロックされ、これ以上相対的に動かなくすることができる。締結部材(52)は、医師によって選択された位置で、非常に強いグリップ力でヘッド部(46)を握持する。更に、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)によって、所定の位置に強く保持される。チューリップ本体(50)の内表面は、全ての部材が固定された位置で保持されることを確実にするために、締結部材及びロッド保持部材(54)に対して、高い圧力を加えるように形成される。勿論、圧縮の量及び圧縮時の相対的位置関係は、チューリップ本体の内表面又は締結部材(52)及びロッド保持部材(54)の外表面の相互の形状、傾斜又は相対的輪郭を選択することによって、所望の設計に基づいて選択できる。
図23は、完成した椎弓根スクリュー、チューリップ及びロッド組立体を示している。図23に示すように、ロッド保持部材(54)は、その上面(84)がチューリップ本体(50)の上面(80)に揃うか、ここより少し低い位置まで、下向きに押し込まれる。図23に示すように、ロッド保持部材(54)の上面(84)は、チューリップ本体の最も高い上面(80)より僅かに低い位置に押し下げられている。これにより、僅かな窪みが形成され、医師は、他の治療の目的のためにこの窪みを利用することができる。ロッド(56)は、チューリップ本体(50)内の窪み(60)に隣接又は当接するように押下される。例示的な一実施の形態においては、好ましくは、ロッド(56)は、ロッド保持部材(54)のみに完全に係合及び接触するように窪み(60)との間に僅かな間隙を有している。これに代えて、医師は、ロッド(56)が窪み(60)に当接するまでロッド保持部材(54)を押下し、これにより、チューリップ組立体、椎弓根スクリュー及びロッドの全体が十分に強い圧力で密着することを確実にするようロッド(56)を十分に押し下げてもよい。したがって、窪み(60)のサイズは、ロッド(56)が窪み(60)内に十分に押下されると、適切な圧力が生じることを確実にするように選択される。
図23に示すように、ロッド(56)の最上位の部分は、チューリップ本体(50)の最上位の部分に略々隣接する。一実施の形態においては、最上位の部分の高さは、互いに略々等しい。変形例では、ロッド(56)が僅かに高くなるように、チューリップ本体の最上位の部分を僅かに低くしてもよい。
このように、本発明に基づく経皮的な椎弓根スクリューシステム及び連結方法は、経皮的なスクリューの挿入に用いることができる多くの接続部材及び連結方法を提供する。具体的には、本発明に基づくシステム及び方法は、完全に組み立てられると、チューリップがロッドの最上部と同じ高さか僅かに低くなるようにチューリップの寸法を制限できる小型椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体を提供する。本発明に基づく例示的な椎弓根スクリュー及びチューリップ組立体により、従来の手法に比べて、外科的処置が施される部位及びその周辺における負担及び組織の損傷が軽減される。
本明細書で言及し、及び/又は出願データシートに列挙した米国特許公報、米国特許出願公開公報、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、非特許文献の全ては、その全体が引用により本願に援用される。
なお、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、例示的に示したシステム及び方法の様々な変形例を想到することができる。例えば、骨組織に固定されるスクリューを用いる例示的な実現例について図示し、説明したが、本発明は、このような用途に制限されない。例えば、カム、スクリュー、ステープラ、ネイル、ピン又はフック等、如何なる固定具を用いてもよい。
以上の記述は、発明の実施の形態を例示的に説明するためのものに過ぎない。この説明は、排他的には解釈されず、開示された詳細な形式によって本発明を限定するものではない。上述した教示の観点から様々な変更及び変形が想到される。本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
Claims (21)
- 椎弓根スクリュー(16、42)及びロッドを含む椎弓根スクリュー組立体において、
ネジ部(44)及びヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(16、42)と、
上記椎弓根スクリュー(16、42)の上記ヘッド部(46)上に配設されたチューリップ(22、48)と、
上記チューリップ(22、48)に連結され、上記ヘッド部(46)上で該チューリップ(22、48)を保持するように配置可能な締結部材と、
グリップ領域(64)を有し、上記チューリップ(22、48)に連結されるロッド保持部材(54)と、
上記ロッド保持部材(54)の上記グリップ領域(64)に連結されたロッド(20、56)とを備え、
上記ロッド保持部材(54)の上記グリップ領域(64)は、該ロッド保持部材(54)が係合された際、上記ロッド(20、56)の最上位の部分を該ロッド保持部材(54)の上部(84)よりも、上記椎弓根スクリュー(16、42)の上記ヘッド部(46)から上位に位置させるように構成されている椎弓根スクリュー(16、42)組立体。 - 上記締結部材は、上記椎弓根スクリュー(16、42)のヘッド部(46)の少なくとも一部に連結されるように構成された圧縮リング(52)を備えることを特徴とする請求項1記載の椎弓根スクリュー(16、42)組立体。
- 上記圧縮リング(52)は、該圧縮リング(52)の直径を、第1のより大きい直径から第2のより小さい直径に変化させることを可能にするスプリット(62)を該圧縮リング(52)内に有することを特徴とする請求項2記載の椎弓根スクリュー(16、42)組立体。
- 上記締結部材は、係合位置から非係合位置に移動し、上記ロッド保持部材(54)に係合し、該ロッド保持部材(54)を上記椎弓根スクリュー(16、42)に連結する係合タブ(92、96)を備えることを特徴とする請求項1記載の椎弓根スクリュー(16、42)組立体。
- 上記チューリップ(22、48)は、窪み(88)を有する内壁領域を備え、該窪み(88)は、上記締結部材(52)及び上記ロッド保持部材(54)を収容するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の椎弓根スクリュー(16、42)組立体。
- 上記窪み(88)は、上記チューリップ(22、48)の上部領域から該チューリップ(22、48)の下部領域に広がり、上記ロッド(20、56)が上記ロッド保持部材(54)に取り付けられると、上記締結部材(52)及び該ロッド保持部材(54)の略全部分が、該チューリップ(22、48)の内壁の内側に収められるような寸法を有することを特徴とする請求項5記載の椎弓根スクリュー(16、42)組立体。
- 上記ロッド保持部材(54)は、該ロッド保持部材(54)の略全部分が上記チューリップ(22、48)の外にある第1の拡張位置から、該ロッド保持部材(54)の略全部分が該チューリップ(22、48)内に配置される第2の押下位置に移動できることを特徴とする請求項1記載の椎弓根スクリュー(16、42)組立体。
- ロッド(20、56)を固定する椎弓根スクリュー(16、42)及びロッド(20、56)組立体において、
ネジ部(44)及びヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(16、42)と、
上記椎弓根スクリュー(16、42)の上記ヘッド部(46)上に配設され、上記ロッド(20、56)に連結され、内側の空洞へのアクセスを提供する少なくとも1つの側面開口部(90)を有するチューリップ(22、48)と、
上記チューリップ(22、48)に連結され、上記椎弓根スクリュー(16、42)の上記ヘッド部(46)に隣接し、該椎弓根スクリュー(16、42)上で該チューリップ(22、48)を保持する締結部材(52)と、
上記チューリップ(22、48)に連結され、該チューリップ(22、48)に対して固定された位置で上記ロッド(20、56)を保持するグリップ領域(64)を有するロッド保持部材(54)とを備え、
上記グリップ領域(64)は、上記ロッドが該グリップ領域(64)に連結されると、上記ロッド保持部材(54)の上部(84)の高さが、該ロッド(20、56)の最上位の部分の高さと等しいか低くなるように構成されている椎弓根スクリュー(16、42)及びロッド(20、56)組立体。 - 上記締結部材(52)は、該締結部材(52)を上記ロッド保持部材(54)に連結し、該ロッド保持部材(54)を上記チューリップ(22、48)に連結する係合タブ(92、96)を備え、
上記係合タブ(92、96)は、非係合時には、上記側面開口部(90)に係合することを特徴とする請求項8記載の椎弓根スクリュー(16、42)及びロッド(20、56)組立体。 - 上記チューリップ(22、48)の外壁に嵌合する外側筐体(112)を有する係合具(110)と、
上記外側筐体(112)の内壁から突出し、上記側面開口部(90)に挿入され、該側面開口部(90)による規制から上記係合タブ(92、96)を解放する少なくとも1つの突出部(114)とを更に備える請求項9記載の椎弓根スクリュー(16、42)及びロッド(20、56)組立体。 - ネジ部(44)及びヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(16、42)と、
上記椎弓根スクリュー(16、42)に連結されるチューリップ(22、48)と、
上記チューリップ(22、48)の内部に位置し、該チューリップ(22、48)を上記椎弓根スクリュー(16、42)に連結する締結部材(52)と、
上記チューリップ(22、48)の内部に含まれる実質的な部分を有するロッド保持部材(54)とを備える椎弓根スクリュー(16、42)システム。 - 上記ロッド保持部材(54)の上部(84)は、上記チューリップ組立体(22、48)の上部(58)と略同じ高さであることを特徴とする請求項11記載の椎弓根スクリュー(16、42)システム。
- 上記ロッド保持部材(54)は、該ロッド保持部材(54)の直径を、第1のより大きい直径から第2のより小さい直径に変化させることを可能にする少なくとも1つのスプリット(102)を有することを特徴とする請求項11記載の椎弓根スクリュー(16、42)システム。
- 上記締結部材(52)は、該締結部材の直径を、第1のより大きい直径から第2のより小さい直径に変化させることを可能にする少なくとも1つのスプリット(94)を有することを特徴とする請求項11記載の椎弓根スクリュー(16、42)システム。
- 上記締結部材(52)と上記ロッド保持部材(54)との間に配設され、上記チューリップ(22、48)内で該締結部材(52)及び該ロッド保持部材(54)を互いに連結する連結タブ部材(92、96)を更に備える請求項11記載の椎弓根スクリュー(16、42)システム。
- 椎弓根スクリュー(16、42)組立体にロッド(20、56)を連結する連結方法において、
ヘッド部(46)を有する椎弓根スクリュー(16、42)を患者の骨に螺入させる工程と、
上記椎弓根スクリュー(16、42)の上記ヘッド部(46)にチューリップ(22、48)組立体を取り付ける工程と、
上記締結部材(52)を上記チューリップ(22、48)内の第1の位置から該チューリップ(22、48)内の第2の位置に移動させ、該チューリップ(22、48)を上記椎弓根スクリュー(16、42)に連結する工程と、
上記チューリップ(22、48)に連結されるロッド保持部材(54)のグリップ部(64)にロッド(20、56)を配置する工程と、
上記ロッド保持部材(54)の上部が上記チューリップ(22、48)の上部に等しいか、僅かに上の位置になるまで、該ロッド保持部材(54)を上記ロッド(20、56)と共に押下し、上記チューリップ(22、48)に連結し、該ロッド(20、56)を該チューリップ(22、48)にロックする工程とを有する連結方法。 - 上記ロッド保持部材(54)を上記チューリップ(22、48)に押下する工程により、該ロッド保持部材(54)は、該ロッド(20、56)を固定された位置に保持するグリップ力を該ロッド(20、56)に加えることを特徴とする請求項16記載の連結方法。
- 上記締結部材(52)上のタブ(92、96)を押し込み、上記ロッド保持部材(54)を該締結部材(52)から解放し、該ロッド保持部材(54)を上記チューリップ(22、48)に押し込むことを可能にする工程を更に有する請求項16記載の連結方法。
- 上記チューリップ(22、48)の開口部(90)にロック具(110)を挿入し、上記タブ(92、96)を押し込み、上記ロッド(20、56)を上記ロッド保持部材(54)から解放する工程を更に有する請求項18記載の連結方法。
- 上記チューリップ(22、48)が上記椎弓根スクリュー(16、42)に連結された後、該チューリップ(22、48)が上記ロッド(20、56)に連結される前に、該チューリップ(22、48)に張力を加え、患者に対して脊椎整復術を実行する工程を更に有する請求項16記載の連結方法。
- 上記ロッド保持部材(54)を上記チューリップ(22、48)に押下する工程により、該ロッド保持部材(54)は、該チューリップ(22、48)の内壁に沿って移動し、該ロッド保持部材(54)の一部が該チューリップ(22、48)の内壁によってより小さい直径に収縮し、上記ロッド(20、56)に対するグリップ力を増加させることを特徴とする請求項16記載の連結方法。
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