JP2008541522A - ディジタル無線信号用受信機における中間周波数変換回路によるアンテナダイバシティ - Google Patents

Abstract

本発明は、複数のアンテナを介して受信された高周波信号（ＲＦ信号）がそれぞれ１つのチューナ（１，３）へ供給されるアンテナダイバシティに関する。本発明によれば、チューナ（１，３）の中間周波出力信号（ＩＦ信号）が１つの切替装置（５）へ供給され、この切替装置（５）を介して中間周波出力信号が後段に接続された復調装置（６）へそれぞれ送出される。

Description

本発明は、複数のアンテナを介して受信した高周波信号（ＲＦ信号）がそれぞれチューナへ供給される、請求項１の上位概念に記載のアンテナダイバシティに関する。

２つ以上のアンテナを備えたディジタル無線受信機の場合、アンテナダイバシティのためにＭＲＣ方式またはＭＲＣと類似した方式が用いられるが多い。このためには通常、アンテナごとにそれぞれ１つの復調装置が必要とされる。

製造コストを節約するための可能性として挙げられるのは、（たとえばDE 39 26 336 A1 , DE 196 36 125 A1 , DE 197 39 898 A1により知られているような）スイッチングダイバシティを用いることでただ１つの復調装置によりアンテナダイバシティを行うことである。公知の解決手法の場合、チューナの前段において高周波側に切替スイッチが設けられている。

したがって本発明の課題は、高周波信号の移動体受信のためのアンテナダイバシティにおいて上述の欠点を回避することにある。その際にたとえば信号品質が改善されるようにし、また、対応するアンテナの空間的にすぐ近くにチューナを配置する必要がなくなるよう構成できるようにすべきである。

この課題は請求項１記載の特徴によって解決される。

本発明によれば、チューナの中間周波出力信号が切替装置へ供給され、この切替装置はそれぞれ１つの中間周波信号がその後段に接続された復調装置へ供給されるよう切り替えを行う。このため本発明の利点は、中間周波数レベルで受信信号の切り替えが行われることにある。受信した高周波信号に対し（たとえばチューナの前段に接続されたまたはチューナに統合された増幅器により）すでに増幅されており、レベル制御により一定の高いレベルを有していることにより、障害耐性が十分であることからチューナの空間的な位置あるいは遮蔽に対して格別な要求が存在せず、したがってこれによって信号品質が著しく向上するようになる。しかも本発明によれば、対応するアンテナの空間的にすぐ近くにチューナを配置する必要をなくすことができる。

従属請求項に記載の構成により、本発明による方法のさらに別の効果ならびに利点が得られる。

次に、図１および図２を参照しながら本発明の実施例について説明する。とはいえ本発明はこの実施例に限定されるものではない。

本発明を説明するにあたり一例として２つのアンテナを用いた受信について示す。ただし本発明による手法は基本的に、２つのアンテナよりも多くの個数のアンテナに対しても適用可能である。車両に適用する場合には、たとえば４つのアンテナを用いることがきわめて良好に有効となることが判明した。この場合、各受信アンテナ（図示せず）に対応して固有のチューナ１および３が設けられている。本発明によれば中間周波数レベルで受信信号の切り替えが行われることになるが、その際、最初の中間周波数であるのか後続の中間周波数であるのかは問題ではない。図１および図２に示されている回路装置の場合、チューナ１，３に対応してそれぞれ１つの測定装置２，４が設けられており、チューナ１，３の後段には切替装置５が接続されている。さらに切替装置５の後段には復調回路６が接続されており、復調回路６の出力信号は受信され処理された高周波信号再生用の再生装置（図示せず）へ供給される。その際、本発明において重要であるのは、アンテナにより受信された高周波信号がチューナの前段で切り替えられるのではなく、それらの信号はまずは各チューナにおいて処理され、その後、チューナの個々の出力信号が切替装置５へ供給されることである。そして切替装置５は最良の信号が復調回路６へ供給されるよう切り替えを行う。

ここで適用される中間周波数の格別な特性は、（たとえばチューナの前段に接続されているかまたはチューナに組み込まれている増幅器により）受信した高周波信号よりもすでに増幅されていること、ならびにレベル制御により一定の高いレベルを有することである。このようにすることで障害耐性が十分であることから、チューナの空間的配置に対する特別な要求（たとえばチューナの近くでの配置）は存在せず、あるいは中間周波信号が車両内で比較的長い経路を経てチューナから切替装置５に達するにもかかわらず遮蔽に対する特別な要求は在しない。その理由は、部品の組み込み密度が高いことに起因して車両内のスペース状態ゆえにアンテナの近くにチューナを配置することはできないことが多いからであり、このことは妨害放射を防止する目的で従来技術によれば要求されていたことである。したがって本発明によれば、信号品質を劣化させることなくチューナをアンテナから空間的に分離して配置することができるようになる。なぜならばチューナにおいて準備処理された信号は中間周波信号として送出され、そのあとではじめて切り替えられるからである。

レベル制御の目的で、本来の中間周波信号のほかにレベル制御のための信号も切り替えられる。この信号は復調回路６において得られ、切替装置５を介して現在アクティブなチューナ１または３へ供給される。

どの中間周波信号を復調回路６へ供給するのかの判定は、信号測定および評価のための装置を介して下される。現在アクティブなアンテナの場合、信号評価のための情報をたとえば復調回路６により供給することができる。

代替アンテナの測定ないしは評価は、１つしか設けられていない復調回路では不可能である。それゆえここでは別個の測定装置２もしくは４が用いられる。これは異なる測定方式に従い動作する可能性があるので、参照テーブルまたは換算式を介して測定装置２もしくは４ならびに６によって各測定量を関係づけることができる。この関係は周波数に依存している可能性があるし部品公差の影響を受けている可能性もあるので、この関係を受信システムによって参照信号を受信しながら学習させることができる。

すべてのユニットの制御ならびに測定装置２もしくは４ならびに６により得られた情報の評価の役割は、制御ユニット７が担う。

図１に示した手法に対する代案として、図２によれば制御ユニットを共働させずに切り替えを行うことができる。この場合、測定装置２，４，６により得られた情報がそのまま判定装置８で後続処理され、切替装置５へ供給される。

目に見えてしまうあるいは聞こえてしまう受信信号障害をまったく生じさせないあるいは低減させるという点で優れている規定の時点で、そのつど切り替えが行われる。

この手法は、２個以上のアンテナを備えた移動体受信機の場合にも携帯型または定置型の受信機の場合にも適用することができる。

アクティブなアンテナもしくはチューナが意味するのは、（代替アンテナに対し択一的に）プログラムないしは番組の表出に現在利用されているアンテナもしくはチューナのことである。また、アンテナダイバシティとは、高周波信号の受信、処理ならびに再生のための方法のことでありかつこの種の方法を実施するための相応の装置のことである。

本発明の実施例を示す図 図１の代案となる実施例を示す図

Claims (7)

1. 複数のアンテナを介して受信された高周波信号（ＲＦ信号）がそれぞれ１つのチューナ（１，３）へ供給されるアンテナダイバシティにおいて、
   前記チューナ（１，３）の中間周波出力信号（ＩＦ信号）が１つの切替装置（５）へ供給され、該切替装置（５）を介して前記中間周波出力信号（ＩＦ信号）が後段に接続された復調装置（６）へそれぞれ送出されることを特徴とするアンテナダイバシティ。
2. 請求項１記載のアンテナダイバシティにおいて、
   前記中間周波信号は受信された高周波信号よりも増幅されていることを特徴とするアンテナダイバシティ。
3. 請求項２記載のアンテナダイバシティにおいて、
   前記中間周波信号は、前記チューナの前段に接続された増幅器または該チューナに組み込まれた増幅器により、受信された高周波信号よりも増幅されていることを特徴とするアンテナダイバシティ。
4. 請求項１、２または３記載のアンテナダイバシティにおいて、
   前記中間周波信号のレベルが調整されることを特徴とするアンテナダイバシティ。
5. 請求項４記載のアンテナダイバシティにおいて、
   前記中間周波信号のレベルを調整する手段が設けられていることを特徴とするアンテナダイバシティ。
6. 請求項１から５のいずれか１項記載のアンテナダイバシティにおいて、
   信号測定および評価装置（２，４）が設けられており、該信号測定および評価装置（２，４）により、前記チューナ（１，３）のいずれの中間周波出力信号が前記復調装置（６）へ供給されるのかが決定されることを特徴とするアンテナダイバシティ。
7. 請求項１から６のいずれか１項記載のアンテナダイバシティにおいて、
   制御ユニット（７）が設けられており、該制御ユニット（７）は、すべてのユニットの制御ならびに前記測定装置（２，４，６）により得られた情報の評価を行うことを特徴とするアンテナダイバシティ。

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